千早「今日は2月25日、月曜日、晴れです!!」(144)

千早「んっ……ふぁ、そろそろおきないと……」

千早「あっ、メールが来てる……えっ、何通も来てるわ」

千早「な、何かあったのかしら?」

カチカチ
千早「……?」

千早「みんな、おめでとうって書いてあるけど……」



千早「何がめでたいのかしら?」

千早「何かあったかしら……」

千早「……あっ!」

千早「もしかしたら、先週発売したシングルの売り上げが良いのかもしれないわ」

千早「ふふ、皆ありがとう」

千早「早く、事務所にいって話を聞きたいわ」

千早「それなら、はやく朝ごはんを食べて事務所に向かわなきゃ」

俺「んっ……ふぁ、そろそろおきないと……」

俺「あっ、メールが来てる……えっ、何通も来てる」

俺「な、何かあったのかな?」

カチカチ
受信BOX
メッセージR 3件
メッセージF 2件

俺「寝よ……」

千早「……でも、皆があんなに喜んでくれるなんてうれしい」

千早「……」

千早「そうだ、ケーキでも買って行こうかしら」

千早「私から皆への感謝を込めて」

千早「みんな喜んでくれるかしら、ふふっ」



千早「すいません、ショートケーキとチョコーー」

ガチャ

千早「おはようございます」

春香「あっ、千早ちゃんおはよう。あと、おめでとう」

千早「えぇ、ありがとう春香」

P「おっ、千早おめでとうな」

千早「ありがとうございます。それで、売り上げはどのくらいなんですか?」

P「売り上げ? あぁ、先週のシングルのことか?」

千早「はい」

P「好調だぞ、このままいけば765の最高売上を更新できる勢いだ」

千早「本当ですか」

千早「ふふっ♪」

P「うれしそうだな、そりゃあそうか、なんたって今日は千早の──」

千早「はい、すごく嬉しいんです」

春香「そうだよね、だって今日は千早ちゃんの──」

千早「あっ、そうだ! これ忘れてました」
ゴソゴソ

千早「買ってきたんです! ケーキ!」

P・春香「えっ」

千早「皆で祝えるように、ちゃんと人数分ありますよ」

P「ち、千早が買ってきたのか?」

千早「はい、皆には感謝しても感謝しきれないですから……だから、少しでも一緒に喜べたらって思って」

P「そ、そうか」

千早「はい、春香。いつもありがとう」

春香「う、うん、ありがとう千早ちゃん」

千早「プロデューサーもどうぞ」

P「あ、あぁ」

千早「あっ、音無さんにも渡してきますね」

P「お、おう」

千早「~♪」



P「……」

春香「多分、千早ちゃんも誕生日だから浮かれちゃったんですよ」

P「そうだな……」

エッ チハヤチャンガ カッテキタノ !?

千早「音無さんも泣いて喜んでくれました」

P「そっか……良かったな」

千早「はい♪」

P「……」

P「あっ、そうだプレゼントもあったんだ」

千早「えっ、プレゼントですか?」

P「あぁ」

それは卑怯

P「俺からはこれだ」

千早「あっ……かわいいペンダント」

P「千早はそういう可愛らしいの付けないからさ」

千早「わ、私こういう可愛らしいの似合わなくて……」

P「んなこたーない。千早も可愛らしいんだからそういうの似合うよ」


千早「ほ、本当ですか?」

P「あぁ」

千早「じゃ、じゃあ、ちょっと付けてみます……」


千早「ど、どうですか?」

P「おー、やっぱり似合うよ」

春香「うん、似合ってるよ千早ちゃん」

千早「ほ、本当に本当ですか?……う、嘘じゃないですか?」

P「あぁ」

千早「そ、そうですか…………ふふっ」

千早(けど、そうか……プレゼント……)

