女「この世界から出してくれ」男「はい?」 (4)

女「安価でな」

男「安価ってなんですか?」

女「お前そんなことも知らないのか!!」

男「はい」

女「ピュアだねー目が当てられないほど純粋だよ、この子は〜」

男「で、そもそも何の話ですか」

女「だから、私はこの世界から出たいのだよ」

男「そんなこと言われましても、まだ昼休みで午後の授業が残ってますし」

女「それは大事だな」

男「え」

女「え」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1367248908

男「学校を抜け出してサボるんじゃないんですか?」

女「おま、お前なかなか悪いこと考えるヤツだな」

男「え? 違うんですか」

女「何が」

男「だから、世界を脱出するとか何とか」

女「そうだぞ」

男「…………あ、宇宙飛行士になりたいんですね」

女「は? 私はそんなもに微塵もなりたくないぞ」

男「じゃあ世界を脱出するってどういう意味ですかー」

女「そんなの言葉通りだろ」

男「えー」

女「確かに私は難しいことを言っている」

男「難しいどころか、電波入りすぎて訳分かんないですよ」

女「だが、実現不可な話ではないはずなんだ」

男「もうちょっと具体的な話をしてくださいよ」

女「具体的」

男「もっとこう、こうやって世界から出るだとか、そもそもどこからどこへ出るのか」

女「ああ、なるほどな」

男「簡潔にまとめてください」

女「簡単に言えば、私は元居た世界に戻るためにこの世界から出たいんだ」

男「は?」

男「今最高に電波入ってますよ」

女「電波? 私はいたって真面目だぞ」

男「いやいやいや、女現実逃避はいけないぞ」

女「いやいやいや、私は何からも逃げてないが」

男「今も昔もお前はこの世界の住民だぞ」

女「なんだこの世界の住民って」

男「すまん、俺もよく分かってない」

女「まあ、少なくとも私はこの世界の住民ではないがな」

男「すまん、ますますよく分からない」

女「とにかく、私は元の世界に帰りたいんだ」

男「え、何、実は異世界からきたお姫様なんて設定聞きたくないぞ」

女「そういうわけじゃないが、半分くらいは世界だ」

男「そんな中学生の流行病みたいなこと、お前の口から聞きたくなかったぞ」

女「別にお姫様ではないが、異世界っていうのは的を射てるな」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom