男「釣りロマンを求めて」幼馴染「二投目です」(1000)

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…男の作業部屋


男(…よしっ、あとはヘッドとスカートを組み合わせれば、納品予定分完了です)

男(百個以上ありますが……)ガックリ

男(ええい、ちゃっちゃと終わらせて、一発ヌイて寝るんだ!)

男(宅配レンタルで新作痴女モノが届いてるんだ!)

男(今回はブルーレイだぜ!PS3で観るしかないけどなっ!)

男「毛穴までバッチリ高精細に観てやるぜ!」ヒャッホーイ

幼馴染「誰のでしょう?」

男「はぅあっ!?」ビクゥッ!


幼馴染「何をそんなに驚くのですか、ただ愛しの幼馴染が訪ねてきただけだというのに」

男「お、驚いてない!全然!何を言ってるのかな?」

幼友「なぜ喋り方が素なのかな?」

男「幼友ちゃんまで……どうしたのでしょうか、こんな時間に」

幼馴染「今日はウチに幼友が泊まりにきていたのですが、お酒が無かったもので」

幼友「買いに出たついでに寄ってみたんですよ。よかったら一緒に飲むかな…と思って」

男「なるほど、そうでしたか。しかし叔父さんの店に納品するルアー作りに追われているので、もうしばらくお相手できません」

幼馴染「それは見ていてもいいのでしょうか」

幼友「横で飲んでいてもいいのでしょうか」

男「まあ、構いませんが……面白くないと思います」

幼馴染「では、お邪魔します」フー ヤレヤレ

幼友「では、頂きます」クツロギクツロギ

男(……くっ、長居モード全開か)


幼馴染「それにしても、たくさん作るのですね」

幼友「儲けになるんですか?」

男「本当、内職程度の稼ぎにしかなりません。叔父さんの店に卸すのですが、この鯛ラバーの完成品で一個200円です」

幼友「叔父さんはそれを幾らで売るの?」

男「たしか平常価格で550円、まとめての注文だと多分400円くらいでしょう」

幼馴染「まとめ買いの注文など、どこから入るのでしょう」

男「鯛ラバ船と呼ばれる、乗り合いの釣り船を経営している方が注文してくれるそうです」

幼友「色んなカラーがあるねー」

幼馴染「このピンクの本体に蛍光のラバーの組み合わせなんて、鯛は何だと思って食べるのでしょう」

男「本当のところは鯛に訊かないと解りませんが、小ダコやミミイカをイメージして作っている……つもりです」


男「そもそもルアーについては特にカラーのリアルさは重要でないと思っています」

幼馴染「ほほう」

男「むしろその時の魚の活性、時期的に好むエサの種類、そして何より『魚の興味を引く』というのが最も大事な機能でしょう」

幼友「美味しそう、じゃなくて興味ですか」

男「そうです。エサだと思って食いつくか、それとも敵だと思って攻撃するか……特に後者のバイトの事をリアクションバイトと呼びます」

幼馴染「傭兵?」

男「仕事のバイトではなく、噛み付くという意味のbiteです。まあこの鯛ラバーの場合は明らかに食べようとして食いつくわけですが」

幼友「食べられると思うのかなー」

男「高価なルアーを使っても釣れない事もあるくせに、時にはコンドームで釣れる事もあるそうです」

幼友「またまた」

幼馴染「ご冗談を」

男「本当です」

幼友「…まじで?」

男「まじで」


幼馴染「こっちの箱には何が入っているのでしょう」ガタッ

男「バルサのハギレ材です。切り口は棘がたつので、触らないで下さい」

幼友「なんか色々ありますねー」

幼馴染「こっちは?」

男「ワイヤーなどの金物が入っています。細かいものもあるので、触らないで下さい」

幼友「作業部屋持ってるなんてすごいなー」

幼馴染「これは?」

男「ヘラ浮き用の発泡素材やトップが入っています、触らないで下さい」

幼馴染(……なぜ、危ないものとかじゃないのに触ってはいけないのでしょうか)ピーン

男(物色するんじゃねえ!その箱には秘蔵DVDケースが入ってんだ!)ドキドキ

誰が開けてみる事もない、趣味のボックスにエログッズを隠す……あると思います


幼馴染「あの細っこいヘラ浮きがどんな物から作られているのか気になります」

幼友「見たい見たい」

男「だだ駄目です」アセアセ

幼馴染「……ふーん?」

男「そ、それよりこっちの方が面白いです」

幼友「バス用のラバジ?」

幼馴染「でもラバーが帯状です」

男「これをバイスに固定して、ラバーの端をプライヤーで摘まんで引っ張り……」

幼友「ふんふん」


男「じゃあ幼友ちゃん、プライヤーぎりぎりのところをハサミでゆっくり切って下さい」

幼友「はーい」シャキーン

幼馴染「ゆっくり…だそうです」

男「そうそう、その辺」

幼友「いきますよー? とーう」チョキッ


…プチプチ…バラバラバラッ


幼友「え! バラけたー!?」

幼馴染「うわ、何それ気持ち良さそうです! 交代交代!」

男(ヒューゥ…興味が逸れたかな)ヤレヤレ


幼馴染「おおお…気持ち良く解れる…!」

幼友「もっかい、もっかい交代!」

男「そこに並べてあるやつ全部お願いします」

幼馴染「よしきた!」

幼友「いくぞー、とーう! ふはは、良いではないか良いではないか!」ヘッヘッヘッ

幼馴染「らめええぇぇ! 解されちゃうううぅぅ!」ケラケラ

男(……アホだなー)

幼馴染「……今、何か失礼な事を考えましたか」

男「滅相もない、無邪気で可愛いなぁ…と」キリッ


男(……今の内に問題の箱を撤去しておこう)ゴソゴソ

男(これでよし! あとの箱には疚しい物は入っていないはず──)

幼馴染「幼友、また代わって下さい」

幼友「おらっ! 引き裂いてやんよっ!」ヒャッハー

幼馴染「……ハマッてますね。男、何か私の暇つぶしはありませんか」

男「ん?…じゃあ、鯛ラバに目玉シールでもつけますか」

幼馴染「おお…細かい」

男「別に目の位置が決まった形状のヘッドではないので、左右でズレズレとかでなければ適当で構いません」

幼馴染「ピンセットを使うのですね」

男「貼り終わったヘッドはその上からクリア塗装するので、そっちの台のゴム板の上に並べていって下さい」

幼馴染「解りました。ええと…こんな感じ? 一個できました、どうでしょうか」

男「なんかエラい寄り目で可愛いけど、まあ大丈夫です」

幼馴染「では、どんどんいきます」フンスフンス


男(ふう……指が痛くなってきたな)テキパキ

幼馴染「男、だいぶできたので少し休みます。目が疲れました」

男「そっちのは少し先の納品なので、急がなくて大丈夫です」

幼馴染「……この棚に並んでるのが塗料なのですね」

男「そうです、色々あります」

幼馴染「本当、文字通り色々な色があります……これはクリアー?」

男「クリアーもあると思います」

幼馴染「厚塗り用なのでしょうね、すごいとろみです……ペペ・スペシャル…?」

男(ローション置いてたー!)ブフォッ


男「ぺいっ!」バッ

幼馴染「わっ…!? なぜ奪いますか」

男「このクリア塗料は粘性が高いので、傾けないようにしないと蓋が貼りついて取れなくなります! ほ、本当です!」シャーッ

幼馴染(……私は傾けたりしてないのに…むしろ男が奪う時の方が振り回しています)ジトーッ

男(とりあえずこのローションは、こっちのボックスに隠そう…)コソコソ

幼馴染(何か、あやしいです…)


幼友「男さーん、全部ほぐしましたよー」

男「お、お疲れ様です……とりあえず買ってきたお酒でも飲みながら、休んでて下さい」

幼馴染「男は飲みますか?」

男「俺はもうちょっと我慢します」

幼友「そこのローソファー、借りていいかな?」

男「どうぞどうぞ」

幼馴染「では私も、そっちで休みます」


男(やれやれ…とっとと製作を済ませよう…)

幼友「んー? これ、何だろ…」プニョーン

幼馴染「何でしょう、ゴムのようなビニールのような…」


男(オ ナ ホ だ!!!)ガクガクブルブル


幼馴染「ソフトルアーの素材みたいです」ツンツン

幼友「あははー、キモチ悪ーい」


男「ぺーいっ!!」プニョーン

幼馴染「また奪われました」ムッ

男「こ、これは体温で変形してしまうので触ってはだめです! 本当です!」キシャーッ

幼馴染「なぜ『本当』を念押ししますか」

男(良かった…外観がシンプルなやつで…)

幼友「……何か隠してる匂いがする」

男「臭いません! まだ使ってませんのでっ!」

幼馴染「使う……?」

男「いいから、お前ら大人しく飲んでろ!!」

>>57
オナホプレイもしないの?馬鹿なの死ぬの?

「…私の中でこんなに…なってるんだ…」
「音がなんか…えっち」
「だめ!あとは一緒が良いの!」

「うっわ……えぐいwwなにこの形」
「こんなザラザラしてさ?痛くね?」
「うわ…うっわ……なにこれ手でするのとちがうなにこれやばいうわぴくぴくしてるかわいい」
「ふふーん!いつもの仕返しだ!」


幼友「しっかし、このルアー作りが男さんの収入源だったんですね」

男「半分は趣味です。釣具や日常の遊び事をカバーする程度のお金にしかなりません」

幼馴染「男……就職はどうするつもりでしょう?」

幼友「嫁としては気になるトコだろーね」

男「冗談抜きで叔父さんの釣具店を継ぐ話が出ています。もちろん暫くは社員として、時には乗合船の船頭なんかも兼ねながら…です」

幼友「繁盛してるの?」

男「固定客をかなり抱えているので、手堅く経営できているようです。ひとつだけですが、支店もあります」

幼馴染「ほほう」

男「実はその事もあって、簿記など経理系の資格取得を目指していたりします」

幼馴染「おお…意外とビジョンを持ってました…」

幼友「超意外、まじで意外」

男「…失礼な」


幼馴染(将来は釣具店経営……)

………


客A『いやー、こないだの遠征は大漁だったわ』

幼馴染『それは良かったです』

客B『これ遠征のお土産のお菓子、名物らしいから』

幼馴染『わざわざありがとうございます』ホクホク

客A『よく釣れるのも、この店の看板女将の幼馴染ちゃんが幸運の女神だからだしねー』

客B『そうそう、幼馴染ちゃんが出してくれた餌なら大漁間違いなしだよ!』

幼馴染『そんな、女神だなんて』

客A『いや、ホントだよ。また遠征の時には、お土産買ってくるからね』

………


幼馴染「悪くない」ニヤリ

幼友「何が?」


幼馴染「それこそミノーやクランクみたいなルアーは作らないのでしょうか」

男「作らなくはありませんが、ほとんど自分で使う用です。商品とするには手間がかかり過ぎて、お話になりません」

幼友「作るの楽しそうだけどね」

男「楽しいし、本当に手間暇かければ工芸品的な価値を付加して高値をつけられます……が、無名の俺の作ではやはり商売にはなりません」

幼馴染「作った事はあるのですか」

男「もちろん。勿体無くて使えませんが、そこの棚の上に並べてあります」

幼友「うわ、綺麗! 本当に工芸品だね…」

男「当然プラスチックの型など作れませんので、全てバルサ木材の削りだしになります」

幼馴染「これはいかにも手間暇かかりそうです」

幼友(……ん? 何、この封筒。宅配レンタルのDVDだ)チラッ

幼馴染(まだ開封してません……)コクッ


…ビリリッ


男「やはり手作りのプラグ系ルアーは品質にバラつきが出ます。もちろんそこが魅力でもあるわけですが……」

幼馴染「魅力……ですか」

幼友「こっちには『魅惑』って書いてるけど」

男「ミリョクです。そのままじゃ片側に寄って泳いでしまうシャッドクランクを、自分でアイ調整するのも楽しいものです」

幼馴染「調整…ねえ」

幼友「こっちは『調教』だけどね」

男「……はい?」


幼馴染「『お隣のEカップお姉さんにされるがまま、魅惑の筆下ろしスペシャル120分』」

幼友「『ウチのムスコを調教して下さい、優しい巨乳幼馴染におねだりPart2』」

男「!!!?」ブフォッ

幼馴染「オサナナジミもので巨乳モノ……怒るべきか」

幼友「ふふん、少なくともご不満はあるみたいよ? 幼馴染ちゃん?」

男「はわ…はわわ…」カタカタカタ


幼馴染「ま、とりあえず」スポッ

幼友「これはそのまま封をして…っと」シール ペタペタ

幼馴染「帰りがけにポストに入れておきますので、ご心配なく」

男「せ、殺生や……それは殺生やでぇ……」ガクッ

幼友「3Pモノだったらどうしようかと思ったよ…」チッ

幼馴染「『チッ』…?」

幼友「間違えた『ホッ』だね」クスッ

男(危ねえ…前に借りたの3Pモノだったぞ…)ダラダラ


幼馴染「さて…と」

男「?」

幼馴染「巨乳モノだったから…というわけではなく、なぜ男にはこんな物が必要だったのでしょう?」ニコニコ

幼友「やっほーぅ、面白くなってきたよー」

男「…俺が何を観ようと、自由のはずです」

幼友「おお、反撃するんだ」


幼馴染「結局、私では満足できないと?」ピキッ

男「別腹という言葉があります」ケッ

幼馴染「その理屈を許すなら、浮気でも別腹では?」ピキピキ

男「その辺の分別はついているつもりですが、付き合っている相手が信用できませんか?」ハァ…ヤレヤレ

幼友「意外と白熱し始めてる…」プププッ

幼馴染「まあ、確かに男性がそういった映像を観るのはごく当たり前の事とは思っています」ニコッ


男「なら、話は終わりです」

幼馴染「しかし…」

男「えっ」

幼馴染「貴方の分別のボーダーはどこにあるのでしょう? 映像までならOK? …いや、本当は──」

男「なッ…何を言うつもりだッ!!」ガクブル

幼馴染「──デリヘルも、セーフなのでは…?」ニヤッ

幼友(安心させた直後に畳み掛けるッ! 刑事コロンボばりの攻勢だッ!)

男「ち…違うッ! 『今は』そんなモノ、利用しないッ!! 『あの時』はまだッ…」

幼馴染「『今は』…だと? 今、『あの時』と言ったな……?」ゴゴゴゴゴ…

男「はッ……!!」


幼馴染「ブラックバス釣り二日目の夜……貴様自身が吐いた台詞、忘れたとは言わせんぞッ…!!」


『──俺は、他の女に目をくれた事はありません』

『昔からずっと幼馴染だけを想ってきました』

『結婚しよう、幼馴染──』

(参照:レス番507)
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幼馴染「あの時は雰囲気に流されたッ…! しかし貴様は過去、デリヘルを利用しようとした前科があるんだッ……!!」バアアアァァァン!

幼友「いやー、ヘンターイ」

男「変態じゃねえ、寧ろ正常だ! しかも最後の台詞は捏造じゃないかッ!!」


幼馴染「幼友! 羽交い締めにして下さい!」

幼友「いえっさー」ガバッ

男「ああッ! 背中に幸せな感触がッ!」アハーン

幼馴染「オラオラオラオラッッッ!!!」コチョコチョコチョ

男「あひゃっ! やめッ…うひッ! いやっ! 目醒めるッ…らめえええぇぇぇっ!!」ビクンビクンッ

幼友「恐ろしい……」ブルブルッ

幼馴染「…やれやれだぜ」フッ

男「私…穢されたのね……」グスンッ


シリアスものが終わった反動が出た
反省はしていない

個人的に、男と幼馴染の勘違いから始まる修羅場ってか、破局寸前までいってからの仲直りみたいな展開が見たい


幼友「なるほどー、ここは男さんにとって『色んな用途』での作業部屋だったんですね」クスッ

男「うおおおぉぉぉ……こんなプライバシーまでブチ暴かれるなんて……」

幼友「ぷぷっ…お気の毒、そっかーここで一人で励むんだ…」ニヨニヨ

男「やーめーろー!」

幼馴染「私には何の事か解りません」シレッ

幼友「嘘をつけ」

男「はぁ……最悪です」

幼友「封をしちゃったけど、いっそみんなで鑑賞会でもすればよかったのかな?」

幼馴染「え? 男を?」

幼友「それもよし」

男「もう帰れ、お前ら本当に帰れ」


幼馴染「でも本当に自分の部屋とは別に、こんな作業部屋があるのはすごいです」

幼友「自家発電し放題!」

男「引っ張んな! ……幼馴染は昔も来た事があるはずです」

幼馴染「ああ、やっぱりそうでしたか」

幼友「えっ! そんな昔から相互鑑賞会を…」ムハーッ

男「引っ張んなってば!」ギャー

幼馴染「ここは男弟の部屋だったのですね」

幼友「男さん、弟いたんだ?」

男「はい、現在は県外の高校に通っていますが、この春卒業で帰ってきます」

幼馴染「地元の大学に?」

男「合格発表はまだですが、本人いわく『落ちてるわけない』そうです」


幼友「優秀なんですね」

男「自慢の弟です、俺とは比較対象にすらなりません」

幼馴染「そんな事はありません」ムッ

幼友「男さんには弟君とは違う魅力がありますよ、きっと」

男「いやー、そんな」テレッ

幼馴染「最後の『きっと』がものすごく慰め感を放っています」

幼友「でも帰ってくるなら、この自家発電部屋も返さなきゃいけないんじゃないの?」

男「部屋に変な名前をつけないで下さい。でもその通りなのです」

幼馴染「自家発電部屋なのですね」

男「そっちじゃねえ!」


幼馴染「さて、では私達はおいとまします」

男(来なきゃよかったのに……)チッ

幼友「じゃあ封筒は返しときますからー」

幼馴染「おやすみなさい」


……バタンッ


男(くっそ……本当に封筒を持って出やがった……)

男(仕方ない…見飽きたネタで、我慢するか…)


………



幼友「男さんの貴重な一面が見れたねー」クスクス

幼馴染「本当、許すまじです」

幼友「でもAVなんかに本気で怒ってるわけじゃないんでしょ?」

幼馴染「それはまあ、私もそこまで子供ではありません」

幼友「ふふっ…その割にはグッズの知識は乏しそうだったけど」

幼馴染「グッズ?」

幼友「あの『トロトロ』とか『プニョーン』とかね。男さんの名誉のために明かさなかったけど」

幼馴染「やっぱり何か怪しいグッズだったのでしょうか」フンスフンス


幼友「じゃあ幼馴染ちゃんの部屋に帰って、封筒の中身の鑑賞会&勉強会でもしようか」

幼馴染「でも封筒にはもうテープを貼りましたが」

幼友「開けたあと両面テープか糊で大丈夫だよ。たぶんタイトルからして両方のグッズが出てくると思うんだよね」

幼馴染「おおお……まじですか」ドキドキ

幼友「『プニョーン』の二人での使い方、覚えてあげればいいと思うよ?」

幼馴染「な、何のことやら!」キラキラ

幼友「よーし、今夜は寝ない覚悟だ!」

幼馴染「らじゃ!」ビシッ

後日、>>60>>62のような出来事もあったのかもしれない

忘れてた

『閑話、男の秘密作業部屋編』おわり

…という事で


幼馴染「やだっ…恥ずかしいです」

幼友「いいから……ぜんぶ私に任せて…ね?」


男「………」カプッ


幼馴染「だめぇっ…そんなトコロを…」

幼友「ふふっ…可愛い…幼馴染ちゃん」


男「………」モギュモギュ


幼馴染「嫌ぁ…もし男がこっちを向いたらっ…」

幼友「見せつけちゃおうよ……幼馴染ちゃんのエッチな姿、見て貰えばいいよ」


男「………」ハグッ


幼馴染「…幼友も…脱いで下さい、一緒に気持ち良くなりたい」

幼友「うん…触って…?」


男「………」モッキュモッキュ


幼馴染「幼友も…こんなになって…」

幼友「やだ…だって……恥ずかしいよぉ…」


男「………」ゴキュッ


幼馴染「幼友っ…私、もうっ…」

幼友「ああ…幼馴染ちゃんっ」


男「お前らうるせえっ! 人が恵方巻き食う邪魔するのやめれっ!」シャーッ


幼馴染「ちっ、振り向かなかったか……意外と動じませんでした」

幼友「ナイス演技だと思ったのに」

男「死ぬほど気が散って、ちっとも願掛けできなかったわ!!」


幼馴染「では、豆撒きを」シャキーン

幼友「いえっさー!」ガバッ

男「ちょ!? 一掴みが多いっ!」


幼友「鬼はー外ーう!!」ビシビシッ

幼馴染「福はーうてーい!!」シュビビビビッ


男「てーいの方、無理あり過ぎです!! 痛ててて!!」


幼馴染「てーい! てーい!」

幼友「とーう! とととーう!」


男「くっそ、お前らもくらえ! とりゃっ!」バラバラ


幼馴染「ふふふ、男の升には甘納豆を入れておきました。手にくっついて飛ばないでしょう」

幼友「うわー、踏んだらカーペット大惨事だね」


男「嘘…!? 待って、踏まないで!」

幼馴染「踏みつけプレイですか」ドキドキ

幼友「やだ…男さんって、踏まれて感じちゃう変態さんなんだ…」ハアハア


男「違うわっ!」ムキーッ


幼馴染「隙あり、てーいっ!」ビシビシッ

幼友「鬼は外ぉーうっ!!」シュビッ


男「ギャーッ! 目がーっ!!」

幼馴染「出たな、ムスカ!」

幼友「地球ーはまーわーるぅー」ケタケタ

……………
………


…節分閑話、おわり


男「つ」幼友「釣りロマンを求めてっ」幼馴染「春の気配編です」

.


幼友(……やっぱり、やめよう)クルッ

幼友(いやいや、でもでも)クルッ

幼友(…せっかくだし…ね…)テクテク

幼友(だけどマズイって!)クルッ

幼友(……それでも、もうここまで来ちゃったし)クルッ


子供「ママー、アノ オネエチャン クルクル シテルー」

母親「コラ ユビサスンジャ アリマセン!」


幼友(あああ…やっぱり、二人で来れば良かったなぁ…)ハァ…


幼友(…着いちゃった)

幼友(ええいっ! 別に告白する訳じゃないんだからっ!)

幼友(たまたま近くを通る用事があっただけ! そういう事にしようっ!)


ピーンポーン……

…ガチャッ


男「はい?」

幼友「あ、あの! ちょっと近くを通ったからっ!」アセアセッ

男「はい」

幼友「これっ……今日、バレンタインだから…」スッ


男「……僕に?」

幼友(ヤバイ、顔がまともに見れない……私こんなに純情だっけ)


男「………」

幼友(うう…なにこの沈黙、顔上げられないよ)モジモジ

男「好きです」


幼友「へ?」

男「好き」


幼友「は? …何を言ってるんですか?」アセッ

男「好きになりました、貴女を」


幼友「!!」


男「正直、一目惚れです」

幼友「え…!? ちょ、ちょっと待って…!」アタフタ

男「はい、待ちます」


幼友「あのねっ!? 私…私はっ…ずっと気持ちを抑えて…!」

男「でも、チョコを持ってきてくれました」


幼友「それはそうだけど! えっと、でも…作るのに何時間もかけたけど、義理だしっ!」

男「……そんな義理チョコ、聞いたことないです」ニコッ


幼友「だめっ…! 冗談ならやめて下さい! その気になっちゃうじゃ──」

男「冗談なんかじゃないです。貴女を好きになりました」

幼友「あ…あぅ……」


………



幼馴染(完成しました!)

幼馴染(自信作! 味見に味見を重ねたチョコケーキ!)ゲフー

幼馴染(ラッピングも可愛く、ばっちり!)


幼馴染(バレンタインに手作りケーキを贈る……鏡です! 女子の鏡!)

幼馴染(ホワイトデーのお返しなんて、押印済みの婚姻届でいいのです)ホワワーン


幼馴染(よし、男の家に行きましょう)


幼馴染(……あれ? 玄関、開いてます)

幼馴染(呼び鈴はいりませんね──)


男《好きになりました、貴女を》

男《正直、一目惚れです》

幼友《だめっ…! 冗談ならやめて下さい! その気になっちゃうじゃ──》

男《冗談なんかじゃないです。貴女を好きになりました》


……グシャッ

クルッ……タタッ──


幼友「……あれ? 今、表に誰かいたような」

男?「はい、一瞬ですが幼馴染ちゃんの顔が見えました」

幼友「幼馴染…『ちゃん』──?」


………



幼馴染「はあ…はあ…」

幼馴染(疲れた…もう走れません……)フゥ…


幼馴染「……あはっ…」

幼馴染(なんですか……それ…)


幼馴染(一目惚れって…どういう事ですか)

幼馴染(男が幼友に初めて会ったのは、もう何年も前なのに)

幼馴染(その時からずっと…好きだった?)


幼馴染(じゃあ、どうして私と付き合ったのでしょう…)グスッ


幼馴染(もう……こんなふざけた口調、どうでもいいや…)フルフル


『──俺は、他の女に目をくれた事はありません』


幼馴染「ふざけないでよっ…」ボソッ

幼馴染(全部……口先だけだった…)ギュッ


『昔からずっと幼馴染だけを想ってきました』


幼馴染「意味わかんないっ…!!」ボロボロッ

とりあえずここまで

>>95 こんな感じか


………


…男宅、玄関


幼友「…男さんは幼馴染『ちゃん』なんて言わない、自分の事を『僕』とは呼ばない」

男?「はい」

幼友(しばらくまともに顔見れなかったけど、はっきり見ると違う……それに男さんより髪が少し長くて、顔も幼い)


男?「……ごめんなさい。なんとなく解ってたけど、やっぱりそのチョコは兄ちゃんのなんですよね」

幼友「そっか…あんた、男さんの弟君なんだ」

弟「はい、言うのが遅れてすみません。貴女は兄ちゃんの彼女…?」

幼友「ち、違うよ! 彼女なのは幼馴染ちゃん…!」アセッ


弟「そうでしたか、それはよかった」

幼友「よかった…?」

弟「はい」


男「弟…? 誰か来てるのでしょうか?」


弟「あ、ようやく兄ちゃん登場です。……チョコ、渡してあげて下さい」

幼友「え、いや…その…」ドキッ

男「おや、幼友ちゃん。どうしましたか? 幼馴染は一緒では?」

幼友「あっ……そういえば、さっき幼馴染ちゃんが…」

弟「はい、来ていました」

幼友「なんで入って来なかったんだろう──」ハッ

男「?」

幼友「もしかして…まずいところ見られたかも……!」


弟「これは…? 外にありました」

男「潰れてるけど、チョコケーキみたいです」

幼友「やっぱり…」


男「どんなシーンを見られたのでしょう?」

幼友「え! いや…それは…!」

弟「僕が彼女に告白したんです」

男「はい?」


弟「幼馴染ちゃんは、その僕の姿を兄ちゃんと勘違いしたんだと…」

男「あははは」

弟「あははは」

男「そりゃマズイ」


………



幼馴染(周りも見ずに走ってきたけど、自分の家の近所だ……)

幼馴染(やっぱり無意識にも慣れた道を選んじゃうんだな)


幼馴染(……ケーキ、玄関前に落として来ちゃった)

幼馴染(たぶんそれを見つけたら、男は察するんだろうな……ウチに来ちゃうかな…)


幼馴染(どこか、もうちょっと遠くへ…)

幼馴染(……あ、そうだ…久しぶりに)


幼馴染「よいしょ…」ガタッ

幼馴染(空気は…大丈夫っぽい)

幼馴染(エンジン、かかるかな…)


…ズキュキュキュッ

…ズキュキュキュッ

…ズキュ、キュ、キュッ

…ズキュ…キュ……キュ……


幼馴染(バッテリーが…だめかな)


「ハヤク ハヤクッ」
「チョット マッテヨー」
「オサナナジミ ノ イエ、モウスグソコ デス」


幼馴染(いけない、もう来てる…!)

…ズキュ…キュ……キュ……

幼馴染(だめだ…かからない……)

幼馴染(……あっ、そうだ…キックスターター!)

…カッ

ガコンッ、ガコンッ、ガコンッ

幼馴染(今は会いたくない…!)

幼馴染「…かかってよっ!」


ガコンッ!…ブスンッ、トットットットッ…


幼馴染(かかった…!)


男「幼友ちゃん! 早く…!」

幼友「わ、解ってますよ……あっ!」

男「え?」


ブイイイィィィン……


男「お…幼馴染っ! あいつ、ビーノ出しやがった!」

弟「ビーノ?」

男「ほとんど乗ってない、幼馴染のスクーターです……あーあ、逃げられた…」

幼友「幼馴染ちゃんが原付乗ってるなんて、私も知らなかったよ」

男「よくエンジンかかったもんです……やれやれ、車で追いましょう」


幼友「追うって…アテはあるの?」

男「無いです」

弟「幼馴染ちゃんがよく行くところとか」

男「あいつの行動範囲は普段は自転車での距離なので…その向こうはさっぱり見当がつきません」


幼友「電話…は、原付に乗ってる間は出ないよね」

弟「家で待ってるしかないのかな」


男「……でも、俺…行くわ」


幼友(あれ、男さんが素になって…)

男「見つけられないとは思うけど…自分の嫁が勘違いでも辛い想いしてる…」

弟「…兄ちゃん」


男「じっとなんか、してらんねえ──」

ここまで
なんか本当に釣りから離れててすまん


………



男「じゃあ、幼友ちゃんは幼馴染の家にお邪魔して待ってて」

幼友「うん、定期的に電話やメッセージで連絡をとってみますね」


男「弟は? どうする?」

弟「僕は兄ちゃんと行きます。手分けして探す事もあるでしょ」

男「わかった。悪いな、今日は色々と準備があったはずなのに」


幼友「準備?」

弟「三月には高校を卒業して実家に戻るつもりなので、色々と用意をしに戻ってたんです」

幼友「そうだったんだ」

男「さあ、ゆっくりしてたらどんどん遠ざかってしまうかも……幼友ちゃん、何かあったらすぐに教えて」


………



ズキュキュッ
…ブイイィィーーン!


弟「話には聞いてたけど、コペンに乗るのは初めてです」

男「そうだな、親父が去年買ったばかりだから」


弟「兄ちゃんが素の喋り方になるのも、珍しい事です」

男「まあ、あれはただの変な癖だよ。幼馴染とふざけて敬語使ってたら、すっかり慣れちゃっただけだ」

弟「…知ってます」


男「……で、お前にも伝染ったんだよな」

弟「僕はそれこそ兄ちゃんよりもっと小さな頃からだから、完全にこれが地になってますが」


男「弟…」

弟「はい?」

男「あんまり…こんな馬鹿兄貴、見習うなよな」

弟「……兄ちゃん」


ブイイィィィン…


……………
………



幼馴染母「ゆっくりしててね、あとでお茶淹れてくるから」

幼友「お構いなく、お邪魔しまーす」


幼友「…さて、と」

幼友(とりあえずLINE入れとこ…)


幼友(『どこにいますか?』)

幼友(『幼馴染ちゃんの家で待ってます』)

幼友(『直接会ったら全部説明するけど、玄関では男さんじゃなく弟君と話してたんだよ』)


幼友(『勘違いさせちゃって、ごめんね』…っと)


…ピッ


幼友(……でも…)

幼友(全部が勘違いじゃ…ない)

幼友(幼馴染ちゃん…私が勝手に一人でチョコを渡しに行ったのは、本当の事なの)


『私…私はっ…ずっと気持ちを抑えて…!』

『冗談ならやめて下さい! その気になっちゃうじゃ──』


幼友(…期待…した)


『冗談なんかじゃないです。貴女を好きになりました』


幼友(もし、あれが本当に男さんの言葉だったら……私はどう答えてたの──?)


……………
………



…ビイイイィィィン


幼馴染(………)

幼馴染(………)

幼馴染(………)ポロッ


幼馴染(…いけない、前がぼやけちゃう)グスンッ


幼馴染(ここ…どこだろう…)

幼馴染(通った事がある気はするけど…)


幼馴染(あ…ミスドとモスバーガーが並んでる)

幼馴染(やっぱり、見覚えあるな…)


幼馴染(きっと…サーフや軽トラの助手席に乗って)

幼馴染(うとうと居眠りしながら、通った事があるんだ)


幼馴染(サイドシート…男の左側)

幼馴染(……男の…横顔…)

幼馴染(私のものじゃ…無くなっちゃうのかな…)


幼馴染(…やめよう、考えるの)

幼馴染(知らない方へ……何の記憶も無い場所へ)

幼馴染(…ええと…こっち?)

幼馴染(うわ…大きな道、原付で走るのちょっと怖い)


ビイイイィィィン…


幼馴染(…帰り道、解らなくなっちゃうかな)

幼馴染(………)


『冗談なんかじゃないです。貴女を好きになりました──』


幼馴染(どうにでも…なればいいや…)


……………
………



男「くそっ…どこだよ」


弟「兄ちゃん…幼馴染ちゃんは普段、あまり原付には乗らないのでしょう?」

男「…ん? ああ…そうだな」

弟「僕も原付の免許は取ったけど、結局買いもしなかったし乗ってないです」


男「それが…?」

弟「幼馴染ちゃんが家から出て、どっちへ行ったか…たぶん最初の内は大きな交差点で右折はしない気がします」


弟「僕らから逃げようとする幼馴染ちゃんは、出来るだけ停まりたくないはず。原付は大きな交差点では二段階右折が必要でしょう」

男「ああ…なるほど」

弟「それと、本当に大きな国道の交差点とかは左折してるんじゃないかと思います」

男「?」

弟「単純に、複数車線あるところを直進するのは初心者には怖い事です。だから左折に逃げてるんじゃないでしょうか」


男「家からあの方向で出て…大きい交差点は左折…基本的に右折はしなかったとしたら…ちょうど今向かってる方向か」

弟「あくまで予想ですが」

男「いや、その推察に賭けよう。たぶん同じ理屈で高架になったバイパスは避けるはず…」

弟「あのミスドとモスバーガーがある交差点、大きいです」

男「だったら、そこを西だな──」

とりあえずここまで
そういえば2スレ目になってから、一度も釣りしてないな


……………
………


…幼馴染の部屋


幼友(…既読マーク、つかないなぁ)

幼友(今回の事で、二人の関係が変な風になったら…嫌だな)


幼友(…………)


幼友(違うか…そうなったら二人の関係だけじゃない)

幼友(私と幼馴染ちゃんだって、もう友達じゃいられない)

幼友(そんなの絶対、嫌だよ)


幼友(でも…そう思いながらも、私は段々と気持ちをエスカレートさせてた)

幼友(ブレーキの効きが悪くなって、きっと少しずつ前に進んでたよね…)


幼友(………)


幼友(それも…違う…か。効きが悪くなったんじゃない…きっと自分で緩めてたんだ)

幼友(どうやったって男さんが私に靡くわけないのに)

幼友(……最初っから、二人の関係…オサナナジミなだけじゃないって、解ってたはずだよ──)


……………

………




…約一年前


幼友『もう、帰るところだから』

リーマンA『まあまあ、肩がぶつかったのも何かの縁だしさ』

幼友『ぶつかったのはさっき謝ったじゃないですか』


リーマンB『別に怒ってるんじゃないよー。でも、まだ宵の口じゃない。土曜の夜に早く帰るなんて勿体無いでしょ』

リーマンA『そうそう、奢るからさ? 二軒目は僕らと一緒にどう?』

幼友『迎えが来るから、だめなんです』


リーマンB『嘘だぁ、さっきはタクシー使うって言ってたじゃん』

リーマンA『よしっ、じゃあ本当に彼氏が迎えにきたら諦めるよ。嘘だったら罰として僕らに付き合ってくれるよね? ねっ?』

幼友『なんで貴方達から罰を受けなきゃいけないんですか』


リーマンB『いいからいいから、彼氏が来るのは嘘じゃないんでしょ?』

リーマンA『だったら問題ないじゃない、ね?』

幼友『……参ったなぁ…』




男『幼友ちゃん、お待たせしました』


幼友『え?』

リーマンA『え? 何? 本当に彼氏登場?』

男『そういう事です。悪いけど、他を当たって下さい』


リーマンB『うっそだぁ、どうせ通りすがりで格好つけてんでしょ?』

男『幼友ちゃん、俺の名前は?』

幼友(この人…幼馴染ちゃんの……名前は確か…)

幼友『男…さん』

男『ほら、これ俺の免許です。合ってますよね? なので諦めて下さい』


リーマンA『…ちっ、学生ふぜいがオンナ迎えに来るなんて、生意気なんだよ』

リーマンB『そうそう、こんな街中の繁華街は子供の来るところじゃ…』


男『しつけーな、お前ら』ガシッ

リーマンA『いでっ!? いででででっ』ギュウウウウゥッ


男『子供扱いしやがって、酒の回ったお前らに負けると思ってんのか? あぁ? そこの緑道公園の小川に撒き餌させてやろうか?』脇腹ゲシゲシ

リーマンA『ちょ、解った、解りました、いだだだだだ…』


男『おら、行け』ポイッ

リーマンB『てめ…調子に…』

リーマンA『やめとけ、なんかすげえ握力だった……痛ってぇ』


男『幼友ちゃん、行こう』

幼友『う、うん…』


男『急に話をフッてすみません』

幼友『ううん、ありがとうございました』

男『よく本当に俺の名前、覚えてたもんです』

幼友『幼馴染ちゃんからよく聞くから、なんとなく』


男『ところで幼馴染は?』

幼友『あ、あはは……ちょっと遅いけど、今日は幼馴染ちゃんのハタチの誕生日会を兼ねてたから、お酒を…ね……?』



男『あいつが? 酒を飲んだんですか?』

幼友『それでめっきり酔っちゃって…ひと足先にタクシーに乗せて帰したんです』

男『どうりで…迎えの時間になっても電話が繋がらないわけです』

幼友『家の住所は言えてたし、ドライバーさんも女性の方だったから、心配は無いと思うんですけど』


男『……ま、何事も無いならいいです。やれやれ、じゃあ良かったら幼友ちゃんを送りましょうか』

幼友『え、いいんですか?』

男『不安でないなら、どうぞ』


………



幼友『なんか、ごめんなさい。助けてもらった上に送ってもらっちゃって』

男『せっかくコインパーキングまで利用したんだから、無駄にならなかっただけ良かった位です』


幼友『でも、なんだか幼馴染ちゃんに怒られちゃいそうだな』

男『幼馴染に? どうしてです?』

幼友『え? だって二人は付き合ってるんじゃないんですか?』

男『あはは…あいつとはオサナナジミなだけで、残念ながらそういう関係ではないです』


幼友(……残念ながら…か)


幼友『じゃあ、今…男さんはフリーなんですか?』

男『…そこを左ですか?』

幼友『あ、はい。…そしたらすぐにコンビニがあるから、そこで大丈夫です』

男『わかりました』


幼友(話…逸らされちゃったのかな?)




………

……………


男「原付の姿は見えないか?」

弟「うん、今のところ見えません」

男「たぶん、あいつの性格からして30km/hの制限速度はあんまり超えようとしないだろうけどな…」


弟「この辺り、そう車通りは多くないです。初心者の原付なら、走りやすいはず」

男「これで逆方向だったら、何にもならないからな……携帯は?」

弟「今のところ、何も鳴ってないです」


弟「……あっ…」

男「どうした?」

弟「あの自転車の女子高生、スカート短い」


…キィッ


男「………」

弟「………」

男「……おぉ…」

弟「…イエス」


…ズキュッ、ブイイイィィン


男「急ぐぞ…! よく探せ!」

弟「はいっ」


………



弟「……兄ちゃん」

男「うん?」


弟「兄ちゃんは、幼友さんをどう思っているのでしょうか」

男「…それを訊くか」

弟「誰も訊かなかったから、ずっと気付かないふりをしていたのですか」



男「生意気言うな」

弟「言います」


男「……気付いてない、そうじゃないと今の関係は保てない」

弟「幼馴染ちゃんと幼友ちゃんの関係にもヒビが入るから?」

男「まあ…そうかな」


弟「それでも幼友ちゃんが気持ちを抑えられなくなったら? 兄ちゃんはどうするのでしょうか」

男「…何を大事にすべきか…だな」

弟「その時の判断ですか」


男「必要なら、幼馴染と別れる決断もやむを得ないかと思ってたよ」


弟「そうすれば彼女らは仲違いしなくて済むから?」


男「……なんでお前にこんな話をしなきゃいけないんだ」

弟「全員が泣く方が、誰か一人だけが傷つくよりいいと?」


男「………」

弟「兄ちゃん」


男「…本気か?」

弟「本気です」

男「お前が本気なんだったら、それは俺のしがらみとは関係ないだろ」

弟「…兄ちゃん」


…キィッ


男「………」

弟「………」

女子高生「キャッキャッ」

女子高生「アハハハ」


…ブイイイィィン


弟「幼友ちゃんは僕が貰います」

男「……生意気言うな」


…ザクッ…ザクッ


幼馴染「海沿いは寒いな…」ブルッ


幼馴染「男…」

幼馴染(…いつから? 私に隠れて付き合ってた感じじゃなかったけど)

幼馴染(いつから気持ちは、幼友に移ってたの…?)

幼馴染(なんで…正直に言ってくれなかったの)


幼馴染「…馬鹿みたい」クスッ


幼馴染(……携帯…何か入ってたりするかな)

幼馴染(あ…スクーターのトランクにバッグごと入ってるや)


幼馴染(いいか……何が書かれてたって、信じられない)

幼馴染(男が幼友に気持ちを打ち明けてたのは本当だし……私に内緒で幼友が男の家に行ってたのも事実なんだし)


幼馴染(……誰もいない、砂浜)

幼馴染(本当に叫んでみようかな…)


幼馴染「………」スゥ…

幼馴染「男のバカヤローッ!!」


幼馴染「………」…ハァ

幼馴染「…なんだ、これ」ポロッ


幼馴染(ちっともスッキリなんかしない…)ポロポロッ

幼馴染(惨めなだけ…だよ…)…ペタン


幼馴染「うえええぇぇぇん…」ボロボロ…


……………
………


…幼馴染の家


幼友「…あの」

幼馴染母「ごめんなさい、あの娘ったらなかなか帰らないわね」

幼友「えっと…よかったら、台所…借りてもいいですか」

幼馴染母「え? …いいけど、あの娘ったらケーキ焼いた道具や材料、出しっ放しなのよ」

幼友「構わないです」


幼友(…幼馴染ちゃん)

幼友(私、大事なんだ…)


幼友(何を犠牲にしても、失いたくない気持ち…)

幼友(それは、ひとつだけでいいんだよ)


幼友(だから…幼馴染ちゃん、許して──)


……………
………



弟「兄ちゃん、急ぎましょう」

男「なんでこんなに女子高生がよく通るんだ…! 進みゃしない!」ガンッ

弟「しかも例外無くスカートが短い上に風が強いなんて…神様は意地悪です」


男「もうすぐ海沿いに出るな…」

弟「海沿いは寒いでしょうから、通ってないかもしれませんね」

男「…違う方面をあたるか」


弟「ん…? 兄ちゃん、待って…あれ」

男「あ……ビーノだ! 色も同じ!」


ブイイイィィン……キィッ


男「間違いない、ミラーにかけたフルフェイスの癖に花柄で気が抜けるヘルメット、幼馴染のだ」


弟「じゃあ、砂浜に? それともまさか海に入って…」

男「縁起でもない事、言うな! 寒がりなあいつがそんな事…!」


ガチャッ…バタンッ、バタンッ


男「砂浜、行ってみる」

弟「じゃあ僕はスクーターのところで待ちます。違う方から歩いて来たらいけません」

男「ああ、寒かったら車に入っとけ」


弟「…幼馴染ちゃんほど冷えちゃないです。兄ちゃん…早く暖めてあげて下さい」

男「ふん…生意気言うなって」


………



幼馴染「ふぇっ……ヒック…うぅ…」グスッ


幼馴染(昔から…ずっと好きだったのに)

幼馴染(やっと結ばれたと思ってたのに…)


幼馴染(誰がいけなかったの…男? 幼友? 私…なのかな)


『俺は幼馴染が好きです』

『まあ素敵』


『だけど魚釣りも好きです』

『同時に並べる事ではないと思います』


『魚釣りが好きで、なかなか幼馴染と遊べません』

『比率はそちらが上ですか』


『でも幼馴染が好きで、なかなか釣りにも行けないのです』

『なるほど』


『そこで思いつきました』

『察しがつきました』


幼馴染(…思えば、変な告白だったよね)

幼馴染(…私も、ちゃんとした返事なんかしてないし)


幼馴染(ああ…そっか、この砂浜は)

幼馴染(あの日、あの後…最初に投げ釣りをしたところだ)

幼馴染(季節も違うし、着いたのが薄暗い内だったから、雰囲気が違ったんだ…)

幼馴染(あの日…楽しかったな…)


幼馴染(しょうがない…のかな)

幼馴染(でも…)

幼馴染(男が…誰かのものになるなんて…嫌だ)

幼馴染(それでも…幼友に…なら…)


幼馴染(……やっぱり…やだよ…)


幼馴染(…もう一回、叫んでみよう)

幼馴染(スッキリしないのは、大声が足りないからかも)ジャリッ…


幼馴染「………」スゥ…

幼馴染「男の…馬鹿ああぁぁっ!!!」

幼馴染「………」スゥッ…


幼馴染「てえええぇぇぇーーーいっ!!!」


幼馴染「はぁ…はぁ…」



男「…そんな大きな声出さなくても、聞こえてるって」


幼馴染「えっ…!?」

男「よかった、見つけられて…幼馴染、玄関での事は──」


幼馴染「や…やだ、聞きたくないっ!」ダダッ

男「あ、待て…話、聞けよ!」


幼馴染「来るな! 馬鹿! 浮気者っ!」ザクッ、ザクッ

男「待てってば!」ザッ、ザッ

幼馴染「いいからっ! もう、いいから…気持ちはどうやったって変わらないでしょ!? …わっ!」ザクッ…ヨロッ


…ドサッ


幼馴染「い…たたっ…」

男「…なに転んでんだ」フゥ…


…ギュッ


幼馴染「……っ…」


男「話くらい聞けよ、馬鹿」

幼馴染「…うぅ……」


男「こんなに身体、冷たくしやがって…」

幼馴染「やっ…放して! 私、私…聞いたもん! 男が……」


男「あれは俺じゃねえっ!」


幼馴染「…えっ」

男「幼友ちゃんも気付かずに話してたけど…あれは弟だ」

幼馴染「弟…? 幼友も、気付いてなかった…?」


男「幼友ちゃんが俺にチョコを持ってきたのは本当だ……それをたまたま弟が受け取ってたんだ」

幼馴染「……勘違い…私の…」

男「それでも…今まで幼友ちゃんの気持ちを誤魔化し続けた事は、二人ともに謝らなきゃいけないけど」


幼馴染「男…話し方が」

男「お前もだろ」


幼馴染「勘違い…男は…幼友の事が好きなんじゃ…」

男「俺が好きなのはお前だ。ずっと昔から」

幼馴染「男…」ジワッ

男「ずっと…これからも」


幼馴染「男ぉっ…!」ガバッ

男「よしよし…」


幼馴染「う…えええぇぇぇぇん…」

男「全く…」

幼馴染「ごめん、男…ごめん…」


男「…世話のやける奴…………です」


幼馴染「うえええぇぇぇん…」


………



ブイイイィィン…


男「よくうろ覚えで、あの海岸まで行ったもんです」

幼馴染「…行こうと思ったわけではないのですが」

男「じゃあ、やっぱり弟の予想が正しかったわけですか」ヤレヤレ


幼馴染「私のビーノ、弟君に乗って帰ってもらって申し訳ないです」

男「上着は俺の分まで貸しましたし、本人も久しぶりの二輪で嬉しそうでしたので」

幼馴染「ちゃんとついてきているのでしょうか」

男「制限速度が違うのでいちいち離れますが、信号の度に追いついているようです」


幼馴染「……いつからだったでしょう」

男「何がでしょうか」

幼馴染「喋り方…こんな口調が癖になったのは、確か…中学生の頃──?」


『なんか、俺ら一緒にいすぎて冷やかされまくりだなー』

『それが嫌なら、喋り方だけでもよそよそしくしてみる? …なーんて』

『ははっ…面白いかも。解りました、それでいってみましょう』

『なんとなく、これはこれでくすぐったいです』

『けっこう幼馴染のキャラに合っている気がします』

『ご冗談を』


幼馴染「…最初は友達も『なんだそれ』って笑ってたけど、面白半分のまま続けてました」

男「その内、完全に癖になって」

幼馴染「いつの間にか逆にこの口調こそが、私達の特別になったような気がします」

男「…その言い方は若干照れます」


幼馴染「たまに素になったりもしますが、私達はずっとこれでいい……だめでしょうか」

男「ちょっと渋滞してますね」

幼馴染「ちゃんと答えて下さい」


男「……俺は、いいと思います」


幼馴染「男…」

男「……ん?」

幼馴染「………」

男「幼馴染…」スッ…

幼馴染「ん…」


弟「………」ジーーッ


幼馴染「はぅあ」

男「渋滞してるからって、横に並んで見てんじゃねえ!」


コン、コン…

弟「………」パクパク


幼馴染「何か、窓を開けろって言ってるみたいです」

男「なんでしょう…?」


ウイイィィーーン…


弟「ここからは道も解るので、渋滞をすり抜けして帰ります」

男「すり抜けって…気をつけないと」

弟「はい、左側しか抜けないようにします」


幼馴染「ビーノ、よろしくお願いします」

弟「解りました。そっちこそイチャつきすぎて事故らないように気をつけて下さい」

男「生意気言うなっ!」シャーッ


……………
………


…幼馴染の家


幼友(……!!)

幼友(既読マーク、ついた!)

幼友(あ…返信が…)


《ごめんなさい》

《全部、事情は聞きました》

《帰ってから改めて謝ります》


幼友(…よかっ…た……)

幼友(謝るのは…こっちだよ……幼馴染ちゃん…)



…ガチャッ


弟「…失礼します」

幼友「弟君!」


弟「幼馴染ちゃん、見つかりました」

幼友「携帯に連絡あったよ。スクーター、弟君が乗って帰ったんだってね」

弟「はい…寒かった…」

幼友「コタツ、入って入って!」


弟「……でも、それじゃあちょっと締まりません」


幼友「締まらない…?」

弟「はい。これからする話は、コタツでぬくぬくしながらする内容じゃないです」

幼友「……弟君…」

弟「ウチの玄関での話……その続きです」


幼友「弟君、私…そんな慰めは要らないよ」

弟「慰め…ですか」

幼友「もう隠しててもしょうがないよね……私、男さんが好き」

弟「はい」


幼友「私は男さんの代わりなんか欲しくない、そんなの弟君にだって失礼だよ」

弟「代わりだというなら、そうかもしれません」

幼友「確かに弟君は姿も、口調もよく似てて……でも弟君は弟君でしょ?」

弟「はい」


幼友「だから……」

弟「だから、です」


幼友「え?」

弟「…僕にとって兄ちゃんは、大きな人です」


弟「楽しい事をたくさん知ってて、僕の事を誰よりもよく見ててくれる……そんな人です」

幼友「………」

弟「幸せな人生を送ろうと思えば、きっと兄ちゃんの真似をしていればそれなりに満たされる…そんな気がします」

幼友「でも」

弟「それは、嫌です」


幼友「……弟君…」

弟「だから僕は勉強を頑張った。兄ちゃんの事は好きだし、ああなりたいとも思うけど……僕は僕の道を見つけたかった」

幼友「…うん」

弟「だけど、気付けば喋り方も伝染って……やっぱり兄ちゃんの真似をしてる自分がいました」


弟「だけど…もう、この喋り方はやめる。この口調は兄ちゃんと幼馴染ちゃんの関係を形作るものだから、僕は…使わない」

幼友「………」

弟「そして、僕は…兄ちゃんとは違う人を好きになったんだ」


幼友「…気のせいだよ」

弟「気のせいなんかじゃない。言ったでしょ…? ひと目惚れしたって」

幼友「でも…私は」


弟「解ってる、兄ちゃんを好きな事は…今さっきも聞いたし」

幼友「………」

弟「それでも好きでいる事は、許してください」


幼友(幼馴染ちゃんを裏切ろうとした…こんな私を…好き?)

弟「………」

幼友「私には…人に想われる資格なんか…無いよ」

弟「そんな事…」


ガチャッ…

幼馴染「そんな事ないです」


幼友「幼馴染ちゃん…」

幼馴染「弟君が幼友を好きになるのも、幼友が『誰か』を好きでいるのも…他の誰にも止められる事じゃないと思います」



幼友「……なんで」


弟「幼友ちゃん…?」

幼友「なんで、私の事…怒らないの」

幼馴染「怒る理由なんて、無いからです」


幼友「……幼馴染ちゃん」

幼馴染「私は男が好き、でも幼友も好きです」

幼友「私…は……」


幼友「…これ」スッ

幼馴染「?」

幼友「焼いて…みた」

幼馴染「チョコケーキ……幼友…これは…」


幼友「──幼馴染ちゃんに、友チョコだよ」


幼馴染「私…に?」

幼友「私、好きなヒトがいたの」

幼馴染「………」


幼友「でも、それよりも幼馴染ちゃんと友達でいる事の方が…大事だって…気付いたの…」ポロッ

幼馴染「幼…友……」グスッ


幼友「幼馴染ちゃん…!」

幼馴染「幼友っ…!」


ギュッ…


幼友「ごめん…ごめんなさい…」ポロポロ

幼馴染「幼友…ありがとう…」ボロボロ


男「……よかったです」

弟「兄ちゃん…」


………



男「うん、幼馴染の勘違いのせいで潰れたケーキ、美味しいです」

幼馴染「しゃらっぷ」

弟「僕もこのケーキ食べてよかったのかな」

幼友「いいんじゃない? 私も食べてるし」


幼馴染「幼友のチョコケーキは私の物です、男と弟君は食べないで下さい」

幼友「私の本命だからねっ!」

幼馴染「いやーん」キャッ


弟「いいなー」

幼友「弟君には玄関であげたやつがあるでしょ」

弟「…あれは兄ちゃんの」

幼友「違うよ。…ただし作るのに何時間かけてたって、義理チョコだけどね」

弟「そんな義理チョコ、聞いた事ない…です」クスッ


幼馴染「ではでは、幼友の愛のチョコケーキを頂きます」パクッ

幼友「どう!? どうっ!?」

幼馴染「……にっが…」

幼友「えええぇぇぇ…」ガクッ


………



幼友「じゃあ、私…帰るね」

弟「送っていきます!」

幼友「車も無いくせに」


弟「バスできたんでしょ? バス停まで送る…です!」

幼友「うーん…」チラッ

男「迷惑でなければ、そうさせてやって下さい」

幼友「…じゃ、お願いしよっかな」


………



幼友「すっかり暗いねー」

弟「はい」

幼友「………」

弟「………」


幼友「…なんか喋りなよ?」

弟「付き合って下さい」

幼友「色々とばし過ぎだよ」

弟「じゃあ、いつ付き合ってくれる…ですか?」

幼友「なんで予定が確定してるの」



幼友「全く…私のどこが気に入ったのよ」


弟「チョコを渡すだけで真っ赤になるくらい純情なとこ?」

幼友「うっ」

弟「めちゃくちゃ気合い入った手作りチョコを義理と言い張る、ツンデレなとこ?」

幼友「ううっ」

弟「あとは…」

幼友「……あとは?」


弟「おっぱい」

幼友「とーう!」ビシィッ


幼友「…バス停ついたよ」

弟「バス来るまで、一緒に待つ…です」

幼友「だと思った」

弟「………」


幼友「喋り方、急に変えて疲れない?」

弟「…正直、疲れ…ます」

幼友「だと思った」

弟「でも…兄ちゃんとは違うオトコになりたいから」


幼友「憧れのお兄さんから、ライバルに…かな?」

弟「………」


幼友「…いいと思うよ」

弟「本当?」

幼友「まだまだ、オトコを磨かなきゃだけどね」


弟「負ける気は無い…です」

幼友「……だと思った」

弟「ちぇ…そればっかり」


弟「…もうちょっと、傍に寄っていい…ですか」

幼友「だーめ」

弟「………」


幼友「でも…影、見てごらん?」

弟「影?」

幼友「うん、二人の影…寄り添ってるよ?」


弟「…今は、影だけ?」

幼友「そうだね、これから今の喋り方にもっと慣れて…弟君だけの魅力をたくさん見つけて…」

弟「………」

幼友「その時はもっと、自信をもって私を口説いてみたら? …簡単には落ちないけどねっ」

弟「…だと思った」


弟「あ、バス…来ちゃったな」

幼友「はぁ…なんか今日は疲れちゃった」

弟「あの…来月には僕、本当にこっちに帰るから」

幼友「…うん、待っててあげる」

弟「……はい」


…プシューッ

《お待たせしました、◯△行きです…》


幼友「じゃ、ありがとうね?」

弟「幼友ちゃん…!」

幼友「……?」


弟「チョコ…ありがとう」

幼友「……来年は本当に本命チョコ…作らせてみろ、少年っ」クスッ

弟「…ちぇっ」


《…発車します》

プシューッ、ブロロロッ…


弟「……見てろよー!」

弟「絶対、そのおっぱいに顔埋めてやるからなー!」


男「あいつ…バス停で何て事を叫んでるんでしょうか」ヒソヒソ

幼馴染「そっくりです、誰かさんにそっくり」ヒソヒソ

男「馬鹿言うなです」ヒソヒソ


幼馴染「……でも、いいオトコになりそうです」クスッ

男「そりゃ俺の自慢の弟ですから」


幼馴染「幼友、春近し…でしょうか」

男「…それは判りません、でも」

幼馴染「でも…?」


男「…そろそろ、春告魚(メバル)の食いが上向く頃です」


【春の気配編、おわり】


【魚釣りあるある】


幼馴染「ルアー結べました」

男「余った糸ヒゲをカットして下さい」

幼馴染「てーい」チョキン


ルアー「痛っ」ポトッ


男「………」

幼馴染「………」


男「今のは道糸側を切っ」
幼馴染「てーい!」ゴスッ


男「はい…何も見てません…」ガクブル


【魚釣りあるある2】


男「そろそろ上げてみますか…」ヨイショ

幼馴染「手応えはどうでしょう」

男「アタリは出ていませんでしたが……ん? それにしては重い…? しかも引いてるような…」マキマキ…

幼馴染「マグロ期待」

男「却下」


…ザバーッ(←ゴミ)


幼馴染「………」

男「………」


幼馴染「引いていましたか」

男「………」シクシク

幼馴染「引いていましたか」


【魚釣りあるある3】


幼友「男さん、砂虫が細すぎて針付けしにくいよー」

男「はいはい」


幼馴染「男、根掛かりました」

男「はいはい」


幼友「男さーん、ラインがもつれたー」

幼馴染「男、仕掛けの下針がありません」


幼友「男さーん」

幼馴染「おーとーこー」


男「釣りさせろやあああぁぁぁ!」


【魚釣りあるある4】


男「じゃあ、砂虫を500円分」

幼馴染「こないだはよく釣れてたのに、餌が足りなくなって残念でした」

男「やっぱり800円分」


店員「サイズはどうしましょうか」

男「中で(大だと数が少ない)」


… … …


男「半分残った……」シクシク

幼馴染「さあ、海へおかえりー!」ポチャーン


【魚釣りあるある5】


男「見えている魚というのは非常に気になるものですが、まず釣れる事はありません」

幼馴染「ほうほう」

幼友「じゃあ無視して遠投しよ、とーう!」


男(ん…? 岸壁にチヌの影…)

男(…食わないかなー)チョイチョイ


幼友「何してます?」ジトー

男「…どうしても気になるもんです」チョイチョイ


【魚釣りあるある6】


幼友「釣れませんねー」

幼馴染「餌も取られません」

男「そろそろ帰りますか…」ヤレヤレ


幼友「あっ!釣れた!」ピチピチ

男「おお…これから時合か…!」


… … …


幼友「…あの一匹だけでしたねー」

男「帰りますか…」ヤレヤレ


幼馴染「あっ!」ピチピチ


(以下、ループ)


【魚釣りあるある7】


幼友「釣れないなー」

幼馴染「ふぁ……眠い…」

男(…俺も眠いです)ボーッ


幼友「餌、大丈夫かな」

男「釣れない時こそ、そういった細部に気を配るべしです」

幼友「じゃあ替えよ」


男(って、俺のは…)マキマキ

虫「……」ダラーン(←ダメっぽい)

男(…ま、いっか)ポチャーン


【魚釣りあるある8】


男「おらああああぁぁぁぁ!」ドバババッ

幼馴染「おお、でかい」

幼友「タモ、すたんばーい」


男「岸から40cm超のチヌは久しぶりです」

幼友「写真撮ります? はいメジャー」


幼馴染「…39.5cm」

男「…あ?」

幼馴染「いや、サイズ…39.5……」

男「あ?」ニッコリ


幼馴染「よ…40cmちょうど…です……はわ…はわわ…」ガクブル


【魚釣りあるある9】


男(おや、ワームの尻尾が切れています)

男(無論、NOポイ捨て&ポケットIN!)スポッ


…後日


幼馴染(こないだ釣りの時、男がウチに忘れた上着)

幼馴染(返す前に洗濯しておいてあげるとか、女子の鏡です!)フフン

幼馴染(さて…ポケットに何か入って──)ゴソゴソ


…ブニッ


幼馴染「ヒギャアアアアァァァァ!」


【魚釣りあるある10】


幼友「お腹空いたなー」

幼馴染「でも、洗っても洗っても手が魚臭いです。このまま食事するのは嫌です」


男「そんな時の魔法のハンドソープ! 歯磨き粉!(研磨剤入り)」キカカキーッ


幼友「おお!魚臭さゼロ!」

男「ふふん」ニヤリ


幼友「…でも」

幼馴染「歯磨き粉の匂いも食欲が失せます…」

男「はぅあ」



【魚釣りあるある11】


男「くっ」フラッ

男(あと一歩前に出たいな…)

男(あの岩の裏にキャストしたいところです)


男(この水面直下の沈み石、踏めるかな…)ソーーッ


…ツルッ、ドボン

男「………」シューズ グッショリ


男「…もう、いーや」ザブザブ…テーイ!



【魚釣りあるある12】


男「しゃあっ! おらぁっ! ヒット!」ビシッ

男(でもリバーシーバスとしては、普通サイズってところ)

男(さっさと抜き上げて次を──)


女子高生「アー ナンカ ツッテルー!」

女子高生「エー スゴーイ ミテ イコウヨー」


男(──こ の フ ァ イ ト は 長 引 く !)



【魚釣りあるある13】


男「目指せ、防波堤で五目達成っ!」

幼馴染「てーい」
幼友「とーう」


幼馴染「ぎゃー!ハオコゼです!」

幼友「クサフグ…」

幼馴染「ヒギャアアアアァァァァ!海毛虫ー!」

幼友「うわ、ゴンズイ」

幼馴染「本ベラか…」


男「………」

幼馴染&幼友「五 目 達 成」


男「釣りロマンを求めて」幼友「第一回!」幼馴染「釣り大会編です」


男「おはようございます」

幼馴染「今はまだ五時ですこの時期では真っ暗で、まだ起きる時間ではありません」

男「いいえ、もう朝です」


幼馴染「私は眠いです」

男「早くしないと手遅れになります」

幼馴染「どういう事でしょう」

男「まずは幼友ちゃんを拾うのですが、彼女は今日は実家にいるそうなのです」

幼馴染「ほほう」

男「実家はよく知らないので、最寄りの国道の交差点に出てもらう事になっています。三月とはいえ、遅れると凍えてしまいます」


幼馴染「何時に待ち合わせなのでしょう」

男「五時です」

幼馴染「なるほど」


ガチャ…バタンッ


弟「幼馴染ちゃん、おはようございます」

幼馴染「おはようございますそしておやすみなさい」


男「待たせました」

弟「待ってるのは僕じゃないよ、早く行こう」

男「そうですね、幼友ちゃんが冷えきってしまいます」

弟「おっぱいが固まる!」

男「それは一大事、ぽよぽよを拝めなくなります」

弟「No Oppai, No Life」

幼馴染「この馬鹿兄弟」


………



ブロロロロロ…
…ガチャッ、バタンッ!


幼友「遅おーいっ!」

男「すみません、幼馴染がなかなか起きませんでした」

幼馴染「死にたいか」


弟「幼友ちゃん、ちょっと座り直してみて下さい」

幼友「え? こう…?」ポフッ…ポヨヨーン

男&弟「セェーーーフ!」ホッ

幼友「?」


幼友「弟君、久しぶりだねー」

弟「ひ、久しぶり…ですっ」ギクシャク

幼友「まあまあ、落ち着いて。もう完全にこっちに引っ越したの?」

弟「…うん、やっと片付けも終わったところ」

男「作業部屋を失いました…」ガックリ


弟「幼友ちゃん、僕…ずっと幼友ちゃんの事を考えてたよ」

幼友「……弟君…」

弟「だから──」

幼馴染(おお…これは…!)フンスフンス


弟「──再会の抱擁をその胸で」
幼友「とーう」ビシッ



幼友「それで、今回の予定は?」


幼馴染「そういえばさっき『まずは幼友を拾う』と言っていました」

弟「その次に合流する人がいるの? 兄ちゃん」

男「弟は初顔合わせになります」


幼馴染「…と、いう事は」

幼友「渡船の船頭さんだね!」

男「誰も覚えてないような人を引っ張ってこないで下さい」


………


…地元の駅前


男「えーと…」

幼馴染「あ、いました! 幼友、そっちの窓を開けて声を掛けて下さい」

幼友「おーい」


…ガチャッ


少年「お…おはようございます、お世話になります」

男「おはようございます、待たせてすみません」

幼友「幼馴染ちゃんが起きなかったんだって」

幼馴染「貴様ら」


弟「初めましてだね、僕は男兄ちゃんの弟だよ」

少年「初めまして、少年です」


幼馴染「そういえばこの二人は、秀才コンビですね」

少年「そ、そんな事ないです…」テレッ

幼友「かーわいいー! 食べちゃいたいっ」


弟「そ、そんな事ないです…」テレッ

幼友「男さーん、少女ちゃんも合流するんですかー?」

弟「くっ…!」

男(…弟、強くなれよ…)


………


…本土の港


幼友「あっ、あの渡船かなー?」

少年「………」ドキドキ


幼馴染「あれから少年君は少女ちゃんと会ってはいないのでしょうか」

少年「いえ…何回かは」

幼友「おー、やるじゃん! 積極的にいってるんだ?」


男「やはりあの船のようですね、少女ちゃんらしき娘が手を振っています」

幼友「さあ、船を降りる時に手を貸してあげなきゃねっ」



少年「おはよう、少女」

少女「少年、おはよー! みんな久しぶりじゃねぇ!」

幼馴染「おはようございます」


少女「あれ? この冴えない野郎2号は誰なん?」

弟「なんだとこのつるぺたロリ」

少女「ふーんだ、私はまだ子供じゃもん。大人になったら大きくなるんじゃけえねっ」フンス

弟「それはどうかな?」

少女「大丈夫、お母さんスタイルええんよ? 少年…楽しみにしとってね?」ポッ

少年「えっ…!」テレッ


幼馴染「………」フルフルフル…

幼友「もうやめて! 幼馴染ちゃんが死んじゃう!」

まずはここまでー
今回は釣り三昧させるぞ


………



弟「それで兄ちゃん、今日は何を釣るの?」

幼馴染「またしても1泊2日になると聞いています」

幼友「やーん、少年君と少女ちゃん初の外泊ー!?」

男「泊まり先は少女ちゃんの家です。民宿をやっていた時の部屋をお借りします」

少女「お母さんも楽しみにしとったよ」


弟「おおおお幼友ちゃんと外泊ううううぅ」ガクガク

男「男性部屋と女性部屋に分けますが」

弟「兄ちゃんの鬼」

幼友「当然の処置でしょ」


男「釣るのは…色々です。まずはウチの舟を係留している港へ行って、すぐ沖合いの深場でマダイを」

幼馴染「鯛ラバーでしょうか」


男「いいえ、シーズン末期もいいところですが、今日はサビキでいこうと思います」

幼友「鯛をサビキで? イメージに無いなぁ」

男「これがこの時期はサイズを問わなければ、ラバーを使うより数釣れるのです。そこで…」ピラッ


少年「この紙…配点表? 【真鯛ラウンド】30cm未満2pt、30cm以上~45cm未満3pt、以降10cm毎に1pt加算…」

幼友「何のポイント?」

男「せっかくだから二日間勝負をしましょう」

弟「勝負って、そりゃ兄ちゃんが勝つに決まってるよ」

男「そこでチーム分けとハンデ設定です」


男「俺と幼馴染、弟と幼友ちゃん、少年君と少女ちゃんの3チームに分けます」

弟「ハンデは?」

男「少年君チームはポイント2倍、弟チームはノーハンデです」

少女「ポイント2倍デー!」


幼友「ちょ、ずるいし! 少年君チームはともかく、だんぜん私のチーム不利じゃん!」

男「その代わり俺は分け隔て無く全員の世話をしますし、舟釣りの際は船頭も兼ねます」


幼馴染「なんだか私の責任がすごく重くなりそうです…」

男「大丈夫、幼馴染は俺の一番弟子ですので」ニッコリ

幼馴染「任せな」キュピーン

弟(幼馴染ちゃんって操縦簡単そうだなー)


少年「あの…狙ってない魚が釣れた時は?」

男「外道は基本的にお持ち帰り…つまり生簀やクーラーボックスに入る魚はポイント対象とします。…こちらを」ピラッ


少女「うわ、いっぱい書いてあるよ。アイウエオ順…アイナメ20cmまで1ptで以降10cm毎に1pt加算、アナゴは…」

男「およそ釣れる可能性のある魚はピックアップしてあります」


幼友「暇ですねー男さん」

男「遊びにかける手間は惜しまねえ!」

少女「さっすがー」

幼馴染「少年君と弟君は、見習わないように」


男「ひとつの釣り毎に勝敗をつけ、勝利数の多かったチームの勝ちという事で」

弟「賞品は?」

幼馴染「なんとティファール鍋7点セット!」

幼友「それ自分が欲しいだけでしょ」


男「まあ、賞品なんてオマケ程度のものです……優勝チームが最下位チームに何か命令できる位でいいでしょう」

少女「そういうのが一番怖いと思うんじゃけど…」


弟「つまり僕達が最下位になって、優勝した兄ちゃん達が『チームの相方とキスをしろ』と命令するんですね、解ります」

男「もう一度作業部屋をよこせって言ってやるわ」

弟「そして僕はやむをえず幼友ちゃんの部屋に……それも悪くないな」

少年(この人、前向きだなー)


幼友「もうすぐ港だねー」

幼馴染「なんだか本当に釣りをするのは久しぶりな気がします」

男「そういえばそうです」

弟「僕にいたっては一緒にするのは初めてだよ」


幼友「…ところで、サーフに無理やり6人乗るために弟君は荷室にいるわけだけど」

男「はい、しっかり毛布を被って隠れておいて下さい」

幼馴染「そういえば少年君は、警察官の息子じゃ……」

男&弟「はぅあ」ビクゥッ

少年「僕は何も見てません、知りません」


……………
………



男「みんな、ライフジャケットは着用できましたか」

少女「はーい」

少年「大丈夫です」


弟「に…兄ちゃん、幼友ちゃんが強烈な事になってる…」ピクピク

男「名物アンミラです」

幼友「勝手に名物にすんな」


幼馴染「………」フルフルフル…

男「いかん、幼馴染がまた死にかけているっ!」



幼友「海の上でもだいぶ寒くなくなったねー」ポヨンポヨン

弟「あい」ポーッ

男「なにも鼻血を吹く前からティッシュ詰めなくても」

弟「兄ちゃんみらいに刺激慣れしてないんらよ、僕も少年君も」


少女「えっ、少年もドキドキしとるん!?」

幼友「ほほう」ニヤリ

少年「そ、そんな事はないですっ」アセッ

幼友「とーう?」ムギュ

弟「更に強調きたーっ!?」ムハーッ


少年「……っ…」チラッ

少女「今、少年チラ見したー!」ポカポカ

少年「し、してないし!」


男「…と、アホな事をしてる内にポイント到着です」

幼馴染「遂に釣り開始、腕が鳴ります」


男「では竿を…各チーム1本ずつどうぞ」

弟「1本ずつなの?」

幼友「ハッ…各チーム共男女ペア…! つまり男性は自身の竿を──」
幼馴染「言わせねーよ?」


男「この釣りは小さな舟でたくさんの竿を出すには向きません。実際、三本で限界でしょう」

少女「じゃあ、二人で一本の竿を使うん?」

男「はい、交代で使えばいいです。それと慣れない内は仕掛けの扱いを手伝う相方が必須だと思います」

幼馴染「そんなに扱いにくい仕掛けなのでしょうか」

男「では、こちらをどうぞ」ヒョイ


弟「チョクリ…?」

幼友「えっ! 全長15m!?」

幼馴染「男、これは無理です。竿の長さは3mもありません」

男「チョクリに限らず鯛サビキはそんなものです。竿の長さを超える分は、仕掛けを直接手で操るしかありません」


少女「だから相方が要るんじゃね」

少年「じゃあ、最初は少女がやってみなよ」

少女「えっ…ううん、少年がしたらええよっ」

少年「でも、少女が手を針で刺したりしたら…」

少女「もう、少年ったら…心配症なんじゃから…」モジモジ


弟「………」チッ


男「一人が竿を持って、相方が仕掛けのオモリを持って…」

弟「おっけーだよ」

少年「大丈夫です」


男「では、ラウンド1…真鯛勝負スタート!」


幼馴染「てーい!」

幼友「とーう!」

少女「たーぁ!」


弟「…掛け声あげた方は竿持ってるだけだよね」

男「まあまあ」


幼馴染「どのように動かせばいいのでしょう」

幼友「いやーん、聞きようによってはせくしぃ」

男「今日は少年君達もいますので、わきまえましょう」


弟「底に着いたみたいだね」

男「すかさず糸フケをとって下さい」

幼友「くるくるーっとね」マキマキ


男「その後、ゆっくりと持ち上げていきます。上げられる限界まで、数秒かけてジワーッと」

幼馴染「けっこう重いです」

少女「これはちょっとやってたら腕が疲れそうじゃね」

男「そういう面でも相方がいた方が有利です。独りで臨む人のために自動のシャクリ装置もあるほどです」


男「限界まで持ち上げたら同じペースで降ろしていきます。深さの変化に注意して下さい」

幼友「底に着かない…って事は、深くなってる?」

男「鯛ラバーをやる時と同じで舟はエンジンを止めて流していますので」


幼馴染「底に着くまで落とせばいいのでしょうか」

男「はい、逆に浅くなった時は余分な糸を巻き取って下さい」


少女「よいしょ……っと」フワーッ

幼友「アタリませんなー」

男「アタリがあった時はアワセず、向こう掛かりを待って下さい」


幼友「…ん? ゴリゴリする…?」

男「おっ、竿先にもアタリが出ています……もう少し、絞り込まれたら…」


…グググッ!