千早「こんな所で人生経験の少なさが出てしまったわ……」

春香「えっ」

千早「ごめんなさい、ちょっと外に出てきますね」

P「えっ、もう帰るのか!?」

千早「いえ、ちょっとだけ忘れ物をしたので」

P「そ、そうか、すぐに帰ってくるならいいんだが」

千早「はい、行ってきます!」

千早「ダメね私は……ケーキだけで満足するなんて……」

千早「そう、普通の人なら……」

千早「プレゼント!! プレゼントを用意してこそ大人の女性!!」

千早「け、けど、プレゼントなんてどうしたら……」



亜美「あれっ、千早お姉ちゃんじゃない?」

真美「どれどれ? あっ、本当だ」

真美「何やってんだろ? おーkuahkv」

真美「もがっ……な、なにすんの亜美!?」

亜美「まーまー、落ち着きたまえ亜美」

真美「?」

亜美「ここは遠くから見て、千早お姉ちゃん観察するのが得策じゃないかな? うん?」

真美「……さすがは亜美! 面白そうですなぁ!」


千早「な、何がいいのかしら」オロオロ

千早「じ、実用的なものがいいのかしら……」

千早「あっ、これなんかあずささんにいいかも……」


亜美・真美「ぶぇ!?」

亜美「な、なんで千早お姉ちゃんが……」

真美「推定Eカップのブラを……」

亜美「……」

真美「……」


千早「あっ、でもさすがにプレゼントにブラジャーはデリカシーがないかもしれないわ」

千早「でも、あずささん自分に合うブラジャーがないから困ってるって言ってたし……」


亜美・真美「千早お姉ちゃん!」

千早「えっ、あ、亜美に真美!?」

亜美「ご、ごめんね千早お姉ちゃん」

千早「え、えっ」

真美「千早お姉ちゃんがそんなに悩んでたなんて、真美知らなかったよ~」

千早「ど、どうしたの急に!?」




亜美「えっ、プレゼント?」

真美「それなら、あれなんかいいんじゃない?」

千早「えっ」

亜美「あれこそ有名なー」

真美「ラブラブになれると言われている伝説のリングー」

千早「ら、ラブラブ……」

真美「成功例もたくさん聞いていて」

亜美「効力は間違いなし!!」

千早「……間違いなし」

亜美「でもでも、お高いんじゃないのー?」

真美「ノンノン、なんとこのリングセットで4,800-!!」

亜美「4800円! それもセットで!!」

千早「わっ、や、安い」

千早「か、買わないと」

亜美「えっ、ほ、本当に買うの!?」

真美「じょ、冗談のつもりだったんだけど」

千早「えっ、冗談……で、でもさっきの効力は……?」

真美「あれは、そういう噂だよー」

亜美「実際にプレゼントして付き合ったって子もいたし」

千早「そうなの……」

真美「まぁ、噂っしょー」

亜美「だよね、今時さすがにないよねー」

千早「そ、そうよね」

亜美「で、千早お姉ちゃんは誰のプレゼント買おうとしてたの?」

千早「恥ずかしいんだけど、事務所の皆に」

真美「えっ!?」

千早「準備をしていなかったから、今から買おうと思ってたんだけど……」

亜美「……なんで千早お姉ちゃんはプレゼント買わなくていいっしょー」

千早「えっ」

真美「千早お姉ちゃんはもらうだけでいいんだよー」

千早「そ、そういうものなの?」

亜美・真美「うん」

千早「そう」

亜美「そういうことだよ千早お姉ちゃん」

真美「よーし、じゃあ事務所に戻ろうよ」

千早「あっ、私はまだ用事があるから」

亜美「そなのー?」

千早「えぇ、亜美と真美は先に帰ってて」

真美「用事が終わるまで、待ってよっかー?」

千早「大丈夫。それに事務所にケーキがあるから、早く行かないと無くなってしまうかもしれないわ」

亜美・真美「えっ!?」

真美「そ、それだけ千早お姉ちゃんが言うなら」

亜美「亜美たちは先に帰るよー」

亜美・真美「じゃあねー」

千早「えぇ」

千早「さてと……」

イラッシャイマセー





千早「これでよし」

千早「じゃあ、事務所に戻ろう」

千早「ふふ、喜んでくれるかしら?」

ガチャ
千早「お疲れ様で──」

パン! 

千早「きゃっ」

「「誕生日おめでとー」」

千早「へっ……誕生日?」

P「おう、おめでとうな千早」

千早「……」







千早「あぁぁぁ///」

千早「うぅ///」

響「どうしたんだ急に顔を隠して?」

あずさ「きっと感動してるのよ~」

真「へへっ、大成功だね」

雪歩「う、うん」

千早(は、恥ずかしい……恥ずかしい……私の誕生日だったなんて……)

貴音「千早、ケーキもありますよ」

小鳥「あっ、それは……」

千早「あぁぁ///」

千早(じ、自分で自分のケーキを買ってくるなんて///)

千早「なな、なんでもないです///」

亜美「あっ、そういえば千早お姉ちゃんがね」

千早「うあ、や、やめて亜美///」

真美「そうそう、自分のお誕生日なのにー」

千早「ま、真美もやめて///」

やよい「千早さんまっかっかですよー」

美希「千早さんが感動して泣きそうなの」

千早「ち、ち、違うの///

千早「だ、ダメ///」

律子「ほらー、あんまり千早をからかわないの」

春香「そうだよ、皆ー。今日は千早ちゃんの誕生日なんだからー」

「「はーい」」

P「じゃあ、俺が買ってきた誕生日ケーキに蝋燭付けて、ふ~って奴やるかー」

亜美「さんせー」

真美「やろーやろー」

千早「あうう……もう、やめてください~///」

千早「あの、今日はありがとうございました」

P「気にすんな」

千早「それに、こうして家まで送ってまでもらって」

P「これもプロデューサーの仕事の内だ」

千早「あ、ありがとうございます」

P「でもよかったよ、千早が喜んでくれて」

千早「楽しかったです、すごく」

千早「プ、プレゼントまでもらっちゃって」

P「誕生日だからな、まっ俺の趣味で悪いんだけどさ」

千早「いえ、すごい……うれしかったです」

P「そうか」

千早「今度、その……付けて来ますね」

P「楽しみにしてるよ」

千早「……あの」

P「なんだ?」

千早「こ、これ……」

P「何この指輪?」

千早「わ、私から……プ、プレゼントです」

P「俺に?」

千早「は、ひゃい」

P「俺、別に誕生日とかではないけど」

千早「えっと、い、いつも助けてもらっているので、そのお礼に」

P「いいのか?」

千早「は、はい」

P「じゃあ、ありがたくもらっておくよ」

P「あーけど、これじゃあ千早の誕生日なのにあげてもらってで交換みたいになっちゃったな」

千早「ぜ、ぜんぜん気にしないでください」

P「でもなー……じゃあ、なんでもやってあげよう」

千早「なんでも?」

P「おう、物まねから一発ギャグまでなんでもだ」

千早「何でも……じゃあ」

千早「ギュ、ギュって抱きしめてもらえたら」

P「ほあぇう!?」

千早「や、やっぱりダメですか?」

P「いや、別に俺はいいけど。千早はそれでいいのか?」

千早「は、はい」

P「じゃ、じゃあ……」

千早「……」

千早「ん……」

P「これくらいで大丈夫か?」

千早「は、はい、ありがとうございます」

P「……」

千早「……」

P「本当にこれでいいのか?」

千早「は、はい、きょ、今日だけですから……」

P「えぇー」

千早「へっ」

P「今日だけなの?」

千早「えっ、じゃあ、また来年してもらっても……いいんですか?」

P「いや……俺の誕生日にも、プレゼントとして千早を抱きしめたいんだけど」

千早「えっ」

P「あぁー、やっぱダメ?」

千早「……いえ、大丈夫です」

P「マジ!?」

千早「はい、じゃあ今度はプロデューサーの誕生日ですね」

千早「私……楽しみにしてますね♪」

おわり

くぅ疲w保守・支援サンクスw

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