穏乃「ありゃ、ジャージが破れちゃった」(95)

代行ID:WwyQMEC10

代行ありがとうございました。

憧「あーらら、ザックリいっちゃってるわね」

穏乃「もう古いしね」

憧「へー、何年くらい着てるの?」

穏乃「うーん、洗い替えで何着も持ってるけど5年前から着てるやつだよ」

憧(5年物のしずジャージ……!)

憧「ね、ねえ。とりあえず私の上着はおっときなさいよ」

穏乃「ありがと」

憧「って、そのジャージ脱がないの?」

穏乃「いや、上着をそのまま素肌に着るわけにいかないだろ?」

憧「いや、気にしないから!破れた服着てるほうがみっともないよ!」

穏乃「そうかなあ…」

憧「そうよ!絶対にそう!」

穏乃「わかったよ…」スル

憧(シズの生着替え……!)

憧「で」

穏乃「ん?」

憧「そのジャージどうするの?」

穏乃「いや、もう使えないし捨てるよ」

憧「だ、だったらさ!」

憧(え~い、言っちゃえ!)

憧「そのジャージ、私にくれない?」

穏乃「は?破れたジャージなんてなんに使うのさ」

うむ

憧「さ、裁縫!最近裁縫にはまっててさー」

憧「ぬいぐるみとかクッション作るのに生地がいるんだよね!」

穏乃「へー」

穏乃「まぁ要らないものだし……ここに捨てていっちゃうよりはいいよね」

憧「うん!うん!」

穏乃「じゃあ、はい」

憧「ありがと~」

穏乃「完成したら、見せてよね!」

憧「へ?」

穏乃「へ?って、ぬいぐるみ作るんだろ?」

憧「う、うん……」

憧(まさか興味を示されるとは思わなかった!)

穏乃「だったら、完成したのを見たいのは当然でしょ?」

穏乃「自分のジャージがぬいぐるみになるなんて、面白そうだもん!」

憧「わ、わかったわ。できたらね…」

穏乃「約束だよ!」

―――――憧の自室

憧「あああもうやっちゃった!裁縫なんて全く出来やしないのに!」

憧「どうすればいいのよー」ジタバタ

ファサッ

憧(あ…シズのジャージがいいにおい)

憧(安心する)


憧(Zzz…)

天使憧「憧、憧、起きなさい」

憧「んん~?」

悪魔憧「ここはアンタの夢の中よ」

憧「夢ぇ~?」

天使憧「今からでも遅くはありません。裁縫を勉強してぬいぐるみを完成させ、ウソをホントにしてしまうのです」

悪魔憧「チッ、そんなのめんどくさ過ぎよ!テキトーに失敗してボロクズになっちゃったーとか言っときゃいいのよ」

憧「むむむ…」

天使憧「このままじゃあなたのぬいぐるみを期待しているシズの笑顔を裏切ることになるのよ!」

悪魔憧「そんなのシズのことだから明後日には忘れてるよ!そんなことよりさっさとシズニーよ!」

憧「でも、どうしよ……」

天使憧「ジャージの生地を全部使わなくてもぬいぐるみはできる!どっちも手に入れられるのよ!」

憧「! そうね」


憧「決めたわ!わたし、裁縫を勉強するわよ~~~!」

報われて欲しいね

憧「ふぁ……」パチ

ドタドタドタ


望「ちょっと憧、うるさい」

憧「お姉ちゃん!最低限の裁縫くらいできるでしょ!?わたしに教えて!」

望「え、ま、まあいいけど……ボタンつけるとか?」

憧「ぬいぐるみを作るのよ!」

望「出来なくはないけど、一日そこらじゃ覚えられないよ?」

憧「いいの!」

――――――翌日


憧(っつー)トン

灼「ロン。16000」

憧「はい」

灼「集中してる?見え見えの清一じゃない」

憧「ご、ごめん」

憧(指が痛くて集中なんかできない!)

玄「あれ?憧ちゃん指が絆創膏だらけ」

玄「お料理でも失敗したの?」

憧「あ、あはは。そんなとこ。包丁でちょっとね」

憧(ほんとは針なんだけどね)

玄「もう、以外とおっちょこちょいだよね憧ちゃん」

宥「じゃ、次の局いこっか」

憧「うん」


穏乃(…………)

憧(結局今日はダンラスばっか)

憧(しかもあがり牌見逃しとか、山崩してチョンボとか)

憧(痛い…)

玄「そういえば憧ちゃん、うちの温泉は切りキズにも効くんだよ」

憧「そうだっけ」

玄「うん、入浴だけの利用もやってるからおいでよ」

宥「いっしょにお風呂はいろ?」



>>33
○玄「もう、意外とおっちょこちょいだよね憧ちゃん」
×玄「もう、以外とおっちょこちょいだよね憧ちゃん」

憧「シズは?」

穏乃「ごめん、今日はいいや」

憧「そう…」

灼「私も今日は伝票の整理とかあるから」

玄「じゃあ憧ちゃんだけだね」

宥「はやくお風呂~」

玄「はいはい」

宥姉可愛すぎ

――――――松実館大浴場


憧「ふー」

玄「お湯加減はどうです憧ちゃん?」

憧「まぁまぁね」

玄「手厳しいですね…」

宥「あったか~い」

憧「さて、体洗ってくるわ」ザパ


玄「……」ニヤリ

憧「ふ~ふふ~んふ~ん」ゴシゴシ

ヒタ…ヒタ…

ガバッ

玄「隙ありだよ!」モミモミ

憧「ひゃあ!」

玄「ふ~む、合宿の時より微妙におもち力アップしてますね~」

憧「ちゃ、やめ!バカ玄!」バシャー

玄「うわっぷ!?」

玄(憧ちゃんの手…これは切り傷じゃない?刺し傷?)

憧「……」ハァハァ

憧「もうあがるわ」

玄「あ、憧ちゃん!ごめんなさい」


憧「……フルーツ牛乳」

玄「はい!ただいま!」




宥「♪~」

これはいいクロチャー

――――――新子家

望「で、ここはこういう縫い方で」

憧「ふんふむ」

憧「とりあえず腕ができたのね」

望「まだ似たようなのを3つ、でかい部分が2つも残ってるのよ」

憧「いいのよ!進歩進歩」





憧「疲れはシズジャージで回復……と」スンスン

―――――阿知賀女子学院麻雀部部室

玄「憧ちゃん憧ちゃん」

憧「なによ」

玄「ちょっと2年生の教室まで来てほしいの」

憧「いいけど…」



玄「はいこれ」

憧「これ、縫物の本?」

玄「憧ちゃん…料理じゃなくて縫物をやってるんでしょ?」

憧「なんで知って……?」

玄「昨日手の傷を見たの。私も昔おねえちゃんのマフラー作るときによくなったから」

玄「って、その当時はフェルトなんかでマフラー作っちゃったんだけどね」

玄「カギ棒じゃケガなんかしないけど、その時はフェルトと針と糸で作ってたなぁ」

憧「玄らしい」

玄「あはは……フェルトでできたマフラーなんてあったかくもなんともないのにね」

玄「ありがとう、すごくあったかいよ、っておねえちゃんが」

玄「その本、すごくわかりやすいから」

憧「ありがとう」

―――――新子家

憧「よーし!腕と脚全部できたわ!」

望「で、胴体と頭は何にするの?」

憧「ぬいぐるみといえばクマよ!」

望「その本に型紙が全部そろってるからね……」

憧「バレたか」

望「まぁ初めてなんだし型紙からはムリよね」




憧「シズのジャージ……もはやジャージには見えないね」スンスン

――――――部室


憧「リーチッ!」トン

灼「うーん」トン

玄「これかなー」トン

宥「えい」トン

憧「っ!一発ツモ!2000-4000よ」

灼「やっと調子が戻ってきたね」

憧「まぁね~」

憧(傷もやっと治ったし)

アコチャーの女子力、順調に上昇中

憧「あ、シズ!明日ウチに来ない?」

穏乃「なんで?」

憧「見せたいものがあるのよ」

穏乃「わ、わかった。行くよ」

憧「待ってるよ~」



玄(何を作ってるのかはわからないけど、とうとうできたみたいだね)

―――――新子家


穏乃「おじゃましまーす」

望「あら、いらっしゃい」

穏乃「望さん、お久しぶりです」

望「久しぶりね……ふふ」

憧「じゃあ部屋行くね」

望「憧!お疲れ様」

憧「もう!」

穏乃「?」

憧「じゃじゃーん!」

穏乃「お…」



穏乃「すっげー!これ憧が作ったの?」

憧「そうよ!なかなかの出来栄えでしょ」

穏乃「うん!店に並んでても違和感ないよ」

憧「でしょ~」

穏乃「すごいなぁ……生地はほんとにわたしのジャージだ」

穏乃「♪~」

憧「気に入ったみたいね」

穏乃「ねえ……せっかくだからさ」

憧「なに?」

穏乃「憧の要らなくなった服で私にも一個作ってよ」

憧「え?」

穏乃「だってこれ…ずっと憧の家にあったからか憧のいい匂いがするんだもん」

穏乃「ダメ?」





憧「まっかせなさい!1コでも2コでも作ってあげるわ!」

穏乃「わーい」

なんだアコチャー大勝利じゃないか

―――――冬


憧「お待たせー」

穏乃「憧おそい!」

憧「ごめんごめん、仕上げに手間取っちゃって……」

穏乃「なにその紙袋?」

憧「ふっふっふ、ちょっと早めのクリスマスプレゼントよ!」

穏乃「マジで?」

憧「ジャジャーン!マフラーです」

穏乃「って憧……これはどう考えても長いよ」

憧「バカね……」



憧「こうやって巻くに決まってんでしょ!」ファサ



宥「玄ちゃんとラブラブマフラーあったか~い」

玄「ふふ、憧ちゃんと一緒に頑張っちゃった!」

宥「ありがと~」



灼「わ、わたしも裁縫始めようかな…?」

カン

ありがとう乙
おかげで妹も峠を越えましたありがとう!!!

普通にラブラブな憧穏を書きたかっただけのSS

たまには薬とか不思議パワーに頼らず努力して落としてもらおうと思いました

ウェディングドレスを憧にデザインさせる終わりとどっちがいいかなーと思ったけど最近寒いのでこっちに


じゃあの

憧ビッチのジャージ癖って何のSSが元ネタ??

こないだの 咲「笑ってはいけないインターハイ」でネタにされてたけど ???だった

>>82
ネタというか半公式

「テレビに映るなら制服で」という理由でシズのジャージを剥いた

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