モバP「もうこっちは心臓止まりそうだよ」(297)

P「…ぅ、ん…眩しい……」

P(…日の光か…)

P(……ここは、どこだ……)

P(病室、みたいだが…個室らしいな)

P(…あぁ、そうだ。確か、俺は…通勤途中で倒れて…そこからは覚えてないが、多分…誰かが救急車を呼んでくれて、病院に連れて行ってくれたのだろう)

P「今は…昼の二時か。もう事務所に連絡は行っているだろうから…一先ずは問題なさそうだな」

P(…しかし、うーん…変だな。何時もならアイドルの一人や二人、見舞いに来ていてもおかしくないのに…)



コンコン



P(ドアをノックする音だ…誰か来たかな?)




医者「…失礼します…」

P(…期待しすぎ、かな…あはは)

P「…ぁ、どうも…」

医者「…意識が回復して何よりです…お体の調子はいかがですか?」

P「…あー、え、はい。えぇ、特には…」

医者「…そうですか、薬が効いているようですね」

P「はぁ…それでその、早く退院させて貰えないでしょうか…」




医者「…そこの所も含めて、少し…お話したいことがあるのですが、宜しいですか?」

P「…はい。問題無ければ手短にお願いしたいのですがね」

医者「…そう言う訳にも、いかないんですよ」

P(…マジかよ)

P「…と、言うと…いわゆる“まさか”、というヤツですか?」

P(まぁ軽い脅しみたいなもんだろ。明日明後日で復帰出来るなら───)



医者「…えぇ、あなたの想像している通りの事が、あなたの体の中で起きています」



P(………なんてこった)

P「え、その、不治の病的なヤツです?」



医者「完全に手遅れです」




P(ガーン、だな…出鼻を挫かれたどころか心を折られたよ)

P「あと、どれくらいですか?」



医者「…持って、三日ですね」

P「…うげぇ………早すぎだろ…」

医者「…冷静、ですね。今まで余命を告げて、こんなに淡白な反応を返した人、初めて見ましたよ」

P「…よくある事ですから。多分」

医者「…そう仰ってますが、取り乱さない辺り…覚悟していたんじゃないですか? こうなる事を、予想していたとしか」



P「…ここ最近ずっと、心臓が凄く痛いんですよ。頭は、なんか脳味噌が揺れてるみたいで。二日酔い以上に気持ちが悪いです」

医者「…さっき大丈夫と仰って居ましたが…」

P「嘘も方便です。自分の健康管理の不良が仕事に差し支えるようではプロデューサー失格ですから」

医者「…そう、ですか…」

P「…あの、すいません。一つ質問していいですか?」

医者「どうぞ。我々で応えられる範囲ならば構いません」

P「…原因は、何です?」

医者「ここまで病状が悪化した原因は…」




P(思い当たる事がありすぎる。そう、俺の寿命を縮めたのは、きっと…)



>>15

1.度重なる疲労が蓄積して…
2.我々も聞きたいのですが、どういう事ですか…これは?

2

医者「…あなたの血液サンプルからアンフェタミンが検出されました。それも大量に」

P「はぁ」

医者「平たく言うと覚せい剤です…何か常飲している薬などはありますか?」

P「…いえ、特には…その、錠剤に限れば」

医者「…と言うと?」

P「えー、毎日沢山飲んでるんですよ。栄養ドリンクを」

医者「…それは、『どこの製薬会社の』栄養ドリンクですか?」



P「…分かりません」

P「私のカバンの中に常備してある物が入ってあるはずです…それを調べて貰っても…構いませんか?」

医者「…えぇ。警察からも、そう要請されていますから」

P「…それじゃあ、本来は警察の方がこの話をする筈だったんですね」

医者「私が止めましたよ。彼ら、患者の体力などお構い無しに質問責めするのでね」

P「…ありがとうございます」

医者「いえいえ、お構いなく…それでは失礼します。後で弁護士の方がいらっしゃるので…」







P「…まったく」

P(それから、弁護士が来て遺産の相続とかそういう書類を書かされた)

P(金はある程度あるから、両親がこれからの人生で生活費に困ることは無いだろう)

P(…アイドルが来ていないのは、警察に止められているからか…)



P(どちらにせよ、少し休もう。考えを整理しなきゃな)




P(…寝るか)

P「…………………」

P「………」

P「…もうすっかり夜だな…」



ガサゴソ…



P「…ん? こんな夜中に、誰だ…?」


1.「…プロデューサー」
2.「…プロデューサーさん」

安価忘れてた
>>38

いち

アーニャ「…プリヴェート。こんばんわ、プロデューサー」

P「はははっ…よじ登ってまでくるとは、驚いたよ、アーニャ」

アーニャ「…えぇ、パパに外交特権で私だけ“割り込み”をかけて貰ったのですが、どうやら現場まで情報が行き届いていないようで…」

P「そうか、あー…ゆっくりしてくれ。お茶でも飲むか?」

アーニャ「…どこにお茶が?」

P「あははは、そうだな。何処にも無いな」

アーニャ「…フッ」



P「可愛く、笑うな。アーニャは」

アーニャ「そうですか? プロデューサー程では」

アーニャ「…プロデューサー」

P「…どうした、アーニャ」

アーニャ「本当は、もっとプロデューサーとお話していたいです」

P「こうやって話してるだけで、楽しいもんな」

アーニャ「ダー。プロデューサーのお陰で毎日楽しいです」

P「そうか…」




P「………ごめん、な…………」

アーニャ「……はい」

P「あー、何泣いてるんだろう、俺は。見苦しいなぁ本当…」

アーニャ「鼻水垂れてます」

P「ごめ、ティッシュとって」

アーニャ「ダー」

P「うにゅ、ぬぬぬぬぬっ…はい、ありがとう」

アーニャ「礼には及ばないです…」




P「…それで、アーニャ…」

P「…何しにここに来た?」


>>50

1.「プロデューサーにお別れを言いに」
2.「…」無言で書類を手渡し

2

アーニャ「…」

P「…なんだこれ、書類…? 仕事のか?」

アーニャ「警察から手にいれた物です。捜査の内容ですが」

P「何々…」



P(…中身はこうだ)


