凸守「帰り道のミルクティー」 (30)

~~~~放課後・極東魔術昼寝結社部室~~~~

丹生谷「ぐぅ、いい、加減っ、に……しなさいよ、この……中坊っ……!」

凸守「凸っ、守は……人間の肩書きを借りるならっ、もう、高校生……っでぇ、っすっ……!」

丹生谷「んぐぐぐぐ……!」

凸守「んぎぎぎぎ……!」

勇太「またやってんのか。毎日毎日飽きないな」

くみん「仲いいもんねえ~」


凸谷「「――仲良くなんかっ!!」」


凸守「ないっでぇす!!」

丹生谷「ないわよ!!」

くみん「息ぴったりだねっ」

丹生谷「かぶせんな!!」

凸守「かぶせてくるなっでぇす!!」

勇太「はあ。長引きそうだな……六花、帰るか」

六花「うん」

凸守「ああっマスタぁー!」

丹生谷「スキありっ!」ぐい

凸守「っ゙?!ひっ、引っ張るなっでぇすー!!」

くみん「私も帰って寝るね~」

丹生谷「もう逃さないわよ、さあどうしてやろうかしらね……!」

凸守「離せっ、離すっでぇす……!」

丹生谷「あんたがおとなしく携帯渡してくれりゃ離すわよ!」

凸守「け、携帯?!なんのことっでぇすか!」

丹生谷「いいから、さっさとよこしなっさいって……!」

凸守「ぬっ、そ……そう言われると意地でも渡したくなくなるっでぇす!」

丹生谷「ちっ、生意気言うんじゃないわよ……どこ?!ブレザーのポケット?!」ずぼ

凸守「ひいぇっ?!ま、まさぐるなっでぇす!!」

丹生谷「こっちにはないか……じゃあスカートのほうは」ずぼ

凸守「~~~っ?!?!」

ごすっ

丹生谷「ぐぅっ?!」どさっ

凸守「はぁ、はぁ……と、咄嗟に肘鉄を――いや、アイアン・エルボーによる変形のミョルニルハンマーをかましてしまったっでぇす……」

丹生谷「げほっ……」

凸守「あ、あー……」

丹生谷「……」

凸守「だ、だいじょうぶ、っでぇすか……?」

丹生谷「ゔ、ゔっざい゙……」

凸守「……」

凸守「さ、最強たる邪王真眼のサーヴァントともなれば!モリサマーを騙る偽物なんてこの程度っでぇす!!」

丹生谷「ち、調子に乗るんじゃないわよ……」

凸守「おや、まだ喋れたっでぇすか」

丹生谷「あーもう……いいから。ちょっと携帯貸しなさいって。確認したいことがあるだけだから」

凸守「……なんっでぇすか、もう」

丹生谷「写真よ、あのときの写真。あんた撮ったでしょ。1枚だけ」

凸守「写真?なんのことっでぇすかね」

丹生谷「しらばっくれんじゃないわよ!だから私の写真、撮ったでしょ!」

凸守「……」

凸守(……)にやり

丹生谷「あのデータ、ちゃんと消したか確認するだけだから。私が偽物だってんならあの写真は要らないでしょ?」

凸守「――はて?写真?撮ったような、撮ってないような。っでぇす」

丹生谷「はあっ?!なに言ってんのよ!!撮ったじゃない!!」

凸守「んー、そう言われてもカメラロールには写真がいっぱいっでぇして……どんな写真だったか思い出せればあるいは」

丹生谷「だから!!」

凸守「誰の?」

丹生谷「私の!!」

凸守「どんな?」

丹生谷「どっ?!ど、どんなって、それはその……」

凸守「どんな写真か言ってくれないと、この膨大な写真のなかからそれを探しだすのは困難っでぇすねえ~」

丹生谷「……あんた分かってやってんでしょ」

凸守「ん~??はて、なんのことっでぇすかねえ~?」

丹生谷「このガキ……!」

凸守「ま・言えないならしょうがないっでぇす。その写真とやらは凸守が保管を……」





※名前欄がなんかうまくいかないからこっちに書くけど4話のあとの話です

丹生谷「――だ、だから!あんたが私の家に来たときの、私がモリサマーの格好したときの写真よ……!!」

凸守「……!」

丹生谷「また悪さされちゃたまったもんじゃないからね……この目でその画像がないのを確認するまでは家に帰さないわよ」

凸守「あの写真、っでぇすか……」

丹生谷「ここまで言えばしらばっくれらんないわよね。ほら、さっさと携帯渡しなさい」

凸守「あ、あんなの……消したにきまってるっでぇす。偽サマーの画像なんて残しておいたら凸守の携帯がどんどん汚染されていくっでぇす」

丹生谷「はいはい、そーよね私はモリサマーじゃないものね。でもさっきも言ったけど、確認はさせてもらうわよ。ほら貸しなさい」

凸守「え゙っ、ちょ、ちょっと待つっでぇす!いまロックを――」

ぱしっ

丹生谷「んなことしなくていいっての――はい、解けた。あんたの解除パスなんてお見通しよ」

凸守「なっ?!凸守のプライバシーがっ!!特秘事項が!!」

丹生谷「4×4のパターンロックなんて使ってるから逆に分かりやすいのよね。どれどれ、っと」

凸守「ちょ、ま、待つっでぇ――ゔわ゙っ?!」ずるっ

丹生谷「え、なに――」

ごつん

丹生谷「いったた……頭突きすることないじゃないの、もう」

凸守「滑ったっでぇすよ……下が畳だから――い、いや!違うっでぇす今のはアイアン・ヘッドによる変形のみょる……」

丹生谷「はいはい分かった分かった。んじゃ改めて携帯を……って、あれ?」

凸守「凸守の携帯ならここっでぇす」

丹生谷「あんたいつの間に……返しなさいよ」

凸守「何言ってるっでぇすか、これはもともと凸守のっでぇす。それに、」

丹生谷「それに?」

凸守「今の衝撃で電源がつかなくなってしまったみたいっでぇすね……」

丹生谷「あ……」

凸守「SDカードは入れてないっでぇすし、本体がこうだと何にせよデータはぜんぶ飛んでしまったっでぇすね」

丹生谷「ご、ごめん……」

凸守「なぁに謝ってるっでぇすか、気持ち悪い。もともとお前の目的はこれのはずっでぇす」

丹生谷「そうだけど……やっぱりごめん。修理代くらいは」

凸守「ふん、敵の施しは受けんっでぇす。もう目的は果たせたっでぇすね?なら凸守は帰るっでぇすよ」

丹生谷「あ、え、あの……」

丹生谷「うん……」

~~~~家路・通学路~~~~

凸守「……」

丹生谷「……」

凸守「って!なんでついてくるっでぇすか!!」

丹生谷「なんでって、途中まで帰り道一緒なんだし仕方ないじゃない」

凸守「それはそうっでぇすが!」

丹生谷「それと、ちょっと待ってなさいよ……っと」ごそ

凸守「なんっでぇすか……?」

丹生谷「はいこれ。暴れまわって喉乾いたしね。携帯の修理代いらないっていうならそれくらいは受け取りなさい」

凸守「て、敵の施しは」

丹生谷「いいから。それとも無理矢理飲まされたい?」

凸守「ぐ……う、受け取っておいてやる、っでぇす……」

丹生谷「よし!――それじゃ、私こっちだから」

凸守「あ、そ、そうっでぇすか」

丹生谷「んじゃ、また明日ね」

凸守「ま、また、っでぇす……」

凸守「……」

かしっ

凸守「……」ごく

凸守「……美味しい」

凸守「……ま・消すわけ、ないんっでぇすけどね」

凸守「本当は携帯も壊れてないっでぇす。確かに転んだ衝撃で電源は落ちたけど、ちゃんと問題なく動くっでぇす」

凸守「……だから」



凸守「いつもごめんなさい、丹生谷先輩。それと――ありがとうございます」



凸守「……っでぇす」

~~~~翌日、放課後・極東魔術昼寝結社部室~~~~

勇太「なっ、おい六花、なんだその服!」

六花「本部からの援助により入手した。かっこいい」

凸守「マスター!カッコイイっでぇす……!」パシャ

六花「当然。この魔装具により邪王真眼はより強力なものになった」

勇太「十花さんの仕送りじゃねーのかよ、そのお金……」

凸守「マスター!こっちっでぇす!!」パシャパシャ

六花「ん。凸守が敵の痕跡を発見したらしい……"其処"っ!!」びしっ

凸守「うっはあー!!マスタぁー!」パシャパシャパシャ

勇太「ったく……」

丹生谷「……ねえ、富樫くん」

勇太「うわ、いたのか丹生谷」

丹生谷「あのガキが持ってるのって……?」

勇太「ん?携帯だろ?いつも持ってるのと変わってないけど、特に」

丹生谷「……」

凸守「やはり邪王真眼は最強!っでぇす!!マスター、こっちにもポーズを……」

がしっ

凸守「?がし?」

丹生谷「おい、中坊……!」

凸守「なんっでぇすか、凸守は人間の肩書を借りるならもう高校生だと昨日も……?」

丹生谷「うるっさい!!なによその携帯っ!!」

凸守「はぁっ……!!し、しまったっでぇす!!」


丹生谷「……そ、れ、を……渡せーーっ!!」


凸守「ぎゃーーーっ!!っでぇすーーーっ!!」




おわり

読んでくれた方はありがとうございました。
凸ちゃんモリサマのこと大好きすぎ凸ちゃんかわいすぎ

デスよりっでぇす表記のほうが個人的にはそれっぽいと思うし活用したときのカタカナひらがなの分け目なんかも気にせんでいいのでこっちにしたけどともすればチャラ男口調にみえなくもない

4話はなんべんでも観れますね、凸ちゃんかわいすぎてかわいすぎて。
ではまた

あっ言わんでいいことかしらんけど凸ちゃんの携帯の4×4のパターンロックは凸の字?凸の形?です
でもパターンロックってなぞる順序もあるんだよねそのへんはモリサマの凸ちゃん愛がなせる技ということでどうか

あげ

誤爆したしにたい

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