咲「フフンフフンフフ~ン」和「最近咲さんの様子がおかしいです…」(224)

   登校中にて  9月

和「……」トコトコ

  スタタタタタタタタタッ!!

優希「のどちゃんおはようだじぇー!!」ボーン!

和「痛い!なにするんですかいきなり!」

優希「朝の挨拶だじょ!」

和「い、いきなり人の胸にタッチするのはやめてください!びっくりするじゃないですか!」

優希「わたしとのどちゃんの仲じゃないか!そのおっきな乳房はわたしとの共有財産だじぇ!」

和「こ、これはわたしのだけです!」

優希「わたしにもあやかりたいじぇ!」モミモミ

和「や、やめてください!」

咲「和ちゃんにタコスちゃんおはよう!!!」バーン

和「さ、咲さん!」

優希「痛いじぇ!!咲ちゃんなにするんだじょ!」

咲「ちょっとしたスキンシップだよタコスちゃん!」

優希「頭叩くのはやめてほしいじょ!しかも人を食べ物の名前で呼ぶのは酷いじぇ!」

咲「いいじゃんタコスちゃんって可愛いじゃん、さかなクンみたいで愛嬌あるよ」

優希「それでも嫌なものは嫌だじぇ!」

和「あ、あの咲さん……」

咲「あ、和ちゃんおはよう!わたし急いでるかた行くね!またね!」ピューン

和「あ……」

優希「行っちゃったじぇ……」

咲「京ちゃんおはよーー!!」ガシィ!

和「!!」

京太郎「な、な、な!急に抱きつくなよ!」アセアセ

咲「ええいいじゃーん」プンプン

京太郎「は、恥ずかしいだろ!」

男友達1「おうおう相変わらずお熱いなおい」ヒューヒュー

男友達2「羨ましいよなホント……」

咲「えへへ~」

京太郎「そういう仲じゃないからな!ただの幼馴染だから!」

 ワイワイキャッキャッ ワイワイキャッキャッ

和「……」

優希「京太郎……!」ギリッ

和(咲さん……)

咲「フフーン♪」

京太郎「くぅ///」

  そして放課後

優希「ローンだじぇ!」

和「う……」

まこ「和が振り込むとは珍しいのう」

和「すいません……」

優希「わたしが強すぎるからのどちゃんが振り込んだんだじぇ!つまり我最強!」

和「ハァ……」

久「なにか悩みごとでもあるの和?」

和「いえ別に……」

優希「また体重でも増えたのかー?」タコスウマー

和「ち、ちがいます!」

まこ「乳がいます?」

久「いったいなにを悩んでるの和、私で良いなら相談に乗るわよ」

和「部長……」

久「元部長よ、ふふふ」

和「実は……」カクカクシカジカ

久「咲の様子がおかしい?」

和「はい……」

久「そうかしら?私はそんなに変だとは思わないけど」

和「いいえ絶対変です!全国大会で優勝してからまるで別人です!」

優希「優勝してお姉さんと仲直りできたから明るくなっただけじゃないかー?」モグモグ

久「たしかに妙に明るくなったわね」

和「陽気になったとか生易しいものじゃありませんあれは!根本的に人としてなにかが違うんです!」

まこ「たしかに最近の咲はちょいとおかしいかもしれんのう」

久「どこが?」

まこ「なんか前と纏ってる空気が違う言うかなんというか……」

  ガチャン

咲「すいませーん遅れてしまいました!」

京太郎「すいません……」

和「さ、咲さん!」

まこ「えらい重役出勤じゃのう」

咲「ごめんなさい先輩!京ちゃんと雑談してたらこんな時間になってしまいました!」

京太郎「すいません……」

和「……」

優希「そ、そんなことより咲ちゃん!なに京太郎と腕を組んでるんだじょ!」

咲「京ちゃんと腕組んじゃいけない?」

優希「ダ、ダメだじょ!そーゆーのは恋人同士でなければ認められないじょ!」

咲「ええだってわたしたち恋人同士だよぉ」

和「な……!」

優希「え……」

京太郎「な、なに言ってるんだよ咲!俺たちそういう仲じゃ……!」

咲「冗談だよ京ちゃん!なに顔赤くしてるのぉかっわいい~!」クスクス

京太郎「くぅ……」

久「たしかに別人みたいね……」

まこ「……」

  帰り道にて

咲「京ちゃ~ん」トコトコ

京太郎「ちょ、ちょっとあんまりくっ付くなよ……」アセアセ

イチャイチャする二人、それを遠目で眺める和たち

和「咲さん……」

優希「京太郎……!」ギリッ

久「須賀くんにべったりね……」

和「絶対おかしいです……」トボトボ

まこ「……」

優希「絶対許さないじぇ!咲ちゃんは泥棒猫だじぇ!わたしの犬をたぶらかすとは言語道断!」

久「まぁ優勝したことだし浮かれてるだけよきっと、あまり思いつめちゃダメよ和」

和「元部長……」

まこ「……」

  次の日

優希「それだじぇ!ローン!」

和「う……」

優希「またわたしがトップだな!」ドヤッ

和「ハァ……」

久「相変わらず元気ないわね」

和「ち、違います!三麻が苦手なだけです!」

優希「そういえば染谷部長はどこに行ったんだじぇ」モグモグ

久「なんでも家の事情で学校を休んでるみたいだけど詳しくはよくわからないわ」

和「3人じゃ寂しいですね……」

優希「咲ちゃん遅いじぇ」

久「また道草食ってるのかしら……」

  ガチャン

咲「……」

和「咲さん!」

咲「ハァ……」

和「さ、咲さんどうしたんですか!ため息なんか吐いて……」

咲「ああ和ちゃん?ちょっとね、ああダル……」

和「咲さん……」

久「須賀くんがどうしたの咲?今日はべたべたしてないのね」

優希「そうだじょ!京太郎がいないじぇ!」

咲「京ちゃんは今日は風邪で休みだよ、あーあ」グデェ

和(見るからにやる気が無さそうですね……)

久「そんなことより早く卓に入ってくれないかしら、もうとっくに部活の時間は始まってるのよ」

咲「はいはーい」スタッ

和「咲さん」

咲「なに?」ジロリ

和「いえ……」

優希「行くじぇ!」

  1時間後

久「それロンよ、イッツードラドラ、満貫ね」

咲「あちゃーダメだったかー」

優希「また咲ちゃんがラスだじぇ」

和「どうしたんですか咲さん!また手を抜いてるんですか!」

咲「違うよ和ちゃん!ちょっとやる気が出ないだけだよ~」

久「燃え尽き症候群ってやつかしら、でももうすぐ秋季大会も始まることだし気を引き締めなきゃダメよ」

咲「はいはーい」

和「ハァ……」

 カー カー

優希「もう日が沈んでるじぇ」

久「そうね今日はもうこれぐらいにしましょ、まこも須賀くんもいないしね」

咲「帰るのさんせーい、それじゃお疲れ様でしたー!」

和「あ、あの咲さん待ってください!」

咲「ん?どうしたの和ちゃん?」

和「あ、あの今度の日曜のことなんですけど……」

咲「日曜……?なにかあったっけ?」

和「なにかあったっけってそんな……」

咲「ああそうだそうだ!サザエさんか!たしかにサザエさん見ないと日曜が終わった気がしないよね~」

和「違います!日曜日に遊びに行く約束したじゃないですか!忘れたんですか!」

咲「そんな約束したっけ?そんな約束した記憶が無いんですけど」

和「なに言ってるんですか!全国大会前に約束しましたよ!大会が終わったあとに二人だけで遊びに行きましょうって!」

咲「え……ああ!ああそうだったね!!すっかり失念してたよ!あはははは!!」

和「咲さん……」

咲「最近ちょっと物忘れが激しいんだよねぇ、今度からちゃんとメモしとかなきゃね!」

和「……」

咲「そ、そうね日曜日ねわかった、うんじゃまたね!バイバイ!」

  ガチャン

和「……」

  和の部屋にて 夜

和「……」カチカチ

パソコン『ロンデス』

和「うう最近ネットでも勝てません……」

パソコン『アナタノ負ケデス』

和「……」

咲≪フフーン京ちゃ~ん≫

和「あんな咲さん絶対に認めません……きっと何かがあるんです……!」

和「……」

和「日曜日のデートで咲さんを前の咲さんに絶対に戻してみせます!」カチカチ

パソコン『ロンデス』

和「またですか……」

和「……」

和「咲さん……」

そして数日後・・・・・・

  日曜日にて 長野市内

和「……」ドキドキ

和(精いっぱいおしゃれをしてきました……咲さんは喜んでくれるでしょうか……)

和「……」ドキドキ

和(おかしな咲さんと言えども一緒に遊ぶのは緊張しますね……)ドキドキ

咲「おーい和ちゃーん」

和「さ、咲さん!」

咲「遅れてごめーん、サンデーモーニング見てたら家出るの遅れちゃったよぉ」

和「別に気にしてないですよ!お、おはようございます!」

咲「ういーってその格好なに?!」

和「ど、どうですか!一番お気に入りのを着てきたんですけど……」

咲「うわぁ酷いよその格好……露出狂みたいじゃん……」

和「え……」

咲「よくそんなので出歩けるね……すごいよある意味……」

和「え?え?」

咲「近寄らないで……一緒の人種だと思われるから……」

和「なに言ってるんですか咲さん!この格好は長野では普通ですよ!」

咲「え、そうなの?」

和「そうです、周りを見てくださいよ」

咲「周り……」キョロキョロ

国広「うう熱い……」

衣「このままだところもは蒸発してしまうぞ……」

初美「異常気象ですよー……」

咲「長野凄い……」

和(若干一名九州の人が交じってますけどまぁいいでしょう……)

咲「むしろ和ちゃんは露出が少ないほうだったね……」

和「そうでしょう、じゃあ行きましょうか」

咲「うん行こう行こう」

和(咲さんと咲さんとデート……)ドキドキ

咲「で、どこ行くの?」

和「え?」

咲「え、じゃないよどこ行くのかって聞いてるの、もしかしてどこ行くか決めてないの?」

和「いやその……」

咲「計画性なさすぎだよ和ちゃん、行き当たりばったりじゃ社会人になったとき苦労するよ」

和「なに言ってるんですか咲さん……遊びに誘ってきたの咲さんのほうじゃないですか……」

咲「えぇ?!そうだったっけ?!」

和「はい……行きたい場所があるとか言ってましたけど……」

咲「あれ?わたしが誘ったんだっけ?ははは!そうだったね!ははは!」

和「……」

咲「映画見に行こうよ!映画を見に行きたかったんだそうだった!行こう行こう!」

和「はい……」

入れ替わりか?

咲「フフフーン♪」トコトコ

和「……」トコトコ

咲「良い天気だねぇ」トコトコ

和「そうですね……」トコトコ

咲「こんな晴れてるとなんか踊りたくなるよね!」トコトコ

和「そ、そうですか……」トコトコ

咲「フフーン♪」トコトコ

和「……」トコトコ

咲「お~い雲よ~僕はいい~我慢できるよ~♪」

和(ここは思い切って手を……!)ギュッ

咲「ちょっとやめてよ……」サッ

和「あ!す、すいません……」

咲「もう……あ、映画館に着いたよ!」

和「……」

  映画館にて

咲「色んなのやってるね~」

和「はい……」

咲「和ちゃんはなに見たい?」

和「わたしは……この映画が見たいです」

咲「『百合の花咲くこの丘で』……」

和「女性同士の禁じられた愛をテーマにした映画のようです、すごく感動出来ると話題ですよ」

咲「ええ嫌だよこんなのきもちわるいよ」

和「気持ちが悪い……」

咲「アンビリーバボーだよ!それよりこっちが良いんじゃない?」

和「『薔薇男あをによし』ですか……」

咲「ホモセクシャルをテーマにしてるみたいだよ!面白そうじゃない?」ニヤニヤ

和「ふ、不潔です!絶対にこんなものは見ません!」

咲「冗談だよ~!これを見ようよ!」

和「『アウトレイジ3』ですか……」

 バンバンバン!バンバンバン!

和「きゃあああああああああ!!!」

咲「おお!」

たけし『ジャパンじゃ俺らがルールブックなんだよバカヤロー!!』

  バンバンバン!バンバンバン!

和「さ、咲さぁん……」ガタガタ

咲「すごい迫力だよ!」

和「こ、こういう暴力的なのは嫌いです!」ガタガタ

たけし『どうだいこれがヤクザにたてついた罰だぞバカヤロー』ニヤニヤ

  バンバンバン!バンバンバン!

和「咲さぁん!!」ダキィ!

咲「やめてよ!」サッ!

和「す、すいません……」

  バンバン!バンバン!

和「怖い怖い怖い怖い……」ガタガタ

咲「すっごい面白かったね!さすが世界のキタノだよ!」

和「ううう……」

咲「どうしたの和ちゃん!なんか元気無いよ!」

和「血が……血がぶわーって……」

咲「すごい気に入ったみたいだね!今度1と2のブルーレイ貸してあげるね!」

和「お断りします!」

咲「ねぇ次どこ行こうか!」

和「そうですね……」

咲「あ!映画館の上にゲームセンターがあるみたいだよ!行こう行こう!」

和「あ、咲さん待ってください!」

咲「フフンフフーン♪」

和「ハァ……」

  ゲームセンターにて

 ウィーン ガチャン

咲「ああまたダメだった!」

和「UFOキャッチャーというのは難しいんですね……」

('A`)( ^ω^)(`・ω・´)

咲「あの真ん中の肉まんみたいなのが欲しいんだけどなぁ……」ウィーン

和「あの無理しなくても良いんですよ……お金も掛かりますし……」

咲「ダメだよ!わたしは和ちゃんにプレゼントしたいんだもん!」

和「さ、咲さん……!」ジーン

咲「ああまたダメだった!」

和「さ、咲さん頑張ってください!」

咲「えい!」ウィーン

( ^ω^)(`・ω・´)

和「すごいです咲さん!UFOキャッチャーのプロですね!」

咲「これぐらい朝飯前だよ!……まぁ2700円も使っちゃったけどね……」

和「あ、あのわたしが払いますので……!」

咲「大丈夫気にしないで和ちゃん!これはわたしからの感謝の気持ち!」

和「感謝の気持ちですか……」

咲「うん、いつも和ちゃんにはお世話になってるからね」

和「咲さん……」

咲「だからこれからもずっと友達でいてね!!」

和「え……」

咲「あ、この上にはバッティングセンターがあるみたいだよ!行ってみよう!」

和「は、はい……」

('A`)

 ビシュッ!ビシュッ!

咲「さぁ打つぞ~」ブンブンブン!

和「頑張ってください」

飛雄馬『いくぞ花形くん!』メラメラ

咲「バーチャル映像で巨人の星が流れるみたいだよ!」

飛雄馬『喰らえ!』ビシュッ!

咲「そりゃ!」カキーン

咲「当たった!当たったよ和ちゃん!」

和「おめでとうございます」

咲「よーしまた打つぞー!今度はホームランだ!」ブンブン!

和「……」

咲「えい!!」

 カキーン!カキーン!カキーン!

和「……」

和「ハァ……」

天真爛漫キャラっぽいなあ

咲「あーあ楽しかったね和ちゃん!」

和「そ、そうですね……」

和(ほとんど咲さん一人で楽しんでた気がします……)

咲「たまには和ちゃんと遊ぶのも楽しいね!」

和「……」

和(結局元の咲さんには戻らなかったみたいですね……でも……)

咲「ん?和ちゃんどうしたの……」

和(咲さんは咲さんです!やはりわたしは咲さんのことが好きです!)

咲「なにどうしたの気分悪いの?」

和「違います実は……」

咲「実は?」

和「(ここはもう思い切って……!)あの咲さん実はわたし咲さんのことが……」

咲「わたしのことが?」

和「咲さんのことが好きです!!」

咲「……」

和「咲さんと初めて麻雀を打ったときからあなたのことが好きなんです!」

咲「……」

和「だ、だからあのわたしと恋人に……!」

咲「ハァ……ごめんね和ちゃん、無理だよそんなの」

和「!!そ、そんな!!」

咲「だってわたしたち女同士だよ、普通ありえないよそんなの」

和「あ、愛させあれば関係ありません!いまは同姓の間でも子供が……!」

咲「和ちゃん」ギュッ

和「あ……」

咲「わたしはいまの関係を壊したくない、だからずっと友達でいよう、ね?」

和「あ、あ、あ……咲さん……」ジワッ

咲「ごめん和ちゃん!このあちわたし用事があるんだ!また明日ね!」スタタタタタタッ!

和「咲さん……咲さん……」ポロポロ

和はフラれてしまったのだった・・・・・・

咲「……」

和「咲さんと初めて麻雀を打ったときからあなたのことが好きなんです!」

咲「……」

和「だ、だからあのわたしと恋人に……!」

咲「ハァ……ごめんね和ちゃん、無理だよそんなの」

和「!!そ、そんな!!」

咲「だってわたしたち女同士だよ、普通ありえないよそんなの」

和「あ、愛させあれば関係ありません!いまは同姓の間でも子供が……!」

咲「和ちゃん」ギュッ

和「あ……」

咲「わたしはいまの関係を壊したくない、だからずっと友達でいよう、ね?」

和「あ、あ、あ……咲さん……」ジワッ

咲「ごめん和ちゃん!このあとわたし用事があるんだ!また明日ね!」スタタタタタタッ!

和「咲さん……咲さん……」ポロポロ

和はフラれてしまったのだった・・・・・・

>咲「だってわたしたち女同士だよ、普通ありえないよそんなの」
>和「あ、愛させあれば関係ありません!いまは同姓の間でも子供が……!」
そういう問題じゃねえ

  翌朝 登校中にて

和「……」トボトボ

優希「イエーイ!グッドモーニングだじぇ!」バーン

和「ハァ……」

優希「おりょ?怒らないのかー?」

和「ああ優希ですか……おはようございます……」

優希「どうしたんだじぇ和ちゃん!なんかあったのか!」

和「いえなんでもないですよ……」

優希「なんでもないわけないじょ!眼の下にくまができてるじょ!
   こころなしか大きな乳房もしぼんでるじぇ……」

和「ハァ……」

優希「いったいなにがあったんだじぇ……」

咲「京ちゃ~ん」

京太郎「な、なんだよぉ///」

和「……」

  放課後 部室にて

和「ハァ……」

久「相変わらず元気ないわね……」

優希「おそらく日曜日になにかあったみたいだじょ」

和「咲さん……」ウルッ

優希「そういえば染谷部長は今日も休みなのかー?」

久「そうなの、いったいどこに行ったのかしら」

 ガチャン

咲「こんにつあー!」

京太郎「どうも……」

久「……今日も遅かったじゃない、いったいどこでなにしてたのかしら」

咲「すいません借りてた本を返すため図書室にいってました」

和「……」

優希「文学少女なのは前と変わってないじぇ」

久「わざわざ須賀くんを連れていく意味はあるのかしら」

咲「だって一緒にいたいんですもん」

京太郎「俺はさっさと部室に行きたいって言ったんですけどね……」

久「さ、早く卓に着いてちょうだい、早く始めましょ」

咲「そうですね!」

和「あの咲さん……」

咲「ん?どうしたの和ちゃん」

和「わたしがこの前貸した小説読みましたか?全国大会前に3冊貸しましたよね」

咲「あれ?えーっとそうだっけ?あんま覚えてないなぁ~」

和「貸しましたよ、『百合館の殺人』『百合墓村』『ガチレズにいたる病』の三冊です」

咲「あ!そうだったね!読んだ読んだ!読んだよその3冊!」

和「……」

咲「でもあれだねやっぱ、同性愛はよくないよ、和ちゃんもさ現実をちゃんと見てさ……」

和「!!」ガタッ!

咲「和ちゃん?」

和「あ、あなたは宮永咲さんなんかじゃありません!誰なんですかあなたは!!!」

咲「え……」

でも京太郎に抱きついた咲(仮)を見た友人の反応は「あいかわらず」

和に勝ち目ない

咲「なに言ってるの和ちゃん、わたしは宮永咲だよ?」

和「違います!あなたはニセモノです!」

久「お、落ち着いて和!」

優希「そうだじぇ!一応見た目は前と一緒だしどう見たって咲ちゃんだじぇ!」

和「いいえ違います!だって……!」

咲「だって?」

和「そんな小説貸してませんから!それ以前にそんなタイトルの小説ありません!」

咲「な……!」

和「なのになんで読んだなんて言うんですか!なんでです!教えてください!」

優希「そんなまさか……」

咲「……」

久「咲、なにか言ったらどうなの」

咲「……」

優希「ホント誰なんだじょ……」

咲「アハハ!なに言ってるのみんな!わたしは咲だよ!どう見たって宮永咲だよ!」

そういや前に、咲と高一最強が入れ替わるSSあったな

和から感じる不快
>>76
kwsk

和「まだしらばっくれるんですか!」

咲「適当に流しただけじゃん!面倒くさいから流しただけ!」

和「な……!」

咲「ああもう面倒くさいな!わたしはあなたこと好きでもなんでもないの!第一友達とも思ってないし!」

和「なに言ってるんかあなたは……!」

咲「こんな妄想狂なんてほっといて部活しましょうよ~」

和「妄想なんかじゃありません!あなたは咲さんなんかじゃ……!」

咲「360度どこから見ても宮永咲はわたしじゃん、もしかして知らない誰かが宮永咲に化けたっていうの?わたし狐?狸?」

和「そんなオカルトありえま……」

咲「ありえないよね、じゃあわたしは宮永咲だよ!ねぇ京ちゃん!」

京太郎「お、俺にふるなよ!」

和「違う……違うんです……」

久「いったいなにがどうなってるのよ……」

咲「どこが違うの?ほら言ってよほら」

和「ううう……」

咲「ふん、証拠もないのおかしなこと言わないでよ」

和「咲さん……咲さん……」ポロポロ

優希「のどちゃん……」

咲「竹井え……元部長とタコスちゃんはどっちを信じるの?わたし?この人?」

優希「わ、わたしは……」

久「そ、それは……」

和「う……う……」ヒックヒック

咲「どっちのなの!!」

と、そのとき!部室のドアが勢いよく開け放たれた……!

  ガチャン!

まこ「残念じゃったな!わりゃあは咲じゃない!ニセモノじゃーい!!!」

和「え……!」

京太郎「染谷先輩!」

優希「部長!」

咲「……」

まこ「遅れてしもうてすまんのう」

久「いったいいままでどこに言ってたのよ心配したじゃない!」

まこ「すまんすまん、ちょいとある物を探すのに手間取ったんじゃ」

久「ある物……?」

和「この人はやはり咲さんじゃないですね!」

まこ「その通りじゃ、そいつは真っ赤なニセモノ!マガイモノ!フェイクじゃ!」

咲「な、なに言ってるのかなこの人は!カープが負けすぎておかしくなったのかな!」

まこ「今年はサンフレッチェが強いからええんじゃ!咲!いやニセモノ!もう観念せい!」

咲「だからなに!わたしのどこがニセモノなの!」

久「そうよまこ、中身は変だけど外見は完全に咲よ……」

優希「やっぱ妖怪の類か!」

和「そんなオカルトありえません!」

咲「そうだよ!妖怪でもなんでもない!わたしは宮永咲だよ!」

まこ「ほいじゃあこれを見てもわりゃ同じこと言えるんかコラ!」

咲「え……」

まこ「もう入ってきてええぞ……!」

  ガチャン

そこの入ってきた人物はなんと……

咲「……」

和「さ、咲さん?!」

薄汚れた宮永咲だった……!

咲「和ちゃあん……」ポロポロ

優希「もう一人咲ちゃんが現れたじぇ……」

久「ぶ、分身の術?!咲、あなたニンジャだったの?!」

京太郎「そんなわけないでしょう……」

ニセ咲「くっ……」

和「咲さんが二人……そんなオカルトありえません……」ガタガタブルブル

咲「和ちゃあん!うわあああああああああああああああん!!!」ダキィ!

和「咲さん!」

咲「怖かったよ!怖かったよおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」ボロボロ

まこ「この旧校舎の地下に閉じ込められてたんじゃ、可哀想にずっと泣いてて声がガラガラじゃ」

咲「和ちゃん!和ちゃん!」ビエエエエエン!!

和「大丈夫ですよ咲さん、わたしが居るからもう安心です」

ニセ咲「……」

同性愛じゃないほうがちょっとうれしかった

ニセ咲「そ、そっちがニセモノだよ……」

優希「うるさいお前がニセモノだじょ!」

久「よくも今まで私たちを騙したわね!」

咲「ううう……」ヒックヒック

和「あなたはいったい何者なんですか……!」ギロリ

ニセ咲「わたしは……!」

まこ「正体を晒すんじゃ!」ピカーッ!

そう言うとまこは大きな鏡をニセ咲に向けたのだ
すると……!

ニセ咲「ぬわああああああああああああ!!」

急にニセ咲が苦しみだしたのだ……!

優希「あ、あれはラーの鏡だじぇ!」

まこ「どうじゃ!」ピカー!

ニセ咲「ギニヤアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」シューシュー

和「ゴホッ!ゴホッ!ケムリがすごい!」

ニセ咲「ガガガガ……!」シューシュー

 モクモクモク・・・・・・

まこ「終わったか……!」

そしてついにニセモノが正体を現したのだった……!

剛カ「くそお……!」

ラーの鏡かよw
京太郎の反応がないのが気になる

そうか…やはり咲が実写化したら咲の配役は剛力になるという暗喩か…

やめてくれ

京太郎「あ、あんたはいま話題の!」

剛カ「バレちゃしょうがないわね!そうよわたしは宮永咲じゃない!剛カ彩芽よ!」

まこ「やはりあんただったんかい」

優希「な、なぜお前が咲ちゃんに化けてたんだじょ!」

剛カ「そんなの決まってるじゃない、今度は咲-saki-の主役をわたしがやるからよ」

和「なんですって……」

久「ビブリア、ガッチャマンに続きまた原作ファンを悲しませるつもりなの……」

剛カ「いいじゃないわたしがやっても、この咲-saki-をわたしの色に染めてあげるわ!それに……」

和「それに?」

剛カ「わたしって咲ちゃんと同じショートカットだから咲ちゃん役もきっと受け入れられるハズ!」

和「あ、あなたなんかと咲さんを一緒にしないでください!」

百パーセント絶対にありえないとは言い切れないから怖い

カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力
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カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力
カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力カ力

あかんゲシュタルト崩壊してきた

咲「和ちゃん……」

和「大丈夫です……きっと大丈夫ですから……」

剛カ「お気の毒さま、実は来年春から咲-saki-が実写化するのが決まってるのよ」

京太郎「なん……だと……」

久「聞いて無いわよそんなの!」

剛カ「だってまだ発表してないもの、水面下ではもう脚本も出来あがってるのよ」

優希「認めない!ぜったいに認めないじぇ!」

剛カ「もう決まってることなの、もう一部はキャスティングも決まってるしね、京太郎くん役は溝端淳平くんだよ」

京太郎「え、俺が溝端淳平?!」

剛カ「うん」

京太郎「俺が溝端淳平か……」

優希「なに満更でも無いなって顔をしてるんだ犬ぅ!!」

タコスは誰に何だよ くりみ声じゃないのにだじぇたじょ言われても萎えるだけだぞ

剛カ「もう決まったことだからもうこれは覆せないわ!」

咲「そんな……」

和「わたしたちはどうなるんでしょうか……」

久「私役は誰になるのかしら……せめて堀北真希クラスにしてほしいわね……」ブツブツ

まこ「わりゃあなに言うとるんじゃ……」

剛カ「さぁ帰って演技の練習でもしなきゃね」

和「……」

剛カ「フフーン♪」

まこ「ククク……」

剛カ「なに笑ってるの?多分ドラマじゃあなたの役はカットされてるわよ」

まこ「そのドラマ化の話じゃがのう、実はもう無うなったんじゃ」

剛カ「え……」

剛カ「なに言ってるの……ドラマ化はもう決定事項であと発表するだけなのよ……」

まこ「そのドラマ化の話を潰したんじゃ、ある人にお願いしてのう」

和「ほ、ほんとですか!」

まこ「ホンマじゃ、じゃけぇもう心配せんでもええんじゃ」

優希「すごいじぇ!さすが部長だじょ!」

京太郎「なんだ、とん挫したんですか……」

久「そう……」

まこ「なにがっかりしとるんじゃ……」

咲「良かった……」

剛カ「あ、ありえない!どんなことしてそんな……」

まこ「この人に頼んだんじゃ、入ってきてください」

  ガチャン

玉子「よきにー、埼玉から来てやったであるぞー」

なんだ、埼玉子か

突然顧問が現れるな

和「あ、あなたは……!」

久「えーっと誰だったかしら?」

玉子「名門越谷女子の副将、宇津木玉子である、くるしゅうないぞ」

剛カ「こ、この人になんの力があるって言うのよ!」

まこ「この方はのう、日本でも5本の指に入るお菓子メーカーのヌルポ製菓社長の令嬢なんじゃ」

玉子「うむ」

優希「ヌルポ製菓のタコス飴大好きだじぇ!」

京太郎「まずそうな飴だなそれ……」

玉子「咲-saki-を実写化したらスポンサーから撤退すると脅したである、テレビ局はスポンサーには逆らえないのである」

剛カ「そ、そんな!」

まこ「代わりに刑事ドラマを放送することになったんじゃ、そっちのほうが数字が獲れるからのう」

剛カ「そうなの……」ショボン

咲「剛カさん……」

まこ「残念じゃったな」

剛カ「……」

和「許しません……絶対に……」

剛カ「……」

咲「剛カさん?」

剛カ「ははは……ハハハハハ!!!!」

咲「!!」

剛カ「こうなったらトンズラするしかないわね!」スタタタタッ!

優希「逃がさないじぇ!」ササッ!

剛カ「あらよっと!」スッ!

優希「華麗なステップで避けられたじょ!」

京太郎「そ、そっちは!」

剛カ「短い間だったけど楽しかったよ!あばよ!」バッ!

なんと剛カは窓から飛んだのだ……!

京太郎「な……!」

まこ「あにバカ!なにやっとるんじゃ!」スタタタッ!

咲「そんなわたしのせいで……」ポロポロ

和「咲さんのせいじゃありません……誰のせいでもないんです……」

久「まさか飛ぶなんてね……」

京太郎「ここ4階ですよ!ここの高さじゃもう……」

優希「タコスを食って回復するじょ……」モグモグ

 パラパラパラパラパラパラ・・・・・・

咲「あれ?この音なんだろ?」

まこ「あ、あれは!みんなあれを見るんじゃ!」

咲「え……」

和「なんと……」

京太郎「なん……だと……」

玉子「おおお!」

そこでみんなが見たものは……

剛カ「ハハハハハ!!今回はこれぐらいにしておくわ!」

なんとヘリコプターだった……!そしてそのヘリコプターから垂らされて梯子を剛カは掴んでいた……!

剛カ「しかし今度こそ!今度こそわたしが咲ちゃん役を頂くわ!そのときを楽しみにしてるといいわ!」

和「絶対に!あなたなんかに咲さん役をやらせません!」

和は大声で叫ぶ、しかしプロペラの音にほとんどかき消されてしまった

  パラパラパラパラパラ・・・・・・

剛カ「武井咲ちゃんGO!GO!」

武井「OK!」

  パラパラパラパラパラ・・・・・・!

剛カを乗せてヘリコプターは遠ざかって行った……

咲「え……」

和「なんと……」

京太郎「なん……だと……」

玉子「おおお!」

そこでみんなが見たものは……

剛カ「ハハハハハ!!今回はこれぐらいにしてあげるわ!」

なんとヘリコプターだった……!そしてヘリコプターの梯子に剛カは乗っていた……!

剛カ「しかし今度こそ!今度こそわたしが咲ちゃん役を頂くわ!そのときを楽しみにしてるといいわ!」

和「絶対に!あなたなんかに咲さん役をやらせません!」

和は大声で叫ぶ、しかしプロペラの音にほとんどかき消されてしまった

  パラパラパラパラパラ・・・・・・

剛カ「武井咲ちゃんGO!GO!」

武井「OK!」

  パラパラパラパラパラ・・・・・・!

剛カを乗せてヘリコプターは遠ざかって行った……

原村和は武井咲かな

和「……」

まこ「なんじゃったんじゃいったい……」

咲「和ちゃん……」ウルッ

和「大丈夫ですよ咲さん、わたしが絶対に咲さんを守りますから」ギュッ

京太郎「お、俺はいったい……」

優希「しょうがないからわたしが犬の世話をしてやるじぇ!」

久「しかしラーの鏡を見つけてくるとはね、たしかにドラクエ4の女勇者みたいな髪してるものね」

まこ「色だけじゃ色だけ」

玉子「今後も必要とあらば呼ぶがいい、チャンピン校との交流は楽しい」

まこ「ありがとうじゃ、今後とも我が清澄高校麻雀部をよろしゅう頼みます」

こうして危機は去った……!しかしいつまたやつが現れるかわからない……!
もしかしたら次はあなたの目の前に現れるかもしれない……

剛力「私、気になります」

剛力「えるちゃんは原作ではロングなんですが、そこをあえてショートにしてショートのえるちゃんもいけるじゃないか
と皆さんに思って頂ける演技をして行きたいと思います」

    ガチャン

和「律、体育館の使用許可書のことなんだけど」

律「あ!ごめん忘れてた!」

澪「また忘れたのか!」パチコン!

律「ギニヤ!悪い悪い!許して!」

和「しょうがないわね……」ヤレヤレ

紬「そんなことよりお菓子あるわよ~」

和「ありがとうムギ、あれそういえば唯はどこかしら?」

梓「そこで練習してますよ」

唯「……」ギュイイイーン!ギュイイイーン!

和「ほんとだわ……お菓子に目もくれず唯が練習だなんて……」

唯「……」ギュイイイイイン!

和「最近唯の様子がおかしいわね……」

唯「ニヤリ」

   咲「フフンフフンフフ~ン」和「最近咲さんの様子がおかしいです…」    カン

以上です
読んでくれた人ハッピーニューイヤー

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