P(俺が飲んでいたエナドリ、スタドリにMDMAやLSDなどの違法薬物含まれていた事)

P(この栄養ドリンクを製造しているメーカーはいわゆるダミー会社であり、存在しないこと)

P(…今朝からちひろさんの行方が分からなくなっていること)

P「…大体は予想通りだな。ちょっと事が大袈裟になってるが」

アーニャ「…プロデューサー、あのドリンクの中身を…」
P「俺がもし知っていたとしたら、どうすると思う?」

アーニャ「…すみません」

P「…アーニャ、俺はあのドリンクを『社内特別価格ですよ! 疲れも一気に吹き飛ぶ特製ドリンクです!』と吹聴されて買ったんだ。ただのドリンクとは思ってなかったがまさか法に触れるレベルとは思ってなかったぞ」

アーニャ「…私は、別にプロデューサーを責めに来た訳じゃないですよ」




P「じゃあ…どうして、いまここにいるんだ…!」

これにてこのSSは終わりです。
私の実力は十分に、いえ、十二分、十三分に魅せれたのではないかと思います。

私自身文章を書くのは始めてですがこうして皆さんの評価を得る事が出来てとても嬉しい(very happy)です。

優人「じゃあな貴様ら!」

真美「もう…そんな偉そうに…」

それではまたいつかお会いしましょう。
cong latyu lathions!

アーニャ「…プロデューサー…」

P「慰めに来たのか、笑いに来たのか、励ましに来たのか、罵りに来たのか…!」

アーニャ「………」

P「何か言えよ! アーニャ! …っ、こんな物見せて、どうしたいんだよ!」

アーニャ「………」

P「何か、何か言ってくれよ…アナスタシア…!」



アーニャ「一言、お願いします」

P「一言…?」

アーニャ「ダー。一言…プロデューサーの思うままに」



>>73

1.「…分かるだろ…何考えてるか…」
2.「アーニャに、そんなこと言いたくない」

2

P「…アーニャに、そんなこと言いたくない」

アーニャ「…だけどっ!」

P「ダメだ!」

アーニャ「…っぅ!?」

P「…げほっ、ぅ…アーニャ、お前はアイドルだろ!? 『俺の願いは最初に会った時に伝えた一言』、ただそれだけだ!」

アーニャ「プロデューサーは、ここまでされて悔しくないんですか! 悲しくないんですかっ!? …憎まない、んですか。っ!」

P「俺だってムカついてるよ! だけど、だけどっ! …アーニャには、みんなの希望…『ナジェージタ』で、いて欲しいからさ…」

アーニャ「…プロ、デュー、サー…」




P(あーあ、泣かせちまった)

P(いーけないんだいけないんだーアーニャをなーかせたー)

P「…分かってくれ、アーニャ」

P(…例え殴ってでも、止めるさ。俺はプロデューサーだからな)

───
──



アーニャ(それから間も無く、プロデューサーは死んだ)

アーニャ(余命三日と言われていたそうだが、二日目の昼頃に息を引き取ったという)

アーニャ(私にはどうすることも出来なかった)

アーニャ(…結局、プロデューサーの残り少ない寿命を更に縮めてしまっただけかもしれない)

http://i.imgur.com/0EHf3EW.jpg
http://i.imgur.com/pDU3spr.jpg
アナスタシア(15)

アーニャ(…私は結局、アイドルを続けている)

アーニャ(…プロデューサーは、和久井さん)

アーニャ(かなり腕が良いみたいで、彼女の受け持ったアイドルはかなり早期にCDデビューを果たしていると評判だ)

アーニャ(…実は、私ももうすぐCDデビューする)

アーニャ(…今は亡きプロデューサーと初めてした約束)




P「アーニャ、いつの日にか君をトップアイドルにしてやるからな!」



アーニャ(…私は、忘れる事はないだろう)

アーニャ(私がアイドル・アナスタシアとして、この事務所にいる限りは)


アーニャ「ドーブラエ・ウートラ!」

ファン「ypaaaaaaaaa!!」


END

って事でどこの選択肢まで戻るか安価でゆっくり決めようか


>>95

ちゃんとハッピーも地獄のようなエンディングも用意してあるよ

>>8

医者「軽度の疲労でも、溜まり続ければ致命的な物となります」

P「過労死ですか」

医者「本人に言うのはおかしな話ですがね」

P「…よかった…」

医者「…はい?」





P「いや、ちひろさんに変な薬でも飲まされてるんじゃないかと…」

P「…それじゃあ、アイドル達には…」

医者「…今、あなたのプロデュースしているアイドル130人余りに、院長が大講堂で病状やその他治療法の有無などを説明している所ですよ」

P「…うわぁ。なんかすみません」

医者「…いえ、こちらこそ…何の解決策も用意出来ずに、申し訳ありません」

P「そんなそんな! 仕事してたらどうしようもないことぐらいありますよー!」

医者「…ですが…」



医者(この人元気だな…)

P「…ふぅ」

P(…普通に振る舞うのは、ダメだな)

P(…もう、全身が痛い。何処もかしこも)

P(…あと三日って言ってたけど、そんなに持たない気がする)

P(…まったく)




P(こんな時、あいつがいれば…)


