不死鳥「自分の肉で作った焼き鳥うんめぇ~~~~~~!」 (213)

~ 山奥 ~

不死鳥「フンフ~ン」

不死鳥「まずは火を焚きます」

ボワァッ!

不死鳥「続いて、自分の肉をちぎります」

ブチィッ!

不死鳥「いってぇ~~~~~~~~~~!!!」

不死鳥「ちょっとちぎりすぎたか……!?」

不死鳥「でもすぐに再生するので、安心です」シュウウ…

不死鳥ってそういう生き物じゃないだろ…

不死鳥のもうやけてる感は異常

ラーミア「鳥に歯ねえよ」

フェニックスだからもう焼けてそう

不死鳥「続きまして──」

不死鳥「ちぎった肉を形を整えてから、串にぶっ刺します」プスッ…

不死鳥「ぶっ刺した肉を、火であぶります」

ジュウゥゥゥ……

不死鳥「串が焼けないように気をつけながら……丁寧に焼きます」

不死鳥「裏表、まんべんなく焼きます」クルッ

ジュウゥゥゥ……

不死鳥「お、いい匂いが漂い始めてきたぞぉ~」

ちぎったら死んで灰になってそこから生まれ変わるんじゃ…

不死鳥「そろそろかな~~~~~?」

不死鳥「まだかな~~~~~?」

不死鳥「ワクワクしつつ、なおかつ火に気をつけながら焼きます」

不死鳥「山火事とかシャレにならないからね。俺は死なないんだけど」

不死鳥「中まで火が通ったら……」

不死鳥「食べ頃!」

不死鳥「よしっ! もういい、オッケー!」

不死鳥「う~~~~ん、肉汁が垂れて実に食欲をそそりますなぁ!」

自己再生

カイザーフェニックス

これssである必要ないやん

何だこれ

なんか好き

親子丼にしてくれ

不死鳥を真っ二つにしたらどうなるのっと

うまそうな話だ

不死鳥「そしてトドメは──」

不死鳥「なんといっても塩!」

不死鳥「この山で取れた天然の岩塩を、振りかける!」

不死鳥「この絶妙なさじ加減は経験こそがものをいう!」パサッ…

不死鳥「死なないから何千何万年と生きてきた俺だからこそ、可能な技だ!」パサッ…

不死鳥「よし……これでいいかな」

不死鳥「それじゃさっそく……いっただっきまぁ~~~~す!」モグッ…

夜にこれはあかん

保守

画像は張るなよ

不死鳥「うん……」モグ…

不死鳥「うんうん……」モグモグ…

不死鳥「うんめぇ~~~~~~~~~~!」

不死鳥「自分の肉で作った焼き鳥うんめぇ~~~~~~!」

不死鳥「サイコォ~~~~~~!」

不死鳥「不死なんてろくなことねえけど」

不死鳥「この瞬間だけは、不死鳥やっててよかったって気がすんね! うん!」

保守

幼児「なにやってんの? トリさん?」

不死鳥「!?」ビクッ

不死鳥(人間の子供……!?)

不死鳥(ここはめったなことじゃ、見つけられない場所なのに……)

不死鳥(子供ならではの純真さで見つけてしまったってところか)

不死鳥(……恐ろしい子!)

幼児「ねーねー、トリさん、何やってんの?」

支援

ブッダ爆誕

不死鳥の焼き鳥

「ボクのモモをお食べ」ブチィ

不死鳥「ん、ああ……焼き鳥を作ってたんだよ」

幼児「へぇ~、やきとり?」

不死鳥「ああ、自分の肉をちぎって焼いてんだ」

幼児「ふう~ん」

不死鳥「どれボウズ、お前も食ってみるか?」

幼児「えっ、いいの?」

不死鳥「おお、特別大サービスだ! 熱いから、火傷すんなよ!」

                    ____
               ,...-ァ:7:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:\-...、

              //:.:./ ./     :ヽ.:.:.:.:.:ヽ、\
              / /  .//..!................. |....l   l:\\
           / ...:.:./:.:.,|.|i:.|.:.:.:.:.:.:.:.|.:.|:.:.:l.:.:.:. |:....ヽ:.ヽ.

            /.:.: i .:.:l:.:/ |:|l|:{.:. :.:.:./ |:.ハ:.:.|.:.:.:.:|.:.:.:.:|:.:. i=.、
             /:.:/.:|:.::イ:.l j;レ{:::..:.:::/ヽj/ }:.トi:.:.:.|.:.:.:.:l:/|: i|
          l.:./ :.:|斗lヒ´ { Ⅵ:ノ  /'``T7T:.:.:}.:.:.:.:|:.:/|,:.l|
          |:l| :.ハ.:| r=ミ、 \ r==ミjz j:.:./.:.:.:.:.l./:イ:.:l|
             l{|:.:l:小:{///    /// /.:/:.::.:.:.:.l:ノ:リ.:.l|
            |:.:|.:.|:.:ト    '        /イ.:.:::.:.j:.リ.::./::.:.l|   うンめぇ~!
           Ⅵ!:.!: {     ノ'ー-    ノ' /イ.::.:./}/:.:イ:::.:. l|
           ヽⅥ人   {  ノ    //.::.:/イ/|::.:.:.l|
             トヽ:.:l\  `¨´       /:::.:/フ'´   |::::.:.:.l|
             |!:. ヽ{  ヽ.. _ . </:イ/ `j}    |::::.. l|
               |!..:|!:| \   |     ノ' /'|   ′  |::::::.:.:l|
          __     |!.:.リ:.!  ,ィフ         {ヘ、    l:::::::.:: l!
      , -く__},.--‐ァリ:./:/_,.イ {´       / ノ` ー- .|_::::::.: l|
    r/  /`Y ̄ /:ノ‐'´   ヽ\__ー_ァ'´ /      `¨ ミ:l|
   / ‐ ´__.ノ´ヽ.//    /:..\ __ ...-‐く           ヽ

不死鳥「こうやって塩をかけて……っと」パサッ

不死鳥「ほら、召し上がれ」

幼児「いただきます」パクッ

不死鳥「ん、ちゃんといただきますが出来る奴は、将来出世するぞ! 多分な!」

幼児「…………」モグモグ…

不死鳥「どうだ、美味いだろ?」

幼児「う~ん」モグモグ…

幼児「しょっぱい」

不死鳥「!?」

幼児「これしょっぱいよ、トリさん」

不死鳥「ハ……ハハ……まぁ、俺の肉は人間には合わないかもな」

不死鳥「俺の肉食っても不死になるとかはないけど、でも栄養は豊富だし……」

幼児「う~ん……おにくはおいしいと思うんだけど……」

不死鳥「!?」

不死鳥(ってことは、俺が塩かけすぎってことか!?)

不死鳥(バ、バカな……!)

幼児「それじゃあね、トリさん」

不死鳥「お、おう」

幼児「またくるねぇ~!」タタタッ…

不死鳥「お、おう」

不死鳥(塩かけすぎなのかな……)

不死鳥(いや、そんなバカな!)

不死鳥(この味を出すまでに、何万年研究してきたと思ってんだ!)

不死鳥(でもしょっぱいって……)

不死鳥(いやいやいや、自分を信じろ! ビリーブ!)

しえん

なにこれおもろいwww

アメリカもクソみたいな味付け何十年も続けてるもんな

やがて、幼児は少年になった──



少年「こんにちは、鳥さん」

不死鳥「おう、焼き鳥食ってけや」

少年「わぁ~い」

少年「…………」モグモグ…

少年「やっぱしょっぱい……」

不死鳥「マジで!?」

おもしろい
支援

少年「ところでさ、不死鳥さんってなんで不死なの?」

不死鳥「さぁて、なぁ……」

不死鳥「生まれた時からこうだった、としかいいようがねえやな」

少年「なんで生まれた時からこうなの?」

不死鳥「それが種族ってもんだからだろうなぁ……」

少年「なんでそれが種族ってもんなの?」

不死鳥「えぇと……」

不死鳥(出た! なぜなぜ攻撃! 子供ならではのエンドレス攻撃!)

不死鳥(ある意味、不死である俺の人生みたいなもんだな!)

少年「……不死鳥さんって」

少年「焼き鳥焼く時とか、いっつも一人でベラベラしゃべってるけど」

少年「なんで不死鳥さんって、やたら独り言が多いの?」

不死鳥(大きなお世話だ!)

不死鳥「寂しいからだよ! 文句あっか!」

少年「なんで寂しいのに、ずっとこんな山奥にいるの? おかしくない?」

不死鳥「俺は人里じゃ受け入れられない存在だからだよ」

幼女に見えてた自分が恥ずかしい

>>40
奇遇だな、私もだ。

少年「なんで受け入れられないの?」

不死鳥「そりゃ……死なない鳥なんて不気味だろ」

少年「なんで不気味なの?」

不死鳥「そりゃ不死だからだよ」

少年「なんで不死鳥さんって、不死なの?」

不死鳥「そりゃ~あれだ。体内に不死パワーが駆け巡ってるからだよ」

少年「アハハッ、最初といってること違うじゃん」

不死鳥「!?」

少年「ダメだよ~、子供の質問だからって適当にはぐらかしちゃ」

不死鳥(こ、こいつ……やりやがる!)

少年「でもさ、不死鳥さん飛べるんだから」

少年「不気味がられても、逃げちゃえばいいだけの話じゃん」

少年「で、不気味がらない人を探せばいいじゃん」

不死鳥「まぁ、な」

不死鳥「こっちにも色々あんだよ」

少年「ふぅ~ん」

少年「色々ってなに?」

不死鳥「だから色々だよ!」

不死鳥(終わらねえええええ!)

コドモコワイ

少年「でもさ、不死鳥さん」

少年「ボクが来たから、もう寂しくはないでしょ?」

不死鳥「ん……まぁ、な」

少年「あ、そろそろ帰らなきゃ」

少年「じゃあね、不死鳥さん。またね~!」

不死鳥「おう!」

不死鳥(ボクが来たから寂しくない、か……)

不死鳥はどうなった?

見てるからはよ

やがて、少年は学生になった──



学生「…………」

不死鳥「おう、ずいぶん凛々しい顔つきになったな!」

学生「別に……大して凛々しくもないよ。普通さ」

不死鳥「ハハハ……」

不死鳥「ま、せっかく来たんだ。焼き鳥でも食っていけよ!」

学生「別に腹減ってないけどね」

学生「…………」モグモグ…

不死鳥「どうだ!?」

学生「しょっぱい……塩がききすぎだよ、これ」

不死鳥「うぐっ……!」

不死鳥「ところで、どうだ!? 今の年齢だと、勉強で忙しいんだろ!?」

学生「……まぁね」

不死鳥「はかどってるか?」

学生「ふん……勉強なんて、下らないよ」

支援

学生「あんなもの、いくら頑張ったって社会に出たら何の役にも立ちやしない」

学生「所詮学校なんてのは、社会の歯車になるための通り道みたいなもんなんだ」

学生「より勉強しておいた方が、いい位置の歯車になれるってだけさ」

学生「無意味だよ、バカらしい」

不死鳥「ハハハ……」

不死鳥(なんというか、この時期の人間にはありがちな症状が出てるな……)

不死鳥(世の中が下らなくなる、的な)

学生「不死鳥だってそう思うだろう?」

不死鳥「お、俺か? う、う~ん……」

不死鳥「バカらしいってことはないんじゃないか?」

不死鳥「面白いこともいっぱいあるぜ? 焼き鳥作りとか……」

学生「はっ、不死鳥も世の中のシステムに迎合する生き物だったか!」

学生「不死鳥っていうから、もっと高貴な生き物だと思ってたよ」

不死鳥「俺のどこが高貴なんだよ……」

学生「ひょっとしたら、不死ってのも眉唾なんじゃないのか?」

不死鳥「ほう……俺の不死まで疑うか」

不死鳥「だったら、見てみるか?」

学生「え?」

重症だな

重症だな

不死鳥「ふんっ!」

グシャッ!

学生(え……頭打ちつけて、頭が砕け──)

不死鳥「…………」ピクッピクッ

学生「お、おい、しっかり──」

不死鳥「…………」シュウウ…ムクムク…

学生「うわっ! 頭が元通りに!?」

不死鳥「どうだ、死ななかったろ? 傷一つ残ってねえ」

学生「う……うん……」ゴクッ…

支援

支援

フュージョン的なの来るか

鬱展開でねえの?

学生「不死鳥、こんな力がありゃ、なんだってできるだろ!」

学生「オレだったら……もっと色々やるよ! 不死を利用してさ!」

学生「この下らない世界を変えるために!」

不死鳥「あいにく、不死ってそんな便利なもんじゃないぜ」

不死鳥「ハッキリいって俺、喧嘩はそこらのタカやワシより弱いし」

不死鳥「例えば……動けないようにされたらもうオシマイだ」

不死鳥「永遠に肉をちぎられ続ける、無限焼き鳥製造装置にされちまう」

不死鳥「俺がここで大人しくしてるのは、万が一そうなるのが怖いってのもある」

不死鳥「不死に対する夢を壊すようで、悪いけどな」

学生「なるほど……そんなもんなのか」

なんか不死鳥もつらいな

フンフーンがじわじわくる

お腹すいてきた

不死鳥「ま、無駄に長く生きてる者として、アドバイスだ」

不死鳥「悟ったようなこというのもいいが」

不死鳥「程々にしとかねえと、大きなことばかりいう口だけ野郎になっちゃうぞ」

学生「……ふん」

学生「あ、やべ、もう帰る。そろそろテストの時期だから対策しなくちゃ」

不死鳥「……フッ」

不死鳥「頑張れよ~!」

学生「ふん、程々にやるさ」タタタッ…

腹減るなこれ

焼き鳥食いたくなるスレだな

不死鳥いいやつ

やがて、学生は青年になった──



青年「……やぁ、久しぶり」

不死鳥「おお~! 最近来ねえから、心配してたんだ!」

青年「仕事が忙しくてね……」

不死鳥「仕事かぁ~、大変だな」

青年「うん……」

不死鳥「ま、焼き鳥食ってけや! な!?」

今肉探してるけど冷蔵庫にないんだが

青年「…………」モグモグ…

不死鳥「どうだ!?」

青年「うん、しょっぱい」

不死鳥「そ、そうか」

不死鳥「ところで、仕事は辛いか?」

青年「辛いよ……」

不死鳥「やっぱり、お客さんとかの相手は辛いか?」

なんかおもろいな

これは良スレ

青年「いや……むしろ、敵は中にありって感じかな」

不死鳥「中?」

青年「上司や先輩がすごくイヤな奴でね……」

青年「オレの手柄を自分のものにするし、口を開けばイヤミやら言いがかりやら……」

青年「何度ブン殴ってやろうと思ったか分からないよ」

青年「このままじゃいつか本当にやっちゃうかもしれない、と思って」

青年「久々に不死鳥の顔を見にきたんだ」

不死鳥「ハハハ、光栄だな」

不死鳥「で、どうだ? 俺の顔見て、少しはリラックスできたか?」

青年「まぁね……相変わらずで安心したよ」

青年「オレはこうして変わってしまったけど……君はなにひとつ変わってない」

不死鳥「成長がない、ともいえるけどな」

青年「ハハハハハ……!」

不死鳥「ハハハハハ……!」

青年「ハハハハハ……!」

不死鳥「おい、笑いすぎだろ」

青年「ごめん」

ハートフル

青年「なにしろ、笑うことすら久しぶりだったからね」

青年「愛想笑いならしょっちゅう浮かべてるけどさ」

不死鳥「…………」

不死鳥「よぉ~し」

不死鳥「だったら今日は、この俺が徹底的にお前を笑わせてやろう!」

青年「へえ、ホント?」

不死鳥「あたぼうよ! 万年生きた俺の不死鳥ギャグを披露してやる!」

不死鳥「いくぜ!」

不死鳥ギャグ期待

鳥のギャグ・・期待

不死鳥「不死鳥さん、なんで不死なの? 不思議だね」

青年「ハハハハハ……!」

不死鳥「この鶏肉、取りにくいね」

青年「フフフッ……!」

不死鳥「バードを逆立ちさせたらドーバーッてゲロ吐いた」

青年「アハハハッ……!」

不死鳥「死なねえ鳥は、ただの鳥だ」キリッ

青年「プッ、クククッ……!」

おもろいな

不死鳥「大笑いだな! そんなに面白かったか!?」

青年「いやぁ~、全く面白くなかったんだけど、なんでか笑えた」ハハ…

不死鳥「…………」ガクッ

青年「でもスカッとしたよ。ありがとう」

青年「おかげで……また元気に働けそうだ」

青年「もしまたくじけそうになったら……ここに来るよ」

不死鳥「おう、待ってるぜ!」

今北産業

とりかわいそ

>死なねえ鳥は、ただの鳥だ
お前は何を言ってるんだ

おう

俺の焼鳥不死鳥の涙でしょっぱくなっちゃった

やがて、青年は中年になった──



中年「やぁ、不死鳥」

不死鳥「おう、久々だな」ジュウウ…

不死鳥「今、焼き鳥焼いてるから、ちょっと待っててくれ」ジュウウ…

中年「うん」

不死鳥「にしても、お前貫禄ついたよなぁ~」

不死鳥「ちょっとぐらいちぎっても痛くねえんじゃねえの?」

中年「オレとしても、ちょっとぐらいちぎってもらいたいね」ブヨッ…

おもしろいな

スレタイからは予想できない展開に

不死鳥「焼き鳥、準備完了!」ドサッ

中年「オレもビールをいっぱい持ってきたよ」ガラン…

不死鳥「お、気がきくねぇ~!」

中年「じゃ、再会を祝して──」プシュッ

不死鳥「おう」プシュッ

不死鳥「って、すげえ泡出てきた!」シュワシュワ…

中年「なんたって、山道を登ってきたからなぁ」シュワシュワ…

不死鳥「んもう……濡れちゃった」シュワシュワ…

へえー炎に包まれてるのにもう一回焼くんだ?
なんかそれって火事で全焼した所でバーベキューするようなもん?

自分の体についてる段階では中まで火は通ってないんだろ

中年「じゃ、気を取り直して──」

不死鳥「カンパーイッ!」

中年「カンパーイッ!」

不死鳥「…………」グビッグビッ…

中年「…………」グビッグビッ…

不死鳥「っぷはぁ、うんめぇ~~~~~~~~~~!!!」

不死鳥「ビールと焼き鳥ってのは、最高に合うなァ!」モグ…

中年「焼き鳥が少ししょっぱいけどな」モグ…

不死鳥「…………」

しょっぱいのは何のフラグなのか

不死鳥「ところで、景気はどうだ?」

中年「ん、まずまずさ」

中年「仕事もとりあえず中間管理職としてなんとかやってるし」

中年「結婚したし、ローン組んで狭いけど家も買えたし、子供も生まれた……」

不死鳥「お前が子供持つってのも、なんだか不思議な話だ」

不死鳥「俺にしてみりゃ、お前なんてまだまだガキなのによ」

中年「そりゃあ何万年も生きてる君に比べたらねえ」

中年「樹齢何千年の木だって、君にしてみれば若木なんだろうから」

中年から少ししょっぱいになったが何も関係はないよな

不死鳥「子供は可愛いか?」

中年「うん、可愛いよ」

中年「顔はオレに似てるけど、好みとかがオレと逆なのが困るけどね」

中年「オレが子供の頃好きだったオモチャを買ってやっても、喜びやしない」

不死鳥「ハハハ、中身までは似なかったか」

中年「今はまだ可愛いけど、そのうち反抗期になっていくんだろうなぁ」

不死鳥「そりゃそうだ、それが人間ってもんさ」

不死鳥「お前だって、世の中下らねえ……とかいってた時期があったもんな」

中年「あ~……あった、あった! 社会の歯車になんかなりたくねえ、ってね」

不死鳥「……で、どうだい」

不死鳥「今でも世の中は下らないと思ってるかい?」

中年「どうなんだろうねえ……」

中年「下るとか、下らないとか、そういうのを全部ひっくるめて」

中年「世の中……なんだろうねえ、きっと」

不死鳥「ま、そんなもんだ」

中年「ま、そんなもんか」

見てるよ~!

初代ゲームボーイを買ってやる親父

中年「さぁ~て、そろそろ帰らないと浮気だとか思われちゃうな」

中年「どっこいしょ、と」スクッ

不死鳥「ホントオヤジになったな、お前」

中年「おいおい、よしてくれよ」

中年「久々に来たけど、やっぱり君は全く変わってなくて、安心したよ」

不死鳥「お前は少し痩せろよ。生活習慣病になるぞ」

中年「分かってるよ! ──じゃあな!」

不死鳥「おう!」

無限焼き鳥製造装置がなんかシュール

ほう

>>92
なるほどなるほど

てっきりスレタイで完結かと思ってたのに何これ

不死鳥にとっては最適な塩加減
でもたまにしょっぱく感じたりするんだろうな

スレタイの発想はすごい良いと思ったのにssかよ・・・

やがて、中年は老人になった──



老人「ふう、ふう……」

老人「この年になると、ここまで来るのも一苦労だ」

不死鳥「おう、ちょうどいいとこに来た!」

不死鳥「ま、焼き鳥でも食っていけや! な!?」

不死鳥「ちょうどもうすぐ焼きあがるところだったんだ」

老人「そうさせてもらうよ」

SSかよワロタ

あのさ、これって絵本の大きな…
ま、いっか、ネタバレになるといけんから

なんかいい感じの話だ

途中からID変わってると思えば日にちまたいでたわ

老人「…………」モグモグ…

老人「オレはこのとおりすっかり髪の毛も白くなって、シワだらけだけど……」

老人「君はなにも変わらないねえ」

老人「この焼き鳥のしょっぱさとおんなじだ」

不死鳥「お前も味覚オンチは全く変わってないな」

老人「ハハハ」

何のスレだよこれ

支援

哀愁のただようSSだな

もっと面白おかしくしろよ
俺こういうのに弱いんだよ

大きな木とはやっぱ違う
大きな木は最後切り株になっちゃうから

老人「……ところで」

老人「君はオレに、何度か不死なんていいもんじゃない、と話してくれたろう?」

不死鳥「ん、あったっけな」

老人「理由は……色々あった」

老人「不気味がられるとか、動けなくされたら意味ないとか……」

不死鳥「ああ、いった覚えがある」

老人「だけど、この年になって……本当の理由がようやく分かった気がするよ」

不死鳥「…………」

老人「不死鳥……君は何度も他人と知り合っては、死別、を繰り返してきたんだろう?」

老人「何度も何度も……数えきれないくらい……」

老人「オレもこの年になると、友だちや仲間と呼べる人間が次々減っていき……」

老人「ようやく気づいたんだ」

老人「君が山奥から出ない理由にね」

老人「誰と出会おうが、仲良くなろうが、どうせ自分より先に死んじまうから……」

老人「これって……キツイよなぁ……」

不死鳥「…………」

不死鳥「ま……そういうところもあるかもな」

老人「実は……オレももう長くない」

不死鳥「!」

老人「病院で宣告されちまってな……」

老人「オレは自然に任せる道を選んだ」

老人「すまんなぁ……もっと焼き鳥食いにきたかったんだが」

不死鳥「お前が謝ることじゃねえだろ」

不死鳥「人間は不死じゃないんだ。いいってことよ」

不死鳥「よくもまぁ、そんな年になっても俺に付き合ってくれたよ」

不死鳥「……ありがとう」

老人「こっちこそ、ありがとう……」

老人「君みたいな変わった鳥と知り合えてよかったよ」

おじいさ~ん!さよ~なら~!

焼き鳥にされる道を選んだに空目した

老人「さて……そろそろ行くかな」

老人「家のもんが心配すると、いかんしな」

不死鳥「……あと何回ぐらい来れそうだ?」

老人「あと……二回……いや、一回かもな……。一回は必ず来るよ」

不死鳥「そうか……」

不死鳥「ま、体を大事にな!」

老人「ああ、そうさせてもらうよ」

なんだこれ…
こういう話には弱いぜ…

支援支援支援

Oh…

鳥肉の味がしょっぱいのに理由あるのかな?

(´;ω;`)ブワッワワッワワワワワッ

俺が見てきたSSでも類を見ないくらい良いSSだ

>>129
しょっぱい味に慣れちゃったんだろ

こういうの好き

しいん

こんな時間に焼き鳥とかやめろよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
目からよだれ溢れんだろうがwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

やがて──



不死鳥「…………」

不死鳥(あれから、アイツ来ねえなぁ……)

不死鳥(まさか──)

不死鳥(いや、まさかな! 忙しいとか、ここに来るのがおっくうになってるだけだ!)

「こんにちは」ザッ…

不死鳥「お、ウワサをすれば、来たか! 焼き鳥食ってけよ!」

まさか

はよ

眠れないから

おじいさんも不死になったの?

子供に受け継がれる感じか

はよしてくれたのむから

寝れないからはよ

息子か?

「…………」モグモグ…

不死鳥「いやぁ~、てっきりもう来ないもんかと思ってたぜ」

不死鳥「しっかし、ずいぶん顔つきが若返ったな!?」

不死鳥「見違えたぜぇ~! 最新医療ってやつか!?」

不死鳥「ところでどうだ、焼き鳥の味は? ん?」

不死鳥「っていっても、お前はいっつも──」

「塩がよくきいていて、美味しいですね」

不死鳥「!!!」

おい…

!!!

そっち路線か

ミミズが喋った…

息子に受け継がれていくエンドレスパターンだな

好みが逆って言ってたな
息子か

不死鳥「ま、まさか……」

不死鳥「まさか……アンタ、まさか……アイツの……」

息子「はい……私は息子です」

不死鳥「だよなぁ……人が若返るわけないもんな。瓜二つってのは、このことだ」

不死鳥「もうアイツ、自分でここに来れなくなるほど悪く……」

息子「いえ、父は亡くなりました」

不死鳥「…………!」

息子「三日前……家で安らかに息を引き取りました……」

不死鳥「そうだった、のか……」

はぁ…おなかすいた…ぐぅぐぅ

>>151
納得

>>151
なるほど

2秒差

支援

見てるお

焼き鳥食べたくなってきた
地味に夜食テロだな

この思い出の味が友人の体を千切り取って焼いた味だと考えると妙にシュール

息子「父はよくいってましたよ」

息子「この山にはしょっぱい焼き鳥を焼く不死鳥がいるって」

不死鳥「ハハ、アイツらしいや」

息子「いくら場所を聞いても、自分だけの秘密だって」

息子「決して教えてくれなかったのですが……」

息子「亡くなる寸前……オレの代わりに焼き鳥を食いに行ってくれ、と……」

不死鳥「そうだったのかい」

不死鳥「アンタの父さんはいっつもオレの焼き鳥に文句いってたぜ」

不死鳥「結局、一度も褒めてくれたことはなかった」

息子「父はなんでも薄めて食べるほど、薄味が好みでしたから……」

息子「私は逆なんですけどね」

何才くらいだろう

腹減り

スレタイからは想像しえない展開

息子「それと……父から伝言が」

息子「あと一回、石にかじりついてでも行きたかったがすまない、と」

不死鳥「ハハ、それもまたアイツらしい。気に病む必要なんてねえのによ」

不死鳥「……あ、そうだ」

不死鳥「肉は腐っちまうから……この串と塩をアイツの墓前に、頼む」

息子「分かりました」

息子「父もきっと喜びます」

不死鳥「い~や、アイツはしょっぱいっていうね」

終わり!?

支援

定番だけど好きだわ

息子「では私はこれで……」

不死鳥「おう、達者でな!」

息子「──そうだ。もしよろしければ、また来てもいいですか?」

息子「あなたの焼き鳥、私の好みにドンピシャだったので……」

息子「できれば、私の息子……父の孫と一緒に……」

不死鳥「もちろんだ!」

不死鳥「あ、できれば、ビールも持ってきてくれよ!」

息子「分かりました」ニコッ

息子「では……」スタスタ…

不死鳥「…………」

でも結局エンドレスだよな…

不死鳥かわいそう

不死ってやだな

自分だけ不死はいやだ

いや、違うだろ

別れは辛いが、こういう嬉しい出会いもあるから不死も悪くない、だろ

不死鳥どうやって焼き鳥焼いてるんだろ

不老ならな

死別以外にも卒業や定年で別れはあるだろうからな
不死鳥にはないけど

この不死鳥大きさはどのくらいなのか

不死鳥「さぁ~て、焼き鳥焼くかぁ~」

不死鳥「立派な息子じゃねえかよぉ……お前よりよっぽど味ってもんを分かってるぜ」

不死鳥「…………」

ジュウゥゥゥ……

不死鳥「そろそろ……いいかな……」

不死鳥「…………」モグッ…

不死鳥「……へっ」ホロッ…

不死鳥「まだ塩もかけてねえのに……今日の焼き鳥はなんだかしょっぱいや」





~おわり~

やっぱりか

オチは読めたけど面白かったよ乙

あっさりした終わり方だけど
なんかいい


やっと寝られる

乙~

良かったよ、乙

>>177
俺の中でのイメージがポケモンのファイアーだった

いいSSだった乙


何か考えさせられるSSだった

不死の主人公っていいよね
VENUS&BRAVES思い出した




よかったよ

おやすみ

ここまで塩厨のAA無し

「俺は……あんたの親父さんが作ってくれたパンの味を覚えている」

http://i.imgur.com/VW0cDmc.jpg

レティス的なイメージ

>>204
タレじゃねーかボケナス

>>206
オメーも貼れよアホナス
http://i.imgur.com/RWfKA75.jpg

乙!

美味でございますぅ~

真ん中らへん全然読んでなかったけど遡って読んできた

俺も不死になりたい

乙!

なにこれめちゃくちゃ面白かった……

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年04月19日 (土) 17:21:44   ID: _C8QNvzn

最高だろこれ…

2 :  SS好きの774さん   2014年04月29日 (火) 13:58:04   ID: _J19NYB4

泣いた

3 :  SS好きの774さん   2014年05月11日 (日) 19:02:02   ID: n_bIe6OW

全米が泣いた

4 :  SS好きの774さん   2014年08月07日 (木) 21:27:36   ID: FbYwMdYA

泣けてきた。

5 :  SS好きの774さん   2014年08月11日 (月) 01:53:05   ID: fAFCG35s

全俺が泣いた。

6 :  SS好きの774さん   2014年10月18日 (土) 20:31:27   ID: JVlcgbQi

俺もこんな焼き鳥と出会いたい

7 :  ミーアキャット   2015年04月17日 (金) 19:45:46   ID: 9F5qWQQa

うわぁぁぁぁぁぁぁ

8 :  不死鳥   2016年03月07日 (月) 13:37:11   ID: imnJGM-n

全俺が泣いた

9 :  SS好きの774さん   2016年04月05日 (火) 20:00:57   ID: 37Ys3kMl

全宇宙が泣いた。感動作(´;ω;`)

10 :  SS好きの774さん   2017年04月27日 (木) 20:33:20   ID: 7EqxMULa

これは面白い

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