男「オッケーです! 大事に巻いていきましょう!」

幼友「へっへーん、皆さん悪いねー!」クルクル

幼馴染「でも軽そうです」


弟「あれ? 引きが止んだ……逃げた?」

男「あー、このパターンは……」

幼友「なんかすごく経験がある気が」

幼馴染「確かこの後、エグかったような」


男「仕掛けまで上がってきました。弟、出番です」

弟「出番?」

男「舟の縁にマグネットのシートを貼り付けてありますので、仕掛けの針を順番にくっつけていって下さい」

少年「なるほど…長いから」

少女「このシート、なんじゃろうって思っとったよ」


幼友「糸を手で引き上げればいいんだね」

弟「1本…2本…3本……これ、でっかいマダイとファイトしてる時もするの?」

男「します。ただしよほどのナイスサイズなら仕掛けロスト上等です」

幼馴染「見えてきました、赤いです」

幼友「 予 想 通 り 」


弟「何これ、やる気もなく浮いてきたんだけど」

男「カサゴです。動かないのでそのまま下アゴ掴んで持ち上げて下さい」

弟「了解ー、でもなんで動かないんだろ」ギュッ


ブニッ…


弟「へうおあぇおぁあああぁぁあ!?」ガクブル

幼馴染「深場のカサゴは」ププッ

幼友「口から内臓出てんだよねー」プププッ


男「はい、幼友ちゃんチーム。カサゴ20センチ強で1ポイントです」


少女「せっかくじゃから、それぞれのチーム名決めん?」

男「ほほう、少女ちゃんチームは?」


少女「少年、どうしよ?」

少年「うん、少女が決めたらいいよ」ニコッ

少女「え…少年の好きにしたらええのに…」モジモジ


弟「…兄ちゃん、サクッといこう」

男「荒んでるな、弟」


幼馴染「では各チーム漢字二文字ずつで」

弟「じゃあ僕と幼友ちゃんは◯◯チーム(>>400)」

少年「僕と少女は◯◯チームにします(>>401)」

男「では俺と幼馴染は◯◯チームとしましょうか(>>402)」


各チーム名、漢字二文字で
あまりにもそぐわない名前の場合は再安価します

ごめん、漢字二文字はあまりに難しいし面白味がないかも
長すぎない程度で自由とする

安価スライド
幼友チーム>>402
少女チーム>>403
幼馴染チーム>>404

kskてーい

桜桃


幼友「チーム桜桃? えらく綺麗なネーミングにしたね、時期的にはピッタリかな」

弟「でしょ」

男(たぶん童貞と桃パイのイメージじゃないかと思いますが)ププッ

幼友「何、男さん?」


弟「それにしても少年君『青い果実』とは随分と意味深なネーミングだね」

少年「最近読んだ小説で、僕達くらいの歳の男女をそう比喩していたので…」

幼友「ふふーん、じゃあ次第に熟しちゃうんだ? このこのっ」ツンツン

少女「あぅ……まだまだじゃもんっ」テレテレ

男「ええのぅ…」ホゥ


幼馴染「『壁同好会』……男、この海の真ん中のどこに壁があるのかご説明頂けないでしょうか」フルフル…

男「…幼馴染、壁とは目に見えるものばかりではありません。釣りとは己の記録という高い壁に挑み続ける行為です」

幼馴染「………」


男「生き物を相手にして己を高める…その糧とした命の重みは、決して忘れてはなりません」

幼馴染「…ああ」


男「俺は越えてゆく壁には彼等の生きた証が刻んでいるつもりです。……それに」

幼馴染「男…ごめんなさい、私が早とちりをしていたようで──」

男「──俺はこの『壁』も好きです」ポフポフ、ペターン


幼馴染「てえええぇぇぇぇーーーいっ!!!」ドッギャアアアァァン!

男「へぶぁっ!!!」メメタァ!


幼馴染「こっちもカサゴが釣れました」

幼友「なにをーっ!?」


少女「私のは…何これ?」ピチピチ

少年「あ、見た事ある…確かアイナメじゃなかったかな」

弟「小学生が相舐めだと」

幼馴染「弟君、本当に男と同じ事を言います」


男「これで現段階では横一線です」

少女「漁師の娘、ナメたらいけんよっ!」

幼友「へへーん、アイナメ知らない癖にー! 負けないかんねっ」

幼馴染「私は男の一番弟子ですので」フフン


幼馴染「はぅあ…あああアタッてますよよよ…アワセてはいけませんいけません」ドキドキ

幼友「おおっと、こっちもゴツゴツしてますよー」

少女「…あれ、まさか私のもアタッとる?」

男「まさか、マダイはそんなに甘く──」


──ガツン!ガッ、ガツンッ!


三人「きたーーーっ!」ヒャッホーゥ

男「…うそーん」


弟「少年君、仕掛で手を刺さないようにね!」

少年「は、はい…ええと1本、2本…」

幼友「おおっと、まだ暴れるかっ!」ビチビチッ

弟「ぎゃーーーっ!?」プスッ


男「信じられませんが、どうやら三組とも3ptクラスのようです」


マダイラウンド
現在ポイント

壁同好会…4pt
チーム桜桃…4pt
青い果実…4pt

マダイラウンドは残り5回のヒットで終了。

レス秒数、一の位
0・3・6…壁好にヒット
1・4・7…桜桃にヒット
2・5・8…青果にヒット
9…その時の最下位チームがヒット(複数組が同点最下位の場合は同時ヒット)

レス秒数、一の位
0・5…1pt
2・6…2pt
3・7…3pt
4・8…4pt
5・9…5pt

ヒットするチーム>>420
獲得ポイント>>421

30分以上間が開けば、同じ方の連続安価踏みもOKです。

とーう

てーい

ごめん、ミスがあった
獲得ポイントの秒数表記は

レス秒数、一の位
0・5…1pt
1・6…2pt
2・7…3pt
3・8…4pt
4・9…5pt

が正解です

ヒットするチーム>>420
獲得ポイント>>421

30分以上間が開けば、同じ方の連続安価踏みもOKです。

ああ、コピーして後半消し忘れたorz
ダメダメだ…>>422の後半は気にしないで下さい


幼馴染「もう一丁、てーい!」ガツンッ!

幼友「何…だと…」

男「シーズン逃し気味とは思えないヒット率です」


弟「さすが兄ちゃんの一番弟子だけあるな……」

幼友「弟君、交代する?」

弟「うん、でも針に気をつけて。怖かったら代わるから」

幼友「お、そういう女性への気遣いも兄ちゃん譲りなんだね」

弟「お、おうよっ」アセッ


男「壁、2ptゲットー」

幼馴染「壁って言うな」ジトー


マダイラウンド
現在ポイント

壁同好会…6pt
チーム桜桃…4pt
青い果実…4pt

マダイラウンドは残り4回のヒットで終了。

レス秒数、一の位
0・3・6…壁好にヒット
1・4・7…桜桃にヒット
2・5・8…青果にヒット
9…その時の最下位チームがヒット(複数組が同点最下位の場合は同時ヒット)

レス秒数、一の位
0・5…1pt
1・6…2pt
2・7…3pt
3・8…4pt
4・9…5pt

ヒットするチーム>>427
獲得ポイント>>428

30分以上間が開けば、同じ方の連続安価踏みもOKです。

てーい!

とーう


幼馴染「──我、釣り神が降臨す」キュピーン…

幼友「えっ、嘘っ!?」

少女「そんなわけないじゃろ」


幼馴染「フッ…」ヒュッ

──ガツンッ!ゴゴゴンッ…!


少年「すごい…今度はさっきより引いてる!」

弟「兄ちゃん、これ何か仕掛に秘密ない?」

男「失礼な、みんな全く同じです」


幼馴染「笑止……私が本気を出せばこうなるのは当然の事です。それより、男──」

男「はい?」

幼馴染「──お、重…い…です…」プルプル


男「こりゃまずまずデカい、50センチは超えてるな……という事は、4ptです」

幼友「納得いかーん!」

幼馴染「てえええぇぇ……ぃ…」ヘロヘロ

弟「タモすたんばーい」

バシャッ、ビチビチッ!


少女「少年、交代しようっ! 負けとれんよ!」フンスフンス

少年「うん、がんばるよ」


幼友「弟ー、さっさと釣れーぃ!」ポヨーン

弟「お、おうっ」


男「忘れかけていましたが、そういえば青い果実チームには得点×2倍というハンデが設定されていました」

少年「いいんでしょうか」

幼友「ま、今後の展開次第じゃない?」


マダイラウンド
現在ポイント

壁同好会…10pt
チーム桜桃…4pt
青い果実…4pt(8pt)

マダイラウンドは残り3回のヒットで終了。

レス秒数、一の位
0・3・6…壁好にヒット
1・4・7…桜桃にヒット
2・5・8…青果にヒット
9…その時の最下位チームがヒット(複数組が同点最下位の場合は同時ヒット)

レス秒数、一の位
0・5…1pt
1・6…2pt
2・7…3pt
3・8…4pt
4・9…5pt

ヒットするチーム>>435
獲得ポイント>>436

30分以上間が開けば、同じ方の連続安価踏みもOKです。

ksk

壁無双過ぎるww


幼友「いい加減、こっちにもアタッてよねー」

弟「がんばってまーす」

少女「少年、どう?」

少年「手応え無しだよ」

男「よーし、じゃあ一度舟を移動しますので、みんな仕掛を上げて下さい」


幼馴染「フッ……そう急くな、船頭」キュピーン…

男「船頭て」


幼馴染「仕掛に秘密などない……ではなぜマダイは間違う事無く私の仕掛を選ぶのか──」

幼友「何か語り出した」

幼馴染「──否、奴らは選んでさえいない。そう…導かれているのです」ゴンゴンッ…

弟「嘘っ!?」


幼馴染「……神の見えざる手によって」ガツンッ!ゴゴゴンッ…!


幼馴染「でも今度は軽いです」マキマキ

男「キャラ変わりすぎ」

幼馴染「こんなに連続で自分ばかり釣るとは思っていなかってので、リアクションに困っているだけです」


幼友「へー、釣らない私達が悪い…と?」

男「まあまあ、こういう日はあるものです。今度は2ptサイズ、すごいすごい」ヨシヨシ


幼友「すごいわー、壁すごいわー」

少年「壁って釣り上手いんですね」

少女「壁なのにねー」

弟「むしろ、すごい壁だな」


幼馴染「……なぜでしょう、胸にブッ刺さります」フルフル

男「えっ、壁に?」

幼馴染「てーい」


マダイラウンド
現在ポイント

壁同好会…12pt
チーム桜桃…4pt
青い果実…4pt(8pt)

マダイラウンドは残り2回のヒットで終了。

レス秒数、一の位
0・3・6…壁好にヒット
1・4・7…桜桃にヒット
2・5・8…青果にヒット
9…その時の最下位チームがヒット(複数組が同点最下位の場合は同時ヒット)

レス秒数、一の位
0・5…1pt
1・6…2pt
2・7…3pt
3・8…4pt
4・9…5pt

ヒットするチーム>>448
獲得ポイント>>449

30分以上間が開けば、同じ方の連続安価踏みもOKです。

壁が強すぎるがそろそろたゆんたゆんに

とーう


少年「…あ、あれっ?」ゴツゴツンッ

少女「少年、アタッとるよ!」

男「アワセてはいけません、勝手に重みがかかるのを待つように…!」


──グググッ!


少年「うわ…重いっ!」

弟「大事に、兄ちゃん達の独走を許したくはないもんなー」

幼友「見えてきたね、タモすたんばーい」シャキーン


男「おお、まずまず…3ptサイズでしょうか」

少女「あとちょっと、がんばって少年!」

幼友「見事釣り上げたら少女ちゃんのパンツの色発表(>>451)」ボソッ

少年「逃がしてたまるかあああぁぁぁぁっ!!!」

ぴんくのしまぱん


幼友「さて…と、マダイもゲットしたし」

少女「あぅ…でもっ」チラッ

幼馴染「はい、男と弟君は耳ふさいで下さい」

男&弟「何イイィィィッ!?」


少年「あ、あの…でも無理に言わなくても…」モジモジ

幼友「どの口が言う」

少女「…え、えと……ピンク──」

少年「」ブッ

少女「──の、縞々…っ…」

少年「」ブシーッ

幼馴染「少年君、鼻血鼻血」


弟「」ブシーッ

男「おい」


マダイラウンド
現在ポイント

壁同好会…12pt
チーム桜桃…4pt
青い果実…7pt(14pt?)

マダイラウンドは残り1回のヒットで終了。

レス秒数、一の位
0・3・6…壁好にヒット
1・4・7…桜桃にヒット
2・5・8…青果にヒット
9…その時の最下位チームがヒット(複数組が同点最下位の場合は同時ヒット)

レス秒数、一の位
0・5…1pt
1・6…2pt
2・7…3pt
3・8…4pt
4・9…5pt

ヒットするチーム>>455
獲得ポイント>>456

30分以上間が開けば、同じ方の連続安価踏みもOKです。

そろそろお魚にも桃の美味しさがわかる頃(意味深

おっぱいは正義!


幼友「さて…男さんは別として、これでまだ釣ってないのは…」

弟「うっ」

幼馴染「まあまあ、そういう日もあります」フフン

男「自分が好調だったから余裕しゃくしゃくですか」


少年「マダイって、やっぱり引きがすごいですね」

少女「アタリは重いのに繊細じゃけどねー、ゴツゴツッときて…」

弟「ん?」ゴツゴツッ

幼友「その後、ググッ…と重くなって」

弟「んん…?」ググッ…

幼馴染「ガツンときます」

男「さあ、残念ですがそろそろマダイは終わりにしましょう──」


──ガツンッ!


弟「待って! きたっ!?」ゴッ!ゴゴゴンッ!

幼友「うわ、なんてタイミング!」

幼馴染「弟君、頑張って下さい。せっかくなら全員釣りましょう」

少年「けっこう大きそうだよ…!」


弟「わわ…ラインが逃げるっ!」

幼友「情けない声出さない! とーうっ!」

弟「でも…重い…っ!」


男「弟よ──」

幼馴染「男…?」

男「──無事釣り上げたら、幼友ちゃんがナニかしてくれるはずだ」


弟「ッッッツェアアアーーイ!!!」

幼友「その掛け声はどうかと思うな」


男「幼友ちゃん、針に気をつけて。少年君、タモを使ってあげて下さい」

少年「はいっ」シャキーン

弟「うわわわわ…僕がこんなでかいの釣っちゃった…!」ビチビチッ

男「50センチ強、まだまだちょっと大きめサイズってところです…が、上出来と思っていいでしょう。でかした、弟」

幼馴染「さすが男の弟です。私が釣ったのより大きい気がします」


幼友「さて…と」

弟「えっ、まじで何かしてくれるの」ドキドキ

幼友「え? あれは男さんが勝手に言っただけでしょ?」

弟「だ、だよねー」ガクッ


幼友「なーんちゃって! 後ろからハグしちゃろうっ!」ギュウッ

弟「」ブシーッ

少女「うわ、また鼻血噴いたっ」

弟「背中があぁ…背中だけが桃源郷に旅立ったあああぁぁぁ…うへへへ」ドクドク…ガクッ


マダイラウンド終了

【Result】

壁同好会…12pt
チーム桜桃…8pt
青い果実…7pt(14pt?)

(ハンデ適用なし)
一位…壁同好会
二位…チーム桜桃
三位…青い果実

(ハンデ適用)
一位…壁同好会
二位…青い果実
三位…チーム桜桃


少年「ハンデ適用で順位が入れ替わっちゃうなんて…やっぱり悪い気がします」

少女「貰えるもんは貰っとけばええよっ」

男「うん、決めた事ですのでハンデは適用していきましょう」


弟「うーん…じゃあ最下位か…」

幼友「くよくよすんなっ、次で巻き返しちゃおう!」

幼馴染「今回の私は神がかっていました。次もかくありたいものです」

男「それこそ神のみぞ知る事です」


幼友「それで、次はどうするの?」


男「次はもう少女ちゃんの家がある島に渡って、防波堤からウキ釣りで勝負したいと思います」

幼馴染「ほほう…という事は、今度は各自一本ずつ竿を出すのでしょうか」

男「そういう事になります」


幼友「ちなみにエサは?」

男「普通に虫エサですが」

幼馴染「やはり…」

幼友「うへえ…」

少女「私は平気、ウチが民宿やっとった時は釣りエサも置いとったからね」


弟「よーし、目指せ竿頭だね」

男「ふん、甘いわ小童」


………


…移動中


ブロロロロロロ…

幼馴染「すっかり暖かくなって、海風が気持ちよすぎです」

少女「最近お父さんの船にもあんまり乗っとらんけん、楽しいなー」

幼友「少女ちゃん、あんまり乗り出してたら落ちるよっ」タユンタユン


少女「あっ、ボラが跳ねた」キャッキャッ

幼馴染「引き波からは小魚も飛んで逃げています」

幼友「キラキラして綺麗だねー」


弟「うーむ、たゆんたゆんするかどうかは別としても」

男「はしゃぐ女の子達の姿はいいものです」

少年「………」ホクホク

>>461
ハンデ適応なら青い果実が一位では?


………


…少女の住む島


男「さてさて、およそ準備はできました」

幼馴染「今度の対象魚はなんでしょう」

男「いろいろです。そう大物は釣れないと思いますので、ほとんどの魚はクーラーボックスに入れる物である限り1ptとしたいと思います」

幼友「数釣り勝負って事ね」


弟「ほとんど…って事は、中には2pt以上の魚もいるって事?」

男「良型のアコウなど、釣れる可能性がある中にも他よりはワンランク上とカウントすべき魚はいるかもしれません」


少女「仕掛の針は二本付いとるよ」

少年「ダブルヒットだったらその分ポイントって事なんですね」

>>465 ホントだ、失礼!

以下に修正です

マダイラウンド終了

【Result】

壁同好会…12pt
チーム桜桃…8pt
青い果実…7pt→14pt

一位…青い果実
二位…壁同好会
三位…チーム桜桃


男「ではエサ付けをして下さい」

幼馴染「ひいいぃぃぃ」ビクビク
幼友「ああああぁぁぁ」ゾワゾワ

弟「うへええぇぇぇ」コワゴワ

男「お前もか」


少女「怖がらんでええのに」ヒョイ

少年「難しいな…」チマチマ


男「では構えて。第二回戦、ウキ釣り五目ラウンド…はじめっ!」


幼馴染「てーい」
幼友「とーう」
少女「たーぁ」


弟「チェストォォオ!!」

幼友「全部再現しなくていいから」


少年「あ…ウキが!?」

男「少年君、アワセて下さい!」

少年「それっ」ピシィッ!

弟「何ぃっ!?」

少女「少年、かっこいいっ!」


男「しかもちょっと大きそうです。大事に、でも根魚の可能性もあるので速やかに抜いて下さい」

少年「うわ、なんだこれ!?」バシャバシャッ

幼馴染「大きなネズミゴチでしょうか」

男「ほほう…ウキ釣りに食いついてくるとは珍しい。これは小ぶりですが、マゴチです。歯が鋭いので気をつけて、ハリスが切れなきゃいいけど…」


男「念のためタモを入れます……もうちょい、もうちょい…オッケー! 入りました」ビチビチッ

少年「いきなり珍しいの釣っちゃったんですね」


幼友「30センチくらい?」

男「もうちょっとあるかな…マゴチとしては確かに小ぶりですが、これは3ptのレアフィッシュと呼んでいいでしょう」

少女「わーい! 少年すごーい!」ギュッ

少年「はぅあ」ズキューン

弟「ぐぬぬ…」


幼友「次こーい! とーう!」

幼馴染「てーい!」


ウキ釣り五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…0pt
チーム桜桃…0pt
青い果実…3pt(6pt)

今ラウンドは残り14回のヒットで終了。

ヒットするキャラ安価(レス秒数、一の位)
0・6…男
1・7…弟
2…少年
3・8…幼馴染
4・9…幼友
5…少女

獲得pt安価(レス秒数、一の位)
0…3pt(レア魚)
1・9…2pt(ダブルヒット)
2~8…1pt(シングルヒット)

ヒットするキャラ>>477
獲得ポイント>>478

30分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOK。
今ラウンド残りヒット回数8回の時点で一旦納竿、宿泊シーンを挟んで翌朝へ続きます。

ててーい

とーう


幼友「あっ……とーうっ!」ビシィッ!

男「さすが、二番弟子」

幼馴染「ぐぬぬ」

弟「しかもまたけっこう引いてない?」


幼友「この下に下に潜る感じ…ロックフィッシュだね」グググッ

少女「かっこいい…」

幼馴染「違ったらお笑いです」

男「いや、その通りっぽい。腕を上げたものです」ウムウム

幼馴染「……むっ」


弟「見えてきたよー、カサゴかな…?」

幼友「チッチッ」フフン

少年「形は似てるけど、色が違いますね」


幼友「これは──」

幼馴染「アコウ、正しくはキジハタです。確かにロックフィッシュ、身近ですが比較的希少な高級魚と言えます」

少年「かっこいい…」

幼友「……むっ」


男「はい、キャッチ。まずまずの型、これも文句無しの3ptです」

少女「なんかレア魚ばっかりじゃね、本当にレアなん?」

男「そのはずなんですが…」


ウキ釣り五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…0pt
チーム桜桃…3pt
青い果実…3pt(6pt)

今ラウンドは残り13回のヒットで終了(残り8回時点で一旦納竿、宿泊シーンへ)

ヒットするキャラ安価(レス秒数、一の位)
0・6…男
1・7…弟
2…少年
3・8…幼馴染
4・9…幼友
5…少女

獲得pt安価(レス秒数、一の位)
0…3pt(レア魚)
1・9…2pt(ダブルヒット)
2~8…1pt(シングルヒット)

ヒットするキャラ>>484
獲得ポイント>>485

30分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOK。

チェストー

レアとはなんだったのか


幼友「もう一丁、とーうっ」ビシィッ!タユン…

幼馴染「………」チッ

弟「今度もなかなか引いてるっぽい」


幼友「ん、でも上がってくるの早いや…なんだろ?」

少女「あ! ダブルだ!」

男「魚は普通にカサゴとキュウセンベラですが、お見事です」

弟「さすがMyワイフ」

幼友「幼馴染ちゃん、手が離せないから代わりによろしく」

幼馴染「代理とーう!」ベシッ


男「桜桃2pt追加。そろそろ頑張りましょう、壁馴染」

壁「…名前まで変えないで下さい」


ウキ釣り五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…0pt
チーム桜桃…5pt
青い果実…3pt(6pt)

今ラウンドは残り12回のヒットで終了(残り8回時点で一旦納竿、宿泊シーンへ)

ヒットするキャラ安価(レス秒数、一の位)
0・6…男
1・7…弟
2…少年
3・8…幼馴染
4・9…幼友
5…少女

獲得pt安価(レス秒数、一の位)
0…3pt(レア魚)
1・9…2pt(ダブルヒット)
2~8…1pt(シングルヒット)

ヒットするキャラ>>488
獲得ポイント>>489

30分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOK。

俺が幼に希望を…

ポイントはまかせろー
バリバリ


幼馴染「待ちに待った、てーいっ!」ピシッ!

幼友「うわ、ヤバイ!?」


…パチャッ、ピョーン
ピチピチ…


弟「…アジだね」

少女「うん、アジ」

幼友「マメアジと呼ぶに相応しいサイズ」ププッ

幼馴染「………」フルフルフル…


男「ま、クーラーボックスには入れますので、1ptはつきます。次いきましょう、豆馴染」

豆壁「貴様……」ピキピキ


ウキ釣り五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…1pt
チーム桜桃…5pt
青い果実…3pt(6pt)

今ラウンドは残り11回のヒットで終了(残り8回時点で一旦納竿、宿泊シーンへ)

ヒットするキャラ安価(レス秒数、一の位)
0・6…男
1・7…弟
2…少年
3・8…幼馴染
4・9…幼友
5…少女

獲得pt安価(レス秒数、一の位)
0…3pt(レア魚)
1・9…2pt(ダブルヒット)
2~8…1pt(シングルヒット)

ヒットするキャラ>>493
獲得ポイント>>494

30分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOK。

今度こそ幼に希望を…

痛恨のバラし


幼馴染「フッ…」

幼友「おっ? まさか」

幼馴染「釣り神はやはり私に微笑むようですっ!」ピシィッ!

弟「おおぉぉっ! また幼馴染ちゃんが爆釣タイムに…!?」


…ピョーン、ピチピチッ


男「うん、マメアジ」

幼友「……ふっ…」
幼馴染「笑えよ、心ゆくまで」フルフルフル…


男「さあ、いい加減には俺も釣らないといけません」

豆壁豆「アジ釣って下さい、アジ」


ウキ釣り五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…2pt
チーム桜桃…5pt
青い果実…3pt(6pt)

今ラウンドは残り10回のヒットで終了(残り8回時点で一旦納竿、宿泊シーンへ)

ヒットするキャラ安価(レス秒数、一の位)
0・6…男
1・7…弟
2…少年
3・8…幼馴染
4・9…幼友
5…少女

獲得pt安価(レス秒数、一の位)
0…3pt(レア魚)
1・9…2pt(ダブルヒット)
2~8…1pt(シングルヒット)

ヒットするキャラ>>500
獲得ポイント>>501

とーう!

「ちっちゃい」とか「平たい」って意味の言葉がこんなに似合うキャラはいないww


男「そう言ってたら、このとーりっ!」ビシィッ!

弟「おお、ついに兄ちゃんヒット」

少女「うわわ、これでこの釣りヒット無しは私と弟さんだけ…!」

幼馴染「アジ! アジ期待です!」


パシャッ

幼友「あ、本当にアジ…」


幼馴染「やりました、これでもう人を悪くは──」

バシャッ!

少年「──と、手の平サイズのマダイのダブルですね」


豆壁豆「男のばかぁっ! あっちいけっ!」シクシクシク…

男「すまん」


ウキ釣り五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…4pt
チーム桜桃…5pt
青い果実…3pt(6pt)

今ラウンドは残り9回のヒットで終了(残り8回時点で一旦納竿、宿泊シーンへ)

ヒットするキャラ安価(レス秒数、一の位)
0・6…男
1・7…弟
2…少年
3・8…幼馴染
4・9…幼友
5…少女

獲得pt安価(レス秒数、一の位)
0…3pt(レア魚)
1・9…2pt(ダブルヒット)
2~8…1pt(シングルヒット)

ヒットするキャラ>>505
獲得ポイント>>506

チェスト~

あい

ごめん、またちょい間があきます


弟「僕、いつ釣れるんだろ」フワワ…

幼友「気を抜いてる時に限ってウキが消えるんだから」

弟「そんなもんかなー、ウキなら相変わらず──」

フゥッ…

弟「──無いっ!」ピシィッ

男「お、少しアワセが遅いけどノリました」

弟「やった! マゴチかな、アコウかな…」


ピチョーン、ピチピチ…


幼友「…ハゼだね」

少女「うん、ハゼ」

弟「ハゼって、激レア?」

幼馴染「むしろドがつくレベルの定番です」

幼友「なんだろうね? 美味しい魚だし、それを狙って数釣りしてるならいいんだけど」

男「そうでない時は、どうしても『なんだハゼか…』という感覚になります」


男「お腹は何色でしょうか」

弟「光にあてると青っぽく反射するけど」

幼馴染「なら、マハゼです」

幼友「ウロハゼじゃないだけマシだね」


男「一応、クーラーボックスにインです。はい1pt、おめでとー」

弟「何、この投げやり感」

幼友「大丈夫、ハゼは何も悪くないよ」

幼馴染「そうです。小物でも立派な釣りの対象魚です、小物ですが」


男「では次の1ヒットで今日は納竿しましょう、続きは明日の朝です」

少女「何か釣りたいよー!」

小物「ハゼでも釣れよ」ボソッ


ウキ釣り五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…4pt
チーム桜桃…6pt
青い果実…3pt(6pt)

今ラウンドは残り8回のヒットで終了。

ヒットするキャラ安価(レス秒数、一の位)
0・6…男
1・7…弟
2…少年
3・8…幼馴染
4・9…幼友
5…少女

獲得pt安価(レス秒数、一の位)
0…3pt(レア魚)
1・9…2pt(ダブルヒット)
2~8…1pt(シングルヒット)

ヒットするキャラ>>512
獲得ポイント>>513

てーい

とーう


弟「…っと! 今度は見逃してないぞ!」ビシッ!

幼友「おっ、なかなかサマになってるじゃん」

弟「えへへ…そうかな」

男「いいからファイトしろ、逃がしてしまいます」

少女「やーん、私だけウキ釣りボウズになっちゃった」


弟「さっきよりはだいぶ引くな…! なんだろ、すごく走る……うわっ!?」

バシャッ!ドババッ!

弟「水面で首ふって…わわっ!」

男「あー、まあまあのセイゴですね」


弟「よっ…と…!」バシャアッ

ビチビチッ!


幼友「よーし、1pt追加だね」

弟「えっ、30センチ以上くらいあるよ! レアじゃないの!?」

男「うーん…正直珍しくもなければ、サイズ的にもその魚にしては小物です」


幼友「だって1mとか超えるらしいからね」

幼馴染「シーバスと呼ばれるスズキの子供、出世魚の最初の名前ですので」

少年「けっこう大きいし引きも強いのに」

少女「あはは、弟さん可哀想ー」

弟「めっちゃ期待したのに…」ガクッ


男「では今日はここまで、ウキ釣り五目の続きは明日の朝にするとしましょう」


ウキ釣り五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…4pt
チーム桜桃…7pt
青い果実…3pt(6pt)


………



今日は更新もここまでです
安価たくさん取ってくれてありがとうでした


……………
………


…少女の家


全員「カンパーイ!」


男「少女母さん、今夜はお世話になります」

弟「どどどんなお世話?」ハアハア

幼友「あんた、節操無さすぎ」


少女母「ええから、飲んで飲んで! たくさんあるけんね!」

男「お言葉に甘えて」

幼友「今日は負けませんよー!」

少女母「ふふん、漁師の妻に簡単に勝てると思わんでよ」ニヤリ



幼馴染「少女ちゃん、またあとで抜け出してパジャマパーティーしましょう」

少女「そう言ってくれると思って、今日はお母さんにお菓子買って貰っといたんよ!」


少年「いいなー、僕も参加していいですか?」

幼馴染&少女「だめー」

少年「えっ」


幼馴染「パジャマパーティーは女性だけでするものです。…男性の前ではできない話などを、あれこれと」

少女「へへっ、そういう事ー」


少年(男性の前ではできない話ってなんだろ…)ドキドキ

弟「少年、エロい顔になってるぞー?」

少年「なっ…そ、そんな顔してません!」ギクッ


弟「心配すんな、こっちもエロエロ教えてやんよ」ニヤリ

男「少年君に変な事を吹き込まないように」

弟「えー、少年だって興味あるはずだよ。僕、この頃はもう興味深々だったもん」

男「…それは俺自身も否定できない…けど、少年君は違うかもしれません」


弟「どうなの?」

少年「…………ある」

男「ならばよし」


………



男「ぷは…飲んだ、しこたま飲みましたよーっと」ケラケラ

幼友「これ以上はたぶん悪いお酒になるから、やめとこ」

少女母「あらあら、まだ私には勝てんねえ。じゃけどそのラインでストップできるんは感心な事よ」

幼友「少女母さん、ほんと強いなぁ…」


男「俺は少しだけ飲み過ぎました、ちょっと酔い冷ましに海風に当たってきます」

幼友「あ、じゃあ私も行こうかな」


幼馴染「それなら私もご一緒します。酔っ払い二人が海に落ちてはいけないので」

少女「あれ? パジャマパーティーは?」

幼馴染「あまり長く散歩していたら風邪をひきます。戻ってからでも充分時間はあるはず」

少年「じゃあ僕も」

弟「流れで僕もー」


………



幼友「港の端は砂浜だから、波音がいいねー」

幼馴染「灯りが少ないから星もすごいです」


男「この時間のオリオン座、随分低くなったものです」

少年「春ですからね」

幼馴染「オーリーオーンーのー右肩ーに輝ーくー」

少女「ベーテールーギウスーはーもう無ーいーとーー」


弟「幼友ちゃん、もう砂浜の方へ行ってるよ。兄ちゃん達も上ばっかり見てないでさ…」

男「馬鹿やろ」

弟「えっ」

男「ほら、早く行け」

弟「兄ちゃん……」コクン

タッタッタッ…


少年「あれ? 弟さんと幼友さんが…」

少女「少年っ」

少年「えっ? …えっ?」

幼馴染「当たり前ですが、少年君もまだまだ気が利きません」

男「オトコってのはそんなもんです」


男「少年君達も、二人で話したい事もあるでしょう」

少女「う…うん」ドキッ

幼馴染「子供が夜に家から離れるのは感心しないので、私達が去ります」

男「ちょっとすぐそこ…防波堤の先くらいまで散歩してくるので、寒くなったら先に入っておいて下さい」

少年「わかりました」


少女「お酒飲んどるんじゃから、本当に海に落ちたらいけんよー」

幼馴染「私がいるから大丈夫です」


………



少年「…二人だけになっちゃったね」

少女「夜にこんな風にするの慣れんから、ドキドキする…」

少年「そうだね」


少女「……少年、聞いとる?」

少年「何を?」

少女「男さんと幼馴染ちゃんも、オサナナジミなんじゃって」

少年「うん、そうらしいね」

少女「少年が引っ越す前に私達が喧嘩した時、幼馴染ちゃん『ハッキリできない私の気持ちが解る』って言ってくれたん」


少女「でもその時、幼友ちゃんはすごく怒って…それはオサナナジミの立場に甘えとるだけじゃ…って」

少年「…それは僕も同じだったよ」


少女「でも少年は喧嘩しとっても、何度も会いに来てくれたよ?」

少年「…男さんに背中を押してもらわなかったら、きっと好きとは言えてなかったと思う」


少女「……二人みたいになれたらええね」

少年「男さんと幼馴染さん?」

少女「うん、あとの二人は…見てて面白いけど」


少年「弟さん達はどうなんだろうね、お似合いだと思うけどなあ」

少女「弟さんが男さんくらい釣りが上手くなったら、幼友ちゃんも振り向くかもしれんねっ」

少年「あはは…それが関係あるかは分からないけど……でも、釣りって難しいけど面白いね」

少女「うん、すごく面白い」


少年「今回はハンデをもらって、マダイ釣りでは一位になれたけど…」

少女「ハンデは仕方ないと思うよ、でもせっかくなら勝ちたいね」

少年「そうだね」


少女「明日もがんばろうっ」

少年「うん、がんばって…それで総合一位になれたら」

少女「……なれたら?」


少年「少女…キスしてくれる?」ドキドキ

少女「!!」


少年「ご、ごめん! 今の無し! はは…何言ってんだろ…」アセアセッ

少女「……ええよ」ボソッ

少年「えっ」

少女「絶対に勝とうねっ!」ニコッ


………


…砂浜


幼友「あれ? みんなは?」

弟「はぐれちゃった」

幼友「呼びに行く?」

弟「…その方がいいなら、行く」


幼友「……まだまだだなぁ」チッチッ

弟「?」

幼友「そこは『二人きりがいい』って言いきらないと…なんてねっ」クスッ


幼友「夜の砂浜って、好きなんだ」

弟「うん、なんかいいよね」

幼友「もう少し暖かかったら、足を浸してみるんだけどなー」


弟「……幼友ちゃん」

幼友「ん?」


弟「僕と付き合って下さい」


幼友「…やだよ」

弟「やっぱり」

幼友「まだ、気が早いよーだ」


弟「…見込みはある?」

幼友「無いと思ってる?」

弟「ある……つもり」ポリポリ

幼友「なら、そうなんじゃない?」クスクス


弟「寒くない?」

幼友「お酒飲んでるから、ちっとも。…弟君は?」

弟「ドキドキしてそれどころじゃない」

幼友「あははっ、じゃあもうちょっと歩こう」


弟「…試しに言ってみる」

幼友「なにを?」

弟「手を繋ごう」スッ


幼友「……ま、いいでしょう」ギュッ


弟「やったあ」

幼友「その『やったあ』は、口に出さない方がいいね」ププッ

弟「あい」


幼友「しっかし、マダイ釣りはハンデ有りとはいえ最下位だったね」

弟「でもウキ釣りは今のところ、ハンデを考慮しても一位だよ」

幼友「そうだね」


弟「手を繋ぐの、成功したから」

幼友「うん?」

弟「もうひとつ…ものは試しかな。当たって砕けろだよ」

幼友「よっし、砕いてやろう」


弟「もし釣り勝負、総合で一位になれたら」

幼友「…うん」

弟「今度、デートして下さいっ」


弟「……って、まだそれも気が早いよねー!」

幼友「いいよ」

弟「うん、ごめんごめん! そうだと思った、そりゃ……ん? 今、なんて?」

幼友「一位になれたら、デートしてもいいよ」


弟「はわ…はわわ……とうとうそのおっぱいを泳ぐ日ががが…」ドキドキ

幼友「ちょっと待て、そのデートってどこに行く気」

弟「ごめん、今のは冗談。…でも、本当にいいの?」

幼友「いいってば。その代わり、ちゃーんと楽しませてよね」


弟「どこ行く!? どこにしよう!?」

幼友「勝ってからの話でしょ」

弟「他の人のラインをちょん切ってでも勝つ!!!」


………


…防波堤


幼馴染「弟君、上手くやってるでしょうか」

男「うーん、上手くやるとは思えません」

幼馴染「でも、幼友も嫌ってはいないと思います」

男「だといいのですが」


幼馴染「釣り、どのチームが勝つでしょう」

男「まあ、誰が勝っても構いません…が」

幼馴染「…が?」

男「俺は本当に勝敗はどうでもいいです。でも幼馴染の頑張りは、報われて欲しいような気もします」


幼馴染「マダイは妙に好調でした」

男「あれは神がかっていました、さすがです」ナデナデ


幼馴染「…では、その頑張りに何かご褒美を頂けないでしょうか」

男「ご褒美?」

幼馴染「もし、総合一位になれたらの話です」


男「……じゃあ、前に話した事を」

幼馴染「いつの事でしょう」

男「年越しの時『たまには恋人らしいデートを』という話をしました」

幼馴染「ああ、そういえば」


男「結局まだ果たしていないので、もし総合一位になれたら釣りやアウトドアとは関係ない、それらしいデートを計画して誘います」

幼馴染「俄然やる気です」フンス


男「まあ、そうでなくともその内…というつもりではありますが」

幼馴染「それでもここは勝って獲得したいところです」

男「じゃあ、明日も頑張りましょう」


幼馴染「それにしてもチーム名、ひどいです」ジトー

男「すみません、ちょっと悪ふざけしました」

幼馴染「壁で悪かったですね」

男「昼間も言いましたが、俺はそれが好きです」

幼馴染「本当でしょうか」

男「…知らないわけでは無いはずですが」


………


…少女の家


弟「ただいまー」

少女「おかえりなさーい」

幼友「少女ちゃん達、先に帰ってたんだ」

少年「はい、少し前に」


弟「兄ちゃん達は?」

少女「まだ帰っとらんのよ、防波堤の方へ行ったんじゃけど」


…ガラガラッ


少女「あ、帰ってきたっぽいよ」

弟「よかった、海には落ちてなかったね」

少年「お帰りなさい」


男「ただいまです」ツヤツヤ

幼馴染「帰りました」ツヤツヤ


幼友「こいつら…」チッ

今夜また釣り再開です


……………
………


…翌朝


少女「おっはよーう! 早く準備して、釣りの続きいくよー!」

男「おはようございます。随分と気合が入っているようですが、何かありましたか」

少女「べべ…別にっ!」アセッ


弟「怪しい……でも、勝つのは僕らのチームだから」

少年「負けませんよ」

男「おっ…少年君、言いますね」


幼友「おはよーう」ポヨン


男「おはよおっぱい」

弟「おはよおっぱい!」

少年「おはよおっ……っと」

少女「今、少年つられそうになったじゃろ」ムスッ


幼馴染「変な挨拶を広めないで下さい。…おはようございます」

男&弟&少年「おはよう」

幼馴染「…ただの挨拶なのに、なぜか気分が悪いです」フルフルフル


………


…防波堤


男「いい潮の動きです」スタスタ

弟「昨日はもうちょい向こうだったね」テクテク

男「根掛かる物も無かったので、同じ辺りでいいと思います」スタスタ


少女「そこの防波堤から外側に降りる階段のところとかはどうなん?」トテトテ

男「ああいう変化があるところは良いポイントですが、いかんせん大人数は入れませんので」スタスタ


少年「そういえばその階段は、数段降りると家の方から見えなくなるんだよね」

少女「そうそう、じゃからお母さんと喧嘩したらそこに隠れるんよ」


幼馴染「………」ポッ

幼友(そうか、ここか)


男「着きました、今日もどんどん釣っていきたいと思います」

弟「ゼッタイ勝つ!」

少年「ハンデを与えてくれた事、後悔しないで下さいよ?」


男「エサ付けはいいでしょうか。それでは昨日の続きから…はじめっ!」


幼馴染「てーい!」

幼友「とーう!」

少女「たーぁ!」


ウキ釣り五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…4pt
チーム桜桃…7pt
青い果実…3pt(6pt)

今ラウンドは残り7回のヒットで終了。

ヒットするキャラ安価(レス秒数、一の位)
0・6…男
1・7…弟
2…少年
3・8…幼馴染
4・9…幼友
5…少女

獲得pt安価(レス秒数、一の位)
0…3pt(レア魚)
1・9…2pt(ダブルヒット)
2~8…1pt(シングルヒット)

ヒットするキャラ>>552
獲得ポイント>>553

30分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOK。

とーう

よいしょ


男「っしゃおらぁっ!」ビシィッ

弟「うわ、兄ちゃん早い!」

幼馴染「大丈夫、男は立ち直りも早いです」

幼友「何の話した」

少年&少女「?」


男「お…この引きというより水圧で重い感じは、平たい奴です…! カレイか…?」

ビタビタッ!

弟「本当だ、カレイっぽい」

男「いや…! これはハリス切れに気をつけないと…幼馴染、タモを! こいつは──」

幼馴染「よいしょ」

男「──ヒラメだっ! よし、文句なし3pt!」バシャアッ!


ウキ釣り五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…7pt
チーム桜桃…7pt
青い果実…3pt(6pt)

今ラウンドは残り6回のヒットで終了。

ヒットするキャラ安価(レス秒数、一の位)
0・6…男
1・7…弟
2…少年
3・8…幼馴染
4・9…幼友
5…少女

獲得pt安価(レス秒数、一の位)
0…3pt(レア魚)
1・9…2pt(ダブルヒット)
2~8…1pt(シングルヒット)

ヒットするキャラ>>556
獲得ポイント>>557

30分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOK。

主人公の貫禄見せつけたり

ちぇぇぇーい


幼馴染「旦那が釣ったら次は嫁です!」ピシッ!

少女「もう、アッという間に首位じゃな…」

幼馴染「壁同好会、絶好調!」フフン

弟「とうとう自分で言った」

少年「昨日は幼馴染さん、ウキでは豆アジばっかりだったけど…」

幼馴染「汚名返上、てーい!」


ピョーン、ピチピチ…


幼友「…これは」

豆「皆まで言うな…」グスッ


ウキ釣り五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…8pt
チーム桜桃…7pt
青い果実…3pt(6pt)

今ラウンドは残り5回のヒットで終了。

ヒットするキャラ安価(レス秒数、一の位)
0・6…男
1・7…弟
2…少年
3・8…幼馴染
4・9…幼友
5…少女

獲得pt安価(レス秒数、一の位)
0…3pt(レア魚)
1・9…2pt(ダブルヒット)
2~8…1pt(シングルヒット)

ヒットするキャラ>>560
獲得ポイント>>561

30分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOK。

てーい

とーう

ならば俺が

>>560>>563を採用


弟「おっと、もらったぁ!」ビシッ!

少女「うわーん、ウキ釣り本当にボウズになりそうじゃもーん」


幼友「重い?」

弟「うーん、良く引くけど…水面に出ては来ないから、セイゴじゃないと思う」

男「お、解ってきたな」ウムウム


弟「抜き上げるよ、よいしょ…っと!」バチャッ!

少年「マダイっぽいけど、赤くない…どっちかと言うと黒ですね」

男「その色の通り、名はクロダイ…『チヌ』と呼ばれる事が多いです。20センチオーバーはあるから持ち帰り、1ptで」


幼友「ほほーう…すぐに壁チームに追いつくとは。やるじゃん、弟君」

弟「必ず勝つっ!」


ウキ釣り五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…8pt
チーム桜桃…8pt
青い果実…3pt(6pt)

今ラウンドは残り4回のヒットで終了。

ヒットするキャラ安価(レス秒数、一の位)
0・6…男
1・7…弟
2…少年
3・8…幼馴染
4・9…幼友
5…少女

獲得pt安価(レス秒数、一の位)
0…3pt(レア魚)
1・9…2pt(ダブルヒット)
2~8…1pt(シングルヒット)

ヒットするキャラ>>567
獲得ポイント>>568

30分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOK。

てーい

とーう


幼友「とーう!」ズビシッ!

弟「おおっ!やっぱり旦那が釣ったら次は嫁が釣るのか!」

幼友「幼馴染ちゃん」

幼馴染「代理とーう」ゴスッ


幼友「わわっ、けっこう引いてるー!」ググッ…

男「大物か…あるいは」


バシャッ、ドババッ…

幼友「んっ!? ダブルだ、セイゴと…もう一つは!?」

男「おっ、まずまずのメバルです。セイゴが近くにいるのに果敢に食ってくるとは」

幼友「とーう」バシャアッ


幼馴染「メバルって昼間でも釣れるのですか」

男「割と珍しい事ではありますが、魚としてはレアというわけではありません。ダブルなので2ptです」


ウキ釣り五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…8pt
チーム桜桃…10pt
青い果実…3pt(6pt)

今ラウンドは残り3回のヒットで終了。

ヒットするキャラ安価(レス秒数、一の位)
0・6…男
1・7…弟
2…少年
3・8…幼馴染
4・9…幼友
5…少女

獲得pt安価(レス秒数、一の位)
0…3pt(レア魚)
1・9…2pt(ダブルヒット)
2~8…1pt(シングルヒット)

ヒットするキャラ>>571
獲得ポイント>>572

30分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOK。

ていていてーーい!

ととととーーう


少女「あーあ…私、この釣りダメなんかなぁ…」ショボーン

少年「少女っ! ウキが…アワセて!」

少女「えっ…わわっ…!? た、たーぁ!」ビシーッ


男「よかった、少女ちゃんも釣ってくれましたね」ホッ…

弟「全チーム、競るなー」

幼友「さーて、何かな?」


…バシャッ!

少年「あ、アイナメだね!」

男「うんうん、1pt入ります」

少女「やったあ! 手応え、気持ちいいっ」キャピッ

弟「小学生が相舐めで気持ちいいだと…」

幼友「もうそれいいから」


弟「ところで、総合優勝はどうやって決めるの?」

男「全3ラウンドのそれぞれで一位に2点、二位に1点の勝ち点をつけ、順位を決めようと思います」

幼友「当たり前だけど、このラウンドでまた少年君達が勝ったら総合優勝は決まっちゃうんだね」


幼馴染「少女ちゃんには悪いですが、負けるわけにはいきません」フフン

少女「負けんよーだ、パジャマパーティー仲間じゃからって勝負は非情なんじゃけんねっ!」ベーッ

ごめん、ちょっと間があきますー

ありがとーう、眠くなるまで再開

ウキ釣り五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…8pt
チーム桜桃…10pt
青い果実…4pt(8pt)

今ラウンドは残り2回のヒットで終了。

ヒットするキャラ安価(レス秒数、一の位)
0・6…男
1・7…弟
2…少年
3・8…幼馴染
4・9…幼友
5…少女

獲得pt安価(レス秒数、一の位)
0…3pt(レア魚)
1・9…2pt(ダブルヒット)
2~8…1pt(シングルヒット)

ヒットするキャラ>>579
獲得ポイント>>580

30分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOK。

てーい

とーう


少年「んっ…きたっ!」ビシィッ!

幼友「うわ、本当にペアが順番に釣るなぁ」

弟「ペアじゃなく『カップル』とか『夫婦』と言ってもいいんだよ?」

幼友「今は自分でできるんだよ? とーうっ!」ドゲシッ!

弟「うぐっ……し、幸せ…」


ウネウネウネ…

少年「えっ!? これ…もしかして」

男「ウキ仕掛けに食いつくとは、なんてアグレッシブなアナゴでしょう」

弟「フグ田君! 今日は麻雀、居酒屋、キャバクラ、ソープをハシゴだ!」

幼馴染「アグレッシブなアナゴさんですか」


少年「よいしょっと…! やった!」ウネウネ

男「よくできました、1ptです」


ウキ釣り五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…8pt
チーム桜桃…10pt
青い果実…5pt(10pt)

今ラウンドは次のヒットで終了。

ヒットするキャラ安価(レス秒数、一の位)
0・6…男
1・7…弟
2…少年
3・8…幼馴染
4・9…幼友
5…少女

獲得pt安価(レス秒数、一の位)
0…3pt(レア魚)
1・9…2pt(ダブルヒット)
2~8…1pt(シングルヒット)

ヒットするキャラ>>584
獲得ポイント>>585

30分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOK。

てーい!

とーう!


男「さて…時間を考えれば、このウキ釣りラウンドは次のヒットでおしまいでしょう」

弟「かなり横一線だよね」


幼馴染「残念ながら私達がごく僅かに負けています」

少年「やっぱりハンデが申し訳ないですけど、僕らと弟さん達が同点ですよね」

幼馴染「でも差は2点、私か男がダブルヒットをすれば同点…レア魚を釣れば逆転です」


男「まあ、でもそう上手くはなかなか──」

幼馴染「──我、釣り神の化身なり」

幼友「え」


幼馴染「渾身の…てーーーいっ!」ビシイィィッ!


幼友「うそ、まじで」

弟「うそ、マアジで」ププッ

男「弟、面白くないです」


少年「でも、本当に豆アジだったりして」

少女「幼馴染ちゃんじゃけんね」

幼馴染「本命は最後にとっておくものです、これが運命の一匹…! 決してアジではありませんっ!」


…ピチョーン、ピチピチ

幼馴染「…ほらね、アジじゃない」

男「……マハゼですね。残念、1ptです」


男「残念ですが、俺達は追いつく事はできませんでした」

弟「ウチと少年君達が同点で一位?」


幼馴染「うう…という事は青い果実チームは一位2回で勝ち点4。私達はマダイの時の勝ち点1だけですので、追いつくのは不可能です…」

少年「ちょ、ちょっと待って…! 弟さん達と点数は同じでも、僕らはハンデをもらってますから…このラウンド、一位は弟さん達で僕らは二位ですよ」

男「そうすると少年君達の勝ち点は3になってしまいます。俺達が次に勝てば並んでしまいますが…」


少年「それでいいです……いや…」

少女「少年…?」

少年「それで、勝ちたいです」

幼友「おっ…なかなかオトコ前」


男「…わかりました、では今回の一位はチーム桜桃という事で」


ウキ釣り五目ラウンド終了

【Result】

一位…チーム桜桃/10pt
二位…青い果実/5pt(10pt)
三位…壁同好会/9pt

【Total】

一位…青い果実/勝ち点3(2+1)
二位…チーム桜桃/勝ち点2(0+2)
三位…壁同好会/勝ち点1(1+0)

また明日ですー


男「では次のラウンドですが…みんなはどんな釣りをしたいでしょう」

弟「僕はなんでもいいよ。あんまり難しい釣りだと兄ちゃんが有利過ぎるけど」


少女「でもやっぱり色んな魚が釣れる釣りの方が楽しいなー」

幼友「じゃあ投げ釣りとか?」

幼馴染「それだと腕が飛距離に響きます」


男「うーん、では…船から胴突き仕掛けで深場の五目釣りでもしますか」

弟「胴突き仕掛け?」

男「複数の針が縦に列んだ仕掛けです。一番下の針はハリスを伸ばし、ユムシを底に着けて大物狙い。それ以外は大ぶりなイソメでいけば色々釣れます」


少年「じゃあ仕掛けが長いんだろうから、また竿は1チームに1本で交代ですね」

ユムシに反応しちゃう……くやしい(ビクンビクン

胴突き五目釣りラウンド
【フィールド】
■■■□□□□□□□■■■
■■★□□□□□□□□■■
■★壁★□□□□□★青★■
□□★□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□
□□★□□□□□□□□□□
■★桜★□□□□□□□□■
■■★□□□□□□□□■■
■■■□□□□□□□■■■
レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。

魚が★(仕掛け)またはチーム名の漢字のマスに移動するとヒット。もちろん二匹同時はらダブルヒットで、合計ptを獲得。
魚は1pt魚・2pt魚が各1匹ずつ、1ターン目と2ターン目でフィールドの中央から出現。
それ以降は、それぞれが釣られるかフィールドから出ると、中央から新しい同pt魚が出現(同時に消えた場合はまた2ターンかけて出現)。

とりあえず10匹くらいの釣果で終わりにする予定だけど、あまりに長くかかる・アッと言う間に終わるようであれば変更するかも。

>>598 心配ない、出番だ。
魚の動きは安価を取ったユムシ・イソメ諸君にかかっている!


男「ポイント到着、用意はいいでしょうか。…それでは、はじめっ!」

幼馴染「てーい!」
幼友「とーう!」
少女「たーぁ!」

■■■□□□□□□□■■■
■■★□□□□□□□□■■
■★壁★□□□□□★青★■
□□★□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□メ□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□
□□★□□□□□□□□□□
■★桜★□□□□□□□□■
■■★□□□□□□□□■■
■■■□□□□□□□■■■
中央からメバル(1pt)出現!
レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

メバル(1pt)の動き>>

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

ごめん、安価入れてなかった
メバルの動き>>602

てていのてーい

あと、連投すまんがこれだとヒットマスが青3の壁桜5だから、ハンデ考慮でちと青が有利でない?まあ壁とかの関連も有るからてーいだけど。

>>603
そこは悩んだんだけど、他にスッキリする案が浮かばなかった
あんまり偏るようなら調整入れます


幼友「さーて、誰が一番に釣るかなー」

男「胴突きも針はたくさんついているので、相方が世話をしてあげて下さい」

■■■□□□□□□□■■■
■■★□□□□□□□□■■
■★壁★□□□□□★青★■
□□★□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□平□□□□□□
□□□□□□メ□□□□□□
□□★□□□□□□□□□□
■★桜★□□□□□□□□■
■■★□□□□□□□□■■
■■■□□□□□□□■■■
中央からヒラメ(平・2pt)出現!
レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

メバル(1pt)の動き>>606
ヒラメ(2pt)の動き>>607

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

ゆむし!

へーい

両方動かなかったので、再安価
メバル>>609
ヒラメ>>610

てーい

へーい


幼馴染「ふわわ…連日朝が早いので眠いです」

男「幼馴染はいつも眠たがっている気がしますが」

■■■□□□□□■■■
■■★□□□□□□■■
■★壁★□□□★青★■
□□★□平□□□□□□
□□□□□□□□□□□
□□★□□□□□□□□
■★桜★□メ□□□□■
■■★□□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

いきなり時間がかかりそうな予感がしたので、フィールドを縮小してみた

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

メバル(1pt)の動き>>613
ヒラメ(2pt)の動き>>614

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

とーう

てーい


弟「なかなかだね…」

幼友「こんなもんでしょ、気が早いぞっ」

弟「じゃあ付き合って下さい」

幼友「気が早いと言うに」

■■■□□□□□■■■
■■★□□□□□□■■
■★壁★□□□★青★■
□□★□□□□□□□□
□□□□□平□□□□□
□□★□□□□□□□□
■★桜★□□□□□□■
■■★□□□メ□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

メバル(1pt)の動き>>617
ヒラメ(2pt)の動き>>618

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

ちょっと間があくかもしれません

てーい

おとうとーう


少女「ちっともアタらんよー」

弟「魚いるのかな…」

幼友「エサが悪いんじゃない?」


■■■□□□□□■■■
■■★□□□□□□■■
■★壁★□□□★青★■
□□★□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□
□□★□□□平□□□□
■★桜★□□□□□□■
■■★□□□□□□■■
■■■□□□メ□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

メバル(1pt)の動き>>620
ヒラメ(2pt)の動き>>621

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

てーい

とーぅ


男「うーん、ちょっと仕掛けの位置を変えてみますか」

幼馴染「てーい」
幼友「とーう」
少女「たーぁ」


■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□□□□□□□
□□□★□□□□□□□
■□★桜★□平□□□■
■■□★□□メ□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

メバル(1pt)の動き>>623
ヒラメ(2pt)の動き>>624

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

たーぁ!

てーい


男「暇なので『魚へん』の漢字クイズー」

幼友「おー」パチパチ

弟「まずは小手調べ『鰈』」


■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□□□□□□□
□□□★□□□平□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□メ□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

メバル(1pt)の動き>>627
ヒラメ(2pt)の動き>>628

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

カレーくいてーい

てーい


幼馴染「『鰈』はカレイです」

少女「簡単すぎじゃもーん」

弟「じゃあ…『鱸』!」


■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□□□□□□□
□□□★□□□□□□□
■□★桜★□□平□□■
■■□★□□メ□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

メバル(1pt)の動き>>630
ヒラメ(2pt)の動き>>631

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

スズキのムニエル!!

そろそろ釣れる方に動かないかな


幼友「鱸は…スズキッ!」

弟「ぐぬぬ」

男「では『鰆』はいかがでしょう」


■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□□□□□□□
□□□★□□平□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□メ□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

メバル(1pt)の動き>>633
ヒラメ(2pt)の動き>>634

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

さわらてーい

とーう


少年「えっと、サワラですよね?」

少女「春が旬じゃねー」

幼友「ん…? なんか今、少ーし触ったような…」


■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□□□□□□□
□□□★□□□□□□□
■□★桜★メ平□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

メバル(1pt)の動き>>636
ヒラメ(2pt)の動き>>637

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

ててーい

てーい


幼友「とーう! もらったぁ!」ビシィッ

幼馴染「何イィッ!?」

男「お見事、良いメバルです。1ptですね」


■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□グ□□□□□
□□□★□□□平□□□
■□★桜メ□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■
メバル釣り上げ、中央からグチ(1pt)出現
レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

グチ(1pt)の動き>>644
ヒラメ(2pt)の動き>>645

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。


胴突き五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…0pt
チーム桜桃…1pt
青い果実…0pt(0pt)

てーい

てーい


弟「よーし、交代っ! 絶対勝つぞ! デート、デート!」

幼馴染「デート?」

幼友「ちょ、もうっ!」アセッ


■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□□□□□□□
□□□★□□グ平□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

グチ(1pt)の動き>>647
ヒラメ(2pt)の動き>>648

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

てーい

無駄ァ


男「なるほど。やけに気合が入ってると思ったら、そういう事でしたか」

幼馴染「ふふん…でも、それなら私だって負けるわけにはいかないのです」キラーン


■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□□平□□□□
□□□★□グ□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

グチ(1pt)の動き>>650
ヒラメ(2pt)の動き>>651

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

でーとーう

てーい


少年「僕達だって、負けられないです。がんばりますよ」

幼友「ん? 少女ちゃん達は何を約束してるのかな?」

少女「そ、それは内緒じゃけど…」アワワワ…


■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□平□□□□□
□□□□□□□□□□□
□□□★□グ□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

グチ(1pt)の動き>>653
ヒラメ(2pt)の動き>>654

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

てーい?

鮃(ちっぱいさいこーう!!)


幼馴染「例え、男はどっちでもいい…そう思っていたとしても、私は頑張るのです」

男「…どっちでもいい…そんな事を言った覚えは──」

幼馴染「…男!?」

男「──無いっ! …しゃあっ! ヒラメ、ゲットだぜ!」

■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁平□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□グゲ□□□□□
□□□★□□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■
ヒラメ釣り上げ、中央から大ゲタ(ゲ・2pt)出現。
レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

グチ(1pt)の動き>>653
ヒラメ(2pt)の動き>>654

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

ちっぱーい

とっとーう

安価ミス、すみません
>>656
>>657採用


幼馴染「例え、男はどっちでもいい…そう思っていたとしても、私は頑張るのです」

弟「やっぱ、強えぇ…兄ちゃんは、勝ったらどんな約束を?」

男「…幼馴染?」

幼馴染「それは内緒です」クスッ

■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★グ□□□□□□
□□□□□□ゲ□□□□
□□□★□□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

グチ(1pt)の動き>>660
ヒラメ(2pt)の動き>>661

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

でーとーう

たーてーとーぅ


幼馴染「あれ? 今、ちょっと触ったかもしれません…」

少女「こっちも、なんか感触があったよ」

幼友「もしかして同じ魚だったりして?」

■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★グ★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□□ゲ□□□□
□□□★□□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

グチ(1pt)の動き>>665
ヒラメ(2pt)の動き>>666

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

ヒラメがてーいしてる……

ててーい


幼馴染「おっ…また今、ちょっと触ったような…」

少女「こっちも、またなんか感触が」

幼友「こっちにも来ーい!」

■■■□□□□□■■■
■■□★グ□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□□□ゲ□□□
□□□□□□□□□□□
□□□★□□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

グチ(1pt)の動き>>670
大ゲタ(2pt)の動き>>671

さっき、大ゲタがヒラメ表記のままだった。すみません。
10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

酒が入った、今日はここまでになるかも

乙てーい

てーい


幼馴染「てていのてーい! …これは!」

グチ「ぐぅ」

幼馴染&幼友「グチだーーー!」

■■■□□□□□■■■
■■□グ□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□イゲ□□□□
□□□★□□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■
グチ釣り上げ、中央からイサキ(イ・1pt)出現!
レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

イサキ(1pt)の動き>>680
大ゲタ(2pt)の動き>>681

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。


胴突き五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…3pt
チーム桜桃…1pt
青い果実…0pt(0pt)

今ラウンドは残り3回のヒットで終了とします。

てーい

待ってた

魚同士が接触するため再安価
イサキ>>684
大ゲタ>>685

てーい?

てーい!


幼友「おっ……今、触ったかな…?」

弟「えっ、触っていいの?」

幼馴染「言われてませんが、代理とーう!」

■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□□ゲ□□□□
□□□★イ□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

イサキ(1pt)の動き>>687
大ゲタ(2pt)の動き>>688

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

とーう?

てーい


幼友「とととーう!」ビチビチッ

男「イサキですか、もうちょっとで縞模様が完全に消えるサイズです」

少年(…縞模様……少女のパンツ…)モヤモヤ

■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□鱚ゲ□□□□
□□□イ□□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■
イサキ釣り上げ、中央からキス(鱚・1pt)出現!


胴突き五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…3pt
チーム桜桃…2pt
青い果実…0pt(0pt)

今ラウンドは残り2回のヒットで終了…のつもりだったけど、ここにきて良いペースで釣れてる気が。

何匹かおかわりする?

この下5レス間、おかわり希望か不要かアンケート。多数決です。

3票入ったのでおかわり、残り二匹→五匹にします


男「チームを問わず、あと五匹ほど釣ったら終了としましょう」

弟「逆転なるか…!?」

少年「このままじゃ終わらせませんっ」

■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□鱚ゲ□□□□
□□□★□□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

イサキ(1pt)の動き>>696
大ゲタ(2pt)の動き>>697

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

きーす!!きーす!!

てててーい


幼友「おっ、またアタッた気が…!」

幼馴染「くっ…好調のようですね」

少女「いい加減、こっちにも来ーい!」

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■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□ゲ□□□□□
□□□★鱚□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

キス(1pt)の動き>>699
大ゲタ(2pt)の動き>>700

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

とーう

シタビラメのムニエルに憧れたポケモン初代世代


幼友「ちょんちょん触るのに、食いつかないー」ムキーッ

幼馴染「よーし…それでいいのです」ニヤリ

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■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□ゲ□□□□□
□□□□□□□□□□□
□□□★鱚□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

キス(1pt)の動き>>702
大ゲタ(2pt)の動き>>703

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

幼馴染可愛すぎる

てーい?


幼友「触りさえ消えたし」ガクッ

幼馴染「残念、気を落とさないで下さい」プププッ

少女「眠くなってきた…」フワワ…

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■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□ゲ□□□□□
□□□□□鱚□□□□□
□□□★□□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

キス(1pt)の動き>>705
大ゲタ(2pt)の動き>>706

10分程度の間があいていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

てーい!

てーい!


男「幼馴染、竿先にアタリが出ています」

幼馴染「でもまだアワセるには早そうです」

少女「こっちのもそうなんかな…?」

■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★ゲ★青★□■
□□□★□鱚□□□□□
□□□□□□□□□□□
□□□★□□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

キス(1pt)の動き>>709
大ゲタ(2pt)の動き>>710

10分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

ほれ

てーい!!


幼馴染「ぐぬぬ…今度はこっちが、触りは出るのに食いつきません」

幼友「そのまま触りも消える系が流行りよ」

男「そんな流行り要らないです」

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■■□★ゲ□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□鱚□□□□□
□□□□□□□□□□□
□□□★□□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

キス(1pt)の動き>>712
大ゲタ(2pt)の動き>>713

10分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

てーい

不動の鱚ww


幼馴染「本当に消えた……幼友のせいです」

幼友「人聞きが悪いなー」クスクス

幼馴染「はぁ…エサのユムシが悪いんでしょうか」

■■■□□□□□■■■
■■□★□ゲ□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□鱚□□□□□
□□□□□□□□□□□
□□□★□□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

キス(1pt)の動き>>716
大ゲタ(2pt)の動き>>717

10分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

てーい

とーう

魚同士が接触するため再安価
キス>>721
大ゲタ>>722

てーい!

てーい

幼馴染「…と思ってたら、てーい!」

幼友「何だとーう!?」

男「こ、これは! 釣ったら名にちなんだ行為を──」
幼馴染「てーい」チュッ

幼友「うわ、しやがった、こいつら本当にしやがった」

■■■□ゲ□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁鱚□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□タ□□□□□
□□□★□□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■
キス釣り上げ、中央からマダコ(タ・1pt)出現!
レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

キス(1pt)の動き>>724
大ゲタ(2pt)の動き>>725

10分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

とーぅ!

面白いけどこれ999までに終わるんだろうか?流石に大丈夫か

途中経過また入れて無かった

胴突き五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…4pt
チーム桜桃…2pt
青い果実…0pt(0pt)

今ラウンドは残り4回のヒットで終了。
さすがに今スレ内では終わるんじゃなかろうか…

毎度新しい魚が出現した時に、安価のところの魚種名表記をミスってる
ごめんです


幼馴染「更に引き続き触りが出ています」

弟「また神がかってきたな…」

少女「………」ウツラウツラ

■■■□□□□□■■■
■■□★ゲ□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□□□□□□□
□□□★□タ□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

マダコ(1pt)の動き>>728
大ゲタ(2pt)の動き>>729

10分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

あたぁーたたぁー

たーあ
ちぇりお
つぉりゃあ
てーい
とーう


幼馴染「 釣 り 神 降 臨 」

少年「うわ、なんですかこの変なカレイ」

男「これは舌ビラメ、ゲタとも呼ばれる高級魚です。しかもかなり大きい…幼馴染が波にのるとやっぱりすごいです」ナデナデ

■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★ゲ★□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□鱸□□□□□
□□□★□□□□□□□
■□★桜★□タ□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■
大ゲタ釣り上げ、中央からスズキ(鱸・2pt)出現!
レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

マダコ(1pt)の動き>>733
スズキ(2pt)の動き>>734

10分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。


胴突き五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…6pt
チーム桜桃…2pt
青い果実…0pt(0pt)

今ラウンドは残り3回のヒットで終了

壁強いwww

ゆむしっ!!


男「ちなみに俺は、こうして舟釣りをしていてかなり大きなボラの特攻を脇腹に食らった事があります」

弟「なぜ急にそんな話を」

男「なんとなく」

■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★ゲ★□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□鱸□□□□□□
□□□★□□タ□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

マダコ(1pt)の動き>>736
スズキ(2pt)の動き>>737

10分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

てーい

てーい


幼馴染「またアタッてます、私の勢いが止まりません」

幼友「ぐぬぬ…」


■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★鱸□□□□□□
□□□□□□□□□□□
□□□★□□タ□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

マダコ(1pt)の動き>>739
スズキ(2pt)の動き>>740

10分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

とーう

てててーい


幼馴染「てーい! って、うわっ!? 男たすけて凄い引きですっ!」

男「落ち着いて! ゆっくり…大事に…!」

幼馴染「て、てーいっ! てーいてーいてーい!」バシャアッ

男「おお…これはスズキと呼んでいいサイズです、お見事」

■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁鱸□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□タ□□□□□
□□□★□□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■
マダコが中央から移動次第、新しい魚が出現します
レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

マダコ(1pt)の動き>>745

10分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。


胴突き五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…8pt
チーム桜桃…2pt
青い果実…0pt(0pt)

今ラウンドは残り2回のヒットで終了

とーう


少女「ふぇ…!? 久しぶりにアタッたような気が…」

少年「頑張って、少女!」

少女「何を頑張ればいいのか解らんけど、頑張る!」フンス

■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□□タ□□□□
□□□□□鯛□□□□□
□□□★□□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■
中央からマダイ(鯛・2pt)出現!
レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

マダコ(1pt)の動き>>747
マダイ(2pt)の動き>>748

10分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

たーぁ!

てーい


少女「これがアタッても食いつかないって状況なんじゃね…」

少年「うーん…」

■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□□□タ□□□
□□□□□□□□□□□
□□□★□鯛□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

マダコ(1pt)の動き>>752
マダイ(2pt)の動き>>753

10分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。

今夜はここまでー

てーい

乙!!


少女「あれ? そう思っとったら、なんか重い…!」

少年「でも引いてないね」

男「それはもしや…」

幼友「うわ、タコだ! 総員、墨注意ーっ!」

■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★タ★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□鯛鰈□□□□□
□□□★□□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■
マダコ釣り上げ、中央からマコガレイ(鰈・1pt)出現!
レス秒(一の位)=魚の動く方向
123
4魚6
789

5・0はその場から動かず。また移動方向に■(岩)がある場合や魚同士がぶつかる場合も動かない。詳しいルールは>>599参照

マコガレイ(1pt)の動き>>759
マダイ(2pt)の動き>>760

10分程度の間が開いていれば、同じ方の連続安価取りもOKです。


胴突き五目ラウンド
現在ポイント

壁同好会…8pt
チーム桜桃…2pt
青い果実…1pt(2pt)

今ラウンドは次のヒットで終了
人少ないかもだけど、とりあえず釣り終了を目指してのんびり更新します

てーい

っっっぇぁーいっ!


