智絵里「Pさん…今日は夜更かしなんですね…」(68)

智絵里「えへへ…何見てるのかな」

智絵里「あっ…電話…楽しそう…」

智絵里「誰かな…?」

智絵里「写真…撮らなきゃ…」

智絵里「えへへ…上手く撮れました…♪」

智絵里「大好き…プロデューサーさん…」

P「でさーっ」

P「お前もそう思うだろー?」

P「はははっ…ん?」

P「また外でなんか動いたな…」

P「あっ…ごめんごめん」

P「それじゃあまた今度」

P「ふーっ…やっぱ彼女との電話は癒やされるなーっ」

P「それにしても…」

P「最近…視線を感じるんだよなぁ」

P「おっはよー」

智絵里「お、おはよう…ございます」

P「よっ、智絵里もおはよう」ナデナデ

智絵里「ふあっ…えへへ…」

P「本当に智絵里は妹みたいにかわいいなぁ」

智絵里「あ、あの!プロデューサーさんにかわいいって言われて…幸せ…です」

P「はははっ、俺ずっと弟妹が欲しくてさー…智絵里は理想の妹だよ」

智絵里「理想の…えへへ…」

ちひろ「はいはい、事務所でいちゃつかないでくださいねー」

P「いちゃついてないですよ、なあ智絵里?」

智絵里「は、はい…!」

ちひろ「どうだか、さあさっさと事務所にお金を入れる為に仕事にでてくださいね」

P「任せといてくださいよ!行くか、智絵里!」

智絵里「が…がんばりますっ!」

P「おう!今日もがんばろうな!」

智絵里「はぁ…はぁ…」

P「ミニライブお疲れ様」

智絵里「ありがとうございます…あ、あの…見てくれてましたか…?」

P「うん、可愛くて智絵里らしい、素敵なライブだったよ」

智絵里「よかったです…見てくれて…」

P「よおし、この調子で次のライブもがんばろうな!」

智絵里「は、はいっ!」

智絵里(がんばれば…Pさんが見てくれる…)

智絵里(がんばれば…たくさん…たくさん…)

智絵里「たくさん…たくさん…見て欲しい…」ペタペタ

智絵里「役にたつところ…」ペタペタ

智絵里「プロデューサーさんのためなら…いくらでも」ペタペタ

智絵里「役にたつところを見てもらえば…見捨てられない…」ペタペタ

智絵里「見捨てられなかったら…ずっといっしょに居られる…」ペタペタ

智絵里「できた…お部屋一面…プロデューサーさんでいっぱい…」

智絵里「幸せ…です…」

P「ふわあ…眠いなぁ…」

P「今日は結構いろんなところ周ったし…」

P「おっ!アイツからメールだ」

P「へえ…そんなことがあったのか…ふふっ」チャリン

P「ただいまー」

P「つっても誰も居ないんだけどな」

P「はあーっ早くアイツと結婚してえなぁ」

智絵里「あれ?プロデューサーさんのお家の前…何か落ちてる」

智絵里「…鍵?」

智絵里「……」

智絵里「嬉しい…プロデューサーさん…」

智絵里「私のために…鍵を置いてくれた…」

智絵里「でも…今日はもう遅いから…帰りますね」

智絵里「私の…宝物、またひとつ増えました」

P「参ったなぁ…」

ちひろ「どうしたんですか?スタミナ切れですか?スタドリ買いますか?」

P「いえ…家の鍵落としちゃったみたいで…」

ちひろ「じゃあ昨日どうしたんですか?」

P「いや、鍵開けてから落としちゃったみたいで…家には入れたんですよ」

ちひろ「器用なことしますねぇ」

P「一応警察には言っときましたから大丈夫とは思うんですけどね」

智絵里「あのっ…お邪魔します…」ガチャ

智絵里「えへへ…プロデューサーさんのお家…」

智絵里「プロデューサーさんが…いつも寝てるお布団…」クンクン

智絵里「あったかいです…」

智絵里「プロデューサーさんの歯ブラシ…ふわぁ…」

智絵里「宝物がいっぱい…」

智絵里「えへへ…」

P「ただいまー…っと」

P「あれ?俺ん家こんな片づいてたか?」

P「洗濯や炊飯…風呂掃除もしておいたっけ…?」

P「な、なんだよこれ…気味悪いな」

P「!?」

P「歯ブラシ…新しいのに変わってる?」

P「お、おいおい…新しいのなんか出した覚えないぞ!」

P「なんだよ…なんなんだよ…」

智絵里「プロデューサーさん、びっくりしてる…」

智絵里「かわいいです…えへへ」

智絵里「たくさんたくさん…がんばりました」

智絵里「もっともっと…見てくれますよね?」

智絵里「プロデューサーさん、大好き…」

智絵里「優しい顔も、困った顔も、びっくりした顔も全部全部好きです…」

智絵里(プロデューサーさん…最近、元気がないです…)

