P「新たなステージへ」 (13)

初投稿

すぐ終わります。

劇場版ネタを少しだけ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1390672134

P「帰ってきたんだっけ、日本に」

朝目覚めて、周りの違いを見て、ここが日本だと思い出す。
昨日はハリウッドから帰ってきた俺をみんなが盛大に迎えてくれた。
今日からが本当の再スタートというわけだ。

P「おはようございます」

小鳥「おはようございます、プロデューサーさん。こうやってあいさつするのも、とても久しぶりですね」

P「本当ですね」

音無さんと朝のあいさつを交わして、765プロに帰ってきたという事実を改めて認識する。

小鳥「社長がプロデューサーさんに話があるって言ってましたよ」

その言葉を受けて俺は社長室へと向かった。

社長「おお君か。少しかけてくれたまえ」

社長「今後のことについて君と話をしておかなくてはならないと思ってね」

今後のこととはどういうことだろうか。何か新しい計画でもあるのだろうか。

社長「君がハリウッドに研修にいっている間に業界にも動きがあってね。さまざまプロジェクトが進行している」

社長「そのうち特に大きなプロジェクトが2つある。1つがシンデレラプロジェクト、そして、もう一つがミリオンプロジェクトだ」

社長「この2つのプロジェクトは複数のプロダクションが関わっているのが特長だ。そして、わが765プロもこのプロジェクトに関わっている」

どちらのプロジェクトもどうやら新規アイドルの発掘が主な目的らしい。
シンデレラプロジェクトは業界に精通した人物が新たに立ち上げたプロダクションでアイドル育成を行うわけだが、
仕事の割り振り方が通常と違い、ファンによる人気投票によって露出の仕方を変えていくというスタイルらしい。

一方のミリオンプロジェクトは、いくつかのプロダクションが出資をして作られたアイドル専用の劇場を活躍の場の主体にしていく。
有望そうな子は各プロダクションが引き抜いて独自のプロデューサーをしていくというものらしい。

社長「ぜひ君にはこのプロジェクトを先導してもらいたい」

P「せ、先導ってどういうことですか」

いきなりすぎる話に俺はパニックになった。てっきりアイドルたちの今後についての話かと思ったら、とんでもない話が降ってきた。

P「俺は765のプロデューサーです。彼女たちのプロデューサーなんです」

社長「別に君に彼女たちのプロデューサーを止めてほしいといっているわけではないよ。並行してそちらもやってもらっても構わない」

社長「私は君と彼女たちの絆をよく知っているし、彼女たちの未来についても常に気を配っている」

社長「ただね。私は君の将来についても気を配っているのだよ」

社長の気持ちがすごく伝わってきた。
俺がハリウッド研修で培った経験を活かせる場を、765プロだけではなくもっと広い世界で活かしてほしいと本気で願ってくれている。

社長「今ならまだ、彼女たちのプロデューサーを最優先にして、こちらのプロジェクトは手伝いという形だけにすることもできる。
だがね、よく考えてみてもらえないかい」

P「……はい」







迷った。本当にとんでもなく迷った。みんなの笑顔をみて、みんなとの約束を思い出して……
自分自身の気持ちと向き合って。

P「社長決めました。俺は……」








結局、俺はプロジェクトに関わらせてもらうことにした。
だけど、彼女たちのプロデューサーも続けていくことにした。
といっても、前までに比べると彼女たちと関わる時間はとても少なくなるだろう。

みんなにそれを伝えたときはそりゃ大変だった。
特に、美希と伊織、それに千早をなだめるのにはとてつもなく苦労した。
でも、結局はみんな納得してくれた。俺のしたいことをして欲しいといってくれた。
俺はそれだけで泣きそうだった。

「はじめまして、あなたがPさんですね。私は事務員兼、Pさんの司書の千川ちひろです。よろしくお願いします!」

「まだ、事務所には社長がスカウトしてきた、数人のアイドルしかいないので、これからはプロデューサーさんにもどんどんスカウトしてもらいますよ」

「アイドルは何人ぐらいにするかつもりなのかって? 社長は100人超えはしたいって、言ってましたよ」

「大丈夫ですよ。 うちでは3人のプロデューサーを雇うつもりですから」

「あ、ちょうどいいところに。あの子がうちのアイドルの一人ですよ」




「ふーん、アンタが私のプロデューサー?……まあ、悪くないかな……。私は渋谷凛。今日からよろしくね」

「あれ、あなたは765プロのプロデューサーさん? どうしてここに?」

「アイドルへのはじめの一歩のために、オーディションですよ、オーディション!」

「スクールのみんなもここを受けにきたんですよ」

「春香ちゃん……じゃなかった、天海先輩目指して頑張ります!!!」

「14歳矢吹可奈、一生懸命歌います、よろしくお願いします!」







765プロにアイドルたちに負けず劣らずの魅力的で、個性的な子たちがたくさんいるこの場所が俺の新しい居場所だ。

なんだかとんでもない、修羅の道に入ってしまったような気がしないでもないが……。

P「とにかくやるしかないな」

彼女たちとの新たな未来を目指してな……。


おわり

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