幼友「う…っわ!? なんか大きいの食った!」グイグイ

男「最後にやりましたか」

幼友「この引きって…もしかしてっ!」

弟「……あれ? 魚種を宣言はしないの?」

幼友「だって、外してたらやだもーん」

■■■□□□□□■■■
■■□★□□□□□■■
■□★壁★□★青★□■
□□□★□□□□□□□
□□□□□□鰈□□□□
□□□鯛□□□□□□□
■□★桜★□□□□□■
■■□★□□□□□■■
■■■□□□□□■■■

幼友「とーーーうっ!」バシャバシャッ!

少女「あっ、マダイだ!」

幼友「でしょ!? そうだと思った!」

弟「はいはい」

男「2pt、おめでとうございます。ではこれにて納竿としましょう」


胴突き五目ラウンド終了

【Result】

三位…壁同好会/8pt
一位…チーム桜桃/4pt
二位…青い果実/1pt(2pt)


【Total】

一位…壁同好会/勝ち点3(1+0+1)
一位…チーム桜桃/勝ち点3(0+2+1)
一位…青い果実/勝ち点3(2+1+0)


本当に引き分けに持ち込むとは…
ユムシの底力を見た


胴突き五目ラウンド終了

【Result】

一位…壁同好会/8pt
二位…チーム桜桃/4pt
三位…青い果実/1pt(2pt)


【Total】

一位…壁同好会/勝ち点3(1+0+1)
一位…チーム桜桃/勝ち点3(0+2+1)
一位…青い果実/勝ち点3(2+1+0)


ごめん>>762は表記ミス


胴突き五目ラウンド終了

【Result】

一位…壁同好会/8pt
二位…チーム桜桃/4pt
三位…青い果実/1pt(2pt)


【Total】

一位…壁同好会/勝ち点3(1+0+2)
一位…チーム桜桃/勝ち点3(0+2+1)
一位…青い果実/勝ち点3(2+1+0)

あかん、何やってんだ
>>763も表記ミス


……………
………


…少女の住む島


男「では少女ちゃん、お疲れ様でした」

少女「ありがとう、すごい楽しかったんよ!」


幼友「これからいい時期だから、また行こうね」

幼馴染「次はハンデはありませんよ」

弟「まさか本当に3チームとも引き分けるとはね」


少年「この場合、勝負は無効でしょうね」

男「そもそも勝負そのものに大きな意味はありません。盛り上げるためのお遊びです」

幼友「みんな頑張ったんだもん、みんな一等賞でいいよ!」


弟「ん? じゃあ…」

幼友「その話は後っ!」アセッ

幼馴染「ほほう、何があるのでしょう」ニヤニヤ


少年「みんな一等賞…」ドキドキ

少女「う、うん…私もそう思うよ」モジモジ


男「……これは、ちょっとみんな後ろでも向いてましょうか」

少年「えっ」

少女「わわっ…バレとるん…!?」


幼馴染「では、10数える間は後ろを向いておきます」クルッ

弟「おっけー」

幼馴染「せーの、10…9…8…」

少年「あわわっ…少女っ、今度でいいから──」

幼馴染「…7…6…」


少女「少年っ」

少年「えっ…少女…!?」


…ギュッ

少女「──頑張ったね」

チュッ…


幼馴染「…2…1…0! いいでしょうか…?」

少女「いいよー」

少年「………」プシュー


幼友「ばっちりでーす」ピコッ

少女「ん? ピコッ?」


幼友「後ろを向いててもムービー撮影はできる。そう、iphoneならねっ」

幼馴染「どんな携帯でもできると思いますが」

少女「えっ! 嘘っ…ええっ!? 少年、あの携帯とって! 少年っ!?」ジタバタ

少年「………」プシュー


男「後で少女母さんに動画を送ってあげて下さい」

幼友「LINE登録したもんねー」

少女「ぜ、絶対だめ! もーう、みんな酷い…! たーぁ! たーぁ、たーぁっ!」ビシビシッ

幼馴染「ふっふっふ、まだまだ腰の入りようが足りません」

幼友「こうやるんだよ、とーうっ!」ズビシッ

弟「あだっ!? なんで…!」


幼馴染「私達の釣行も賑やかになったものです」

男「良い釣り仲間が増えて本当に嬉しいです。ぜひ第二回大会も開催しましょう」

幼友「目指せ、単独首位!」

少女「次は男女別れて勝負とかも面白いかもしれんねっ」


男「それも一興、また誘います」

弟「このままじゃ終われないしね」


幼馴染「仕方ないから付き合います」



【第一回、釣り大会編おわり】

このあと男&幼馴染、弟&幼友それぞれの後日デート閑話を書く予定
たくさん安価取ってもらってありがとうございました



…翌週末、駅前


幼友「おはよ、お待たせ」

弟「おはよおっぱい」

幼友「アンタら、朝はそれ言わなきゃ気がすまないの?」

弟「とんでもない。朝、幼友ちゃんに会う時だけだよ」


幼友「私以外の胸が大きい人だったら?」

弟「……どうだろう、言うかな……いや…しかし……いやいや…少し時間もらっていい?」

幼友「ごめん、答えなくていい」



幼友「……で、他に何か言う事は?」

弟「今日はよろしくお願いします」


幼友「うーん、そうじゃなくて」

弟「朝でも暖かくなったね?」

幼友「そうそう、だから私はね?」ピラッ


弟「…ごめん、わかってる。服、春らしくて可愛い」

幼友「まったく、そういう照れ隠しするとこそっくりなんだから」


弟「朝ごはんは?」

幼友「軽く食べてきた、そっちは?」

弟「食べてない……っていうか、喉を通らなかった」

幼友「あははっ、あんな挨拶するくせに緊張してんだー」


幼友「どこか入る?」

弟「ショルダーにカロリメ入れてるから、大丈夫だよ」


幼友「そっか、じゃあ…どこ行くの?」

弟「……あんまりいいプラン思いついてるわけじゃないんだ」

幼友「いいよ、思いついてるとこに連れていってくれたら」


弟「じゃあ、バスに乗ろう」

幼友「早速?」

弟「うん、動物園に行く」

幼友「動物園かあ、そんなデート初めてだなー」


………


…バス車内


弟(近い近い近い、谷間がすぐ隣にあるよ)


幼友「バスの二人掛け席って、狭いよね」

弟「ほ、本当だよね」

幼友「余計緊張しちゃう?」クスッ

弟「しちゃう」

幼友「素直でよろしい」


弟「動物園、行った事ある?」

幼友「誰でもあるでしょ」

弟「だよね」


幼友「でも、中学くらいの頃が最後かなー」

弟「………」

幼友「さっきも言ったけど、デートで行くのは初めてだよ?」

弟「…うん」


幼友「………」

弟「………」

幼友「……ぷっ…あははっ」

弟「な、何…急に笑って」


幼友「素直に訊いたら? 言いたい事、顔に書いてあるよ」

弟「えっ」

幼友「まあいいや、特別に教えてあげよう」

弟「………」


幼友「高校の頃、二人とお付き合いをしました」

弟「………」


幼友「でも、その頃は妙に相手が子供っぽく感じられて、長続きしませんでした」

弟「……そう」

幼友「大学に入ってからも一人と付き合ったけど、明らかにカラダ目的っぽくてすぐに別れちゃった」

弟「………」


幼友「高校の時、二人目の人にファーストキスだけはあげちゃった」

弟「うん」


幼友「…でも、喜べ少年。それだけだよ」

弟「うん、よかった。そうじゃなくても構わないけど、やっぱりよかった」


幼友「ただし、まだ誰のものでもないけどねー」

弟「予約済みだよ」

幼友「残念、今のところ予約は受け付けておりません」

弟「ちぇっ」


幼友「弟君は、今まで彼女がいた事はあるのかな?」

弟「そんなのないよ」

幼友「だろうね」

弟「ひどっ」


幼友「だって勉強一筋だったんでしょ? それに明らかに女の子の扱いに慣れてないし」

弟「…ごめん」

幼友「責めてないぞ?」

弟「うん、ごめん」


幼友「モテなさそうとか、そんな意味じゃないからね」

弟「モテそう?」

幼友「それもないかな」

弟「ひどっ」


………


…動物園入場口


弟「チケット買ってくるから待ってて」

幼友「お金は? 自分の出すよ」

弟「こういうのは奢るもんでしょ」


幼友「バイトもしてないくせに、無理してんじゃない?」

弟「ううん、本当に大丈夫だから」

幼友「……もしかして、男さん?」

弟「うん…何も話してはないんだけど。朝、洗面所に長くいたら『ちょっとは金持っとけ』って、渡されちゃったんだ…」

幼友「さすが」


幼友「じゃあ、ここは甘えちゃおうかな」

弟「うん、ちょっと待ってて」

幼友「はーい」


弟「一人でどっか行っちゃだめだよ?」

幼友「私は子供ですか」

弟「ナンパされてもついていっちゃだめだよ」


幼友「彼氏と来てるって言うよ」

弟「やったぜ」

幼友「建前だぞ、建前」


………



弟「おっけーだよ、入ろう」

幼友「うん」

弟「…もう一回試してみる」

幼友「何を?」


弟「手、繋いでいい?」

幼友「黙って手を出してごらん」

弟「………」スッ


幼友「ちゃんと…」

弟「……?」

幼友「楽しい一日にしてよね──」ギュッ


……………
………


…幼馴染の家、玄関前


幼馴染(まだかな…)ソワソワ


幼馴染(だいぶ暖かくなったけど)

幼馴染(男と会うのにスカート履く事自体少ないので、なんかスースーします)

幼馴染(男、何か言うかな…)


幼馴染(あ…あの、サーフ…)


ブロロロロロッ…ガチャッ


男「待たせました」

幼馴染「大丈夫、約束より早いです」ヒラッ

男「……?」

幼馴染(…やっぱり、何とも思わないみたいです)

男「乗らないのでしょうか?」

幼馴染「…ごめんなさい、乗ります」


…バタンッ


幼馴染「今日はどこに連れて行ってくれるのでしょう」

男「…ま、あちこちと」


幼馴染「……?」

男「………」

幼馴染(なぜ走らないのでしょう)」


男「…ドア、大丈夫ですか?」

幼馴染「半ドアにはなっていないと思いますが」


男「スカート、挟んでませんか?」

幼馴染「…気付いていましたか」

男「当たり前です」


幼馴染「大丈夫、挟んだりしてません」

男「オッケーです、じゃあ行きましょう」


男「……幼馴染」

幼馴染「?」


男「いつもとは雰囲気が違って、それも可愛いです」

幼馴染「てーい! てーい!」ビシビシ

男「運転手を叩かないで下さい」

幼馴染「…気付いた時に言ってくれたら良いものを」

男「ちょっと照れ臭くて」


幼馴染「…でも男のそういうところ、好きです」

男「べ、別に嬉しくなんてないんだからねっ!」

幼馴染「それはキモいです」


………



ブロロロロロロ…
…ガコッ、ブロロロロ……


幼馴染「…郊外に向かっています」

男「街へ行きたかったでしょうか」

幼馴染「別に構いません。でも『それらしいデート』と言っていたので、てっきりそうかと」


男「まずはドライブです。田舎の方にオープンテラスのピッツェリアがあるそうなので、そこで昼にしましょう」

幼馴染「おお…オサレです」

男「時期も良いので、そんなのもいいでしょう」ガコッ


…ガコッ


幼馴染「…いつも思いますが、そのシフト操作は面倒では無いのでしょうか」

男「慣れると息をするのと同じです。むしろATの方が退屈でいけません」


幼馴染「………」スッ

男「ん?」

幼馴染「手を重ねてたら、邪魔でしょうか」キュッ

男「……全然、大丈夫です」


幼馴染「何となく」

男「?」

幼馴染「この手も、好きです」

男「…運転を誤ってしまいそうです」ガコッ…


男「……あっ」

幼馴染「どうしましたか」

男「…まずはコンビニに寄らせて下さい」


幼馴染「では私はミルクティーで」

男「飲み物を買うためではないのですが、わかりました」


幼馴染「ではなんのために?」

男「……ちょっとATMに」

幼馴染「言わせるべきでなかったです」


男(…ちょっと朝、格好つけすぎたな。もう一枚減らしときゃよかった)チッ


……………
………


…動物園


幼友「うわあぁ…久しぶりに生で見ると、キリンでかっ!」

弟「なんか全体のバランスがおかしいよね」

幼友「全速力で走った後ビタ止まりすると、首の重みで前にこけそう」


弟「なんか看板によると茶色の模様の内ひとつがハート形してるって」

幼友「うん、書いてあったね。よし、探そう」

弟「一緒に探して見つけた二人は結ばれるって」

幼友「そうは書いてなかったと思うけど」

弟「バレたか」



弟「うーん…よく判らないな…」

幼友「あっ…! 弟君、あの前脚の付け根のとこ!」

弟「えっ、どこ?」


幼友「あそこあそこ、ほらっ」グイッ

弟(近い近い! 何かいい匂いする!)

幼友「…ちゃんと見てる?」

弟「み、見てる!」


幼友「ハート形…ちょっと微妙かな?」

弟「うん、言われなきゃ判らないくらいだね」


幼友「キリンって、ビールメーカーの麒麟のシンボルとは全然違うよね」

弟「うん、でも名前は昔中国で皇帝に献上される時、あの神獣麒麟として紹介された故事によるらしいよ」

幼友「へえ、なんか無理矢理っぽいなぁ」

弟「なのに現代では、中国ではキリンとは呼ばずに首の長い鹿扱いなんだって」


幼友「ほほう、さすが博学だね」

弟「いやー、それほどでも」


幼友「実際に生息してる国はどこなの?」

弟「えーっと、ちょっと待ってね」

幼友「弟君、写真撮るふりしてWikipedia見てない?」

弟「またバレたか」



幼友「あ…弟君、あっちワニだって」

弟「うん、行こう行こう」


幼友「おおー、これまたでかい」

弟「動かないね」

幼友「うん、なんかおとなしそうに思えちゃう」


弟「…すごい感覚だね」

幼友「あ、今あきれたでしょ」

弟「ちょっと」


幼友「残念、私達って感性が違うのかもしれないね…」フッ…

弟「たぶんすごくおとなしいと思うんだ、僕ちょっと背中に乗ってみるよ」ヨッコラショ

幼友「はやまるな」


幼友「ワニって美味しいんだよ」

弟「少し幼友ちゃん見る目が変わりそう」


幼友「いやいや、居酒屋で唐揚げを出す店があるんだよ。他にもカエルとかスズメとかも。それは食べた事ないけど」

弟「ワニは食べたと」

幼友「うん、全然クセもなくて鶏の胸肉と変わらなかった」

弟「まじですか」


幼友「でもカエルはやっぱりちょっと臭みがあったりするんだって。その店に連れてってくれた人が言ってた」

弟「…他の人とのデートの話はあんまり聞きたくないかな」

幼友「おたくのお兄さんとその彼女と一緒の忘年会ですが」

弟「まじですか」


弟「アシカプール発見」

幼友「生きろ、そなたは美しい」

弟「僕、ツッこまなきゃだめかな」

幼友「言っただけで満足してるから、大丈夫だよ」


弟「エサ売ってる、買おっか?」

幼友「いいね」

弟「えーっと、三百円…」パカッ

幼友「…ただの豆アジだよね、これ」

弟「うん、どこかの壁っぽい人が釣りまくったアレだね」

幼友「三百円か…」

弟「やめとこっか」パタン

アシカ「えっ」


弟「ミニ水族館だって。熱帯魚ゾーン、すごい綺麗」

幼友「あ、あれニモ!」

弟「カクレクマノミだね」


幼友「可愛い、ドリーはいないかな」

弟「ドリーってナンヨウハギだっけ、あれじゃない?」

幼友「おー、本当だ」

弟「サンゴにすごく派手なウミウシくっついてる」


幼友「いいなー、アクアリウム…癒されるなぁ」

弟「うん、解った。将来は家に大型水槽置こう」

幼友「じゃあ、たまに遊びに行くよ」

弟「やったあ……って、あれ…なんか違うぞ…?」


幼友「海月の水槽があるよ」

弟「和むよねー、海月。キクラゲとか好きだな」

幼友「はいはい」ヤレヤレ

弟「うわ、冷てえ」


幼友「えーと、水クラゲとアカクラゲ…」

弟「………」

幼友「…釣りしてたら見るやつだね」

弟「…次、行こっか」


弟「アッと言う間にミニ水族館は終わりかぁ」

幼友「ま、動物園だしね」


弟「右に行くとペンギン、左は猛獣エリアだって」

幼友「ここは先に猛獣見てからペンギンで和むコースで」

弟「いえっさー」


弟「猛獣かぁ…『きゃっ!』って言いながら抱きつく準備はOK?」

幼友「そっちこそ、急に吠えられて抱きついてくるんじゃない?」

弟「それもアリだな…」

幼友「『とーう』の準備は万端だからね」


弟「えーと、最初の檻は…」

幼友「ふっふっ…これは名前見なくても判るよ。ヒョウだね、ヒョウ柄してるもん」

弟「え? チーターでしょ?」


幼友「はぁ? チーターは茶色ベースに黒い斑点だよ。この花模様みたいのに黒い輪郭の模様はヒョウでしょ」

弟「いやいや、チーターだってば」

幼友「じゃあネームプレート見てみようよ」

弟「よしきた」


【ジャガー(ネコ科ヒョウ属)】


弟「……えっと、僕の負けでいいよ?」

幼友「釈然としない…」フルフル


幼友「次は百獣の王ってやつだね!」

弟「あなたの暮らしを見つめる」

幼友「これが部屋にいたら、おちおち歯も磨けないね」


弟「ライオンってオスとメスがはっきりしてていいよね」

幼友「さっきのジャガーとか判らないもんね」

弟「仲良さそうだなー、寄り添ってる」

幼友「こんな感じかな?」ピタッ

弟「おぅふ」ズキューン

幼友「はい、サービス終わり」スッ


弟「あ、今度はメスがオスの顔舐めてるよ」ドキドキ

幼友「しないからね?」


……………
………


…田舎のピザ屋


幼馴染「びっくりです、本当にオサレなところでした」

男「まだ少し昼には早いので、人が少なくて良かったです」


幼馴染「男はどこでこの店の情報を?」

男「それは気にしなくていいです。とりあえず店の中で注文するようです」

幼馴染「なぜ教えませんか」

男「いいから、入りましょう」

幼馴染「……?」


キイッ…カランコローン


店員「いらっしゃいませー」

男「おお…本場のメニューばかり」


幼馴染「せっかく本格的な石窯まである店なので、私は基本中の基本でマルゲリータにします」

男「決まったなら先に出て、表のテーブルをキープしておいて下さい、早く」

幼馴染「妙に急かされました」

男「いいから、頼んでおくから」


幼馴染(…何か引っかかります)

幼馴染(ハッ…まさか、初めて来たふりをしてるけど、他の女の子とよく来てて店員さんに覚えられてるとか…?)


…カランコローン


幼馴染(扉を鳴らして、出たふりだけしてみます。よーし、気づいてない──)ププッ


男「じゃあ…マルゲリータひとつと、ボスカイオーラひとつ」

店員「かしこまりました」

男「あの、それと…」

店員「はい?」


男「『るるぶ』見ました」


店員「あ、はい。じゃあ5%引きにいたしますね」

男「お願いします」


幼馴染「──ごめん、男っ!」カランコローン、タタタッ

男「うわ、聞かれた!?」


………



男「………」ムスー

幼馴染「まあ、そう不貞腐れずに」


男「どうせこんな店知らないから下調べしましたよ」

幼馴染「るるぶで?」

男「るるぶとおでかけまっぷるで」


幼馴染「二冊も買ったのですか」

男「ほとんどの情報が被ってました…」

幼馴染「それはそうでしょう」


幼馴染「…でも、嬉しいです」

男「はい?」

幼馴染「いつもと違うデートのために、情報を仕入れたり努力してくれた事が」

男「…できれば色んなスポットを知ってるふりがしたかったです」


幼馴染「確かに…今日は感心しておいて、後から男の部屋で情報誌を見つけるとかのシチュエーションも捨てがたい」

男「それも恥ずかしいです」

幼馴染「しかもデートで寄ったスポットのページが、いちいち角をドッグイヤーにしてあったりすると萌え萌えです」

男「萌えとか言うな」


店員「お待たせしましたー」


男「でかっ」

幼馴染「直径30cm以上あります」

男「…薄生地ではありますが、これは二人で一枚とサイドメニューくらいで良かったのかも」


幼馴染「大丈夫、食べられます」

男「まじですか」

幼馴染「たぶん余裕です」


男「…お菓子も好きだし、なぜ幼馴染は太らないのでしょう」

幼馴染「体質でしょうか」

男「脂肪がつきにくい体質──?」

幼馴染「──待て、続きが読めた。みなまで言うな」

ちょっとバタバタしてる、更新が数レスずつになってしまい申し訳ない


男「さあ、熱い内に食べましょう」

幼馴染「では、いただきます」


男「おおおぉぉぉおぉおぉ?」トローン

幼馴染「すごいチーズが伸びています。食べにくそうです」クスクス

男「……美味い、チーズのコクが全然違います」モグモグ


幼馴染「マルゲリータもバジルの香りがいいです。ああ…幸せ」

男「歯にバジルついてても教えずに写真撮ってやります」

幼馴染「ご心配なく。先ほどお手洗いを借りた時に、化粧室に歯磨きセットが置いてあるのを確認してますので」

男「ぐぬぬ」


男「あ、幼馴染…向こうの山を見て下さい」

幼馴染「えっ」クルッ


──ヒョイッ、ピッピピッ…


幼馴染「……新緑が綺麗なだけですが」

男「ああ…鹿がいたけど、隠れてしまいました」

幼馴染「それは残念。でも今は目の前のピザに夢中です」パクッ

男「………」


幼馴染「うーん…チーズがマイル…ド……ふぁっ!? か、辛っ…! 辛いぃっ!?」

男「どうしましたか」ププッ

幼馴染「ふえぇ……なんかこの一切れだけ、タバスコがかかってます…辛くて食べられません」

男「幼馴染は辛いの苦手でしたね、仕方ないから俺が食べましょう」クックック…


幼馴染「ではボスカイオーラも一切れ下さい」

男「嫌です」

幼馴染「えっ」

男「さっき『萌え萌え』とか言って俺を辱めた罰です。何か俺を萌えさせたらあげましょう」モグモグ


幼馴染「うわ目遣い」

男「まだまだ」


幼馴染「…手で猫耳」ピコッ

男「もうひと声」


幼馴染「……胸、小さくてごめん…ね…?」グスッ、ウルウル…

男「ごめん、あげる。そこまでするとは、本当ごめん」


……………
………


…動物園フードコート


弟「そろそろ何か食べよう」

幼友「うん、お腹空いてきた」

弟「こういうところだから、そんなに味に期待はできないかもだけど」

幼友「でもこんな時は安っぽい味も似合ったりするよね」


弟「僕、ホットドッグとカップ唐揚げ」

幼友「じゃあ、ポテト餅とフランクフルト」

弟「飲み物はこのストローを二本差すラブいビッグカップで──」

幼友「私、缶ビールで」

弟「………」

幼友「缶ビールで」


………



弟「良かった、席まだ空いてる」

幼友「いやー悪いねー、自分だけ飲んじゃって」プシッ

弟「僕、まだ未成年だし」


幼友「……こんな時にまで昼間からビール飲む女なんて、嫌でしょ?」

弟「滅相もない、それが僕の好きなヒトだから」


幼友「私がオトコの人だったら、嫌かもしれないなぁ」ゴキュゴキュ

弟「僕は嫌じゃないよ。…ってか、成人したら一緒に昼から飲みたいね」


幼友「なかなか…しぶといね」プハ

弟「まだまだ、僕はしつこいよ」

幼友「…その意気だよ」クスッ


幼友「マスタード、もうちょい欲しかったな…」カプッ


弟「おぉ…フランクフルトを咥える口もと、それでご飯三杯はイケるな」

幼友「人が食べてる物に変な想像しないでくれる?」モグモグ…

弟「ん? 僕が何を想像したと思ってるのかな?」

幼友「むっ…目上の人をからかうんじゃないのっ」

弟「あはは、ごめん」


幼友「まったく……はい、どーぞ?」スッ

弟「え?」ドキッ


幼友「言って欲しいの? ふふっ…あーんして」クスッ

弟「うわ、嬉しい。あーん──」パクッ
幼友「──で、さっきは何を想像したのかな」

弟「………」エレエレエレ…


弟「なんかさっきの『あーん』以降、めちゃくちゃ周りの視線を浴びてる気がするんだ」

幼友「それは自意識過剰ってもんだよ」


弟「でも絶対、今フードコートにいる中で一番かわいいと思う」

幼友「間違いなく言い過ぎだよ」


弟「少なくともおっぱいはブッちぎりだと思うんだ」

幼友「ほほう、じゃあ比較のために他の娘の胸も見てると」

弟「それは仕方がないよ」

幼友「言い訳もしないんだ…」


弟「もうカップルとすれ違う度に内心勝ち誇っちゃうもん」

幼友「人の胸で勝手に勝負しないでくれる?」


弟「…幼友ちゃん、今のところ楽しい?」

幼友「うん、意外と悪くないね。こういうデートも」


弟「意外とって事は、最初は不安だった?」

幼友「不安って事はないけどね」

弟「正直、僕は不安だったよ」


幼友「もし全然盛り上がらなかったら…」

弟「…盛り上がらなかったら?」

幼友「たぶん弟君はどんどんプレッシャーを感じて、更に空回りするだろうからね」

弟「そう…だったかも」

幼友「あはは…だから、その時にはそれをからかうのも楽しいかも…って、今朝はそう思ってた」

弟「ひでえ」


幼友「何にしても、楽しみにしてたって意味だよ」

弟「……うん、ありがとう」


幼友「今日は、このまま動物園で一日使っちゃう?」

弟「いや…他にも行きたいけど、まだもう少しはまわろうと思ってる。…構わない?」

幼友「うん、まだ見てないエリアもあるしね」


弟「その後は駅前に戻って、ちょっと買い物して…それから晩ごはんでも」

幼友「買い物?」

弟「今日の記念になるものを買いたいんだ」


幼友「ほほう、何かの記念日なのかな?」

弟「意地悪だなぁ……いいんだ、僕にとっては記念日なんだよ」


幼友「ふふっ…ごめんごめん。じゃあ、食べ終わったし…行く?」

弟「うん…えっと」

幼友「………」


弟「……ん」スッ…

幼友「そうそう、黙って…ね」ギュッ

ほ ん と じ ゃ ん

全く気付いてなかった
離島編で「さすがに一月~二月初旬に舟出すのは寒過ぎるよな」って思った事と
バレンタイン時事ネタを取り込もうとした事が災いしてるじゃん

細けぇこたぁのノリで回答していいなら、離島編を二月はじめに脳内シフトして欲しいじゃん…


男「よかっ…た……お前ら…も楽しそうにやっ…てる…な…」

弟「あれ? 兄ちゃん、なんで動物園に?」

幼馴染「…重大…な…タイムパラドクス…時空の崩壊…」

幼友「じゃ…私達、消えちゃうんだね…」


男「また…必ず……次の時間軸で…も……会いましょう、そし…て…その時も……」

弟「うん、分かってる」

男「…そう…か」


幼馴染「私…も…です……仕方ない…から」

幼友「付き合いますよ、男さん──」

… … …

男「釣りロマンを求めて」
幼馴染「仕方ないから付き合います」


── 完 ──


── 嘘 ──


………



幼友「カピバラさん発見ー」

弟「最大のげっ歯類なんだよね」


幼友「でも本当に最大のげっ歯類は、ある夢の国にいるよね」

弟「そういえばそうだね」

幼友「カピバラさんは全然あのネズミとは似てないねー」


弟「って言うか、げっ歯類か怪しいよね。前歯無いもん。そもそも背中にはファスナーが──」

幼友「──ハハッ」ゴスッ


弟「ふれあいコーナーあるよ。でもウサギとか抱っこしたら、服汚れちゃうか…」

幼友「入る」フンス

弟「え? 入るの?」

幼友「入る、ウサギ触る」ワキワキ


弟「二重扉になってる、動物が逃げないようにだね」カタンッ

幼友「そっち、閉めた?」

弟「大丈夫だよ、入ろう」ガチャ


幼友「とーう」ガバッ

弟「いきなり襲いかかるから逃げてるよ、こっちのケージのモルモットの方が簡単に…」

幼友「逃げるな! とーうとーうっ!」

弟(…ウサギ、好きなのか)


幼友「えへへ…捕まえた、二匹も」ホワワーン

弟「幸せそうだなー」

幼友「あああぁぁあぁぁ…可愛い…!」モフモフモフ

弟「ウサギ、くっそ羨ましい」チッ


幼友「あ、でも服は噛んじゃだめよ、とーう」ヒョイッ


…ビヨーン、チラッ


幼友「あっ」

弟(服…胸元が伸ばされて、ブラが…!!)ムハーッ

幼友「…見た?」ジロッ

弟「見テナイ、ゼンゼン」プシュー

幼友「説得力皆無なんだけど」


………



弟「ポニー乗馬体験だって、乗る?」

幼友「ポニーに大人って乗れるの? …それに」

弟「それに?」


幼友「…私、今日スカート履いてるんだからね?」

弟「だから言ったんだけど」

幼友「とーう」ビシッ


弟「幼友ちゃん、将来は犬とか猫とか飼いたい?」

幼友「んー、どっちかと言うとさっきそんな話題になったけど、熱帯魚飼いたい」

弟「今日、水族館にすべきだったかなー」


幼友「見るのは動物も魚も好きよ? でもやっぱり哺乳類のペットはお別れの時が悲しすぎる気がするから」

弟「ああ…そうかも、でも魚だって死んだら悲しいだろうね」

幼友「釣って食べるのとは訳が違うからねー」


弟「…考えてみれば、釣りって餌や魚の命をたくさん奪ってるんだよね」

幼友「自分が生きる糧とするために『自分で殺すか』『他人に殺してもらったものを食べるか』だけの違いだよ」

弟「うわ、幼友ちゃん格好いい」

幼友「…ある人の受け売りだよーだ」クスクス


弟「幼友ちゃん、その『ある人』って…」

幼友「あー、アルカパ。なんか変な体型だよねー」

弟「…ずるい」

幼友「え? 何か言ってたっけ? よく聞こえなかったや」

弟「アルカパじゃなくて、アルパカだよね」ボソッ


幼友「………」

弟「………」


幼友「まただね…私達、価値観が違うみたい…」フッ…

弟「やっぱ聞こえてるし、そこは譲れないかな」

幼友「くっそ」

本当、確認不足で失礼しました

ただしヌメリ止めの白い石粉をかけられるのは餌のイソメの方だと思います


弟「幼友ちゃん、まだ兄ちゃんの事…好きなの?」

幼友「…直球だね」

弟「ん、答えなくてもいいけど」


幼友「前はね、このくらい好きだった」

弟「軽く両腕を広げたくらい?」

幼友「でも幼馴染ちゃんの事は、このっ……くらい好き」

弟「広げすぎ。腕、千切れる千切れる」


幼友「で、男さんの事…今は」

弟「今は…?」ゴクリ

幼友「…解んない。きっと違う感情に変わっていってるんだよ」


弟「そっか…じゃあ、僕は?」

幼友「教えなーい」ベーッ


弟「僕も…昔、好きだった人はいたんだ」

幼友「ほほう、興味深いね」


弟「小学校の同級生で、生意気言うけど多分お互い好きだったと思う」

幼友「………」

弟「でも、五年生の時に引っ越しちゃったんだ。それから暫くは年賀状なんかは交換してたけど、それも途絶えちゃった」


幼友「…もしそのままだったら、弟君にもいい仲のオサナナジミがいたのかもしれないね」

弟「うん、だけど良かったよ」

幼友「良かったの?」


弟「だからこそ、幼友ちゃんを好きになれたから」


幼友「とーう! とーう!」ビシビシ

弟「いてててて」


幼友「…悔しいけど、今までの中では一番ぐっときたよ」


……………
………


…男&幼馴染、昼食後


ガチャッ…バタン…
…ズキュキュキュッ、ブロロンッ


男「スカート、挟んでないでしょうか?」

幼馴染「大丈夫だと言うに」

男「こちらとしては慣れないもので」


幼馴染「ショートパンツにすべきだったでしょうか」

男「そんな事ないです。さあ、次は街中プランとアウトドアでない郊外プラン、どっちがいいでしょう?」

幼馴染「全部お任せです」ニコッ

男「では…>>915

酉とage忘れた、安価下で

スレ内で終われば綺麗だけど、そうならなくても次スレに続けるつもりです


男「じゃあ、街へ。何かショッピングとかで見たいジャンルはあるでしょうか」

幼馴染「特に今、これといって見たいものはありません」

男「なら適当に、駅前に車を停めて歩きますか」


幼馴染「ここからだと車でどの位かかるのでしょう」

男「一時間までかかるかどうか…というところでしょうか」


幼馴染「では」

男「おやすみなさい」


幼馴染「……まだ何も言ってないのですが、当てられました」

男「だてに長く付き合っていません。その代わり起きたらラブホの駐車場かもしれませんが」ニヤリ…

幼馴染「何ら困りません」

男「ですよねー」


………


…駅前、コインパーキング


バタン、バタンッ…


男「田舎から街中へ、ガラッとロケーションチェンジです」

幼馴染「特に目的地はありませんが」

男「一番店の多い通りをぶらぶらしましょう」


幼馴染「………」

男「よっ…と」ギュッ

幼馴染「おお、あっさり手を握られました」

男「そう見えて、内心そんなにあっさりでもなかったりします」ポリポリ

幼馴染「…よきかな」


幼馴染「男も見たい店があったら寄って下さい」

男「なら早速、そこのシューズショップへ」


幼馴染「ほほう、小ぢんまりした店ですが所狭しとディスプレイされています」

男「けっこう好みのものを集めてて、お気に入りの店です」


幼馴染「ジャンルも様々、値段もピンキリ」

男「ピンキリの『キリ』の方も揃えているのがいいところ」

幼馴染「確かに」


幼馴染「いらっしゃいませぇ、どのようなシューズお探しですかぁ?」

男「なぜに店員」

幼馴染「なんとなく、見立ててあげようかと」


男「だんだん暑くなってくる時期なので、夏を通して履けるようなのを探すつもりです」

幼馴染「サンダルではなく?」

男「サンダルはスリッポンからレザーまでだいたい揃っているので、七分丈のジーンズに合うようなデッキシューズ系を」


幼馴染「そういえば男はサンダル以外で言うと、釣り用のシューズかブーツ系を履いているイメージしかありません」

男「失礼な、普通のスニーカーも持っています」

幼馴染「どんな時に履くのでしょう」

男「…足場の良い釣りの時かな」


幼馴染「では物色していきます」

男「よろしくお願いします」


幼馴染「淡いカラーだけの、ごく普通なデッキシューズでは面白くありません」

男「ふむふむ」

幼馴染「そこでこちらなど如何でしょう。白をベースにしながらもベージュの縁取りとヒール周りのネイビーが無難なのに個性的」

男「ほほう」


幼馴染「白の部分は布地ですが、カラーのところはスエード調となっており、実用性外のオサレ要素も」

男「良さげです。して、お値段は」

幼馴染「こちら、なんと」ピラッ


男「ピンキリで言うと」

幼馴染「…ピンでした」イソイソ、ナイナイ…

ピン(1)→最高
キリ(10)→最低

意味としてはこっちでは?

よかった、お気になさらずー


………



男「結局、似たデザインの安価な品をお買い上げました」

幼馴染「良いと思います」


男「さあ、またぶらぶらしますか」

幼馴染「らぶらぶしても良くってよ?」

男「まあ、ほどほどに」

幼馴染「ほどほどにぶらぶらでらぶらぶ」ププッ

男「若干、笑いのツボがわかりません」


男「ゲーセン、入りますか?」

幼馴染「メダルゲームの多いところなら入りたいです」

男「確かここはまあまああったはず…」


幼馴染「おお、あります。メダルは…100枚千円ですか」

男「とりあえず千円分だけ買います」ジャラジャラジャラ…


幼馴染「何に挑みますか」ワクワク

男「まあ待て、焦るな」フフン

幼馴染「ギャンブラーな顔になっています」


男「まずは地味ですが、手堅く元手を増やします」

幼馴染「これは…メダルポーカー?」

男「ワンペアから配当があり、かつ連続ダブルアップが可能な台を選びます」


男「はい、スリーカード。配当3枚、迷わずダブルアップ」

幼馴染「元は1枚賭けだから気楽です」


男「おっ、ディーラーが4です。ラッキー」パシーン

幼馴染「6、意外とギリでした」


男「はい次、8か…五分だな。まあ、怖れる配当じゃ無し」パシーン

幼馴染「おお、ジャック」


男「更に次…よし、7です」

幼馴染「これを当てれば24枚…」

男「おっけー!キング出現ー!」


幼馴染「更にいきますか」

男「いや、最初は配当が20枚を超えたら引きます。手持ちが200~300枚になったら引き際を50枚にするのが俺のジャスティス」


男「よーし、元手の倍にはなったから一回払い出して…」ジャラララララ…

幼馴染「ちょっと下さい」フンスフンス

男「そのつもりです。目の届く範囲で、好きなのやってて下さい。俺ももう少し増やしたら行きます」

幼馴染「ラジャ!」ビシッ

… … …

男「チッ…あれ以降、思うように増えねえな…」パシーン


オトコー、オトコー!


男(いっそベット枚数を増すか…? でも、それやって良い方向になった事がないしな…)


オートーコー!
チョット キテクダサイー!


男(ん…? 何か呼ばれた?)


ヒギャアアアアァァァ!
マタ アタッターー!


男「どうしましたか、競馬ゲームの台で」

幼馴染「はわ…はわわ…」フルフル


男「ああ…120枚。割と増えているようですが、声が大袈裟──」

幼馴染「違います、120『倍』です」


男「…何枚賭けで?」

幼馴染「間違えて10枚一気賭けのボタン押しました…しかも二回連続」


男「じゃあ、今の貯メダルは」

幼馴染「2000枚くらい」

男「地味にポーカーなんかやってられっかあああぁぁ!」ムキーッ


……………
………


…弟&幼友ペア、バスの中


弟「ウサギ、可愛かったね」

幼友「………」

弟「手を繋いで歩くの、嬉しかった」

幼友「………」

弟「この後は街より手前の河川公園で降りて、ちょっとボーッと話でも──」

幼友「………」コクッ


──トサッ


弟「幼友ちゃん…?」ドキッ

幼友「………」スゥ…


弟(寝てる、肩に寄りかかって…)

弟(動物園では、よく歩いたもんな)

弟(髪…いい匂いだなー)


『きっと違う感情に変わっていってるんだよ──』


弟(『変わっていってる』って事は、まだ全てが変わってはいないって事…だよね)

弟(まだ幼友ちゃんには、兄ちゃんを好きな気持ちも燻ってる)

弟(悔しいなぁ…)


弟(でも…超えるよ、兄ちゃん)

弟(僕が同級生のあの娘が引っ越した事を、今では良かったと思えるように)

弟(幼友ちゃんにも、いつか『男さんの傍に幼馴染ちゃんがいて良かった』って、言わせてみせるから)

弟(そして、その時こそ──)


《次は河川公園前です》ピンポーン


弟「あ…」

幼友「………」スゥ…

弟(河川公園は、やめとこっかな…)


弟(──兄ちゃん)

弟(その時こそ、勝ち誇った顔で)

弟(『巨乳最高』って言ってやるからな──)


………



《次は終点、◯△駅前です》ピンポーン


幼友「…ん……」

弟「おはよ」


幼友「……ごめん、めっちゃ寝てた」

弟「うん、いっぱい歩いたからね」

幼友「あの、つまらない訳じゃないからね」

弟「わかってる、寧ろ嬉しかった。……あっ」

幼友「ん? …どしたの?」


弟「おはよおっぱい」

幼友「わざわざ言い直すな」



………



弟「駅前に帰ってきたねー」


幼友「どこか行きたい店とかは?」

弟「特に目当てとかは無いかな。でもさっき言った通り、何か記念になるもの買いたい」

幼友「記念になるもの…ねぇ」


弟「うーん、服とかは違う気がするし…アクセサリーなんか着けるガラじゃないし」

幼友「じゃあ色んなお店のある通りをぶらぶらしよう。いい店あったら入ればいいよ」

弟「通りをらぶらぶ?」

幼友「置いてくよ」



弟「シューズショップも違うなー」

幼友「記念の品が履き潰されるってのもね」


弟「あ、このゲーセン懐かしい」

幼友「今は関係ないぞ?」

弟「はーい」


幼友「…そうだ、この少し先に雑貨屋さんあるよ」

弟「ああ、いいかも。行こう行こう」


………


…雑貨屋


弟「おー、女の人向けの物が多いけど、オトコ向けのもちょいちょいある」

幼友「アクセサリーじゃなくとも、何か小物がいいかもね」


弟「この多機能ナイフ、かっこいいなー。色んなツールがひとつになってて、釣りでも役立ちそう」

幼友「ビクトリノックスは有名だね。…でも」

弟「でも?」


幼友「こういう時の記念の品で、刃物はいいのかな? 関係を断ち切る…ってね」

弟「ぜってぇ買わねえ! 見向きもしねえっ!」


幼友「時計とかは?」

弟「欲しいようなのになると、ちょっと高いかなー」


幼友「文房具とか」

弟「好きだけど、こないだ兄ちゃんに合格祝いでクロスの複合ボールペン貰っちゃった」

幼友「そっかー」


弟「………」

幼友「何がいいかな…」

弟(…手を繋ぐのも黙って差し出せって言われたし。きっと強気にいった方がいい…はず)


幼友「あっち、見てみよっか──」

弟「──幼友ちゃん。何か…お揃いのもの、買いたいんだ」


幼友「…グイッと来たね、どうしよっかなー?」

弟「いや…まだ違う…これじゃ足りないね」

幼友「ん?」


弟「幼友ちゃん。何かお揃いのもの買うから、一緒に持って下さい」


幼友「……あはっ、いいね。嫌いじゃないよ、そういうの」ニコッ

弟「良かったぁ…」

幼友「じゃあ、携帯のストラップ見よう」

弟「うん、レジの近くのところにあったよ」


幼友「これ、格好いいよ?」

弟「あ、いいね。でも僕、だいたい携帯をポケットに入れるから、金属部分が多いと傷まみれになっちゃいそう」

幼友「そっか、女の子はだいたいバッグに入れるからなぁ」


弟「これは? ちょっとエスニックな感じ、金属パーツも無し」

幼友「組紐細工だね、けっこう好きな感じだよ」

弟「幼友ちゃんなら、この薄ピンクとブラウンの紐を組んだのが合いそう」


幼友「うーん、もうワンアクセント欲しいな」

弟「じゃあ、こっち。同じ配色で、先にシルバーの飾りついてる」

幼友「金属パーツだけど、いいの?」

弟「このくらいなら平気かな、僕はどの色にしよう」


幼友「同じデザインのやつで…このオレンジとブラウンのは?」

弟「この黄色と緑のやつ好きだなー」


幼友「黄色と緑……それは似合わないよ」


弟「えっ…ショック、センス悪い?」

幼友「ううん、弟君のイメージじゃないかなって。こっちにしようよ、せっかくならブラウン基調もお揃いで」

弟「僕がオレンジで、幼友ちゃんがピンクかぁ。…うん、それも嬉しいかも」


幼友「よーし、じゃあ…これは買ってもらっちゃおうかな」

弟「うん、僕が買うって言ったし。レジ行ってくるから、ちょっと待ってて」


幼友(……ごめんね、弟君)

幼友(黄色と緑の組み合わせ…綺麗だと思うよ)

幼友(ただ…なんとなく、ミモザの花を連想しちゃったんだ──)


……………
………


…男&幼馴染、ゲーセンの外


幼馴染「結局、使い切れなかったです…」

男「1000枚以上、預け入れしました」


幼馴染「でも預かり期間中に来る事があるのでしょうか」

男「大丈夫です。この貯メダル証を、街によく出る友人に売りつけます。三千円くらいはカタい」


幼馴染「それなら二千円は私の分です」ニコッ

男「えっ、元手は俺の…」

幼馴染「大当てしたのは誰でしょう」

男「…ですよねー」ガクッ



幼馴染「夕方が近づいています」

男「でもすっかり日が長くなりました」


幼馴染「…この後は、どうするのでしょう」ドキドキ

男「どこかで食事して、それから…」

幼馴染「……帰る?」

男「帰さない…と言うべきところです」

幼馴染「既に何度も外泊した事はありますが、今日はなんとなくいつもと気分が違います…」


男「デート、こんな感じで良かったでしょうか」

幼馴染「すごく楽しかったです」



幼馴染「だけど…」

男「?」

幼馴染「男と一緒に過ごすのは、いつだって楽しいです」

男「感無量です」


幼馴染「もちろん幼友や弟君、少年君も少女ちゃんも。みんなで過ごす時間だって幸せですが」

男「…そういえば、あいつらどうしてるかな」

幼馴染「弟君もどこかへ?」


男「はい、たぶん…幼友ちゃんと」

幼馴染「もしかして、この前の釣り勝負の…」

男「朝、洗面台を長く占領していた感じからして間違いないと思います」


幼馴染「…弟君には頑張ってほしいです」

男「もちろん俺も兄としてそう願っています…が、何しろ相手は幼友ちゃん。なかなか高嶺の花です」


幼馴染「でもそんな幼友は、男の事…」

男「幼馴染」

幼馴染「…ごめんなさい」


男「そこの雑貨屋、高校の頃に来たのを覚えていますか」

幼馴染「それはもう、はっきりと」

男「今だから言えますが、実はあの時はデートだと意気込んで緊張しきりでした」

幼馴染「私もそうだった気がします」


男「…同じ店、久しぶりに入りましょうか」

幼馴染「はい、今度は手を繋いで」ニコッ

男「ん」ギュッ



………


…雑貨屋、入り口


男「…俺は幼馴染一人を幸せにする事で手一杯です」

幼馴染「はい」

男「幼友ちゃんの気持ちを迷惑だと言う気はありませんが、それに応える事もできません」

幼馴染「…はい」


男「高校の頃も、ずっとこれからも…決して脇目は──」

幼友「──あれ?」


男「おはよおっぱい」

幼馴染「てーい」ビシッ


幼馴染「おやおやー? 幼友、誰と手を繋いで何をしてるのでしょうか」ニヤニヤ

弟「違うよ、幼馴染ちゃん。こないだの釣りで一位をとれたらって、僕がお願いしてただけ──」


幼友「──デートだよ、楽しかったんだから」ギュッ

弟「えっ」

幼友「オトモダチとのデートだけどねっ」クスッ


男(…まずまず、上手くやったみたいだな)

幼馴染「楽しかったなら、良かったです。私達も楽しい一日を過ごせました」

幼友「二人はこれからどうするの?」

男「特に決めてはないです。適当な時間に夕食を摂って…」


幼友「………」チラッ

弟「…僕、今日はもう充分に満足したよ?」

幼馴染「なんとなくこうなったらこうなったで、それでいい気がします」

男「……じゃあ、四人で動きますか」


弟「兄ちゃん…晩ご飯、オススメのとこは?」

男「うーん、正直知識は飲み屋ばっかりです」

幼友「飲んじゃう? 飲んじゃう?」ウキウキ

男「それが車を置いているので」

弟「僕、まだ免許ないからなー」


幼馴染「…それなら、いい方法があります」

男「ほほう」


幼友「私も、何となく思いついたよ? …みんなで車に乗って」

弟「美味しいもの、テイクアウトして」

幼馴染「トランクにいつでも入ってるクーラーボックスに、お酒も買い込んで」

男「…ついでに餌も買い込んで?」

幼友「波音聞きながら乾杯してっ」

幼馴染「眠くなったら、車内で寝られます」

弟「朝にはお酒も抜けるしね」


男「じゃ、いつも通りですが。…釣りに行きますか──」



【デート閑話、おわり】

これにて2スレ目の本文投下は終了です
ありがとうございました

それではまた、てーいしましょう


>>2から>>107が『男の秘密作業部屋編』

>>120から>>289が『春の気配編』

>>341から>>774が『第一回釣り大会編』

>>781から>>957が『大会後日デート閑話』

…と、なってますが
たぶん大会編が安価だらけ記号だらけミスだらけなので、まとめサイトに載る事はありますまい

一応、自分のブログに全てまとめてあるので
よかったら覗いてやって下さいー

デート閑話は近日収録予定です

http://garakutasyobunjo.blog.fc2.com/

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年03月20日 (木) 22:39:42   ID: iIFXXYHk

新作来たと思ったら落ちてた・・・

2 :  SS好きの774さん   2014年03月24日 (月) 14:48:27   ID: F_Z6aGT-

落ちてないぞ?

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