男「俺モテたいから勇者になるわ」(119)

立ったら書く

男「俺モテたいから勇者になるわ!」

母「馬鹿じゃないの? そんなことはいいからさっさと買い物行ってきて」

男「俺はもうただの村の青年じゃねぇ! 勇者だ! 300Gと銅の剣をくれ」

母「あんたの目に銅を流し込んでやろうかい?」

男「冗談です! でも勇者にはなるんですねん!」

母「勇者ってのはね、神の導きがある人にのみ授けられるの。あんた何宗派?」

男「浄土真宗!」

母「無理ね。さっさと、野菜買って来なさい」

男「うーい…」

……街

男「とはいえ……俺も学校卒業すれば傭兵になるのかなぁ」

友「よっ、男。買い物か?」

男「あぁ。母親から買い物を頼まれてな。ったくお前は?」

友「俺はナンパだよ。町娘は可愛い子多いからさ」

男「いいよねぇお前は……実家も金持ちで……ルックスもいいしさ」

友「いや雰囲気イケメンだからね。ってうるせぇ。お前も見た目努力しろ」

男「うっせ。お前も買い物ついて来い」

友「なんで俺もだよ……まぁいいけど…」

……八百屋

男「これください」

八百屋「はいよ、まいどあり」

友「こんなとこ歩いていても可愛い女の子こねぇぞ?」

男「うるせぇ。いるとこにはいるんだよ」

友「でも地下って怖いよな。外の魔物とか入ってきそうでさ」

男「まぁ、実際入ってくるだろう。とはいえ、通報すればすぐ討伐隊来るからいいじゃん」

友「駆けつけに間に合えばいいけどさ」

男「お前って結構怖がりだよな」

友「うっせ。子供の頃、ゴブリンに夜道襲われそうになってから苦手なんだよ。魔物系統」

……街

男「じゃな~」

友「おう」

男「さて……帰るか」

ウーウーウーウー

男「なんだ?」

友「サイレン鳴ってるな」

「「緊急避難指示です。特級魔物が市街地侵入しました。できるだけ安全な場所に避難してください」」

男「まじかよ……特級ってどれぐらいだっけ?」

友「えっと、S級討伐隊でも5分5分だとさ」

男「おいおい、この街、今A級しかいないんじゃないのか!?」

友「逃げるぞ!」

男「おい、かーちゃん助けなきゃ…」

友「くそっ、俺は……悪い……先に逃げるぞ…」

男「お前も、家族助けろよ?」

友「くそっ、それ(特級魔物)の勢いで他の魔物も侵入するかもしれないからこれもってけ」

【ダガーを手に入れた】

男「なんでこんなもの持ってんだ?」

友「護身用だよ。さっきも言ったろ。子供の頃魔物に襲われたって」

男「ありがとう。また後で合流しよう。そうだな、中央橋まで」

友「OK」

……家付近

男「待ってろよ……母ちゃん」

??「……」

男「!? そこの君、こんな外で……早く避難しないと」

??「……」

男「えっと、逃げようよ。ついてくる? あっと、やましいことはないよ! うん」

??「……」

男「もう!」
ガシッ

??「!?」

男「早くおれんちに逃げるぞぉぉぉ」

……家

男「かーちゃん! ただいま! 逃げるぞ!」

??「……」

男「かーちゃん? かーちゃーん?」

??「あの……」

男「なんだ? やっと喋ったね君」

??「わたしなんか助けたら……」

男「いいから、待ってて。一緒に逃げようね」

ドォォォォン

男「うわぁぁ」

??「来た……」

男「うわあああああ俺んちがぁぁぁぁ!??」

??「……こうなっちゃうから」

男「……なんだなんだ!?」

魔物「ヨウヤクミツケタゾ……オウジョヨォ」

王女「……こんな街にまで追って来るなんて。もうバリアーも無効」

男「何なの、きみどっかの王女なの!?」

王女「そう。西の国…知っているでしょう?」

男「まさかそこの…?」

王女「私のお父様とお母様が死んでから………魔物が急に襲ってくるようになったの」

魔物「ソロソロ、シンデモラウ…キサマノタマシイハタカクツク」

王女「……どうしよう……もうバリアーも効かないし」

男「こいつがその特級魔物って奴か?」

王女「えぇ。でも私には魔導師の洗礼を受けていないの……何も出来ない」

男「でもここまでよく逃げ切れたね」

王女「……お祖父様が最後の力でバリアーをつけてくれたの……でもそれもここまで」

男「そっか……」

王女「ごめんなさい……あなたも、あなたの街も巻き込んで消滅するかも」

男「……それは仕方ないさ。でも何か助かる方法があるかもしれない……」

王女「無理よ、蟻と人間以上の差があるわ。S級討伐隊も来ない」

男「南無…阿弥陀仏…南無阿弥陀仏」

王女「仏教では何の役も立たないよ」

男「くそっ……終わりか……」

魔物「……!」ピクッ

男「ん? なんか怖気付いたぞ! やっぱすげぇお経! 隙あり! 逃げるぞ」

王女「えっ……そんなまさか!?」

……【その場を逃走することに成功した】

男「ぜぇぜぇ…ぜぇぜぇ」

王女「無理…すぐ…おいつかれちゃう……」

男「関係ねぇ、いいから最後まで走ろうぜ! そうだ! 地下通路に行こう」

王女「地下…?」

男「あぁ。あんなでかい図体のやつが地下まで追ってくるとは思えない。強力な魔物だろうけど、そこまで賢くなさそうだし」

王女「任せます……」

男「そのあいだに、遠くに逃げればなんとかなるかもしれない」

王女「で…でも地下通路って魔物がいるんじゃ?」

男「あんな勝てない魔物よりはマシだろう……」

王女「……それと、その…ごめんなさい巻き込んで…」

男「それは落ち着いてからにして!」

地下通路……

男「なんとか……入り込んだ」

王女「ここはどういう通路なの?」

男「普段は使われてないよ。俺は学校の近道に使ってる」

王女「じゃあ魔物は大丈夫なの?」

男「いやいると思うけど、討伐隊がすぐに駆けつけるからな」

王女「でも今はいない……」

男「うん……でもこのまままっすぐに出てもすぐに魔物に見つからから」

王女「どうするの…?」

男「ここ通ろう」

王女「立ち入り禁止……?」

男「おう」

王女「危険な香りしかしないけど……」

男「大丈夫だいざという時は戦うさ」

王女「でも……」

男「いいから俺を信じて!!」

王女「……うん」

男「OK。いこう」

……【立入禁止通路に入った】

男「……薄暗いな、非常灯でしか辺りが見えない」

王女「……」

男「ごめんな。こんな一般人で。俺が勇者だったらね。もしくは護衛か……」

王女「いいえ……貴方のおかげです」ペコッ

男「あっ、あれは……出口……」

王女「どこにつながってる?」

男「中央橋ターミナル……ここは…駅だ。電車移動が出来るぞ」

王女「行きましょう」

……中央橋

男「やっと出れた」

王女「ここは大丈夫かな……」

友「おっ、男! 無事だったか?」

男「あぁ。でも、母ちゃんがどこいったかわかんねぇんだ」

友「そっか…てか、その子は?」

男「えーあー(言っていいのかな?)」

王女「…」フルフル

男「あーそこで助けた」

友「そっか。で、これからどうする?」

男「とりあえず電車でこの子と…遠くに逃げる。ちょっと事情があってな」

友「おいおいマジかよ……お前も隅に置けないな……てか、母親は大丈夫か?」

男「まだ見つかってないが、大丈夫だろう。そういえばパーマあてに行くとか言ってたし」

友「……おいおい大丈夫かよ」

男「わかったよ、母ちゃんちょっと探してくる。女ちゃん、ちょとそこの色男とまってて」

友「色男って…」

王女「ぇ?…その…」

男「母ちゃんに旅に出かけてくるっていってくるから。20分ほど待ってて」

王女「…」コク

友「旅って…お前学校とかさ、そういうんのん…」

王女「……いいの?」

男「いいよっ! だからちょっと待っててね」

……またまた家

男「母ちゃん!」

母「おい、男! なんじゃこれ!? 家が無い!?」

男「えっと、色々ありまして、家がこんなことになってしまいました」

母「意味が分からない!? 事情を話して!?」

男「化物が来てこの有り様です。でもご安心を魔物の破壊に関しては国から救済が出ます」

母「魔物がここをピンポイントに攻撃してきたっていうの!?」

男「はい。俺はそのせいでちょっと化物から追われることになりました」

母「はぁ!? あんた何か悪いことしたんか!? それマジなん?」

(斯く斯く然々)

男「というわけで…ちょっと逃亡の旅に出ます。」

母「それマジでいってんの?」

男「マジ。そして助けなくちゃいけない女の子がいるんだ」

母「……嘘ではなさそう……じゃあ行って来なさい。はいこれ交通量。ちょっとだけだけど」

男「ありがとう。はいこれネギ」

母「今更いらないわよ! ……無事に帰って来なさい。そして手紙を送りなさい。いいね?」

男「ああ。まかしとけ。じゃあ行ってくる」

………ターミナル

男「ただいま!!」

王女「よかった……」

友「おかえり~」

男「つー訳でこの子と旅に出てきます」

友「まじかよ…いいなぁ二人旅」

男「ツー訳でだな。達者でな」

友「……気をつけてけよ。なんか知らんけど、色々巻き込まれてそうだな。女ちゃん」

男「俺じゃないのかよ!?」

友「じゃあね。そして男、なんか知らんけど、生きろよ」

男「あぁ……」

……電車

カタン カタン

男「あれから魔物は追ってきてないね。何か理由があったのかな……」

王女「たぶん、魔物は私のバリアと眼の色で追ってきたのだと思う」

男「おっ、オッドアイなんだね」

王女「片方は人の証、片方は神の証とのことみたい……」

男「そこから何か魔力が感じ取れるのかな」

王女「詳しくはわからないけど……魔物にとってこの眼は特別らしいの…でもどうしよう…また襲われたら」

男「どっちが人の証だっけ?」

王女「右目」

男「じゃあ眼帯してみてよ。はい」

王女「こうかな…」

男「六花ちゃん!!」

王女「!?」

男「なんでもない……」

王女「そ…そうですか」

男「しばらくそれでいこう。きっと、神の目で魔物は襲ってくるんだと思う」

王女「なるほど……」

男「しばらくはそれでなんとかなると思うけど、とりあえず君が安全に暮らせる場所までいこう」

王女「そんなところあるのかなぁ……」

男「俺もその場所がつくまで付いて行ってあげるからさ」

王女「ありがとう…」

男「こんな可愛い、しかも王女さまなんて助ける以外選択肢無いよ」

北の街……

男「ここは最果ての北の国に行ける場所だけど、どうする?」

王女「通行証が無いと北の国にはいけないよね…」

男「そうだよなぁ……王女となると簡単に通行証なんて発行出来ないし」

王女「でも結構小さな街だから、しばらく身を潜めても大丈夫かな…?」

男「そうだな安い宿見つけて、そこで金を貯めるよ」

王女「働くの…?」

男「君は危ないから部屋に出来るだけいて欲しい。俺はしばらく近くで力仕事してくるよ」

王女「……はい」

男「じゃあ、…あの宿でいいか。行こう!」

王女「はい…」

宿……

男「ごめん、予算上部屋が一つになっちゃってさぁ」

王女「そんな、…それに…貴方なら大丈夫ですよ」

男「ははっ、じゃあベッド自由に使ってね。俺は仕事してくるから」

王女「いってらっしゃい……ふふっ、家族みたい…ぁ、ごめんなさい」

男「すげぇ頑張れる、その言葉、じゃね」

ガチャ

……酒屋

男「やっぱ仕事はここだよな。オヤジ、何かいい仕事ねぇか?」

店主「いやいや、ハロワ行けよ」

男「やっぱり、現実はそこか」

店主「いや、ここにも仕事はあるが、お前さんみたいなヒヨッコには到底ムリだ。ハロワで鍛えてこい」

男「本当だ……ナイトドラゴン討伐とか……無理に決まってる……」

店主「だろ? まずお前さん自体がD級討伐隊に入隊してから話は決まってくる」

男「D級てどうなるの?」

店主「市役所」

男「ですよねぇ…」

……【市役所へ移動した】

男「D級ライセンスくだしあ」

役員「これ書いてくれ」

男「はいはい……」

役員「住所が随分遠いね。中央町じゃないか? わけあり?」

男「ちょっと駆け落ちでね…へへ…金稼がないと」

役員「あぁそういう系ねぇ。しょうがない。本来は審査厳しいんだけど、通してあげる」

男「いいんすか!? あざーす」

役員「ったく、頑張れよ」

……町外れ

男「よろしくお願いします!!」

洋平「よろしくな。D級は基本的に地下とかに出る大ネズミやコウモリを討伐するぐらいだ」

男「はい」

洋平「とはいうものの、凶暴だから、素人だとすぐに果てちまうから、ちゃんと飯用意しろ」

男「わかりました!」

洋平「討伐数に合わせて給与が支給される。きちんと討伐の証を集計しろよ?」

男「わかりました」

洋平「じゃあ、F地区の地下通路、3時間よろしく」

男「はい! 行ってきます」

洋平「お前武器は?」

男「あ、ダガーがあります」

洋平「なんだあるのかよ……まぁいいや。給料から減らされなくてよかったな」

男「へへっ」

……地下通路

男「剣の扱い方も学んでおかないとな……」

ブンッ ブンッ

男「うーむ」

ネズミ「ギュオッ」

男「とりゃぁぁぁ」

男「まぁ勝てるわな…でもすばしっこい」

……数時間後

男「はぁはぁ……疲れた」

隊長「お疲れさん、初めてにしてはなかなか頑張ったんじゃないか?」

男「ありがとうございます……ぜぇぜぇ」

隊長「ほれ給与だ。少ないだろうが、がんばっていい討伐隊員になれよ」

男「ありがとう…ございます」

……宿

男「た…だいま」

王女「お、お疲れ様……です」

男「はい、これお給料……きみがかんりして…ね」バタンキュー

王女「えっ……あ、はい」

男「すまない……水をくれないか?」

王女「はい、どうぞ。無一文で逃げてきて……こうやって宿に泊まれて…必ず恩返ししますね」

男「まだまだこれからだよ。王女ちゃんには悪いけど…しばらく支えあう必要があるね」

王女「はい…私も精一杯男さんを支えます…」

男「OK。じゃあさ…ちょっと近くの飯屋に行こう」

王女「はい」

……【カスト】


男「これお願いします」

ウエイター「かしこまりました」タタタッ

男「ふぃ…それにしても凄い日だったね」

王女「はい。でもこうやって日常を過ごせるのは幸せなことだと思います」

男「それにしても王女ちゃんって…凄い厳粛な暮らしをしているイメージがあるんだけど」

王女「いいえ、私は王女ではありますけど、元々は分家だったので、催し物以外は普通の暮らしですよ」

男「そうなんだ? 料理とか、その出来る?」

王女「まかせてください! お母様まではいきませんが…多少なら。えへへ」

男「そうなんだ。もしよかったら料理とか食べさせてね。まだまだ稼ぎ少ないから大変だろうけど…あ、そういう意味じゃないから」

王女「大丈夫ですよ。私も男さんばかり助けられてたらダメなんで」

男「やった。これで頑張れる」


……【宿】

男「明日もギルドだから、今日はもう寝るよ。ほら寝袋買ってきた」

王女「そんな…その、私だけベッド…私が床でも…」

男「いいよw 追々もっといい部屋取れるように頑張るし、これ結構寝心地いいんだよ!」

王女「……ごめんなさい」

男「むしろ男がすたるさ。ささ、女の子はベッドでね。おやすみ」

王女「は、はいおやすみなさい…」

……【翌日】


男「さて、今日も頑張るか」

王女「その、いってらっしゃい。その買物とかは行って大丈夫かな…?」

男「いいよ! でもあまり遠くにはいかないでね!」

王女「は、はい」

……【地下】

男「さて、今日はここで討伐か」

討伐員A「Dランクとはいえ素人レベルのおまいさんも舐めてると痛い目に合うぞ」

男「何討伐するんすか?」

討伐員B「ゴースト、ほれ、これだ」

男「ゴースト…まじすか」

討伐員A「あぁ。最近地下の流通センターに現れて迷惑なんだ。討伐令が出てる」

男「OK。頑張ろう」

討伐員B「お前、そんなダガーじゃあ無理だろ。今度でもいいから武器屋とか改造屋いってこいよ」

男「あぁ武器屋か」

討伐員A「あぁ。ランクによって与えられる武器は変わってくるから、それベースに改造するんだ」

討伐員B「例えば、このポイズンパウダーとダガーを組み合わせて毒属性のダガーを作ったり…ほれ」

男「あ、ありがとうございます」

討伐員A「じゃあ、早速行こうぜ」

男「はい!」

……【街】

王女「えっと、そのじゃがいもとにんじんをください」

八百屋「はいよ。お嬢ちゃんお使いかい?」

王女「えっと…あ、はい」

八百屋「偉いねぇ~気をつけて帰るんだぞ」

王女「はい。ありがとうございます」




王女「えっと、あ、あれは魔法書店」

…【魔法書店】

王女(誰でも始めれる白魔法入門……)

店員「それは敷居が高い。結局才能が無いと出来ない」

王女「そ、そうなんですか?」

店員「立ち読みしてみたら分かる」

王女「そ、そうですね…ふむふむ……け…ケアル!」ヒューン

店員「!?」

王女「あれ…できた…」

店員「こいつ・・・できる・・・」

【王女はケアルを習得した】

……【宿】

王女「さて…これを煮込めば…ポトフになる…その間に」

王女「ふむふむ……感覚を被写体に投げれば味方を回復出来る……こうか」

王女「ふぅ……そろそろ限界だぁ…あ、鍋」


……【地下】

男「とりゃあああ!」

ゴースト「!!? ギャァァァァ……」

討伐員A「乙。なんとか終わったな」

討伐員B「さて報告入れようぜ」

男「そうですね」

……【武器屋】

武器商人「お、見ない顔だな」

男「あ、はい…えっとこれライセンスです」

武器商人「ほいよ、あぁじゃあ売れるのはこれだな。ロングソード」

男「おぉ、武器って感じだ。鞘入れていくら?」

武器商人「これだ」

男「たけぇ……きついわこれは」

武器商人「こっちだって商売だ。これ以上はできんぞ?」

男(うーむもっとギルドを積極的に受けないとだめだな)

武器商人「どうする?」

男「また今度にするよ。じゃあ」

武器商人「あ、あと、素材とかそういう買取もしているから、もしモンスター討伐していいのんあったら持って来い」

男「そうなの?」

武器商人「あぁ。ここ最近は不景気だからねぇ。武器製造もできるだけコストを抑えたいんだよ。つー訳でこれ買取表」

男「あざーす」

……【宿】

男「て感じでさ。ゴーストが強くてさ」

王女「すごいです…魔物と戦えるなんて」

男「ていってもDランクだよ。まだまだだぜ」

王女「わ、私もみてください!」

男「ん? あれ、傷が消えた」

王女「えへへ…ケアル覚えました」

男「すげぇぇぇぇぇ!?? 魔法って洗礼を受けないといけないんじゃなかったけ?」

王女「いいえ、魔導という強力な、言うならば、世界のバランスに影響を与える魔法は洗礼がなければいけません」

男「へぇ」

王女「でもこういった魔法であれば誰でも修行を重ねれば出来るみたいなんです。この本に書いてました」

男「でも王女さんって魔法の練習とかしなかったの?」

王女「私は分家なので、魔法や戦闘の訓練や授業は受けなかったの」

男「じゃあ今日が初めてなんだ。凄い…さすが王女さんだね」

王女「えへへ……そんなことありませんよ」

男「でも頑張ろう。ここからが正念場かも!」

王女「はい!」

……【翌日】

男「さて、今日も積極的にギルド受けてくるよ」

王女「あ、あの…これお弁当です」

男「うぉぉ!」

王女「昨日の残りや…あまり贅沢ではないですが…」

男「ありがとう! がんばってくるよ!」

王女「はい。わたしもがんばらなきゃ」

……【酒場】

男「仕事くれおっさん」

マスター「あのさぁ、そんな簡単にDランクのしごとが…あるわ」

男「おっ、あんのか」

マスター「あぁ。アトリエのパシリだが、行くか?」

男「OK! それにするわ」

マスター「ったく」

……【町外れのアトリエ】

男「すみませーん!」

婆「なんじゃ、おんどれ」

男「あ、ギルドを受けに来た、男って言います」

婆「そか、じゃあ早速じゃが、パシられてくれや」

男「何買ってくるんスカ? 牛乳?」

婆「タイニーサボテンの針と、ウェアウルフの毛皮じゃ。もちろん生でな」

男「へ? そんなのどこにいるの?」

婆「町外れのゲート出れば、ゴロゴロおるわ。さっさと行ってこい」

男「へ、Dランクっすよねこれ」

婆「まぁ雑魚敵じゃが、一応孫も連れて行くわい、おい、魔少女」

魔少女「うるさいわね……なにこいつ?」

婆「ギルドのだ、あんたも行け、ちょっとは外を学びなさい」

魔少女「私はアトリエ専門。錬金学だけで充分よ」

婆「いいからいけぇ! ワシが若い頃は自分で採って自分で錬金したんじゃ」

魔少女「はぁ…よろしく」

男「はい、じゃあ行こう」

……【町外れの荒野】

男「うわぁ…モンスターがうようよいる」

魔少女「うっ…」

男「もしかして、モンスター初めて?」

魔少女「うっさいわね。わたしずっと学校とアトリエの往復だから…モンスターなんて図鑑でしか」

男「まぁ俺もそうだったんだけどな」

魔少女「いいから行きなさいよ……」

男「わーったよ」

サボテン「キュイッ!」

男「サボテン……こいつがタイニーサボテンか」

魔少女「全然襲ってこないわね」

男「えっと、普段は好戦的ではない。ただ危機が迫ると攻撃してくるので注意だって」

魔少女「なにWIKI見てるのよ」

男「じゃあ行こう とりゃ!」

魔少女「えぇい! ファイア!」

サボテン「キュイ!!」バタン

男「よっしゃ! あと3つだな」

サボテンB「キュイ!」
サボテンC…G「「キュイッ!」」

男「数多すぎじゃね?」
魔少女「逃げましょ…そうしましょ」

サボテン達「ぎゅいいいい!!!」

男「ぎゃああああああああ」

魔少女「うわあああああああああ」

……街付近

男「死ぬかと思った……」

魔少女「でもなんとかサボテンはいけたわね」

男「あとはウェアウルフ…こいつは…」

魔少女「えっと、なんて書いている?」

男「えっと、C級とのことです……ちょっとした非魔法武装軍隊なら壊滅だってさ」

魔少女「婆……ぼけてるじゃない完全に…D級の下位のサボテンであれなのに」

男「魔法は弱点……炎だとかなり大ダメージみたい」

魔少女「ファイア…か…」

男「とにかく、相手の攻撃を受けずに隙を狙えばD級でも倒した実績がある…と書いてる」

魔少女「もう……帰ろ? ね?」

男「行こう…こうしちゃいれない」

魔少女「へ? あんた正気??」

男「大丈夫。お前は遠くでファイアを放て。ピンチになったら逃げろ。OK?」

魔少女「わ…わかった。でも危なくなったら一緒に逃げるわよ?」

男「あぁ、いくぜ」

……【荒地】

男「ウェアウルフはどこだ!!」

魔少女「うーんと、この先みたいね。えっと、群れを成さないから
    単体で、周りに他の魔物も近づかないみたいだから……」

男「こいつを倒せば……俺ももしかすれば……」

魔少女「あんたは自信が凄いけど私は凄い怖いんだからね……
    どうなっても知らんぞ……状態なんだから」


ウェアウルフ「グルルルル……」


男「なぁあれってどう見ても……だよな?」

魔少女「えぇ。なんていうか、風貌からして……強そうっていうか……こっち見てるよね」

ウェアウルフ「ゴォォォ!!!」ダッ

男「キタァァァァ……」

魔少女「えっと……ファイア!!」

【ウェアウルフには全然効いていない】

魔少女「どうすんの!? ダメ0じゃない!!」

男「だよなぁ……おらぁ!」

【ウェアウルフには全然効いていない】

魔少女「あーもー! あの鎧みたいな肉体にダメージなんて与えれるわけないじゃない!」

男「こうなりゃ、必殺技……無いわ」

魔少女「もぉぉぉ! 逃げるわよ!」

男「そうだな! 逃げるが勝ち!!」


剣士「ちょっと待った君たち、」

男「ん?」

剣士「ハァッ!」ズバーン

ウェアウルフ「ギャァァァァァ!!」バタン

男「!!?」

剣士「ウェアウルフは素早いよ? 一度戦いを挑んだら最後まで戦わないと…」

男「つえぇ……」

剣士「まぁ、そりゃA級ライセンスを持っているからね」

男「A級!? 凄い……俺と同じ歳っぽいのに」

剣士「まぁ英才教育は受けてきたからね。子供の頃から剣を扱えば誰だってB級ぐらいはなれるさ」

男「そ…そうなのか…俺なんて…ただの学生だったしな」

剣士「おっと、話がそれたね。君がウェアウルフに挑むなんて理由があるんじゃないのか?」

男「あ、そうだ。素材回収だ…でも、」

剣士「僕は構わないよ。ウェアウルフ程度の素材なんて必要ないし君たちも戦闘に参加したんだ
   君たちが回収する権利があるんだし、どうぞ」

男「ありがとうございます。それに助かりました」

魔少女「ありがとうございます」ペコッ

剣士「そうだ、これ俺のギルドカード。用があったら呼んでくれていいよ」

男「ギルドカードかぁ……俺は持ってないや」

剣士「ギルドカードの所有権はC級からだからね。それまでは受け取ることしか出来ないんだよ」

男「でもお金とかかかるでしょう?」

剣士「いや、受けるギルドの報酬の人数割りだけだよ。まぁ僕もある程度仕事は選ぶけどね」

男「でも俺なんか協力してもプラスなんてないっすよ」

剣士「あるよ。」

男「えっ…」

剣士「いや、ほら…D級の君たちがウェアウルフに突撃だなんて普通じゃありえないからね。興味が湧いたんだよ」

男「そ…そうなんですか?」

剣士「じゃあね。僕の名前を使えばいい仕事拾えるかもしれないしね。僕は普段は酒屋にいるからじゃあね」

【剣士のギルドカードを入手した】

男「なんてニヒルなやつだ」

魔少女「ああいうのあんまり得意じゃない…」

男「そうなんだ」

魔少女「でも、ギルド達成よね? ウェアウルフの毛皮なんて高級品持ち帰るなんて凄い~
    これ褒められるパターンよね? やったやった!」

男「そっか。じゃあ戻ろうぜ」

魔少女「うんっ!」

……【アトリエ】

男「これで全てです……てか奇跡です」

婆「あぁ、ウェアウルフは冗談やったのに、すげぇのう」

魔少女「さりげなく酷いこと言わないでよ……今度から勘弁ね」

婆「男には悪いことしたし、魔少女のアトリエと魔少女自由に使わせてやるわい」

男「はぁ!?」
魔少女「はぁ!?」

婆「こいつはヒヨっ子だからのう、自分からだと全然行動せんのや
  あんたはやる気だけはありそうやから、武器の改造や錬金の修行に使わせてやってくれい」

男「いいんすか? そいつは助かるわ」

婆「つーわけで、ウェアウルフの毛皮はあんたのもんじゃ、煮るなり焼くなり売るなりせぇ」

男「あざーす」

魔少女「はぁ私も貰う権利……てかアトリエ自由に使うなんて…」

男「でも協力してくれたら嬉しいな。錬金術師が仲間なんてなんかワクワクしてくる」

魔少女「…錬金術師かぁ。あんた、本当に私必要?」

男「あぁ。俺はお前が欲しい」

魔少女「ば……ば…ばか……そんなふうに…わかったわよ協力してあげるから、
    ちゃんとそれに見合う報酬とかは貰うからね」

男「OK! よろしく」

【魔少女が 仲間になった】

……【部屋】

男「ただいま!」

王女「おかえり…なさい」トテトテ

男「おぉ、ポトフとチキンソテーおいしそう」

王女「今は料理とかしか…出来ないけど、どうぞ召し上がれ」

男「そういや、今日戦士とか錬金術師とかと出会ってさ、なんつーか勇者になった気分だよ」

王女「ふふっ、君は勇者だよ、私から見れば」

男「ははっ、でもいつか西の国に戻れる日がくればいいね」

王女「うん…今は安全な場所を探し続けるしかないけど……でも君とならなんだって出来そう」

男「じゃあ今日も食べて明日に備えよう!」

王女「はいっ」テレテレ

……【翌日】

男「じゃあ今日はアトリエに行ってくるわ」

王女「はい、いってらしゃい」

男「もう少しこの街で頑張ってみようと思う」

王女「はい。わたしもこの街きらいじゃないんで」

男「じゃあ」

……【アトリエ】

男「何やってる?」

魔少女「特にすること無いから勉強してた。で、何してほしい?」

男「そだなぁ~ロングソード手入れしてほしいな」

魔少女「あれ、随分錆びてきてる。手入れしてない証拠ね。貸しなさい」

男「それはちょいと思い入れがあるから使いたいな」

魔少女「じゃあ錆びない鉄に錬金しないとダメね。そうだ、じゃあこの素材と
    ってきて」

男「えっと、エーテルとボムの欠片」

魔少女「それだったら、荒野のボムから手に入るし、エーテルはショップにあ
    るから、ついでに買えるでしょ?」

男「ほう、じゃあギルドついでに行けば一石二鳥て訳だな」

魔少女「そう。でも予備武器ないんじゃない? この武器は使わないほうがい
    いけど」

男「いや、ダガーがあるから大丈夫だ。魔少女は来てくんないの?」

魔少女「私が行っても…わかった私も行くわよ」

男「ありがとう! じゃあ早速ボムを倒しに行こう」

……荒野

男「ボムってあれか」

魔少女「そうね。何回か刺激すると爆発するからそれまでに倒さないといけないの」

男「魔少女はブリザド使えないの?」

魔少女「えっと…練習中…」

男「そっか。じゃあ頑張って使おう」

魔少女「えぇぇ…頑張るわよ、出来たら褒めなさいよ?」

男「おう! なでなでしてやんよ」

魔少女「はぁ?」

男「なんつって、じゃ行くぞ」

ボム「ぐわぁぁぁぁぁ」ドーン

男「ぐわああああ」

魔少女「ったく…馬鹿、すぐに近づいちゃダメだって…ぶ…ブリザド!!」

ボムB「フムッ」

魔少女「い、いけた!」

男「とどめだぁぁぁぁぁ」

ボムB「!!」バターン

男「勝ったぜ! いえーい」

魔少女「へへっ」

男「ん? どうした?」

魔少女「ブリザド出来たんだから、ほら…撫でなさいよ?」

男「いや、じょうだ…「撫でなさいよ」

男「はい」ナデナデ

魔少女「うん、悪く無いわね。コレ」

男「じゃあ…か、帰るぞ」

魔少女「はいはーい」

……アトリエ

魔少女「そういえば、あんたってこの街育ち?」

男「違うよ。俺はこの街に最近来たんだ」

魔少女「え? 一人で?」

男「違う、あ…うん。」

魔少女「? 家出?」

男「んーそんなもんだ」

魔少女「その、女の人…と?」

男「! えっと、あれだ…その……お姉ちゃんで」

魔少女「ふーん……今度お姉ちゃんと会ってもいいかな?」

男「なんでやねん!! それはダメだ!」

魔少女「なんで? もしかして……彼女なんじゃ…」

男「違うって……はぁ、この話をするとなると、お前も協力してもらうがいいか?」

魔少女「協力……? うん、何か事情があるのかしら?」


(カクカクシカジカ)

魔少女「え……王女の護衛?」

男「あぁ。信じなくてもいいが、言った以上、協力してくれよ」

魔少女「わ…わかったわ……でもさ、あんた今、王女と同居しているんでしょ?」

男「そうだが?」

魔少女「! あんたと、王女をしばらく匿ってあげる! それでいいんじゃないかな?」

男「!!」ブッ

魔少女「決まり! あんた、王女さんに何するかわからないし、私も協力してあげるて言ったし」

男「けどさ…」

魔少女「駄目。しばらくお金も貯めないといけないでしょ? この街なら出来なくもないし。いいから来なさい」

男「部屋とかあんの?」

魔少女「あるわよ。あんたは物置でいいとして、王女さんは使っていないアトリエあるからそこを部屋にすればいいか」

男「俺は物置かよ…じゃなくて、いいのかよ?」

魔少女「いいわよ。だから連れて来なさいよ? 今宿でしょ? お金もかかるでしょうし」

男「わ……わかったよ」

【宿からアトリエに拠点地になった】

男「えっと、こちらは街のアトリエの魔少女さんです」

魔少女「えっと、事情は聞きました。私も協力したいと思い、勝手ですが部屋を提供したいと」

王女「えっ、あ……ありがとうございます。いいんですか?」

魔少女「ええ。むしろ、この男何するか分からないですし、色んな意味で馬鹿そうだから」

男「おい、凄い言いようだな」

王女「仲いいんですね(ニコッ)」

魔少女「な、仲良くないですよ、まぁ歳同じですし…」

王女「私も同い年ですよ…」

魔少女「えっ、じゃあ、みんな同級生……なんだよね」

男「と、とにかく、お世話になります」

王女「よろしくお願いします!」

魔少女「はい、ということなんで、ここのアトリエなので、王女様も協力してください」

王女「様は…いらないですよ……今は逃亡の身だし、様って様でもないです…」

魔少女「じゃあ王女さんで……で、あの、王女さんもアトリエで調合とかのお手伝いして貰いたいんですが」

王女「はい、任せてください。私も調合はある程度教わっています」

魔少女「決まりー! じゃあ、これとこれを一緒に作りたいので手伝ってください」

王女「はいこれはエーテルターボですね。はい」

男「つーわけで俺は、その討伐行ってきます」

王女「は、はい……いってらっしゃい」ニコッ

男「あ…はい」テレテレ

魔少女「むー……」

【第一章 終わり】

全12章あるんですが、書き溜めは以上です。
想像以上にスレが伸びないのでこのまま流してください

【酒屋】

男「さて、C級昇格試験とはなんだ?」

店長「あぁ、昇格試験は自分の力だけでC級モンスターを討伐し、それを申請すれば昇格出来る制度だ」

男「てことは、C級を倒すだけでいいのか?」

店長「いや、筆記試験もあるぞ。多少の制度や小隊管理資格も与えられるから筆記は必須だ」

男「マジかよ……勉強いるのか……」

店長「本屋にC級昇格攻略の赤本出てるから買ってきな」

男「わーったよ」

【本屋】

男「なるほど……これか……うわっ……なんか原付の免許みたいでY/Nなんだな」

店員「立ち読みダメアル」

男「すみません。これください」

店員「マイドアル」

……【地下通路】

男「今日はここでオオムカデ駆除かぁ」

討伐員A「がんばろーぜ」

男「よっしゃ! D級は随分と余裕になってきたぜ」

討伐員B「随分強いなぁ。若いっていいねぇ。伸びしろが大きい」

男「そうなんっすか……?」

討伐員B「俺も若いころ怠けてたから、こうDのままだ。頑張って出世しろよ」

男「はい頑張ります!」

討伐員B「「で俺がCになれないのは、単に馬鹿なのもあるんだよガッハッハ」

男「あはは…」

【アトリエ】

王女「これが私の部屋ですか?」

魔少女「えぇ。好きに使ってください。電気はここからですよ」

王女「ありがとうございます。私も掃除とか家事とか手伝います」

魔少女「ありがとう。男も討伐資金を何か遭った時のための貯蓄に回したほうがいいでしょ」

王女「そうですね…でもいいんですか? お金もかかりますし」

魔少女「必要最低限は貰うわよ。でもそれ以上は野暮、でも家計簿はきちんとつけなさいよ?」

王女「家計簿ですか?」

魔少女「えぇ。男は他に何使っているか分からないし、きちんと帳簿しなきゃ」

王女「家計簿、お母さんみたい。えへへ」

魔少女「なっ……お母さんじゃないよ! ね? 王女さん」

王女「へ?」

魔少女「な…なんでもない、ま、まぁ帳簿つけたほうがいいわよ」

王女「は、はい」

図書館

男(帰るまで少し時間あるし……ここで勉強していくか)

………

……



館員「もう閉館ですよ?」

男「はっ、寝てた」


……【アトリエ】

男「ただいま」

王女「おかえりなさい」テレテレ

男「王女ちゃん! ちょっとC級試験受けようと思うんだ」

王女「凄いです!」

男「つーわけで、ちょっと勉強してくるね!」

王女「は…はい」

【男は物置部屋に移動した】


王女「ご…ごはんは?」

男「……」ブツブツ

……翌日


男「討伐いってきます!」

王女「は…はい、いってらっしゃい……」

魔少女「あ……もう行っちゃった」


……【地下坑道】

男「おらぁぁぁ!」

オオネズミ「!!?」

男「ぜぇぜぇ」

討伐員C「お前ヘトヘトじゃねぇか? 休まないとやばいぞ?」

男「いやぁ……今のうちにC…級取っとかないと」

討伐員C「そんなんじゃ、取れんぞ、休め」

男「まだ……頑張れます」

…【アトリエ】

男「ただ…いま」

王女「おかえりなさ…大丈夫ですか?」

男「べ…べんきょ…するね」

王女「や、休んでください!」

男「へ……でも……」

王女「いいですから!」

男「あ、あの…」

王女「め…めいれいですっ! こ…これはめいれいです」

男「あ、はい…」

男「ふぅ……」

王女「はい……ホットミルクです」

男「ありがとう……」

王女「すごい、がんばっているんですが……」

男「もっと強くなったほうが……王女ちゃんにも…」

王女「強くなってくれると嬉しいですけど……急がないで欲しいんです」

男「…」

王女「わたしも…少しずつ頑張っています、でも焦って頑張ったら…駄目だと思うんです」

王女「少しずつ重ねていくから…人って強くなるんだと思います」

男「……」

王女「もっとゆったり、のんびり頑張って行きましょう…ね?」

男「ありがと。そうだよね……焦って休まず行ったら…モンスターに殺られちゃうしね」

王女「はい。きっちり休んで、今は少しずつ頑張りを重ねましょう」

男「おう!」

【続く】

まぁメモ帳に残ってた作品をとりあえずうpしただけです
残りの続きはSS速報でほそぼそとしようと思います。
その時はよろしくお願いします! でわ

スレタイ同じ?

>>116
はい。インパクトに欠けるスレタイだなぁとは思いますが
それでうpると思います

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