モバP「幸子泣かす」(184)

輿水幸子(14)


幸子「プロデューサーさん、何やってるんですか? 暇なんですか? ならボクのことでも考えていてくださいよ」


幸子「プロデューサーさん、お仕事は大成功でしたね? まぁ、ボクにとってはこの程度当然ですけど。褒めてくれてもいいんですよ?」


幸子「プロデューサーさん、のどが渇きましたね……なにボーっとしてるんですか? 一緒に飲み物でも飲んで休もうって言ってるんですよ」


幸子「プロデューサーさん、どうでしたかボクのレッスンは! まぁ、あの程度のメニューは軽くこなせちゃいますよ。なんといってもボクはカワイイので!」


幸子「プロデューサーさん、さえない顔してますね! ボクを見て元気を出してください!」


幸子「プロデューサーさん、もっとボクを見てください!」


幸子「プロデューサーさん!」



P「……いちいちベタベタとしつこいな」

P「幸子泣かす」

P「……」

幸子「おや、プロデューサーさん! ふふん、今日もさえない顔をしていますね」

P「……」

幸子「まぁ、ボクを見れば元気になること間違いなしでしょうけど! なんといってもボクはカワイイですからね」

P「………」

幸子「……プロデューサーさん? どうしたんですか?」

P「………」

幸子「さては悪いものでも食べましたね? はぁ、やれやれ本当にあなたって人は迂闊なんですから! 食生活はきちんとしてくださいって言ってるじゃないですか」

P「………」

幸子「そんなあなたのために、優しいボクはきちんとしたごはんを用意してあげました」

P「………」

幸子「どうです? うれしいでしょう! やっぱりボクはすごいですね。料理だってできちゃうんです」

P「………」

幸子「ボクの手作りですよ! ほら、泣いて喜んでくれてもかまいませんよ?」

P「………」

幸子「……ねぇ、何か言ってくださいよ」

P「……おい」

幸子「! な、なんですか? ふふん、まぁボクにとっては朝飯前ですけど感謝しているっていうならその気持ちは受け取ってあげても――」

P「……」グイッ

幸子「きゃっ……!? な、なにするんですか!」

P「何ケガしてるんだ、バカが」

幸子「えっ……」

幸子「か、勘違いしないでくださいよ! 別にこのケガは……」

P「ふざけるな。自分の商品価値を落とす気か?」

幸子「しょ、商品だなんて……ボクのカワイさには一切遜色ないですし、これぐらい……」

P「うるさい。勝手なことをするな」

幸子「だ、だけど!」

P「………」

幸子「……わ、わかりました。しかたないですね……」

P「わかればいい。二度とこんな真似はするな」

幸子「……ふんだ。頼まれたって作ってあげませんからね!」

P「………」

幸子「……なんですか? 今更後悔したって遅いですからね!」

P「………」

幸子「い、言いたいことがあるなら言ってくださいよ。気がきかない人ですね」

P「………」

幸子「……ふ、ふーんだ」

P「………」

幸子「……」

P(……そろそろ仕事の時間か)スッ

幸子「どうしたんですか? ボクを置いてどこかに行く気なんですか?」

P「……仕事だ」

幸子「あぁ、そういえばそうですね! ボクのカワイイところを見たいってファンが大勢待ってますもんね!」

幸子「ふふん、最近は忙しくなってきましたね。まぁ、ボクがカワイイので引っ張りだこになるのも仕方ないんですけれどね」

P「………」

幸子「そんなボクにお仕事をもってきてくれるプロデューサーさんは、なかなか偉いですね! 褒めてあげましょう!」

P「………」

幸子「ボクに褒めてもらえてうれしいですか? うれしいですよね! それなら素直に喜んでくれてもかまいませんよ!」

P「………」

幸子「ちょっと、聞いてるんですかプロデューサーさん?」

P「運転中だ。静かにしてろ」

幸子「……むー、なんですかその態度は! まったくレディの扱いがなっていませんね! まぁボクは優しいので許してあげますけれど」

P「………」ドンッ

幸子「ひゃっ……!?」

P「うるさい」

幸子「……む、むぅっ……! ふんだ、ふーんだ! いいですよーだ! おしゃべりしてほしいって言ってもしてあげませんからね!」

――――

――

幸子「収録は終わりましたよ。まぁ、ボクにかかればあの程度の内容は軽いものですけど!」

P「………」

幸子「ほら、何か一言ないんですか? 感想は?」

P「……別に」

幸子「な、なんですかその言い方は! ボクがせっかく無事に収録を終わらせたっていうのに!」

P「あの程度は軽いんだろ。なら別に」

幸子「……ふん。そうですけど」

P「………」

幸子「……でも、だけど……頑張ったんだから少しぐらい……」

P「………」

幸子「……ふーんだ! いいです。帰りましょう!」

 ブロロロ…

幸子「……」

P「………」

幸子「……」

P(……少しはきいたか。車の中であれこれと騒がしくするのはなくなったな)

