伊織「5時間おしっこを我慢したら付き合ってくれるの?」(143)

伊織は漏らすという風潮

P「おいおい本気か?」

伊織「本気よ!アンタも言ったことは守りなさいよ!」

P「あーはいはいもちろん」

伊織(もう……どうしてこんなことに)

――

伊織「……プロデューサー」

P「……」カタカタ

伊織「ねぇ、プロデューサーってば」

P「なんだ伊織」

伊織「喉が渇いたの」

P「冷蔵庫に何か入ってるだろ」

伊織「オレンジジュースが飲みたいわ」

P「あるんじゃないか」

伊織「だから!取って欲しいのよ!」

P「今俺忙しいんだけど」

変態しかいねえな

伊織「それでもこの私が、のどが渇いたって言ってるのよ?」

P「日常茶飯事じゃないか、その度に立ってたら仕事が進まない」

伊織「いつもは無駄話してるくせに……」

P「とにかく今日は自分でどうぞーオレンジジュースでもビールでもなんでもあるぞ」

伊織(竜宮の名前は結構有名になって、私一人ソロ活動と亜美、あずさのデュオで動くことが多くなった)

伊織(そのせいで私が事務所にいることが多くなったのはいいけれど、他の皆は忙しいし)

伊織(最初の頃は構ってくれたのに、今じゃコイツも全然……)

伊織「……なんで私はこんな奴のこと」

P「ん?なんか言ったか?」

伊織「なんでもないわよ!さっさと仕事進めたらどうなの!」

P「なんだよそうやって揚げ足とってさー伊織、暇なら手伝ってくれよ」

伊織「嫌よ!私はアンタの召使じゃないの」

P「いつもベタベタしてくる癖にさー」

伊織「だ、誰が!」

P「水瀬伊織ちゃん」

伊織「してないわよこのバカ!」

P「喉かわいてる割には随分としゃべるんだな」

伊織「だ、だから!わかってるなら取りなさいよ!」

P「わがままだなぁ……」

伊織「……悪かったわね」

P「……それじゃ、取引だ。俺が取ってきたら、お前は俺の手伝いをする、どうだ?」

伊織「何よその取引、割に合わないでしょ」

P「……そう思うなら自分で取ってくれよ」

伊織「だからもう!!」

P「それこそ俺は伊織の召使か?それとも彼氏か何かなのか?」

伊織「かっ! か……れし、な、わけ……」

P「え、伊織?もしかして、恋人欲しいの?」

伊織「あ、えっ!?ち、違っ……で、でも」

P「まあオレンジジュースをわざわざ取って取ってーなんて頼むくらいだもんな~」

伊織「……わ、私は」

P「それじゃ、なってやろうか? 恋人」

伊織「えっ?」

P「オレンジジュースを取って、そのまま飲ませたり」

P「ラブラブストロー使って、イチャイチャしたり?」

伊織「そ、それ……本当?」

P「いや、嘘だけど」

伊織「あ、あんたねぇ!!」

P「お、おいそんなに怒るか……?」

伊織「だ、だって……」

P「……伊織、もしかして」

伊織「ち、違うわよっ!!何勘違いしてんのよ!! 私は、ただオレンジジュースを取ってくれればそれでよくて!」

伊織「それにちょうどいいのが……恋人、とかってことで……だから、欲しくないわけじゃなくて」

P「あ、うん」

伊織「だから……あ、アンタがその、恋人になるっていうなら別に私は……いい、けど」

P「いや、だってアイドルとプロデューサーだし」

伊織「そ、それは!」

P「まあまあ、俺が悪かったって。オレンジジュース取ってやるからそれで勘弁な」

伊織「だ、だからぁ……」

伊織(なんなのよなんなのよ!もう、人の気持ちも知らないで……)

伊織(恋人とか……そういう、ところからっていうか……だから、も~!!!)

伊織「プ、プロデューサー!!」

P「なんだ、今持ってくからちょっと待って……」

伊織「わ、私と付き合いなさい!!」

P「……え?」

伊織「……」

P「……いや、だからさ」

伊織「……ダメ、なの?」

P「……伊織? ……あー」

P「その、なんていうか、嬉しいけど。俺、具体的に何したらいいかとかわからんし」

えっ、おしっこ漏らすいおりん見れないの……

伊織「い、いいの! 私が教えればいいんだから!」

P「いや、でもさぁ……」

伊織「……」

伊織(き、緊張して……トイレに行きたくなっちゃった)

伊織(何よ……嫌なら嫌って、はっきり言えばいいのに、バカバカバカ……)

P「……そうだなぁ」

P(適当に何か……あ、そうだ。この前年末特番でやってたのが面白かったな、我慢大会)

P「それじゃあ、こういうのはどうだ?」

伊織「な、何?」

P「仕事まで……ざっと5時間か、それまで我慢出来たら付き合ってやるよ」

伊織「えっ?」

P「ま、できればの話だが」

伊織(……5時間、おしっこを我慢しなきゃいけないの?)

伊織「……」

P「まあ、無理にとは言わないさ」

P(あれ?でも我慢って、何をすればいいんだ?)

P(んー……ま、ここにいること自体結構つらいし、それでいいか)

P(毎日忙しいしな、5時間も空くことなんてめったにないだろうし、そこまでしないだろ)

伊織「……いいわよ」

P「……ん?」

伊織「我慢、してやるわよ!やってやろうじゃないの!」

P「おいおい、本気か?」

伊織「本気よ!そのかわりアンタも言ったことは守りなさいよ!」

P「あーはいはいもちろん」

――

どうせ4時間50分くらいでいおりんが漏らしてPがそれを飲む展開だろ?最高の展開です支援

~10分~

P「……」カタカタ

伊織「……」

P「……」カタッ

P(伊織のやつ、一点を見つめてどうしたんだか)

P「伊織?」

伊織「……何よ」

P「いやその、別にそこまで身がまえなくてもって言うか」

伊織「……私の勝手でしょ」

P「あ、まあそうだけど」

伊織(まだ今は平気……でも5時間よね)

伊織(特に意識しなければ大丈夫でしょうけど……今はできるだけ動かない方がいいわ……)

伊織(きっとあいつは私の反応を見てたの楽しんでる……その手には乗らないんだから)


P(なんていうか、そこまで熱くなることなのだろうか)

―30分―

伊織「……」

P「……」パラッ

P(結構仕事溜まってんなー……と、それにしても)

P(伊織はまだあのままか、どうしたんだ一体)

P(我慢とは言ったが、あぁそうか。そのままでいろ、と勘違いしてるのか)

P「伊織?」

伊織「何よ」

P「立って歩いてもいいんだぞ」

伊織「……その手には乗らないから」

P「え?」

伊織「……」

P「……?」

伊織(まだ大丈夫……だけど、そろそろ疲れて来たわね)

伊織(ソファって言ってもこれだけ座ってるのお尻が痛いし……でも、動いたらあいつの思う壺よね)

~1時間~
P「……え?」

伊織「……」

P「お、おい伊織?」

伊織「何よ……」

P「別に、何ってわけじゃないんだが……大丈夫なのか?」

伊織「当たり前でしょ」

P「……」

伊織「……心配されなくても、ここを使う時になったら動くわ」

P「あ、うん……」

伊織「……」

P(まさか1時間も耐えるとは思わなかった……)

P(でも、これの5倍だぞ? いや、流石に俺もそこまで非道じゃないっていうか……)

P(……ただ、言ってしまった罪悪感、というか……うむ)

P「あのさ、伊織。よかったらオレンジジュース飲むか?」

伊織「……はぁ?」

P「いや、それとは別に、仕事ひと段落済んだし」

伊織「……そこまで私と付き合いたくないの?」

P「え?」

伊織「そこまで私に、5時間我慢してほしくないわけ!」

P「い、いやそういうわけじゃ……って、なんでオレンジジュースなんだ?」

伊織「アンタ大丈夫? この状況で飲み物なんて飲めるわけないじゃない」

P「……ん?」

伊織「いいわ、邪魔するなら私だって考えがあるもの」

P「伊織?」

伊織「……」

P「……伊織~」

伊織「……」

P(怒らせてしまった、のか? しかしなんで……オレンジジュース?)

P(……我慢についての勘違いか、オレンジジュースだと思ってるってことか)

P(いやでも飲み物って言ってたし、なら別に動く必要だって……まさか)

~1時間半~

伊織(もうダメ……流石に足が痛いわ……)

伊織「……ん~!」

P(伊織が立った……)

伊織「……ふぅ、やっぱり座ったままは体に悪いわ」

P「まあ、そりゃそうだろうな」

伊織「……」

P「……伊織、怒ってるのか?」

伊織「……別に」

P「なら俺と話したっていいじゃないか、暇つぶしになる」

伊織「まだ仕事あるんでしょ」

P「まあ、あるけどさ」

伊織「ならいいわよ、私は雑誌読んでるから」

P「……そうか」

~2時間~

伊織「……ん」

伊織(……少し、したくなってきたわね)

伊織(でも、プロデューサーと話をした時に比べたら……というか、あれからもう2時間も経ったのね)

伊織(行けるわ……いえ、いかなきゃいけないわ)

P「……よし、終わったー」

伊織「お疲れ様」

P「ありがとさん、さてと俺もコーヒーでも入れるか、伊織は……っと、オレンジジュースは嫌なんだっけか」

伊織「……」

P「ま、あれなら言ってくれ。後でちょっと外に出てくるだけで……5時間経つ前には戻ってこれるし」

伊織「わかったわ」

P「それで、伊織」

伊織「何?」

P「……我慢、辛くないか?」

伊織「……全然?」

P「そうか……」

伊織「ただ、プロデューサーが私のことを気にしてくれて?もう降参だ、俺の負けだ!付き合ってくれ伊織様!」

伊織「って、そういう事ならまあ、途中でやめてあげないこともないのよ?」

P「なっ! だ、誰が……」

伊織「……そう、ならいいじゃないこのままで。どうせあと3時間ぽっちでしょ?」

P「……」

P(伊織が何を我慢してるかわからないが、おおよその目星はついてる)

P(さっきまではなんていうか、申し訳ない気持ちでいっぱいだったが今は違う)

P(……今俺に喧嘩を売ったのがお前の運のツキだ)

P(ふっふっふ……)


P「じゃ、俺はコーヒーでも飲むか……寒い寒い」

伊織「……」

~3時間~
伊織「……暑い」

P「ん?」

伊織「ねぇ、ちょっと暑くない?」

P「いや、俺は寒いくらいなんだが」

伊織「……」

伊織(……喉が渇いてきちゃったわね)

伊織(でも……今何か飲むっていうのは……)

P「でもなんていうか乾燥してる感じはあるよな、俺なんて喉かわいてしょうがないもん、何か飲むかなーっと」

伊織「……」

P「ほら」

伊織「……え?」

P「流石に、喉かわいただろ? オレンジジュース」

伊織「で、でも……」

P「別に飲んだって我慢はできるだろ?まあ、いらないなら俺が飲むけど」

伊織「……」 

伊織(キンキンに冷えた100%オレンジジュース……透明なグラスは汗をかいて、とてもおいしそう……)

P「ちなみに俺もオレンジジュース、たまにはいいよな……んくっ」

伊織「あ……」

P「……ふー! いやぁ、いいな~喉が潤う!」

伊織「……」

P「あ、いや別に伊織に嫌がらせをしてるわけじゃないぞ? ただ、そこまで無理すべきじゃないっていうか」

P「このまま後2時間? 何も飲まないわけにはいかないだろう?」

伊織「……」

伊織(そりゃ、そうだけど……でも、そうよね)

伊織(今はそれほどおしっこがしたいわけじゃないし……少しくらいなら……)