1.きっと、自分を責めてるだろうな
2.ああ見えて寂しがりやだからな
3.まだ死ねない。トップアイドルに…

安価また忘れてた
>>105

3

P「まだだ、まだ終わらんよ!」

P「…みんなをトップアイドルにするまでは!」




晶葉「…それで、私を呼びたしたのか、プロデューサー」

P「…あぁ。晶葉にしか頼めない事があるんだ…」



晶葉「…今の話は、本気か?」

P「俺がダメになるかならないかなんだ、やってみる価値はあるぞ」

晶葉「…あぁ、分かったプロデューサー…ふっふっふ、この天才に任せろ」


P「任せたぞ」
晶葉「任せろ!」
P「任せたぞ」
晶葉「任せろ」


P「…晶葉」
晶葉「…プロデューサー」

二人「「流石だな!」」

http://i.imgur.com/O8Lquoi.jpg
http://i.imgur.com/OB0jp6f.jpg
池袋晶葉(14)

───
──



晶葉「…これで完成だ…起きてくれ、プロデューサー」

P「…おぉ、何処も痛くないぞ! 流石晶葉だな!」

晶葉「…私の助手の頼みだ。全力を尽くすさ」

P「…歩ける! 物が握れる!」

晶葉「あー、あんまり暴れないでくれよ? まだ調子が整ってないだろうに」

P「おおお! すげー、走れる!」

晶葉(…やれやれ)

ミスった

P「…と言う事で今日より完全復帰する事になった! みんなまたよろしくな!」

アイドル一同「………………えーっ……」

P「…何かが可笑しい……」

かな子「ぷ、プロデューサーさん…鏡、見てください…」

P「おう、かな子、ありがとう! どれどれ…」





P「すげぇ! ガンダムみたいでかっけぇ!」

一同「えっ」

END

さて次は何処まで戻ろうか

>>123

>>68

http://i.imgur.com/2b5fEiX.jpg
http://i.imgur.com/cYFdi5J.jpg
三村かな子(17)

P「…分かるだろ、何考えてるか」

アーニャ「ダー。それでは…」

P「俺だって人間なんだよ…黙って殺されて、たまるか………!」

アーニャ「………ボルシチの具に、して来ます」

P「いや待て」

アーニャ「…まだ、何か?」





P「肉じゃがにしろ。そっちの方が好きだ」



アーニャ「…ダー!」

───
──





アーニャ(逃げた先は分かってる)

アーニャ(武器も揃えた)

アーニャ(警察にもやくざにも手を回した)

アーニャ(後は本人とその取り巻き…)





アーニャ(私の、使命は)

アーニャ『…総員整列!』

アイドル一同『…っ!』


アーニャ『私たちにとって、プロデューサーはかけがえのない戦友だった』


卯月「プロデューサーさん…」
藍子「うぅ、ぅ…」
未央「…見ててプロデューサー…」


アーニャ『鎮魂の灯明は我々こそが灯すもの』

アーニャ『亡きプロデューサーの魂で、我らアイドルは復讐の女神となる! 』


アーニャ『カラシニコフの裁きの下、5.45ミリ弾でちひろの顎を食いちぎれ!!』


アイドル一同『ypaaaaaaaaaa!!』


アーニャ(私の使命は、プロデューサーの無念を晴らす事)

アーニャ(…見せてやる、我々の戦争を)


END

と言うわけで次は>>140

さぁどうだろうね

>>101

P「…ふぅ」

P(…普通に振る舞うのは、ダメだな)

P(…もう、全身が痛い。何処もかしこも)

P(…あと三日って言ってたけど、そんなに持たない気がする)

P(…まったく)




P(こんな時、あいつがいれば…)


1.きっと、自分を責めてるだろうな
2.ああ見えて寂しがりやだからな

安価また忘れた
>>145

1

P(…このままじゃかわいそうだ、呼んでやろう…ナースコール押して、と)

ナース「どうされましたっ!?」

P「…あー、すいません、看護師さん。一人呼んでもらいたい子が居るんですが…」

P(飛んで来たな。…まぁ俺は末期患者だし、仕方ないか)




凛「…プロデューサー、入るよ」

P「…おぉ、凛。待ちくたびれたぞ」

凛「…ごめんなさい」

P「あ、いやいや冗談だ冗談。さぁ座って座って…」


P(…これは危険な状態だな。相当、参ってるぞ)

P「…今日、仕事どうだった?」

凛「…雑誌の撮影とインタビュー」

P「いやそうじゃなくてだな」

凛「行けるわけ、無いじゃん…プロデューサーが居ないのに」

P「…スタジオの道は覚えてるだろ? だったら俺無しでも…」

凛「そういうことじゃないよ!」

P「………ぅ」



凛「…どうして、どうして黙ってたのよ…!」

P「うーん…何となく言い辛かったから」

http://i.imgur.com/7FG3LnV.jpg
http://i.imgur.com/vjRKQS6.jpg
島村卯月(17)

http://i.imgur.com/uvNHykg.jpg
http://i.imgur.com/ckU34gM.jpg
高森藍子(16)

http://i.imgur.com/CmkqcXE.jpg
http://i.imgur.com/AqxvkS2.jpg
本田未央(15)

http://i.imgur.com/TfnXpCh.jpg
http://i.imgur.com/bNiMHbl.jpg
渋谷凛(15)

凛「言い辛いって…私だってみんなだって、言ってくれれば真剣に聞いてあげたのに…!」

P「…でも俺の担当、165人居るんだぞ? 俺が脱落したら事務所、あっという間に無くなるぞ」

凛「でも! 結局無理して倒れたら一緒じゃん!」

P「全く仰る通りで御座います」

凛「ぅ、っ…分かってるなら…!」

P「…正直に言おう。こんな大事になるとは思って無かったんだ」

凛「健康管理健康管理って、普段から口うるさいくせに…!」

P「自分が実践出来てないとダメだよな、ごめん」

P「…あまり責めないでくれ。辛い」

凛「…ごめんなさい」

P「そう落ち込むな」

凛「…どっちよ…」

P「いつも通りで頼む」

凛「…無理に決まってるじゃん…!」

P(あ、泣いた)



P「……あー、凛」

凛「……何?」

P「みんなはもう、納得済みか?」

凛「…それが…まだ、プロデューサーの事を知らせてない人達が結構居るんだ」

P「…例えば?」

凛「まだ幼い子、とか…ちょっと危ない人、とか…」

P(…その危ない奴…まゆとか早苗さんとかのあさんとか…には多分、隠し通せてないと思うけど)

凛「ねぇ、プロデューサー」

P「ん? どした?」

凛「彼女達がプロデューサーの事本当に大事に思ってるからこそ、伝えてないんだよ?」

P「そうか…」

凛「どうするのよ、プロデューサー…もう時間、無いんでしょ?」

P「時間無いな。今すぐ死にそう」

凛「…とぼけないでよ…こんな時に…!」

P「まだやらなきゃいけないことがたくさん残ってる…それは分かってる」

凛「…うん」

P「大変そうだなぁ」

凛「…他人事みたいに…」

P「他人事だからな。俺死ぬし」

凛「プロデューサー…!」



P「…凛…………」

P(肩が、濡れる…涙か、これ)

凛「死ぬなんて、言わないでよ…! 置いて行かないでよ…!」

P「…ぼーっとしてたら置いて行く、そう言っていたのは凛、お前だろ?」

凛「そうだけど、そうだけど…っぅ!」

P(…こんなか弱い女の子相手に言質取って、最低だな…俺も)

P「誰か代わりになる奴がくるさ。一度に300人くらいプロデュースできる奴が」

凛「違うの…プロデューサーの代わりが欲しいんじゃ無くて…っ!」

P(この、分かってるよ…そんなこと…)






P「…っ、良い加減…分かってくれよ!」

凛「ぇっ、プロデューサー…?」

P「俺に居て欲しいんだろ!」

凛「…ぅ、うん」

P「俺に事務所で働いて欲しいだろ!」

凛「…うん」

P「俺にっ、はぁ…は、ぁ…トップアイドルにして、貰いたいんだろっ!」

凛「うん…」




P「俺だって、一緒だよ! こんな所で死にたかねぇよ、死ねぇよ! 分かるだろ!?」

凛「…ひっ!?」

P「みんなを世界一素敵なアイドルにする! トップアイドルに! 俺はそう誓った!」

P「投げたかねぇんだよ! みんなのため…も、あるけど、自分のために!」

凛「…自分の、為…」

P「あぁ! 名誉とか世間体とかあるだろ! 俺だってボランティアでプロデューサーやってんじゃねぇんだから、少しぐらい事務所の外の人間から褒め称えられてぇよ!」

凛「…うん…」

P「俺なんか生まれつき安っぽい人間だ、どう転んでも聖人君子にはなれねぇよ…だけど!」

P「凛みたいな天使を預かりゃ、浮かれもするし張り切りたくもなるだろ!」

凛「て、天使って…」

P「そんで体壊すぐらい許せよ! 凛!」

凛(…なんかおかしい…プロデューサー…)

P「はあっ、ぁっ…ぁ…」

凛「その、プロデューサー…」

P「…死ぬ前に、俺の本心を伝えておきたかったんだ。出来ればみんなの前で、言いたかったんだが…」

凛「いや、そうじゃなくて…」

P「中味はそこら辺の下衆と変わらんぞ、俺は…立場こそプロデューサーだから、仕事に関しては真面目に打ち込んで来たつもりだけどな」

凛「…ぅーん…」

P「…どうした? さっきから」

凛「えーっと、プロデューサー…その…」


>>163

1.「それぐらい分かってたよ」
2.「誰か来てるみたいだけど…」
3.なんか看板見えるぞ

3

P「…なんか看板が見えるぞ」

ちひろ「…ふっふっふ…」




\ドッキリ大成功/


ちひろ「いやー、プロデューサーの本音、凄かったですよ! 全国区にプロデューサーの雄叫びを響き渡らせれると思うと、胸がすくような気持ちd」

P「…言いたいことは、それだけか」

凛(…逃げよう………)






ちひろ「あっ、いだっ、やめ…ほん、き、でぇ!? ぁづ、じゃ、ぁあぅ、んっ!?」

P「…」

P「…」

ちひろ「…」

P「…余り人を怒らせない方が良いですよ」

ちひろ「…スタドリ売りません…」

P「足元見ても無駄です」

ちひろ「…エナドリ売りません…」

P(…こいつ…!)

ちひろ(あ、効いてる?)

ちひろ「ふふふ、プロデューサーもお利口ですね…さぁ理解したならば再びプロデューサー業に戻って下s」






P「…暫く休みます。プロデューサー業、ちょっと飽きました」

ちひろ「ちょ、ちょっとプロデューサーさん!? それは幾らなんでも…」

P「有給、二年以上まるまる残ってるはずです。全部頂きます」

ちひろ「えー!?」

ちひろ(今回の企画だけは私が発案じゃ無いのに…)

社長(私も命が惜しい。発案者が私だと言うことは黙っていよう…)

留美「…それで、私が代理プロデューサーとなったんだけど…」


アイドル一同「よろしくお願いしまーす!」





留美(なにこの数…ふざけてるの…)

http://i.imgur.com/2WPS1p6.jpg
http://i.imgur.com/mM9CoRS.jpg
和久井留美(26)

P「………」

P(俺は何の為にプロデューサーやってんだろうな)

