勇太「丹生谷、クーパー靭帯って知ってるか?」(191)

森夏「……」

勇太「蔑むような目で見てくるという事は知ってるみたいだな」

森夏「そりゃ知ってるわよ。言っておくけど、女の子にとっては結構デリケートな話だからね?
   いきなりそんなネタ振ってくるなんてセクハラよ?」

勇太「いやいや、別に変な意味で聞いたわけじゃないんだ。ただ、丹生谷はちゃんと自分のクーパー靭帯をケアしてるのかなと気になって」

森夏「だからそれがセクハラだっつってんの。何で富樫くんがそんな事気にしてんのよ」

勇太「うむ。まぁ知ってるならあえて説明する事もないと思うけど、一応おさらいしておこうか」

勇太「クーパー靭帯とはおっぱいの上部にあるコラーゲン繊維体だ。言わばおっぱいの命綱。
   丹生谷のそのたわわに実った美乳にも当然ある。乳腺を繋ぎ止める吊り線のようなものだ」

森夏「……」

勇太「お?博識っぷりに声も出ないか」

森夏「いや、ドン引きしてるんだけど……」

勇太「言葉で説明してもピンと来ないだろうから、ここにわかりやすく図を用意してみた。
   クーパー靭帯は大体この部分にある」


森夏「え、ちょっ……」

勇太「この部分だ」


森夏「……」

勇太「この部分だ!!」


森夏「ごめん、富樫くんの事嫌いになりそう」

勇太「このクーパー靭帯が断裂すると、見るも無惨な垂れ乳となってしまう。
   そして一度断裂したクーパー靭帯は二度と戻らない。
   そのため、女子はこれが傷まないように日々気を遣わなければならない」

森夏「だから知ってるっつーの。さっきから何なの?怒るわよ」

勇太「俺の見たところ、丹生谷のクーパー靭帯は既に切れている」

森夏「えっ」

勇太「やはり自覚していなかったみたいだな」

森夏「そんなはずは……。アンタにこんな事言いたくないけど、私の胸は別に垂れてないわよ?」

勇太「今はまだ、な」

森夏「どういう意味よ」

勇太「断裂したからといってすぐにダルンダルンになるわけじゃない。
   クーパー靭帯は何も一本だけじゃないんだ。いくつかの線でそのおっぱいを吊り上げている。
   が、そのうちのいくつかが断裂してしまうと他の靭帯にかかる負荷が増してしまう」

勇太「傷んだ靭帯は時間と共にのびてしまい、吊り上げる力も弱くなってしまう」

勇太「今はまだ、ぷるるん♪ぱいんっ!としてる丹生谷の双丘も、高校を卒業する頃には腐った茄子みたいになっているだろうな」

森夏「……」

勇太「お、不安で言葉が出ないか」

森夏「ううん、富樫くんをどうやって呪い殺そうかなーって考えてたところよ」ニコッ

勇太「物騒だな。俺は本当に丹生谷のおっぱいが心配で言ってるんだぞ」

森夏「アンタに心配される筋合いないわよ!何なのよ本当に!人の事を垂れ乳とか何とかむかつくんだけど!」

勇太「落ち着け丹生谷」

森夏「大体、私のクーパー靭帯が切れてるかどうかなんて、どうして富樫くんにわかるのよ!」

勇太「状況証拠による推論だ。丹生谷、この事件、何か意味があるぞ」イジイジ

森夏「前髪いじりながら言わないで」

森夏「……まぁそこまで言うなら、聞いてやろうじゃないの。その推論とやらを」

勇太「なんだ、やっぱり不安なんじゃないか」

森夏「いいからさっさと話しなさいよ」

勇太「うむ。ではまず、最初に聞いておこう」

勇太「丹生谷、今着けてるブラはどんななんだ?」

森夏「なっ……はァ!?///」

勇太「どんなブラジャーを着けてるんだ?」

森夏「あ……アンタねぇ……!本気で殺されたいの?」ワナワナ

勇太「やましい気持ちで聞いてるんじゃない。診察みたいなもんだ。事務的な質問だよ」

森夏「だからって女の子にいきなり下着の事聞くなんて最低よ!」

勇太「おいおい、丹生谷は風邪引いて病院行った時も、聴診器当てられるたびに医者に怒ってるのか?
   違うだろ?頼む、答えてくれ。丹生谷のおっぱいのためなんだ。
   今着けてるブラはどんななんだ?」

森夏「……~っ」

森夏「べ、別に普通のブラだけど?」

勇太「普通ってなんだ普通って。素材は?」

森夏「……サテンだけど」

勇太「色と柄は」

森夏「それはは関係ないでしょ!?」

勇太「まぁそうだな、関係ない」

勇太「次の質問だ。丹生谷はどんな基準でブラジャーを選んでいるんだ?」

森夏「選ぶ基準……?そりゃ……可愛いかどうかに決まってるでしょ。あとは肌触りとか……」

勇太「ふぅ……やはりな」ヤレヤレ

森夏「な、なによ。それの何がダメなのよ」

勇太「ブラのデザインや肌触りは確かに重要なファクターだ。ないがしろにするべきじゃない。
   でもな丹生谷。一番重要なのは『自分のおっぱいにフィットしているかどうか』だ」

勇太「丹生谷は、デザインが気に入ったら多少きつかったりゆるかったりしてもそのブラを着けてしまっているんじゃないか?」

森夏「……」

勇太「図星か」

森夏「……だったら何なのよ」

勇太「ちなみに今装着しているブラはどうだ?」

森夏「……少しきついかも」

勇太「ふむ。それはいかんな。丹生谷ほど発育が著しいおっぱいだと、成長に合わせてブラのサイズも変えていかなければならない。
   緩すぎるとおっぱいが暴れてクーパー靭帯は傷んでしまう。きついとそれはそれで変に負荷がかかってやはり傷んでしまう」

森夏「それは知ってるけど……でもちょっとくらい大丈夫でしょ」

勇太「莫迦者ッッ!!!それでも女子かッッ!!!!!」喝ッ

森夏「な、なによ。アンタが凄んでみせたって全然怖くないわよ」

勇太「全く、呆れて物も言えん」

勇太「いいか丹生谷。『ちょっとくらい無理させても平気』……そういう油断がクーパー靭帯を断裂させてしまうんだ。
   油断してしまったため命綱を切らせてしまった女性を俺は何人も知ってる。例えば十花さんとかな」←大嘘

森夏「えっ、小鳥遊さんのお姉さんが……?」

勇太「そうだ。十花さんは言っていた。『まだ平気 その自惚れが 命取り』とな」

勇太「俺は丹生谷にはそうなって欲しくないんだ」

森夏「……わかったわよ。これからはちゃんとフィット感を重視してブラを選ぶわ」

森夏「で、それで何で私のクーパー靭帯が切れてるって言えるのよ。状況証拠にしても弱すぎるでしょ」

勇太「そう話を急ぐな。状況証拠はまだある」

勇太「丹生谷は最近までチア部に入っていたよな」

森夏「うん」

勇太「見たところ、相当激しい運動をしていたようだが」

森夏「そうね。結構きつかったわ。基礎体力のためにランニングしたり、ジャンプとか色々」

勇太「やはりそうか。で、部活の時はちゃんとスポブラ着けてたんだろうな」

森夏「着けるわけないでしょ、あんなダサいの」

勇太「そんなこったろうと思った」フーヤレヤレ

森夏「……運動で胸が上下して、靭帯が痛んでるってこと?」

勇太「そういうことだ。これを見てみろ」


森夏「……」

勇太「素晴らしい腋だな」

森夏「いや、腋は関係ないよね」

勇太「まぁそうだな。関係ない。全く関係ない」

森夏「……」

勇太「見ての通り、丹生谷の胸は中々見事に上下に揺れている。
   一色あたりならその揺れに喜んで拍手するだろう。
   確かに女子の胸の揺れ、とりわけ丹生谷の胸の揺れは重力の生み出した最高の光景かもしれん。
   が、俺はふと考えてしまうんだ」

