京太郎「優希の犬呼ばわりをなんとかする」(196)

代行

京太郎「優希の奴、今日もまた人の事犬って呼びやがって!」

京太郎「あいつにはちょっとお灸を据える必要があるな、あんな調子で後2年はさすがにキツい……」

京太郎「だけどどうするか……暴力は俺も嫌だし、タコス抜きは部自体に悪影響だからな」

京太郎「あいつだけに有効になりそうなのは……」

京太郎「そうだ、いい事思いついた! 優希の奴もこれなら大人しくなるだろ!」

京太郎「明日が楽しみだぜ……覚悟しろよ優希ー」

--翌日--


京太郎「……」ソワソワ

咲「あの、京ちゃん?」

京太郎「んおっ、なんだよ咲! 急に声かけられたら驚くじゃねぇか!」

咲「いや、さっきから妙にソワソワしてどうしたのかなーって。 正直見ててこっちも落ち着かないんだけど……」

京太郎「……俺そんなにソワソワしてるか?」

咲「うん」

京太郎「そうか……いや、なんつうか、ちょっと決意した事があってな」

咲「決意?」

京太郎「そう。 だけどいざ本番が近付くと落ち着かなくてさ」

咲「ふうん……それでなにを決意したの?」

京太郎「あー……ちょっとそれは聞かないでくれると助かる」

咲「えー、本番近いなら話せるはずじゃないの?」

京太郎「まあ、そうなんだけどな。 でもやっぱりその時までは言いたくないっつうか」

咲(なんか京ちゃん様子が変だなあ。 人には話せない決意ってなんなんだろう)

京太郎(さすがに話せないだろこれは……うん)

咲(決意、出来るだけ話したくない、もしかして……





京ちゃん、麻雀部辞めるつもりなんじゃ!?)ガーン

京太郎「大丈夫、ちゃんとやれるはずだ……やるって決めたからにはやってやるさ」

咲「き、京ちゃん!!」

京太郎「おわっ!? だから急に声かけんなって!」

咲「そんなことどうでもいいよ! ねぇ、考え直そう!?」

京太郎「へっ?」

咲「私、わかっちゃったよ。 京ちゃんが何を考えてるのか……だけど、そんなの嫌だよ!」

京太郎(なっ、バレただと!? く、さすがは咲……伊達に3年近い付き合いはしてないわけか)

京太郎「そうか……バレちまったんならしょうがないな」

咲「京ちゃん……じゃあ考え直して……」

京太郎「だけど止めてくれるな咲。 男にはやらなきゃいけない時があるんだ」

咲「っ、でも!」


京太郎「ありがとな、咲。 だけど俺はもう止まる気はないんだ……」

咲「そんな……なんで、どうして……」

京太郎「どうしてもあのタコス娘に一泡吹かせなきゃ気がすまねぇんだよ!!」

咲「京ちゃんが退部しなきゃいけないの!?」




京太郎「…………は?」

咲「…………え?」

vipではageたほうがいいと思うぞ。人が集まらん。

京太郎「退部? えっ、誰が?」

咲「えっ、優希ちゃん? なんでそこで優希ちゃんの名前?」

京太郎「……なあ、咲」

咲「うん……」

京太郎「なんかさ……根本的に話がすれ違ってないか、俺達」

咲「たぶん……」

----


京太郎「このポンコツ少女が~」グリグリ

咲「あうう……」

京太郎「なんで俺が退部なんかしなきゃいけないんだよ、ったく」

咲「だってだって! あんな話し方じゃ誤解するに決まってるってば!」

京太郎「あのなあ、俺がやめるわけないだろ。 ついさっきだってネト麻してたじゃねぇか」

咲「それはそうだけど……」

京太郎「全く咲はおっちょこちょいだな、本当に」

咲「もう! だから京ちゃんの話し方だって悪かったんだからー! しかも優希ちゃんに対する仕返しはくだらないし!」

京太郎「くだ……昨日考えに考え抜いた俺の作戦をよくもそんなあっさり切り捨てやがったな!」

咲「実際くだらないじゃん! ……たぶん仕返しにならないし」ボソッ

京太郎「なんか言ったか今?」

咲「なんでもありませんよーだ! 私はどうなっても知らないからね!」

京太郎「はっ、蹴りの一、二発は覚悟してる!」

咲「はあ、なんにもわかってないよ京ちゃん……優希ちゃんもかわいそうに」

----


優希「清澄のエース、片岡優希! 掃除を終えてただ今見参!」

咲「あはは……お疲れ様、優希ちゃん」

優希「ありがとうだじぇ、咲ちゃん! そして犬! ご主人様がやって来たぞ! さっそくタコスを貢げい!」

京太郎「誰が犬だ、誰が!」

優希「反応してる時点で自分でも犬って理解してるって事だじぇ!」

京太郎「このやろ……!」

優希「おっ、なんだ、ご主人様に逆らうのか?」

咲「あのー、優希ちゃん……今日はあんまり京ちゃんを刺激しない方がいいと思うよ」

優希「心配ご無用! ヘタレ犬の京太郎にはどうせ何も出来やしないじぇ!」

京太郎「優希てめえ……! 今度人の事犬なんて言ったらその口塞ぐぞ」

優希「ふん、やれるものならやってみろ! この犬!」

京太郎「早速言いやがった……覚悟しろよ優希」ポキポキ

優希「えっ…うっ…ぼ、暴力なんて見下げ果てた奴だ!」

京太郎「は? 勘違いすんな、いくらなんでも殴るような真似はしねーよ」

優希「じ、じゃあどうするって言うんだじぇ、このい……」

京太郎「言わせるか!」

優希「ん……!?」

咲「あーあ……本当にやっちゃったよ京ちゃん」


咲「……そのまんまの意味で唇塞ぐっておかしいと思うんだけどなあ」

優希(えっ、えっ、えっ!? わ、私京太郎にキスされ……)

京太郎「んっ、ふっ……」

優希「んー!?んっ、んんっ!」


咲「……あれ、なんで私ここにいるのかな?」


京太郎「……はぁ」

優希「あ……ふえっ……」ペタン

京太郎「いいか、今度から犬って言う度にこうして口を塞いでやるからな? それこそ人の目なんか関係ねぇ、どんなに恥ずかしかろうが言ったらやってやる」

優希「……」ポー

京太郎「だからそれが嫌なら二度と人を犬呼ばわりするんじゃねぇぞ?」

優希「……」ポー

京太郎「……おい、聞いてんのか優希?」

優希「……はっ! な、なにするんだこの犬!」

京太郎「どうやら聞いてなかったみたいだな……」

優希「や……んんうっ!?」

咲「わあ……小説でしか見た事ないけどすごいなあ。 あっ、そういえば今読んでる小説にこんな場面があったっけ……えーっと」

京太郎「んうっ……」

優希「ん……はぁ……」

咲「ちゃん付けだと雰囲気出ないから……こほん。
--木漏れ日の差し込む部室内で、優希と京太郎の影は唇を通じて1つになっていた。
重なった唇から漏れる切なげな吐息、震える身体、袖を掴む手が優希の緊張がどれほどのものかを如実に示している。
しかし優希の身体を逃げられないように拘束する京太郎は、そんな優希の心境など意にも介さない。
ただひたすら優希の唇を貪る事に集中している彼は、きっと優希の目がもっと深いものを望むように潤んでいる事にも気付いていないのだ……」

京太郎「……ふう」

咲「--そしてとうとう優希の身体を拘束していた京太郎の手が、欲望を抑えきれないのを表すかのように優希の慎ましやかな胸に……」

京太郎「……あの、咲さん? さっきから何をしてらっしゃるのでしょうか……?」

咲「え……あー……京ちゃんったらエッチなんだから、もう」

京太郎「いや、なにがだよ!?」

優希「ぁ……きょうたろ……」

京太郎(ま、まあ咲はほっとくとして……優希はだいぶ大人しくなったか……さすがに犬呼ばわりしてる奴にキスされたショックは大きかったみたいだな)

咲(あ、あの顔は京ちゃんやっぱり何もわかってない)

京太郎「優希、もう一度言うぞ。 これに懲りたらもう俺を犬だなんて呼ぶなよ、いいな?」

優希「……」コクリ

京太郎「わかればいいんだよ。 じゃあタコス買ってきてやるからな」ナデナデ

優希「んっ……」

京太郎「じゃあ咲、後は頼むなー」パタンッ

咲「いや、頼むなって言われても……」

優希「きょうたろー……」ポケー

咲「どうしろって言うの……とりあえず今の優希ちゃんを元に戻せばいいのかな」

優希「きょうたろーのキス……すごく気持ちよくて……身体がふわふわする……」

咲「おーい、優希ちゃーん」

優希「あ、咲ちゃん……」

咲「大丈夫?」

優希「ははは……実は、その、腰が抜けて立てなかったり……」

咲「京ちゃん、手加減なしだったもんねー」

優希「ううっ、咲ちゃんが見てたのに京太郎の奴……」

咲「しょうがないよ、京ちゃんって時々こういうわけのわからない事しちゃう人だから」

優希「でも、キスしてくれたのは素直に嬉しかったじぇ……」

咲「京ちゃんがキスした理由があれなのに?」

優希「うん……それにああ言ったって事は」

咲「事は?」

優希「犬って言えば京太郎はキスしてくれるんだじぇ……」

咲「あ、やっぱりそう考えちゃうんだー……残念ながら逆効果だったみたいだよ、京ちゃん」

優希「えへへへへ……///」

----


京太郎「通らばリーチ!」

優希「通らないじぇ、ロン! 八連荘だ!」

京太郎「うげぇ! ト、トバされた……しかも南場の優希にかよー!」

和「ゆーき、今日は調子がいいみたいですね」

優希「おーう! 今日は最高に調子がいいじぇ! 南場どころか北場まで出来そうなくらい!」

咲「……」

咲(今日の優希ちゃん、確かにすごい……私も原村さんも優希ちゃんの勢いについて行くのが精一杯だし)

咲「もしかしてあれのせいなのかな……?」

和「あれ? あれってなんですか?」

咲「あっ、いや、なんでもないよ原村さん」

咲(優希ちゃんと原村さんは親友だから、もし京ちゃんと優希ちゃんがキスしてたなんて知ったらマズいよね……)

優希「いやー、今日は本当に気分がいいじぇ!」

京太郎「ちくしょー、ここまでボロボロにやられるなんて今日はツイてねぇな……」

優希「なーに言ってるんだ。 運とか以前にお前には実力が足りないだけだじぇ!」

京太郎「うっ、そりゃそうなのかもしれないけどよ……」

優希「全く情けない犬だじぇ!」

咲「あ」

京太郎「……」

優希「……」

和「?」

京太郎「また、か」

咲「き、京ちゃん!? ちょっと待って、私だけならともかく今は原村さんが……」

和「私がどうかしたんですか?」

京太郎「覚悟、出来てんだよな?」

優希「……」コクッ

咲「~~~~っ……原村さん、ちょっと来て!」

和「宮永さん? いったい何を……」

咲「いいから!」

和「あっ……!」

バタンッ

京太郎「……咲に感謝だな」

優希「……」ギュッ

京太郎「さてと……優希」クイッ

優希「あ……」

京太郎「おしおきの時間だ」

優希「京、太郎……んっ」


和「宮永さん……まさかトイレに行くのに迷子になりそうだから、一緒に来てなんて言われるとは思いませんでした」

咲「ご、ごめんね原村さん……」

咲(京ちゃん、この貸しは高いんだからね……)

----


咲(京ちゃんと優希ちゃんがキスをしてから数日が経ちました)

咲(私が最初の時みたいに目撃したのはそんなに多いわけじゃないので詳しい事はわからないけど、どうやら京ちゃんの仕返しは結構な頻度で続いているみたいです)

咲(クラスメイトがいる中で、体育の授業中に、他にも色々……2人がキスしていたという噂を耳にします)

咲(あっ、そういえば私の予想は当たっていたみたいで、優希ちゃんは京ちゃんとキスした後の対局で決まってすごい活躍をしています)

咲(まさか私がトバされるなんて思わなかったなあ……)

咲「……さてとそろそろ現実逃避はやめようかな」


京太郎「また犬呼ばわり……後何回おしおきしたらわかるんだよ、お前は……んっ」

優希「ふぁ……あんっ……」


咲「お昼に京ちゃんと優希ちゃんが校舎裏に行くからついて来たらこれだよ……私以外の人が見てたらどうするつもりなんだろ」


優希「ぁむ……きょうたろ……」

京太郎「……」


咲「うーん、やっぱり優希ちゃん嬉しそう……それもそうか、好きな人とのキスだもんね」

優希「きょうたろ……きょうたろー……んちゅ……」

京太郎「っ……」


咲「うわあ……舌、入れてるよ……」


京太郎「……んっ」

優希「はあ……はあ……」

京太郎「……っ!」

優希「んうっ!」


咲「あれ? 今京ちゃん……」

京太郎「……はあ」

優希「っ……っ……」

京太郎「……優希、俺」

キーンコーン、カーンコーン……

優希「授業に遅れちゃうから、教室に戻るじぇ……」

京太郎「……ああ」

優希「じゃあまた後でだじぇ……」

咲「優希ちゃん行っちゃったけど……なんでだろ、京ちゃん苦しそう……」

京太郎「……なんてこった。 仕返しだけのはずなのに俺は--」

咲「!?」

京太郎「俺も、戻ろう……」

咲「京ちゃん……」









和「……」

和「ゆーきの様子が最近変なのはあの噂だけのせいだと思ってましたけどそういうことでしたか……」

和「……」ギリッ

すいません、急な予定が入ったため一時中断

15時半には確実に戻りますので保守をお願いします

保守ありがとうございます
少ししたら再開します

---

咲「そして今日も部活が始まりますっと」

優希「咲ちゃん、さっきから何をブツブツ言ってるのだ?」

咲「ううん、なんでもないよ。 ところで優希ちゃんは最近京ちゃんとどうなの?」

優希「うえっ!? そ、それはその……」

咲「優希ちゃんが最近よく京ちゃんと一緒にいるって、ちょっとした噂になってるよ」

優希「うう~……」

咲「この間の日曜日にも2人でいたらしいけど、もしかしてデート?」

優希「デー……!? ち、違うじょ! たまたま私がタコス食べに来ていた所に京太郎が来て、お互い暇だから映画でもって事に……」

咲「優希ちゃん……世間一般ではそれをデートって言うんだと思うよ?」

優希「そ、そうなのか?」

咲「たぶん……あれ、なんか部室から話し声が……」

----

京太郎「……」

和「須賀君、黙っていたらわかりません。 早く私の質問に答えてください」

京太郎「……」

和「ここ最近、須賀君とゆーきの間に変な噂があるのは知ってました。
だけど部室内では2人はあまり変わってませんでしたし、そもそもいつもゆーきをあしらっていた須賀君が、本当にゆーきにそんなことをしているのか疑問だったので何も聞かずにいたんです」

京太郎「……」

和「ですけど、お昼のあの光景を見聞きしたら信じざるを得ません」

京太郎「見てた、のか」

和「悪趣味と言いたげですね……だけどもしあの話が本当なら須賀君よりは遥かにマシだと思いますが?」

京太郎「……」

和「いいから答えてください須賀君。 あなたは本当にゆーきに仕返しする、ただそれだけのためにあの子の唇を奪ったんですか?」

京太郎「それは……」

和「もしそうなら……私はあなたを許しません。 ゆーきの気持ちも考えないその行動を絶対に……!」

京太郎「……」


咲「……とうとう原村さんにばれちゃったみたいだね」

優希「あわわ、どうしよう咲ちゃん」

咲「どうしようもないんじゃないかなあ。 だって京ちゃんが仕返しのためだけに優希ちゃんにキスしてたのは事実だし……」

優希「それはそうだけど……」

咲「もし可能性があるとするなら……」

京太郎「……その通りだ。 俺は、仕返しのためだけに……優希にキスした」

和「っ!」

パァン!

京太郎「っ……」

和「自分が、何を言ってるか、わかってるんですか!?」

京太郎「ああ……今は最低な行動だってわかってるつもりだ」

和「よくもぬけぬけと言えますね……! ゆーきの気持ちに気付いてなかったなんて言わせませんよ!?」

京太郎「……!」

和「あんな態度をとってしまうゆーきに非がないとは言いません、それを止めなかった私も同罪です」

京太郎「……」

和「それでも、それでも……ゆーきは須賀君が好きなんです! 1人の女の子として私が知る限り初めてのあの子の恋なんです!」

京太郎「っ」

和「そんなゆーきの気持ちを知りながら、なんであんな残酷な事が出来るんですか……? 最終的に待っているのは、あの子が泣く結末だけじゃないですか!」


優希「のどちゃん……」

咲「原村さん、そこまで優希ちゃんの事を……」

京太郎「ごめん……」

和「私に謝られても困ります……!」

京太郎「いいわけだけど……最初は本当にわからなかったんだ。 優希は俺をからかってるだけってそう思ってたんだよ」

和「あれだけ露骨なアピールに気付かないとか鈍感なんてレベルじゃありませんね……」

京太郎「ああ、本当馬鹿だよな……」

和「……それで?」

京太郎「……?」

和「言ったはずですよ、見聞きしたと……それは当然ゆーきが戻った後の須賀君の独り言も含まれてます」

京太郎「!」

和「今度こそはっきり答えてください……」




和「須賀君、あなたはゆーきの事をどう思ってるんですか?」

優希「!?」

咲「……」

咲(原村さんも聞いたんだね……京ちゃんの本心を)


京太郎「……最初はさ、本当にただ腹立たしかっただけだった。 毎日犬呼ばわりされてこき使われて、あいつが俺を1人の人間としてすら認めてない気がして……」

和「……」

京太郎「だから、あんなことをした。 犬呼ばわりしてる奴にキスなんてされたらショックで少しは大人しくなるだろう、なんて今から思えば呆れちまうよ」

和「本当ですね」

京太郎「結果は上手くいった、少なくとも俺は最初そう思った。 優希はいつもよりおとなしくなったし、わがままも間違いなく減った」

京太郎「だけどあいつ、俺を犬って呼ぶのだけはいつまで経ってもやめないんだ」

京太郎「なんでだって思った。 言われる度にあいつとキスして、黙らせて、何回も何回もあいつを抱き締めて、今までない以上に距離を近付けて……」

京太郎「ふとさ、俺は何もないのにあいつにキスしたくなってる自分に気付いちまった」


優希「え……」

咲「やっぱり……」

咲(私、最初から変だとは思ってたんだよ。 京ちゃんは確かに時々突拍子もない事をするけど、少なくとも無闇に女の子を傷つけかねない事はしない)

咲(京ちゃん……たぶん京ちゃんは自分で自覚するより前から優希ちゃんを……)

京太郎「それはもう戸惑ったさ。 俺はいつしかあいつの態度なんてどうでもよくて、ただあいつとキスしたいだけになってたんだから」

和「ならゆーきにそう言えばよかったのでは?」

京太郎「言えるわけ、ないだろ……散々あんなことしといて今さらお前が好きですなんて言えるかよ……きっと優希だってもう俺なんか……」

和「……!」

京太郎「俺、何してたんだろうな……こんな馬鹿な事しなけりゃ、もう少しマシな結末があったのかもしれないのに、あはは……」




和「そうやって、逃げるんですか」

京太郎「えっ……」

和「じゃあ須賀君はどうします? このままゆーきとキスするだけの関係を続けますか? それともゆーきと距離をおいてあの子と自分の気持ちから逃げ出しますか?」

京太郎「それは……」

和「----いい加減にしなさい、須賀京太郎っ!!」

京太郎「!!」ビクッ

和「あなたは、この期に及んであの子と向き合うのを恐れてる! あの子は、私の親友の片岡優希という子は、嫌いな相手にいつまでも唇を許す軽い女じゃありませんっ!!」

京太郎「っ!」

和「あなたは怖いんです、須賀君。 ゆーきが自分をまだ好きでいてくれているのがわかっているのに、万が一あの子に拒絶されたらどうしようって怯えてるんです」

和「だけどそんなもの……あなたとの繋がりを失いたくないが為に、嫌われるかもしれない恐怖に震えながら犬と呼び続けるゆーきの、足下にも及びませんっ!!」

京太郎「……」

和「……今からゆーきをここに呼びます」

京太郎「なっ!?」

和「既に噂が広まっている今、これ以上の逃げはどちらにもいいとは思えませんから。 お願いです、これ以上私の友達を無駄に傷つけるような真似、しないでください……」

京太郎「和、俺は……」


咲「その必要はないよ、原村さん」

和「宮永さん? それに……」

優希「……」

京太郎「優、希……」

咲「優希ちゃん、ほら……」

優希「……」スタスタ

京太郎「優希……まさか、お前今の全…んぐっ!?」

優希「んっ……はぁ」

京太郎「……」

優希「お前の鈍感さとか、人の乙女心を弄んだ事とか、今までの諸々……全部これでチャラだじぇ」

京太郎「優希……」

優希「……私、今でも京太郎が好き」

京太郎「!」

優希「嫌いになんか、なれるわけない……だから、もう……やめにしようじぇ」

京太郎「……」

優希「----これからは、仕返しとかそういうのじゃなくて、好きって言ってキスしてほしいから」

   /.   ノ、i.|i     、、         ヽ
  i    | ミ.\ヾヽ、___ヾヽヾ        |
  |   i 、ヽ_ヽ、_i  , / `__,;―'彡-i     |
  i  ,'i/ `,ニ=ミ`-、ヾ三''―-―' /    .|

   iイ | |' ;'((   ,;/ '~ ゛   ̄`;)" c ミ     i.
   .i i.| ' ,||  i| ._ _-i    ||:i   | r-、  ヽ、   /    /   /  | _|_ ― // ̄7l l _|_
   丿 `| ((  _゛_i__`'    (( ;   ノ// i |ヽi. _/|  _/|    /   |  |  ― / \/    |  ―――
  /    i ||  i` - -、` i    ノノ  'i /ヽ | ヽ     |    |  /    |   丿 _/  /     丿
  'ノ  .. i ))  '--、_`7   ((   , 'i ノノ  ヽ
 ノ     Y  `--  "    ))  ノ ""i    ヽ
      ノヽ、       ノノ  _/   i     \
     /ヽ ヽヽ、___,;//--'";;"  ,/ヽ、    ヾヽ

京太郎「優希、俺は……!」

優希「京太郎、言って? 私に対する気持ち……」

京太郎「好き、だ……ああ、好きだ優希、俺お前が好きなんだ……!」

優希「嬉しいじぇ……本当に、嬉しい……!」

京太郎「優希っ……!」

優希「京太郎っ……!」


咲「完全に2人の世界だね……原村さん、外に出てようか」

和「そうですね……今は2人共お互いしか見えてないようですし」

咲「はぁ……鈍感な友達がいると苦労しちゃうよね」

和「素直になれない友達も、ですね」

咲「本当だよ……ふふっ」

和「ええ、本当に……うふふ」


咲・和「どうぞ、お幸せに」

パタンッ

----

京太郎「通らばリーチ!」

咲「京ちゃん、それは通らないよ!」

京太郎「ぐへぇ!」

優希「また京太郎のラスだじぇー」

和「須賀君、リーチしない方がいいんじゃないですか?」

京太郎「最近そんな気もしてきた……」

優希「よしよし、愛しの優希ちゃんが慰めてやるから泣くんじゃないぞー」ナデナデ

京太郎「元々泣かねーからな? はあ……いつになったらラスから抜け出せるのやら」

咲「当分は無理なんじゃないかな……優希ちゃんは相変わらず絶好調だし」

和「そういえばゆーきは最近急激に強くなりましたよね。 なにか特訓でもしてたんですか?」

優希「うーん……そうじゃないんだけど」

京太郎「んー? そうじゃないならなんなんだよ?」

優希「強いて言うなら……」

咲・和・京太郎「言うなら?」


優希「愛の力、だじぇ!」ニコッ


カン!








咲「京ちゃんはあんまり恩恵受けてないけどね」

京太郎「言うなよ……泣きたくなるから」


もいっこカン!

のどっちも愛の力で

>>184
SOA

--おまけ--


久「また校内での不純異性交遊についての投書……ああ、もう書類処理ばっかで部活にも顔出せやしない!!」

久「もし犯人を見つけたらとっちめてやるわ……絶対に」

副会長「会長、また例の不純異性交遊についての投書が!」

久「だけど、その前に誰か助けて……書類処理はもういやー!」


もひとつカン!

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