凛「Linkラジオ、ふんわり続くよ」(139)

 
凛「Linkラジオは18回、もうこんなに続いてる」

凛「最後まで気は抜かないけど、ね」

凛「それじゃあ、今日も張り切っていってみよう」

 
凛「そういえば、うちの事務所は国際色が豊かなんだよね」

凛「アメリカ、イギリス、フランス、ブラジル、チャイナにロシアにウサミン星」

凛「様々な国から来てて、とっても楽しいんだ」

凛「で、母国の言葉の話になったんだけど」

 
凛「アメリカとイギリスは、同じ英語だからね」

凛「ケイトさんやメアリーちゃんはペラペラなんだ」

凛「ただ、あんまりダーリンだのベッドだの言っちゃ駄目だよ」

凛「紗枝ちゃんに聞いたんだけど、京都ではおもてなしにお茶漬けを出すらしいね」

凛「お持て成しのお茶漬け食べて、落ち着こうね」

 
凛「フレデリカちゃんは、日本で生活してるからフランス語が話せるわけじゃないみたい」

凛「ただ最近は、フランス語を習得してきてて」

凛『プロデューサー! ジュッテームジュッテーム……なーんてねー!』

凛「お持て成しの心、お茶漬け。どうぞ」

 
凛「ナターリアちゃんは、すごく活発な子でね」

凛『プロデューサー、トード ヂーア ペンソ エィン ヴォッセー! って言うまでもないナ!』

凛「……って毎日朝抜けに言うものだから」

凛「はいお茶漬け。梅干も付けたよ」

 
凛「フェイフェイは、落ち着きがあって大人しいんだけど」

凛「ただ、活動は激しいんだ、舞台でも事務所でも」

凛『今日もPに、おー会いにー、来まシター。なんちゃっテー』

凛「はいはい。まずはお茶漬け食べてね」

 
凛「アーニャは、たまにロシア語使われても、分かんないよっ。いつも……」

凛『ヤ アバジャーユ ティビャ! ……プロデューサーでも分かりませんか?』

凛「そりゃ普通は分かんないかもね。ヤ パニマーユ、パニマーユ」

凛「あ、お茶漬けはピロシキ入れたほうがよかったかな」

 
凛「菜々ちゃんはウサミン星から来てるからね、ちょっと愛情表現が独特だよね」

凛『ウサミン星では仲が良い男女はハグハグで親愛を表すんですよ! さあ!』

凛「ここは地球だからね、母星とは勝手が違うからさ」

凛「思ったんだけど。お茶漬けって、湯が多いと大変だよね」

 
凛「やっぱりさ、愛の言葉なんて、簡単に口に出すべきじゃないよね」

凛「そういった言葉は、大事な時に伝えるものだと思う」

凛「……じゃあ普段使う言葉? それは……」

凛「ま、毎朝味噌汁作ってあげるよ……とか?」

凛「……わ、笑うぐらいならプロデューサーが考えてよっ」

 
凛「さあ今日は、愛梨ちゃんのアップルパイ・プリンセスをアンコールしちゃうよ」

凛「待ち遠しいあなたのために、アップルパイを焼くの」

凛「お手製のパイとティーに愛を込めたら、迎えて私の王子様!」

凛「十時愛梨で、アップルパイ・プリンセス。どうぞ」

 
凛「どうかな。このうきうき気分、伝わってるかな?」

凛「ついつい失敗しても良いよね。素敵なパイが焼けたら、それで」

凛「最高の相手と、最高の時間を過ごせたら……」

凛「……私もパイぐらいなら焼けそうかな」

 
凛「さて、今日のゲストは、私達がいつもお世話になってる人を呼んだよ」

凛「姉妹揃って、いろいろと教えてくれるんだ」

凛「その名もトレーナーさん。どうぞ」

トレーナー「は、はあ……」

 
凛「……どうしたの、テンション低くないですか」

トレーナー「だって、私アイドルじゃないのに……」

凛「気にしなくてもいいよ。半分アイドルみたいなものだよ。誰かさんのせいで」

トレーナー「そうですか……そうなのかなあ……」

 
凛「気を取り直して、こんにちは」

トレーナー「こんにちは凛ちゃん。元気でやっているようですね」

凛「まあね。トレーナーさんのほうこそ」

トレーナー「うふふ。この前、とっても良いレストランに行ったんですよ」

凛「あ、羨ましいなあ……」

 
トレーナー「今度のレッスンで姉さん達に勝てたら、連れて行ってあげますっ」

凛「それは、行けるのは当分、先になりそうだね」

トレーナー「ふふ……それでも、いつかは行けるんですか」

凛「まあね……いつかは」

トレーナー「その前に、私を負かしてもらわないといけませんね~」

凛「もちろん。そのうち、驚くくらいになるよ」

トレーナー「まあ。大きく出ましたね、楽しみです!」

 
凛「おほん。なんなら、ここで証明してあげても良いよ」

トレーナー「あら。私、ダンスでは負けない自信……ありますよ?」

凛「私だって、身のこなしには自信あるからね」

トレーナー「いや、私は大人ですからね」

凛「私は若いからね」

トレーナー「私、元気ですよ?」

凛「私、健やかだよ?」

 
トレーナー「プロデューサーさんは、もちろん私の味方ですよね?」

凛「当然、プロデューサーは私につくよね」

トレーナー「ふふ、こっちはプロデューサーさんと開業以来の付き合いですよ」

凛「それを言うなら、こっちもアイドルになって以来の付き合いだよ」

トレーナー「アイドルが意地を張っちゃダメですよっ」

凛「トレーナーさんが頑固なんじゃないかな」

 
トレーナー「……こちらに、叩いて被ってジャンケンポンの道具一式があります」

凛「……そうだね」

トレーナー「……」

凛「……」

トレーナー「……ふー」

凛「……はー」


トレーナー「叩いて被って!」

凛「じゃんけんぽん!」

 
凛「勝った、もらった!」

トレーナー「そういきませんよ!」

凛「っ、遅かった……っ」

トレーナー「素早いですね凛ちゃん。日々のトレーニングが活きてます!」

凛「まだまだ! 叩いて被って!」

トレーナー「じゃんけんぽん!」

 
凛「負けっ……!?」

トレーナー「隙アリです!」

凛「っ!」

トレーナー「ま、間に合わなかった……!」

凛「甘いよトレーナーさん!」

トレーナー「……それでこそレッスンしがいがありますよ、凛ちゃん!」

凛「負けない!」

トレーナー「勝負はこれからです!」

凛「叩いて被って!」

トレーナー「じゃんけん……っ!」

 
トレーナー「ふう……」

凛「はあ……」

トレーナー「さすが、凛ちゃんですね……ここまでなんて」

凛「トレーナーさんこそ……こんなに強いとは……」

トレーナー「いつも妹や姉達と、練習してますからね!」

凛「そ、そうなんだ。なんで?」

勝った方がPを得る

 
トレーナー「よくプロデューサーさんがですね、私たちをお食事に誘ってくれるんですけど」

凛「うん。うん」

トレーナー「ただ、チケット枠が一人しか無かったりするので……」

凛「……ああやって勝負をつけてる、と」

トレーナー「おかげで、とっても強くなっちゃいました」

凛「あー、なるほど……」

「あー、なるほど……」


    /''' ̄
  |:::/:/|
  |l::::|:l|   ビキッ
  .};;/;;{

 
凛「食事は楽しいの?」

トレーナー「ええ、もちろん! プロデューサーさんは、意外とロマンチストなんですよ?」

凛「うん、知ってる」

トレーナー「それに、仕事の時よりずっとお茶目で……」

凛「それも知ってる」

トレーナー「前回は花束貰っちゃいましたね!」

 
凛「それは罠だね」

トレーナー「ええっ!?」

凛「トレーナーさんをプロデュースしようとしてる。絶対」

トレーナー「ま、まさかそんな……いやでも……」

凛「誰にでも声をかける人だからね。 きっとそんなこと目論んでるよ」

トレーナー「あ、あれ……なんとなくそれっぽい事を言われたような……」

凛「きっとすぐにテレビ出演することになっちゃうね」

トレーナー「ええええっ!?」

意訳:凜「プロデューサーから手を引いて」

 
凛「はあ、プロデューサー。可愛かったら誰にでも声かける癖、直そうか?」

トレーナー「か、可愛いですか?」

凛「可愛いから仕方ない、とか言われても。私たちのレッスン担当があるから」

トレーナー「し、仕方ないですか……?」

凛「可愛いのにもったいない、とか言われても。私たちのレッスン担当あるから」

トレーナー「も、もったいないですか……?」

凛「可愛いからこそデビューするべきだ、とか言われても……」

トレーナー「ぷ、プロデューサーさん!!」

凛「わあっ!?」

 
トレーナー「あの、私! 今までアイドルになろうとは思いませんでしたけど!」

凛「え、え?」

トレーナー「プロデューサーさんがそこまで言うなら、私……なってもいいかなって!」

凛「え、ちょ……」

トレーナー「でも今は、皆をレッスンしなくちゃいけません。だから皆がトップアイドルになった後……」

凛「トレーナーさん、トレーナーさん?」

トレーナー「その時、良かったら……私をあなただけのアイドルに……!」

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    {ニニ,'ニニニニニニ「 ̄ ´.      \`/   \     /
    ヽイニニニニニニ {_.          / ー‐       ヽ
      {ニニニニニニニニ}         /            `

 
凛「……ぴこっ!」

トレーナー「あいたっ!?」

凛「それ以上は駄目です」

トレーナー「い、いま大事なお話中ですよ凛ちゃん!」

凛「ぴこぴこっ」

トレーナー「いたいたっ! ハンマーでぴこぴこするのやめてくださ……っ!」

凛「えいえいっ!」

トレーナー「ま、ストップです凛ちゃ……せめてじゃんけん! じゃんけんしてからー!!」

 
凛「……ふう。プロデューサーの毒牙から、また一人救うことが出来たよ」

凛「トレーナーさんは、レッスンの時にお世話になってるからね」

凛「彼女がデビューしたりしたら大変だよ、もう」

凛「またライバル、増えることになるし……」

凛「……アイドルの」

ライバルを、また一人潰す事ができたよ

 
凛「さてと、そろそろお便りを紹介するよ」

凛「ペンネーム、データによるとペンネームは採用率の77%さんから」

凛「大事な妹だからな、できれば丁重に扱ってくれるとありがたかったが……特別レッスンを用意しよう」

凛「あの。タイヤを引き摺るのはちょっとレッスンとは言わないと思います」

 
凛「これは忘れよう。次はペンネーム、スペシャルテクニックさんから」

凛「凛くんには私の特製ドリンクを進呈しよう。何、礼は要らん。目が覚めたら感想を聞かせてくれたまえ」

凛「……それは」

凛「……せめて、美味しいのが良いです」

 
凛「締めはペンネーム、運命の赤い糸さんから」

凛「Pさんにプロデュースしてもらえて幸せです……凛さんはどうですか」

凛「…………もちろん」

凛「今まで知らなかった世界を教えてもらったから……幸せだよ?」

 
凛「……私。きつくても良いよ」

凛「レッスンの後は喉が乾くし、どんなドリンクでも飲むよ」

凛「まあ、アイドルたるもの、好き嫌いは言ってられないでしょ?」

凛「プロデューサーだってやわなアイドルは嫌いだしさ」

凛「……運命の赤い糸さんは弱音吐いちゃうんじゃないかな」

凛「ここは私に任せなよ」

 
凛「裏にも書いてあるね」

凛「いつでも用意は出来てますよぉ」

凛「…………」

 
凛「……ん、端っこになんか書いてある」

凛「わたくし恋のルキトレは、凛ちゃんを応援してますよ!」

凛「……」

凛「ありがとう。まずは胃薬、お願いできるかな」

 
凛「……さてと。今日はここまでにしようか」

凛「なんだか、いつにも増して疲れちゃったな」

凛「今日はゆっくり休もうか」

凛「それじゃあ、またね」

 
 
支援ありがとうございました


あれはまゆのお便りにルキトレがちょちょいと書き加えました

おやすみ

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