幸子「……あー、あー」

P「………?」

幸子「んっんー、さっきの収録は無事終わったと思いましたがなんだかのどの調子が悪いですねー。おかしいなー」

P「………」

幸子「どうしようかなー、この後はレッスンの予定でしたけどこのままいくべきかなー」

P「……おい」

幸子「あ、なんですか? ひょっとしてボクの独り言が聞こえてましたか?」

P「ならレッスンは中止だ。帰れ」

幸子「え? いや、でも……」

P「いいから帰れ。荷物を取りに事務所にいくぞ」

P「………」

幸子「……荷物、とってきました」

P「………」

幸子「ほ、本当にレッスン中止にしちゃうんですか? いいんですか?」

P「さっさと乗れ」

幸子「う……だ、だけど」

P「………」

幸子「……何か言ったらどうなんですか。ボクが休んだら困るんじゃないですか? ほら、話だけなら聞いてあげますよ?」

P「………」

幸子「……」

P「………」

幸子「……ふんだ……もう、いいです。帰ります」

P「………」

幸子「……」

P「………」

幸子「……」

P「………」

幸子「……はぁ」

P「………」

幸子「……」

P「………」

 ブロロロ…

幸子「……送ってくださってありがとうございました」

P「………」

幸子「だんまりですか。ふーん……別にいいですけどね。レッスンは別の日に回すんですか?」

P「………」

幸子「まぁ、それでもかまいませんけど。プロデューサーさんがスケジュールを組んでくれているわけですし文句はありませんから」

P「……いいからさっさと家に入れ。寝てろ」

幸子「別にもう少しおしゃべりしててもいいんですよ? それともプロデューサーさんはこの後用事でもありましたっけ?」

P「………」

幸子「……なんなんですか、もう……わかりましたよ。今日は早めに寝ますから」

P「………」

――――

――


幸子「おはようございます」

P「………」

幸子「……返事が聞こえませんけど。なんですか?」

P「……レッスンだ」

幸子「え? でも今日は……」

P「いいからいくぞ」

幸子「あ、ちょっと……なんなんですかっ!」

P「………」

幸子「はぁ……まったく、来てすぐにレッスンだなんてプロデューサーさんはめちゃくちゃですね!」

P「………」

幸子「まぁ、ボクはカワイイですからね。多少無茶ぶりしたくなる気持ちもわかりますけど!」

P「………」

幸子「……何か言ってくださいよ。だいたい、お仕事は大丈夫なんですか?」

P「……この後だ。着替えろ」

幸子「え? でも……」

P「軽めに済ませたから時間はあるだろう。いくぞ」

幸子「……そうですけど、早めに来たのだってボクは本当は……」

P「………」

幸子「……ふんだ。わかりましたよ!」

――――

――

幸子「ふふん、どうですか? 流石はボクですよね! キチンとお仕事を成功させてきましたよ!」

P「………そうだな」

幸子「まぁ、ボクにとってはあの程度。朝飯前ですけどね!」

P「………」

幸子「ほら、どうですか? すごいでしょう!」

P「………」

幸子「……プロデューサーさん、なんで何も言ってくれないんですか?」

P「……別に」

幸子「別にって、なんですか。なんでボクにかまってくれないんですか?」

P「………」

幸子「……お仕事、うまくいきましたよ。ボクは頑張りましたよ?」

P「………」

幸子「なのになんで……」

P「………」

幸子「あっ、プロデューサーさん! どこに行くんですか待ってくださいよ! 話はまだ終わってないんですよ!」

P「……トイレだ。鍵はやるから車にいろ」

幸子「別にそれぐらい待ってますよ? どちらにしろプロデューサーさんがいなきゃ動かないじゃないですか」

P「………」

幸子「……な、なんですか」

P「……トイレまでついてくる気か?」

幸子「そんなわけないでしょう! だいたい昨日からプロデューサーさんは変なんですよ! ボクがせっかく優しくしてあげているのにツンツンして」

P「……なら戻れ」

幸子「なんなんですか、まだ話は終わってません!」

P「……」ドンッ

幸子「っ……」

P「戻れ」

幸子「……」

P「………」

幸子「……わかりました。じゃあ戻ってますから」

P「……ああ」

幸子「……」


P「………」

P「………」


P「……」

P「………」

幸子「あ、お帰りなさい」

P「………」

幸子「ほら、ちゃんと車で待ってましたよ。何か文句でもあるんですか?」

P「……別に」

幸子「……そうですか、ならいいです」

P「………」

幸子「さて、次のお仕事はなんでしたっけ。ボクとしたことがうっかり忘れてしまいました」

P「………」

幸子「……あー、困るなぁ……教えてほしいなぁ……」

P「……ほら」

幸子「え? あ……手帳ですか……」

P「まとめてある。予備もあるからもっておけ」

幸子「……はい」

  ブロロロ…

幸子「……この後はグラビアの撮影ですか」

P「………」

幸子「やれやれ、忙しいなぁ……仕方のないことなんですけれどね」

P「………」

幸子「だってボクはカワイイですから!」

P「……」ドンッ

幸子「ひっ」ビクッ

P「………」

幸子「……」

P「……着いたぞ」

幸子「……わかりました、お仕事してきます」

P「………」

幸子「なんですか? ボクはちゃんとお仕事はこなしますよ?」

P「………」

幸子「……何か言ってくださいよ」

P「………」

幸子「……」

P「………」

幸子「……もういいです、いってきます」

幸子「ふふん、今回の衣装はなかなかですね! ボクに着られて衣装もきっと喜んでますよ!」

P「………」

幸子「ほら、感想はないんですか? カワイイでしょう?」

P「……いい衣装だな」

幸子「! そうですよね! ボクのカワイさをあますことなく表現できていると思いますよ!」

P「………」

幸子「プロデューサーさんもなかなかわかってるじゃないですか! やっぱりボクはカワイイですからね! 服もそれ相応じゃないといけませんよね!」

P「……さっさと撮影にいけ」

幸子「もっと褒めてくれてもいいんですよ? ほら、やっぱりボクはカワイイですけどプロデューサーさんがいうならまだ聞いていてあげてもいいというか」

P「………」ダンッ

幸子「ひぅっ」ビクッ

P「……いけ」

幸子「……ふ、ふーんだ! いいですよ! もうこの服着てるところ見れなくなるのに後悔しても知りませんからね!」

カメラマン「あー、いいですね! 可愛いですよー!」

幸子「ふふん、そうでしょう! ちゃんとカワイく撮ってくださいね?」

カメラマン「はーい! もう少し可愛いポーズお願いします!」

幸子「可愛いポーズですか。ボクがポーズをとればそれはつまりカワイイポーズってことになっちゃいますよね。なんといってもボクはカワイイので!」

カメラマン「うん、そうだねー! もうちょっとダイタンにお願いしまーす」

幸子「だ、だいたん? えっと……こういう感じですか?」

カメラマン「いえ、もう少しこう……ね、わかりませんか?」

幸子「……うーん、セクシー路線はちょっとよくわからないですね。カワイイ系でいいんじゃないですか?」

カメラマン「あー、今の時代はそこらへんを踏み込んだ方がいいんですよ。だからほら」

幸子「……踏み込む、ですか……」

幸子「こ、こんな感じですかね?」

カメラマン「そうですねー。はい、ありがとうございました!」

幸子「いえ、こちらこそ参考になりました。ありがとうございました」

カメラマン「はい?」

幸子「いえ、こちらの話ですからお気になさらず。ふふん……なるほど、セクシーですか」


P「………」

幸子「あぁ、プロデューサーさん。撮影見ていましたか?」

P「……ああ」

幸子「どうですか。ふふん、ボクはカワイイだけじゃなくてセクシーさもあるんですよ?」

P「………」

幸子「ほら、このポーズとかどうですか? プロデューサーさんが見たいなら、もっと見ててくれてもいいんですよ?」

P「……やめろ」

幸子「ひょっとして我慢できなくなりそうなんですか? ふふん、プロデューサーさんもお子様なんですね!」

P「……」ダンッ

幸子「っ」ビクッ

P「……事務所に戻るぞ」

幸子「……せくしーじゃだめなんですか?」

P「………」

幸子「……ふん、だ……いいです、べつに………」

――――

――

P「……さぁ、荷物とってこい」

幸子「……プロデューサーさん」

P「………」

幸子「……ねぇ、プロデューサーさん。なんで相手にしてくれないんですか? ボクのこと、嫌いになったんですか?」

P「……荷物をとってこい。送るぞ」

幸子「だから、相手にしてくれないんですか……?」

P「………」

幸子「……ボク、ダメな子なんですか?」

P「………」

幸子「カワイイ、ですよね? だって、プロデューサーさんがカワイイって言ってくれて……それで……」

P「……荷物、俺がとってくる」

幸子「ま、待ってください! いかないでください。話がしたいんです」

P「………」

幸子「待って……まって、ください……おねがい、だから……」

P「………」

幸子「プロデューサーさん、みすてないで……わるいところがあったら、なおしますから……だから……」

P「………」

幸子「やだ……やです……ボク、だって、プロデューサーさんが見てくれなきゃいやなんです……」

P「………」

幸子「だから……ごめんなさい、あやまります、ごめんなさい……すてないで……」

P「………」

幸子「……おねがい、します……おねがいします……グスッ…おねが、い……」

P「………」

幸子「……グスッ…ごめんなさい……ゆるしてください……」

P「……幸子」

幸子「ぷろでゅ、さ……ぼく、わるいこですか……? なおします、だから……ごめ、んなさい……」

P「………」

   ぽふっ  わしゃわしゃ

幸子「……グスッ……え……?」

P「………」

    わしゃわしゃ…

幸子「ぷろでゅ、さ……さん……?」

P「………」

幸子「な、なでてくれるんですか? ねぇ、もっとなでてくれてもいいですよ?」

P「………」ピタッ

幸子「あ……」

P「………」

幸子「な、なんでとめ……?」

P「………」

P「……荷物を取りにいくぞ」

幸子「あ、じゃあボクもいっしょにいきます! いいですよね、だめじゃないですよね?」

P「………」

幸子「ボ、ボクひとりでいけっていいませんよね? だって、いくぞ、っていってくれましたもん! いっしょですよね?」

P「……そうだな」

幸子「えへへ……どうですか、よくわかったでしょう! えらいですか?」

P「あぁ、えらいな」

幸子「……!」

P「………」

幸子「それじゃあ、荷物とりにいきましょう! 転ぶといけないので手をとってください」

P「………」

幸子「……いや、ですか?」

P「………」

P「………」

幸子「あ、待ってください!」

P「……なんだ?」

幸子「……あの……いっしょにいきたいので、てをにぎってください」

P「……」

    グッ…きゅっ

幸子「あ……」

P「………」

幸子「えっと……嬉しいです。ありがとうございます……」

P「………」

P「………」

幸子「……プロデューサーさん、なんで最近冷たかったんですか……?」

P「……別に」

幸子「ボク、もっとかまってほしかったのに……」

P「………」

幸子「……素直な子のほうが、いいんですか? ボク、ダメな子でしたか……?」

P「……別に。幸子はもともと可愛いんじゃないか」

幸子「……ほ、本当ですか!? ボク、カワイイですか?」

P「あぁ、可愛いな」

幸子「そっかぁ……ちゃんと、まっすぐ聞いたら言ってくれるんですね……えへへ……」

P「………」

幸子「あ、ボクとっても嬉しいです! プロデューサーさんに褒めてもらうとすっごく、すっごく嬉しいんです! もっと褒めてほしいです!」

P「……そうか」

P「荷物、とってこい。更衣室には入れない」

幸子「わかりました! でも、いなくなっちゃだめですよ! すぐに戻ってきますからね! 絶対ですよ!」

P「……ああ」

幸子「じゃあいってきます……だめですからね! いなくなるとさびしいんですから!」

P「………」

   ガチャッ  バタン


P「……」

P「……どうしてこうなった?」

  ガチャッ!

幸子「プロデューサーさん! いますか!」

P「……ああ」

幸子「えへへ、よかったぁ……じゃあ帰りましょう! あ、手をつないでください!」

P「………」

   きゅっ

幸子「嬉しいです、ありがとうございます……えっと、できれば車の中でもおしゃべりがしたいんですけど……」

P「………」

幸子「……ダメ、ですか……?」

P「………」スッ

幸子「え? ……お弁当箱……?」

P「……うまかったよ」

幸子「あ……はい! えっと、ボクがんばったんですよ! ちょっと失敗して、手をケガしちゃったんですけど……でも目立たないし大丈夫かなって思ってました」

P「……気を付けろ」

幸子「はい! ケガしないようにしないといけませんよね! 心配してくれて嬉しいです!」

  ブロロロ…

P「……セクシー路線は幸子にあわん」

幸子「そうですか? むー、ボクとしてはあれもありかなって思ってたんですけど。どこがダメなんですか?」

P「……もったいない」

幸子「もったいないって、どういうところがですか?」

P「せっかく可愛いんだからそのままで……ん」

幸子「か、カワイイ……えへへ……」

P「……」ドンッ

幸子「ひゃぅっ」ビクッ

P「………」

幸子「え……え……? な、なんでドンってしたんですか……? ボク、何かしちゃいましたか……?」

P「……虫がな」

幸子「む、むしですか? ボクに怒ったんじゃないんですか?」

P「……今回は特に」

幸子「そ、そっかぁ……よかったです。きらわれちゃったかとおもいました」

P「……ほら、ついたぞ」

幸子「あの、ドンってするのはびっくりするのでもうやめてくださいね?」

P「……あぁ」

幸子「えっと、あと……それから……」

P「………」

幸子「ボク、プロデューサーさんがいっしょにいてくれると嬉しいです。だから、これからもずっといっしょにいてくださいね!」

P「……ああ」

幸子「約束ですからね! やぶったら怒りますよ! 本当に怒っちゃいますよ!」

P「……わかった。ずっと見てるよ」

幸子「ずっと、ずーっとですからね! プロデューサーさんが困ってたらなんでもしますから、だからずーっと見ててくださいね!」

P「……うん」

P(それからというもの、幸子は)


幸子「プロデューサーさん、何をしてるんですか? あ、ボクはプロデューサーさんのこと考えてました!」


幸子「プロデューサーさん、お仕事が大成功ですよ! あの、ご褒美が欲しいです……褒めてくれますか……?」


幸子「プロデューサーさん……あの、よかったら一緒にお茶にしませんか? 次の予定まで、時間がありますし、ゆっくりしたいので……」


幸子「プロデューサーさん! レッスン頑張りました! えらいですか? ほめてください!」


幸子「プロデューサーさんは今日もイケてますね! ボク、元気が出てきましたよ!」



P(……ベタベタしつこい幸子との距離を離して、ついでに少々嫌われるつもりだったんだがな)

幸子「プロデューサーさん、あの……どうしたんですか? 何かあったんですか……?」

P「あぁ、いや……なんでもない。心配するな」

幸子「そっかぁ……えへへ……」

P(……最近はぴったりくっついて離れないんだよなぁ……)

P「……」

幸子「プロデューサーさん?」

P「……幸子と距離をとろうと思うんだが」

幸子「え……な、なんでですか? ボク、悪い子でしたか……? あ、あやまります! えっと、おべんとうは練習してるけどケガしないように気を付けてますし、えっと……」

P「………」

幸子「あの……お願いですから……ダメなところはなおします、だから……」

P「……ごめんな、冗談だよ」

幸子「あ……も、もうっ! いじわるなプロデューサーさんなんて嫌いになっちゃいますよ!」

P「……すまん」

    ぽふっ   わしゃわしゃ

幸子「ん……も、もう……いいです、けど……じゃあ、もう少しこうしていてくださいね……」

P「……」

           わしゃわしゃ…

幸子「……もっと……ボク、プロデューサーさんがカワイイって言ってくれたら、ほかは何もいらないんです。だからもっと……」

P(……しおらしい幸子を見て以来、あのナマイキを言ってた幸子もただ不器用だっただけだと思うようになった)

幸子「……ふふん、まぁでも……プロデューサーさんが見ていたいっていってくれるならボクはどこまでだっていっちゃいますよ?」

P「そうか、すごいな」

幸子「だってボクは……」

P「……可愛いからな」

幸子「そ、そうですか……? えへへ……プロデューサーさんがカワイイって……」

P(……ダメだ、もう……幸子のことを泣かせそうにはないな……)


おわり

幸子いぢめるってスレタイ詐欺だって言われたので
ちゃんといじめた。できなかった。おやすみなさい

保守支援ありがとうございました

(ここだけの話、最初はさっちゃんを腹ぺろぺろ調教するみたいな話だったけど同じ時間にエロだけ2つあるってどうよって思ったのでこうなりました)

(それ、俺です)

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