P「流局……流局……」冬馬「流れるなよ……頼む!来い!」(108)

冬フェス前日の夜

冬馬「よっしゃああああああ!!!!ツモ!チュウーレン、だぜ!!」

P「うわぁぁ!ハコった!ちくしょう!お前イカサマしてないか!?」

冬馬「してねぇよ。それにバレないイカサマは立派なテクニックだ。文句言われる筋合いは無ぇな」

P「くそぅ絶対してるだろ……汚いなさすがあまとうきたない……」

北斗「俺は何とか首の皮を繋いだか……流れてたらちょっと危なかったな」

黒井「明日の晩飯は貴様のおごりだからな」

P「そこをなんとか!そこをなんとか!」

北斗「なりませんよ。そう言うルールですから☆」

P「なんてこった……」

翔太「麻雀ってよく知らないけど、見てても面白そうだよね~。やってみよっかな」

黒井「やるのは構わんが、物や金を賭けたりしてやるのだけはやめろよ」

P「飯おごらせてる黒井社長が言っても説得力が皆無ですよ」

このSSは以前投下した下記のSS内容を引き継いでいます。
P「貴音と仲直り大作戦!」冬馬「なんだそりゃ?」

北斗「まぁまぁ!おさえて、おさえて」

P「くやしいのぅ……くやしいのぅ……」グスッ

冬馬「と言うかそれなら俺達もだろ、思いっきり賭け麻雀してるじゃねえか」

黒井「翔太は別だ、なるべく健全に育って欲しいからな」

冬馬「んだよ他は別にどうでも良いのかよ……」

北斗「まぁ俺に至ってはもう既に成人してるしな」

P「大人って素晴らしいな!」

冬馬「なんでもかんでも大人の都合とか言って片付けられるもんな。酒も飲めるし」

P「まだ言うかコイツは……この前で懲りたと思ってたが」

北斗「まぁ周りが未成年が居るにも関わらず、遠慮せずに飲んでるのも非がありますけどね」

P「うぐっ、そこを突かれるとちょっとな」

黒井「ノンアルコールのビールなら良いぞ、明日なんなら持ち込みで用意してやろうか?」

冬馬「あんな偽物要らねぇよ。てかホント俺や翔太だけ何時もシラフになってる気持ち考えてみろよ」

翔太「僕は別に見てても楽しいからどっちでも良いけどね~」

P「そうだぞ、酒は飲んでも呑まれるなって奴だ。一見すると楽しそうでも後が地獄だからな」

冬馬「あーはいはい、わかりましたー反省してまーすっと」

P「本当に解ってるのかコイツは……と言うか偽物とはなんだ偽物とは。あれはあれで良い物なんだぞ」

黒井「最早あれは、ビールとは別進化を辿っている気がしなくも無いが……」

P「まぁ雰囲気だけですよね、うん」

北斗「実は俺、あれ飲んだ事無いんですよね。どう言う感じですか?」

P「ちょっと形容しがたいんだよなあれ……なんて言えば良いんだろ」

黒井「まぁ、酸味が強い炭酸水。と言うのが一番近い表現だろう」

P「それとも微妙に違うんですけどね……まぁ飲んでみりゃわかるさ」

北斗「ハハッ、楽しみにしてますよ☆」

黒井「まぁ、生産国によっても色々癖が違うからな」

P「そんな違いあるんですか?なんでもかんでもチャンポンにしてああいうの飲んでましたけど」

黒井「ほぅ、具体的にはどんな感じだ?」

P「どんな感じってそりゃ、ドイツ産飲んでからアメリカ産飲んで残った奴に国産足して飲んでみたいな」

黒井「酒が泣くぞ……いや酒では無いのか」

冬馬「国によっては微妙にアルコール入ってたりもするらしいし、酒かどうかは曖昧な所だな」

P「まぁ、本物に越した事は無いって事で」

黒井「なんと投げやりな奴だ」

冬馬「俺も飲める様になったら、どういう奴から飲むか悩むぜ」

黒井「どんな奴でも構わんが、なんとなく弱そうな気がするから最初は控えめにしておけよ」

P「あぁ、成人式の夜にコンビニのトイレでゲロぶちまけてそうだもんな」

冬馬「それアンタの実体験なんじゃねぇのか?」

P「俺か?俺は確か酔っ払って裸で空の浴槽に入って寝てたな……次の日浴槽には立派なかりんとうが」

冬馬「おぉ……もっとキツいのが来たぜ……」

黒井「そういうのは、新成人にだけ許された特権だな」

北斗「割と俺はそう言うの無かったですけどね」

P「まぁ大勢居るみたく言われてるが、実際の所はそう言う酒乱なんてごく少数だからな」

黒井「報道されてる物は誇張された表現も多少入ってるからな。っとそうだ」

黒井「そういえば、お前達。最終確認だが明日は午後の3時には大阪での仕事は終わるな?」ゴソッ

P「うぉ、どうしたんですか急にバッグなんて持ち出して」

冬馬「あぁ、スケジュールなら確認済みだぜ。確か明日はおっさんの同伴は……」

冬馬「ん、あれ?大阪に行くのって明日は俺達だけだろ?何でアンタまで準備してんだ」

北斗「そうですよ、焦らなくてもちゃんと夜には帰ってきますから」

黒井「私の旧知の友人が大阪に新たな店をかまえたそうでな、そこに行く事にしたからだ」

P「なるほど、そう言う事か」

翔太「え~、どんな店なの?」

黒井「俗に言う『コナモン』を扱う店だ」

冬馬「なんだ?そのコナモンって」

翔太「粉物の事でしょ。多分関西弁だしその中でもたこ焼きとかの事じゃない?」

北斗「そうそう、後はお好み焼きに、もんじゃ焼き……
   広島焼きは『コナモン』の定義に沿うのか……?」

冬馬「広島って言うくらいだし、『コナモン』よりかは
  『粉物』の方にカテゴライズした方が良いんじゃねぇの?」

黒井「方言だけでカテゴリーが変わるのか、興味深いな。バインセオは?」

冬馬「なんだよそれ!?」

P「ウィキペディア先生によると、ベトナム風お好み焼きとの事だ。ヌクチャムにつけて食べるらしいぞ」

黒井「おい!私が言うつもりだった台詞をスマホで調べてサラっと教えるんじゃない!!」

冬馬「余計に訳わかんなくなるだろうが!ヌクチャムって何者だ!?」

P「魚醤油や酢をベースにしたタレの事だ。ちなみにこれに使うベース以外の食材は……」

冬馬「あーわかった!もういい!!もういいから!」

翔太「うわ~、何かポケモン図鑑みたいだね」

冬馬「ヌクチャムって何かポケモンに居そうだしな。バインセオも」

黒井「ヌクチャムから漂う三段進化の第一段階臭が凄まじいな……」

北斗「そうですか?俺はどちらかと言うと準伝説ポジだと思いますけど」

冬馬「わかってねぇなお前ら。コイツは絶対に普通の無進化だろ!」

翔太「バインセオは!?ねぇバインセオは!?」

冬馬「多分伝説ポケモンだな。でんせつポケモンじゃねぇぞ」

P「また意味のわからない事を……」

冬馬「しまった!これじゃあ伝わらねぇ……日本語は難しいから嫌なんだよ……」

黒井「お前が勝手に難しくしてるだけだろう」

北斗「しかも冬馬、お前日本人だろう?フランスかぶれの社長ならまだしも」

黒井「シャラップ!フランスかぶれと言うな!フランスを身に纏うセレブと言え!」

P「フランスを身に纏うってどう言う状況なんだ……?」

冬馬「しかもおもいっきり英語じゃねぇかよ」

P「さらに言えば、どちらかと言うとシャラップじゃなくてシャタップなんだけどな」

北斗「あぁ、確かに。字に直すと『Shut up』ですもんね」

黒井「ええい黙れ!特に貴様!あまり言うとつれていかんぞ!」

翔太「あっ日本語に戻した」

冬馬「しっ……言ってやるな翔太」

P「って言うかそうだそうだ。関東じゃないなら、俺行けないですよ?明日はフェスに同伴だから」

冬馬「あっ、せけぇ!金払いたくないからって逃げやがったな!」

P「いや俺だって、行きたいけど流石に無理だろ」

北斗「あぁ、あれ確か幕張ですもんね。しかも昼公演と夜公演あるんじゃ……ねぇ?」

P「なんでお前765プロの仕事を把握してるんだ……?」

北斗「お互い様でしょう?」

P「それもそう……なのか?」

北斗「まぁ実際の所は、あの事務員さんから聞いたんですけどね。
   お昼過ぎくらいにすごい長文メールが3日に1回ペースで来るんですがそのメールに……」

P「あの人、真昼間から何やってんだ……と言うか長文ってどう言う内容なんだ?」

北斗「まぁ色々ですが、大半は妄想話が連ねられてますね。最近はどんどん過激になってますが」

冬馬「あの緑の姉ちゃん、掲示板か何かと勘違いしてんじゃねぇか?」

北斗「たとえば、強烈なのだったらこういうのだったり……」ピッ

Sub:北斗「あぁ、ダメ……///」弟子1「オラ、ここがええのんか?」

本文:北斗「ちょっ、ダメですよこんな所で……ファンの方もピッ

P「よし、あの鳥ちょっと絞めてくる」

黒井「私も手伝おう」

冬馬「こんなの本人に送るとかセクハラ以外の何者でもねぇぞ……」

翔太「ちょっと引くかも……」

小鳥「フフッ……最近は色々北斗君に送ってみてるけど……いつ目覚めるかしらねぇ……」

小鳥「ダメよダメよとは思いつつ送り始め……反応が以外に良かったから
   どんどん初心者向けから中級者向けへ……そして明日にはついには上級者向けの物を……」

ピピピピッ

小鳥「ん?あ、プロデューサーさんからだわ。なにかしらこんな時間に」

Sub:おい鳥

本文:それ、セクハラ
-END-

小鳥「ッッ!!??」ガタッ

小鳥「見られてる……ッ!?」

小鳥「見てるんですか!?プロデューサーさん!!ごめんなさい!
   そう言うつもりじゃないんです!お願いだから許して!!」ガクブル

ピピピピッ

Sub:追記

本文:まぁ明日詳しい話は聞きますんで、今謝られても困るんで

          -END-

小鳥「ぷ、プロ、デューサー、さぁん……」ポタポタ

P「ありゃ?なんでか知らんが1件目の文章が途中までしか送信出来て無いな。
  『それ、セクハラになる前にやめた方が良いですよ?北斗は気にしてませんでしたが(笑)』
 って送るつもりだったんだが」

冬馬「短文なのがかえって威圧感あってこええな」

北斗「まぁいい薬になるんじゃないんですか?」

黒井「しかし2件目の追記は必要だったのか?」

P「まぁ今、メール来ても反応できないかもしれませんから。来てるのに気づかないかもですし」

黒井「なるほどな」

翔太「じゃあ、話変えるけどさー、貴音さんとは仲直りしたの?結局」

P「あぁ、それはだな……まぁ一応は」

翔太「一応ってはぐらかす所が怪しいよね~」

北斗「そのまま不仲が永遠と続き果てには……」

黒井「真相は闇の中と言う訳だ」

冬馬「どうせ、もう仲直りしてんだろ?それよりも
   んなくだらねぇ事言ってたら、そのうちお前らが四条に闇の中に葬られるぞ」

北斗「ぶふっ!……おぃ……やめてくれ……噴き出しちゃったじゃないか」クスクス

P「や、闇に……や、やめてくれ……腹が……」プルプル

翔太「あははっ!闇の中に葬られるぞだって……冬馬君ちょっとイタい人だよそれ!」

北斗「……くくっ……と、冬馬……もっかい……もっかい言ってくれ……」

冬馬「うるせぇ!!茶化すな!!うるせぇ!!」

北斗「そう言う路線もアリじゃないか?闇に葬られよ(笑)」

黒井「良い提案だが他所でもうそう言うアイドルは居るから却下だ」

冬馬「そっちはそっちで真剣に検討してんじゃねぇ!!」

北斗「しかし、プロデューサーさんが居ないんですか。ちょっと寂しくなりますね」

黒井「いや……コイツが行けないだけだ。我々から迎えに行けば良い」

翔太「もう機嫌直ってるし」

冬馬「もしかしてこの前奮発して買ったとか言ってはしゃいでたアレか……?」

北斗「なんだそれ?俺はそんな話聞いて無いぞ」

黒井「ウィ、その通り!今回の仕事の移動は、先月私が買ったとっておきのヘリで行く。
   上空からなら首都圏から関西圏への移動も容易いからな!」

ドカン!!

三条馬「やっぱり社長の仕業だったのね!なにやってるんですか!」

翔太「うわっ!ジョバちゃん居たの!?」

冬馬「ドアを蹴破って出てくるとか、穏やかじゃねぇぞ……」

三条馬「ちょっと社長!勝手にその、馬鹿みたいに高いヘリコプター経費で買おうとしてますね?
    明細も何か訳解らない事書いてはぐらかされてたし、申請は当然却下しますからね!」

黒井「ま、待て!移動もさらに便利になるだろう!
   しかも今なら運転手がセットなんだ!そこをなんとか!」

三条馬「社長お金いっぱいあるでしょ!それで何とかしてください!」

バタン!!

黒井「いぃやぁだぁ!いぃやぁだぁ!」

北斗「店先で駄々こねてる子供とほぼ同じですよ……こちらの方がかなり見苦しい事を除けば」

冬馬「こんな子供居ても、何も買い与えたくならないどころか引っ叩いてやりたくなるぜ……」

黒井「経理は三条馬君が担当してるんだった……ぬかったか」

北斗「経理って専門職ですよね?静さんにやらせて大丈夫なんですか?」

黒井「専門職だからと言って全ての専門職が、一部の人間にしか出来ない訳ではない。
   そもそも三条馬君はそっちが本業だ。マネージャーはその一環でしかないからな」

冬馬「そうだったのかよ……通りで事務所で待機してる事が多い訳だ」

P「なんだ、別に可愛そうな役回りの人って訳じゃなかったんだな」

バン!!

三条馬「聞こえてますからね!765の人!と言うか律子さん呼びますよ!早く帰ってくださいっ!」

P「」ビクッ

バタン!!

P「なんだったんだ今の……?」

北斗「さぁ?もう気にしなくても良いんじゃないですか?」

P「そうするよ……まぁでも律子呼ばれたら敵わないし帰る準備はしとくか」

黒井「そうか、ならタクシーも呼んでおこ……いやせっかくだ。
   ヘリを使わないともったいからヘリで行け。エレベーターから
   屋上には行けないから、途中の階までエレベーターで上がったら後は階段を使え」

P「おっ、ありがとうございます。とっておきのヘリかぁどんなのだろう」

翔太「いいな~クロちゃん帰りに僕も乗せてよ~」

黒井「あぁ良いぞ。そうだ!どうせなら全員今から送ってやる。
   この程度の人数なら一度に運んでも大丈夫だ」

P「この程度って運転手入れたら5人だけど……小型ヘリってそんなに入らないよな……?」

北斗「割と大丈夫なんじゃないですか?詳しくは知りませんが」

黒井「何を言っている、私も入れたら6人だ」

冬馬「なら尚更だろうが……嫌だぜ不安定になって墜落とか」

黒井「心配無用だ、ついてこい」

――……

冬馬「で……」

冬馬「なんで軍用ヘリなんだよ!?コブラじゃねぇか!!」

P「言いたかっただけなんだろ?なぁ言いたかっただけなんだろ?しかもハインドだぞこれ?」

冬馬「うっ、うっせぇ!知ってるぜ!そんな事!」

北斗「どこから調達してきたんですかこんな物騒な物……」

黒井「重火器さえ積んでなければ、ただの輸送ヘリだ。迷彩塗装がセレブだろう?」

P「ついに頭のネジが全部ぶっ飛んだか……」

翔太「すごいっ!かっこいいじゃんこれ!!クロちゃん最高だよっ!」

冬馬「おい、おっさん。重火器積んでないとか言っときながら
   思いっきりウィングの機関銃残ってるじゃねぇか!」

黒井「あぁそれか、それは改良して花火を連射して打てる様になっている。
   脅威の5000連発だ、ライブやフェスの時ににこれを
   ぶっ放しながら乱入すれば大盛り上がり間違いなしだぞ」

P「阿鼻叫喚の間違いでは……?てかこんなので明日絶対に乱入しないで下さいよ?」

黒井「なんだ、つまらん男だ」

P「乱入する気だったんですね……」

北斗「と言うか、この改造は少なくとも改良では無い様な……」

冬馬「魔改造だな、これヘタしたら捕まるんじゃねぇの?」

黒井「大丈夫だ、そこらへんはぬかりない。さぁ、いくぞ!」

ブロロロロロロパラパラパラパラ

その夜、自衛隊が突如領空内に現れた国籍不明の戦闘ヘリに慌てて
スクランブル発進したのだが、そんな事は当人達は当然お構いなしなので……

運ちゃん「ちょ、社長!?自衛隊から無線通信が!やっぱりまずいですよこれ!」

黒井「構うな、あまりにもしつこいなら威嚇射撃だ。早くしろ」

運ちゃん「ひっ、ひぃ!!無理です!怖すぎますよぉ!」

北斗「これ本当に大丈夫なんですかね……?」

P「死ぬ覚悟だけはしとけ……翔太が先に帰ってたのがせめてもの救いだな」

冬馬「ぬかりねぇんじゃなかったのかよ……」ガクガク

黒井「まぁ後々問題になっても面倒だからな、出来る範囲で交渉しろ」

運ちゃん「はい、……なんで、なんでこんな事に……」

P「運転手さんが可愛そうすぎるぞこれ……」

北斗「後ろを向いても横を向いても射撃体勢が
   整ってる戦闘機ですからね。常人じゃまず気絶してますよ」

P「冬馬に至っては、隅で怯えてるしな……」

北斗「むしろ、この状況で平然としていられる方が正気じゃない気もしますが……」

冬馬「ヒィッ!!あ、ああああアイツら撃ってきやがったぞ!!俺の横を!壁を!!」

黒井「大丈夫だ、核も想定されたこの装甲ならその程度かすり傷にもならん!」

P「なんだこれ……」

北斗「まさか突然こんなスリリングな展開になるとは……」

冬馬「ひぃぃ!!今度は後ろがぁ!!」

黒井「旋回してやり過ごせ!交渉はまだか!」

運ちゃん「今、話してますっ!!」

冬馬「もう……ダメだ……へへっ……完敗、だぜ……」

北斗「と、冬馬ッー!!」

P「ん?……いやそんなバカな……」

P「いや間違いじゃないっ、周りの戦闘機が散っていく……!」

北斗「いやいや、見間違いでしょう?ついに幻覚を……」

北斗「って幻覚じゃないですね……なぜ?」

運ちゃん「何とか事情を説明したら、帰ってくれました……」

P「マジかよ」

冬馬「ご都合主義にも程があるぜ……」ガクブル

北斗「どっとつかれましたね……」

北斗「おっ、そうこうしてたらもうすぐ765の事務所じゃないんですか?」

黒井「そうか、ではこれで今日の所は解散と言う訳だな」

北斗「1時間弱しか経ってないのに、何日もここに居た気がしますよ……」

P「まったくだな……さて」

P「よーし、運転手さん!そこの大通りに止めてください」

運ちゃん「無茶言うな」

P「ですよねー」

北斗「なんかもう常人としての感覚がいよいよ麻痺してきましたね」

P「そりゃこんな事されたら、おかしくもなるだろう……って」

P「ありゃ?冬馬は?」

冬馬「」ブクブク

北斗「気が抜けたのか、泡吹いて気絶してますね」

P「傑作だな、写メとっておいてやろうか」

黒井「まさに鬼畜眼鏡だな」

北斗「それくらいにしておいてあげてくださいよ?」

P「それもそうだな、だが翔太には送る」ピッ

北斗「あーあ、ご臨終……」

黒井「おい、もうついたぞ。人通りが少ない場所を選んだら少し遠くなったが
   そこは勘弁してくれ。では、また明日詳しいことはメールする。アデュー!」

P「どうもありがとうございましたっ……と」

P「しかし改めて考えてみるとまさか、ハインドを路駐する事になるとは誰が予想出来ただろうか……」

P「うぉっ、すごい人だかりだ。早く事務所に帰らないと。
 すいませーん!通してくださーい!」タッタッタ

P「あれ?灯りがついてない……ってそりゃそうか。明日は大規模なフェスだから
 皆早上がりしてるんだな。しかし小鳥さんも居ないとなると
 さっさと残業もやっちゃったのか。俺もやっておけばよかったな……」

P「さぁ、社畜マン参上!!仕事だ、仕事……なんつってな。ハッハッハ」

――……

小鳥「事務処理まだ残ってるけど……もぅ……残業する気力なんて……うぅ……」フラフラ

小鳥「プロデューサーさん、相当怒ってたな……アハハ、やっちゃったぁ……」グスッ

ピピピピッ

小鳥「また……プロデューサーさんからだわ……はぁ……明日なんて言いましょう」

小鳥「って電話!?ええっどどどどどうしようえぇっととりあえず!!」ピッ

P『あっ、小鳥さん!事務処理小鳥さんの分全部出来てないじゃないですか!
  律子と3人で分割して処理するって決めたんだし、ちゃんと1人分のノルマはやってくださいよ?
  それとも何か急な用事でもあったんですか?」

小鳥「いっ、いえその今日は何も無いんですが……その」

P『じゃあ、今から大丈夫ですか?サボりたくなるのはわかりますが一緒にがんばりましょうよ!』

小鳥「えっと……その怒ってないんですか?」

P『ん?何の話ですか?別に何も怒ってないですよ?むしろ小鳥さんと仕事出来るなんて嬉しい限りです』

小鳥「………」

小鳥「プロデューサーさんのバカッ……」ボソッ

P『聞こえてますからねー誰がバカですか誰が』

小鳥「!!も、もぅ!そう言うのは聞こえてても『えっ?何か言いました?』って言う所ですよっ!」

P『んな事言われましても……じゃあ今すぐ来てくださいよ?』

小鳥「……はいっ!」

翌日、フェス会場

ピーピー

律子「プロデューサー、今回は流石にあの変なユニットも来れませんよ!
   不意打ちで来るつもりなら、こちらもそれなりの対応をするまでです!」

ピープー

伊織「例によって今回も家の力を使わせて貰ったわ。悪く思わないで頂戴?
   会場のいたる所に警備員を配置して、あいつらを見つけ次第
   気絶させてでも追い払う様に言ってあるのよ!1500人も用意したんだから!」

ピーピー

律子「さらに、武器を持って警備員に襲い掛かるかもしれないので
   25cm以上の棒状の物体を会場のほぼ全域をカバーする赤外線カメラが
   捕らえ次第自動的に警報が作動し管理室に届く様になってます!」

ピーピー

P「お前達、アイツらをテロリストか何かと勘違いしてないか……?
 と言うかその情熱をもっと別の所に使ってくれよ……」

ピーピー

伊織「まぁ間違ってないわね、もはやテロリストよ。もちろんアンタもね」

律子「まだそれなら良い方よ……あれはもう核兵器持ち出して武装蜂起してる世界の脅威だわ。
   こうやって万全の体制を整えておかないと、いつ何されるかわからないもの……」

P「って言うか、そうかそのせいだな……会場の中がやけにブザー音でうるさいのは……
  いやまぁ別に警報のそれ自体は不審者対策になるから良いんだが……」

P「なんで俺が歩いただけで会場全体で最大音量のブザーが鳴り響くんだよ!動けないだろ!
 どう言う技術で、俺が歩いたのを感知してブザー鳴らしてるんだこれ!?」

伊織「お父様に頼んで、米国の軍隊の技術を拝借したのよ。
   ホントは要人警護に使うセンサーなんだけどね」

P「明らかに色々な物の使い方を間違えてるだろ……。コネにしろ
 センサーにしろ、もっと必要とされてる大事な所で使ってくれよ?」

律子「貴方が私達が油断してる隙に、毎回毎回とんでもない事をしでかすからでしょう!?」

貴音「そうです、あなた様。前回の件で私の心は酷く荒んでしまいました……
   この心の荒みを治すには、全国津々浦々のらぁめんを食べなくてはなりません」

P「前回の貴音の件は不可抗力だ!俺達は真剣に貴音にメッセージを伝えようと……」

貴音「まだ言いますか!小鳥嬢が言う所の私の『親愛度げーじ』は
   前回の件で既にあなた様に関しては、0を通り越してマイナスに振り切る寸前なのです!」

P「あの後、二十郎食べ比べと称して都内の店舗を全てハシゴさせられてこれなのか……?」

貴音「あの程度、まだまだ序の口ですよ」

P「ひっ、ヒィ……ど、どうかご慈悲を!!」

貴音「それは出来ない相談と言う物です、フフッ」

律子「なんだかんだ言って楽しんでるわね」

伊織「アイツは本当に顔色真っ青だけどね」

P「財布がスリムボディだ……」

律子「あっ、後なに金欠みたいなフリしてるんですか?プロデューサー殿は
   前のCDの売上がそれはもうたぁんまりあるんじゃなくて?」

伊織「コイツなんだかんだ言ってアイドルやってた時の収入凄まじそうだもんね」

P「いや流石に、どっとっぷTVで2周連続1位に生出演の賞金がかかった音楽番組で優勝は驚いたけど……
  てか多分もうすぐにでも金無くなるぞ?貴音とこんな高頻度で飯食いにいったら」

律子「結局アイドル活動引退宣言によるランキング除外まで
   ずっと1位だったし勝ち逃げも良い所ですよ……ホント」

伊織「なんで、ただの会社員がアイドル活動ちょっとやっただけで1位取れるのよ……」

P「俺も謎だが、黒井社長曰く『直前のクインテッドは必須条件』らしい。
 なんの事やら訳がわからんが、うちの社長も同じ様な事言ってたし……」

律子「何かのアドバイスですかね?……まぁとにかく偶然よね!うんそうだ、そうに決まってる……」

P「いや……その悪かったな?竜宮小町の新曲を食いつぶす形になって」

律子「同情するならもう変なユニット活動しないで下さい」

P「」

伊織「あっ、電話……」ピピピピッ

伊織「ええ、わかったわ。仕方ないわね……じゃあ」

律子「どうしたの?」

伊織「ちょっとコネに頼りすぎたみたい……新堂からなんだけどお父様が米国のお偉いさんに
   顔見せするだけしなさいって言ってるらしいのよ。断ろうとも思ったけど流石に
   技術だけ使わせてもらって知らん顔ってのもあまりにも失礼だし……」

P「おいおい、勝手な事情で抜けちゃ皆に迷惑が……ってなんだ米国の偉い人って、何か怖いぞ」

伊織「元々はアンタのせいでしょ!まぁそんなに怖がらなくても大丈夫よ。
   どうせ、政府軍の最高権限者とかそんな感じよ」

P「めっちゃ偉いじゃないかそれ……」ガクガク

伊織「にひひっ♪冗談よ、冗談!まぁでもそれなりに偉い人だろうし
   失礼の無い様にしないといけないのは事実だわ」

律子「えぇ!?ちょ、ちょっと困るわよ!いくらセットリストに
   ソロで歌う曲が無いからってデュオやトリオで歌う楽曲も……」

伊織「律子、私が歌う曲の振り付けや歌詞はわかるわよね?」

律子「そりゃ一応プロデューサーだし、覚えておかないと不便だし……ってまさか!?」

伊織「じゃあ大丈夫よね!任せたわよ!じゃあ!」

律子「えぇ!?ちょっとまっ……私はプロデューサーの監視も!……
   ってそうか、このブザーがあるからしなくても良いのか……」

P「ふーん、まぁ良いじゃないか。久しぶりに俺もみたいしな。律子の晴れ姿」

律子「……」

律子「はぁ……仕方ないな、腹をくくりましょう!
   ……衣装なんか用意してないし、もう伊織のでも大丈夫よね……?」

P「おぉ!そうか、こりゃ楽しみだ……って俺も電話だ……小鳥さんからか」

P「はい、どうしたんですか小鳥さん……あぁ、伊織が家の事情で出れなくなって……
 って……えぇ!?真がインフルエンザで休み!?千早も風邪で声が出なくてダウン!?
 あずささんに至っては台湾に間違えて行ってて帰ってくるのが明日ァ!?」

律子「なにやら嫌な予感が……はっ!」

律子「いっときますけど、いくら休みが出てもあのユニットに席は譲りませんからね!」

律子「えっ?何ふざけた事言ってるんですかプロデューサー殿!
   譲らないですからね!絶対にです!絶対に譲らないんだから!」

律子「え?もし小鳥さんと律子が出ても2人は空くから俺が?いやいやいや私がなんなら1人3役でも!」

P「とりあえず落ち着けェ!俺はここだから!そこは壁だから!」

数分後

律子「ふぅ……ふぅ……すいません、ちょっと取り乱してしまいました」

P「い、いや別に良いけどさ。あっ後だな小鳥さんが急遽フェスに出る事になったぞ。
 小鳥さんが今からこっちに来るから一緒に衣装も持ってくるって」

律子「よくまぁいきなりステージに出ようと思いましたねあの人……大丈夫なんですかね?」

P「まぁ俺が無理矢理引っ張り出してきたってのもあるけど……
 まぁ、なんとかなるだろ!俺でも何とかなったんだし」

律子「プロデューサー殿のスペックを普通の人と比べるのはどうかと思うんですけど……」

こうして、フェスがはじまってなんやかんやあって夜公演も無事に終わり……

P「ふぅ……疲れたな。しかし昼はがっちがちだった小鳥さんも夜は本調子だったし何とかなるもんだな」

P「それよりも、春香が悪ノリして紹介した彼氏募集中のバンドマンの人のくだりが
 一番盛り上がってたのが気になる所だが……」

パララララララララララララ

P「……まさかっ!?」

P「頭おかしいんじゃないのか!?まだ客も会場前に残ってるんだぞ!?」

春香「あっ、プロデューサーさーん!この後の打ち上げ会場まで一緒に……」

P「すまん春香!途中から抜けるつもりで皆には話してたんだが
 初めの方にもどうやらいけそうにない!皆によろしく言っておいてくれ!」タッタッタ

春香「え、えぇ~……?」ポカーン

黒井「よし、CDブースとグッズブースに、分けてくれたおかげでCDブースの方にはほぼ誰も居ないな」

運ちゃん「ここに止めるんですか!?」

黒井「近い方が良いだろう。早くしろ」

冬馬「おい……すごい勢いで色んな物が飛んでいってるぞ」

北斗「伊達に軍用ヘリじゃないからな」

P「ぜぇ……ぜぇ……ちょ、何やってるんですか!」

翔太「あっ、プロデューサーさんヘロヘロだね~」

律子「騒がしいから何だと思って来て見れば……」

P「あっ……そのこれはだな……」

翔太「あーあ、見つかっちゃったか~」

冬馬「こりゃプロデューサーの参加は無理か?」

黒井「まぁ待て、今どうするか考えている」

律子「……」

P「えっと、その、だな……うーんとこれはだな……」

律子「ハインドじゃないですか!!」

P「そうそう、これはハインドってなんで知ってるんだよ!?」

律子「ついに、本当のテロリストにでもなったんですか?えぇ?えぇ!?」グイグイ

P「これは……その、そうだ!黒井社長!黒井社長が企てた事で俺は無関係なんだよ!」

律子「……この後に及んでまだ言い訳しますか?」

黒井「フン、仕方の無い奴だ。おい、一旦離陸しろ」

運ちゃん「いいんですか?放っておいて」

黒井「そんなわけなかろう。翔太よ、頃合いを見てそこのハシゴを垂らしてやるのだ」

翔太「うん、わかったよ!」

黒井「良し、そろそろ被害も出ないだろう。撃て」

運ちゃん「ラジャー」

ドルルルルルルルルル

律子「まっ、まぶしい!!何これ!!」

冬馬「まさに、東京大爆発だな」

翔太「全然うまくないよ冬馬君……」

黒井「よし、もういいだろう。翔太!」

翔太「オッケー!!」

タラァー

P「っと、すまんな。ここでお別れの様だ……アデュー!!」

律子「……くっ、こんな事もあろうかと用意しておいて良かったわガスマスク……」

律子「逃がすとお思いで?」

P「お前なんでそんなの持ってるんだろ反則だろ!?」

P「てかちょ、無理矢理ハシゴにしがみついてくるな!!危ないだろ!」

律子「今日と言う今日は絶対に尻尾を掴んでやるんだから!!」

……

………

○P「お前なんでそんなの持ってるんだ反則だろ!?」
×P「お前なんでそんなの持ってるんだろ反則だろ!?」

訂正です。

律子「と言う訳でこのアホを連れ戻しに来ました。名乗る事も無いと思いますが一応、秋月律子です」

北斗「やぁ、律子ちゃん☆」

律子「だからちゃんはやめて下さいって言ってるじゃないですか……」

P「今日くらいは勘弁してくれないか?」

律子「それはこっちの台詞ですよ!!今日くらいこっちに来ても良いんじゃないですか!?」

P「まぁこっちが先客な訳だし……」

律子「ダメです!今回こそは絶対につれて帰りますからね!」

P「……黒井社長」

黒井「……そうか、今日はどうしてもこの面子で食いたいのでな。アレを使え」

P「……致し方ないですね、おい律子これちょっと背負ってくれるか?」

律子「なんですか?このリュックサック」

冬馬「なんだその……強く生きろよ」

翔太「がんばってね~」

律子「これで何をしろと?」

P「いいか、そのヒモをしっかり握っておくんだぞ」

冬馬「さん!」

翔太「にぃっ!」

北斗「いち☆」

黒井「では……アデュー!!」

ガコンッ!!

律子「ちょっ、私が居る所の床だけ細かすぎて伝わらないモノマネ選手権の床みたいにィィ!?」

ヒュー……パサッ

黒井「一応、軍用ヘリだからな。この様にして兵士が空中から投下出来る様に趣味で改造させて貰った」

北斗「話には聞いてたが危なすぎるぞこれは……」

P「パラシュートってあんな風に広がるのか……上から見るの初めてだ」

冬馬「今思ったんだけどよ、ここって海の真上じゃね?」

翔太「ヤバいんじゃないのこれ?」

P「まぁあの鬼軍曹と呼ばれてる律子だし、ハートマン軍曹の様にサバイバルもこなすに違いない」

冬馬「無理だろ」

北斗「無人島とか流石に洒落にならないですよ……?」

P「今このご時世に本当の無人島があるかなんて怪しい所だがな」

冬馬「軍艦島とかもなんだかんだ言ってツアー客だらけだし、もう無人島なんてねぇんじゃねぇの?」

P「しかし律子、本当に海の真上とか大丈夫なんだろうか……今になって不安になってきたぞ」

黒井「心配するな、そこらへんは考慮してある。ちゃんとまっすぐ進めば港付近に着陸するはずだ」

P「ならいいですけど……」

律子「……」プルプル

律子「もう、あれね。殺す気なのね……いいわ!
   アンタらがそのつもりならこっちだって次から手段は選ばないんだから……」

律子「フフ、フ、フフフフ!!」

美希「遅れて律子、さんが来たと思ったらずぶぬれでかと思ったらさっきから不気味なの……」

高木「まぁ、律子君も思う所があるんだろう……」

亜美「ちょっといつもとは違うベクトルで怖いよー……」

真美「怖いし、一緒に固まって鍋つつこう……?」

亜美「うん……」

律子「そこォ!なんか言った!?」

真美「サー、何も言ってないであります!サー!」

律子「もう、許さないんだから!!」←おもいっきり海に投げ出された

大阪、某店

P「思えば、ここまで長かったな……」

北斗「まぁ過ぎた事は良いじゃないですか。さぁいきましょう」

黒井「だな、ウィ!邪魔するぞ」

店主「邪魔すんなら帰ってー」

黒井「あいよー」

P「お……おい、来ていきなり帰っちゃうのか?」ボソッ

北斗「さぁ……どう言う事だか俺もさっぱり」

黒井「そう言うノリだ」

P「ノリ……?」

冬馬「早々、理解できねぇな」

黒井「よし、じゃあここに座るか。いい感じにテレビの阪神タイガースのニュースも見れるな」

冬馬「にわか丸出しじゃねぇか」

翔太「確か金本さんって人が引退したんだっけ?」

P「アニキィ……お疲れ様ですっ」グスッ

冬馬「でも、本音は?」

P「若手もこれでノビノビ出来るし、良いんじゃないかな」

北斗「きっつい反応ですね……」

P「皆思ってる事だと思うんだがなぁ……しかし、俺こうして鉄板で焼いて食べるのなんて初めてだな」

翔太「僕もだよ~」

北斗「そうですか?結構都内にそう言う店ありますよ?」

P「マジかよ……俺が知らないだけなのか?」

黒井「さぁ、つべこべ言わずにこの生地を混ぜるのだ冬馬よ」

冬馬「自分でやれよ……ったく、って……なんだこれ容器小さすぎねぇか!?混ぜにくいぞ」

黒井「容器の中でお玉を上下させる様に混ぜてみろ」

冬馬「なるほどな……しかしやりづれぇったらねぇぜ」

黒井「こうして上下させる事で生地に空気が混ざって良い感じにフワフワになるのだ」

北斗「って言うのを、さっき店先にあった張り紙で見たんですよね?」

黒井「そう言う事は黙っていろ!」

P「黒井社長博識説って実はガセなんじゃないか……?」

冬馬「博識ぶってるけど実はそうでもないって奴だな。本人は浅く広くとか言い張ってるタイプだろ?」

北斗「割と、高校とかでもそう言う奴は居たけどな」

P「と言うか、いつの時代にもそう言う奴は居ただろ」

翔太「どうしようもないよね~」

黒井「貴様ら一体何のあてつけだ……」プルプル

冬馬「おい、生地広げるぞー」

ジュワァ

翔太「うわ~、すごいいい香り!」

黒井「ネギが中々良い仕事をしているな」

P「野菜もデカイですね。キャベツがこれでもかって感じに」

北斗「自己主張ってレベルじゃないですね……あっそうだ」

北斗「店主さん、気になったんですがたこ焼き屋もやってるんですか?」

店主「あぁ」

P「おぉ、確かどっかで聞いた事あるぞ。大阪のたこ焼き屋は数の変動が激しいんだよな」

黒井「まぁちょうちんぶら下げたらそれでもう完成だからな」

冬馬「すげぇアバウトだな……」

黒井「あぁ、それゆえに調理師資格を持って無くても簡単に立てれる」

P「で、そういうのが告発されてってのが後を絶たないんだよな」

店主「ウチはちゃんととってるから安心してな」

冬馬「そこらへんのたこ焼き屋には怖くていけねぇな」

P「まぁそこまで神経質にならなくても良いとは思うが……」

北斗「そういえば、ここ粉物以外にも色々ありますね。プリンとか」

P「プリン……?」

冬馬「ラインナップが謎すぎるぞ……おい、翔太メニューかせ」

「プリン」

「ペペロンちくわ」

「手羽先」

「カントリーマアム」

「焼き鳥セット」

P「ここまで見ても、酒の肴になりそうな奴とあきらかにおかしいのが……」

冬馬「なんだこのペペロンちくわって……」

店主「まんまや、ペペロン風ちくわ」

冬馬「うまいのか……?」

北斗「まぁまずそうな感じはしないな」

黒井「店主曰く、冷蔵庫や棚で使えそうな物を見つけたらメニューに入れてるそうだ」

北斗「カントリーマ○ムはそのせいですね……」

冬馬「まだあるぞ……パ○の実とか」

P「駄菓子屋じゃないか……」

翔太「ドーナツは!ドーナツあるの!?」

冬馬「流石にねーだろ……ってなんでポン・○・リングあるんだよ!?」

P「もうパラダイスだな……」

店主「ほい、ペペロンちくわとたこ焼き。サービス」

黒井「おう、悪いな。ほら翔太食え」

翔太「わー!ありがとう!」

冬馬「そろそろ焼けてきたな。かえすぞ」

北斗「あー、ちょっと焦げてるじゃないか」

P「ちょっと、駄弁りすぎたかな。次は気をつけよう」

翔太「ポン・○・リングは!?ポン・○・リングは!?」

店主「あー、昨日もう食ったわ。ごめんな」

翔太「そう……残念だな~」

P「フリーダムにも程があるぞ……」

北斗「在庫が基本的に一点しか無い物がメニューの3分の1を占めてますからね……」

ちと、書き溜めきれたんで溜めてきます。すいません!

冬馬「おらさっさと、次もかえすぞ!」

P「とりあえずこれで、第一弾は完了かな」

北斗「また珍しい言い回ししますね?」

P「あぁ、やよいがもやし祭りの時に言ってたからその影響かな」

翔太「一回行ってみたいな~もやし祭り。なんか面白そうじゃんっ!」

冬馬「やめとけ、悲しくなるだけだぞ」

P「おっ、お前舐めとるな?やよいのもやし祭り舐めとるな?あれうまいんだぞ」

北斗「食べに行った事あるんですね?」

P「あぁ、あれはすごいぞ。もやしのポテンシャルを引き出すどころか天元突破してる」

店主「……興味深いな」

P「店主さんも今度、また来る機会があったらやよいを連れてくるんで作れる様にしましょう!」

黒井「また、メニューが増えるな」

冬馬「わけわかんねぇメニュー増えるならそっちのが良いわな」

P「すぐ書き換えられる様になのか知らんが、チラシの裏にマジックだしなこのメニュー」

冬馬「チラシがパチンコの奴ってのがまた、哀愁ただようぜ……」

翔太「これでちゃんとしたメニュー増やしてちゃんとしたメニュー作れると良いねっ!」

店主「やな」

冬馬「よーし、第二弾いくぞー」

P「おいおい、まだ俺食ってないぞ?」

冬馬「関係ねぇよ、そら!」

P「と言うか、何か足りない……気がする」

北斗「何言ってるんですか。これ以上鉄板脇のテーブルに物置いたら許容量オーバーですよ」

P「いや、つまみは充実してるんだが……はっ!!」

P「そうだ!足りない物……それは!」

ガララ

小鳥「山崎15年物のウィスキーですよ!!」

店主「お、みーへん顔の姉ちゃんやな。いらっしゃい」

P「そうだ!酒だ!ってなんで小鳥さん居るんですか!?」

翔太「場所教えてないし、ここ大阪だよ!?」

小鳥「フフ……甘いですね!プロデューサーさんを引き上げる時に
   花火の煙でよく周りが見えてなかったでしょう?」

黒井「……まさかっ!」

小鳥「そうです!実は律子さんと一緒に私も引っ付いてたんですよ!」

P「な、なんだってー!!」

冬馬「アサシンか何かじゃねぇのかこの人……」

北斗「あの後結構時間あったのに、誰も気づいて無いとか……」

小鳥「そしてヘリを降り立った後、近くの酒屋で買って来た訳です!」

P「いっときますけど、普通の店だったら堂々と持ち込みとかアウトですからね?」

小鳥「でも、ここは大丈夫なんですよね?なら大丈夫です!」

冬馬「もうめちゃくちゃだな……」

店主「………(持ち込みダメなんだけどな)」

小鳥「さぁ、飲みますよ!良い感じにつまみもあるし!」

P「しかし、ウィスキー1本じゃ足りないでしょう流石に……」

小鳥「何言ってるんですか?ちゃんと人数分確保しましたよ!」

冬馬「おいこれ6本あるぞ……」

P「色々と終わってるじゃないか……」

冬馬「ん?翔太は飲まないのか?飲まないなら俺が2本……」

P「わかってるだろ?」

冬馬「わかってるよ、くそっ」

店主「誰も飲まへんやったら、1本もらってもええか?なんてな」

小鳥「どうぞどうぞ!みんなで飲んだ方が楽しいですから!」

店主「……ええ姉ちゃんやな」

P「うわっつらだけですよ」ボソッ

小鳥「何か言いました~?」

P「いえいえ、なんでもありませんよっと」

冬馬「ほら、かえすぞ」

北斗「おっ、今度は良い感じだな」

黒井「だいぶ、冬馬のかえしも板についてきたじゃあないか」

冬馬「へへ馴れればこんなの楽勝、だぜ!」

数時間後

北斗「インフィニッティー!!」

P「レットィトファールウポンザユウニィバァス!!」

黒井「フェールダイトダマイトダヘーロズァゲン!!」

小鳥「レトダダウンスタンドィンオールオフアフス!!」

店主「エヴィーワン!エーヴィディング!!」

北斗「インフィニッティー!!」

冬馬「……で、結局こうなるのかよ」

翔太「ねぇねぇ、せっかくだしまたムービー撮っとこうよっ!」

冬馬「はぁ……よし、こうなりゃ俺も観戦側としてとことん楽しんでやるぜ!!」

冬馬「インフィニッティー!!!」

こうして、楽しい夜は過ぎていくが……
次の日、2人以外は二日酔いで地獄を見ることになるのだがこれもまた別のお話……

P「うぅん……?朝……か?」

小鳥「大変ですよ……」サーッ

P「あっ、小鳥さん……そうか昨日飲んだんだった……いてて」

小鳥「……今日、2人ともオフじゃないです」ガクガクガク

P「ここは……?あぁ、そうだ。上方エリアで今日は出張だったな。アハハ」

小鳥「現実逃避は早いです!!まだ!!まだ間に合いますから走りましょう!!」

P「いてて、頭痛いからちょ腕ひっぱらないでぇオロロロ!!!」

おわり

と言う訳で、終わりです。
冬フェス終わりのオフ会で飲みすぎて次の日大変な事になったので
自分への教訓的な意味も含めて書いてみました。尚、この店ですが
実際にモデルが存在します。恐ろしい事ですが……ありがとうございました

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