照「照淡」淡「小話だよ!」(189)

代行ID:WQl2rQoC0

改めて代行ありがとうございました
怜竜のヤツの2番煎じです。シチュエーション安価モノです

>>7

バレンタイン

お姫様抱っこ

「赤組! アンカーにバトンが渡りました!」

「大星さん頑張ってー!!」


照「……」ボー

菫「淡が走ってるぞ。応援しなくていいのか」

照「……声をあげるなんて恥ずかしい」

菫「お前が応援してやったら喜ぶと思うが?」

照「……私の分までみんなが応援してる」

菫「はぁ……素直じゃないと言うかなんと言うか……」

「赤組すごい追い上げです! 前走者をどんどん抜きさっていきます!」


菫「アイツ早いな……もうすぐトップに追いつくぞ」

照「……」


「赤組! どんどんトップとの差を詰めます! このまま1位浮上なるか!?」

「淡ちゃんファイトー!!」

「行けー淡ー!! あともうちょっとだー!!」


淡「はぁっ……はぁ……!」タタタッ


照「……」

菫「クラスの期待を一身に背負って」

菫「くく、玉投げなんてしていたお前とは大違いだ」

照「……」ジトー

菫「そんなお前でも、淡は恥ずかしがりもせず大声を出して応援していたのに……」

菫「お前は今、ああやって頑張ってるアイツに対して何も声をかけてやらないのか?」

照「……」


「赤組! 遂にトップと並びました!! 白組も頑張ってください!!」

菫「何か一言言ってやるなら、こっちに近づいて来ている今だと思うが……」

照「……」


「ラストスパート! 最後の直線勝負です!! 赤組と白組、軍配はどちらにあがるのか!?」


「大星さん行けー!!」

「○○ちゃん頑張ってー!! あと少しだよー!!」


淡「はぁっ……ぁ……!!」タタッ

「くっ……!」タタッ

「さあどうなるどうなる!? 赤組か!? 白組か!?」


淡(この人速いっ……あとちょっとなのに……!)

「はっ……はぁ……!」タタッ

淡(これ以上スピード上げれそうないし、このままじゃ……)


誠子「淡ー! あと少しだ!! 頑張れ!!」

淡「!」

淡(セイコ……!?)

尭深「あ、淡ちゃん頑張ってー!!」

淡(タカミーも!!)

照(あの2人……)

菫「ふふ、流石だな……私もたまにはエールを送ってやるか」スッ

照「えっ?」

菫「根性を見せろ淡!! 麻雀部の底力を見せてやれ!!」

淡(スミレまで!!)


淡「みんな任せてよ! 速攻で抜きさってやるから!!」


菫「ふふ、なんだアイツ。結構余裕じゃないか」

照(あの菫が大声出すなんて……)

菫「ほら、お前も何か言ってやれよ」

菫「もうそこまで来てるぞ」

「赤組ここに来てスピードを上げています! 白組逃げ切れるか!?」


淡「うおおおおっ!!」タタ

「くっ……!」


照「……淡」


淡(みんなが見てるっ……絶対に……!)


照「頑張って淡!!」


淡「!」

照「ゴールまであともう少し! 頑張って!!」

淡(テルーが応援してくれて……)

淡「テルー!! 一番取ったらほっぺにチューして……」

菫「バカ! 余所見するな!」

淡「へ?」

照「危ない!!」


淡「きゃ……!?」


―――ドシャ

 

照「っ……!!」


「あーっと赤組!! ゴール直前で転倒です!!」

「白組はそのままゴール! 赤組は立てるのか!?」


淡「う、うぅ……」


菫「あのバカっ……」

照「淡!」ダダッ

菫「照!?」


「立てません! 緑組がゴール! 続いて青組が……」

 

淡(は、早くゴールしないとっ)

淡「きゃあっ」ドシャ

淡「あぅ……」

照「淡!」タタッ

淡「テルー……」ウルウル

照(足から血が出て……!)

淡「ぐずっ……テル、退いて……私、ゴールしないと……」

淡「みんなが応援してくれたのに、このままじゃ……」

照「ダメ! 足から血が出てる! そんな状態じゃ絶対に走れない!」

淡「でもっ……」

「赤組まだ立てません!」

「このままゴール出来ない場合は棄権扱いになり、赤組へのポイントはゼロに……」


照「……淡、保健室行こう」

淡「だ、ダメだよ! ドベでもいいからゴールしないとポイントが……」

スッ

淡「きゃあ!?」

淡「なな、なにして……」

照「……そんなものより淡の方が大切」タタッ

淡「きゃっ……て、テルー!?」

よし、忘れてくれ

>>43

バレンタイン

淡(今日は待ちに待ったバレンタイン!)

淡(この手作りチョコをテルにプレゼントして、ハートをゲットだぜ!)

淡(どうやって渡そうかな……)

淡(ここは王道に……下駄箱の中だね)フフ


淡「テルの下駄箱はー……ここ!」

淡(鍵は付いてないから、中に入れて……)ガチャ


―――ドシャア


淡「……なにこれ」

淡(箱のような物の雪崩れが……)スッ

淡「……」

淡(これ全部……チョコだ……)

淡「う、嘘……こんな漫画みたいな量……」カタカタ

淡「……」

淡「ゴミ袋は……」キョロキョロ

淡「あったあった」

淡「テルはこんなにもいっぱい食べれないからねー」

淡「私のを美味しく食べてもらうためにも処分して……」

「ちょっと! 何してるのあなた!!」

淡「!?」

「そういうことはしないって協定で決まってるでしょ!!」タタッ

「そうだよ! 私だって捨てたいのに我慢して……!」タタッ

淡「う、うわわ……頭おかしい人たちだ……」カタカタ

「協定違反者は粛正よ!!」

「捕まえなさい!!」

淡「ひぃぃぃ!?」

「「待ちなさーい!!」」

淡「きゃああああ!?」


菫「朝っぱらから想像しいな……」

照「バレンタインの日はいつもこんな感じだと思うけど……」

菫「照、お前今日は何を持って来た?」

照「90ℓポリ袋。菫は?」

菫「見ての通りキャリーバッグだが……そっちの方が良かったかもな……」

照「持ち運び易さを考えるならそれの方がいいと思う」

菫「それもそうか……」

すm理恵「去年はこれで大丈夫だったんだが、入らなくなったら一袋分けてくれ」

照「分かった」

>>55
3行目修正
想像しい→騒々しい
6行目修正
照「90リットルポリ袋。菫は?」

「「待ちなさーい!!」」

淡「きゃああああ!?」


菫「朝っぱらから騒々しいな……」

照「バレンタインの日はいつもこんな感じだと思うけど……」

菫「照、お前今日は何を持って来た?」

照「90リットルポリ袋。菫は?」

菫「見ての通りキャリーバッグだが……そっちの方が良かったかもな……」

照「持ち運び易さを考えるならそれの方がいいと思う」

菫「それもそうか……」

菫「去年はこれで大丈夫だったんだが、入らなくなったら一袋分けてくれ」

照「分かった」

 
――――――――――――――――――――

淡「はぁ……酷い目にあった」

淡「やっぱ人にされて嫌なことはしちゃダメだねー……反省反省」

淡(テルが人気なのは知ってたけど、まさかここまでとは……)

淡(渡すのが遅れるほどありがたみが無くなっちゃうし、ここは早く勝負を仕掛けないと!)

淡「ってことでこの休み時間中に渡して……」

淡「げっ」


照「……」モグモグ


淡(照のすぐ側にある袋……チョコでいっぱい……)

淡(しかももう食べ始めてるし……)

「宮永さん! どうぞ貰ってください!」スッ

照「ありがとう」ニコ

「はいこれ。私からも」スッ

照「あとで食べるね」ニコ


淡「……」


淡(今渡したら、きっとあの袋の中にポイされて……)

淡(あのチョコの山の中の一つにされるって、なんか嫌……)

淡「ま、まだ慌てる時間じゃないね」

淡「放課後とかもあるし、印象に残り易いタイミングに渡そう!」

淡(とりあえずここまで来たんだし、スミレに渡しておこう)テクテク

淡「スミレー! 私だよー!」

照(淡……?)

菫「聞こえてるから大声出すな……どうしたこんな場所に?」

淡「1年生がわざわざこんな所に来るんだから、理由は一つしかないでしょ!」

菫「まあ、今日に限って言うならそれもそうだな」フフ

菫「ほら。お前の分だ」スッ

淡「え!? 私にくれるの!?」

菫「ああ。ってこれが目的じゃないのか?」

淡「ううん違うよ。スミレにチョコ私に来たの」

菫「ああ、なるほど……」

照「……」

9行目修正
淡「ううん違うよ。スミレにチョコ渡しに来たの」

淡「なんと私の手作りです!」

菫「お前の手作りって……食えるのか?」

淡「失礼な!」


照「……」チラ…

菫(アイツも分かり易いな……)

淡「チョコ作るのって意外と難しいんだねー。溶かすだけでもめんどくさくて……」

菫「なあ……アイツには渡さなくていいのか?」ボソ

淡「アイツって?」

菫「さっきからこっちをチラチラ見てるアイツだよ」

淡「?」

菫「ってお前本当に分からないのか?」

淡「アイツなんて人私の知り合いにいないよ?」

菫「それは冗談で言ってるのか真面目に言ってるのか……」

淡「あ、私次体育だ……もう帰るね」ニコ

照「!?」

淡「それじゃあまた放課後! バイバイ!」

菫「あ、ああ……」

照「……」


菫(……そういう作戦か?)

――――――――――――――――――――――

キーンコーンカーンコーン

菫「ふぅ……」

照「菫」

菫「なんだ?」

照「……淡から貰ったチョコ、まだ食べてないよね」

菫「言っておくが食べさせないからな」

照「な……」

菫「当たり前だろ。私が貰った物だぞ」

照「……」ジト

菫「そんな目で見るな……」

照「菫のいじわる……」

菫「自分の分を貰えるまで待て。どうして私のヤツをせがむんだ」ハァ

照「……さっき貰えなかった」

菫「お前の分を持って来るのを忘れたとか、きっとそんな理由だよ」

照「……」

菫「はぁ……そんなに欲しいなら自分から貰いに行ったらどうだ」

照「……本気で言ってるの?」

菫「渡すのも貰いに行くのも、恥ずかしさで言うなら同じくらいだろ」

菫「ならいっそのこと同時にこなしてこい」

照「……バカ」

 
―――――――――――――――――――――――――――

キーンコーンカーンコーン

淡(昼休みかぁ……)

淡(流石にこのタイミングに渡すのはありえないよねー)

淡(ここまで引っ張ったなら放課後まで待つべきだよ、うんうん)

「淡ーご飯食べよー」

淡「おっけー!」

「食堂にパン買いに行く?」

淡「うーん、今日はお弁当だけ……」


照「……」ジー


「あれ、宮永先輩だよね……」ヒソヒソ

「1年生の教室なんて覗き込んで何してるんだろ……」ヒソヒソ

照(取り巻きがいる……)

照(淡が1人になるタイミングを狙いたいけど……そんな時あるのかな……)


淡「……」アハハ


照(そもそもチョコレートってどういうタイミングで渡すものなんだろう……)

照(今まで貰ってばかりで渡したことが無かったから、全然分からない……)

照(私に渡している子たちのことを思い出して……)


「あ、あのっ」

照「っ……」ビク

「宮永先輩、ですよね」

照「は、はい。そうですけど……?」

「これ、貰ってください!」スッ

照「あ、ありがとう……」

照(って私が貰ってる場合じゃなくて……)

「大星さーん。2年生の先輩が話あるってー」

照(話……?)


淡「またかぁ……」

「これで今日3回目だね」

「モテる女は辛いねー」

淡(あの2人には負けると思うけど……)アハハ

淡「ちょっと行って来るねー」

「ほいほーい」

「いてらー」


照(あの人が……って淡こっち来てる!?)

「あ、あの。先輩……私、先輩のことが……」

照「ご、ごめんなさい! その話はまた後で!」タタッ

「あっ……」

淡「お待たせしましたー。なんのご用でしょうか?」ニコ

「お、大星さん……これ、受け取って欲しいです!!」スッ


照「なっ」


淡「わー、すっごい大きいチョコ……」キラキラ

「この日のために頑張って作ったんだ。君のために……」

淡「ありがとうございます。全部ちゃんと食べますね」ニコ

「……言いたい事があるんだ。聞いてくれるか?」

淡(うーん、この雰囲気……)アハハ


照(淡ってこんなにもモテて……)


「好きだ! 私と付き合ってくれ!」


照「!?」

「きゃー!」

「今の聞いた!?」


淡「あはは……」


「 あの人すごいねー……」

「周りにいっぱい人がいるのに……ちょっとカッコいいかも……」

照(信じられない……こんな場所で告白って……)


淡「周りのことを気にせずにそういうこと言えるのって、すっごくカッコいいと思います」

「じゃあ……!」

淡「でもごめんなさい。私、他に好きな人がいるので」ニコ

「そ、そんなぁ……」


照(好きな人……!?)

菫「……おい照」

照「!」ビクッ

菫「探したぞ。こんなところで何やってるんだお前」ジト

照「……何もしてない。たまたま通りがかっただけ」

菫「一年棟に3年がどうやって通りがかるんだ」

照「うっ」

菫「まったく、さっきミーティングがあると言ったばかりなのに……来い、行くぞ」グイ

照「ま、待って。今それどころじゃ……」

菫「ふざけるな。お前と私がいないと何も始まらないだろ。みんな待って」


「絶対に幸せにする! 私には君しかいないんだ!」

淡「え、えっと……」

照「っ……!」

菫(はぁ。一体どこのアホだ……バレンタインとは言え公衆の面前で……)チラ

菫「な……」


淡「す、すごいですねー。情熱的っていうかなんていうか……」アハハ

「一目見た時恋に堕ちた! それはまるで雷に打たれたかのように……」


菫「……なにやってるんだアイツ」

照「告白されてる……」

菫「いや、それは見れば分かるが……あの大声で恥ずかしいセリフを吐き続けるアホは……」

照「……」

「麻雀の大会で頑張る君も麗しくて……」

淡(め、めちゃくちゃ恥ずかしい……)カァ


照(顔赤くなって……)

菫「……まあいい。行くぞ」

照「え!? な、何言ってるの菫!?」

菫「私たちには一切関係のないことだ」グイ

照「ちょ、ちょっと待って!」

菫「いいから来い! もうとっくにミーティングは始まっていて……!」


「であるからして……!」

淡「うぅ……」

―――――――――――――――――――――――――

キーンコーンカーンコーン

淡「はぁ……やっと放課後だよ……」

淡(昼休みのアレ疲れたなぁ……)

淡「あんなにも一生懸命好きって言われて、悪い気分はしなかったけど……」


『君の全てが好きなんだ!!』


淡(……いろんな意味でテルと正反対の人だったな)

淡「調子狂うなぁ……今日は大切な日なのに……」

淡「っとダメダメ! 今はテルのことだけを考えないと!」

淡(チョコ渡せないなんてなったら悲惨過ぎるよ……)

淡(放課後を狙って来るライバルも増えるはず、頑張らないと)

淡「でもどうやって渡せばいいんだろう……」

淡(あの人の渡し方とかすっごい印象的だったけど……流石にあんなの真似出来ないし……)

淡「うーん……もう普通にはい、って渡せばいいのかなぁ……」テクテク


「きゃっ」ドン


淡「あ、ごめんなさいっ! って……」

照「淡……」

淡「テル……」

淡「偶然だね! こんなところで会うなんて!」

照「う、うん……そうだね」

淡「どうしたの? 部室は向こうだと思うけど……」

照「……」

淡「テル?」

照「……なんでもない。部室に行こう」

淡「うん!」

照(はぁ……渡すなら今のタイミングだった……)

照(まだ間に合うかもしれないけど、私には……)

淡(あ、そういえば今2人きりだ……)

淡(これってチャンス? でも廊下で渡すってあんまりロマンティックじゃないし……)ムム

照(昼休みの人すごかった……どうしてあんなことが出来るんだろう……理解出来ない……)

照(そういえば淡、返事はどうしたんだろう……)

照(好きが人がいるって言ってたし、断ったとは思うけど……)

照「……」

淡「どうしたの照? 急に立ち止まって?」

照「好きな人……」ボソ

淡「?」

照(淡、好きな人がいるって言ってた……それって……)

淡「テル?」

淡「どうしたのテル? 大丈夫?」

照「……あ。ご、ごめんなさい……少し考え事してて……」

淡「考え事?」

淡(さっき好きな人って言ってたような気がするけど……?)

照「……」

淡「テル、顔色悪いよ……? 大丈夫……?」スッ

照「っ!?」ビク

淡「え、ど、どうしたの? ビクって。触られるの嫌だった?」

照「だ、大丈夫……少し驚いただけ……」

淡(今日のテル、ちょっと変かも……)

照「……」

淡「本当に大丈夫……? 保健室行って……」

照「ごめん」

淡「え?」

照「用事を思い出したから、私今日はもう帰るね……菫たちに伝えておいて」

淡「へっ? て、テル?」

照「……」テクテク

淡「ちょ、ちょっと待って!」グイ

照「!」ドキン

照「は、離してっ!」ドン

淡「きゃっ!?」

照「あ……」

淡「ほ、本当にどうしちゃったのテル……? なんで……」

照「っ……」


照「……ごめん」タタッ

淡「!」

照(今はただ、気持ちの整理をする時間が……)

淡「テル!」タタッ

照「!?」

淡「どこ行くのさ!? なんで逃げるの!?」

照(ど、どうして追って来るの……!?)

淡「私なんかした!? 意味分かんないよ! テル!」タタッ

照「追って来ないで!」

淡「なんで!?」

照「な、なんでって……」

淡「私足速いんだよ!? 本気出せばいつでも飛びかかれるよ!?」

照「そ、そういうこと言わないで!」

淡「じゃあ教えてよ! なんで逃げるの!?」

照「っ……」

淡「テル!!」

照(言える訳がない……こんな気持ち普通じゃない……)

照(私はあの人のようにはなれない……)

淡「テル!」

照(この気持ちを伝えるなんて、絶対にっ……)

淡「もうっ! テルのバカ! 怪我したって知らないから!!」シュダッ

照「!?」

淡「おりゃっ!!」

照「きゃあ!!?」


―――ドサァ

照「っつ……」

淡「はぁ……ぁ……」ギュ…

照「っ!?」ドキッ

照「や、やめて淡! 離れて!!」

淡「やだっ! 絶対離さないっ!」

照「ほ、本当にダメ!! これ以上私の中に入って来ないで!!」

淡「中に入る……? 何言ってるのテル……?」

照「お願い、離して……淡……」ウルウル

淡「っ……!」

淡(どうして泣いて……)

照「1人にさせて……淡と一緒に居たくないっ……」

淡「えっ……?」

照「気持ちの整理をする……時間が欲しい……」

淡(私と一緒に居たくない……?)

淡「ど、どうして……? 私、テルに何もしてないよ……?」

淡「テルに嫌われるようなことなんて、何も……」

照「お願い……離れて……」

淡「……」

淡「……やだよ」

照「!」

淡「やだよそんなの! だって意味分かんないもん!」

淡「私テルに何もしてない! そんなこと言われるようなこと何もしてない!!」

淡「泣きたくなるのは私の方なのに……ひぐっ。おかしいよ……そんなのってないよ……」

照「っ……」

淡「ねえ教えてよテル……どうして私と一緒に居たくないの……?」

淡「何かしたなら謝るから……だから……」

照「……本当にごめんなさい」スッ

淡「!」

淡「や、やだっ……行っちゃやだよ……テル……」ギュ…

照「……」グイ…

淡「テル!!」

照(好きだからこそ……言えなかった)

照(間違ってもあの人のようにはなれなかった……)

照(淡のすすり泣く声を背に受け、私は走り出す)


照(気付いた時には暗い自室の中で)

照(バレンタインはもう……終わっていた)

すみません、寝てました


>>155

恵方巻

淡「テルー! 今日は節分だよ!」

照「……そうだね」ペラ…

淡「ってことで恵方巻きゲームしよう!」

照「恵方巻きゲーム?」

淡「うん! まずね、ポッキーゲームみたいに恵方巻きを両端からくわえるの!」

照「……」

淡「それでね、全部恵方巻きを食べきった時に恵方を向いていた人が勝ち!」

照「……勝った人はどうなるの?」

淡「その1年を幸せに暮らせるの!」

照「……普通に食べた方が良いと思う」ペラ…

淡「それじゃあつまんないからゲームしようって言ってるんでしょ!!」

淡「それにこの恵方巻きゲームすごいんだよ!?」

淡「勝った人はゲームをした2人分幸せになれるの!」

照「負けた人は?」

淡「ゲームをした2人分災いが降り掛かる!!」

照「……普通に食べた方が良いとおもう」ペラ…

淡「そんなこと言わずにやろうよー。はい、食べて?」スッ

照「いらない」

淡「ちょっと!!」

照「私、運動苦手だから……やったとしても淡に勝てない」

淡「ちゃんと手加減するから! ね?」

照「どうやって手加減するの?」

淡「うーんと……じゃあテルに恵方巻きを半分食べさせてあげた状態でスタートするってのはどう?」

淡「それならすぐ食べれば勝てるから有利でしょ?」

照「淡が恵方を向いた状態だと、逆に私が不利だよ?」

淡「それじゃあテルが恵方を向いた状態でスタート! これでどうだ!」

照「やらない」

淡「なんで!?」

照「……食べ物で遊ぶのは良くない」ペラ…

淡「な、なんで今頃になってまともなこと言うの……?」

照「普通に食べた方が美味しいし疲れない。だから普通に食べた方がいい」

淡「むー。ノリが悪いよテルー……」

照「……」ペラ…

淡「やるって言わないと恵方巻き食べさせてあげないよ!?」

照「……」ピク

淡「そもそも恵方巻きは一本しかないからね!」

淡「2人で食べるにはこのゲームをするしかないの!」

照「……半分に切ればいい」

淡「包丁が無いから切れないよ」

照(確かに)

淡「分かった! じゃあテルに参加賞あげる!」

照「参加賞?」

淡「もうすぐバレンタインだから、一緒にやってくれればテルにチョコあげる!」

照「……」

淡「しかも私の手作り! これでどうだ!」

照「……それはどういうチョコなの?」

淡「うーん……難しいのは作れないから、簡単なヤツになると思うけど……」

照「……そういう意味じゃない」ボソ

淡「へ?」

淡「なんて言ったのテル?」

照「何も言ってない」ペラ…

淡「??」

淡「まあいいや。で、どうなの? やってくれるの?」ズイ

照「……淡。顔が近い」

淡「だって顔近づけてるんだもん」

照「……離れて」

淡「じゃあしよ?」ニコ

照「……嫌」

淡「……」ズイ

照「っ……」

淡「しよ?」ニコ

照「……離れて」ググ…

淡「うー、手で押さないでー……」

淡「もう! なんでそこまでして嫌がるのさ!!」

淡「テルは先輩なんだから後輩の言うことは聞かないといけないんだよ!?」

照「普通は逆だと思うけど……」

淡「そんなことない!」

照「はぁ……」

淡「ねえしようよー。本ばっか読んでてもつまんないよー」ユサユサ

照「淡、揺らさないで」

淡「私と本どっちが大切なの!」

照「淡」

淡「え……?」

照「……」ペラ…

淡「……ってじゃあ一緒に遊んでよ!?」

照「食べ物で遊ぶのは良くない」

淡「もう、じゃあ何でなら遊んでいいの!」

照「食べ物以外」

淡「むー……」

照「……」

淡「ふんだ。もうテルなんて知らない!」

淡「1人で恵方巻き食べちゃうから!」ゴソゴソ

照「……」ペラ…

淡「せっかくテルのためにせっかく買って来てあげたのに……バカ」

照「普通に食べさせてくれるなら喜んで食べるよ?」

淡「それじゃあ意味ないの!」

9行目修正
淡「せっかくテルのために買って来てあげたのに……バカ」

照「2人分幸せになる必要なんて無いと思うけど」

照「どっちかが不幸になるなら尚更」

淡「いや、そんなことのためにやりたいって言ってるんじゃなくて……」

照「?」

淡「も、もういい! テルのバカ! あとで食べさせてって言ってもあげないから!」

淡「あむっ」

淡(あ、美味しい……)モグモグ

照「……」ジー

淡(流石1本500円……高いだけあるなぁ……)モグモグ

照「……」ゴクリ

淡「……どうしたのテルー? 食べたいのー?」ニヤニヤ

照「食べたい」

淡「って強がらないんだね……」

淡「恵方巻きゲームするって言うならあげるよ?」

照「……端から見たらすごく間抜けに見えるだろうからやりたくない」

淡「テル、食べ物で遊ぶ云々よりそれが本音でしょ……」

照「うん……」

淡「はぁ……もういいよ。私の負け」

淡「はい」スッ

照「……いいの?」

淡「うん。なんかそこまで嫌がられるとどうでも良くなっちゃった」

淡「その代わり! 私が手に持ったこの状態で食べてね?」ニコ

照「……じゃあいらない」プイ

淡「むー、テルのバカ!」

すみません、そろそろ仕事なんで終わります。またすぐに立て直します

一応、話は全部繋がってる物として考えてて
安価に沿いながらバレンタイン後の話とかも触れていけたらなぁ、と思ってます

支援ありがとうございました。お疲れ様でした

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