【完全版】クリスタ「自由への進撃っ!!!」 (148)

この前立てたスレがどこ行ったか分からなくなったのでもう一度立てます。

前に書いた、クリスタ「自由への進撃っ!!!」で修正したいところや付け加えたい点があったので、1から書き直します。ただの自己満足なので誰も見てなくても勝手に進めます。

※キャラ崩壊、その他色々崩壊注意。あと長いです。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1391009122


―――それは、ある晴れた日の事だった。

私のお母さんが木の下で読書をしていた。
そのとき、好奇心でお母さんに抱きついてみたけど…思い切り払いのけられた。
それでも、お母さんが初めて私に何かをしてくれたから、それが嬉しかった。

「もし、私にこいつをころす勇気があれば…」

それが、お母さんが私に初めて言った言葉だった…


わたしは本をよく読んでいた。本の中に出てくる母親は、どれも子供を抱き締めたり、叱ったりし、子供を愛していた。
でもわたしは、そのどれも体験した事が無かった。

祖父も祖母も、そしてお母さんも、誰もわたしを愛していないし、わたしは必要のない存在なのだと…理解した。



―――牧場

ヒストリア「…」

馬「ブルルル」

ヒストリア「…お馬さんだけだよ…私の、友達は。」ギュ

馬「…」

ヒストリア「…うぅ…」ポロポロ



レイス家の妾の娘、ヒストリア・レイス…
周りからは迫害され、家族からも愛情を与えられる事の無かった少女

彼女の壮大なる物語はここから幕を開ける―――


ウォール・シーナ レイス家領地

ある日、そこで事件が起きた。


ヒストリア「…お母…さ…」

ヒストリア母「お前さえ…生まなければ…」ドサッ
ヒストリア「あ…」

男「このガキもころせ」チャキッ

ヒストリア「あ…あ…」ブルブル


ヒストリア父「待て。ころすな。」

男「!」

ヒストリア父「…クリスタ・レンズとして大人しく生きていくのなら、見逃してやってもいいだろう」

ヒストリア「…」



今まで周りからは迫害され家族からも愛されず育った少女、ヒストリア…
今、彼女の母親が目の前で殺され、更に父親の発言…
過去の様々な記憶と今、目の前で起きたショッキングな出来事の数々がヒストリアの頭の中でぐるぐると駆け巡る。そして、限界を突破した彼女の中の何かが、色々と崩壊した。



ヒストリア「…」


ヒストリア「はああぁぁぁ!?」

ヒストリア父「え」

ヒストリア「ふっざけんなぁぁぁ!!ふっざけんなよぉぉぉっ!!?」ペチンペチン

ヒストリア父「痛い痛い!頭叩くのやめんかこら!お前ら、さっさとその娘を連れていけ!」

ヒストリア「やぁだあぁぁ!!離せぇぇぇ!!」ズルズル

男「大人しくしろ、チビ!」

ヒストリア「はぁ…はぁ…、覚悟、しときなさいよ…」ギロッ

ヒストリア父「」ビクッ

ヒストリア「私は、訓練兵団に入って、いっぱい強くなって、そして、いつかお前らに復讐してやるからね!ボッコボコのギタンギタンにして壁内から駆逐してやる!!」

ヒストリア父「」

ヒストリア「でも!!」

ヒストリア「クリスタって名前は気に入ったから使ってあげてもいいわ!!」

ヒストリア父「お、おう」

ヒストリア「首洗って待ってなさいよーー!!」ズルズル

-104期訓練兵入団式-


ヒストリア(ついに入団の日がきた…。いっぱい訓練して、強くなって、そして…)

ユミル(…)
ユミル(あそこにいる女がレイス家の妾の娘か…偽名を使って生きれば見逃してやると言われてた。)


ヒストリア「…!」

サシャ「んー、お芋んまいでふ」モグモグ

ヒストリア(…美味しそうだなぁ…)ジュルッ



キース「貴様は何者だ!?」

アルミン「シガンシナ区出身、アルミン・アルレルトです!」

キース「そうか!可愛い名前だな!!」

アルミン「ふぁっ!?」

キース「貴様は何者だ!?」

ジャン「トロスト区出身、ジャン・キルシュタインです!」

キース「そうか!馬みてぇな名前だな!!」

ジャン「はぁっ!?」


キース「貴様は何者だ!」

ヒストリア(…きた!)
ヒストリア「ウォール・シーナ出身、ヒストリア・レイスです!!!」

キース「!?」
ユミル「!?」
ライナー・ベルトルト・アニ「!?」

ユミル(あいつ…偽名言わずに本名言いやがった…!?)

ベルトルト(ライナー…レイスって…)

ライナー(あぁ、あの可愛い子はマークしておいた方がいいかもな。)

キース「…レイスだと…?」

ヒストリア「はい!貴族のレイスです!」

ヒストリア「私は、妾の娘として周りから嫌がらせを受けながら、生きてきました!そして更には偽名を使い静かに生きていれば見逃してやると脅されたのです!!」

ユミル(なんか想像してた性格と違う)

ヒストリア「ですが、私は心までは屈しません!この訓練兵団で強くなり、いつか復讐する事を誓いました。教官、よろしくお願いいたします!!」バッ

キース(…敬礼のポーズが間違っているが、言える空気では無いな。)

ヒストリア「あ、あとヒストリアという名前は少し長くて呼びづらいので気軽にクリスタと呼んでくれてかまいません。」

キース「あぁ…」

入団式は終わりー


サシャ「はぁ、はぁ…」ダッダッ

コニー「おい、あの芋女まだ走らされてるぜ。」

エレン「まさか入団式の途中に芋を食べてるなんてビックリしたな。」

アルミン「うん、でも、それ以上にビックリしたのはヒストリア…クリスタだね。」

クリスタ「サシャの食べてたお芋おいひぃ」モグモグ

アルミン「まさか貴族の子が来てるなんて。」

エレン「芋食ってるぞ」

マルコ「みんなー、夕食の時間だよ」

エレン「お、行こうぜアルミン!」

アルミン「うん」

クリスタ「あぁ!お芋落としちゃった!」ポロッ

-食堂-

クリスタ(あのサシャって子まだ走らされてるのか…パン1つ取っておいてあげようかな)ゴソゴソ

ユミル「…」


コニー「そう言えば、エレン、ミカサ。お前ら入団式で何も言われてなかったけどどこ出身なんだ?」

エレン「あぁ、アルミンと同じシガンシナ区出身だ。」

ミカサ「そう、そして私とエレンは夫婦」

クリスタ「ヒューヒュー!」

アルミン「いや、違うからね。」

コニー「って事は見たのか!?超大型巨人!!」

エレン「あぁ…ベルトルトみたいに目立つ大きさだった。」

ベルトルト「」ビクッ

クリスタ「じゃあ、鎧の巨人は!?」

ミカサ「それも見た。ライナーみたいに頑丈そうな巨人だった。」

ライナー「」ビクッ

アルミン「ライナーとベルトルトに失礼だよ。」

コニー「じゃあ普通の巨人は!?」

エレン「あぁ…普通の巨人は…


5年前 シガンシナ区が巨人による襲撃を受けた日

巨人「ニタァ」ズーンズーン

カルラ「エレン、ミカサ逃げなさい!!」

ミカサ「嫌だ!嫌だ!」

エレン「母さんも一緒に逃げるんだ!!」

カルラ「私は瓦礫に足を潰されて駄目なのよ!早く逃げなさい!!」

エレン「嫌だ!」

ハンネス「お前ら、今助けるぜ!」ダダッ

エレン・ミカサ「ハンネスさん!!」

カルラ「ハンネスさん、戦っては駄目!子供たちを連れて逃げて!!」

ハンネス「…!!」

ハンネス(二人だけは確実に助かる方を取るか…巨人を倒して全員助かる賭けに出るか…)

巨人「ニタァ」ズシンズシン

ハンネス「…っ!!」

巨人「ニタァアア」ズシンズシン

ハンネス「…」ブルブル

カルラ「…ハンネスさん?」

ハンネス「…てめぇ…」

ハンネス「腹立つ笑い方だな、この野郎ーっ!!」ジャキーンッ

一応言うとだな、SS速報には板内検索機能があってだな。

スレ検索できるんだぜ?それか一覧を出して下まで見れば絶対見つかるし、ブクマしとけばいいだろ?

つか普通にヤフーでもなんでもスレタイで検索かければ出ると思う。

あと、前の使わないスレがあるならHTML化スレに削除依頼出さないといけないって知ってる?

>>10



すみませんでした、どうもありがとうございます。

クリスタ「自由への進撃っ!!!」
クリスタ「自由への進撃っ!!!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1389505586/)
【修正版】クリスタ「自由への進撃っ!!!」
【修正版】クリスタ「自由への進撃っ!!!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1390922738/)

さっさと依頼出してこいボケ

カルラ「待って、本当に待ってハンネスさん!!」

ハンネス「俺を見くびってもらったら困るぜカルラ!!」バシューッ

エレン・ミカサ「ハンネスさん頑張れ!!」

ハンネス「っらあぁぁ、喰らえクソ巨人!!」ズシャッ

巨人「」シュウウウ


ミカサ「倒した!」

エレン「すげぇぜハンネスさん!!」

カルラ「」

ハンネス「よし、今助けるぜカルラ!!」ズシーン

ミカサ「瓦礫を持ち上げた!」

エレン「カッコいいぜハンネスさん!!」

カルラ「」



-時は戻り


エレン「…という訳でハンネスさんのおかげで母さんは助かった。」

クリスタ「ハンネスさん凄いっ!!」

エレン「あんな奴ら大したことねぇな。俺達が立体機動装置を使いこなせるようになれば敵じゃない!」

エレン「そんで調査兵団に入り巨人共を全て駆逐してやる!」

ジャン「おいおい正気か?調査兵団に入って巨人を駆逐なんざ…」
エレン「そして俺には夢がある!!」

ジャン「無視すんな!!」

エレン「巨人を駆逐して、壁内の世界を出たら…外の世界を探検するんだ。」

アルミン「…」
ミカサ「…」

クリスタ「外の世界!?」

エレン「おぉ!炎の水!氷の大地!砂の雪原!きっと外の世界はこの壁の中の何倍も広いんだ!」

クリスタ「…っ!!」キラキラキラ

クリスタ「いい!凄くいいよ!私も見てみたい、外の世界!!」

エレン「クリスタも興味出たか?アルミンならもっと詳しい話を知ってるぜ。」

クリスタ「アルミン!アルミン!外の世界の話もっと聞かせて!!」グイグイ

アルミン「はは、聞かせてあげるからあまり揺らさないでね。」グラグラ


ユミル(はっ、復讐の為に入団したんじゃなかったのか?お前は…)

-外-

サシャ「ぜぇ…ぜぇ…」フラフラ

サシャ(本当に死ぬ寸前まで走らされた…故郷を出れば旨い物が食べられると思ったのに…なのに…おそらく朝には飢えて死んでる…)ドサッ

サシャ「もっと…色んな物を…食べた…かった…」
サシャ「」

クリスタ「おーーい、サシャーー!」トテテテ

サシャ「!」ピクッ

サシャ「パァンの気配っ!!!」ドオッ!

クリスタ「うわったぁーい!びっくらこいたーっ!!」ドサッ

サシャ「パァン!パァン!」ムシャムシャ

クリスタ「それだけだけど取っておいたの!えっへん!」

サシャ「ありがとうございます神様!神様ー!」

クリスタ「照れるなー」

ユミル「おい」

クリスタ「んっ?」

ユミル「なにやってんだ?」

クリスタ「パン食べてる」

ユミル「芋女じゃない、お前だ。」

クリスタ「私かよ!」

ユミル「…晩飯のパンを隠してる時からイラついてた。お前、いいことしようとしてるだろ?」

クリスタ「うん、そうだよ!!」

ユミル「…。それは芋女の為にやったのか?お前の得た達成感や高翌揚感はその労力に見合ったか?」

クリスタ「さぁ?そんなこといちいち考えてないや。」

ユミル「…」

クリスタ「私はただ、自分がやりたいからやっただけだし…自分のやりたいことが出来たならそれでいいんじゃないかな?」

クリスタ「それに…ただ、腹立つって理由だけで本人に直接文句言って当たっちゃうのは…何だか大人げないなぁって思うよ?」

ユミル「…。お前、ただのバカだと思ってたが…言うときは言うじゃねぇか。」

サシャ「グーグー」

ユミル「この芋女をベッドまで運ぶぞ。お前じゃこいつを担ぐのはしんどいだろ。」

クリスタ「あなたは何でいいことをするの?」

ユミル「こいつに貸し作って恩に着せるためだ。」

クリスタ「もー、ユミル恥ずかしがっちゃって!本当は親切したいんでしょ!?ユミル優しい!」

ユミル「…やっぱお前バカだわ。」

-女子寮-

クリスタ(…明日から本格的に訓練の始まりだ…!)

クリスタ(強くなって…そして、いつかレイス家に復讐を…)

  アルミン「この世界の半分以上は海っていう水に覆われているんだ!」


クリスタ(…)

クリスタ(外の世界も気になるなぁ…)



翌日

クリスタ「よーし、頑張るぞー!!」

クリスタ「ユミル、サシャ、頑張ろう!!」

サシャ「はい!!私は強くなっていっぱい旨い物を食べます!!」

ユミル「朝から元気だなお前ら…」

クリスタ「どんな訓練も華麗にこなしてみせるんだから!!」


―しかし、訓練の厳しさはクリスタの想像を越えていた…


クリスタ「ぜぇ…ぜぇ…」ダッダッ

キース「どうした、ヒストリア訓練兵!他の者より極端に送れているぞ!!」

クリスタ「も…もう…無理…」フラフラ

アルミン「はぁ…はぁ…頑張ろう、クリスタ…」

クリスタ「あ、アルミンも…」フラフラ

キース「そんな体力ではすぐに巨人の餌だぞ、お前ら!!」



格闘技

クリスタ「うおぉぉっ!!」ダッダッ

ユミル「遅い。」クルッ

クリスタ「ふべっ!」ズルンッ


立体機動

クリスタ「ヤッホーーイ!」ビューン

ユミル「おい、クリスタ!木にぶつかるぞ!!」

クリスタ「イタイッ!」ゴチン

ユミル(だめだこりゃ)


兵法講義

アルミン「…」
サシャ「ご飯…」
クリスタ「訳がわからないよーっ!!」

教官「静かにしろ!!」


訓練終了


クリスタ「………はぁ…」ズーン

サシャ「ク、クリスタ…元気出してください、パン半分あげますから…」4分の1

クリスタ「いいよ、自分で食べて…」

ユミル「ふん、1日駄目だっただけでそんな落ち込みやがって」

クリスタ「だってぇ…明らかに他の人よりダメダメで…私は弱くて…もうショックで立ち直れない…」

アルミン「ク、クリスタ…僕だって他の人よりダメだったし…いや、諦めず訓練すればもっと強くなれるって!!」

クリスタ「アルミンは頭が凄くいいじゃん!!」

アルミン「いや、クリスタだって馬術は凄く良かったよ!?」

クリスタ「お馬さんに乗れるだけじゃレイス家と戦えないよ…」

ユミル「まぁ、そりゃそうだな。」

アルミン「…とにかく!まだ1日目だよ!これからも諦めずに訓練を続けるべきだよ!」

クリスタ「…うん…私、出来るかなぁ…」ズーン






次の日


クリスタ「よーし、今日も諦めず頑張るぞー!!」

サシャ「頑張りましょうクリスタ!!」

ユミル「昨日の落ち込みはどこへ」

クリスタ「と、いう訳で。アルミン先生ーっ!!」

アルミン「はいっ!?」ビクッ

クリスタ「どういう風に訓練したらもっと上達できると思う!?」

アルミン「んー、僕も体動かすのは苦手だしなぁ…
その訓練で一番上手い人に教えて貰いながらやるのがいいんじゃないかな?格闘術ならアニ、立体機動ならジャンとか…」

アルミン「あと体力をつけるなら訓練以外の時も何か運動した方がいいかもね。」

クリスタ「なるへそ!」

コニー「おーい、訓練まで鬼ごっこしようぜ!」

サシャ「わーいわーい!」

クリスタ「よし、鬼ごっこで体力作りだ!」

アルミン「それでいいのか…」

コニー「俺が鬼だぜ、捕まえてみろ!」ダダダッ

サシャ「負けませんよコニー!」ダダダッ

クリスタ「二人とも早いよー」ダッダッ

クリスタ「そして訓練の始まりだ!」

クリスタ「結局コニーは捕まえれなかったよ!」

アニ「誰に話してんのあんた。」

クリスタ「気にしないで!それより格闘術教えてよ!」

アニ「…なんでわざわざ私に教えて貰いたいのさ?やる気ある奴なら他にいっぱいいるだろ?」

クリスタ「アニが一番格闘術が上手いからだよ。私、もっと強くなりたいの!」

アニ「…へぇ。加減はしないけど、それでもいい?」

クリスタ「うん、全力でこーい!」ビシッ

アニ「じゃあ、あんたが最初に襲う番ね。きな。」

クリスタ「よーし、うおぉぉぉ!!」ダダダッ

アニ「ふっ」ビシュッ

クリスタ「あだぁっ!!」グルン

アニ「動きが単調すぎるね。」

クリスタ「うう、全力で行ったのに…」

アニ「力任せにすればいいってもんじゃないよ。そもそもあんたは力すら無いし。」

クリスタ「もう一回だぁっ!」ダッダッダッダッ

アニ「ふっ」ビシュッ

クリスタ「あちゃまたかー!」グルン

アニ「全然ダメだね。」

クリスタ「くそー!アニ!どうしたら力がつくの!?」

アニ「…だからさ、力任せにすればいいってもんじゃないんだって。大事なのは技術だよ。力が無くたって相手に勝てる方法もある。」

クリスタ「…?どういうこと??」

クリスタ「ねぇ、サシャ?」

サシャ「むぅ…私にもさっぱりです。」

コニー「俺にもわからねぇな。」

アニ「あんたらはいつからここにいたんだい…」

サシャ「アニの言ってるその技、とても気になります!」

コニー「おぉ、俺も知りたいぜ!」

クリスタ「教えて教えて!」

アニ「…仕方ないね。おい、そこのライナー!」

ライナー「なんだ?」(ウホッ クリスタもいる)

アニ「クリスタに格闘術を教えてやりたいから手伝って。」

ライナー「あぁ、構わんぞ」(クリスタと格闘術…ハァハァ)

アニ「ライナー、私を襲ってきな。」

ライナー「え、クリスタじゃないのか?」

アニ「クリスタには見せてやればいいんだよ。さっさと来な、ライナー。」

ライナー「…わかった、手加減はせんぞ。」(ここでカッコいいとこを見せればクリスタと結婚できる)

ライナー「いくぞ!」シュバッ

アニ「…見てなクリスタ。これが、相手より力で劣る者でも戦える技術だ。」

クリスタ「…っ」

アニ「ふんっ」ガチッ

ライナー「なっ!?」ドサァ!!

アニ「…どうだい、クリスタ」

クリスタ「…すごい!!私も覚えたい!!」ピョンピョン

ライナー「ぐっ…動けねぇ…」ギチギチ

-立体機動


クリスタ「ジャン、立体機動を教えてけろ!」

ジャン「は?あぁ…別に構わねぇが。」

クリスタ「どうしたら皆みたいに上手くできるのかなぁ…」

ジャン「まぁ、まずは一回見せてみろ。そのあとに何がダメか教えてやる。」

クリスタ「わかった!てりゃっ!」ビシュン!

クリスタ「うおぉぉっ!」ギューン ギュルンギュルン バコーン
クリスタ「ぅわぁぁぁ…」ヒューン

ジャン「ああもう全部ダメだ!!」



クリスタ「いったぁ…」ヒリヒリ

ジャン「…まずお前は初めからガスを全力で吹かしすぎだ。自分で動きを制御できてねぇじゃねぇか。」

クリスタ「はい…」

ジャン「あとワイヤーを刺す場所も危ない。最悪死んじまうぞ。」

クリスタ「はい…」

ジャン「いいか、一回手本見せてやるから俺の動きをよく見とけ…」


ジャン「…」ヒューン

サシャ「…いやぁ、やっぱジャンは立体機動は凄いですね。口悪いけど」

クリスタ「うん、立体機動は頼りになるよ。」

コニー「俺もあいつの立体機動は見習いたいな。性格悪いけど。」

クリスタ「うん、私もあんな上手になりたいな…」

ジャン「お前らいつからいたんだ!?」

30分後

クリスタ「やっふーーい!」ヒューン

ジャン「最初よりはだいぶマシになったな。」

クリスタ「へへ、どんなもんだい!」スタッ

ジャン「だが、それでもマシになった程度だ。まだ実戦に出れるレベルじゃねぇ」

クリスタ「うん、ならもっともっと上達してやるぞ!てやぁーっ!」ビシュッ

クリスタ「サシャー見て見てー!飛べるようになったよー!」ヒューン

サシャ「やりましたねクリスター!」

クリスタ「えへへーー!ふべごっ!!」ゴチン

ジャン「前はちゃんと見ろバカ!!」


-兵法講義

クリスタ「教えてアルミン!」

アルミン「うん、じゃあまずは基礎から教えようか…」

サシャ「頑張ってくださいクリスタ!」

コニー「応援してるぜ!!」

アルミン「いや、君達も聞いてた方がいいからね?」

こうしてクリスタは少しずつ成長していった…


コニー「ほらほらー、捕まえてみろー!」ダダダッ

クリスタ「負けないぞぉぉっ!!」ダダダダダダッ

コニー「!?」

クリスタ「よし、捕まえた!!」ガシッ

コニー「くそ、捕まったかー!」

サシャ「早くなりましたねクリスタ!」

クリスタ「えへへー」

キース「…お前たち、訓練中に何をしている。」

サシャ・コニー・クリスタ「」



格闘術

クリスタ「ふっ!」バシュッ

アニ「いい感じになってきたね、クリスタ。」

クリスタ「へへ、卒業までには追い抜いてみせるからね!」

アニ「ふん、それは無理だよ。」

クリスタ「なんだとー!よーしもっと強くなってやる!」ダダダッ

アニ(可愛い)


立体機動

クリスタ「あーーーああーー!!」ヒューン

ジャン(やるようになったじゃねぇか…相変わらず少しふざけてるが。)


兵法講義

サシャ「ご飯…」
クリスタ「わけわかんないよーー!」

アルミン「兵法講義は相変わらず苦手なんだね…」

教官「だから、静かにしてよっ!」


そして、馬術の訓練の時であった―――

クリスタ「ああー、風になった気分で気持ちいい!」パカラッパカラッ

ユミル「本当、馬術だけは上手いよなお前は。」パカラッパカラッ

クリスタ「お馬さんとはお友達だもんね!」パカラッパカラッ

クリスタ「…む?ストップ!」

馬「!!」ピタッ

ユミル「うお!?どうした!?」ビクッ

クリスタ「向こうから一頭お馬さんが歩いて来るよ?」

ユミル「あ?本当だな…訓練所の馬じゃねぇか?」

クリスタ「違うよ、あんなお馬さんは訓練所にはいないよ。」

ユミル「よくそんなの見分けれるな…」


クリスタ「見てくる!待っててね君!」

お馬さん「ブルルル」

ユミル「早くしろよ、置いてくぞ!」

サシャ「クリスター、ユミルー!なにしてんですか?」パカラッパカラッ

ユミル「おう、サシャか…何だかそこに馬が一頭うろついてたみたいで、クリスタが見に行ったみたいだが…」

クリスタ「あああああぁぁぁっ!!」

ユミル・サシャ「!?」ビクッ

クリスタ「ロッキーだ!!」

「ブルルル…」

ユミル「は?」

サシャ「ロッキー?」

クリスタ「わー!久しぶりだ!嬉しいー!」ガシッ

ユミル「おい、どういうことだ。」

クリスタ「私が昔いた牧場で友達だったお馬さんだよ!」

サシャ「感動の再会って奴ですね…」ホロリ

ユミル「…なんで、こんなとこにいるんだよ?」

クリスタ「うーん、わかんないなぁ。何でなの?」

ロッキー「ヒヒーン」

クリスタ「ヒヒーンじゃわかんないよ!」

ユミル「そりゃ馬だから喋れねぇだろ。」

サシャ「きっとクリスタがいなくて寂しかったんですよ!」

クリスタ「じゃあ、訓練所の馬小屋に連れて帰ってあげよう!」

ユミル「おいおい…勝手に馬連れ込んでいいのか?」

クリスタ「大丈夫、大丈夫!」

ロッキー「ヒヒーン」


訓練所・教官室


クリスタ「…と、いう訳です。ロッキーを馬小屋に入れる事を許可してください!」

キース「むぅ…」

キース(ヒストリアは…今では騒がしい奴だが。昔は周りからも家族からも嫌われていて、その馬が唯一の友達だったみたいだからな。仕方ない…)

キース「特別だ…許可してやろう。」

クリスタ「ありがとうございます、教官!」バッ




クリスタは友達や仲間たちに囲まれながら楽しい訓練生活を送っていった…

しかし、楽しい時間もつかの間。
1年たったある日、事件は起きた。



サシャ「ふんふんふふ~ん♪」

サシャ「…ん?」ピクッ


憲兵団「おい…、そこの訓練生。」

訓練生1「はい?なんですか?」

サシャ(…あそこにいるのは憲兵?何でこんなところにいるのでしょうか…)

憲兵団「ヒストリア・レイスという名の訓練生がいないか?」

訓練生1「ヒストリア?あぁ…クリスタですか。いますけど。」

憲兵団「彼女を連れてきてもらいたい。」

サシャ(憲兵がクリスタを探している…?まさか…嫌な予感が!)

サシャ(急いでクリスタに知らせなければ!!)ダダダダダダッ





-女子寮

クリスタ「今日は訓練休みだねー、ユミル遊ぼう~鬼ごっこしよ~」グイグイ

ユミル「はぁ?わたしはお前みたいにお子様じゃねぇよ。」

サシャ「クリスターー!!!」バタンっ!!!

クリスタ「ん?」

ユミル「朝っぱらからうるせぇな芋女。」

サシャ「た、大変です、憲兵が…クリスタを探してます!!!」

クリスタ「え?」

ユミル「何だと?」

クリスタ「ま、まさか…私が優秀だから、憲兵団への勧誘?//」

サシャ「んな訳ないじゃないですかあぁっ!!」

ユミル(サシャが突っ込みを入れた。)

サシャ「もし、クリスタが憲兵団に連れていかれたら…何かマズイ予感がするんですよ!!」

ユミル「あぁ…まずいだろうな。」

クリスタ「なんで?」

ユミル「お前…入団式の時、堂々と本名名乗ってたろ?」

クリスタ「うん」

ユミル「つまり、偽名を使って大人しく生きてれば見逃してやるって約束を破った訳だ。」

クリスタ「…でも皆からはクリスタって呼ばれてるよ?」

ユミル「そりゃ、あだ名みてぇなもんだろ。訓練兵として登録されてる名前はヒストリア・レイスになってるはずだ。」

クリスタ「…」

クリスタ「つまり?」

ユミル「約束破ったからレイス家が憲兵使って捕まえに来たんだろ。」

クリスタ「」

クリスタ「わ…私だって、訓練してるんだ…負けない!!戦ってやる」バッ

ユミル「止めとけ、憲兵団はいちおう成績上位者の集団だぞ。今のお前じゃ勝てねぇ。」

サシャ「わ、私も一緒に戦います!!」

ユミル「そもそも下手に憲兵と戦闘なんかしたらどうなるか分からんぞ。こっちが罪に問われるだろうな。」

サシャ「…」

クリスタ「くそぉ…私は、なんて無力なんだ…」

ユミル「お前が入団式でやっちまったからな…
まぁ、気持ちは分かるから責めれないが。」

クリスタ「…どうしよう…」

ユミル「…」



その頃、他の部屋


憲兵団「…君達、ヒストリア・レイスという訓練生を知らないか?」

エレン「…」
ミカサ「…」
アルミン「…」
コニー「ハックショイッ!!」
ジャン「…」
マルコ「…」
アニ「…」ギロッ
ライナー「グルルル…」
ベルトルト(落ち着けライナー)

アルミン(これは、恐らくレイス家の人間がクリスタを捕まえようと憲兵団を送って来たのだろう…クリスタが捕まれば何をされるか…)

エレン「さぁ、そんな奴知らねぇな。」

ミカサ「えぇ…私も知りません。」

憲兵「知らないはずは無い。ヒストリア・レイスという名前でしっかり登録されてある。入団式の時も堂々と名乗っていたそうではないか。」

憲兵2「まぁいい、女子寮にも行ってみるか。」

アニ(くっ、女子寮にはクリスタが…!)

ミカサ「待て、それ以上行けば削ぐ。」スチャッ

憲兵「な、何だ貴様は!?」

アルミン「駄目だミカサ!ブレードなんかどっから持って来たんだ!!」

ジャン(…くそっ)

ジャン「憲兵さん、ヒストリアの居場所なら知ってますよ。案内します。」

憲兵「本当か?」

エレン「あの野郎っ!!」

アルミン(そうか…ジャン、まさか。よし、エレン!そのままジャンを罵倒してくれ!)

エレン「ジャン!てめぇ、卑怯者だと思ってたがそこまで堕ちてるとは思わなかったぞ!!」

憲兵2「こいつは信用出来そうだな。」

ジャン「こっちです。」

エレン「待ちやがれ、このクズ野郎っ!!」

アルミン「エレン…落ち着いて。ジャンの歩いてる方向よく見て。)ボソッ

エレン「え…?」

ミカサ(女子寮とは反対側を歩いている。)

アルミン「よし、ジャンが暫く時間稼ぎをしてくれるはずだ…今のうちに女子寮に行って対策を練ろう。」

コニー「俺たち男だけどいいのか?」

アルミン「クリスタが捕まれば何をされるかわからないんだ…そんなこと言ってる場合じゃない。何とかして助けてあげなきゃ。」

エレン「あぁ、仲間だからな。それにあいつも一緒に外の世界を探検するんだ。な、アルミン!」

アルミン「うん、他のみんなも無理にとは言わない。協力したい人だけ来てくれ。」

ミカサ「アルミンはイケミンだ…私も全力で協力しよう。」スチャッ

アルミン「ブレードはしまおうね。」

コニー「俺も行くぜ!」

ライナー「俺もだ!!クリスターっ!!」

アニ「可愛いクリスタを捕まえさせはしないよ…」

ベルトルト(二人が戦士じゃなくなっていく…)


憲兵「おい…まだなのか」

ジャン「…もう少し歩いたとこにいます。」

ジャン(ああ、くそ…何で俺がこんな事…)



-女子寮-

クリスタ「…逃げる?」

ユミル「あぁ、それしかねぇだろ。」

クリスタ「嫌だよ!あんな奴らから逃げるだけなんて絶対に嫌だ!!」

ユミル「じゃあ、どうすんだ…今だって何も出来てねぇだろお前。」

クリスタ「…っ、でも…逃げるってどこに…」

ユミル「壁外なら大丈夫だろ。」

クリスタ「はぁっ!?」

サシャ「外には巨人がウジャウジャいますよ!?」

ユミル「…私もな、巨人だ…」

クリスタ「はあぁっ!?」

サシャ「何言ってんですか、ユミル!?」

ユミル「…とにかく!私が守ってやるから外に逃げるぞ!!」

サシャ「いやいや、危ないですよ!駄目ですよ!」

クリスタ「そうだよ、物凄い勢いで食べようとしてくるんでしょ!?」

ユミル「誰にだって短所の1つや2つはあるだろ!?」

クリスタ「訳がわかんないよユミル!!」

サシャ「とにかく外は駄目です!巨人だらけでもっと逃げ場所なんか無いですよ!!」

ユミル「壁内だって逃げ場所ねぇだろ!!」

ギャー ギャー ギャー ギャー

クリスタ「ムキキキキーーッ!!!」イライラドカーン

ユミル・サシャ「!?」

クリスタ「もう怒った!凄く怒った!!」プンプンプンプン

ユミル「お、おう、すまん…」

サシャ(ユミルが謝った。)

クリスタ「ユミルにじゃないよ!憲兵に、レイス家にだよ!!」プンプンプンプンプンプンプンプン

クリスタ「その喧嘩、真正面から買ってやろうじゃないの!!!」ダダッ

ユミル「待て、下手に騒ぎを起こすな!!」

サシャ「お供しますクリスタ!」ダダッ

ユミル「あぁ、もうバカどもが!!」

クリスタ「いざ出陣だーっ!!」ドアガチャッ

アルミン「わぁっ!?」

クリスタ「あ!アルミンおはよう!!」

アルミン「クリスタ、どこに行く気!?」

クリスタ「奴らの喧嘩を買ってやる!!」

アルミン「駄目だって、いったん落ち着いて考えよう!」

ライナー「そうだ、他にも安全な方法はあるぞクリスタ。俺たちの故郷に一緒きて俺と暮らせばいい。」

アニ「は?何を言ってんだライナー、クリスタは私と暮らすんだろ。」

ベルトルト(君たち…)

サシャ「…はっ、この臭いはっ」ピクッ

クリスタ「どうしたの、サシャ!」

サシャ「憲兵の臭いが近づいてきます!!」

クリスタ「なんだと~っ!」

憲兵「見つけたぞ、お前がヒストリア・レイスだな…」

クリスタ「おうっ!」

ユミル(ちっ、見つかったか…)

ジャン「うっ…すまねぇ」ボロッ

クリスタ「ジャンっ!!!その怪我は!?」

憲兵「こいつは嘘をついていた。だから少し痛い目にあってもらった。」

エレン「てめぇら…っ」ギリッ

クリスタ「」ブチッ
クリスタ「ざっけんなよぉ、クソ共がああぁぁぁ!!!」ダダダダダッ

憲兵「ふんっ」ビシュッ

クリスタ「ふんがあぁぁぁ!!」ガチッ

憲兵「!?」

アニ「…!」

クリスタ「そりゃああぁ!」ドシャッ

憲兵「ぬおぉ!?」ギリギリ

憲兵2「このチビが!」ガシッ

クリスタ「うわ、離せバカ野郎!」

アルミン「クリスタ!」
サシャ「今助けます!」
エレン「あいつら、駆逐してやる!」
ミカサ「削ぐ」
アニ「蹴る」
ライナー「結婚しよ」
マルコ「僕も行くぞ!」
コニー「燃えてきたぜえぇぇっ!!!」


憲兵2「ちっ、訓練兵どもが…」

「待てっ!!」

ユミル「クリスタを離しな…」スチャッ

憲兵2「うっ…こいつ、ナイフを…」

ユミル「さっさと離せ」

憲兵2「ぐっ…」

クリスタ「あ、ありがとうユミル…

ガシッ!!

クリスタ「!?」

アルミン「ユミル!?」

ユミル「憲兵もお前らも動くな、ヒストリアの首切るぞ!」

憲兵「な!?」

クリスタ「何を…?」

サシャ「何を考えてんですかっ!!」

キース「何の騒ぎだ!?」

アルミン「教官!クリスタが…」

ユミル「…全員、黙って見てろ。クリスタは私が貰う。」

ライナー「クリスタは俺のもんだ!」

アニ「黙ってなライナー!!」

ユミル「…」スッ

クリスタ「ユミル、何を!?」

ユミル「…っ!!」シャッ

アルミン「!! 自分の手を切った…!?」



カッ!!!


その時、ユミルの周りに強い光が放たれた。そして…


ユミル巨人「…」シュウゥゥ

憲兵「なっ…ん」

クリスタ「」

エレン「なんで…ユミルが、巨人に…」

ベルトルト「………っ!!!」

ユミル巨人「…」ビュン

ドカーーーっ!!


アルミン「ユミルが…クリスタを連れて、屋根を壊して逃げた!?」

憲兵「ヒストリアが巨人にさらわれた!!取り返せっ!!」

コニー「…何が起こったかわからないのは…俺がバカだからじゃねぇよな…」

サシャ「ユミル、クリスタ―ーーっ!!!」ダダッ

その後、クリスタを連れたユミルの巨人は追っ手を振り払い壁外へと逃亡していった…







―――――――数年前
ウォール・シーナ


???「…トリア…ヒストリア…」

ヒストリア(9歳)「…あなたは誰?」

???「君にはこれから様々な過酷な運命が待っているだろう…それらを乗り越える力が必要なる。」

ヒストリア(9歳)「?」

???「さぁ、腕を出しなさい。」注射器スチャッ

ヒストリア(9歳)「!!?」

ヒストリア(9歳)「やだ―ーっ!やだやだ―ーっ!注射こわいいぃぃ!!」

???「チクッとするだけだから!!さぁ出しなさい」

ヒストリア(9歳)「やぁだぁぁぁやめてぇぇぇぇ!!」ジタバタ



現在 壁外の森

クリスタ「!!!」ガバッ

ユミル「よう…目ぇ覚めたか。なんて顔だお前。」

クリスタ「…なんか、さっき凄く嫌な夢を見てた気がするんだけど…忘れた…」

ユミル「…」

クリスタ「って、そんな事は問題じゃない!!ユミル!!いったい私をこんなとこに連れてきてどういうつもりなの!?」

ユミル「あぁ…突然すまなかったな。」

クリスタ「私は…もっと皆と訓練したい!!」

ユミル「わかってるよ、明日には帰してやる。」

ユミル「今、憲兵団では、ヒストリアは謎の巨人にさらわれ行方不明って事になっているだろう…」

クリスタ「…」

ユミル「明日の夜、壁の側まで連れていってやる。そっから私が逃亡するときに盗んできた立体機動装置で見つからないようにこっそり訓練所まで戻れ。訓練所の奴らなら、実はお前が生きてて帰ってきたなんてことをわざわざ憲兵団に言わねぇだろ。」

クリスタ「ユミルは…どうするの?」

ユミル「わたしはもう戻れるわけねぇだろ?」

クリスタ「やだやだ!ユミルともっと遊びたいっ!!」グイグイ

ユミル「あぁもう…本当バカだお前は。」

ユミル「そんな顔すんな。生きてればその内、会えるだろ…」

クリスタ「…うん」

ユミル「それと、卒業後の所属兵科は決めてあるか?」

クリスタ「まだ考えてないや…」

ユミル「調査兵団に入れ。」

クリスタ「!?」

ユミル「恐らく…レイス家と巨人や世界の謎は繋がっている。そんな家系の人間だ。調査兵団は大歓迎だろ。重要人物だから危険な目に遭わせるような事もしないだろうしな。それに、お前の存在を憲兵団に漏らすような事もしないだろ。奪われたら困るからな。」

クリスタ「…」

ユミル「それに…世界の謎を追うことが、レイス家への復讐に繋がるかも知れん。」

クリスタ「…うん。調査兵団も、いいかも知れない…」

ユミル「それに…あいつらが話してた外の世界。興味あるんだろ。」

クリスタ「…」

クリスタ「よしっ!!」バッ

ユミル「うおっ!?」

クリスタ「私は…レイス家への復讐ばかり考えてるのはやめた!!」

ユミル「は?」

クリスタ「いや、もちろん腹立つからボコボコに仕返ししてやるけどね!?」

クリスタ「私は…調査兵団に入って、巨人を駆逐して、壁内の悪党どもも全て懲らしめ、世界の謎を解き明かし、本当の自由を手にして見せる!!」

クリスタ「そして、全てが終わったら、みんなと外の世界を探検するんだ!!」

ユミル「…ははっ」

クリスタ「もちろんユミルも一緒だよ!!」

ユミル「私は巨人だぞ…」

クリスタ「ユミルはユミルだよ!ずっと友達だからね!!」

ユミル「…恥ずかしげもなくそんな事言いやがって…」

次の日の夜

-訓練所 食堂-

サシャ「…」パク……… パク…………………

エレン「サシャのやつ元気ねぇな。」

アルミン「仕方ないよ…あんな突然の出来事でみんな混乱してる。特にサシャは、クリスタ、ユミルと仲良かったからね。」

ミカサ「ユミルは…一体何者だったのだろう…」

サシャ「…」ボー

サシャ「…」ピクッ

サシャ「クリスタ!?」ガタッ!

コニー「うおっ!?」

サシャ「クリスターっ!!」ダダッ

コニー「おい、どうしたサシャ!?」

サシャ「外からクリスタの匂いがします!!!」

アルミン「え?」

エレン「サシャは鼻がいいからな…行ってみようぜ!」



クリスタ「…」ザッザッ

サシャ「クリスタあぁぁぁ!!」ガバッ

クリスタ「サシャ!!…みんな!!」


ライナー「クリスタあぁっ!!」

アニ「クリスタあぁっ!!」

ベルトルト「君たちは黙っていようか。」

エレン「戻ってきたのか!」

アルミン「良かった…」

ミカサ「サシャも凄く嬉しそう。」

コニー「へへ、戻ってくると信じてたぜ。」

ジャン「心配掛けさせやがって…」


サシャ「…ユミルは!?ユミルはいないんですか!?」

クリスタ「大丈夫だよ、サシャ…生きていれば、いつかまた会える。絶対に!」



クリスタ(私は…結局、誰かに助けられてばかりだった。)

クリスタ(これじゃ駄目なんだ。もっと強くならなきゃ!!)


クリスタ「私たちの進撃はこれからだ!!」

―――そして二年後


アルミン「はぁ…はぁっ」ザッザッ

キース「どうした、アルレルト!貴様だけ遅れているぞ!貴様には重いか!?貴様だけ装備を外すか!?」

アルミン「はぁっはぁ…くそっ…」ザッザッ

ライナー「貸せ、アルミン!」

アルミン「ライナー…!」

ライナー「このままじゃ不合格だぞ…!」

アルミン「…いや、大丈夫だよ、ライナー。」

ライナー「!」

アルミン「お荷物なんか死んでもごめんだ!」

ライナー「そうか…余計な事を言って悪かったな、アルミン。頑張って合格しろよ!!」

アルミン「うん、ありがとうライナー!」

クリスタ「アルミン、頑張って!行こうっ!!」
アルミン「クリスタ、うん!」ダダッ

ライナー(クリスタはやはり天使だ。)

アニ「クリスタ…私も疲れてるから、応援して…」シュダダダッ

ベルトルト「アニ…疲れてないでしょ」ザッザッ


「ライナー・ブラウン」
屈強な体格と精神力を持ち、何より仲間から高い信頼を得るいい兄貴。クリスタに結婚を迫る。

「アニ・レオンハート」
性格は孤立気味で連帯性に難がある…気がしてたが最近はそうでもない。クリスタと共に暮らす野望を持つ。

「ベルトルト・フーバー」
何故かよくライナーやアニの後ろで冷や汗をかいている。もっと積極的になるべきだと思われる。

立体機動・卒業試験

ギュイイィィィッ!!

ズバッ! ズバッ!

エレン「よっしゃ、3体目!」

ミカサ「エレン…とてもカッコいい」

ジャン「くっ、斬撃の深さはあの二人に敵わねぇか…だが。」

ジャン「立体機動の使い方なら、俺の方が上だ!先に目標を見つけたぜ!」ギュイイィィィッ

ズバッ

エレン「あっ、ジャンに取られた!」

マルコ「みんなして目立ってうらやましい!」


「エレン・イェーガー」
格闘術に秀でる他は目立った特技は見られないが他ならぬ努力で徐々に成績を伸ばした。人一倍強い目的意識を持つ。ハンネスさんを尊敬している。

「ミカサ・アッカーマン」
あらゆる科目を完全にこなすパーフェクト超人。目付きが怖くて趣味はエレンだが、根は優しい子なんです。

「ジャン・キルシュタイン」
立体機動の理解が深くその性能を引き出す術に長けている。現状を認識する能力も持っている。口が悪いし臆病者だしエレンとよく喧嘩するが、やるときはやる男。

「マルコ・ボット」
ソバカスがチャームポイント。憲兵団を目指す真面目少年。

コニー「よーし、見つけたぜ!そりゃー!」ギュイイィィィッ

サシャ「ふっ!」ズバッ

コニー「あ、てめぇ、先に取りやがったな!」

サシャ「獲物を奪うのに作法が必要ですか!?」
アルミン「何を言い争ってるの二人とも、しゃべってる暇あるなら動かなきゃ!」キイィィ

コニー「おう!…あ、あそこに2体いるぜ!先にどっちが狩れるか勝負だ!」

サシャ「ふふ、負けませんよコニー!!」


クリスタ「見つけたあぁぁぁっ!!!」ギュイイィィィッ

サシャ「あ、クリスタ!」

コニー「やべ、先に行かれた!」

アルミン「速っ!!」

クリスタ「そりゃあぁぁっ!!」

ズバッ ズバッ

コニー「2体ともやられた…」

サシャ「さすがクリスタです!」

クリスタ「えへへー、どんなもんだい!」ビューン

アルミン「あ!クリスタ、前、危ない!!」

クリスタ「え?…わぶふっ!!」ゴチン

アルミン「何やってんのもう!」

「コニー・スプリンガー」
バランス感覚が良く小回りのきく機動が得意。しかし、ちょっとアホなのが困っところ。クリスタと友達。

「サシャ・ブラウス」
身のこなしが素早く型破りな勘の良さがあるが、たまに訳のわからない行動をとるため、組織的な行動には向かない。クリスタと友達。

「アルミン・アルレルト」
体力面において兵士の基準に達しないものの座学の受け答えにおいて非凡な発想を見せる天才少年。クリスタ達の保護者。

「ヒストリア・レイス」
ニックネーム・クリスタ。入団当初は最下位レベルの成績だったが、人一倍の努力により成績上位まで上りつめた。特に格闘術と立体機動の成績が優秀だが、頭の回転が鈍い。




教官「本日で諸君らは訓練兵を卒業する…その中で最も訓練成績が良かった上位10名を発表する。呼ばれた者は前へ。」


「首席 ミカサ・アッカーマン」

ミカサ「やったよ、エレン!」

「2番 ライナー・ブラウン」

ライナー「これでクリスタにモテる!」

「3番 ヒストリア・レイス」

クリスタ「やったー!」ピョーン

「4番 エレン・イェーガー」

エレン「よっしゃ、原作より高いぜ!」

ミカサ「やったねエレン!」

「5番 アニ・レオンハート」

アニ「別に嬉しくないからね//」

「6番 ジャン・キルシュタイン」

ジャン「よし、憲兵に行ける!」

「7番 コニー・スプリンガー」

コニー「やはり俺は天才だ…」

「8番 サシャ・ブラウス」

サシャ「わーい!」モグモグ

「9番 マルコ・ボット」

マルコ「良かった、僕の存在は忘れられていなかった!」

「10番 アルミン・アルレルト」

アルミン「…!!」

アルミン「僕が、10番内に入れた…」グスッ

エレン「アルミンは頑張ったからな!」

ミカサ「アルミンはやれば出来る子。」

教官「以上10名!」


ベルトルト「」

クリスタ「今日で卒業かぁ…寂しくなっちゃうね。」モグモグ

サシャ「ですねぇ、このお芋ももう食べられなくなってしまいます」モグモグ

ジャン「なに食ってんだお前らは…」

サシャ「蒸かした芋です!」

クリスタ「蒸かした芋だよ!」

ジャン「お、おう」



ベルトルト「」

ライナー「…元気出せベルトルト…」

アニ「仕方ないさ、私達はみんなで集まって自主練もしてたのにこいつは来なかったからね。」

ベルトルト「…君たちは、自分たちの本来の目的を忘れていないかい?」

ライナー「クリスタと結婚することだ。」

アニ「はぁ?クリスタは私の妹だよ?毎日格闘訓練に付き合ってやってたんだよ?」

ライナー「妹とか気持ち悪いぞ…」

アニ「あんたに言われたくないね。」

ベルトルト「ダメだこいつら」



クリスタ「…で、それはさておき、皆は所属兵科は決めた!?」

エレン「俺はもちろん調査兵団だ!」

ミカサ「私も妻としてエレンについていこう。」

アルミン「僕も調査兵団にするよ。」

クリスタ「私も調査兵団だよ!」

サシャ「私もです!外の世界にはきっと美味しい食べ物がたくさん…!」

コニー「俺は憲兵団かなぁ…」

クリスタ「コニーは天才だから調査兵団に来るべきだよ。」

コニー「そう言われると調査兵団だな。」

アルミン「コニー…」

クリスタ「ジャンとマルコは!?」

マルコ「僕は憲兵団だよ、王の側で働けるなんて光栄だ!」

クリスタ「さすがマルコ!憲兵団団長になって組織を良くしてやってね!」

マルコ「ははは、頑張るよ。」

ジャン「…俺ももちろん憲兵団だ。」

クリスタ「え?調査兵団に行くって言ってなかった?」

ジャン「言ってねぇよ!!」

クリスタ「そこの三人組は!?」

ライナー「俺は調査兵団だ。嫁を守る為にな。その嫁とはもちろんクリ」

クリスタ「アニは!?」

アニ「私は調査兵団か憲兵団か迷ってるよ。妹を守るか任務を取るか。」

クリスタ「よくわからないけど頑張ってね!」

クリスタ「ベルベルトは!?」

ベルトルト「僕は憲兵団だよ。」

クリスタ「いや、上位10名に入ってないよね。」

ベルトルト「本当だ。」

―ー訓練所裏

ベルトルト「…やっぱり僕は、今日…やるよ。」

ライナー「おい、もういいじゃねぇか…」

アニ「…私も何が正しいのか分からなくなったよ。」

ベルトルト「ライナー、アニ、僕たちは戦士だ…責任は最後まで果たす。」

ライナー「俺はもうやらんぞ。」

ベルトルト「そんなにクリスタが好きか…」

ライナー「もちろんクリスタとは結婚したい。だがそれだけじゃない…みんな、いい奴じゃねぇか。あいつらを巻き込みたくは無い…。」

アニ「私ももう…戦士には戻れないかも知れない。」

ベルトルト「…わかった。君たちが無理なら僕1人でもやるよ。正直、僕だって訓練生活は楽しかった。だから、二人を責めることはできない。」

ベルトルト「…じゃあね、ライナー、アニ。」

アニ「あぁ…」

ライナー「…すまん。」


クリスタ「おーーーい!!」

ライベルアニ「!!!」ビクッ

クリスタ「なに話してるのー?混ぜて混ぜてー!」トテテテッ

ベルトルト「混ざらなくていい混ざらなくていい!!」


クリスタ「三人ともそんなとこでしゃべって無いでさ!これから、卒業を記念して皆でお食事会開こうって話してたんだよ!一緒に行こうよ!」

ベルトルト「…」
ライナー「…」
アニ「…」

サシャ「そうです、最後の思い出として皆で楽しく過ごしましょう!」

コニー「教官も呼んであるんだぜ!」

ベルトルト「二人ともいつの間に!?」

ライナー「…行こうぜ、ベルトルト。」

アニ「あんただって、楽しかったんだろ?この三年間。今日くらいいいじゃないか。」

ベルトルト「…そうだね。」

ベルトルト(今日は最後に皆と過ごすのもいいだろう…任務を実行するは明日からでも…)

エレン「お、あいつらあんなとこにいたのか!」

アルミン「おーい、早く行くよー」

クリスタ「うん!今行くー!」ダッダッ



-馬小屋

ロッキー「…」

――ヒストリア、君がまだ幼くて牧場にいたとき僕に言ってたよね。

「私の友達はお馬さんだけだよ…」
「一人は嫌だから…あなただけは私から離れないでね。」

そしてある日、君がどこかに連れていかれたと知った時
僕はとても不安だった。また誰かに嫌がらせを受けているのではないか。孤独を抱えて生きてるんじゃないかと

だから僕は牧場を脱走し、君を探していた。

でも、もう心配する必要はないみたいだね。君の周りにはたくさんの友達や仲間たちがいる。

あの頃には見たことの無い君の楽しそうな笑顔が見れて、本当に良かった――



そして、次の日の昼頃
クリスタ、サシャ、コニー、アルミンが壁の上で大砲の整備をしていた時のことであった…

クリスタ「昨日は楽しかったね~。」

サシャ「はい!皆といっぱい食べれて私は満足です!」

コニー「またいつか同期で集まって何かやりたいな!」

クリスタ「うん!だから…調査兵団に入っても、絶対に生き残ろうね!」

アルミン「そうだね。いつか僕たちが、人類が本当の自由を手に入れるまで、死ぬわけにはいかない。」


サシャ「そういえば皆さん、さっき食料庫からお肉盗ってきたんですよ!皆でお肉パーティーです!」

クリスタ「え!お肉っ!!!??」ジュルルルル

コニー「お前…昨日、少ないけど肉食えただろうが…」

サシャ「えへへ、お肉の味が忘れられなくてつい。」

アルミン「ダメだよ、サシャ!お肉なんて今、すごい貴重なんだよ!」

サシャ「…大丈夫です、土地さえ奪還すれば、牛さん羊さん天国がそこに待っているのですから。」

クリスタ「なるほど、ウォール・マリア奪還の前祝いにいただこうって訳だね!そういう訳だね!?いただきまーす!」

アルミン「クリスタ!?」

コニー「俺も食うぜ、こいつを食ったからには絶対に死ぬわけにはいかねぇからな!」

サシャ「お肉に誓って、必ずウォール・マリア奪還を果たしましょう!」

アルミン「…わかったよ。僕も貰うね。」

クリスタ「アルミンもお肉食べて頑張ろうね!」


アルミン「…あれから、五年たった。3分の1の領土と2割の人口を失い、ようやく人類は尊厳を取り戻しつつある。」

クリスタ「うん、私たちは、勝てる!」

クリスタ「人類の反撃はここからだ!」クルッ


超大型巨人「…」シュウゥゥゥ

クリスタ「…」

クリスタ「こんにちは」ペコッ

超大型巨人「…」シュゥゥゥ

クリスタ「…」

クリスタ「ねぇ、アルミン。」

アルミン「ん?」

クリスタ「ここにこんな大きな銅像立ってたっけ?」

アルミン「え?銅像?」クルッ

超大型巨人「…」シュゥゥゥ

アルミン「」

アルミン「超大型巨人だよそれえええぇぇぇっ!!!」

サシャ&コニー「ななな何だってーーー!?」

クリスタ「よっしゃああぁぁぁっ!!」ジャキーーン!!

アルミン「よっしゃあじゃないから!」

クリスタ「よう……」

クリスタ「はじめましてだな!!」

超大型巨人(ベルトルト)(…くそ、何でだ、クリスタが可愛い…)

クリスタ「うおぉぉぉっ!!」ダダダッ

サシャ「コニー、クリスタに続きますよ!」ダダダッ

コニー「燃えてきたぜえぇぇっ!!」ダダダッ

アルミン「みんな待って!!」

クリスタ「行くぞ、超大型きょ…

ズルンッ

クリスタ「ぶへっ!!」ゴチン

サシャ「あぁ、クリスタがやられた!」

コニー「超大型巨人め、許さねぇ!!」

アルミン「今のは自分で滑って転んだだけだろ!!」

超大型巨人「…」

超大型巨人(ベルトルト)(結婚しよ)

シュウゥゥゥ


サシャ「あれ、超大型巨人が消えていきます。」

クリスタ「へへ、私の気迫に押されて逃げたんだね!」タラー

コニー「すげぇぜ、クリスタ!」

―ーー壁の上の別の場所

ベルトルト「…」

ライナー「どうしたベルトルト…途中で戻っちまって。」

ベルトルト「僕も人類への攻撃はやめにするよ。」

アニ「突然どうしたの?」

ベルトルト「クリスタが可愛いかった。」

ライナー「ほう…」
アニ「なるほどね。」

ベルトルト「クリスタが僕を見て、走ってきて、滑ってこけたんだ。」

アニ「なにそれ見たかった。」
ライナー「」ブッ

ベルトルト「もう戦士とかどうでもよくなったよ。」

アニ「それは仕方ないね。」

ライナー「あぁ、仕方ないな。」

ベルトルト「あぁ、戦士よりクリスタ…ん?」

アニ「どうしたの?」

ベルトルト「あっ」

ライナー「あ?」

ベルトルト「あれ…見て…」ガクガク

アニ「はぁ?」

獣の巨人「…」ジーッ

アニ「」

ライナー「な!?奴が何故ここに!?」

アニ「こっち見てるよ…ヤバイんじゃないの?」

獣の巨人「…」ジーッ

―ー一方、クリスタたち

クリスタ「ふぅ…お肉美味しかったぁ!」

サシャ「あの巨人もお肉が食べたかったのかも知れませんねぇ…。」

コニー「なるほどな、お腹を空かせてこちらを見てたのか。ちょっと可哀想だったかな。」

アルミン「いや、それは違うと思うよ。」

アルミン(超大型巨人はやっぱり普通の巨人とは違う感じだった…大きいだけじゃない。どこか知性もありそうな感じが…)

アルミン(ユミルも巨人になっていた。巨人の正体とは一体…)

コニー「ん?あそこ何かいるぞ?」

サシャ「何がいるんですか?」

コニー「巨人くらいデカイ大きな獣…?」

クリスタ「バカだなぁコニーはぁ、そんな獣がいるわけないことくらい私だってわかるよ!」

サシャ「…いや、本当に何かいますよ。毛むくじゃらで…まるで獣ですね。」

クリスタ「えぇ?見せて見せて!」

獣の巨人「…」ウロウロ

クリスタ「本当だ!何あれ!よし、捕まえよう!」

アルミン「何を騒いでるの?」

クリスタ「見て見てアルミン!あそこ大きな獣がいるの!」

アルミン「え……なにあれ。」

獣の巨人「…」ガシッ

コニー「巨人を捕まえたぞ。」

サシャ「食べるんですかね?」

獣の巨人「…」グイッ

コニー「巨人を持ち上げたぞ」

アルミン(あれ…嫌な予感が…)

獣の巨人「…」クルッ

コニー「おい、壁の方を向いてきたぞ。」

クリスタ「挨拶してるんだよ、こんにちはー!」

サシャ「こんにちはー!」

アルミン「…っ!!」

アルミン「みんな、立体機動の準備を!!」

クリスタ「え、なんで?」

アルミン「いいから早く!!」

獣の巨人「ムンッ!」ブオンッ

コニー「うわあぁ、巨人投げてきたぞあいつ!!」

アルミン「くそっ、何かしてくると思ったんだ!」


サシャ「あぁ、街中に巨人が入ってしまいました!」

クリスタ「くそっ、人は挨拶したのに…あの獣野郎!!」

コニー「おい、あいつどんどん巨人投げてくるぞ!?」

獣の巨人「…」ブォン ブォン ブォン

アルミン「とりあえず、まずは街中に投げ込まれた巨人を倒そう!住民を守ることが第一だ!」


クリスタ「ラジャー!いくぞーっ!!」バシュッ

アルミン(あの獣のような巨人の動き、狙って壁の中に投げてきた。あれも知性がある…超大型巨人の仲間か?だとしたら、何が目的なんだ。)

巨人「…」グォッ

アルミン「っ!!しまった、巨人に気づかなかっ…」

エレン「おりゃあ、討伐数1!」ズバッ

アルミン「エレン!!」

エレン「お前、ぼーっとしてたろ。危ねぇぞ!」

アルミン「あ…ごめん。」

ミカサ「アルミン、これはどういう状況?」



巨人「ニタァ」ズシンズシンズシン

子供「わあぁぁん!わあぁぁん!」

巨人「ニタァ」ブォッ

子供「ヒッ…」

ビューン…ズシャッ!!

巨人「」シュウゥゥ

クリスタ「君、大丈夫!?早く逃げて!」スタッ

子供「!!」

サシャ「クリスタ、巨人の数が多いですよ!!」

コニー「くそぉ、まだ巨人が飛んできやがる。」

マルコ「おい、三人共!」ダッダッ

ジャン「なんだこりゃ、何で壁内に巨人がいるんだ!!」ダッダッ

クリスタ「毛むくじゃらの獣野郎が挨拶したのに巨人を投げてきたんだ!!」

ジャン「はっ!?」

アルミン「僕が説明する!!」

ーーー壁の上

ライナー「…ベルトルト、アニ。俺たちで奴を倒すぞ。」

獣の巨人「…」チラッ

ベルトルト「…あいつに、僕たちで勝てるだろうか…」

アニ「でもやるしかないよ。」

ライナー「…よし、行くぞ!!」バッ

獣の巨人「…バカ共だなぁ」



ーーー壁内

アルミン「…巨人を投げるのが止まった?」

ジャン「だが、既に壁内には大量の巨人がいる。さっさと始末しねぇと。」

コニー「何かジャンの性格違わねぇか?」

アルミン「ジャン、エレン、ミカサ、マルコは街の奥まで侵入してしまった巨人を倒してくれ。僕とサシャ、コニー、クリスタはこの周辺にいる巨人を倒す。」

アルミン「さぁ、早く行こう!被害が大きくなる前に巨人を全滅させる!」

全員「おう!!」

エレン「よし、巨人共め…全部駆逐してやる!」バシュッ

アルミン「さぁ、僕たちはここの巨人を倒そう。」

クリスタ「よっしゃあぁぁっ!!」バシューーーッン

アルミン「突っ込みすぎだクリスタ!」

サシャ「巨人めぇ、成敗してやります!」

コニー「おらあぁぁっ!」ズバッ

クリスタ「…!」

巨人「ニタァ」ギュウ

住民「あ…がっ」ギチギチ

クリスタ「あいつっ!」

クリスタ「住民Aさんを離せバカ野郎!」ズシャッ

サシャ「クリスタ後ろ!」

クリスタ「え…」

コニー「危ねぇぞっ!!」ビューン

巨人「ニタァ」バシンっ!

コニー「ぶはっ」ドン

クリスタ「このぉ、よくも!」ビューン

アルミン「ダメだクリスタ!怒りに任せて動くな!」

巨人「ニタァ」ガシッ

クリスタ「くそ、捕まった!!」

サシャ「このっ!!」ギュンッ

巨人「ニタァ」バシンっ!

サシャ「うぎゃっ!」ベタン

サシャ「あ…足が…」

アルミン「…っ!!クリスタ!!」ビューン

ズシャッ!

クリスタ「…っ!!ごめんありがとうアルミン…」

アルミン「クリスタ、今ので立体機動装置が壊されてるじゃないか!!」

クリスタ「あ…」

巨人「ニタァ」ズシンズシン

アルミン「くっ、僕がやるしか…!」バシュッ

ギュイィィィッ!

巨人「アーン」

アルミン「あっ」

クリスタ「アルミン!!」

巨人「パクっ」

巨人「ゴクン」

サシャ「あ…アルミンが…」

クリスタ「………ははっ」

巨人「ニタァ」ズシンズシンズシン

クリスタ「アハハハハハハハ!!」ガクッ


クリスタ「お前は、何にも、変わってないなぁ!!」


クリスタ「ユミル…私は、結局、なにもできないままだったよ!!うわあぁぁぁっ!!」

サシャ「…っ!!」

その他の巨人「…」ズシンズシン

サシャ「…」


サシャ「クリスタ…」

クリスタ「…!!」ガバッ

サシャ「そんな事ないですよ。」

クリスタ「…」

サシャ「…聞いて、伝えたい事がある。」


サシャ「入団式の時…最初に、私に話し掛けてくれて、ありがとう…」


サシャ「私と、友達になってくれてありがとう。」


サシャ「…私に、」



サシャ「パンをくれて、ありがとう!」


クリスタ「…」


クリスタ「っ!!」ガバッ



クリスタ「そんなもん…何度だってくれてやる!」


クリスタ「これからもずっと、私が何度でも。」


巨人「ニタァ」


クリスタ「うわあぁぁぁっ!!」ガリッ


その時、クリスタは無意識に自分の手を噛んでいた。そして、彼女の体からはあの日のユミルと同じ光が放たれた。


カアッ

コニー「…うっ。ってぇぇ…」

コニー「…え?何だ、ありゃ」

サシャ「く、クリスタ…クリスタもが…」

クリスタ巨人「…」バサッバサッ

巨人「ニタァ」ズシンズシンズシン

クリスタ巨人「…」ガシッ

巨人「!」

サシャ「巨人を捕まえた!」

コニー「投げるのか!?」

サシャ「…うなじに、手を当ててますが。」

巨人「ニタァ」シュウゥゥ

コニー「あ、巨人が!」

サシャ「消えていく…?」

巨人「」シュウゥゥ


クリスタ巨人「…」バサッバサッ

アルミン「…うっ」

サシャ「あ、アルミンが出てきましたよ!」

コニー「アルミンの横にいるオッサンは誰だ?」

オッサン「」

サシャ「さぁ?」

アルミン「…あれ、僕は確か、巨人に飲み込まれて…うわ、体がベトベトする。…ん?」

クリスタ巨人「…」バサッバサッ

アルミン「なんじゃありゃ!?」

サシャ「クリスタです!」
コニー「クリスタらしいぜ!」

アルミン「はぁ!?」

クリスタ巨人「…」ドサッ

サシャ「あ、クリスタが倒れました!」

クリスタ巨人「…」シュウゥゥ

アルミン「…、蒸気が出て、消えていく…」

シュウゥゥ…

クリスタ「スー…スー…」

アルミン「本当だ…クリスタが…」

クリスタ「むにゃ…ん、あれぇ?わたし、どうしてたの?」

サシャ「覚えて無いのですか!?」

クリスタ「?」

コニー「ビックリだぜ!」

クリスタ「あ、アルミン!!?」

アルミン「やぁ、クリスタのおかげで助かったよ。」


アルミン(その後、話を聞いた…クリスタの巨人が巨人のうなじに触れた時、巨人の体が消えていき、僕と知らないオッサン1人が出てきたらしい。クリスタは覚えてないみたいだけど。)

アルミン(恐らく、僕が助かったのは噛まれずに飲み込まれたからだろう。だから巨人が消えた時に僕は出てこれたのだと思う。でも、僕と一緒出てきたあのオッサンは何者なんだ…。
最初は僕と同じように飲み込まれた人かと思ったけど、あのオッサンには僕のように巨人の唾液が付いてなかったんだ。)

アルミン(…嫌な予想してしまった。でも、今はそれより壁内に入ってしまった巨人を倒さないと。)

アルミン「…向こうから巨人の集団が来た。今度は落ち着いて行こう、特にクリスタ。」

クリスタ「反省しております。」

コニー「よっしゃ、今度は負けねぇ!」ジャキン

サシャ「クリスタ…私はさっき巨人に叩かれた時に足を折ってしまいました。私の立体機動装置を使ってください。」

クリスタ「うん…サシャの分も頑張るからね!」

コニー「おい、巨人の群れの反対側からものすごいスピードで向かってくる巨人がいるぞ!!」

アルミン「なんだって、奇行種か!?」

謎の巨人「…」ズシンズシンズシンズシンズシンズシン!!!

クリスタ「なんかカッコいいね、あの巨人。」

コニー「あいつはきっと味方だアルミン!」

アルミン「何でそう思うの!?」

コニー「カッコいいからだ!!」

アルミン「んな理由で決めつけちゃダメだよ!」

謎の巨人「ウォォォッ!!」ブオン

アルミン「うわ、きたあぁっ!!」

グシャッ!!!

巨人「」シュウゥゥ

アルミン「な…巨人を、攻撃した?」

コニー「俺の言った通りだろ!?」

サシャ「コニーは天才です!」

クリスタ「天才!天才!」

コニー「へへ、誉めたって何も出ねぇからな!」

アルミン「一体、何が…」


ミカサ「アルミン!」ビューン

アルミン「ミカサ!向こうはどうしたの!?あの巨人は何!?」

ミカサ「あの巨人は味方!」

アルミン「どういう事!?」

ミカサ「あの巨人は…エレンなの!!」


エレン巨人「グオオォォッ!!」ブオンッ


サシャ・コニー・クリスタ「ななな何だってーーー!!!」

アルミン「またかよ!!」バンッ

アルミン「また巨人かよ!なんだよ、何なんだよ!!どいつもこいつも巨人巨人しやがって巨人村の村人かってんだよチキショー!!」

ミカサ「…アルミン、混乱してしまう気持ちは分かる。でもあなたまでバカになってはいけない。あなたまでバカになってしまったら、ここはただのアホの集まりになってしまう。」

アルミン「…」


コニー「おー、あのエレンつぇー!かっけぇっ!!」

クリスタ「そこだ、いけー右ストレート!!」

サシャ「エレンファイトー!!」


アルミン「…そうだね、ごめん。僕は冷静じゃなかった。」

ミカサ「仕方ない。誰だって取り乱すのは当然だ。」

アルミン「…で。エレンは何であんな事に?」


エレン巨人「グオォォォッ」ブオンッ


ミカサ「…あれは、30分ほど前の事だった…


30分前ーーー

エレン「討伐数3!」ズシャッ

エレン「ウォォォ、巨人ども、駆逐してやるうぅ!!」

ミカサ「エレン…もう少し落ち着いて。」

エレン「うるせぇ、早くこいつらを駆逐しねぇと、どんどん被害が広がる!!」ギューン

ジャン「突っ込み過ぎだぞ…あの死に急ぎ野郎が。」

マルコ「ジャン、危ない!!」

ジャン「うおっ!?」ガシッ

巨人「…」グググ

ジャン「くそ…捕まっちまった…」

ミカサ「…!ジャンが」

エレン「ちっ!!」

エレン「ジャンを離しやがれ巨人があぁぁっ!!」ギューン

ジャン「バカ野郎!下にも巨人いるぞ!!」

巨人「っ!」バクッ

エレン「ぐあぁぁぁっ!!!」

マルコ「エレンの足が喰われた!!」

ミカサ「よくもエレンを…削ぐ」

ズシャッ ズシャッ ズシャッ

巨人「」シュウゥゥ
巨人「」シュウゥゥ
巨人「」シュウゥゥ


ジャン「はぁ…死ぬかと思った…。」

ミカサ「エレン!いま止血するっ!!」

エレン「くっそぉぉぉ…いてぇ…」

ジャン「…周り見ずに突っ込むからだ、死に急ぎ野郎が。」

エレン「うるせぇ…」

マルコ「エレン、痛み止めがある。とりあえずこれを飲むんだ。」

エレン「すまねぇ…マルコ…」ガリッ

エレン「いてっ、ミスって指も噛んじまった!」

ミカサ「エレン、落ち着いて。」

エレン「はぁ…はぁ、くそ、巨人共め…。絶対に駆逐してやる…一匹、残らず!!」

カッ

エレン「え?」

ミカサ「え?」
ジャン「え?」
マルコ「え?」

ドゴォォォッ



エレン巨人「…」シュウゥゥゥ


ミカサ・ジャン・マルコ「」

ミカサ「…そして今に至る。」

エレン巨人「グヂグオォォォッ!!」ブオンッ

ミカサ「巨人になってもエレンはイケメンだ。」

アルミン「あぁ…もう何がなんだか訳がわからない。何も考えたくない。家に帰りたい。」

ミカサ「アルミン!考える事を放棄しないで!!」


クリスタ「…あ、壁内に巨人いなくなったね。」

サシャ「さすがエレン!巨人を全て駆逐してしまいました!!」

コニー「俺も巨人になりてぇぜ!!」


エレン巨人「…」ガクッ

エレン巨人「…」シュウゥゥ


サシャ「あ、エレンの巨人が消えてエレンが出てきました!」

エレン「ぐがー…ぐがー…」

コニー「なんだ寝てるぜこいつ。」

クリスタ「かっこよかったよ!」

ミカサ「さぁエレン、帰って一緒に寝よう。」

アルミン(…一体、何が起こっているんだ…)


駐屯兵団「うわあぁ!巨人から人間が出てきたぞ!!」

アルミン「!!」

ミカサ「くっ、駐屯兵団に見られていた…」

一方、壁の上―ーー

獣の巨人「…」ジーッ

獣の巨人「ふーん、なかなか面白いものが見れた…また別の日に来よう。今日はいったん、こいつらを連れて帰るか。」

ライナー「」ボロッ
ベルトルト「」ボロッ
アニ「」ボロッ


獣の巨人「今度はこいつらが逆らえないようにしないとな。」









―ーーモット コロス

――ーモット コロシタイ
―ーーデモ マダ…

エレン「指ガ痛イ…」

エレン「…っ!?」ハッ

ミカサ「エレンっ!」

駐屯兵団「奴が目を覚ましたぞ!!」

エレン「なんで…駐屯兵団に囲まれてるんだ?ってか俺は今まで何してたんだ!?」

アルミン「エレンも記憶が無いのか…」

コニー「おう、エレンすっげぇカッコ良かったんだぜ!」

サシャ「コニー、今はさすがに黙ってた方がいいですよ。」

クリスタ「そうだよ空気読もうよ。」

コニー「…すまん。」

駐屯兵隊長「イェーガー訓練兵!意識が戻ったようだな!」

駐屯兵隊長「今、貴様らがやってる行為が人類に対する反逆行為だ!下手にそこから動こうとした場合はそこに榴弾をぶち込む!躊躇うつもりも無い!!」

エレン「…は?」

クリスタ「ちょい待てそれはおかしいだろ!!」

アルミン「クリスタ、抑えて!」

駐屯兵隊長「率直に問う…貴様は人か?巨人か?」

エレン(なんだ…その質問は…何なんだその化け物を見るような目は…俺はっ)

クリスタ「どう見ても人間だろバカ野郎!」

エレン「…」

サシャ「そうですよ、例えちょっと私たちと違おうが同じ人間です!クリスタだって巨じ」

アルミン「サシャ、それは言うな!更に話がややこしくなる!」

コニー(お前らも無駄に喋ってんじゃねぇか…)

エレン「質問の意味が分かりません!」

駐屯兵隊長「…! シラを切る気か、化け物め!もう一度やってみろ!!貴様を粉々にしてやる!!」

サシャ「…私の特技は」ザッ

駐屯兵「!?」

サシャ「芋を…食うことです。」

サシャ「必要に迫られればいつでも披露します。私の特技を体験したい方がいれば、どうぞ一番先に近付いてください。」モグモグ

駐屯兵「…」

エレン「」
アルミン「」
ミカサ「…サシャ、下がってて。」

イアン「隊長…あの芋を食っている女に声を掛けた彼女が、ミカサ・アッカーマンです。彼女の働きは兵士100と等価…失えば人類にとって大きな損失です。」

隊長「…!!」

ミカサ「エレンに危害を加えるものは誰であろうと許さない。」スチャッ

クリスタ「そうだそうd

アルミン「クリスタ、そろそろ静かにしてくれ!」

エレン(そうだ…そういえば俺は足を食われたはずだ…なのに、足がある…これじゃまるで…巨人じゃねぇか。)

隊長「もう一度問う!貴様の正体はなんだ!?」

エレン「…じ…自分は…人間です!!」

アルミン「…!!」
ミカサ「…」

隊長「そうか…悪く思うな…。仕方ないことだ、誰も自分が悪魔じゃないことを証明出来ないのだから…」

エレン(な、なにやってんだ俺は…)

クリスタ「ムキーーー!!やっぱり納得できない!!!」イライライラ

ミカサ「くっ、みんな、上に逃げる!」

コニー「ダメだ、上にもいるぞ!?」

アルミン「待って…聞いてください!巨人に関して知ってることを話します!!」


隊長「撃てっ!!」
チュドーーン!!

エレン「…!!」ズキッ

―ーーグリシャ(エレン…ミカサやアルミン、みんなを救いたいなら。お前はこの力を…支配しなくてはならない。

エレン「っ!!」ガリッ

ドオォォォッ!!!


エレン巨人「…」シュウゥゥ

駐屯兵「うわあぁぁぁぁっ!!」

アルミン「エレン…」

ミカサ「エレンが守ってくれた//」

クリスタ「あ、エレンが出てきた。」

エレン「はぁ…はぁ」ベリッ

エレン「1つだけ思い出した…地下室だ!そこに行けば全てが分かるって父さんが言ってたんだ!!」

エレン「くそ、だとしたら…何で隠した!?それこそが調査兵団の求め続けていた人類の希望ってやつなんじゃないのか!?…何考えてんだ!」

ミカサ「…エレン、今はそれより先にすべき事がある。」

エレン「…あぁ、そうだな。今のところ駐屯兵団に動きは見られないが、最終的には攻撃を続行するだろう。あんなもんを見せた後に会話できる自信は俺には無い。」

クリスタ「…」

クリスタ「こんな時こそ…あんたの出番だよ。」ザッ

クリスタ「アルミン!!」

アルミン「え!?」

アルミン「ま、また君はなに変な事を…」

クリスタ「私は今、大真面目だぞアルミン!」デコピン

アルミン「いたっ!」

クリスタ「あなた、さっきからほとんど私たちへの突っ込み役だったじゃない!!」

アルミン「…」

クリスタ「でも違うでしょ、アルミンはただの突っ込み役じゃない!その賢い頭脳で私たちを正解に導く存在、それがあなたでしょう!!」

クリスタ「今こそアルミンの天才頭脳で、あいつらをギャフンとでも馬糞とでも言わせてやりなさい!!」

アルミン「……」

エレン「最後はよく分からなかったが、確かにクリスタの言う通りだ。アルミンには正解を導く力がある。」

ミカサ「私たちは、いつでもアルミンを信じている。」

コニー「俺もだ!お前ならやれる!」

サシャ「私もアルミンを信頼しています!」


アルミン「…っ!!」

アルミン(皆が僕を、信頼してくれている…)グッ

アルミン「任せて、必ず説得してみせる!!」ダッ

クリスタ「行っけ行っけー!イッケミーン!!」

駐屯兵団隊長「貴様、そこで止まれ!」

アルミン「彼は人類の敵ではありません!私達は知り得た情報をすべて開示する意思があります!!」

駐屯兵団隊長「命乞いに貸す耳は無い!!」

クリスタ「ちょっとは聞いてやれ、小鹿野郎!」バンッ

小鹿隊長「奴が巨人でないと言うのなら証拠を出せ!!それが出来なければ危険を排除するまでだ!!」

アルミン「…証拠は必要ありません!!」

クリスタ「おぉっ!?」

アルミン「そもそも我々が彼をどう認識するかは問題ではないのです!」

小鹿隊長「なんだと!?」

アルミン「大勢の者が見たと聞きました!ならば彼が巨人と戦う姿を見たはずです…巨人が彼に群がっていく姿も!!」

駐屯兵「…!!」

アルミン「つまり、巨人は彼の事を我々人類と同じ捕食対象として認識しました!!我々がいくら知恵を絞ろうともこの事実だけは動きません!!」ドオォ

クリスタ「カッコいいぜぇ、アルミンミーン!!」

コニー「…ん?どういう事だ?」

サシャ「アルミンは難しい事を言いますねぇ。」

小鹿隊長「…迎撃体勢を取れっ!奴等の巧妙な罠に惑わされるな!!」

アルミン「なっ!?」

クリスタ「お前の行動の方が理解を越えるわーっ!!」

アルミン(ダメだ…考える事を放棄している…)

アルミン「エレン、ミカサ…みんな…」

エレン「…」
ミカサ「…」
サシャ「?」
コニー「?」
クリスタ「くそぉ、あの小鹿野郎!!」

アルミン「…っ!!」

アルミン「私はとうに人類復興の為なら心臓を捧げると誓った兵士!その信念に従った末に命が果てるのなら本望!!」ドンッ

クリスタ「わたしもだーっ!!」ドンッ

コニー「俺もやるぜっ!!」ドンッ

サシャ「私も混ぜてください!!」ドンッ


「人類の栄光を願い!!!!これから死にゆくせめてもの間に、彼の戦術的価値を説きます!!!!」ドオォォォッ


小鹿隊長(…どう命乞いをしようと無駄だ…規則に違反するものは始末する…)スッ

???「待ってくれ。話は聞かせてもらった。」

小鹿「!!」

アルミン「あ、あなたは…まさか!」

エルヴィン「私は、彼等の話をもっと聞いた方がいいと思う。」ザッ

クリスタ「むむっ、またまた波乱の予感だっ!!」

それから、エレンは地下牢に拘束された。
そして数日後、エレンの裁判が行われる事になった…


ー裁判前日

クリスタ「と、いうわけで、みんなでエレンを助けよう!」

サシャ「おー!」
コニー「おー!」
ミカサ「おー!」

アルミン「助けるとは言ってもね…そんな簡単な問題じゃないよ。」

クリスタ「大丈夫、みんなでエレンのいいところを訴えたらいいんだよ!」

ミカサ「エレンのいいところ…全て。」

アルミン(明日、心配だなぁ…)

ジャン「なに話してんだお前ら。」

クリスタ「エレンの裁判で、エレンを助けようって話だよ!もちろんジャンも来るよね!?」

ジャン「はぁ?死に急ぎ野郎なんかどうでも」

クリスタ「来てくれるんだね、ありがとう!!」

ジャン「聞けよ!!」

アルミン「…僕もジャンには来て欲しいよ…この四人(ミカサコニーサシャクリスタ)は何をするかわからない…」

ジャン「…」

ジャン「だな。」

ーーー当日

エレン(ここは…審議所!?俺は審議所の地下牢にずっといたのか…)

憲兵「そこにひざまずけ。」

エレン(憲兵団、駐屯兵団のトップに…)

エレン(リヴァイ兵長にエルヴィン団長と…ん…!?)

ミカサ「エレンにあんな可哀想なことを…許せない。後で削ぐ。」
アルミン「ミカサ…ダメだよ。」
クリスタ「よっ、久しぶりー!」
コニー「変わってねぇな、エレン!」
サシャ「ちゃんとご飯食べてますかー!?」
ジャン「お前ら、静かにしろ。」

エレン「…」(不安だ。)

ザックレー「さぁ、始めようか…エレン・イェーガー君。君の生死も…今一度改めさせていただく。」

ザックレー「異論はあるかね?」

ミカサ「異義あ…もがっ!?」

アルミン(ふぅ…危なかった。)

サシャ「あぁ…おやつに持ってきてたパンがミカサの口に…」


エレン「ありません!」
ザックレー「察しが良くて助かるな。」

ザックレー「やはり民衆に君の存在を隠すことは不可能だった。君の存在をいずれかの形で公表せねば巨人とは別の脅威が発生しかねない。」

エレン「…」

クリスタ「…」

ザックレー「今回決めるのは君の動向を、憲兵団か調査兵団どちらの兵団に委ねるかだ…その兵団次第で君の処遇も決定する。」

ザックレー「では憲兵団より案を聞かせてくれ。」

ナイル「はい。我々は…エレンの人体を徹底的に調べあげた後、速やかに処分すべきと考えております。」

ミカサ「削ぐ。」ガタッ

ジャン「やめろミカサ!」

クリスタ「…」

アルミン(珍しくクリスタが静かだな…いつもなら騒ぎそうなのに。)

ナイル「彼の巨人の力が今回の襲撃を退けたことは事実です。が…その存在が実害を招くのも事実。彼は高度に政治的な存在になりすぎました。」

ナイル「なので、せめてできる限りの情報を残してもらった後に、我々人類の英霊となっていただきます。」

クリスタ「…」ピクッ

アルミン(!)

ニック「そんな必要は無い!!」

ニック「奴は神聖なる壁を欺き侵入した害虫だ!今すぐにでもころすべきだ!!」

ザックレー「ニック司祭、静粛に…

クリスタ「ちょっと待ったああぁぁぁっ!!!」バンッ

ザックレー「!?」

アルミン「!?」

エレン「!?」

ザックレー「…君はなんだね?」

クリスタ「104期訓練兵…鈴木花子です。」

アルミン(もっとマシな偽名言えよ…)

ザックレー「鈴木訓練兵、言いたい事は何かね?」

クリスタ「私は、憲兵団を信用できません。」

ナイル「!?」

クリスタ「いや、正確には…憲兵団を更に上から操る中央の有力者達を信用できません!!!」ドオォォォッ

ザックレー「…」

ナイル「待て、信用できないという個人的感情で否定する気か?鈴木訓練兵。」

クリスタ「まぁ、聞いてください。104期訓練兵にいた、ヒストリア・レイスという人間をご存知ですか?」

ニック「」ピクッ

ナイル「話は聞いている。レイス家の娘で、巨人にさらわれ行方不明になったと…」

クリスタ「彼女は行方不明になる日、憲兵団に追われていました。なぜだか知っていますか?」

ナイル「…?私は、そんな話は聞いていないが…」

クリスタ「…じゃあ、中央第一憲兵団ですか?」
ナイル「っ!?」

アルミン(クリスタ、なんでそんなものの存在を知ってるんだ…)

ナイル「我々と彼等は別だ…中央の奴等の事は知らん。」

クリスタ「…ヒストリアは、妾の娘として迫害され…殺されかけ、偽名を使い生きれば見逃してやると言われました。でも彼女はそれを無視した為、憲兵団…いや、レイス家に追われる事になった。捕まればたぶん殺されていました。」

ナイル「待て、話が見えん。それでお前は何が言いたい?」

クリスタ「…わた、じゃなくてヒストリアが追われていた理由は本当にそれだけでしょうか?
これも親友から聞いた話ですが…レイス家の者は、この世界の秘密を公にできる権利があるらしいですね?…壁教さん!」

ニック「な、なんの事だ!貴様!さっさと黙れ!」

クリスタ「あなた方も何か秘密を知ってるみたいですよね?」

ニック「黙れ!お前たち!あの娘を今すぐに追い出せ!」

クリスタ「んな分かりやすい動揺すんなバカ!!」

ニック「」

クリスタ「で、…きっとヒストリアはただ約束を破ったから追われただけじゃない。レイスを名乗っている人間がもし何かで世界の秘密を知り、それを公に話されたら困るから…追っていたのでは無いか。」

クリスタ「つまり、ナイス団長…」

ナイル「ナイルだ。」

クリスタ「本当は人類の為だとかじゃなくて…ただ、エレンの存在によって、人類が世界の秘密に近付いて、明かされては困るから、さっさとエレンを消そうとしているだけなんじゃないの!!?」ドオォォォッ

クリスタ「って話です。」


ザックレー「ほう…」

ナイル「…少なくとも私は、人類の未来を思った上での判断をしている…」

クリスタ「えぇ、確かにあなたは、本当に人類の為を考えているかも知れません。だってナイスな団長ですから。」

クリスタ「でも、あんたたちの更に上の…中央の奴等は本当に人類の事を考えているのか?
人類よりも…この壁の、巨人の、世界の謎を隠す事を第一に考えてるんじゃないのか!?」

クリスタ「もし、例えあなたが人類の為を思いエレンを処分したところで、それは中央の奴等の秘密を隠す行為に加担しているのと同じです。」

クリスタ「エレンの巨人の力と共に、この世界の秘密を全て解き明かす事が人類の未来に繋がると私は思います!!」ドンッ
アルミン(…今日のクリスタはカッコいいよ…)

エレン(心配してたが真面目にやってくれて安心した。)

ナイル「…」

ザックレー(敬礼のポーズは間違っているが触れないでおこう。)


ナイル「…お前の意見もわかった。だが、私は自分の判断を変えるつもりはない。」

クリスタ「おう!」

ザックレー「…では、次は調査兵団の案を伺おう。」

エルヴィン「はい。我々調査兵団は、エレンを正式な団員として迎え入れ…巨人の力を利用しウォール・マリアを奪還します。以上です。」

ザックレー「ん?もういのか?」

エルヴィン「もっと喋って欲しいのですか?」

ザックレー「いや、いい。話を進めよう。」

ザックレー「エレン…君は調査兵団希望らしいが、君はこれまで通り兵士として人類に貢献し「巨人の力」を行使できるのか?」

エレン「…はい、できます!」

ニック「待て!!」

ザックレー「なんだね?」

クリスタ「なんだね!?」

ニック「こんな悠長に議論してる場合ではない!そいつは今すぐにでも処分するべきだ!!」

クリスタ「あんの壁野郎…っ」ギリッ

モブ男「そ、そうだ、今目の前にいるのはいつ爆発するかわからない火薬庫のようなものだ!」

モブ男「あんな拘束具なんか無意味だ!ころすべきだ!!」

ワー ワー!!

エレン「…っ」

ザックレー「全員、静まれ!」

モブ男「そこにいる奴等も仲間だ!きっと奴等も巨人だ!!」

アルミン「」
ミカサ「」
ジャン「」
サシャ「」
コニー「」
クリスタ「ふぁっ!?」

モブ男「念のためにでも解剖するべきだ!」



エレン「違うっ!!」

エレン「俺は化け物かも知れませんが…皆は関係ありません。無関係です。」

エレン「…それに」

クリスタ「そうやって、自分に都合の良い憶測ばかりで話を進めたってろくなことにならない!!!」ドンッ

エレン「」

クリスタ「だいたい、あんた達は…!巨人を見たことも無いくせに何がそんなに怖いんですか!?」

エレン(おい、待て…)

クリスタ「力を持ってる人が戦わなくてどうするんですか、生きる為に戦うのが怖いってなら力貸して下さいよ!!…この、腰抜け共め…」

クリスタ「いいから黙って!!全部わたしに投資しろぉ!!!」ガタンッ

バキィ!!

エレン「イタイッ!!」

リヴァイ「…」バキッ ドゴッ

ミカサ「あいつっ、あのチビ、チビ助、タラオ!!!」

ジャン「待て、落ち着けミカサ!!」

リヴァイ「これは持論だが、躾に一番聞くのは痛みだと思う。」今、お前に一番必要なのは言葉による教育ではなく、教訓だ。しゃがんでるから丁度蹴りやすいしな。」ドゴッ ドゴッ


クリスタ「…」

アルミン「…」


クリスタ「無視された…」

アルミン「うん、クリスタが悪いね。」

エルヴィン「総統…ご提案があります。エレンの巨人の力は、不確定な要素を含んでおりその危険は常に潜んでいます。そこでエレンが我々の管理下に置かれた暁には、対策としてリヴァイ兵士長を同行させます。」

エルヴィン「…そして、次の壁外調査でエレンが人類にとって有意義であることを証明してみせます。」

ザックレー「…」



その後、エレンは調査兵団に託される事となった…

裁判は終わり、
訓練兵休憩室にてーーー


クリスタ「…ライナーとアニとベルトルトがいない!?」

ジャン「あぁ…ここ数日、捜索したが遺体も出てこないらしい。生きてるのか死んでるのかすら分からねぇ…くそっ。」

クリスタ「…生きてるよっ!!」ガタンッ

コニー「そうだ、あいつらが死ぬわけねぇ!」

サシャ「絶対に帰ってきます!!」

ジャン「俺だってそう信じたいさ…」

アルミン(そう言えば…巨人に襲われた当日も姿を見なかった。どうしたんだろう…一体。)

ミカサ「あの3人は、とても強い。だからきっとどこかで生きている…」

アルミン「…うん。」












ジャン「…マルコ、俺は、調査兵団に入る…」

マルコ「え、急にどうしたの!?」

ジャン「ライナー、ベルトルト、アニがいなくなったろ?俺だって生きてると信じたいが…実際は、巨人に喰われてる可能性の方が高いんだ。」

マルコ「…」

ジャン「それに、町の被害もそこまで大きくはならなかったが…やっぱり喰われちまった人達もいるんだよ。」

ジャン「上手く言えないが…ただ見てるだけってのは、嫌になったんだ。」

マルコ「…」

ジャン「マルコはやっぱり憲兵団なのか?」

マルコ「うん、僕は憲兵団に入って壁の中から戦おうと思う…この世界の謎とね。」

ジャン「そうか…ここで離ればなれになっちまうが、頑張れよマルコ。」

マルコ「うん、またいつか会おう…ジャン。」

そして翌日ーーー


エルヴィン「…調査兵団は常に人材を求めている。毎回多数の死者が出ることにより慢性的に人員が不足している。」

エルヴィン「自分の命を賭してもやるという者はこの場に残ってくれ。もう一度言う…調査兵団に入った者は近々、多くが死ぬだろう。自分に聞いてみてくれ、人類の為に心臓を捧げる事ができるのかを。以上だ。」











エルヴィン「…君たちは、しねと言われたらしねるのか?」



クリスタ「絶対に嫌です!!」



エルヴィン「そうか…皆、いい表情だ。」


エルヴィン「今、ここにいる者を新たな調査兵団として迎え入れる!」

エルヴィン「これが本物の敬礼だ!心臓を捧げよ!!」ドンッ



クリスタ「ハッ!!」
アルミン「ハッ!!」
サシャ「ハッ!!」
コニー「ハッ!!」
ミカサ「ハッ!!」
ジャン「ハッ!!」


エルヴィン「よく恐怖に耐えてくれた…君達は勇敢な兵士だ。心より尊敬する。」





その後、クリスタはエルヴィン団長に自分の正体を明かした。

そしてエレンとヒストリアはリヴァイ班に預けられる事となった。



―――リヴァイ班・旧調査兵団本部


エレン(今日から俺はこのリヴァイに所属することになった…)

エレン(俺が暴走した時は…この人達に殺されることになる。)

クリスタ「すごーい!大きくて広い建物だーっ!!!」ダダダダッ

エレン(そしてクリスタは相変わらずだ。)

オルオ「おいコラ、ガキ!うろちょろ走り回ってんじゃねぇ!!」

クリスタ「こんな広いとこ、遊ばなきゃ損だよ!」ダダダダッ

オルオ「遊び場じゃねぇんだからな!?待てっ!!」ダダダッ

クリスタ「きゃー、逃げろ逃げろー!」ダダダダッ
エレン「おい、静かにしとけ!」

ペトラ「ふふ、元気でいいじゃないの。」

エレン「いや、でも兵士としてはダメでしょう…」

オルオ「くそっ、いい加減にっっっ!?」ガリッ

オルオ「ーーーっ!!」プルプル

クリスタ「わぁ、大変!オルオさんが舌噛んだーっ!!」

エレン「だ、大丈夫ですか!?」

ペトラ「…あなたまた舌噛んだの?」


ハンジ「はっはっは!みんな元気だねぇ!」

ペトラ「ハンジ分隊長!」

ハンジ「エレンとヒストリアは…そこにいる二人かい?」

クリスタ「おう!」

エレン「はい…そうですが。」

ハンジ「君達にちょっと来て欲しいんだ。」

ハンジ「話は聞いてるよ…エレンとヒストリアは、巨人化できるらしいね。」

エレン「はい。ヒストリアのはアルミンから聞いただけですが。」

クリスタ「うん、私も記憶が無いしアルミンから聞いただけだけど巨人になってたらしいです。」

クリスタ「私の友達が見てた感じじゃ、エレンと同じように手を噛んで巨人になったらしいですが…その後試してみても全く巨人になれませんでした。」

ハンジ「私は巨人の実験をやっていてね。君達にはそれに協力してもらいたいんだ。リヴァイにも許可は取ってある。」

クリスタ「実験!?どんな事するんだろう!?」ワクワク

エレン「たぶんお前が想像してるような楽しいもんじゃ無いぞ。」

ハンジ「…そこに大きなテントがあるだろ?あの中にはこの前生け捕りにした巨人が2体いるんだ。」

エレン「凄いですね。生け捕りしたんですか。」

クリスタ「ふーん、見てみたいなぁ。」

ハンジ「いいよいいよ!テントの中は暗いから巨人もおとなしいしね。」



テント内

ハンジ「やぁ、こんにちは。ソニー、ビーン。」

ソニー「…」

ビーン「…」

エレン「名前もつけてるんですか…」

ハンジ「そうだよ!右がソニーで左がビーンだ!」

クリスタ「ソニー、おはよう!」ペチペチ

ソニー「…」

エレン「おい、馬鹿、むやみに近づくなよ!」

クリスタ「大丈夫、大丈夫、ビーンもおはよう!」ペチペチ



ソニー「っ!!!」ビリビリビリ

ビーン「っ!!!」ビリビリビリ



ハンジ「んっ!?」
エレン「え?」
クリスタ「ん?」ピタッ


ソニー「オ…オ…オハ…ヨウ…」

ビーン「ゴ…ザイ…マス」


エレン「!!??」
クリスタ「え、何っ!?」
ハンジ「喋ったあああぁぁぁぁぁっ!!!!!」


ソニー「アナタタチハ…ダレ、デスカ?」

ビーン「ココハ…ドコ、デスカ?」


ハンジ「おい、喋ってるぜ!!巨人が喋ってるぜ!!おい!!おい!!」

クリスタ「え、何これ、え!?」

エレン「クリスタ…お前、何したんだよ!?」

クリスタ「え、わたし!?知らないよ!!」

ハンジ「ヒストリアーっ!!何したの!?今何したの!?ねぇ!!」

クリスタ「はぁっ!?だからわたし何も知らないですよ!!!」

エレン「いや、でもお前が触ってから明らかに巨人の様子がおかしかったぞ!?」

ハンジ「…とりあえず、落ち着こう!!みんな落ち着こうか!!はあはあはあはあはあ、ゴホッ、ゴホッ、ふう…ふう…」

エレン「ハンジさんが一番落ち着いてください!」


ハンジ「…よしっ、とりあえず、質問してみよう。」

ハンジ「あなたたちの名前は?」

ソニー・ビーン「…オボエテイマセン」

ハンジ「どこから来たの?」

ソニー・ビーン「…オボエテイマセン」

エレン「おい、てめぇらふざけてんのか!?」

ハンジ「まぁまぁ、落ち着いて。」

ハンジ「…あなた達巨人は、何が目的なの?」

ソニー「…キョジン?」

ビーン「ナンデスカ、ソレハ?」

ハンジ「え?」

エレン「お前達だろうが!!」

ソニー「…ワタシタチハ、キョジントイウイキモノナノデスカ?」

ハンジ「自分達がなんなのかわからないの?」

ビーン「イマサッキマデズット、ネムッテイマシタ…メガサメルトココニイマシタ。」

ソニー「サッキマデノキオクガナイノデス。ジブンガナンナノカモオボエテイマセン。」

クリスタ「…ん?どういう事?」

エレン「あああ、訳わかんねぇ!!」

ハンジ「これは…またややこしくなって来たね…。」


その後、ソニーとビーンに様々な質問が行われたが結局、有益な情報は得られなかった。



そしてエレンとクリスタの巨人化の実験が行われ、エレンは巨人化の制御に成功。
しかしクリスタは巨人になることすらできなかった…



そして1ヶ月後、調査兵団の壁外遠征が始まる。



壁外


「長距離索敵陣形、展開!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨ドドドッ



アルミン(ついに、初めての壁外遠征の日が来た。)

アルミン(エレンとクリスタは同じ班で、安全な場所に配置してるみたいだ。危険を避けるためだろうけど…本当にそれだけの理由だろうか。)

ドドッドドッドドッ

アルミン「!!」

ネス「アルミン、離れてろ、奇行種だ!」

アルミン「はいっ」

ネス「…!!?」

女型の巨人「…」ドドッドドッドドッドドッドドッ!!!

アルミン「え、何だあれ!?早すぎる!!」

バシン!

ネス「いて、しりもちついた!!」

アルミン「ネス班長が落とされた!」

女型の巨人「…」バシン!!

アルミン「うわっ!」ドサッ

女型の巨人「…」ヌゥ

アルミン「…え」

女型の巨人「…」ドドッドドッドドッ

アルミン「なんだ…今、顔を確認した!?」

ネス「くっそぉ…なんなんだあいつは!馬も逃げたから俺の出番はここまでだ!」


女型の巨人「…」ズシンズシン

アルミン「…あいつには、知性がある?」

パカラッパカラッ

アルミン「!」


クリスタ「おーーい!アールミーン!!」パカラッパカラッ

アルミン「クリスタ!?エレン達と同じ班じゃなかったの!?」

クリスタ「アルミンの危機を察知して駆けつけてきた!」キリッ

アルミン「訳がわからないよ!」

クリスタ「そんなことより、アルミン。あの目の前にいる素っ裸なのは何?」

アルミン「素っ裸って、クリスタ…」

女型の巨人「…」ズシンズシンズシン

クリスタ「なんて破廉恥な姿なの、あの巨人!!//」

アルミン「あいつは恐らく、超大型巨人や鎧の巨人、そしてエレンと同じ知性を持つ巨人だ。」

クリスタ「マジかよ!?」

アルミン「ネス班長や僕を殺さないように馬から落とした上に、僕の顔を確認した。知性がある証拠だよ。」

クリスタ「さすがアルミン。私は見た目ばかり気になってたよ!」


サシャ「クリスタ~!」パカッパカッ

コニー「おーーい、アルミン!」パカッパカッ

クリスタ「あ、サシャ、コニー!」

アルミン「二人とも自分の班はどうしたの!?」

コニー「おう、こっちの方が楽しそうだからな!」

サシャ「二人の姿を見て、つい来てしまいました!」

アルミン「二人とも、遊びじゃないんだよ!?」

クリスタ「いや~、やっぱこのメンバーが落ち着くね!」

アルミン「クリスタも何言ってるのさ…」

サシャ「あそこにいる巨人はなんですか?」

アルミン「あれはエレンたちと同じ、知性を持つ巨人だよ。何かを探してるみたいだ。」

コニー「わかったぜ、きっと服を探してるんだ!!」

クリスタ「なるほど、素っ裸じゃ恥ずかしいもんね!」

アルミン「何でそういう考えに至るかな…」

アルミン「って、そんなこと言ってる場合じゃない、煙弾を撃たなきゃ!」

サシャ「何色の煙弾を撃てばいいんでしたっけ?」

クリスタ「もう全部撃っちゃえばいいんじゃない?」

アルミン「何もしなくていいから!僕が撃つから!!」

コニー「待て、後ろでジャンが撃ったぞ。」

アルミン「!」

ジャン「よぉ、アルミン。何だか他の場所も大変な事になってるみたいだ。…って、何でそいつらもいるんだ?」

クリスタ「アルミン危険センサーにビビっと来たから助けに来た!!」

コニー「楽しそうだから来た!」

サシャ「私達は常に一心同体ですから!」

ジャン「なんなんだ、お前らは…」

ジャン「そんなことより、右翼側の陣形が崩されて索敵が機能していないらしい!更にそこに巨人の集団も現れて大損害だ。このままだと全滅して終わっちまうぞ!!」

アルミン「…!!あいつが来た方向からだ、あいつにやられたのか。」

ジャン「あいつ?前にいる奇行種か?」

クリスタ「違うよ、ジャン。あいつは奇行種じゃない…超大型巨人や鎧の巨人の仲間で、素っ裸な破廉恥知性巨人だよ。見てて恥ずかしいよ、全く。」

ジャン「…要するに知性巨人って事だな!?」

クリスタ「おうっ!」

アルミン「あいつは…誰かを探してるって感じがするんだ。もし、そうだとすれば…捜しているのはきっとエレンだ。」

ジャン「エレンだと?」

アルミン「…もしかしたら、クリスタの事も探してるかも知れない。」

クリスタ「マジかよ!?」

クリスタ「なら、その喧嘩、真正面から受けてやるわ!!」ジャキーーン

アルミン「しまった!余計な事いわなければ良かった!!」

ジャン「待て、バカ!考えも無しに突っ込もうとすんな!!」ゴチン

クリスタ「イタイッ!」

ジャン「とりあえず聞け、お前ら…」

ジャン「今は考えごとしてる時間はない。煙弾が指令班まで届き撤退に移れば、これ以上の被害は回避できるだろうが…」

ジャン「奴が本当に超大型や鎧のような脅威だとすりゃそんな複雑な情報を煙で伝達する術はねぇ。煙弾が届くまでもなく指令班を潰されちまえば陣形は崩壊して全滅だ…。」

サシャ「つまり…何が言いたいんですか?」

ジャン「この距離ならまだヤツの気を引けるかもしれねぇ…俺達で撤退までの時間を稼いだりできる…かもしれねぇ…なんつってな…」

アルミン「…」
サシャ「…」
コニー「…」
クリスタ「…」

アルミン「あいつは、本当に知性がある。あいつからしたら僕らは虫けら同然だ…簡単に潰されちゃうよ?」

ジャン「はは、そりゃおっかねぇな…」

コニー「お前、本当にジャンなのか?俺の知るジャンは自分のことしか考えてないし卑怯だし馬面だし毎日ミカサをチラチラ見てるだけの臆病者だったはずだ…。」

サシャ「えぇ、私が知るジャンもパンを分けてくれない悪魔のような人だったはずです。」

ジャン「…マジでひでぇな、おい…」

ジャン「俺は、ただ…誰のものとも知れねぇ骨の燃えカスに…これ以上ガッカリされたくないだけだ。」

コニー「ジャン、お前…変わったんだな。」

サシャ「感動して涙が出てきました…」

ジャン「…俺には、今、何をすべきかがわかるんだよ!そしてこれが俺達の選んだ仕事だ!!力を貸せ!!」

クリスタ「うん、わかった!私の全力100%…いや、200%の力をジャンに貸そう!!」

クリスタ「ようし、行くぞ!104期調査兵団、突撃だぁ!!」ジャキーンッ

ジャン「わかった!わかったからいったん落ち着いてくれ!」

ジャン「…いいか、少しでも長く注意を引き付け、陣形が撤退出来るよう尽くせ…。」

ジャン「もし足の腱を削いだのなら十分以上、ただし無茶はしてくれるな。」

サシャ「あ、待ってください!巨人がこっち見ました!」

ジャン「!!」

女型の巨人「…」クルッ
ドドドドドドッ!!!

ジャン「速っ!?」

コニー「こえぇよ!!」

女型の巨人「…」ブンッ

アルミン「…うっ!」

クリスタ「危ないアルミンっ!!」ズギューーン

バシュバシュッ!!

女型「!!」

コニー「おぉ、片足を削いだぞ!!」

サシャ「カッコいいです、クリスタ!!」

ジャン(そういや、普段アホだから忘れてたが…あいつは成績3番の実力者だったな。)

クリスタ「ふぅ、間一髪、万事休すだったね!」

アルミン「助かったよクリスタ…万事休すの使い方間違ってるけど。」

クリスタ「よーし、やってやる!サシャ、コニー、ついてこい!!」ダダダッ

サシャ「ラジャー!」

コニー「俺達の友情パワー見せてやろうぜ!」

ジャン「もう一度言っておくが無茶はするなよ!?」

ジャン「お前らは、確かに実力はあるが…何するかわからねぇ、俺に続け!」バシュッ

クリスタ「よし、ジャンに続けぇ!」バシュッ

サシャ「おー!」
コニー「おー!」

クリスタ「アルミンも返事!!」

アルミン「!?」

女型「…!」クルッ

ジャン(ちっ、やっぱ普通のヤツとは運動精度が違うか…)

ジャン「今だ、お前ら!こいつが俺に気をとられてる内にうなじを狙え!」

クリスタ「おっしゃあっ!!!」ズギューーン

ガキンッ ガキンッ ガキンッ ガキンッ

サシャ「!?」

クリスタ「うわ、固っ!!!」

コニー「なんてこった!」

アルミン(皮膚を硬化できるのか!?)

女型「…」ブンッ

ジャン「ぐぁっ!」ドシャッ

女型「…!」グオッ

クリスタ「ひょわっ!!」ササッ

アルミン(クリスタを捕まえようとした…やはりクリスタも狙いなのか。)

アルミン(クリスタに斬られた足も再生している…)

)アルミン「…みんな、足だ!とりあえず両足を削いで動けなくする!両足を削いだら急いで撤退しよう!」

サシャ「わかりました!」ヒューン
コニー「俺様の斬撃を喰らいな!」ヒューン

女型「…」パシッ

ブンッ

コニー「うわ、投げられてケツうった!」ドサッ

サシャ「やられてしまいましたー!」ドサッ

アルミン「くっ、ダメだ、ワイヤーを刺しても掴まれる!」

クリスタ「くっそー、もう怒ったぞ!!!」ズギューーン

ズシャ ズシャ ズシャ!!!

女型「…っ!!」ヨロッ

クリスタ「やった、効いてる!」

アルミン「よし、僕も…」スチャッ

女型「…」ピタッ

クリスタ「!」

女型「…」グググ

クリスタ「…え、あの構えは…」

アルミン「クリスタ!ボーッとするな!危ない!」ガシッ


ブオンッ!!!


クリスタ「うわっ!!!」

アルミン「なんて蹴りだ…」

女型「…」

クリスタ「…」

アルミン「クリスタ…様子が変だよ?どうしたの?」

クリスタ「今…あの巨人のした構えと蹴り方…アニだ。」

アルミン「え!?」

ジャン「…アニだと、本気で言ってんのか?」ヨロッ

クリスタ「訓練生の時、毎日一緒に格闘訓練してたからわかるよ。あの動きの癖まで、アニそのままだ!」

アルミン「…」

女型「…」ズシンズシンズシン

ジャン「…来たぞ。」

クリスタ「皆は下がってて!」

アルミン「え!?」

クリスタ「私が行く!!」バシュッ

女型「…」グオッ

クリスタ「捕まるもんかっ!!」サッ

スタッ

アルミン(女型の鼻の上に乗った!?)

クリスタ「ねぇ、あなた…アニなの!?」

女型「…」ピクッ

クリスタ「アニなんでしょ?何やってるの!何で巨人になって、私達を攻撃してくるの!?」

女型「…」

アルミン(動きが止まった…)

クリスタ「アニ!私は、友達と戦うなんて嫌だよ!」

女型「…」

サシャ「そうですよー!」ビューン
スタッ

サシャ「私もアニと戦うなんて嫌です!私も一緒に格闘訓練したじゃないですかー!」

コニー「俺もアニの事は友達だと思ってたんだぞ!もうこんなのやめようぜ!」スタッ

女型「…」

アルミン(…動きを止めている、本当にアニなのか…。)

クリスタ「何か返事してよ!んな巨人の中になんかいないで出てこいよ!」

女型「…」

クリスタ「アニ…戻ってこい!!」

クリスタ「このバカ野郎ーーーっ!!!」ペチンッ


カッ!!


女型「!!!」ビリビリッ


アルミン「!!」


女型「ア…グ、リ…スア…」

クリスタ「!」

女型「」シュウゥゥゥ

アルミン(女型の巨人が消えて行く…?)

アルミン(それに…クリスタが女型の巨人を殴った後、一瞬何か光のようなものが見えた…。)

アルミン(クリスタが…何かやったのか?)



アニ「…」シュウゥゥゥ

アニ「…うっ…」

クリスタ「アニ!!」

ジャン「…本当にアニが出てきやがったか。」

アニ「…クリ、スタ…」

クリスタ「どうして、どうしてこんなこと!?」

アニ「すまない…あんたのおかげで、目が覚めたよ。」

ダダダダッ

サシャ「アニー!!」ガシッ

アニ「うわっ!?」

コニー「今までどこにいたんだ馬鹿野郎!!」

アルミン「…サシャ、コニー、悪いけど今はアニに大事な話がある…」

アニ「…」

アルミン「君の…いや、君たちの目的は何なの?」

アニ「………壁の中の人類全滅させること…。五年前の襲撃も、私は関わってる。」

アルミン「…」

アニ「…五年前の時は、自分の意思でやったんだ。何も知らなかったから…。でも今回は、自分の意志ではない。」

アルミン「どういうこと?」

アニ「私は…訓練生として生活してあんたたちと触れ合う内に変わってしまった。人類への攻撃をやめ、自分たちの任務を放棄しようとしたんだ。」

アニ「そして、私たちは自分たちのいた故郷を裏切ろうとした。でも、奴に見つかり…連れ去られて、変な薬を打たれて記憶も何も消されていたんだよ。奴の操り人形のように使われていた。」

アルミン「奴って?」

アニ「私たちも詳しい正体は知らないんだけどね…。少し前に、壁内に巨人が飛んできたろ?あれを飛ばして来たのも奴だ。」

アルミン「…あの時の巨人か!」

クリスタ「獣野郎の事だね!」

アニ「あんたらも見たのかい?」

コニー「おう、最初に見つけたのは俺だぜ!」

クリスタ「うん!挨拶したのに巨人投げてきた失礼な野郎だ!」

サシャ「次見つけたら捕獲してやりましょう!」
アニ「…しまった、こんなゆっくり話してる場合じゃないんだ。アルミン…」

アルミン「え?」

アニ「ここには、あいつらも来ている。ライナーとベルトルト…」


アニ「鎧の巨人と超大型巨人がね。」

ーーーその頃、リヴァイ班


エレン「…」

エレン(他の班は大丈夫なんだろうか…俺の同期たちは)

エレン(そしてクリスタは勝手に抜け出してどこにいったんだ。)

オルオ「オイ、コラ、新入り!何ボーッとしてんぐっ!!」舌ガリッ

ミカサ「あなたは馬に乗ったまま喋ると舌を噛むことを事を学習した方がいい。」

エレン「おいおい、ミカサ…先輩に向かってそんな…」

エレン「って、何でミカサがいるんだよ!?別の班だったろ!?」

ミカサ「エレンの匂いがしたから来ただけ。」

エレン「ったく、どいつもこいつも勝手に行動しやがって!」

リヴァイ「うるせぇぞ、お前ら。あとミカサはさっさと戻れ。」

ミカサ「チッ」

エレン「いい加減にしてくれ…」

ペトラ「兵長、大変です!!」

リヴァイ「…なんだ?」

ペトラ「向こうから…巨人が、2体…」

ミカサ「2体ぐらいなら私が三秒で削げる。」

リヴァイ「ちょっと黙ってろ。」

エレン「ペトラさん、顔が真っ青ですよ。どうしたんですか!?」


ペトラ「よ…」


ペトラ「鎧の巨人と、超大型巨人が、こっちに向かって来ています!!」




鎧の巨人「…」ズシンズシンズシン

超大型巨人「…」ドシーン ドシーン

エレン「あいつら、本当に来やがった…!」

ミカサ「チビ…兵長、戦いましょう。」

リヴァイ「ダメだ、このまま真っ直ぐ進む。この班の使命はそこのクソガキにキズ1つ付けさせないことだ。」

エレン「…っ」

ミカサ「いえ、私にはとても嫌な予感がします。」

リヴァイ「なに?」

ミカサ「例えば…鎧の巨人が」

鎧「…」

ミカサ「固い皮膚をはがして」

鎧「…」ゴロッ

ミカサ「タックルでもしてきたら。」

鎧「…」ダダダダダダダダダダッ

エレン「本当にしてきた!?」

リヴァイ「ちっ、全員避けろ!!」



ズガガガガガガガガガガガ!!!

鎧「…」クルッ

ミカサ「…危なかった。」

リヴァイ「仕方ねぇ、お前ら剣を抜け。ここで鎧と超大型を足止めする。」

エレン「よし、鎧の巨人…会いたかったぜ。今度こそ駆逐してやる!」スッ

オルオ「待て、許可も無く巨人になるな!」

エレン「!」

ペトラ「私達の目的はあなたの護衛よ。ここは食い止めるから早く逃げなさい!」

エレン「そんな…皆さんを置いて逃げるなんて。」

ミカサ「大丈夫、エレン。私があんな奴等、一瞬で削いでみせる。」ビューン

ミカサ「フンっ!!」ガキーン

リヴァイ「っ!」ガキーン

鎧「…」

リヴァイ「刃が通らねぇか…」

ミカサ「くそ!!」ビューン


エルド「俺たちは超大型をやるぞ!」

グンタ「おう!」

超大型「…」グオンッ

オルオ「当たらねぇよノロマ!」サッ

ペトラ(報告書通りだ…図体だけで動きは遅い。)

エルド「いくぞ、一斉にかかれ!」


ギュイィィィィィ


超大型「…!!」ピシッ



ボゴオオオォォォっ!!!



グンタ「熱っ!!蒸気を発した!?」

オルオ「ちくしょ、何しやがる!!」

エルド「全員いったん退け!」

ペトラ「これじゃ立体機動の攻撃ができない…!」

エレン「…」

エレン(みんなが…戦っている。なのに、俺だけ、逃げるだけでいいのか…?)


超大型「…」ガシッ

ペトラ「あっ」

エレン「ペトラさん!!」

グンタ「くそ、ペトラが捕まった!!」

オルオ「離しやがれこの野郎!!」

ペトラ「くっ…そ」ギリギリ

超大型「…」グググッ


ギュイィィィィ―ーーンッ


エレン「!!」


ズシャアッ!!


超大型「!!」

ペトラ「っ!!?」ガシッ


スタッ

クリスタ「ペトラさん、もう大丈夫だよ!!」

エレン「クリスタ!!」

ペトラ「…ヒストリア!?」

オルオ「コラ、ガキ!勝手に抜け出してどこ行ってやがった!」

クリスタ「私は自分の自由に動くのさっ!!」

ペトラ「いや、命令はちゃんと守ろうね。」

アルミン「鎧と超大型だ、もうエレン達の班のとこまで来てたのか!」

ジャン「俺たちも加勢するぞ!」

サシャ「さぁ、真打ちの登場ですよー!!」

コニー「こっから大逆転の予感だぜ!!」

アニ「…」

エレン「アルミン、お前ら…!と、アニ!?」


クリスタ「…エレン!あんた!何やってんの!?」

エレン「え!?」

クリスタ「あなたの心は本当に、自分は逃げた方がいいと思ってるの!?」

エレン「…」

クリスタ「自分の心に嘘をついちゃダメだよ!仲間を…みんなを守りたいと思ってるなら。」

クリスタ「命令なんか無視しちゃえ!!」

エレン「…」


エレン「だよな。」ガリッ



カッ



エレン巨人「…」シュウゥゥゥ

アルミン「エレン!聞いてくれ!!」バシュッ

エレン巨人「!」

アルミン「突然で理解できないかも知れないけど…鎧と超大型は、ライナーとベルトルトなんだ。」

エレン巨人「!!?」

アルミン「詳しい話は後でする。なるべく、あの二人をころさないように、生け捕りにしてくれ。」

エレン巨人「…」

鎧「…」ズシンズシンズシン

ミカサ「!!鎧がエレンに向かって行った!!」

エレン巨人「…グオォォォッ!!」ブオンッ



クリスタ「よーしみんな、全力で行くぞ!走れ、ロッキー!目標は超大型巨人!」

ロッキー「ブルルルルッ!」パカラッパカラッ

ペトラ「待って、ヒストリア!今あいつは高温の蒸気を発しているわ!」
クリスタ「え!?」

オルオ「あぁ、下手に近づけば火傷なんてもんじゃすまねぇぞ!」

クリスタ「そいつは困った!」


超大型「…!」グオンッ

コニー「おっと!」


サシャ「動きは遅いからなんとかなりますが…。」

ジャン「蒸気を発してて近付けねぇな、くそっ!」

クリスタ「このぉ、卑怯だぞ。出てこいベルトルト!!」ダダダッ

ズルッ

クリスタ「いでぇっ!!」ゴチン

ジャン「こんな時に何してんだ!!」

超大型「」ピタッ

ジャン「え?」

サシャ「なんか動き止まりましたよ。」

コニー「蒸気も止まったぞ。」

超大型「…ケ、ケ、ッココ…」

コニー「何か声出してねぇか!?」

サシャ「なんですか!?何かとんでもない必殺技が来るんですか!?」

アニ「違う。ベルトルトは今、洗脳が解けかけている。」

ジャン「何で!?」

クリスタ「よくわかんないけど、今だっ!!」バシュッ

ギュイィィィィンッ

超大型「!!!」



サシャ「行けー!クリスター!」

コニー「ベルトルトを引きずり出してやれー!」


クリスタ「ベルトルトー!目を覚ませーっ!!」ペチンペチン

超大型「…」

クリスタ「このぉ、冷や汗野郎ーっ!!」ペチンッ


ベルトルト「!!!!!」


超大型「」シュウゥゥゥ

サシャ「超大型が消えて行きます!」

コニー「やったぜ!」

ベルトルト「…」シュウゥゥゥ

クリスタ「後は鎧の巨人だ!」

アルミン「…クリスタ、鎧の巨人は強い。エレン達も苦戦している。気を付けてね。」

クリスタ「おうっ!」バシュッ



エレン巨人「グオォォォッ!!」ブオンッ

鎧「…!」ドガァッ!!

エレン巨人「!!!」ドシャアッ!!

エレン(くそっ、こいつめちゃくちゃ強ぇ…)

エレン(鎧の巨人が…ライナーだと。どういう事だよ。)

鎧「…」


クリスタ「うおぉぉぉぉっ!!」ギュイィィィィンッ

エレン巨人(クリスタ!?危ないぞ馬鹿!!)

鎧「!!!!!」ガシッ

クリスタ「うわぁ、っとぉい!!」サッ



ジャン「おい…さっき鎧の野郎、クリスタの声にものすごい反応を示さなかったか?」

アルミン「気のせいじゃないかな?…たぶん。」


クリスタ「このぉっ!ライナー、出てこい!!」バシュッ

鎧「ゲッゴォン!!!」ブオンッ


ジャン「おい、今、鎧が…」

アルミン「僕は何も聞いてないよ。」

エレン(何か知らねぇが鎧の巨人はクリスタに気をとられているみたいだな。今だ!!)

エレン巨人「グオォォォッ!!」

鎧「!!」

ドゴオォォォッ!!!

鎧「!!!」ドシャアッ

アルミン「エレンがタックルで鎧を押し倒した!」

ミカサ「頑張れ、エレン!ファイトだ、エレン!」


クリスタ「ライナー!こんな鎧脱いでさっさと出てこいよ!!」ドカドカ

鎧「…っ!!!」

クリスタ「出てこないと、投げ飛ばすぞー!!」ペチン!

カッ!!

鎧の巨人「」シュウゥゥゥ


エレン「な…なんだ!?鎧の巨人が消えていく。」


ライナー「…」

クリスタ「ライナー!」

ライナー「あぁ、クリスタ。お前になら喜んで投げ飛ばされてやろう。」

クリスタ「…あれ、アルミン。ライナーまだ変だよ?」

アルミン「大丈夫、いつものライナーだよ。」

ライナー「…と、冗談言う場面じゃないな。本当にすまんかった…お前たち。」

コニー「ライナー、何してんだよこの馬鹿野郎!」ポカポカ

サシャ「生きてたなら教えてくださいよ!」ポカポカ

ジャン「まさかお前らまで本当に巨人だったとはな…。」

エレン「…」ザッザッ

ライナー「…エレン…」

エレン「どういう事だ、ライナー。」

リヴァイ「お前ら、ここは壁外だ。終わったならさっさと引き上げるぞ。」

ミカサ「…まずは帰ろう、エレン。」


こうして、調査兵団は超大型巨人、鎧の巨人、女型の巨人を捕まえ帰還した。


ライナー、ベルトルト、アニからは出来る限りの情報を聞き出され、その後、彼らの身柄は調査兵団に預けられる事になった。

壁外遠征帰還の翌日―――


クリスタ「おはよう、ソニー、ビーン!」

ソニー「おはよう、クリスタ。」

ビーン「怪我してるよ。大丈夫?」

クリスタ「これくらい大丈夫だよっ!」

エレン「…こいつら、喋り方が人間に近づいて来てますね。」

ハンジ「あぁ、少しだけど感情らしきものも確認できるようになったよ。相変わらず記憶は戻らないみたいだけどね。」

ハンジ(あれから定期的にクリスタと接触させるようにしているが、それの影響か少しずつ人間に近づいて来ている。)

ハンジ(昨日の壁外遠征でもクリスタが接触した事でアニ、ライナー、ベルトルトを巨人から出すことが出来たらしい…)

ハンジ(それと、アルミンから聞いた話…。巨人の正体は、まさか…)

超大型、鎧、女型捕獲から1週間後


コニー「…ライナーたち、どうなるのかなぁ。」

アルミン「1ヶ月くらいは内地に拘束されるらしいよ。その後は調査兵団に預けられるみたいだけどね。」

サシャ「…んー…」

クリスタ「どうしたの?サシャ…何だか難しい顔して。」

サシャ「何でしょう。何だか胸騒ぎがするんですよ。落ち着かないというか…」

コニー「腹が減っただけじゃねぇか?」

サシャ「失礼な、そんな事ありませんよ!」

クリスタ「サシャは勘がいいからねぇ…」

バタンッ!!

ジャン「お前ら、今すぐ出発の準備をしろ!!」

クリスタ「おわっ!?」

アルミン「ジャン、何かあったの!?」

ジャン「コニー…お前の故郷、ラガコ村に巨人が発生したらしい。」

コニー「何だって!?」ガタッ!

サシャ「急いで行きましょう!!」バタバタ

ジャン「…あと、出現した巨人の中に毛むくじゃらの巨人と、訓練所の時に現れた巨人……ユミルの巨人がいるらしい。」

クリスタ「!!!ユミルが!?」


アルミン「何が起こっているんだ…」

時は少し戻り
ラガコ村ーーー


???「村の皆さん、最近この辺りで病気が流行しています。ですが心配いりません。ここに予防注射を持って来ました。」

村人「うちの子にもお願いします!」

???「大丈夫です…全員分ありますから。」

「待ちな。」

???「!!」

ユミル「あんた、その注射で何するつもりだ?」

???「…」

ユミル「そこの奥さんも、あんな注射は止めておいた方がいい。」

村人「え?」

???「何ですか?お嬢さんは。」

ユミル「…その注射の中身、何が入ってんだ?」ガシッ

村人男「おい、てめぇ、まさか予防注射を一人占めしようってんじゃないだろうな?」グイッ!

ユミル「…!?は!?違う!!」

村人C「そうだ、そいつはきっと一人占めする気だ!抑えてろ!!」

ユミル「おい、待て、やめろ!!」

コニー母「…あんな若い娘に大の男が力で押さえ付けるなんて、酷いんじゃないですか?」

村人C「あいつは注射を一人占めしようとしたんだ。自業自得だよ。」

コニー母「…」

???「さぁ、奥さんにも打ってあげるから来なさい。」

ユミル「…っ!!」


ユミル(くっ、もう結構な人数が打たれちまった。今はまだ大丈夫だが時間がたてば…)

ユミル「離しやがれぇっ!!」グググッ

村人C「この、大人しくしろ!」

ユミル「うおぉぉっ!!」ガリッ


カァッ!!!

ユミル巨人「…」シュウゥゥゥ

村人C「きょ…きょじ」

「うわぁぁぁぁぁ!!巨人だあぁぁぁ!!」

ユミル巨人「…!」グオッ
グシャッ!!

???「ちっ!」タタッ

ユミル巨人(逃がすかよ…)ダダダッ

???「…」

???「仕方ない、お前も村人も全て消すか。」ガリッ

カッ!!

ユミル巨人「!!」

獣の巨人「…」シュウゥゥゥ


巨人「グオォォォッ」
巨人「…」
巨人「ニタァ」

村人「お、おい何で巨人に…なってんだよ!!!」

ユミル巨人(ぐっ、注射打たれた奴等が巨人になったか!)

村人「うわぁぁ!」タタッ

巨人「ニタァ」ズシンズシン

ユミル巨人「!!」ガシッ

巨人「!」

村人「…!」

ユミル巨人(くそ、何で赤の他人を庇ってんだわたしは…)

獣の巨人「村人の避難の時間を稼ぎながら戦う気か…この数に勝てるかな?」

ユミル巨人(確か無知性巨人は、ただの人間より知性巨人を優先して狙ってくるはずだ…いつまで持つか。)

ーーーーー調査兵団

クリスタ「…」ダダダッ

コニー「くそ、なんでだ、何で俺の村に巨人が出るんだよ!!壁も破られてないのに!!」

サシャ「…とにかく急ぎましょう。早く村人たちを助けないと。」

ジャン「見えてきた、あそこか。」

アルミン「…あれは!!村人たちが逃げてきた…?」

村人「はぁ…はぁ、あんたたち、兵士か?早く、助けてくれ!」

コニー「おい、何があったんだ!?」

村人「コニー!?巨人が巨人が現れて…うわぁぁ!」

ジャン「気が動転してるな。」

アルミン「仕方ないよ…急に巨人が現れてたら誰だって恐ろしい。」

クリスタ「とにかく急ごう!!コニーの村を助けるんだ!!」ズギューーーンッ

コニー「俺も行くぞ!!」ズギューーーンッ

サシャ「全力で行きます!!」ズギューーーンッ


クリスタ「…あれは!ユミルと、獣野郎!!」

ユミル巨人(…!クリスタ、調査兵団か!)

クリスタ「ユミル!何があったの!?ボロボロだし…どうしたの!?」

サシャ「何事ですか、ユミル!?」

ユミル巨人「…」ベリッ

ユミル「クリスタ!サシャとお前らも!ここにいる巨人は殺さない方がいい!?」

クリスタ「え!?」

コニー「何でだよ、やらなきゃ村の人たちが…」

ユミル「こいつらは、お前の村の奴等が巨人になった姿だぞ?」

コニー「なっ!?どういう事だよ、おい!?」

ユミル「あいつにやられた…獣の巨人にな。」

獣の巨人「…」

エレン「…!この巨人が全員村人だと!?」

ミカサ「…ぐっ!!」ピタッ

ジャン「だからかって…ほっといたら人間を襲うんだろうが!?」

リヴァイ「ジャンの言う通りだ。…やらなければ被害が増えるだけだぞ。」ジャキッ

コニー「ま、待ってください!殺さなくても他に方法は無いんですか!?」

リヴァイ「…」グッ

クリスタ「くそぉ、どうすんのさっ!!」

アルミン「…」

アルミン「クリスタ」

クリスタ「!」

アルミン「…前に君が巨人化したって話、覚えてるかい?」

クリスタ「…うん、話だけなら。自分では覚えて無いけど。それに…今はどうやって巨人になったかも覚えてないから…」

アルミン「なんとか…今、できないか?」

クリスタ「え!?だから…やり方とかわからないし、何で巨人になれたかもわからない…それに、何でいきなりそんなことを」

アルミン「…あの時の僕の予想が正しければ、この状況を何とか出来るのはクリスタだけだ。」

クリスタ「…」

アルミン「いきなりこんな無茶を言って悪いとは思う。でも、このままだと…」

アルミン「本当に、コニーの村人たちをころさなきゃいけない。」

クリスタ「…っ!!」


クリスタ「そんなのは…嫌だ。」

獣の巨人「…」

クリスタ「…あの、獣野郎…」

クリスタ「…どいつも…こいつも…」

クリスタ「人の生命を、簡単に踏みにじりやがって!!!」ダンッ

クリスタ(力が欲しい…このクソッタレな世界を、変えるほどの力が!!!)


アルミン「…!!」

クリスタ「うわあぁぁぁっ!!!」ガリッ



カァッ!!!



クリスタ巨人「…」バサッバサッ

ユミル「…!?」

ユミル(あいつ…巨人になれたのか!?)

エレン「なんだ…あれ。」

ミカサ「空を飛ぶ巨人…」

ジャン「あいつも、あんな力を持ってやがったのか…」

コニー「…あの時の…」

サシャ「クリスターっ!!」

クリスタ巨人「…」バサッバサッ

アルミン「クリスタ、君ならやれるはずだ。あの村人たちを助けられる!」

クリスタ巨人「…」ビュウゥゥゥッ

ガシッ

巨人「…!」

エレン「巨人を捕まえた?」

クリスタ巨人「…」

巨人「…」
巨人「」シュウゥゥゥ

ミカサ「巨人が…消えていく。」

ジャン「巨人の消えた場所に人が出てきた…。」

コニー「…!あ、あれは…」

コニー母「うっ、うう…」

コニー「母ちゃん!」ダッ

クリスタ巨人「…」ビュウゥゥゥッ

アルミン(やはり…そうだ。クリスタの巨人の力は…)

アルミン(巨人を人間に戻す事だ。)

アルミン(そして…それと同時にもうひとつわかった。)

アルミン(ここの村に現れた巨人だけじゃない。恐らく…世界中にいる巨人が、本来は人間だったんだ。)

ユミル(クリスタ…お前は。とんでもない力を持ってたみたいだな。)

獣の巨人「…ふん、引き上げるか。」

エレン「待てよ。」

獣の巨人「!」

エレン「これで存分に戦える…お前だけは許さねぇ!!」ガリッ

カッ!!

エレン巨人「…」シュウゥゥゥ

コニー「俺の村を無茶苦茶にしようとしやがって!絶対に逃がさねぇぞ!!」ビューン

サシャ「私達の怒りの鉄槌を受けなさーい!!」ビューン

ミカサ「お前は…削ぐ。」ギュー-ン

ジャン「奴を逃がすな、ここで倒すぞ!!」ビューン

獣の巨人「うるさいハエ共め!」

ガキン ガキン ガキン ガキン!!!!

ミカサ「…ちっ!」

ジャン「こいつも硬化出来るのか!?」

エレン巨人「グオォォォッ!!!」ブオンッ

獣の巨人「遅いな」ヒュンッ

サシャ「くっ、固いし早い…」

コニー「くそぉ、絶対に負けねぇ!!」

ユミル巨人「…!!」ブオンッ

獣の巨人「鬱陶しいなぁ」バチンッ

ユミル巨人「ギャッ!!」ドゴーーン!!!

ジャン「なんてパワーだ、ユミルの巨人が吹っ飛ばされた!!」

獣の巨人「俺をあの三バカと同じに思うなよ。」



アルミン「もう少しだ、クリスタ!元に戻った村人は僕に任せて!!」

クリスタ巨人「…」コクッ

アルミン(今回は自分の意識を保ってるみたいだ…。それにしても。)

アルミン(誰が、何のために、人間を巨人にしようだなんて考えたんだ…)

エレン巨人「グアァッ!!」ブオンッ

獣の巨人「ふんっ」ガシッ

ポイッ

エレン巨人「!!!」ドシャッ

獣の巨人「まとめてくたばりな。」ブンッ!!

コニー「うわぁ、巨大な岩を投げてきた!!」

ジャン「逃げろ!!」

ズドオォォォンッ!!!

ミカサ「はぁ…はぁ、こんなに強いなんて…」

サシャ「どうやって倒すんですか、あんなの!?」

獣の巨人「…」ダダダッ

ジャン「逃げる気だ、追え!」ギューン

ミカサ「壁に向かって行ってる…壁を越えられたら…終わりだ。」ドギューン

コニー「絶対に行かせねぇ!!」ギューン

サシャ「待たんかいっ!!!」ギューン

エレン巨人「グオォォォッ!!!」ズシンズシンズシン

獣の巨人「残念だったな、じゃあね。」ガシッ

ジャン「壁を登ってやがる!」ギューン

ミカサ「200%の力を引き出す!!」ズグォォォォォォンッ!!!

コニー「待ちやがれぇぇぇっ!!!」ギューン

サシャ「逃げんなあぁぁぁいっ!!!」ギューン

エレン「グオォォォッ!!!」ズシンズシンズシンズシンズシンズシン


獣の巨人「もう遅いっての。さて、帰るか…」


ガシッ


獣の巨人「え?」

クリスタ巨人「…」バサッバサッ

アルミン(クリスタの上)「逃がさないぞ、獣の巨人!!」


獣の巨人「…あちゃあ…」

ユミル巨人「…!」ガシッ!

獣の巨人「やべ、足も捕まれた!!」

クリスタ巨人「…」バサッバサッバサッ

カァッ!!

獣の巨人「…な、なんだ、力が抜けていく…巨人の力が失われていく!?」

獣の巨人「お前の仕業か!?」

クリスタ巨人「…」バサッバサッバサッ

アルミン「みんな、今だ!今ならこいつは、動けないし硬化も出来ないはずだ!トドメを刺せ!!」

ジャン「よし、行くぞ、一斉に叩け!!!」ギューン

コニー「くたばれえぇぇぇっ!!!」ギューン

サシャ「うおぉぉぉぉっ!!!」ギューン

ミカサ「削ぐっ!!!」ズグォォォォォォンッ

エレン巨人「アアアアアァァァァァッ!!!!!!」ブオンッ!!!


獣の巨人「グオォォォッ!!!!!?」











そして彼等は…巨人化した村人たちを救い、獣の巨人を倒す事に成功した。

調査兵団拠点ーーー

クリスタ「…久しぶりだね、ユミル。」

ユミル「あぁ…元気そうで何よりだ。」

クリスタ「…」

ユミル「お前…あんな力持ってたんだな。」

クリスタ「うん…ねぇ、ユミル。」

ユミル「ん?」

クリスタ「アルミンからも聞いたんだけど…巨人の正体って、やっぱり…」

ユミル「…あぁ、お前の思ってる通りだろ。」

クリスタ「…よし、決めた。」

ユミル「…」

クリスタ「私は…この力を使って、全ての巨人を人間に戻してみせる。」

クリスタ「そしていつか…みんなで探検に行けるような世界にする!!」

ユミル「長い道のりになるだろうな。」

クリスタ「それでもいいよ…何年かかっても、いつか、平和な世界が来るのなら!!」


そして、1ヶ月後…


クリスタ「さぁ!今日からいよいよ、イェーガー宅の地下室まで壁外遠征だよ!みんな、頑張ろうー!!」

サシャ「おー!」
コニー「おー!」

ユミル「…ったく、訓練生の頃から変わってねぇな、あいつら。」

アルミン「うん…もう色々と大変だったよ…慣れたけどね。」

サシャ「地下室って何があるんでしょう!?やっぱり美味しい食べ物がいっぱいあるんでしょうか!?」

コニー「ふん、バカだなぁ…きっと巨大ロボットが封印されていてだな…」

クリスタ「うひゃー!ロボットロボット!!」


ジャン「朝から騒がしいなお前らは…」

ミカサ「子供が元気なのはいいことだ。」

エレン「子供って…俺たちは兵士だぞ。」

ライナー「よう、お前らおはよう。」(クリスタ結婚しよ)

ベルトルト「みんなおはよう。」(クリスタおはようクリスタ)

アニ「うるさいなぁ…この部屋。」(元気なクリスタ可愛い。)

ジャン「おぉ、そういえばお前らも今日から調査兵団だったな。」

エレン「…」

ライナー「エレン…お前が俺たちを憎むのは分かる。だから俺たちも、言い訳をして許して貰おうとは思わない。」

ライナー「だが、俺たちも、俺たちに罪を償う為…調査兵団に参加するつもりだ。改めてよろしく頼む。」

エレン「…あぁ、よろしくな。ライナー。」

訂正


そして、1ヶ月後…


クリスタ「さぁ!今日からいよいよ、イェーガー宅の地下室まで壁外遠征だよ!みんな、頑張ろうー!!」

サシャ「おー!」
コニー「おー!」

ユミル「…ったく、訓練生の頃から変わってねぇな、あいつら。」

アルミン「うん…もう色々と大変だったよ…慣れたけどね。」

サシャ「地下室って何があるんでしょう!?やっぱり美味しい食べ物がいっぱいあるんでしょうか!?」

コニー「ふん、バカだなぁ…きっと巨大ロボットが封印されていてだな…」

クリスタ「うひゃー!ロボットロボット!!」


ジャン「朝から騒がしいなお前らは…」

ミカサ「子供が元気なのはいいことだ。」

エレン「子供って…俺たちは兵士だぞ。」

ライナー「よう、お前らおはよう。」(クリスタ結婚しよ)

ベルトルト「みんなおはよう。」(クリスタおはよう)

アニ「うるさいなぁ…この部屋。」(元気なクリスタ可愛い。)

ジャン「おぉ、そういえばお前らも今日から調査兵団だったな。」

エレン「…」

ライナー「エレン、お前が俺たちを憎むのは分かる。だから俺たちも、言い訳をして許して貰おうとは思わない。」

ライナー「だが、俺たちも、俺たちなりに罪を償う為に調査兵団に参加するつもりだ。改めてよろしく頼む。」

エレン「…あぁ、よろしくな。ライナー。」

ハンジ「やぁ、みんな!」バタンッ

エレン「ハンジさん!」

ハンジ「ふふふ、まだ他にも今日から所属する新しいメンバーがいるのさ。紹介するよ。」

アルミン「へぇ…聞いてなかったな。」

エレン「…あ、もしかしてあの二人ですか?」

クリスタ「やっと参加出来るくらいになったんですね!」

ハンジ「うん、ほら入っておいで。」


ソニー「ソニーです。」

ビーン「ビーンです。」

アルミン「ソニーとビーン!?」

ジャン「ハンジさんが生け捕りしてた奴等か!?」


クリスタ「えっへっへ。私が人間に戻してあげたのさ!」

ハンジ「うん。それから、この二人は調査兵団に参加したいって言うもんだから訓練させてたのさ。元から強かったみたいだからすぐに兵士になれるようになったよ。」

ハンジ「人間になると二人ともイケメンだろ?」

ソニー「いやいや…」

ビーン「そんな事無いですよハンジさん。」

クリスタ「さぁ、新しい仲間達も加わったところで!」

クリスタ「地下室までレッツゴーだ!!」

そして、イェーガー家地下室へーーー


エルヴィン「これより壁外遠征を開始する。今回の目的は、イェーガー家の地下室だ!!」

「うおぉぉぉぉっ!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ッ!!!!!



サシャ「…!」ピクッ

コニー「どうした、サシャ!」

サシャ「前方より巨人の匂いが多数!!」

アルミン「よし、みんな戦闘準備だ!」

ソニー「初めての戦闘だな…やるぞ、ビーン」

ビーン「あぁ、遅れるなよソニー!」

ミカサ「私の100%を越えた力…見せてやる。」ジャキーンッ


ジャン「行くぞ、お前らも巨人化を許可する!!」

クリスタ「よっしゃあぁぁぁっ、行くぞぉ!!!」

ロッキー「ブルルルルッ!!」パカラッパカラッ

ユミル「突っ込みすぎんなよ!クリスタ!」

クリスタ「おう、わかった!!」ズギューーンッ

クリスタ「うおぉぉぉぉっ!!!」ガリッ

ユミル「本当にわかってんのか!?」ガリッ

エレン「行くぞ!」ガリッ

ライナー・ベルトルト・アニ「おう!!!」ガリッ


クリスタ「巨人兵団、進撃だぁ!!」


カァッ!!!!!!


クリスタ巨人「…」バサッバサッ
エレン巨人「…」シュゥゥゥ
ユミル巨人「…」シュゥゥゥ
超大型巨人「…」シュウゥゥゥ
鎧の巨人「…」シュウゥゥゥ
女型の巨人「…」シュウゥゥゥ


アルミン「行くぞ、進めぇっ!!!」


┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ドドッ!!!

ーーーその後、彼等は圧倒的な力で被害をほとんど受けず地下室まで到達する事に成功…
更に、ウォール・マリアの奪還も果たし、ウォール教から壁の秘密を聞き出す事にも成功した。



そして、1年後…


エルヴィン「調査兵団の諸君…我々はついにここまで来た。この一年間で多くの謎を解明する事に成功した。」

リヴァイ「…」
ペトラ「…」
オルオ「…」
エルド「…」
ハンジ「…」
ソニー「…」
ビーン「…」

エルヴィン「諸君らは、よく頑張ってくれた。奇跡的にも、今年の被害者はほとんど出ることがなかった。我々が手にしたこの多くの情報により、人類の明るい未来は…もうすぐそこまで来ている。」

エレン「…」
ミカサ「…」
アルミン「…」
ジャン「…」
サシャ「…」
コニー「…」
ユミル「…」
ライナー「…」
ベルトルト「…」
アニ「…」

エルヴィン「そして、壁内から協力してくれた駐屯兵団、憲兵団の一部の方々にも感謝する。」

マルコ「…」
ナイル「…」
ピクシス「…」


エルヴィン「…明日、我々はついに壁の中の本当の黒幕に立ち向かう。」

エルヴィン「彼女…ヒストリア・レイスに、我々が知り得た全ての謎を多くの者の前で公表してもらう。」

クリスタ「はっ!!」ドンッ

エルヴィン「ヒストリアが謎を話している最中、間違いなく何者かが暗殺しようとしてくるだろう。我々は彼女を全力で護衛する。」

エルヴィン「明日で全てが決まる。心臓を捧げよっ!!」ドンッ


「はっ!!」ドンッ

食堂―――

クリスタ「…ふぅ…」

ユミル「なんだお前、緊張してんのかよ?らしくねぇな。」

クリスタ「私だって緊張くらいするよ!」

アルミン「自分に全てが懸かってるからね…でも、絶対に成功させなきゃならない。頑張ろう、クリスタ。」

クリスタ「うん…やってやるぞ…、明日、必ず作戦を成功させてやる。」

サシャ「えぇ!私たちが全力でクリスタを守ります!」

コニー「へへ、だから安心しな!」

クリスタ「うん…、みんなも気をつけてね?」

アルミン「僕たちもしぬつもりなんか無いから、大丈夫だよ。クリスタはクリスタのやるべき事に、集中すればいい。」

クリスタ「…うん!」

エレン「しかし、お前に全てが懸かってるとはな…前からは想像つかねぇな。」

ユミル「あぁ、入団式からいきなり本名ぶちかましてアホかと思ったよ。」

ミカサ「たまに訓練中に遊んで怒られていた。」

クリスタ「いやいや、照れるなー」


マルコ「やぁ、みんな久しぶり。」

クリスタ「マルコ!」

ジャン「よぉ、久しぶりだな。俺たちがここまで来れたのはお前のおかげでもあるんだぜ?」

エレン「あぁ、マルコが壁内で中央の事を色々調べたりしてくれたからな。」

マルコ「はは、仲間の為に頑張っただけだよ。それに…僕一人じゃここまで来れなかった。ナイル団長や、そこにいるマルロやヒッチも協力してくれたおかげさ。」

マルロ「俺も、腐った世界を正したいと考えているからな。」

ヒッチ「私は暇潰しに付き合ってやっただけだよ。」

クリスタ「まる子とビッチ?」

マルロ「マルロだ!」

ヒッチ「次言ったらぶっ飛ばすぞ!」

クリスタ「ごめん!!!」

マルロ「ん、あ、あぁ…」

ヒッチ(素直に謝られると逆に困るわ…)

マルコ「二人ともこっちに来なよ、みんないい奴等だからさ。」


コニー「あぁ、お前おれの飯取ったろ!?」

サシャ「目の前に獲物があったから取っただけです!」

クリスタ「サシャ、これ美味しいよ!」

サシャ「え!どれですかどれですか!?」

ユミル「騒がしい奴等だ、全く。」

アルミン「はは、まぁ今日はいいじゃないか。」


「…ふっ、訓練生の頃から変わっておらんな。」

アルミン「!」

クリスタ「この声は!」

キース「だが、兵士としては立派に強くなったようだ。よくここまで頑張ったぞ、お前たち。」

コニー「キース教官!」

サシャ「お久しぶりです!」

キース「あぁ。お前たちもよく成長した。」

アルミン「…まさか、キース教官も…」

キース「うむ…明日の作戦は私も参加する。ヒストリア、人類の未来の為に…頼むぞ。」

クリスタ「はっ!!」バッ


翌日―――

クリスタ「…」

エルヴィン「いよいよだ、ヒストリア。」

エルヴィン「まずは、ウォール・シーナの広場に多くの者に集まってもらう事になっている。君にはそこで全てを語ってもらう。」

クリスタ「はい!」

エルヴィン「そして、この広場でヒストリアの護衛につくものは、私、ナイル団長、ピクシス司令、ザックレー総統、リヴァイ班、憲兵団の精鋭数人と…本人の希望でユミルだ。」

エルヴィン「後はそれぞれ、調査兵団と、駐屯兵団、憲兵団の一部が少数の班を組み周りの護衛を行う。」

クリスタ「…」

エルヴィン「周りが気になるかも知れないが…気にしてはダメだ。とにかく、話す事に専念してくれ。」

クリスタ「はい!」


ザックレー「…久しぶりだな、君。」

クリスタ「あ、審議所にいたお爺ちゃん!」

ザックレー「やはり君がヒストリアだったか。」

クリスタ「え、バレてたの!?」

ナイル「俺も薄々だが感づいてたぞ…言わなかったがな。」

クリスタ「あちゃちゃー」


ーーーーーーーウォール・シーナ広場


「…出来るだけ多くの人が集まって欲しいってどういう事だ?」

「駐屯兵団や憲兵団もいるぞ。」

「調査兵団は何を考えてるんだ?」



クリスタ「…」ザッザッ

「お、何か可愛い子が出てきたぞ。」

「何が始まるんだ?」

クリスタ「…」

クリスタ「皆さん…今日は、お集まりいただきありがとうございます。」

ユミル「…」

クリスタ「出来るだけ多くの人に伝えたい事があり、ここに、集まってもらいました。」

「………」


クリスタ「まず、最初に私の名前は…」

クリスタ「ヒストリア・レイスです。」


ウォール・シーナ内 建物

中央憲兵「…あの小娘、余計な事をペラペラと…」ジャキッ

中央憲兵「しねっ」

???「ふんっ!!」ドフッ

中央憲兵「グオっ!?」ドサッ

ライナー「俺の天使クリスタに銃を向けるとは…この不届き者が。」

ベルトルト「何を言ってるんだライナー。僕らのクリスタだろ。」

アニ「あの娘の命を狙いやつは容赦しないよ…」




サシャ「そこにいますねっ!!」バッ

中央憲兵「見つかった!?」

サシャ「私の嗅覚聴覚視覚と味覚をバカにしないでください!!」

コニー「このやろう、ボコボコにしてやる!!」ボカスカ

中央憲兵「イタイッ!」




中央憲兵「…」ジャキッ

ミカサ「っ!あそこに銃を持った男が!!」

エレン「オラァ!!」ドガッ!

中央憲兵「ぐふっ!」



ミカサ「はぁっ!!」ドゴォ!!!

中央憲兵「うわぁぁぁぁぁっ!!」ヒューーーン


キラーン


エレン「吹っ飛びすぎだろ!?」

ミカサ「私は限界以上の力を引き出せるようになった…」

中央憲兵2「このガキ共め!」ガシッ

エレン「ぐっ、しまった!」

ミカサ「エレン!!」

中央憲兵2「はは、近づいたらこいつの首を跳ねてやるぞ!?」

ギュイィィィッ

???「ふんっ!」バシッ

中央憲兵2「はうっ!?」ドサッ

エレン「はぁ、はぁ…助かった…」
ミカサ「あっ!」

ハンネス「よう、お前ら。危ないところだったな。」

エレン・ミカサ「ハンネスさん!!」

広場近く―――

ジャン「ふんっ!」ドカッ

中央憲兵「うっ…」ドサッ
ジャン「そっちはどうだ、マルコ。」

マルコ「あぁ、こっちも何人か捕らえた。想像していたより多いよ。」

ジャン「そうだな…やっぱり中央の奴等には既にこの作戦を気付かれていたのかも知れねぇ。」

マルコ「でも、失敗する訳にはいかない。」

マルロ「おい、大変だっ!!」

ジャン「ん?」

ヒッチ「早くこっち来て、どうすればいいのかわかんない!」

マルコ「どうした?」


ジャン「…これは!?」

チッチッチ…

マルコ「爆弾か…」

マルロ「どうする…?」

ヒッチ「ヤバいって、いつ爆発するかわかんないよ!」

ジャン「とりあえず、急いで団長たちに報告だ。死んだら全てが無意味だ。まずは広場と周辺にいる奴等を急いで避難させる。」

マルコ「そうだね…」

「大丈夫だ、私が解体してみせよう。」

ジャン「!」


「……」カチャカチャ


「…これでもう爆弾は動かない。君たちは急いで周辺の警戒に戻ってくれ。」

マルコ「…あの人、何者なんだろう?」

ジャン「さぁな、だがおかげで助かった。今はそれより、ヒストリアを守ることを優先するぞ。」

「…」

「エレン…私の息子よ。よくここまでやれた。今まで色々と迷惑掛けた…次に会った時は父親らしい事をしてやらないとな。」

「エレン、ミカサ、アルミン…そして、ヒストリア。」

「人類の未来を…頼んだぞ。」


中央憲兵「ぐぁっ!」ドサッ

ソニー「…クリスタは、僕たちにもう一度、人間としての人生を取り戻させてくれた恩人だ。」

ビーン「あぁ、だから絶対にしなせやしないさ!!」

ハンジ「行くぜ、ソニー、ビーン!」



ウォール・シーナ内 広場

ヒストリア「ーーそして、この壁の中には…」


「…ヒストリア」


クリスタ「!」

「しね!」ガチャッ

ユミル「やらせるかよ!」ドゴォ

「うっ!」ドサッ


「ヒストリアを黙らせろ!」
「ころせ!」


ユミル「ちっ!!」

エルヴィン「…やはり、この中にもヒストリアを狙うものが何人かいたな。」

ザックレー「あぁ、予想通りだ。」

キース「…実戦で体を動かすのは、久しぶりだな。」ザッ

ナイル「…お前たち、ヒストリアを守れ!」

ピクシス「彼女に指一本触れさせるで無いぞ!」

小鹿隊長「はいぃっ!!」

リヴァイ「俺たちも行くぞ。」

エルド・グンタ・ペトラ・オルオ「了解!」

中央憲兵×4「…」ギュイィィィッ

ペトラ「あ、上からも4人が立体機動で攻撃してきます!」

リヴァイ「あいつらは俺1人で充分だ。お前らはヒストリアの側にいろ。」チャキッ

バシュウゥゥゥッ

リヴァイ「…立体機動で、俺達に敵うと思うな。」グルッ

ビシュッ ビシュッ ビシュッ ビシュッ!!

中央憲兵×4「」ドサッドサッドサッドサッ

オルオ「凄い、一瞬で全滅させた!!」

ペトラ「しかも峰打ち!!」

ユミル「ここは私らに任せてお前はお前のすべき事をやれ、ヒストリア!」

クリスタ「…うんっ!!」


中央憲兵「…ふっ、ここは誰にも気づかれまい。一番分かりにくい場所だからな…」

中央憲兵「一発で楽にしてやる。」ガチャッ

ジャキンッ!

中央憲兵「!?」

アルミン「…銃を下ろせ。やっぱりここにもいると思ったよ。」

中央憲兵「み、見つかっただと…」

アルミン「…クリスタの邪魔はさせない!」






ーウォール・シーナ内 ???―


「おい、余計な事を喋ってる小娘は始末できたのか!?」

「それが、刺客を送っているんですが…ことごとくやられてしまい。」

「ええい、ここまでやらせてどうする気だ!!」

「…もう、仕方あるまい。あれを出せ。」

「え、しかし、そんな事をすれば、この壁の人類は…」

「いい、どうせいつかは滅ぶ運命だった…」

「これで世界は終わりだ。」

ウォール・シーナ内 広場

クリスタ「…以上で、終わりです。

ザワザワ ザワザワ


ユミル「…」

団員「団長!大変です!」

エルヴィン「どうした?」

団員「か、壁が…壁が!」

エルヴィン「壁?」

団員「壁が崩れ…中から巨人が現れ、街を破壊し始めました!!」

クリスタ「えっ!!!」

ユミル「なんだと!?」

団員「超大型クラスの巨人が…大量に、一斉に向かってきます!!!」

ドシーン ドシーン ドシーン



ユミル「くそっ、ここまでやるか…何て奴等だ!」

クリスタ「ユミル、文句言ってる暇は無いよ…!戦うしか無いんだ!」

ユミル「あぁ…、そうだな。」

クリスタ「おいで、ロッキー!全速力だ!」

ロッキー「ブルルルルッ!!」

クリスタ「ユミルも乗って!」

ユミル「あぁ!ここで負ければ全てが台無しだ…敗北は許されない。」

クリスタ「うん!」

クリスタ「行くぞぉ、いざ出陣だぁ!!」



エレン「おい、アルミン!凄い足音が聞こえるぞ!」

アルミン「…あぁ、壁の巨人達が出てきたんだ…。」

ジャン「一般市民まで全て滅ぼす気なのかよ!?」

マルコ「まさかこんな事までしてくるなんて…」

ミカサ「ハンネスさんは先に巨人の方へ向かった。私たちも行こう。」

ライナー「お前ら!とんでもないことになってるな!」

アルミン「ライナー!」

ベルトルト「…僕の巨人と同じくらいの大きさか、そしてあの数…」

アニ「まるで地獄だね…壁外でもこんな光景は見た事ないよ。」

クリスタ「それでも私達は勝たなきゃいけない!!」パカラッパカラッパカラッパカラッパカラッ!!!

ユミル(馬が早すぎて落ちちまいそうだ…)

アルミン「クリスタ、そっちは無事に終わったのかい!?」

クリスタ「うん!あとはあの巨人たちだ!」

サシャ「あ、あんなの…勝てるんですか…?」

コニー「怖ぇけどやるしかねぇだろ!?」

クリスタ「大丈夫、皆で戦えば勝てるよ、サシャ!」

サシャ「…はい!」

クリスタ「行こう、サシャ!コニー!これが最後の戦いだ!!」

サシャ・コニー「おー!!」


キース「そうだ、我々は兵士として、命ある限り人類の脅威と戦い続けねばならん!」ザッ

クリスタ「キース教官!」

キース「…お前たちは皆…1人も欠ける事なく今まで生き抜いてきた。」

キース「貴様らならやれるはずだ!最後まで戦い抜け!心臓を捧げよ!!!」

ミカサ「はっ!!」ドンッ
ライナー「はっ!!」ドンッ
クリスタ「はっ!!!!!」ドンッ
エレン「はっ!!」ドンッ
アニ「はっ!!」ドンッ
ジャン「はっ!!」ドンッ
コニー「はっ!!」ドンッ
サシャ「はっ!!」ドンッ
マルコ「はっ!!」ドンッ
アルミン「はっ!!」ドンッ
ベルトルト「はっ!!」ドンッ
ユミル「はっ!!」ドンッ

ライナー「よし、やるぞ…アニ!ベルトルト!」

ベルトルト「あぁ!」

アニ「この世界と…クリスタの為に!」

カアッ!!

鎧の巨人「…」シュウゥゥゥ
超大型巨人「…」シュウゥゥゥ
女型の巨人「…」シュウゥゥゥ


エレン「…アルミン、ミカサ。こいつらを倒して、人類の自由を取り戻し、外の世界を探検しに行くぞ。」

ミカサ「うん。」

アルミン「あぁ、エレン!僕たちは死ぬわけにはいかない!」

エレン「これ以上あいつらの好きにはやらせねぇ、まとめて駆逐してやる!!」ガリッ
ドオォォォッ!!

エレン巨人「グオオォォォッ!!!」

ミカサ「私も全ての力を出し切って戦おう。」ジャキンッ

ジャン「必ず生きて帰るぞ!」バシュッ

マルコ「あぁ!」バシュッ


クリスタ「ユミル!サシャ!コニー!アルミン!ついてこーい!!!」ギュイィィィッ

ユミル「バカ、すぐ突っ込むのは最後まで変わらねぇんだな!」バシュッ

サシャ「私の全開パワーを見せたるわぁ!!」バシュッ

コニー「燃えてきたぜえぇぇっ!!」バシュッ

アルミン「心配だから僕も行こう!!」バシュッ


クリスタ(…ここまで来たんだ。こんなところで終わらせはしない。私は自由を手にいれるんだ!!)ガリッ

カアッ!!!

クリスタ巨人「…」バサッバサッ

壁の巨人「…」ズシンズシンズシン

クリスタ巨人「!」ガシッ

壁の巨人「…」
壁の巨人「」シュウゥゥゥ

クリスタ巨人(こいつらにも私の力は効く、戦える!)

アルミン「クリスタ!相手は数が多い、無茶はするなよ!」

クリスタ巨人「…」

クリスタ(今回は…無茶でもしなきゃ勝てない!)ビュウゥゥゥ!!

壁の巨人「」シュウゥゥゥ

ユミル「!おい、クリスタ、囲まれるぞ!!」

クリスタ巨人「!」

壁の巨人「…」ガシッ

クリスタ(しまった…)

ズドォォォンッ!!
ドゴォ!!ズドォォォ!!

アルミン「まずい、クリスタが壁巨人の集団に攻撃されてる!!」

ユミル「くそ、焦りすぎだぞクリスタ!」

サシャ「今、助けます!!」

コニー「クリスタを離せ!!」

バシュッ!!

クリスタ巨人「…」ボロッ

ユミル巨人(…馬鹿野郎が。)

アルミン(ユミルが助けたか…)

ユミル「アルミン…こいつはもう戦えない。安全な場所で休ませてやれ。」

アルミン「…うん。」

ドシーンッ ドシーンッ


超大型巨人「…」ブオンッ

壁の巨人「…」ガシイッ!

超大型巨人「…」ギリギリギリ

ベルトルト(パワーも僕の巨人と同等…厳しい相手だ…)

鎧の巨人「…」ズシンズシンズシン

ドガァッ!!

女型の巨人「…」ビシュッ

バシィィン!!

壁の巨人「…!」ドシャアァァッ!!

ライナー(何とか戦えは出来るが…)

アニ(一体一体にこんなんじゃキリがないね。)

エレン巨人「グオオォォォッ!!」ブオンッ

ミカサ「エレン、横からも来る!」ビシュッ

エレン(倒しても倒してもどんどん来やがる!これじゃらちが明かねぇ…疲れも力も無くなって来やがった…)

エレン巨人「…」ズシィィィッ

ミカサ「!!エレン、大丈夫!?」

ジャン「エレンが動けなくなったら更に厳しくなるぞ!」

マルコ「くそ、数で圧倒的に不利だ…」

壁の巨人「…」ドシーンッ ドシーンッ

ハンネス「キツくても諦めんなよ!諦めの悪さこそ、お前の一番の強さだろうが!」ビューン

エレン巨人「…!」

エレン(だが、ここで諦めたら全てが終わりだ…!」

エレン巨人「グオオォォォッ!!」ズシンズシンズシンズシンズシン

ジャン「おぉ、エレンがまた動き出した!!」

ミカサ「よし…私も、300%の力を引き出す!!」ゴオォォォッ


訂正


ドシーンッ ドシーンッ


超大型巨人「…」ブオンッ

壁の巨人「…」ガシイッ!

超大型巨人「…」ギリギリギリ

ベルトルト(パワーも僕の巨人と同等…厳しい相手だ…)

鎧の巨人「…」ズシンズシンズシン

ドガァッ!!

女型の巨人「…」ビシュッ

バシィィン!!

壁の巨人「…!」ドシャアァァッ!!

ライナー(何とか戦えは出来るが…)

アニ(一体一体にこんなんじゃキリがないね。)

エレン巨人「グオオォォォッ!!」ブオンッ

ミカサ「エレン、横からも来る!」ビシュッ

エレン(倒しても倒してもどんどん来やがる!これじゃらちが明かねぇ…疲れて力も無くなって来やがった…)

エレン巨人「…」ズシィィィッ

ミカサ「!!エレン、大丈夫!?」

ジャン「エレンが動けなくなったら更に厳しくなるぞ!」

マルコ「くそ、数で圧倒的に不利だ…」

壁の巨人「…」ドシーンッ ドシーンッ

ハンネス「エレン、キツくても諦めんなよ!諦めの悪さこそ、お前の一番の強さだろうが!」ビューン

エレン巨人「…!」

エレン(そうだ…ここで諦めたら、全てが終わりだ…!)

エレン巨人「グオオォォォッ!!!」

ジャン「おぉ、エレンが立ち上がった!」

ミカサ「良かった…。私も、300%の力を引き出す!」ゴオォォォッ



バシュウゥゥゥッ

リヴァイ「ふんっ」
ビシュッビシュッ!!

壁の巨人「」ズシィィィッン
壁の巨人「」ズシィィィッン

リヴァイ「…ちっ、ガスがもう切れそうだな。」

ペトラ「兵長!」ビューン

リヴァイ「…そっちの状況はどうだ。」

ペトラ「兵士がどんどんやられて、厳しい状態です。…ヒストリアも倒れたようです…」

リヴァイ「そうか…大きな戦力を失っちまったな…」

オルオ「くそっ…あの馬鹿ガキが。突っ込みすぎるからだ…。」

グンタ「兵長、ローゼやマリアからも壁の巨人が迫って来ています!!」

エルド「このままでは、ガスもブレードも持つか…」

リヴァイ「…そんな事を心配してもどうにもならない。例えどんな状況になろうと最後まで足掻かなければならん。行くぞ。」ジャキンッ


壁の巨人「…」ドシーンッ ドシーンッ


アルミン「はぁ…はぁ…」ザッザッザッ
クリスタ「…」

アルミン(そこら中が巨人だらけでクリスタを休ませれるような場所が無い…くそっ)

アルミン「!!」

壁の巨人「…」ドシーンッドシーンッ

アルミン(まずい、あの巨人…僕を狙って来ている。早く離れないと!)ザッザッザッザッザッ

壁の巨人「…」ドシーンッドシーンッドシーンッ

アルミン「はぁ、はぁ、はぁ、ダメだ…追い付かれる…!」

アルミン「くそ、クリスタだけは守らなきゃダメなんだ!!」ザッザッザッザッザッ

壁の巨人「…」ドシーンッドシーンッドシーンッ
アルミン「…!!!」

ギュイィィィッ

バシュッ! バシュッ!

壁の巨人「」ズシィィィッン

アルミン「…あ」

ソニー「アルミン、大丈夫かい!?」

ビーン「クリスタは一体どうしたんだ!?」

アルミン「ソニー、ビーン、ありがとう!…クリスタは、壁の巨人にやられてしまった。今、休ませる場所を探してるんだ。」

ソニー「そうか…わかった。ここから先には巨人が行かないよう僕らが食い止めよう。」

ビーン「あぁ、だからお前はクリスタを連れて早く行くんだ!」

アルミン「…わかった!ごめん、二人とも!」ザッザッザッ

壁の巨人「…」ズシン ズシン


アルミン「…」
クリスタ「…」

アルミン「…くそ、僕には結局、何も出来ないのか…」

???「そこの娘は…ヒストリア・レイスだな。」

アルミン「!!」

???「…君は、ヒストリアの友達か?」

アルミン「お前こそ誰だ!?」ジャキンッ

ヒストリア父「ヒストリアの父親だ…」

アルミン「!」

ヒストリア父「…」

クリスタ「…」ボロッ

ヒストリア父「…全く、愚かな娘だ…」

ヒストリア父「ヒストリア、お前が余計な事をしなければこんな事にはならなかったのだ。」

アルミン「…なんだと?」

ヒストリア父「大人しく偽名を使い黙って生きていれば良かったのだ。余計な事をしようとするから、自分も、世界も滅ぼす事になってしまった。バカな娘だ。」

アルミン「…クリスタをバカにするな。この子はただ、自由が欲しかっただけだ。平和に暮らせる世界が欲しくて、戦っていたんだ。そもそも、それが、実の娘に向ける言葉か!?」

ヒストリア父「うるさい子供だ…ヒストリアもお前も始末する。お前たち、やれ。」

中央憲兵A「…」ジャキンッ
中央憲兵B「…」ジャキンッ

アルミン「…!クリスタはやらせない!!」ジャキンッ

中央憲兵A「邪魔だガキが!」ビシュッ

アルミン「うっ!」ガキーンッ

中央憲兵B「しねっ!!」ビシュッ

アルミン「うあっ!!」シャッ

アルミン(まずい、腕を怪我した…)

中央憲兵A「ヒストリアの首はもらった!」ダッ

アルミン「…!!」ザザッ
ガキーンッ!

中央憲兵A「えぇい、まだ邪魔をするか!」

アルミン「クリスタは…絶対に、守る!」ギリギリ

ヒストリア父「お前ら、子供1人相手に何をしている!さっさと始末しろ!」

中央憲兵B「こいつ…なかなかしぶとくて…」

中央憲兵A「いい加減くたばれやっ!」ガキーンッ

カランッ

中央憲兵B「よっしゃ、あのガキのブレード飛ばしてやったぜ!」

アルミン「はぁ…はぁ…」

中央憲兵A(何だ、こいつ…怪我もしてブレードも無くしたってのに、全く諦めた目をしない…)

アルミン(僕は昔から、弱かったな…誰かに守られてばかりだった。)

アルミン(そんな僕でも、エレンやミカサ、皆は僕を頼りにしてくれた…信じてくれた。それはわかったんだ。力があればいいって訳じゃないのもわかってる。でも…)

アルミン(それでもやっぱり僕だって、誰かを守れるくらいの強さは欲しい!)

ダンッ!!!

中央憲兵A「!!」

中央憲兵B「!!」

アルミン「こんなところで[ピーーー]るか!全てを終わらせて…生きて帰って!エレンやミカサや…クリスタ、皆と、外の世界を探検するって約束したんだ!!」ゴオッ


訂正


ヒストリア父「お前ら、子供1人相手に何をしている!さっさと始末しろ!」

中央憲兵B「こいつ…なかなかしぶとくて…」

中央憲兵A「いい加減くたばれやっ!」ガキーンッ

カランッ

中央憲兵B「よっしゃ、あのガキのブレード飛ばしてやったぜ!」

アルミン「はぁ…はぁ…」

中央憲兵A(何だ、こいつ…怪我もしてブレードも無くしたってのに、全く諦めた目をしない…)

アルミン(僕は昔から、弱かったな…誰かに守られてばかりだった。)

アルミン(そんな僕でも、エレンやミカサ、皆は僕を頼りにしてくれた…信じてくれた。それはわかったんだ。力があればいいって訳じゃないのもわかってる。でも…)

アルミン(それでもやっぱり僕だって、誰かを守れるくらいの強さは欲しい!)

ダンッ!!!

中央憲兵A「!!」

中央憲兵B「!!」

アルミン「こんなところで諦めるもんか!全てを終わらせて…生きて帰って!エレンやミカサや…クリスタ、皆と、外の世界を探検するって約束したんだ!!」ゴオッ

中央憲兵A(な…んだ、こいつの…この気迫は。)

中央憲兵B(こんな力がどこから…)

アルミン「お前たちの好きにやらせるものか!!」ダダッ

ビシュッ

中央憲兵A「うあぁっ」バシイィン!

アルミン(訓練生の時、エレンとアニから教えてもらった格闘術…僕に力を貸してくれ!)

アルミン「はあぁっ!!」グルンッ

ドカアッ!!

中央憲兵A「あ…がっ」ドサッ

中央憲兵B「な…なんだ、こいつ…」

アルミン「僕は絶対に負けない…この世界を、滅ぼさせやしない!!」ドォッ

バシイィン!!!

中央憲兵B「ぐあぁぁっ!」ドサッ

アルミン「はぁ…はぁ…」ガクッ

ヒストリア父「ば、馬鹿な…あんなひ弱そうな奴が…」

ヒストリア父「…だが、だいぶ疲れは溜まったようだな。これで、一発で楽にしてやる。」ジャキッ

アルミン「…!!」

アルミン(まずい、銃相手は…僕の体ももう、体力が限界だ…)

ヒストリア父「お前はよく頑張った…さらばだ」カチャッ

クリスタ「…アルミンを、しなせはしないよ。」
ヒストリア父「!!」

アルミン「クリスタっ!!」

クリスタ「…ぼんやりだけど、見えてたよアルミン。やれば出来るじゃない。」

アルミン「…体は大丈夫なのかい?」

クリスタ「…絶好調では無いけど、あいつは私にやらせて。」

ヒストリア父「…」

ヒストリア父「…ヒストリア。大人しく私に付き従うなら、ころさないでやるぞ。」

クリスタ「ふん、誰があんたなんかに付き従うもんですか…」

クリスタ「例えどんな理由があろうと…自分の妻をころして、子供を捨てるような奴は許せないわ!!」

ヒストリア父「…なら、始末する。」カチャッ

クリスタ「お前は物騒な事しか言えんのか、このアホがぁっ!!!」ダンッ

ヒストリア父「…」パァンッ!!

クリスタ「うおぉぉぉっ!!!」サッ

アルミン「避けた!!」

ヒストリア父「!!」

クリスタ「ずっと…会いたかったよ。」


クリスタ「クソジジイイィィ!!!」ドゴオォォォッ

ヒストリア父「ぐおえぇぇ!?」ドサッ


クリスタ「…はぁ、はぁ…」ガクッ

アルミン「クリスタ!」ダダッ

クリスタ「…アルミン、ごめんね…あの時、無茶するなって言ってくれたのに…無視して。」

アルミン「いいよ…クリスタも、焦ってたんだろう。」

クリスタ「…」

クリスタ「もう…終わらせよう。」

アルミン「!」

クリスタ「こんな訳のわからない世界は終わらせる…そして、みんなが自由に暮らせる世界を…!」ザッ

アルミン「…」

クリスタ「ねぇ、アルミン。」

アルミン「なんだい。」

クリスタ「全てが終わったら、一緒に、外の世界を探検しようね。」

アルミン「あぁ…もちろんだ。外の世界の色んなものを見て回ろう…」

クリスタ「アルミン…」

クリスタ「…ユミル、サシャ、コニー、エレン、ミカサ、アニ、ライナー、ベルトルト、ジャン、マルコ…みんなを、守る為に…」

クリスタ「もう一度…私に力を!!」ガリッ


カアッ!!!



壁の巨人「…」ドシーンッ ドシーンッ

ユミル巨人「…」ダッ ダッ

ユミル(ダメだ、奴等の数が圧倒的過ぎる…私も、もう限界になってきた。)

ユミル巨人「…」ドサッ

ユミル(…クリスタ、無事に逃げれたろうか…)

サシャ「ユミルー!」ビューン

コニー「大丈夫か、おい!」

ユミル「…もう、私は体が限界だ。巨人になれない…お前らこそどうなんだ。」

サシャ「…ガスもほとんど無いし、ブレードもあと一本しかありません…」

コニー「…もう、ダメかも知れねぇな…」

サシャ「そんな事言わないでください!諦めたらダメです!」

コニー「わかってるけどよ!でも…こんな状況でどうするんだよ!!」

ユミル「…」

ユミル(ここまで…か…)


カアアァァァッ!!!



ユミル「!!!」

コニー「え!?」

サシャ「あの光は…!?」


ドゴォオォォォ!!!


クリスタ巨人「…」バサッバサッバサッ


コニー「あれは…クリスタ!?」

サシャ「クリスター!戻って来たんですね!!」

ユミル「…あの体で、また巨人化できたのか!?」

クリスタ巨人「…」バサッバサッバサッ


クリスタ(私の…みんなの自由を、未来を手に入れる為に…全ての力を!!)

クリスタ「うおおぉぉぉっ!!!!!」

クリスタ巨人「オオォォォォォォッ!!!!!」


カアッ!!!!!


ユミル「な、なんだ!?」


アルミン「クリスタの体から、光が放たれていく…!」





クリスタの巨人から放たれた光は、全ての壁巨人を包んで行き…更に広がり世界全体を覆っていった。

その光を浴びた巨人は次々と姿を消し人間に戻って行った。





そして、この世界から「巨人」という存在はいなくなった。

全てが終わり…
2年後




アルミン「…やっと、この目で見ることができた…これが、海か!!」

エレン「すげぇな、アルミン!本当に広いぜ!!」


ザアァァ… ザアァァ…


ミカサ「すごい…綺麗。」

クリスタ「わーい!わーい!海だー!」バシャバシャ

コニー「気持ちいいぜ!これ!」バシャバシャ

サシャ「飲んでみましょう! ごくごく…しょっぱっ!!!」

ユミル「何やってんだバカ!!」

クリスタ「くらえ、ユミル!」バシャッ

ユミル「どわ、かけんなこの野郎!」バシャッ


ジャン「…ったく、ガキみたいにはしゃぎやがって。」

マルコ「はは、ジャンも混ざればいいじゃない。」

ジャン「俺はそんなガキじゃねぇよ…。だが、まぁ、海ってのは綺麗なもんだな。」

エレン「よし、海も見れたし、もっと他にも探検しようぜ!!」

アルミン「うん!行こう、エレン!!」

ミカサ「私も、エレンとアルミンにどこまでもついていこう。」

アルミン「…この外の世界は、とても広いんだ。」

ライナー「炎の水!」

ベルトルト「氷の大地!」

アニ「砂の雪原!」

クリスタ「まだまだ私たちの知らないものがたくさんある!ねっ、アルミン!!」バシンッ

アルミン「あたっ!」


クリスタ「私たちの、未来への進撃は…これからだっ!!!」



ー完ー


このSSまとめへのコメント

1 :  ✨リヴァイ✨   2015年02月15日 (日) 18:46:00   ID: LlaH7O6d

面白いwwカンドーしました!
こういう話好きです!
クリスタかわいい結婚しよ

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