豊音「おばけなんてなーいさおばけなんてうそさ」(157)

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宮守 麻雀部部室

豊音「みんなーおっはよー!!!」

塞「…。」

胡桃「…。」

エイスリン「…。」

シロ「…。」


豊音「今日も寒いねー雪も随分積もったしねー」パンパン雪払い

豊音「バスとか大雪で30分も遅れちゃったよー」

一同「…。」

豊音「?」

豊音「ねーみんなーどうしたのー?なんだか暗い顔してるrけど…」

エイスリン「うっ…うぅっ…」

豊音「え?え?エイスリンさんどうしたのー?大丈夫?」

胡桃「エイちゃん…。」涙ながしながら抱く

豊音「胡桃までどうしたのー?」オロオロ

塞「…。泣いたって豊音は帰ってこないよ…」二人の肩を叩く

塞「豊音の分も…頑張って生きようよ…ね?」

豊音「えっ?」

シロ「…。うん、きっと豊音も…それを望んでるよ…」うつむきながら

豊音「え?え?ねーねー、なに言ってるの?私はここにいるよー!」

エイスリン「すんっ…すん…ウン…」

豊音「ねー!なんで無視するのー!私はどこにも行ってないし!ここにいるよー!!!」


ガチャ

トシ「みんないるね」

胡桃「先生…」

トシ「…。みんな…悲しいのは…わかるけど…長い人生…こーゆう事も乗り越えていかなきゃいけないんだよ…私もそうだったからね…」

塞「でもっでもなんで…豊音が…」

豊音「ねーてばっ!!!!」

トシ「…。さっき親御さんから連絡があってね、葬式は今週の土曜日っていう話だよ…」

トシ「あんた達にも…是非来て欲しいってさ…豊音がお世話になったお礼も言いたいからって…」

豊音「お葬式ってなにー?ねー!みんなー!!!」叫び

シロ「…。うん…。みんなで…豊音のお別れしよう…」

豊音「お別れしないよ!私はここにいるのー!!!」叫び

胡桃「うん…豊音…さみしんぼさんだからね…私達がちゃんと送ってあげないとね…」

豊音「ねえ!何で無視するの!!!無視しないでよ!!!!」

エイスリン「トヨネ、キットテンゴクデワタシタチミテル!ナイテタラ、トヨネ、カナシム!」

塞「そうだよ…だから…もう…泣くのはよそう…」

豊音「なんで?なんでみんなでそんないじわるするの!!?もーいーよっ!!!」出ていく



豊音「みんな…なんで私を無視するの…私…何か悪いことしたのかな…」

豊音「みんなに…嫌われること…したのかな…」

豊音「嫌だよ…みんなに嫌われたくないよ…」

豊音うっ…うぅ…わーん!!!」大泣き


チリンチリン~♪


豊音「うわーん!!!」大泣き


チリンチリン~♪

那岐「おー、おー、いらっしゃた…」

那岐「おい、でかいの」

豊音「え?あなた…だれ?」

那岐「よう、でかいの」

豊音「でかいのじゃないよー姉帯豊音だよー」

那岐「あー、そーかい。なんでもいいよ…とりあえず…成仏してもらうよ」刀構え

豊音「え?」

那岐「ふんっ!」刀で切ろうとする

豊音「うわっ!!!な、なにをするんですかー!!!」よける

那岐「五月蝿い、妖怪め…今成敗してくれる…」じりじり

豊音「わ、わたし…妖怪じゃないよー人間だよー!!!」後退り

那岐「問答無用!!!てぁあああ!!!」刀振りかぶり向かってくる

豊音「はわわわわー!!!」

那岐「てあああ!!あっ!痛っ!!!」コケた

豊音「あっ…だ、大丈夫ですか…?」

那岐「うぅ…痛いよぉ…」涙目

豊音「あの…」

那岐「くそっ!妖怪めっ!奇妙な術を使いおって!!!」

豊音「え?え?」

那岐「くそっ!今度こそ…成敗してくれる!!!てあああ!!」向かってくる

豊音「ほわわわわわわ!!!」

那岐「てあああ!!あっ!!」ぐきっ

那岐「「へぶっ!!!」雪原にダイブ

豊音「あっ…」

那岐「うぅ…痛いよぉ…足くじいちゃったよぉ…」涙目

豊音「あ、あの…大丈夫ですか…?」

那岐「う、うるさい、寄るな!」刀振り回す

豊音「あー、足腫れてるよー!!!大変だよ!!!手当しないと!!!」

私は足に触れようとした。

でも

すかっ

豊音「あ、あれ?」すかっすかっ

豊音「あれ?なんで…触れないの?おかしいなー」すかっすかっ

那岐「そうか…お前はまだ理解していないのか…」

豊音「え?なにが?」

那岐「お前はもう死んだのだよ」

豊音「へ?私…生きてるよ…」

那岐「いや、お前はもう死んだんだ、だから私はお前が悪霊や妖怪になる前に成仏させに来たのだ」

豊音「言ってる意味がわからないよー」あたふた

那岐「ほれ、ここみてみろ」

新聞を渡された

豊音「え、なに…え!?」

見出し 岩手でバスが事故 女子高生1名死亡

○月○日 岩手県でバス1台が凍結した路面のスリップにより電柱に激突。乗客乗員5名のうち宮守女子高校の生徒姉帯豊音さん(18歳)が頭などを強く打ち死亡

豊音「な、なにこれ…ドッキリ…?」

那岐「そんなものではない、お前はこの事故で死んだんだ」

豊音「うそ…うそだよこんなの…」

那岐「…。お前みたいに自分が死んだことに気づかずに現世に留まる者も多い。そういったものはいずれ瘴気に当てられて悪霊や妖怪になる」

那岐「私はそんなものを成仏、退治させる機関の者だ」

那岐「分かっただろう。だから君は私に切られてもらう、私が切れば、お前は成仏できる」

豊音「うわああああああん!!!」大泣き

那岐「…。うるさい」

豊音「うわああああああん!!!死んじゃった!!!私死んじゃったよおおおお!!!」大泣き

那岐「あー!うるさい!うるさい!うるさ~い!!!泣くな!でかい図体して!!!」

豊音「シロー!!!サエー!!!クルミー!!!エイスリンさあああん!!!」大泣き

那岐「ったく…これだから最近の女子高生は…」ブツブツ

那岐「はぁ…もう面倒だし…ちゃっちゃと切って終わりにするか…」すっ

那岐「痛っ!!!」ドテッ

豊音「あっ…」

那岐「くそっ…」

豊音「だめだよ動いちゃ!ちゃんと何かで固定してあげないと…」泣き止む

那岐「余計なお世話だ!!!くそっ…」包帯と軟膏取り出す ぬりぬりまきまき

那岐「よし、これで大丈夫だ…待たせたな!!!今切ってやる!!!」刀構え

豊音「えっ!?」

那岐「てああああああ!」つるっ! 那岐「あっ!滑った!!!」 ドテン!!!

豊音「…。」

豊音「…。おねーさん…もしかしてドジっ子さん…?」

那岐「うっうるさい!////」カァ

豊音「だって…私と出会ってからもう3回転んでるし…」

那岐「ち、ちがう!雪国は…慣れてないからっ!!!///」アセアセ

豊音「そーなんだー」

那岐「むぅぅっ!お前!私をバカにしてるだろ!!!」

豊音「そ、そんなことないよ!」アセアセ

那岐「いーや、バカにしてる!!!どうせなんだこの使えなさそうな女とか運動音痴とかかわいそうな子とかって思ってるんだろ!!!」

豊音「そ、そんなこと思ってないよー!」

那岐「いーや、絶対思ってる!!!思ってるだろ!!!うっうぅ…」涙

豊音「あ、な、泣かないで…そんなこと本当に思ってないから…」

那岐「ほ、ホント?」潤目で見る

豊音「うん!ほんとだよー」

那岐「そ、そうか///」泣き止む

豊音(かわいい)

那岐「お前、いいやつだな…」立ち上がる

豊音「そ、そうかなー?」てれてれ

那岐「今までどいつもこいつも私がコケたら大笑いしやがったのに…」

豊音(やっぱりよく転ぶんだ…)

那岐「ま、まぁそんな奴らは問答無用で切り捨ててきたがなっ!」ドヤァ

那岐「お前はいいやつだから…もっと優しく成仏させてやろう、うん」

豊音「あの…ちょっといいかなー?」

那岐「うむ、なんだ?」

豊音「私は…今どういう状態なのかなーって…」

那岐「お前は今、魂だけの状態と言えばわかりやすいかな、肉体が死んで魂だけが分離してさまよっているという感じだ」

豊音「そうなんだー」感心

那岐「ああ、本来であれば肉体が死んだ時点で魂というものは黄泉の国に勝手に連れていかれるものだがたまにお前みたいに現世に留まってしまうこともあるんだ」

豊音「へー」

那岐「まぁ、大体そーゆうのは現世に未練があるものが多くてな、お前も何か現世に心残りでもあるのか?」

豊音「心残りかぁ…うん、いっぱいあるよー」

那岐「そうか、では私がその心残りを解決してやろう、なんだ、言ってみろ」

豊音「そーだねー、ワンピースの最後とかー、ナルトはちゃんとヒナタとくっつくのかとかー」

那岐「え?そーゆー系?」

豊音「うん!」

那岐「うーん…流石にそーゆーのは…ちょっと…」

豊音「そうなんだ…」ショボーン

那岐「もっとこう…現実的なものはないのか?」

豊音「えー?わからないよー」

那岐「そうか…まぁよくある話だ」

豊音「うーん…」深く考える

那岐「…」

豊音「そうだ!」

那岐「なんだ?」

豊音「私…みんなにちゃんとお別れ言いたい!」

那岐「ほぅ、みんなとは?」

豊音「麻雀部のみんな!大好きな友達なんだー!」

那岐「ほぅ、やっぱりおまえはいい子だな」

豊音「でも…みんなには今の私見えないんでしょ?」

那岐「そうだな、霊感の強い人間でなければ君は見えない」

豊音「みんな悲しい顔してたし、ちゃんと私は大丈夫だよーって言って安心させてあげたいんだー」

那岐「うぅっ…なんていい子なんだ…」

豊音「できないかな…?」

那岐「うーん、できないこともないが…」

豊音「ホント!?」

那岐「いや、少なくとも私には無理だ…専門の人間でなければ」

豊音「そうなんだ…」ショボーン

那岐「うーん。なんとかしてあげたいが…」

豊音(ウルウル)

那岐「うっ…そんな目で見るなよ…」

那岐「しかしなぁ…お金が…かかるんだよな結構…」

豊音「お金?」

那岐「ああ、しかも、専門家は鹿児島にいかなければいないし…」

豊音「鹿児島…すっごい遠いね…」

那岐「ああ、しかもあいつら金にがめついからなぁ…」

豊音「そうなんだ…」ショボーン

那岐「うーん…私が…代弁するということじゃダメか?」

豊音「え?」

那岐「まぁ確かにそうだな、おまえをあいつに入れるのも私がお前の言葉を伝えるのも変わらないか」

豊音「できれば…この姿のまま直接言いたいんだけど…」

那岐「それは、それこそ無理だ、そんなことができる人間この世に何人いるかってレベルだ、少なくとも私の知り合いにはいない」

豊音「そっか…」

那岐「すまんな…」

豊音「ううん、いいんだ…」ショボーン

那岐(明らかにテンションが下がったな)

那岐「それじゃ…とりあえず行ってみるか?おまえの友達の所に」

豊音「あ、うん」

学校

豊音「ここが私の学校だよ」

那岐「ほう」

豊音「で、あっちが部室、ぼろっちぃんだけどねー」

那岐「んっ!ちょっと待て!」

豊音「え?なに?」

那岐「…。強い瘴気を…感じる」

豊音「え?なにそれ」

那岐「…。いや、もういないのか…だが…」

豊音「ねーどうしたのー?」

那岐「…。」てくてく

豊音「あ、まってよー!」てってって

部室

ギィ

シロ「…」

胡桃「…」

塞「…」

エイスリン「…」


那岐「…。」

豊音「あれ?みんな寝てるねー」

那岐「…。おまえ…ここで何かしたか?」

豊音「えっ?何もしてないよ!みんなに話しかけても無視されたから飛び出してきたし…」

那岐「そうか…そうだよな…」みんなを触る

那岐「ふむ…死んではいないみたいだな…」

豊音「?」

那岐「豊音…あぁ、まだ私の名前を言ってなかったな私は新免那岐だ那岐と呼んでくれ」

豊音「うん!那岐どうしたのー?」

那岐「こいつらは、魂が抜けている」

豊音「え?」

那岐「誰かがこいつらの魂を肉体から切り離したようだ」

豊音「え?え?どーゆうこと?」

那岐「簡単にいうと幽体離脱しているってことだ」

豊音「え?え?だから…なんなのさー?」

那岐「魂を戻さないとこいつらは肉体が死ぬまでこのまま起きない」

豊音「ほええええ!!!」

那岐「…。近くには感じないな…こいつらの魂は…」

豊音「どーしよ!ねーどーしよおおお!!!」

那岐「騒ぐな…今考えてる…」

那岐(うーん、単純に偶然離れたと考えられなくはないが…)

豊音「ねー!!!ね~!!!」

那岐(しかし…魂だけを分離させるなんて…なかなかできることではないぞ…しかも4人も…)

豊音「ねーてっばー!!!」

那岐「いいから少し黙れ豊音!!!」

豊音「ごめなさい…」シュン

那岐「豊音…こいつらは…ひょっとしたら何者かに魂を抜かれたのかもしれん…」

豊音「えっ?」

那岐「これは…事だぞ…急いで本部に応援を頼まないと…私一人じゃ対処できない…」ブツブツ

豊音「那岐…どーゆーことか説明してよー」

那岐「…。豊音よく訊け…お前の友達は…悪い人間に霊を抜かれてしまったかもしれんのだ…」

豊音「え…」

那岐「人間の魂を生贄にして悪霊や妖怪を召喚しようとしてる人間がいるのかもしれん…」

豊音「ええええええ!!!」

那岐「そうなった場合、生贄になった魂は本当の意味で死ぬ、本来魂というのは輪廻転生といって…」

豊音「そんなぁ!そんなぁぁ!みんなが死ぬなんて嫌だよぉぉぉ!!!うわああああああん!!!」

那岐「あーあー、泣くな…五月蝿いから…まだそうと決まったわけじゃないから…」

豊音「でもっでもぉぉ!!!みんなの魂がどっかいっちゃったんでしょ?絶対悪い人に連れて行かれたんだよー!!!うわああああああん!!!」

那岐「あー、もー、だから泣くな!!!」

ごはんつくるからまってて

那岐「とにかく…これは異常事態だ…とりあえず上に報告しないと…」ピポパ

豊音「うわああああああん!!!」

那岐「あー、五月蝿いな…あっもしもし…新免です…はい…実はですね…」



那岐「はい、そういう事なので…はい…お願いします…はい、失礼します…」ぷっ

豊音「うっ…うぇ…」

那岐「もう泣き止め豊音、お前の友達は…私達が何としてでも助けてやるから…」

豊音「うんっ…うんっ…」

那岐「はぁ、それにしても一体誰がこんな…」

次の日 宮守駅

那岐「そろそろ来る頃か…」

プァァァァン

豊音「あ、来たよ電車」

豊音「あ、あの人かな?」

那岐「なんでこの駅降りる人全然いないんだ…ってあれはっ!!!」

豊音「?」

利仙「こんにちは、那岐さん」ニコッ

那岐「あ、ああ…久しぶり…利仙…」引き攣っている

豊音「どうしたの那岐?」

利仙「あらあら、那岐さんったら浮遊霊のお友達がいらしたんですね」ニコニコ

那岐「あー、実は…カクカクシカジカでー」

利仙「あらあら、それは大変です事」ニコニコ

那岐「ああ、でも…なんでお前…わざわざ鹿児島から…」

利仙「あれ?そんなの那岐さんに逢いたいからに決まってるじゃないですか」ニコッ

豊音「え、那岐、この人那岐の知り合い?」

利仙「お初にお目にかかります、わたくし藤原利仙と申します、那岐さんがお世話になっております」ぺこり

豊音「えっ、あ、はい、ご丁寧に…」ぺこり

那岐「それで…話は聞いてるんだよな…?」

利仙「はい、わたくし、昨日から早く那岐さんに逢いたくて逢いたくて一睡も出来ませんでしたよ」

那岐「いーからそーゆーの!」

豊音「あっ、仲いいんだねー」

那岐「ばっバカ言うな!誰が…」

利仙「はい、那岐さんとは小さな頃から婚姻を誓った仲でして…」

那岐「おいい!そーゆーのはいいから!!!」

利仙「あら?昔はあんなにわたくしにゾッコンでしたのに…淋しいですわ…」シクシク

那岐「あああっ!泣くな!私が悪かったよ!!!だから泣くな!!!」

利仙「はいっ!」ニコッ

那岐「うぅっ…百面相みたいにころころ表情変えやがって…」

豊音「ほえー」

学校

利仙「うーん、確かに…これは…まずいですね…」

那岐「だろ…どっちに行ったか…わかるか?」

利仙「そうね…痕跡がほとんどないから…ちょっと難しいかもしれないけど…でも、この感じは無理矢理引き離されたわけじゃなさそうですね…」

那岐「そうなのか?」

利仙「ええ、無理やりいっぺんに4人なんてまず無理ですよ、まぁ、複数犯て事も考えられなくはないですが、この痕跡のなさは一人でやったとしか思えませんね…」

那岐「くそっ…お前でもわからないのか…」

利仙「申し訳ございません、お力になれず…」

那岐「いや、お前が悪いわけじゃないからな…」

豊音「それじゃあ…どうするのー?このままじゃみんなは…」

利仙「そうですね…とりあえず、少しこのあたりを調べてみましょう」

那岐「それなら私が昨日見たが、なんもなかったぞ」

利仙「あら?那岐さんこれをしたひとは…」

那岐「あー、わかったよ、私ごときじゃ気づかないよーなすげーやつが相手じゃな」

利仙「ふふ、少し丸くなりましたね」ニコッ

てくてく

那岐「あー、寒いなー岩手は…」

利仙「そうですねっ」抱き

那岐「おい、離れろよ…」

利仙「嫌です、寒いじゃないですかっ!」

豊音「仲いいんだねー」

利仙「はい、わたくしの初めては那岐さんに捧げましたから…」

那岐「ちょ!お前なにさらっと恥ずかしいことを!!」

豊音「あーどーりでーおあついですねー」

那岐「おい豊音、あまりこいつの言うことを真に受けるな!」

豊音「うん」

利仙「あら?ここは…」

那岐「ん、どうした利仙…」

利仙「…。こっちです…」

てくてく

神社

利仙「…。このあたりから、感じますね…」

那岐「そうなのか?」

利仙「ええ、でもここは…ああっ!」

那岐「なっどうした?」

利仙「これは…非常にめんどくさいことになったかもしれません…」

那岐「どういうことだ?」

利仙「おそらく…豊音さんのお友達たちは…黄泉の国に旅立ちました…」

那岐「はっ!?」

利仙「ここは、黄泉の国への入り口になっているようですね…そして、ここには4人の魂の痕跡があります…」

那岐「ちょっと待て!ちょっと待て!何で生きてる人間が黄泉の国に行けるんだよ!」

利仙「うーん、誰かが導いたとしか…」

那岐「なんの為に!?」

利仙「それは…わかりませんが…」

豊音「話がわからないよー」

那岐「この場合…どうすればいいんだ…?」

利仙「助けたいのであればそれは連れ戻しに行くしかないですね黄泉の国に」

那岐「い、行けるのか?」

利仙「うーん、豊音さんは勿論行けますが、私たちが行くとなると…」

那岐「と?」

利仙「帰って来れなくなる可能性が…」

那岐「マジかよ…」

利仙「うーん、これは…あまりオススメできませんが…私がここに残って道標になります。ですから、那岐さん一人でいってもらうという形が一番現実的ですかね…」

那岐「え?」

利仙「私が那岐さんの魂を出して行って貰えれば…でも…そんな危険なことやはり…」

那岐「…」豊音を見る

豊音「…」不安そうな顔

那岐「利仙、やってくれ、豊音の友達を助けてやりたい…」

豊音(パァァァ)表情が明るくなる

利仙「そういうと思いました。那岐さんは昔から変わりませんねそーゆー所は」

利仙「では、抜きますよ、えいっ」

那岐「うおっ!」がくっ

那岐「」

豊音「わっ!那岐が二人になったよー」

那岐「うわ…なんだか嫌な気分だな…自分で自分を見るのって…」

利仙「ふふっ、魂の那岐さんも可愛いですよ」ニコッ

那岐「そーゆーのいいから」

那岐「それじゃあ…行ってくる、利仙…ちゃんと私達を導いてくれよな」

利仙「ええ、お気をつけて」

那岐「ああ、じゃあ、豊音行こうか」

豊音「うん!」

ちょっと車屋行ってくるからまってて

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