女「空気男かぁ」男「目立ちたガールなぁ……」(176)

先生「今日は委員長を決める、誰か立候補者は居ないかな」

女「はい」

先生「おお、やってくれるか」

「うんうん、女さんなら平気だよね」

「頼り甲斐あるし、しっかりしてるし」

「話してても楽しいしね~」

「わかるわかるー」

先生「他に立候補者が居るようなら、投票制にするが居ないみたいだな。女頼んだぞ」

女「はい」

男(……必ず居るよなぁ、ああいう女)

先生「クラス名簿、これだ」

女「ありがとうございます、えっと、挨拶みたいなのしていいですか?」

先生「ああ、するといい」

女「……コホン、この度このクラスの委員長をやることになりました。皆さんを1人残らず引っ張っていけるように頑張りますので、よろしくお願いします」

「ほんと、頼り甲斐あるなぁ!」「よろしくねー!」「よっ!委員長!」

女「このクラスに居るからには、みんな協調性を持ってもらいます」

先生「凄いな、女は。ええっと、そういうのは次のHRでいいか?」

女「あ、はい、すみません出しゃばっちゃって」

先生「ああ、いいんだよ。悪いことではないからな」

女「はい」

男(協調性なぁ……中学時代なんて協力なんてもんが一番キライだったなぁ。今も好きって訳じゃねぇし)

女「……」

HR

男(さっさと終わらねぇかなぁ)

女「みんな聞いて」

「お、なんだ委員長早速仕事か」「お手柔らかになー!」

女「さっきも言ったけど、このクラスに居るからにはみんなに協力して欲しいことがあるの」

女「それは、何かしらイベントがあったとしたら必ず1位を取ること」

「イベントって、体育祭とか、文化祭とか?」「無理じゃね、普通に考えて」

女「もちろん、みんなが協力をしなければ無理ね」

続きはよ

女「でも、みんな一人一人の個性を活かせば絶対に出来るって私は思ってる」

「うーん、でもなぁ」「面倒な所もあるよなぁ」

女「……これは私が捧げるみんなへの一生のお願いだから」

「委員長……」「……でもかっこいいよね、事あるごとに一位のクラスって」「うんうん、わかる」

女「みんな……」

「委員長が言ってんだから言うこと聞かないとな!」「だよな、委員長が言ってるんだし」

女「ありがとうございます!……早速なんだけど、今度の親睦を深める遠足でカレーを作るみたいなんだけども」

女「そのカレーを先生方に食べてもらい、審査してもらうっていうイベントがこの学校のしきたりみたいなの」

「へぇ、面白そう」「とびっきり辛いの作って食わせてぇな」

女「そこで、遠足までに美味しいカレーの研究をしようと思うの。もちろん、みんなでね」

女「このクラス35人全員の味覚は違うと思う、だからみんなが美味しいと言えるような味を出せば、先生達も虜に出来ると思う」

女「これは最初のお願い」

「さっきも言ったじゃん、委員長がやるならやる!」「そうそう!」

女「ありがとう!」

男(くっだんねー)

男(協力とか、なんとかって、そんな美味しいカレーなんて出来るわけねぇだろ)

男(大体出来たとしても媚び売ってる気がしてしょうがねぇ)

男(他クラスからの反感も半端ないだろう)

男(俺はああいう女が一番キライだ。調子に乗って、いざという時はそのリーダーシップ性が無くなる)

男(結局は内申点よくしたいだけの、クズだ)

男(早く終わらねぇかなぁ)

女「それじゃあ、先生に放課後家庭科室が使えるかどうか聞いてみるわ。申請が通るようなら、何人かシフト制で研究していこうかと思うの」

「ほんっと頼りになるな」「委員長ってどこ中だったの?」「同い年とは思えない」

女「……わ、私は転校してきたから、ここらへんの中学じゃないわ」

「あ、そうなんだ」

女「うん、いきなり出しゃばった真似をしてごめんなさい。でも私の目標でもあるから、達成出来たらみんなには感謝しきれないかもしれない……」

「委員長の目標はクラスの目標っしょ」「そうだそうだ、良い事言ったなお前」「あっはっは!」

女「ありがとう!それじゃあ、今から一人ずつ大丈夫な日付を聞きに行くわね」

――――
―――
――

女「えっと、男くんね」

男「…………」

女「? 可能な日程を教えてもらっていい?」

男「そんなものない」

女「どうして?」

男「……」

男(てきとうにバイトとかでいいか)

男「バイトあっから」

女「毎日?」

男「そうだよ、毎日だよ。悪かったな参加出来なくて、すみませんでした」

女「……そう、家庭の事情とかかしら?」

男「……」

女「ごめんなさい、余計なこと聞いてしまったわ」

昨日のやつか完結させてくれ

男「……たいさ」

女「え?」

男「大体さ、俺なんていらねぇだろ。今日初めてなんだぜ話したの」

女「え、えっと……」

男「帰る、じゃあな、頑張れよ」

女「ちょ、ちょっと!」

「え、何委員長どうしたの?」「何あれ感じ悪い」「サイテー」

女「…………」

「あ、委員長次俺?だよね?」

女「あ!え、ええ、えっと……可能な日程を―――」




男(つまんね、やっぱり学校とかそういう場ってくだらないことばっかだよな)

男(なんだよ美味しいカレーを作る研究って。そんなイベントとかって茶番でしか無いだろ)

男(どうせ、担任は自分のクラスに票を入れるにきまっている)

男(だとすれば、その勝敗を左右するのは担任以外だ。経験則で、担任以外でついてくるのは校長、保健の先生だ)

男(となれば、その校長と保健の先生に合ったカレーを作るべき。万人受けするカレーなんて存在しねぇんだよ)

男(最初から終わってんだよな、ああいう集団って)

男(結局は俺みたいな空気男は高校卒業と共に連絡が途絶えるわけだ)

男(中学の奴らもそうだったしな。中学も高校も変わんねぇなほんっとさ)

女「……っくん、とこ、くん!」

男(……は?)

女「はぁ……はぁ……」

男「は?」

女「追いついた……はぁ、はぁ……」

男「何してんのお前」

女「そりゃ、可能な日程を聞きに来たのよ」

男「……はっ、お前バカじゃねーの」

女「え?」

男「どうせ俺は遠足に行かないんだよ。サボるに決まってんだろ、お前らのやってる茶番に付き合うほどの暇持て余してねぇんだよ」

女「……」

男「俺はな、お前みたいな目立ちたガールはだいっっっきらいなんだ」

女「……目立ちたガールって」

男「もう話しかけんな、他の奴らにも言っとけ、俺に話しかけんなって」

女「……ばっかじゃないの」

男「なんとでも言え、目立ちたガール」

女「……空気男に言われる筋合い無いわよ」

男「そうだよ、そうやって俺を嫌え。そして構うな、俺は一人で生きていく」

女「させない」

男「はぁ?」

女「男くんが私のことを目立ちたガールと言うなら、私はとことん目立たないといけない」

男「良いんだよ、俺は空気男なんだからよ!」

女「それをさせないって言ってんの、空気男?ふざけないで、そんなふざけた奴に私の目標を壊されてたまるか!」

男「なら、俺だってお前の目標をぶち壊してやる!全力でな、絶対協力なんてしねぇからな!あばよ!」

女「あ、こら!おい!待て!!」

男「誰が待つか、バーカ!」

あれ?女ただのクズじゃん

翌日。

女「はぁ……」

友「いいんちょ大丈夫?」

女「ああ、友。ごめん、ため息ついちゃった」

友「ううん、えっと男くんだっけ?」

女「そ、あの空気男」

友「うん、私入学式の時隣だったんだよ」

女「ほんと!?」

友「う、うん、ちょっと怖かった感じだったなぁ」

女「詳しく聞かせて」

友「い、いいんちょ怖い」

女「ご、ごめんなさい、取り乱したわ」

友「うん、えっとね、なんかずーっと下向きながら時々笑ってた」

女「……なにそれ」

友「だから怖くってー!だから気にしない用にしてたんだ」

女「『気にしないように』していた?」

友「うん。だって怖いから」

女「……なんか引っかかるわ」

友「? そうかな。だって怖い人が居たらなるべく見ないようにしない?直視したらなんか食べられそうだし」

女「食べるって、男くんは別に捕物じゃな……!?」

友「?」

女「捕物……?ねぇ、友。狩りに出かけた狩人を見つけた狐は逃げるわよね」

友「そりゃ、そうだと思うよ」

女「それで、逃げて逃げて狩人が見失う、わよね。狐も、狩人を見失うわよね……お互いに存在が分からなくなる」

友「うん、そうだね。狐さんが賢かったら」

女「……なんとなくわかってきたわ」

友「え?」

女「あいつ、怖い『フリ』をしているのよ」

友「ええぇ!?怖いフリ!?」

女「憶測だけどね」

友「そうなんだ……いいんちょ、頑張るの?」

女「そりゃ、目標は絶対だから」

友「そっか、頑張ってね!」

女「ありがと」

女(そうか、昨日のも本心ではなく、私から感心を取るように仕向けたのね……)

女(あの時はついつい私も感情的になってしまったけども、思えば男くんは声が震えていた)

女(そもそも人と話すことに慣れていない?)

女(……ありえるわね)

女(ならば、どうすればいいのかしら。空気を、空気でなく、する?)

女(……そっか、積極的に私でも誰でも良いから話しかければいいんだわ)

女「ねぇ、友」

友「え?」

女「目標の為って言ったら友はなんでもしてくれる?」

友「うん!出来る事ならなんでもするよ!」

クズvsクズだろ

女「そう、それじゃあ男くんに話しかけてきて」

友「ムリムリムリムリ!!!」

女「……今なんでもするって」

友「無理無理!!無理だよぉ!!怖いもん」

女「怖くないわよ、あんなの狩人のフリしているただのカカシよ」

友「カカシでも怖いもん!」

女「友はカラスか!」

友「かぁ……」

女「はぁ……じゃあ結局私が行くしか無いのかぁ」

友「あ、でも、トモちゃんならいけそう」

女「え?トモちゃん?」

友「おーい、トモちゃーん」

トモ「え?何?」

友「ちょっとちょっとぉー」

女「こっちこっち」

トモ「ほいほい?」

友「いいんちょからお願いがあります!」

トモ「へぇ?何委員長。私んち香辛料も売ってるから、提供出来るよ」

女「あら、そうなの!?それは良い情報……じゃなくて!違う違う、男くんに話しかけてほしいのよ」

トモ「男?」

女「そう、男くん」

トモ「うーん、良いけど何話せばいいの?」

女「え、それは……」

トモ「あの人遠足来ないらしいじゃん?ってこれ委員長が言ったんだっけ?」

女「え、ええ……」

トモ「なら諦めるのも手じゃないかなぁ。あっちもかまってほしくなさそうじゃん?ほら」

女「うつ伏せになってる……」

トモ「おまけにイヤホンもしてるよ」

女「うわぁ、典型的すぎる……」

トモ「しかも音漏れまでしてる」

女「きっついなぁ……」

友「でもでも、あれも男くんのなんだっけ?なんとかしてるフリなら?」

女「……そうね、ありえるかも」

トモ「なんとかしてるフリ?」

女「俺は一人が良いんだぞアピールよ」

トモ「ああ、なるほろ」

友「みんなと居るのも楽しいのにねぇ?」

女「……ふっ、そうね」

トモ「つか、委員長が言ったらダメなの?」

女「最終的にそうなるか、言ってくる」

友&トモ「ファイトー!」

俺の中三の時のクラス委員長が顔面凶器でやたらウザかった

男「……」

女「男くーん?」

男「……」

女「おーとーこーくーん」

男「……」

女「空気男」

男「……」

女「イヤホン外せこんにゃろ!」

男「うわ、びっくりした。おい、何すんだイヤホン返せ、ってうわ!目立ちたガール!?」

女「そういうお前は空気男」

男「面倒臭いやり取り」

女「そんなこと言うなよ、ほら」

男「おう」

女「また耳につけるなよ!」

男「え、なんで?」

学生の時学園祭とかサボってたらこういうクズ女になにか言われたけど死ねって言ったら話しかけてこない様になった

女「なんでじゃない!いいの?このままで、今日誰と話した!?」

男「お前だけ」

女「それじゃダメでしょ!」

男「良いんだよ、俺ぁ一人で生きていく」

女「そんなの私が許さない」

男「お前は俺のなんなんだよ!」

女「クラスメイトよ!」

「え、何委員長とまた男が喧嘩?」「やだ、男くんって怖いよね」「うんうん、わかる」

男「……ちっ」

女「あ、おい、どこ行くんだ!」

男「気分悪いから、トイレだよ!」

女「気分悪い時は保健室だろうが!」

男「……」

男「……おぇ……うぇ……」

男(さいっこーに気分悪い。最低だった)

男(ああいうひそひそ話が一番キライだ)

男(俺のことみんな嘲笑いやがって)

男「死ねばいいのに……」

女「死んでもらっては困る」

男「……はぁ、なんなのお前。ここ男子トイレだよ」

女「良いんだよ、どうせお前人があんまり来ない所のトイレ選んでるだろう」

男「あの、どんどん口調変わってないか、お前」

女「うるさい!お前のせいだ!」

男「それにいいのか?お前も知っている通りここは人があんまりこない、ついでに声も届かない、つまり俺がお前のことを襲っても助けに来ないってことだ」

女「……っ!?」

男「ひっひ……」

女「……はぁ、またそうやって怖いフリか?」

男「は?」

おう

女「お前にはそんな度胸無いだろう」

男「んなことねぇよ」

女「それなら私を襲ってみろ」

男「……」

女「……」

男「……めんどくせ」

女「ヘタレが」

男「嫌いな女襲ってもしょうがねぇだろうが」

女「じゃあ最初の脅しはなんだったんだ」

男「五月蝿い」

女「まるで反抗期の中学生だな」

男「いちいち癇に障るな目立ちたガール」

女「おまえもな空気男。とは言っても、まだ空気男じゃないけどな、お前は」

男「……あ?」

女「お前、空気じゃないだろ」

男「何言ってんだお前」

女「現に私との揉め事で、目立っている」

男「……それはお前が目立ってるからだろう」

女「それどころじゃない、お前は怖いということで有名になっている、いろんな意味でな」

男「それでいいんだよ、そのうち俺のことなんて忘れるからな」

女「そうなったら空気男だ」

男「どうでもいい」

女「お前はまだ空気男もどきだ」

男「……なんだそりゃ」

女「お前を完全な空気男にさせてたまるか」

男「だからお前は俺のなんなんだよ」

女「クラスメイトと、委員長の関係だろう」

男「……はぁ。でも遠足には行かねぇよ」

女「……」

男「茶番だからな」

女「お前はなんか趣味無いのか」

男「あるけど言わない」

女「あるんだな、それだけでいい。はっきり言おう、その趣味は全て『茶番』だ」

男「……」

女「生産性も無ければ、想像力が養われるわけでもない。まったく無意味なことだ」

男「人の趣味を汚すんじゃねぇよ」

女「ならそれはお前も同じだろう。私の目標を汚すな」

男「人を勝手に目標に入れるな」

女「この学校に入ったのはお前だ」

男「……いちいち面倒くさい」

女「返す言葉がなくなれば、うるせぇだの面倒だの、本当にただの反抗期だな」

男「……」

女「……っ!?」

ベコッ

女「うっ、ぐ……」

さるよけ

書き溜めてんのか
偉いぞ

すばらしい

男「調子に乗るな、クズ女」

女「……はっ、はは……あったんだな、ど、きょう」

男「もう殴りたくない。話しかけんな、関わるな、見るな、意識をこっちに向けるな」

女「……そうは、させ、ない」

男「……死ね」

女「……やだ」

男「……本当に面倒な奴だ、帰る」

女「いつつつ……腹パンなんて初めてだ……」

女「……少し治まってきた。平然とした顔平然とした顔……っと」



友「あ、いいんちょ、って、ええ!?男子トイレ!?」

女「あ、これは違う!違うんだ、友!」

友「もしもし、トモちゃん、今いいんちょが!?」

女「違うんだーーー!!」

?「さいしょはぐー、じゃんけんぽーん」

?「×が鬼~!」

?「いーち、にーい、さーん……」

?「じゅう!もういいかーい!」

?「……え?」

?「あれ、返事がない。みんなも居ない、あれ……」

?「……?」



?「みんなこなかった、ひとりであそぶのつまんなかった」

?「ねぇ君、何してんの?」

?「え、ひとりであそんでたの」

?「一人で?つまんないよ、あっちにみんな居るからあそぼ」

?「やだ、またみんなどっか行くからやだ」

?「どこも行かないよ!あそぼ!」

?「……」

しえ

男「……っ」

男「最悪な夢見た」

男「……学校行くのめんどくせぇ」

ぴんぽーん

男「……誰だよこんな朝早くから」

ガチャッ

女『やぁ、空気男』

ガチャッ

ぴんぽーん

男「……これ夢か、まだ夢だな、そうだな」

ぴんぽーんぴんぽーんぴんぽーん

男「またあいつ殴られたいのか……相当のマゾだな……」

女「早くあけろ!学校サボるなんて私が許さないからな!」

男(なんでバレてんだよ!?)

女『どうせお前は『昨日殴った女とまた顔合わせルのが気まずい』とか思っているのだろう!あんなパンチどうということはないぞ!』

男「へいへい……」

女『もやしパンチだったからな』

男「……はいはい」

女「着替えたか?早くしろ」

男「なんでお前が急かすわけ」

女『一緒に行くからだ』

男「は?」

女『そのままど意味だからな』

男「は?」

女「早くしろ、あがるぞ」

男「おい、ちょっと、待っ!」

女「案外片付いているな」

男(なんで今日に限って鍵ーーー!!)

女「まだ寝間着なのか、早くしろ」

男「なんで俺の家きたわけ」

女「さっきも言った通りサボると思ったからだ」

男「サボる」

女「許さん」

男「だから、お前は俺の!」

女「クラスメイトだ!」

男「めんっどくせぇなぁあああ!!」

女「朝飯も食べてないのか、用意くらいならする」

男「何しにきたんだお前」

女「さぁね」

男「……はぁ」

女「いいから支度するといい」

男「あのさ、俺一人暮らし、親居ない、今の状況わかる?」

女「……殴られる覚悟で来た」

男「俺言ったよね、もう殴りたくないって、関わるなって」

女「ならばこれは仕返しだ。お前に対するな」

男「仕返しが朝向かえに来ることかよ……」

女「私がお前を殴ってもお前は変わらないだろう」

男「……そうだな」

女「だったら私なりの仕返しをするだけだよ」

男「お前ってほんっと変わってるな」

女「お前ほどじゃない」

男「いや、俺以上だよ。で、着替えるんだけどいつまでここに居るわけ」

女「ん、あ、ああ、ごめん……」

男「はぁ……」

男「なんで一緒に登校しないといけないんだよ」

女「逃げないか確認するため」

男「逃げるほうが面倒くさいことになることくらい分かってるよ」

女「賢いな」

男「……つか、お前のせいで目立ってんだよ、その目立つオーラみたいなのどうにかならねぇのかよ」

女「ならない、と言うかそこまで目立ってるか?」

男「目立ちすぎて気持ち悪い、朝食べたもの吐きそう」

女「……そうか、なら少し離れる」

男「そうしてくれ」

女「……」

男「……」

女「……なぁ」

男「……」

女「おい」

男「……」

女「……!?またイヤホンつけてる、こら!」

男「あ?なんだよ、人のイヤホン取るのが趣味かなんかなのかお前は」

女「違う!なんですぐにイヤホンをつけるんだ!」

男「周りの音がうるさいからだよ」

女「この音楽のほうがうるさい、音漏れしてるの気づかないのか?」

男「気づかない、というか周りの音のほうがうるさいから音上げてるんだろう」

女「……あっそ」

男「だからつけるわけ」

女「イヤホン没収」

男「死ね」

女「じゃあ、片耳あけておいてよ」

男「断る」

女「話し聞いてよ」

男「声も聞きたくない」

女「つか、何聞いてんのこれ」

男「あ、おい、やめろ」

女「再生してよ」

男「うわぁああ、耳の中に入れたぁあああ」

女「うるさいなぁ、耳掃除くらいしてる!」

男「もうそのイヤホンやるよ……」

女「そこまでか!?傷つく!」

男「うっぜーなぁ、もう。本当関わるなよ」

女「今日は関わらないから、再生してみてよ」

男「……言ったな、本当だな?」

女「女に二言は無いわ」

男「……」

カチッ

女「……?クラシック?」

男「悪いかよ」

女「へぇ、意外」

男「そう言われるのが嫌だから、流したくなかったんだ」

女「こういうのが好きなんだ」

男「悪いかよ」

女「ううん、素敵だと思う。コンサートとか行くの?」

男「……もう今日は関わらないって言ったよな」

女「え、でも、ちょっとくらいは」

男「……消えてくれ、頼む」

女「……っ」

男「…………」

女「……」

sien

放課後

女「今日は、友とトモちゃんだよね」

友「そうだよ~美味しいカレー食べれるの楽しみ」

トモ「そっちかよ、委員長が言ってた香辛料持ってきたよ」

女「ありがとう!他のクラスは絶対にインスタントだから、本格派にするならこっちだよね!」

友「でも、持ってきたものを出しても良いの?」

女「うん、持ってきたもの出していいかって先生に聞いたらとことんやれって言ってくれたから」

友「そうなんだぁ、いいんちょ行動派だねぇ」

トモ「ほんっとそれ思うわ」

女「私はやりたいことやってるだけだから」

トモ「当たり前のことを出来るってのは凄いんだよ」

友「そうそう!」

女「て、照れるし!」

トモ「あっはっは!それじゃあ始めよっか」

さぁさぁさぁ!

CLANNADかと

男に感情移入しすぎて女がガチでうざくみえる

高校の時歌手目指してるこんな感じの女子がいたそして俺は本当に空気だった

―――――
―――


男「……やべ」

男「……寝てた」

男「誰もいねぇ……そうか、HR終わったのか。誰も起こすわけ無いよな」

男(肩いてぇ……ああ、そういやイヤホン無いんだっけ)

男(あのクソ女のつけたイヤホンなんてもういらないけど、無いと不便で仕方がないな)

男(クソ、こんなクソみたいな女が居る学校になんて入るんじゃなかった)スタスタ

男(あと1年早ければ、もしくは遅ければ、またはクラスが同じじゃなければ)スタスタ

男(なんて不幸なんだ、畜生)スタスタ

男(普通のクラスなら、俺のことガン無視だろうが)

男(畜生)

女「あ、美味しい!」

友「うん、美味しいねぇ!家のカレーとは全然違う!」

トモ「うんうん」

男(バカ女共はこんな時間までカレーと睨めっこか)

男(後で無意味だったと気づくといい)

男(……クソ)

男(クソクソクソ!!腹減った!!クソ!!!カレーの匂いのせいだ、クソ!!)

女「ん、あれ?」

友「え?」

女「今男くん居たよね」

トモ「え、嘘」

女「そういえば、放課後教室で寝てたよね」

友「いいんちょ男くんのことに詳しいねぇ」

女「問題児だからね」

トモ「カレー余っちゃったし、呼んでくる?」

女「うーん、でもなぁ……もう今日は関わらないって言ったし」

トモ「いいじゃん、私らにお願いされたとかにすれば」

女「んー、そう?」

男(帰りにカレーパン買ってこ)

女「男くーーん!」

男「……は?」

女「はぁ、はぁ……」

男「あのさ、女に二言は無いんだろ」

女「私はお願いされてここに居るの」

男「は?」

女「友と、トモちゃんと私でカレー作ってたんだけど、余っちゃって。食べない?」

男「いらない」

女「お願い」

男「いらない」

女「私達じゃ食べきれないの」

男「野球部とかに言えよ、喜んで食うぞあいつら」

女「野球部は今練習中だもん。邪魔しちゃ悪いし」

男「今俺は下校中なの、邪魔しちゃ悪いと思えよ」

女「じゃあ、男くんに食べてほしいの」

男「じゃあって言ったよな、今」

女「……男くんに食べてほしいの」

男「言い直しても無駄。いらないし、今お腹いっぱいだし」

女「さっき腹減ったとか言ってたじゃん」

男「言ってねぇよ」

女「無意識に『だるい』とか『お腹すいた』とかは言っちゃうらしいよ?」

男「仮に腹減っててもお前らのクソマズイカレーなんてものは食べない。あと、その友とトモだかなんだか知らないが、そいつらのお願いを聞く意味もない」

女「……むぅ」

男「俺の勝ち、明日は学校来るからもう朝来んな。出来ればお前の顔も見たくない」

女「ぐっ……」

男「じゃあな」

女「……負けたー、はぁ……」

男(俺の勝ち)

  バン   はよ
バン (∩`・ω・) バン はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/
  ̄ ̄\/___/


バンバンバンバンバンバンバン
バン     バンバンバン
バン (∩`・ω・)  バンバン
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
   \/___/ ̄


      ; '     ;
       \,,(' ⌒`;;)
       (;; (´・:;⌒)/
      (;. (´⌒` ,;) ) ’
     (´:,(’ ,; ;'),`

      / ̄ ̄\
      /´‐ω‐` \

  ミ(  ;´・) 
 _/_  / ̄ ̄ ̄/
   \/___/ ̄

女「というか、カレーは美味いわー!!!」



「ありがとうございましたー」

男「……はぁ」

男「カレーパンうま……」

男(あの女いつになったら諦めるんだよ)

男(遠足なんて行く気しねぇし、行ってもつまらねぇし、バスの中なんて地獄だろ)

男(あいつは俺に拷問をしている)

男(人生のうちに生きづらいのは、高校時代かもしれない)

男(余計な外野まで入れてきたしな……)

男「はぁ……」

――――
――


女「……はぁ」

トモ「どんまいどんまい」

友「そうだよ、カレーなら食べきれたし」

女「えっ!?」

トモ「友凄い大食いで……」

女「あの量食べたの!?」

友「いえーい」

女「それでなんでそんなに痩せてるの……」

トモ「ここに行くからじゃない?」

友「あはーん」

女「……憎たらしい脂肪ね!」

友「えへへー、分けてあげてもいいよー」

女「皮肉!別に私は小さいわけじゃないし!」

トモ「はっはっは、委員長元気出たみたいだな」

女「え、あ、ご、ごめん……」

友「謝ること無いよ~いいんちょは一所懸命だもん」

女「そうかな、私……空回りしてないかな」

トモ「してないしてない。しっかりあの、えっと、なんだっけ」

友「男くんだよ!」

トモ「そうそうそう、男くんとしっかり向き合えてる」

女「……トモちゃん、今あいつの名前忘れてた?」

トモ「え?ああ、うん、私名前覚えるの苦手でさ」

女「ううん、この前まで言えてた……まずい、マズイ!」

友「いいんちょ?」

女「あいつの空気化が始まってる……」

友「空気化?」

トモ「なんだそれ?」

女「うちのクラスの中で空気になるってこと、あいつは空気化したいのよ。誰からも相手にされないで、忘れられた存在になりたいって」

友「ええー……」

トモ「なんだそりゃ……」

女「私にも分からない……けど、それだと私の目標は達成出来ない」

友「そうだねぇ」

女「やっぱり一日中はダメだった……私が甘かったかも」

トモ「委員長」

女「え?」

トモ「急いでも仕方ないよ、そりゃ私は忘れてたかもだけど、私が忘れっぽいっていうのもあるし」

友「そうだよ、この前だってね!」

トモ「あーあー!友はいいから!とにかく、急がばまわれだよ、委員長」

女「そうね……うん、ちょっと頭に血が登ってた」

友「それじゃあ、冷やす意を込めて、後片付けをしよ!」

女「うん」

トモ「頑張ろうー!」

――――
――

男「……」スタスタ

男(遅くなっちまったから、結構冷えるな。もう4月だってのに)

「たかしくんが鬼ー!」

「ゆみちゃんが鬼になってよー!」

「たかしくん足速いから捕まえられないんだもん」

「僕が鬼だったらすぐにゆみちゃん捕まえられてつまんない!」

「じゃあかくれんぼにしよー?」

「そうだね!そうしよ!」

男(近道とはいえ、公園を通るのはイライラするな……)

男(コーヒーでも買うか)

「もーいーかい!」

「……?」

「もーいーかい!」

「あれ?ゆみちゃーん?もーーーいーーーかい!!」

「あれ、あれ、居ないのかな……ゆみちゃん帰っちゃったのかな、ゆみちゃーーーん!」

男「……」

男「…………ぅう、おぇ」

男(なんで今朝見た夢みたいなことになってんだよ、死ね、畜生。クソガキが)

男(くそくそくそくそ!!!!)

昨日の続き?途中で寝たから期待してるわ

支援

男(もういいや、コーヒーいらね……)

女「君、どうしたの?」

男「」

男(やべぇ、隠れるか……)

「んとな、ゆみちゃんが居なくなっちゃったんだ」

女「え?一緒に遊んでた子?」

「そうそう。かくれんぼしてたんだけど、10数えたら居なかったんだよ」

女「そう……それは大変、誘拐とかじゃないかな」

「え、誘拐?」

女「だって急に居なくなったんでしょ?」

「そ、そうだけど、でも……えぇ」

女「おうちの人は?」

「あっち」

女「聞いて来るね!」

男(おいおい、あいつはどこまでおせっかいやきなんだよ)

はよ!

「ねぇねぇ」

男「……は?」

「しー、たかしくんこっち来た?」

男「誰だよお前」

「私はゆみだよ」

男「お前がゆみかよ……」

「うん、たかしくんはねー」

男「はいはい、分かってる分かってる」

「お兄さんもかくれんぼしてるの?」

男「似たようなことしてる」

「ふーん、そうなんだ。じゃあ隠れてないとね」

男「そうだな……つか、お前お母さんが心配してたみたいだぞ」

「え?お母さん?」

男「……ああ」

「そうなの?」

「ゆみーーー!!もう帰るわよーーー!お願い出てきてーーー!!」

男「ほらな」

「でも、たかしくんとかくれんぼしてるから……」

男「そのたかしくんは、もういいかいって言ったらもういいよって言ってくれなかったから心配してるみたいだぞ」

「そうだったの?私聞こえなかった」

男「……そうか、聞こえる範囲内で隠れろよ」

「うん、分かった」

男「ほら、行け。俺はこのまま隠れてる」

「うん!じゃあね、お兄さん」

男「……」

「ゆみーー!どこ行ってたの!」

「あっち」

「もう、心配したわよ……本当……」

「ゆみちゃんみーっけ!」

「もう終わりだもーんだ」

女「男くんみーっけ」

男「……死ね」

女「ゆみちゃんと一緒だったんだ」

男「あいつから来たんだよ」

女「あ、ちょっと、話しくらいいいじゃん」

男「良くない、気分悪いから帰る。隠れてたのもお前と会わない為」

女「いいじゃんいいじゃん、ゆみちゃんなんて言ってた?」

男「だーもう、うっぜぇなぁーー……ああ、イヤホン無いんだった、畜生」

女「あ、返すよ、ほら」

男「いらねぇっての、お前にやる。スペアなら家にある」

女「そうなんだ。で、ゆみちゃんなんて言ってたの?」

男「……知らねぇよ」

女「ケチ」

男「死ね」

女「死にません」

男「息すんな」

女「意味合い的に同じじゃない」

男「……なんでついてくんだよ」

女「私家こっちだし、と言うか私のから学校までの通り道に男くんの家があるんだけど」

男「だからってついてくんな」

女「良いじゃん」

男「くんな」

女「やだ」

男「ストーカーが」

女「……自覚あるかも」

男「あんのかよ、気持ち悪いんだよ糞アマ」

女「今時そんな煽り方しないよ?」

男「また殴られたいのかよ!?」

女「ここ公共の場だよ?気持ち悪くなるのは男くんだよね?目立っちゃうよ?」

男「……チッ」

男がまさに高校時代の俺

女「ねぇ、なんでそこまで目立つのが嫌なの?」

男「じゃあなんでお前はそんなに目立ちたがるんだよ」

女「知らない、気づいたら目立ってるんだもん」

男「じゃあ俺も同じだ。気づいたら日陰に居る、なるべく目立たないようにしている。それだけだ」

女「……そっか、そうなんだ」

男「……」

女「じゃあ、朝の続き。コンサートとか行くの?」

男「続き無し、もう話しかけられても無視する」

女「……ちぇ、バーカ」

男「……」

女「……」

男「……」

女「……えいっ」

男「ッ!?」

女「うわ、そんな勢いで離さないでよ!?」

男「何考えてんだおお前」

女「さぁ?」

男「殺したい、凄いお前殺したい」

女「私は死にません」

男「……はぁ」

女「ドキドキした?」

男「お前みたいなクソ女に手を握られてドキドキするような心臓は持ち合わせていない」

女「ちぇー」

男「頭おかしすぎるだろ、お前」

女「男くんもね」

男「……」

女「……」

男「……」

女「でもちょっとどきっとした?」

男「してない」

女「そ、あーあ、もうついた」

男「……」

女「『じゃあな』くらい言ったら?」

男「じゃあな」

女「そんな棒読みじゃなくても……また明日」

男「……」

ガチャンッ

男(ほんっと)


男(死なねぇかな、あいつ)


女「ふんふふーん」

女「放課後は負けたけど、今度は勝った」

女「だいっしょーりー」

見てるぞ

終わるまで寝れない

?「いい加減にしなさい!」

?「うるせぇ!ババァ!」

?「もう、あんたは、友達の一人くらい作りなさいよ!」

?「いらねぇよ!俺は一人が良いんだよ!」

?「……そう」

?「……」

?「だったらお母さんもいらないわね」

?「……っ」

?「出て行きなさい……今とは言わないわ、高校になったら一人暮らしをしなさい。もうあんたには懲り懲りよ」

?「……ああ、一人暮らしでもなんでもしてやるよ、クソババァ」

?「……」

男「……」

男「なんでこういう夢ばっかり見るんだよ、クソが」

男「……」

男「はぁ……」

男「……面倒くせぇけど学校行くか」



男「……」

女「おっはよー」

男「」

女「いやー『偶然』だねぇ?」

男「……」

女「ほんと偶然だよー、たまたま。道を歩いてたら男くんが居たんだよ」

男「死ね」

女「偶然だってばー」

男「死ね、白々しいんだよ。死ね」

女「……はぁ」

男「……」

女「……」

男「……」

女「……また」

男「昨日みたいなことしたら、殺す」

女「……はい」

男「……」

女「……」

男(……ん、大人しくなったか。それでいい)

女「あれ?そういえばイヤホンは?」

男「……」

女「イヤホン」

男「……」

女「ねぇ、気になる」

中学や高校のときは性格はこの男みたいに目立ちたくない感じだったけど
一つのことへの集中力が凄すぎて成績いいと目立ったり
音楽の歌で無茶苦茶上手いと評判になったり
マラソン大会で上位3位に入ったりして逆に目立った

女がマジで気持ち悪い
この後どうせ仲良くなっていくのかと考えたら…

男「……スペア壊れてた」

女「ぷっ」

男「……」

女「笑える」

男「……」

――――――
―――
――

友「ねぇねぇ、いいんちょー」

女「何?」

友「最近さー、いいんちょと男くんが付き合ってるって噂聞いたんだけど本当?」

女「えー?そんなわけないじゃん、今日だって朝私殺されそうになったよ?」

友「え、なにそれ」

女「そーゆー仲なんだよ、私達は」

友「殺しあう仲?」

女「大体あってる」

>>77
臭すぎワロタ

支援

トモ「ねぇねぇ、委員長ー、噂でさー」

女「トモちゃんもか」

トモ「え?じゃあ、同じ事聞いてた?」

友「そうだよ~」

女「みんなして、そんなわけ無いじゃん」

友「でも昨日手を繋ごうとしてたんでしょ?」

女「ああ、うん、嫌がらせでね」

トモ「ふーん?」

友「ふーん?」

男「……」ガタッ

女「っ!?」

友「え、な、何」

男「……死ね」

スタスタ

トモ「あーあ」

>>80
ガキは寝ろ

友「……怒っちゃったね」

トモ「みんなその話題だらけだしね。無理もないか」

女「……」

トモ「委員長?」

友「大丈夫?」

女「え、ええ、うん……ごめん、大丈夫だよ」

友「え、大丈夫じゃないよ、いいんちょ泣いてる」

女「え、え、嘘」

トモ「委員長……」

女「あ、あれ、おかしいな……」

友「いいんちょー!」

女「ぐ、ぐるじぃ……」

男「お、おぉ、おぇぇえええ……う、うぇ……」

男「はぁ……はぁ……」

男「……死ぬ」

男「死ぬ、死ぬ。死ぬ」

男「死ぬ……」

男「クソ、クソクソクソ」

男(全部あの女のせいだ、全部あの女のせいだ、全部あの女のせいだ)

男(死ね死ね死ね死ね死ね死ね、消えろ消えろ!!)

男「……はぁ、はぁ」

男「帰るか……」

男「……の前に保健室か、めんどくせ」

保健室

ガラッ

男「失礼し……」

女「え」

男「……」

女「あ、あれ、男、くん?」

男「失礼しました」

女「あ、ちょっと、まっ……」

先生「待ちなさい、女さん、貴方のほうが待ちなさい」

女「は、はい……」

友「わ、私のせいで酸欠になっちゃうなんて」

先生「まったく、ふざけるのも程々にね」

女「はい、すみませんでした……」

先生「とりあえず、ここに記入して。体温と、名前と、日付と……」

女「……はい」

支援するから

男(……意味わっかんね)

男(なんで俺が行く所にあいつがいんだよ)

男(ほんっと、最低のストーカーだよ)

男(顔も見たくないし、気持ち悪いし、何なんだよ)

男「う、うぇ……マジで気持ち悪い……」

男「……」

バタンッ

男「……」

男「……」

男(やべぇ、立てねぇ……意識はあるけど、力入んね……)

男(頭の上からすーっと冷たい感じがして、やべぇ……誰かに見つかる前に、なんとかしねぇと……)

男(誰かに見つかる前に、誰かに見つか……)

女「……お、男くん!?」

男(……また、お前か)

女「男くん!男くん?しっかりして!ちょ、ちょっと、友!先生呼んできて!」

友「う、うん!」

男「……めろ、やめろ」

女「ダメ、ちゃんとしないとだめ……ごめんなさい、本当にごめんなさい……ごめんなさい……」

男「……」

女「私のせいで、こんなことになって、ごめんなさい……噂とか、そういうのになるなんて思わなくて、私……」

男「……じゃあ、もう、関わんな」

女「……ごめんなさい」

男「もういい、関わんな。関わらなければそれでいい」

メシウマかよ

女「……うん」

先生「ちょっと、大丈夫!?」

男「……」

先生「意識はあるみたいね、頭とかも打ってなさそうだし……ちょっといいかしら」

男「……何すん」

先生「……ちょっと目をべーってするわね……うん、やっぱり貧血ね」

男「……」

先生「ちゃんと朝食べたの?」

男「食ってねぇ」

先生「だからよ、それに食生活は」

男「うるせぇ……頭に響く」

先生「……そうね、一度ベッドに運ぶわ。あなた達は授業に戻りなさい」

女「でも……」

先生「今は、私に任せなさい」

女「……はい」

ほっしゅ

男「……」

先生「よっこいしょっと……えーっと、意識はしっかりしてる?」

男「さっきよりは……」

先生「ごめんなさい、さっき引き止めておけばよかったわね」

男「……どうでもいい」

先生「さっきの子とは何かあったの?」

男「答える必要ない」

先生「……」

男「……」

先生「そうね、必要ないかもしれないわ。でもね、体調崩してまでの何かあった場合、責任とるのは学校側なの」

男「……そうか、そりゃ大変だな」

先生「そう、大変なの。保健室の先生はね、生徒のカウンセリングが仕事なわけ。それでご飯食べてんの」

男「そのカウンセリング必要ねぇよ」

先生「体調崩すくらいの精神状態なのに?」

男「……」

        .∧__,,∧
       ( ´・ω・)   
.    シュッ  >、/⌒ヽ  
  ───ミ''-‐y' / i_

        `⌒ー′ | |::| 
      \\  \ | |::|
         ④   \=::|. 
              \ 
                \

先生「話せることだけでいいから話してみて」

男「……俺は嫌なんだ、噂になるのが」

先生「うんうん」

男「ヒソヒソ話しだとか、俺のことを俺が知らない所で話されるのが一番虫酸が走る」

先生「なるほど」

男「んで、体調崩した。これでいいか」

先生「その噂って?」

男「そこまで言わなくて良いだろ、知られたくない内容ってくらい察しろ」

先生「……それもそっか」

男「……」

先生「教室に戻っても、その噂がまだ残ってたらキツそう?」

男「……なんとかする」

先生「無茶はダメよ」

男「してねぇよ」

先生「……」

教師にこの態度はいただけないな

男「……もういい、教室行く」

先生「本当、無茶しないでね」

男「……ああ」


男「……」

男(久々にやっちまった……)

男(まともに朝も昼も夜も食ってなかったからな)

男(……自炊考えるか)


「みんな聞いて」

男「……っ」ピタッ

女「ごめんね、休み時間に……あのね、本当に私と男は何も無いの」

「え、でも昨日さー」

女「それも誤解。ただの偶然だよ、それでからかったりしたのは私で私が悪いんだ」

「でも、委員長悪くなくね?」「そうだよ、委員長は一所懸命だったじゃん」

女「私が空回りしてただけだよ……ごめんね、みんな。だから、お願いがあるの」

支援

女「……この噂はもう辞めてほしいの」

女「……これ以上噂をすると、男くんは傷つくし、もう絶対にこのクラスに心をひらいてくれないから」

女「だから、お願いします」

「……なら仕方ないか」「そうだね、傷つくのはキツいしね」

女「ありがとう……遠足まであとちょっとだし、カレー作りのほうも大詰めだから、頑張ろう!」

「だな!」「この前出来たカレーさー、超美味しくてさ!多分いちばん美味しい!」「え、この前のよりもー!?」

女「……よし」

友「お疲れ、いいんちょ」

トモ「お疲れさん、ほんと委員長は強いね」

女「そんなことないよ……私なんてみんなが居なきゃ弱いもん。ちょっと反省した、今回ばかりは」

友「そっかそっか、でも私はやっぱりいいんちょ悪く無いと思う」

女「いいのーそんなことないのー」

友「いいんちょ良い人すぎ」

トモ「ほんとほんと」


男「……」

なんだよこのクラスメートwwwww

          l      /    ヽ    /   ヽ \
          /     / l    ヽ /      |  \
| し な 間 〉 //  l_ , ‐、   ∨ i l  | |    \      は
| ら っ に |/ l ,-、,/レ‐r、ヽ  |   /`K ,-、 <   し

| ん て あ   / | l``i { ヽヽ l | / , '/',` //`|_/       や
| ぞ も わ    |> ヽl´、i '_   。`、llィ'。´ _/ /,) /\    ろ
| |   な   |`/\ヽ'_i ,.,.,.⌒´)_ `_⌒  /__/l  \       く
っ   |    く    |/ / l´,.-― 、l`ー一'_冫 /l l |   /   っ
!!!! |        \ ', /  /`7-、二´、,.| /// |   /
           lT´ {  /  /  ト、 |::| /// /  /    !!!!!
          l´ ヽ、 > ー    ,/ |ニ.ノ-' / / _
              i``` 、/ }    ',,,..'  |-'´,- '´     ̄/ ヽ∧  ____
           \/ ' \_  `´ノ7l´      /    // ヽ l ヽ
         / ̄ |      ̄ ̄/ ノ L___/      ★  U  |
        /   ヽ      /`ー´     /l                 |

  、、、、、
 ミ・д・ミ <ホッシュ!
  """"

男「……」

男(なんか、思ったんだが)

男(このクラスの奴らもおかしいだろ)

男(……いや、流されやすいのか、高校生なんてそんなもんか)

男(……だとしたら、あいつに洗脳でもされてるみたいだな)

ガラッ

女「……あ」

男「……あ」

女「……ごめんなさい」

男「……」スタスタ

女「……」

がんばれ

寝るな!見てるぞ!

こうして、空気男は真の空気男になった。
私は今まで通りに目立ちたガール。
原因は全て私のせい、と思ったけど友が言うには私が何もしなかったらとっくに空気男になってたって言う。

結局空気男は遠足に来ることはなかった。

そんな感じで、1年間経ってしまったわけです。
……つまり、私の目標は達成出来なかったということ。
だけど、あいつを抜いた34人の力で文化祭とか、体育祭とかは全部1位が取れた。
でもやっぱり、私は何か心残りがあった。
あいつとはもう数ヶ月話してない。
私だけじゃなく、他のクラスメイトも。
先生からさされることすらなかった。

ちょっと速度落ちる、ごめん

支援

ああ・・・支援せざるを得ない・・・

女「……このクラスともお別れか」

友「いいんちょは2年生になっても委員長するんでしょ?」

女「そりゃね」

トモ「生徒会とかには入らないのか?」

女「んー……考えてる。今年はクラスのほうに力入れたかったから」

友「凄かったもんね、体育祭とか、文化祭も!」

女「よりベストなものを目指してたからねー……みんなの協力の下だよ」

トモ「そうだね、あの時は『クラス全員団結』してた」

女「っ……クラス全員、ね」

友「いいんちょのカリスマ性が発揮されたもんねー!」

女「う、うん」

トモ「来年も委員長と同じクラスがいいなぁ」

友「私もー!」

女「きっと同じだよー!」

俺もー!

男「…………」

あの日以来、住み心地の良いクラスになった。
相変わらず目立ちたガールは目立っているし、クラスの奴らは洗脳されている。
俺はきちんと空気男をしているし、噂になることもない。
むしろ、俺の名前を出すことすら無い。
覚えているやつなんて存在しないし、居るとしたら……あいつくらいだろう。


男「目立ちたガールなぁ……」

女「空気男かぁ」

「「あ?」」

男「……」

女「……」

男「……」スタスタ

女「ちょっと待った」

男「……」

女「待ったーーー!!!」

男「……何すんだよ、おい。イヤホン返せ」

女「へぇ、音漏れしない程度になったんだ」

男「嫌な音が聞こえなくなったからな」

女「……」

男「返せ」

女「なんか、久しぶり」

男「……」

女「しっかり空気男やってんじゃん」

男「……お前は目立ちたガールをやってるな」

女「そっ……やってるやってる。しっかり出来ましたよ」

男「……俺とは住む世界が違うんだよ」

女「……みんな君のこと忘れてるかもしれないけどさ」

男「やめろ、それ以上言うな。俺は良いんだよ、空気男で」

女「……そっか、クラスメイトの望みは聞かないと」

男「……そうだな」

女「……」

男「……」

女「噂になったの覚えてる?」

男「当たり前だ、たまに夢に出てくる。悪夢としてな」

女「そ、そうなんだ、ごめんなさい……」

男「別に、もういい……」

女「……」

男「……」

女「あの、さ……こうして一緒に歩くのもダメ?」

男「嫌だ」

女「少し離れてるから」

男「……好きにしろ」

女「う、うん……」

男「……」

女「……これは独り言なんだけどね」

男「……」

女「私ずっと考えてたんだ、君のこと」

男「……」

女「どうしたら、心をひらいてくれるか。どうしたらみんなに認識して貰えるようになるかって」

男「……」

女「でも、そうすると君はまた悪夢になるほどのトラウマを抱えてしまうかもしれないって思うと、安易に行動は出来なかった」

男「……」

女「だから、私はもうその行動を辞めた……クラスのみんなに対して目標達成おめでとうって言うんだよ」

男「……」

女「私は……否定しなかった。クラスのみんなはそう思っていたんだから、否定する必要はなかった」

男「……」

女「でも、やっぱり、私には心残りだったんだ。君のことが」

男「……」

女「ごめんなさい、こんな独り言聞かせて」

男「……って」

女「……え?」

男「……俺、だってな、好きで一人で居るわけじゃない」

女「え?」

男「人間っていうものはな、集団で生きていかないと死ぬような生き物だ。そういう集団心理っていうのはある」

女「う、うん」

男「だが、俺はこの約一年間ずっと一人だった」

女「……」

男「家でも、学校でも、買い物とかも全部一人だ。想像出来るか?」

女「……」

男「真に一人になって気づいた、孤独は孤独なりに押しつぶされるものがあるってな」

女「っ……」

男「だけど、それでよかった。今更言えるわけがない、空気男を辞めたいなんてな」

女「……そう」

男「だから俺はこのままでいいと思った。自業自得な上に、自分のせいじゃないとお前のせいにしてしまう甘えがあったからな」

女「……」

男「……」

しえん

しえ

女「あのね……」

男「……」

女「私だって、君が思ってるほど目立ちたガール楽じゃないんだよ?」

男「っ……」

女「目立つ人間は目立つなりに、人に押しつぶされそうになる。頼りにしてくれるのは嬉しいけど、支えきれないこともある」

女「君は知らないかもしれないけど、何度か熱があっても学校に行った。私一人が休むと、他のクラスメイトが大変な思いをするから」

女「たとえ熱があっても、私は目立ちたガールでないといけない」

女「だって、私は委員長だし、目立ちたガールなんだもの」

男「……」

女「正直ね、何度か悪口も聞いてるんだ。何回か悪質なイジメだってくらったよ……調子に乗りすぎだって。私がこんなに苦労してたってことも知らない人にね」

男「……」

女「それでも私は委員長だから、誰かを恨んだりしないで、自分が未熟なんだなって思った」

男「……」

女「こんな風に誰かにぶつけられる相手も居ないから……」

男「……そうか、結局は、お前も孤独だったんだな」

ほす

追いついた
見てるからなー ほs

女「……え?」

男「考えてもみろ、お前が友達だと思っている人間のことを」

女「……」

男「お前に頼ってくる人間はお前のことを見ているのか?」

女「……」

男「違うな?甘えさせてくれるお前のことを見ているよな」

女「……っ!?」

男「男女問わずにな、そういう人間が居れば人は怠惰になる。甘えが生じる」

女「そんな……」

男「体育祭や、文化祭で一位を取ったらしいな。お前はどうやらクラスメイトが協力したくれたからと思っているらしいが、違う」

女「……じゃ、じゃあ」

男「その一位はな、お前が居なければ取れなかったものだ。いや、違うな、お前が取ったものだ」

女「……」

男「クラスのものではない、お前のものだ」

女「……そんな」

ほしゅ

猿ったから、書き溜めする

しえ

支援
このまま女も空気女になれよks

女がスゲェうざったい
リアルでこんな女いたら俺学校辞めてるわ
いちいち関わってこないで欲しい

まだか

男「体育祭や、文化祭で一位を取ったらしいな。お前はどうやらクラスメイトが協力したくれたからと思っているらしいが、違う」

女「……じゃ、じゃあ」

男「その一位はな、お前が居なければ取れなかったものだ。いや、違うな、お前が取ったものだ」

女「……」

男「クラスのものではない、お前のものだ」

女「……そんな」

男「クラスの人間はお前が言ったことを全て鵜呑みにする。そりゃそうだ、お前の言うことを聞いていれば一位になれると思い込んでいるからな」

女「やめて……」

男「所詮お前は人間と接していたわけではない。人形遊びをしていただけの、孤独な人間なんだよ」

女「やめて!」

男「……」

女「……」

男「……じゃあな」

女「待って!じゃあ、私は、私は……」

男「……」

女「何がしたかったの……こんなことを言われて、一番を取っていたとしても、意味が無い。私一人じゃ……意味が無い」

男「ならばお前が空気女になればいいだろう」

女「……え」

男「それか人形だ。また違う目立ちたガールに頼れば良い」

女「……」

男「……それが出来るかどうかは知らんけどな」

女「無理よ……結局私はどうあがいても目立ちたガールなのよ」

男「……そうか、なら目立ちたガールをし続けろ」

女「……」

男「……じゃあな」

女「……」

友「ちょ、んちょ、いいんちょ?」

女「え?」

友「珍しいね、ぼーっとしちゃって」

女「う、うん、ごめん」

友「どうしたの?」

女「ううん、ちょっと考え事」

友「そっかぁ……よしよし」

女「ふご、ご、ごおご……」

友「1年生のいいんちょよしよし出来るのも、あとちょっとかぁ」

女「友は1年の間で胸大きくなりすぎ……」

友「肩がこっちゃって大変なんだよー」

女「やっぱり身の丈にあった、大きさが一番よね……」

友「うんー、本当そう思うよ」

女「やっぱり皮肉だ!」

友「……ねぇ、いいんちょ」

女「え?」

友「いいんちょ、好きな人とか居るの?」

女「え、す、好きな人!?」

友「うん、私ね……多分いいんちょのことが好きなんだと思うの」

女「え、え、えっと、そこは男の人の名前をあげるべきでは?」

友「うーん、でもなぁいいんちょのこと好きなんだもん」

女「えー、あー……うん、そっか、ありがと」

友「ほらー!そういうとこ!かっこよすぎだよー!」

女「そうかな、あはは……」

友「で!いいんちょは好きな人居るの?私?」

女「ご、ごめん友のことは友達として好きだけど……」

男『所詮お前は人間と接していたわけではない。人形遊びをしていただけの、孤独な人間なんだよ』

女「っ……」

友「いいんちょ?」

女「ごめん……」

友「うんうん」

女「なんか、ダメだ、私……みんなの委員長出来そうにない」

友「……やっぱり悩んでた」

女「え?」

友「だってなんか最初からおかしかったもん、いいんちょ」

女「おかしかった?」

友「うん、ぼーっとしたり、反応が変だったり」

女「そ、そうかな」

友「うん……悩んでるなら話して?いつもいいんちょのこと頼りにしてるから、たまには頼られたいよ」



女「っ……!!」

友「わ、わわ!いいんちょ!?」

女「友ーーー!!ありがと……」

友「うんうん、よしよし」

女「私、頑張るね……」

友「頑張れ!」

支援

女「男」

男「……」

女「男!」

男「何」

女「やっぱりこの前言ってたこと取り消して!」

男「何言ったっけ」

女「……もう!クラスメイトは人形ってやつ!」

男「ああ、言ったな、そんなこと」

女「取り消して!私は、私はみんなを支えてきたけど、私もみんなに支えられてきた」

男「……」

女「だから、人形なんかじゃない!それに、ここまで不安になったのは男のせいだ!」

男「今度は責任転嫁か」

女「違う、やっぱり心残りだった。私は、パーフェクトに終わりたかった」

男「それで俺のせいか。誰が俺のことを不快にさせて気分を悪くさせたのか忘れたのか?」

女「それは私、だけど男は何かした?」

男「する必要はない」

女「ある、君はこの学校の人間なんだから」

男「そんな法律いつ出来た」

女「義務よ、積極的にイベントには参加する。校則よ」

男「俺は法律と言った。校則など知らん」

女「この自分勝手!」

男「何故俺にそこまで構う」

女「……私は、貴方にもみんなで何かをする喜びを知ってほしいから」

男「そんなもの知らなくてもいい」

女「男は言ったよね、好きで一人になってるわけじゃない、一人でいるのは実は苦しいって」

男「……」

女「それで、空気男を演じ続けないといけなくなったんだよね」

男「……」

女「だったら、もう演じる必要なんかない」

男「……」

女「男は私のクラスの人間。ならば、私のお願いは聞いて」

男「好きでこのクラスになったわけではない」

女「自分の運が悪かったんだから、自分が悪い。そこを私のせいにしないで」

男「……また殴られたいのか」

女「殴っていいよ。あの時君を空気男にしてしまった私を殴ってもいい!!殴れ!!!!」

男「馬鹿野郎!!」

ベコッ

女「……くっ、うぅ……」

男「……」

女「……あ、はぁ……うぅ……」

男「バカ……やろ……」

女「あは、泣いてるの……?やっぱり、弱いんじゃない」

男「……どこまで、おせっかいなんだよ……」

女「だい、じょうぶ、だよ……かくれんぼ、しても、私は……どこにも、いかないから」

男「……っ!?」

女「だから、ちゃんと、見つけて、私を、目立っている私、を」

男「……」

女「……ごめん、ね」

翌日から空気男は学校に来なくなった。
それどころか、学校をやめることになったらしい。

私は最後まで引き止めた。
けれども、もう口は聞いてもらえずに、どこかへ行ってしまった。

友やトモちゃんは私を慰めてくれた。
私はやっぱり友達に支えられて生きている……だけど、空気男にはそんな友達も、誰も居ない。ただ一人の孤独だった。

私はそんな孤独な男を見逃せなかったのかもしれない。
迷っている迷子が居たら一緒に親御さんを探す。
死んでいる猫が道端に居たら、きちんと埋める。
問題が解けない人が居たら、教える。
そんな、テンプレートな出来事1つ1つと同じように、どうにかして手を差し伸べてあげられないかと私は思っていたのだ。

私は殴られたお腹が時々痛む。
物理的な物じゃない、きっとこの痛みは彼が味わってきた孤独の痛みだろう、と私は思っている。

私は将来先生になりたい。
空気男をこの世界から消し去りたい。
孤独はやっぱり辛いと思うから……辛い思いをさせたくないから。

だから、今日も沢山の人に支えられて生きていく。

女がしてきたことは空気男を追い詰めてるだけだと気づかないのが気持ち悪い

ただの自己満女だったわろた

女は最悪だな。さっさと死ね

女がウザくて男がキモいだけのSSはある意味新しいかも

俺は学校を辞めた。
学校を辞めて、博打に明け暮れる日々だった。

金は嘘をつかない、金は人間の言うことを鵜呑みにしない。
ギャンブルをする人間は人間を人間として見ない。
人間は利用するためだけにある。
俺は利用されたくない、されないように生きて行きたい。
俺は一人でいい、金があればいい。

……目立ちたガールのような人間は日の光を浴びて生きればいい。
俺にはその光はまぶしすぎる。
光が当たると、俺を貫通するだけだから。

俺は俺自身をクズだと思う。
だが、目立ちたガールも同じようにクズだと思う。
むしろこの世界にクズでない人間など居ない。
クズでない人間というのは、流されて生きているだけの人形だ。
人形に感情もクソも存在しない。

だから、無機物はいい。
金は良い。
裏切らないものは良い、信じられる。人間は信じられない、常に疑って生きて行かなければいけない。

唯一つ、学んだこととすれば……。
女は殴るものではない、ということだ。

罪悪感というものは多少なりとも存在するだけで邪魔な存在だ。
女を殴った事実はどうあがいても消えない。

やっぱりあいつと俺は住む世界が違ったんだ。

俺は可愛い女の子にここまでされたら変われたかもしれない

男もきもいが結局上位カースト女が助けようとしてきても見下してるだけだと感じてしまう

空気男って空気嫁的なアレかと思ったのに

何時間このスレに貼り付いてると思ってるんだ










ハッピーエンドオナシャス・・・

男にものすごい同族嫌悪を感じる

退学前日

男「目立ちたガール」

女「空気男……お互いが、お互いを背負って生きていくんだな」

男「本来ならば、俺とお前は会ってはいけない存在だった。神様が間違えて会わせてしまったんだよ」

女「……これからどうするんだ」

男「それを聞いてどうなる?俺はお前への罪悪感に潰れてしまうかもしれない」

女「……そうだな。だけど、私もお前への罪悪感でいっぱいだ。私は学んだ、善意は押し付けるものではないってね」

男「……気づくのが遅すぎだ」

女「ごめん」

男「謝るな、謝ったからと言って、俺への罪悪感が消えるわけではないだろう。むしろ消えてもらっては困る。俺への恨みを延々と背負って生きていけ。俺もそうする」

女「……分かった」

男「じゃあな、目立ちたガール」

女「じゃあな、空気男」

「「お互い自分が良いと思う生き方をしよう」」

おしまい

男が校長や保健室の先生を狙えばいいんだとか言ってたあたりで
男活躍フラグかと思ったけどそんなことはなかった

         *、 *、      。*゚    *-+。・+。-*。+。*
        / ゚+、 ゚+、   *゚ ・゚    \       。*゚
       ∩    *。  *。    +゚    ∩    *
   (´・ω・`)      +。   +。   ゚*     (´・ω・`)
   と   ノ      *゚  *゚    ・     。ヽ、  つ
    と、ノ     ・゚  ・゚     +゚    *  ヽ、 ⊃
     ~∪    *゚  *゚      *    +゚    ∪~   ☆
          +′ +′      +゚   ゚+。*。・+。-*。+。*゚

バッドエンドじゃないか…

とりあえず女は死んとけ

今ちょうど追いついたとこだけどBADENDやん

いちおつ

>>1( ゚д゚ )( ゚д゚ )( ゚д゚ )( ゚д゚ )
            ( ゚д゚ )
     ( ゚д゚ )( ゚д゚ )
    ( ゚д゚ )
   ( ゚д゚ )
 ( ゚д゚ )         ( ゚д゚ )
  ( ゚д゚ )( ゚д゚ )( ゚д゚ )

ラスト納得はできんがまあ>>1
またたのむよ

個人的にバッドエンドではないと思います。
お互いが自分の意思を貫き通し、自分の悪いところを自覚出来たのですから。
行き過ぎた善意は、受け取った人間にとっては悪意にしかなりませんね。
しかし、目立ちたガールにとっては善意なので、それが悪意であるということがわかりません。
2回目の腹パンでやっとその意味が分かったのでしょう。

そして、空気男も自分はこのクラスで空気になるべきではないと自覚し、学校を辞めた。
クラス替えがあったとしても、あの目立ちたガールの存在がある限り、空気になれないと思ったのでしょう。

結局は最終的に自分が可愛いので、自分が優先されます。
この二人は凸凹な存在だったので、絶対に意気投合なんてしないなぁと最初から思っていました。
だから、どうしてもバッドエンドに見えてしまうのかもしれませんね。

読んでくれた方はありがとうございました。

おもっくそBADじゃねえかwwww
まあ乙

おつおつ


面白かった

殴れる男は素敵ってことがわかった

実際、空気男は社会で生きていけるけど
目立ちたガールは居たら我慢できない存在だろうな

乙です
楽しかった

いいあとがきだった

くぅ~

おつおつ
面白かったよ

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