目暮「そこのスケボー停まりなさい」 コナン「!?」 (108)

コナン「あー、目暮警部。こんにちは」

目暮「おぉコナン君だったか」

コナン「なにか用?」

目暮「あ、いや」

高木「警部」

目暮「んんっ。コナン君、そのスケボーは道交法違反だ」

コナン「・・・え?」

目暮「君のスケボーにはエンジンが付いているね? そういうのは原付扱いになって公道で走れるようにするにはブレーキや方向指示器なんかがたくさんいるんだよ」

コナン「・・・」

目暮「まあ、今日のところはおおめにみてあげるけど、危ないから今後は乗ってはいけないよ」

コナン「は、はーい・・・」

コナン「ということで博士、スケボー改造してくれよ」

コナン「このままじゃ自由に街を走れないんだ」

阿笠「分かった。公道でも走れるようにしてやろう」

コナン「サンキュー!」

阿笠「おっとそれと、免許も取らなきゃいけないぞ」

コナン「はぁ? スケボーの免許なんて聞いたことねえぞ」

阿笠「原付扱いと目暮警部に言われたんじゃろ? なら免許も必要じゃ」

コナン「チッ・・・」

阿笠「新一!完成じゃ!」

コナン「できたか! 俺も原付免許とってきたぜ!」

阿笠「原動機付きスケートボードじゃ」

コナン「だせえ」

阿笠「アクセルの両サイドには踏むタイプの方向指示器、さらに後ろにはブレーキペダルや警笛も備えた」

コナン「これ光るのか?」

阿笠「もちろん。ハイビームにもなる。ブレーキランプもちゃんと付けた」

コナン「・・・」

阿笠「・・・」

コナン「あいつらと遊んでくるわ・・・」

阿笠「免許はちゃんと携帯するんじゃぞ」

コナン「・・・」

ヒュー

コナン「・・・」

コナン「歩道走れねえのか・・・」

コナン「・・・クソ」

コナン「あ、ここ原付二段階右折だわ」

コナン「・・・めんどくせ。小回りすっかwwww」

ウウーーーン

パト「そこの原付停まりなさい」

コナン「oh...」

高木「おお、コナン君だったのか」

コナン「高木刑事、こんにちは、なにか用?」

高木「あのね、ここは原付は二段階右折しなくちゃいけない交差点なんだよ」

コナン「あれれー? 標識みえなかったなぁ!」

高木「え、でも」

コナン「ほら! 伸び過ぎた木の葉っぱが標識を隠してる!」

高木「た、確かに」

コナン「だから僕は二段階右折じゃなくていいのかなーって思ったんだ。ほらっ!あの原付も小回りしてるよ!」

高木「うむ・・・今度からは気をつけるんだよ? 標識の方はちゃんと見えるようにしておくからね」

コナン「はーい!ありがとう高木刑事」

ヒュー

コナン「チョロいわ」

コナン「そろそろ到着」

コナン「おーいお前ら!」プップー

元太「なんだぁ?」

光彦「コナン君が来たようですね」

歩美「なにあれ?」

コナン「よう」

元太「なんだよそれ」

コナン「あぁ? スケボーだよ」

歩美「なんか変になってない?」

光彦「ウィンカーやライトが付いていますね」

コナン「まああれだ、安全第一ってことだよ」

灰原「いずれこうなるだろうとは思っていたわよ」

元太「にしてもダサくなったな」

コナン「うるせえよ」

光彦「確かに少しゴテゴテしすぎですね」

歩美「前の方が良いよぉー」

コナン「仕方ねえだろ。警察に怒られちまったんだからよ」

灰原「ふふっ」

コナン「クソ」

元太「まあそんなことはどうでもいいや、サッカーしようぜ」

コナン「あぁ」カチカチ

歩美「えー!コナン君またそれ使うの?」

コナン「は?」

歩美「バチバチ光る靴!」

光彦「光のせいかボールの威力がとてつもない気がするんですよね」

元太「こええんだよコナンのシュートはよ」

コナン「な、なんだよおめーら」

灰原「子供の遊びでそのメカはずるいわね」

コナン「わーったよ!最弱に設定してやればいいんだろ」

灰原「・・・」

コナン「・・・」

コナン「切りゃいいんだろ切りゃ・・・クソ」

元太「じゃあ始めるか!」

コナン「おりゃ!」バシュッ

元太「ふんっ」バシュッ

元太「コナンのシュート余裕で蹴り返せるぜ!」

光彦「コナン君いつもの調子はどうしたんですか?」

歩美「具合悪いの?」

コナン「・・・クソ」

灰原「報いね」

コナン「シュートがダメならドリブルでキリキリ舞にしてやるさ」ヒュンヒュン

元太「クッソ!やっぱコナンうめえな」

光彦「追いつけません・・・」

歩美「コナン君すごーい!」

コナン「はは、どんなもんだ・・・うげっ」バタン

元太「おい!どうしたコナン!」

コナン「いっててて・・・」

光彦「つまずきましたね」

歩美「大丈夫?」

コナン「大したことねえよ。ちょっとコケただけさ」

灰原「運動不足なのよ」

コナン「は?」

灰原「あなたは普段博士のメカに頼り過ぎね。だから小石なんかにつまずいて転ぶのよ」

元太「そういやコナン公園までわざわざスケボーで来るよな」

光彦「いつもそうですね」

歩美「そんなに遠くないから歩いても来られるよね!今度からは歩美と一緒に来ようよ!」

コナン「・・・クソ」

元太「そろそろ帰るか!」

灰原「そうね、暗くならないうちに」

光彦「いやぁー今日は楽しかったですね」

歩美「コナン君一緒に帰ろうよ!」

コナン「あぁ、俺これで帰るから」

元太「運動不足なおすんじゃねえのかよ」

コナン「今日は持って帰んねえとダメだろ」

灰原「ま、私達は歩いて帰りましょ」

光彦「そうですね」

歩美「コナン君また明日ねー」

元太「じゃあなー」

コナン「ああ」

コナン「・・・」

コナン「・・・クソ」

ヒュー

コナン「あいつら俺が下手に出てりゃいい気になりやがって・・・」

コナン「・・・」チラッ

コナン「・・・クソ」

コナン「さっきからきめぇ車が煽ってきやがる」

コナン「DQN死ね」

コナン「この道狭いから追い越しできねえんだよな」

コナン「ここでスピードだしたらどうせまた高木刑事だろ」

コナン「分かってんだよ」

コナン「・・・」

コナン「ほら広くなったぞ、とっとと抜けカス」

コナン「・・・」

コナン「しつけーよ!!死ね!!!こっちが原付だからって煽ってくんじゃねえよボケカス!!」

コナン「!?」

コナン「この車は・・・」

狂気を感じるスレ

カルシウムが足りてないね

>>53
阿笠 「そこでわしが発明したこの…」
コナン「るせーよハゲ」
阿笠 「…………」

ウォッカ「そういやアニキ、昨日免許の更新に行ったんですが、その時妙なガキを見ましてね」

ジン「妙なガキ?」

ウォッカ「へい、原付の免許を交付されてたみてえでしたが、そいつがどう見ても小学生でした」

ジン「馬鹿か。原付は16歳からだろ」

ウォッカ「ですが、確かにあれは小学生・・・」

ジン「最近のガキはベビーフェイスだからだろう」

ウォッカ「そうですかね・・・」

ジン「ノロノロ走ってんじゃねえぞ原付が」

ウォッカ「ん?ああ、ちょうどあんな感じでしたぜ」

ジン「・・・」

ウォッカ「煽ってみましょうぜ」

ジン「・・・フン」

ブロロロロロロロ

ウォッカ「チラチラ見てきますね」

ジン「律儀に30キロで走ってやがる・・・」

ウォッカ「遅いですね」

ジン「・・・」

ウォッカ「そういえば、免許とってたあのガキの名前なんていったか・・・工藤・・・」

ウォッカ「工藤新一とか言ってましたよ」

ジン「工藤・・・」

ウォッカ「どっかで聞いたことあるような・・・」

ウォッカ「あ、あの高校生探偵もそんな名前でしたね」

ジン「高校生探偵?」

ウォッカ「へい、アニキと二人でジェットコースターに乗った、あの遊園地でバラしたガキです」

ジン「」

ウォッカ「」

ジン「バラした奴の名前なんて覚えちゃいねえよ」

ウォッカ「へ、へい・・・でももしかしたらこのガキはそいつじゃないかと」

ジン「俺がバラし損ねただと・・・?」

ウォッカ「い、いえ・・・可能性の話です」

ウォッカ「もしかしたら本人じゃねえかと」

ジン「確かに薬は未完成だ」

ウォッカ「へい」

ジン「薬の作用で身体が小さくなるとしたら」

ウォッカ「小学生にしか見えなくても17歳」

ジン「免許を取れるのも頷ける」

ウォッカ「辻褄が合いやしたねアニキ」

ジン「もう少し煽ってみるとするか」

ブロロロロロロ

コナン「ポルシェ356A」

コナン「間違いない、ジンの車だ」

コナン「やべえ・・・」

コナン「いや、深く考えるな・・・単に遅い原付を煽っているだけだ」

コナン「俺の正体がバレたわけではないはずだ・・・」

コナン「・・・」

コナン「試してみるか・・・」

コナン「三車線の一番左から・・・」

コナン「大外刈り!!!」

コナン「さすがにこれは予測できなかっただろ」

ポルシェ「ブロロロロロロ」ギュィーン

コナン「!?」

コナン「あいつも強引に右折しやがった・・・!」

ウォッカ「どうしやすかアニキ」

ウォッカ「轢いちまいますか」

ジン「車を汚したくはない」

ウォッカ「そうですね」

ジン「奴の原付をよく見ろ」

ウォッカ「へ、へい・・・ん?」

ウォッカ「・・・スケボーっぽい?」

ジン「燃料タンクが積める車体じゃない」

ジン「となると奴の動力は電気だ」

ウォッカ「電気・・・」

ジン「デカイバッテリーも積んでいないとなると大方ソーラーパワーってところだろう」

ウォッカ「もうすぐ日没ですぜ」

ジン「ライトも搭載されてるところをみると最低限の蓄電はできる仕組みらしいな」

ジン「ジワジワと絞め殺すことにしよう」

ウォッカ「ぐへへ」

コナン「クッソどこまでついてきやがる・・・」

コナン「さっきの右折といい、やっぱり気付かれてんのかよ・・・」

コナン「やべえな・・・もう日が沈みかけてる」

コナン「日が沈んでも30分走れけど今回の改造でライトがついちまったから無駄な電力消費が・・・」

コナン「無灯火だとまた高木刑事の登場だろ・・・クソ」

コナン「・・・」

コナン「!!」コテリン

コナン「そうか・・・」

コナン「この状況を打破する方法を思いついたぜ・・・」

コナン「見てろよ黒の組織。一泡吹かせてやるからよ」

ウォッカ「日が落ちやしたね」

ウォッカ「あれ?でもソーラーパワーじゃ」

ジン「最低限の蓄電ができるようにでもなっているんだろう」

ジン「形状から見て30分が限度だな」

ウォッカ「暗くて見えづらいですね。 あいつわざとライト消してやすね」

ジン「消費電力を抑えようとしているな」

ウォッカ「危ねえですね、一旦車間開けましょう」

ジン「ああ」

ウォッカ「ですがどうしやす?」

ジン「言ったろ。30分もしないうちに奴は止まる」

ジン「ジワジワと距離を詰めて恐怖におののく様を拝ませてもらおうか」

コナン「クッ・・・持ってくれ・・・」

コナン「・・・」

コナン「・・・ここだ!」

コナン「スピード上げて・・・」ビュー

コナン「オラオラ無灯火速度超過だ!サイレン鳴らせえ!」

パト「・・・」

コナン「」

コナン「・・・は?」

コナン「スルーかよ! ふざけんな!しっかり取り締まれやカス!!」

コナン「・・・クソ」

ウォッカ「パトカーにスルーされてましたね」

ジン「小さいうえに無灯火で気付かれなかったんだろう。馬鹿が」

ウォッカ「サツに見放されるとは運のねえ奴ですね」

ジン「そろそろバッテリーが切れるころだ」

ウォッカ「アニキ、捕まえたらどうしやす?」

ジン「すぐに殺しはしない」

ジン「シェリーが消えた謎も、あの薬の副作用と考えれば辻褄が合う」

ジン「恐らく奴らはなんらかのコンタクトをとっているはずだ」

ウォッカ「一石二鳥ですね」

ジン「ああ」

コナン「クッソクッソ」

コナン「バッテリーが・・・」

コナン「このままじゃ間違いなく捕まる・・・」

コナン「なにか打開策を・・・」

コナン「大通りは避けるか」ヒュン

コナン「細い道なら向こうも速度を出しづらいはずだ」

コナン「バッテリーの節約になる」

コナン「ダメだ・・・もうベタ踏みで30キロしかでねえ」

コナン「もう無理だ・・・父さん・・・」

コナン「」ヒュー

コナン「!」コテリン

コナン「これだ・・・」

コナン「やるしかねえ!」スッ

ウォッカ「だいぶ遅くなりやしたね」

ジン「日没からもう30分になる」

ジン「そろそろ限界だろう」

ウォッカ「結構暗くなりやしたね。見失いやせんか」

ジン「こっちは常時ハイビームだ。見失うことはねえ」

ウォッカ「!? ハイビームでバッテリーが充電されたり・・・」

ジン「」

ウォッカ「さすがにねえですか・・・」

ジン「・・・」

ウォッカ「あぁ? アニキ! あいつスケボーからおりやしたぜ!」

ウォッカ「走りやがった!」

ジン「堪忍したか。 足で逃げ切れるわけねえ」

ウォッカ「そこ左折しやしたぜ!」

ジン「フン」

ブロロロロロロ

コナン「距離はある!」

コナン「今しかねえ!」ヒョイ

コナン「キック力増強シューズを最強に設定して」

コナン「走る!!!」

コナン「速えwwww」タタタタタタタッ

コナン「運動不足は博士のメカでカバーできる!」

コナン「よし!ここだ!」

コナン「ここを左に曲がって・・・!」

コナン「ハァハァ・・・」タタタタタタタッ

ポルシェ「ブロロロロロロ」

コナン「うぉぉぉっしゃぁぁあああ」

コナン「バカめ!!!! ここは!!!!」

宮本「はーいそこの黒いポルシェ、停まりなさい」

ジンウォッカ「!?」

コナン「一時停止取締スポットだ!!!」

コナン「交通課の由美さんはいつもここで獲物がかかるのをじっと待っている」

コナン「サイン会場へのお導きだ」

コナン「俺はスケボーから降りて走ったから取締対象ではない」

コナン「追尾に夢中で一時停止を忘れるとは、用心深いジンとは思えない失態だな」

コナン「助かったよ父さん」

コナン「父さんよくここで捕まってたよな」

コナン「ありがとう」

コナン「こうしてジンはサイン会場へ」

コナン「不審な雰囲気を察知した由美さんは目暮警部へ連絡し駆けつけた目暮が車内検査をした」

コナン「車内からは拳銃がみつかり銃刀法違反で二人は逮捕された」

コナン「他にも車内からは組織に関するデータの入ったフロッピーディスクやUSBメモリが見つかった」

コナン「それらを証拠に警察は組織を家宅捜索。これまでの犯罪や違法薬物の製造によりメンバー達は次々と逮捕され組織は壊滅した」

コナン「よう!お前ら!」ヒュー

歩美「わぁ!コナン君!」

光彦「やっと来ましたかコナン君」

元太「お前またそのダセェやつに乗ってんのかよ」

歩美「前の方が良かったよね~戻してよぉ」

コナン「いいや、これでいいんだよ」

歩美「えぇー」

光彦「どうしてですか?」

コナン「フッ」

コナン「法を守った安全運転が一番だろ」キリッ

灰原「ふふ、そうね」

コナン「あぁ」

fin.
エンディング "Crawling in the dark" Hoobastank

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年09月02日 (火) 01:03:51   ID: 805xIuyc

いい最終回だった

2 :  SS好きの774さん   2014年09月27日 (土) 13:45:24   ID: FWBPfxP9

起承転結があってバランスがいい見事なss

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