勇太「こいつのクーパー靭帯、大丈夫なのかな……と」

森夏「……わかったわよ。もうチア部は辞めちゃったけど、体育の時はスポブラつけるようにする」

勇太「いや、もう手遅れだ。丹生谷のクーパー靭帯は既に切れているんだからな」

森夏「切れてないわよ。こんなんで切れるんだったらスポーツやってる人はみんな切れてるでしょ」

勇太「ああそうだ。スポーツをやってる女子は全員切れてる」←大嘘

森夏「!?」

勇太「みんな知らないからな、クーパー靭帯の繊細さを。まったく、無知とは罪深いものだな」

勇太「木○沙織も澤○希も浅田○央も谷亮子もみんなクーパー靭帯は切れていて、近い将来はラフランスを二つぶらさげてしまう事になるだろうな」←大嘘

森夏「う、嘘よ……」

勇太「本当だ」←大嘘

森夏「そ、そんな……」

勇太「女性の身体は本来激しい運動をするように出来てはいないからな。無理をすれば当然クーパー靭帯は切れる。
   そんな事も知らなかったのか」

森夏「……」

勇太「マリリン・モンローが胸の形を維持するためにあらゆる運動を自重していたのはあまりにも有名だ。
   史料によると、階段を昇るのはもちろん、ベッドから降りる時も付き人に抱きかかえてもらっていたらしい」←大嘘

森夏「そうだったの……。じゃあ、私のクーパー靭帯は……」

勇太「ああ、ほぼ間違いなく切れているだろうな」

森夏「……」

勇太「さすがにショックなようだな」

森夏「当たり前でしょ……。出来れば知らないでおきたかったわよ……。
   何でこんな事わざわざ言うのよ……」

勇太「事実を……自分のカラダの事を知っておくのは大事だからな」

森夏「でも……。ごめん……ちょっと一息つかせて……。本当にショックだったから……」

勇太「俺は男だからな。今の丹生谷の気持ちがわかるとはとても言えない」

森夏「そうよ……。女の子にとって胸の形っていうのはアイデンティティの一種みたいなものなのよ……。
   それをある日突然、死んだも同然みたいな事知らされちゃったら……」

勇太「居場所はっ、どっこー♪って感じか」

森夏「いや、それはわからないけど……」

森夏「……そっか、私の胸、もうダメなんだ……」

森夏「うう……」ジワッ

勇太「……丹生谷、俺はさっき、一度切れたクーパー靭帯は二度と戻らないと言った」

森夏「……」

勇太「だが、丹生谷のその美乳の命綱を蘇らせる方法を、俺は知っている」

森夏「えっ!」ガタッ

勇太「長年の医学的な研究によって、俺はついにクーパー靭帯を復活させる方法を見つけ出した。
   iPS細胞とかそんなめんどい事をするまでもなく、な」

森夏「な、何よもう~。そんな方法がるなら先に言いなさいよ。イジワルね」

勇太「順を追って話したらこうなっただけだ。俺は別に丹生谷を傷つけたいわけじゃないんだ。
   むしろ丹生谷の事を思ってだな……」

森夏「最初はとんだヘンタイかと思ったけど、やっぱり富樫くんね。疑って悪かったわ」

勇太「わかってくれたか」

森夏「まったく、危うくアンタの前で泣くところだったじゃない」

勇太「すまん」

森夏「いいわよ。で、その方法っていうのは?」

勇太「ああ、そうだな。その方法とは……」

森夏「……」ドキドキ

勇太「男性の手で丹念にマッサージをする事だ」

森夏「え゛」

勇太「男性の手で、丹念に、入念に、たっぷりねっぷり揉みしだく!」

勇太「これがクーパー靭帯を蘇らせる唯一の方法だ!!!」

森夏「い、いや、それはちょっと……」

勇太「なんだ。せっかく教えてやったのに、丹生谷は垂れ乳がお望みか」

森夏「そ、そうじゃないけど……でも男の人に胸を触られるってのはさすがに……」

勇太「そうか。なら一生胸にしなちくをぶら下げて生きているといい。俺はこれで失礼する」スタスタ

森夏「ま、待って!」ガシ

勇太「フヒ」

森夏「ち、ちゃんと説明しなさいよ!何で男の人に揉まれると復活すんのよ!
   そこを説明してくれないと納得できないわ!」

勇太「まだ疑ってるのか」

森夏「だ、だって」

勇太「やれやれ、用心深いお嬢様だ」フゥ

森夏「何そのキャラ」

勇太「仕方ない。長くなるが説明してやろう」

勇太「男性の手で揉まれるとなぜクーパー靭帯は復活するのか。
   答えは至って単純明快。そこに性的刺激があるからだ。
   大きな乳房とは女性の性を顕す特徴の一つ。その発達には女性フェロモンが深く関わっている。
   当然、細胞のアポトーシスと分化がクーパー靭帯を形成するように作用させるのは女性フェロモンだ。
   男性の手で胸を揉まれる事で、性感を覚えた身体はフェロモンを分泌する。それがオッパーイに作用する。
   するとどうだろう、たちどころにクーパー靭帯が再生していくではないか!
   再生したクーパー靭帯によって吊り上げられたオッパーーイはありし日の輝きを取り戻す。
   それによって男性は更なる性的興奮を得る。
   クーパー靭帯の再生は、いわば生殖活動の一環なのだ。そのメカニズムを利用するって寸法だ。
   おわかり頂けたかな?」





もちろん大嘘である。

森夏「理屈はわかったけど……」

勇太「まぁ、丹生谷が気後れするのもわからんでもない」

森夏「で、でも性的刺激って……私の胸はそんなことのためにあるわけじゃ……」

勇太「なるほど、そんないやらしい事のために自分の身体はあるわけじゃない、と」

森夏「そ、そうよ」

勇太「ならば聞くが、丹生谷のその鼻は何のためについているんだ?」

森夏「鼻?そんなの匂いを嗅ぐためにあるに決まってるでしょ」

勇太「その通りだ。なら、その目は何のためだ?」

森夏「物を見るためでしょ。何よこの問答は」

勇太「そう、物を見るために俺達の顔には目がついている。未来を見るため云々などというポエミィな理由から目がついてるわけじゃないんだ。
   あくまでも生物として環境に適応した結果獲得したものだ」

勇太「ならば乳房は?丹生谷のそのムチムチスラリと伸びた太腿の先、パンツの奥に眠る穴は何のためにある?生理は?
   子を為すためだろ?乳房は男性を悦ばせ、また赤子に母乳を与えるためにあるんだ。
   おまんこついても詳しく説明するか?」

森夏「いや、いい……」

勇太「俺達の身体はな、俺達の願望なんか知ったこっちゃないんだ。丹生谷、お前のその素晴らしいおっぱいも、結局は男と赤ん坊のためにあるんだよ」

森夏「……」

勇太「まぁこんな話はどうでもいいんだ。問題は丹生谷のクーパー靭帯の再生だ。
   とにかく、丹生谷が垂れ乳を回避するためには男性の手でマッサージされるしかないんだ」

森夏「……で、でも」

勇太「丹生谷が嫌なら仕方ない。丹生谷のおっぱいは丹生谷の問題だ。俺は心配だが、余計なお世話だったかな。じゃ」スタスタ

森夏「ちょ、ちょっと待って!」ガシ

勇太「フヒ」

森夏「そ、そのマッサージは……病院でもやってもらえるんでしょ……?」

勇太「いや、さっきも言ったがこれは俺が独自に編み出した治療法だ。大学病院でも受けられないだろうな。
   まして医局を追われた街医者どもには無理だろう。この世でただ一人、俺にしかできない事だ」

森夏「……」

勇太「ではモグリの医者はこれにて」スタスタ

森夏「ま、待って!待ちなさいよ!わかったわよ!だったら富樫くんが治してよ!」ガシ

勇太「フヒッ」

森夏「ほ、本当に治るんでしょうね?私の胸を触りたくてデマカセ言ってるんじゃ……」

勇太「心外だな。親切心から言ってるというのに」

森夏「……わかった。お願い」

勇太「うむ。では上着を脱いでこっちを向いてくれ」

森夏「う、うん……」スルリ

勇太「なんだ、本当に普通のブラだな」

森夏「う、うるさいわね!今それ関係ないでしょ!?」

勇太「すまんすまん。ではそのブラも外してもらえるかな?」

森夏「……くっ///」パチン


遥かな双丘を仰ぎ見た私を大きな感動が包む。赤面する彼女が夕陽のように其の光景を彩った。
いざ進まん。収穫の時は来たれり。
                                    ――『DFM 脱童貞記』 第一章 18節より抜粋

くぅ~疲れましたw これにて完結です!
実は、ネタレスしたら代行の話を持ちかけられたのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
ご厚意を無駄にするわけには行かないので流行りのネタで挑んでみた所存ですw
以下、まどか達のみんなへのメッセジをどぞ

まどか「みんな、見てくれてありがとう
ちょっと腹黒なところも見えちゃったけど・・・気にしないでね!」

さやか「いやーありがと!
私のかわいさは二十分に伝わったかな?」

マミ「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・」

京子「見てくれありがとな!
正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」

ほむら「・・・ありがと」ファサ

では、

まどか、さやか、マミ、京子、ほむら、俺「皆さんありがとうございました!」



まどか、さやか、マミ、京子、ほむら「って、なんで俺くんが!?
改めまして、ありがとうございました!」

本当の本当に終わり

勇太「……」モミモミ

森夏「う……」

勇太「……」モミモミモミモミモミ

森夏「ほ、本当にこれでクーパー靭帯は治るんでしょうね……?」

勇太「もちろんだ。ちゃんと丹生谷が性感を覚えればな」モミモミモミモミ

森夏「性感って……わ、わかんないわよそんなの///」

勇太「丹生谷が気持ちいいって思わないと、治るものも治らないぞ」コリコリコリコリ

森夏「そ、、そんな事言われても……。んっ……///」ピク

勇太「どうだ?気持ちよくなってきたか?」モミモミモミモミモクリクリクリクリ

森夏「~っ///」ビクッ

勇太「え?どうなんだ?言ってみろ」ハミハミハミハミハミ

森夏「き、気持ちいいです……///先生っ……///」ビクン

勇太(何言ってんだコイツ)チュパチュパじゅるるるるる

一時間後

森夏「はぁ……はぁ……///」クテン

勇太「いやぁ、良かった。やはり丹生谷のおっぱいは一級品だな」

森夏「こ、これで治ったんでしょ……?」ハーハー

勇太「恐らくな。どうだ?さっきまでと比べて自分の胸に何か違ったところはあるか?」

森夏「う、うーん……」モゾモゾ

森夏「よくわかんないけど、何か……熱い……ような」

勇太「何っ!!」

森夏「それと、先のほうが硬くなってる、というか」

勇太「何て事だ!ああ、まさかそんな……嘘だろう?」フラフラ

森夏「な、何よ」

勇太「このままだと丹生谷、お前はおっぱいを切除する事になってしまうかもしれん」

森夏「えっ!?ど、どうしてよ!治してくれたんじゃなかったの!?」ガタッ

BGM  http://www.youtube.com/watch?v=Iv-FTxisEpM

勇太「まさか……ここまで病魔の手が伸びていたとは……」クッ

森夏「一人で深刻になってないで説明してよ!ていうか病魔?これ怪我みたいなもんじゃないの……?」

勇太「丹生谷のクーパー靭帯は確かに切れていた」

勇太「ニブパイはとてつもなく柔らかくてなおかつ素晴らしい弾力と張りだったが間違いなく切れていた」

勇太「性感に集中するためにゾーンに入ったのか知らんがお医者さんごっこ的な発言を繰り返す丹生谷に死ぬほど萌えたがとにかく切れていたのは確かだ」

森夏「関係ない話多くない?」

勇太「だが、切れてからの時間経過が長すぎたようだ。既に丹生谷のおっぱいはクーパー靭帯の損傷箇所から壊死が始まっている」

森夏「な……!」

勇太「それはやがておっぱい全体、ひいては全身に広がり、死に至る。くそっ!運命とはかくも残酷なのか!」

森夏「死!?え、何?私死ぬの!?」

勇太「ああ、死ぬ。おっぱいに宿る熱と、ビーチクの強張りはその典型的な症状だ」

森夏「な、何言ってんのよ。そそそそそそそんな簡単に人が死ぬわけ……」ガクガク

勇太「だが、助かる方法がひとつだけある」

森夏「まさか、それが胸の切除……?」

勇太「いや、それでは丹生谷的には助かったうちには入らないだろ?
   おっぱいは丹生谷のアイデンティティのひとつ。それを失う事は死に等しいはずだ」

森夏「うん……」

勇太「切除しなくても助かる道がある、と俺は言っているんだ」

森夏「な、なんだ。ちゃんと方法があるんじゃない。いちいち驚かせるなんて人が悪いわよ」

勇太「だがその方法というのが……中々言いにくくてな」

森夏「言いなさいよ。私は死にたくないし、胸が無くなるの嫌なんだけど」

勇太「そうか。ならば話そう」

勇太「その方法とは、更なる性感を身体に与える事」

森夏「……」

勇太「すなわち」

勇太「クリトリスのマッサージである」

森夏「え゛」

勇太「抵抗があるのもわかる。だが、丹生谷が助かる道はそれしかない」

森夏「ちょ、ちょっと待ってよ。なんでク、クリ……あれをマッサージすると治るのよ……」

森夏「意味わかんない。やっぱりアンタ、私にやらしい事したいだけでしょ」

勇太「酷い言い草だな。これもちゃんと医学的検知に立った治療法だ。民間医療なんかじゃないし、まして魔術とかそういう中二病的なアレでもない」

森夏「せ、説明!説明しなさいよ!医者の義務でしょ!?」

勇太「うむ。説明しよう」

勇太「先程の問答を覚えているな?人の身体の器官にはそれぞれ明確な役割がある。
   乳房は男の性的な興奮を高めるためと、子に母乳を与えるためにある。丹生谷の母乳はさぞ栄養満点で美味しいだろう。
   だが、乳房はあくまでも二つの役割を兼ねた器官であって、性感の専門器官ではない。
   では性感の専門器官とは?ここまで言えばわかるだろう。そう、クリトリスだ。
   クリトリスは純粋に性感を得るために存在している。丹生谷のおぱんつの中にもそのクリトリスはしっかり存在している。
   もう言い逃れはできんぞ。丹生谷が自分をどう思おうと、その身体は先天的にエロいんだ。
   そして丹生谷のクリトリスをマッサージする事で、乳房をモミモミナメナメした時以上の性感が起こる。
   すると細胞は見事にクーパー靭帯どころかその周辺の組織を復活させる。
   晴れて丹生谷は死神の魔の手から救われ、オッパーイも無事ぷるるんとする。という事だ
   おわかり頂けたかな?」

森夏「う、うーん……」

お風呂

勇太「おいおい、これだけ説明してもわからないのか」

森夏「理屈はもっともらしいような気がしないでもないけど……」

勇太「ならもっとわかりやすいように図で説明しよう」

勇太「いいか丹生谷。丹生谷のこの部分を刺激すると、丹生谷は気持ちよくなって治るんだ」


森夏「ちょっ!?」

勇太「この部分だぞ」


森夏「ほ、ほんとそれやめてよっ!」

勇太「ここだッ!ここを刺激するんだ!わかったな!!」


森夏「あ、ああもうっ!わかったわよ!わかったからするなら早くしてよっ!」

勇太「グフ」

勇太「では椅子に座って脚を開いてくれ」

森夏(おっぱいのためおっぱいのため……ただの治療ただの治療……)ブツブツ

森夏「……」パカッ

勇太「丹生谷、顔上げて」クイ チュッ

森夏「ん……」レルン

勇太「……」レロレロ

森夏「ん……ふ……」チュウウ

森夏「……ってちょっと!?な、なにドサクサに紛れてキスしてんのよ!?」バッ

勇太「あ、ああ。すまん。つい」

森夏「さっきから関係ない事言ったりやったりしすぎ!ほんっっっとうに怒るわよ!?」ゴシゴシ

勇太「悪い悪い。では処置に入る。下着脱がすぞ」ズリズリ

森夏「ううう……///」


天への道が今開かれた。海面が激しい風雨の訪れを予感させる。
祝福の日は近い。ひとまずここは、湧き出る葡萄酒を堪能しようではないかと私は云った。
                                      ――『DFM 脱童貞記』 第二章 7節より抜粋

勇太「……」クリクリ

森夏「あっ」ビクッ

勇太「……」クリクリ

森夏「やっ、あっ!」ヒク

勇太「……」ムキッ クリュ

森夏「んーーーっ///」ビクッビクッ

森夏「ま、まま待って!休憩!それちょっとほんとにヤバいから休憩し……あっ!うあっ!」ビクン

勇太「ほら、性感に集中しないと治りませんよ」クリュクリュクリュ

森夏「あ、あ、あ……」ぞくぞくぞくぞく

勇太「ここですか?ここですか?」グリュン

森夏「ーーーーーーーーーーっっ!?」ビビビビクゥ

森夏「あっ」「あっ」「き、気持ちいいですっ」「気持ちいいです先生……ッ」

森夏「あああぁ~っ」プシュップシュ

勇太(こりゃすげえ)ゴクゴク

一時間後

森夏「はぁ……」「はぁ……」「はぁ……」トロ~ン

勇太「よし、これでもう大丈夫なはずだ。どうだ丹生谷、おっぱいのほうは」

森夏「ん……はぁ……はぁ……」

森夏「も……だめ……。な、何もかんがえられな……」ヒクッヒクッ

勇太「……」ムラムラッ

勇太「で、ではこれより術後のケアに入る」ゴクリ

森夏「け……あ……?」トロ~ン

勇太「今丹生谷のオッパーイの中ではめまぐるしく細胞が再生と自己壊死を繰り返し、クーパー靭帯が形成されている。
   しかし強すぎる性感は毒でもある。身体に痺れとダルさを感じるだろ?」ペラペラ

森夏「は……い……」ハァハァ

勇太「どうやら熱もあるようだ。これはまずい。炎症を起こしている。どこがと聞かれればよくわからんがとにかく炎症は炎症だし、ていうか俺のアレも相当炎症してるからとにかく直ちに挿入せねばならん」ペラペラ

森夏「そう……にゅう……?」ハァハァ

勇太「にっににににににに丹生谷のここにっ!この部分に!!!」カチャカチャ


勇太「こっ、ここここここに!!!!!」ジィー


勇太「おっおっ、おおおおおおお俺のおおおおおおお俺のアレをおおおおおおおおお」ボロン


勇太「奥っ!オオオオオオオ奥にぃいいいいいいいい!!!!!」バッ


森夏「あっ」ぬぷっ

森夏「あぁぁぁぁああああああ~っ♥♥」



私は神の国についに辿りついた。
稲穂は実り、黄金の平野が広がる。
祝福の時が来たのだ。さぁ、大海原へ漕ぎだそう。
パンと、数枚の金貨を携えた私の前途は洋々である。
                        ――『DFM 脱童貞記』 第三章 27節より抜粋

……………
……


森夏「……って感じで、富樫くんにクーパー靭帯治してもらったの」

六花凸守くみん「……」

森夏「アンタ達も、胸が垂れるの嫌だったら富樫くんに頼んでみたら?結構キくわよ~」

凸守「い、いや、それって……」

六花「……」

くみん「えっとー、要するにモリサマちゃんは富樫くんとえっちして中に出されちゃったって事だよねえ?」

森夏「やぁねえ。そんなんじゃないわよ。ただの治療よ治療」アハハハ

森夏「クーパー靭帯を治すためのただの治療よ~」アハハ

森夏「ただの治療……」アハ

森夏「治……」






森夏「あ……あん……っのスケベ野郎~~~~~ッッッッ!!!!!!!!!!!」ゴゴゴゴゴ

黒い神-チェルノボーグ-を讃える黒ミサによって、教会の鐘は遠のいた。

ここは黄泉の国である。
怒れる邪王真眼とその使役者、そして豊穣の女神は私に罰を与え給うた。
今や稲は枯れ、私の口から流れ出る血が田畑に広がるばかりであった。

天への道は閉ざされた。




                          ――『DFM 脱童貞記』 最終章 最終節より抜粋









                           完

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