ウィル・ナイツ「コーディーと付き合いたい」【サガフロ2】(44)

ウィル「…わいいなぁ」

コーデリア「…ん」

コーデリア「ウィルどうかした?」

ウィル「いや…なんでもないよ」

コーデリア「そう…」

ウィル「」

ナルセス「……」ジー

タイラー「……」ジー

ウィル「……」

ウィル「こうやって夜、屋外でたき火を見つめてると妙な気持ちになるよ…」

ウィル「落ち着くようなわくわくするような…ね…」

コーデリア「うん、わかるよ」

コーデリア「たき火は旅の醍醐味だもん」

ナルセス「…おや、お子様コンビのお前たちにもたき火の良さがわかるのか?」

ウィル「…ナルセスさんも?」

ナルセス「当たり前だろう。何年冒険者続けてると思ってる?」

ナルセス「夜営のたき火こそ至高!」

ナルセス「これ以上落ち着くものはないな」

ナルセス「…というわけで、一息つくために茶を入れてやったから飲むといい」

ウィル「ありがとうございますナルセスさん」

コーデリア「ありがとっナルセスさん」

ナルセス「ふむ」

ウィル「」ズズ

コーデリア「」ズズ

コーデリア「あちち!」

コーデリア「ふーふー…」

ウィル「猫舌なの?」

コーデリア「うん…あったかい飲み物好きなんだけどね」

ウィル「そう」

コーデリア「ふーふー」

ウィル「一生懸命ふーふー冷ましてるコーディーかわいい…」

コーデリア「…ん?なにか言った?」

ウィル「なんでもないよ」


タイラー「いい感じ…」

ナルセス「なにが?」

タイラー「…何でも」

コーデリア「あのね」

ウィル「うん」

コーデリア「ウィルがまたクヴェル探しに行くときとか旅に出るとき、また私も誘ってね」

コーデリア「ウィルと冒険出来てとっても楽しかったから」

ウィル「うん、僕もコーディーと旅するの楽しいよ」

ウィル「またいっしょに行こうね」

コーデリア「うんっ」

ナルセス「うむ…子供だけで冒険に出るのは危険だ。次も私が…」

タイラー「ナルセスさん」

ナルセス「…ん?」

タイラー「ナルセスさんこのクヴェルをちょっと…」

ナルセス「うん、見ればいいのか」

タイラー「こっちで…」

ナルセス「珍しいな、アクセサリーか?」

タイラー「」ジー

ウィル「?」

ウィル「でも良かったよ」

コーデリア「なにが?」フーフー

ウィル「ディガーとかヴィジランツって年上の人が多いからさ」

ウィル「コーディーみたいな同年代の子がいて」

ウィル「いっしょに話せて楽しいよ」

コーデリア「ふふ、私もウィルがいて良かったよ」

コーデリア「厳ついおじさんたちより優しそうな男の子の方がいいから」

コーデリア「あとウィル、かっこいいし」

ウィル「う~…」

ウィル「…コーディーも可愛いよ」

コーデリア「…あぅ」

コーデリア「…あ、ありがとうウィル」

タイラー「」ウンウン

ナルセス「…タイラーどうした?」

タイラー「…何でも…」


コーデリア「」

ウィル「」

ナルセス「二人の顔が赤い…?」

ナルセス「ふむ…まさかな…」

ウィル「いやね…だからさ…」

ウィル「コーディーってオシャレだよね。その格好可愛いよ…」

ウィル「赤い頭巾とか三つ編みとか、ベストとかひらひらのスカートとか…」

コーデリア「ありがとう…お気に入りなの…」