P(あそこは思わずあぁ言って吠えたけど…俺が一生懸命頑張った所で、世間様の評価は「モバプロのプロデューサーは凄い人」程度だ。そこに俺の本名は入っちゃいない)

P(プロデューサーと言う名の偶像。それが俺)

P(…そうか、俺は…この業界に足を踏み入れた時に、捨ててたのか…)

P(自身の名誉を。己の本当の姿を)




P「…なんだか、馬鹿らしいな」

P「…誰かをトップアイドルにしたって、結局食える訳じゃないしな」

P(………俺は今まで、ボランティアやってたのか………)

P(…例え話をするとして、もし俺が一般の会社勤めをしていたとしたら)

P(今みたいに沢山の可愛いアイドルに囲まれる事はまず無いだろう。会社にいるのは顔も中身も豚みたいな女かも知れん。それでもルックス内面両方共にマシな奴は居るはずだ。そう言う奴に告白とかして、オッケー貰っちゃったりして…)

P(…今のままだと、アイドルに係りきりで恋愛なんて出来そうに無いしな…)

P(少し自由が欲しいよ)

P(義務から…解放されたい)



prrrrrrrr


P「…ん? 携帯の電源は切ってたはずだけど………どこだ? 後ろ?」

?「………っと!」



P「わっ、目隠し…?」

?「…だーれだ」

P「…凛か」

凛「…バレた?」

P「バレた、も何も…凛の声を忘れたりしないよ」

凛「そう、少し…嬉しい」

P「…そうか」

凛「…ねぇ、プロデューサー」

P「…ん? どうした?」

凛「あの時、言ってたよね。天使って」

P「…黙れよ……」

凛「…そうやって素に戻るプロデューサーを見れるのも、私の特権だね」

P「……渋谷」

凛「…なに、プロデューサーさん」

P「今日の俺はオフだ、お前のプロデューサーじゃない。だから正直なところ、お前とは話したくない」

P(こんな子供みたいな理論展開、バカみたいだな。俺)

凛「知ってるよ。この前初めて知ったけど、プロデューサーって結構乱暴な人だったんだよね」

P「……社会人になれば、表の顔と裏の顔くらい使い分けれる」

凛「へぇー、そうなんだ」

P「…明々後日までに死にますって言われたら、誰だって錯乱する」

凛「…うん。ごめんね、あの時のドッキリは」

P「…一ヶ月も毒を飲ましてから撮影に臨むなんて、狂気の沙汰だぞ…」

凛「私たちも直前まで知らなくて…」

P「だろうな、そうだろうさ」

P「…本当の所、嫌いではないんだ。凛も、みんなも、ちひろさんも」

凛「…そう、良かった…話したくないなんて言われたから、嫌われてるのかと思ったよ」

P「…プロデューサーとしての俺は、付き合うのが仕事だから、嬉々として付き合ってる」

凛「…うん、いつもありがとう。モバプロのプロデューサーさん」

P「…私生活の俺は、まるで死人だ。今まで意識してなかったが、日常の全てをプロデュース業に捧げてたらしい…休みを貰って、気付いたよ」

凛「……プロデューサー」

P「今まで俺は、プロデューサーとしての自分を前面に押し出していた…凛もよく知って居る、俺だ」

P「だけどいざ、元の自分自身を振り返れば…そこには干からびたミイラみたいな俺がいた。みんなの知らない、昔からいた、俺だ」

P「…言葉が見つからないな…」

凛「いいよ、ゆっくり話して…」

P「あぁ…それで、俺は気付いてしまったんだ。事務所のアイドルが求めて居るのは、『プロデューサーとしての優秀かつ優しい俺』だってことに」

凛「…今まで個を殺して来たプロデューサーは、更に居場所が無くなって…」

P「そうだ…気付いてみれば、本当の俺の側には誰も居ない。みんなプロデューサーとしての俺しか求めて居ないから」

凛「………」

P「だから、俺は今、とても孤独だ」

P「事務所に帰ってプロデューサーとなれば、たちまち人気者になるだろうが…そいつは俺じゃない」

P「…凛」

凛「…どうしたの、プロデューサー」

P「俺は少し自由が欲しかった。だから仕事を休んだ。そしたら孤独を感じた」

凛「…要約したね」

P「…少しはグダグダ管巻いても良いだろ。で、話はそれたが…凛、俺と付き合え。まずは友達からでも構わん」

凛「唐突だね、プロデューサー」

P「そろそろ本当の俺の側に、誰かがいて欲しいんだ。心の底から通じ合える、誰かが」

凛「それが、私?」

P「…あの時現場に居たのはお前とちひろさんくらいだ。録画したテープは破棄したから他のアイドルには見られちゃ居ない」






凛「それで…私がオッケーする、と思ってたの?」

P(イカン、この展開は予想して居なかった)

凛「正直に言うね…プロデューサーとしての…『あなた』は大好きだよ」

P「そうでなけりゃ仕事にならないからな。プロデューサーとしての俺は事務所のアイドル全員に好かれて居る自信がある。それが仕事だからな」

凛「私も。その見かけに騙されてた」

P「大人はみんな汚いんだよ」

凛「綺麗でいようとしてないじゃん」

P「………ぐぅの音も出ない」

凛「この前と今、ありのままの『あなた』を見たけど、ハッキリ言って好きになれない」

P(死にたい。やっぱり俺過労死した方が良かったな)

凛「…だけど、外面、内面両方を合わせたプロデューサーは…好き」

P(マジか)

凛「包み隠さず話してくれた。自分の綺麗な部分も、汚い部分も」

凛「正直な人、私は…好きだよ」

P「…なんか遊ばれてるな、凛に」

凛「…そう?」

P「真剣に話して後悔した」

凛「プロデューサー…」

P「結論を頼む…」



凛「じゃあ、友達からで」

P「そうか、それじゃあ…凛は俺の友達第一号だな」

凛「えっ? プロデューサー、友達居ないの?」

P「…決して社交性が欠けているわけではないがな、居ない」

凛「そんな、あんなにみんなと仲良く出来てるのに…」

P「…事務所にいる人間はあくまで同僚だ。友達じゃないし、ましてや好きになることもない」

凛「…それ、淋しくない?」

P「寂しいよ。だから凛を求めてる」

凛「もと、って、そんな言い方っ…!」

P「悪いかよ」

凛「…もっとオブラートに包んでよ。いつもみたいに」

P「…あえてそういう態度取ってないんだよ。これが俺の自然体、ありのままの俺」

凛「…プロデューサー」

P「んだよ、呼んだだけとかやめろよ」

凛「…今から事務所、行こっか」

P「なんでそうなる」

凛「…素のプロデューサー、気持ち悪いから」

P「…あー、もう、分かったよ…凛。ごめんな」

凛「…もう十分愚痴ったでしょ? 和久井さんが死にそうだから、早く助けてあげてよ」

P「留美さんが? あぁ、これは大変だな…みんな押し付けちゃったのか…ありがとう、凛。少し様子を見てくる」

凛(一瞬で切り替えた…凄い…)

凛「うん、分かった…それと!」

P「ん? どうした?」

凛「…その態度もやっぱり気持ち悪いから、二人で居る時は素のままの『あなた』でいーよ!」

P「…ったく、素も気持ち悪い仕事モードでも気持ち悪いって、結局どうすりゃいいんだよ、俺は…」



凛(…いじめちゃってごめんね、プロデューサー)
凛(…本当は優しい人ってこと、知ってるから…)

凛「…それにしても、ストレス溜まるとあそこまで人が変わるんだね…知らなかった」




END

眠いので寝る
加蓮とか幸子とかネタあったけど無理そうすまんの

別ルート見たい奴も居らんだろうから落としてくれ

何言ってんだはよ

ごめん分かった

何書けばいいの
>>196

さっちゃん

それじゃあ

2.ああ見えて寂しがりやだからな…

の分岐から行くな

P(…ああ見えて寂しがりやだからな)

P(…呼ぼう)






幸子「プロデューサーさん! ボクなとってもカワイイ服を着てお見舞いに来ましたよ!」

P「よ、幸子! 元気そうじゃないか!」

幸子「ふふっ、当たり前です! ボクがカワイイ秘訣はいつでもカワイイことにあるんですから!」

P「よくわからんぞ、幸子!」

幸子「今日はラジオの録音とサイン会があったんでどれもサックリこなして来ましたよ!」

P(本当に元気そうだ…凄いな、幸子…成長したな)

P「そうか、それは良かった。俺が居なくても問題は無かったらしいな」

幸子「ぅっ…い、一応、送り迎えはして貰いましたから…」

P(…言い淀んだ? 無理している?)

P「そうか、それなら…俺が死んでも、問題は無い…よな」




幸子「…っ、ダメです! プロデューサーさん!!!」

P「んなっ!?」

幸子「嫌ですよ! ボクはプロデューサーから絶対に、離れませんから!」

P「さち、こ? お前どうしたんだ…?」

幸子「プロデューサーはボクのオモチャなんですから、勝手に遠くに行くなんて、絶対にダメです!」

P「とは言うがなぁ、オモチャで遊んでたらいつかは壊れるぞ?」




幸子「そ、そんな、ぅぁ、ぷろ、でゅーさぁ…」

P(いきなり泣き始めた!?)

幸子「も、もも…もしかして、ぼ、ボクが…プロデューサーのこと、乱暴に扱い過ぎたから…プロデューサー、体調を崩して…?」

P「幸子…」

幸子「そ、うな、ら…ボク、ボク…どうすれば…う、ぐぁ…ぅあああああああ!!」

P「…幸子…こっちにおいで…」

幸子「うっ、ぐす…ぁあ…」

P「泣かないでくれ…幸子。カワイイ顔が、台無しだ」

幸子「ボクは、ボクはかわ、いく、なんか…!」

P(幸子が自分の可愛さを否定した…初めてだな。これ結構ヤバイぞ)

P「…大丈夫、幸子。大丈夫、ほら…撫でてやるから…」

幸子「う、ぐず、ぅぅ…」

P「お前のせいで、死ぬわけじゃない。運命に捕まっただけだ。人なら誰しも、いつかこうなる」

幸子「そんな、運命なんかぁっ…!!」

http://i.imgur.com/bA0VK62.jpg
http://i.imgur.com/qFquY1F.jpg
輿水幸子(14)

P「…泣き顔、全く似合わないよ…幸子」

幸子「うぇっ、ぅええ…ぇ、ぅええ…げほっ、ごほおぇぇえ…!」




P(胸の中で嘔吐されたのは初めてだな…)



P「何時だったか、幸子が言っていたな…『俺と出逢えたのは運命だ』って」

幸子「ぷろ、すみま、ぅぇっぷ、はいちゃ、ごめ、ぇっ…」

P(…固体が見当たらないな。何も食べてないのに吐くなんて…)



P「いいよ、幸子。俺が悪いんだ…好きに罵ってくれたり殴ってくれて構わない」

幸子「そん、な、言わないで、くださ…ぷ、ゅーさぁぁぁぁ!!」

P「…なんてな。幸子が本気で俺を罵倒したこと、一回もないの知ってて言ってるからな…俺。たち悪いだろ?」

幸子「いじ、わるし、なぃでくだ、さぃ…」

P「過呼吸気味だ。幸子、大きく息を吸え…レッスンと同じだ!」

幸子「は、はい! すぅ…」

P「はい、吐け!」

幸子「はぁ…、ふぅ、う…」

P「…落ち着いたか?」

幸子「は、はい…ナースの人に着替え、持って来て貰います」

P「…頼んだ」




P(…幸子………)

P(…すまない………)

P「本当に、すまない…」

幸子「すみません、765号室のPさんなんですけど…少しボクが吐いちゃいまして、着替えとかありますか…?」

ナース「えぇ、あるわよ。少し待ってね」

幸子「お願いします」





ナース「はい、これ着替えね…本来なら私たちの仕事なんだけど…大丈夫?」

幸子「はい! カワイイだけじゃないボクにお任せ下さい!」

幸子「プロデューサーさん、着替え持って来ましたよ!」

P「おう、じゃあ早速着替えさせてくれ…布団はどけておいたからな」

幸子「えぇ! ボクは女の子ですよ! 着替えくらい自分でやってください!」

P「あはははは! やれたらやってるよ、幸子!」

幸子「ぅ、仕方ないですね…ボクにこんなことさせるなんて、プロデューサーさんは本当にボクの可愛さを分かっていませんね!」

P「…そうだな。ごめんな…幸子」

幸子「じゃあ、服…脱がしますよ。まず上着から…」

P(幸子)

幸子「次はシャツです」

P(ごめんな)

幸子(タオルで汚れた所を拭いて、と)

P(さちこは)

幸子「それじゃあ、プロデューサーさん。服着せて行きますね」

P(さいこうの)

幸子「ちょっと手を挙げてもらえませんか、プロデューサーさん」



P(あいどる、だよ)




幸子「プロデューサーさん?」

幸子「プロデューサーさん? プーロデューサーさーん!」

P「………」

幸子「寝ちゃったのかな…全く、ボクのカワイイ寝顔も見ずに…」

P「………」

幸子「ふふーん、これで完成! 男の人に服を着せるなんてボクには簡単ですよ!」

P「………」

幸子「プロデューサーさん? まだ外、明るいですよ。夕焼けですよ? ボクには及びませんが、綺麗ですよ?」

P「………」

幸子(そうだ、寝てるなら…心臓に耳を当ててみれば良いんだ)

幸子「よいしょ…起きないプロデューサーさんが悪いんですからね…んーっと、ここかな…」





────────^────v─────


幸子(…あれ? 全然震えないし聞こえない…)

幸子「プロデューサーさん」

P「…」

幸子「プロデューサーさん」

P「…」

─────────^────────

幸子「プロデューサーさん」

P「…」

幸子「プロデューサーさん」

P「…」

幸子「プロデューサーさん」
P「…」
幸子「プロデューサーさん」
P「…」
幸子「プロデューサーさん」
P「…」


─────────────────


幸子「プロデューサー、さん?」

───
──


ピーーーーーー!!!!!

ナース「…先生! 765号室の患者が!」

医者「なっ、早い…が、あり得たことだ…!」





幸子「プロデューサーさん? 聞いてないんですか、プロデューサーさーんー」

医者「君、少しどいてくれ!」

幸子「きゃっ!」

ナース「AEDの電気ショック準備出来ました!」

医者「南無三っ!」

ビリビリ…ドンッ!

幸子「やめ、プロデューサーに酷いことしないでください!」

医者「君…! すまん、この子を抑えててくれ!」

ナース「は、はい! 落ち着いてください、あれは緊急用の蘇生方法で…」

幸子「分かってますよ! でもまだプロデューサーは死んでません! 寝てるだけなんです!」

ナース(この子…錯乱してる!?)

幸子「プロデューサーは、少し疲れてるんで寝てるだけなんです! だから…」

医者「そうは言ってもバイタルサインが消えかかって…」





P「勝手に、殺すな…」

幸子「プロデューサー!」

幸子「ぷ、ぷぷ…プロデューサーさん、大丈夫なんですね!? いたいところとかありませんよね!?」

P「地獄から舞い戻ってきたぜ…ははっ…」

幸子「さすが、ボクのプロデューサーさん! 凄いですね…!」

P(本当だよ…全く)








P「もうこっちは心臓止まるかと思ったよ」

幸子「…え?」

医者「…どいてくれ!」

幸子「きゃぁっ!?」

ナース「…ダメです、生体反応、戻りません…」

幸子(…あれ?)

医者「…ダメ、か…」

幸子(何してるだろう、この人たち)

ナース「先生は手を尽くしました…」

幸子(バカですねぇ)

医者「…午後16時23分、御臨終です」

幸子「嘘つかないでください」

ナース「認めたくない気持ちは分か…」






幸子「プロデューサーさんなら、ここで喋ってますよ…?」

P「そうだよな、幸子。勝手に殺すなって所だ」

幸子「本当ですよ! プロデューサーさんはボクのオモチャですからね! 絶対に、絶対に居なくならないでくださいね!」

P「当たり前じゃないか。俺はお前のプロデューサーだぜ、カワイイ、幸子」

幸子「プロデューサーさん! 恥ずかしいですよ、人前で!」

P「良いんだよ、別に…もう、な…」

幸子「そうですよね、あははははははは!!」






幸子「あは、あはははははは!!」

ナース「せん、せい…彼女は…」

───
──



精神科医「お入り下さい」

留美「はい…」

医者「あなたが彼女のプロデューサーの方ですか?」

留美「はい、和久井留美と申します」

医者「存じてますよ。元アイドルの方ですよね」

留美「えぇ。元々とあるプロデューサーのアイドルだったんですが、その方が亡くなられて…代理として、私が」

医者「それは大変ですね…えー、余談はともかく…診断結果ですが…」




医者「彼女、輿水幸子に精神障害の類は見当たりません」

留美「…本当ですか?」

医者「えぇ。様々なテストを行いましたが、どれも平均的な少女の物となんら変わりません」

留美「そんな…何もない所で死んだプロデューサーと話している彼女を見たって、事務所で何百件も情報が入ってるんですよ!? …それに、私も、この目で見ました! 」





幸子『プロデューサーさん、ここの歌詞は何が良いですか? 「エンゲージリングよりあなたの声が聞きたい 何か欲しいだけじゃなくて一緒に居たいだけ」ほうほう、さすがはプロデューサーさんですね!ボクにぴったりのカワイイ歌詞です!』




留美「何かの、間違いでは?」

医者「と言われましても…仕事も学業も今まで通り完璧にこなしているそうじゃないですか」

留美「………幸子、帰るわよ」

幸子「あっ、和久井さん! 分かりました、直ぐに準備しますね!」

留美「えぇ…」


留美(プロデューサーの死を目の前で見て、医者からは錯乱したって聞いて居たけど…)

留美(普通すぎるわ…むしろ、調子は絶好調)

留美(葬式の時も笑顔で、通夜の雰囲気から抜け出せずLIVEバトルに惨敗するユニットが続出する中、プロデューサー無しで単独LIVEバトルを挑み勝利)

留美(奪われた衣装を全て取り返した…なんて、何かがおかしいに決まってるわ…)




幸子「どうしたんです…? 留美さん」

留美「ひっ!?」

幸子「どうしました? 顔色が悪いですよ!」

留美「…いえ、何でもないわ…」






幸子「まるで幽霊でも見たみたいですね」







留美「…ん、なっ………!?」



幸子「ふふふっ…」

P「なぁ、幸子」

幸子「なんですか、プロデューサーさん」

P「お前にしか見えてないんだから、あんまり留美さんを怯えさせるなよ」

幸子「ごめんなさい、プロデューサーさん…だって和久井さんっていじめたくなるような顔してるんですもん!」

P「まぁ、気持ちは分からなくもないが…留美さんにプロデューサー業投げられても、知らないぞ?」








幸子「大丈夫です。私にはプロデューサーさんが居ますから!」

───
──


幸子宅……

幸子の部屋



…ドサッ


幸子母「今、何かが落ちる音がしたような…」

キィ…ガチャン

幸子母「…あら? これは何の本かしら?」







「タルパの作り方 ~神秘の守護霊~」



END

今度こそ寝る
お休み

残ったネタは今度また使うわ

397 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 [sage] 投稿日:2007/11/19(月) 14:47:04.79 ID:/bitJL0V0(8)
「タルパの作り方」
タルパ…チベット密教の秘奥義で、修行を極めた者のみに伝えられる秘奥義……

日本語訳で「人工未知霊体」つまり、人間が「無」から霊体を作り出してしまう方法です。

貴方が理想とする人間を想像します。
イメージに揺らぎが出ないように、全体のバランスを取りながら、細部も詳しく想像します。
人格も同じく、細部まで想像します。


この術のポイントですが、「頭の中の世界」で想像しないで、現実世界に重ねて想像するのです
いま、自分の目の前に彼女がいる、と想像します……それが「奥義」です。
何か、とても簡単で、どこも特別じゃないような気がしますが「現実世界の上に重ねて想像する」
ってのは、簡単なようでいて、意外と誰もしないのです。
実際やってみると、えらく難しいのが判ります。
細部まで想像出来るようになるには慣れが必要ですし、全体を捕らえながらやろうとするとまた難しいのです。
そして、彼女をただ想像するだけでなく、「人格の形成」も同時に行っていきます。彼女を「動かす」のです。



例えば、彼女と「会話」をしてみます。
もちろん最初は、貴方が「彼女のセリフ」を考えて、一人で二人分の会話をスムーズに頭の中に流さなければなりません。
もちろん、慣れたら細部に拘ります。
会話する時、例え自分が考えたとしても、「彼女に喋らせる」事を忘れないでください。
彼女のセリフも、「彼女ならこう答えるに違いない」とか、「彼女は頭がいいのだから、ここまで考えて喋るはずだ」とか、考えて下さい。
そのうち慣れて来ると自分が考えて喋っているのか、彼女が考えて喋っているのか判らなくなってきます…
そのうち、完璧に彼女自身が喋り出してきます。

───
──





prrrrrr

ちひろ「…はい、ちひろです。…ええ、幸子さんが立ち直って何よりです」

ちひろ「…えぇ、はい、はい、大丈夫です。事務は問題ありません。それでは失礼します」




ちひろ「…立ち直らせた、私に感謝して欲しいですよ、全く…」

ちひろ「…それにしても、あんな方法やらすぐに思い付いた私は天才ですね!」

ちひろ「…新開発のスタドリ、エナドリは幸子さんを実験台にしてアイドル用に調整してあるから…」




ちひろ「…ははっ、これで百倍以上の儲けが出ますね…!」






ちひろ「ふふふ…あはははははははははははは!!!」




故P「…やれやれ。落ち着いて地獄にすら行けやしないとはね」

故P「一度死んだ身だけど、この事務所のプロデューサーを降りた覚えはない…!


故P「俺の手で、アイドル達を…守らなきゃな…!」


END

乙乙乙
このPは霊体なのか

いやもう終わり
昨日今日と二日連続で突発なのに書き過ぎた

書きたい人が居たら幸子を幸せにするなり他のアイドルがきた場合とか書いたらいいよ!

>>280
エピローグのタイトルが某映画のオマージュになってる
まぁだいたいそんなイメージで

昨日ネタが分かりにくすぎって怒られたからな…誰にでも分かるネタにしたのさ!

これ以上はくう~疲になるから本当に寝る!

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