田中将「強くてニューゲーム…?」 (56)

田中「……」

コーチ「おお、田中!こんな所にいたのか!」

田中「あ…はい」

コーチ「明日のソフトバンク戦お前が先発だぞ!」

田中「えっ」

田中(ソフトバンク戦?何を言ってるんだ…俺は今年からメジャーの球団でプレーするんだぞ)

コーチ「ははは、ルーキーのお前がまさかこんなに早く登板するとはな!」

田中「る、ルーキー…?」

日付を見ると2007年と表記されている

田中(07年のソフトバンク戦…3月29日か!俺のプロ初登板の日だ!)

コーチ「明日のために今日は軽めに調整しておけよ」

田中(過去に戻ってきた…って訳か)

実況「今日はルーキーの田中将の登板日です!」

解説「オープン戦は雨で流れてしまって、今日が初登板、初先発なんですよねぇ」

実況「その通りです!雨男田中!そのうっ憤を晴らすことができるのか!」


嶋「今日は初登板だ、お前の好きなように投げてこい」

嶋「丁寧なピッチングとかは考えなくていい、監督もそのことは知ってるからな」

田中「はい、分かりました」

嶋「よーしそんじゃ頼むぜ」

審判「プレイボール!」

実況「ソフトバンク、1番の大村がゆっくりと打席に入ります」

田中(能力がどうなってるのか気になるな…まずはストレートを確認するか)

ビシュッ

スパンッ

審判「ストライクーーー!!!」

大村「…速い…あいつホントにルーキーかよ…」

実況「いきなり154kmを計測ーーー!!これがルーキー田中です!」

田中(おお、感覚はそのままか…スプリットも試してみるか)

ビシュッ

実況「第2球投げた!」

大村「またストレートかよ…!」

ククッ ストンッ

大村「…!!!?」

パンッ

審判「ストライクーーーーー!!」

144km

実況「田中、2球目は落としました!144kmのSFFです!!」

解説「あんな球投げれたんですねぇ…田中くんはフォークを投げていたはずですが…」

嶋(こいつ…こんな球キャンプでは投げてなかったぞ…!?)

コーチ「監督!!どうなってるんですか!!」

野村「…マーくん、神の子、不思議な子」

コーチ「え?」

野村「なんであんな球投げられるかって?」

野村「マーくんだからに決まってんだろ」

コーチ「…!」


その後もSFFを駆使し奪三振数を増やしていく

5回の時点で既に11個の三振を奪っていた

実況「ソフトバンク!未だにヒット1本!!!」

解説「これは大変なことですよ…ルーキーがここまでソフトバンク打線を抑え込むなんて」

審判「ストライクーーー!!バッターアウト!!」

実況「あああっと!!大村!またもや三振!!9回!田中を未だ捉えれません!!」

解説「今のもSFFですねぇ…」

実況「これで17個目の三振を奪いました!恐るべし田中!!」

田中(これじゃメジャーではやっていけない…もっと自分の追い込め)

パンパンパンパッ

審判「フォアボール!」

実況「おっとこれはどうしたのでしょうか!続く川崎、多村、松中に四球を与えました」

解説「コントロールを乱したんでしょうか…」

嶋「どうした?大丈夫か?」

田中「すいません…制球ができなくなって」

嶋「試合は3対0で勝ってるんだ、焦らなくていいぞ。最悪同点になっても構わないからな。」

田中「いえ、0で抑えます」

嶋「!?」

コーチ「監督!!やはり降板させた方が…」

野村「今日はマーくんに任せる」

コーチ「…そんな」


田中「……」

実況「マウンドの田中!満塁のピンチを迎えながらこの気迫!!」

解説「2アウト満塁ですが…ルーキーの彼にとってはとんでもない場面ですよ」

嶋(すげぇ気迫だ…お前ホントに初登板のルーキーなのかよ…)

ビシュッ

パンッ

審判「ストライクーーーーー!!」

156km

実況「でたーーーーー!!今日最速の156kmです!」

小久保「…」

実況「真ん中高めでしたが打席の小久保!ピクリとも動きませんでした!」

ストンッ

実況「また落としたああああーー!!空振り三振!!ゲームセット!!」

実況「プロ初登板、初先発、初勝利、初完封!グランドスラムです!!」

コーチ「すごい…元々潜在能力は高いと思っていましたが…」

野村「へへ、マーくんはエースだからね」


嶋「よーし胴上げだ!」

ワッショイワッショイ

田中「うわっ…ちょ、普通の試合で胴上げなんてやめてください!」

リック「ナニ言ってるンダ、オメデタイコトジャナイカ」

ワッショワッショイ

実況「田中!マウンド上でチームメイトに胴上げをされています!」

それから2ヶ月

ルーキーの田中は楽天の先発の柱として活躍し続けた

未だに無傷のまま交流戦を迎えようとしていた

田中「…」

球場の外を走っていると、ある男とすれ違った

斎藤「マーくん、久しぶり」

田中「…!斎藤……」

斎藤「マーくんはすごいな。ルーキーなのに1軍で活躍してて。」

田中「あ、ああ…たまたまだよ…打線にも助けられてるし」

田中(タイムスリップしたなんて言えないしな…)

斎藤「ところでマーくん」

田中「なんだ」

斎藤「何周目?」

田中「えっ…」

田中「今で丁度4周目。次走り終わったら5周目だ。」

斎藤「とぼけないでよ、マーくん」

田中「…なんだよ」

斎藤「そっちじゃなくて」

田中「……」

斎藤「マーくん、君が2013年から来たのは知ってるんだよ」

田中「…!!」

斎藤「ふふ、図星だね」

斎藤「2013年…それは君が最も輝いていた年」

斎藤「その能力を持ったままこの年に戻れば当然、活躍することができる」

田中「なんだ斎藤…お前は一体何者なんだ…」

斎藤「僕はね2013年から2007年を25周もしてきたんだ」

田中「…!?」

田中「…お前も俺と同じなのか…それも25周…」

斎藤「25周もするとね、能力も上がる訳だよ」

斎藤「今の僕はかつて甲子園で優勝した当時よりも遥かに強くなってる」

田中「そうか…残念だがこの年でお前と投げ合うことはない」

田中「なぜならお前は大学に進学したからな」

斎藤「フフフ、それはどうかな」

田中「なんだと?」

斎藤「君がタイムスリップしたことで歴史が変わり、僕はこの年にプロ入りすることになった」

田中「…え!!?」

斎藤「この年でいずれマーくんと投げ合うことになるよ」

斎藤「最強となった僕と…ね」

斎藤「12周目の2007年で僕は沢村賞と最多勝、最優秀防御率を獲得した」

田中「…!!」

斎藤「更に15周目には開幕から無傷の20連勝を記録した」

斎藤「能力だけなら君と互角…いやそれ以上だよ」

田中「…俺もプロ入りしてから無駄に過ごしてきた訳じゃない」

田中「少なくともお前よりは背負ってきているモノが違う」

斎藤「それはこの26周目で明かされる」

田中「…」

斎藤「2013年から君がやってきたことを知りチャンスだと感じた」

田中「チャンス…だと?」

斎藤「2007年のプロ入り直後の君と投げ合うより…2013年の君と投げ合いたかったからね」

斎藤「2013年で君は日本で1番の投手となった…そんな君と投げ合いたい」

斎藤「そして、君に投げ勝つ」

田中(これがあの斎藤……なんて自信に満ち溢れてるんだ…)

斎藤「僕に投げ負ければ、君は全てを失う」

田中「…全てを失う……?」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年08月29日 (金) 16:47:55   ID: oQDtb1hV

なんだこれもカテゴリ詐欺かよ…
なにがるろ剣だよ

2 :  SS好きの774さん   2016年11月19日 (土) 21:27:59   ID: 46pJl4Bl

つまらん

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