優希「もう麻雀なんてしたくないじぇ……」(304)

優希「もう嫌だじぇ……」

優希「長野のみんなに鍛えてもらったおかげで強くなったけど、強くなり過ぎたじぇ……」

優希「準々決勝で鹿児島のおっぱいをトバしたときはみんなすごいって言ってくれたけど……」

優希「あの時から変なカンジはしたんだじょ……」

優希「それなのに……あの時はそんな不安無視して、私最強だじぇ!とか喜んでたのがマズかったじぇ……」

優希「準決勝はもっと酷かったじぇ……」

優希「東京の眼鏡の人を役満3連発でトバしちゃったじょ……」

優希「そのせいで決勝に上がるもう一校をじゃんけんで決めてたじぇ……」

優希「麻雀の実力以外で決勝に上がれないことになっちゃった学校が可哀想だったじぇ……」

優希「もうこの時には喜んでくれてたのも咲ちゃんと京太郎だけだったじぇ……」

優希「部長とまこ先輩は苦笑いしてたけど、のどちゃんはめっちゃ怪しんでたじょ……」

優希「そんなオカルトは……そんなオカルトは……ってブツブツ呟いてたじぇ……」

優希「多分のどちゃんは今でも私がイカサマしてたと思ってるじぇ……」

優希「そういえばあれからのどちゃん一回も麻雀やってくれてないじぇ……」

優希「決勝は咲ちゃんのお姉ちゃんがいたからいつも以上に頑張ろうと思ったんだじぇ……」

優希「咲ちゃんのお姉ちゃんはホント強かったじょ……一回もロン牌出さなかったじぇ……」

優希「それに何故かドラが全く来なかったからひたすら連荘することになったじぇ……」

優希「のどちゃんの友達がいるっていう学校の人、そういえば途中からずっと泣いてたじぇ……」

優希「あの顔見てるのが辛かったからトバしちゃったじょ……」

優希「その後のことは……もう思い出したくもないじょ……」

優希「……」

優希「私どうしちゃったんだじぇ……」

優希「弱くてもいいから……みんなと麻雀打ちたいじぇ……」

………………

…………

……

優希「みんなー!やったじぇ!優勝したじぇ!」

京太郎「お、おうおかえり……」

優希「京太郎!これもお前が作った最高のタコスのおかげだじぇ!よくやったじょ!」

京太郎「そ、そうかそりゃ良かった……」

優希「……あれ?どうしたんだじょ?優勝したんだからもっと喜ぼうじぇ!」

京太郎「そうは言ってもな……」チラッ

久「……」

まこ「……」

咲「あ……」ワナワナ

優希「……」

優希「み、みんなどうしたんだじょ……?ゆ、優勝したんだじぇ私たち! それなのに……」

和「優希、ちょっと話があります」

優希「のどちゃん……?」

和「優希、これはどういうことですか?」

優希「どういうことって……何のことだじぇ、のどちゃ……」

和「とぼけないでください!」

優希「ひっ……」ビクッ

和「準々決勝……あの時に偶然が続いたなんて思わずに気づいておくべきでした」

和「そしたら、準決勝も決勝もこんなことにならずに済んだのに……」

和「優希……正直に言ってください」

優希「……」

和「イカサマをしましたよね?」

優希「イ、イカサマ……?」

優希「……な、何言ってるじぇ!のどちゃん!」

優希「わ、私がイカサマをしたって?冗談じゃないじょ!そんなことするわけないじぇ!」

和「……優希」

優希「み、みんなもそんな風に思ってるのか!?……部長!」

久「いや、私は……ねえ?」

優希「……まこ先輩!」

まこ「ワシものぅ……ちょっとなあ……」

優希「……さ、咲ちゃん!咲ちゃんはそんな風には……」

咲「優希ちゃん……あ、あのね……」

和「優希!いい加減にしてください!」

和「確かに東場の優希の和了率が高いことは認めます」

和「卓を囲んでも優希が起家で始まることが多いのも認めます」

