長門「5億年ボタン……?」(94)

キョン「お前なら5億年くらい余裕だろ! 俺の代わりに押してくれ!」

長門「……」

誰か書いて

キョン「頼む、どうしても大金が必要なんだ」

長門「……」

長門「わかった」

キョン「さすが長門!さあ、このボタンを押してくれ」

長門「……」カチ

ウィーン

キョン「やった!!金だ!!百万!!」

キョン「よくやったぞ長門!」

長門「いい」

キョン「……」

キョン「長門……なんともないか?」

長門「なんともない」

キョン「そうか……」

長門「……」

キョン「……」

キョン「なあ……もう一度ボタンを押してくれないか?」

長門「……」

ガチャリ

みくる「こんにちは~」

長門「……」ウィーン

キョン「おほうっ!また出て来た!」

みくる「ぴい!キョンくんが長門さんからカツアゲしてますぅ~!」

キョン「あ、朝比奈さん!?違うんです!これは長門も合意の上で」

みくる「男の子はみんなそう言うんですぅ~!」

長門「……」

みくる「5億年ボタンですか……?」

キョン「ええ。部室に説明書と一緒に置いてあったんです」

みくる「で、でも……だとすると長門さんは一人ぼっちで5億年を過ごしたことに……」

みくる「キョンくん酷いです!」

キョン「長門も合意の上ですから問題ないでしょう。なっ、長門」

長門「……ない」

みくる「……」

みくる「あの……長門さん」

長門「何」

みくる「私も百万円欲しいんですけどぉ……お願い出来ますかぁ……?」

キョン「いいですよ。ほら長門」

長門「……」

みくる「あれ?長門さん嫌がってません?」
みくる「もしかしてキョンくんのためにつらいのを我慢してるのかなあ……」

キョン「そうなのか?」

長門「違う」フルフル

キョン「そうか。なら押してやれ」

長門「……」

長門「……」カチ

キョン「見てください朝比奈さん!一千万ですよ!」

みくる「私なんか1億円も出して貰っちゃいましたぁ」

キョン「くそっ、負けるか!長門!次だ次!」

長門「……」

みくる「あの……長門さんはもう少し、人から一々言われなくてもテキパキ行動した方がいいですよ……?」

長門「……」

みくる「らちがあかないですね」

キョン「そうですね」

キョン「しかしアレだ。長門は本当に5億年を体験してるのか?」

キョン「どうなんだ長門」

長門「してる」

キョン「そうか……ん?」

ここまで550億年か
地球より500億年以上長生きしてるな長門

キョン「お前……まさか5億年体験した記憶があるのか?」

長門「……」

長門「……ない」

キョン「そうか」

朝比奈「安心しました」

ガチャリ

古泉「おや、涼宮さんはまだのようで」

キョン「遅かったな古泉」

みくる「そうだ、古泉くんに押して貰うというのはどうでしょう」

キョン「それは……流石に可哀想じゃありませんか?」

みくる「大丈夫ですよ。どうせ忘れてしまうんですから」

みくる「古泉くん、このボタンを一心不乱に連打してくれませんか」

古泉「勿論構いませんよ。でも、何のボタンですか?」

みくる「今は秘密です!」

古泉「おやおや」スッ

長門「駄目」

古泉「え?」

長門「駄目」

長門「そのボタンを押したら、あなたは後悔することになる」

古泉「あ、あの……長門さんはこうおっしゃっていますが」

キョン「……どうします?」

みくる「任せて」

古泉(なんだこの張り詰めた空気は……)

長門「……」

みくる「……ふえぇ」

みくる「そのボタン私のものなのに長門さんが気に入っちゃったんですぅ……」

みくる「カチカチする感覚にはまってしまったみたいでぇ……」

みくる「私は古泉くんにも思う存分カチカチして欲しいのに」

古泉「そうでしたか……」

キョン「そういうわけだ長門。ボタンをよこせ」

長門「……」

長門「駄目……」フルフル

みくる「長門さんまだカチカチし足りないんですか?

長門「……」

みくる「仕方ないですねぇ。それじゃあ、はい。」

キョン「……」

みくる「好きなだけカチカチしていいですよ。長門さんが飽きたところで古泉くんに押して貰いますから」

長門「……」

みくる「古泉くん、長門さんがボタンを押し終わるまで部室の外で待っていて貰えません?」

古泉「それは構いませんが……」

みくる「ほら、出た出た」ガチャリ

古泉「はあ」バタン

みくる「さ、はやく押してください」

キョン「連打で頼むぞ」

長門「……」

長門「……」カチ ウィーン

みくる「イライラするなぁ……」

長門「……ぅ」ドサリ

…ドサリ

古泉「……?」ガチャリ

キョン「古泉!?」

みくる「キョンくんお金を!!」

古泉「長門さんッ!?それにそのお金は……!?」

キョン「え、ええとだな、この百万は鶴屋さんから貰ったお小遣いで」

みくる「ふえぇ~ん、それは私のお金ですぅ~!」

古泉「あなた達は長門さんを何だと思ってるんですか!!」

キョン「す、すまん……長門が構わないって言うもんだから……」

みくる「出来心なんですぅ~!」

古泉「ていうか僕にも押させようとしましたよね……」

みくる「……許して?」

古泉「このアマ……」

古泉「長門さんが許すと言っている以上、僕からはもうこの問題を追及することはしません」

長門「許す」

キョン「すまんな……古泉、長門」

みくる「はぅ、惚れちゃいそうです」

古泉「このスイッチは危険過ぎます。長門さんに処分して貰いましょう」

キョン「仕方ないか……」

みくる「……」

みくる「まってください。そのスイッチは本当に壊さなきゃいけないものなんでしょうか」

キョン「え?」

みくる「私達にわかるのは、ボタンを押すと百万円が出て来るってことだけじゃないですか」

みくる「意識だけがどこかに飛ばされ5億年を過ごすなんて、実は嘘なのかも」

古泉「いや……だって長門さんが……」

みくる「長門さんだって隠し事もするし、冗談も言いますよ」

キョン「それが人間てもんだろ」

みくる「古泉くんは長門さんをロボットか何かだと思ってるんですか!?」

長門「……」

古泉「ぐうぅ!」

みくる「そう。これは長門さんの冗談なんだわ。こんな小さな箱からお金が出て来るのも長門さんパワー……」

キョン「長門は俺達を楽しませようとしたんだよな」

古泉「そうなんですか……?」

長門「……」フルフル

古泉「首振ってるじゃないですか!!」

古泉「こんなものはこの世に存在してはならない!」バッ

みくる「独り占めは許しません!」ガシィッ

古泉「長門さんッ!!」

長門「……」スッ

キョン「おっと」ガシィッ

みくる「ね……?みんなで幸せになりましょうよ……」グギギギ

古泉「なんて力だ……!」ミシミシミシミシ

ハルヒ「私も混ぜなさい!」ドンッ


4人の力が拮抗していたところに突如乱入したハルヒ
なんかこう4人の手が合わさり力が拮抗していたところをハルヒのグーによるドンッが手の下にあったボタンをみんなで押す感じになった

パッ

ハルヒ「ん?どこよここ」

キョン「……!?」

みくる「……!?」

古泉「……!?」

ハルヒ「つまんない場所ねぇ。早く部室に戻りましょ!」

長門「……」


保守トン

みんないるなら楽しいじゃん

>>80
だよな
あれってずっと一人だから辛いんだろ

ごちゃごちゃ文句ばかりうるせえ外野だな

>>80>>81

パッ

ハルヒ「ん?どこよここ」

パッ

キョン「……!?」

パッ

みくる「……!?」

パッ

古泉「……!?」

パッ

長門「……」




ハルヒ「みんなどこ?」キョロキョロ

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