照「おもち党と新党iPSが連立!?」(297)

照「こ、こんなバカのこと……」

穏乃「照さんテレビ見てますか!?」バタン

初美「おもちとiPSが連立を……!!」

照「ああ、今知った……」

穏乃「今回の選挙で私たちの議席は160。おもちが120。iPSが200だったから……」アワワ

初美「向こうの総議席はささ、320!! ヤバ過ぎるですよこれ!?」

透華「宮永照! テレビはご覧になられて!?」バァン

照「透華……」

穏乃「どど、どうしましょう透華さん!? このままじゃ政権が向こうに移って大変なことに……!」

透華「それどころじゃありませんわ! 総議席480に対する320! この数字が意味することはつまり……!」

照「圧倒的、多数……」

初美「すなわち、向こうは議院の除名や憲法改正が好き放題出来るってことですよー……」

穏乃「そ、そんな!? じゃあおもちの連中が出していたあの悪夢のようなマニフェストが!?」

照「それだけじゃない。iPSのマニフェストも全て通される。……私たちの発言の全てを無視して」

透華「わたくしたちまないた党の議員も、全員衆院から閉め出されますわ」

穏乃「そ、そんな横暴が認められるわけっ……!?」


??「認められるんだよ、穏乃ちゃん」


初美「お、お前は!?」

玄「ふふ、まないた共の間抜け面を拝みに来てやったのです!」

照「松実玄……」ギリ

和「私もいますよ、お義姉さん」

透華「原村和!!」

玄「未来の大統領の顔を間近に拝めるなんて、まないたさんたちはとっても幸せ者なのです」フフン

穏乃「玄さん……!」

玄「ふふ、こんばんわ穏乃ちゃん。今日も慎ましいおもちだね」ニコ

初美「敵の本拠地に乗り込んで来るとは良い度胸してるですよー……!」

和「もうあなたたちに力なんてありません」

和「これからの時代、おもち無きもの、ノンケたる者に人権は無いのです」

透華「そ、そんなバカなこと認められるわけありませんわ!」

和「透華さん、あなたも同性愛の美しさに目覚めるときが来たんです」

和「あんな雄のこと、忘れさせてあげますから」ニッコリ

透華「っ……!」ゾクッ

和「お義姉さんも無念ですね」

和「私たちから咲さんを守るために、今までやってきたのに……ふふ、うふふ……」

照「原村和……!」

和「これからの時代、おもち無きものに人権はありませんから。しょうがないですよね」ニコ

玄「和ちゃんの言う通りなのです」

玄「おもちカースト制度が導入された暁には、まないた共は全員私たちの奴隷」

玄「みんなまとめて可愛がってあげるのです」フフ

穏乃「ど、どうにかならないんですか照さん!? 透華さん!?」

和「どうにもなりませんよ穏乃。諦めて新しい日本の夜明けを待っていてください」

穏乃「そんな……」

玄「今日から一週間もあれば全ての体勢は整うからね」フフン

玄「まず手始めに。明日の国会でまないた党、ヘテロ党の議員全員除名するのです!」

照「くっ……!!」

初美「そ、そんな横暴国民が許すわけないですよー!」

和「認められるんですよ。これが国民の総意なんですから」

玄「おもち党120議席。iPS200議席」

玄「それに比べ、まないた140議席。ヘテロ20議席」

玄「この数字の意味をからっぽの頭で考えるのです」ドヤァ

初美「う、うぅ……ムカつくけど反論出来ない……」

和「異性愛者のほとんどがこの国を去っているにも関わらず、活動を続ける透華さんたちには感服致します」

和「それも今日までですけど」ニコ

透華「原村和……!」

和「ヘテロ党代表の透華さんは見せしめにオマンコ奴隷にしてあげますね」

透華「!?」

和「そしてその様子を全国ネットで放送し、今度こそヘテロ共を撲滅させます」

和「その昔、あなたたちが私たちを弾圧したように……」

照「透華、逃げて」

透華「し、しかしっ……!」

照「あなたたちの心情や本当の気持ちは分からない……でも……」

照「あなたを希望に生きている人たちもいるから」

透華「宮永照……」

和「逃がしませんよ? どうして私たちがここにいるのか考えてください」パチン


モモ「大人しくするっす、りゅーもんさん」ザッ

姫子「あんまり手荒な真似はしたくなかとです」ザッ

透華「くっ……!」


玄「あなたも捕まえさせてもらいますね、宮永さん」

玄「反乱分子は残しておくわけにはいかないのです」パチン


竜華「宮永さんも。大人しく掴まってや」ザッ

霞「ごめんなさいね、あなたに恨みは無いけれど」ザッ

照(絶体絶命……)

穏乃「初美さん、私たちが囮になって照さんたちを……!」

照「ダメ! 二人は逃げて!」

初美「ど、どうしてですかー!?」

照「コイツらの目的は私や透華さんだけじゃない!」

透華「それに戦闘力で現状に対応出来るのもわたくしと宮永照だけですわ!」

和「流石。お二人とも聡明です」

玄「でも、二人が逃げたって捕まえる手間が増えるだけなんだけね」クス

穏乃「い、一体ど、どうすれば……」

照「早く逃げて!」

初美「でも代表である二人を置いてそんなことっ……!」


霞「判断が遅いわよ、二人とも」シュッ

初美「なっ!?」

穏乃「初美さん!?」

初美「は、離すですよーこのおっぱいお化け!!」

霞「相変わらずはっちゃんは口が悪いわね……」ハァ

霞「おもちカーストの制定後はしっかりと教育しなくちゃ」ニコ

初美「ひっ……!」

穏乃「は、初美さんを離せ!」バッ

照「穏乃ダメ!!」

玄「ふふ、隙だらけだよ穏乃ちゃん」ガッ

穏乃「っ!?」

玄「仲間想いな性格が災いしたね」ニコ

穏乃「くっ、なんだこれっ……外れないっ……!」

和「お二人とも大人しく捕まって頂けませんか?」

和「さもなければ、今捕まえたこの二人を……」

照「っ……」

透華「卑怯な……!」

穏乃「ダメです照さん透華さん! それこそ敵の思惑通りです!」

初美「私たちのことはいいですから早く逃げるですよー!!」

照「でもっ!」

モモ「逃げられようが向かってこようが、遅れを取るつもりはないっすよ」

竜華「戦うか追うか変わるだけやからな」

透華「……逃げますわよ。宮永照」ボソ

照「出来ない。結党から今まで一緒にやってきたあの二人を裏切るなんて……」

透華「彼女たちの思いを考えなさい!」

照「っ……」ビクッ

透華「代表である私たちが敵の手に落ちればそれこそ本当の終わりです!」

透華「頭さえ生きていればどうとでもなりますわ! あの二人を救うためにも今は!」

和「本当に聡明な方です。あなたが我が党に入ってくれればと何度思ったことか……」

透華「覚えてなさい原村和。わたくしたちはいつか必ず……この国を変えてみせますわ」ギリ

和「どうぞ。出来るものならやってください」

和「それは国民の全員を敵に回すことと同義。あなたにその勇気があるのなら」

透華「行きますわよ宮永照!」ゴッ

照「二人とも……ごめん!」ゴッ

玄「行くのです選ばれた勇者たち! まないたを殲滅するのです!」

竜華「勝負や宮永照!」

モモ「りゅーもんさんは二人で行くっすよ鶴姫さん!」

姫子「任せるけん!!」



照(正史には刻まれない、おもち、iPSによる襲撃事件)

照(この日を区切りに……日本は変わった)

―――――――――――――――――――――――

玄「穏乃ちゃん!」

穏乃「ひぃ!?」

玄「ニュース見た!? 私のカッコいい演説見た!?」

穏乃「み、見ましたけど……」

玄「ふふん、なら知ってるよね。私がこの国の大統領になったってこと」ニコ

穏乃「……はい。知ってます」

玄「ならどうしてそんなにも浮かない顔してるの?」

玄「穏乃ちゃんは大統領直属の奴隷さんなんだよ?」

玄「そこら辺の議員よりよっぽど偉いんだよ?」

穏乃「……嬉しくないです。奴隷は奴隷なんですから」

玄「自由に出歩いて遊んだりも出来るのに?」

穏乃「そ、それは……」

玄「私だけの所有物になったってことだけだよ。それ以外は今までと何も変わらない」

穏乃「……私は玄さんの奴隷だからそういう特別な扱いを受けてますけど」

穏乃「他の子はもっと酷い目に……」

玄「人権が無いのは穏乃ちゃんレベルにまないたな子だけだよー」

穏乃「ひどい!?」

玄「それにまないたは劣等人種なんだから、私たち選ばれたおもちの民がしっかり面倒見てあげないと」ニコ

穏乃「狂ってる……こんなこと……」

玄「ふふ、今日からおもちカースト施行の日だね」

玄「国外に逃げようとしたまないたを取り締まるのは大変だったよ」アハハ

穏乃「そ、そんなことをやってるんですか!?」

玄「まないたが飛行機に乗って海外に逃げるなんて生意気過ぎるのです」フンス

玄「彼女たちの役目はおもちの民に尽くすことなのですから」

穏乃「そ、そんな……」

玄「知ってる穏乃ちゃん? 逃げる人もたくさんいるけど、ここに移り住んでくる人たちもたくさんいるんだよ?」

玄「この国はおもちな子と同性愛者にとっての楽園だからね」

穏乃「その楽園のために虐げられる私たちはどうなるんですか!」

穏乃「こんなの、絶対におかしいです……」ポロ

玄「光と影は表裏一体。大勢の幸せのために一部が不幸せになるのは世の常だよ」

玄「それに私たちおもちの民が保護するからこそ、彼女たちは彼女たちで新たな幸せを手に入れるんだよ?」

玄「奴隷が必ずしも不幸せであるなんて、それこそ思い込みなのです」

穏乃「そ、そんなことっ……」

玄「はぁ。こういう話は国会とかの時だけでいいよ……」

玄「オフの時くらい穏乃ちゃんに癒されたいな」ニコ

穏乃「っ……く、玄さん……」

玄「今日はおもちカースト施行を記念して、穏乃ちゃんにプレゼント持って来たから」ニコ

玄「じゃん!」

穏乃「そ、それって……」

玄「首輪なのです!」フンス

穏乃「」

玄「穏乃ちゃんのためにオーダーメイドしたんだよー。大統領モデルだよー」

玄「絶対に似合うから付けてみて! あ、やっぱり付けてあげる!」

穏乃「……好きにしてください」

玄「穏乃ちゃんは素直じゃないんだねー。本当は嬉しいくせに」カチャカチャ

穏乃「嬉しく無いですよ……こんなのっ……」

玄「ふふ、それくらい反発的な方が教育しがいがあるのです」

宥姉は『あったかいの、いっぱ~~い』って言いながら国内の秘密警察局長になって粛清を始めているよ。
能力は『赤い人々(察してください)が部下に集まる能力』

玄「はい。出来上がり」

穏乃「……」

玄「うん! すっごく可愛いよ穏乃ちゃん!」ギュウ

穏乃「わわっ!? く、玄さん!?」

玄「あぁ、穏乃ちゃんみたいな奴隷を持てて私は幸せものだよー」スリスリ

穏乃「ほ、ほっぺた擦り付けないでください……」

玄「これから二人で幸せに暮らしていこうねー」スリスリ

穏乃「うぅ……」

玄「そろそろご飯だし……一緒にお風呂入ろっか?」ニコ

穏乃「!?」

―――――――――――――――――――――

モモ「今日もお疲れ様っす。原村首相」

和「その堅苦しい呼び方はやめてください……二人きりなんですから」

モモ「それもそうっすね」アハハ

和「……咲さんはまだ見つからないんですか」

モモ「公安を動かして捜索を続けているっすけど……残念ながら」

和「そうですか……」

モモ「元気出すっす! 明日からはマスコミにも協力させるっすから!」

和「是非お願いします」ニコ

和(こんなことなら、まないた党を襲撃するよりも先に咲さんの身柄を確保しておけば良かったですね……)

和(宮永照……きっと彼女が咲さんを……)ギリ

和「……まないた、ヘテロの残党はどうなっていますか」

モモ「この前の第三回掃討作戦が功を奏し、壊滅状態っす」

モモ「幹部連中のほとんども捕まえることに成功したっす。もはや抵抗するだけの力は残っていないかと」

和「どれだけ手足を潰しても頭を取らない限りには意味がないです」

和「龍門渕家の力もまだまだ強いですし、時間を与えれば与えるほど危険です」

モモ「さっさと日本から手を引いてくれればいいっすけどね……」

和「透華さんに限ってそれはありえないです。いつか絶対に私たちの前に現れます」

モモ「……厄介っすね」

和「照お義姉様か透華さん、どちらか片方でも捕まえることが出来れば」

和「幹部連中から情報は引き出せそうですか?」

モモ「みんな口が固いっすね。それ以前に上の情報を持ってない奴らがほとんどっす」

和「幹部クラスならあの二人の居場所を知ってそうなものですが……」

モモ「幹部クラスとなると……この前捕まえた片岡優希が有力かと」

和「ヘテロ党No.2のゆーきなら、透華さんの居場所を……」

モモ「でもなかなか口を割らないっすね。何か知ってそうな雰囲気なんすけど……」

和「尋問を繰り返してください。時間がかかりそうなら私が出ます」

モモ「おっぱいさんが直々に……」

和「ゆーきとは今でも親友です。彼女のことなら、私が一番よく知ってます」

モモ「それは心強いっすね。でも、首相の手を煩わせないように全力を尽くすっす!」

和「ふふ、よろしくお願いします」ニコ

和(待っててくださいね、咲さん)

和(あなたと私の幸せが永遠に続くためにも、絶対に……!)


―――――――――――――――――――


照「……」

透華「……」

憩「お二人さん。そんなに落ち込んでんと元気出しいな」

憩「確かに最近暗いニュースばっかやけど」アハハ

照「……透華。まないた、ヘテロの同士はどれだけ生き残ってそう?」

透華「……良くて2割。全滅の可能性もありますわ」

憩「第三回掃討作戦の影響やね」

憩「特にヘテロ党はもうアカンかもしれんな……」

憩「片岡優希の元に集まってた残党、全員やられてもうた」

透華「せめてもう少し早く連絡を取れていれば……!」ギリ

照「過去のことを悔いても仕方が無い。辛くても、前を向かないと」

憩「そやね。まないた党の幹部はまだ半分以上残ってるはずやから、それだけが救いやわ」

照「一刻も早く各地に散ってる同胞を集めて、結束しないと」

透華「そうですわね。集まりさえすれば、クーデターを起こすことだって出来ますわ」

憩「当面の目標はまないた党幹部を中心とした生き残りを捜すことやね」

飯食ってくるんで自保守しときます

照「でも、ロクに外も歩けない状態でどうやって……」

憩「私ら三人とも国際指名手配犯になっとるからね」アハハ

透華「マスメディアに顔写真付きで情報を募られ、テロリストのような扱いを受けて……頭が痛くなりますわ」ハァ

照「目立ちたがりの透華は案外嬉しかったり?」

透華「ふざけないでくださいまし!」

憩「ふふ、冗談言えるくらいには明るくなってきたやん。ええことやでー」

咲「……あの、お姉ちゃん」ガチャ

照「っ……さ、咲? 今は大事な会議中だから後で……」

咲「そ、その……加治木さんが来てて……」

照「ゆみが!?」

ゆみ「二人ともやっぱりここに居たか……」スッ

透華「!!」

透華「加治木さん!」

照「ゆみ、良かった……生き残ってたんだね……」ウルウル

ゆみ「ああ、なんとかな……って泣くのはよしてくれ……」

ゆみ「気持ちは分からないでもないが……」

憩「これは良いニュースやねー。まないた党のNo2が生き残ってたとは」

ゆみ「それはこっちの台詞だ。お前たち二人が無事で本当に良かった」

ゆみ「襲撃の時にやられていたら、本当に何もかも終わっていたからな……」

照「ゆみ、他の子たちで生き残りは?」

ワハコロ組はガチ不幸になってそうだな・・・

ゆみ「私のところには亦野と天江衣がいる」

照「誠子!」

透華「衣が!? ……良かった……」

ゆみ「それとこの前連絡がきて、辻垣内も無事だそうだ」

照「智葉も……!」

憩「その三人が無事やったんはホンマに良いニュースやね」ニコ

ゆみ「天江はたまたま亦野と行動していて無事だったそうだ」

透華「あとでお礼を言わないといけませんわね」フフ

憩「誠子ちゃんが無事なんはありがたいなぁ。諜報活動やら色々任せられるわ」

照「智葉が無事なのも大きい。これで辻垣内会の力も借りられる……!」

ゆみ「……残念だがそれは出来ない」

照「え……?」

ゆみ「辻垣内会もやられた」

透華「そ、そんな!?」

ゆみ「第一回掃討作戦時。政府軍の手によって壊滅させられた」

憩「い、いくら政府軍とは言えあの辻垣内会が一夜で……!?」

ゆみ「辻垣内の話によれば、清竜会と弘世組も作戦に参加していたそうだ」

憩「せ、清竜会て……政府はそんなとことまで繋がって……」

照(弘世組……)

ゆみ「生き残ったのは辻垣内とその側近だけ。あとは全員捕まった」

ゆみ「一番脅威になるであろう場所から潰す……敵も容赦がないよ」

照「……」

透華「……」

憩「で、でも辻垣内さんが無事やったんやから、それだけでもええニュースやで」

透華「それはそうですけど……」

ゆみ「そしてもう一つ悪いニュースがある」

照「……なに?」

ゆみ「ここに居る人間と私の隠れ家に居る人間。そして辻垣内」

ゆみ「生き残りは全部でこれだけそうだ」

照「そ、それだけ……?」

ゆみ「ああ、辻垣内の情報だ。……信憑性は極めて高いだろう」

9行目修正
ゆみ「生き残りは全部でこれだけだそうだ」

照「洋榎や胡桃、淡や哩は……?」

ゆみ「……詳しい情報は不明だが。全員捕まっただろう」

ゆみ「ヘテロ党の人間が全滅しているんだ。……何も不思議なことはない」

照「そん、な……」

憩「東北、近畿、関東、九州。それぞれの支部長がやられたんか……」

ゆみ「もしかしたら1人くらいは生き残っているかもしれないが……」

ゆみ「辻垣内の情報だ。まず間違いないだろう」


「「「…………」」」


照「……取り戻そう」

透華「!」

照「私たちの仲間を……同士を……全員私たちの力で取り戻そう!」

照「ゆみ、みんながどこに捕まってるのか分かる?」

ゆみ「分からない。ただ、東京都内のどこかであるとは思うが……」

憩「まあ普通に考えて、そんな重要な人間を地方には置いとかんやろうな」

透華「龍門渕家の総力を結集して情報を集めますわ。きっと優希も同じ場所に……」

照「お願い。こっちもまないた党の総員で情報を集める」


照「今後の目標は仲間の奪還とクーデターのための戦力の準備」

照「まずはゆみの隠れ家にいる子たちをここに集めて。それから具体的な指示を出す」

照「何か質問は?」


「「「…………」」」


照「無ければ作戦会議はこれで終わり。各々出来ることから始めていって」

―――――――――――――――――――

照「……」

咲「お姉ちゃん……」ウルウル

照「……大丈夫だよ咲。心配しないで」ギュ

照「この国も咲も……私が絶対に守るから」

咲「ぐずっ……うん……」ポロポロ

照(もう誰も……アイツらには渡さない)



照「絶対に……」ギリ

―――――――――――――――――――――

初美「はぁ……暇ですねー……」

初美「この家はまるで鳥かご。さながら囚われのお姫様なのですよー……」

初美「奴隷ってもっとこき使われ死ぬほど働かされるイメージがあるんですけどねー……」

巴「……えっと。私に対して話しかけてるのかな初美ちゃん?」

初美「当たり前じゃないですか」

巴「こんなにも大きい声で独り言言うほど頭おかしくなってないですよー」

巴「それじゃあ外に遊びにいく?」

初美「嫌ですよー……どうせ巴ちゃん付いて来るじゃないですかー……」

巴「そりゃあまあ、それも私の仕事だし」アハハ

6行目修正
初美「こんなにも大きい声で~」

初美「あのオバハンちょっと過保護過ぎなのですよー」

初美「どうせこの首輪のせいでなーんにも出来ないのに、見張りまで付けるなんて」

巴「何度も脱走しようとするからだよ?」

初美「脱走じゃないですよー。ちょっと遠出したかっただけですよー」

巴「九州とか沖縄まで迎えに行く私の身にもなって欲しいな……」

初美「やっぱり地元が恋しいのですよー。東京の空気クッソまずいです」

巴「霞ちゃんのお仕事があるからしょうがないよ」アハハ

初美「副大統領なんて生意気なのですよー」

初美「あのオバハンは私たちの身の回りの世話焼くのが一番お似合いです」

巴「またそんな呼び方して……お仕置きされちゃうよ?」

初美「この場にいない人間をどう呼ぼうと関係ありませんよ」

初美「どうせ一緒にいたらキモイ呼ばされ方するんですから、今くらい好きにさせて欲しいです」

巴「あ、あはは……」

初美「にしても今日は遅いですねー……いつもならこのくらいの時間に帰って来るのに……」

巴「副大統領だからね。残業なんて珍しく無いよ」

初美「遅くまで無能な大統領のケツ拭きご苦労様ですね」フン

巴「もうっ、そんなこと言っちゃダメだよ」

初美「事実を言ってるだけですよー」

初美「ニコニコしながらアホみたいな発言繰り返すだけなら、小学生でも大統領になれますよ」ケッ

巴(今日は一段と毒吐いてる……)