コーデリア「ウィルが気に入ってくれたならこれからも着るね…」

ウィル「うん…」

ウィル「すごく可愛いよ。…でも動きにくくはないのかな?」

コーデリア「慣れてるから…」

ウィル「…そう」

ウィル「あんまり汚さないようにね。僕も頑張るからさ」

ウィル「僕も男子なわけだし、女子を守らないと」

ウィル「その服似合ってるもんね」

コーデリア「もー」

コーデリア「私がヴィジランツなんだから護衛としてウィルを守るよ」

コーデリア「でも気持ちはうれしいな。ありがとうウィル」

ウィル「うん…」

コーデリア「…えへへ」


ナルセス「ムズかゆい連中だな」

タイラー「青春かと」

タイラー「あー、星がキレイだな!」

ナルセス「確かに」

ウィル「本当だ」

コーデリア「すてき…」

ナルセス「こういう星空は自然の中でしか見られん」

ナルセス「…キザなヤツならば歯が浮くような例えを言うんだろうな」チラ

ウィル「……」

タイラー「」ワクワク

コーデリア「……」

タイラー「少し見張りに…」

ナルセス「私も付き合おう」


ウィル「」

コーデリア「」

コーデリア「こぼれ落ちてきそうな星空だねっ」

ウィル「うん」

コーデリア「もし、いっしょに旅に出ることがあったら…」

ウィル「もしじゃなくて絶対さそうよ」

コーデリア「うん」

コーデリア「次に二人で旅に出たら…」

ウィル「また星空を見よう」

ウィル「たき火、囲もう」

ウィル「絶対に」

コーデリア「うん」

コーデリア「私はヴィジランツだからね。いつでもウィルのこと守らないと」

コーデリア「…だってウィルはディガーだし…」

コーデリア「だからどこか行くときは絶対にいっしょに連れて行って?お願い」

ウィル「ふふ、いつでも護衛パーティーを雇えるほど僕はお金持ちじゃないよ」

コーデリア「…ただでいいよ」

コーデリア「ウィルならね…」

ウィル「太っ腹だねっ」

コーデリア「女の子になんてこと言うの…も~…そういうことじゃなくて…」

ウィル「あはは、ごめんね」

ウィル「…まぁ、タイラーさんとナルセスさんも太っ腹だけどさ」

コーデリア「うん、いい人たちだよね」

コーデリア「こうしてのんきにしてられるのも二人が助けてくれるおかげだよね」

ウィル「うん、色々教えてくれるし、ナルセスさんとタイラーさんには感謝しないとね」

コーデリア「そうだね」
コーデリア「でもウィルにもすごく感謝してるんだよ」

コーデリア「誘ってくれてありがとうウィル」

コーデリア「おかげでいい旅になったよ」

ウィル「こちらこそ…ありがとうコーディー」

ウィル「コーディーのことも頼りにしてるからね」

コーデリア「ふふ、これでも腕に自信があるんだよ」

コーデリア「足りないのは経験だけだし」

ウィル「じゃあ二人で経験をたくさん積まないとね」

コーデリア「うん、頑張ろっ」

ウィル「これからもよろしくね、コーディー」

コーデリア「ええ、もちろん!」

コーデリア「よろしくねウィル」

タイラー「あと少しかな…」

ナルセス「ふん、あいつらめ…」

ウィル(…結局、適当にお茶を濁してしまった)

ウィル(星空の下で、たき火のそばで)

ウィル(これ以上ないシチュエーションを逃してしまった…)

ウィル(う~ん…)

ウィル(僕はコーディーが好きで…付き合いたいわけで…)

ウィル(はぁ…)

~~~~
~~

ニーナ「岩荒野で野宿か…」
ウィル「冷えるなぁ」

コーデリア「さむ~い!」
ナルセス「砂漠の夜は冷える。しっかり対策しないとな」

コーディー「こんな感じかな」

タイラー「……」テキパキ

ウィル「僕も手伝います」

ナルセス「こんなところか…」

コーディー「う…」ブルッ

ウィル「コーディー平気かい」

コーディー「うん、だいじょうぶ」

ウィル「ほら毛布使いなよ」

コーディー「ありがと」
コーディー「ウィルはいいの?」

ウィル「僕は平気だよ。気にしないで」

ニーナ「この子意地っ張りなのよねぇ昔っから」

ウィル「叔母さん!?」

コーディー「…ウィル」

コーディー「いっしょにくるまったらどうかな…なんて…?」

ウィル「…え?」

ニーナ「…ああ」

ニーナ「あたしゃ、向こうでナルセスやタイラーと話してくるよ。用があるんだ」

ニーナ「たき火の番はふたりに任せるよ」

ウィル「うん」

コーディー「はい」

ニーナ「この子意地っ張りなのよねぇ昔っから」

ウィル「叔母さん!?」

コーディー「…ウィル」

コーディー「いっしょにくるまったらどうかな…なんて…?」

ウィル「…え?」

ニーナ「…ああ」

ニーナ「あたしゃ、向こうでナルセスやタイラーと話してくるよ。用があるんだ」

ニーナ「たき火の番はふたりに任せるよ」

ウィル「うん」

コーディー「はい」

ウィル「クチュン」

コーデリア「あっ」

コーデリア「ウィルが風邪引いたら困るから…毛布ね」

コーデリア「…きて」

ウィル「うん…」ファサ

コーデリア「あったかいね」

ウィル「あったかいなぁ」


ナルセス「…ホットストーンを差し入れてやるべきかな」

ニーナ「あとでね」

タイラー「よし…」グッ

この二人だとこんなのしか思いつかない…

あんまし重くならないように頑張ります

ナルセス「寒いのは苦手なんだが」

ナルセス「あいつらを見てるとぬくい気持ちになるな」

タイラー「はい」

ナルセス「…おんなじくらい砂を吐きたくなるが」

タイラー「…そうですか?」

ナルセス「お前は漢だな…」

ニーナ「ふふっ」

ウィル「…なんだか照れくさいや」

コーデリア「うん…」

コーデリア「ウィルはイヤ?私と同じ毛布じゃ…」

ウィル「いや…そんなことは…」

ウィル(他の毛布はどこに行ったんだろ?見張りのナルセスさん達が持って行った分以外があるはずなんだけど)


ニーナ(余った毛布は私が回収した)

ウィル「……」

コーデリア「あのねウィル…」

ウィル「なんだい?」

コーデリア「あんまり思い詰めないでね…」

コーデリア「ご両親のこととか昔のこととか」

コーデリア「今回の旅の目的、大事なことなのはわかるけど」

コーデリア「一人で悩まないでね…」

ウィル「うん」

ウィル「…ありがとう」

コーデリア「仲間だからね」

ウィル「うん」

~~~


ウィル「アレクセイ一味の同行を探るために、彼の仲間に潜入したいんだけど」

ウィル「僕と来てくれる人…」

コーデリア「私に任せて!!」

コーデリア「絶対うまくやるから…ウィルの役に立ちたいの…」

コーデリア「お願い…」

ウィル「……」

~~~

コーデリア「どうして私を選んでくれなかったの…?」

ウィル「…ごめん」

コーデリア「…私、頼りないかな?」

ウィル「そんなことないよ」

コーデリア「…ウィルが一生懸命だったから役に立ちたかったの…」
コーデリア「困らせてごめんね…」

ウィル「……」

ウィル「好きだから…」
ウィル「好きだから夜の町になんか行かせたくなかった!!」

コーデリア「えっ…?」

ウィル「夜の町なんか治安悪いに決まってるし!!アレクセイ一味なんてすごい胡散臭い連中だし!!」

ウィル「そんなとこに可愛い女の子を行かせられるかっ!!」
ウィル「好きな子を行かせられるかっ!!」

コーデリア「ウィル…」

ウィル(言っちゃった…)

ウィル(もっといいときに言いたかったなぁ…)

ウィル(精神的に追いつめられてたせいで本音をもらしてしまった…)

ウィル(ああ…)

コーデリア「……」

コーデリア「ウィルは私のことが好きなの…?」

ウィル「はい大好きです」

コーデリア「」ジワッ

ウィル(泣いてる?…なぜ…?)


タイラー「よし、行け!!」

ナルセス「ふむ…」

コーデリア「ありがとう私もウィルが好き」

コーデリア「いっしょに冒険してると、いつも楽しいよ」

コーデリア「素直で優しいウィルが大好きです」

ウィル「」

ウィル「僕も元気で可愛いコーディーがずっと好きでした」

ウィル「そばにいていいですか?」

コーデリア「はい!」


タイラー「いいモノが見れたから潜入調査頑張るかな…」

ナルセス「お前はいいヤツだなタイラー。男の中の男だよ」

このまま畳むかいちゃいちゃさせるか

リクエストとかはないですよね?

~~~

ウィル「そろそろディガーとして大きな仕事がしたいんだ…」

ウィル「…それで、ずいぶん遠くまで出かけることになりそうなんだけど…」

ウィル「…もちろん来てくれるよねコーディー?」

コーデリア「ええ、もちろん!」

コーデリア「ウィルが行くならヴィジランツの私も行かないとね!!」

コーデリア「これからもずっとよろしくねウィル」

ウィル「ずっとよろしくコーディー」


おわり

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom