真姫「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」海未「やめて下さい」 (13)

-夏-


真姫「こんにちわ」

海未「いらっしゃい。どうぞ上がってください」

真姫「ありがとう…あっつい」フキフキ

海未「今日はいつもよりは涼しい方だとは思いますが…」

真姫「家にいたらそうだろうけど、外を歩いたら相変わらずの地獄よ」

海未「日差しが強いですからね…冷たいものでも持ってきます」

真姫「ありがとう、助かるわ」











真姫「あ、これお母さんが持って行きなさいって」

海未「そうめんですね。ありがとうございます」

真姫「…暑い」

海未「麦茶持ってきました」

真姫「ありがとう…」

真姫「…ンクッ」

海未「それにしても、風が全然吹いていませんね…」

真姫「そうね…暑いわ」

海未「縁側でこの温度ですからね…私は平気なのですが」

真姫「ねぇ、クーラーは付けないの?」

海未「朝のうちは付けないのが家の決まりなので…」

真姫「う~」パタパタ








海未「しかし扇風機はOKです」カチッ ブォォォォ…

真姫「!」

真姫「助かったわ…」

海未「流石に風がないのは私も辛いです」

真姫「そうね…」


ブォォォォォ…


真姫「……」クイッ

海未「……」モドシ

真姫「……」クイッ

海未「……」モドシ










真姫「……」クイッ クイッ

海未「扇風機を動かさないでください。首振り機能の意味がありません」

真姫「…だって暑いのよ」

海未「そもそも夏は暑いものなのですから、少しは耐性をつけておくべきです」

海未「練習は屋上なのですから、直射日光の中だともっと暑いと思います」

真姫「…しばらくウチの別荘使っていいわよ」

海未「そういう問題ではありません」

真姫「分かってるわよ…でも」

真姫「暑い」

海未「もう、仕方がありませんね…少し待っててください」












海未「準備してきました。いきますよ?」シュッ

真姫「ひゃんっ!ちべたいっ!」

真姫「な、何したのよ…」ドキドキ

海未「霧吹きです、中身はただの水ですよ」

真姫「き、霧吹き?」

海未「はい。こうやって扇風機にひと吹きする事で」シュッ

真姫「きゃ!」

真姫「…あ、涼しい」サラサラ

海未「お風呂上がりの扇風機が気持ちいい現象と一緒です」

真姫「…考えたわね」シュッ

真姫「ひゃっ!」








海未「……」シュッ シュッ

真姫「ひゃっ!あはっ!」

海未「すごく嬉しそうですね」

真姫「…いいけど、考えて使わないといつの間にかずぶ濡れになりそう」

海未「そうです。風邪を引く原因にもなりますから程々にしておきましょう」

真姫「分かったわ」シュッ

真姫「…ふふっ」サラサラ

海未「では私も」シュッ

海未「…ふぅ」

真姫「……」

海未「……」












真姫「」ズイズイ

海未「私の前に座らないでください。風が来ないじゃないですか」

真姫「何で扇風機の首振りって、こんなに遅いのかしら?もっと早く動いてもいいじゃない」

海未「それはそれで目が回りそうですね…」

真姫「でも少し涼しくなったわ。ありがとう」

海未「どういたしまして」ブォォォォォ

真姫「……」

海未「…どうかしましたか?」

真姫「ちょっとだけ首振り止めていいかしら?」

海未「いいですよ」

真姫「ありがとう」










真姫「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛~」ブォォォォォ

海未「やっぱりやめて下さい」

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