智絵里「プロデューサーさん、あのっ…どうしましたか?」

P「えっ?あっ…いや…なんでもないよ」

智絵里「私なんかでよければ…相談にのりますよ?」

P「智絵里…ありがとうな」ポンポン

智絵里「…♪」

P「…実は、最近ストーカーにあっててさ」

智絵里「そんなっ…!」

P「家に入ってきたりして…好き勝手に荒らし回るんだよ」

智絵里「怖い…です」

P「あはは、ごめんごめん…怖かったよな」

智絵里「でも…許せません」

P「智絵里…」

智絵里「私の…大切なプロデューサーさんに…ひどいことをするなんて…っ」

P「ありがとう、その気持ちだけで嬉しいよ」ナデナデ

P「さ、今日も頑張ってお仕事お仕事!」

智絵里「はいっ!」

智絵里(プロデューサーさん…そのストーカーを何とかすればもっと見てくれるかな…)

智絵里(もっともっと…認めてくれるかな…)

智絵里(もっともっと…いっしょに居てくれるかな…)

智絵里「プロデューサーさん…やっぱり眠れないのかな…」

智絵里「大丈夫ですよ、ちゃんと見守ってますから…」

智絵里「今日はストーカー…来ないのかな…」

智絵里「…っ!」

智絵里「誰か来た…!」

智絵里「プロデューサーさんのお家に…!?」

P「わざわざ来てくれてありがとな」

Pカノ「ううん、気にしなくていいよ…心配だったし」

P「…心配してくれてたのか」

Pカノ「当たり前でしょう、本当に大丈夫?」

P「あ、ああ…大丈夫…だよ」

Pカノ「大丈夫そうに見えないっての!」

P「はははっ…実は結構参っててさ…」

智絵里「?」

智絵里「楽しそうにお話してる…よかった…」

智絵里「じゃああの人…誰なのかな?」

智絵里「…プロデューサーさん、すごく楽しそう」

智絵里「私には…向けてくれない顔…」

智絵里「…羨ましい」

智絵里「なんでですかプロデューサーさん…」

智絵里「どうして私にはその顔…見せてくれないんですか…?」

P『ありがとう…好きだよ…』

Pカノ『言わなくても分かってるっ♪』



智絵里「プロデューサーさん…あの人と会ってからずっと変…」

智絵里「私の知らない顔…私の知らないプロデューサーさん…」

智絵里「やだよ…こわい…」

智絵里「私のプロデューサーさん…取らないで…」

智絵里「こわいよ…こわい…こわい…」

智絵里「プロデューサーさんが…私のこと見なくなっちゃう…」

智絵里「プロデューサーさんが…居なくなったら…私…私…」

P「zzz…」

智絵里「…」モフッ

P「…ん」

智絵里「…好きです」ギュウッ

智絵里「プロデューサーさんも…私のこと、大好きですよね?」

P「ん…んー?zzz」

智絵里「ちゅっ…んっ…」

P「んっ…んっ…zzz」

智絵里「安心させてください…プロデューサーさん…安心させて…」

P「ん?…だれ…だ?」

智絵里「プロデューサーさん…プロデューサーさん…」

P「ち…えり…?」

P「っ!?智絵里!?」

智絵里「あっ…ぷ、プロデューサーさん…」

P「えっ…なんでお前が…というか…ここは俺の家で…」

智絵里「あ、あのっ…あのっ…あの人は誰だったんですかっ!?」

P「あの人?」

智絵里「腕を組んだり…おしゃべりしたり…楽しそうで…」

智絵里「あんな姿…私には見せてくれないのに…おかしいです…」

P「何で知って…まさか…っ!?」

智絵里「わ、私…私…」

P「お前が…四六時中俺を監視してたのか…?」

智絵里「えっ…?監視なんて…私…」

智絵里「鍵だって…貰ったもので…」

P「鍵…?それってまさか…」

智絵里「こ…これですっ」

P「!?」

智絵里「わ、私の…宝物…えへへ」

P「お前…」

智絵里「あ、あのっ…プロデューサーさん」

P「見損…なったよ」

智絵里「あっ…え…?」

P「妹みたいに思ってたのに…」

智絵里「ぷ、プロ…」

P「警察には言わないでおいてやる」

P「だからもう二度と来るな」

智絵里「う…あ…」

まゆ「まゆもいますよぉ…」

響子「あなただけに、いいカッコさせませんよ!」

凛「プロデューサーは、あなただけのものじゃないよ 」

きらり「にょわー☆」

智絵里「みんな・・・」

P「こ、これが友情パワーか」

ちひろ「おはよう智絵里ちゃん」

智絵里「あ、あの…」

P「…」スタスタ

智絵里「あ…ぷ、プロデューサーさ…」

ちひろ「智絵里ちゃん、ごめんね」ポン

智絵里「えっ…?」

ちひろ「プロデューサーさんたっての希望で、あなたの担当、今日から別の人に代わるから」

智絵里「う…そ…」

ちひろ「残念だけど…全部本当」

智絵里「プロデューサーさん…」

智絵里「プロデューサーさん…えへへ」ペタペタ

智絵里「プロデューサーさん…プロデューサーさん…」ペタペタ

智絵里「おかしいな…」ペタペタ

智絵里「私のお部屋…プロデューサーさんでいっぱいなのに…」ペタペタ

智絵里「貼っても…」ペタペタ

智絵里「貼っても…」ペタペタ

智絵里「全然…満たされないよ…」ペタペタ

智絵里「プロデューサーさん…プロデューサーさん…」ペタペタ

智絵里「…」

ちひろ「…」

ちひろ「…はぁ、まるで死人のようですね」

智絵里「…」

ちひろ「智絵里ちゃん、何聞いてるの?」

智絵里「これ…です…」

ちひろ「どれどれ、イヤホン貸してね」

P『智絵里はいい子だなぁ』

P『智絵里は可愛いよ』

P『智絵里ぃ~っ』

P『智絵里!』

P『智絵里…』

ちひろ「全部プロデューサーさんの声…」

智絵里「今まで…ずっと録音してたんです…」

智絵里「ずっと…」

ちひろ「…」

ちひろ「智絵里ちゃん、モバコインいくつある?」

智絵里「…何もいりません」

智絵里「もう…何も…」

ちひろ「プロデューサーさんを取り戻せるものでも?」

智絵里「…え?」

ちひろ「ついでに事務員、ウソつきません」

智絵里「仲直り…できるんですか…っ?」

ちひろ「持ってるだけのモバコイン全部くれれば、ね」

智絵里「…」カチャカチャ

智絵里「…」バキ

智絵里「……」ガチャ

P「!?」

P「智絵里…おまえ、次は無いって言ったよな」

智絵里「…はい」バチッ

P「がっ…あっ…」

智絵里「もう、次はないですから…」

P「おま…え…スタン…ガン…」

智絵里「もう二度と…ケンカしたりしませんから」

智絵里「だから今は嫌いになってください…好きなだけ」

P「ここは…?」

智絵里「お部屋です…私の」

P「壁一面に写真…これ、全部俺じゃないか…」

智絵里「はい…これはいっしょに四つ葉のクローバーを探してくれた時の」

智絵里「これは初めてのライブで」

智絵里「これは…」

P「そんな御託はいい…こんなことをして…俺に更に嫌われるだけだってわからないのか」

智絵里「嫌ってくれて構わないです」

P「は?」

智絵里「どうせ、もうプロデューサーさんは私を嫌いになれないから」

P「な、なにを言って…」

智絵里「これ」

P「スタドリ?」

智絵里「はい、特別な」

P「特別…?」

智絵里「これを口移しで飲まされた人は…」

智絵里「ずっとずっと、飲ませた人を好きで居続けるんだそうです」

P「なっ…!?」

智絵里「えへへ…」

P「や、やめろ…!そんなことしても何の解決にも…」

智絵里「んっ…」コクコク

P「やめろ…やめてくれ…やめっ…んんっ!?」

ちひろ「あら、おはよう2人とも」

P「智絵里…」ナデナデ

智絵里「おかえりなさい…私のプロデューサーさん」

P「ああ、俺は智絵里のものだよ」

P「どこにも行かない、誰も見ない…お前だけのものだよ…」

智絵里「大好き…んっ…私のプロデューサーさん」

ちひろ「はいはい、いちゃつくのはお家でやってね」

智絵里「ふぇっ…はいっすいません」

P「智絵里…かわいい俺の智絵里…」

ちひろ「見事に目が死んでますね、まあこれから一生操り人形なんで当たり前なんですが」

智絵里「えへへ…じゃあ行きましょうプロデューサーさん♪」

P「ああ…智絵里の言うとおりにするよ…」

ちひろ「もう聞こえることはないと思いますけど、残念でしたねプロデューサーさん」

ちひろ「私はアイドルの味方なんですよ、残念ながら」

ちひろ「智絵里ちゃんに辞められて、会社がピンチになると困るので」

ちひろ「恨むなら鈍感な自分を恨んでください」

ちひろ「それじゃあ、頑張ってきて下さいね、操り人形(プロデューサー)さん」

鬼!悪魔!ちひろ!

智絵里「プロデューサーさん…見てくださいっ」

P「四つ葉のクローバー…」

智絵里「えへへ…素敵ですね」

智絵里「どうぞ、プロデューサーさんにあげます」

P「いいのか?」

智絵里「はい…」

智絵里「プロデューサーさん」

P「ん?」

智絵里「四つ葉のクローバーの花言葉…知ってますか?」

P「何だろう…幸運とか?」

智絵里「答えは…教えません♪」

P「まったくイタズラっ子だな智絵里は」
ナデナデ

智絵里「えへへ…ずっとずっと、私のものでいてくださいね?プロデューサーさん」

おちまい

乙。

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