波平「わしが“チカラ”に目覚めただと?」(335)

男「ああ。髪を武器と成す……それがお前の“チカラ”だ」

波平「言っとる意味が分からん」

男「だろうな。だがやってみりゃ分かる。髪を抜き、力を込める……簡単な作業だ」

波平「よーく分かった。わしの大切な髪を抜かせようとしとるんだな?騙されんぞ」

男「なにも天辺の毛を抜けと言ってるわけじゃないんだが……ま、いずれにせよ、直ぐに“チカラ”が必要になる」

波平「? どういう」

男「時間だ。じゃあな」モワ

波平「待たんか!お前はいった、い……………」

男「俺か?俺は」モワモワ


男「お前……の…………」モワモワモワモワ……



波平「あはぁ!」ガバッ


波平「夢か」

第一話『波平、チカラに目覚める』




波平「おはよう」

フネ「おはようございます」

波平「酷い夢を見た。かくかくしかじかでな」

フネ「まあ」

波平「馬鹿げた話だと笑ってくれ。ちょっと疲れとるのかもしれんな」

フネ「ついに目覚めましたか」

波平「ん?」



フネ「“チカラ”に」

波平「ど、どういうことだ?」

フネ「実は私も目覚めているんですよ、“チカラ”。……えーっと」ガサゴソ

フネ「はい、まずはこれを見てください」スッ

波平「これは……?」

――――――――――――――――――――――――――――

〔チカラ〕
才ある者の内に秘められた、普通の人間の限界を遥かに凌駕する特殊能力
それに目覚めた日、夢の中に自身のチカラの化身が現れ、能力の説明をすると言われている
その能力は人により様々で、中国に住むある少年は野生の虎の群れに襲われた際、掌から炎を出して一瞬にして全ての虎を焼き尽くした
目撃者も多く、彼等は口を揃えて「ま、まま魔法を使っているようですじゃ」と語っていた

――――――――――――――――――――――


フネ「民明書房刊の『人類異能力大全』という本の一ページで、信用できる情報元ですよ」

波平「くだらんな、御伽話を信じるような年齢じゃあない」

フネ「でも、本当なんですよ。信じてくださいな」

波平「! ……ええい、馬鹿馬鹿しい」

フネ「…………そうですね、すみません。朝御飯の準備をしてきますね」スタスタ

波平「……」ポカーン

波平「なんだったんだ今の母さんは。あんな話、信じられるはずがなかろう」

波平「しかし……母さんとは長い付き合いだ。冗談など数え切れんほど聞いてきたが」

波平「先のあいつは……冗談を言っているようには見えなかった」

波平「……髪を武器と成す…………“チカラ”………むう」

波平「や、考えすぎだな。ただの冗談だろう。まったく、わしもどうかしている……」ボリボリ

ガラガラッ

カツオ「父さん、“チカラ”に目覚めたんだって!?」タタタッ

ワカメ「おめでとう!これでうちで目覚めてないのはタマだけね!」

波平「お前たちまで……」

波平「母さんに聞いたのか?」

カツオ「うん!ねぇ、どんな能力なのさ」

波平「ただの夢…………語るに値しない夢の話だ。忘れろ」

カツオ「んん~、ただの夢か。僕も最初はそう思ったよ。信じられるわけないよね。それが普通だよ」

カツオ「でも信じてもらわないと……“先”に進めないんだ。ワカメ!」ウィンク

ワカメ「うん」コクッ

ワカメ「この座布団で良いかしら」

カツオ「良いんじゃないの?」

波平「なんだなんだ」

ワカメ「……私の能力は、無生物に命を芽吹かせる」


ワカメ「『若芽吹き』!」

座布団「」

座布団「……」ムクッ

波平「!?」

ワカメ「今、座布団に命を芽吹かせたわ」

ワカメ「私の“チカラ”によって与えた命は、私に従う武器となる」

ワカメ「ザブとんと名付けようかな。ザブとん、畳を思いっきり殴って!」

座布団「……」ドゴォ

畳破壊!

波平「あひゃっ!?」

ワカメ「お父さん、これで“チカラ”のこと、信じてくれたわよね?」

波平「く、くだらんトリックだ」

ワカメ「……ザブとん、その人」

ワカメ「殺して」

座布団「……」コクッ

波平「!?」

座布団「……」キック

波平「ッ!」サッ

バゴォ!襖粉砕!

波平「……」ゾーッ

波平(冗談じゃない!こんな攻撃をくらったら一溜まりもない)

波平(ワカメが触れたことで動き出したこの座布団……これは“チカラ”によるものなのか?それともやはり何かのトリック)

座布団「……」チョップ
波平「うおっ」サッ

波平(迷っている暇は無いな……とにかく逃げねば)タタタッ

波平(何がチカラだ!馬鹿馬鹿しい、そんな絵空事誰が信じ……)タタタッ

 フネ『信じてくださいな』

波平「!」ピタッ

波平「………………………………」

波平「髪を抜いて力を込める……だったな」スッ

 ブチッ

カツオ「えっ……髪を……!?」

波平「さあ、武器になれわしの髪!」グッ

シュルシュルシュル……シュピーンドゥーンゴワワワワッ!

波平「……おお」


    【 髪 剣 】


ワカメ「へぇ、髪が一瞬で剣に、ね。でも問題はお父さんがその剣を扱えるかどうか」

波平「……いや、それは要らん心配だ」

ワカメ「?」

波平(剣から腕に!腕から全身に!流れ巡るるこの力)

波平「…………素晴らしい」シャキーン

座布団「……」タッ

座布団「……」トビゲリ

波平「ん」スッ

ワカメ「受け流した!」

波平「隙あり、だ」ジャキ

座布団「!!」ゾクッ



波平「髪
          の
        捌
               き」スゥッ


座布団「!?」スパパパパッ

座布団「」バタッ


波平「……よし」

シュウウ

波平「おや、剣が……消えた?」

波平(消耗品……ということか?)

波平(消えた理由は単純に時間経過……いや、役目を果たしたから、か?)


カツオ「どう思う?ワカメ」

ワカメ「うん、これなら大丈夫そうね」

カツオ「例の“敵”との戦い……父さんもようやく戦えるようになりそうだよ」

ワカメ「これで少しは、マスオお兄さんの負担も減るわね」

カツオ「かつての重荷は武器になった。もう受け身である必要は無い」

カツオ「攻めに回る時が……痛っ」ゴッ



波平「バッカモーーン!!親を殺そうとするとは何事か!」

カツオ「いたた……酷いや父さん!僕たちは父さんの“チカラ”を試そうとしただけなのに」

波平「バカモン、それでわしが死んでいたらどうするつもりだったのだ」

カツオ「大丈夫だよ、僕がいるから!」

波平「?」

ワカメ「それに、私達がこうしたおかげで、お父さんは自分の“チカラ”を信じることができたでしょ?」

カツオ「そうそう、結果論だけど良かったじゃない」

波平「まったく、大バカモンが」ゴツッ

カツオ「痛いっ!なんで僕ばっかり」

波平「別にお前たちがこんなことをせずとも、どの道わしは“チカラ”を信じとった」

カツオ「んもう、意地っ張りだなぁ」

波平「別に意地を張っているわけじゃあ……んん……」

…………夢の中で謎の男が語った“チカラ”
動く座布団が襲いかかってくる“現象”
崩れゆく今までの“常識”

自分は何を信じれば、どうすれば良いんだ。そんな時、波平が信じたのは……フネだった

長い間共に過ごしてきた愛する妻の「信じて」という言葉
波平が“チカラ”を試してみた理由は、それだけで十分すぎるほどだった

だからカツオやワカメがしたことは、波平にとっては余計なお世話というもの

とは言えこんなことを息子達に言うのは、あまりにも…………恥ずかしい


波平「……まあいい、腹が減った。朝飯を食べよう」スタスタ

カツオ「そうだね」

波平(…………“チカラ”、か)フッ


???(髪を武器に……なぁるほど……です)ニヤリ

長い一日が、始まろうとしていた


第一話『波平、チカラに目覚める』 完

第二話『マスオ、体力不足』


~食卓~

マスオ「いやあ、お義父さんが“チカラ”に目覚めたなんてねぇ」

波平「うむ。しかしわし以外全員目覚めておったとは、なんという一家だ」

カツオ「でしょ?僕たちすごいよね!」

サザエ「調子に乗らないの」

マスオ「で、どんな能力なんですか?」

波平「んぁー……か、髪を抜いてそれを武器に変える能力だ」

サザエ「へぇ、髪を……」チラッ

タラ「おじいちゃんのハゲが加速するでーす^^」

サザエ「ブフッ」

マスオ「タ、タラちゃん!」

波平「……」

カツオ「でね、父さんの能力で作れる武器、相当凄いんだよ」

フネ「あら、そうなんですか?」

波平「左様、何か不思議な力が流れてきてな。見ろ。剣術の心得など無いわしでもこの通りだ」

サザエ「あっ!父さんの部屋の座布団が細切れになってる!」

フネ「……カツオ、後で戻しときなさい」

カツオ「分かってるよ」

ワカメ「お兄ちゃん、そろそろ学校……」

カツオ「あっ!」

フネ「そうですね。話の続きは帰ってからにしましょう」

カツオ「うん、行ってきまーす!」

 

波平「ごちそうさま。……さて、わしらもそろそろ行くか」

フネ「行ってらっしゃい。気をつけてくださいね」

フネ「……マスオさん、大丈夫ですか?」ボソッ

マスオ「まだ、なんとかいけますよ。……お義父さんはまだ“チカラ”に目覚めたばかり」

マスオ「じっくり鍛える時間が必要です。その間くらい、守りきって見せますよ」ニコッ

フネ「……そうですね」

波平「んぁ? 何を話しとるんだ」

マスオ「なんでもありません。さ、行きましょう」



タラオ「……」

波平「しかし“チカラ”……か。こんな能力を持つ者がわしらの他にもいると思うと、なんだか怖いな」スタスタ

マスオ「心配要りませんよ。お義父さんが能力者に狙われても、僕たちが守りますから」スタスタ

波平「……そりゃ、頼もしい」スタスタ

マスオ「まあ、僕たち以外の能力者なんて見たことないんですけどね」スタスタ

波平「ははは」スタスタ

マスオ「……」

マスオ(来たか、敵)

マスオ「お義父さん、先に行っていてください。ちょっと用事が……」

波平「ん、またか。最近多いな」

マスオ「それじゃ!」タタタッ


波平「むう……」

波平「……最近のマスオくんは、どうも怪しい」

波平「そう言えば、さっきカツオが……」

 カツオ『例の“敵”との戦い云々』

波平「……“敵”……か」

波平「皆、わしの知らんところで戦っておったのか……?」

波平「ならばもしやマスオくんの先の行動も」

 マスオ『先に行っていてください』

波平「思い過ごしなら、良い。だがもしその用事とやらが敵との戦いなら」

波平「わしは……このまま普通に会社へ行ってしまって……良いのか?」

 マスオ『僕たちが守りますから』

波平「家族が必死で戦っとる中、一人のうのうと平和に過ごすのが“大黒柱”の役目なのか?」

波平「……ッ」ギリ




波平「そんなわけ…………あるものか!!!」ダッ

 

マスオ「どらァ!」バキッ

ロボ「グ……邪魔ヲ、スルナ!」バキッ

マスオ「つっ……」ズザァァ

マスオ「君たちの目的は何なんだい?何故お義父さんを狙うんだ!」

ロボ「我等ガ主ニ、命ジラレタダケダ」

マスオ「主……?」

ロボ「磯野波平ヲ……殺セトナ!」ビュンッ

マスオ「ふっ……そうかい!」ビュンッ

ドガッ スッ ビュンッ ガッ ブボボ モワッ ガシッ ゴウッ

ロボ「速ヤカニ退ケバ、オ前ハ見逃シテヤル」ドドド

マスオ「ハッ……誰が」ドドド


マスオ(まいったな……また手強くなってる)

波平「はぁ、はぁ……」タタタ

波平「! いた! マスオくんだ!」

波平「やはり何かと戦っておる。あれは……ロボット、か?」

波平「とにかく、助太刀せねば!」ダッ



マスオ「はっ ぐっ でりゃあ!」ドドドドド

ロボ「甘イ甘イ甘イ」ドドドドド

マスオ(ぐっ、早いとこ倒さないと……体力が)




波平「マスオくーん!」


マスオ「!? お、お義父さん!?」ドドド

ロボ「!」ドドド


ロボ「磯野波平……発見」ニマァ

マスオ「何故来たんですか!お義父さん!!」

波平「な、何故って、助太刀に……」

マスオ「僕は大丈夫ですから、直ぐに逃げてください!」

ロボ「ミサイル発射準備……」ガガガ ウィーン

マスオ「こいつの狙いは……お義父さんなんですよぉ!」

波平「なに……?」

ロボ「発射」ドゥン

波平「な! かっ、か、髪、髪を……抜っ」スルッ スルッ

マスオ「危ない!!」





チュドーーン

波平「マ…………」




波平「マスオくん!!!」

マスオ「う、うぐぅ……」

波平「大丈夫か!?」

マスオ「防御力を……増したので、なんとか、大丈夫……です」

波平「増した……?」

マスオ「体力を使い……自分の中のあらゆる要素を増すことが出来る、『増す男』」

マスオ「それが僕の“チカラ”なんです……でも、今のでもう体力が………すみません」

波平(つまり、戦えない、と。…………わしのせいで!)


波平「……マスオくん、すまんかった。だが心配するな。もうマスオくんに危害は加えない」

マスオ「え……」

波平「くそう、こりゃ逃げるしかない!」タタタ

ロボット「愚カナ……逃ゲラレルトデモ?」ウィーン

マスオ(お義父さん……自分が囮に……?無茶だ!)

波平(他人に迷惑をかけて生き長らえるくらいなら、囮となって死んだ方がましだ!)

波平「これが54歳の全力疾走だああああ!!」

ロボ「遅スギル」ビューン

波平「!!」



???「ふう、全く」


???「タラタラしてんじゃねーですよ」ガコン



波平「!!?」ビュワーーン

ロボ「ナッ……急ニ速ク!?」

波平(何故かは分からんが急に足が速くなったぞ!)ビュッオーーン

ロボ「速度上昇速度上昇」ブォーーン



マスオ「行っちゃった……」



???「大丈夫ですか?」スタッ

マスオ「…………やっぱり、今のは君だったんだね」


マスオ「ありがとう、タラちゃん」

タラオ「これも僕の仕事ですから^^」




第二話『マスオ、体力不足』 完

第三話『カツオ、友からのボール』


~小学校~


カツオ「でさ、その剣で座布団がスッパパパーン!」

中島「ッヒョー、流石磯野のお父さんだ」


ガラガラッ


ワカメ「お兄ちゃん!大変なの!」

中島「どうしたんだいワカメちゃん?お姉さんが裸足でかけてったか」

ワカメ「窓の外!」

カツオ「ん? ……!!」

カツオ「父さん!!なんで“敵”と?」

ワカメ「たまたま外を見たら……これなのよ」

中島「どういうことだ?何故マスオおじさんがいない」

花沢「確かに」

カツオ(マスオ兄さんは聴力を増すことで“敵”特有の機械音を聞き分け、誰よりも早く敵を倒しに向かっているはず)

カツオ(そのマスオ兄さんがいなくて、父さんが“敵”と戦っているということは……まさか……)

カツオ「僕たちは……マスオ兄さんに頼りすぎてたのかもしれない」

ワカメ「……」

カツオ「とにかく、助けに行かなきゃ!」ダッ

ワカメ「うん!」ダッ

中島「ヒュウ、また磯野兄妹の“チカラ”が見られそうだ」

中島「遠くから窓越しにだけどね!ははは」

中島「…………」

~数分前~


波平「くそ、謎のスピードアップの効果が切れたようだ」タッタッ

ロボ「追イ付イタゾ」ビュン

波平「!!」

ロボ「逃ゲテモ無駄ダト、何故分カラヌ」

波平「……そうだな、もういい」

ロボ「観念シタカ」

波平(体力の切れたマスオくんを巻き込む訳にはいかなかった……が、もう充分離れることができた)

波平(わしにだって戦う覚悟はある。逃げながら、髪は抜いておいた)

波平「もう……逃げる必要は無い」グッ

     【髪 銃】

波平「正々堂々、戦おう」チャキ

~そして今~

波平「全く、歯が立たない……」ボロッ

ロボ「無様ダナ」

波平「くそっ!くそっ!」パンパン

ロボ「効カナイ」キーン キーン

ロボ「刀剣装備。トドメダ」ウィーン ビュン

波平「ここまでか……」



カツオ「お父さ~~ん!!!」タタタ
ワカメ「お父さん!!」タタタ



波平「!! お前たち……」

波平(そうか……ここは小学校の前だったのか…………)

波平「カツオ!ワカメ!逃げ」

グサッ

ロボはどんな形、大きさを想像すればいいの?

波平「あ゙………」ポタポタ
波平「」ドサッ


ロボ「標的抹殺……完了」


カツオ「お……」


カツオ「お父さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」

ロボ「主ノ元ヘ帰還シヨウ。絶対誉メラレル」

カツオ「今治すね!!」

ロボ「エッ」

カツオ「僕の左手は触れたものの“時”を進め……」

カツオ「右手は触れたものの“時”を戻す!」スッ



カツオ「『戻り鰹』!!」スウウウウウ

>>61
人型で和田アキ子サイズです

波平「む……カツオと、ワカメ……?確かわしは敵から逃げていたはずだが」

カツオ「その敵に殺されたところを、僕の“チカラ”で怪我も記憶も命も元に戻したんだよ」

波平「そ、そうなのか?すごいなありがとう」

カツオ「今度ラジコン買ってね」ヘヘッ

ワカメ「でもまだ状況は決して良くないわ」

ロボ「……モッカイ、殺ス」

カツオ「あっ」

ワカメ「お父さんが死んだまましばらく放置してたら帰ってくれたかもしれないのに」

カツオ「ん…………んぅ……」

波平「こいつは手強いぞ。どうする?」

カツオ(もっかい死ねとは言えないしな……)

カツオ「……頑張って倒すしか、ないよ」

波平「よく言った」ニッ

ロボ「何度デモ、殺シテヤル」ビュン

波平「何度でも、立ち向かってやる!」ブチッ

     【髪 剣】

カツオ「あれは座布団を細切れにしたやつだ!よーしこれなら」

波平「せやぁ」シュバッ

ロボ「……」キーン

パキッ

波平「折れた」

カツオ「…………ワカメ!『若芽吹き』を!」

ワカメ「それが、使えそうな“物”が見つからなくって……」

カツオ「何でも、その辺の石でも良いから早く!」

カツオ(やばい……! 僕が知ってる“敵”の強さじゃない!)

中島「何やってんだよ……磯野」

中島「その辺の石じゃワカメちゃんの“チカラ”をちゃんと引きだせな……あ、やっぱりやられた!」

中島「大ピンチじゃないか……こんな時、僕はどうすれば」

中島「って、安全な教室から窓越しに戦いを見てる僕には何もできるわけない、か、はは……」

中島「……」


 カツオ『ほら、見てくれよ中島!』スッ

 中島『うわっ、なんだそれ!芽が一瞬で花に!?』

 カツオ『僕は“チカラ”に目覚めたんだ!』

 中島『“チカラ”?』

 カツオ『超能力みたいなもんだよ。どんな能力かというとね……』


中島「……何思い出してるんだろ、僕」

 中島『はぁ……』

 カツオ『やあ、中島!どうした?ため息なんかついて』

 中島『あぁ、磯野……なんだか君が、遠くへ行ってしまうような気がしてね』

 カツオ『ははは、そんなわけないじゃないか』

 中島『あるさ!磯野はすごい“チカラ”を持ってる!けど僕には!』

 中島『何もない……』

 カツオ『中島……何言ってるんだ?』

 カツオ『……君は僕よりちょっと頭が良いし、優しくて髪型もかっこいい』

 中島『……?』

 カツオ『他にも、君はたくさんの僕に無いものを持ってる。保証するよ』

 カツオ『だから中島、これからもダメな僕を支えてくれよ』

 カツオ『僕の、その……親友として』

 中島『磯野……』

中島(そうだ……僕は磯野の親友。戦えないからってなんだ!親友のピンチ、黙って見てるわけにはいかないだろ)

中島(今の僕に出来て、あそこにいる磯野には出来ないこと……)

中島(それは…………平静を保ち、冷静に考えることだ)

中島(磯野、ワカメちゃん、おじさん……皆の“チカラ”を活かすには……)


  カツオ『いやー、さっきの試合すごかったなぁ』

  中島『うん!相手チームの攻撃、ノーアウト満塁。そこから一球で大逆転!痺れたよ』



中島「! ……これだ」


中島「ボール……と、ペン……」スッ カキカキ


中島「磯野ォォォォォ!!!!!」ガラッ

カツオ「中島!?」

波平「ハァ、ハァ……どうした?」ボロボロ

カツオ「校舎の窓から、中島の声が!」

中島「野球……しようぜ!!!!」ビュン


カツオ「!」タタタタタッ

カツオ「おう!」パシッ

カツオ「これは……ボールだな。なんか走り書きで文字が」

『トリプルプレイ 父→ワ→カ』

カツオ「……! そうか!なんで気付かなかったんだ!」

カツオ「父さん!武器を出して!!そしてそれをワカメに!!」

波平「う、うむ!」

     【髪 バ ッ ト】

波平「ワカメ!」スッ

ワカメ「うん!」パシッ

ワカメ「『若芽吹き』!」

波平「おお……わしとワカメの“チカラ”が合わさり、これまでに無いパワ」

カツオ「まだだ!ワカメ、僕にそのバットを!」

ワカメ「はい!」

カツオ「『老い鰹』!!」パシィ

カツオ(……ワカメの能力は、物に命を芽吹かせること)

カツオ(芽吹いたばかりの命は、言うなれば……赤ちゃんだ)

カツオ(そこで僕の左手『老い鰹』を使い、そいつ大人へと成長させれば)

カツオ(きっとすっっっっごく強くなる!……名付けて)

髪バット「ヘアアアアアアアア!!!!!!」ムキムキ


カツオ「『若芽咲け』」

>>82
× そいつ大人へと成長させれば
○ そいつを大人へと成長させれば

どうでもいいけど

ワカメ「髪バットの……カバちゃん……あのロボットを、倒してー!!」

髪バット「ヘア!」シュタッ

ロボ「ム……ナンダオ前ハ。ヤル気カ?」

髪バット「ヘア!ヘア!ヘア!」ボコッ ボコッ ボコッ

ロボ「ウオ!チョッ!ヤメ!」


波平「すごい……圧倒している」


髪バット「ヘアアアアア」カキーン

ロボ「グオオオオオオ!!!!!!」ビューーン

カツオ「とどめだ! 中島がくれたボール、僕たちの“チカラ”……受け取れぇぇぇ」ビュン

髪バット「ヘアアアアア」カッキーン


ズキューーーン


ロボット「チ……クショ……」


ドカーーーン

カツオ「やった……やったぁ!!」

髪バット「」スゥ

ワカメ「あれ?バット……」

波平「ああ、恐らくわしの“チカラ”で作った武器は、役目を果たすと消えるようだ」

カツオ「……」チラッ

中島「!」

カツオ「中島ぁ~!!また今度、野球やろうぜ~!!!」

中島「……へへ」

中島「おう!」グッ


波平「とにかく、疲れた。帰……ん?」

波平「…………」


波平「ほ!?!?!?!?」


第三話『カツオ、友からのボール』 完

サザエ「さぁ~て、次回のサザエさんは?」

タラオ「タラちゃんでーす^^」
タラオ「僕も早く小学生になりたいです^^」
タラオ「その頃にはワカメお姉ちゃんもピチピチJC^^」
タラオ「あのスタイルを貫いたら服装検査で確実にアウトです^^;」
タラオ「女の子なんだから、服くらい気にした方が良いんですけどねぇ^^;」ハァ
タラオ「さて次回は」

『ワカメ、タラちゃんと二人』
『サザエ、最強の盾』
『フネ、最後の“チカラ”』

タラオ「の、三本でーす^^」

サザエ「引き続きまた見てくださいね~」

サザエ「じゃん、けん、」

http://viploader.net/ippan/src/vlippan302944.png

サザエ「うふふふふふふ」

終わりか?乙

今日はこれで終わりか 乙
続き気になるわ

第四話『ワカメ、タラちゃんと二人』

波平「ひぃぃぃぃ!!!逃げろ!!」タタタ

カツオ「な、な、な、なんでぇぇぇぇぇぇぇ!?」タタタ

ワカメ「こんなの……有り得ない!!!」タタタ


ロボ×10「波」
ロボ×20「平」
ロボ×30「殺」
ロボ×40「ス」

カツオ「敵を倒したら新たなる敵が、ってレベルを超えてるよ!100体はいるじゃないか!」

波平「行き止まりだ!」

ワカメ「……!」


???「『三三重シールド』!!」


ロボ×100「!?」

波平「きょ、巨大な貝殻が……わしらと敵の間の道を遮断した?」

カツオ「この“チカラ”は……」

>>94 >>96
ごめん、サザエさんっぽくしたかっただけ

サザエ「サザエでございま~す!」

カツオ「姉さん!そして姉さんが乗っているあの飛行船は……」

フネ「あらゆる船になれる“チカラ”『アイ アム ア フネ』を使った、私ですよ」

波平「母さん!」

フネ「タラちゃんがマスオさんを連れて帰ってきて、おじいちゃんが危ない!なんて言うものですから」

サザエ「文字通り飛んできたってわけ。さぁ、乗って!」

カツオ「助かった……でもなんで急にあんな大量の敵が」

ワカメ「……」

フネ「今日は会社も学校も休みましょう。帰りますよ。話でも……しながら、ね」

~フネの中~

カツオ「はぁ、はぁ……母さんの中、熱いね」

フネ「……まず、お父さんに話さなければならないことがあります」

波平「うむ。隠し事は好かんが、何か理由があったのだろう」

フネ「私たちが“チカラ”に目覚めたのは……ほんの一年前のことなんです」

フネ「私が例の夢を見て、その内容を皆に話すと……驚いたことにあなた以外の皆が似たような夢を見たと言いました」

フネ「“チカラ”なんて最初は誰も信じられませんでしたが、ワカメが試しに“チカラ”を使ったことで、その夢の内容が本当であることが分かりました」

波平「待て。その時、わしはそこに居たのか?」

フネ「ええ、いましたよ。何でわしだけ目覚めてないんだとぼやいてました」

波平「しかし、わしは今日まで“チカラ”なんて知らなかったが」

フネ「最後まで話を聞いてくださいな」

フネ「……その頃は、便利な能力を手に入れたなぁとしか思っていませんでしたが……三日後、事件は起こりました」

フネ「あの謎のロボット……“敵”が、磯野家に攻めて来たのです」

フネ「私たちは力を合わせて戦い、倒しました。しかし翌日も、その翌日も敵は現れたのです」

フネ「聞けばその狙いはお父さんのようで、奴等はあなたの通勤中にまで現れるようになりました」

フネ「敵は徐々に徐々に強くなり、私たちの戦いも徐々に苦しくなってきました」

フネ「そして、自分さえ居なければ家族が苦しむことはないと考えたお父さんは、戦いが始まって1ヶ月が経ったある日…………自殺しました」

波平「!? し、しかし、こうして生きて」

フネ「カツオの“チカラ”『戻り鰹』ですよ」

フネ「でもただ生き返らせてもお父さんは同じことを繰り返す……そう判断した私たちは」

フネ「私たちが目覚めたあの日……その前日の夜、寝ている状態までお父さんを戻し」

フネ「“チカラ”と“敵”の存在を隠すことにしたのです」

波平「……だが、それならばわしの記憶はどうなる?」

波平「わしの記憶が1ヶ月前の状態に遡るのなら、わしからしてみれば目が覚めたら1ヶ月時が進んでいることになってしまうぞ」

波平「流石のわしもそれに気付かないはずがないとは思うが」

フネ「それには手を焼きましたが、なんとか誤魔化しましたよ。高齢者のボケは怖いだのなんだので」

波平「そ、そうだったか?うーむ……」

フネ「とにかくそうして誤魔化して、それ以降は主にマスオさんが敵を察知し、あなたが見つかる前に倒してきた……というわけです」

波平「……ただでさえマスオくんはそんな日々で体力を削られていたというのに、わしは…………」

フネ「……さぁ、家に着きましたよ。マスオさんもタラちゃんも家にいます。今日は皆、しっかり休んでくださいね」


波平(しかし……あのロボットを従えている者はいったい、誰なんだ……?)

タラオ「皆おかえりですー^^」

カツオ「ただいまー!!!」

マスオ「お義父さん……無事で何よりです。今日は僕の力が足りないばっかりに、苦しい思いを……」

波平「マスオくん、謝るつもりならお門違いだ。事情は母さんから全て聞いたが、どう考えても謝るのはわしの方だ」

マスオ「そうですか、お義母さんが……」

波平「わしのためにずっと戦ってくれていたんだな。今まで苦労をかけ、すまんかった。そして……ありがとう」

マスオ「ははっ、僕は人のために戦えるような立派な人間じゃないですよ。ただ僕は、いつもの食卓にいつもの家族の笑顔がある……そんな幸せを守りたいだけです」

波平「ふっ、言うじゃないか。君にサザエを任せて、本当に良かった」

波平「……これからはわしも戦う。わしを狙う敵と、真っ正面からな。皆の気持ちを無駄にはせん。もう…………逃げんよ」

マスオ「お義父さん……ふふっ、頼もしいなぁ」

カツオ「うー、トイレトイレー!」タタタ

サザエ「はあ……気楽なものね、カツオは」

サザエ「……さっきの敵の大群、どう思う?母さん」

フネ「お父さんを狙う敵は、想像以上に巨大な組織……或いは“チカラ”を有しているようね」

サザエ「“チカラ”……か。母さん、今までの敵の出現場所から判断するに、その主はこの町にいる可能性が高いのよね?」

フネ「ええ。私たちの知り合いに黒幕がいるなんて考えたくないけど、知り合いじゃなければお父さんを狙う理由が無いのも事実」

サザエ「あのロボット、自我があるように見えたわ。まるで生きているみたい。こんなこと出来るのって」

フネ「サザエ。」

サザエ「……ごめん母さん、分かってる、そんなわけない。あたし、外を見張りに行くわ」スタスタ

フネ「……じゃあ、お願いするわね」

フネ「……」

~波平の部屋~

波平(今のわしのチカラでは、あのロボット1体すら倒せまい)

波平(100体超の敵……1体1体が強力なのに、それが束になって来られたら……ん、束?)

波平(そうか、何も一本である必要は無い)

波平(例えばこうして五本ほど同時に抜き)ブチブチブブチブッチ

波平(一気に力を……込める!!)グッ



波平「!!」





~ワカメ、カツオの部屋~

タラオ「なんですかワカメお姉ちゃん、部屋に来てだなんて^^」

タラオ「不純異性交遊ですか^^;」フー

ワカメ「……」

ワカメ「タラちゃん、私たち……戦ってきたわよね?」

タラオ「……どうしたですか?急に」

ワカメ「得体の知れない、機械の敵……ほとんどマスオお兄さんがだけど、頑張って倒してきたわ」

ワカメ「そしてその敵達には、主がいる」

タラオ「らしいですねぇ。それが誰なのか、大人達は毎日必死に考えてるです」

ワカメ「それがねタラちゃん……、私は知ってるの。その、主を」

タラオ「え……」

ワカメ「私の“チカラ”、知ってるわよね?」

タラオ「ワカメお姉……ちゃん?」



ワカメ「タラちゃん……私はね、怒ってるの」

ワカメ「この、お人形…………小さいときからの私のお気に入りで、私が初めて『若芽吹き』を使った相手よ」

タラオ「……」

ワカメ「このコが教えてくれたの。黒幕を、ね」

ワカメ「その黒幕は……私たちの反応を楽しむために、何度か私たちに自分がやったとカミングアウトしているらしいわ」

ワカメ「でもその度に私たちの記憶をいじりその“真実”を忘れさせ、何事も無かったかのように過ごしている」

ワカメ「バカね、本当に。このコの記憶、しっかり残ってたわ」

人形「……」コクッ

ワカメ「……幾度となくロボットにお父さんを襲わせ、戦う家族の後ろで一人笑みを浮かべていた最ッ低な黒幕……」



ワカメ「あなたなんでしょ、タラちゃん!!!私はあなたを許さない!!」ガシッ

カツオ「ふぅ~、すっきりすっきり」

カツオ「学校休んで、皆が机に向かってる時間にする大便は格別だね!」

カツオ「……なーんて、呑気なこと言ってられないかぁ」

カツオ「もう敵はマスオ兄さん一人じゃ苦戦するレベルにまでなってるんだ。僕も普通の生活は望めそうにないや」

カツオ「今後の戦いのために、今日はしっかり休んで……ん?」



  「汚い手で触るなよ……です」ガコン

  「!!」

  ザシュッ


カツオ「なんだ、この胸騒ぎは……ワカメ!!」ガラガラッ




ワカメの首「」コロン

カツオ「……え?」

タラオ「あ、カツオお兄ちゃん^^」

カツオ「……う、あ……」

カツオ「うわああああああああああああああああああああ!!!!!」

タラオ「ごめんですー^^;部屋、汚しちゃいましたね」ガコン

スッ


カツオ「ああ……あ……え?」

タラオ「はい、血も遺体も全部、綺麗さっぱり消したでーすよー^^」

カツオ「な……何がどうなって……」

タタタタッ

波平「どうした!」

マスオ「カツオくん、すごい叫び声だったよぉ」

フネ「おや、ワカメが……いませんね」

サザエ「タラちゃん……何があったの?」

タラオ「皆お集まりですねー^^」

カツオ「タ……タラちゃんが!ワカメをっ!首っ、消ッ、ワカメの、消し」

サザエ「カツオ落ち着いて!……タラちゃん、あなた…………」

タラオ「………………」

タラオ「ま、いっか」

タラオ(もう少し楽しみたかったけど、当初の目的は達成できたですし、ネタバレしちゃいましょうかね)

タラオ「えーと……ごめんなさい、全部僕がやりました^^」

マスオ「や、やったって……何をだい?」

タラオ「んー、簡潔に言うと」

タラオ「ロボットを生み出したりそいつらに自我を与えおじいちゃんを襲わせたりワカメお姉ちゃんの首を斬り落としてみたり遺体を消したり」

タラオ「色々ですね^^」

波平「おい、ちょっと待て冗談が過ぎるぞ。じゃあワカメは……」

カツオ「死んだよ」

波平「!?」

カツオ「し、死体を見たんだ。この目で。ワカメは間違いなく死んで、そして……消えたんだ」

サザエ「嘘……よね?タラちゃんがそんな、そんなこと」

マスオ「そ、そうだ!第一、タラちゃんの能力はスピードアップ……そんなことできるわけ」
タラオ「ブフッ」

タラオ「……ああ、失礼です。あまりにもおかしくて。僕の能力が……スピードアップ(笑)」

マスオ「ち、違う……のかい?」

タラオ「教えたこと無かったっけ。じゃ、教えます。」

タラオ「もしこうだったら、これがこうなれば……そんな『有り得ないこと』を簡単に実現させられる僕の能力の名は―――――」


タラオ「『タラレバー』」




第四話『ワカメ、タラちゃんと二人』 完

第五話『サザエ、最強の盾』


マスオ「タラ……レバー?」

波平(おや、あんなところにレバーなど……あったか?)

タラオ「普通なら有り得ない、けどこうだったら良いな。……そんなことを僕が心に願えば、レバーが出現します」

タラオ「そのレバーを倒す……それだけでその願いは、叶うんです」ガコン

波平「わっ」

カツオ「父さんの髪がフサフサに!」

タラオ「ただし逆に倒せば元に戻る^^」ガコン

波平「……」

カツオ(あ、ハゲ)

マスオ(ハゲだ)

サザエ(ハゲね)

フネ「なら……ワカメを殺したレバーを逆に倒せば、ワカメは生き返るのかい?」

タラオ「そうなりますけど……そうはなりませんね」

タラオ「だって、出現させたレバーは僕にしか触れないですから^^」

タラオ「あっ、でも、まぁ無理でしょうが僕を殺したら……全部元に戻るかもしれませんよ^^」

波平「!!」

カツオ「タラちゃんを、殺せば……ワカメ、が……」

タラオ「さて、僕からの話はこんなところですかね。何か質問は?」

フネ「……あなたが全部“出来た”ことは分かりました」

フネ「でも、“出来る”ことが直接……“する”ことに繋がるとは思えない」


フネ「悪ふざけが過ぎます。こんなことをした目的……答えなさい、フグ田タラオ」

タラオ「睨まないでくださいよーおばあちゃん^^;」

タラオ「なんでしたっけ、目的?動機?あー、そんな難しいこと、子供に求めないでほしいです」

タラオ「知ってますか?子供の仕事はね……遊ぶことなんです」

波平「何を言って……」

タラオ「皆がどう感じてるかは知りませんが、僕にとってはね、ゲームでしか無いんですわ^^;」

タラオ「楽しいから戦わせた。面白いから手助けした。つまらないから……消した^^」

タラオ「それだけの話ですよ!あははははははははははははははは^^^^^^^^」

カツオ「く、狂ってる……」

タラオ「それ、誉め言葉ね^^」

フネ「……もういいです」

フネ「私はあなたを……許さない」

タラオ「そうですか」

 ワカメ『私はあなたを許さない!』ガシッ

タラオ「……やっぱり、親子ですね^^」ププッ

波平「タラちゃん、母さんの今の言葉は……わしら全員の総意だ」

波平「お前のしたことは、子供だからで許されることではない」

タラオ「でしょうね。皆さんの気持ち、なんとなく分かります。すぐにでも僕を殺したいでしょう」

タラオ「でもここじゃ狭すぎる。……そこで、戦いの舞台を用意しましょう。地図を渡しますから、この島に来てください^^」ガコン

波平「ま、待て!!」

波平「……消えた」

フネ「では……行きますよ」

マスオ「ち、地図に書いてある、この島へ……ですか?」

フネ「奴はそこにいます。放っておいたら何を仕出かすか分かったもんじゃない」

カツオ「タラちゃんを倒せば、ワカメは生き返る……僕も行くよ、母さん」

波平「当然、わしも行く」

マスオ「ぼ、僕は……」

マスオ「やめておくよ。もう体力も無いし、足手まといになるだけだ」

サザエ「私も……残るわ。マスオさんが襲われたら、守ってあげなくちゃ」

カツオ「えっ、なんでそんな」

フネ「……そうですか。では、三人で行きましょう」

波平「……ああ」

フネ(パワーボート)「……」ブォォォォォォ

カツオ「全くもう……姉さんたち、怖じ気づいたんだ!タラちゃんが怖くて!」

波平「かもな。だがそれ以上に……来たくない理由があったのだろう」

カツオ「え?」

波平「まあ、あいつらは大丈夫だ。今は前を見るのだ、カツオ」

カツオ「んん……そう、だね」

波平「さ、母さん、もっとスピードを出してくれ」

フネ「分かりました」

ブッオオオオオオオオ

フネ(ワカメは……私の大切な娘)

フネ(彼女をゲーム感覚で殺したあの男。家族とは言え、許せない)

フネ(今の私なら……どんな船にでもなれそうです)

フネ「二人とも、聞いてください。私の……“チカラ”について」

~磯野家~

サザエ「あなた……体力なんて、あなたを止める理由にはならない……わよね?」

マスオ「サザエ……ごめんよ」

マスオ「タラちゃんは、僕たちのたった一人の息子なんだ」

マスオ「臆病者だと軽蔑してくれ。それでも大切に育ててきたあの子を殺すなんて、僕にはとても……」

サザエ「私も同じ気持ちよ。それでも、殺しに行く母さんたちを止めなかった」

サザエ「それも同じ…………でしょ?」

マスオ「……」

サザエ「私達、本当は分かってるのよ。タラちゃんは許されるべきではないって。だから……」


ドゴォォ!!!

ノリスケ「あ、どうも、お邪魔しまーっす」ヘラヘラ

マスオ「……ノリスケくん、何しに来た」

ノリスケ「やだなぁ、僕はただ、タラさんに言われて来ただけですよ」

マスオ「!! き、君……!」

ノリスケ「あの方はいずれ世界を統べる神となる」

ノリスケ「勝ち馬に乗る。これ、常識ね」


タイコ「サザエさん、お邪魔してます」

サザエ「あなたも、ノリスケさんと同じ、ね」

タイコ「ええ。タラさんはこう言ってました」

タイコ「もしまだ家にいるような臆病者がそこにいたとしたら…………ゴミと判断し、速やかに排除してくれ」

タイコ「ってね」フフ

マスオ「……君たちも、能力者なのかい?」

ノリスケ「さぁ、どうだか」

(イクラちゃんは一人タラちゃんに反抗し、無惨にも息絶えました)

マスオ「君たちに恨みは無いけど、僕たちを殺す気なら……返り討ちにしてやる!」

マスオ「『増す男』……腕力!!」ブォッ

ノリスケ「……」ニヤ


ピタッ



マスオ(……なんだ?確かにノリスケくんを殴りにいった筈の拳が……止まった?)

ノリスケ「んん~、『No_risK』」


ノリスケ「僕の“チカラ”は常時発動型」

ノリスケ「危険とは無縁の僕の体には……いかなる攻撃も、通らない」

ノリスケ「それじゃあマスオさん、死んでもらいますね」カチャ

マスオ(銃……!!)

サザエ「あなた、一歩下がって!」

マスオ「!」サッ

ノリスケ「ちょっと距離をとったくらいで……外しはしませんよ!」パァン

キィン

ノリスケ「おっ」シュウウ

サザエ「『三三重シールド』……防御能力を持っているのはあなただけじゃないわ、ノリスケさん」

サザエ「幾重にも重なる巨大な貝殻……あなたの攻撃手段がその程度なら、この最強の盾は砕けないわ!」

ノリスケ「ははっ、やりますねぇサザエさん!」

ノリスケ「……タイコ、あの最強(笑)の盾、壊せるかい?」

タイコ「やってみます」

タイコ「はぁああああぁあああっ!!!」

マスオ「な、なんだ、この、タイコさんから溢れ出る力は!」

サザエ「あの姿は……龍……!?」


タイコ「……『太古の龍神』」バチバチ


ノリスケ「ヒュー、いつ見ても素晴らしい」

タイコ「……行きますよ!」カッ

サザエ「!! 『三三重シールド』!」

タイコ「はぁ!せい!やぁ!!」ドン ドコドンッ ドカッ ドカドン

サザエ(なんて……パワー……!)ビキビキ

サザエ「キャー!!!!」バゴォン

ノリスケ「フルコンボ!最強の盾、壊れちゃいましたね」ヘラヘラ

サザエ「そんな……!」

マスオ(強すぎる……!)

~日本の領土のとある島~

タラオ「……お、来ましたか」

タラオ「なんかこの島ごちゃごちゃしてたんで、戦いやすいように何もない平地にしておきましたよ^^」


波平「何でもアリか……まったく」

カツオ「タラちゃん、ワカメの命は……返してもらうよ」サッ

フネ「……」

タラオ「まぁ、待つです。ラスボス戦の前には、軽いボスが付き物ですよ^^」

ロボ×200「磯野波平……磯野フネ……磯野カツオ……確認」

タラオ「3対200……まさかこの程度じゃ負けませんよね?」

カツオ(やばいような気がする)

フネ「退いてなさい、カツオ」


フネ「私一人で十分です」

ロボ×200「サテ、始メヨウカ。一方的ナ戦イニナルノハ目ニ見エテイルガナ」ウィーン ウィーン

フネ「運命背負い、今飛び立つ」

フネ「『アイ アム ア フネ』……」


    【宇宙戦艦ナデシコ】


フネ「波動砲」シューーー

ロボ「防御体セ……! 間ニ合ワ」

ドーーーーーーーーン

ロボ「」バラバラ

カツオ「ぼ、僕とワカメと父さんが三人がかりでやっと1体倒せたロボットを……200体いっぺんに」

波平「怒った母さんは怖いんだ……昔からな」

フネ「私はねぇ……年甲斐も無くそんなおもちゃで遊ぶために来たんじゃあないんです」

フネ「あなたを倒すために来たんですよ!フグ田タラオ!!」

タラオ「……へぇ」


第五話『サザエ、最強の盾』 完

第六話『フネ、最後の“チカラ”』



マスオ「もう…………体力、が……」

タイコ「うふふふふ!」ドドドン ドカッ

サザエ「くっ……!」ビキビキ

バゴォォン

サザエ「ッ……『三三重シールド』……!」

ノリスケ「しぶといですねぇ、何度壊してもすーぐ復活」

ノリスケ「その根性、体力がー体力がーとか言って倒れてる役立たずの夫にも分けてやりたいですね」

サザエ「あなたに……マスオさんの何が分かるの……!」ビキビキ

サザエ「マスオさんは……怖がりで、弱気で、男らしくなくないメガネだけど……」ビキビキ

サザエ「それでもやるときはやる!!強いんだから!」ビキビキ

サザエ「あぁっ!!」バゴォン

マスオ「サザエ……」

サザエ(くっ……早く新しい盾を)

ノリスケ「タイコ、やれ」

タイコ「はい」カカッ

サザエ(!! 一気に間合いを詰められ)

タイコ「どん♪」ドカッ

マスオ「!!!」

サザエ「う……ぐぅ……」

サザエ「……」バタッ

ノリスケ「はい、終わり。」

マスオ「サ……ザエ……」

ノリスケ「あとは雑魚のみ。楽な仕事だったね」

タイコ(そりゃあなたは何もしてないから……)ゼェゼェ

ノリスケ「さ、とっととやっちゃおうか」

タイコ「そうね」

マスオ「……」キッ

他のスレにレスすると圧倒的さる回避

ちょっと一旦ストップ

>>189
それ聞いて一応レスする度に他のとこにもレスしてるんだけど、これしたら何分置きくらいで投下できる?
一応5分目安でやってるんだけど

タイコ「それじゃ遠慮無く……この尻尾で、一撃ね」

タイコ「はぁ!」ド
マスオ「……」パシッ

タイコ「…………え?」

マスオ「………………僕のサザエに」ブォン

タイコ「なっ……」

マスオ「何すんだぁ!!!!」ドゴォン

タイコ「かはっ……」

ノリスケ「っひゃー!タイコが尻尾持って投げられた!!!っひゃー!」

タイコ「ど……どういうことなの? あなた、もう体力が無いって」

マスオ「体力? 増したよ」

タイコ「えっ……?」

マスオ「サザエへの愛……君達への憎悪……怒り!悲しみ!!!増す増す増す増す」



マスオ「……『ますます増す男』」

ノリスケ(何言ってんだこいつ)

タイコ「まずい……わね」

ノリスケ「どういうことだい?」

タイコ「“チカラ”は、心の内に秘められた能力」

タイコ「故に自身の精神状態がその能力の程度に大きく関わってくるわ」

タイコ「彼の“チカラ”は恐らく……体力を消費して自身の様々な要素を増す能力」

タイコ「通常なら体力を増すことをしたとしても、その上昇量を消費量が上回り、結局マイナスになっていたのでしょう」

タイコ「でも今は……高まる感情がその能力を極限まで強め、消費量を遥かに上回る上昇量となっている」

タイコ「体力を増すことが出来るのならば、他の要素をどれだけ増しても体力は尽きない」

タイコ「つまり……」

ノリスケ「つまり?」

タイコ「今の彼の力に……限界は無い」


マスオ「さぁ……反撃の時間だ」パキパキ

タイコ「」プシュー

マスオ「5秒……意外と時間がかかったな」

ノリスケ「く……ば、化け物!お前なんかな!タラさんの手にかかれば!一瞬でギッタギタのメッ」

サザエ「『三三重×3シェルター』」

ノリスケ「タメッ……」

ガシャァン

サザエ「いたた……やったのね、あなた」

マスオ「サザエ!無事だったのかい?良かった……本当に良かった!」

サザエ「かすり傷よ。ちょっと、気絶しちゃったけど」

マスオ「ふふっ、そんな強がりなところも好きだよサザエ」

サザエ「やだ、うふふ」

ノリスケ「おーい!出せ!くっそ、貝に囲まれ遮断された!何も見えねぇ聞こえねぇ!ここから出してくれぇぇぇぇ!!」ドンドン

マスオ「それじゃ……行こうか」

サザエ「……決心、したのね」

マスオ「ああ」コクッ

マスオ「タラちゃんは道を踏み間違えた。迷子の子供に必要なのは、何よりも親なんだ」

マスオ「たとえタラちゃんを殺さなければならなくても……僕たちは最後まで、傍で見届けてやらないとね」

サザエ「ええ。……行きましょう」



~島(絶対日本の領土)~

タラオ「で」


波平「はぁ、はぁ」

カツオ「ひぃ、ひぃ」

フネ「……」

タラオ「この程度ですか^^」

タラオ「まあ、よく頑張ったんじゃないですか?」

タラオ「凄まじい威力の波動砲の連発。普通なら島が消し飛んでましたよ」

タラオ「まあ僕はスポーツマンですし?波動砲を空の彼方へ弾き飛ばすなんて造作もないですけど^^」

フネ「能力で無理矢理上げて……肉体も身体能力も桁違い、ね」

タラオ「おじいちゃんも凄かったですよ。髪を数本束ねて一つの凄い武器に変えるなんて」

タラオ「まあ僕はスポーツマンですし?【超髪剣】、でしたっけ。白刃取り余裕でした^^」

波平「動体視力、反射神経……隙がない」

カツオ「どうすれば……」

フネ「仕方ありませんね…………あの“チカラ”を使います」

カツオ「!!」

波平「母さん……止さんか。使わん約束だ」

フネ「それでは……さようなら」

波平「母さん!」


フネ「今まで……ありがとうございました」ニコッ

波平「……」


フネ「『アイ アム ア フネ』」

タラオ「おっ、今度は何になるんですか?……って」


フネ(小舟)「さあ、かかってきなさい」

タラオ「っおーい!!小舟やないかーい!!! …………舐めてんの? 僕がツッコミの天才じゃなかったらおばあちゃん沈没してましたよ?」

フネ「散々舐めた真似をしてきたのはあなたじゃないですか」

タラオ「……いちいち癇に障るババアだ」

タラオ「僕はねぇ、前からあんたが大ッ嫌いだったんですよ!!」

タラオ「老害は死ねですぅ^^」パンチ

フネ「……」ブォォッ

ドゴォォォ

フネ(…………後悔は、していない)


 フネ『あらゆる船に姿を変える能力……ですか?』

 おっちゃん『せや、それがお前の“チカラ”っちゅうわけですわ』

 フネ『まぁ、便利そうですね』

 おっちゃん『ごっつ便利やで~。ボートになって川を渡る!飛行船になって空を飛ぶ!』

 おっちゃん『何になるか誰を乗せるか何処へ行くか! ……全部お前の自由や』

 フネ『へぇ、素敵』

 おっちゃん『あぁ、せやけどな、1コだけ……ならんといてほしい船があるんや』

 フネ『なんですか?』

 おっちゃん『この“チカラ”最強にして最凶、禁じ手、裏奥義……って言うとかっこええんやけどな』

 おっちゃん『要は、どえらいデメリットがあるっちゅうこっちゃ』

 フネ『それは嫌ですねぇ』

 おっちゃん『その船に触れた者は“乗船”したとみなされ、船と共にある場所へと誘われる』

 おっちゃん『そう、その行き先は………』



 おっちゃん『黄泉』

フネ「……殴りましたね」

タラオ「な……んですか、これ、は……」

フネ「視界が狭まってきたでしょう。意識が遠退いてきたでしょう」

フネ「それが死です」

タラオ「僕に……何を……」

フネ「私に触れたその瞬間から、あなたは私の船の上」

フネ「【黄泉へ渡る船】の……ね」

フネ「さぁ……一緒に………………………………………」

タラオ「うっ…………ぐう………………………………………」

フネ「」
タラオ「」




カツオ「母さん……死ん、じゃったの?」

波平「ああ…………タラちゃんを道連れに、な」

波平(黄泉へ渡る船……フネよ、それがお前の選択……か)

カツオ「僕、何も出来なかった……」グスッ

カツオ「今日だけじゃない。親孝行だって、全然……ずっと、悪ガキのままで……」ポタポタ

波平「そう思えただけでも、成長、だ。親孝行はこれからすれば良い」

波平「さ、カツオ。“戻す”んだ。母さんをな」

カツオ「あっ……そうか!そうだね!ははっ、自分のチカラを忘れるなんて」パァァ

波平「呆れたやつだ」フッ

波平(これで全て……終わったんだな)

カツオ「母さん!今、生き返らせてあげ……」




シュンッ



カツオ「!?」

波平「な……!?」


カツオ(母さんが……消えた!?)

???「うふふふふふふ」ムクッ


カツオ「~~!!」ゾクゾクッ


???「こんなこともあろうかと」パッパッ


波平「な……何故だ! 何故……生きている!!」


タラオ「対策しといて……良かったです^^」





第六話『フネ、最後の“チカラ”』 完

サザエ「さぁ~て、次回のサザエさんは?」

波平「波平です」
波平「わしのてっぺんの髪は、わしにとって本当に大切なものです」
波平「毎日毎日、丁寧に手入れをしております」
波平「100万円やるから抜いてくれ、と言われても、絶対に抜きません」
波平「でも……これだけは言えます」
波平「家族より大切なものは……わしにはありません」
波平「さて次回は」


「波平、タラオ、最終決戦」


波平「の、一本です」


サザエ「引き続きまた見てくださいね」

サザエ「…………」

サザエ「……それでは」

最終話『波平、タラオ、最終決戦』


波平(フネが死んだ時―――――わしの心のどこかには、安心があった)

波平(ここにはカツオがいる。彼の“チカラ”ならば、生き返らせることが出来る、と)

波平(しかし―――)


カツオ「うわああああああああああああああああああっ!!!!!」

タラオ「僕が生きてたのが嬉しいからって、泣きすぎですよ^^;」

カツオ「違うッ!なんで生きてる!!母さんを何処へやった!!」

カツオ「答えろよ…………畜生ッ…………」

タラオ「はいはい、答えますよ。まず一つ目……何故僕が生きているか。これはですね、先程も申しました通り、あらかじめ対策をしておいたからです」

タラオ「対策って、なんだよ……と、カツオお兄ちゃんは聞く」
カツオ「対策って、なんだよ! ……はっ」

タラオ「とりあえずですね……存在するかどうか分からないものを信じるのも馬鹿らしいですし」

タラオ「幽霊、そして霊体は存在する……ってことにしたんです^^」

波平「……霊体が存在するならば、“チカラ”が使えるとでも?」

タラオ「あー確かに、霊体ってなんでもすり抜けちゃうイメージありますもんね。レバーなんて倒せないかも」

タラオ「だから、霊体でもレバーを倒せる……ってことにしました」

波平「便利なものだな……バカにしおって」

タラオ「それで、霊体をちょっと満喫した僕は、お婆ちゃんをどっか遠くに飛ばしたんです^^」

タラオ「あ、今の二つ目の質問の答えね。『どっか遠くに飛ばした』」

波平「……分からんな。何故そんなに回りくどいことをする?お前の能力ならば不老不死にだってなれるだろう」

タラオ「なんだって出来るからこそ、やりたいことをやる……分かりませんかねぇ^^;」

タラオ「お婆ちゃんの【黄泉へ渡る船】……これは相手を道連れに死ぬ能力」

タラオ「死なない人は船には乗れない……人が乗らねば船は行かない……」

タラオ「分かりますか?僕が不死だとお婆ちゃんも死なないし、能力が使えない」

タラオ「せっかくの能力なんですから、使わないと勿体無いですよね?僕はその手助けをしたまででです」

タラオ「言ったでしょ、この戦いも僕にとってはお遊び^^ 使ってないチカラがあるんなら、見たいじゃあないですか」

カツオ「じゃあ、もう良いだろ。満足したろ?母さんも……ワカメも……返して、くれよ……」

タラオ「いや、死人がポンポン生き返ったらつまんないでしょ?」

波平「お前が言うか」

カツオ「ん? ……待てよ、タラちゃん」

 タラオ『あっ、でも、もし僕を殺したら……全部元に戻るかもしれませんよ^^』

 波平『!!』

 カツオ『タラちゃんを、殺せば……ワカメ、が……』

カツオ「お前は生き返ったが……一度死んだ!全部元に戻るんじゃ……」

タラオ「あは、戻りませんでしたねぇ」

カツオ「……は?」

タラオ「で?」


タラオ「それが何か?」

カツオ「な……!!」

タラオ「僕の『かもしれない』を信じきっていたカツオお兄ちゃんには、キツイ話ですかねぇ」

カツオ(タラちゃんを殺せば……全部、解決すると思っていた)

タラオ「僕を殺したところで、何もない。しかも僕は生き返る。何度だってね」

カツオ(でもそれは単なる思い込み……いや、『逃げ』だった)

タラオ「カツオお兄ちゃん…………なんのために戦ってるんですか?」

カツオ「ぼく、は……」

カツオ(気付いてしまった。この戦いに………………意味なんか、ない)

タラオ「ふふふ、言葉もないですか。良い気味です。あんたいつも、煩くって仕方なかったですから^^」

タラオ「そのまま永遠に口を聞けなくしてあげるです。パンパカパーン!第三の犠牲者は、カツオお兄ちゃんに決定!」

タラオ「僕の蹴り一発で、内蔵ぶちまけジ・エンドです^^」ブォン

カツオ「あ……あぅ……」

波平「うおおおおっ!!!!!」

タラオ「!」


     バゴォ


タラオ「……」ズザァァァ

カツオ「父、さん……」

波平「……カツオ、前を見るのだ」

     【超 髪 槌】

波平「戦う理由なら、母さんやワカメの敵討ちと、今後の平和な生活のため。それで十分だ」

カツオ「でも……聞いてたでしょ!?殺しても生き返るんだよ!?」

波平「ならば、殺さなければ良い」

カツオ「えっ……」

波平「鍵はお前だ、カツオ」


波平「お前がいれば、タラちゃんを倒せるんだ!」

カツオ「僕、が……?」

波平「わしがなんとか隙を作る」ボソッ

カツオ「そうか……うん!僕、やるよ!」

タラオ「……へぇ、まだ戦う気があるんですか」

タラオ「面白い……面白いです!」

波平「復活する気が失せるまで、殺し続けてやるさ」

波平「家族を殺した罪は重い!お前には、あいつら以上の苦しみを味わってもらうぞ」

タラオ「良いですねぇ、家族愛。らーぶ らーぶ(笑)」

タラオ「でもね、忘れたですか?あなたたち、お婆ちゃんと三人がかりでも僕の相手にならなかったんですよ?」

タラオ「たった二人で、僕を倒すなんて、100%無理ですぐっ!?」ドゴッ

波平(タラちゃんが、殴られた……!?)

マスオ「なら、4人ならどうだい?」スタッ

サザエ「母さんは……いないのね」

波平「マスオくん!」

カツオ「姉さん!」

マスオ「遅くなってしまってすみません。もう準備はできました」

マスオ「体力も……心もね」

波平「マスオくん……すまん。母さんは」

マスオ「言わなくても、状況を見れば分かりますよ。今、お義母さんが僕たちにしてほしいのは、悲しむことではありません。タラちゃんを………あいつを倒すことです」

波平「強くなったな、マスオくん。だが、闇雲に戦っても勝てない。作戦を話したいが……タラちゃんに聞こえないよう、小さな声で」

サザエ「『三三重×3シェルター』!」

タラオ「!」

ガシャァン

サザエ「……小さめの貝でタラちゃんの周囲を囲んで、閉じ込めたわ」

サザエ「あの狭さじゃ、レバーを出現させて動かすのは困難……なはず」

サザエ「とにかく、これでタラちゃんにこっちの声は聞こえないわ。作戦、話すなら今よ」

波平「ああ……ありがとう。では、これからの作戦を伝える」

 

マスオ「……なるほど、殺しても生き返る、ですか。確かにそれじゃあどうしようも……! いや、あるか」

波平「うむ、カツオがいればな」

波平「カツオの能力『戻り鰹』。それを使いタラちゃんを極限まで戻せば、存在そのものを消せるはずだ」

波平「そうでなくとも、能力に目覚める前まで戻せれば、あとはどうとでもなる」

マスオ「つまり僕らは、カツオくんがタラチャンに触れるために、囮として隙を作れば良いんですね」

波平「左様」

マスオ「それなら、僕に任せてください」

波平「いや、カツオ以外の全員でやる。タラちゃんの目を引く人数は多いほうが良い」

マスオ「なるほど人数、ね。それならやはり僕だけで良い」

波平「なに……?」

マスオ(ワカメちゃんに続きお義母さんまでやられた……この怒りは、僕を強くする)

マスオ「『ますます増す男』……人数!!」

波平「おお……!」

マスオ×1000「僕そのものを増しました。これで人数は十分ですよね。カツオくん、僕に紛れてタラちゃんを」

カツオ「う、うん、分かったよ」


シュンッ


マスオ×1000「よし、サザエが盾を消してタラちゃんが出てきた!今だ、やるぞ!」タッ

サザエ「あれ……? 私、盾、消したつもりないんだけど」

サザエ(あの狭さじゃレバーなんか出せないはずだし、消えるなんておかしい……)

サザエ(ま、良いタイミングみたいだったし、いっか)

タラオ「……」

マスオ×1000「総攻撃だ!!!」

タラオ「……」カコン


シュンッ



マスオ「………あ、あれぇ?」

マスオ「一人に……戻った? も、もう一度! 『ますます増す男』!」

マスオ「………………嘘……だろ……」

サザエ「あなたも、なのね。マスオさん」

マスオ「サザエ……君もかい?」

サザエ「さっきから、何度もやってるわ。でも、出ないのよ」

サザエ「盾が……! “チカラ”が……! 使えないのよ!!!」

カツオ「う……おぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」ダッ

タラオ「……」カコン

カツオ「戻れ!戻れ!『戻り鰹』ォォォォ!!!!」ペタ ペタ ペタ

タラオ「ふふふ……何やってるですか? 僕の体をペタペタ触って」

カツオ「あ……ああ……」

マスオ「まずい……こりゃ本気で、まずいよぉ」

サザエ「タラちゃんは……私たちの“チカラ”を……」



サザエ「消したって……言うの?」

タラオ「あーっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっは^^^^^^」ケラケラ

タラオ「消した?笑わせるですねぇ」

マスオ「でも現に、僕たちは“チカラ”が使えなくなった!」

サザエ「そうよ!私たちの“チカラ”、返して!!」

タラオ「……はぁ、どんだけめでたい人達なんですか」

タラオ「“チカラ”はねぇ、目覚めること自体が才能ある人にしか有り得ないものなんですよ」

タラオ「自分達に才能があるとでも思ってたんですか?平凡極まるあなたたちが去年同時に“チカラ”に目覚めたのは、偶然だとでも思ってたんですか?」

マスオ「ま……まさか!僕たちの“チカラ”は、タラちゃん、君が……」

タラオ「……僕がさっきしたことは、去年使った後小さくしてポケットに入れておいたレバーを3つ、逆に倒しただけ」

タラオ「良い夢……見られましたか?^^」

波平(さっきから……違和感は、感じていた)

波平(何故タラちゃんは、母さんの能力を知り事前に対策することが出来たんだ……と)

波平(今、分かった。タラちゃんは……わしらの“チカラ”を……全部知ってたんだ)


タラオ「お前たちの“チカラ”はね、僕が作ってやったんです^^」


波平(何故なら…………それは、自分が作ったものだ……か……ら…………)

マスオ「タラちゃん……君は、どこまで僕たちをおちょくれば気が済むんだい……」ガクッ

波平(なんだ? 意識が……遠退いて…………)

タラオ「別に僕は、“チカラ”を得たとき、皆も能力者だったら楽しいかなーって思っただけですよ」

タラオ「ただもう見飽きたんで、あるべき形に戻しただけです。何が悪いですか?」

カツオ「くそ……ムカつくやつだよ、お前は。……あれ、お父さん?」

サザエ「え……お父さん!」

タラオ「寝ちゃってますねぇ。不細工な寝顔です^^」

波平「……」

~???~

波平「ん」

波平(ここは……どこだ?)

波平(確かわしは、タラちゃんと戦っていて……)

波平(タラちゃんが何か喋っている時に、意識が遠退いて……)

波平(気付いたら…………ここにいた)

男「よぉ、数時間ぶり」

波平「!!」

男「また会ったな。つっても、俺が呼んだんだが」

波平「お前は……わしの“チカラ”の化身、だな」

男「ああ、そうだ。ま、そんなのはどうでも良い」

男「見てたぜ。ずっと。あのタラオってガキ、強い“悪”の心を持ってる」

波平「ああ……もう手に負えない。わしの“チカラ”、お前も直に消されるだろう」

男「はは、大丈夫だ。その心配は無い」

波平「……どういう、ことだ?」

男「お前の才能は本物だからだ」

波平「わしの才能が……本物……?」

男「あのガキの“チカラ”『タラレバー』は、有り得ないことを実現する能力」

男「言い換えれば、有り得ることは実現できないんだ」

男「才能のあるお前は、いつ“チカラ”に目覚めてもおかしくなかった。だから去年、皆がタラオによって“チカラ”に目覚めさせられた時、お前だけは目覚めなかった」

男「自分の“チカラ”で出来ないことは無いと思っていたタラオはそれを腹立たしく思ったのだろう。そこで、意地でもお前を“チカラ”に目覚めさせようとした」

男「“チカラ”はピンチをきっかけに目覚めることが多いからな。奴はロボットを使い、お前を襲わせた」

波平「それが、事の発端だったのか……」

男「ああ。そして“チカラ”ってのは気まぐれでな。才能があっても、いつ“チカラ”を失うか分からない」

男「つまりお前が“チカラ”を失うのも……有り得ること、ってわけだ」

波平「だからタラちゃんに“チカラ”を消される心配もない、と」

男「そういうこった」

波平「…………しかし」

波平「わしの“チカラ”だけ残っていても……どうすることも……」

男「……お前は自分の能力についてどのくらい知ってるんだ?」

波平「……髪を強い武器に変える。役目を果たせばその武器は消える……といったところか」

男「大体合ってるな。じゃあ、能力名はどうだ?」

波平「……そう言えば、他の皆の“チカラ”には名前があるのに、わしのには無いな」

男「無いわけじゃないんだ。ただ、俺が伝え忘れてただけだ」

男「その能力の……真の意味も、な」

男「お前の“チカラ”は髪を武器と成すことだと伝えたが……正確には『髪を以て事を成す』ことなんだ」

男「武器はあくまで事を成すための道具に過ぎない。するべきことをすれば消える」

男「お前のそれは導きの“チカラ”。お前の最大の武器は、いつだってお前の中にある」

波平「わしの最大の……武器……?」

男「……さあ、行ってこい。話すべきことはほぼ話した」

波平「ああ……皆が待っている。世話になったな」

男「最後に一つ、聞いてってくれ」

波平「うむ」スタスタ


男「髪を以て事を成す、お前の“チカラ”の名は――――――」






 

タラオ「ははははは、なんですかそれ、パンチですか?」

マスオ「くそう、くそう」ヘナン ペコン

タラオ「無駄無駄、“チカラ”の無いパパなんて……中学生より弱いですよ!」バゴォ

マスオ「うッ……!? ゲホッゲホッ」

サザエ「あなた!!」

タラオ「皆良~い顔だ!!絶望!作った変顔なんかの比じゃないほど面白い、偽りの無い表情! ……最高です^^」

カツオ(……あ)

波平「……」スタスタ

カツオ(父さん、起きてたんだ……)

波平「……」スゥー

タラオ「おや、おはようです^^ おじいちゃん」

波平「……」ピタッ





波平「バッカモーーーーーーーーン!!!!!!!!!」

タラオ「!!」ピリピリ

マスオ「お義父さん……」
サザエ「父さん……」


波平「……タラオよ、わしが間違っていた」

タラオ「……は?」

波平「お前は悪いやつ、だからいなくなればいい……こんな考え、わしらしくないな」

波平「悪いやつ、間違ったやつがいるのなら、叱りつけて反省させる」

波平「この頑固さが……わしの最大の武器だったというのに」

カツオ「父さん……」

波平「さて…………」スッ

ブチッ

タラオ(! てっぺんの毛を……)

波平「お前のその腐った性根……わしの“チカラ”で叩き直してやる」



波平「 『髪成親父』 !!!」

タラオ「……その髪、大切なんじゃなかったですか?」

波平「だからこそ、どの髪よりもわしの思いが詰まっておる」

波平「全てをこの髪に……託す」グッ

スゥ

タラオ「……あれ? 髪、消えたですね」

波平「消えたのではない。わしの最大の武器として……ココに、来たのだ」トントン

タラオ( 心 か )

波平「お前はやり過ぎた……」バチバチ

カツオ「父さんの体から……電気が……」

波平「わしの雷は、悪の心を浄化する」

波平「……待ってろよタラちゃん、今、更生させてやる」

プルル…プルルル
俺「はい、もしもし」
西濃「おるかーー?」
俺「おるでーー!」
西濃「よーし、おるな!いくわ!」
俺「おるで!来いや!」

ピンポーン、ガチャ

西濃「ここやで、トントン(はんこ押すとこを指で叩きながら)」
俺「ここやで、トントン(荷物置くとこを指で叩きながら)」

このコピペ思い出した

タラオ(……要は、あの攻撃を食らったら良い子ちゃんになるってわけか)

タラオ(親に逆らえず、ひたすらに真面目に過ごす……そんなつまらない人生、嫌だ!)

タラオ「……なら、食らう前に、対処するですよ^^」

波平「!!」

カツオ「タラちゃんの側に、レバーが出現した!」

タラオ「みんなみんな、消えてしまえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!あははははははは^^」スッ

マスオ「まずい、間に合わな……」

???「―――――――めて」


ピタッ


タラオ「……?」


サザエ「タラちゃんの腕が……止まった?」


???「タラちゃんを―――――――止めて」

ワカメキターーーーー!?

タラオ(なんだ?僕の服が僕の腕に逆らって…………服?)

  『私はあなたを許さない!』ガシッ

タラオ「まさか……あの時……!」

   タラオ『服くらい気にした方が良いんですけどねぇ^^;』
   タラオ『幽霊、そして霊体は存在するってことにしたんです^^』


タラオ「そこに……いるのか……!?」


???「さぁ……今よ、お父さん!」



タラオ「ワカメぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」




ワカメ、波平「「終わりだ…………タラちゃん」」


タラオ「くそ……くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」


バチバチバチィ!

タラオ(ああ……)ビリビリ

タラオ(身体中を巡る、電撃……)ビリビリ

タラオ(そうか……僕は……負けたんだ……畜生……)

タラオ(……あれ?)

タラオ(僕、今まで……なんて悪いことをしてきたんだろう……)

タラオ(償わないと……死んで、償わないと……)

タラオ(その前に……壊れた町……島……人……)

タラオ(全部、元に―――――――――)







最終話『波平、タラオ、最終決戦』 完

エピローグ


タラオ「お使いに行ってくるです!」

フネ「行ってらっしゃい」

カツオ「……タラちゃん、生かしたままで、良かったの?」

波平「分からん。だが、内に宿っていた悪の心は全て浄化した」

波平「タラちゃんの能力が原因で壊れた町や、操られていたノリスケくん達も……全部、元に戻った。くだらないゲームは、全て無かったことになったのだ」

マスオ「……僕たちの記憶以外は、ですね」

波平「ああ。タラちゃんの意思で、わしらの記憶だけはそのままにしたのだ」

ワカメ「自分への、戒めのつもりなのかしら」

波平「かもな。その事件はわしら以外は誰も知らない。……とは言え、その罪は重い」

波平「わしらの記憶を残したことは、いつ殺されても良いという覚悟の表れなのかもしれん」

カツオ「僕たちが言えば、タラちゃんは自分の存在を消すことも厭わないだろうね」

波平「皆……どうする?」

フネ「今のタラちゃんは良い子です。でも私は……タラちゃんのしてきたことを許すことはできません」

フネ「だから……これからは、たっぷりと家事を手伝って貰いますよ」ニコッ

ワカメ「当然よ!」

波平「母さん……ワカメ……」

サザエ「もしこれからタラちゃんに悪の心が芽生えたら、また大変なことになるわね……」

サザエ「だから……私達がしっかりしつけるわ!」

マスオ「親として、良いことと悪いことの分別くらい、身に付けさせてやりますよ!」

波平「サザエ……マスオくん……」

カツオ「ふふ……決まりみたいだね」

波平「ふっ……そうだな」

波平(こうして……全ては終わった)

波平(あれから毎日、我が家の食卓は七人が囲んでいる)

波平(今まで通りの日々を、わしらは幸せに過ごしている)

波平(一つ違うとすれば……わしのてっぺんの毛が無いことくらい、か。ははは)

波平(あの毛が無くなったことで、吹っ切れた。スキンヘッドにすることを、皆が賛成してくれた)

波平(…………今日もまた、カツオがワカメをからかい、サザエが怒って追いかける)

波平(マスオくんの肩をタラちゃんが叩き、フネは優しく見守っている)

波平(皆が笑っている。お日様も……笑っている)


波平(ルー ルルルー ルー♪)


波平「今日も……良い天気だな」





終わり

くぅ~疲れましたw これにて完結です!
実は、ネタレスしたら代行の話を持ちかけられたのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
ご厚意を無駄にするわけには行かないので流行りのネタで挑んでみた所存ですw
以下、波平達のみんなへのメッセジをどぞ

タラオ「みんな、見てくれてありがとです
ちょっと腹黒なところも見えちゃったけど・・・気にすんなです!」

花沢「いやーありがと!
私のかわいさは二十分に伝わったかな?」

サザエ「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・」

中鳥「見てくれありがとな!
正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」

波平「・・・ありがと」ファサ

では、

タラオ、花沢、サザエ、中鳥、波平、俺「皆さんありがとうございました!」



タラオ、花沢、サザエ、中鳥、波平「って、なんで俺くんが!? 改めまして、ありがとうございました!」

本当の本当に終わり

ごめんうそ
やってみたかっただけ

見てくれた人ありがとうございました!

やばいミスってた

>>308

×
中鳥「見てくれありがとな!
正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」


中鳥「見てくれありがとな!
正直、作中で言った僕の気持ちは本当だよ!」

中鳥・・・?

>>322-323
元のコピペがそんなんだったし……

でも波平のファサはおかしいな
何の音だよ

もう眠い おやすみ

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