和「それを置いても準々決勝、準決勝、決勝と三回も連続で一度も誰にも上がられないなんておかしいです!」

和「それに持ち点10万点にも関わらず、三人もトバすなんて正直異常です!」

和「これをイカサマと言わずに何と言うんですか!」

優希「のどちゃん……酷いじぇ……」

和「酷い?酷いことをしたのは優希の方じゃないですか」

和「大体今思えば優希ばっかり起家になったり東場でやたらアガれたりってのもおかしな話ですね」

優希「そんなことないじぇ……!これは……これは私の能力なんだじぇ……」グスッ

和「能力?何を言ってるのですか?そんなオカルトがあるわけないでしょう?」

優希「さ、咲ちゃんにだってあるじょ!ほら、咲ちゃん嶺上ばっかでアガる……」

パシンッ

優希「の……ど……ちゃん……?」

和「咲さんをアナタなんかと一緒にしないでください!」

優希「のどちゃんが……のどちゃんがぶったじぇ……!」ポロポロ

まこ「あーあ、何やっとるじゃ……」

久「ちょっと和……やりすぎよ」

和「すみません、手を出したのは私が悪かったです」

和「けど、イカサマをしたこの人に咲さんを侮辱されるのだけは許せません!」

咲「和ちゃん……」

優希「イカサマなんて……イカサマなんてしてないじぇ!」ダッ

咲「ゆ、優希ちゃん待って!」アワアワ

和「咲さん追わなくていいです!」

咲「で、でも……」

和「あんな子ほっときましょう」

咲「……」シュン

ダッダッダッ

優希「うっ……!」ポロポロ

ダッダッダッ

優希「うわあああああっ!!」

ダッダッダッ

照「あ……」

淡「テルーどうしたのー?」

照「うん、清澄の先鋒の人が泣きながら走ってたから……」

淡「泣きながらー?優勝したから嬉しかったんだよー!」

照「……そんな風には見えなかったけど」

菫「清澄の先鋒があそこまで異常な強さを発揮しだしたのは準々決勝からだったな?」

尭深「……はい」

誠子「それまでは確かに東場の打点は高かったですけど、トバせる程の力はなかったかと思います」

菫「全く、誰が目覚めさせたのか……まあ、あれだけ人間離れしていると受け入れられない奴も出てくるだろう」

照「そうかもしれないわね……さあ、行きましょう表彰式に」

菫「ああ、三連覇は逃したが準優勝だ……胸を張って行こう」

淡「はーい!」

久「須賀君、悪いけど優希を探して来てくれない?」

京太郎「俺がですか?」

久「うん、私とまこも一緒に探すけどそろそろ表彰式が始まるし……和と咲は万が一優希が戻って来た時の為にギリギリまで控え室に残ってて?」

京太郎「わかりました、表彰式始まるまでには見つけときます!」

咲「きょ、京ちゃんお願い!」

和「……」ムスッ

京太郎「任せとけ!」

久「さあ、まこ行くわよ……和は表彰式までにその仏頂面どうにかしときなさいよー?」

和「仏頂面なんてしてません」

まこ「素直じゃないのぉ、まあ少し頭冷やしとき」

ダッダッダッ

京太郎「おーい!」

ダッダッダッ

京太郎「おーい!タコス奢ってやるから出てこーい!」

ダッダッダッ

京太郎「ったく、どこ行ったんだアイツ……あ」

玄「みんなぁ……ごめんっ……ごめんなさひぃ……えぐっ……うっ……ひぃ」ポロポロ

宥「玄ちゃん泣かないで……」

灼「玄のせいじゃないよ」

玄「おねーちゃあ……ひぃ……灼ちゃあ……うっ」ポロポロ

憧「まあ、でももうちょっと和と遊びたかったよねー」

玄「ううっ……ご、ごめんっ……」ポロポロ

穏乃「だから玄さん!」

穏乃「来年も全国に出てもう一度和と遊ぼう!」

憧「そうよ玄、宥姉はいないけどまた全国に来ればいいんだから泣かないの」

玄「憧ちゃあ……ひぃ……しずちゃあ……うっ」ポロポロ

京太郎(決勝で優希にトバされた子、ちょっと可哀想だったよな……)

京太郎「おっと……早く探さないと!」

優希「うっ……うぐっ……」ポロポロ

優希「えっ……ひっ……」ポロポロ

優希「うあっ……うくっ……」ポロポロ

京太郎「……はぁ」

優希「うっ……うくっ……」ポロポロ

京太郎「なーにやってんだよ」

優希「えっ……ひっ……」ポロポロ

京太郎「ほら、タコス奢ってやるから行こうぜ?」

優希「……なんてっ」

京太郎「え?」

優希「イカサマなんてやってないじぇ!うっ……うくっ……」ポロポロ

京太郎「……」

優希「うっ……ひっ……」ポロポロ

京太郎「……そんなのみんなわかってるよ」ポンッ

優希「ふぇ……?」

京太郎「みんなわかってる……だから、表彰式行くぞ?」

優希「きょ、京太郎っ……うっ……」ポロポロ

京太郎「ほら、立って……スカート汚れちまってるだろ?」パタパタ

優希「ふぁっ!?セ、セクハラで訴えるじょ!?」

京太郎「お、訴える元気があればもう大丈夫だな?じゃあ行くぞ」

優希「京太郎……」

優希「……ありがとう、だじぇ」

京太郎「んー?なんか言ったかー?」

優希「ふふっ……何も言ってないじょ!」ニコッ

友人を疑い傷つけた畜生淫乱ピンクを許すな

テクテク テクテク

京太郎「さーて、探しに出てる部長たち探さないとな」

テクテク テクテク

優希「なあ、京太郎……本当にみんな怒ってないか?」

テクテク テクテク

京太郎「ああ、大丈夫だって……お、言ってるそばから部長発見!ほら、行って来いよ?」

優希「……」

優希「……わかったじぇ」コクリ

幼馴染もドラ集めるイカサマやってる事になるんですが、それはセーフなんですかね・・・

>>115
淫ピ「一緒にするな!!!!優希はイカサマ!!!!!!」

優希「部ちょ……」

まこ「実際どうなんじゃ?」

久「……うん、まあやっぱり」

久「これで全国が終わっちゃったのは正直寂しいわよ」

優希「あ……」

久「優勝したのは嬉しかったけど、もっと全国の強い人たちと麻雀打ちたかったなーとは思うわ」

まこ「……まあ、そうじゃろうな」

優希(……やっぱり)

優希「っ!」ダッ

京太郎「優希っ!?」

久「えっ、優希って……須賀君っ!?」

京太郎「部長!すいません、今の今まで一緒だったんですけど……」

久「あっちゃー……こりゃ完全にしくじったわね」

まこ「どうやら聞かれとったみたいじゃのぉ……スマン」

京太郎「聞かれてたって……」

久「いや、私も最初で最後の全国だったしもっと遊びたかったって話だったんだけどね……今するべきじゃなかったわね」

京太郎「部長……とりあえず俺もう一度探して来ます!」

久「須賀君……もういいわ」

京太郎「部長!でも……」

久「優希は後でみんなで探しましょう……今は表彰式に」

京太郎「でも、アイツがいないのに……!」

久「須賀君……行きましょう」

京太郎「くっ……」ギリリッ

京太郎「……はい」

京太郎(優希の事は気になるがおもち力が高い部長にここまで言われては従うしかない…)

京太郎「くっ……」ギリリッ

優希「うっ……ううっ……」ポロポロ

優希「私のせいで……うぅ……」ポロポロ

優希「部長……っ!ごめんなさい……だじぇ……」ポロポロ

『表彰式を始めます……優勝、清澄高校』

優希「ひょ、表彰式……?」

優希「あっ……」

優希(誰も……誰も嬉しそうな表情してないじぇ……)

優希「ううっ……うぅ……」ポロポロ

優希「もう……もう……麻雀なんてしたくないじぇ……!」

………………

…………

……

優希「はぁはぁはぁ……」ハッ

優希「ふぅ……ふぅ……」スーハー

優希「……またあの夢を見たじょ」

優希「そうか……昨日麻雀を打ちたいなんて思ったから……」

優希「もう……あんな思いは嫌だじぇ……」

すこやんは更年期障害だから…

優希「もう春だじぇ……今日から二年生だじょ……」

優希「二年生……?ってことは」

優希「新入生が入ってくるじぇ……少なくともムロマホコンビは入るはずだじぇ……」

優希「……」

優希「……やっと麻雀部を辞められるじぇ」

テクテク テクテク

優希「あ……」サッ

和「咲さん!」

咲「和ちゃん!おはよう」

和「おはようございます、咲さん」

優希「……」

優希(思わず隠れちゃったじぇ……)

咲「今日から私たちも二年生だね、新入部員入ってくれるかな?」

和「どうでしょう……あ、でも裕子が清澄に受かったと言ってましたね」

咲「裕子……?」

和「ムロマホのムロの方です」

咲「あーあの子!本当に?良かった、嬉しいな!少なくとも今年も団体戦は出れそうだね!」

和「咲さん」

咲「あ……ごめん、和ちゃん」

和「いえ、私こそ……でも、優希はもう戻って来ないと思います」

咲「……そっか」

優希「……」

優希(やっぱり二人ともまだ私のこと許してくれてないんだじぇ……)

キーンコーンカーンコーン

咲「えっと……私はA組だ、和ちゃんは?」

和「……私はB組です」

咲「B組かー、あ!京ちゃんと一緒のクラス!」

和「そうですか」

咲「わ、私のクラスに知り合いいないかな?……あ!優希ちゃんと一緒だ!」

和「……優希と?」

咲「うん!」

和「そう……ですか」

優希「……」

優希(咲ちゃんと一緒のクラスだじぇ……)

咲「あ、優希ちゃん!おはよう」

優希「お、おはようだじぇ……咲ちゃん」

咲「優希ちゃん、あのね話があるんだけど……」

優希「ごめん咲ちゃん!ちょっとトイレ行ってくるじぇ!」ダッ

咲「あ、優希ちゃん!待って……」

咲「……」

優希「駄目だじぇ……咲ちゃんから逃げて来ちゃったじょ……」

優希「……」

優希「なんでこうなっちゃったんだじぇ……」

優希「……今日は早退するじょ」

咲「……」

和「咲さん」

咲「……」

和「咲さん?」

咲「あ、和ちゃん……」

和「どうしたんですか?早く部活に……」

咲「和ちゃん、話があるんだけど……」

和「……なんですか?」

咲「あのね……」コソコソ

和「……!」

和「咲さん……それは本気で言ってるんですか」

咲「うん、本気だよ?」

和「……」

和「分かりました、そちらの方には私が連絡しときます」

咲「ありがとう、和ちゃん!」

和「じゃあ、部活に行きましょうか」

咲「うん!」

その夜

咲「あ、もしもし?」

咲「お願いがあるんだけど……うん」

咲「そう……うん、お願い」

咲「……本当に?ありがとう!」

咲「じゃあ、また……うん、ありがとう!じゃあね!」

ちょっと席外します、すいません

ピンポーン

優希「こんな朝早くに誰だじぇ……」

ピンポーン

ピンポーン

優希「……」

優希「もう……今行くから少し待ってるじぇ!」

優希「はーい、誰……」

咲「優希ちゃん!」

優希「さ、咲ちゃん……!?」

咲「優希ちゃん、麻雀打とう!」

優希「さ、咲ちゃん……何だじぇ、急に……」

咲「優希ちゃん、麻雀打とう!」

優希「わ、私はもう麻雀なんてしないじぇ……」

咲「優希ちゃん、麻雀打とう!」

優希「……」

咲「優希ちゃん、麻雀……」

優希「しつこいじょ!もう私は麻雀なんて打たない……」

咲「優希ちゃん、麻雀打とうよ……」ポロポロ

優希「さ、咲ちゃん……」

テクテク テクテク

優希「……」

優希(咲ちゃん急に泣き出すから何かと思ったじょ……)

優希(話によると咲ちゃんも嶺上ばっかで上がり過ぎてのどちゃんたちと打ってもらえなくなったらしいけど……)

優希(みんなから相手にされなくなっても咲ちゃんは麻雀を打とうと頑張ってるじぇ……なのに私は)

優希「……」

咲「どうしたの、優希ちゃん?」

優希「な、何でもないじぇ!」

優希(違う!違うじぇ!今日は咲ちゃんのために特別なんだじょ!)

優希(私はもう麻雀なんてしないんだじぇ!……でも、今日は相手のいない咲ちゃんのために……)

優希「……あれ?」

優希(何かおかしいじょ……相手がいないって言ってたけど、後の二人は誰だじぇ?)

優希(まさか雀荘に?……いや、でもここら辺の雀荘なんてまこ先輩のとこしか知らないじょ)

優希「さ、咲ちゃん……?」

咲「どうしたの、優希ちゃん?」

優希「今日はどこに行くつもりだじぇ?」

咲「うん、そろそろ着くはずだよ」

優希「質問の答えになってないじょ……」

咲「着いたよ!」

優希「ここは……」

透華「いらっしゃいまし!」

衣「咲!優希!今日はたくさんあそぶぞ!」

咲「うん!りゅーもんさん、今日はありがとうございます!」

透華「いいえ、衣も喜んでますわ!」

優希「咲ちゃん、今日は龍門淵の二人が相手なのか……?」

咲「ううん、今日は衣ちゃんとあと一人がそろそろ……あ、来た!」

優希「車……?」

淡「ぷはー、長旅だったー!」

照「淡はずっと寝てたじゃない」

淡「寝てないよー、瞑想だよ!瞑想!」

照「……」

咲「お姉ちゃん!」

照「咲、久しぶり」

優希「あ……!」

優希(咲ちゃんのお姉ちゃん……!)

透華「遠路はるばるいらっしゃいまし!私が龍門淵透華ですわ!」

照「宮永照です」

透華「よく知ってますわ!さあ、こちらに」

照「じゃあ淡、後でね」

淡「バイバーイ!」

優希(咲ちゃんのお姉ちゃんじゃない……?)

咲「大星さん、今日はよろしくお願いします」ペコリ

淡「淡でいいよ、サキー!」

咲「サキー……?」

淡「うん、サキー!」

衣「これは……随分と奇幻な手合を呼んでくれたな、咲」

咲「衣ちゃん、喜んでくれた?」

衣「うむ、久々に衣の全力が出せそうだ……!」

淡「なにこの耳ー!?」

衣「ふわっ!?」ビクンッ

淡「お、反応したー!」

衣「いきなりなで……ふわっ!」

淡「どうなってんのー、この耳ー!アハハー!」

優希「咲ちゃん……今日の相手って……」

咲「うん、この二人だよ!」

優希「そ、そうなのか……」

優希(これは強敵だじぇ……って、何を嬉しがってるんだじぇ私は!)

咲「じゃあ、点数は25万点でスタートで」

優希「25万点……?一桁多いじぇ、咲ちゃん」

咲「ううん、25万点なら仮に優希ちゃんが一人から役満4回アガってもトバないでしょ?」

衣「優希、先の一騎当千の様は既に耳にしている……だが、衣をトバせるとは思うなよ?」

淡「テルーに一度もアガらせなかった子なんて楽しみだなー!」

優希「……わかったじぇ」

優希「私が起家だじぇ……」

優希(配牌は……)

咲「……」

淡「ふっふふーん!」

衣(まだ昼と言えど……優希の力はここまでのものか)

優希「ごめん……アガってるじぇ」

優希「ロン……18000の5本付けだじぇ……」

咲「はい」

優希「……」

優希(おかしいじょ……最初の天和の後に一人一回ずつ役満上がってその後にオヤッパネだってのに……)

咲「……」ニコニコ

淡「アハハー!」

衣「ふっふっふ……!」

優希(何でみんな楽しそうなんだじぇ……!?)

優希「うっ……」

優希(バラバラだじぇ……これは5シャンテンか?)

優希(けど……)

優希「リーチだじぇ……」

淡「速いなー!」

淡(私の支配が効いてないわけじゃないのになー)

衣(一巡も無駄な牌を引かないとは……)

優希「ツモ……リーチ一発ドラ3満貫だじぇ」

咲「はい」

淡(すごいイイ!超イケてるじゃん!)

衣(腕が鳴るな……!)

優希「……」

優希(8本場……以前私が親だけど)

優希(さっきからずっと配牌が悪すぎるじぇ……)

優希(それに引きも段々……今回に至っては1シャンテンから進まないじょ)

咲「あ、それカン」

優希「なっ……!」

優希(咲ちゃんがカン、ってことは……)

咲「……」スッ

衣「!」

優希(嶺上じゃない……?しかも今の咲ちゃんのカンでドラが乗ったじぇ)

優希「……リーチだじぇ」

衣(今の咲のカンで優希の手は一気に高くなった……しかも、また一発か)

衣(衣の支配が王牌にまで及ばないのは相変わらずだが……起家の優希は王牌にも影響を及ぼすのか?)

衣「……面白い」

咲「カン」

優希(暗槓……!)

衣(いや……やはり王牌の支配は咲の物か)

咲「もいっこカン」

咲「ツモ……嶺上開花、タンヤオ、対々、三暗刻、三槓子……4000オールの8本付けです」

優希(あの準々決勝から初めて……初めて流されたじぇ……!)

淡「おー、やっと親番流れたねー」

衣「咲が優希をヒトの場に降ろしたか……」

優希「何言ってるんだじぇ……まだまだ東場はこれからだじょ!」

優希「……」スッ

淡「ロン!」

優希「くっ……」

優希(東場で……!)

優希「通らばリーチだじぇ!」

衣「ロン」

優希「ううっ……」

優希(東場で負けるわけには……!)

優希「ツモ!満貫だじぇ!」

優希(いかないんだじぇ!)

咲「優希ちゃん強いなぁ……でも、良かった」

優希「え?」

咲「優希ちゃんがまた楽しそうに麻雀打ってくれて良かったよ」ニコリ

優希「あ……」

優希(そういえば私……)

優希(咲ちゃんたちと……)

優希(今こんなにも楽しく……)

優希(麻雀を……)

優希「打ってる……じぇ……」ホロッ

咲「ゆ、優希ちゃん!?」アワアワ

淡「あー、サキーが泣かしたー!」

咲「わ、私!?優希ちゃんごめんね!?大丈夫!?」アワアワ

衣「……!」

衣(優希から奇幻な気が失せたか……まるで憑き物が落ちたかのように)

衣(けど……優希の場合はそれで良かったのかもしれないな)

衣「……やはり友達と打つ麻雀は楽しいな、優希?」

優希「……うん!麻雀は楽しいじぇ!」ニコッ

優希「はぁー、あんだけリードしてたのに捲られたじぇ……」

淡「疲れたー!」

衣「25万点を打ち尽くすというのも中々乙な楽しみだったな」

咲「ちょっと休憩してからもう一回打とうか?」

淡「賛成ー!」

衣「夜も更けて来た……そろそろ衣が圧倒させてもらうぞ?」

優希「……タコスが食べたいじぇ」

和「優希、これ差し入れです」

優希「ありがとうのどちゃん……って、のどちゃん!?」

和「優希……上でずっと試合を見させてもらっていました」

優希「……」

和「はっきり言って私にはここにいる四人の打ち方が全く理解出来ません」

優希「……」

和「けど……私には理解の出来ない物の存在も、あり得ないと切り捨てず認めなければいけない時が来たのかもしれません」

優希「……」

和「優希……あの時は酷いことを言ってしまってすいませんでした」

和「明日から部室に戻って、また私と麻雀を打ってくれませんか?」

優希「のどちゃん……それは嫌だじぇ」

和「優希……そう、ですよね……」シュン

優希「明日と言わず今から打つじぇ!」

和「優希……!」

咲(良かった……二人とも仲直り出来たみたい!)

咲「あ、じゃあ私抜けるね!」

衣「ノノカ!衣と遊ぶぞ!」

淡「おー、何食べたらこんなになるんですかねー?」タプタプッ

和「ひゃっ!?な、何するんですか!」ビクンッ

優希「のどちゃん!それに他の面子!」

優希「私の親じゃ、指一本触れさせないじぇ!」ドンッ

おわり

麻雀の描写はアホみたいに間違えてると思います、すいません

おやすみなさい

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