【モバマス×遊戯王5D'sTF】コナミ「アイドルにデュエルを教えろ?」 (938)


・タッグフォース5,6の主人公コナミくんがアイドルにデュエルを教えるSSです。
・最初から5D's本編のネタバレ全開です。途中から5D's本編のキャラが一人出てくる予定です。
・↑なので5D'sしっかり見てない人はごめんね。
・デュエルの内容はあんまり期待しないでね。

よろしくお願いします。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1389976354

MC「ついに決着!!奇跡のデュエル!!」

MC「奇跡の大逆転勝利でネオ童実野シティを未来に導いたのは、我らがヒーロー、不動遊星と……」

MC「そして、コナミのタッグだあっ!!」

―――――アークレイドル内部――――――

ゾーン「私はずっと孤独だった……」

ゾーン「死んでいった仲間たち……アポリア、アンチノミー、パラドックス……」

ゾーン「彼らとの絆を思い出し自らを奮い立たせてきた……しかし、もう疲れました……」

ゾーン「私のやってきたことは……間違いだったのでしょうか?」

コナミ「ゾーン……」

遊星「お前は自分の未来を切り開こうとしてきただけだ」

遊星「お前の与えてくれた警告は、人々の胸に深く刻まれた」

遊星「俺たちがそれを忘れない限り、きっと未来は変えられる」

遊星「俺たちは、そう信じる」

ゾーン「私は……人生の最後に……新たな未来を切り開くあなたたちを……見た」

ゾーン「アポリアやアンチノミーが託した可能性を……私も……信じる事にしましょう」

ゾーン「あなたたちなら、きっとやれる……あなたたちなら……人々を導く事ができる」

遊星「だが、俺にはまだやることが残っている」

ゾーン「死ぬつもり……なのですね」

遊星「アークレイドルを浮上させるには……マイナス回転をしているモーメントにプラス回転をしているモーメントをぶつける必要がある」

遊星「それが……俺の最後の役目だ」

コナミ「……!!」ダッ!

遊星「……待て、コナミ!何をするつもりだ!」

遊星「!!コナミ!?お前まさか!」

コナミ「遊星、お前は皆の希望だ……!だから生きなくちゃいけない!」

遊星「おい!待つんだコナミ!」

コナミ「うおおおぉぉぉぉぉ……!!」

ズォォォォォォォォ………

コナミ「!?」

遊星「何だあの歪みは!?」

ゾーン「……いかん!」

コナミ「……!?歪みに……巻き込まれる……!?」ズズズズズズ……

遊星「コナミ!コナミーーーーーー!!!」

…………
………
……

コナミ「……っ……頭 痛ぇ……」

???「あっ、気が付いたんですね!」

コナミ「……お姉さん……誰?」

お姉さん「誰って……こっちが聞きたいくらいです!何かドサッって物音が聞こえたと思ったらあなたが倒れてて……!!」

コナミ「……!?……ここは?」

お姉さん「とりあえず無事そうですね……しばらく呼びかけても起きなくてどうしようかと思ったんですよ!」

コナミ「……!そうだ、アークレイドルは!?遊星達は……っ!?」

お姉さん「あっ、まだ安静にしないとダメですよ!ちょっと社長呼んできますから!あっでも救急車の方が先かな?社長ー!!」ガチャッ

コナミ「……」

コナミ(なんだここは……)

コナミ(建物の中に人がいた……避難がどうこうって感じでもなかったし……アークレイドルは消えたって事か……?)

コナミ(ひとまずはここがどこなのかっていったところだが……)

コナミ「……後で顔出して謝ればいいか」ガチャッ





コナミ「外に出てみたはいいものの……」

コナミ「ほんと見た事ねぇ建物ばかりだ」

コナミ「シティの方に落ちたのかと思ってたけど、そんな感じでもねぇし……」

コナミ「ていうかここはほんとにネオ童実野シティなのか……?」

コナミ「持ち物は……デュエルディスクとデッキだけか」

コナミ「とりあえず治安維持局にでもかけこんでみるか……お?アレは……」

イラッシャイマセー

コナミ(カードショップがあって入らない決闘者がいるだろうか、いやいない!)

コナミ(かばんも持ってこれなかったし、ちょっと補充しとかないとな)

コナミ「……なんだこれ?」

コナミ(征竜に魔導……水精鱗……?見た事ないカードばかりだ……)

コナミ(エクシーズモンスターも俺が知らないカードばかり……だが)

コナミ(エフェクトヴェーラー……禁じられた聖槍……見慣れたカードも置いてはいるか……)

コナミ(……アークレイドルは未来のネオ童実野シティ)

コナミ(まさか未来の世界に飛ばされた……!?)

コナミ(……まぁ、カードショップに来たからには)スミマセーン

アリガトウゴザイマシター

コナミ「まさかDPが使えないとは思わなかった」

コナミ「ひょっとして今の俺って文無しと同じなんじゃ……」

コナミ「くそ……ただでさえ知らないところに飛ばされたってのに」

コナミ「早く戻る方法見つけないと……」

女の子「わあああああどいてどいてえええええ!!」

コナミ「ん?」

       どーん!!    ばさばさっ

女の子「いったたー……あぁデッキが!」

コナミ「……っ悪い、大丈夫だったか?」

女の子「は、はい!大丈夫です!」

コナミ「ごめんな、拾うの手伝うよ」

女の子「すみません、ありがとうございます!」

コナミ(これ……デッキか……?)

男性「おいおい、早くしないと!」

女の子「あ、そうでした!ごめんなさい、私急がないと!」

コナミ「お、おお、気を付けてな」

コナミ「(何か嵐のように去って行ったな……)」グゥゥ~

コナミ「……腹減った」

…………
………
……

コナミ「駄目だ……知ってる人も建物も何もない」

コナミ「一体何なんだよここは……」

「お願いします!どうかチャンスを下さい!」

コナミ「ん?あれってさっきの……」


ディレクター「そうは言っても、もう屋外オーディションは終わってんだよ!」

男性「遅れてしまった事は謝ります!しかし確かに伝えられた集合場所に……」

ディレクター「あぁ?お前、自分が勝手に犯したミスをこっちのせいにするつもりか?」

男性「そ、それは……」

コナミ(何かもめてんなぁ……)

ディレクター「ああそうだ、俺とのデュエルに勝てれば、もう一度チャンスをやるのを考えてやるよ」

コナミ「デュエル!?」ピキーン

女の子「ほんとですか!?」

ディレクター「ああ、ただしお前が負ければ……どうなるか分かってるな?」

女の子「えっ……」

ディレクター「当然だ、こちらが譲歩してお前らにチャンスを与えるんだ」

ディレクター「ペナルティがない方がおかしいだろう?」

ディレクター「本来、芸能人として時間を疎かにする事は最もやってはいけない事だ」

ディレクター「当然……集合場所を間違えて教えられた等と言い訳する事もなぁ?」

男性「くっ……」

コナミ「……」

ディレクター「お前が負ければ、今後一切お前らの事務所にはウチの局での仕事はやらせん」

女の子「そ、そんな……!」

ディレクター「この業界で一番大切なものは信用だ、それをお前らは踏みにじった、当然だ」

男性「っ……!!」

ディレクター「ま、遅れてしまった事が事実だと潔く認めれば今回はオーディションを受けられないって程度で見逃してやるよ」

ディレクター「場所もろくに覚えられない無能プロデューサーに持ってこれる仕事なんてあるか分からんがなぁ?」

女の子「……!!」ギリッ

女の子「……わかりました、私やりま「ちょっと待て」

女の子「えっ?」

コナミ「そのデュエル、俺にやらせろよ」

男性「君は……?」

ディレクター「なんだお前は?」

女の子「あなたさっきの!?」

コナミ「誰だっていいだろ?俺が負けたら、お前の言うとおりにすればいい」

男性「……お前何言って!?」

ディレクター「……ガキ、何のつもりだ?」

コナミ「いやー試したいデッキがあってさ、そこにちょうどよさそうな実験台がいたから」

ディレクター「何……?」

女の子「ちょ、ちょっと……!」アワアワ

コナミ「だってお前、デュエルディスク持ってるって事はデュエルするんだろ?何かその子は持ってないみたいだからさ」

コナミ「いいだろ?俺が代理って事で?」

ディレクター「……ふん、いいだろう」

男性「!!」

ディレクター「お前が誰だかは知らんが、俺は芸能界の常識をわきまえてない奴らを追放できればいいだけだからなぁ!」

ディレクター「ついでに言葉遣いのなってない世間知らずのガキに灸を据えてやるよ」

コナミ「俺が勝てば、こいつらに仕事のチャンスをやるって事でいいんだな?」

ディレクター「ハッ、お前が俺に勝てればな、だがなぜこいつらを庇う?お前にメリットはないだろう?」

コナミ「別に?俺はただ……」



コナミ「デュエルが出来ればそれでいいんだよ」

キリがいいんで寝ます。
デュエルパートは書いてるんで明日には投下できるとおもいますー。

女の子「……あの」

コナミ「何だ?」

女の子「何で私にデュエルさせてくれなかったんですか?」

コナミ「……マジであのまとまりのないデッキで勝つつもりだったのか?」

女の子「っ!でもしょうがないんです!私の事務所はカードにかけられるお金がないから……だけど!」

コナミ「分かってるよ、あいつの事バカにされて怒ったんだろ?」

女の子「うっ……」

コナミ「まぁ心配すんなって、ついでにお前らの仕事もなんとかしてやるからよ」

女の子「……ついで?」



コナミ「よし、俺はいつでもいいぜ」

ディレクター「ふん、ガキが……身の程を思い知らせてやる」




コナミ・ディレクター「「デュエル!」」

コナミ・ディレクター「「デュエル!」」

コナミ「俺の先攻!ドロー!」手札6

コナミ「スクラップ・ビーストを召喚!」

《スクラップ・ビースト/Scrap Beast》
チューナー(効果モンスター)
星4/地属性/獣族/攻1600/守1300
フィールド上に表側守備表示で存在する
このカードが攻撃対象に選択された場合、
バトルフェイズ終了時にこのカードを破壊する。
このカードが「スクラップ」と名のついた
カードの効果によって破壊され墓地へ送られた場合、
「スクラップ・ビースト」以外の自分の墓地に存在する
「スクラップ」と名のついたモンスター1体を選択して手札に加える事ができる。

ビースト攻1600

コナミ「カードを一枚伏せてターン終了!」

ディレクター「俺のターン!ドロー!」手札6

ディレクター(奴の場には攻撃力1600と伏せカードが一枚だけ……大人をナメるとどうなるか教えてやる!)

ディレクター「俺はサイクロンを発動!」

《サイクロン/Mystical Space Typhoon》
速攻魔法 フィールド上の魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。


ディレクター「お前の伏せカードを破壊する!これでお前を守るものは……」

コナミ「チェーンして速攻魔法、スクラップ・スコールを発動!」

《スクラップ・スコール/Scrapstorm》
速攻魔法 自分フィールド上に表側表示で存在する「スクラップ」と名のついた モンスター1体を選択して発動する。 自分のデッキから「スクラップ」と名のついたモンスター1体を 墓地へ送り、カードを1枚ドローする。 その後、選択したモンスターを破壊する。


コナミ「俺はデッキから、スクラップ・キマイラを墓地へ送る!そして一枚ドロー!」

コナミ「そして、場のスクラップ・ビーストを破壊!」バリーン

ディレクター「ハッ!自分から破壊だと?頭いかれてんのか?」

コナミ「あわてんなって、ここでビーストの効果を発動!」

コナミ「スクラップと名のついたカードの効果で破壊されたとき、このカード以外のスクラップモンスター一体を墓地から手札に加える!」

コナミ「俺はスクラップ・キマイラを手札に!」

ディレクター「何を手札に加えようが、お前の場はこれでがら空きだぜ!」

ディレクター「俺は魔法カード、七星の宝刀を発動!」

《七星(しちせい)の宝刀(ほうとう)/Sacred Sword of Seven Stars》
通常魔法
手札または自分フィールド上に表側表示で存在する、
レベル7モンスター1体をゲームから除外して発動できる。
デッキからカードを2枚ドローする。
「七星の宝刀」は1ターンに1枚しか発動できない。

ディレクター「俺は手札の瀑征竜タイダルを除外し、二枚ドロー!」

コナミ(征竜……あのカードは!)

ディレクター「ここで、瀑征竜タイダルの効果を発動!」

《瀑征竜-タイダル/Tidal, Dragon Ruler of Waterfalls》
効果モンスター
星7/水属性/ドラゴン族/攻2600/守2000
自分の手札・墓地からこのカード以外のドラゴン族
または水属性のモンスターを合計2体除外して発動できる。
このカードを手札・墓地から特殊召喚する。
特殊召喚したこのカードは相手のエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。
また、このカードと水属性モンスター1体を手札から墓地へ捨てる事で、
デッキからモンスター1体を墓地へ送る。
このカードが除外された場合、
デッキからドラゴン族・水属性モンスター1体を手札に加える事ができる。
「瀑征竜-タイダル」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

ディレクター「このカードが除外された事で、俺はデッキからタイダルを手札に加える!」

ディレクター「さらに俺はガード・オブ・フレムベルを召喚!」

《ガード・オブ・フレムベル/Flamvell Guard》
チューナー(通常モンスター) 星1/炎属性/ドラゴン族/攻 100/守2000
炎を自在に操る事ができる、フレムベルの護衛戦士。 灼熱のバリアを作り出して敵の攻撃を跳ね返す。

ディレクター「そしてこのカードを除外し、現れろ!レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン!」

《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン/Red-Eyes Darkness Metal Dragon》
効果モンスター(制限カード) 星10/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守2400
このカードは自分フィールド上に表側表示で存在するドラゴン族モンスター1体を ゲームから除外し、
手札から特殊召喚できる。 1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に手札または自分の墓地から
「レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン」以外の ドラゴン族モンスター1体を特殊召喚できる。

レダメ攻2800

コナミ(ちっ……そんなもんも入ってんのか)

ディレクター「ダークネスメタルドラゴンの効果で、手札のタイダルを特殊召喚!」

タイダル攻2600

ディレクター「さらにさらにィ!豪華特典として、手札の焔征竜ブラスターの効果!」

《焔征竜-ブラスター/Blaster, Dragon Ruler of Infernos》
効果モンスター
星7/炎属性/ドラゴン族/攻2800/守1800
自分の手札・墓地からこのカード以外のドラゴン族
または炎属性のモンスターを合計2体除外して発動できる。
このカードを手札・墓地から特殊召喚する。
特殊召喚したこのカードは相手のエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。
また、このカードと炎属性モンスター1体を手札から墓地へ捨てる事で、
フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。
このカードが除外された場合、
デッキからドラゴン族・炎属性モンスター1体を手札に加える事ができる。
「焔征竜-ブラスター」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

ディレクター「俺は手札の嵐征竜テンペスト、巖征竜レドックスを除外して、ブラスターを特殊召喚する!」

ブラスター攻2800

ディレクター「そして、テンペスト、レドックスのそれぞれの効果を発動!」

《嵐征竜-テンペスト/Tempest, Dragon Ruler of Storms》
効果モンスター
星7/風属性/ドラゴン族/攻2400/守2200
自分の手札・墓地からこのカード以外のドラゴン族
または風属性のモンスターを合計2体除外して発動できる。
このカードを手札・墓地から特殊召喚する。
特殊召喚したこのカードは相手のエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。
また、このカードと風属性モンスター1体を手札から墓地へ捨てる事で、
デッキからドラゴン族モンスター1体を手札に加える。
このカードが除外された場合、
デッキからドラゴン族・風属性モンスター1体を手札に加える事ができる。
「嵐征竜-テンペスト」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

《巌征竜-レドックス/Redox, Dragon Ruler of Boulders》
効果モンスター
星7/地属性/ドラゴン族/攻1600/守3000
自分の手札・墓地からこのカード以外のドラゴン族
または地属性のモンスターを合計2体除外して発動できる。
このカードを手札・墓地から特殊召喚する。
特殊召喚したこのカードは相手のエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。
また、このカードと地属性モンスター1体を手札から墓地へ捨てる事で、
自分の墓地のモンスター1体を選択して特殊召喚する。
このカードが除外された場合、
デッキからドラゴン族・地属性モンスター1体を手札に加える事ができる。
「巌征竜-レドックス」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

ディレクター「デッキからテンペスト、レドックスを手札に加える!」

コナミ(いきなり上級モンスターが3体……!)

ディレクター「場のモンスターの合計攻撃力は8200!どういう事か分かるよなぁ……!」

女の子「そ、そんな……」

男性「攻撃が直撃すればあいつの負けだ!」

ディレクター「今更あやまっても遅いんだよ!3体のドラゴンで総攻撃!」

コナミ「……!!」

ドガアアアアアアアアアアアン……!!

女の子「嘘……」

男性「!いや、あれは……!」

バトルフェーダー守0

コナミ「俺はお前のモンスターの攻撃時に、手札のバトルフェーダーの効果を発動させた!」

《バトルフェーダー/Battle Fader》
効果モンスター 星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0 相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、バトルフェイズを終了する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。

コナミ「お前のバトルフェイズは終わりだ!」

女の子「ふぅ~……」

男性「何とか凌いだか……」

ディレクター「ふん……だがこれで終わりじゃねえぞ」

コナミ「何……!?」

ディレクター「メインフェイズ2!俺はブラスターとタイダルの2体でオーバーレイ!」

コナミ(オーバーレイ……エクシーズ召喚か!)

ディレクター「エクシーズ召喚!来い!幻獣機ドラゴサック!」

《幻獣機(げんじゅうき)ドラゴサック/Mecha Phantom Beast Dracossack》
エクシーズ・効果モンスター ランク7/風属性/機械族/攻2600/守2200
レベル7モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
自分フィールド上に「幻獣機トークン」 (機械族・風・星3・攻/守0)2体を特殊召喚する。
自分フィールド上にトークンが存在する限り、 このカードは戦闘及びカードの効果では破壊されない。
また、1ターンに1度、自分フィールド上の 「幻獣機」と名のついたモンスター1体をリリースして発動できる。
フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。 この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。

ドラゴサック攻2600

コナミ(また知らないモンスターを……!)

ディレクター「ドラゴサックの効果発動!オーバーレイユニットを一つ使い、幻獣機トークンを2体特殊召喚!」

トークン×2守0

ディレクター「さらにドラゴサックのもう一つの効果を発動!幻獣機トークンを1体リリースし、お前のバトルフェーダーを破壊する!」

バトルフェーダー「」チュドーン

ディレクター「ドラゴサックはトークンがいる限り破壊はできない!このターンを凌いだところで意味がないんだよ!」

ディレクター「さぁ、お前のターンだ!」

コナミLP8000手札5
フィールド なし
ディレクターLP8000手札2
フィールド
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン、幻獣機ドラゴサック(ORU1)、幻獣機トークン

腹減ったんでここで一旦切ります。続きは夕方にでも。
このSSはコナミ君がTF時空から現在のカードプールの世界に来てしまったっていう設定なんで
今のカードばんばん出てきます。説明不足ですんません。

レスありです。励みになります。
カード効果は相手に言われずとも確認できるという事でいいと思います。

それでは再開~

コナミ「俺のターン、ドロー!」手札6

コナミ(確かに相手のフィールドは強力だが、これだけ手札が揃っていれば……!)

コナミ「スクラップ・キマイラを召喚!」

《スクラップ・キマイラ/Scrap Chimera》 †
効果モンスター 星4/地属性/獣族/攻1700/守 500
このカードが召喚に成功した時、 自分の墓地に存在する「スクラップ」と名のついた
チューナー1体を選択して特殊召喚する事ができる。 このカードをシンクロ素材とする場合、
「スクラップ」と名のついたモンスターのシンクロ召喚にしか使用できず、
他のシンクロ素材モンスターは全て「スクラップ」と名のついたモンスターでなければならない。

キマイラ攻1700

コナミ「キマイラの召喚に成功したとき!スクラップチューナー一体を墓地から特殊召喚できる!」

コナミ「だが俺は、この効果にチェーンして手札のカゲトカゲの効果を発動!」

《カゲトカゲ/Kagetokage》 †
効果モンスター 星4/闇属性/爬虫類族/攻1100/守1500
このカードは通常召喚できない。自分がレベル4モンスターの召喚に成功した時、
このカードを手札から特殊召喚できる。 このカードはシンクロ素材にできない。

ディレクター「何!」

女の子「これは……!」

コナミ「まずはカゲトカゲの効果!レベル4モンスターの召喚に成功した時、特殊召喚できる!」

カゲトカゲ攻1100

コナミ「そしてキマイラの効果!甦れ!スクラップ・ビースト!」

ビースト攻1600

コナミ「さぁ行くぜ!レベル4のキマイラに、レベル4のビーストをチューニング!」

☆4+☆4=☆8

コナミ「シンクロ召喚!来い!スクラップ・ドラゴン!」

《スクラップ・ドラゴン/Scrap Dragon》
シンクロ・効果モンスター 星8/地属性/ドラゴン族/攻2800/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
1ターンに1度、自分及び相手フィールド上に存在するカードを
1枚ずつ選択して発動する事ができる。 選択したカードを破壊する。
このカードが相手によって破壊され墓地へ送られた時、
シンクロモンスター以外の自分の墓地に存在する
「スクラップ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。

スクラップ・ドラゴン攻2800

コナミ「俺はカードを一枚伏せ、スクラップ・ドラゴンの効果を発動!俺の伏せカードと、レッドアイズを破壊する!」バリーン

ディレクター「何!?レッドアイズが……!」バリーン

コナミ「バトルフェイズ!カゲトカゲでトークンを攻撃!」

トークン「」バリーン

コナミ「これでドラゴサックの破壊耐性は消えた!スクラップドラゴンでドラゴサックを攻撃!」

ディレクター「くっ……」LP7800

女の子「すごい……あっという間に逆転しちゃった!」

男性「あいつ……」

コナミ「俺はこれでターンエンド!」

ディレクター「ちっ……いい気になるなよ !俺のターン!ドロー!」手札3

ディレクター「ククク……どうやら調子に乗るのはそこまでのようだな!」

ディレクター「俺は手札のテンペストの効果で!墓地のブラスターとタイダルを除外し、特殊召喚!」

テンペスト攻2400

コナミ「!墓地のモンスターを使っても特殊召喚できるのか……!」

ディレクター「そうだ!そして除外されたブラスターとタイダルの効果を発動!ブラスターとタイダルを手札に加える!」

ディレクター「さらに手札からエフェクトヴェーラーを召喚!」

《エフェクト・ヴェーラー/Effect Veiler》
チューナー(効果モンスター)
星1/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0
このカードを手札から墓地へ送り、
相手フィールド上の効果モンスター1体を選択して発動できる。
選択した相手モンスターの効果をエンドフェイズ時まで無効にする。
この効果は相手のメインフェイズ時にのみ発動できる。

ヴェーラー攻0

ディレクター「レベル7のテンペストに、レベル1のエフェクトヴェーラーをチューニング!」

☆7+☆1=☆8

ディレクター「シンクロ召喚!来い!えん魔竜レッド・デーモン!」

《えん魔竜(まりゅう) レッド・デーモン》
シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
1ターンに1度、自分のメインフェイズ1でのみ発動できる。
このカード以外のフィールド上に表側攻撃表示で存在するモンスターを全て破壊する。
この効果を発動するターン、このカード以外のモンスターは攻撃できない。

コナミ「何!?あれはジャックの!?」

ディレクター「レッド・デーモンの効果!このカード以外の攻撃表示のモンスターを全て破壊する!」

スクラップ・ドラゴン「」ドゴーン
カゲトカゲ「」ボカーン

コナミ「レッドデーモンズドラゴンが破壊するのは守備モンスターだったはずじゃ……!?」

ディレクター「ハッ!それはこれとは別のカードの事だろうが!」

コナミ(あれはジャックしか持ってないはず……しかも本来とは異なる効果だと……どうなってんだよ!)

コナミ「だが、スクラップ・ドラゴンの効果でシンクロ以外のスクラップモンスターを墓地から特殊召喚できる!スクラップビースト!」

ビースト守1300

ディレクター「ふん、しぶとさだけは一級品だな!」

ディレクター「バトルフェイズ!レッドデーモンでスクラップビーストを攻撃!」

ビースト「」バリーン

女の子「ああ……またあの人のフィールドが全滅……」

ディレクター「さぁどうした!俺の征竜はまだデッキに眠ってるぜ?お前のガラクタ共がどれだけあがこうが、こいつらを止める事なんざできねぇよ!」

男性「くそ……」

ディレクター「残念だったなぁ!お前とそこの駆け出しアイドルがどんな関係かは知らんが、これでステージに立てる日はまた遠のく!」

ディレクター「アイドル生命の終わりが近づくって訳だ!」

女の子「うぅ……」

コナミ「何勘違いしてんだお前?」

ディレクター「あぁ?」

女の子「えっ?」

コナミ「俺とそいつはさっきそこで出会ったばかりだ、そいつがアイドルとして売れようが干されようがどうでもいい」

女の子「な、何ですかちょっと!?」

ディレクター「ほぉ……ならどうして」

コナミ「お前はデュエルを穢した」

ディレクター「何ィ?」

コナミ「デュエルってのは、権力も立場も関係ない!皆に平等に与えられたもんだ!」

コナミ「生まれた時代や言葉が違っても、自分の信念をぶつけあって他人と繋がれるもんなんだよ!」

コナミ「だがお前は自分の権力を振りかざして、デュエルで弱い奴をいたぶろうとした!」

コナミ「俺はお前を絶対に許さない!」

女の子「……!」

ディレクター「はっ!くだらん!そんな大口を叩く暇があったらさっさと俺を倒して黙らせたらどうだ?倒せればの話だがなぁ!」

コナミ「その言葉、そっくり返すぜ!俺のLPを削れずによくそんな大口を叩けるな!」

ディレクター「ふん、言ってろ!いずれお前のしつこいモンスターごと蹴散らしてやる!ターンエンド!」

コナミLP8000手札3
フィールド なし
ディレクターLP7800手札3
フィールド えん魔竜レッドデーモン

コナミ(おそらくあの征竜ってのは互いが互いのカード効果のコストになる事でアドバンテージを得られるデッキなんだ)

コナミ(1体出すのに召喚権を使わないから、チューナーを出してシンクロにつなげたり、何らかの方法でもう一体征竜を持ってきてエクシーズ召喚したりできるんだろう……)

コナミ(今は何とか凌いでるが……このままではあいつの言うとおりジリ貧だ……だが)

コナミ(奴のデッキの中心となっている4体の竜……そいつを封じれば!)

コナミ「行くぜ!俺のターン!」

ディレクター「おお、さっさとドローすればいい、どうせバカの一つ覚えみたいにあのガラクタ共を出してくるんだろう?」

コナミ「(大丈夫だ、きっとあのカードが来てくれる……!)ドロー!」手札4

女の子「……?」

男性「どうした?」

女の子「あっ、いえ!なんでも……」

女の子(あの人の右手……今一瞬光った……?)

コナミ「……よし!」

コナミ「俺は召喚僧サモンプリーストを召喚!」

《召喚僧(しょうかんそう)サモンプリースト/Summoner Monk》
効果モンスター(準制限カード) 星4/闇属性/魔法使い族/攻 800/守1600 このカードはリリースできない。 このカードは召喚・反転召喚に成功した時、守備表示になる。 1ターンに1度、手札から魔法カード1枚を捨てる事で、 デッキからレベル4モンスター1体を特殊召喚する。 この効果で特殊召喚したモンスターは、そのターン攻撃できない。

コナミ「このカードは召喚に成功した時、守備表示になる!」

サモンプリースト守1200

コナミ「そしてサモンプリーストの効果発動!手札のスクラップ・エリアを捨て、デッキからスクラップ・ビーストを特殊召喚!」

ビースト守1300

ディレクター「ふん、またそいつか、見飽きたぞ!」

コナミ「安心しろって、これで最後だから」

ディレクター「何……?」

女の子「えっ……?」

コナミ「俺はレベル4のサモンプリーストに、レベル4のビーストをチューニング!」

☆4+☆4=☆8

コナミ(ジャック……!お前のカード、俺も使わせてもらうぜ!)

コナミ「シンクロ召喚!現れろ!クリムゾン・ブレーダー!」

《クリムゾン・ブレーダー/Crimson Blader》
シンクロ・効果モンスター
星8/炎属性/戦士族/攻2800/守2600
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、
次の相手ターン、相手はレベル5以上のモンスターを召喚・特殊召喚する事ができない。

クリムゾン・ブレーダー攻2800

女の子「スクラップドラゴンじゃない……!」

ディレクター「ふん、それがどうした」

コナミ「バトルフェイズ!クリムゾン・ブレーダーでレッドデーモンを攻撃!」

ディレクター「バカが!攻撃力はこちらが上だ!」

コナミ「ダメージステップに速攻魔法!禁じられた聖槍を発動!」

《禁(きん)じられた聖槍(せいそう)/Forbidden Lance》
速攻魔法
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。
エンドフェイズ時まで、選択したモンスターの攻撃力は800ポイントダウンし、
このカード以外の魔法・罠カードの効果を受けない。

コナミ「こいつでレッドデーモンの攻撃力を800下げる!」

レッドデーモン攻3000→2200

ディレクター「くっ……!?」LP7200

コナミ「そしてクリムゾン・ブレーダーの効果発動!相手モンスターを戦闘で破壊した時、相手は次のターン、レベル5以上のモンスターをフィールドに出せない!」

ディレクター「な……何だとおおおおおお!?」

コナミ「お前のご自慢の征竜ちゃんはお留守番だぜ!これで十分だ!ターンエンド!」

ディレクター「お、俺のターン……」

ディレクター(くそ……征竜を出せないだと……ふざけるな!)

ディレクター「(だが奴の効果が発動するのはモンスターを戦闘で破壊した時……)ドロー!」手札4

ドローカード D・D・R

《D・D・R(ディファレント・ディメンション・リバイバル)/D.D.R. - Different Dimension Reincarnation》
装備魔法
手札を1枚捨て、ゲームから除外されている自分のモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターを表側攻撃表示で特殊召喚し、このカードを装備する。
このカードがフィールド上から離れた時、そのモンスターを破壊する。

ディレクター(よし、このカードを使えば征竜を2体呼べる……!)

ディレクター(このターンはモンスターを出せないが、クリムゾン・ブレーダーの効果も発動しない……!)

ディレクター(相手の直接攻撃は許してしまうが、まだLPは7200、LPが少しでも残れば……!)

ディレクター(この手札だけでもドラゴサックかビッグアイに繋がる……まだ十分逆転は可能……!)

ディレクター「俺はこのままターンエンド……」

コナミ手札1
フィールド クリムゾン・ブレーダー
ディレクター手札4
フィールド なし

コナミ「俺のターン、ドロー!」手札2

コナミ「……おい、そこのアイドル」

女の子「!は、はい!」

コナミ「お前、名前は?」

女の子「卯月……し、島村卯月、17歳です!」

コナミ「卯月か……お前、まだアイドルでいられそうだぜ」

卯月「えっ!」

ディレクター「何!?」

コナミ「死者蘇生!発動!」

《死者蘇生(ししゃそせい)/Monster Reborn》
通常魔法
自分または相手の墓地のモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターを自分フィールド上に特殊召喚する。

コナミ「お前の墓地のレッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンを特殊召喚!」

レダメ攻2800

ディレクター「くっ……俺のレッドアイズが……」

コナミ「こいつには確か特殊効果があったよなぁ?」

ディレクター「ま、まさか……」

ズズズズズズ……

スクラップ・ドラゴン攻2800

コナミ「レッドアイズの効果で、俺のスクラップ・ドラゴンを蘇生!」

コナミ「バトルフェイズ!とどめだ!全モンスターで攻撃!」

ディレクター「うわあああああぁぁぁぁぁぁ……」LP0 ピー

卯月「や、やった……!」

男性「勝っちまった……!」

デュエルパート終わったんでここで一旦切りますー。
シグナー竜の扱いはぶっちゃけ何も考えてなかったんですが
今考えてる展開とマッチしそうなので、アニメ準拠で
シグナーしか持ってないって事にしました。

ディレクター「バカな……なんでこんなガキに……!」

ディレクター「このデッキ使ってれば勝てるんじゃなかったのかよ!」

コナミ「やっぱりな」

ディレクター「あぁ!?」

コナミ「スクラップ・スコールでビーストを破壊した時、お前は意味のない行動だと言った」

コナミ「これはキマイラをサーチして次のターンのスクラップ・ドラゴンにつなげる、スクラップデッキの基本の動きだ」

コナミ「お前、そのデッキをろくに回した事どころか、デュエルモンスターズ自体やった事ないんじゃないか?」

ディレクター「……!」

コナミ「ドラゴサック……だっけ?あれだって、無理にバトルフェーダーを破壊しなければ生き残れたはずだ」

コナミ「ただ強いカードならべてりゃいいってもんじゃねぇ」

コナミ「お前にデュエルを語る資格なんざねぇよ」

ディレクター「っ……黙れ黙れ!こんなもんただのお遊びだ!約束なんざ無効「そこまでだ、ディレクター」

コナミ「ん?」

ディレクター「か、監督……」

監督「……」

卯月「監督さん……?」

監督「えーと、CGプロのモバPさんかな?」

男性「は、はい!この度はオーディションを受けさせていただく身でありながら……」

監督「あーもういいよ、とりあえず今日はもう終わりだから帰って」

モバP「で、ですが……」

監督「また別のオーディションで声をかけるからさ」

卯月「えっ……!」

モバP「本当ですか!?」

監督「うん、だってあいつが言ったんだろ?デュエルで負けたらチャンスをやるって」

ディレクター「監督!ですが……!」

監督「ディレクター……今の時代、欲しい物はデュエルで手に入れるものだ」

監督「それを承知でこのデュエルを始めたんだろう?」

監督「……そう、アイドルたちがステージを勝ち取るためにデュエルするようにな」

コナミ(デュエルでステージを勝ち取る……?)

監督「まそういう事、次はないよ?今回はあの少年に感謝しておくんだな」

モバP「は、はい!次こそよろしくお願いします!」

コナミ(何とかまるく収まったみたいだな……こっちの問題はちっとも解決してないけど)

卯月「あのっ、ありがとうございました!」

コナミ「ん?おお、仕事何とかなってよかったな」

卯月「は、はい!」

コナミ「じゃあ俺いくわ、ちょっとやる事が山ほどあるんだ」

卯月「あっ……」

コナミ(あーこれからどうすっかな……とりあえず飯と宿か……)

卯月「(もうこの人しか……!)ま、待って!」

コナミ「んん?」

卯月「わ、私に……」



卯月「私にデュエルを教えてください!」

この先はまだ書き溜めてないので今回はここまでです。
書ければまた明日投下したいと思います。

ボチボチ再開しますー

いろいろ突っ込みたいところはあると思いますが、
遊戯王だからしょうがないという寛大な心で読んでいただければと思います。

…………
………
……

ガチャッ

お姉さん「あっ卯月ちゃんお帰りなさい……あ!」

コナミ「ど、どうも……」

お姉さん「もー!何も言わずに出て行って心配してたんですよ!倒れてたんだから安静にしてないと!」

卯月「えっ!?そうだったんですか!?」

コナミ「ま、まぁち ょっとな(まさかさっきの事務所に連れてこられるとは……)」

モバP「ちひろさん、お疲れ様です」

ちひろ「あ、お疲れ様ですPさん、というか何故彼も一緒に?」

モバP「ああ、それなんですが……」

社長「おお二人ともお帰り、オーディションの方はどうだったかな?」

モバ P「社長!お疲れ様です、オーディションなんですが……」

社長「ふむ……オーディションに遅刻して仕事がパーになりそうだったところを通りすがりのデュエリストに助けてもらったと?」

ちひろ「え、それって……」

卯月「ほんとにすごかったんです!何度ピンチになってもすぐ逆転して、それで……!」

ちひろ「卯月ちゃんちょっと落ち着いて、社長、この人さっき話した……」

社長「ん?ああ、あの彼か!君、もう具合はいいのかね?」

コナミ「は、はぁ……」

社長「いやー驚いたよ!千川くんがいきなり、事務所に人がテレポートしてきたなんていうから」

ちひろ「だ、だってほんとに急に現れたんですもん!」


コナミ「あー……何かすみません、後で顔を出して謝りに来るつもりだったんだけど」

社長「いや、気にしないでくれたまえ!君がウチのアイドルを助けてくれたのかね?こちらこそ礼をいうよ!」

モバP「それで卯月が、どうしても彼をデュエルトレーナーにと」

社長「ほう、彼をね……」

コナミ(デュエルトレーナー?)

社長「とりあえず、君は一体どこからきたのかな?」

コナミ「それは……」

…………
………
……

社長「……ふむ、つまり」

モバP「デュエルの大会中に世界を滅ぼそうとする未来からの使者がやってきて」

卯月「世界の明暗を賭けたデュエルに勝ったと思ったら」

ちひろ「突然出来た空間の歪みに巻き込まれ気づいたら別の世界だったと」

4人「…………」

モバP「おいおい異世界から来たって……」コソコソ

ちひろ「やっぱり救急車呼んでた方がよかったかしら……」ヒソヒソ

卯月「ちょ、ちょっと二人共!」

社長「こらこらやめたまえ、今一番混乱しているのは彼だろう」

ちひろ「うっ……」

モバP「……すみません」

社長「ふむ……つまり、今の君には帰るところがないと?」

コナミ「まぁそうだけど……」

社長「ではどうかね?しばらくここに働きながら住むというのは?」

コナミ「マジで!?」

モバP「社長!」

ちひろ「本気ですか!?」

社長「聞いたところだと、君の世界ではデュエルモンスターズが流行していたようだが、それは君の世界に限っての事ではない」

社長「こちらでも今やデュエルモンスターズは世界中の人々が熱狂する一大エンターテイメントなんだよ」

社長「老若男女関わらず誰もがデュエルを楽しみ、デュエルモンスターズのプロリーグも存在する」

社長「そして、そのデュエルモンスターズの波はアイドル業界にも向いてきている 」

社長「デュエルライブだ」

コナミ「……デュエルライブ?」

社長「アイドルたちが自分のステージを賭けてデュエルする」

社長「今や歌って踊るだけがアイドルではない」

社長「観客を沸かせられる程のデュエルの実力もアイドルには求められている」

コナミ(デュエルでステージを勝ち取るって……こういう事かい)

社長「まぁ早い話が、アイドルにデュエルを教えてほしいという事だよ」

社長「ウチの事務所は出来てまだ日が浅い、歌やダンスのトレーナーはいるのだが、デュエルを教えられる人材が不足していてね」

社長「せっかくアイドルがレッスンしても、デュエルに勝てなければステージで踊らせてやれんのだよ」

社長「もちろん身元が分からない以上、正式に採用という訳にはいかないが」

社長「君が元の世界に戻る手段が分かるまでの間、住む所を提供する代わりにここで卯月君達のデュエルの先生となってもらうという事でどうだろう?」

コナミ「俺が……デュエルを教える?」

コナミ(突然連れてこられた別の世界……まごまごしてたら戻れないかもしれない)

コナミ(だが……)

コナミ(俺とこの世界を繋いでいるのはデュエルモンスターズだけ……か)

卯月「あのっ!」

モバP「卯月?」

卯月「私、デュエルの事はまだ全然からっきしです」

卯月「デッキの組み方も分からないし、ルールもまだあやふやで……」

卯月「でも、アイドルとして輝きたいって気持ちは本気です!」

卯月「だから!」

コナミ「あーまてまて」

卯月「ふぇっ?」

コナミ 「確かに勝ちたいって気持ちは大事だ」

コナミ「でも本当に強い奴は、勝とうとする中でデュエルを楽しんでるもんだ」

コナミ「もっと肩の力を抜け、教わるにも楽しんでやりたいだろ?」

卯月「!……それじゃあ!」

コナミ「いいぜ、やってやる」

社長「おお……!」

卯月「ほんとですか!?」

コナミ「ああ、今までいろんな奴とタッグを組んでデュエルした事はあったが、デュエルを教えるなんて初めてだしな」

コナミ「面白そうだ……俺がこいつを強くしてやる」

社長「うむ!交渉成立だな」

ちひろ「何だかとんでもない事になりましたね」

モバP「大丈夫なんですか?あんな得体の知れない奴を……」

社長「デュエルの腕は確かなのだろう?なら迷う事などない」

社長「卯月君も彼を気に入っているようだし、それに……」

ちひろ「それに?」

社長「私の目にもティン!と来たのでね」

モバP「……ティン!と来たのならしょうがないですね」

社長「自己紹介しておこう、私が社長」

モバP「俺はモバP、アイドルのプロデュースを担当している」

ち ひろ 「千川ちひろです、事務員をやってます」

卯月「島村卯月です!精一杯頑張りますので、よろしくお願いします!」

コナミ「俺はコナミ、よろしくな!」

社長「よし、そうと決まればさっそく動いてもらおう!何か必要なものはあるかな?」

コナミ「そうだな、まずは……」



グウゥ~…



コナミ「……食いもんある?」

今日はここまでです。
続きは次の土日のどこかで投下できればと思います。

真ゲスが真ゲスのままでホント安心した。

翌日

ガチャッ

コナミ「……おはよーさん」

モバP「お、起きたかコナミ、もう昼だぞ」

コナミ「へへ、わりぃわりぃ」

モバP「昨日はいろいろあったからな、眠れなかったか?」

コナミ「いや、もらったパソコンでちょっと調べものしててさ」

コナミ(そう、夕べはネットでこの世界でのデュエルモンスターズ事情を軽く調べた)

コナミ(とりあえず昨日分かった事は……)

コナミ(まずカードプールが俺の世界よりも充実しているという事)

コナミ(それも俺たちの世界のカードも残らず存在している)

コナミ(そしてもう一つ)



コナミ(遊星達シグナーの持つドラゴンがこの世界では普通に市販されている事……)

コナミ(遊星があの後世界を救っていたとしたら……英雄の使っていたカードが市販化されたって不思議じゃない)

コナミ(この世界はやっぱり……)

ちひろ「あ、コナミくん、おはようございます」

コナミ「おはようございますちひろさん……もうこんにちはだけどな」

ちひろ「ふふっ、やっぱりお疲れみたいですね」

ちひろ「そんなあなたにスタミナドリンク!今なら1本無料サービスですよ!」

コナミ「何か悪いな、じゃあ遠慮なく」ゴキュッゴキュッ

ちひろ ニコニコ

モバP(ちひろさん、新しい金づるを見つけたって顔してる)

ちひろ「Pさん、何か失礼な事考えてませんでした?」

モバP「何でもないですよ、でもあいつ今は文無しなんですから……」

ちひろ「わかってますって、今のところはサービスって事にしてますから♪」

モバP「今のところは、ねぇ……ちひろさん俺にも」

ちひろ「Pさんは100MCです♪」

モバP「ですよねー」

コナミ「ところで卯月は?」

モバP「今は近所のスタジオでレッスンしてるぞ、そろそろ終わる頃だから迎えに行くところだけど一緒に来るか?他の皆にも紹介しよう」

コナミ「ここのアイドルって一人だけじゃないのか?」

モバP「今のところ卯月を含めて6人だな、ちょっと前まではあと2人在籍してたんだが……」

モバP「一人は他の事務所から引き抜かれ、もう一人は違う道を進みたいって言って出て行った……」

コナミ「ふーん、やっぱりアイドルって大変なんだな」

モバP「俺の力量が足りなかったせいさ、ろくにアイドルさせてやれなかった……」

コナミ「でもそれって結局そいつらが決めた事なんだろ?」

モバP「……そうだな」

コナミ「?」

…………
………
……

――――レッスンスタジオ――――

トレーナー「1,2,3,4……そこ!ステップが遅れてますよ!」

モバP「お、 やってるやってる」

コナミ「へぇー、案外様になってるじゃん」

モバP「優秀なトレーナーさん達だ、お蔭で着々と実力もついてきている」

モバP「それぞれちゃんと持ち歌も持ってるし、ダンスもようやくステージに立てるレベルになってきた」

モバP「でも彼女達がそれを披露するには……」

コナミ「……デュエルで勝つしかねーって事か」

モバP「ああ、デュエルライブで勝ってファンを獲得しなければ、単独ライブもできない」

モバP「あの子達が輝けるまでもう一息なんだ、だから頼むぞ……先生」

コナミ「先生、ねぇ……」

アリガトウゴザイマシター

モバP「ちょうど終わったところだな」

卯月「Pさんお疲れ様です!あ、コナミさん! 」

コナミ「……」

卯月「……どうしました?」

コナミ「あーいや、お前ホントにアイドルだったんだなと思って」

卯月「な、何ですかそれー!ひどいです!」プンプン

コナミ「はは、悪い悪い、最初あった時は何か普通なやつだなと思ってさ、中々様になってたじゃん」

卯月「あ、ありがとうございます……」

女の子「プロデューサーさん、お疲れ様です!隣の人は?」

女の子「李衣奈ちゃん、この人もしかして卯月ちゃんが言ってた……」

モバP「うーん、じゃあ皆いる内にやっとくか!皆ちょっと集まってくれ!」

ぞろぞろ……

モバP「今日からお前らのデュエルの指導をしてくれる事になったコナミだ」

モバP「コナミ、軽く自己紹介を……」

コナミ「よし、早速デュエルすっか」

モバP「おい、自己紹介しろよ」

コナミ「何だよ?初対面の奴とは大体デュエルするもんだろ?」

モバP「はぁ……まったくデュエルバカめ」

女の子「あはは!何か面白い人が入ってきたねー!」

女の子「デュエルの先生かー!アタシも早くお姉ちゃんみたいに……」

お姉さん(あの帽子の中、どうなってるのかしら?)

モバP「まぁこんな奴だけどデュエルの腕は本物だ、仲良くしてやってくれ」

モバP「じゃー卯月以外は初めてだろうから、5人にも自己紹介してもらうか」

女の子「えへへー、じゃあトップバッターは未央ちゃんから!」

未央「本田未央、15歳ですっ!元気に明るく、トップアイドル目指して頑張りまーっす!」

智絵里「緒方智絵里です、あの…えぇと…が、頑張りますので、見捨てないでくれると…うれしい…です」

李衣菜「多田李衣菜です!ロックなアイドル目指して頑張りますので、ロックなデュエル、教えてくださいね!」

莉嘉「やっほー☆城ケ崎莉嘉でーす!お姉ちゃんみたいなカッコイイアイドル目指して頑張りまーす!」

楓「高垣楓です、あの、自己紹介とかってあまり得意じゃないので……何を話せばいいか分かりませんが、ご指導よろしくお願いします」

コナミ「おう、これからよろしくな!」

モバP「コナミにはしばらく卯月を中心に教えてもらうけど、その内他のメンバーも指導してもらうから、皆そのつもりでな」

モバP「それじゃあ皆、レッスンお疲れ様!事務所に帰ったら各自スケジュールを確認しとくように」

モバP「それとコナミと卯月は帰った後ちょっと俺のところに来てくれ、早速だが打ち合わせだ」

コナミ「打ち合わせ?」

卯月「ってことは……」





モバP「卯月の初デュエルライブの日程が決まった」

今日はここまでです。
アイドルが増えてようやくモバマスっぽくなってきましたかね。
次のデュエルパートは流れだけは出来ているので、今週末はそこまで行ければと思います。

それと最初に書き忘れていたのですが、一部ゲームオリジナルのカードが登場します。
今のところ次のデュエルでしか登場しない予定ではありますが、ご了承ください。

…………
………
……

モバP「対戦相手は280プロの前川みく、今勢いに乗ってる新人だな」

卯月「みくちゃんですか……」

コナミ「強いのか?」

モバP「新人の中では今かなり注目されている、デュエルの腕も確かだろう」

コナミ「なるほどね、相手にとって不足無しだな」

卯月「それで、日程は?」

モバP「……3日後だ」

コナミ卯月「「」」

卯月「み、み、3日しかないんですか!?」

コナミ「また急に決まったもんだな」

モバP「実は昨日社長自らデュエルライブをしてくれる事務所を探していたらしいんだよ」

モバP「そしたら280プロだけが快諾してくれてな、あっちの日程に合わせてくれれば受けるって」

コナミ「しかしなぁ……」

卯月「いくらなんでも3日って」

モバP「社長は勢いを大事にするタイプだからな、デュエルトレーナーがようやく見つかったって張り切ってたんだが……」

コナミ「まぁルールは3日あればなんとかなる……だが一番の問題は」

卯月「デッキ……ですよね」

コナミ「ああ、どうしたもんかな……」

卯月「ここにあるカードはこれで全部みたいです」

コナミ「……なるほどね」ガサガサ

コナミ(ある程度予想はしてたが……種族もカテゴリもばらばらだな)

コナミ(そして何より……)

コナミ「シンクロとエクシーズが全然無ぇ……」

卯月「うっ……やっぱりそれって無いとまずいんですか?」

コナミ「いや……別に無くても組めない事はないんだが」

コナミ(エクストラが多少充実すれば何とかなると思ってたけどこれじゃあ……)

コナミ「なぁ、思ったんだけどさ、俺のデッキを使うってのはダメなの?」

卯月「それなんですけど……デュエルライブで使われるカードは一般流通してるものとは違うんです」

コナミ「そうなのか?何が違うんだ?」

卯月「えっと、デュエルディスクのソリッドビジョンシステムに対応した加工がされてるみたいで、購入するにも取り寄せないとダメらしくて」

コナミ「?でも俺のカードは普通のカードだぜ?」

卯月「それが不思議なんです、市販されてる普通のカードがデュエルディスクで実体化できるなんて……」

卯月「あの時は突っ込む余裕なんてなかったですけど、そもそもデュエルディスクだって一般人が手に入れられる事はまずないんですよ」

コナミ(そうなのか……俺の世界では子供だって持ってるってのに)

卯月「そのデュエルディスクもイカサマ防止で運営の方から貸し出されるみたいですし、コナミさんのデッキは……」

コナミ「使えないって事か……そのデュエルライブ用のカードって、今すぐ手に入らないのか?」

卯月「発注してから早くて5日ってちひろさんが……」

コナミ「結局、ここにあるカードで何とかするしかないって事か」

コナミ「つってもエクストラも無しでカテゴリも揃えられない、組めるデッキは……ん?このカード……」ガサッ

コナミ「……あるじゃねぇか」ニヤリ

一旦中断

ライブデュエル前日

コナミ「よし、デッキの動かし方もルールも完璧だ!これで勝てるぜ、なあ卯月!」

卯月「」チーン

コナミ「……大丈夫か?」

卯月「教わるなら楽しくがいいだろって言ったくせに……」ジトー

コナミ「しょうがねぇだろ、こんなに時間がないとは思わなかったんだよ」

卯月「そうですけどぉ……」

コナミ「まぁでも、この3日間よくがんばったな」

コナミ「よし、じゃあ最後に大事な事を教えとくか」

卯月「ま、まだあるんですか……」

コナミ「はは、時間はとらねえよ、デュエルの心構えみたいなもんだ」

コナミ「卯月、お前が明日戦う相手は?」

卯月「えっ?……みくちゃんですけど」

コナミ「そう、前川みく、お前と同じ人間だ」

コナミ「デュエルってのは、お前と戦う相手がいてこそ成立するもんだ」

コナミ「デュエルはフィールド上でやるんじゃない、デュエルを作ってるのが人だって事を忘れないようにな」

卯月「人が……デュエルを作る?」

コナミ「そう、だから追いつめられた時は、フィールドだけを見ない事だ」

コナミ「……ま、今は分からなくていい、デュエルやってれば何となく分かってくるからな」

コナミ「俺から話す事はこれ位だ、明日はあの猫娘の鼻明かしてやりな」

卯月「は、はい!」

コナミ「あ、それともう一つ」

卯月「?」

コナミ「デュエルを楽しむ事、これ一番大事、いいな」

卯月「……はい!」

ライブデュエル当日

ワアアァァァァァ……!!

MC「さぁ、今宵もデュエルライブの幕が開けたーーーー!!」

MC「今宵のステージを賭けて熱いデュエルを見せてくれる、二人のアイドルを紹介するぞーー!!」

MC「まず一人目!今人気急上昇中の猫アイドル!前川みくだぁーー!!」

みく「皆ー!応援よろしくにゃーー!!」

ワアアアア…………!!

MC「そして対するは!デュエルライブ初参戦!CGプロの新人アイドル!島村卯月ーー!!」

卯月「(うわぁ、お客さんがいっぱい……)が、頑張ります!」

ウオオオオ…………!!

未央「しまむーーー!」

李衣菜「応援に来たよーーー!」

莉嘉「卯月ちゃん頑張れーーー☆」

楓「すごい熱気ですね……」

智絵里「卯月ちゃん緊張してないかな……」

モバP「コナミ、卯月は大丈夫だろうか?」ソワソワ

コナミ「何でPさんが一番緊張してんだよ」

モバP「これに勝ったら卯月の晴れ舞台なんだ!き、緊張しない訳が……」

コナミ「大丈夫だよ、アンタが育てたアイドルを信じろって」

コナミ「……楽しんで来いよ、卯月」

みく「ふふーん、初デュエルでみくを指名してくるとはいい度胸にゃ!新人だからって容赦しないにゃ!」

卯月「私だって負けません!」

卯月(そうだ、トレーナーさん達にPさんにコナミさん……私を支えてくれた皆のためにも……!)

卯月(このステージ、絶対勝ち取ってみせる!)

MC「デュエル!開始イィーーーーーー!!」


卯月みく「「デュエル(にゃ)!」」

みく「みくの先攻にゃ!ドロー!」LP8000手札6

みく「ビーストライカーを召喚!」

《ビーストライカー/Beast Striker》

効果モンスター
星4/地属性/獣族/攻1850/守400
手札を1枚捨てて発動する。
自分のデッキから「モジャ」1体を特殊召喚する。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。

ビーストライカー攻1850

コナミ(ビーストライカー……いきなり打点が高めのモンスターか)

みく「さらにカードを1枚伏せてターンエンド!」

みく「さぁ!かかってくるにゃ!」

MC「280プロ前川みく!まずは様子見と言ったところか!」

MC「さぁ、CGプロの島村卯月!注目の1ターン目は……!」

卯月「私のターン!ドローします!」LP8000手札6

卯月「……!」

卯月「私は……」



卯月「……私はこのままターンエンドです」

智絵里「えっ?」

未央「ターンエンドって……」

李衣菜「まだ何もしてないじゃん!」

莉嘉「ど、どうしちゃったの!?」

モバP「卯月……!」

コナミ「…………」

みく手札4LP8000
フィールド ビーストライカー 伏せ1
卯月手札6LP8000
フィールド なし

みく「みくのターン!」LP8000手札5

みく「何か手札がよっぽど悪いみたいだけど、容赦はしないにゃ!」

みく「ビーストライカーの効果を発動!手札を一枚捨て、デッキからモジャを特殊召喚するにゃ!」

《モジャ/Moja》
効果モンスター
星1/地属性/獣族/攻100/守100
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
自分の墓地に存在するレベル4の獣族モンスター1体を手札に加える事ができる。

モジャ守0

みく「そして今墓地に捨てたキング・オブ・ビーストの効果!モジャをリリースして特殊召喚!」

《キング・オブ・ビースト/King of the Beasts》
効果モンスター
星7/地属性/獣族/攻2500/守800
自分フィールド上に表側表示で存在する「モジャ」1体をリリースして発動する。
このカードを手札または墓地から特殊召喚する。
「キング・オブ・ビースト」はフィールド上に1体しか表側表示で存在できない。

キング・オブ・ビースト攻2500

李衣菜「うっ、あっという間に強そうなモンスターが……!」

みく(手札が悪いなんて言ったけど……)

みく(フィールドを空にしてターンエンド、何もないはずは無いにゃ)

モジャの守備力は100でしたね、失礼しました


みく「(でもとりあえずは……)まずはビーストライカーで直接攻撃するにゃ!」

卯月「(き、きた!)手札から、護封剣の剣士の効果を発動!」

《護封剣(ごふうけん)の剣士(けんし)》
効果モンスター
星8/光属性/戦士族/攻 0/守2400
相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
さらにこのカードの守備力がその攻撃モンスターの攻撃力より高い場合、
その攻撃モンスターを破壊する。
また、フィールド上のこのカードを素材として
エクシーズ召喚したモンスターは以下の効果を得る。
●このカードは1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない。

卯月「このカードは、私が直接攻撃を受ける時に手札から特殊召喚できる!」

護封剣の剣士守2400

卯月「そして攻撃モンスターの攻撃力をこのカードの守備力が上回っていれば、そのモンスターを破壊する!」

未央「おお!」

智絵里「これならビーストライカーを破壊して……」

楓「キング・オブ・ビーストの攻撃も何とかしのげる……!」

みく「それはどうかにゃ?」

卯月「えっ?」

みく「護封剣の剣士の効果にチェーンして、トラップカードを発動!」

《幻獣(げんじゅう)の角(つの)/Horn of the Phantom Beast》
通常罠
発動後このカードは攻撃力800ポイントアップの装備カードとなり、
自分フィールド上の獣族・獣戦士族モンスター1体に装備する。
装備モンスターが戦闘によって相手モンスターを破壊し
墓地へ送った時、自分のデッキからカードを1枚ドローする。

みく「幻獣の角をビーストライカーに装備!」

ビーストライカー攻1850→2650

莉佳「ビーストライカーの攻撃力が護封剣の剣士の守備力を上回った……!」

みく「これで護封剣の剣士の破壊効果は不発!」

みく「ビーストライカーで護封剣の剣士を攻撃にゃ!」

護封剣の剣士「」ウボアー

みく「幻獣の角を装備したモンスターが相手モンスターを戦闘破壊した時、カードを一枚ドローできるにゃ!」手札5

みく「そしてキング・オブ・ビーストで直接攻撃!」

卯月「うぅ……!」LP5500

みく「みくはカードを一枚伏せて終了にゃ!」

MC「前川みく、直接攻撃で大きくリードだーーー!」

未央「いきなり大ダメージ……!」

莉嘉「これ大丈夫なの……?」

楓「卯月ちゃん……」



コナミ「何不安そうな顔してんだ?」

李衣菜「えっ?」

コナミ「お前らがそんな顔してたら卯月に不安が伝わっちまうぞ」

智絵里「で、でも……」

コナミ「……お前らも立ちたいんだろ?あそこに」

5人「……!」

コナミ「たった3日だったけど、卯月はデュエルの事を覚えようと必死だったぞ」

コナミ「新人だろうが初心者だろうが、夢はかなえられるって」

コナミ「勝ってお前らの自信になりたいってさ」

未央「しまむー……」

コナミ「だからちゃんと見守ってやれ、卯月はここで終わるような真似は絶対しない」

モバP「コナミ……」

コナミ「それに卯月はちゃんと俺が教えた事を守ってるみたいだぜ」

モバP「えっ?」




卯月「私のターン……!」LP5500手札6

卯月(……!よし、これなら! )

卯月「モンスターを裏守備表示でセット!」

卯月「さらにカードを一枚伏せ、ターンエンドです!」

みく手札4LP8000
フィールド ビーストライカー(+幻獣の角) キング・オブ・ビースト 伏せ1
卯月手札4LP5500
フィールド 裏守備 伏せ1

みく「みくのターン!」LP8000手札5

みく「ふっふっふ、もうこのターンで終わっちゃうかもにゃあ……激昂のミノタウルスを召喚!」

《激昂(げきこう)のミノタウルス/Enraged Battle Ox》
効果モンスター
星4/地属性/獣戦士族/攻1700/守1000
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、
自分フィールド上の獣族・獣戦士族・鳥獣族モンスターは、
守備表示モンスターを攻撃した時にその守備力を攻撃力が
越えていれば、その数値だけ相手に戦闘ダメージを与える。

みく「この効果でビーストライカーとキング・オブ・ビーストは貫通効果を得たにゃ!」

みく「ビーストライカー!裏守備モンスターを攻撃!」

ダンディライオン守300「」ドーン

卯月「うああぁ……」LP3150

卯月「っ……でも、ダンディライオンの効果!」

《ダンディライオン/Dandylion》
効果モンスター(制限カード)
星3/地属性/植物族/攻 300/守 300
このカードが墓地へ送られた時、自分フィールド上に「綿毛トークン」
(植物族・風・星1・攻/守0)2体を守備表示で特殊召喚する。
このトークンは特殊召喚されたターン、アドバンス召喚のためにはリリースできない。

卯月「綿毛トークンを2体特殊召喚!」

綿毛守0×2

みく「幻獣の角の効果で1枚ドロー!」

モバP「壁モンスターを出した!だが……!」

みく「今更守備力0の壁を出したって、貫通効果の前には無力にゃ!」

みく「ミノタウルスとキング・オブ・ビーストで攻撃!!」

MC「これが通れば終わってしまうぞーーーー!?」

卯月「トラップカード!和睦の使者!」

《和睦(わぼく)の使者(ししゃ)/Waboku》
通常罠
このターン、相手モンスターから受ける
全ての戦闘ダメージは0になり、自分のモンスターは戦闘では破壊されない。

卯月「綿毛トークンは破壊されない!」

みく「むぅ……命拾いしたにゃ、ターンエンドにゃ!」

楓「何とか助かりましたね……」

未央「でもあんなカードがあるなら、ミノタウルスの攻撃の時に使っておけば……」

智絵里「やっぱり緊張してるのかな?」

コナミ「いや、これでいいんだ」

李衣菜「えっ?」

コナミ「卯月のやつ、次のターンに仕掛けるつもりだぜ」

アドバンス召喚軸か。

卯月「私のターン!ドロー!」LP3150手札5

卯月(コナミさん、行きます!)

卯月「冥界の宝札を発動!」

《冥界(めいかい)の宝札(ほうさつ)/Precious Cards from Beyond》
永続魔法
2体以上の生け贄を必要とする生け贄召喚に成功した時、
デッキからカードを2枚ドローする。

卯月「そしてもう一枚!進撃の帝王!」

《進撃(しんげき)の帝王(ていおう)/March of the Monarchs》
永続魔法
このカードがフィールド上に存在する限り、
自分フィールド上のアドバンス召喚したモンスターは
カードの効果の対象にならず、カードの効果では破壊されない。
また、このカードがフィールド上に存在する限り、
自分はエクストラデッキからモンスターを特殊召喚できない。

みく「あの魔法カード……!」


――――――――――

――――――

――

卯月『アドバンス召喚……ですか?』

コナミ『そう、フィールドのモンスターをリリースする事で上級モンスターを呼び出す召喚方法だな』

コナミ『お前にはこれを狙うデッキで戦ってもらう』

卯月『でも、リリースする前にモンスターが倒されちゃダメなんですよね?』

コナミ『その通りだ、アドバンス召喚は召喚権を使うから、基本的に1ターンでは狙えない』

コナミ『そこでこのデッキのポイントだが……とにかく最初はリリースを確保する事に専念するんだ』

コナミ『手札にフィールドに出せそうなモンスターがいても、アドバンス召喚に繋げられないようなら出さない事も視野に入れろ』

卯月『えっ……でもそんな事したら』

コナミ『そう、ダメージを受ける……だが今のカードプール、せっかく出したモンスターが1ターン経たずにやられるなんてザラにある』

コナミ『リリース要員がやられている間に相手のフィールドが出来上がり、ズルズルと負けに引きずり込まれる……』

コナミ『だから今回は残りのLPは気にせず、アドバンス召喚に繋ぐ事だけを考えろ』

コナミ『幸い、アドバンス召喚されたモンスターをサポートするカードはここに多くある、今回はそれを利用する……』

――

――――――

――――――――――

卯月「私は2体の綿毛トークンをリリース!」

コナミ『直接攻撃の1つや2つくれてやれ』

コナミ『リリースが揃って、フィールドが整えば……』

卯月「アドバンス召喚!」

コナミ『そこから反撃開始だ!』

卯月「お願い!究極恐獣!」

《究極恐獣(アルティメットティラノ)/Ultimate Tyranno》
効果モンスター
星8/地属性/恐竜族/攻3000/守2200
自分のバトルフェイズ開始時にこのカードが
フィールド上に表側表示で存在する場合、このカードから攻撃を行い、
相手フィールド上に存在する全てのモンスターに1回ずつ
続けて攻撃しなければならない。

究極恐獣攻3000

みく「究極恐獣……!」

莉嘉「カッコイイー!!大きな恐竜さんだぁ☆」

卯月「究極恐獣のアドバンス召喚に成功したので、カードを二枚ドローします!」手札4

卯月「さらに進撃の帝王の効果で、究極恐獣は効果の対象にならず効果破壊はできない!そして……」

卯月「究極恐獣は、相手モンスター全てに攻撃できる!」

みく「……!(進撃の帝王のせいで伏せてた奈落の落とし穴が使えないにゃあ……!)」

卯月「バトルフェイズ!まずはビーストライカーを攻撃!」

ビーストライカー「」ヒデブッ

卯月「ミノタウルスを攻撃!」

ミノタウルス「」アベシッ

卯月「そしてキング・オブ・ビーストを攻撃!」

キング・オブ・ビースト「」タワバッ

みく「にゃああああああ!?」LP5850

卯月「カードを1枚セット!」

卯月「これでターンエンドです!」

みくLP5850手札4
フィールド 伏せ1
卯月LP3150手札3
フィールド 究極恐獣 冥界の宝札 進撃の帝王 伏せ1

アルティラの弱点は『攻撃しなければならない』なんだよねぇ
しかし冥札かぁ……貴重な『禁止じゃないドロソ』なんだよねぇこれ

究極恐獣結構強い。

今日はここまでです。長い時間お付き合い頂いた方はありがとうございました。
リアルの都合で1か月程度SSを書く暇がなくなってしまいますので
がっつり更新はしばらくなくなります。
デュエルパートの後半部分はほとんど出来ているので
週に1度2、3レス程度進める事で生存報告という形にしたいと思います。

モバマスを知らない方にも読んでくださっている方がいるようですね、ありがとうございます。
そういう方もこのSSで興味を持たれたら是非始めてみてくださいね。
蘭子ちゃんって子がかわいくておススメです(ゲス顔)

>>162 つ《自分、支援するからな!》
闇に飲まれよっ!
蘭子も好きだけど、1番は十時愛梨かなー。
次点に八神マキノ 兵藤レナ 梅木音葉が好き。

乙乙
安部菜々って子がすごく可愛いよ(ステマ)

>>165
17歳(自称)のウサミン星から来たアイドルでしたね。
【レスキュー・ラビット】がイメージピッタリ。

音葉→魔人エクシーズ・音響戦士などの音楽デッキ
のあ→TG、機皇帝、時械神のどれか
レナ→ギャンブルデッキ
ヘレン→ザ・ワールド軸のアルカナフォース
小梅→アンデットやスピリット
かな子→マドルチェ
櫂→水精鱗(ヴァンガならかげろう、なるかみ、リンクジョーカー)
今思いつくのはこれくらいでぇす↓。(疲弊)

ワアアアァァァァァァーーーーーーーー!!

MC「何とー!?島村卯月!起死回生のアドバンス召喚で戦況をひっくり返したぁーーーーー!」

未央「いいぞー!しまむーーー!!」

李衣菜「このままいっちゃえーーー!!」

コナミ(ふー……何とかアドバンス召喚までこぎつけたか)

コナミ(次のリリースが揃うまであいつが何ターンかもってくれればいいが……)

みく「みくのターン!ドロー!」手札5

みく(究極恐獣に破壊耐性……厄介な事してくれるにゃあ)

みく「(だけど……)金華猫を召喚!」

《金華猫(きんかびょう)/Kinka-byo》
スピリットモンスター
星1/闇属性/獣族/攻 400/守 200
このカードは特殊召喚できない。
召喚・リバースしたターンのエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。
このカードが召喚・リバースした時、
自分の墓地からレベル1モンスター1体を選択して特殊召喚できる。
このカードがフィールド上から離れた時、
この効果で特殊召喚したモンスターをゲームから除外する。

金華猫攻400

みく「金華猫の召喚時効果!墓地のモジャを特殊召喚するにゃ!」

モジャ守100

みく「そしてモジャをリリースして、墓地のキング・オブ・ビーストを特殊召喚!」

キング・オブ・ビースト攻2500

智絵里「うう、モジャモジャさんがまた……」

莉嘉「でも出てきたところで恐竜さんの敵じゃないって☆」

みく「そして魔法カード、強制転移!」

《強制転移(きょうせいてんい)/Creature Swap》
通常魔法
お互いはそれぞれ自分フィールド上のモンスター1体を選び、
そのモンスターのコントロールを入れ替える。
そのモンスターはこのターン表示形式を変更できない。

卯月「!」

みく「お互いのモンスター1体のコントロールを入れ替えるにゃ!」

みく「みくは金華猫を卯月チャンに渡すにゃ!」

みく「そのかわり、究極恐獣はいただくにゃーーー!」

李衣菜「えええーーー!?」

楓「今はカード効果を受けないんじゃ……!?」

コナミ「いや、強制転移の効果は対象をとらない……進撃の帝王では無効化できない!」

コナミ「あいつ、あんなもん握ってやがったか……」

みく「さぁお返しにゃ!ちょっと心が痛むけど、究極恐獣で金華猫を攻撃!」

究極恐獣「ゴアアアァァァーーーー!!!」攻3000

卯月「トラップカード、強制脱出装置!」

《強制脱出装置(きょうせいだっしゅつそうち)/Compulsory Evacuation Device》
通常罠
フィールド上のモンスター1体を選択して持ち主の手札に戻す。

卯月「究極恐獣は私のフィールドを離れた時点で、進撃の帝王の効果を受けない!」

卯月「究極恐獣は返してもらいます!」

究極恐獣「タダイマー」ヒュン!

みく「っ!でも、キング・オブ・ビーストが残ってるにゃ!」

キング・オブ・ビースト「ボアアアアアアアアアア!!!」攻2500

金華猫「」ドーン

卯月「っ……!」LP1050

みく「メイン2で、ダーク・バーストを発動!」

《ダーク・バースト/Dark Eruption》
通常魔法
自分の墓地の攻撃力1500以下の闇属性モンスター1体を選択して手札に加える。

みく「墓地の金華猫を手札に加えるにゃ!」

みく「ターンエンドにゃ!」

モバP「せっかく出したモンスターが……!」

未央「それにライフもあとちょっとしかないよ!」

コナミ「手札は十分ある、まだ立て直せるはずだ」

コナミ「正念場だぞ卯月……」

卯月「私のターンです!」手札5

卯月「手札のクイックシンクロンの効果!手札のモンスターを一枚捨て、特殊召喚できる!」

《クイック・シンクロン/Quickdraw Synchron》
チューナー(効果モンスター)
星5/風属性/機械族/攻 700/守1400
このカードは手札のモンスター1体を墓地へ送り、手札から特殊召喚できる。
このカードは「シンクロン」と名のついたチューナーの代わりに
シンクロ素材とする事ができる。 このカードをシンクロ素材とする場合、
「シンクロン」と名のついたチューナーをシンクロ素材とするモンスターの
シンクロ召喚にしか使用できない。

卯月「そして、今の効果で捨てたレベルスティーラーの効果発動!」

《レベル・スティーラー/Level Eater》
効果モンスター
星1/闇属性/昆虫族/攻 600/守 0
このカードが墓地に存在する場合、
自分フィールド上のレベル5以上のモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターのレベルを1つ下げ、
このカードを墓地から特殊召喚する。
このカードはアドバンス召喚以外のためにはリリースできない。

卯月「クイック・シンクロンのレベルを一つ奪い、現れろ!レベルスティーラー!」

クイック・シンクロン ☆5→4

レベルスティーラー守0

卯月「クイック・シンクロンと、レベルスティーラーをリリース!」

みく「チューナーモンスターをリリース!?」

コナミ「何もチューナーはシンクロしかしちゃいけないなんて決まりはないぜ!」

卯月「究極恐獣を再びアドバンス召喚!」

究極恐獣攻3000

MC「再び出てきた!究極恐獣ーーーー!!」

卯月「冥界の宝札の効果で、二枚ドロー!」

卯月(キング・オブ・ビーストは、みくちゃんの金華猫がいる限り何度でも復活しちゃう……)

卯月(でもこれなら!)

卯月「デビルズ・サンクチュアリを発動!」

《デビルズ・サンクチュアリ/Fiend's Sanctuary》
通常魔法
「メタルデビル・トークン」(悪魔族・闇・星1・攻/守0)を
自分のフィールド上に1体特殊召喚する。
このトークンは攻撃をする事ができない。
「メタルデビル・トークン」の戦闘によるコントローラーへの超過ダメージは、
かわりに相手プレイヤーが受ける。
自分のスタンバイフェイズ毎に1000ライフポイントを払う。
払わなければ、「メタルデビル・トークン」を破壊する。

メタルデビル・トークン攻0

卯月「さらに魔法カード、二重召喚!」

《二重召喚(デュアルサモン)/Double Summon》
通常魔法
このターン自分は通常召喚を2回まで行う事ができる。

卯月「このターン、私はもう一度召喚権を得る!」

卯月「メタルデビル・トークンをリリースし、邪帝ガイウスを召喚!」

《邪帝(じゃてい)ガイウス/Caius the Shadow Monarch》
効果モンスター
星6/闇属性/悪魔族/攻2400/守1000
このカードがアドバンス召喚に成功した時、
フィールド上のカード1枚を選択して除外する。
除外したカードが闇属性モンスターだった場合、
相手ライフに1000ポイントダメージを与える。

卯月「邪帝ガイウスの召喚時効果!キング・オブ・ビーストを除外します!」

キング・オブ・ビースト「」サイナラー

みく「にゃにゃにゃ!?」

卯月「よし……!邪帝ガイウスと、究極恐獣で直接攻撃!」

究極恐獣「バアアアアアアアアアウ!!」攻3000

ガイウス「ゴゴゴゴゴゴ……!」攻2400

みく「ニャアアァ―――――――!?」LP450

卯月「カードを1枚セットしてターンエンドです!」

MC「ああっとーー!?ついにライフが逆転したーーーー!」

MC「怒涛のアドバンス召喚で、前川みくを追いつめたぞーーーー!?」

未央李衣菜「よっしゃあーーー!!」

智絵里「すごい、本当に勝てちゃうかも……!」

モバP「もう少しだ!頑張れ卯月……!」

コナミ(再生能力をもつキング・オブ・ビーストを処理した事は悪くない……)

コナミ(だが前川を仕留めきれないまま手札を全て使い切ってしまった)

コナミ(やつに切り返しの一手が無ければいいんだが……)

みく手札3LP450
フィールド 伏せ1
卯月手札0LP1050
フィールド 究極恐獣 邪帝ガイウス 冥界の宝札 進撃の帝王 伏せ1

みく「みくのターン、ドローにゃ!」手札4

みく「卯月チャン……まさかみくがここまで追い込まれるとは思わなかったにゃ」

みく「でも、ここからがみくの真骨頂にゃあ!」

みく「魔法カード、猫招き!」

《猫招き》 ※
通常魔法
デッキから「キャット・ガール」または「捨て猫」と名のついたモンスター1体を手札に加える事が出来る。

みく「デッキからキャット・ガールを手札に加え、そのまま召喚!」

《キャット・ガール》 ※
効果モンスター
星4/地属性/獣族/攻 1200/守 1600
このカードが召喚に成功した時、自分の墓地から「捨て猫娘」1体を選んで特殊召喚できる。
この効果を発動したターン、自分は攻撃力が2000より高いモンスターを特殊召喚できない。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、相手はモンスターの表示形式を変更できない。

キャット・ガール攻1200

みく「キャット・ガールの効果!召喚に成功した時、手札の捨て猫娘を特殊召喚!」

《捨て猫娘》 ※
効果モンスター 星4/地属性/獣族/攻 600/守 1500
相手モンスターの攻撃宣言時、自分フィールド上のレベル1の獣族モンスター1体をリリースして発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
また、フィールド上に表側攻撃表示で存在するこのカードは戦闘では破壊されない。

捨て猫娘守1500

卯月「レベル4のモンスターが2体……!」

コナミ「来るか……!」

みく「キャット・ガールと捨て猫娘で、オーバーレイ!」

みく「エクシーズ召喚!いくにゃ!キャット・ガール・マジシャン!」

《キャット・ガール・マジシャン》 ※
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/魔法使い族/攻 2000/守 1800
1ターンに1度、自分のバトルフェイズ中にこのカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
このカードの攻撃力をエンドフェイズまで半分にし、このターンこのカードは相手プレイヤーに直接攻撃できる。

キャット・ガール・マジシャン攻2000

楓「エクシーズ召喚……」

莉嘉「でも、攻撃力2000ぽっちじゃ……」

みく「さらにフィールド魔法、キャット・ワールドを発動!」

《キャット・ワールド》 ※
フィールド魔法
フィールド上の「キャット・ガール」または「捨て猫」と名のついたモンスターの攻撃力は、
そのモンスターの元々の攻撃力分アップする。

みく「キャット・ワールドの中では、猫ちゃんたちの攻撃力は2倍になる!」

みく「よってこのカードの攻撃力は……!」

キャット・ガール・マジシャン攻2000→4000

卯月「攻撃力……4000!?」

みく「キャット・ガール・マジシャン!ガイウスを攻撃にゃ!」

キャット・ガール・マジシャン「フシャーーーー!」攻4000



※遊戯王ZEXAL 激闘!デュエルカーニバル!オリジナルカード

卯月「っ!リバースカード発動!ガードブロック!」

《ガード・ブロック/Defense Draw》
通常罠
相手ターンの戦闘ダメージ計算時に発動する事ができる。
その戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になり、
自分のデッキからカードを1枚ドローする。

ガイウス「」ドカーン

卯月「ガイウスは破壊されますが、ダメージを0にして1枚ドローします!」手札1

みく「うぅ……また躱されたにゃ、でもこの子の前ではいくら壁を作ったって無駄にゃ!」

みく「みくはこれでターン終了にゃ!」

MC「キャット・ガール・マジシャンの登場で、戦況がさらに一変したーーーーー!!」

未央「いきなり攻撃力4000なんて……!」

卯月「私のターン……!」手札2

卯月「モンスターを守備表示でセット!そして究極恐獣を守備表示に!」

究極恐獣守2200

卯月「カードを一枚伏せ、ターンエンドです……」

李衣菜「究極恐獣が守備表示に……」

楓「今は耐えるしかないって事ね……」

コナミ「いや、奴には攻撃力を半分にして直接攻撃できる効果がある」

莉嘉「えっそれじゃあ!」

モバP「このターンで何とかできないと負けるって事か……」

コナミ(卯月のデッキはあくまでアドバンス召喚を狙うためのデッキ……除去系のカードはそんなに入ってない)

コナミ(この土壇場でそういったカードを引けるか……あるいは)

コナミ(あのカードのあの効果に気づけるか……)

みく手札1LP450
フィールド キャット・ガール・マジシャン キャット・ワールド 伏せ1
卯月手札0LP1550
フィールド 究極恐獣 裏守備 伏せ1

今回はここまでです。
結構時間が取れたのでそこそこ進めました。
デュエルパートは次の次位で終わると思います。
思ったより文章が進まず、モバマスがサービス終了する前に終われるか不安ですが
エタらないように頑張りたいと思います。

みく「そろそろ終わりにするにゃ……ドロー!」手札2

みく「バトルフェイズ!キャット・ガール・マジシャンの効果を発動!」

みく「オーバーレイユニットを1つ使い、このカードの攻撃力を半分にして相手プレイヤーに直接攻撃できるにゃ!」

キャット・ガール・マジシャン「ハアァーーー……!!」攻4000→2000

みく「これで終わりにゃあーーーー!!」

キャット・ガール・マジシャン「フッシャーーーーーー!!!」攻2000

卯月「トラップ発動!ブレイクスルー・スキル!」

《ブレイクスルー・スキル/Breakthrough Skill》
通常罠
相手フィールド上の効果モンスター1体を選択して発動できる。
選択した相手モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
また、墓地のこのカードをゲームから除外し、
相手フィールド上の効果モンスター1体を選択して発動できる。
選択した相手の効果モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できず、
自分のターンにのみ発動できる。

卯月「モンスター1体の効果を無効にする!」

卯月「これで、キャット・ガール・マジシャンは直接攻撃できない!」

みく「っ!ならモンスターを狙うまでにゃ!究極恐獣を攻撃!」

究極恐獣「」アボーン

みく「ターンエンド!」

卯月「私のターン……!」手札1

卯月「魔法カード、一時休戦を発動!」

《一時休戦(いちじきゅうせん)/One Day of Peace》
通常魔法
お互いに自分のデッキからカードを1枚ドローする。
次の相手ターン終了時まで、お互いが受ける全てのダメージは0になる。

卯月「効果でお互い一枚ドロー!次の私のターンが来るまで、ダメージは発生しません!」手札1

みく「うぅ……しぶといにゃあ」手札3

卯月(……ダメ、これじゃ状況をひっくり返せない)手札1

卯月(残りLP450がこんなに遠いなんて……)

卯月(次の1ターンで何とかしないと直接攻撃で負けちゃう……でも)

卯月(上級モンスターを引き当ててもキャット・ガール・マジシャンの攻撃力に太刀打ちできないよ……!!)

卯月(何とか除去カードを引き当てなきゃ)

卯月「カードを一枚伏せて、ターンエンド……」

みく手札3LP450
フィールド キャット・ガール・マジシャン キャット・ワールド 伏せ1
卯月手札0LP1050
フィールド 裏守備 伏せ1 冥界の宝札 進撃の帝王

短いですがここまでです。

李衣菜「何とか凌いでるけど……」

莉嘉「このままじゃ凌いでるだけじゃやられちゃうよ!」

みく「みくのターン!」手札4

みく「ダメージは無くても、戦闘破壊は出来るにゃ!」

みく「キャット・ガール・マジシャン!セットモンスターを攻撃にゃ!」

キャット・ガール・マジシャン「にゃー!!!」

墓守の偵察者「」ウワー

卯月「裏守備モンスター、墓守の偵察者のリバース効果を発動!」

《墓守(はかもり)の偵察者(ていさつしゃ)/Gravekeeper's Spy》
効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻1200/守2000
リバース:自分のデッキから攻撃力1500以下の「墓守の」と名のついた モンスター1体を特殊召喚する。

卯月「デッキから、もう一体の墓守の偵察者を特殊召喚!」

みく「またモンスターが出てきたにゃ……」

みく(でも……)

みく「カードを3枚伏せるにゃ!」

卯月「っ……!」

智絵里「さ、3枚も……!」

コナミ「何が何でもキャット・ガール・マジシャンを守るつもりか!」

みく(オーバーレイユニットはまだ一つ残ってる……次で必ず仕留めるにゃ!)

みく「みくはこれでターンエン……」

卯月「エンドフェイズに罠発動!メタルリフレクトスライム!」

《メタル・リフレクト・スライム/Metal Reflect Slime》
永続罠
このカードは発動後モンスターカード(水族・水・星10・攻0/守3000)となり、
自分のモンスターカードゾーンに守備表示で特殊召喚する。
このカードは攻撃する事ができない。(このカードは罠カードとしても扱う)

スライム守3000

みく(リリースだけは確保したいってことかにゃ……どっちにしろ後1ターンで終わりにゃ!)

卯月(私のデッキにはアドバンス召喚しかない……出来る事はやっておかなきゃ!)

卯月「私のターン!(ここで逆転の一手を引くしか……!)」

卯月(……でも引けなかったら)

卯月(引けたとしてもトラップで防がれたら)

卯月(せっかくここまで来たのに……)

卯月(次のターンをみくちゃんに回しちゃったら)


卯月(私の、負……)








コナミ「卯月ぃーーーーーー!!!」


未央「はうっ!」ビクッ

卯月(コ、コナミさん!?)

コナミ「なんて顔でデュエルしてんだ!」

コナミ「一番大切な事、忘れてんじゃねーぞーーーーーー!!!」

卯月(一番……大切な事……)


  デュエルを楽しむ事、これ一番大事、いいな?


卯月「デュエルを……楽しむ事……」

卯月(デュエルに勝つ事だけ考えて、すっかり忘れてたな……)

卯月(楽しむ事、かぁ)

ワアアアァァァァァ……!!

卯月(お客さん達……私たちのデュエルを見て楽しんでくれてるのかな?)

卯月(……そうか)

卯月(デュエルだってステージで踊る事と同じなんだ!)

卯月(お客さんを楽しませる私がデュエルを楽しまなくちゃ……!だから!)



卯月「……」ニコッ

未央「しまむー……」

みく(卯月チャン、笑ってるにゃ……)

コナミ(……ったく)ニッ

卯月「(最後の最後まであきらめない……!)ドロー!」手札1

卯月(このカード……!)



卯月「みくちゃん……このデュエル、勝たせてもらいます!」

モバP「卯月……!」

MC「おっとー!?この状況で勝利宣言が飛び出したぞーーーー!?」

みく「……ふふっ、おもしろいにゃ」

みく「ならやってみるにゃ!手札1枚でひっくり返せる程この布陣は甘くないにゃあ!」

李衣菜「よっぽどいいカード引いたのかな?」

莉嘉「でも、アドバンス召喚じゃあのモンスターには……」

卯月(そう、普通のアドバンス召喚じゃ勝てないかもしれない……でも!)

卯月「墓地のレベルスティーラーの効果を発動!メタルリフレクトスライムのレベルを1つ下げ、特殊召喚!」

スライム☆10→9

スティーラー守0

卯月「そして……!」

卯月「メタルリフレクトスライム、レベルスティーラー、墓守の偵察者をリリース!」

楓「これは……3体のモンスターをリリース!?」

コナミ「きたか……!」

卯月「いでよ……神獣王バルバロス!」

《神獣王(しんじゅうおう)バルバロス/Beast King Barbaros》

効果モンスター
星8/地属性/獣戦士族/攻3000/守1200
このカードはリリースなしで通常召喚できる。
この方法で通常召喚したこのカードの元々の攻撃力は1900になる。
また、このカードはモンスター3体をリリースして召喚できる。
この方法で召喚に成功した時、相手フィールド上のカードを全て破壊する。

みく「バル……バロス……!」

智絵里「でも、攻撃力は3000……」

コナミ「いや、バルバロスの本質はリリースなしで召喚できる事にある!だがその隠された効果は……!」

卯月「モンスター3体をリリースしてアドバンス召喚に成功した時!相手フィールドを全て破壊する!!」

卯月「全部薙ぎ払え!バルバロス!」

バルバロス「ウオオオォォォォ――――――!!!」

バリバリバリバリーーーーーー!!!!

キャット・ガール・マジシャン「」ギニャアアアア

キャット・ワールド「」ゴゴゴゴゴゴ…

魔宮の賄賂、エクシーズ・リフレクト、禁じられた聖槍、奈落の落とし穴「」パリーン

みく「み、みくのフィールドが……」

卯月「これでおしまいです!バルバロス!直接攻撃!!」

バルバロス「はああああああああああ!!!!」攻3000

みく「うにゃああぁぁぁぁ……」LP0 ピー!

MC「決着ーーー!!二転三転する熱い攻防を制したのは!!」

MC「CGプロから現れた新星、島村卯月だぁーーーー!!!」

未央「やったーーー!しまむーーーー!」

李衣菜「ウッヒョーーー!!最高にロックだーーーー!!」

楓「卯月ちゃん……!」

智絵里「すごい……これがデュエルライブ……!」

莉嘉「勝ったんだよね!?これ勝ったんだよね!?」

モバP「ああ、卯月……よく頑張ったな……!」

コナミ「やれやれ、最後にやってくれたな」




卯月「私……勝った?」

みく「全く……あそこでバルバロスの3体アドバンス召喚とはにゃあ」

卯月「あ、みくちゃん……」

みく「あれだけ伏せれば何とか守りきれると思ったんだけどにゃあ」

みく「ま、今回はみくの負けって事にしとくにゃ!次会う時まで覚えとくにゃ!」ビシッ

卯月「は、はい!」

みく「ふふっ……」

ワアアアアアァァァァァ……!!

みく「さ、お客さんが待ってるよ!急いでステージの準備するにゃ!」

卯月「あっ!そうでした!」

みく「ステージで歌うの初めてなんでしょ?バシッっとキメてくるにゃ!」ニコッ

卯月「……うん!」

卯月(いつ立てるかわからない……そう思ってたこのステージ)

卯月(でも……)

卯月(いつも私の事を優しく見守ってくれたプロデューサーさん)

卯月(厳しかったけど、熱心に歌とダンスを教えてくれたトレーナーさん達)

卯月(そして……)

卯月(違う世界から来た、ちょっと変わってる……でも、デュエルに対してまっすぐなコナミさん)

卯月(みんなのおかげでここに立つ事が出来ました……だから!)

卯月(今まで支えてくれた全ての人の為に……!!)



卯月「みんな、行くよーーーー!!」

ウオオオオオォォォォ……!!


…………
………
……

今回はここまでです。
来週の半ば辺りからしばらく暇になる予定なので、そこ辺りから投下ペース上げられればと思います。
それとトリップつけてみました。

社長「えーそれでは、島村卯月君のデュエルライブ初勝利&初ステージの成功を祝して……」

一同「乾杯ー!」

未央「ぷはーっ!勝利の後の一杯は格別ですなー!」

李衣菜「もー!未央ちゃんが勝った訳じゃないでしょ!」

社長「まぁまぁせっかくの祝勝会だ、ささやかだが楽しんでくれたまえ !」

楓「卯月ちゃん、おめでとう」

智絵里「すごいデュエルでした……その後のライブも」

卯月「えへへ、ありがとうございます!」

ちひろ「ネットでも話題になってましたよ!アドバンス召喚を使う新星現るって!」

莉嘉「Pくんなんてライブの時涙目になってたよねー!」

モバP「あ、当たり前だろ!育ててきたアイドルがようやく踊れたんだ、これほど嬉しい事はないさ」

社長「ああ、ここまでよくやってくれたよ、それから……」

社長「コナミ君、君のおかげで卯月君もようやくアイドルとしての一歩を踏み出す事が出来た」

社長「……心からお礼を言うよ、ありがとう」

コナミ「デュエルしてステージで踊ったのは卯月だろ、褒めるならこっちにしてやれって」

卯月「あのっ私からも、本当にありがとうございました!」

コナミ「ははっ、お前は祝われる側だっての」

ちひろ「でもホントに3日で勝てるようになっちゃうなんて……」

社長「ふふふ、どうだ?私の目に狂いは無かったろう?」

卯月「むっ、スカウトしてきたのは私ですよ?」

社長「はっはっは、すまんすまん」

李衣菜「でもちひろさんの言うとおりだよね、卯月ちゃんってデュエル初心者だったはずだし」

莉嘉「コナミんって実は結構すごい人?」

コナミ「(コナミん……) 別にそんなんじゃねーよ、実際今回は運よく勝てたって部分もでかいしな」

智絵里「あの……ひょっとして、プロデュエリストの方ですか?」

未央「えっ!?ウチにプロ雇えるお金なんてあったの!?」

楓「でも確かに、自分のデュエルディスク持ってる位だし……」

莉嘉「そういえばコナミんの事、莉嘉達まだ全然知らないよね」

未央「これは取り調べの必要がありますなぁ?」

卯月「み、未央ちゃん、コナミさんにもいろいろ事情が……」アワアワ

未央「おやぁ~しまむー?やけに庇うねぇ?これはデュエルを教わってる間に何かありましたな?」

卯月「なっ!?そんなんじゃないってば!」

コナミ「いいよ卯月、俺から話そう」

卯月「でも……」

コナミ「どうせお前らには俺の事話してるんだし、同じ事だって」

未央「あ、あれ?ホントに結構複雑な事情だったりする?」

コナミ「まぁな、ちょっと心して聞いてくれた方がいいかもな……」

…………
………
……

李衣菜「うーん、只者じゃないとは思ってたけど」

未央「まさか異世界から来たなんて言われるとは思わなかったなぁ……」

楓「あの、人にデュエルを教えてる場合じゃないんじゃ……?」

コナミ「まぁ、そこは成り行きでさ」

社長「それで、どうだね?何か帰る手がかりはつかめたかね?」

コナミ「つっても、卯月にデ ュエル教えてばっかりだったしなぁ」

社長「そうか……」

コナミ「あ、でも」

モバP「何だ?」

コナミ「多分なんだけど、俺未来の世界に来ちまったっぽいんだよな」

未央「何か今さらっとすごい発言が聞こえた気が」

李衣菜「違う世界から来たって時点でインパクトが強すぎるけどね」

コナミ「何か俺の知らんカードとかたくさんあるし、世界で一人しか持ってないはずのカードが量産されてたりするし」

コナミ「そう考えた方が自然かなと思ってさ」

李衣菜「んー……でも」

莉嘉「未来の使者が侵略してきたなんて歴史の授業で教わってないよ?」

楓「そうですね、それほど大きな事件だったら私達も知ってておかしくないと思うけど……」

コナミ「そっか……」

智絵里「コナミさん……」

コナミ「……ま、そんな顔すんなって!どうせどこから来たかわかったところで、す ぐどうこうなる話じゃねーよ」

コナミ「まー何だ、俺の住んでた街が無事だったらとりあえずそれでいいんだ」

コナミ「そこの連中にはすげー世話になったからな……」

莉嘉「ねーねー☆コナミんの住んでた街ってどんなとこだったの?」

コナミ「そうだなー、一言で言い表すなら……」

コナミ「楽園」

未央「おお……」

ちひろ「また言い切りましたね……」

コナミ「俺の街にはいろんなデュエリストがいてな、そいつらと日が暮れるまでデュエルしてたもんだ」

コナミ「それにちょうど大会をやってたから世界中から強い奴らが集まっててさ、毎日祭りやってるみたいだった」

コナミ「デュエリストを養成する学校もあって、お前ら位の歳の奴らは皆デュエルディスク持ってたんだぞ」

未央「はえー……」

卯月「デュエルが強くなる訳ですね……」

莉嘉「これがそのデュエルディスク?」

コナミ「おう……っておい!勝手に触んなって!」

莉嘉「えーいいでしょー!減るもんじゃないし☆」カードセット

スクラップ・ドラゴン「ゴアアアアアアアアアア!!!」

未央「うおおおおーーー!!?」

楓「すごい……本当に普通のカードが実体化しちゃうのね」

コナミ「返せって!割とデリケートなんだから!」

莉嘉「えーもうちょっとだけ!お願い!」

ワーワー

李衣菜「……」

智絵里「李衣菜ちゃん、どうしたの?」

李衣菜「あ、ううん、何でもないよ」

李衣菜(デュエルの大会中に未来からの使者……うーん、心当たりが無いわけじゃないんだけど)

ワーワーギャーギャー

李衣菜「まさか……ね」

今回はここまでです。
SS速報が停止してからしばらくの間、新生活に向けた準備等で忙しく、こちらに割く時間を確保できてませんでした。
今更ですが、復旧や避難所の確保に取り組まれていた管理者の方々、お疲れ様でした&ありがとうございました。
まだまだやる事は残ってますが、春休みの間に出来るだけ書き溜められればと思います。

つ《支援・ユニバース》
ゆっくりやって下さいな

みく「にゃにゃめにゃにゃじゅうにゃにゃどのにゃらびに、
   にゃくにゃくいにゃにゃくにゃにゃはんにゃにゃだい、
   にゃんにゃくにゃらべてにゃがにゃがめっ☆」

モバP「かっわいいーーーーーーーー!!」
ちひろ「ハラショーー♪」
コナミ「なぁにこれぇ(棒)」

卯月のデュエルライブから2週間後

モバP「ただ今戻りましたー」ガチャ

コナミ「お、Pさんうーっす」ガサガサ

モバP「コナミか……って何だそのカードの山」

コナミ「この世界には便利なもんがあるんだなー!テーマごとに構築済みのデッキが売ってるなんてよ!」

モバP「ああ、ストラクチャーデッキってやつか……まさか社長からもらった小遣いで買ったのかよ」コポコポ

コナミ「逆に聞くけど、カード以外に買うもんってあんの?」

モバP「マジに不思議そうな顔で聞くなよ……」

――
―――
――――

ちひろ『そういえば、コナミくんの給料日そろそろでしたっけ?』

モバP『そうですね、正式に雇用してる訳じゃないから給料というより小遣いみたいなものだと思いますが』

ちひろ『なるほど……それじゃコナミくん用の10+3本セットを準備しなきゃ』

モバP『やっぱりそういう魂胆でしたか』

ちひろ『当たり前です!このために今日まで一日一本無料サービスしてたんですから!』

ちひろ『最初に快感を覚えてしまえば、それにはもう抗えないものですよ……』ワルイカオ

モバP『……あなたはどこの班長ですか』

――――
―――
――

モバP(ちひろさん、どうやら思惑は外れちゃいそうですよ)

コナミ「どうしたPさん?」

モバP「カードいじってる時はホント幸せそうな顔するなと思ってさ、ほらコーヒー」

コナミ「サンキュ、でも何も俺のためだけに買ってきた訳じゃないぜ?」ズズー

モバP「という事は、あいつらの教材って事か?」

コナミ「ああ、卯月以外のアイドルの実力が分かんなかったからな、こいつを使ってちょっと面接してた」

モバP「面接?」

コナミ「面接って言っても、ここにあるカードでデッキ組んでもらって軽くデュエルしただけなんだけどな」

モバP「いきなりでデッキなんて組めるものなのか?」

コナミ「ストラクチャーデッキの構成をちょっといじれば中々のもんが出来るからな、他にも必要そうなカードを買い足してたし」

コナミ「細かい部分は俺も口を挟みながらな、そろそろ皆の実力を知ってた方がいいかと思ってさ」

モバP「ほぉ……それでテストの結果は?」

コナミ「個人差はあるけど思ったよりマシだったわ 、一部を除いて」

モバP「一部……」

コナミ「そうだな、あの中だと一番うまくデュエル出来てたのは……智絵里だな」

モバP「智絵里か、ちょっと意外だな」

コナミ「ああ、ルールを概ね理解しているし、デッキの特性を理解した立ち回りをしてた」

コナミ「多分俺が教える前にある程度予習してきてくれたんだな」

モバP「おお、ならもう即戦力なんじゃないか?」

コナミ「うーん、それがだな……」

・智絵里の場合

智絵里『私のターンです、ドロー……』

コナミ(うーん、思ったより手札が悪い……フィールドも伏せが一枚だけか、ひょっとしてやられるかも)

智絵里『えっと……』

智絵里『モンスターを守備表示……ターン終了です』

コナミ『……えっ攻撃しないの?』

智絵里『あっ、えと、伏せカードがあったから……ダメでしたか?』

コナミ『いや、ダメって事はないけどさ……今は伏せ一枚だけだし、時には踏み込む事も大事だぞ』

智絵里『でも、あの……直接攻撃した時に出てくる……』

コナミ『ん?ああゴーズか、よく知ってるな、でもアイツはフィールドが完全に空じゃないと出てこないから』

コナミ『それにデッキに必ず入ってるって訳でもないし、今の場面では攻撃しても……』

智絵里『あぅ……ご、ごめんなさい……』ジワ…

コナミ『!?お、おい、泣くなって!』オロオロ…




コナミ「慎重なのはいいけど悪く言えば消極的すぎ、後ミスを極端に恐れているような節があるな」

モバP「引っ込み思案な子だからなぁ……そこは確かに課題かもな」

コナミ「そんで、次に楓さんなんだけど……」

・楓の場合

楓『私のターンですね、ドロー』

楓(ドローしたのは……イエローガジェットね)

楓(これを召喚してグリーンガジェットを呼べばいいのかな?)

楓(イエロー、グリーン、レッドって……よく考えると信号機の配色と同じなのね)

楓(あら……でも)

楓(信号機と同じならイエローが呼ぶのはレッドじゃないかしら?)

楓(でもレッドを呼ぶのはグリーンだったっけ……何だか納得いかないわ)

楓(あ、レッドと言えば……コナミくんの赤い帽子、結局聞きそびれちゃったな)

楓(帽子脱いでるところ全然見た事ないけど、何か気になるのよね)

楓(ひょっとしてすごい髪形だから隠してるのかな……案外あの下はヒトデみたいな頭だったりして)

楓(異世界から来たって言ってた位だから、帽子の中に妖精さんとか飼ってたりするかも……)

楓(……)ジーッ

楓(帽子の中身にハッとする……ふふっ)

楓(……いまいちね)

コナミ『楓さん?』

楓『あっごめんなさい……えっと、どこからだったかしら?』

コナミ『まだ何もしてないよ……』




コナミ「あの人、たまに何考えてるか分からないんだよなぁ」

モバP「掴みどころのない人だからなぁ、そこが魅力ではあるんだけど」

コナミ「ま、二人とも細かいとこはまだまだだけど、ルールやプレイングはそこまで問題ないな」

コナミ「教えるのに苦労しなさそうなのはここまでだな、ここからは……」

モバP「うーん、まぁ予想通りのメンツではあるな」

コナミ「じゃあまずパッションの二人だけど……」

・莉嘉の場合

コナミ『おし、じゃあブラックコーン号の効果発動!エクシーズ素材を1つ取り除いてクレボンスを墓地へ送る!』

莉嘉『むっ、それじゃあ罠カード、チューナーズバリア!これでクレボンスは効果で破壊されないよ☆』

コナミ『破壊されない効果だよな、じゃあ墓地へ送るぞ』

莉嘉『えっ』

コナミ『えっ』

莉嘉『えー、破壊するのと墓地に送るのって同じ事じゃん!』

コナミ『全然違ぇよ、基本墓地に行くって点では確かに同じなんだけどな』

コナミ『この他にも、やる事は同じでも意味は全然違うってルールはあるから、これからしっかり覚えるようにな』

莉嘉『うーん、わかった!じゃあ気を取り直して次いこ☆』

コナミ『よし、じゃあ続きだな……死者蘇生を発動!』

莉嘉『ふっふっふー、甘いよコナミん!サイクロンを発動!死者蘇生を破壊!』

コナミ『破壊だな、それじゃジェムナイト・パールを蘇生するぞ』

莉嘉『えっ』

コナミ『えっ』




コナミ「莉嘉はカード効果の誤認が多いな、確かに間違えやすい部分ではあるんだが……」

モバP「確かにな、俺もそこらへんまだ全然あやふやだし」

コナミ「そしてパッションのもう一人……」

・未央の場合

未央『わっはっはー!見たかコナミん!未央ちゃんのこの大量展k』

コナミ『あ、召喚成功時に激流葬な』

未央『』チーン

未央『うぅ……一気に攻め込むチャンスだったのに』

コナミ『気持ちはわかるけどよ、あんまり警戒しなさすぎると今みたいになるぞ』

コナミ『相手のフィールドががら空きだったり、こっちのモンスターを守る手段がある時以外は、展開しすぎないように注意な』

未央『うーん中々難しいね、こっちのモンスター全滅しちゃったし……でも!』

未央『手札3枚全部伏せてターンエンド!そう簡単には攻め込ませないよ!』ビシッ

コナミ『ほぉー、その伏せ、俺がたった今言ったことを忘れてる訳じゃねーよな?』

未央『えっ?』

コナミ っ大嵐 ピラッ

未央『』ハイライトオフ




コナミ「未央は智絵里と真逆だな、考えなしに突っ込みすぎ」

モバP「猪突猛進か……未央らしいといえば未央らしいな」

コナミ「とは言っても、この二人も大まかなルールは分かってるし何とかなりそうだ」

モバP「うーん、となると残るは一人な訳だが……」

コナミ「あいつか……」

・李衣菜の場合

李衣菜『うぅ~……出せるモンスターが無いよぉ……』

コナミ『だから言ったろ?ある程度種族とかカテゴリで統一しないと事故るって』

コナミ『ていうかそもそも上級モンスター入れすぎなんだよ』

李衣菜『だってどれも強いしカッコいいじゃん!』

コナミ『どれも強いけど出せなくちゃ意味ないだろ……』

李衣菜『それに手札事故を恐れて当たり障りのないカードばっかり入れるって……何かロックじゃないよ!ロマンを求めないと!ロマン!』

コナミ『モンスターを平気で表守備で召喚するやつがロマンを語るなんて10年早いっての』

李衣菜『むぅ~……アニメではこれ位が普通なのになぁ』

李衣菜『コナミさんってデッキの組み方とか意外と堅実だよね』

コナミ『そりゃあ、お前らを勝たせるのが俺の仕事だからな』

李衣菜『それにしたって、お客さんにデュエルを見せるんだからもっと挑戦していくべきだよ!』

李衣菜『そう、例えば究極竜を封じるためにマンモスの墓場と融合させるというセンスがさ……』

コナミ『お前は何を言ってるんだ』




コナミ「アイツはカードの持ち方から徹底的に叩き込むわ」

モバP「あっ(察し)」

コナミ「ったく、誰だ表側守備表示で召喚なんて教えたの」ゲキオコ

モバP「うーん、それは多分アニメの影響だな」

コナミ「そういや李衣菜もアニメがどうこう言ってたな……」

モバP「李衣菜はよくも悪くも形から入るからな 、アニメの間違った知識を鵜呑みにしちゃってるんだろう」

コナミ「……ていうかアニメでルール間違ってんのかよ!」

モバP「うーん、裏守備セットだと画面映えしないんじゃないか?カードの販促のためのアニメなんだろうし」

コナミ「カードの販促すんのにルール間違えてちゃダメだろ……」

ガチャッ

社長「ただいまー」

モバP「社長、お疲れ様です」

コナミ「あ、社長」

社長「お疲れ様、おお、君たち二人が揃っているとはちょうどいい」

モバP「何かありましたか?」

社長「実は歌番組のオーディションの話が舞い込んできてね」

コナミ「おおー、テレビか!」

社長「うむ、君の指導のおかげでデュエルライブの方は今のところ3連勝だからね!」

社長「卯月君の注目度も上がってきてるし、ここでもう一度チャレンジして波に乗ろうという訳だ」

コナミ「もう一度……ああ、あのオーディションか」

社長「うむ、まぁ今回は大丈夫だろう、で、そのオーディションが4日後なんだが……」

モバP「また急ですね、でもその日は……」

社長「そう、P君はその日別の仕事が入っていただろう、そこで……」

モバP「まさか……」

社長「うむ、コナミ君に卯月君の付き添いをお願いしようと思う」

コナミ「げっ」

モバP「こいつをですか!?確かにデュエルの腕は認めますが、社会人としてのマナーが全然なってませんよ!?」

社長「そこはホラ、君が教育するという事で」

モバP「マジすか……」

社長「後輩の面倒を見るのは先輩の役目だよ、君ィ~」

コナミ「俺、デュエルを教えるとしか言ってないんだけど……」

社長「まぁそう言わずに、一応君もウチの社員だから指示には従ってもらわないと」

社長「それに、コナミくんも彼女達がどんな戦場で戦っているか見ておいた方がいいだろう、彼女達を教える立場としてね」

コナミ「しょうがないな……分かったよ」

社長「うむ、それじゃよろしく頼むよ」

モバP「やれやれ……引き受けてしまったが」ジトー

コナミ「何だよその目は……」

モバP「社長命令だからしょうがない、4日でお前を社会人として鍛える!」

モバP「まずは社会人として常識をテストさせてもらうか」

コナミ「あいつらのテストが終わったと思ったら……今度は俺がテストか」

今回はここまでです。
引っ越しの関係で次の投下は結構先になりそうです。(22,23日辺りには投下できるかも?)
それとこれからのデュエル描写について、今月より新ルールが適用されますが
本SSでは従来のルールを適用するつもりです。
カードの方もゼアル終了までに登場したものしか出さないと思いますのでご了承ください。
それでは読んでくださった方、ありがとうございました。

4日後

卯月「こ、コナミさんが……!」

未央「コナミんが……!」


コナミ(スーツ)「……」ピッシリ


全員「帽子脱いでる!!!」

コナミ「そっちかよ!」

李衣菜「いやー、いっつもあの赤い帽子だったからさ」

智絵里「でも、とっても似合ってます」

コナミ「お、マジ?」

莉嘉「マジマジ!出来るオトコって感じ☆」

未央「うんうん、これから私達のためにバリバリ頑張ってくれたまえ!」

楓(結局普通の髪形だったな……)

コナミ(何か楓さんがガッカリした表情でこっち見てる……)

モバP「いいな!どんなにムカついても喧嘩売るような真似は絶対すんなよ!」

モバP「いくら卯月が完璧でも、お前が粗相したら即パーなんだからな!」

コナミ「それはこの4日間で散々聞いたっての、信用ねぇなぁ」

ちひろ「Pさん、コナミくん大丈夫そうですか?」

モバP「一応礼の仕方からいろいろ叩き込んだんですけどね……」

モバP「卯月、こいつが何か無茶しそうになったら頼むぞ」

卯月「は、はい!コナミさんのお守り頑張ります!」

コナミ「……何か立場おかしくねぇか?」

…………
………
……

コナミ「ふぃ~……このビルの7階が会場か」

卯月「結構余裕を持って来られましたね」

コナミ「遅刻だけは絶対すんなって言われてたしな、早速行くか」

卯月「あっ、ちょっとストップです!」

コナミ「ん?何だよ?」

卯月「入る前に身だしなみチェックします!」

コナミ「えぇ~、大丈夫だってそんなの」

卯月「ダメです!Pさんにしっかりしてるか見るの頼まれてるんですから!」

卯月「ほらっ、ネクタイだって曲がってますし」

コナミ「うお、マジか」

卯月「今直しますから、ちょっとじっとしてて下さいね」

コナミ「……卯月、直してくれるのはありがたいんだけど」

アラアラミテアノコタチ  マーワカイッテイイワネー

コナミ「ビルの中に入ってからでもよかったんじゃね?」

卯月「ご、ごめんなさい///」

コナミ「……まぁ、お前が頑張っても俺がダメじゃ台無しだしな」

コナミ「Pさんみたいにうまく出来るか分かんないけど、お前に迷惑は絶対かけないから」

コナミ「今日は俺もお前と一緒に頑張るよ」

卯月「コナミさん……分かりました!今日はコナミさんと一緒にオーディション突破です!」

コナミ「おし、そんじゃ気を取り直していきますか!」

審査員「……えーっと、CGプロの島村卯月さんですね?」

コナミ(っと……確かここは)

コナミ「はい、本日は弊社の島村にオーディションの機会を与えて下さりありがとうございます、
皆さんにこれまで積み重ねた成果をお見せしたいと思いますので、よろしくお願い致します」

コナミ(……でよかったよな?)

???「はっはっは、そう畏まらなくても大丈夫だよ」

審査員「あ、監督」

コナミ「ん?監督って……」

卯月「この間の監督さん!?」

監督「やぁ久しぶり、最近卯月ちゃん大活躍みたいじゃない」

卯月「あ、ありがとうございます!」

コナミ(なるほど……社長の言ってた大丈夫ってこういう事か)

監督「この間はどうもすまなかったね、アイツは普段は多少遅れた位でああなるタイプではないんだが」

コナミ「いえ、遅れたのはこちらの方でしたから」

監督「集合場所がうまく伝わってなかったんだろう?まぁそう気に病まないようにと、あのプロデューサー君に伝えておいてくれ」

監督「今回は私も審査員だから君だけ贔屓は出来ないけど、期待してるから頑張ってね」

卯月「は、はい!頑張ります!」

審査員「監督、そろそろ打ち合わせの時間です」

監督「ああ、それじゃまたオーディションでね」

審査員「お二人は控え室の方へどうぞ、オーディションは一人ずつ行いますので、呼ばれたらスタジオの方にお入りください」

受験生A「~~♪」

受験生B「えっと、ここのステップは……」

コナミ「……何かピリピリしてんなぁ」

卯月「こういうオーディションの機会って中々貰えませんからね……
皆頑張ってても受かるのは一人だけだから……」

コナミ「死に物狂いにもなるって訳か」

卯月「はい、私も頑張らなくっちゃ……」

コナミ「お前なら何てことないって、サクッと決めてこいよ」

卯月「もうっ、そうやってまた他人事みたいに……」

コナミ「そんな事ないぞ?お前の実力はデュエルライブで見せてもらってる」

コナミ「あのパフォーマンスをやれば大丈夫だ、デュエルを楽しんでる時の気持ちを思い出せ」

卯月「デュエルを楽しんでる時の気持ち、か……そう言われたら、何だかいけそうな気がしてきました!」

コナミ「よし、その意気だ」

コナミ(ま、これもPさんの受け売りなんだけどね)

コナミ「それじゃまだ時間あるみたいだし、ちょっとトイレでも行ってくるわ」

卯月「すぐ戻ってきてくださいね、私はオーディションの準備してますから」

コナミ「おお、緊張しないようにな」

卯月(……と言われたものの)

卯月(うぅ……、いざ一人になると緊張するよ……周りの人が皆私よりすごそうにみえちゃう)

女の子「……」

卯月(あの子すごいなぁ……私と同い年位なのに緊張してる感じしないし、むしろ堂々としてて……)

女の子「……何?」

卯月「あっ、ご、ごめんね!何か堂々としててすごいなーと思って!」

女の子「別に、ここまで来てジタバタしてもしょうがないでしょ?」

女の子「それに、今までやってきた事は私に嘘つかないと思ってるから」

女の子「今は勝つために、最高のパフォーマンスをする事しか考えてないよ」

卯月「……私だって負けられません、私がテレビに出られれば他の皆にもきっと注目が集まるようになるから!」

卯月「皆にもお仕事が集まるように私が頑張らないと!」

女の子「……ふふっ」

卯月「えっ、私何かおかしな事……?」

女の子「ううんゴメン、自分の事より仲間の為に頑張れるってすごいなって思ってさ」

女の子「私には励ましあえる仲間とかいないから、ちょっと羨ましいかな」

卯月「そっか……それじゃ私達は今日から仲間ですね!」

女の子「えっ?仲間?」

卯月「はい!私のデュエルの先生が言ってたんです!一度本気で勝負したらそいつとはもう友達だって!」

卯月「その時はお互いの信念をぶつけて戦う敵同士でも、その後はきっと仲良くなれるって」

卯月「だから、今日から私達は共にトップアイドルを目指す仲間です!」

女の子「……でもまだ戦ってないじゃん」

卯月「そ、それはそうですけど!ほら、どうせこれからオーディションだし!別に後払いでも大丈夫かなって!」

女の子「あはは、アンタって何か面白いね、名前は?」

卯月「あ、CGプロの島村卯月です!」

女の子「っ!?……そうなんだ」

卯月「……どうしたの?」

女の子「……ううん、何でもない」

凛「私は渋谷凛、今日はお互い頑張ろうね」

卯月「凛ちゃんかぁ……いいね、まさに凛ちゃんって感じ!キリッとしてて!」

凛「ふふっ、何それ」

審査員「1番の島村卯月さん、スタジオの方にどうぞ」

卯月「えっもう!?しかもトップバッターだなんて!」

凛「結構前倒しになったんだね、頑張って」

卯月「う、うん!島村卯月、行ってきます!」

凛(CGプロ……か)

コナミ(しまった、トイレ行ってたらもうアイツの番なのかよ……)

コナミ(確かそこの窓から様子を見られるって言ってたな、大丈夫かアイツ……)

卯月「~~♪~♪」

コナミ(何だ、結構楽しそうにやってるじゃん)

コナミ(まぁPさんも言ってたしな、『オーディションにさえ漕ぎつければ卯月は絶対勝てるんだ!』って)

コナミ(単なる親バカではなかったわけだ、これで一安心ってとこかな)

卯月「ふぅー、緊張したぁ~」

コナミ「お疲れさん」

卯月「コナミさん!どうでしたか私?何かミスとかありませんでしたか?」

コナミ「俺に聞かれても分からないっての、まぁいい感じだったぞ、楽しめたみたいだな」

卯月「えへへ、緊張もあったけど、音楽聴いてたら何か楽しくなっちゃって!」

凛「卯月、お疲れ様」

卯月「あっ、凛ちゃん!もう緊張したよ~」

凛「ふふっ、その割にはいい動きしてたね、私も負けないよ」

審査員「2番の渋谷凛さん、スタジオの方にどうぞ」

凛「私は次だったんだ、じゃあ行ってくるね」

卯月「うん、頑張って!」

コナミ「何だ?友達か?」

卯月「えへへ、さっき話してたらちょっと仲良くなって」

コナミ「へぇー、いいじゃん!たとえ敵でも一度本気で勝負すれば友達だからな!」

卯月「ふふっ」

コナミ「どした?」

卯月「なんでもありませんっ♪」

今回はここまでです。
読んでくださった方、ありがとうございました。

オーディション結果発表直前

卯月「うぅ~緊張してきたぁ~」

凛「もう、今になって緊張してどうするの?」

卯月「だって……」

卯月(凛ちゃんの演技、私よりずっとすごかったし……他の人だって)

凛「卯月はさ、ちゃんと自分の実力を全部出し切ったんでしょ?」

卯月「それはそうなんだけど……凛ちゃんみたいに自信持てないよ」

凛「別に私はそんなに特別じゃないよ」

卯月「えっ?」

凛「私もね、ホントは自分にあんまり自信持てなかったんだ……ホラ、私結構無愛想だし」

卯月「そ、そんな事ないよ!クールでとってもカッコいいよ!」

凛「くすっ、まぁそれは置いといてさ、自然な笑顔とかうまく出来なかった私はアイドルに向いてないんじゃないかって思ってたの」

凛「でもね、そんな時教わった事があるんだ」

卯月「教わった事?」


凛「『アイドルはファンに自分を好きになってもらう前に、自分を好きにならなくちゃいけないんだ』って」


卯月「自分を……好きになる?」

凛「うん、私自身のいいところも悪いところも全部好きになれば、いつかきっと皆も私の事を好きになってくれるって」

凛「そう教えてくれたんだ……私をアイドルにしてくれた人がね」

凛「だから卯月も……私もうまく言えないけどさ、もっと自分に自信を持ってみなよ」

凛「きっと今日のオーディションだって、卯月のいいところ、ちゃんと伝わってると思うよ」

卯月「凛ちゃん……」

凛「ま、私も負けてあげるつもりはないけどね」

卯月「むぅ、凛ちゃんのいじわる……」

ガチャッ

全員「!!」

審査員「それでは本日のオーディションの結果を発表します」

審査員「オーディションを通過された方は……」





審査員「1番と2番の方です」

凛「……!」

卯月「嘘……や、やった!」

コナミ「よっし!」

コナミ(ん?テレビに出られるのは一人ってPさんが言ってた気が……)

審査員「合格した2名は後ほど集まってください、他の方は帰っていただいて結構です、お疲れ様でした」

…………
………
……

審査員「まずはお二人共、オーディションお疲れ様でした」

卯月「こ、こちらこそ、ありがとうございました!」

凛「あの、合格者は一人だけだったはずじゃ……」

審査員「ええ、その事なんですが、結論から言うと……」


審査員「合格者を決められませんでした」

卯月「決められなかった……?」

審査員「ええ、島村さんの伸び伸びとしてこちらまで楽しくなってしまいそうな演技に……」

審査員「そして、渋谷さんの名前の表す通り凛として思わず目を奪われてしまう程繊細な演技」

審査員「タイプは違えど、お二人とも甲乙つけがたいとても素晴らしい魅力を持っていると感じました」

コナミ「それじゃあ二人とも合格になったって事……ですか?」

審査員「いえ、番組に出演していただけるのは一人のみ……これだけはどうしようもありません」

審査員「お二人のうちどちらを合格とするかで大分もめてしまいまして」

審査員「そこで予定にはなかったのですが、別の方法で一人の合格者を決定する事になりました」

卯月「別の……方法?」

コナミ「それってまさか……」

審査員「はい、これからお二人にデュエルしていただきます」

凛「デュエル……」

審査員「ご存知のように、今やデュエルとアイドルは切っても切り離せないものです」

審査員「お二人のどちらがアイドルとして先へ進むか決めるには、これをおいて他にはないだろうという事になりました」

卯月「私と凛ちゃんが……デュエルかぁ」

審査員「デュエルディスクの方はこちらで用意してますので、準備が出来次第始めてください」

…………
………
……

コナミ「卯月大丈夫か?デュエルなんて急に決まっちゃったけど」

卯月「はい、ここまで来たらゴールまでまっしぐらです!」

卯月「それに、コナミさんとオーディション勝つって約束しましたし!」

コナミ「デッキの動き方の確認とかしなくていいか?お前いつも……」

卯月「今日は、自分に自信を持ってデュエルしたいんです!」

卯月(自分の事を好きになる、だったよね、凛ちゃん!)

コナミ(珍しく気合入ってるみたいじゃねぇか)

卯月「それじゃあコナミさん、行ってきます!」

コナミ「おう、そんじゃ行ってこい!」

コナミ(あれから多少改良を加えて格段に動きやすくなったとはいえ、卯月のデッキはまだまだ完全とはいえない)

コナミ(デュエルライブで勝ててたも、速攻型の相手がいなかった事が大きく後押ししてた)

コナミ(今まで通りうまく回ればいいが……)

凛「まさか本当に勝負する事になるなんてね」

卯月「えへへ、そうですね」

凛「……卯月」

卯月「?」

凛「あの時、私達は仲間だって言ってくれて、ホントは結構うれしかったよ」

凛「今まで一人で突っ走ってきてたから、あんな事言ってくれる人に会えるなんて思ってなかった」

卯月「凛ちゃん……」

凛「今は卯月の事、私も仲間だって思ってるけど、デュエルは手を抜いてあげる気なんてさらさらないよ」

卯月「……こっちこそ!」

審査員「準備は出来たようですね、それでは始めてください」


凛「いくよ!卯月!」


卯月「凛ちゃん……望むところです!」





卯月・凛「「デュエル!」」

卯月「私の先攻、ドロー!」手札6

卯月「フォトン・スラッシャーを特殊召喚!」

《フォトン・スラッシャー/Photon Thrasher》 †
特殊召喚モンスター
星4/光属性/戦士族/攻2100/守 0
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドにモンスターが存在しない場合に特殊召喚できる。
(1):自分フィールドにこのカード以外のモンスターが存在する場合、
このカードは攻撃できない。

フォトン・スラッシャー 攻2100

凛「自分の場にモンスターがいない時特殊召喚できる、だったね」

卯月「そう、そして進撃の帝王を発動!」

《進撃(しんげき)の帝王(ていおう)/March of the Monarchs》 †
永続魔法
このカードがフィールド上に存在する限り、
自分フィールド上のアドバンス召喚したモンスターは
カードの効果の対象にならず、カードの効果では破壊されない。
また、このカードがフィールド上に存在する限り、
自分はエクストラデッキからモンスターを特殊召喚できない。

凛「アドバンス召喚モンスターを守るカード……!」

コナミ(いきなり行くか……!)

卯月「フォトン・スラッシャーをリリースして、偉大魔獣ガーゼットをアドバンス召喚!」

《偉大(グレート)魔獣(まじゅう) ガーゼット/Great Maju Garzett》 †
効果モンスター
星6/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
このカードの攻撃力は、生け贄召喚時に生け贄に捧げた
モンスター1体の元々の攻撃力を倍にした数値になる。

卯月「ガーゼットの攻撃力はリリースしたモンスターの攻撃力の2倍の数値になる!」

ガーゼット 攻4200

凛「攻撃力4200……!」

卯月「カードを一枚伏せてターンエンドです」

凛「私のターン、ドロー!」手札6

凛(攻撃力4000オーバーに破壊耐性か……やっかいだね)

凛(それじゃあここは……)

凛「モンスターを裏守備表示でセット、カードを3枚伏せて終わりだよ」

卯月(いきなり三枚もカードを……?)

卯月「私のターン!」手札3

卯月(うーん、まだ凛ちゃんがどんなデッキか分かんないな……)

卯月(でも今は進撃の帝王があるし、ここは果敢に攻めよう!)

卯月「(ガーゼットで守備モンスターを攻撃!」

ガーゼット「グオオオオオオオ!!」攻4200

凛「攻め込んできたね……でもそうはさせないよ!伏せカード発動!」

《インフェルニティ・インフェルノ/Infernity Inferno》 †
通常罠
自分の手札を2枚まで捨てる。
その後、この効果で捨てた枚数分だけ
デッキから「インフェルニティ」と名のついたカードを墓地へ送る。

凛「手札を2枚捨てて、デッキからインフェルニティ・デーモンと、インフェルニティ・ネクロマンサーを墓地に送る!」

コナミ「何っ!?」

卯月「えっ?何でこのタイミングで自分の手札を……?」

ガーゼット「うおおおーーー!!」バリバリバリバリー!!

ガキン!!

ガーゼット「!?」

卯月「はじかれた!?」



インフェルニティ・ガーディアン「カスガキカネェンダヨ」

《インフェルニティ・ガーディアン/Infernity Guardian》 †
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1200/守1700
自分の手札が0枚の場合、フィールド上に表側表示で存在する
このカードは戦闘及びカードの効果では破壊されない。

凛「インフェルニティ・ガーディアンは私の手札が0枚の時、戦闘及び効果では破壊されない!」

卯月「手札が0枚の時に効果を発揮するカード……!」

凛「どう?何か手立てはある?」

卯月「うう~それじゃこのままエンドフェイズに……」

凛「待って、卯月のエンドフェイズにもう一枚トラップを発動するよ!」

《インフェルニティ・ブレイク/Infernity Break》 †
通常罠
自分の手札が0枚の場合に発動できる。
自分の墓地の「インフェルニティ」と名のついた
カード1枚を選択してゲームから除外し、
相手フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。

凛「墓地のインフェルニティ・インフェルノを除外して、進撃の帝王を破壊!」パリーン

卯月「そんな!?」

凛「これでガーゼットの破壊耐性は無くなる!」

卯月「っ……ターンエンドです」

コナミ(アイツ、よりによってインフェルニティ使いだったとはな)

コナミ(まいったな、卯月にはまだインフェルニティの事は教えてない……だが)

コナミ(未知の相手に今の卯月がどれだけ対応できるか見る機会ではある、か)

コナミ(ひとまずは渋谷凛……アイツがどれだけ『満足』できるか見せてもらおうかな)

卯月 LP8000 手札3
フィールド:偉大魔獣ガーゼット 伏せ1
凛 LP8000 手札0
フィールド:インフェルニティ・ガーディアン 伏せ1

今回はここまでです。
読んでくださった皆様、ありがとうございました。

凛「私のターン!」手札1

凛(やっかいな進撃の帝王は消えた……でもこの手札じゃ攻めきれないな)

凛(ガーディアンの耐性もあまり過信はできないし、ここは……)

凛「インフェルニティ・ビートルを召喚!」

《インフェルニティ・ビートル/Infernity Beetle》 †
チューナー(効果モンスター)
星2/闇属性/昆虫族/攻1200/守 0
自分の手札が0枚の場合、このカードをリリースする事で、
デッキから「インフェルニティ・ビートル」を2体まで特殊召喚する。

インフェルニティ・ビートル 攻1200

卯月「新たなモンスターが……」

凛「インフェルニティ・ビートルの効果!自身をリリースして同名カードを2枚特殊召喚する!」ヒュン!

インフェルニティ・ビートル×2 攻1200

凛「そして、レベル4のガーディアンにレベル2のビートルをチューニング!」

☆4+☆2=☆6

凛「シンクロ召喚!来て、大地の騎士ガイアナイト!」

《大地の騎士ガイアナイト/Gaia Knight, the Force of Earth》 †
シンクロモンスター
星6/地属性/戦士族/攻2600/守 800
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

卯月(シンクロ召喚!でも攻撃力2600ならまだ……)

凛「さらにレベル6のガイアナイトに、レベル2のインフェルニティ・ビートルをチューニング!」

☆6+☆2=☆8

卯月「シンクロモンスターをさらにシンクロ素材に!?」

コナミ「この場面で来るとなると……ヤツか!」

凛「シンクロ召喚!出でよ、インフェルニティ・デス・ドラゴン!」

《インフェルニティ・デス・ドラゴン/Infernity Doom Dragon》 †
シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2400
闇属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
自分の手札が0枚の場合、1ターンに1度、相手フィールド上の
モンスター1体を選択して発動できる。
選択した相手モンスターを破壊し、
破壊したモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手ライフに与える。
この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。

コナミ「出やがったな脳みそドラゴン!」

凛「このカードは手札が0枚の時、戦闘を放棄する代わりに相手のモンスター一体を破壊し、攻撃力の半分のダメージを与える!」

卯月(それじゃあガーゼットが!?ここは守りきらないと!)

卯月「召喚成功時にトラップ発動!強制脱出装置!」

《強制脱出装置/Compulsory Evacuation Device》 †
通常罠
フィールド上のモンスター1体を選択して持ち主の手札に戻す。

卯月「これでデス・ドラゴンをエクストラデッキに……」

凛「無駄だよ」

卯月「!!」

凛「インフェルニティ・バリアを発動!」

《インフェルニティ・バリア/Infernity Barrier》 †
カウンター罠
自分フィールド上に「インフェルニティ」と名のついた
モンスターが表側攻撃表示で存在し、
自分の手札が0枚の場合に発動する事ができる。
相手が発動した効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する。

凛「強制脱出装置を無効にする!」パリーン

卯月「なっ!?」

凛「デス・ドラゴンの効果を発動!ガーゼットを破壊して攻撃力の半分、2100ダメージを受けてもらうよ!」

ガーゼット「」ズガーン

卯月「くうぅぅ……!?」LP5900

凛「私はこれでターンエンド」

卯月 LP5900 手札3
フィールド:なし
凛 LP8000 手札0
フィールド:インフェルニティ・デス・ドラゴン

卯月「私のターン!ドロー!」手札4

卯月(私のフィールドは空になっちゃったけど、凛ちゃんだって今はデス・ドラゴンしかいない)

卯月(それに手札も0だから、あの子さえ処理すれば何とかなるはず!)

卯月「墓地の進撃の帝王を除外して、マジック・ストライカーを特殊召喚!」

《マジック・ストライカー/Spell Striker》 †
効果モンスター
星3/地属性/戦士族/攻 600/守 200
このカードは自分の墓地に存在する魔法カード1枚を
ゲームから除外し、手札から特殊召喚する事ができる。
このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。
このカードの戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になる。

マジック・ストライカー 攻600

卯月「そしてマジック・ストライカーをリリース!おいで、風帝ライザー!」

《風帝ライザー/Raiza the Storm Monarch》 †
効果モンスター
星6/風属性/鳥獣族/攻2400/守1000
(1):このカードがアドバンス召喚に成功した場合、
フィールドのカード1枚を対象として発動する。
そのカードを持ち主のデッキの一番上に戻す。

ライザー 攻2400

凛「!」

卯月「召喚時効果発動!デス・ドラゴンには今度こそエクストラデッキに戻ってもらいます!」

ライザー「フン!」ビュオオオオオ

デス・ドラゴン「アーレー」ヒュン!

凛「デス・ドラゴンが……」

卯月「バトルフェイズ!凛ちゃんにダイレクトアタック!」

ライザー「ハアアアアアア!」攻2400

凛「っ……!」LP5600

卯月「カードを一枚伏せてターンエンド!(よし、これで凛ちゃんの手札とフィールドがからっぽに……)」

コナミ(ハンドレスコンボの展開力は伊達じゃない……気ぃ抜くんじゃねぇぞ)

凛「私のターン……ドロー!」手札1

凛「手札からカードを一枚セット!」

凛「そして、今伏せたZERO-MAXを発動!」

《ZERO-MAX/ZERO-MAX》 †
通常魔法
自分の手札が0枚の場合、
自分の墓地に存在する「インフェルニティ」と名のついた
モンスター1体を選択して発動する事ができる。
選択したモンスターを特殊召喚し、
特殊召喚したモンスターの攻撃力より低い攻撃力を持つ、
フィールド上に表側表示で存在するモンスターを全て破壊する。
このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行う事ができない。

卯月「蘇生カード!」

コナミ(ZERO-MAX……ネクロマンサーから大量展開を狙う気か?)

凛「私は……インフェルニティ・ジェネラルを蘇生!」

《インフェルニティ・ジェネラル/Infernity General》 †
効果モンスター
星7/闇属性/悪魔族/攻2700/守1500
自分の手札が0枚の場合、自分の墓地に存在するこのカードをゲームから除外し、
自分の墓地に存在するレベル3以下の
「インフェルニティ」と名のついたモンスター2体を選択して発動できる。
選択したモンスターを墓地から特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。

インフェルニティ・ジェネラル 攻2700

コナミ「なっ!?最上級のインフェルニティだと!?」

コナミ(インフェルニティにも俺の知らないカードがあるってのかよ……)

卯月「こんなカード今まで……あっ!」

凛「そう、インフェルニティ・インフェルノの時に捨てたカードだよ」

凛「さらにZERO-MAXの効果!今蘇生されたカードよりも低い攻撃力を持つカードを全て破壊する!」

凛「インフェルニティ・ジェネラルの攻撃力は2700!よって……」

ライザー「」ドカーン

卯月「ライザーが……」

凛「ZERO-MAXを発動するターンはバトルフェイズを行えない、これでターンエンドだよ」

凛(ネクロマンサーからシンクロに繋げてもよかったけど、そのまま攻撃できないからね……それに)

凛(こんなんじゃまだ私の本気は見せられないよ……卯月)

卯月 LP5900 手札1
フィールド:伏せ1
凛 LP5600 手札0
フィールド:インフェルニティ・ジェネラル

卯月「私のターン、ドロー!」手札2

卯月「私はモンスターを裏守備表示でセットしてターンエンドです……」

コナミ(ちっ、とうとうアドバンス召喚の弾が尽きたか……)

凛「私のターン!」手札1

凛「そろそろ攻めさせてもらうよ!ヘルウェイ・パトロールを召喚!」

《ヘルウェイ・パトロール/Stygian Street Patrol》 †
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1600/守1200
このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、
破壊したモンスターのレベル×100ポイントダメージを相手ライフに与える。
自分の墓地に存在するこのカードをゲームから除外する事で、
手札から攻撃力2000以下の悪魔族モンスター1体を特殊召喚する。

ヘルウェイ・パトロール 攻1600

凛「苦し紛れの守備モンスターみたいだけど、リリースを確保できないんじゃアドバンス召喚は出来ないよね?」

卯月「くっ……」

凛「悪いけど、このまま押し切るよ!ヘルウェイ・パトロール!裏守備モンスターを攻撃!」

ヘルウェイ・パトロール「ブォンブォンブォォォォォォン!」攻1600

凛(よし、これを破壊できれば次はジェネラルで……)









ペンギン・ソルジャー「ピギー!」守500

《ペンギン・ソルジャー/Penguin Soldier》 †
効果モンスター
星2/水属性/水族/攻 750/守 500
リバース:フィールド上のモンスターを
2体まで選択して持ち主の手札に戻す事ができる。



凛「なっ!?」

卯月「ニヤリ」

卯月「ペンギン・ソルジャーの効果発動!ジェネラルとヘルウェイ・パトロールを凛ちゃんの手札に!!」ヒュンヒュン!

凛「そんな……!」手札2

卯月「ヘルウェイ・パトロールの効果で私は200ダメージを受けちゃったけど……」LP5700

卯月「ジェネラルは最上級モンスター!これでしばらくインフェルニティの効果は使えないよ!」

凛「くっ……ターンエンド」

コナミ(うまい!相手のフィールドを空にすると同時にハンドレスも封じやがった!)

コナミ(ホントはシンクロやエクシーズへの対抗策として入れていたんだが、こんな形で役にたつとはな)

コナミ(卯月……やるじゃねえか!)

卯月 LP5700 手札1
フィールド:伏せ1
凛 LP5600 手札2
フィールド:なし

卯月「私のターン、ドロー!」手札2

卯月「よし!ジェスター・コンフィを特殊召喚!」

《ジェスター・コンフィ/Jester Confit》 †
効果モンスター
星1/闇属性/魔法使い族/攻 0/守 0
このカードは手札から表側攻撃表示で特殊召喚できる。
この方法で特殊召喚した場合、次の相手のエンドフェイズ時に
相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択し、
そのモンスターと表側表示のこのカードを持ち主の手札に戻す。
「ジェスター・コンフィ」は自分フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。

ジェスター・コンフィ 攻0

卯月「そしてジェスター・コンフィをリリース!天空騎士パーシアスをアドバンス召喚!」

《天空騎士パーシアス/Airknight Parshath》 †
効果モンスター
星5/光属性/天使族/攻1900/守1400
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、
その守備力を攻撃力が超えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
また、このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、
自分のデッキからカードを1枚ドローする。

卯月「パーシアスで凛ちゃんに直接攻撃!」

パーシアス「おおおおおお!」攻1900

凛「うぅ……!」LP3700

卯月「パーシアスの効果で一枚ドロー!」

卯月「カードを1枚伏せて終わりです!」

コナミ(相手はハンドレスを封じられてる、これはチャンスだ!)

コナミ(初見のインフェルニティをここまで追い込むとは!)

凛「私のターン、ドロー!」手札3

凛(まさかここまで追い詰められるなんて思わなかったな)

凛(卯月のデッキ、急造なんだろうけど……勝ちたいって気持ちがすごく伝わってくる!)

凛(でも私だってここで立ち止まってられない……あの人との約束を果たすまでは!)

凛「闇の誘惑を発動!」

《闇の誘惑/Allure of Darkness》 †
通常魔法(制限カード)
デッキからカードを2枚ドローし、
その後手札の闇属性モンスター1体を選んでゲームから除外する。
手札に闇属性モンスターが無い場合、手札を全て墓地へ送る。

凛「効果でカードを2枚ドロー!」

凛「……!ヘルウェイ・パトロールを除外するよ!」

コナミ(墓地でこそ真価を発揮するヘルウェイ・パトロールを除外だと?)

凛「卯月……私の本気、見せてあげる!」

卯月(……くる!)

凛「私は手札のインフェルニティ・ジェネラルを捨てて、ダーク・グレファーを特殊召喚!」

《ダーク・グレファー/Dark Grepher》 †
効果モンスター
星4/闇属性/戦士族/攻1700/守1600
このカードは手札からレベル5以上の闇属性モンスター1体を捨てて、
手札から特殊召喚する事ができる。
1ターンに1度、手札から闇属性モンスター1体を捨てる事で、
自分のデッキから闇属性モンスター1体を墓地へ送る。

ダーク・グレファー 攻1700

卯月「そんな……せっかく手札に戻したのに」

凛「そして、手札の最後の一枚……インフェルニティ・ミラージュを召喚!」

コナミ(まずい!)

《インフェルニティ・ミラージュ/Infernity Mirage》 †
効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
このカードは墓地からの特殊召喚はできない。
自分の手札が0枚の場合、このカードをリリースし、
自分の墓地の「インフェルニティ」と名のついた
モンスター2体を選択して発動できる。
選択したモンスターを特殊召喚する。

インフェルニティ・ミラージュ 攻0

凛「行くよ!インフェルニティ・ミラージュをリリースして効果を発動!」ヒュン!

凛「インフェルニティ・ビートルと、インフェルニティ・ネクロマンサーを墓地から蘇生!」

《インフェルニティ・ネクロマンサー/Infernity Necromancer》 †
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻 0/守2000
このカードは召喚に成功した時、守備表示になる。
また、自分の手札が0枚の場合、このカードは以下の効果を得る。
1ターンに1度、自分の墓地から「インフェルニティ・ネクロマンサー」以外の
「インフェルニティ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚できる。

インフェルニティ・ビートル 守0

インフェルニティ・ネクロマンサー 守2000

凛「さらに、ネクロマンサーの効果!墓地のインフェルニティ・デーモンを蘇生!」

《インフェルニティ・デーモン/Infernity Archfiend》 †
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1800/守1200
自分の手札が0枚の場合にこのカードをドローした時、
このカードを相手に見せて発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
また、このカードが特殊召喚に成功した時、自分の手札が0枚の場合、
デッキから「インフェルニティ」と名のついたカード1枚を
手札に加える事ができる。

インフェルニティ・デーモン 攻1800

卯月「一気にモンスターが4体も……!」

凛「インフェルニティ・デーモンが特殊召喚した時!インフェルニティと名のつくカードを手札に加えられる!」

凛「私はインフェルニティガンを手札に加える!」

コナミ(あいつ……このターンで卯月を仕留める気か!)

凛「レベル4のデーモンとレベル3のネクロマンサーに、レベル2のビートルをチューニング!」

☆4+☆3+☆2=☆9

凛「シンクロ召喚!全てを貫け……!氷結界の龍 トリシューラ!」

《氷結界の龍 トリシューラ/Trishula, Dragon of the Ice Barrier》 †
シンクロ・効果モンスター(制限カード)
星9/水属性/ドラゴン族/攻2700/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター2体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
相手の手札・フィールド上・墓地のカードを
それぞれ1枚までゲームから除外できる。

トリシューラ 攻2700

凛「トリシューラの召喚時効果を発動!アンタの墓地のガーゼットと、フィールドのパーシアスを除外する!」

トリシューラ「ヒュオオオオオオオ!!」

パーシアス「」パリーン

卯月「パーシアス!」

凛「まだまだ終わらないよ!手札のインフェルニティガンを発動!」

《インフェルニティガン/Infernity Launcher》 †
永続魔法(制限カード)
1ターンに1度、手札から「インフェルニティ」と名のついた
モンスター1体を墓地へ送る事ができる。
また、自分の手札が0枚の場合、
フィールド上のこのカードを墓地へ送る事で、
自分の墓地の「インフェルニティ」と名のついた
モンスターを2体まで選択して特殊召喚する。

凛「このカードを墓地に送る事で、墓地のインフェルニティを2体まで蘇生できる!」

卯月「っ!これ以上はさせない!サイクロンを発動!」

《サイクロン/Mystical Space Typhoon》 †
速攻魔法
(1):フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。

卯月「インフェルニティ・ガンを破壊!」パリーン

卯月(よし、ひとまずこれで大量展開は収まっ……)

凛「言ったでしょ?まだまだ終わらないって!」

卯月「えっ?」







インフェルニティ・ビートル×2「ブーンブーン」



卯月「な、何でインフェルニティ・ビートルが2体も……?」

凛「私が発動した墓地のインフェルニティ・ジェネラルの効果だよ」

凛「このカードは墓地から除外する事で、レベル3以下のインフェルニティを効果を無効にして2体蘇生できる!」

卯月「そん……な……」

凛「私はレベル4のダーク・グレファーに、レベル2のビートルをチューニング!」

☆4+☆2=☆6

凛「シンクロ召喚!オリエント・ドラゴン!」

《オリエント・ドラゴン/Orient Dragon》 †
シンクロ・効果モンスター
星6/風属性/ドラゴン族/攻2300/守1000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
相手フィールド上のシンクロモンスター1体を選択してゲームから除外する。

オリエント・ドラゴン 攻2300

卯月「これは……」

凛「そう、さらに☆6のオリエント・ドラゴンに、もう一体のビートルをチューニング!」

☆6+☆2=☆8

凛「これが私のインフェルニティ最強の切り札……!」

凛「シンクロ召喚!煉獄龍 オーガ・ドラグーン!」

《煉獄龍 オーガ・ドラグーン/Void Ogre Dragon》 †
シンクロ・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守3000
闇属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
自分の手札が0枚の場合、1ターンに1度、
相手が魔法・罠カードを発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。

オーガ・ドラグーン 攻3000

卯月「デス・ドラゴンじゃない……!?」

コナミ「こいつは……まさかあのレッドデーモンズと同じ!?」

凛「2体のモンスターで卯月にダイレクトアタック!」

トリシューラ「キュルルルルル!!」攻2700

オーガ・ドラグーン「ガアアアアアアアアアアウ!!」攻3000

卯月「まだ終わりません!ミラーフォース発動!」

《聖なるバリア -ミラーフォース-/Mirror Force》 †
通常罠
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊する。

卯月「攻撃してきたモンスターを全て破か……」

ミラフォ「」パリーン

卯月「な、何で……!?」

凛「オーガ・ドラグーンは手札が0枚の時、1ターンに1度、相手の魔法・罠を無効にする!」



凛「終わりだよ、卯月」


ズガアアアアアアアアン……!!


卯月「いやあぁぁぁぁぁぁ……」LP0 ピー

ここで一旦切ります。
インフェルニティでデュエル考えるの難しすぎィ!
インフェルニティ使いの方がご覧になっててデュエルの内容に不満足させちゃったらごめんなさい。
続きは筆が進めば今夜投下できるかもです。

IFって終末とダグレどっち積むか悩むんだ
皆様はどっち?(下手すりゃ百目龍追加だったなありゃ)
IFG『出番あって良かった』

凛「私の勝ち、だね」

卯月「えへへ……負けちゃった」

卯月「やっぱり凛ちゃんはすごいです、全然敵いませんでした……」

卯月「これじゃどんどん置いていかれちゃうな……」

凛「違うよ、卯月」

卯月「えっ?」

凛「私だってギリギリだったよ、卯月のバウンスにすごい苦しめられたし」

凛「ペンギン・ソルジャーが出てきた時はどうしようかと思ったよ」

卯月「あはは、あれはうまくいったと思ったんだけどなぁ」

凛「ダンスや歌だって私にない魅力を持ってる、羨ましい位だよ」

卯月「そ、そんな……羨ましいなんて」

凛「ううん、今日は私がちょっと先に進んだってだけ、これがトーナメントの決勝とかなら別だけどね」

凛「でも卯月は……、私のライバルはこんなところで立ち止まらない、でしょ?」

卯月「あれっ、ライバル認定されちゃいました」

凛「ふふっ、お互いに頂点を目指す仲間で……ライバル、ダメ?」

卯月「えへへ、じゃあ私がデュエルの腕を磨きなおして凛ちゃんに追いつけたら」

卯月「……今日のリベンジ、させてもらっていいですか?」

凛「もちろん、待ってるよ」

凛「……卯月、あのさ」

卯月「何ですか?」

審査員「渋谷さん、番組のミーティングを行いたいんですが……」

凛「あっはい、分かりました」

凛「ごめん、ちょっと聞きたい事があったんだけど……」

卯月「だ、大丈夫です!凛ちゃんのライバルとして早く同じ舞台に立てるように頑張りますから!」

卯月「……だからその質問は、その時に聞かせてくださいね?」

凛「……うん、ありがと」

卯月「それじゃ凛ちゃん、私の分まで頑張ってくださいね!」

凛「うん、またね、卯月」

監督「卯月ちゃんもお疲れ様、今回は惜しかったけどまた頑張ってね」

卯月「はい、ありがとうございました!」

コナミ「お疲れさん」

卯月「あ、コナミさん……」

コナミ「……惜しかったな」

卯月「いいえ……全然歯が立ちませんでした」

コナミ「あのデッキの事は教えてなかったからな、でも今のデッキでよくあそこまで戦った」

卯月「……でも」

コナミ「卯月?」


卯月「……えへへ、負けるのってこんなに悔しいんですね」


卯月「せっかくのオーディションっ……またっ、ダメになっちゃいましたっ……」ポロポロ


コナミ「卯月……」

卯月「グスッ……うぅ……」ポロポロ

コナミ(そうだ、こいつらにとってデュエルは客を楽しませるだけのもんじゃない)

コナミ(いくら実力を持ってても勝てなくちゃ認めてもらえないんだ……)

コナミ(それなのに俺は……)

コナミ「……ごめんな、卯月」

卯月「コ、コナミさんのせいじゃないですっ、いつも一生懸命教えてくれて……」

コナミ「違うんだ」

卯月「えっ?」

コナミ「俺、お前らにデュエルを教えるって事を簡単に考えてたみたいだ」

コナミ「お前らにとってデュエルは、自分の未来を決める大切なもんなんだよな」

コナミ「勝っても負けても皆で楽しくって訳にはいかないんだよな……」

卯月「コナミさん……」

コナミ「俺はこの世界のカードを全て知ってる訳じゃない……でも」

コナミ「俺の知ってる事なら全部お前に教えてやる」

コナミ「俺があいつのとこまで連れて行ってやる!だから……」



コナミ「だから強くなれ、卯月」

卯月「……えへへ、そこまで言われたらいつまでも泣いてちゃダメですね!」

卯月「追いついて……ううん、追い越して見せます、凛ちゃんを!」

コナミ「……おう、その意気だ!」

卯月「あっでも」

コナミ「?、何だ?」

卯月「コナミさんのデュエルを楽しくって考え方、私間違ってないと思います」

卯月「コナミさんがそう教えてくれたから、今日だって凛ちゃんと仲良くなれました」

卯月「確かに勝たなくちゃ中々上に行けないけど、でも……」

卯月「それに拘りすぎて無くしたらいけないものがあるって、最近ちょっと分かってきたんです」

卯月「だからこれからも、今までのコナミさんらしく、よろしくお願いしますね」ニコッ

コナミ「……ありがとな」

コナミ(卯月は未完成のデッキでインフェルニティ相手に十分渡り合った……アドバンス召喚にも慣れてきている)

コナミ(でも今みたいな展開力の高いデッキにはどうしても追いつけない)

コナミ(こいつがこれから勝ちあがってくには……)



コナミ(やっぱり必要か……今の環境に対応できる新しいデッキ!)



コナミ「しかしハンドレスか……鬼柳の奴元気にしてっかな」

…………
………
……


モバP「そうか……ダメだったか」

コナミ「ああ、頑張ったんだけどな」

コナミ「ごめんな……勝たせてやれなくて」

ちひろ「まぁそう気負わないでください、今までが順調すぎた所もありますし」

未央「そうそう、それに焦らなくたって未央ちゃん達がバヒューン!っと強くなって!」

莉嘉「卯月ちゃんの事楽にしてあげるからね☆」

コナミ「ほぉ~、そこまでいうならみっちり稽古つけてやらないとな?」

2人「うっ……」

卯月「えへへ、ありがとう、二人とも」

智絵里「でも卯月ちゃんが全然敵わなかったなんて」

李衣菜「それにダンスと歌も相当だったみたいだし」

楓「どこの所属のアイドルだったんですか?」

コナミ「あー、それ聞きそびれてたわ」

モバP「おいおい、その辺の情報はちゃんと拾っとかないと!」

卯月「実は私ちょっと仲良くなったんです、確か渋谷凛ちゃんって名前で……」





全員「(しぶ)凛(ちゃん)!?」ガタッ!






卯月「!?」ビクッ

未央「し、しぶりんに会ったの!?」

莉嘉「ど、どんな感じ!?元気そうだった!?」

李衣菜「よりによってなんで……」

智絵里「凛ちゃん……」

楓「これも宿命……なんでしょうか?」

モバP「凛……そうか、相手は凛だったか」

コナミ「な、何だ何だ?」

卯月「皆、凛ちゃんの事知ってるんですか?」

ちひろ「卯月ちゃんとコナミくんは後から入ってきたから……知りませんよね」

モバP「凛は……」







モバP「渋谷凛は……俺が最初にプロデュースしたアイドルだ」

同時刻 オーディション会場ビル前


凛「……」


ブロロロロロロロ……

ガチャ


男性「ご苦労だったな」

凛「……ありがと」


バタン

ブロロロロロロロ……



男性「オーディションは合格だったようだな」

凛「うん」

男性「よくやった、だがそうでなくては困る、お前は頂点に君臨すべき逸材だからな」

男性「あんな小汚い弱小事務所で燻っているような人間ではない」

凛「っ……!」ギリッ

カーテレビ「今日のゲストは人気急上昇中のカリスマアイドル、城ヶ崎美嘉ちゃんです!」

カーテレビ「今やデュエルライブでも連戦連勝中!ステージでファンを沸かせています!」

カーテレビ「今日は実際にスタジオでデュエr」ピッ

男性「ふん、デュエルライブだと?くだらん!」

男性「ステージに立てるのは常に、絶対的な力を持っている者のみ!」

男性「あんな紙束遊びで勝とうが負けようが、ステージを支配する実力がなければ何の意味もなさない!」

男性「どんな事をしてでもステージに立つ、それが全てだ!」

男性「凛、いつも言ってるがお前はレッスンに集中しろ」

男性「ここまでデュエルライブが浸透していればお前がデュエルする機会も増えるだろうが……」

男性「なぁに、いずれ紙束で勝負せずともステージに立たせてやる」

男性「どんな手を使おうとも、な」

男性「お前は私の言うとおりに動いていればよいのだ」

凛「……」

男性「凛、聞いているのか?」

凛「言われなくたって……分かってるよ」












凛「……黒井社長」

今回はここまでです。
次の投稿で卯月の話はひとまず区切りにして、その後は各アイドルの話に移っていこうと思います。
上位小梅に月末一番手加蓮、CoPの皆さんは頑張ってください。
それでは読んでくださった方、ありがとうございました。

寧ろマジ斉王的能力のせいですれた可能性あり
レナ『来なさいNo.07ラッキーストライブ!No.85クレイジーボックス!』
のあ『ガルガンディアを対象にRUMーバリアンズフォースを発動、現れなさいCXー超巨大空中要塞バビロン』
あやめ『行くでござるブレードハート!電磁抜刀霞切り!』
イメージし易い人としにくい人にキッパリ別れるのよねデレマス組

…………
………
……

卯月「凛ちゃんが……」

コナミ「元々ウチのアイドル?」

モバP「コナミには話していただろう、他の事務所に引き抜かれたアイドルがいるって」

コナミ「……ああ」

モバP「それが渋谷凛、この事務所に一時期在籍していたアイドルだ」

卯月「それで、凛ちゃんは今どこの事務所に……」

モバP「……961プロだ」

卯月「く、961プロ!?」

コナミ「……って何だ?」

ちひろ「961プロダクション、芸能プロダクション最大手の一角ですね」

李衣菜「ちょっと前にジュピターっていうアイドルユニットが在籍してて、すごい人気だったんだよね」

莉嘉「そのジュピターは少し前に961プロから移籍しちゃって、それからは全然話を聞かないけどねー」

コナミ「ふーん、でもすごくないか?その最大手から見初められたんだろ?」

モバP「それが……961プロにはよくない噂が絶えなくてな」

コナミ「よくない噂?」

ちひろ「何でも、他のプロダクションを蹴落とすためにどんな汚い事でも平気でするとか」

智絵里「フェス中に音響スタッフを脅して他のアイドルのステージを邪魔したり……」

莉嘉「番組撮影中の他事務所のアイドルをさらって山道に放置して番組ジャックしようとしたり」

李衣菜「ライバル事務所のアイドルの過去を暴露して、そのアイドルを活動休止に追い込んだり」

コナミ(おいおい……チームカタストロフの連中がかわいく思えてくるな)

ちひろ「大手事務所からの圧力なんてこの業界じゃ珍しくはないんですが、あまりにも行きすぎというか……」

楓「ジュピターもその社長の方針についていけず決別したと言われてますね」

未央「まぁどれもあくまで噂なんだけどね」

社長「最も、トップで輝ける原石を見出す眼とアイドルの魅力を引き出す手腕が評価されているのもまた事実だ」

卯月「あっ」

モバP「社長……」

社長「……凛君に会ったようだね」

モバP「はい、今日のオーディションで一緒だったようです」

卯月「あの、何で凛ちゃんは961プロに……」

モバP「……凛はこのプロダクションが出来た当初に社長がスカウトしてきたアイドルなんだ」

モバP「その時は社長にちひろさん、そしてプロデューサーになりたてだった俺しかいなかった」

卯月「じゃあ凛ちゃんがこの事務所の最初のアイドル……?」

モバP「そうだ、当時はできたての事務所って事もあって……デュエルはおろか、歌だって歌わせてやれなかった」

モバP「でも、それでも凛はよく頑張ってくれてな、たまに文句を言いながらも俺に付いてきてくれた」

モバP「おかげで少しずつではあったけど凛の名前は売れてきて、持ち歌も作れる位にはなった」

モバP「それに未央、智絵里、莉嘉、楓さん、李衣菜も入ってきて、プロダクションは軌道に乗り始めてたんだ」

モバP「そんな時だった……凛に引き抜きの話が舞い込んできたのは」

――
―――
――――

モバP『凛を961プロに移籍……ですか?』

黒井『ウィ、彼女は必ず業界のトップに立てる器を持っている』

モバP『で、ですが……』

黒井『まぁ突然のことで動揺する気持ちも分からんではない』

黒井『だが我が野望のためにどうしても彼女が必要なのだ』

黒井『もちろん、移籍金には糸目をつけんよ』

黒井『少なくとも今の環境でくすぶっている彼女にとってはこれ以上ない話だろう』

黒井『アイドルが増えて経営資金を増やしたいこのプロダクションにとっても……ね』

モバP『っ……』

黒井『渋谷凛をどうするかは最終的にはキミが決める事……もっとも』




黒井『ウチのような大手からの話を無碍にした時、どのような事になるか』

黒井『この業界に身をおくキミに分からんという事はあるまい』

――――
―――
――

コナミ「それって……」

卯月「脅迫じゃないですか!それじゃ凛ちゃんは強引に……!」

ちひろ「卯月ちゃん落ち着いて、Pさんは……」

社長「うむ、P君は凛君を守ろうとしたんだ……何せ、最初に担当したアイドルだったからね」

社長「それに凛君も彼を信頼してたからね、最初は961に行くことは拒否していたんだよ……」

モバP「でも凛は……」

――
―――
――――

モバP『……本気なのか、凛』

凛『うん……私、やっぱり961プロに行くよ』

モバP『凛、お前は余計な心配なんてしなくていい!961プロは……』

凛『あんな噂の耐えない大手事務所の話を断ったらどうなるかなんて……私でも分かるよ』

凛『プロデューサーにはこの仕事を続けてほしいんだ、それに……』

凛『私が961に渡ればお金だって入るし、未央達もアイドルとしてもっと頑張れるようになるでしょ?』

凛『それに、私にもっと上に行ける可能性があるって言うなら……それに挑戦してみたい』

凛『……こんな大チャンス、滅多にないと思わない?』

モバP『あそこは確かに力はある!だが、あの社長はお前の事を駒として見ている様にしか思えない!』

モバP『この間はジュピターだって……!』

凛『ふふっ、確かに私はあの人に利用されるだけなのかも知れないね』

凛『だから私も961を利用するよ、そしてアイドルとしてもっと成長してみせる』

凛『利用されっぱなしっていうのも、何だか癪だからさ』

モバP『凛……お前……』

凛『プロデューサー……私、いつもはうまく伝えられてないけどさ』

凛『ホントは、いっつも感謝してるんだよ』

凛『こんな小娘のためにいろんな人に頭を下げて、いろんな所を駆けずり回って……』

凛『おかげでまだ多くはないけど、私の事を応援してくれる人も出来た』

凛『プロデューサーに出会わなかったら、こんなに楽しい経験できなかったよ』

凛『だから、プロデューサーには……なんていうか、報われてほしいんだ』

モバP『俺の事なんかどうだっていい!お前自身に、お前のなりたいようなアイドルになって欲しいんだ!』

モバP『その為なら、俺はどんな事でも……』

凛『あはは、そうだったね……プロデューサーは、そうやっていつも私達の事を優先して考えてくれるもんね』

凛『そんなプロデューサーだから、報われて欲しいと思えたんだ』

モバP『凛……』

凛『じゃあプロデューサー、ひとつ……約束してくれる?』

モバP『約束……?』

凛『私、プロデューサーが胸を張って自慢できるようなアイドルになる』

凛『あの社長が卑怯な事しなくてもいいくらいに立派になって』

凛『ちゃんと、実力で皆に認めてもらえるアイドルになってみせる……そうなれた時は』





凛『……私の事、迎えに来て』

――――
―――
――

モバP「そして凛は……CGプロを出て行った」

モバP「いや、違うな……俺に力が無かったせいで、出て行かざるをえなかったんだ」


私には励ましあえる仲間とかいないから、ちょっと羨ましいかな


卯月(そっか、凛ちゃんは移籍してからずっと独りで……)

モバP「はは、情けないだろ?何がアイドルのプロデューサーだって話だよな」

モバP「確かに破格の移籍金のお陰で設備は整えられたし、トレーナーさん達もまともに雇えるようになった」

モバP「でも、凛には結局アイドルとして何もさせてやれないままだった」

モバP「うぬぼれかもしれないけど……凛は、こんな俺の事を信頼してくれていたのに」

モバP「これじゃ俺が……俺が凛を体よく利用したようなものさ」

モバP「プロデューサーとして失格だよ」

卯月「……それは違います、Pさん」

モバP「……卯月?」

卯月「だって……凛ちゃん言ってました」


卯月「アイドルはファンに好きになってもらう前に、自分を好きにならなきゃいけないんだって」


モバP「!……それは」

卯月「自分をアイドルにしてくれた人が教えてくれたって言ってました……プロデューサーさんの事、ですよね」

卯月「凛ちゃんは……プロデューサーさんに利用されたなんて考えてません」

卯月「プロデューサーさんとの約束を果たそうと頑張ってるんだと思います」

コナミ「……Pさん、俺は黒井ってやつがどんなやつかよく分かんねーけど」

コナミ「卯月と凛とのデュエルを見てて、アイツが背負ってるモンはしっかり感じ取ったぜ」

コナミ「俺には分かる、あれは他人を蹴落とそうとするような卑怯者のするデュエルじゃない」

コナミ「アンタが教えた事は、アイツにちゃんと根付いてるんじゃないかな」

モバP「卯月、コナミ……」

未央「……ゴメンね、プロデューサー」

未央「プロデューサーがしぶりんの事でそこまで思いつめてるなんて、気づいてあげられなかったよ」

モバP「未央……」

未央「でもさ、頼むからプロデューサー失格だなんて言わないでよ」

未央「お金の事なんて、私達子供だからまだ分からないけど」

未央「プロデューサーが今まで頑張ってくれたから、こうやって楽しく過ごせてるんだと思うよ」

莉嘉「そうだよPくん!」

楓「私達がここまでこれたのは、プロデューサーのおかげです」

李衣菜「そーそー!後もうちょっとのとこまで来てるんだからさ!」

智絵里「あ、あの……私も、出来る限り頑張りますから……」

モバP「皆……」

社長「全く、皆いい子達だよ」

モバP「……皆すまない、皆が前を向いてるのに俺がこんなんじゃダメだよな」

モバP「こんな俺だけど……まだ付いてきてくれるか?」

未央「もっちろん!どこまでだってお供しちゃいますよー!」

卯月「わ、私もです!プロデューサーさんが凛ちゃんを迎えにいけるように、頑張っちゃいますから!」

モバP「社長、ちひろさん、それにコナミ……俺もまだ力不足だと思いますが、これからもサポートお願いします」

社長「うむ」

ちひろ「もちろんですよ、Pさん♪」

コナミ「おう、デュエルの事なら任せとけって!」



未央「よぉーし、じゃあここは私達が頑張って、プロデューサーをしぶりんの元に連れて行きますか!」



全員「おー!!」

…………
………
……

コナミ(渋谷凛……まさかあいつがウチのアイドルだったなんてな)

コナミ(あいつも、背負ってるモンは同じなんだよな……でも)


……えへへ、負けるのってこんなに悔しいんですね

追いついて……ううん、追い越して見せます、凛ちゃんを!


コナミ(……何とか勝たしてやりてぇな)

コナミ(その前にまずは俺自身がこの世界のカードを把握しなくちゃならねぇ……)

コナミ(インフェルニティでさえも、鬼柳が使っていたのとは全然違うカードが出てきやがった)

コナミ(知らないカードだけじゃダメだ、知ってるカード、知ってる戦術ももう一回調べてみないと……)

コナミ(となると、こーいうネットの情報にも頼っていかねーとな)カチカチッ

コナミ(他人にデュエルを教える……正直最初はピンと来てなかったけど)

コナミ(へへ……何だかやりがいのある仕事じゃねぇか!)カチカチッ

コナミ(しっかし、この【征竜】ってのはとんでもない動きしやがるなぁ……)

コナミ(我ながらよくあの性悪ディレクターに勝てたもんだわ……お、このカード)カチカチッ


《くず鉄のかかし/Scrap-Iron Scarecrow》 †
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
その攻撃モンスター1体の攻撃を無効にする。
発動後このカードは墓地へ送らず、そのままセットする。


コナミ(おー!これ遊星がよく使ってたカードじゃん、中々やらしーんだよなーこれ)

コナミ(このカードのお陰で、ゾーンの時械神の攻撃を何とか防げたんだよな)

コナミ(遊星……みんな……元気にしてるかな)

コナミ(……ていうかそうだよ!ネオ童実野シティに帰るための手がかり全然見つかってないじゃん!)

コナミ(はぁ……考えなくちゃならない事が山ほど……ん?)カチカチッ



コナミ「原作・アニメ登場カード……?」



コナミ(ああ、李衣菜の奴が言ってたアニメか、あれに出てたって事だな?)

コナミ(流石遊星のカードだぜ……アニメにまで出てくるとは)

コナミ(しかしデュエルモンスターズのアニメか……一体どんなモンなのか)



コナミ「…………!!?」


コナミ「……どうなってんだ……こいつは」






コナミ「遊戯王……"5D`s"……!?」

今回はここまでです。黒井嫌われすぎててわろた。
アニマスでアイドルをゴキ○リ呼ばわりしてたし、暴言も多少はね?
と思ってたんですが、やりすぎましたかね?
次からは全体の話から各アイドルの話に切り替えていこうと思います。
最初は智絵里のお話からです。
それではここまで読んでくださった方、ありがとうございました。

ガチャッ

モバP「ただ今帰りましたー」

ちひろ「Pさん、お帰りなさい」

モバP「ちひろさん、お疲れ様です……あれ?コナミは?」

ちひろ「コナミ君?そういえば今日は何かDVDを借りてましたね」

モバP「へぇ……コナミがDVDですか」

ちひろ「まぁここまでほとんど休みなしで卯月ちゃんに付き合ってくれましたし、休憩も必要ですよ」

モバP「ええ、でもコナミがDVD見るなんてちょっと意外だなーと思って」

ちひろ「ふふっ、確かにカードを眺めてるほうが好きそうですけどね」

モニター「集いし願いが、新たに輝く星となる!光差す道となれ!」

モニター「シンクロ召喚!飛翔せよ!スターダストドラゴン!」



コナミ「どうなってんだ……これは……」

コナミ(アニメにはなっているが間違いない……今このモニターに映っているのは遊星だ)

コナミ(それにジャックやクロウ、アキに龍可、龍亜まで……それだけじゃない)

コナミ(フォーチュンカップ、ダークシグナーとの戦い、WRGP、そしてイリアステル……ゾーンとの決戦)

コナミ(これは……遊星が歩んできた歴史そのものじゃないか!)

コナミ(……ん、待てよ?)

コナミ(シグナーの持つドラゴンが量産されていたのは、アニメの登場人物のカードを商品化しただけの事……)

コナミ(あのレッドデーモンズや、凛の使っていたオーガドラグーンもこのアニメを漫画化した時に出たカードらしい)

コナミ(カードプールだってそうだ、このアニメが何年か前に終わってる事を考えれば)

コナミ(次のアニメ……遊戯王ZEXALだっけか、その登場人物の使うカードがまた商品化されカードプールが増えていくのは当然……)



コナミ「全部……繋がりやがった」


コナミ(あークソッ、落ち着け!一旦状況を整理しよう)

コナミ(まず俺はゾーンとの決戦の後、知らない世界に飛ばされた)

コナミ(そしたら、俺の住んでた世界がここではアニメとして放送されてた……)

コナミ(そしてこのアニメの中に俺は出てきてない……ゾーンも遊星一人で倒した事になってる)

コナミ(これらの事から考えられるのは……)




コナミ「俺は……アニメの世界から出てきた……?」


コナミ(何だよ……それ……)

コナミ(それじゃあネオ童実野シティは……俺が出会ってきた人達は……)

コナミ(俺が……俺達がやって来た事は全部……)




コナミ(誰かが考えた……シナリオだって……?)




コナミ(そんなもん……)







コナミ「そんなもん信じられっかあああああああ!!!!!!」

「ひゃあ!!」

コナミ「!?」



智絵里「あうぅ……」オドオド

コナミ「ち、智絵里……」

智絵里「ご、ごめんなさい!私が勝手にコナミさんの部屋に入ろうとしたから……」

コナミ「智絵里、ち、違うんだ!」

智絵里「ごめんなさい……ごめんなさい……」ガクガクブルブル

コナミ(い、いかん……完璧に怯えられた……)

智絵里「わ、私……向こうに行ってますから!」タッタッタ…

コナミ「あっ、智絵里!」

コナミ(そうだった……今日は智絵里のデッキを考えようって約束してたんだ)

コナミ(でもあんなもん見せられたら流石にデュエルの事なんて考えられねぇよ……)

コナミ(確かに手がかりを得るには得られたけど、ますます帰れる気がしなくなってきやがった……)

コナミ(これからどうすりゃいいんだ……)



コナミ(……ん、でも待てよ?)



コナミ(もしこのアニメがマジに俺の住んでたネオ童実野シティだったとすれば)

コナミ(アニメだと、ゾーンが自分を犠牲にしてアーククレイドルを止めて、ネオ童実野シティは無事って事になってる)

コナミ(つまり……俺が飛ばされた後も同じで、ネオ童実野シティも……遊星も皆無事って事か!?)

コナミ(……いや、実はこのアニメは俺の知ってるネオ童実野シティとは似て非なる別物って可能性もある!)

コナミ(例えばWRGPだ……このアニメではWRGPはライディングデュエルの大会って事になってる)

コナミ(確かに、俺達の世界にもライディングデュエルはあった……だが)

コナミ(俺の知ってるWRGPはタッグデュエルの大会だ、確かニューワールド戦では……)

コナミ(ジャックとクロウのタッグがプラシドとルチアーノを倒して、そしたら三人が合体してアポリアになって……)

コナミ(その後、アポリアとホセのコピーとのタッグデュエルに俺と遊星が挑んだんだ)

コナミ(いや、俺がここに来ちまった事でそこらへんの事情が変わってきてるって事も……)

コナミ(くそっ、頭こんがらがってきやがった……デュエル以外で頭使うの苦手なんだよ……)

コナミ(はぁ……胡桃沢のおっちゃんならアニメと現実を行き来したなんて話、食いついてくるんだろうけどな……)

コナミ(あいつ、二次元になってカードの中のブラマジガールに会いたいなんて言ってたし)

コナミ(教えてやりたいぜ……既にお前は二次元の住民だったってな)

コナミ(ま、決め付けるのは早いな……このアニメもまだ全部見たわけじゃないし)

コナミ(……とにかくだ)

コナミ(正直まだ頭が混乱してるけど……これだけは分かった)

コナミ(この世界と俺達の世界は……どこかで繋がってる)

コナミ(まぁ、繋がってなきゃ来る事なんて出来ないんだろうけど)

コナミ(その繋がりの一部がこのアニメって訳だ)

コナミ(そして、その繋がりの根幹にあるのはやっぱり……)



コナミ「……よし、決めたぜ」

コナミ(やっぱり鍵はデュエルモンスターズだ)

コナミ(俺の世界へ帰る為の手がかりは、今のところこのアニメだけ……でも)

コナミ(あいつらにデュエルを教えて、デュエルに関わっていけば……いつかそれに辿り着けるはずだ!)

コナミ(……とりあえずこの事はあいつらには伏せておこう)

コナミ(これは……俺だけの問題だ、今頑張ってるあいつらを巻き込めない)



コナミ「しかし、事情を知ってる人間が俺一人ってのは辛いな」

コナミ「せめて俺の知り合いがこの世界に居れば……」



コナミ(とりあえず……今は智絵里だな)

短いですが一旦ここで切ります。
コナミくんはもちろんデッキをいくつも持ってるんですが、
ゾーンとの決戦の時に使ってた【スクラップ】だけが手元に残ったという事で。
コナミくんには後々数回程デュエルしてもらう予定なので
その時にはZEXALのカードを使うコナミくんが見れるかもしれません。

それではここまで読んでくださった方、ありがとうございました。

モバP「え?智絵里に嫌われちゃったかも知れないから仲直りの方法を教えてくれだって?」

ちひろ「もう、何やらかしたんですか……」

コナミ「うん、まぁ……ちょっとな」

モバP「まぁ智絵里は人見知りする所があるからな、案外嫌われてなんかないと思うぞ?」

コナミ(いや、これは全面的に俺が悪いんだけどね……)

ちひろ「でも、仲直りする方法ですか……」

モバP「一緒に同じ事をやってみたらどうだ?TVゲームとか」

コナミ(なるほど……誰かとタッグを組む時も大体一緒に行動してたっけか)

ちひろ「でも智絵里ちゃん、これからレッスンみたいですから……」

コナミ「レッスンか……よし」

トレーナー「それじゃあ智絵里ちゃん、今日は基本的なトレーニングとステップの確認ですね」

智絵里「は、はいっ、よろしくお願いします!」

トレーナー「えっと……それで」

コナミ「ん?」

トレーナー「いや、ん?じゃなくて……どうしてコナミ君がここに?」

コナミ「あー、俺もたまには体動かさないとなーなんて……」

トレーナー「はぁ、まぁ構いませんが……智絵里ちゃんは大丈夫?」

智絵里「は、はい、大丈夫です……」

トレーナー「そう?じゃあコナミ君、あまり無理しない程度にお願いしますよ?」

コナミ「おうっ(よかった……もうそこまで怯えられてないみたいだ)」

…………
………
……

卯月「うーん、コナミさんにルールの事で質問があったんだけど、居ないなんて珍しいなぁ」

卯月「レッスンスタジオにいるってプロデューサーさん言ってたけど……」ガチャッ

智絵里「あっ、卯月ちゃん、お疲れ様です」

卯月「お疲れ様です、智絵里ちゃん!トレーナーさん!」

卯月「あの、コナミさんがこっちに来てるって聞いたんですけど……」

智絵里「えっと……」

トレーナー「コナミ君でしたら……」




コナミ「」チーン




トレーナー「あそこに落ちてますけど……」

卯月「い、一体何が……」

ベテトレ「全くだらしないな、あの程度のトレーニングでダウンするとは」

ルキトレ「コナミ、大丈夫?」

コナミ「へへ、わりぃわりぃ、まさかこんなにキツいもんだとは思わなかったわ」

マストレ「ふむ、デュエル専門とはいえここまで体力がないのはちょっと問題だな」

マストレ「ここは私がコナミ専用のメニューを考えてやるとするか……」ニヤリ

コナミ「はは、まぁお手柔らかに頼むわ……」

ベテトレ(死ぬな、アイツ)

ルキトレ(うん、ご愁傷様……)

トレーナー「それじゃあ智絵里ちゃんのレッスンはこれで終了ですね」

智絵里「は、はい!ありがとうございました!」

トレーナー「……智絵里ちゃん?」

智絵里「?、何ですか?」

トレーナー「何か悩み事でもあるの?今日もだったけど、最近いつもと比べて元気が無さそうだったから……」

智絵里「い、いえ……大丈夫です」

トレーナー「そう?困った事があれば何でも言ってね?私達も力になれると思うから」

智絵里「ありがとう、ございます……」

コナミ「おお、レッスン終わったか……」

卯月「でもコナミさん、何で一緒にレッスンを?」

…………
………
……

卯月「つまり、大声出して智絵里ちゃんが怯えちゃったから、仲直りしようと一緒にレッスン受けたって事ですか」

コナミ「うん、まぁ……大体あってる」

卯月「もうっ、何でそんな事……それで智絵里ちゃん、今日は調子が悪かったんじゃ」

コナミ「……ごめんな智絵里、脅かすつもりなんてなかったんだけど」

智絵里「だ、大丈夫です!こっちこそ、余計な心配かけちゃってごめんなさい……」

卯月「っていうか、何でそんな大声出してたんですか……」

コナミ「そ、それは……」

智絵里「それは……?」

コナミ「……そう!必死こいて考え付いた新しいコンボが実は出来ないって事が分かってショックだったんだよ!」

卯月「新しい……」

智絵里「コンボ……ですか?」

コナミ「いやー!惜しかったなー!あのコンボが実現できたら恐い物なんて無いと思ったんだけどなー!」

二人「…………」

コナミ(さ、流石に無理があったか……)

智絵里「コナミさん……私達の為にそこまで真剣に……」

卯月「私達の為にそこまでしてくれるのはうれしいですけど、休む時はちゃんと休まないとダメですよ?」

コナミ「お、おう……(うう、二人が素直すぎて良心が痛む……)」

コナミ「……まぁ、ちょうど智絵里のアレも決まってたところだしな」

コナミ「誤解も解けてよかったわ、これから頑張ろうな」

卯月「え?」

智絵里「アレ……?決まったって……?」

コナミ「ん?Pさんから聞いてなかったか?次のデュエルライブ、智絵里の初お披露目だぜ」

智絵里「えっ!?」

卯月「ホントですか!?やったね智絵里ちゃん!」

智絵里「……あ、あの」

コナミ「ん?」

智絵里「そのデュエルライブって……私じゃないとダメなんでしょうか?」

智絵里「今日はその……デッキを考えるだけだと思ってたので……」

コナミ「あー、まぁそりゃ突然すぎてびっくりするか、でももう決まった事だし……」

智絵里「でも、今は私より……莉嘉ちゃんや李衣菜ちゃんの方が……」

コナミ「いや、あの二人はさすがにもうちょっと練習しないとな」

コナミ「でも智絵里はデュエルも大分上手になってきてる」

コナミ「そりゃまだ不安もあると思うけど、デュエルなら俺がもっと教えてやれると思うからさ」

卯月「智絵里ちゃん!私もお手伝いしますから、一緒に頑張りましょう!」

智絵里「…………」

卯月「……智絵里ちゃん?」



智絵里「あの、実は私……」







智絵里「……アイドルを辞めようかと思ってるんです」

一旦ここまでで。
続きは結構書けてるので次のデュエル前までは早めに投下できるかも?
本SSの登場カードですが、一応PRIMAL ORIGINに登場したカードまでにしようと思っています。
しかし、それ以降で既存カテゴリのカードが登場した場合、本SSで使わせてもらうかもしれません。

例)THE DUELIST ADVENT収録の《光天使セプター》等(ドルベを出すとは言ってない)

コナミくんの口調や性格は某タッグフォースSSの人にかなり影響を受けています。
やっぱり無口なイメージも強いんですかね。

それではここまで読んでくださった方、ありがとうございました。


>コナミ「へへ、わりぃわりぃ、まさかこんなにキツいもんだとは思わなかったわ」

>マストレ「ふむ、デュエル専門とはいえここまで体力がないのはちょっと問題だな」


どうしてデュエルマッスルを鍛えていないんだ……

コナミ「アイドルを……辞める?」

卯月「智絵里ちゃん、あんなにレッスン頑張ってたのに……」

卯月「もうちょっとで、これまでの成果を出せるんだよ?一体なんで……」

智絵里「アイドルが嫌になった訳じゃないんです……でも」

智絵里「……アイドルを続ける意味が分からなくなって」

卯月「アイドルを続ける意味?」

智絵里「……プロデューサーさんは臆病な私に、アイドルという可能性を見せてくれました」

智絵里「レッスンやお仕事は大変だったけど……歌を歌ったり、踊ったりする事が楽しくなってきて」

智絵里「それに卯月ちゃん達みたいな、とっても優しくて一緒にいて安心できる友達も出来ました」

智絵里「これまでのアイドルとしての生活は本当に楽しい事ばかりでした」

智絵里「これからも、こんな楽しい毎日が続けばいいなって思ってました……」

智絵里「でもこの間の凛ちゃんのお話を聞いて……私、気づいちゃったんです」

智絵里「私には……アイドルとしての大きな目標がないって」

コナミ「…………」

智絵里「凛ちゃんには、プロデューサーさんとの約束を果たすっていう目標があります」

智絵里「凛ちゃんだけじゃないです……他の皆にだってきっと大きな夢があって、頑張ってるんだと思います」

智絵里「でも私は、ただ楽しくアイドル出来ればいいなって思ってて……目標なんて考えてなかったんです」

智絵里「……いえ、多分考える事から逃げてたんだと思います、目標のためには、誰かと戦わなくちゃいけないから」

智絵里「ずっと臆病なままで……何も変わってないのは私だけです」

智絵里「デュエルだって……ホントはすごく恐いんです、大きくて恐いモンスターを前にすると、足が震えて……」

卯月(そっか……本番のデュエルだとモンスターが実体化するから……)

コナミ(なるほどな、これが智絵里の消極的な立ち回りの理由か……)

智絵里「きっとこれからも……臆病な私を変えられる事はないんだと思います」

智絵里「このままアイドルを続けてたら……プロデューサーさんにも、卯月ちゃん達にもきっと迷惑かけちゃいます」

智絵里「だから……!」

コナミ「でも、辞めたくないんだろ?アイドル」

智絵里「っ……な、なんで」

コナミ「本気で辞めたいって思ってる奴が、律儀にレッスンなんて受けるかよ」

コナミ「今俺達に話した事だって、本当は悩みを聞いてほしいからだったんだろ?」

智絵里「そ、それは……」

コナミ「……ったく、しょうがねえな」



コナミ「智絵里、俺の知り合いの話をしてやろう」

卯月「え?」

智絵里「コナミさんの知り合い……ですか?」

コナミ「俺の知り合いにお前に似てる人が居たことを思い出してさ」

智絵里「私に……?」

コナミ「ああ、その人も臆病で、何かと謝ってばかりで……」

コナミ「争い事なんてもってのほかってタイプだった……智絵里、お前と同じようにな」

コナミ「でも、その人は俺に言ってきたんだ」

コナミ「デュエルで勝ちたいから力を貸してくれってさ」

コナミ「その人には、デュエルで勝ちたい理由があったんだ」

智絵里「勝ちたい理由……」

コナミ「……恐竜が好きだったんだ、その人」

智絵里「恐竜……あの恐竜さんですか?」

コナミ「うん、皆に恐竜好きになって欲しいんだって言って、恐竜のデッキを使ってたんだよ」

コナミ「デュエルの大会とかバンバンやってたからな、大好きな恐竜の姿を皆に見てもらいたかったんだと思う」

コナミ「その人が言ってた、『私は恐竜さんに勇気を頂いてやっとデュエルができるんです』ってさ」

コナミ「その人は……自分の好きな事の為に勇気を振り絞ってたんだよ」

智絵里「自分の……好きな事……」

コナミ「えーっと……つまり、何が言いたいかというとだな……」




コナミ「……目標や理由なんて、別に何だっていいじゃんか」

コナミ「俺の街には、デュエルで上を目指したいってやつは大勢いた」

コナミ「お前らがトップアイドルを目指すのと同じようにな」

コナミ「でも、そいつら全員に大層な理由があったか?って言うと、そんな事はない」

コナミ「デュエルするのは皆同じでも、その理由は人それぞれだ」

コナミ「友達が欲しいやつ、絶対に負けたくないライバルがいるやつ、デュエルを通して人助けしたいやつ……」

コナミ「ただデュエルするのが楽しいからやるって奴もいる、俺みたいにな」

コナミ「だから……人に話せるような大した理由なんていらないと俺は思う」

コナミ「大体、楽しい事すんのに理由なんか必要ないだろ?」

コナミ「どうしても目標が欲しいなら、目標を見つける事を目標にしたっていいさ」

コナミ「それが見つかるまで、もうちょっと楽しい思いしててもバチはあたらないと思うぜ?」

智絵里「で、でも……」

コナミ「それにデュエルだって、したくないならしなくていい」

智絵里「えっ……?」

卯月「コ、コナミさん!それは……」

コナミ「おっと、別に突き放してる訳じゃないぞ」

コナミ「そりゃあ、俺は皆にデュエルを好きになってもらいたいけど、それを無理強いするつもりはない」

コナミ「何とかデュエルせずにアイドルできないかって、俺からもPさんに頼んでみるよ」

コナミ「Pさんだって、お前が嫌がる事をさせようなんて思ってないさ」

智絵里「コナミさん……」

コナミ「でもな智絵里……お前が勇気を出して、デュエルの世界に踏み込んでみたいっていうなら……」




コナミ「俺が……最高の戦術を考えて、お前の事を守ってやる」ニッ

智絵里「……コナミさんはひどい人です」

卯月「智絵里ちゃん……?」

智絵里「私は……辞めたければ辞めればいいって、冷たく言って欲しかったです」

智絵里「そうしてくれれば、きっと決心もついたと思うから……」

智絵里「なのに……」


智絵里「そんな事言われたら……私ももっと頑張れるかもって、思っちゃうじゃないですかっ」


コナミ「……頑張る必要なんてない、とことん楽しんでやればいい」

コナミ「お前はただ、自分のためにアイドルやればいいんだよ」

智絵里「……コナミさん」

コナミ「うん?」

智絵里「私にも……こんな私でも、デュエルできるようになりますか?」

智絵里「今度こそ……臆病な自分を変えられますか?」


コナミ「ていっ」べしっ

智絵里「あうっ」


コナミ「ばーか、変わる必要なんてないんだよ」

コナミ「臆病でも、泣き虫でも……他人を優先して考えられる程優しいのが、智絵里のいいとこだろうが」

智絵里「わ、私……優しくなんか」

卯月「ううん、智絵里ちゃんは優しいです」

卯月「だって、アイドル辞めたかった理由って結局、私達に迷惑かけないようにするためだったんですよね?」

卯月「自分の事そっちのけで、皆の事を考えて……」

卯月「そんな智絵里ちゃんが……優しくないなんて事あるはずないです」ニコッ

智絵里「卯月ちゃん……コナミさん……」

智絵里「……私、やってみます」

智絵里「ダメかもしれないけど、いっぱい迷惑かけちゃうかもしれないけど……」

智絵里「卯月ちゃんが見た景色を……私も見てみたいです!」

卯月「智絵里ちゃん……!」

コナミ「……おう、任せとけ!」

卯月「よかったー!これで一件落着ですね!」

コナミ「よし、そんじゃ智絵里のデッキ考えてみるか!」

智絵里「は、はい!」

智絵里「で、でも……私が扱えるようなデッキなんてあるかな……?」

コナミ(智絵里らしいデッキか、チーム太陽みたいなディフェンシブな戦法でいってみるって事も……)

コナミ(まぁデッキはどうとでもなる、後はモンスター恐怖症の問題だけど……)

コナミ(……こっちはちょっと荒療治が必要かもな)

今回はここまでです。
タッグフォースのウサミンは宮田ちゃんの次くらいに好きです。
次からデュエルになるんですが、まだ全然考えてないので
来週土日には出来たところまででも投下したいと思います。

それではここまで読んでくださった方、ありがとうございました。

デュエルライブ当日


わいわい……がやがや……ざわざわ……


智絵里「うわ、お客さんがいっぱい……」

卯月「私も思い出すなー、ステージに立つ前から緊張してましたもん」

モバP「智絵里、準備は大丈夫か?」

智絵里「は、はい!その……ごめんなさい、我侭言ってステージ袖に来てもらって」

智絵里「でも、皆さんが後ろで見てくれてたら、私も何とか頑張れる気がして!」

莉嘉「えへへ、これ位なんて事ないって☆」

李衣菜「うんうん、智絵里ちゃん、ロックに決めてこー!!」

楓「リラックスしてね、智絵里ちゃん」

智絵里「皆さん……」

未央「でも何か嬉しいなー!ちえりんから私達を頼ってくれるなんて!」

智絵里「えっ?」

未央「ほら、ちえりんって案外、何でも一人で頑張るタイプだったでしょ?」

未央「もっと仲間の事を頼ってもいいのになーなんて思ってたんだよね」

智絵里「未央ちゃん……」

モバP「智絵里……お前が挫けたって、それを迷惑に思う人なんてここにはいないんだよ」

智絵里「えっそれって……」

モバP「……ああ、コナミに教えてもらったんだ、気づいてやれなくてごめんな」

モバP「今日のデュエル、負けたとしてもきっとお前の成長に繋がるはずだ」

モバP「お前が気負う事なんてなにもない、だから……」

モバP「だから今日は……今日だけは智絵里、お前のために戦ってきなさい」

智絵里「Pさん……」



MC「まずは一人目!CGプロのニューヒロイン誕生なるか!?緒方智絵里――――!!」


コナミ「ほれ、ご指名入ったみたいだぜ、行って来い」

智絵里「は、はい!」

コナミ「……智絵里!」

智絵里「?」

コナミ「勝っても負けても、笑顔で、な!」

智絵里「……はい!」



ワアアアアアアア!!

チエリチャーン!!  カワイイー!!


智絵里(わ、私の事知ってくれてる人もいるんだ……)

智絵里(そっか、プロデューサーさんが私たちの事を売り込んでくれてるんだよね……)

智絵里(このデュエルだって、きっと……プロデューサーさんがいろんな所で頑張ったから……)

智絵里(……わ、私も頑張らなきゃ!)

MC「そして対するは!今回も植物達がフィールドを支配するか!?フラワーガール、相葉夕実―――――!!」

夕実「皆ー!!よろしくねー!!」


ウオオオオオオオオ!!

アイバチャーン!!・ワ・


夕実「お手柔らかによろしくね!智絵里ちゃん!」

智絵里「は、はい!よろしくお願いします!」

夕実「えへへ、そっか、初めてのデュエルライブだから緊張するね!」

夕実「負けてあげるつもりはないけど、お互い頑張ろうね!」

智絵里「は、はい!こちらこそ!(よかった、優しそうな人だ……)」

楓「いよいよですね……」

モバP「コナミ、智絵里のアレは……」

コナミ「ああ、モンスター恐怖症か?アレなら大丈夫だ」

モバP「だ、だが……」

卯月「大丈夫ですよ、プロデューサーさん!いっぱい特訓しましたから!」

未央「特訓?」

コナミ「ああ……」

――
―――
――――

智絵里『モンスター恐怖症の克服……ですか?』

コナミ『おう、さすがにちょっと何とかしかないとな』

卯月『でも、どうしましょう?お化け屋敷巡りで度胸試しとか……?』

智絵里『お、おばけは苦手ですけど……恐いのベクトルが違うような……』

コナミ『ま、一番いいのは実際にデュエルディスクでデュエルする事だよな』

卯月『でもデュエルディスクなんて……』

コナミ『だから俺のこいつを使う』スチャッ

コナミ『出て来い!』バッ


スクラップ・ドラゴン『ゴゴゴゴゴゴ……!!』

スクラップ・ツイン・ドラゴン『ズズズズズズ……!!』

スクラップ・デス・デーモン『ハアアアアア……!!』

卯月『なるほど、コナミさんのデュエルディスクがありましたね!』

コナミ『ああ、こいつがあればいつでもモンスターを呼べるな』

卯月『これでモンスターに慣れていくんですね!』

コナミ『どうだ、智絵里?いけそうか?』

智絵里『…………』

コナミ『智絵里?』

智絵里『……きゅー』ぱたっ

卯月『た、大変!』

…………
………
……

コナミ『やれやれ……これは重症かもな』

智絵里『うぅ……ごめんなさい……』

卯月『でもいきなりあんなのが出てきたらびっくりしちゃいますよ……』

コナミ『うーん、流石に最初から飛ばしすぎたか』

卯月『最初は戦士族とかで始めたらどうですか?シルエットも人ですし……』

コナミ『そうだな、仕方ない、まずはダイ・グレファーあたりから……』

卯月『そ、そのカードもダメな気がします!別な意味で!』

――――
―――
――

コナミ「……過酷な特訓だったな」

卯月「はい、とっても……」

未央(ど、どんな特訓だったんだろ……)

コナミ「ま、今回はちひろさんに頼んで、結構完成度の高いデッキが組めたからな」

コナミ「練習どおり行けばきっと大丈夫だ」

卯月「頑張って……智絵里ちゃん!」



MC「デュエル!開始イィ―――――――!!」



智絵里・夕実「「デュエル!」」


智絵里「わ、私のターン!」手札6

智絵里「モンスターを裏守備表示でセット!」

智絵里「カードを1枚伏せて終わりですっ」

未央「おお、まずは手堅く……」

李衣菜「やっぱり智絵里ちゃんは守りのデッキなんですか?」

コナミ「うーん、まぁ守りのデッキ“とも”言えるって感じかな」

楓「とも……?」

コナミ「まぁ見とけって」

夕実「私のターン!ドロー!」手札6

夕実(……よし、これ以上無いって位いい手札!)

夕実(悪いけど、どんどん行くよ!)

夕実「おろかな埋葬を発動!」


《おろかな埋葬まいそう/Foolish Burial》 †
通常魔法(制限カード)
デッキからモンスター1体を墓地へ送る。


夕実「効果でデッキのダンディライオンを墓地に送るよ!」



《ダンディライオン/Dandylion》 †
効果モンスター(制限カード)
星3/地属性/植物族/攻 300/守 300
(1):このカードが墓地へ送られた場合に発動する。
自分フィールドに「綿毛トークン」
(植物族・風・星1・攻/守0)2体を守備表示で特殊召喚する。
このトークンは特殊召喚されたターン、アドバンス召喚のためにはリリースできない。


夕実「ダンディライオンの効果!墓地に送られた時、綿毛トークンを2体特殊召喚!」


ぽんぽんっ!

綿毛トークン×2 守0


莉嘉「いきなりモンスターが2体……」

卯月「でも、綿毛トークンって出たターンにはアドバンス召喚には使えませんよね?」

コナミ「ああ、アドバンス召喚には、な」

コナミ(ヤツの狙いは恐らく……)

夕実「そして、超栄養太陽を発動!」


《超栄養太陽ちょうえいようたいよう/Super Solar Nutrient》 †
永続魔法
自分フィールド上のレベル2以下の植物族モンスター1体をリリースして発動できる。
リリースしたモンスターのレベル+3以下のレベルを持つ植物族モンスター1体を、
手札・デッキから特殊召喚する。
このカードがフィールド上から離れた時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターがフィールド上から離れた時、このカードを破壊する。


夕実「綿毛トークン一体をリリースして、デッキからローンファイア・ブロッサムを特殊召喚!」


《ローンファイア・ブロッサム/Lonefire Blossom》 †
効果モンスター(準制限カード)
星3/炎属性/植物族/攻 500/守1400
1ターンに1度、自分フィールド上に表側表示で存在する
植物族モンスター1体をリリースして発動できる。
デッキから植物族モンスター1体を特殊召喚する。

ブロッサム 守1400

夕実「ローンファイア・ブロッサムの効果!植物族一体をリリースして、デッキから新たに植物族を特殊召喚する!」

夕実「私は、ローンファイア・ブロッサム自身をリリースして……」

夕実「来て!ギガプラント!」


《ギガプラント/Gigaplant》 †
デュアルモンスター
星6/地属性/植物族/攻2400/守1200
このカードは墓地またはフィールド上に表側表示で存在する場合、
通常モンスターとして扱う。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードを通常召喚扱いとして再度召喚する事で、
このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に発動できる。
自分の手札・墓地から昆虫族または植物族モンスター1体を選んで特殊召喚する。

ギガプラント 攻2400


夕実「超栄養太陽は対象を失って破壊されるよ」バリーン

MC「1ターン目から強力モンスターの登場だぁ―――――!!」

未央「あ、あっという間にごつそうなのが……」

莉嘉「これ、植物っていうか……」

李衣菜「もう怪獣じゃん……」

楓「智絵里ちゃん……大丈夫かしら……」

モバP「智絵里……!」

ギガプラント「グネグネ……ジュルジュル……」

智絵里「ひ、ひぅ……」

智絵里(っ!……ダメ、怯えてちゃダメ!)

智絵里(コナミさん達が後ろに居てくれてる、特訓の成果を見せなくちゃ!)

智絵里(それに……)


セットモンスター「…………」


智絵里(今の私には、一緒に戦ってくれるモンスターがいる!)

智絵里(コナミさんが……私のために選んでくれたカードが!)

智絵里(だから私は、この子達を信じる!)

智絵里(恐くない……恐くない……!)

モバP「智絵里……お前……!」

コナミ「Pさん、あいつはアンタやあいつ自身が思ってる程、弱いやつじゃないぜ」

モバP「……そうだな、智絵里は臆病だけど、見捨てられるのが恐くて頼り方を知らなかっただけなんだ」

モバP「本当はちゃんと自分の芯を持った、強い子だ」

コナミ「今は信じてやろうぜ、あいつの中にある強さを!」

モバP「……ああ!」

夕実「続き行くよ!私はギガプラントを再度通常召喚!」


ギガプラント「…………!!」ゴゴゴゴゴゴ……

夕実「これで、ギガプラントの効果を発動できる!私はギガプラントの効果で、墓地のローンファイア・ブロッサムを蘇生!」

夕実「ローンファイア・ブロッサムの効果!また自身をリリースして……」

夕実「頼んだよ!椿姫ティタニアル!」


《椿姫ティタニアル/Tytannial, Princess of Camellias》 †
効果モンスター
星8/風属性/植物族/攻2800/守2600
自分フィールド上に表側表示で存在する植物族モンスター1体をリリースして発動できる。
フィールド上のカードを対象にする魔法・罠・効果モンスターの効果の発動を無効にし破壊する。

ティタニアル 攻2800


モバP「1ターン目から攻撃力2000オーバーのモンスターが2体も……」

コナミ「ギガプラントにローンファイアブロッサム……この2体があらゆる場所からの特殊召喚を可能にしている」

コナミ「このコンボを如何に攻略できるかがそのまま勝敗に繋がってくるな」

莉嘉「冷静に解説してる場合じゃないよ!これやばいんじゃないの!?」

夕実「バトルフェイズ!ティタニアルでセットモンスターを攻撃するよ!」


ティタニアル「ハアアアアアア……!」攻2800

セットモンスター「」バリーン


李衣菜「うぅ……あんなにあっさり」

モバP「これじゃあギガプラントの攻撃が……」

未央「待って!あれ……!」




シュゴオオオオオオオオ……



幻獣機トークン×2 守0



楓「智絵里ちゃんのフィールドに、半透明の飛行機が……!」

夕実「これは……!」

コナミ(さぁ、緒方智絵里防衛作戦……)

コナミ(ミッションスタートだ!)

一旦ここまでで、続きは明日にでも。

月末ガチャ誰が来ますかねー

――
―――
――――

智絵里『幻獣機……ですか?』

コナミ『おう、市販されてるカードを持ってきた』ガサッ

卯月『ふむふむ……へえー、戦闘機のカードなんですね』

智絵里『でも何か、動物みたいなデザインですね……』

智絵里『あ、このハムちゃんの飛行機とか、ちょっとカワイイかも……』

卯月『ホントだ!それにこのライオンさんの人工衛星も!』

卯月『これが智絵里ちゃんに合ってるデッキなんですか?』

コナミ『幻獣機ってのは、条件を満たすとトークンを生み出す能力を持ってるんだ』

智絵里『トークン?』

卯月『えっと、カード効果で生み出されるモンスターですよね、例えばダンディライオンとか……』

コナミ『そうだな、トークンとは言え常にモンスターがフィールドに居た方が智絵里も安心できるんじゃないかと思ってさ』

コナミ『それに、幻獣機はトークンがある時、戦闘と効果では破壊されないっていう効果を持つ』

智絵里『えっ、それって……』

卯月『無敵って事ですか!?』

コナミ『まぁ、破壊に対しては無敵って事になるな』

卯月『おおー!すごいよ智絵里ちゃん!無敵だよ!無敵!』

コナミ『ひとまずはこいつで練習して、消極的なプレイスタイルを直していこう』

智絵里『は、はい!』

コナミ『それに、こいつらの真の能力を発揮できるようになれば……』

コナミ『智絵里、もっとデュエルが面白くなると思うぜ』

智絵里『真の……能力?』

――――
―――
――

智絵里「私はセットモンスター、幻獣機ハムストラットの効果を発動しました!」


《幻獣機ハムストラット/Mecha Phantom Beast Hamstrat》 †
効果モンスター
星3/風属性/機械族/攻1100/守1600
このカードがリバースした時、
「幻獣機トークン」(機械族・風・星3・攻/守0)2体を特殊召喚する。
このカードのレベルは自分フィールド上の「幻獣機トークン」のレベルの合計分だけ上がる。
自分フィールド上にトークンが存在する限り、
このカードは戦闘及び効果では破壊されない。
また、トークン1体をリリースして発動できる。
自分の墓地の「幻獣機」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。
「幻獣機ハムストラット」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。


智絵里「このカードがリバースした時、幻獣機トークンを2体特殊召喚します!」


幻獣機トークン×2 守0


夕実「幻獣機……!」

李衣菜「トークンとは言え、モンスターが2体!って言う事は……」

モバP「ギガプラントの攻撃を防げる……!」

夕実「直接攻撃までは行かないかー……でも!」

夕実「ギガプラント!幻獣機トークンを攻撃!」


ギガプラント「グネグネグネ……!!」攻2400

幻獣機トークン「」ドカーン


未央「ああ……でも」

莉嘉「トークンだから、戦闘じゃすぐやられちゃうよ!」

夕実「カードを一枚セットして、ターンエンド!」


智絵里LP8000 手札4
フィールド 幻獣機トークン 伏せ1
夕実LP8000 手札3
フィールド ティタニアル ギガプラント 綿毛トークン 伏せ1

智絵里「私のターン、ドロー!」手札5

智絵里(ギガプラントがいる限り、どんな所からもモンスターが出てくる……あの子を何とかしないと……)

智絵里(あっ、でも今はティタニアルがいるから、ギガプラントを狙った効果破壊は無効にされちゃうんだ……)

智絵里(それなら……えっと)

智絵里「幻獣機オライオンを召喚!」


《幻獣機オライオン/Mecha Phantom Beast O-Lion》 †
チューナー(効果モンスター)
星2/風属性/機械族/攻 600/守1000
自分のメインフェイズ時に墓地のこのカードをゲームから除外して発動できる。
手札から「幻獣機」と名のついたモンスター1体を召喚する。
自分フィールド上にトークンが存在する限り、
このカードは戦闘及び効果では破壊されない。
また、このカードが墓地へ送られた場合、
「幻獣機トークン」(機械族・風・星3・攻/守0)1体を特殊召喚できる。
「幻獣機オライオン」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。

オライオン 攻600


未央「チューナーモンスター……っていう事は!」

智絵里「い、行きます!私は幻獣機トークンに、オライオンをチューニング!」

☆3+☆2=☆5

智絵里「シンクロ召喚!おいで!A・O・J カタストル!」

《A・O・J カタストル/Ally of Justice Catastor》 †
シンクロ・効果モンスター
星5/闇属性/機械族/攻2200/守1200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードが闇属性以外のフィールド上に表側表示で存在する
モンスターと戦闘を行う場合、
ダメージ計算を行わずそのモンスターを破壊する。

カタストル 攻2200


李衣菜「おおー!シンクロ召喚!」

コナミ「よし、カタストルは闇属性以外との戦闘では無敵!ギガプラントとティタニアルに勝てる!」

夕実「させないよ!ポリノシス、発動!」


《ポリノシス/Pollinosis》 †
カウンター罠
自分フィールド上の植物族モンスター1体をリリースして発動できる。
魔法・罠カードの発動、モンスターの召喚・特殊召喚のどれか1つを無効にし破壊する。


智絵里「!」

夕実「綿毛トークンをリリースして、カタストルのシンクロ召喚を無効にする!」ヒュン


カタストル「」ボッシュート


智絵里「そ、そんな……!」

夕実(カタストルなんて、私のデッキじゃ太刀打ちできないからね、危ない危ない……)

李衣菜「ああー、せっかく出したモンスターが……」

智絵里「でも、ここでシンクロ素材となったオライオンの効果を発動!」


幻獣機トークン 守0


智絵里「墓地に送られた場合、幻獣機トークンを1体特殊召喚できる!」

未央「おおー!流石ちえりん!転んでもただでは起きない!」


智絵里(でも……今のでもう召喚権は使っちゃった……)

智絵里(今は墓地にオライオンが居るけど、今の手札じゃ何を出しても……)

智絵里(かといって、これ以上展開されたら手が付けられなくなっちゃう……それなら!)

智絵里「カードを一枚伏せて、ターンエンドです……」

李衣菜「うぅ……でも結局トークンが一体だけ」

楓「いきなり正念場、ですね……」

夕実「私のターン、ドロー!」手札4

夕実(よし、厄介なカタストルも処理できた……ここで一気に決める!)

夕実「ギガプラントの効果を発動!墓地のローンファイアブロッサムを特殊召喚!」


ブロッサム 守1400


夕実(よし、これでまた効果を……)ブチッ

夕実「……へ?“ブチッ”?」


ひゅうぅぅぅぅん……


ガシャコオオオオオン!!!!


ティタニアル「」ギャー

ギガプラント「」ドカーン

ブロッサム「」チュドーン

幻獣機トークン「」バリーン


夕実「モンスターが……ぜ、全滅!?」

智絵里「ローンファイアブロッサムの特殊召喚時、ト、トラップカードを発動しましたっ!」


《つり天井/Needle Ceiling》 †
通常罠
フィールド上にモンスターが4体以上存在する場合に発動する事ができる。
フィールド上に表側表示で存在するモンスターを全て破壊する。


智絵里「フィールドの表側表示モンスターを全て破壊します!」

モバP「おお、自分のモンスターを巻き込みながらも……!」

卯月「智絵里ちゃん、うまい!」

コナミ「よし、今はそれでいいぞ、智絵里!」

智絵里(自分のモンスターも全滅しちゃうけど、ティタニアルもこの方法なら手が出ない……!)

夕実「なるほど……全体除去ならティタニアルの効果の範囲外だからね」

夕実(でも、ごめんね智絵里ちゃん)

夕実(今の私は……その程度じゃ止まらないよ!)

夕実「思い出のブランコを発動!」


《思い出のブランコ/Swing of Memories》 †
通常魔法
自分の墓地の通常モンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターンのエンドフェイズ時に破壊される。


夕実「墓地のギガプラントは通常モンスター扱い、よってこのカードで蘇生できる!」


ギガプラント 攻2400


夕実「私はまだこのターンの召喚権を使ってない……ギガプラントを再度召喚!」


ギガプラント「…………!!」ゴゴゴゴゴゴ……

未央「再度召喚っていう事は……!」

夕実「行くよ!ギガプラントの効果で墓地のブロッサムを蘇生!さらに、ブロッサムの効果で自身をリリースし……」

夕実「おいでなさい!桜姫タレイア!」


《桜姫タレイア/Talaya, Princess of Cherry Blossoms》 †
効果モンスター
星8/水属性/植物族/攻2800/守1200
このカードの攻撃力は、自分フィールド上の
植物族モンスターの数×100ポイントアップする。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
このカード以外のお互いのフィールド上の植物族モンスターは
カードの効果では破壊されない。

タレイア 攻2800


夕実「タレイアは、私のフィールドの植物族1体につき、攻撃力を200上げる!」


タレイア 攻2800→3000


夕実「そしてタレイアがいる限り!タレイア以外の植物族をカード効果で破壊する事は出来ない!」

李衣菜「そんな……智絵里ちゃんがトークンを犠牲にしてまで崩した布陣が……」

楓「たった1ターンで復活しちゃうなんて……」

コナミ「思い出のブランコの効果でギガプラントはこのターンの終わりに破壊される……はずだったが」

卯月「タレイアが出てきた事でそれも無効……完全蘇生されちゃいましたね……」

夕実(今は伏せカードも1枚だけ、ギガプラントには破壊耐性もある……今度こそ!)

夕実「タレイア!ギガプラント!智絵里ちゃんにダイレクトアタック!」


タレイア「フフフフフ……!!」攻3000

ギガプラント「ゴゴゴゴゴ……!!」攻2400


MC「これが通れば大ダメージ!後が無くなってしまうぞ―――――!?」





羊トークン×4「メエェェ――――――!!」


夕実「なっ!?」

智絵里「速攻魔法、スケープ・ゴートを発動しました!」


《スケープ・ゴート/Scapegoat》 †
速攻魔法
このカードを発動するターン、自分は召喚・反転召喚・特殊召喚できない。
自分フィールド上に「羊トークン」(獣族・地・星1・攻/守0)
4体を守備表示で特殊召喚する。
このトークンはアドバンス召喚のためにはリリースできない。


智絵里「羊トークンを4体特殊召喚!」

夕実「っ!引き続き2体のモンスターで、羊トークン2体を攻撃!」


羊トークン×2 「」バリーン

莉嘉「な、何とか凌いだー!!」

李衣菜「あーヒヤヒヤするなぁ、もう……」

夕実「カードを一枚伏せてターンエンド!」

夕実(うーん、中々攻撃を通させてくれないね、でも……)

夕実(守ってばっかりじゃ勝てないよ、智絵里ちゃん)

智絵里(今までは何とか攻撃を凌げてるけど、これ以上は防ぎきれない……)

智絵里(つ、次のターンで何とかしなくちゃ……!)


智絵里LP8000 手札3
フィールド 羊トークン×2
夕実LP8000 手札2
フィールド タレイア ギガプラント 伏せ1

今回はここまでです。
読んでくださった方、ありがとうございました。

智絵里「私のターンです……」手札4

智絵里(うぅ……1ターンでギガプラントが復活しちゃうなんて)

智絵里(それにギガプラントはタレイアの効果で破壊できない……)

智絵里(つり天井を引き当てたとしても、もう通用しない……どうしたら……)



智絵里(……破壊できない?)チラッ


智絵里手札:幻獣機ウォーブラン エネミーコントローラー ??? ??? 


智絵里(……い、いけるかも!)

智絵里「そ、速攻魔法、エネミーコントローラー!」


《エネミーコントローラー/Enemy Controller》 †
速攻魔法
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●相手フィールド上に表側表示で存在する
 モンスター1体を選択し、表示形式を変更する。
●自分フィールド上のモンスター1体をリリースして発動できる。
 相手フィールド上に表側表示で存在する
 モンスター1体を選択し、エンドフェイズ時までコントロールを得る。


夕実「エネミーコントローラー……!」

智絵里「このカードは、相手のモンスターの表示形式を変更するか……」

智絵里「相手モンスターのコントロールを得る事が出来る!」

未央「そっか!破壊出来ないならコントロールを奪えば!」

楓「でも、相手モンスターは1ターンしか奪えない……」

智絵里「私は二番目の効果を発動っ!」

智絵里「羊トークン1体をリリースして……」ヒュン

智絵里「夕実さん……あなたのギガプラントのコントロールを得ます!」

李衣菜「えっ!?何でギガプラントを……!?」

莉嘉「タレイア奪って攻撃すればいいのに!」



エネミーコントローラー「←→AB」ピコーン!

ギガプラント「…………!?」グルン!


智絵里「そして、幻獣機ウォーブランを召喚っ!」


《幻獣機ウォーブラン/Mecha Phantom Beast Warbluran》 †
チューナー(効果モンスター)
星1/風属性/機械族/攻 300/守 300
このカードが機械族モンスターのシンクロ召喚の素材として墓地へ送られた場合、
「幻獣機トークン」(機械族・風・星3・攻/守0)1体を特殊召喚する。
この効果を適用したターン、自分は風属性以外のモンスターを特殊召喚できない。
自分フィールド上にトークンが存在する限り、
このカードは戦闘及び効果では破壊されない。
また、自分フィールド上の「幻獣機」と名のついたモンスター1体をリリースして発動できる。
このカードのレベルを1つ上げる。
「幻獣機ウォーブラン」の効果は1ターンに1度しか発動できない。

ウォーブラン 攻300


モバP「チューナーモンスター……そうか!」

卯月「1ターンしか奪えなくても……別の方法で処理すれば!」

智絵里「レベル6のギガプラントに、レベル1のウォーブランをチューニング!」

☆6+☆1=☆7

智絵里「シンクロ召喚!皆を守って、幻獣機コンコルーダ!」


《幻獣機コンコルーダ/Mecha Phantom Beast Concoruda》 †
シンクロ・効果モンスター
星7/風属性/機械族/攻2400/守1200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分フィールド上のトークンは戦闘及び効果では破壊されない。
フィールド上のこのカードが相手によって破壊され墓地へ送られた場合、
自分フィールド上のトークンを全てリリースして発動できる。
自分の墓地からレベル4以下の
「幻獣機」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。

コンコルーダ 攻2400


智絵里「更にウォーブランの効果!機械族のシンクロ素材になった時、幻獣機トークンを特殊召喚っ!」


幻獣機トークン 守0

未央「おおー!またトークンが!」

李衣菜「これで一時的な壁は出来たね!」

コナミ「いいや、一時的な壁ではないぜ」


幻獣機トークン「……!」 シャキーン

羊トークン「♪」 シャキーン


莉嘉「トークンに何かバリアみたいなのが……」

智絵里「コンコルーダはフィールドにいる限り、トークンを破壊から守る!」

智絵里「カードを1枚伏せて、ターンエンドです!」

李衣菜「トークンに破壊耐性!これならしばらく攻撃を防げるね!」

楓「でも、コンコルーダは他の幻獣機みたいに無敵じゃないみたい……」

未央「えっ?それじゃあ次の攻撃で狙われたら……」

夕実「私のターン、ドロー!」手札3

夕実(トークン達はコンコルーダの効果で無敵……攻撃しても意味はない)

夕実(でもコンコルーダはトークンが居ることで破壊耐性が付く訳じゃない、攻撃力も低め……)

夕実(そしてそのコンコルーダはタレイアの前で攻撃表示……攻撃を誘われているって事?)

夕実(でも、今私が伏せているのは攻撃の無敵化……!)


《攻撃の無敵化/Impenetrable Attack》 †
通常罠
バトルフェイズ時にのみ、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターはこのバトルフェイズ中、
戦闘及びカードの効果では破壊されない。
●このバトルフェイズ中、自分への戦闘ダメージは0になる。


夕実(元々ギガプラントを守る為に伏せたカードだけど……)

夕実(万が一ミラーフォースやコンバットトリックだったとしてもこれで防げる……!)

夕実(よし、ここは強気に!)

夕実「ボタニカル・ライオを召喚!」


《ボタニカル・ライオ/Botanical Lion》 †
効果モンスター
星4/地属性/植物族/攻1600/守2000
自分フィールド上に表側表示で存在する植物族モンスター1体につき、
このカードの攻撃力は300ポイントアップする。
このカードはフィールド上に表側表示で存在する限り、
コントロールを変更する事はできない。


夕実「ボタニカル・ライオは植物族一体につき、攻撃力が300上がる!」


ボタニカル・ライオ 攻1600→2200

タレイア 攻2900→3000


夕実「タレイア!コンコルーダを攻撃!」


タレイア「ハアアアアアアアッ!!」攻3000

未央「わぁー!やっぱり来た!」

李衣菜「コンコルーダがやられちゃったら、トークン達が……!」


コンコルーダ「…………!!」ヒュンヒュン

タレイア「…………!?」


楓「コンコルーダが……攻撃が当たらない絶妙な位置に!」

莉嘉「あ、あんなのアリなの!?」

夕実「この効果……まさか!?」

智絵里「永続トラップ……安全地帯ですっ」


《安全地帯/Safe Zone》 †
永続罠
フィールド上に表側攻撃表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターは相手のカードの効果の対象にならず、
戦闘及び相手のカードの効果では破壊されない。
また、そのモンスターは相手プレイヤーに直接攻撃できない。
このカードがフィールド上から離れた時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターがフィールド上から離れた時、このカードを破壊する。

智絵里「こ、これで、コンコルーダは破壊には無敵ですっ!」

夕実「……なるほどね、攻撃表示はこのためか」

莉嘉「よかったー!これならコンコルーダも無敵だね☆」

夕実「でも、ダメージは受けてもらうよ!」

智絵里「っ……」LP7400

モバP「後攻3ターン目にして初めてのダメージか」

楓「今は3体のモンスターが無敵……だけど……」

未央「うん、何か防戦一方って感じだよ……」


智絵里LP7400 手札1
フィールド コンコルーダ 羊トークン 幻獣機トークン 安全地帯
夕実LP8000 手札2
フィールド タレイア ボタニカル・ライオ 伏せ1


智絵里「わ、私のターン!」手札2

智絵里「コンコルーダでボタニカル・ライオを、こ、攻撃しますっ!」


コンコルーダ「シュゴオオオオオ……!!」攻2400


夕実(ボタニカル・ライオを狙われた!攻撃の無敵化を使う……?)

夕実(……ううん、これはギガプラントを守る為に伏せたカード)

夕実(次ギガプラントを蘇生させた時の為に……ここは通す!)


ボタニカル・ライオ「」ドカーン


夕実(ごめんね……ちゃんと敵はとるからね)LP7800

李衣菜「智絵里ちゃん、何気に初めての攻撃だったね」

コナミ「今は守りに入ってるとはいえ、みすみす展開を許してやることもないからな」

コナミ(そうだ、今はまだ最低限の攻撃でいい……!)

智絵里「ターンエンドです……」

夕実「私のターン!」手札3

夕実「タレイア!コンコルーダを攻撃!」


コンコルーダ「(^ω^ 三 ^ω^)ヒュンヒュン」攻2400

タレイア「…………!!」イラッ 攻2900


モバP「よし、コンコルーダは無事だ!」

未央「けど、ダメージはそのまま……!」

智絵里「うぅ……」LP6900

夕実(最低限のダメージを与えられただけか……)

夕実(でも結局は、破壊すべきものがモンスターからトラップになっただけ……)

夕実(この布陣なら、魔法罠除去カードが引ければ簡単に崩せる!)

夕実(それに、この手札なら……あのカードが来れば!)

夕実「……ターンエンドだよ」

楓「膠着状態って感じですね……」

莉嘉「でも、これってもし安全地帯が破壊されちゃったら……」

コナミ「ああ、コンコルーダも破壊され、トークンも破壊耐性を失う」

未央「それじゃあ!このまま守り続けてたんじゃ勝ち目が……!」

卯月「未央ちゃん、ただ守り続けてるんじゃないよ」

未央「えっ?」

李衣菜「卯月ちゃん!そういえば、智絵里ちゃんの練習相手になってあげてたんだっけ」

モバP「まだ、ここから逆転できるのか?」

コナミ「ああ、確かに今の状況、安全地帯が壊されれば一気に壊滅してしまう布陣……」

コナミ「これだけ見ると、智絵里のピンチに見えるかもしれない」

コナミ「でも、こういう消極的な守りの裏では、逆転の準備が着々と行われてるもんだぜ」

コナミ(……そうだろ、太郎)


智絵里LP6900 手札2
フィールド コンコルーダ 羊トークン 幻獣機トークン 安全地帯
夕実LP7800 手札3
フィールド タレイア 伏せ1

続きは今夜

コナミ(……そうだろ、太郎) キリッ

太郎ってことは……  まさか……  え、ズシンくんの!?  ズシンだな

>>1 「やべぇよやべぇよ……ズシンだすとか考えもしなかったよ!皆ズシン来るって思ってるよ!」

夜まで考えてみたけど結局ダメでした

思わせぶりな事書いちゃってすみません、許してください!何でもしまむら!

続きいきますー

――
―――
――――

コナミ『よし、それじゃあそろそろ幻獣機の真髄を教えとくか』

智絵里『真髄……ですか?』

コナミ『智絵里、しばらくこのデッキで練習してみたけど、どんな感じだった?』

智絵里『えっと……やっぱりトークンがいると破壊されないし』

智絵里『その、私でも積極的に攻撃できるようになったと思います……』

コナミ『うん、まぁ半分正解って感じだな、その特性を生かす戦術もあるし……』

コナミ『でも俺個人としてはこのデッキは……我慢のデッキだと思ってる』

智絵里『我慢のデッキ……?』

コナミ『そうだ、いくら破壊には無敵といっても幻獣機単体じゃそれだけだ』

コナミ『展開力の高いデッキなんかが相手だと、一気に劣勢になってしまう』

コナミ『トークンだけでも、幻獣機だけでも勝てない』

コナミ『幻獣機の真価を発揮するには……いかにトークンと幻獣機を揃えるかがカギだ』

智絵里『トークンと幻獣機を揃える……』

コナミ『そう、だからきっと、度々攻め込まれて弱気になってしまう事もあるかもしれない』

コナミ『でも、智絵里が我慢を重ねて、チャンスが巡ってくれば……』

コナミ『こいつらはきっと、お前に応えてくれるぜ』

――――
―――
――

智絵里(正直……デュエルにはまだ全然慣れてません)

智絵里(おっきいモンスターが出てくると、まだちょっと足が震えるし……)

智絵里(プレイングだって、ホントにこれでいいのかなって不安になる事もしょっちゅうです)

智絵里(でも、コナミさん……!)

智絵里(我慢する事……それが私が今出来る唯一の事なら)

智絵里(私は……何度だって我慢し続けますっ!)

智絵里「私の、ターン……ドロー!」手札3

智絵里(……き、きたっ!)

智絵里「幻獣機メガラプターを召喚っ」


《幻獣機メガラプター/Mecha Phantom Beast Megaraptor》 †
効果モンスター
星4/風属性/機械族/攻1900/守1000
自分フィールド上にトークンが特殊召喚された時、
「幻獣機トークン」(機械族・風・星3・攻/守0)1体を特殊召喚する。
「幻獣機メガラプター」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。
このカードのレベルは自分フィールド上の「幻獣機トークン」のレベルの合計分だけ上がる。
自分フィールド上にトークンが存在する限り、
このカードは戦闘及び効果では破壊されない。
また、1ターンに1度、トークン1体をリリースして発動できる。
デッキから「幻獣機」と名のついたモンスター1体を手札に加える。

メガラプター 攻1900


楓「新しい幻獣機……!」

未央「でも、あの攻撃力じゃ……」

智絵里「メガラプターの効果発動、羊トークンをリリース!」ヒュン

智絵里「これで、幻獣機モンスター1体を手札に加える事が出来る!」

智絵里「私が選ぶのは……メガラプター!」手札3

李衣菜「おお、トークンを使って手札補給を!」

莉嘉「で、でも良いの!?せっかく守ってきたトークンなのに……!」

コナミ「いいんだよこれで、何せ……」

コナミ「……もう守る必要は無くなったみたいだからな」

モバP「えっ?」

智絵里「そして私は……コンコルーダとメガラプターで、オーバーレイ!」

未央「オーバーレイ……エクシーズ召喚!?」

李衣菜「でも、エクシーズ召喚って同じレベルのモンスターじゃないといけないんじゃ……」

コナミ「大丈夫だって、見てみろ」


メガラプター「…………!」☆4→☆7


楓「メガラプターのレベルが……4から7に!」

コナミ「幻獣機は、フィールドの幻獣機トークンのレベルの合計だけレベルが上昇する!」

コナミ「そうだ、幻獣機は決して消極的な守りのデッキじゃない」

コナミ「一体一体はステータスもそこそこな平凡なモンスター……でも」

コナミ「トークンと共にフィールドに揃った時こそ、真価を発揮する!」

モバP「智絵里は……ずっとこの状況を狙ってたのか!」

コナミ(ああ……でも狙ってるモンはもう一つあるかもな)

智絵里「エクシーズ召喚!来て、幻獣機ドラゴサック!」


《幻獣機ドラゴサック/Mecha Phantom Beast Dracossack》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク7/風属性/機械族/攻2600/守2200
レベル7モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
自分フィールド上に「幻獣機トークン」
(機械族・風・星3・攻/守0)2体を特殊召喚する。
自分フィールド上にトークンが存在する限り、
このカードは戦闘及びカードの効果では破壊されない。
また、1ターンに1度、自分フィールド上の
「幻獣機」と名のついたモンスター1体をリリースして発動できる。
フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。
この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。

ドラゴサック 攻2600


莉嘉「か、カッコイイーー!!」

未央「うーむ、やっぱり美少女とミリタリーの相性は抜群だね!」

李衣菜「で、でも攻撃力はタレイアの方が上……!」

卯月「まだまだ、ドラゴサックの本領はこれからだよ!」

智絵里「ドラゴサック……効果発動っ!」

智絵里「オーバーレイユニット一つを使って、幻獣機トークンを2体特殊召喚!」


幻獣機トークン×2 守0

智絵里「さらに、ドラゴサックのもう一つの効果!幻獣機を一体リリースする事で、フィールドのカード1枚を破壊できる!」

智絵里「私は幻獣機トークン1体をリリースして……!」ヒュン

智絵里「夕実さんのタレイアを破壊!」


タレイア「」ドカーン


夕実「くっ……タレイアが……!」

智絵里「破壊効果を使ったドラゴサックは、このターン攻撃は出来ない……」

智絵里「私はカードを一枚伏せて、ターンエンドです……」

未央「タレイアを除去して……さらにトークンを2体も残してる!」

李衣菜「一気に形成逆転だー!」

夕実(なるほどね……あの守りがドラゴサックの布石になってたなんて)

夕実「私のターン!」手札4

夕実(……でも)

夕実(どうやら私にもまだ、ツキは残ってるみたい!)

夕実「炎妖蝶ウィルプスを召喚!」


《炎妖蝶ウィルプス/Blazewing Butterfly》 †
デュアルモンスター
星4/炎属性/昆虫族/攻1500/守1500
このカードは墓地またはフィールド上に表側表示で存在する場合、
通常モンスターとして扱う。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードを通常召喚扱いとして再度召喚する事で、
このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●このカードをリリースする事で、自分の墓地に存在する「炎妖蝶ウィルプス」以外の
デュアルモンスター1体を特殊召喚する。
この効果によって特殊召喚されたデュアルモンスターは再度召喚された状態になる。

ウィルプス 攻1500


夕実「ウィルプスもギガプラントと同じデュアルモンスター!」

夕実「このカードは再度召喚する事で、墓地のデュアルモンスターを再度召喚状態で特殊召喚できる!」

李衣菜「え!そ、それじゃあまたギガプラントが……!?」

莉嘉「でも、召喚権はもう使ってるじゃん!」

コナミ「いや、ヤツの手札には恐らくあのカードが!」

夕実「私は装備魔法、スーペルヴィスを発動してウィルプスに装備!」


《スーペルヴィス/Supervise》 †
装備魔法
デュアルモンスターにのみ装備可能。
装備モンスターは再度召喚した状態になる。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードが墓地へ送られた時、
自分の墓地に存在する通常モンスター1体を選択して特殊召喚する。


夕実「このカードを装備したデュアルモンスターは、再度召喚された状態になる!」

夕実「ウィルプスの効果発動!蘇りなさい!ギガプラント!」


ギガプラント「ゴゴゴゴゴ……!!」攻2400


MC「ギ、ギガプラント、三度フィールドに出現――――!!」

MC「このモンスターの進撃を止める術は果たしてあるのか――――!?」

ごめんなさい、ちょっとデュエル内のミスが発覚したので修正します。
今夜中には上げますー

楓「そ、そんな……」

李衣菜「な、何回出て来るの……あれ……!」

夕実「そして、ウィルプスがリリースされた事で墓地に送られたスーペルヴィスの効果!」

夕実「通常モンスターを1体蘇生できる!来て、ウィルプス!」


ウィルプス 攻1500


未央「今幻獣機トークンは2体だけ……ウィルプスとギガプラントに攻撃されたら!」

莉嘉「蘇生されたティタニアルかタレイアに……ドラゴサックがやられちゃう!?」

モバP「嘘だろ……せっかくあそこまで苦労して出したカードが……!」

夕実「ごめんね智絵里ちゃん、初めてのデュエルライブ、勝たせてあげたいのは山々なんだけど」

夕実「こっちも負けてあげる訳にはいかないの」




智絵里「……いえ、ありがとうございます」

夕実「……えっ?」

智絵里「これでようやく……」



智絵里「その怪獣さんの顔を見ずに済みますから……!」

夕実「!?」

智絵里「夕実さんの戦術の核はギガプラント……」

智絵里「だから必ずどうにかしてギガプラントを墓地から蘇生させると思ったんです」

智絵里「このカードをタレイアに使わずに残しておいて良かったです……」

智絵里「速攻魔法……黒白の波動を発動!」


《黒白の波動/Black and White Wave》 †
速攻魔法
シンクロモンスターをエクシーズ素材としているエクシーズモンスターが
フィールド上に存在する場合に発動できる。
フィールド上のカード1枚を選択してゲームから除外し、
自分のデッキからカードを1枚ドローする。


夕実「黒白の……波動……!?」

智絵里「黒白の波動は、シンクロモンスターをオーバーレイユニットにしているエクシーズモンスターが居る時に発動できる!」

未央「シンクロモンスター……そっか、今はコンコルーダがドラゴサックのオーバーレイユニットになってるから……!」

モバP「発動条件を満たしている!」

智絵里「そしてこのカードの効果は……フィールドのカード一枚を除外できる!」

智絵里「対象はもちろん……ギガプラント!」


ギガプラント「」ギャアアアアアアアア

バシュウゥゥゥゥゥン!!!!

智絵里「そして除外すると同時に、デッキからカードを1枚ドロー!」手札3

夕実「ギガプラントが……除外!?」

コナミ「除外されていては、ギガプラントも復活は出来ない!」

李衣菜「それじゃあ……!」

楓「これでギガプラントを封じ込めた……!」

夕実「くっ……私は、ウィルプスで幻獣機トークンを攻撃……」


ウィルプス「メラメラメラ……」攻1500

幻獣機「」バリーン


夕実「これでターンエンド……」


智絵里LP6900 手札3
フィールド ドラゴサック(ORU1) 幻獣機トークン
夕実LP7800 手札2
フィールド ウィルプス 伏せ1

智絵里「私のターン、ドロー!」手札4

モバP「今なら高攻撃力のモンスターもいない……!」

未央「一気にいっちゃえー!ちえりーん!」

智絵里「幻獣機メガラプターを召喚っ!」


メガラプター 攻1900


智絵里「そして、ドラゴサックの効果!オーバーレイユニットを1つ使って、幻獣機トークンを特殊召喚!」


幻獣機トークン×2 守0


智絵里「続いてメガラプターの効果!幻獣機トークン1体をリリース!」ヒュン

智絵里「デッキから、幻獣機テザーウルフを手札に加えます!」

夕実(っ……まだ大丈夫、攻撃の無敵化があればこのターンは……)

智絵里「そして……トークン復活祭を発動!」


《トークン復活祭/Token Sundae》 †
通常魔法
自分フィールド上に存在するトークンを全て破壊する。
この効果で破壊したトークンの数まで、フィールド上に存在するカードを破壊する。


夕実「!!」

智絵里「自分フィールドのトークンを全て破壊する代わりに、その数だけ他のカードを破壊できる!」

智絵里「私は幻獣機トークン2体を破壊して、夕実さんの伏せカードと、ウィルプスを破壊!」


幻獣機トークン×2「シナバモロトモー!」ドカーン

攻撃の無敵化、ウィルプス「」パリーン


夕実「攻撃の無敵化が……!」

智絵里「そして、ここで墓地のオライオンの効果を発動!」

智絵里「墓地のこのカードを除外する事で、幻獣機をもう一度召喚できる!」

智絵里「私が召喚するのは……幻獣機テザーウルフ!」


《幻獣機テザーウルフ/Mecha Phantom Beast Tetherwolf》 †
効果モンスター
星4/風属性/機械族/攻1700/守1200
このカードが召喚に成功した時、
「幻獣機トークン」(機械族・風・星3・攻/守0)1体を特殊召喚する。
このカードのレベルは自分フィールド上の「幻獣機トークン」のレベルの合計分だけ上がる。
自分フィールド上にトークンが存在する限り、
このカードは戦闘及び効果では破壊されない。
また、このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ時に1度だけ、
トークン1体をリリースして発動できる。
このカードの攻撃力はエンドフェイズ時まで800ポイントアップする。

テザーウルフ 攻1700

智絵里「テザーウルフの召喚時効果で、幻獣機トークンを1体特殊召喚!」

智絵里「さらに、メガラプターの効果!トークンが生成された時、さらにもう一体幻獣機トークンを特殊召喚!」


幻獣機トークン×2 守0


李衣菜「うおー!一気にフィールドが満タンに!」

未央「ちえりんノリノリだー!!」

智絵里(すごい……あんなに攻め込まれてたのに、一気にここまで!)

智絵里(最初は幻獣機やトークンを守る事でいっぱいいっぱいだったけど……)

智絵里(今度は……モンスターが私を守ってくれてる!)

智絵里(これが、コナミさんが授けてくれた……)

智絵里(私のデュエルなんだ……!)

智絵里「バトルフェイズ!全幻獣機で、夕実さんにダイレクトアタックです!」


メガラプター「ボラボラボラボラボラボラボラボラボラ」攻1900

テザーウルフ「ボラボラボラボラボラボラボラボラボラ」攻1700

ドラゴサック「ボラボラボラボラボラボラボラボラボラ」攻2600

幻獣機's「ボラーレ・ヴィーア(飛んで行きな)!」


バリバリバリバリバリ!!!!!


夕実「きゃあああああああ!!」LP1600


智絵里「これで……ターンエンドです!」

楓「すごい……智絵里ちゃんのフィールドが……」


ズラアァァァァァァァ……

幻獣機トークン メガラプター ドラゴサック テザーウルフ 幻獣機トークン 


卯月「ここまで来ると、何ていうか……」

未央「もう、負ける気がしないね……!」

夕実(いや……まだ負けてない!)

夕実(ギガプラントが封じられたからって、手はいくらでも残ってる!)

夕実(私だって……逆転の一手を!)

夕実「私の、ターン……!ドロー!」手札3

夕実(……!)

夕実(……はぁ、今日はやたらツイてると思ったんだけどな)


ドローカード:サイクロン

《サイクロン/Mystical Space Typhoon》 †
速攻魔法
(1):フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。


夕実(もうっ来るのが2ターン遅いんだってば……)

夕実(……でも)

夕実(あそこまでの攻撃をかわされ続けて……おまけにここまでの布陣を作られちゃったら)



夕実(私の……完敗、か)スッ




シュウゥゥゥゥ……



李衣菜「あれ……?智絵里ちゃんのモンスターが消え……」

コナミ「いや、終わったみたいだ……」


MC「さ……サレンダー!サレンダーが選ばれた――――!!」

MC「植物達の度重なる猛攻に晒されながら!一度の直接攻撃も許さず!」

MC「幻獣機達の猛攻による華麗な逆転勝利を納めたのは―――――」


MC「CGプロのニューヒロイン!緒方智絵里だァ――――!!!」


ワアアアアアァァァァァ!!!!


楓「ち、智絵里ちゃんが……」

李衣菜「か、勝ったーーーー!!!」

未央「よっしゃーーー!!ちえりーん!!!」

卯月「やった!早速智絵里ちゃんとステージの準備を……!」


智絵里「えっえっ!?わ、私、何か変なボタン押しちゃいましたか!?」

智絵里「デュエルディスク、こ、壊しちゃったかも……」


卯月「い、イマイチ状況を飲み込めてない!」

莉嘉「ま、智絵里ちゃんらしいけどね☆」

智絵里「えっと、えっと……!」オタオタ

夕実「おめでとっ、智絵里ちゃん!」

智絵里「えっ、夕実さん!?あ、あの!デュエルの方は……!」

夕実「智絵里ちゃんの勝ちだってば」

智絵里「へっ!?で、でも、まだライフは残って……!」

夕実「もうっあそこまでされたら打つ手ないって」

夕実「最初の手札の時は楽勝かなーなんて思ってたけど……うん、私の完敗です!」

智絵里「そ、そんな事ないですっ、もうギガプラントが出てくる度に泣きそうになって……」

夕実「えっ?……あはは!ごめんね恐がらせちゃって!でも、それならよく頑張ったね!」

智絵里「は、はい!その……カードが守ってくれたから……」

夕実「……そっか(カードが守ってくれたから、か……)」

夕実「あの子の事、恐くなくなったら……また、デュエルしましょ!」ニコッ

智絵里「……はい!よろこんで!」

卯月「お疲れ様!智絵里ちゃん!」

モバP「よく頑張ったな!いいデュエルだったぞ!」

智絵里「卯月ちゃん!プロデューサーさん……!わ、私、勝ったんですよね……?」

コナミ「おう、完璧にお前の勝ちだぜ、智絵里」

智絵里「コナミさん……!」

コナミ「文句なしのデュエルだった、お疲れさん」

智絵里「あ、ありがとうございます!」

コナミ「それで……どうだ智絵里、デュエル楽しかったか?」

智絵里「え?えっと……」


デュエルだって……ホントはすごく恐いんです

私にも……こんな私でも、デュエルできるようになりますか?


智絵里「……はい、とっても!」

コナミ「……へへっ、その言葉だけでも、教えた甲斐があったな」

智絵里「えへへ……」

智絵里「……コナミさん」

コナミ「ん?どした?」

智絵里「私、決めました」

智絵里「コナミさんは目標なんてなくていいって、背中を押してくれました」

智絵里「プロデューサーさんも、皆も、自分の為に戦えばいいんだって言ってくれました」

智絵里「皆が居てくれなかったら、私がここでこれから歌うなんて事、なかったと思います」

智絵里「だから私は……そんな皆の為にアイドルをやりたいです!」

コナミ「皆の為に……アイドル?」

智絵里「は、はい!いっぱい頑張って、辛い事もあるかもしれないけど……」

智絵里「プロデューサーさんに、私をプロデュースしてよかったって思ってもらえる位になりたいです!」

コナミ「……やれやれ、別に誰かの為にするもんじゃないだろうに」

智絵里「だ、ダメですか……?」

コナミ「……クスッ、いいんじゃないの?お前らしくてさ」

智絵里「は、はい!その……ですから、コナミさんも何かあったら言ってくださいね?」

コナミ「……ん?何の事だ?」

智絵里「コンボがうまくいかなくてショックだったって……嘘、ですよね?」

コナミ(ギクッ)

智絵里「わ、私、コナミさんの世界の事なんて全然分からないし、何も役に立たないかもしれないけど……」

智絵里「私に出来る事があれば、コナミさんの為に頑張りますから……!」

智絵里「だから……一人で抱え込んじゃ、めっ、ですよ?」

モバP「智絵里!準備できたぞ!」

智絵里「は、はい!」



ワアアアアアアァァァァ……!!!


コナミ「あいつ……」

モバP「どうした、コナミ?」

コナミ「……いや」


コナミ(こないだまですぐ泣きべそかいてやがった癖に……)


コナミ(急にたのもしくなっちまったな……智絵里)

コナミ(智絵里の初デュエルライブからしばらく経った)

コナミ(初めてのデュエル、本人にもいろいろ不安はあっただろうけど……)

モバP「智絵里、こないだの監督さん、演技の事すごく褒めてたぞ!」

モバP「なんだか演技が堂に入ってて、いい顔つきになったって」

智絵里「そ、そうですか?えへへ……ありがとうございます」

コナミ(あれを乗り越えて、智絵里もちょっとは自信を付けたみたいだ)

コナミ(それに、あいつなりに目標も出来たみたいだしな)

コナミ(……自分の為に頑張ってくれる人達の為に頑張りたい、か)

コナミ(まったく、どこかのお人よしを思い出すな)

コナミ(頑張りすぎて潰れないかが心配だけど、そこはPさんに任せるか)

社長「しかし、キミの手腕には心底恐れ入るよ」

コナミ「うおっ!?……社長か」

社長「卯月君に続き、智絵里君もモノにしてしまうとは……」

社長「キミを見初めた私の、いや、卯月君の目に狂いはなかったようだ」

コナミ「俺は何もしてないって、デュエルしたのはあいつなんだから」

社長「ははは……それでも、キミの存在は彼女達にとって大きいさ」

社長「P君もキミを信頼してきているようだし、これからもよろしく頼む」

コナミ「まぁ俺がちゃんと帰れるまでは面倒見てやるさ」

社長「……すまない、まだ帰る方法も分からず不安だろうに無神経だったね」

社長「何か出来る事があれば言ってくれたまえ、力になるからね」

コナミ「大丈夫だよ、気にすんなって」

コナミ(どっちにしろ、当面は帰れそうにないからな……)

コナミ「それで?別に世間話しに来たんじゃないんだろ?」

社長「うむ、智絵里君の方も軌道に乗ってきたようだし、次のアイドルの指導をしてもらいたいのだが……」

コナミ「おお、順番的に次は楓さんか?」

社長「いや、ここはまだデュエルに不慣れなアイドルの指導をお願いしようと思う」

コナミ(デュエルに不慣れ……あ、あの3人か)

社長「今の時点でのデュエルライブの主力は卯月君に智絵里君、この二人だと言えるだろう」

社長「しかし、いずれは全員がそれぞれのデッキを持ち、戦わなくてはいけない時が必ず来る」

コナミ「と言うと?」

社長「アイドルは何も一人で歌うだけではないという事だ」

社長「時にはユニットを組んでステージに上がる事もある」

コナミ「ユニット……つまり、チーム戦って事か」

社長「うむ、だから少数精鋭を目指すよりも、全体のレベルアップを図ってもらいたい」

コナミ「全体のレベルアップを……ね」

社長「数人を一遍に面倒見ることになると思うが……まだ当分ユニットを組む予定もない」

社長「あせらずじっくりやってくれたまえ……あ、それと」

社長「高垣君についてはちょっと考えている事がある、これを……」ペラッ

コナミ「楓さんを……へぇ、おもしろそうじゃん」

社長「ま、こちらはまだ話が動き出したばかりだからね、頭の片隅にでも入れておいてくれたまえ」

コナミ「分かった、まずはあの3人だな」

…………
………
……

コナミ「……という訳で、これからお前ら3人を重点的に教えていくからなー」

李衣菜「教えるって言ってもさ……」

莉嘉「アタシ達、随分ルールの勉強してきてるよ?」

未央「そーだそーだ!私達だってデュエルしたいぞー!」ブーブー

コナミ「つっても、ルールが分かんないとデュエルにならないだろ?」

莉嘉「もー!ルールは大丈夫だって!バッチリ☆」

コナミ「ほぉ……じゃあ勉強の成果を見せてもらうかな」

李衣菜「へっ?」

コナミ「……これ、なーんだ?」ペラッ

未央「そ、それは……」

李衣菜「うげっ……」

莉嘉「て、テスト……!?」

コナミ「ちひろさんに頼んで作ってもらったんだ」

コナミ「3人ともバッチリみたいだから余裕だろ?抜き打ちテストするぞー」

3人「いやあああああぁぁぁ……」

…………
………
……

コナミ「うーん、断末魔が聞こえてきた割には……」

コナミ「皆結構出来がよくてビックリした」

未央「テストって言葉に過剰に反応しちゃうのは学生の悲しい性なんだよ……」

莉嘉「でも、これで分かったでしょ☆」

コナミ「おう、皆よく頑張ったな」

コナミ「特に李衣菜、ようやくルールを覚えてきたみたいだな」

李衣菜「ホントですか!?」

コナミ「おお、『ゲール・ドグラと死者蘇生でエクストラデッキから出し放題ですね!』なんて言ってたのが嘘みたいだわ」

李衣菜「う……そ、それはもういいじゃないですか!」

コナミ「でも、その頃に比べりゃ随分マシになったぜ、細かいところはまだまだだけどな」

コナミ「未央と莉嘉の方は、細かい所も大分覚えてきたみたいだな」

未央「いやー、たかがルールを覚えるって言っても一苦労だったよ」

莉嘉「神の宣告で無効化出来たり出来なかったり……もう紛らわしすぎ!」

コナミ「うん、でも皆ルールの方は大丈夫そうで安心したぜ」

未央「まぁしまむーやちえりんがあんなに頑張ってたからね」

莉嘉「私達も負けてられないっしょ☆」

コナミ「そうだな……お前らにもそろそろ実践が必要かもな」

未央「ん?という事は……」

コナミ「ああ……お前らのデッキ、作ってやるか!」

李衣菜「……えっ?」

未央「おおー!とうとう私達のデッキが!」

莉嘉「やった!アタシも早くデッキ欲しいー☆」

コナミ「はは、まぁ社長からはじっくりやれって言われてるし、ちょっと待っててくれな」

李衣菜「あ、あの!」

コナミ「ん?どした?」

李衣菜「その……私のデッキって、コナミさんが考えるんですか?」

コナミ「そうだな……俺が考えるっていうか」

コナミ「いくつかお前らに合うデッキを組んでみて、実際に使ってもらいながら決めようと思うけど……?」

李衣菜「ちょ、ちょっと待ってて下さいね!」

コナミ「?」

…………
………
……

李衣菜「おまたせしましたー!」トテトテ

コナミ(何か大事そうに抱えてきたな)

李衣菜「えっと、これ……」

コナミ「これ……デッキか?」

李衣菜「はい……私、このデッキで戦いたいんです!」

コナミ「ん?これってもしかして……」

李衣菜「は、はい!ソリッドビジョン対応だから、本番でも使えますよ!」

莉嘉「李衣菜ちゃん……」

未央「そのデッキ……もしかして」

コナミ「……中身、見てみてもいいか?」

李衣菜「ど、どうぞ……」

コナミ「なるほど……」ガサガサ

コナミ(結構古いカードが多いな……でも)

コナミ「……ま、戦えない事は無いって感じのデッキだな」

李衣菜「そ、それじゃあ!」

コナミ「でもダメ」

李衣菜「っ!な、何で!」

コナミ「ざっとデッキを見た感じ、今のお前にこいつを扱えるとは思えん」

コナミ「さっきも言ったけど、ルールを覚えたからってすぐ勝てるわけじゃない」

コナミ「今はお前に合うデッキを模索していく方がいいはずだ」

李衣菜「うぅ~……でも卯月ちゃんだって……」

コナミ「アレはマジに組めるデッキがなかったから講じた苦肉の策だ」

コナミ「あいつもいずれはデッキを根本的に見直すつもりだからな」

コナミ「それに、このデッキだって100%の完成度だとは言い切れないだろう」

コナミ「……どうしてそこまでこのデッキにこだわるんだ?」

李衣菜「そ、それは……」

未央「……コナミん、私からもお願いするよ」

李衣菜「未央ちゃん……」

未央「そのデッキ、リーナにとって特別なものなんだ」

未央「そりゃ確かに今はデュエルには慣れてないかもしれないけどさ」

未央「リーナだって、そう簡単にはうまくならないって分かってるよ」

未央「分かってるけど、それでも譲れないんだと思う……だから、ね?」

莉嘉「こ、コナミん!私からも!」

李衣菜「……二人とも、ありがとう」

李衣菜「コナミさん……確かに、勝つ事が一番大事だって分かってるつもりです」

李衣菜「コナミさんにとっては、好きなカードだけで戦うなんてただの甘えなのかもしれません」

コナミ「…………」

李衣菜「私、確かに今は皆より全然ダメで……すぐに強くなれるなんて思ってません、でも」

李衣菜「どんなに時間が掛かっても……ちゃんとこのデッキで戦えるようになりたいんです!だから!」

李衣菜「これだけは、譲りたくない……です」

コナミ「……分かった、そこまで言うなら考えてやる」

李衣菜「ほ、ホントですか!?」

コナミ「ただし、条件がある」

李衣菜「……条件?」

コナミ「Pさんに頼んで、今度お前の実力を試す場を設けてもらう事にする」

コナミ「そこでデュエルして、俺を満足させる事が条件だ」

コナミ「それまでの間、俺はお前にデュエルは教えない」

李衣菜「…………!」

莉嘉「こ、コナミん!それって……」

未央「ちょっと厳しすぎるんじゃ……」

コナミ「別にデュエルに勝てって言ってる訳じゃない」

コナミ「分からないなら分からないなりに、お前がこのデッキでちゃんとやれるってとこを見せてみろ」

李衣菜「コナミさん……」

コナミ「俺も、せっかく教えるならお前らを勝たせてやりたいと思ってる」

コナミ「お前らを強くするための最善の方法を考えてるつもりだ」

コナミ「だから、お前がそのデッキを使いたいってんなら、教える立場として俺もそれに納得しなくちゃならない」

コナミ「分かるな?李衣菜」

李衣菜「……分かりました!コナミさんに私のロック、見せちゃいますから!」

コナミ「……おう」



莉嘉「未央ちゃん……李衣菜ちゃんやっぱり……」

未央「うん……そう簡単には吹っ切れないよね」

…………
………
……

コナミ「って事になったからPさん、何かデュエルする仕事取ってきてくれよ」

モバP「『取ってきてくれよ』ってお前……仕事とるのも楽じゃないんだぞ?」

コナミ「デュエルさえ出来ればいいから、オーディションとかでもいいぜ?ほら、卯月がこないだ受けたみたいな」

モバP「うーん、デュエルのオーディションか……まぁ探してみるけど」

モバP(しかし李衣菜が持ってたっていうデッキ……やっぱりあいつ……)

モバP「なぁ、そのデッキ、使わせてやる訳にはいかないのか?」

コナミ「……未央と莉嘉も同じ事を言ってた」

コナミ「やっぱりあのデッキ、何かあるんだな」

モバP「まぁ……何も無いと言う事はないな、確かにあのデッキは李衣菜にとって大切な……」

モバP「……でも、少なくともそれでデュエル出来ない事は無いんだろ?」

モバP「確かに今の李衣菜には難しいかもしれないけど、練習すれば使えるようにはなるんじゃないか?」

モバP「俺だって、コナミがあいつらの為に本気でやってくれてる事に感謝してる」

モバP「だけど、あいつらが望む事を出来るだけさせてやりたいと思ってるんだ」

コナミ「……まぁ正直、出来なくはないと思ってるよ」

コナミ「少なくとも、卯月が前川みくと戦った時のデッキよりは完成度は遥かに高い」

コナミ「使いこなせれば、それなりには戦えるようになるだろうな」

コナミ「……ただ」

モバP「ただ?」


コナミ「それに拘りすぎてあいつがデュエリストとして潰れちまうようなら……」


コナミ「その時は……」

一旦ここまでで

週半ばには投下できるはずがいつの間にか週末に……申し訳ありません。
今週末は書く時間確保できると思うので頑張りたいと思います。
とりあえず続きは明日という事で。

数日後


ワイワイ……ガヤガヤ……


コナミ「……ここが会場か」

モバP「今回はデュエルモンスターを特集する特番のオーディションだ」

モバP「参加人数が多めだから、大きなホールで一遍に一次予選をやるらしい」

コナミ「その一次予選がデュエルって訳か、準備は出来てるな?李衣菜」

李衣菜「はい!サクッとロックに決めちゃいますよ!」

コナミ「ロックに、ね……」

李衣菜「も、もちろん、このデッキでちゃんとやれるってところだって、コナミさんに見せちゃいますから!」

コナミ「……おう、まぁ頑張れ」

李衣菜(むぅ……この反応、絶対無理だって思われてる……)

李衣菜(でも、未央ちゃんと莉嘉ちゃんにも練習に付き合ってもらったし……)

李衣菜(私が……勝たせてあげなきゃ……)

李衣菜「それにしても……そこかしこでデュエルしてる人がいっぱいですね……」

コナミ「予選はもう始まってるみたいだな」


女の子「よし……これで追い詰めたよ!」

ポニーテール「なんの!まだまだこれからです!」

ポニーテール「いきますよ~、むむむ……サイキック……ドロー!!」


李衣菜(さ、サイキック……?)

モバP「デュエルディスクは受付で貰ってるよな?」

コナミ「ディスクに貼り付けてる紙に自分と対戦相手の番号が書いてるんだったっけ?」

李衣菜「えっと……私が14番で、対戦相手が37番の人みたいです」


37番「……14番?アンタが対戦相手か?」


コナミ「お、37番……」

李衣菜「は、はい!どうぞよろしくお願いしま……!?」

コナミ「……?どうした?」


李衣菜(全身から漂うこのオーラ……この人……!)

李衣菜(私よりめちゃめちゃロックだ!)ガビーン

37番「えっと……どうかしたか?」

李衣菜「い、いえ!ご、ごめんなさい……」

李衣菜(うぅ……何か戦う前から負けた気分……)

李衣菜(……って違う違う!今日はロックじゃなくて、デュエルしに来てるんだって!)

涼「まぁいいや、アタシは松永涼、よろしくね」

李衣菜「多田李衣菜です、よろしくお願いします!」

李衣菜(コナミさんに私がちゃんとやれるってとこ見せるんだ!)

涼「まぁ……なんだ、立ち話もなんだし」

涼「とっとと始めようか……?」

李衣菜「……望むところです!」

涼「フフ……急にイイ顔になったね、でもそうこなくっちゃ!」

涼「勝っても負けても恨みっこなしだよ!」

モバP「早速始まるか……コナミ、これに勝てば李衣菜は……」

コナミ「別に勝てなくたっていいさ、俺が納得するデュエルをすればな」

コナミ(でも、今の李衣菜ではおそらく……)



李衣菜涼「「デュエル!」」

李衣菜「いくよ……私のターン!」手札6

李衣菜「モンスターを裏守備表示でセット!」

李衣菜「……これでターンエンド」

涼「アタシのターン!」手札6

涼(まずは裏守備一枚か……でも)

涼(そんな壁、アタシのモンスターの前では何の意味もなさない!)

涼「エレキングコブラを召喚!」


《エレキングコブラ/Wattcobra》 †
効果モンスター
星4/光属性/雷族/攻1000/守 500
このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。
このカードが直接攻撃によって相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、
自分のデッキから「エレキ」と名のついたモンスター1体を手札に加える。

エレキングコブラ 攻1000

涼「いくよ……エレキングコブラでプレイヤーを直接攻撃!」

李衣菜「なっ!?」

モバP「守備モンスターがいるのに直接攻撃だって!?」

コナミ「エレキモンスターには相手モンスターの有無に関わらず直接攻撃できるものがいる」

コナミ「あれもその内の一体……」


エレキングコブラ「ビリビリビリガブッ!」攻1000


李衣菜「あうっ……!」LP7000

涼「そしてモンスター効果を発動!このカードが直接攻撃に成功した時、エレキモンスター一体を手札に加える!」

涼「アタシはエレキリギリスを手札に加える!」

涼「カードを一枚伏せてターンエンド!」

コナミ(エレキモンスターは直接攻撃する事で効果を発揮するカードが多いが……)

コナミ(その代わりにステータスが低く、戦闘破壊されやすい)

コナミ(自分のモンスターを守るカードは多く入れてきてるハズだ)

コナミ(この相手に対して、李衣菜はどのように立ち向かえるか……)


李衣菜LP7000 手札5
フィールド 裏守備
涼LP8000 手札5
フィールド エレキングコブラ 伏せ1

李衣菜「私のターン!」

李衣菜(うぅ……直接攻撃なんて、壁モンスターの意味ないじゃん……)

李衣菜(それに攻撃されなきゃ、セットモンスターの効果も発動できない……)

李衣菜(だけど、それなら別の方法で……!)

李衣菜「ドロー!」手札6

李衣菜(……よし!)

李衣菜「魔法カード、ワン・フォー・ワンを発動!」


《ワン・フォー・ワン/One for One》 †
通常魔法(制限カード)
手札からモンスター1体を墓地へ送って発動できる。
手札・デッキからレベル1モンスター1体を特殊召喚する。

コナミ(レベル1モンスターを呼び出すカード……!)

コナミ(いきなり行くつもりか……李衣菜!)

李衣菜「私は手札のメテオドラゴンをコストとして墓地に送る!」

李衣菜「私がデッキから特殊召喚するのは……黒竜の雛!」


《黒竜の雛/Red-Eyes B. Chick》 †
効果モンスター
星1/闇属性/ドラゴン族/攻 800/守 500
自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードを墓地へ送って発動できる。
手札から「真紅眼の黒竜」1体を特殊召喚する。

黒竜の雛 攻800


涼「黒竜の雛……!」

涼(つまり、アイツのデッキは……!)

李衣菜「自身を墓地に送る事で、黒竜の雛の効果を発動!」

李衣菜(お願い……力を貸して……!)

李衣菜「出でよ……レッドアイズ・ブラックドラゴン!!」


《真紅眼の黒竜/Red-Eyes B. Dragon》 †
通常モンスター
星7/闇属性/ドラゴン族/攻2400/守2000
真紅の眼を持つ黒竜。
怒りの黒き炎はその眼に映る者全てを焼き尽くす。


レッドアイズ「キシャアアアアアアア!!」攻2400

涼「レッドアイズ……!」

李衣菜(いくよ……なつきち!)

ごめんなさい、短いですが今回はここまでです。
読んでくださった方、ありがとうございました。

モバP「おお……召喚権を使わずに高レベルモンスターを……!」

コナミ(レッドアイズ……出てきたか)

李衣菜「さらに、セットしていた仮面竜を反転召喚!」


《仮面竜/Masked Dragon》 †
効果モンスター
星3/炎属性/ドラゴン族/攻1400/守1100
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキから攻撃力1500以下のドラゴン族モンスター1体を
自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。

攻1400


李衣菜「そして……手札のサファイアドラゴンを召喚!」


《サファイアドラゴン/Luster Dragon》 †
通常モンスター
星4/風属性/ドラゴン族/攻1900/守1600
全身がサファイアに覆われた、非常に美しい姿をしたドラゴン。
争いは好まないが、とても高い攻撃力を備えている。

サファイアドラゴン 攻1900

李衣菜(直接攻撃して来るなら……攻撃される前に倒す!)

モバP「よし、相手は攻撃力1000のモンスターが一体、ここで攻めれば……!」

コナミ(いや、これじゃダメだ)

李衣菜「レッドアイズ!エレキングコブラを攻……!」


マンティコア「ゴアアアアアアアアアアアアアア!!!」


レッドアイズ「…………!?」


李衣菜「攻撃……できない!?」

モバP「何だあのモンスターは!?いつの間にフィールドに……!」

コナミ「モンスターじゃない、この効果は……」

涼「アンタがバトルフェイズに入った時、罠を発動させてもらったよ!」


《威嚇する咆哮/Threatening Roar》 †
通常罠
このターン相手は攻撃宣言をする事ができない。


涼「これでこのターンはエレキングコブラを破壊出来ない!」

李衣菜「くぅ……カードを一枚伏せてターンエンド……」

涼「アタシのターン!」手札6

涼「エレキングコブラでダイレクトアタック!」


エレキングコブラ「シャー!!」攻1000


李衣菜「くっ……」LP6000

涼「エレキングコブラの効果で2枚目のエレキリギリスを手札に加える!」

涼(よし、ここは守りを固める!)

涼「さらに、エレキリギリスを召喚!」


《エレキリギリス/Watthopper》 †
効果モンスター
星1/光属性/雷族/攻 0/守 0
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
相手は表側表示で存在する他の「エレキ」と名のついたモンスターを
攻撃対象に選択できず、カードの効果の対象にする事もできない。

エレキリギリス 攻 0

涼「エレキリギリスの効果で、アンタは他のエレキモンスターを攻撃とカード効果の対象に出来ない!」

涼「そして……攻通規制を発動!」


《攻通規制/Attraffic Control》 †
永続魔法
相手フィールド上にモンスターが3体以上存在する場合、
相手は攻撃宣言をすることができない。


涼「相手のモンスターが3体以上の時、相手は攻撃宣言できない!」

涼「さらにカードを二枚伏せてターンエンド!」

モバP「く……またも攻撃を防ぐカードか」

コナミ「攻通規制により攻撃を、エレキリギリスにより効果破壊を防がれてる」

コナミ「この2枚を攻略できなければ、エレキングコブラは止められないって事だな」


李衣菜LP6000手札1
フィールド 真紅眼の黒竜 仮面竜 サファイアドラゴン 伏せ1
涼LP8000 手札3
フィールド エレキングコブラ エレキリギリス 攻通規制 伏せ2

李衣菜(く……今のフィールドじゃ攻通規制がある時点で身動き出来ない……!)

李衣菜(……でも!)

李衣菜「私のターン、ドロー!」手札2

李衣菜(……!そうだ、まだレッドアイズには……)

李衣菜(このカードがある!)

李衣菜「魔法カード……黒炎弾、発動!」


《黒炎弾/Inferno Fire Blast》 †
通常魔法
自分フィールド上の「真紅眼の黒竜」1体を選択して発動する。
選択した「真紅眼の黒竜」の元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
このカードを発動するターン「真紅眼の黒竜」は攻撃できない。


涼「!」

李衣菜「このターンのレッドアイズの攻撃を放棄する代わりに、元々の攻撃力分のダメージを相手に与える!」

李衣菜「行っけええええ!!レッドアイズ!!」


レッドアイズ「ゴゴゴゴゴゴゴ……!!」

バシュウゥゥゥゥゥゥン!!


涼「うああああああああっ!!」LP5600

李衣菜「よっし!」

モバP「なるほど、バーンダメージなら攻撃のロックもお構いなしだ!」

李衣菜(今は攻撃手段なんてこれ位しかないけど……!)

李衣菜(何としてでも勝ってみせる……このレッドアイズで!)

李衣菜「私はこれでターンエンド!」

涼「えっ……?」

李衣菜「?……どうかしました?」

涼「な、何でもない……アタシのターン!」手札4

コナミ「…………」

涼「エレキリギリスを守備表示に変更!」

涼「そして、エレキリンを召喚!」


《エレキリン/Wattgiraffe》
効果モンスター
星4/光属性/雷族/攻1200/守 100
このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。
このカードが直接攻撃によって相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、
相手はこのターンのエンドフェイズ時まで
魔法・罠・効果モンスターの効果を発動する事ができない。

エレキリン 攻1000


涼「エレキリンでダイレクトアタック!」

涼(よし、こいつが通れば効果でエレキングコブラが確実に……!)

李衣菜「トラップカード、無力の証明発動!」


《無力の証明/Proof of Powerlessness》 †
通常罠
自分フィールド上にレベル7以上のモンスターが存在する場合に発動できる。
相手フィールド上のレベル5以下のモンスターを全て破壊する。
このカードを発動するターン、自分フィールド上のモンスターは攻撃できない。


涼「何っ!?」

李衣菜「レベル7以上のモンスターが居るとき、相手のレベル5以下のモンスターを全て破壊する!」

李衣菜「今はレッドアイズがいる!よって……」


エレキ`s「」バリーン


涼「アタシのモンスター達が……!?」

モバP「あれは……3ターン目に伏せたカード!」

モバP「相手の布陣を崩すために温存してたのか!」

涼「チッ、アタシはこれでターンエンド!」


李衣菜LP6000手札1
フィールド 真紅眼の黒竜 仮面竜 サファイアドラゴン
涼LP5600 手札3
フィールド 攻通規制 伏せ2

李衣菜「私のターン!ドロー!」手札2

李衣菜(よし!このデュエル……ホントに勝てるかも!)

李衣菜「私は……サファイアドラゴンと仮面竜をリリース!」

涼「これは……アドバンス召喚か!」

モバP「2体のモンスターをリリースしたって事は……!」

李衣菜「いくよ……私は2体目のレッドアイズを召喚!」


レッドアイズ 攻2400


モバP「アドバンス召喚によって、今李衣菜のフィールドにはモンスターが2体!って事は……!」

李衣菜「これで攻通規制の効力は消える!」

涼「ちっ……」

モバP「よし……あの黒炎弾から、李衣菜に流れが傾いてるぞ!」

李衣菜「レッドアイズ!涼さんにダイレクトアタック!」

涼「くっ!トラップ発動!くず鉄のかかし!」


《くず鉄のかかし/Scrap-Iron Scarecrow》 †
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
その攻撃モンスター1体の攻撃を無効にする。
発動後このカードは墓地へ送らず、そのままセットする。


涼「こいつで1体目のレッドアイズの攻撃を防ぐ!」

李衣菜「でも、2体目の攻撃が残ってるよ!」


レッドアイズ「グアアアアアアアアアアア!!」攻2400


涼「うぅ……!?くっ……!」LP3200

李衣菜(やった……レッドアイズが相手を追い詰めてる……!)

李衣菜(私のレッドアイズが、ちゃんと通用してる……!)

李衣菜(なつきち……私、ようやく……)

一旦ここまで。
続きは日曜日中に。

ちょっと訂正させてください。
1ターン目からセットされていた仮面竜ですが、ヴェルズ・ザッハークだったと言う事にしといて下さい。


《ヴェルズ・ザッハーク/Evilswarm Zahak》 †
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1850/守 850
フィールド上に表側表示で存在する
このカードが相手によって破壊され墓地へ送られた時、
フィールド上のレベル5以上の
特殊召喚されたモンスター1体を選択して破壊する。


続きはもうちょっとしたら投下しますー

モバP「よし!レッドアイズのダイレクトアタック!」

モバP「これで完全に流れは李衣菜に……!」

コナミ「いや、今の直接攻撃……」

涼「へっ今のは効いたぜ……だが、ありがとよ!」

李衣菜「えっ!?」

涼「アンタのダイレクトアタックのお陰で、コイツを発動できる!」

涼「トラップカード……無抵抗の真相を発動!」


《無抵抗の真相/Wolf in Sheep's Clothing》 †
通常罠
相手モンスターの直接攻撃によって自分が戦闘ダメージを受けた時、
手札のレベル1モンスター1体を相手に見せて発動する。
相手に見せたモンスター1体と、自分のデッキに存在する同名モンスター1体を
自分フィールド上に特殊召喚する。

涼「このカードはアタシが直接攻撃を受けた時、手札のレベル1モンスター1体を公開する事で発動できる!」

李衣菜「直接攻撃を受けた時に発動するカード……!」

涼「アタシの手札には、さっきサーチしたエレキリギリスがいる!」

涼「アタシはこのエレキリギリスと、デッキの中に居る3体目のエレキリギリスを特殊召喚!」


エレキリギリス×2 守 0


李衣菜「っ……でも、攻守0のモンスターなんてレッドアイズで……!」

涼「それはどうかな……2体揃ったらどうなるか、見せてやるぜ!」


エレキリギリス×2「ギィーッチョン……ギィーッチョン……」

キィィィィィィィィン……

モバP「何だ……?2体の鳴き声が共鳴して……!?」

李衣菜「これは……!?」

涼「忘れたか?エレキリギリスは他のエレキモンスターを守る……今はそれが2体だ!」

モバP「他のエレキモンスターを守る……という事は!」

コナミ「自分自身の効果で互いを守ってやがる……」

コナミ「いわゆる……切り込みロック……!」

李衣菜(攻通規制を潜り抜けたのに……これじゃ……)

李衣菜「くっ……ターンエンド……」

涼「アタシのターン!」手札3

涼(エレキリギリスがいる限り、全体除去以外は恐くない)

涼(じっくり準備させてもらうぜ……)

涼「カードカー・Dを召喚!」


《カードカー・D/Cardcar D》 †
効果モンスター
星2/地属性/機械族/攻 800/守 400
このカードは特殊召喚できない。
このカードが召喚に成功した自分のメインフェイズ1に
このカードをリリースして発動できる。
デッキからカードを2枚ドローし、このターンのエンドフェイズになる。
この効果を発動するターン、自分はモンスターを特殊召喚できない。

カードカー・D 攻 800

涼「さらにカードを1枚伏せ、カードカー・Dの起動効果を発動!」ヒュン!

涼「自身をリリースする事で、カードを2枚ドローする!」手札3

涼「カードカー・Dの効果を発動した時、強制的にエンドフェイズになる、アンタのターンだ」


李衣菜LP6000手札1
フィールド 真紅眼の黒竜×2
涼LP3200 手札3
フィールド エレキリギリス×2 攻通規制 伏せ2(内1枚はくず鉄のかかし)

李衣菜「私のターン……!」手札2

李衣菜「……っ」

李衣菜「……このままターンエンド」

モバP「李衣菜……」

涼(やはり成す術は……)

涼「(無いようだな!)アタシのターン!」手札4

涼「バッテリーリサイクルを発動!」


《バッテリーリサイクル/Recycling Batteries》 †
通常魔法
自分の墓地の攻撃力1500以下の雷族モンスター2体を選択して手札に加える。


涼「アタシは墓地のエレキングコブラと、エレキリンを手札に加える!」

涼「エレキングコブラを召喚!」


エレキングコブラ 攻1000


涼「エレキングコブラ!ダイレクトアタック!」


エレキングコブラ「ガブリッ」攻1000


李衣菜「っ……」LP5000

涼「エレキングコブラの効果で、エレキツネを手札に加える!」

涼「ターンエンド」

モバP「あのキリギリスのロックを破れない限り……李衣菜は何も出来ないのか……」

モバP「クソッ……なぶり殺しじゃないか……こんなの」

コナミ「……卑怯だと思うか?」

モバP「そ、それは……」

コナミ「ルールを守っている限り、デュエルに卑怯も汚いもない」

コナミ「モンスターを展開して、力で圧倒するのがデュエルなら……」

コナミ「相手の行動を徹底的にブロックして封殺するのも、またデュエルだ」

コナミ「アイツは李衣菜の一瞬の隙を突いて、磐石の布陣を築いた」

コナミ「そして李衣菜はその布陣に対抗する術を持ち合わせてなかった……それだけだ」

コナミ「……李衣菜にとっては辛いだろうが、この布陣を作るために入念な準備をしてきた」

コナミ「アイツの作戦勝ちだ」


李衣菜LP5000手札2
フィールド 真紅眼の黒竜×2
涼LP3200 手札5
フィールド エレキリギリス×2 エレキングコブラ 攻通規制 伏せ2(内1枚はくず鉄のかかし)

李衣菜(嫌だ……負けたくない……!)

李衣菜(この子を……レッドアイズを勝たせるんだ……!)

李衣菜(このまま何も出来ずに終わるなんて……!)

李衣菜「私の……ターン!」手札3

李衣菜「…………!」

李衣菜(そうだ、まだ終わってない!)

李衣菜「……七星の宝刀を発動!」


《七星の宝刀/Sacred Sword of Seven Stars》 †
通常魔法
手札または自分フィールド上に表側表示で存在する、
レベル7モンスター1体をゲームから除外して発動できる。
デッキからカードを2枚ドローする。
「七星の宝刀」は1ターンに1枚しか発動できない。

李衣菜「私はフィールドのレッドアイズ1体を除外して、2枚ドロー!」手札4


レッドアイズ「…………」ズズズズズズ……


李衣菜(ごめんね、レッドアイズ……)

李衣菜(でも、これで!)

李衣菜「手札から、魔法石の採掘を発動!」


《魔法石の採掘/Magical Stone Excavation》 †
通常魔法(準制限カード)
手札を2枚捨て、自分の墓地の魔法カード1枚を選択して発動する。
選択したカードを手札に加える。


涼「魔法石の採掘……!」

李衣菜「手札2枚を捨て、墓地の魔法カード1枚を回収できる!」

李衣菜「私は……黒炎弾を手札に戻して発動!」

李衣菜「レッドアイズ!黒炎弾!」


レッドアイズ「…………!」キュイイイン……!!

ドオォォォォォン!!


涼「ぐああぁぁ……!」LP800

モバP「そうだ!李衣菜にはまだこれがある!」

モバP「攻撃が出来なくても、バーン効果が!」

コナミ(確かに、李衣菜のデッキには黒炎弾はまだ残っている……)

コナミ(だがヤツのデッキはエレキ……という事は……)

李衣菜「私は……ターンエンド……!」

涼(ちっ……攻撃は完璧にロックしてるが、バーンには流石に無力か……)

涼(これは悠長にしてられないな……なら)

涼「そろそろ……終わりにしないとね!」

涼「アタシのターン!」手札6

涼「アタシはエレキツネを召喚!」


《エレキツネ/Wattfox》 †
チューナー(効果モンスター)
星2/光属性/雷族/攻 800/守 100
このカードが相手によって破壊された場合、
そのターン相手はモンスターの特殊召喚
及び魔法・罠・効果モンスターの効果を発動する事ができない。

エレキツネ 攻800

涼「アタシはレベル4のエレキングコブラに、レベル2のエレキツネをチューニング!」

☆4+☆2=☆6

涼「シンクロ召喚!来い、エレキマイラ!」


《エレキマイラ/Wattchimera》 †
シンクロ・効果モンスター
星6/光属性/雷族/攻1400/守1200
「エレキ」と名のついたチューナー+チューナー以外の雷族モンスター1体以上
このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事ができる。
このカードが直接攻撃によって相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、
相手の手札をランダムに1枚デッキの一番上に置く。

エレキマイラ 攻1400


涼「そして、リバースカード発動!リミットリバース!」


《リミット・リバース/Limit Reverse》 †
永続罠
自分の墓地の攻撃力1000以下のモンスター1体を選択し、
表側攻撃表示で特殊召喚する。
そのモンスターが守備表示になった時、そのモンスターとこのカードを破壊する。
このカードがフィールド上から離れた時、そのモンスターを破壊する。
そのモンスターが破壊された時、このカードを破壊する。


涼「攻撃力1000以下のモンスターを蘇生!来い、エレキングコブラ!」


エレキングコブラ 攻1000

モバP「一気にモンスターが……!」

コナミ「決めにきたか……」

涼「エレキングコブラで直接攻撃!」


エレキングコブラ「ビリビリニョロニョロ~」攻1000


李衣菜「っ……」LP4000


涼「もう説明は要らないね!直接攻撃の効果でエレキジを手札に加える!」

涼「続いてエレキマイラ!」


エレキマイラ「ビリビリガオーッ!」攻1400


李衣菜「うぅ……」LP2600

モバP「相手の手札にはまだ直接攻撃モンスターがいる……つまり」

コナミ「次のターンで何とか出来なければ……李衣菜の負け……」

李衣菜(大丈夫……まだ後1ターン残されてる……)

李衣菜(まだ……諦めないよ……)


李衣菜(次のドローで……黒炎弾を引ければ……!)


涼「エレキマイラは直接攻撃でダメージを与えた時、相手の手札1枚をデッキトップに戻す!」

李衣菜「えっ……?」

涼「アンタの手札は1枚!そいつをデッキトップに戻してもらうぜ」

モバP「ちょっと待て……手札をデッキの上に戻すって事は……!」

コナミ「次に引くのはその戻した手札……次のドローが封じられた……」

李衣菜「そん……な……」 手札0

涼「……ターンエンドだ」


李衣菜LP2600手札0
フィールド 真紅眼の黒竜
涼LP600 手札5
フィールド エレキリギリス×2 エレキマイラ エレキングコブラ 攻通規制 リミットリバース 伏せ(くず鉄のかかし)

李衣菜「私のターン……」手札1

李衣菜「カードを1枚……セット……」

李衣菜「これで……ターンエンド……」

モバP「り、李衣菜……」

コナミ(……終わったか)

涼「アタシのターン!」手札6

涼「エレキリンを召喚!」


エレキリン 攻1000

涼「正直、ここまでやるとは思いもしなかったよ……」

涼「ロックが完成したアタシがここまでダメージを受けるとはね……」

涼「だが……これで終わりだ!」

涼「全モンスターで直接攻撃!」


エレキ`s「ビリビリビリビリ――!!」


李衣菜(……ごめん、レッドアイズ)

李衣菜(なつきち……)LP0 ピー

涼「……アタシの勝ちだ、悪く思うなよ」

李衣菜「……私の完敗、です」

涼「いや、ここまで追い込まれるなんて思ってなかった」

涼「いいデュエルだったと思うよ、ありがとう」

涼「それじゃ、アタシ行くから……アンタも頑張りなよ」

李衣菜「ありがとう……ございました……」

モバP「李衣菜……」

李衣菜「……えへへ、ダメでした」

モバP「いいや、惜しかったぞ」

モバP「確かに自力の差はあったかもしれないが、いいデュエルだった」



コナミ「いいデュエルだった……だって?」



李衣菜「えっ……」

コナミ「確かに、最終的な相手のライフは残り800……傍から見れば惜しいデュエルだったかもしれない」

コナミ「でも李衣菜……今のデュエル、本気で勝ちに行ったって言えるか?」

モバP「どういう事だ?コナミ」

コナミ「5ターン目だ」

李衣菜「……5ターン目?」

コナミ「フィールドには攻通規制、あの時お前のフィールドにモンスターは3体」

コナミ「確かにそのままでは攻撃は出来ない、黒炎弾に頼らざるを得ないように思える……だが」

コナミ「お前のエクストラデッキにはランク4エクシーズが数枚入ってたはずだ」

李衣菜「あっ……」

コナミ「サファイアドラゴンとヴェルズ・ザッハークは共にレベル4、2体でエクシーズすればモンスターの合計は2体」

コナミ「攻通規制の効力は消え、エクシーズモンスターの効果で伏せカードにも対処できたかもしれない」

李衣菜「あ、あれは……気づかなかっただけで……」

コナミ「いいや……あのターン、引いたカードが黒炎弾じゃなければそれに気づいたはずだ」

コナミ「だが黒炎弾を引いた時、お前はこう考えたんじゃないか?」

コナミ「『黒炎弾のバーン効果なら相手のロックなんてお構いなしだ、それに……』」

コナミ「『コナミさんに、レッドアイズが活躍できるって証明できるぞ』ってな」

李衣菜「…………!」

コナミ「そんな思考に支配されたお前は、何としてでもレッドアイズで勝つ事で頭がいっぱいだった……違うか?」

李衣菜「そ、それは……」

コナミ「相手も不思議に思っただろうぜ……何でエクシーズして攻撃して来ないんだってな」

――
―――
――――

李衣菜『私はこれでターンエンド!』

涼『えっ……?』

李衣菜『?……どうかしました?』

涼『な、何でもない……アタシのターン!』

――――
―――
――

李衣菜(そうか、あの時の涼さんはコレに……)

コナミ「李衣菜……あのレッドアイズがお前にとって特別なモンだって事は俺も分かってる」

コナミ「アレだけ他のカードに比べても特に年季が入っていたしな、きっと思い入れもあるだろう」

コナミ「でもな……皆アイドルとして輝く為に、今必死になって頑張ってるんだろ?」

コナミ「俺も、Pさん程じゃなくても、出来るだけお前らの力になりたいと思ってる」

コナミ「お前にとってレッドアイズは、その夢を不意にする程大事なものなのか?」

李衣菜「そ、そんな言い方……!」

コナミ「じゃあお前にとって、『このデッキでちゃんとやれるところを見せる』ってなんだったんだ?」

コナミ「デッキを使いこなすって事は、40枚のカード全ての力を100%引き出す事じゃないのか」

コナミ「レッドアイズに拘りすぎて、他のカードで何とかするって事を考えもしなかったんじゃないのか?」

李衣菜「そんな事……ないもん……」

コナミ「……確かに、お前はお前なりに今日の準備をしてきたかもしれない」

コナミ「でも、あのレッドアイズが……逆にお前を縛り付けている」

コナミ「これからも今みたいなデュエルをするって言うなら……」



コナミ「今のお前に……そのデッキでデュエルさせる訳にはいかない」

モバP「コナミ!もうその辺に……!」

李衣菜「っ……!」ダッ

モバP「あっ、李衣菜!」

コナミ「……行かせてやれよ、アイツはしばらく頭を冷やした方がいい」

モバP「だ、だが……!」

コナミ「今のアイツはきっと……自分の間違いに気づいてるよ」

コナミ「気づいてるけど、認めたくないんだ」

コナミ「それだけ……あのレッドアイズの存在は大きいんだろう」

モバP「コナミ……」

コナミ「後で俺から話にいくから……な?」

モバP「……分かったよ」

コナミ「気苦労かけてすまないな」

モバP「全くだ……でも悔しいが、デュエルの事はお前に任せるしかない」

モバP「李衣菜の事、よろしく頼むな」

コナミ「ああ、ありがとう、Pさん」

モバP「しかし、あのレッドアイズ……やっぱり李衣菜はまだ夏樹の事……」

コナミ「……夏樹?」

…………
………
……


オーディション会場・廊下


李衣菜「はぁ……」トボトボ

李衣菜(はは……なにやってんだろ、私)

李衣菜(コナミさんは正しい事を言ってるのに……これじゃ逃げてきたみたいじゃん)

李衣菜(……コーヒーでも飲も)

李衣菜(あちち……)ズズー

李衣菜(ふー……大分落ち着いてきた……でも)

李衣菜(うぅ……落ち着いたら、嫌な事また思い出してきた……)

李衣菜(……レッドアイズの事しか考えてない、か)

李衣菜(言われてみれば、レッドアイズを勝たせるって事しか頭に無かったな……)

李衣菜(コナミさんにエラそうな事言ってた癖に……情けないなぁ)

李衣菜(コナミさんの言うとおり、デッキ組んでもらうべきだったのかな……)

李衣菜(はは、一人で勝手に舞い上がっちゃってさ……バカみたい)

李衣菜(未央ちゃんも莉嘉ちゃんも、背中を押してくれたのに……)

李衣菜(いろんな人に支えてもらったのに……あんなデュエルして……)

李衣菜(もうコナミさん……デュエル教えてくれないのかな)

李衣菜(せっかくルール頑張って覚えたのになぁ……)

李衣菜(レッドアイズでカッコよく勝って……コナミさんに認めてもらうつもりだったのにな……)

李衣菜(やっぱり、私には……無理だったのかなぁ……)グスッ




李衣菜「はぁ……ダメだなぁ、私」
ポニテ「はぁ……ダメだなぁ、私」




李衣菜「……えっ?」

ポニーテール「……へっ?」

今回はここまでで

よく考えたらキリギリロックあるならくず鉄のかかしはいらんかったな……
今回はデュエル内容ガバガバで申し訳ないです、ロックデッキでデュエル考えるのがこんなに難しいとは

デュエルは終わりましたが李衣菜編はもうちょっと続きます。

それではここまで読んでくださり、ありがとうございました。

ポニテ「あ、ど……どうも」

李衣菜「こ、こんにちは」ペコ

李衣菜「……あの、もしかして」

ポニテ「えへへ……まぁ、考えている通りです……そっちも?」

李衣菜「あはは、こっちも同じ感じ……」

李衣菜「ちょっと情けないデュエルして……怒られちゃって」

ポニテ「き、厳しいんですね……」

李衣菜「ううん……私のせいだから……」

李衣菜(……そっか、私と同じ思いをしている子が全体の半分はいるんだっけ)

ポニテ「はぁ……」

李衣菜(……ん?そういえば、この子どこかで……)


いきますよ~、むむむ……サイキック……ドロー!!


李衣菜「あ……」

李衣菜(サイキックドローの子だ!)

ポニテ「?……何ですか?」

李衣菜「あの……さっき言ってた、サイキックドローって……?」

ポニテ「う……アレ聞こえてたんですか……」

李衣菜「き、聞いちゃマズかったかな?」

ポニテ「いえいえ!そんな事ないです」

ポニテ「実は私、サイキッカーアイドルとして売り出し中で……」

李衣菜「サイキッカー……てことは超能力?」

ポニテ「うん、例えば……」ゴソゴソ

李衣菜「……?」

ポニテ「むむむ……えいっ!」


スプーン「グエッ」グニャッ


ポニテ「……とまぁこんな感じでスプーン曲げくらいは」

李衣菜「…………」

ポニテ「……どうしたの?」

李衣菜「す……すげ――――!!!」ガタッ

ポニテ「ひゃあ!」

李衣菜「ねぇねぇ!他には何か出来るの!?」

ポニテ「えっ!ほ、他のって言っても……」

李衣菜(わくわく……)キタイノマナザシ

ポニテ(す、すごい期待されてる……)

ポニテ「そ、それじゃあ次は訓練中の能力を……」

…………
………
……

コナミ「……そういえば言ってたな、凛以外に事務所を辞めたアイドルがいたって」

モバP「ああ、木村夏樹って子でな……凛や未央のちょっと後位に入ってきたんだ」

モバP「夏樹もロックが趣味でな、その後から入ってきた李衣菜とはすぐに仲良くなった」

モバP「……まぁ仲がよかったというよりかは、李衣菜が懐いていたと言った方がいいかも知れないが」

モバP「それでも夏樹は李衣菜を妹みたいに可愛がってて、ギターを教えてやったりしてたんだ」

モバP「あいつらは本当の姉妹みたいで、どこに行くにも一緒だった……でも」

コナミ「……辞めちゃったのか、アイドル」

モバP「自分なりにロッカーを目指したいって言われてな、その頃の事務所では活動も限られてたし……」

コナミ「それはPさんが悪い訳じゃないんだろ?そいつが決めた事で……」

モバP「……夏樹もそう言ってくれた、少しの間でもアイドルとして活動出来てとてもいい経験になったって」

モバP「円満な形で脱退したはずだった……でも」



モバP「……李衣菜には何も言わずに出て行ったらしいんだ」



コナミ「えっ……?」

モバP「李衣菜が夏樹の脱退を知ったのは、翌日事務所に来てからだった」

モバP「李衣菜にとっては、ずっと仲のよかった親友が何も言わず急にいなくなったんだ」

モバP「その時は、こっちがいたたまれなくなるほど落ち込んでしまってな……」

モバP「しばらくは元気が無かったんだが、レッスンにも顔を出してくれるようになったし」

モバP「あいつなりに整理を付けて、立ち直ってくれたと思っていた」

モバP「でも、やっぱり……引き摺っていたんだな」

コナミ「つまりあのデッキは……」

モバP「……そう、夏樹が使っていたデッキだ」

モバP「あのデッキを使う事で、夏樹に少しでも近づけるんじゃないかと思ったのかもしれないな……」

コナミ「…………」

…………
………
……

ポニテ「むむむ……」

李衣菜「……どう?分かる?」

ポニテ「……分かりました」

ポニテ「このカードは……黒炎弾です!」

李衣菜「どれどれ……」ペラッ


サモンプリースト「ワシジャヨ」


ポニテ「あうぅ……5回連続で失敗」

李衣菜「……何か、ごめんね」

ポニテ「あ、謝らないで!謝らないでくださいっ!余計心がっ……」

李衣菜「他に出来るのって?」

ポニテ「じ、実は……出来るのはまだスプーン曲げだけだったり……」

李衣菜「じゃあサイキックドローっていうのは……」

ポニテ「その……ピンチの時に超能力で逆転のカードをドロー!!……なんて」

李衣菜「…………」ジトー

ポニテ「ま、まだ訓練中だから仕方ないんですー!」

李衣菜「……そもそも、何でサイキックアイドルなんて目指してるの?」

ポニテ「きっかけですか……えっと、最初から目指してた訳じゃないんですけど」

ポニテ「特技見せてって言われて、昔から出来てたスプーン曲げを披露したら……」

ポニテ「事務所の皆がすごいすごいって言ってくれて、『これで行くしかない!』って感じで……」

李衣菜「なるほど、皆が背中を押してくれたんだね」

李衣菜(私もロックに本格的に目覚めたのは、なつきちがきっかけだったっけ)

李衣菜「ん?そういえば超能力って鍛えられるもんなの?」

ポニテ「さっきのだって、調子がよければ5回に1回は当たるようになったんですよ……」

李衣菜「調子がよくて20%か……道のりは険しいね」

李衣菜「でも確かに、透視能力とかならデュエルで有利になりそうだよね」

ポニテ「そうです!スプーン曲げだけじゃ、デュエルじゃ全然役に立たないじゃないですか!それに……」

李衣菜「それに?」

ポニテ「……私は、私の超能力で、本当の意味で皆を楽しませたいんです」

李衣菜「本当の意味で?」

ポニテ「ほら、まだスプーン曲げしか出来ないから、今はエセサイキッカーってキャラを押すしかなくて」

ポニテ「超能力で失敗しても、とぼけて、笑ってごまかして、お客さんも笑ってくれて……でも」

ポニテ「……なんか、もやもやするんです」

ポニテ「私がやりたかったのは、ホントにこんな事だったのかな?って……」

ポニテ「偽者じゃない、本物の超能力で皆を笑顔に出来ればいいのにって……そう思っちゃうんです」

ポニテ「えへへ……皆が皆、なりたいものになれる訳じゃないのにね」

李衣菜(なりたいものになれる訳じゃない、か……)

ポニテ「でも、ステージでワタワタしてる私を見て笑顔になってくれる人がいるのも事実で……」

ポニテ「私のアイドルとして正解はどっちなのかなって……悩んだりもして、難しいですね」

ポニテ「……なーんて!あはは、初対面の人に何言ってんだろ……」

ポニテ「こんな事言われても……困っちゃうよね」<ドンナカンーケーイーナンテキカレーターラー トモダーチイジョウカナー

ポニテ「あ、ちょっとごめんね……」ピッ



ポニテ「もしもし、美嘉ちゃん?うん……うん……」

ポニテ「……うん、ごめんね……またダメだった」

ポニテ「えへへ……うん、分かった……それじゃね」ピッ


ポニテ「マネージャーさんが、迎えに来てくれるみたい」

ポニテ「あはは、事務所の皆にも……迷惑かけっぱなしだなぁ」

李衣菜「……あのさ」

ポニテ「…………?」

李衣菜「私、ロックなアイドルを目指してるんだ」

李衣菜「きっかけは……ちょっとの間だけどロックの事教えてくれた友達がいてさ」

李衣菜「でもその人は、歌もギターも特別うまいって訳じゃなかった」

李衣菜「だけど、いつも上を向いて、ロックに本気で向き合ってて……そんな姿を見て思ったんだ」

李衣菜「私も……自分なりのロックを見つけて、その人と肩を並べたいって」

李衣菜「それから、その人はいつの間にか私の目標になってた」

李衣菜「……私も同じだよ」

李衣菜「ロックの知識も足りないしギターもろくに弾けない癖に、ロックなアイドルなんて名乗ってる」

李衣菜「でもいつか、カッコイイ衣装に身を包んで……」

李衣菜「ステージも、デュエルも、見てくれてる人が熱くなってくれるようなアイドルになりたい!」

李衣菜「その人に、『ロックだ!』って言わせられるような、本物のロックアイドルになりたいんだ……!」

ポニテ「…………」キョトン

李衣菜「……ほ、ほら!そっちばっかり話してるのも何か不公平かなーなんて思って!」

李衣菜「その……言ってたよね、なりたいものになれるとは限らないってさ」

李衣菜「そりゃあ、現実と理想のギャップに悩む事もあるかもしれないけど……」

李衣菜「い、今はまだダメかもしんないけど……その、夢を簡単に諦めて欲しくないっていうか……!」

ポニテ「……優しいんですね」

李衣菜「……優しくなんかないよ、ただ」

李衣菜「目指す方向は違うけど……何か他人事とは思えなくって」

ポニテ「そっか……案外似た者同士なのかも知れませんね、私達」



李衣菜「……そうだ、じゃあ競争しよう!」

ポニテ「き、競争?何か唐突ですね……」

李衣菜「そう、本物のロッカーに、本物のサイキッカー……」

李衣菜「どっちが早く『なりたい本物』になれるか競争するんだ!」

ポニテ「なりたい……本物」

ポニテ(今の私と、目指してる私……どっちが本物か今は分からない、けど……)

ポニテ「……おもしろいですね」

李衣菜「……!」

ポニテ「分かりました、このエスパーユッコ!あなたの挑戦を受けます!」ババーン!

李衣菜「……エスパーユッコ?」

裕子「あ、自己紹介がまだでしたね!堀裕子、サイキックアイドル(予定)です!」

李衣菜「ユッコか……それじゃ私も!ロックなアイドル(仮)多田李衣菜、よろしくね!」

裕子「李衣菜ちゃんですね……覚えました!競争するからには負けませんよ!」

李衣菜「……へへ、こっちこそ!」




裕子「……ま、何はともあれ」

李衣菜「うん……まずはデュエルで勝てないとね」

裕子「えへへ、そこはお互い修行という事で……」<ヴーヴー

裕子「……あ、迎え来たみたい」

李衣菜「そっか……その、ありがとうね」

裕子「へ?いきなり何を……」

李衣菜「ユッコの話を聞いて、何か自分がこれからどうするべきかが分かった気がする」

李衣菜「それに……話してたら、ちょっと元気になった!ユッコの超能力のおかげかな?」

裕子「えへへ……まぁ今は元気だけが取り柄ですから!」

裕子「でも……李衣菜ちゃんにも感謝してるよ?」

李衣菜「ん?」

裕子「スプーン曲げ、あんなに喜んでくれたの李衣菜ちゃんが久しぶりだったから、嬉しかった!」

裕子「だから、今度は李衣菜ちゃんのギター、聴かせてね!」

李衣菜「……うん!」

裕子「……それじゃあ李衣菜ちゃん!さいきっく~……ばいばい!」

李衣菜「へへ……ばいばい!」



李衣菜(……ギター、練習しとかないとな)

一旦ここまで

ユッコの口調安定しないんじゃ^~
P相手には敬語だけど、アイドル同士だとタメ口なんですかね……?

続きは今夜……のはず

李衣菜「よし……さてと」

コナミ「おう、終わったか」ヌッ

李衣菜「うひゃあ!」

李衣菜「……こ、コナミさん!」

コナミ「いいライバルが出来たな……ああいうヤツは大事にしろよ?」

李衣菜「そ、それはまぁ……ていうか、いつから聞いてたんですか……?」

コナミ「さっきのアイツが5回目の透視に失敗した辺りからだな」

李衣菜「け、結構前からじゃないですかー!」

李衣菜(ちょっと待って……てことは、さっきの私のカミングアウトも!)

李衣菜「その……私」

コナミ「分かってる……昔お前に何があったかも」

コナミ「……夏樹ってやつが、お前にとってどれほど大きな存在だったかもな」

李衣菜「あ……そっか、プロデューサーが話してくれたんだね」

コナミ「それと、あの名演説な」

李衣菜「う……やっぱり聞いてた」

コナミ「はは、盗み聞きするつもりは無かったんだけどな」

李衣菜「むぅ、しょうがないな……」

李衣菜「……うん、さっき使ってたのは昔なつきちが使ってたデッキ」

李衣菜「レッドアイズは、なつきちが好きだったカードなんだ」

――
―――
――――

夏樹『なぁだりー、レッドアイズって……今のアタシに似てると思わないか?』

李衣菜『どうしたのなつきち、そんな藪から棒に』

夏樹『コイツはさ……レベル7の癖に攻撃力は低いし、効果も持ってない、なんていうか中途半端だろ?』

李衣菜『……何か、ひどい言われようだね』

夏樹『へへ、そこが好きなんだよ……今のアタシに似てる気がする』

夏樹『今のアタシは……ロッカーでもアイドルでもない、中途半端な存在だからさ』

李衣菜『もしかして……アイドルになる事、悩んでる?』

夏樹『分からない、でも何となく……アタシの行く道はアイドルだけじゃないかもって、コイツを見ると思えてくる』

夏樹『レッドアイズはいろんな進化形態があるだろ?』

李衣菜『まぁ融合形態なんかもあるけど……』

夏樹『それを考えたら、アタシの未来にもいろんな可能性があるように思えてくるんだよね』

夏樹『……ま、その行き着く先が正解なのかどうかは、行かなきゃ分からないけどさ』

李衣菜『なつきち……』

夏樹『……だりー、もしアタシがここから出て行くことになったら』

李衣菜『な、なつきち!?何縁起でも無い事言ってんの!』

夏樹『はは、もしもの話だって……その時はこのレッドアイズ、お前が使ってくれよ』

李衣菜『わ、私が?』

夏樹『確かに中途半端だけどさ……このカードにはいろんな可能性が詰まってる気がするんだよね』

夏樹『今のアタシや……アンタみたいにさ』

夏樹『だから、コイツを使いこなせりゃ……かなりロックなデュエルが出来ると思うぜ?』

李衣菜『使いこなせば……かなりロックかぁ』

李衣菜『……確かに、こういう渋いカードを使いこなせればすごくカッコいいかも!』

夏樹『……相変わらず単純だなぁ』

李衣菜『な、何をー!なつきちが言い出したんじゃんかー!』プンスカ

夏樹『はは……悪い悪い』

――――
―――
――

コナミ「それが……お前がレッドアイズに拘る理由って訳か」

李衣菜「はは……未練がましいでしょ?」

李衣菜「全然使いこなせない癖に……あの約束ばかりが頭にちらついて」

李衣菜「結局私は……今でもなつきちの事ばかり追いかけてばかりだった」

李衣菜「こんなんじゃ……なつきちが黙っていなくなるのも当然だよね」

コナミ「…………」

李衣菜「さっき、ユッコに言われたんだ……私達は似た者同士だって」

李衣菜「でも……ホントは全然そんな事ない」

李衣菜「ユッコはちゃんと現実に目を向けて、それでもなりたいものに向かって必死に足掻いてる」

李衣菜「でも私は……理想ばかり並べたててるだけで、現実なんて見てなかった」

李衣菜「それに気づいたら……何か、自分の事が嫌になっちゃって」

李衣菜「はは……コナミさんが突然現れて、卯月ちゃんや智絵里ちゃんが勝てるようになって」

李衣菜「これなら私もいけるかもなんて、舞い上がっちゃってたのかも」

コナミ「……それに気づけただけでも、アイツに出会えてよかったんじゃないの?」

李衣菜「……そうだね」

李衣菜「だから……今日でそれも終わりにするよ」

李衣菜「ちゃんと現実を見つめて……私がやるべき事とちゃんと向き合うよ」

李衣菜「だからこのデッキ……コナミさんが預かっててください」

コナミ「……いいのか?」

李衣菜「へへ……そもそも使いこなせてないし、コナミさんとの約束も守れなかったから」

李衣菜「それに、これが原因でなつきちの事引き摺っちゃうなら……」

李衣菜「今の私が持ってても……仕方ないでしょ」

コナミ「……分かった、そこまで言うならそのデッキは俺が預かる」

李衣菜「……うん」

李衣菜「レッドアイズ、大切に持っててくださいね?」

コナミ「ん?何言ってんだ?」

李衣菜「……へ?」

コナミ「確かに俺はデッキは預かるって言った、でも……」

コナミ「コイツは俺が預かる訳にはいかないだろ」ピッ

李衣菜「レッド、アイズ……?で、でも……」

コナミ「何で夏樹がお前に黙って消えたかは、俺には当然分からない」

コナミ「でも、確かに言ったんだよな?お前にレッドアイズを託すって」

李衣菜「そ、そりゃそうだけど……」

コナミ「だったら、今のお前にはそいつを背負う義務がある」

コナミ「……お前だってそう思ってるから、頑なにレッドアイズに拘ってたんじゃないのか?」

李衣菜「……当たり前じゃないですか」

李衣菜「私だって!……私だって、今でもこの子と一緒に戦いたい!」

李衣菜「でも、それじゃダメなんです!いつまでも引き摺ってちゃダメなんです……!」

李衣菜「……そもそも私は、約束を守れませんでした」

李衣菜「コナミさんが言ったんじゃないですかっ!レッドアイズが……私を縛りつけてるんだって……」

コナミ「俺が気に入らなかったのは、お前がデュエルにまで夏樹の事を持ち込んで、つまんねーミスしてくれたからだよ」

李衣菜「う……」グサッ

コナミ「ったく、勝てる勝負逃しやがって……Pさんだって仕事取ってくるの大変だったろうに」

李衣菜「うぅ……」グサグサッ

コナミ「ていうか、そもそも夏樹のデッキをそのまま使うってのは流石にないだろ」

コナミ「……最初からレッドアイズ使いたいからデッキ考えてくださいって言えば、それで済んだんだよ」

李衣菜「」グサグサぐさぁーっ!

コナミ「……わりい、流石に傷口に塩摺りこみすぎた」

コナミ「……お前は、未だに夏樹の事を引き摺っているのを情けないと思ってるかもしれないけどな」

コナミ「そんなもん、自分の中でケリが付くまで、とことん引き摺っちまえばいいんだよ」

李衣菜「とことん……引き摺る?」

コナミ「そうだ……だからといって、さっきみたいに私情をデュエルに持ち込むようじゃダメだからな」

コナミ「強いデュエリストってのは、そういう想いを表にはださない」

コナミ「そういうのは、あくまで原動力にしてるんだよ」

李衣菜「想いを……原動力に……」

コナミ「そうだ……熱い想いを原動力に、でもカードを振るう時はクールに……」

コナミ「……俺の最も尊敬するデュエリストは、そういうヤツだったぜ」

李衣菜(あのコナミさんが……尊敬するデュエリスト?)

コナミ「……お前の目標は、ロックなアイドルとして夏樹に認められる事なんだろ?」

コナミ「だとしたら、そのレッドアイズがいなきゃ、それこそお前の目指す本物にはなれないんじゃないのか?」

コナミ「……夏樹に見せてやるんだろ?お前なりのロックなデュエルを」

李衣菜「コナミさん……」

コナミ「それに、おあつらえ向きじゃないか」

李衣菜「おあつらえ向き?」

コナミ「デュエリスト達の絆を繋いだカード……俺の街に伝わる、レッドアイズの伝説だ」

コナミ「きっとお前達の絆も、レッドアイズがちゃんと繋いでくれてる」

李衣菜「レッドアイズが……絆を繋ぐカード」

コナミ「……言っとくけど、これからメチャメチャ大変だからな」

コナミ「レッドアイズが繋ぐのは絆だけじゃない」

コナミ「フィールドへの出しやすさに豊富なサポート、各種召喚の素材……あらゆる戦術の核となりうる、可能性の塊だ」

李衣菜「可能性の塊……なつきちの言ってた事は……」

コナミ「……ああ、間違っちゃいないぜ、だからその可能性をお前が見せてやるんだ」

コナミ「レッドアイズのいろんなパターンを試して……お前に一番マッチする戦術を探す」

コナミ「俺の周りにもレッドアイズ使ってたやつはいなかったからな……」

李衣菜「コナミさんも組んだ事ないんですか?」

コナミ「……だから、これは俺にとっても挑戦だ」

コナミ「俺とお前で……最高のレッドアイズを作り上げる!」

李衣菜「私と……コナミさんで……」

コナミ「付いてこれるな?」

李衣菜「…………!」

李衣菜「……もう、レッドアイズを使うなって言ったり、使えって言ったり……」

李衣菜「これじゃあ……私が振り回されてるみたいじゃん……」

李衣菜(……でも)



このカードにはいろんな可能性が詰まってる気がするんだよね

今のアタシや……アンタみたいにさ


偽者じゃない、本物の超能力で皆を笑顔に出来ればいいのにって……そう思っちゃうんです



李衣菜(私だって……『本物』になるんだ!)

李衣菜「……分かりました、やってやろうじゃないですか!」

李衣菜「こうなったら、最高のデッキが出来るまでとことん付き合ってもらいますからね!」

コナミ「……望むところだ」

李衣菜「……あの」

コナミ「ん?」

李衣菜「……今日は、勝手に突っ走っちゃって、ごめんなさい」

李衣菜「それと……これから迷惑掛けると思うけど、よろしくお願いします!」ペコッ

コナミ「……一緒に頑張ろうな、夏樹に届けられるように」ニッ

李衣菜「……はいっ」ニコッ

コナミ「よし、そうと決まれば早速帰ってデッキ組むぞ!」

李衣菜「えっ!?もうですか!?」

コナミ「当たり前だ、お前はホントはまだルールもおぼつかないんだからな」

コナミ「これからは二人でデッキも考えなくちゃならないし、休んでる暇はないぜ」

コナミ「あ、それと宿題の詰めデュエルも特別に2倍にしてやるからな」ニッコリ

李衣菜「お、鬼だ……鬼がいるよぉ……」

今回はここまでです。

文章考えてたらいつの間にかこんな時間に……。
ひとまず李衣菜編はこれで一段落です。
次の莉嘉編が終わったら、次スレの方に移動しようかと想います。

それでは、ここまで読んでくださりありがとうございました。

コナミ「……」ガサガサ

コナミ「…………」ガサガサ

コナミ「………………」ガサガサガサ

コナミ「……違うなぁ」

コナミ(レッドアイズか……改めていろいろ考えてみたけど)

コナミ(確かに可能性は感じる……恵まれた召喚ルートに各種サポート、でも)

コナミ(多彩な戦術を可能にする反面、下手すれば他のカードの下位互換になってしまう)

コナミ(せっかくの可能性も、使いこなせなくては器用貧乏に終わる……か)

コナミ(何かないか……レッドアイズを最大限に生かせる唯一無二の戦法……!)



バン!

未央「起っきろ―――――!!」



コナミ「どわぁ!?」

未央「……あれ、起きてるじゃん」

コナミ「未央か……何なんだよ一体」

未央「ちょっと!カワイイ女の子がせっかく起こしに来たのに、なんだいその態度は!」プンスカ

コナミ「起こしにって……」チラ

コナミ「……うわ、もう9時かよ」

未央「もしかして、ずっとそれやってたの?」

コナミ「はは、カード弄りはじめるとつい止まらなくてさ」

コナミ(向こうに居た時も、大事な大会の日に寝坊した俺をパートナーが起こしにきたっけ)

未央「ふーん……」ニヤニヤ

コナミ「何ニヤニヤしてんだよ」

未央「いやぁ、『今のお前にこいつは扱えん(キリッ』なんて言いながら、ちゃんと考えてあげるんだなーと思って」

コナミ「李衣菜の事か、まぁ結局レッドアイズで行くことになったからな」

未央「そーんな事言って~、ホントは最初から使わせてあげるつもりだったんでしょ?」

コナミ「アイツなりに背負っているモンが、あのレッドアイズには篭められていた」

コナミ「まぁデュエルの方は全然だったけどな、でも……」

コナミ「レッドアイズがアイツと夏樹を繋げてるんなら、俺はデュエリストとしてそれを潰すわけにはいかないだろ」

未央「……へへ」

コナミ「?」

未央「ううん、コナミんがデュエルの先生でよかったって、今ちょっと思った」

コナミ「な、何だよ、急に……」

未央「へへへー、照れない照れない♪あ、プロデューサーやちひろさん、もう来てるよ」

コナミ「そっか、それじゃそろそろ顔出すかな」

ガチャ

コナミ「うーっす」

未央「連れてきたよー」

卯月「あ、おはようございます!コナミさん!」

モバP「おはよう、コナミ」

ちひろ「おはようございます、コナミくん」

コナミ「何だ卯月も来てたのか、そういや未央も今日は休みじゃないの?」

卯月「私達、これからレッスンなんです」

未央「レッスンまでちょっと時間があったし、事務所に顔出そうかなーと思って」

コナミ「休みの日もレッスンか……アイドルも大変だな」フワァー

卯月「えへへ……って、コナミさん、もしかして徹夜ですか?」

未央「カードいじってたら朝になってたんだって」

卯月「もー、ダメじゃないですか!生活リズムの管理はアイドルの基本ですよ?」

コナミ「俺はアイドルじゃないからいいんだよ、それにカード弄るのが俺の仕事みたいなもんだろ?」

卯月「そりゃそうですけど……」

未央「仕事っていうより趣味の領域になってるよね……」

モバP「卯月の言うとおりだぞ、無理しすぎて倒れられたらデュエル教えられるヤツが居なくなるんだからな」

コナミ「分かった分かった……ところで、三人でテレビ囲んで何観てたんだ?」

モバP「これか、最近のバラエティや歌番組を撮りためてたんだよ」

コナミ「?……そんなもん今更見てどうすんだよ?」

モバP「他事務所のアイドルの調査だよ、正確には衣装や曲の系統の流行調査ってところか」

ちひろ「流行をリサーチするのも、中々重要なんですよ?」

卯月「流行は常に変わっていきますからねー」

コナミ「へぇー、そんなもんか」


テレビ「~~♪~♪」


コナミ「うお、何かハデな姉ちゃんだな……卯月もこういう格好すんの?」

卯月「な、何考えてるんですかっ!///」

モバP「はは、まぁ卯月のような正統派もいれば、こういう路線のアイドルもいるって事だよ」

モバP「それにこの彼女はちょうど今ブレイク中のアイドルなんだぞ」

コナミ「ほぉー、これがね……」

未央「すごいよねー、今やテレビで見ない日の方が少ないんじゃない?」

モバP「ああ、男性もそうだが、特に同世代の女の子からの支持が熱いんだ」

モバP「ステージに上がれば女の子達が憧れるカリスマギャル、だがそれだけならここまでにはならない」

モバP「常識人で礼儀正しい一面もあるから、比較的中高年の一般視聴者からの好感度も高いんだよな」

ちひろ「あぁいうビジュアルで売っていくと、どうしても万人受けしにくくなりますからそこはすごいですよね」

モバP「オマケにデュエルの腕も申し分ないと来てる、前回のDLCの優勝者だしな」

コナミ「DLC?」

モバP「デュエルライブカーニバル……比較的デビューしたてのアイドルによるトーナメント戦だ」

モバP「ま、新人戦ってところか、そこにエントリーできる位に認知度を上げるのが、卯月達の当面の目標だな」



TV「はい、城ヶ崎美嘉ちゃんで『TOKIMEKIエスカレート』でした~!」

TV「みんなー!どうもありがとー★」


コナミ「……城ヶ崎?」

モバP「そう、城ヶ崎美嘉……莉嘉のお姉さんだ」

コナミ「莉嘉の姉ちゃんか……身内にこんなすげーのがいるなんてな」

コナミ「つまり、これが卯月達の最終目標って訳か」

モバP「いいや、まだまだ上はいるもんだ……」

モバP「女の子のカリスマって線で行くと、今の1番は何といっても星……」


バァン!


5人「!?」

莉嘉「…………」

ちひろ「莉嘉……ちゃん?」

モバP「り、莉嘉……?今日は休みだったはずじゃ……?」

莉嘉「Pくん……助けて……」

モバP「ど、どうした!何があった!?」

コナミ「何かただ事じゃなさそうだな」

莉嘉「あ、コナミんもいるの?よかった……」

未央「もしかして誰かに追われてるとかじゃ……」

卯月「えぇ!?す、ストーカーですか!?」

ちひろ「と、とりあえず何があったの?」

莉嘉「Pくん……コナミん……」

莉嘉「どっちでも……いいから」

コナミ「……ん?」

モバP「どっちでも?」











莉嘉「どっちでもいいから、アタシとデートして!」



モバPコナミ「「…………は?」」

一旦ここまでで

――
―――
――――


学校にて


女の子1『ねぇねぇ、莉嘉ちゃんアイドル事務所に通ってるってホント?』

莉嘉『えへへー、まあね☆』

女の子1『すっごーい!生のアイドルだー!』

莉嘉『そ、そんなに大した事ないってば、まだテレビとかには出れないし』

女の子1『莉嘉ちゃんカワイイから、すぐに出れるようになるよ!』

女の子2『それに、お姉ちゃんがあの城ヶ崎美嘉だもんね!』

女の子1『すごいよねー、アイドル姉妹!一番有名な姉妹になるのも遠くないね!』

莉嘉『う、うん……そだね』


女の子2『あ、でも……莉嘉ちゃんって男の子とは接点なさそうだよねー』

莉嘉『ムッ……それどういう事?』

女の子2『だってアイドルって事は、恋愛とか禁止なんでしょ?』

女の子2『学校の誰かと付き合ってるなんて知れたらスキャンダルになるって』

女の子2『男と遊びに行ったりってのは、アイドル引退しなくちゃ無理だね』

女の子1『あー……確かにそうかも』

莉嘉『そ、そんな事ないもん!』

女の子1『え!じゃあ彼氏いるの!?』

莉嘉『う……か、彼氏、とかじゃないけど……』

莉嘉『その……アタシをたまーに遊びに誘ってくれたりする、スタッフさん?とか……』ゴニョゴニョ

女の子1『えぇー!それって、大人の男の人って事!?』

莉嘉『そ……そう!もう引っ張りだこで困っちゃうっていうか……』

女の子1『おおー!莉嘉ちゃん小悪魔ー!』

女の子2『ねぇねぇ!写メとかプリとかないの!?』

莉嘉『うえぇ!?えーっと……そ、そうだ!週末ちょうど遊びに連れてってもらうんだった!』

莉嘉『だから、その時に撮ったプリ見せてあげるね!』

――――
―――
――

モバP「……それで、引っ込みが付かなくなったって訳か」

未央「うーん、中々ませた友達だね」

コナミ「でも、自業自得だろそれ……」

莉嘉「そんな事言わないでよぉ~……今日一日付き合ってくれるだけでいいから、ね?」

莉嘉「お願い……誰でもいいからアタシと遊んでぇ……」

モバP「こ、こらっ!年頃の娘がそんなはしたない事言うんじゃありません!」

未央「それに、今日プロデューサーは楓さんの撮影に付き添うんじゃなかったっけ」

卯月「そうそう、その後は智絵里ちゃんが今度出る番組の打ち合わせですよね」

ちひろ「Pさんはちょっと忙しそうですね……」

莉嘉「そっか……それじゃあ」グルリ

コナミ「……俺、徹夜明けだしこれからゆっくり寝ようと思ったんだけど」

未央「いいじゃん、付き合ってあげなよ」

卯月「そうですよ!コナミさん今日は何も予定ないはずですし!」

モバP「うーん……コナミ、莉嘉も最近レッスン漬けで遊ぶ時間も無かったと思うんだ……」

モバP「さっきの話はあまり感心しないけど、ちょっと付き合ってやってくれないか?」

莉嘉「うぅ……コナミん……」ウルウル

コナミ「ハァ……ちひろさん、デートの費用って経費で……」

ちひろ「お小遣い減らされたいんですかぁ?」ニッコォ

コナミ「味方は居ないのかよ……」

コナミ「ったく……適当に遊んだら終わりだからな」

莉嘉「やったぁー!コナミんだーいすき☆」

卯月「よかったね、莉嘉ちゃん!」

未央「現役アイドルとデートなんて、羨ましいぞ~」コノコノー

コナミ「はいはい……」

…………
………
……


デート中


莉嘉「ねぇねぇコナミん、どうこの服?似合ってる?」

コナミ「うーん、まぁ似合ってるんじゃないの?」

莉嘉「もー!さっきからそればっかりじゃん!」

コナミ「いや、ホントに似合ってるからな、流石アイドル」

莉嘉「ほ、ホント?えへへ……」

莉嘉「じゃなくて!むぅ……あ、そうだ!せっかくだから、コナミんもコーディネートしちゃお☆」

コナミ「お、俺は別にいいって!」

莉嘉「ダメダメ、いっつもその赤ベストじゃん!コナミんもオシャレしなくちゃ☆」

…………
………
……


莉嘉「コナミん、プリって撮った事ある?」

コナミ「プリとはどういう効果だ、いつ発動する?」

莉嘉「あはは、だよねー……」

莉嘉「んっとねー、こうやって枠とか選んで、文字も書けるんだよー☆」

コナミ(何かきゃいきゃいしてる空間だな……ゆまやツァンもこういうとこ来たりすんのかな)

莉嘉「そういえばコナミんって、彼女とか居なかったの?」

コナミ「うーん、そういうのは居なかったな、たまにデュエルするヤツならいたけど」

莉嘉「ふーん、ほんとにデュエルだけ?」

コナミ「あ、そういえば、たまにパックくれたりしたんだよなー、後はカードプロテクターとか」

コナミ「それに、たまに家まで起こしに来てくれたり、弁当作ってきてくれたりした人もいたなー」

コナミ「あいつらホント親切で……ってどうした莉嘉?」

莉嘉「ううん……何かコナミんの周りの女の子達が不憫に思えてきただけ……」

コナミ「?」

…………
………
……


莉嘉「はー!今日は楽しかったー☆」

コナミ「やれやれ……なんだかんだで普通に楽しんでたな」

莉嘉「えへへ、誰かと街に遊びにいくなんて久しぶりだったんだよねー☆」

コナミ(ゲーセンに買い物、代金全部俺持ち……俺の財布が一気にハンドレスに……)マンゾクデキネェゼ…

莉嘉「次は遊園地とか行きたいなーなんて」チラッ

コナミ「はいはい、そういうのはPさんに連れてってもらいな」

莉嘉「むぅ……Pくんにも遊びに行きたいって言ってるんだけど、忙しいっていうもん」

莉嘉「まぁ、アタシも遊園地に行ってる場合じゃないんだけどね……ガンガンレッスンしなきゃ☆」

コナミ(そういやコイツまだ12歳だっけ……龍亜や龍可のちょい上くらいか)

コナミ(まだまだ遊びたい盛りなんだろうな……)

コナミ「まぁ……なんだ、たまになら俺が暇な時に付き合ってやっても……」



コナミ「……莉嘉?」

莉嘉「…………」

コナミ(アイツ……上なんか見上げてどうしたんだ?)



美嘉(in 電光掲示板)「~~♪~~~♪~~★」



莉嘉(お姉ちゃん……)

コナミ「……すごかったんだな、お前の姉ちゃん」

莉嘉「うん……」

莉嘉「前はお姉ちゃんと街に遊びに行ってたけど、もうそんな暇無くなっちゃって……」

莉嘉「だから……今日はありがとね」

コナミ「……おう」

コナミ「そういえば、さっき遊園地に行きたいって言ってたな」

莉嘉「え?う、うん……」

コナミ「意外と早く叶いそうだぜ、お前にデュエルの仕事が来てるってさ」

莉嘉「……えっ?」

コナミ「あ、デュエルライブではないみたいなんだけどな」

コナミ「遊園地で子供向けのイベントがあってさ、その中で他のアイドルとデュエルする仕事みたいだぜ」

コナミ「別に必ず勝たなきゃいけない訳じゃないから、気楽にやれるんじゃないか?」

コナミ「だけど、まだお前のデッキが決まってないから、そろそろ決め……」


莉嘉「だ、駄目っ!」


コナミ「っ!?」

莉嘉「ご、ゴメン……こんなに早くデュエルの仕事来るなんて、思ってなかったから……」

莉嘉「でも……駄目だよ……アタシまだデュエル下手クソだし、あんなのまだ人に見せらんないよ……」

莉嘉「お姉ちゃんだって、ステージに上がるのに沢山努力してのに……アタシはまだ何にもしてない!」

コナミ「何にもしてないなんて……そんな事」

莉嘉「何にも……してないよ、お姉ちゃんに比べたら……アタシなんて……」

莉嘉「ねぇコナミん、もっとデュエルの事教えて!アタシ……お姉ちゃんになりたいの!」

莉嘉「ううん、ならなくちゃいけないの……お姉ちゃんみたいなアイドルに……」

莉嘉「アタシがちゃんとしなきゃ……お姉ちゃんに迷惑掛かっちゃうから……」

莉嘉「ちゃんと……お姉ちゃんみたいな立派なデュエルができなきゃ、アタシ……」ジワ

コナミ「莉嘉……お前……」

続きは今夜

…………
………
……


コチラオレンジジューストショートケーキデース

ゴユックリドウゾー


コナミ「……ちょっとは落ち着いたか?」

莉嘉「うん……ごめんなさい」シュン

コナミ「はは、何急にしおらしくなってんだよ」

莉嘉「だって……」

コナミ「まぁ……お前があんな事言い出すとは思わなかったけどな、ノリノリで引き受けると思ってた」

コナミ「……自信、無いのか?」

莉嘉「ううん……コナミんが教えてくれるから、自信はある……つもりだった」

莉嘉「でも、いざ皆にデュエルを見せると思うと……うまく出来るか不安になっちゃって」

コナミ(勝ち負けよりも、うまく出来るかどうか……か)

莉嘉「あはは……Pくんにスカウトされた時は、こんなに大変だとは思わなかったな」

莉嘉「お姉ちゃんに出来るんだったら、アタシにも出来ちゃうんじゃないかって軽く考えてたんだよね」

コナミ「やっぱりきっかけは姉ちゃんだったんだな」

莉嘉「うん……でも実際にアイドルになったら、お姉ちゃんがどれだけすごいか分かったんだ」

莉嘉「Pくんと一緒にあいさつ周りに行くと、お姉ちゃんの事を知らない人なんてほとんどいなかった」

莉嘉「皆お姉ちゃんの事を褒めてて、アタシにも『お姉ちゃんみたいになれるように頑張ってね』って言ってくれた」

莉嘉「それに知ってる?お姉ちゃんの事務所には、プロデューサーがいないんだって」

コナミ「プロデューサーが……いない?」

莉嘉「うん……だからセルフプロデュースって言って、自分達で売り出す方向とか決めるんだ」

莉嘉「もちろん、スケジュールの管理なんかはマネージャーさんがしてくれるみたいなんだけど」

莉嘉「大人の人達と沢山話をして、それにレッスンにデュエルの勉強だってしなきゃいけない……」

莉嘉「それでもいろんな努力をして、お姉ちゃんはとうとう誰もが知ってる女の子達のカリスマになった」

莉嘉「それなのに……有名になった事を鼻にも掛けないで、アタシに接してくれる」

莉嘉「アタシがアイドルになった時も、心から喜んでくれたんだ」

莉嘉「……憧れない訳、ないじゃん」

莉嘉「だから……アタシのアイドルとしての最終目標はお姉ちゃんなんだ」

莉嘉「お姉ちゃんみたいに……カッコよくて、皆が憧れるような……そんなアイドルに」

コナミ「……姉ちゃんの事、大好きなんだな」

莉嘉「……えへへ、もっちろん!自慢のお姉ちゃんだよ☆」

コナミ「そうか……でも、気づいてるか?」

莉嘉「……気づいてる?何に……?」

コナミ「姉ちゃんみたいになりたいっていう度に、お前は不安そうな顔をするんだ」

莉嘉「え……」

コナミ「さっきだってそうだろ?姉ちゃんみたいにならなくちゃいけないって言ってた」

コナミ「それに、失敗したら姉ちゃんに迷惑がかかるんじゃないか、ともな」

コナミ「本当は……無理してるんじゃないか?」

莉嘉「……コナミんには、分かんないよ」

莉嘉「お姉ちゃんはあんなにスゴイのに、アタシにはまだ何のとりえもないもん」

莉嘉「どうすればお姉ちゃんに近づけるかって、考えても全然分かんないしさ……」

莉嘉「アタシが悩んでたら……お姉ちゃんどんどん先に行っちゃうんだもん」

莉嘉「このままじゃ……ずっと追いつけないままで、足引っ張っちゃうだけだよ」グスッ

莉嘉「でもっ、アタシ……!」



コナミ「……デュエルで強くなるためには、他人のマネをする事も大事だ」

莉嘉「えっ……?」

コナミ「はは、ゴメンな突然、でもちょっとだけ聞いてくれないか」

コナミ「そう……だから俺は沢山の人とデュエルして、時にはタッグを組んで……」

コナミ「その度にその人のデュエルを間近で見て、俺はいろんな戦術を磨いてきた」

コナミ「でも、それだけでその人のようになれる訳じゃない」

コナミ「デッキの全てをコピーしたとしても、カード1枚1枚に篭められたその人の意図があるからな」

コナミ「何でこんなカード入れてるんだ?って思っても、その人にとっては重要な1枚だったりする」

コナミ「仮に1枚1枚の意図を理解して、戦術さえ完璧にコピーしたとしても」

コナミ「性格や癖、追い詰められた時の立ち回り、運……勝敗を分ける要素はいくらでもある」

コナミ「どれだけ他人のデッキや戦法を真似ても、その人自身にはなれない」

コナミ「多分……アイドルも同じなんじゃないかな」

莉嘉「…………」

コナミ「……お前だけじゃない、誰もお前の姉ちゃんになれはしない」

コナミ「そしてそれは……きっとお前にとっても同じだよ」

莉嘉「……アタシにとっても、同じ?」

コナミ「Pさんはお前をスカウトした時、『城ヶ崎美嘉の妹だからスカウトした』って言ったのか?」

莉嘉「え?……ううん、アタシがお姉ちゃんの妹だって気づいたのは契約書にサインした時だけど……」

コナミ「……さっきまでお前とデートしててさ」

コナミ「笑顔ではしゃいで楽しそうなお前を見て、ちょっといいなって思った」

コナミ「まぁ……退屈しないっていうか、コイツの行く先はどこでも賑やかになるなって感じた」

コナミ「そしたら、Pさんがお前をスカウトした理由がなんとなく分かった気がしたんだ」

莉嘉「アタシを、スカウトした理由?」

コナミ「なぁ莉嘉……踊ったり歌ったりするのは楽しいか?」

莉嘉「え……う、うん!もちろんレッスンはきついけど……」

莉嘉「元々カラオケとか沢山言ってたから、歌うのは元から好きだし」

莉嘉「ダンスだって踊れなかったところが踊れるようになると、スカッとするよ!」

莉嘉「……お姉ちゃんみたいに上手くできないけどね」

コナミ「違う、その姿を見せてやればいいんだよ」

莉嘉「えっ?」

コナミ「例えうまくなくてもさ、お前が楽しそうにしてればそれだけでいい」

コナミ「デュエルだってまだまだだけど、お前が心からデュエルを楽しむ姿が……きっと見る人を笑顔にするんだ」

コナミ「Pさんは、お前だけにしかないそんなところに惹かれたんだと思うよ」

莉嘉「アタシにしか、無いもの?」

コナミ「Pさん言ってたよ、卯月のような正統派も居れば、お前の姉ちゃんのようなタイプも居るって」

コナミ「だから……とりえが無くても皆を笑顔に出来るアイドルが居たっていいと思う」

コナミ「そしてそれは、きっとお前にしかなれない……お前だけのカタチなんだ」

コナミ「例え姉ちゃんのようになれなくても、お前なりのやり方で姉ちゃんに近づいていけばいいんじゃないか?」

コナミ「……まぁそれに、とりえが無いって言っても、これからどうなるか分からないしな!」

莉嘉「コナミん……」

コナミ「足を引っ張るなんて考えなくていいんだ……他人がどう言おうと関係ない」



コナミ「お前は……『城ヶ崎莉嘉』だろ?」




莉嘉「……ホントに、大丈夫?」

莉嘉「こんなアタシのままで、皆喜んでくれる?」

コナミ「お前が心からアイドルを楽しめば、きっとな」

コナミ「お前なりの方法で頑張れば……Pさんがちゃんと、姉ちゃんのとこに連れてってくれるさ」

コナミ「俺も……お前が思いっきりデュエルを楽しめるようなデッキ、作ってやるからな」

莉嘉「……うん」ポロポロ

コナミ「……それ食ったら帰るぞ、皆心配するからな」

莉嘉「……うんっ」



コナミ(まっすぐで、姉想いで、強くなる為に沢山悩んで……)




コナミ(ホント……お前によく似てるよ、龍亞)

今回はここまでです。

毎度毎度投下が予告より遅くなってしまい申し訳ないです。
喋らせる事が頭に浮かんでても、中々文章に出来ないんや……
また日曜日辺りに続きは投下しようと思います。
まだ一ミリも書いてないので、書いた分だけになりそうですが。

それでは、ここまで読んでくださりありがとうございました。

…………
………
……


イベント当日


莉嘉「遊園地だー!」

モバP「こらこら、遊びに来たんじゃないんだぞー」

莉嘉「大丈夫大丈夫!分かってるって☆でも……ね?」

モバP「はいはい、ちゃんと仕事が終わった後ちょっとだけな」

莉嘉「えへへ、ありがと、Pくん☆」



ワアアアアアアアアアア……!!


コナミ「お、早速やってるみたいだな」

モバP「まだまだ出番は先だけど、準備はしとくようにな?」

莉嘉「いつでもオッケー☆っていうか、今デュエルしてるのって男の人じゃ……」

モバP「ああ、今デュエルしてたのはプロデュエリストだぞ」

莉嘉「へ?……プロ!?」

モバP「このイベントは各方面で活躍するデュエリスト達のエキシビションって触れ込みだからな」

コナミ「プロデュエリストの他には、ジュニア大会のランカーとかもいるんだっけか」

莉嘉「そ、そんなメンツの後にアタシが……」

コナミ「いまさらビビんなって、誰もうまいデュエルできるなんて期待してねーよ」

莉嘉「む……それはそれで何かムカつく!」

モバP「ははは……でも、コナミの言うとおりだぞ」

モバP「うまくしようなんて考えなくていい……ミスを恐れず、お前らしくな」

莉嘉「アタシらしく、かぁ……そうだよね」

莉嘉「……Pくん!」

モバP「?」

莉嘉「その……アタシ、お姉ちゃんを目指すの、やめたから!」

モバP「え?」

莉嘉「やめたっていうか……うーん、うまく言えないけど」

莉嘉「ずっと、お姉ちゃんみたいなカッコイイアイドルになるのがアタシの目標だって思ってた、だけど……」

莉嘉「お姉ちゃんみたいになるんじゃなくて、アタシが本当にやりたい事を貫いてさ……」

莉嘉「お姉ちゃんにもマネできない、アタシだけのアイドルになる!」

莉嘉「そういう方法でお姉ちゃんに近づくのもアリかなって思ったんだ」

コナミ「…………」

莉嘉「だから、お姉ちゃんみたいにうまく行かないかもしれないけど、アタシなりに頑張るから!」

莉嘉「アタシなりの方法でお姉ちゃんに追いついて見せるから!」

モバP「……全く、何を今更」

莉嘉「えっ?」

モバP「そんなの当たり前じゃないか、莉嘉は一人しかいないんだぞ?」

モバP「お前がなりたいようなアイドルになるために、俺がいるんだ」

モバP「お前の代わりなんて誰にも出来ないんだから、な?」

莉嘉「Pくん……」

コナミ「だーから言ったろ?っていうかまだ悩んでたのかよ?」

莉嘉「し、しょうがないじゃん!……アタシにとっては大問題だったんだもん」

モバP「まぁ、お前が改めてそう決心してくれたならうれしいよ、これから頑張ろう」

莉嘉「……うん!」

莉嘉「よーし!今更ジタバタしてもしょうがないし、気合入れていこー!」

モバP「うん、その意気だ!」

スタッフ「莉嘉ちゃん、そろそろスタンバイお願いしまーす!」

モバP「よし!それじゃ、行っておいで」

コナミ「楽しんでこいよー」

莉嘉「はーい☆」

…………
………
……


莉嘉(とは言っても……)

莉嘉(うぅ……いざステージのそばに来ると緊張してきたぁ……)

莉嘉(でも、卯月ちゃんも智絵里ちゃんも……お姉ちゃんだって、こういう気持ちの中でデュエルしてたんだよね)

莉嘉(アタシだって頑張らないと……ん?)



眼帯娘「ハァ……何でウチがこんな事……」

莉嘉(あの娘って……もしかして)

眼帯娘「ん?あぁ……オマエがウチの対戦相手か」

莉嘉「う、うん……もしかして、緊張してる?」

眼帯娘「う、うっさいな!こういうの初めてだから仕方ないんだよッ!」

莉嘉「あはは、アタシもアタシも!よかったー、緊張してるのアタシだけじゃなかった」

眼帯娘「何だよ、それにしては余裕そうじゃんか」

莉嘉「そんな事ないって、元気なのがアタシの取り柄みたいなもんだし☆」

美玲「そっか……ウチは早坂美玲、ま、よろしくな」

莉嘉「城ヶ崎莉嘉だよー☆よろしくね!」

美玲「ったく、こんなところでデュエルなんて……あのプロデューサーめ」

莉嘉「アイドル、嫌なの?」

美玲「嫌っていうか……プロデューサーが勝手に仕事持ってくるんだよ」

美玲「アイツ強引なんだよ、いきなりアイドルやってみないかなんて……」

美玲「ウチがアイドルなんて……ありえないって」

莉嘉「ふーん、美玲ちゃんフツーにカワイイのに」

美玲「な、なんだよそれッ!オマエさっきからなれなれしいぞッ!」



MC「さぁ、プロデュエリスト達の熱いデュエルを見届けたところで、今度はキュートなアイドル達の登場だー!」

MC「キュートな爪にご用心!早坂美玲!……そして」

MC「ちびギャルの意地を見せてやる!城ヶ崎莉嘉の登場だ―――!!」


美玲「フンッ!まぁいいや……要はすぐ終わらせればいいんだろ!」

美玲「こんなトコ早く帰りたいから、さっさとやられろよな!」

莉嘉「な、何それー!ぜーったい負けないもん!」ベーッ



ワアアアアアアアアアア……!!



コナミ「お、出てきた出てきた」

モバP「緊張は……うん、何とか大丈夫そうだな」

観客1「ねぇねぇ、あの娘って美嘉ちゃんの妹じゃない?」

観客2「ホントだー!超カワイイー!」

莉嘉(今はお姉ちゃんは関係ない……)

莉嘉(うまくやろうとしないで……アタシのデュエルをしよう!)

美玲(城ヶ崎……そっか、アイツ城ヶ崎美嘉の……)

美玲(アイツはアイツなりに苦労してんのかな……)



MC「デュエル、開始ィ――――!!」



莉嘉美玲「「デュエル!(☆)」」

美玲(フンッそんな事、ウチに関係ないけどな!)

美玲「ウチの先攻!ドロー!」手札6

美玲「XX-セイバー ボガーナイトを召喚!」


《XX-セイバー ボガーナイト/XX-Saber Boggart Knight》 †

効果モンスター
星4/地属性/獣戦士族/攻1900/守1000
このカードが召喚に成功した時、
手札からレベル4以下の「X-セイバー」と名のついた
モンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する事ができる。
このカードをシンクロ素材とする場合、
「X-セイバー」と名のついたモンスターのシンクロ召喚にしか使用できない。

ボガーナイト 攻1900


美玲「ボガーナイトが召喚に成功した時、手札からレベル4以下のX-セイバーを一体特殊召喚できる!」

美玲「来い!X-セイバー エアベルン!」


《X-セイバー エアベルン/X-Saber Airbellum》 †

チューナー(効果モンスター)
星3/地属性/獣族/攻1600/守 200
このカードが直接攻撃によって相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、
相手の手札をランダムに1枚捨てる。

エアベルン 攻1600

美玲「行くぞッ!レベル4のボガーナイトに、レベル3のエアベルンをチューニング!」

☆4+☆3=☆7

美玲「シンクロ召喚!出て来いッ、X-セイバー ソウザ!」


《X-セイバー ソウザ/X-Saber Souza》 †

シンクロ・効果モンスター
星7/地属性/戦士族/攻2500/守1600
チューナー+チューナー以外の「X-セイバー」と名のついたモンスター1体以上
自分のメインフェイズ時に、自分フィールド上に存在する
「X-セイバー」と名のついたモンスター1体をリリースする事で、
以下の効果から1つを選択してエンドフェイズ時まで得る。
●このカードがモンスターと戦闘を行う場合、
ダメージ計算を行わずそのモンスターを破壊する。
●このカードは罠カードの効果では破壊されない。

ソウザ 攻2500


美玲「カードを1枚伏せる!」

美玲「ウチはこれでターンエンド!」

モバP「X-セイバー……いきなりシンクロを……」

コナミ「展開力にはかなり定評があるデッキだからな」

莉嘉(いきなりすごそうなのが……でも!)

莉嘉「よーっし、アタシのターン☆」手札6

コナミ「…………」


――
―――
――――

莉嘉『コナミんコナミん!デッキ決まったよー☆』

コナミ『おお、どれにしたんだ?』

莉嘉『えへへ、コレだよー☆』

コナミ(へぇ……コイツは……)

莉嘉『……え、何かダメだった?』

コナミ『いや、そんな事はないよ』

コナミ『……ちなみに、何でこれ選んだんだ?』

莉嘉『え?何でって?』

コナミ『お前に渡した他のデッキには、もっと使いやすいデッキがあっただろ?』

コナミ『正直、これは他に比べてトリッキーだし、あくまで選択肢の一つとして渡したんだ』

莉嘉『選んだ理由かぁ……んっとねー』

莉嘉『……よく分かんないけど、これが一番使ってて楽しかったんだよね☆』

コナミ『楽しかった?』

莉嘉『うん!ホラ、コナミんもアタシがデュエルを楽しむのが大事って言ってくれたでしょ?』

莉嘉『確かに他のデッキの方がやりやすかったけど……』

莉嘉『このデッキ、どんなカードが出て来るんだろ?って、すっごいワクワクしたの!』

莉嘉『何か……そうだ、ビックリ箱みたいな感じ☆』

コナミ『ワクワク、か……フフッ』

莉嘉『……あ!今、こいつ何も考えてないなってバカにしたでしょー!』

コナミ『違う違う、こんな事ホントにあるんだなと思ってさ』

莉嘉『こんな事……?』

コナミ『ああ、やっぱり……』

――――
―――
――


コナミ(やっぱりトコトン似てるぜ、お前ら!)




莉嘉「おいで、D・モバホン!」


《D・モバホン/Morphtronic Celfon》 †

効果モンスター
星1/地属性/機械族/攻 100/守 100
このカードはこのカードの表示形式によって以下の効果を得る。
●攻撃表示:サイコロを1回振り、
出た目の数だけ自分のデッキの上からカードをめくる。
その中からレベル4以下の「D(ディフォーマー)」と名のついたモンスター1体を選び、
召喚条件を無視して特殊召喚し、残りのカードはデッキに戻してシャッフルする。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
●守備表示:サイコロを1回振り、
出た目の数だけ自分のデッキの上からカードを確認して
元の順番でデッキの上に戻す。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。

モバホン 攻100


美玲「ディフォーマー……!」

莉嘉(ミスを恐れず……アタシらしく!)

莉嘉「モバホンは攻撃表示の時、ランダムに1~6の数字を選ぶ!」

莉嘉「そして、選ばれた数の分だけデッキの上からカードをめくり、その中にレベル4以下のディフォーマーがあれば特殊召喚できる!」

美玲「ふんッ!そんな博打、都合よく当たらないモンなんだぞ!」

莉嘉「やってみないと分かんないっしょ!行くよ、ダイヤル・オ~ン☆」


ピピピピピピピ……

モバホン「3!」ピコーン!

莉嘉「……って事は、3枚めくるよ!」


D・パッチン
団結の力
マシン・デベロッパー


莉嘉「やった!来て、D・パッチン!」


《D・パッチン/Morphtronic Slingen》 †

効果モンスター
星4/風属性/機械族/攻1200/守 800
このカードはこのカードの表示形式によって以下の効果を得る。
●攻撃表示:1ターンに1度、「D・パッチン」以外の
「D(ディフォーマー)」と名のついた
モンスター1体をリリースする事で
フィールド上のカード1枚を破壊する。
●守備表示:このカードが破壊される場合、
代わりにこのカード以外の「D(ディフォーマー)」
と名のついたモンスター1体を破壊する事ができる。

パッチン 攻1200


莉嘉「パッチンの効果!攻撃表示の時、パッチン以外のディフォーマーをリリースしてフィールド上のカードを1枚破壊できる!」


パッチン「パチンコシヨウゼ!オマエタマナ!」

モバホン「ナニ~!?」ヒュン!


ソウザ「」バリーン

モバP「おお、相手モンスターをいきなり……!」

莉嘉「まだまだ行くよ~!パッチンでダイレクトアタック!」


パッチン「ギチギチギチ……ビヨ~ン!」攻1200


美玲「くっ……!」LP6800

莉嘉「カードを2枚伏せて、ターンエンド!」

モバP「よし、先制パンチだ!いい滑り出しなんじゃないか?」

コナミ「ああ、そうだな」

コナミ(でも、X-セイバーの本気はまだまだこれからだ)

コナミ(X-セイバーの展開力に莉嘉のディフォーマーが競り勝てるか……見物だな)


莉嘉LP8000 手札3
フィールド パッチン 伏せ2
美玲LP6800 手札3
フィールド 伏せ1

一旦ここまでで

美玲「ふんッ!こんなの痛くも痒くもないっての!」

美玲「ウチのターン!」手札4

美玲「ウチはXX-セイバー ダークソウルを召喚ッ!」


《XX-セイバー ダークソウル/XX-Saber Darksoul》 †

効果モンスター
星3/地属性/獣族/攻 100/守 100
(1):このカードが自分フィールドから墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。
デッキから「X-セイバー」モンスター1体を手札に加える。

ダークソウル 攻100


モバP「攻撃力は100……」

コナミ「いや……まだ来る!」

美玲「さらに伏せカード発動!ガトムズの緊急指令!」


《ガトムズの緊急指令/Gottoms' Emergency Call》 †

通常罠
フィールド上に「X-セイバー」と名のついたモンスターが表側表示で存在する場合、
自分または相手の墓地に存在する 「X-セイバー」
と名のついたモンスター2体を選択して発動する。
選択したモンスター2体を墓地から自分フィールド上に特殊召喚する。


莉嘉「!」

美玲「こいつはウチのフィールドにX-セイバーが居るとき、墓地のX-セイバーを2体蘇生できる!」

美玲「これでエアベルンとソウザを蘇生!」


ズズズズズ……

エアベルン 攻1600

ソウザ 攻2500

莉嘉「ちょっとー!2枚も蘇生できるなんてズルくない!?」

美玲「し、しょうがないだろッ!そういう効果なんだから!」

美玲「それにまだだ!レベル3のダークソウルに、レベル3のエアベルンをチューニング!」

☆3+☆3=☆6

美玲「シンクロ召喚!来い、XX-セイバー ヒュンレイ!」


《XX-セイバー ヒュンレイ/XX-Saber Hyunlei》 †

シンクロ・効果モンスター
星6/地属性/戦士族/攻2300/守1300
チューナー+チューナー以外の「X-セイバー」と名のついたモンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
フィールド上の魔法・罠カードを3枚まで選択して破壊できる。

ヒュンレイ 攻2300


莉嘉(またシンクロモンスターが……でも今の伏せカードなら!)

美玲「ヒュンレイの効果発動!シンクロ召喚に成功した時、魔法罠カードを3枚まで破壊できる!」

莉嘉「えっ!?」

美玲「オマエの伏せカード2枚を破壊!」


ヒュンレイ「ハアァッ!!」

ズバッ!ズバッ!

伏せカード「」パリーンパリーン


莉嘉「D・バリアにD・バインドが……」

美玲「いくぞ!ヒュンレイ、D・パッチンを攻撃!」


ヒュンレイ「オオオオオッ!!」攻2300

パッチン「」ドカーン


莉嘉「うぅ……」LP6900

美玲「続いてソウザ!ダイレクトアタック!」


ソウザ「ウオオオオオオオオオ!!」攻2500


莉嘉「うああああっ!!」LP4400

MC「ああっと―――!?お返しと言わんばかりの大ダメージ!半分近くライフを削りとったぞー!?」

莉嘉「いったたー……でも、まだまだこれから!」

美玲「そう言ってられるのも今のうちだぞッ!」

美玲「エンドフェイズに、このターン墓地に送られたダークソウルの効果を発動!」

美玲「デッキからX-セイバーを1体手札に加える!」

美玲「ウチが加えるのは、XX-セイバー フォルトロール!」手札4

コナミ「ちっ……もう来たか」

モバP「……何かマズイのか?」

コナミ「今アイツが手札に加えたカード、X-セイバーの中核を担うキーカードだ」

コナミ「次のターンで相手のモンスター全滅させる位じゃないと、厳しくなるかもしれないな……」

美玲「これでターンエンド!」

莉嘉「アタシのターン☆」手札4

莉嘉「D・スピードユニットを発動するよ!」


《D・スピードユニット/Morphtronic Accelerator》 †

通常魔法
手札の「D(ディフォーマー)」と名のついたモンスター1体をデッキに戻してシャッフルする。
その後、フィールド上のカード1枚を選択して破壊し、デッキからカードを1枚ドローする。


莉嘉「このカードは、アタシの手札のディフォーマー1体をデッキに戻して、フィールドのカード1枚を破壊できる!」

莉嘉「アタシは手札のD・ラジオンをデッキに戻して、ソウザを破壊!」


ソウザ「マタシテモー」バリーン


美玲「う……またソウザが……」

莉嘉「そして、カードを1枚ドロー!」手札3

莉嘉「まだまだ行くよー!アタシはD・スコープンを召喚!」


《D・スコープン/Morphtronic Scopen》 †

チューナー(効果モンスター)
星3/光属性/機械族/攻 800/守1400
このカードはこのカードの表示形式によって以下の効果を得る。
●攻撃表示:1ターンに1度、手札から「D(ディフォーマー)」と名のついた
レベル4モンスター1体を特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズ時に破壊される。
●守備表示:このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
このカードのレベルは4になる。

スコープン 攻800


莉嘉「スコープンが攻撃表示の時、1ターンに1度だけディフォーマーを手札から特殊召喚できる!」

莉嘉「来て!D・ビデオン!」


《D・ビデオン/Morphtronic Videon》 †

効果モンスター
星4/光属性/機械族/攻1000/守1000
このカードはこのカードの表示形式によって以下の効果を得る。
●攻撃表示:このカードの攻撃力はこのカードに装備された
装備カードの数×800ポイントアップする。
●守備表示:このカードの守備力はこのカードに装備された
装備カードの数×800ポイントアップする。

ビデオン 攻1000

莉嘉「こっちも行くよ!レベル4のラジオンに、レベル3のスコープンをチューニング☆」

☆4+☆3=☆7

莉嘉「シンクロ召喚!張り切っていこー!パワー・ツール・ドラゴン☆」


《パワー・ツール・ドラゴン/Power Tool Dragon》 †

シンクロ・効果モンスター
星7/地属性/機械族/攻2300/守2500
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に発動できる。
デッキから装備魔法カードを3枚選んで相手に見せ、
相手はその中からランダムに1枚選ぶ。
相手が選んだカード1枚を自分の手札に加え、
残りのカードをデッキに戻す。
また、装備魔法カードを装備したこのカードが破壊される場合、
代わりにこのカードに装備された装備魔法カード1枚を墓地へ送る事ができる。

パワーツール 攻2300


莉嘉「パワー・ツールの効果発動!パワーサーチ☆」

莉嘉「デッキから装備魔法を3枚選んで、その中で相手が選んだ1枚を手札に加える!」

美玲「装備魔法のサーチ効果か……!」

莉嘉「えっと……アタシが選ぶ3枚は……」

莉嘉「はい!この中から選んでね☆」


団結の力
団結の力
団結の力


美玲「おいッ!全部同じカードじゃないか!」

莉嘉「別にズルしてないもーん」

美玲「むむ……じゃあ真ん中だ」

莉嘉「オッケー、これを手札に加えるよ!」

莉嘉「そして、今手札に加えた団結の力をパワーツールに装備!」


《団結の力/United We Stand》 †

装備魔法
装備モンスターの攻撃力・守備力は、
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体につき
800ポイントアップする。


莉嘉「今はパワーツール一体だけだけど、これで攻撃力が800ポイントアップ!」


パワーツール 攻2300→3100


莉嘉「よーし、これなら!パワーツールでヒュンレイを攻撃!」


パワーツール「ギュイィィィィィィン!!」攻3100

ヒュンレイ「」バリーン


美玲「っ……!」LP6000

MC「おっと―――!今度はX-セイバーが全滅!まだ勝負の行方は分からないぞ―――!?」

莉嘉「よしっ、アタシはこれでターンエンドだよ☆」




莉嘉LP4400 手札1
フィールド パワー・ツール・ドラゴン 団結の力
美玲LP6200 手札4
フィールド なし




美玲「ウチのターン、ドロー!」手札5

美玲(パワー・ツール・ドラゴン……装備魔法をサーチしながら、自分への破壊耐性も付けられるカード)

美玲(こっちが小出しに攻めても、毎ターン装備カードが付くんじゃ倒しきれないかも……)

美玲(それなら……大火力で一気に叩くッ!)

美玲「……カードを1枚伏せてターンエンド」

モバP「よし、相手の攻めが止まった……!」

コナミ「モンスターが2体以上居なければフォルトロールは出て来れない」

コナミ「前のターンで莉嘉が攻めた効果が出てるな……」

コナミ(でも、あの伏せカード……)

莉嘉「アタシのターン☆」手札2

莉嘉「パワーツールの効果!パワーサーチ☆」

莉嘉「次はこの3枚だよ~!」


団結の力
団結の力
魔導師の力


美玲(攻撃力をガンガン上げて手が付けられなくするつもりか!)

美玲「……真ん中にする」

莉嘉「よしっ、今手札に加えた魔導師の力を発動!」


《魔導師の力/Mage Power》 †

装備魔法
(1):装備モンスターの攻撃力・守備力は、
自分フィールドの魔法・罠カードの数×500アップする。


莉嘉「さらにカードを1枚セット!」

莉嘉「これでパワーツールの攻撃力が1500ポイント上がるよ!」


パワーツール 攻3100→4600


莉嘉「よーし!パワーツールで、ダイレクトアタック☆」


パワーツール「ギュルルルルルルルルル!!」攻4600


美玲「かかったなッ!」

莉嘉「えっ!?」


ガキィン!!


パワーツール「!」

莉嘉「攻撃が止められた!?」





パシウル「…………」守0


美玲「ウチはトラップカード、トゥルース・リインフォースを発動させたッ!」


《トゥルース・リインフォース/Reinforce Truth》 †

通常罠
デッキからレベル2以下の戦士族モンスター1体を特殊召喚する。
このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。


美玲「このカードは、デッキからレベル2以下の戦士族を呼び出せる!」

美玲「発動ターンにバトルフェイズはスキップされるけど、今はオマエのターンだから関係ないな!」

美玲「そしてウチが呼び出したのは、X-セイバー パシウル!」


《X-セイバー パシウル/X-Saber Pashuul》 †

チューナー(効果モンスター)
星2/地属性/戦士族/攻 100/守 0
(1):このカードは戦闘では破壊されない。
(2):相手スタンバイフェイズに発動する。
自分は1000ダメージを受ける。
この効果はこのカードがモンスターゾーンに
表側守備表示で存在する場合に発動と処理を行う。

パシウル 守0


美玲「コイツは戦闘では破壊できない!」

莉嘉「うぅ……カード1枚を伏せてターンエンド!」


莉嘉LP4400 手札1
フィールド パワー・ツール・ドラゴン 団結の力 魔導師の力 伏せ1
美玲LP6000 手札4
フィールド パシウル

莉嘉「でも、結局アタシの攻撃を何とか防いだってだけじゃん!」

美玲「ふんッ、どうやらウチがさっき手札に加えたカードの力を分かってないな!」

美玲「それなら見せてやるッ!ウチのターン!」手札5

美玲「X-セイバー ガラハドを召喚!」


《X-セイバー ガラハド/X-Saber Galahad》 †

効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1800/守 800
このカードは相手モンスターに攻撃する場合、
ダメージステップの間、攻撃力が300ポイントアップする。
このカードは相手モンスターに攻撃される場合、
ダメージステップの間、攻撃力が500ポイントダウンする。
また、このカードが攻撃対象に選択された時、
このカード以外の自分フィールド上の「セイバー」と名のついた
モンスター1体をリリースする事で、その攻撃を無効にする。

ガラハド 攻1800


美玲「そして、コイツはX-セイバーがフィールドに2体以上居る時特殊召喚できる!」

美玲「手札よりXX-セイバー フォルトロールを特殊召喚!」


《XX-セイバー フォルトロール/XX-Saber Faultroll》 †

特殊召喚・効果モンスター
星6/地属性/戦士族/攻2400/守1800
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドに「X-セイバー」モンスターが
2体以上存在する場合のみ特殊召喚できる。
(1):1ターンに1度、自分の墓地のレベル4以下の
「X-セイバー」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

フォルトロール 攻2400


美玲「さらにフォルトロールの効果発動!墓地よりレベル4以下のX-セイバー1体を蘇生できる!」

美玲「蘇れ!X-セイバー エアベルン!」


エアベルン 攻1600

莉嘉「嘘ー!?一気にモンスターが4体!?」

美玲「さぁいくぞッ!まずレベル4のガラハドにレベル2のパウシルをチューニング!」

☆4+☆2=☆6

美玲「シンクロ召喚!来い、XX-セイバー ヒュンレイ!」


ヒュンレイ 攻2300


モバP「何っ!?こいつの効果って……!」

美玲「ヒュンレイの効果を発動!魔法罠を3枚まで破壊できる!」

美玲「団結の力と魔導師の力、そしてその伏せカードを破壊!」


団結魔導師伏せ(炸裂装甲)「「「」」」バリバリバリーン


パワーツール「(´・ω・`)」攻2300


莉嘉「パワーツールの攻撃力が……」


美玲「まだまだ!レベル6のフォルトロールに、レベル3のエアベルンをチューニング!」

☆6+☆3=☆9

美玲「シンクロ召喚!コイツがウチの切り札……XX-セイバー ガトムズ!」


《XX-セイバー ガトムズ/XX-Saber Gottoms》 †

シンクロ・効果モンスター
星9/地属性/獣戦士族/攻3100/守2600
チューナー+地属性モンスター1体以上
(1):自分フィールドの「X-セイバー」モンスター1体をリリースして発動できる。
相手の手札をランダムに1枚選んで捨てる。

ガトムズ 攻3100


モバP「一気にシンクロモンスターが2体も……!」

美玲「装備カードの無いパワーツールなんて全然こわくないッ!」

美玲「ガトムズ!パワーツールを攻撃!」


ガトムズ「むううぅぅぅぅぅん!!」攻3100

パワーツール「」チュドーン


莉嘉「あうっ……!」LP3600

美玲「まだだッ!ヒュンレイでダイレクトアタック!」


ヒュンレイ「ハアアアアッ!!」攻2300


莉嘉「うううっ……!」LP1300

美玲「カードを1枚伏せて、ターンエンド!」

モバP「くっ……莉嘉……!」

コナミ「莉嘉はまだ勝負を捨ててない!」

莉嘉「まだまだ!アタシの……ターン!」手札2

莉嘉「…………!」

莉嘉「魔法カード、死者蘇生を発動!」


《死者蘇生/Monster Reborn》 †

通常魔法(制限カード)
自分または相手の墓地のモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターを自分フィールド上に特殊召喚する。


莉嘉「これで、墓地のパワーツールを蘇生!」


ズズズズズズ……

パワーツール 守2500


美玲「性懲りもなく出てきたか……!」

莉嘉「パワーサーチ、発動☆」


団結の力
魔導師の力
団結の力


美玲「右のカードだ!」

莉嘉「よし……手札から団結の力を発動!パワーツールに装備!」


パワーツール 守2500→3300

モバP「よし、これでパワーツールの守備力が上回っ……」

美玲「甘いんだよッ!速攻魔法、サイクロン発動!」


《サイクロン/Mystical Space Typhoon》 †

速攻魔法
(1):フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。


美玲「団結の力を破壊!」バリーン

莉嘉「…………!」


パワーツール「(´;ω;`)」守2500


美玲「どうだ!これで頼みの綱の装備魔法も無くなったぞッ!」

美玲「諦めてさっさとサレンダーしろよ!」

莉嘉「まだデュエルは終わってないよ!サレンダーなんて冗談!」

美玲「何でだよッ!?もう勝負付いてるだろ!恥かく前にさっさと……」

莉嘉「終わってないってば!」

美玲「っ、オマエ……!」

莉嘉「ライフもカードもまだ残ってるし!それに……」

美玲「こんなすっごい相手と戦ってるのに、諦めちゃうなんてもったいないっしょ☆」

莉嘉「それに、美玲ちゃんだってこのまま終わっちゃったらつまんなくない?」

美玲(っ、何なんだよコイツ……)

美玲(フィールドだって、ライフだって、誰がどう見たって勝ち目が無いって分かるはずなのに……)

美玲(……何でそんなに楽しそうなんだよ)

莉嘉「えへへ、何かアタシの事随分心配してくれてるみたいだけどさ、大丈夫だって☆」

莉嘉「アタシだって可能性全然無かったらこんな事言わないよ?」

莉嘉「アタシはこのパワーツールと……」

莉嘉「手札のこの1枚!これだけあればまだまだ全然逆転できちゃうもんね☆」


ざわっ……


美玲「何……!?」

モバP「莉嘉、お前……!」

コナミ(あいつ、もしかして……)

MC「……こ、ここで城ヶ崎莉嘉からの不敵な逆転宣言!」

MC「この状況から一体どのような大逆転を見せてくれるのかー!?」

美玲「ふんッ、おもしろい……」

美玲「じゃあ見せてみろよッ!オマエの言う逆転ってヤツを!」

美玲(今更どんなカードが来たってこの状況じゃ……)

莉嘉「行くよ、アタシは……」






莉嘉「アタシはこれでターンエンド!」




モバP「えっ?」

MC「へ?」

コナミ「…………」

美玲「…………はぁ?」


莉嘉LP1300 手札1
フィールド パワー・ツール・ドラゴン
美玲LP6000 手札2
フィールド ガトムズ ヒュンレイ

一旦ここまでで

明日には1スレ目終わらせます

美玲「オ、オマエ……今それで逆転するって言ったばかりだろッ!?」

莉嘉「んー?そうだよー?だからアタシはターンエンド☆」

美玲「だから、って……」

美玲(どういう事だ?ウチのターンじゃないと発動できないって事か?)

美玲(セットしてる訳じゃないし……条件を満たしたら手札から出て来るモンスター?)

美玲(でもこの状況だぞ?今更出てきたって……)

莉嘉「どうしたのー美玲ちゃん?もう美玲ちゃんのターンだよー?」

莉嘉「もしかしてー……アタシのとっておきの切り札に怖気づいちゃったのかなー?」

美玲「う……そんな事ある訳ないだろッ!」

美玲「ウチのターン!」手札3

美玲(そうだ、怖気づく必要なんてない!使わせる前に捨てさせればいいんだッ!)

美玲(その手札が何だろうと、ウチの絶対優位は変わらないんだッ!)

美玲「XX-セイバー レイジグラを召喚!」


《XX-セイバー レイジグラ/XX-Saber Ragigura》 †

効果モンスター
星1/地属性/獣戦士族/攻 200/守1000
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、
自分の墓地の「X-セイバー」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。

レイジグラ 攻200


美玲「こいつは墓地のX-セイバー一体を手札に加える事が出来る!」

美玲「フォルトロールを手札に戻し、そのまま特殊召喚!」


フォルトロール 攻2400


美玲「フォルトロールの効果!エアベルンを蘇生ッ!」


エアベルン 攻1600


美玲「レベル6のフォルトロールに、レベル3のエアベルンをチューニング!」

☆6+☆3=☆9

美玲「2体目のガトムズをシンクロ召喚!」


ガトムズ 攻3100

MC「ああっと――――!?ここでダメ押しのシンクロ召喚!果たして本当に防げるのか―――!?」

美玲「ふんッ、防げる訳ないだろ!ウチには、コイツがいるんだからなッ!」

美玲「ガトムズの効果発動!X-セイバー1体をリリースする事で、相手の手札1枚を捨てる!」

莉嘉「…………!」

モバP「そ、そんな……!」

コナミ「…………」

美玲「大口叩く前にフィールドをちゃんと確認しとくんだったなッ!」

美玲「ウチはレイジグラをリリース!」ヒュン!

美玲「さぁ、その逆転の切り札とやらを捨ててもらうぞッ!」

莉嘉「……捨てたよ」手札0

美玲(ふんッ、なんだ……結局何もないんじゃないか)

美玲「これでトドメだッ!ガトムズ、パワーツールをぶった切れ!」


ガトムズ「おおおおおおおおおッ!!」攻3100

パワーツール「…………!」



ズガアアアアアアアアアアアアアアアン!!



MC「パワーツール、撃破ぁー!これでフィールドと手札のカードを全て失ってしまった!万事休すか――――!?」

美玲「何が切り札だよ……これでさっさと……」


ズズズズズズズズズ……


美玲「…………!?」


パワーツール「…………」守2500


美玲「ば、バカな……!」

MC「な……何とぉー!?破壊されたはずのパワーツールドラゴンがフィールドに舞い戻っている!」

MC「一体、何が起こったというのかぁ――――!?」

モバP「どういう事だ……確かに今パワーツールが……」

コナミ「いいや、パワーツールは最初から破壊されてなんかいない」

モバP「えっ?」


ズズズズズ……


美玲「何だ……?影のようなものがパワーツールの前に立ちはだかって……!」

コナミ「どうやら……渡してたお守りが効いたみたいだな」

――
―――
――――

莉嘉『ねぇねぇコナミん』

コナミ『んー?何だー?』

莉嘉『このカード……ディフォーマーと全然関係ないのに、何で入ってるの?』

コナミ『ああそれか、まぁ……お守りってとこだ』

莉嘉『お守り?』

コナミ『そう、いざって時にお前を守ってくれるお守り』

莉嘉『えー、でもこれ何か邪魔になりそうなんだけど……』

コナミ『そいつは普段は使おうとしなくてもいい』

コナミ『でも、条件が揃えばかなり強力だから、使い方だけでも覚えておけ』

莉嘉『ホント!教えて教えて☆』

コナミ『ああ、そいつの使い方はだな……』

――――
―――
――


莉嘉「……ダメじゃん、美玲ちゃん」

莉嘉「フィールドは、ちゃーんと確認しなきゃ☆」


ズズズズズズズズ……

ギルファーデーモン「…………」


《暗黒魔族ギルファー・デーモン/Archfiend of Gilfer》 †

効果モンスター
星6/闇属性/悪魔族/攻2200/守2500
このカードが墓地へ送られた時、
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。
このカードを攻撃力500ポイントダウンの装備カード扱いとして、
選択したモンスターに装備する。

美玲「ギルファー……デーモン……?」

莉嘉「パワーツールドラゴンは、ギルファーデーモンを装備カード扱いで装備してたんだよ!」


パワーツール 攻2300→1800


コナミ「パワーツールは破壊される時、装備魔法を身代わりにして破壊を免れる効果がある」

コナミ「ギルファーデーモンは墓地に送られる度にフィールドのモンスターに取り憑き、ステータスを下げる」

コナミ「そして、ギルファーデーモンはモンスターに取り付いている間、装備魔法扱い……つまり」

モバP「装備されているギルファーデーモンが身代わりになるとすぐに……またパワーツールに装備されるって事か!」

コナミ「そう、パワーツールは今まさに無限の壁に変貌した」

コナミ「ギルファーツールコンボ……土壇場で完成させたな」

美玲「でもそんなモンいつの間に……あっ!」


さぁ、その逆転の切り札とやらを捨ててもらうぞッ!


美玲(あのガトムズの効果か……!)

美玲(アイツ……ガトムズの効果を考えてなかったんじゃない)

美玲(ギルファーデーモンを自分で墓地に送る方法が無かったから……)

美玲(あんな事言ってウチの事炊きつけて……ガトムズの効果を使わせたんだ!)

美玲(それじゃあ、あの時ウチがガトムズの効果を使わなければ……!)

モバP「アイツ、そこまで考えてあんなハッタリを……!」

コナミ「はは、まぁ逆に怪しまれる可能性もあったけど、アイツなりに何とか捨てさせようとしたんだろうな」

美玲「くっ……」

莉嘉「美玲ちゃん!」

美玲「……?」

莉嘉「アタシさ、ホントは人前でデュエルするのってすごい不安だったんだ」

莉嘉「デュエルって、もっとキッチリしてて……ミスとか絶対しちゃいけないって思ってた」

莉嘉「でもね、そんな事考えて怖い顔でデュエルしても、アタシらしくないって気づかされたんだよね」

莉嘉「まだまだヘタクソなところだってあるし、実際美玲ちゃんに追い込まれちゃってるけど」

莉嘉「でも今は、何ていうか……すっごいワクワクしてるんだ☆」

莉嘉「だから美玲ちゃんも……美玲ちゃんにとってはどうだっていいデュエルかもしんないけどさ!」

莉嘉「どうせやるなら、めいっぱい楽しんじゃお☆」

美玲「めいっぱい……楽しむ……」

美玲(そういや人前でデュエルするなんてくだらないなんて思ってたのに、いつの間にか熱くなってたな……)

美玲(何だよ、対戦相手に楽しもうなんて……)

美玲(……変なヤツ)

美玲「……あ~もうッ!パパッと終わらせてやろうと思ったのに、オマエのせいだぞッ!」

美玲「こうなったら……トコトン付き合ってやる!そんで、オマエをぶっ倒してやるッ!」

莉嘉「……そうこなくっちゃ!」


ワアアアアアアアアア!!


莉嘉「!」

美玲「うわッ!」


「すっげー!あんなコンボ生で初めて見たー!」

「このまま大逆転いっけー!」

「ツメのお姉ちゃんも頑張れー!」

モバP「確かにお姉さんのように器用じゃないかもしれないけど……」

モバP「こうやって、周りをその気にさせて……場の空気を一気に変えてしまう」

モバP「莉嘉と初めて会った時も、そんな感じがしたんだ」

コナミ「ああ……これが莉嘉のカタチなんだな」

コナミ(だが、ギルファーツールも崩す手段が無い訳じゃない)

コナミ(このデュエル……どちらが早く相手の布陣を崩すカードを呼び込むかの勝負になるな)

美玲「ウチはこれでターンエンドだ!」

美玲「来いッ……莉嘉!」

莉嘉「美玲ちゃん……うん!」

莉嘉「いっくよー!アタシのターン!」手札1

莉嘉「パワーサーチ、発動☆」

莉嘉「はい、この3枚だよ!」


ダブルツールD&C
ダブルツールD&C
ダブルツールD&C


美玲(……今度は全く違う装備魔法か!)

美玲「今度は左だ!」

莉嘉「それじゃあ、今手札に加えたダブルツールD&Cをパワーツールに装備!」


《ダブルツールD&C/Double Tool C&D》 †

装備魔法
自分フィールド上の「パワー・ツール・ドラゴン」または「D(ディフォーマー)」と
名のついたレベル4以上の機械族モンスターにのみ装備可能。
それぞれのターンで以下の効果を適用する。
●自分のターン:装備モンスターの攻撃力は1000ポイントアップする。
また、装備モンスターが攻撃する場合、
バトルフェイズの間だけ攻撃対象モンスターの効果は無効化される。
●相手のターン:相手は装備モンスター以外のモンスターを攻撃対象に選択できない。
また、装備モンスターが相手モンスターと戦闘を行ったダメージステップ終了時、
その相手モンスターを破壊する。


莉嘉「さらにカードを伏せてターンエンドだよ!」


莉嘉LP1300 手札0
フィールド パワー・ツール・ドラゴン ギルファーデーモン ダブルツールD&C 伏せ1
美玲LP6000 手札2
フィールド ガトムズ×2 ヒュンレイ

美玲「ウチのターン!」手札3

美玲(なるほど……ダブルツールD&Cはウチのターンの時、攻撃してきたモンスターを破壊するのか)

美玲(これじゃあうかつに手を出せない……でも)

美玲(それはオマエだって同じだろッ!)

美玲「モンスターを全て守備表示に変更!」

美玲「ターンエンド……!」

モバP「膠着状態か……」

莉嘉「アタシのターン☆」手札1

莉嘉「これで何度目か分かんないけど……パワーサーチ発動☆」


団結の力
魔導師の力
魔導師の力


美玲「真ん中ッ!」

莉嘉「よしっ!魔導師の力をパワーツールに装備!そして攻撃表示に変更!」


パワーツール「(`・ω・´)」攻4800


美玲「攻撃力……4800!」

美玲(でも、守備表示ならダメージは……!)

莉嘉「まだまだ!手札のジャンクBOXを発動!」


《ジャンクBOX/Junk Box》 †

通常魔法
自分の墓地からレベル4以下の「D(ディフォーマー)」
と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターンのエンドフェイズ時に破壊される。


莉嘉「アタシは墓地のモバホンを蘇生するよ!」


モバホン 攻100

美玲「モバホンって事は……」

莉嘉「いっくよー!ダイヤル・オーン☆」


ピピピピピピピピ……

モバホン「4!」ピコーン


莉嘉「よっし!4枚めくるよ!」


パワー・ピカクス
D・スクランブル
D・リモコン
D・ステープラン


莉嘉「きたっ!D・リモコン!」


《D・リモコン/Morphtronic Remoten》 †

チューナー(効果モンスター)
星3/地属性/機械族/攻 300/守1200
このカードはこのカードの表示形式によって以下の効果を得る。
●攻撃表示:1ターンに1度、自分の墓地の
「D(ディフォーマー)」と名のついたモンスター1体を選択してゲームから除外し、
デッキからそのモンスターと同じレベルを持つ
「D(ディフォーマー)」と名のついたモンスター1体を手札に加える。
●守備表示:1ターンに1度、手札の「D(ディフォーマー)」と
名のついたモンスター1体を墓地へ送り、
自分の墓地からそのモンスターと同じレベルを持つ
他の「D(ディフォーマー)」と名のついたモンスター1体を選んで手札に加える。

リモコン 攻300


莉嘉「リモコンの効果発動!墓地のディフォーマー1体を除外して、同じレベルのディフォーマー1体を手札に加える!」

莉嘉「アタシは墓地のパッチンを除外して、D・ラジカッセンを手札に加えるよ!」

莉嘉「さらに、レベル1のモバホンにレベル3のリモコンをチューニング☆」

☆1+☆3=☆4

莉嘉「シンクロ召喚!アームズ・エイド!」


《アームズ・エイド/Armory Arm》 †

シンクロ・効果モンスター
星4/光属性/機械族/攻1800/守1200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に装備カード扱いとしてモンスターに装備、
または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚できる。
この効果で装備カード扱いになっている場合のみ、
装備モンスターの攻撃力は1000ポイントアップする。
また、装備モンスターが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、
破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。

アームズ・エイド 攻1800

莉嘉「まだまだ!アームズ・エイドの効果発動!」

莉嘉「アームズ・エイドは、装備カード扱いでモンスターに装備できる!」

莉嘉「パワーツールにアームズ・エイドを装備するよ!」

莉嘉「装備カードが増えた事で魔導師の力の効果もアップ☆」


パワーツール 攻4800→攻6300


MC「攻撃力……6300だあぁ―――――!!」

美玲「…………!」

莉嘉「パワーツール!ガトムズを攻撃!お返ししちゃえー☆」


パワーツール「ギュオオオオオオオオッ!!」攻6300

ガトムズ「」ドカーン


莉嘉「そしてアームズ・エイドの効果!墓地に送られたモンスターの元々の攻撃力分のダメージを与える!」

美玲「ううぅ……くっ!」LP2900

MC「パワーツールの強烈な一撃が炸裂――――!」

MC「次のターンでもう一体のガトムズが破壊されれば終わってしまうぞ――――!?」

莉嘉「メイン2で手札のラジカッセンを召喚!」


《D・ラジカッセン/Morphtronic Boomboxen》 †

効果モンスター
星4/地属性/機械族/攻1200/守 400
このカードはこのカードの表示形式によって以下の効果を得る。
●攻撃表示:このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる。
●守備表示:1ターンに1度、自分フィールド上の「D(ディフォーマー)」と
名のついたモンスターが攻撃対象に選択された時、
その攻撃を無効にできる。

ラジカッセン 攻1200


莉嘉「よーしっ、あともうちょい!これでターンエンド☆」



莉嘉LP1300 手札0
フィールド パワー・ツール・ドラゴン ラジカッセン 
      ギルファーデーモン ダブルツールD&C 伏せ1 アームズ・エイド 魔導師の力
美玲LP2900 手札3
フィールド ガトムズ ヒュンレイ

完成してる部分だけ一旦投下しました。
続きも今夜中には

美玲(危なかった……攻撃表示のままだったら終わってた)

美玲(でも次の攻撃でガトムズを狙われたらホントに終わりだ……)

美玲(今はラジカッセンが攻撃表示になってるけど、ダブルツールD&Cがある限り攻撃は出来ない……!)

美玲(このドローで……勝負だッ!)

美玲「ウチの……ターンッ!」手札4

美玲「…………!」

美玲「カードを1枚伏せて……ターンエンド!」

莉嘉「アタシのターン、ドロー☆」手札1

莉嘉「パワーツールの効……」

美玲「ちょっと待ったッ!その効果、使わせないぞッ!」

莉嘉「!?」

美玲「オマエのスタンバイフェイズ終了時に罠発動!強制脱出装置!」


《強制脱出装置/Compulsory Evacuation Device》 †

通常罠
(1):フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを持ち主の手札に戻す。


莉嘉「!」

美玲「今のパワーツールは破壊に対して無敵なだけだッ!」

美玲「でもバウンスには無力!これで終わりにしてやる!」

モバP「しまった!今全ての装備カードがパワーツールに……!」

美玲「これで装備カードも全部墓地に送られる!」

美玲「もうパワーツールも居ない……次のウチのターンで終わりだッ!」

莉嘉「違うよ、美玲ちゃん!」

美玲「……!」

莉嘉「このデュエル……このターンで終わらせる!」

美玲「何ッ!?」

莉嘉「罠カード……力の集約発動!」


《力の集約/Collected Power》 †

通常罠
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。
フィールド上に存在する全ての装備カードを選択したモンスターに装備する。
対象が正しくない装備カードは破壊する。

美玲「力の集約……?」

莉嘉「このカードは、フィールドの全ての装備カードを1枚のモンスターに集める事が出来る!」

モバP「装備カードを1体に……っていう事は!」

莉嘉「アタシはラジカッセンに、パワーツールの装備全てを移すよ!」

莉嘉「ギルファーデーモンとアームズ・エイドはこの効果じゃ移せない……でも」

莉嘉「ダブルツールD&Cと、魔導師の力をラジカッセンに装備!」


ラジカッセン 攻1200→2200→3200


パワーツール「」ヒュン!


莉嘉「……お疲れ☆パワーツール!」

莉嘉「対象を失った事でアームズ・エイドとギルファーデーモンは墓地に送られる!」

莉嘉「ここでまたギルファーデーモンの効果発動!今度はガトムズに取り憑いちゃえ☆」


ガトムズ 攻3100→2600

ラジカッセン 攻3200→3700

美玲「攻撃力が……また上がって!?」

美玲「でも!これでウチの守備モンスターを攻撃してもダメージは入らない!」

美玲「次のターンが回ってくれば、コレくらい余裕で!」

莉嘉「まだだよ!D・ラジオンを召喚!」


《D・ラジオン/Morphtronic Radion》 †

効果モンスター
星4/光属性/雷族/攻1000/守 900
このカードはこのカードの表示形式によって以下の効果を得る。
●攻撃表示:このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分フィールド上の「D(ディフォーマー)」と名のついたモンスターの攻撃力は800ポイントアップする。
●守備表示:このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分フィールド上の「D(ディフォーマー)」と名のついたモンスターの守備力は1000ポイントアップする。

ラジオン 攻1000


莉嘉「ラジオンは攻撃表示の時、ディフォーマーの攻撃力を800上げる!」


ラジオン 攻1000→1800

ラジカッセン 攻3700→4500


莉嘉「そしてラジカッセンは……1度のバトルフェイズ中に2度攻撃できる!」

美玲「な、何……!」

莉嘉「いっくよー!ラジオンでヒュンレイを攻撃!」


ラジオン「ジジジジ……ジジーッ!」攻1800

ヒュンレイ「」バリーン


莉嘉「続いてラジカッセンでガトムズを攻撃!」


ラジカッセン「ズンズンチャッ♪ズンチャッチャ♪」攻4500

ガトムズ「」ドカーン


莉嘉「そしてもういっちょ……ラジカッセンでダイレクトアタック!」

莉嘉「いっけえぇーー!!」


ドカアアアアアアアアアアン


美玲「うわあああぁぁぁぁぁ……」LP0 ピー




MC「き……決まった―――――!!」

MC「絶体絶命の窮地に陥りながらも、スーパーコンボで大逆転勝利を勝ち取ったのは!」

MC「CGプロ、城ヶ崎莉嘉だぁ――――!!」

ウオオオオオオ……!!


美玲「くっそぉ……負けた」

莉嘉「美玲ちゃん!」

美玲「……なんだよ」

莉嘉「ありがと☆楽しいデュエルだったよ!」

莉嘉「その……美玲ちゃんも、楽しんでくれたならうれしいな☆」

美玲「えっ?」

莉嘉「ほら、さっき一緒にめいっぱい楽しもー!って言ってたから、ね?」

美玲「…………」

美玲(フツー戦ってる相手が楽しめてるか何て考えないだろ……ホント変なヤツ)

美玲(……でも)

美玲「まぁ……ちょっと楽しかったのは認めてやる」

莉嘉「……うん!」ニコッ


MC「素晴らしい激闘を見せてくれた二人に、惜しみない拍手を!」


ワアアアァァァァァ……!

パチパチパチパチ……

…………
………
……


モバP「お疲れ様、すごいデュエルだったぞ!」

莉嘉「えへへー、ありがとPくん☆」

莉嘉「ねぇねぇコナミん!見た見た?アタシの華麗な逆転劇!」

コナミ「なーに言ってんだ、全然危なかったっての」

コナミ「結果的にはうまい感じに逆転はしたけど、俺に言わせりゃまだまだだな」

莉嘉「う……」

コナミ「装備魔法をパワーツールに集めすぎてたし、プレイングだってもうちょっと何とかなるトコがあったぞ?」

コナミ「調子に乗ってくるとプレイングが雑になるクセが抜けてない、もう少し効果を使う順番とかも考えてだな……」クドクド…

莉嘉「もー分かった分かった!今度はちゃんと気をつけるから!」

コナミ「……まぁでも、あのギルファーツールに免じて今回は合格って事にしといてやるよ」

コナミ「よく頑張ったな、お前らしいデュエルだったと思うよ」

莉嘉「……ありがと☆」

莉嘉(アタシらしいデュエルか……えへへ)

美玲「おいッ、オマエ!」

コナミ「お?」

莉嘉「美玲ちゃん?」

美玲「その……なんだ、始まる前はあんな事言ったけどさ」

美玲「オマエがアタシに絡んできてくれたから、あんまり緊張せずにデュエルできた」

美玲「だから……お礼言おうと思って」

莉嘉「えへへ、お礼なんていいって☆」

美玲「それに……」

莉嘉「?」

美玲「今日オマエとデュエルしてみて……皆に応援されて……」

美玲「アイドルってのも、案外悪くないかもなって思った」

莉嘉「美玲ちゃん……!」

美玲「だから、その……ありがと」

美玲「そんだけ!じゃあなッ!」タッタッタ…

莉嘉「……頑張れ、美玲ちゃん!」

コナミ「……よかったな、莉嘉」

モバP「莉嘉も負けないように頑張らないとな!」

莉嘉「……うん!」

…………
………
……


「ディフォーマー、か……何か莉嘉らしいデッキだね」

「まだまだミスも多いみたいだけど、これからの成長が楽しみってとこかな」

「それに莉嘉にデュエルを教えてるコナミって人……ちょっと興味出てきたかも」

「……ま、妹も華々しくデビューを飾ったみたいだし」



美嘉「アタシもウカウカしてられない……かな★」

これで莉嘉編は終了……ですが、今回はもうちょっとだけ続きます

数日後……


未央「おっはよーございまーす!」

卯月「あ、未央ちゃん!おはようございます!」

未央「おはよ、しまむー!……プロデューサーは?」

卯月「プロデューサーさん?何かコナミさんと大事な話があるって、今別室にいるよ?」

未央「コナミんと?何の話だろ……」

卯月「さぁ……でも、終わるまで入ってこないでくれって……」


ガチャ


モバP「お、来たか未央」

コナミ「うっす」

未央「あ!プロデューサー、コナミん、おはよ!」

未央「何か大事な話してたみたいだけど、何だったの?」

モバP「ああ、その事なんだが……」

コナミ「おい……マジに言うのか?」

モバP「コナミ、これはもう決定事項だ……この件は未央に……」

未央「ん?何々?隠し立てするといい事なんて……」

モバP「未央、お前のデビュー戦の相手が決まった」

未央「……デビュー戦!?」

モバP「ああ、それもデュエルライブだ」

卯月「未央ちゃんの……デュエルライブデビュー戦……!」

未央「そ、それで、その対戦相手って……!」

モバP「…………」

未央「……プロデューサー?」

モバP「……未央、このデュエルライブ、もしかしたらお前は自信を無くす事になるかもしれない」

未央「えっ……?」

モバP「はっきり言って、今のお前のレベルでは到底適わない相手だ」

モバP「だけど……これはきっと、お前にとってすごくいい経験になると思う」

卯月「そ、そんなにすごい相手なんですか?」

未央「だ、誰なの?その相手って……!」

モバP「……分かった、心して聞いてくれ」

モバP「未央、お前の対戦相手は……」


都内某事務所



女の子「……CGプロ?あぁ、島村卯月に緒方智絵里……だったかしら?」

眼鏡のお姉さん「そうそう、今はその二人が注目されてるかしらね」

女の子「ふーん、まぁいいんじゃない?今の注目株って事は、今度は退屈しなさそうね」

眼鏡のお姉さん「言っとくけど、対戦相手はその二人じゃないわよ」

女の子「ハァ!?何よそれ!こっちが舐められてるって事じゃない!」

眼鏡のお姉さん「あっちにはあっちの都合ってものがあるんでしょ、こっちからオファー出してるんだし文句言わないの」

眼鏡のお姉さん「えーっと、対戦相手は本田未央さん……アナタとのデュエルがデビュー戦みたいね」

女の子「……何で私がそんな新人とデュエルしなくちゃいけないのよ?」

眼鏡のお姉さん「アナタ、最近前みたいな覇気が無くなってきてるでしょ?」

眼鏡のお姉さん「……プロデューサー殿がハリウッドに行っちゃってから、ね」

女の子「な、何でアイツが出て来るのよ!関係ないでしょ!」

女の子「……毎度毎度デュエルの相手に歯ごたえが無さすぎるのよ」

眼鏡のお姉さん「……まぁ、プロデューサー殿の事はともかく、最近覇気が無くなってきてるのは事実」

眼鏡のお姉さん「確かにこの子は新人だし、アナタとの経験の差ってのも否めないわ」

眼鏡のお姉さん「でも、それは……かつての私達と同じって事でしょ」

女の子「…………」

眼鏡のお姉さん「ここらでちょっと、昔の気持ちを思い出してみるってのもいいんじゃない?」

女の子「……ふん、まぁいいわ、どうせ誰が来たって私が勝つ事に変わりはないし」






女の子「にひひっ、この伊織ちゃんが新人に厳しい現実ってやつを突きつけてやるわ!」


                                      to be continued

今回はここまでで……という事で、1スレ目終了です。

1スレ消費するのにちょうど7ヶ月程費やしてしまい
終わるまでにどれ位時間が掛かるのか不安になってきましたが
2スレ目以降も、変わらずまったり更新になると思います。
次スレは次回更新時に立てるつもりなので
このスレが残っていれば、こちらでそのリンクをはり
それからHTML化依頼を出したいと思います。

それでは1スレ目、読んでくださった方、ありがとうございました。
そしてもしよろしければ、2スレ目以降も付き合って頂ければ幸いです。

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