伊織「……じゃあ、ちょっとだけ」

P「おう、それでこそ伊織だ。氷が解けると不味くなるしな」

伊織「……ゴクリ」

伊織(グラスも冷たい……こんなオレンジジュース、おいしそうだったかしら……)スッ


伊織「……んっ」

伊織「……おいしい」

P「うんうん」

伊織「……」

P「どうかしたか?」

伊織「……おかわり」

P「いいのか?」

伊織「……じゃ、じゃあやっぱりいらない」

P「そうか」

伊織「……」


P「さてと、俺は少し出てくる」

伊織「わかったわ」

P「すまんが留守は任せた」

伊織「遅刻したら私の勝ちよ、わかってるわよね?」

P「努力はするさ、というか流石にそこまで遅くはならん」

バタン

~3時間半~

伊織「……」ペラッ

伊織「……暇ね」

伊織「あっ……」

伊織(……やっぱり、オレンジジュースのせいかしら)

伊織(急におしっこが……でも、まだ大丈夫……だけど)

伊織(これ……あと、1時間半? それは……)

伊織「……とりあえず深呼吸、よね」

伊織「寝てた方が、よかったりするかもしれないわね……」

伊織(大丈夫……ここまで耐えたんだもの)


伊織(そう、このまま寝ちゃえばいいのよね……)



伊織(……ダメ、尿意が邪魔してとてもじゃないけれど)

伊織(……暑いせいで喉も渇いてきちゃう)

伊織(でも、汗はかいてないから乾燥してるってことなのかしら……)

伊織(うぅ……トイレに行きたい……)

伊織(……)



伊織「……あっ」


伊織(……今、プロデューサーはいない)

伊織(けど、それって……・)


伊織「……プロデューサー?」



伊織「別に、我慢できないわけじゃないのよ……?」


伊織(卑怯な手で勝とうとか、別にそういうことじゃなくて……)

伊織(……バレなければ)

伊織「んっ……」

伊織(ダメ……トイレのこと考えたら余計に……)

伊織(プロデューサーが出かけてから、だいたい30分くらい)

伊織(万が一間に合ったとして……ダメ、そしたら言い訳できない……)



伊織(でも……トイレに行けば、もう一回くらいオレンジジュースが飲める……)


伊織「……きっと大丈夫」

伊織「30秒あれば、戻ってこれるもの……」


伊織(……大丈夫)

伊織(そうよ、扉を開けておけば足音が聞こえるし)

ガチャッ…

伊織「……暇ねー」

伊織「……誰も、いない?」


伊織(……)ドキドキ

伊織(……トイレの前まで来たけれど)

伊織(やっぱり……いえ、でも我慢が……)

スッ

伊織(……ドアノブを回すのがこんなに大変だったなんて)

伊織(でもダメ……我慢のせいで、変な汗までかいちゃったもの……)

伊織(きっとそれだけじゃなくて……変な緊張とか……ううん、もういいから早く)

ガッ

伊織「すぅー……」

ガチャ…


ガチッ

伊織「えっ?」ドキッ

P「あ、伊織か? すまん入ってる」


伊織「な、なっ!?」

伊織(ど、どうして!?)

ジャー

P「いやいやすまん……って、あれ? そういえば、伊織?」

伊織「えっ!? い、いえ違うの! って違う、それよりアンタいつ帰ってきたのよ!」

P「え? あ、いや帰ってきたのは良いんだがちょうど事務所についたとこで腹が痛くなって今の今まで籠ってたってわけだ」

伊織「け、結構前から……って、こと?」

P「まあ格闘してて伊織のことすっかり忘れてたけどな」

伊織「……」

P「そういえば伊織は? トイレに用があるんじゃないのか?」

伊織「ち、違うわ! その……ト、トイレットペーパーが欲しくなって!」

P「ティッシュでいいじゃないか」

伊織「ペーパーの方がいいのよ! そんなことはどうでもいいのよバカ!」

P「なんだ、かえって来て早々……」



P(と言うのは当然演技で、仕事自体は10分ほどで終わり、その後はトイレで待機)

P(まさか、とは思ったがそりゃ俺がいなきゃ、そういうことも考えるだろうな、と。見事に的中)

~4時間~

伊織「……」モジモジ

伊織(うぅ……さっきの一件で余計……)

伊織(とてもじゃないけれど……飲み物なんて飲めないけど)

伊織(こんな状況でも喉が渇くのね……)


P(お、伊織の様子がついに、やはりそうかトイレを我慢していたか、これでほぼ確定だろう)

P(顔も微かにしわが寄って、足もプルプルして……なんだろうか、この不思議な気持ちは)

P(そういうことなら止めたんだが、流石に4時間だろう? むしろ今止める方が失礼だろうしな)

P(だが、俺はそこで終わる男ではない! ここからが本番さ、伊織!)


P「あ、伊織今暇だろう?」

伊織「へっ……?」

P「仕事までもう1時間だし、我慢ついでに打ち合わせでもどうかと」

伊織「い、今は……ちょっと……」

P「いや確かに収録までの時間自体はまだあるけど、ある程度話をしておいた方がいいと思うんだ」

伊織「……」

P「伊織だから心配はないと思うが、一応な、いいか?」

伊織「んっ……そういう、ことなら……」

P「よかった、助かる」



P「それでここの流れなんだけど」

伊織「そうね……」

伊織(ダメ……まるで話が頭に入ってこない……)

伊織(下手に頷くだけでも……こぼれちゃいそうで……んっ)

P「いいか、伊織?」

伊織「え、えぇ……」

P「それで相談なのが、ここをどうするかだ」

伊織「任せるわよ……」

P「いやいや、と言うのもさ、実はアドリブでもいいんじゃないかって」

伊織「そう、ね……」

P「伊織、大丈夫か? 顔色が悪いけど」

伊織「大丈夫に決まってるじゃない……いいから、続けなさいよっ……」

P「そうか。それで、アドリブと言ったものの流石に厳しいかなと思って今ある程度決めようかと」

P「ま、伊織が大丈夫ならいいんだけどさ」

伊織「大丈夫よ……」

伊織(いいから……早く……)


P「ま、そんなもんだな」

伊織「えぇ……」

P「ありがとな」

伊織「いえ、いいのよ」

P「よし、俺は雑務でもこなしてるかな」



伊織「……」

~4時間半~

伊織「あっ……んん……」

伊織(ダ、ダメ……)

伊織(……我慢しすぎると、体に悪いとか、聞いたことがある)

伊織(頭が少し、ぼーっとして……息をすると揺れて、それだけで漏れちゃいそう……)

伊織(息を吸うと、おなかの下のあたりが閉まるように痛い……)

伊織(……今から、トイレに行っても、間に合うか)

伊織(でも、ここまで来たらもう少し……)


P(さてと、そろそろ大詰めだな……)

P(これを乗り越えられたら、お前の勝ちでいいぞ、伊織)


P「……伊織?」

伊織「……」

P「大丈夫か、本当に顔色悪いぞ?」

伊織「……だい……じょぶ」

P「いや、流石にまずいだろ、トイレ我慢しすぎたんじゃないのか?」

伊織「大丈夫、だから……」

伊織(話かけないで……)

P「話かけても返すのが辛いか……そこまで」

伊織(そう……もう少し、もう少しだから……話しかけないで……)



P「……わかった、俺の負けでいい」

伊織「……え?」

P「お前と付き合うよ、だからもうやめにしよう」

伊織「……いいの?」

P「あぁ、お前の気持ち伝わったよ」

伊織「……よか、った」

P「そんなことより、早くトイレに!」

伊織「だ、大丈夫……だから……」

伊織(……私、勝ったのね)

伊織「トイレに……」

伊織(……でも本当、そろそろ限界)

伊織(でも、きっと大丈夫……すぐ、そこだもの)

伊織(今まで、5時間耐えてきたんだから……きっと)

スッ

伊織「……え?」

P「まかせろ、俺が連れてってやる」

伊織「……ぁ」


伊織(……嬉しい、お姫様だっこなんて)

伊織(でもそんなふうに急に動かしたらダメ……ダメよ……)


ジワァ…

P「……ん?」


チョロ…

伊織「……ぁっ……あぁ……」

P「な、何だ……」

伊織(体がどんどんあったかくなっていくわ)

伊織(なんででしょうね、あぁ……漏らしちゃったのね、私)

ポタッ…

P「う、うわっ! い、伊織!?」

伊織(もう、仕方ないなんて思うんだけれど……どんどん頭の方は冷めて)

伊織(……恥ずかしさが、戻ってくる)

伊織「あっ……ん、い、いやぁ……」

伊織(今どんな顔してるのか、お姫様だっこされてるのに……最低よね、漏らしたまま)

ポタタタ…

P「ま、待ってくれ伊織! 今トイレに!」ダダッ

伊織「いやっ……見ないで……んっ、あっ、あぁ……」

伊織(それでもね、止められないの)

……ショワァ

伊織(あぁ……気持ちいい……)
――

P「……すみませんでした」

伊織「……バカ」

P「……まさかそこまでこう、限界が来てたとは」

伊織「……バカバカ」

P「……でも、温かかった」

伊織「なっ!何言ってんのよこの変態!!ド変態!!」

P「いおりんのオレンジ……」

伊織「それ以上行ったら警察に通報するわ」

P「すみませんでした……」

伊織「はぁ……もう……」

P「……でも、本当はあれで我慢できなかったらダメー!って言う予定だった、というか」

伊織「……」

P「あ、い、いえ違うんです!本当にその……漏らすとは」

伊織「私だって漏らしたくて漏らしたわけじゃ……」

P「わ、悪かったってば伊織! すまん! この通り!」

伊織「……それで、本当は単純な我慢だった、ってわけ?」

P「本当になんとお詫びしたらよいか……」

P(なんで俺こんな怒られてんだ……? いや、でもなんか……悪いことしたことにはしたというか……)

伊織「……そう」

P「い、伊織……さん?」

伊織「……まあ、そういうことならしょうがないわ」

P「お、おぉ……」

伊織「次からは、気をつけなさいよ?」

P「は、はい!」

伊織「……なんてことで済むと思ったかこの変態!!アンタなんてトイレを我慢したままライオンとヒョウの群れに囲まれればいいのよ!!」

P「そ、それはいろんな意味で勘弁してください!!!」

伊織「……あんなところ見られて、もう私」

P「……あの、それで」

伊織「……何」

P「……約束、の話なんですが」

伊織「……」

P「俺はその……」

伊織「いいわよ別に」

P「えっ?」

伊織「どうせ、最初から気が進まなかったんでしょ?」

P「……」

伊織「ならいいの、私もその……ここまでなると思わなかったけど……」

伊織「暇をつぶせたし……そういうことにしてあげるわっ!」

P「い、いや俺は」


伊織「……それ、本気にするから」

P「えっ?」

伊織「……その気で答えなさいよ」

P「……その、まだ確定というか、断言はできないけど、さ」

P「伊織のことを、助けたいなぁ、なんて思ったんだ」

伊織「……本当?」

P「俺は正直、まだわからない。でも、なんていうかさっきこういうのもいいのかな、なんて思ってさ」

P「確かに最初は気が進まなかったし……まだまだ子供だ、なんて思ってたし、実際子供だろう?」

伊織「……でも私は」

P「ホンキ、なんだよな」

伊織「……うん」

P「なら、伊織が本気になれるまで、待っててくれるか?」

伊織「えっ?」

P「今本気でも、実際に付き合えなきゃしょうがないだろ? だから、それまで……1年くらい?」

P「それまでに、俺も自分の気持ちを決めておくからさ、それじゃ、ダメかな?」

伊織「……」

P「……伊織?」

伊織「……いいわけないでしょ」

P「……そう、か」

伊織「私は!今すぐにでも付き合いたいの!!」

伊織「そのためには、あんたも男なら今返事をしなさいよ!!」

P「い、伊織……」

伊織「アイドルとか、年がまだ子供だからとか、そんなことはどうだっていいの!」

伊織「私は、私はあんたのこと想ってるの!それに、それにあんなところまで見ておいて!」

P「そ、それは俺が見たくてみたわけじゃ……」

伊織「とにかく!それくらいの覚悟がないなら私と付き合うかもなんていうんじゃないわよこのバカぁ!!」

P「……なら」

伊織「はぁ、はぁ……」


P「俺は、伊織のこと好きだ」

伊織「……もう一回」

P「……好きだ」

伊織「……もっかい」

P「……好き」

伊織「もう一回!」

P「あぁもう、伊織大好きだ!!」

伊織「バカバカバカ!遅いのよ!こういうのはお世辞でもそう言う風に言っとくのが普通でしょ!!」

P「気が付いたらそうやって、お前のペースに乗せられて……」

P「それが嫌だったから、最近は適当に流してたのかも、な」

伊織「……ちょっとさみしかったんだから」

P「すまんすまん」

伊織「き、聞こえてたのっ!?」

P「ばっちりな」

伊織「……」

P「さてと、落ち着いたことだしオレンジジュースでも飲むか?」

伊織「あら、気が利くじゃない」

P「今度は漏らさないでもらえると助かるけどな」

伊織「アンタ……」

P「ごめんなさい! でも、不思議と片づけてる時そんな嫌じゃなかったっていうか……」

伊織「……」

P「さーて! 俺はコーヒーでも飲むかー!」

伊織「待ちなさいよ!」

いまいおりんのおぱんつはどうなってるの?
濡れたまんまだと気持ち悪いしお肌にも悪いよね?
ってことは……

P「い、痛いのは勘弁……」

チュッ

P「……え?」

伊織「か、勘違いしないでよ……これは、そう!貸しよ!」

P「……貸し?」

伊織「アンタのことだから、忘れたなんて言い出すと困るんだから! これはそのため!」

P「……そうだな、でも忘れないさ。そのかわり、伊織も待っててくれよ?」

伊織「当たり前じゃない、5時間も我慢した水瀬伊織ちゃんよ?」

P「……漏らしたけどな」

伊織「こ、こんのっ……氏ね変態!!」

P「ありがとうございます!!」

伊織「はぁ? 意味わかんない……大きな声だしたからまた喉が渇いたわ、プロデューサー」

P「了解しました伊織、いやいおりん!」

伊織「だ、誰がいおりんよ!!全くもう……今度はいつまでも待ってるんだから……覚悟しなさいよね、にひひっ!」

>>100
着替えたに決まってんだろ。え?その着替えたパンツはどうしたって?それはもちろん俺が適当に処理しておいたさ
え?どこに処理したって?それは言えないよだって俺の大事ないおりんだしそういうのにストーカーとかつくの怖いし
床は俺が舐めてきれいにしておいたしとにかくいおりん可愛いよいおりんのオレンジジュースしみこんだおぱんつおいしいよおおおおおお!!!!


あ、支援サンクスでした

なんだよせっかく人がオレンジジュースの余韻に浸ってるってのに
いおりんと何すればいいですかどうチュッチュすればいいですか

―しばらくして―

P(……あっという間に伊織の虜になってしまった俺は)

P(空き時間は伊織と過ごすことが多くなったがどうしても多忙な伊織とはなかなか都合がつかなかった)

P(ようやくお互いのオフが重なり、いわゆる初デートだが)

P「……ここでいいのか?」


伊織「あら、プロデューサー」

P「おっと、よかった伊織。おはよう」

伊織「おはよう、感心ね。私より先に来てるなんて」

P「そりゃな……ってあれ? でもまだ予定より20分以上ないか?」

伊織「えっ? だ、だってそれは、私がここを指定したんだから当然でしょ!」

P「いや、なんか意外だよな……」

伊織「な、何がよ」

P「もっとこう、遊園地とか動物園言うかと思ったんだが」

伊織「そんな子どもっぽいところ、私が行きたがるわけないでしょう?」

P「しかし待ち合わせがこんな、どこにでもあるような喫茶店とはな」

少しだけ離れる

なんか急に忙しくて今日中に書けそうにないのだ
その気になったらまた後日立てるわ

立てなくてもまたそれっぽいの見かけたら書く!
改め読んでくれた人サンクス

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