モバP「みくにゃんのファンをやめます」(161)

アイドルマスターシンデレラガールズの前川みく+高峯のあのSSです

代行サンクス 日付変わったから投下します

――2月22日、夜

モバP「みく、お前に大切な話があるんだ」

みく「わ、わかったにゃ」

モバP「俺、みくにゃんのファンをやめます」

みく「…え、ひどくない?」

――話は遡り、22日朝、事務所にて


みく「PチャンPチャン、おはようだにゃ!今日もライブのお仕事頑張るにゃ!」

モバP「・・・あぁ、みくか」

みく「どうしたにゃ?Pチャン、元気がないにゃ」

モバP「ん、なんでもない。すこし考え事を、な」

みく「考え事って?」

モバP「いや、みくたちは今日のライブ大丈夫かな、って思ってさ」

みく「失礼だにゃ。ライブはPチャンと一緒に何十回も経験してるにゃ」

みく「それに、今回は2人でのライブだし、鬼に金棒にゃ」

モバP「猫に小判、ってことは?」

みく「地味にPチャンがひどいこと言うにゃ!」

みく「ところでPちゃん、今日は何の日か知ってるかにゃ?」

モバP「今日は、ええっと、何日だったっけか?」

みく「2月22日だにゃ」

モバP「なにか大切な日だった気がするけど、なんだっけ」

みく「ヒントはいるかにゃ?」

モバP「そうだな、できれば頼む」

みく「大ヒントだにゃ。今日は2が3つあるんだにゃ」

モバP「なるほど、語呂合わせだな」

モバP「・・・そうか、思い出したぞ」

みく「じゃあ、Pチャン、答えをどうぞだにゃ」

モバP「夫婦(22)にっ(2)こりで、食器洗浄機の日だ、そうだろ」

みく「違うにゃ!いや、本当はそうかもしれないけどみくが求める答えと違うにゃ」

モバP「じゃあ、ふーふーふー(222)で、おでんの日か?」

みく「それも違うにゃ」

モバP「あとは、ヘッドホンの日、なんてのもあるらしいな」

みく「だーかーらー、もっと特定の誰かの大切な記念日だにゃ!」

のあ「……それくらいにしておいたら?」

モバP「お、の、のあ…?」

のあ「……なにを固まっているの?」

モバP「いや、どうしたんだそのメイド服」

のあ「……なにか、問題でも?」

モバP「いや、格好が斬新すぎてな」

のあ「……ライブでの、猫耳メイド服は見慣れていないの?」

モバP「そんな正統派メイド服は、もう別枠だ」

みく「のあさん、似合っているにゃ!」

のあ「……ふふ、ありがとう、みく」

のあ「……そうね、お茶を入れたの、どうぞ」

モバP「あ、あぁ、ありがとう」

のあ「みくも、ぬるめにしておいたわ。お茶を」

みく「のあさん、ありがとうだにゃ」

のあ「……それと、みく」

みく「どうかしたにゃ?」

のあ「……誕生日、おめでとう」

みく「の、のあさん…!うれしいにゃ!」

のあ「それと、誕生日プレゼント、今渡すわ」

みく「これは入手難易度が高い、マニア垂涎、『猫鍋写真集』」

みく「ありがとうだにゃ!大切に読むにゃ」

のあ「……そう、喜んでもらえたのね」

みく「絶版になってて、前から欲しかったんだにゃ!」

のあ「……探した甲斐があったわ」

みく「それにくらべてPチャンときたら」

モバP「はは、もちろん覚えてたに決まってたさ、みくの誕生日」

みく「むぅ~、ホントかにゃ~?」

モバP「ほんとだって」

のあ「ちなみにその本の情報をくれたのは……」

モバP「あ、あ~!の、のあ、今日の準備は大丈夫か?」

のあ「……えぇ、問題ないわ」

みく「?」

のあ「……みく、今日も頼むわね」

みく「任せるにゃ!猫耳どうし、頑張るにゃ」

モバP「みくとのあのダブル猫耳ユニット、かなり人気だからなぁ」

のあ「……意外だったわ、こんなに人気になるのは」

みく「最初は、『なんでのあさんが猫耳衣装!?』って思ったにゃ」

モバP「気づいたら、みくにゃんのファンが減ってたしな」

『ファンのみなさん「「「みくにゃんのファンをやめます」」」』

みく「あれは嫌な事件だったにゃ…」

モバP(…まぁ、実際に減るわけがないんだけど、黙っておこう)

モバP「みくとのあ、キュートとクールの組み合わせ」

モバP「この2つの相乗効果で、人気は波に乗ってる」

みく「お仕事もライブも、いっぱい増えたにゃ」

モバP「新規のファンも取り込めたし、大成功だったな」

のあ「……そうね、誰かに喜んでもらうのはうれしいもの」

モバP「これも、俺のプロデューサーとしての手腕のおかげ、だな」

みく「そうかにゃ?みくとのあさんの魅力あってこそにゃ」

モバP「のあはどう思うんだ?」

のあ「……それは貴方がよく知っているから、答える必要はないわ」

みく「え~、のあさんはみくの味方だと思ってたのに…」

のあ「私はどちらの敵でもないわ、いままでも、これからも」

モバP「だ、そうだ。この話は平行線だな」

みく「むぅ…、にゃんか納得いかないにゃ」

のあ「……そういえば、みく、ライブの衣装は直ったの?」

みく「はっ、そうだにゃ、確認するの忘れてたにゃ!」

モバP「あぁ、この前のライブの時に裾がほつれたってやつか」

みく「Pチャン、ちゃんと直ってるかにゃ!?」

モバP「たしかちひろさんが手配してくれてたと思うんだが」

みく「じゃあ、ちひろさんに聞いてくるにゃ」

モバP「そうだな、確認してきてくれるか?」

みく「わかったにゃ、行ってくるにゃ!」


ドタドタドタドタ・・・

モバP「ふぅ、慌ただしいな、みくは」

のあ「……それがあの娘らしさ、ね」

モバP「はは、それもそうだな」

のあ「……えぇ、あれが素、よ」

のあ「……ところで、少し話があるのだけど」

モバP「どうしたんだ?」

のあ「となり、座るわ…」

モバP「ん、あぁ」

のあ「……さっきの誕生日プレゼント」

モバP「あぁ、あれか。あんなに喜んでもらえるとはな」

のあ「……話さなくてよかったの?」

モバP「何をだ?」

のあ「”貴方”がみくのために選んでくれたこと」

モバP「俺はのあに相談されたから、アドバイスしただけだ」

モバP「それに、実際に探して見つけたのは、のあ、お前自身だ」

のあ「……だから、話さなかった?」

モバP「あぁ、そんなところだ」

のあ「……違うわね、もっと別の理由」

モバP「…ん、わかるのか?」

のあ「ただ単に、恥ずかしかった」

のあ「あの娘のために、何かをしてあげることが」

のあ「……どうかしら?」

モバP「ははっ、わかるか」

のあ「……そうね、それなりに長い付き合いだから」

モバP「みくの前だと、特に本音を出すのが恥ずかしいんだよな」

のあ「……本音を出すのは難しいもの、誰でも」

モバP「みくは、俺が最初にプロデュースしたアイドルだからな」

モバP「初めて社長にプロデューサーとしてスカウトされてから」

モバP「若造なりに、一緒にいろんな仕事をやってきて」

モバP「一緒に楽しんで笑って、苦しいことも共有して」

モバP「そして、一緒に大きくなってきたんだ」

のあ「……でも、今の貴方は仮面をつけて本音を隠している」

モバP「ん、どういうことだ」



のあ「……時間を共有した男女」

のあ「……苦楽を共にした男女」

のあ「……そこに特別な感情が生まれるのは、必然」

のあ「……でも、今の貴方は仮面をつけて本音を隠している」

モバP「ん、どういうことだ」



のあ「……時間を共有した男女」

のあ「……苦楽を共にした男女」

のあ「……そこに特別な感情が生まれるのは、必然」

モバP「俺、そんなにわかりやすいか?気をつけているつもりだったが」

のあ「……事務所の誰も気づいていない、私だけ。ちひろも知らない」

モバP「確かに気づかれたら、騒がれてるか」

のあ「……そう、だからこれは私と貴方の秘め事」

モバP「でもな、俺はプロデューサーで、あいつはアイドルだ」

モバP「”こういう感情”はもっちゃいけないんだ、俺は」

のあ「……だから貴方は選んだのね」

のあ「……仮面をつけて、自分の思いを隠すことを」

モバP「半分は、まぁ、そんな感じだな」

のあ「……残り半分は?」

モバP「なに、恋に未熟な男の子によくあることさ」

モバP「思いを告げて、それが叶わないことが怖い、っていう、な」

のあ「……変なところで臆病なのね、貴方」

モバP「そうだな、自分でもそう思うよ」

のあ「……私もそうなのだけれど」

モバP「ん?」

のあ「……なんでもないわ」

のあ「……でも、仮面をつけるのは疲れるわ」

のあ「……そして、必ず限界を迎える」

モバP「はは、辛くないといえば嘘になるけど、それでもやっていくさ」

モバP「なに、のあにしか気づかれてないんだ、これからも…」

のあ「……私は、心配。貴方が、それで壊れてしまうことが」

モバP「そっか?それは大げさじゃない、か」

のあ「……それに、私も今のままは」

モバP「ん?」

のあ「……そうね、貴方に隠していても、仕方がないわね」

のあ「……貴方、今、私がなんでこのメイド服を着てるか、わかる?」

モバP「ん、単なる気まぐれじゃないのか?」

のあ「……覚えてないかしら、私が初めてライブの衣装を着たとき」

モバP「あぁ、あのときか」

モバP『なかなか似合ってるぞ、のあ』

モバP『ん~、でも猫耳メイドか、これは狙いすぎじゃないか?』

モバP『ユニットでのライブが前提とは言え、う~ん…』

モバP『え、じゃあどんな衣装がいいか、だって?』

モバP『俺の好きなメイド服ってのは、質素でアレンジもなくて』

モバP『コスプレのような派手な露出はいらない、オーソドックスなやつさ』

モバP『のあには、そういうメイド服が似合ってる、と思うんだけどな』

モバP『それでお茶でもくんでもらえたr…、っとなんでもない』

のあ「だから、私は身にまとったの。貴方のために、この服を」

モバP「はは、よく覚えていたなぁ」

のあ「……忘れないわ、貴方との記憶は」

モバP「記憶だなんて、大げさだなぁ、のあ」

のあ「……大げさじゃない」

のあ「貴方は、私に心地よい居場所をくれた」

のあ「貴方は、私にあの星のような輝きをくれた」

のあ「貴方は、私に喜びを、楽しみを教えてくれた」

のあ「そして貴方は、私にとっての…」

モバP「のあ、それって…」

のあ「……私の話はここまでよ」

モバP「ちょっと待ってくれ、申し訳ないがいきなり過ぎて、その、心の準備が」

のあ「……そうね、続きはまた伝えるわ」

のあ「……ただ、私は仮面の貴方の答えはいらないわ」

のあ「……貴方がその仮面をとった、また、そのときに」

モバP「のあ、お前…」

のあ「……それには、貴方があの娘に想いを伝えないといけない」

のあ「そしたら、あなたの素顔が見える、私はそう思うから」

のあ「……少し話しすぎたわね、これで失礼するわ」

のあ「……考えておいてほしいわ」


スタスタスタスタ…

モバP「のあ…」

――数時間後、事務所にて



ちひろ「じゃあ、二人ともライブの準備は大丈夫ですか」

みく「もちろん、オッケーにゃ!」

のあ「……えぇ、問題無い」

ちひろ「だ、そうですよプロデューサーさん!」

モバP「ん、あ、あぁ」

ちひろ「どうしたんですか、生返事なんかして」

モバP「すいません、ちょっと考え事を」

ちひろ「もうしっかりしてください、今日は二人のライブなんですから!」

のあ「……」

ちひろ「あ、そうだ。エナドリチャージ10はどうですか」

ちひろ「長時間ライブを見守るなら、これがオススメですよ!」

モバP「い、いえ、疲れているとかじゃないんで…」

ちひろ「そんなこといわずに、さぁさぁ!」

みく「ねえ、Pチャン、ホントに大丈夫かにゃ?」

モバP「あぁ、大丈夫だ、みく」

みく「でも、Pチャンが元気ないとみくも心配だにゃ」

みく「もし、またPチャンが倒れちゃったら、みくは…」

モバP(あぁ、そっか、前にみくの仕事の途中に急に倒れて…)

モバP(原因が、過労っていうのが個人的には情けない)

モバP(そのまま、3~4日入院してて)

モバP(その間、仕事の合間にみくが何度も来てくれたっけか)

モバP(思えば、それがきっかけだったんだろうな)

モバP(親身になってくれるみくを見て)

モバP(なんとなく、みくを異性と意識して)

モバP(気づいたら、みくというアイドルに魅せられていて)

みく「Pチャン、どうしたんだにゃ?」

モバP「…そっか、そうだよな」

みく「そうじっと見られると照れるにゃ///」

モバP(うん、やっぱり俺、みくのこと、でも…)

のあ「…………」

モバP「いや、お前の誕生日プレゼント、いつ渡そうか考えててさ」

みく「Pチャン、やっぱり覚えててくれたんだにゃ!」

モバP「そうだな、ライブが終わったら、渡すことにする」

みく「え~、今がいいにゃ」

モバP「なに、ライブが終わってからの方が落ち着けるさ」

みく「そうかにゃ?今でもいいにゃ」

ちひろ「ほらほら、その話はまたあとで。いまはとにかく会場へ!」

のあ「……刻は有限、逃すわけにはいかないから」

モバP「じゃあ、終わったらな、みく」

みく「わかったにゃ!」

モバP「よし、ライブ、成功させるぞ」

みく「にゃにゃー!」

のあ「……えぇ、成功させましょう」

http://i.imgur.com/RkNunoI.jpg
http://i.imgur.com/1vtaekT.jpg
前川みく(15)

http://i.imgur.com/aDsUS6Z.jpg
http://i.imgur.com/YLMHIZA.jpg
高峯のあ(24)

――22日夜、ライブ会場にて

みく「ファンのみんなー!今日は来てくれてありがとだにゃー!」

ファン「「「うぉぉぉぉぉおおおお、みくにゃーん!!!!」」」


のあ「…最後まで、楽しんでいって、にゃぁ」

ファン「「「「「「うぉぉぉぉぉぉおおおおおおお、のあにゃーん!!!!」」」」」」

のあ「…まずは、前川みくにゃんと」

みく「高峯のあにゃんの2人で、おねだりShallWe~?」


のあ・みく「「どうぞ!」」

♪おねだりShallWe~?


モバP「よし、いつも通り、いい声だ」

モバP「ファンのリアクションも上々」

モバP「これは、いいライブになるぞ」

モバP「あぁ、思い出すなぁ…」

モバP「初めて出会ったときは、ちょっとどこか初々しくて」

みく(さぁ、みくをトップアイドルに仕立て上げるのにゃ☆)


モバP「…俺もみくも、いろいろ失敗しながらも仕事をこなして」

みく(みくの本気でセクシーなステージ見せて、ドキドキさせちゃうしかないねっ!)

モバP「一緒に初ライブしたときは、泣いたっけな・・・」

みく(…Pチャンあのね…みくの演技…ドキドキした……にゃ?)


モバP「シングルCD出して、やっとトップアイドルの仲間入り、したんだもんな」

みく(にゃは!Pチャンのために頑張ってよかったにゃ!)

モバP「でも、みくは本当にアイドルって仕事が好きなんだ」

モバP「猫耳をつけて、猫っぽくしゃべってて」

モバP「そんなみくが輝いているのを見るのが、俺は好きだ」

モバP「みくのプロデューサー、そしてひとりのファンとして」

モバP「…でも、そんなみくが好きだからこそ」

みく「にゃにゃー!ありがとうだにゃー!」

ファン「「「うぉぉぉぉ!!み・く・にゃ・ん!!み・く・にゃ・ん!!」」」


モバP「…この今の関係が壊れてしまうのが」

モバP「俺の勝手のせいで、もしみくが輝けなくなることが」

モバP「それが、とてつもなく怖い…」


のあ「……」

ファン「「「うぉぉぉぉおおお!!!の・あ・にゃ・ん!!の・あ・にゃ・ん!!」」」

――ライブ終了後、控え室にて

のあ「……みく、お疲れ」

みく「お疲れ様だにゃ!大成功だったにゃ!」

のあ「……さすがだったわね、みく」

みく「のあさんも、まさにクールビューティーだったにゃ」

みく「それにしても、Pチャン…」

のあ「……心配?」

みく「前、Pチャンが倒れたことがあったにゃ」

みく「あのときは、本当に怖くて、心配で…」

みく「Pチャン、頑張り屋だから、無理するんだにゃ」

みく「今日はなんだかボーっとしてて、変だにゃ」

みく「なにか隠してると思うけど、話してくれないにゃ」

のあ「……そう、大切な存在のね」

みく「もっちろん、Pチャンはみくの大切なプロデューサーだにゃ」

のあ「……それだけじゃないでしょう?」

みく「…にゃ、にゃんのことかにゃぁ?」

のあ「……好きなんでしょう、あの人のこと」

みく「にゃ、にゃにおう!?」


ガタッ

のあ「……あら、じゃあ嫌いなのね」

みく「い、いや、そんなことはない、けどにゃ」

のあ「……そう、なら、ちょうどいいわね」

みく「…えっ?」

のあ「……私は、特別な想いがあるの、あの人に」

みく「のあさん…」

のあ「……あなたがその程度の想いなら、私には都合がいいの」

みく「そ、そんなこといきなり言われても」

のあ「……それに、もう、あの人に私は想いを伝えたわ」

みく「…えっ、それって?」

のあ「……詳しく言わなくても、もう貴女になら予想はつくわね?」

のあ「まだ、答えは聞いていないけれど」

のあ「……それでも、1番共にした時間の長い貴女がそうなら」

のあ「……答え、期待しても大丈夫ね」

みく「…めて、やめてよ」

のあ「……」

みく「みくだって、みくだって」

みく「初めて出会った時から、ここまでずっと一緒にいて」



モバP(ティンときた、お前をプロデュースさせて欲しい!)

モバP(おう、セクシーな衣装だな。みくの魅力全開、か?)

モバP(最初のライブだ!しっかりやってこい)

モバP(喜べみく!CDデビューだぞ!!)

みく「みくが思っている以上に、Pチャンは頑張ってて」


モバP(う、うぅ・・・)

みく(なんで、入院するまで無理してたの、Pチャン…)

みく(みく、Pチャンのおかげでここまで来れたよ)

みく(でも、みく、そばにPチャンがいてくれないと)

みく(…とっても寂しいよ、とっても)

みく「みくだって、みくだって、Pチャンのこと…」

みく「とってもとってもとっても!!!」

みく「とっても大切に思ってるんだよ!!」

のあ「……そう」

みく「みくとPチャンのこと、何も知らないでそんなこと言わないで!」

のあ「……言わないと、伝わらないこともあるわ」

みく「いいよ、じゃあ言ってあげる!」

みく「一緒に、ここまで頑張ってきたプロデューサーが」

みく「いつでも、一番そばにいてくれてたプロデューサーが」


みく「前川みくは、そんなプロデューサーのことが、好き」

のあ「……でも、その想いを通すには、アイドルは犠牲になるわ」

みく「アイドルはやってて楽しいし、ファンのみんなも好きだよ」

みく「でもね、一人の女の子としては、いつでもそばにいてくれて」

みく「一緒に辛いこと、楽しいことを経験してくれて」

みく「そんな男の人、好きにならないわけ、ないじゃない」

のあ「……そう、わかったわ」

のあ「……ただ、みく、2つ言うことがあるの」

みく「…なに?」

のあ「1つ、口調がいつもと違うわ」

みく「…き、気のせいだにゃ」

のあ「ふふ……、意外と情熱的なのね、貴女」

みく「…オフレコでお願いするにゃ」

のあ「……そうね、猫の貴女も可愛いけれど」

のあ「……本当の想いを伝えるなら、素の貴女もいいわ」

のあ「……その口調にしたのは、なぜ?」

みく「これは、おまじないみたいなものだにゃ」

みく「Pチャンと一緒に見つけた、アイドルとして輝くための、にゃ」

のあ「……そして、もう1つ」

みく「どうかしたにゃ?」

のあ「……そろそろ貴方も入ってきたらどうかしら、」

みく「え、ちょ、ちょっと、もしかして」

ザッ…


モバP「あ、あぁ、立ち聞きするつもりはなかったんだが」

モバP「外で二人を待つのも少し寒いし様子を見に来ただけで」

モバP「…それで、こんなことになるとは」

みく「に、にゃあぁぁぁぁあああ!?」

みく「ちなみにどこからだにゃ!?」

モバP「”みくだって、Pチャンのこと、大切に”ってあたりから」

みく「ちょうど盛り上がってるところだにゃ!?」

みく「よりにも寄って一番は、恥ずかしい部分をまるまる…」

のあ「……あとは2人で」

モバP「え、お、おい、のあ!?」

みく「ちょ、ちょっとこの状態で2人っきりは!?」

のあ「……そうね、少し星を見てくるわ」


スタスタスタスタ…

モバP「………」

みく「……」

モバP(やるしか、ないか)

モバP(でも…)

みく(なんでこんにゃことに…)

みく(でも…)

――

のあ「……冬空の星は、また格段に綺麗ね」

のあ「……大きなおせっかいじゃないか、って?」

のあ「……そうね、自分を守るためだけじゃなくて」

のあ「……誰かの為に仮面を付けた優しい人たちには」

のあ「……手を貸してあげるのが必要、よ」

モバP「すぅ、はぁ…。よしっ、みく」

みく「……は、はいにゃ!」

モバP「みく、お前に大切な話があるんだ」

みく「……わかったにゃ」

モバP「俺、みくにゃんのファンをやめます」



みく「…え、ひどくない?」

モバP「だって、俺も、お前と同じ気持ちだからさ」

みく「…え、それは」


モバP「プロデューサーとしてじゃなくて」

モバP「ファンがいう意味でもなくて」

モバP「俺は、前川みく、君が好きだ」



みく「……///」

モバP「ホントは悩んだんだ、お前に拒否されるんじゃないかってことと」

モバP「俺の想いで、お前のアイドルの未来を奪うんじゃないかって」


みく「そんにゃことないにゃ」

みく「みくは、Pチャンからいっぱいもらったにゃ」

みく「だから、どんな形になっても」

みく「Pチャンに返していきたいにゃ」

モバP「そっか、ありがとう」

みく「…でも、しばらくは猫耳アイドルで行くにゃ!」

みく「まだまだ応援してくれるファンのために」

みく「そしてここまで頑張ってきたからからこそ」

みく「頂点目指して頑張りたいにゃ!」

モバP「あぁ、俺もそうしてもらいたい」

みく「…そして、本当に頂点を勝ち取って」

みく「みくが、最高に輝けたら」

みく「その次は、貴方の隣りにいても、いいですか…?」


モバP「あぁ、もちろんだ」

モバP「こちらこそ、よろしくな」

みく「そうだにゃ、まだ誕生日プレゼントをもらってないにゃ」

モバP「…はは、そうだったな」

みく「今はまだ、アイドルだけれど、でも、ちょっとだけなら、いいよね」

みく「なら、Pチャンに、ギュって抱きしめて、もう一度、好きって言ってほしいなって」

モバP「あぁ、それくらいなら、大歓迎さ」

モバP「みく」

みく「Pチャン」


モバP「…好き、だ」

みく「…私も、だよ」

ギュ…

――次の日、事務所にて

ちひろ「プロデューサーさん、みくちゃん、お疲れ様でした!」

モバP「ありがとうございます、ちひろさん」

みく「トーゼン、だにゃ!」

ちひろ「お疲れじゃないですか?さぁさぁ、スタドリをどうぞ!」

モバP「い、いや、大丈夫ですよ、今は」

ちひろ「…そうですか、せっかく用意したのに」




のあ「……特製とは言え、栄養ドリンクだけは体によくないわ」

モバP「お、おぅ、のあ…」

みく「なんでまたそのメイド服なんだにゃ!?」

のあ「……これは誰にも止められはしないわ」

のあ「……それよりも、お茶を」

モバP「あ、あぁ…」

のあ「……分かり合えはしたようね」

みく「その格好であんなこと言った人がそれを聞いてくるのかにゃ!?」

のあ「……そうね、私にも譲れないものもあるのよ」

みく「にゃにゃ、身近なところに難敵が」

みく「……ただ、きっかけをくれたこと、感謝してる」

のあ「……昨日より、笑顔が自然ね」

モバP「そうか?なんか自分変わりましたかね、ちひろさん?」

ちひろ「そんなことないかと思いますけど」

のあ「……貴方と私にしか、わからないものよ」


のあ「……それに取れたようね、仮面」

モバP「あぁ、お陰様でな。まだ全部じゃないが」

のあ「……それと、みく」

のあ「私も、負けないわ」

みく「…みくだって負けないよ!」

モバP(まだまだ、いろいろな困難がありそうだけれど)

モバP(思いが伝えられて)

モバP(今は、満足、だな)



…The End

といったところで2時間遅れですがみくちゃん誕生日おめでとうございます支援SSでございました
うちのまったりプロが中小なのにだいたいエナ茶ンザムしてフェスに余裕が出来て書いた突貫作品ですみません


ちなみに>>1はバリバリのCoPなんだな
みくにゃんの魅力には勝てなかったよ…

そして、多くの支援やコメントありがとうございます

返るもは、途中で返させてもらいました
本当に励みになります

なにか書くものができたら、またこちらで投下したいと思います

予想よりも多くの反応ありがとうございます!

調子にのって次のSSのモバマスキャラの安価を募集してみます
>>155

最安価、ってか安価ミスです


>>150

安部菜々(17)

>>150
安部菜々さん(17)ですね、了解しました

(…多分、お酒飲むんだろうなぁ)

いいねぇ。菜々もこういうしっとり純愛系似合うと思う
期待してるわ

それでは次回

モバP「”うさみんせい”に招待された」(仮)


にご期待下さい!

・・・多分来週か再来週に。

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