巴「でも国民の支持率99%だよ? これはめちゃくちゃすごいことだよ」

初美「聡明な人間が1%しかいないなんてこの国は終わりですよ」

初美「国民全員アホばっかです。みんなして知能指数が大統領レベルまで下がっちゃってます」

巴「あ、あはは。毒吐くのは私の前だけにしてね……? 」

初美「どうして不平や不満が出ないのか不思議で仕方がないですよ」

初美「異性愛者は全員出て行ったと考えても……貧乳が黙っている理由が見当も付きません」

巴「胸が小さい子は小さい子で幸せなんじゃないのかな?」

初美「こうやって檻の中に入れられて、おっぱいお化けのリカちゃん人形になることがですか?」

初美「理解に苦しみます。貧乳は頭も乏しいですか」

巴「奴隷って言い方よりパートナーって言い方の方が、私は合ってると思うかなぁ」

初美「パートナー? 笑わせないでくださいよー」

初美「好きでもない人間に無理やり首輪つけられて所有物扱いされて、何がパートナーですか」

巴「そ、それはそうなんだけど……」アハハ

初美「それはおっぱいお化け共が自分たちの行為を正当化するために吐いている詭弁ですよ」

巴「でも奴隷としての立場を受け入れてる子たちはたくさんいるよ?」

巴「それに今まで通り職場で働いてる人たちもいるし」

初美「そいつらの頭がおかしいだけです。私みたいな人間はどう説明するですか」

巴「それは……」

初美「結局はおっぱいお化け共の都合しか考えられてないじゃないですか」

初美「散々非人道的なことしておいて、それを今さら正当化しようとするなんて……反吐が出ますよ」

巴「初美ちゃん……」

初美「悪人なら悪人らしく下衆な顔して私たちを虐げてればいいんです」

初美「こうやって変に優しくしたり待遇を良くして、私たちに媚び売るような真似してることが一番気に食わないです」

初美「文句言わない貧乳共はこういうお姫様みたいな待遇が悪く無いって思ってるだけですよ」

初美「本当に信じらんないっ……中には本当に奴隷のように扱われてる人だって……!」

巴「……」

初美「巴ちゃんは今の日本がおかしいと思わないですか!?」

巴「……思うよ」

初美「それなら!」

巴「でも、それは前の日本でもそうだった」

初美「っ……」

巴「おかしくない時なんて、みんながみんな幸せな世界なんてあり得ないんだから……」

巴「まだ自分にとって幸せな世界を選択するっていうのは当たり前のことだよ」

初美「一部の人間が死にたくなるくらいに不幸になっててもですか……?」ギリ

巴「一部の犠牲によって大多数の幸せが成り立つ」

巴「……松実大統領と原村首相の言葉だよ」

初美「……変えてみせます。こんな腐りきった世界、絶対に……!」

SSで何書こうが勝手だろうに・・・せ◯しSSだろうがホモSSだろうが

霞「まだそんなこと言っていたの」

初美「!」

巴「お、お帰りなさいませ副大統領様!」ペコ

霞「もう、この三人の時はやめてって言ってるでしょ。巴ちゃん」ニコ

巴「す、すみません……ついクセで……」アハハ

初美「……今日は随分遅いお帰りですねー」

霞「お仕事が忙しくてね」フフ

初美「無能な上司がいると下は大変ですね」

霞「……私の悪口はいくらでも言ってくれて構わないけど」

霞「大統領の悪口は許さないわよ」ギロ

初美「っ……」ブルッ…

初美「あ、あんなアホのなにがいいですか!?」

初美「どうして霞ちゃんみたいな人間が松実玄の下になんか……!」

霞「……今日はお利口さんにしてたみたいだから、褒めてあげようと思ってたけど」

霞「またお仕置きしないとダメみたいね」ニコ

初美「ひっ……」

霞「いつはっちゃんが素直になってくれるのか楽しみだわ……」テクテク

初美「こ、こっち来るなです……!」ブルブル

霞「ほらほら。こっちにいらっしゃいな……」スッ



霞「今日もたくさん鳴かせてあげるわ」ボソ

初美「!!」

――――――――――――――――――――――

憧「……」

灼「……憧」

憧「灼……」

灼「大丈夫? 気分悪そうだけど」

憧「うん、大丈夫……元気ではないけどね……」アハハ

灼「何か進展はあった?」

憧「何も無いよ。捜しても見つからないし、捜す方法すら分からない……」

灼「……」

憧「この部室も静かになったよね」

憧「私たち二人以外、全員居なくなっちゃってさ……」

灼「っ……」

憧「今でも信じらんないよ。クロが大統領で、宥姉がその補佐官やってるなんて……」

灼「……」

憧「クロがテレビでアホなこと言うたびに笑っちゃうよ」アハハ

憧「まあ、あんなんだから人気なんだろうけどね……憎めないっていうかなんていうか……」

灼「憧。クロに頼んで穏乃を捜してもらおうよ。もうそれ以外に方法は……」

憧「……それは最後の手段って言ってるでしょ」

灼「でも……」

憧「クロはこの日本の大統領なんだよ?」

憧「私たちみたいな庶民の戯れ言にかけてる時間なんて無いよ」

憧「それにもう、ロクに連絡だって取れないしね」

灼「……こうしてる間にも穏乃が酷い目にあってるかもしれないんだよ」

憧「分かってる」

灼「じゃあなんで……!」

憧「……シズのお母さん言ってたでしょ。『穏乃はとても立派な人のところに引き取られた』って」

灼「……憧はそんな言葉信じてるの?」

憧「シズのお母さん、とっても安心そうな顔してた」

憧「本当に信用のある人間なんだからこそ……シズを任せたんだと思う」

憧「そんなシズのお母さんが信じた人なら……酷いことなんて絶対にしないよ」

憧「そう思わせて」

灼「……」

憧「灼の方はどう? 晴絵とは連絡取れた?」

灼「……うん」

憧「えっ……ほ、本当に!? 今なにやってるって!?」

灼「ハルちゃん……東京にいるって」

憧「と、東京……!? な、なんでそんな場所に……」

灼「……ある人の奴隷になった。そう言ってた」

憧「そんな……晴絵まで……」

灼「……私が誰の奴隷になったのって聞いても、答えてくれなかった」

灼「主人になってる人は悪い人じゃない。むしろすごく良くしてくれてる」

灼「いつかまた必ず会いに阿知賀に行くから、それまで待ってて」

灼「……そう言ってた」ウルウル

憧「灼……」

灼「だから、憧が穏乃を信じてるみたいに……ぐずっ。私もハルちゃんを信じる」

灼「ハルちゃんがいつか帰って来てくれるその日まで……ひぐっ……待つ」ポロポロ

憧「……強いね。灼は」

灼「憧の方が強いよ……涙の一つも流さないし、弱気なことも一切言わない」

憧「涙は流さないんじゃ無くて枯れちゃったんだけどね」アハハ

憧「それにいざとなったら、シズのお母さんに居場所を教えてもらうことも出来るから」

灼「……大丈夫なの? ずっと頭下げ続けても教えてくれなかったんだよね 」

憧「うん。重大な事情があるって言われてね」

憧「頭まで下げられちゃって……引き下がるしかなかったよ」アハハ

灼「じゃあどうやって……」

憧「……力ずくでも聞き出すよ」ボソ

灼「っ……」ゾクッ

憧「ま、本当の本当に最終手段だけどね!」

憧「クロにお願いすることも出来るし、先は明るい!」

灼「憧……」

憧「んじゃ、そろそろ帰ろっか」

灼「うん、そうだね……」

憧「また麻雀部のみんなで集まりたいなー」

灼「クロは無理そうだけど」クス


―――――――――――――――――――――――――


憧「うん? なんだろう。電気屋の前に野次馬が……」

灼「あのテレビに集まってるんじゃ……って、クロだ……」

憧「クロ? 一体何のニュース……」


玄『どうもこんばんは。松実玄です』ニコ

玄『今日は国民の皆様にお願いがあり、公共の電波をお借りしました』

あぁ……玄ちゃん今日も可愛いなぁ……

お嫁にしたいよねー……

憧「なんかクロってこういう人気もあるよね」アハハ

灼「大勢の人の前で何かをする才能はあるね……」


玄『実は数ヶ月前から……原村首相の最愛の人が行方不明になっているのです』


憧「原村首相の……?」


玄『その人の名前は……宮永咲と言います』

玄『モニターに映っているこの可憐な少女です』

憧「へえー。この人が原村首相の……」

灼「あの人に似てるね。まないた党の代表だった人」

憧「言われてみれば……どうなったんだろうねあの人。すっかり噂聞かなくなったけど」


玄『どんな些細な情報でもいいです』

玄『もしこの宮永咲さんについて何か知っていることがあれば、ここに連絡をください』

玄『発見に繋がる有益な情報をくださった方には、ささやかながら国から報酬金を出します』

玄『その額は……えっーと……10億円!』


憧「はぁ!!?」

灼「じゅ、10億って……」

玄『え? 桁が多い? あ、本当だ……読み間違えちゃった……」ボソ

玄『ま、まあいいのです!』

玄『原村首相の最愛の人なんだから10億円くらいお安いのです!』

玄『情報お待ちしておりますので、どしどし連絡ください!』

玄『宮永咲さんを捜してお金持ちになっちゃいましょう!』

玄『あ、あと国際指名手配犯の懸賞金も引き上げるのです!』

玄『まず宮永照! 龍門渕透華! 二人とも3億円!』


憧「相変わらずめちゃくちゃやってるなー……」アハハ

灼「海賊じゃあるまうしこんなこと……」ハァ


玄『次に荒川憩! 加治木ゆみ! 辻垣内智葉!』

玄『みんな1億円ポッキリ!』

玄『この凶悪なまないたテロリスト共の顔を忘れないでくださいね』ニコ

玄『皆様の情報心からお待ちしております』ペッコリン

玄『それでは!』


憧「なんか。この国が平和な理由が分かるね……」

灼「あれ? 中継切れてない……事故かな……」


玄『はぁ……疲れたのです……』

『自宅から全国放送ってすごいですね……』アハハ


憧「!!」

灼「こ、この声って……」

玄『穏乃ちゃ~ん、癒して~』

穏乃『い、癒してって……ん? これって……』

玄『どうしたの穏乃ちゃん?』

穏乃『玄さん。確かそのボタン押せって言われてたんじゃ……』

玄『あ! 忘れちゃってた』エヘヘ

穏乃『ま、まだ中継繋がってますよ!? 早く切って!!』

玄『それじゃあ皆様、改めてさようならー』ニコ


え、えーっと……以上。大統領からの緊急速報でした

○○さん。これは一体どういうことで……


灼「あ、憧。今の……」

憧「し、ず……」

灼(穏乃、クロと一緒にいたんだ……)

灼(それに首輪が付いてたってことは、つまり……)

憧「……シズ、待ってて」ボソ

灼「あ、憧……?」

憧「今、行くからっ……!」ダダッ

灼「!?」

灼「ま、待ってどこ行くの!? 憧っ!!」



憧(シズっ……!! シズっ……!!)

―――――――――――――――――――――

照「……」

透華「やられましたわね」

ゆみ「まさかここまでやってくるとは……」

憩「国民全員に対して協力の呼びかけ……向こうも本気ってことやね」

智葉「これで私たちが外に出ることは一切出来なくなったわけだ」

透華「外に出る方法が無いわけではありませんが……リスクは格段に上がりましたわね」

憩「顔が割れてない誠子ちゃんにもっと頼らなアカンなってくるなぁ……」

智葉「元より私たちが派手に動くことは出来ないんだ」

智葉「大して状況が変わっていないと言えば変わっていない」

照「智葉は冷静だね……」

智葉「焦ってもしょうがないからな」

ゆみ「ふっ。本当に頼りになるよ……」

透華「しかし、だからと言って悠長に事を構えていてもダメですわ」

透華「向こうはどんどん手を打って来ています。わたくしたちも早く対抗しないと」

照「そうだね……」

憩「でもまだ捕まった子らの居場所が分からへんねんなぁ」

ゆみ「作戦に当たる人材は確保出来ているし、武器も揃っているんだが……」

智葉「それこそ焦っても仕方がない」

智葉「外で必死に諜報活動を続ける亦野やダヴァンを信じよう」

憩「もどかしいなぁ……」

智葉「来るべきの時のために戦闘訓練をしておけ」

智葉「敵も相当にやり手だ。いくらお前らと言えど体が訛ってはやられるぞ」

憩「ウチは医療専門なんやけど……」アハハ

ゆみ「私も一撃で沈む自身があるんだが……」

智葉「それなら自分の得意分野で照と龍門渕を守れるようにしておくんだな」フッ

透華「辻垣内さんは本当に心強いですわね……」

智葉「亦野やダヴァンの方が頼りになるよ」



照(来るべき時に備える、か……)

―――――――――――――――――――――――

コンコンコン

和「どうぞ」

モモ「失礼するっす」ガチャ

和「モモさん……」

モモ「宮永咲の件、片岡優希に対する尋問の件……経過の報告にきたっす」

和「咲さんの件からお願いします」

モモ「了解っす」

モモ「この前の放送は知ってるっすよね?」

和「ええ、見ましたよ。クロさんらしくて笑ってしまいました」クス

モモ「ふふ、私もっす。あの人を見てると嫌なことを忘れちゃうっすよ……」

和「そうですね。この国の顔になるにはピッタリの人です」

モモ「……結果から報告すると、情報無しっす」

和「そうですか」ショボン

モモ「ご期待に添えなくて申し訳ないっす……」

和「いえ、いいんですよ。彼女たちを動きずらくさせるための意味合いの方が大きいので」

和「……優希の方は」

モモ「口を割らないっすね……自白剤の一本でも打てば話は変わるかもっすけど……」

和「意味ないですよ。心が死なない限りは薬なんてなんの役にも立ちません」

モモ「……悔しいっすけど、お手上げっす」

和「よくやってくれました。あとは私に任せてください」ニコ

モモ「何か策でもあるっすか?」

和「はい。本当は手荒な真似はしたくないのですが……仕方がありません」

和「モモさん、今から優希の元へ案内してください」

モモ「了解っす。どうぞこちらへ」

和「それと少し、お願いしたいことが……」

――――――――――――――――――――――――

姫子「片岡。面会ばい」

優希「面会?」

姫子「首相の前けん。くれぐれも無礼のなかよーに」ジト

優希「首相って……のどちゃんか!?」

和「お久しぶりです、優希」

優希「おお! 久しぶりだじぇのどちゃん! またおっぱい大きくなったか!?」

和「いきなり何言ってるんですか……あと変なとこ見ないでください」ジト

優希「のどちゃんは変わらないじぇ……」

和「そういうゆーきも。変わりませんね」フフ

優希「咲ちゃんとは上手くいってるのか?」

和「あなた方のおかげで会うことすら出来ませんよ」

優希「流石とーかだじぇ」アハハ

和「主に苦しめられてるのはお義姉様たちですけどね」ハァ

優希「おねえさま? あ、咲ちゃんのお姉ちゃんか」

和「自分たちが連立していた党の代表くらい覚えていてください」

優希「そういうのはとーかに任せっきりだったから……」アハハ

和「どうしてあなたがヘテロ党のNo2なのか疑問に思いますよ……」

優希「私もだじぇ」

和「ふふ……このままずっと話していたくなりますね……」

優希「うん……のどちゃんとこうやって話すの懐かしいじょ……」

和「私がiPSを結党したときにはもう、互いに違う道を歩んでいましたからね……」

優希「いつかこうなると思ってたじぇ。捕まるのは予想外だったけど」アハハ

和「私にも信念と立場がありますから……」

優希「はは、のどちゃんお疲れだじぇ」

和「咲さんがいればこの疲れも吹き飛ぶんですがね」

優希「……のどちゃん。私は絶対に言わないじぇ」

和「言ってもらわないと困るんですよ、優希」

優希「とーかやみんなは裏切れないじょ……それこそ死んだ方がマシだじぇ」

和「あなたは強いですね……」

優希「のどちゃんには負けるけどな!」アハハ

あくしろよ

和「しかし優希……今日こそ吐いてもらいます」

優希「拷問でもするのか? のどちゃんと言えど、痛いのはちょっと嫌だなぁ……」

和「そんな意味の無いことしませんよ」

優希「じゃあ何を?」

和「優希、これを……」スッ

優希「タブレット? 何か見るのか?」

和「……」ピッ


京太郎『クッソなんだこれ……全然外れねえ……!!」ガチャガチャ


優希「!!?」

和「優希……言いたいことは分かりますね?」

優希「や、やめてくれのどちゃん!! きょ、京太郎だけは……!!」

和「なら彼女たちのアジトを言ってください。そうすれば、須賀君は解放します」

優希「で、でもっ……」

和「……」

和「もしもし、私です。レベル1。始めてください」

優希「な、なにを……!」



男A『いやぁ……今日暑いよね』

男B『うん、すっごく暑い』

男A『こういうときは海で泳ぎたくなるよね』

男B『あぁ~。なるなる。それで可愛い男の子ナンパして……』

京太郎(な、何だコイツら……なんでこんな場所に海パン姿で……)

男A『……ねえねえ』ボソ

男B『うん……あの子だよね……』ボソ

男A『良い体してるよね~……』

男B『俺ちょっと行ってみようかな……』

男A『お、いいね~~……俺も実は結構タイプでさ……』

京太郎(な、なんだこの感覚……寒気が……)ガクガクブルブル



和「優希。私もこんな酷いことをしたくないです」

優希「なら今すぐやめさせてくれ!!」

和「あなたがアジトを言えばそれで全てが終わります。だから」

優希「っ……」

和「……レベル2。移行してください」

優希「のどちゃん!!!」

男B『ねえ君!』

京太郎『は、はい……なんでしょうか……?』

男B『いい体してるよね~……こんなところで何やってるの?』

京太郎『な、何やってるって言われましても……』

男A『あ、分かった。サーフィンだ。サーフィンしに来たんでしょ?」

京太郎『は、はぁ?』

男B『やっぱりそうだ……サーファーっぽい見た目してるよね~』

男A『太ももとかガチガチだもんね~』モミモミ

京太郎『ちょっ、なな、なにやってるんですか!?』

男B『腹筋も良い感じに割れてて……あぁ~、いいねぇ~』サワサワ

京太郎『ひっ!?』

優希「あ、あぁ……あぁ……」ガクガクガク

和(もし咲さんでやられたら殺す自信がありますね……)

優希「の、のどちゃん……やめてくれ……」ウルウル

和「……アジトを」

優希「む、無理だじょ!! 私にどっちかを選ぶなんてっ、そんなっ……!!」

和「……レベル5。お願いします」

優希「なな、なんで一つ飛ばしたんだじぇっ!?」

和「いや、私も見てるのがキツくて……」

優希「ああ……!! きょ、京太郎……!!」

京太郎はこういうスレじゃいつもこんな扱いだよな……
空気じゃないだけマシなのか?

男A『ハッ……ハッ……ハァ……!!』サワサワサワサワ

京太郎『うぁぁぁ……ぁああ……!!』ゾワゾワ

男B『君、本当に可愛いよね……俺、興奮してきちゃった……』

男B『ねえ、見てよここ……』

京太郎『へっ……?』

ボロン

京太郎『ヒィィィィィィ!!?』

男B『穿いたままだと痛くなっちゃってさァ』ギンギンギン

京太郎『や、やめて……近づけないで……』

男A『君も興奮して来てるんじゃないの~?』モギュ

京太郎『んぃぃ!?』

男A『ホラホラァ……自分に正直になってさァ……』モミモミ

京太郎『たた、助けてぇええぇえええっ!!!」

優希「わ、分かったじょ!! 言う! 言うから京太郎を離してやってくれ!!」ポロポロ

和「あ、アジトの場所が先です。お姉義様たちはどこに」

優希「荒川病院だじぇ! 荒川病院の地下に巨大な地下施設があって、そこに……!」

和「ありがとうございます優希。あなたは愛を守り通しました」ギュッ

和「私です。もういいです。今すぐやめてください」


男B『オラ!! いいからしゃぶれって……』

京太郎『嫌だぁああーー!! 誰か助けっ……!!」

男A『……』スッ

京太郎『へ……?』

男B『……』スッ

男A『……』テクテク

男B『……』テクテク

京太郎『い、一体何が……?』

>>215
うるせえ(腹パン)

優希「ひぐっ……ぐずっ……うぁああ……」ポロポロ

和「優希、あなたは仲間を売ったのではありません……」ナデナデ

和「だから自分を責めないで……」

優希「うぅっ……ううっ……」ポロポロ

和「須賀君はすぐに解放します。ここと同じ施設にいるのですぐに会えますよ」

優希「ぐずっ……」

和「優希が嘘を言っていないと分かり次第、二人も解放してあげます」

優希「どうしてそんなこと……」ウルウル

和「立場が敵対しようと、あなたは私の友人ですから。須賀くんだってそうです」

優希「のどちゃん……」

和「私が手筈を済ませているので、二人は外国へ逃げてください」


和「ハッキリと言わせて頂きます。この国にあなたたちの居場所はありません」

照、咲、淡、衣
魔物は貧乳ばっかりだな

仲間を売る(至言)

>>233

小蒔「おっ、そうだな」

優希「っ……」

和「もし私の指示に従わない場合や、お義姉様たちに余計な情報を与えるような真似をしようものなら……分かっていますね?」

優希「ひぐっ……」コクコク

和「お利口な子は好きですよ……」ヨシヨシ

和「姫子さん。優希を須賀君の元へ案内してあげてください」

姫子「わかりました」

姫子「片岡、付いてくるばい」

優希「うん……」

和(荒川病院でしたか……それも地下施設。道理で見逃してしまったわけです)

和「……もしもし、私です」

和「残党の居場所が判明しました。今すぐ特殊制圧部隊を結成してください」

和「清竜会や弘世会にも声をかけて。必要とあるなら私も出ます」

和「ええ……それでは……」ピッ



和「……」

和「戦争ですよ。お姉義様」ボソ

4行目修正
和「清竜会や弘世組にも声をかけて~」

―――――――――――――――――――――

玄「はぁ……今日は久しぶりの休日なのです……」

穏乃「大統領にも休日ってあるんですね」

玄「もちろんだよ~。たっぷり休まないとお仕事も捗らないからね」ニコ

玄「ねえねえ穏乃ちゃん。今日は何食べたい?」

穏乃「うーん……あ、お寿司食べたいです!」

玄「お寿司かぁ……よし、じゃあそれで」ニコ

穏乃「やったぁ!」

玄「ザギンでシースー食べるって憧れるよね~……」ポワポワ

穏乃「はい……なんかよだれ出て来ちゃいました……」グフフ

堕ちてるな(確認)

玄「あ。晩ご飯はザギンでシースーとしてー」

玄「お昼はなに食べよっか?」

穏乃「お昼ってことは今からですよね……」

穏乃「うわぁ……どうしようかなぁ……何食べよっかなぁ……」ニヤニヤ

玄「私は穏乃ちゃんと同じのでいいから、なんでも好きなの言ってね」ニコ

穏乃「えっと、じゃあ……すごく美味しいカツサンドが食べたいです!」

玄「カツサンドかぁ……穏乃ちゃんのセンスはすごく良いね!」

穏乃「えへへ。ありがとうございます……」

玄「今からお願いするねー」



玄「あ、もしもし。この国の大統領です」

玄「えっとですね、日本で一番美味しいって評判のカツサンド持って来てください!」

――――――――――――――――――――――――

咲「……」ペラ…

咲「……はぁ」

ゆみ「溜め息なんて付いてどうした?」

咲「ひゃ!?」

咲「って、加治木さん……」

ゆみ「太陽の光が見れないのは辛いか?」

咲「何も話して無いのに分かっちゃうんですね……」アハハ

ゆみ「まあ、君は特に過保護にされているからな」

咲「加治木さんがこうやって私の相手してくれてるのも、過保護のせいですよね?」

ゆみ「察しが良い。その通りだよ」

10行目修正
咲「加治木さんがこうやって私の相手してくれてるのも、過保護のおかげですよね?」

咲「ふふ、やっぱり……さっきまでは荒川さん。昨日の夜は辻垣内さん」

咲「その前は……亦野さんだったかな?」

ゆみ「……窮屈な思いをさせてすまない」

咲「ふふ、どうして加治木さんが謝るんですか?」

ゆみ「君に見張り……もとい護衛を付けようというのは私の提案でもあるからだ」

咲「加治木さんは嘘が下手ですね」クス

ゆみ「……どういうことだ?」

咲「お姉ちゃんの命令ですよね、これ」

ゆみ「……」

咲「あっ。べ、別に嫌とか気に食わないとかじゃなくてその……!」

ゆみ「君にそんな思惑がないことくらい分かってるよ」フフ

咲さんまるでお姫様みたいで可愛い(棒)

咲「こうやって私のことを大切にしてくれるのは、とても嬉しいです」

咲「でも、皆さんのために何も出来ない自分が……」

咲「何の力もなくて、ただ守られてるだけの私自身が……嫌になるんです」

ゆみ「……」

咲「皆さんのお荷物になってるだけの、無力な自分が……」ギリ

ゆみ「君は十分に私たちに尽くしてくれている。私はそう思うぞ」

咲「やめてください。そんな言葉、気休めにも……」

ゆみ「例えば。私たちの部屋の掃除や衣類の洗濯をしているのは誰だろう」

咲「……」

ゆみ「私たちは毎朝食べている朝食は? 毎晩楽しみにしている夕飯は?」

咲「それは私以外に暇な人がいないから……」

ゆみ「暇なヤツならここに1人いるじゃないか」

咲「こ、これは加治木さんの仕事であって」

ゆみ「護衛なんて名ばかりさ。この場所が敵に割れる可能性なんて極めて低い」

ゆみ「襲撃なんてもっての他だ。上には病院があるんだからな」

咲「じゃあどうしてお姉ちゃんは……」

ゆみ「みんな暇だが、何かをしていないと落ち着かないだけなんだよ」

ゆみ「現に忙しいのは亦野とダヴァンだけだからな。断言してもいい」

ゆみ「その他の私を含めた連中は全員、そわそわしながら暇を潰しているんだ」

4行目修正
ゆみ「護衛なんて名ばかりさ。この場所が敵に割れる可能性は極めて低い」

ゆみ「龍門渕は天江の相手をして、荒川は病院の業務をこなして」

ゆみ「照と辻垣内に至ってはひたすら戦闘訓練だ」

ゆみ「そんな暇だらけな連中がそうやって暇を潰せるのも、君が家事をこなしてくれているからなんだよ」

ゆみ「立派な役割だとは思わないか? 私はそう思う」

咲「加治木さん……」

ゆみ「何もせずとも温かい料理や綺麗になった衣類が用意されていることほど、幸せなことは無い」

ゆみ「なかなか気付きにくいことだがな」フッ

咲「……ありがとうございます。少し、胸がスッとしたような気がします」ニコ

スッとしてるというかペタッとしてるというか

ゆみ「守られているということはつまり、それだけ価値があるということだ」

ゆみ「あまり卑屈になりすぎるなよ」

咲「……はい」ニッコリ

衣「咲」ヒョコ

咲「あ、衣ちゃん……」

衣「おお、加治木も一緒か。珍しいな」

ゆみ「あいにく暇な物でな」フフ

衣「そう! 衣も暇なのだ! だから咲と遊ぼうとここに……」

咲「あれ、龍門渕さんは?」

衣「私が寝かしつけた」フフン

咲「ふふ、そっか……」

>>275
ヌッ?(難聴)

衣「二人とも! あと1人集めて麻雀しよう!」

咲「麻雀かぁ……ふふ、いいね。楽しそう」

ゆみ「護衛にも暇つぶしにも持ってこいだな。あと1人はどうする?」

衣「暇そうに欠伸をしていた憩を……!」


モモ「動かないで」スチャ


咲「……」

ゆみ「……」

モモ「手をあげて頭の後ろに。声をあげれば打つっす。振り向いても打つっす」

衣「っ……」


モモ「乱暴な真似はしたくないっす……だから、大人しく言う事聞いてください」


咲(長い長い一日の……始まりだった)



第1部、完

流石に今日中に終われそうにないので、これで区切らせて頂きます

ご支援ありがとうございました
お疲れ様でした

いつ再開すんの?

>>291
今日中には絶対に再開出来ないので保守はしないでください

あと続きも書くかどうか分からないので期待しないでください

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom