優花里「西住殿に一生付いていきます!!」(92)

優花里(今日は日曜日。今朝西住殿から遊びのお誘いメールがきちゃいました!)



 fromみほ

今日皆で遊びませんか? この前は学校の帰りに少しうちへ寄っただけだったからあまり時間とれなかったけど、今日ならもっとゆっくりできるかな~と思って。
よかったらお昼の1時位にでも来てください。



優花里(休日に友達と遊ぶなんて初めてなのでどきどきしちゃいます!!)ドキドキ


優花里(それもまた西住殿のお宅におじゃまできるなんて!!)


優花里(なるべく粗相のないように努めないと……いけないのですが)


優花里(もう約束の時間からは30分もオーバーしちゃってます……皆さんもう待ってますよね……)


優花里「いっこくも早く西住殿のお宅に行かないと!!」ダダッ

みほの家


ピンポーン

みほ「はーい」ガチャ


優花里「西住殿!!遅れてすみません」ペコ


みほ「全然大丈夫だよ~。私の方こそ急に呼んだりしてごめんね」


優花里「いえ!今日はお招きいただきありがとうございますっ!」


みほ「ふふっ。どうぞ上がって」

みほ部屋

みほ「少し散らかってるけど、遠慮なくくつろいでね」


優花里「全然綺麗じゃないですか!おじゃまします」


優花里「……あれ??わたしが一番乗りですか?」


みほ「えっ……ああ、うん。皆もうすぐ来るんじゃないかなぁ」


優花里「てっきり一番最後だと思ってました」


みほ「連絡したのが今日の朝だったからね。みんなが遅れちゃうのも仕方ないかな」


優花里「そうですか。それじゃ皆さんが来るまで少し待ってましょうか」


みほ「えっ」


優花里「?……どうかしましたか?」


みほ「い、いや何でもないよ!」

みほ「じゃあお茶入れてくるからちょっとまっててね」


優花里「はい!ありがとうございます!」


優花里(…………)


優花里(よく考えてみたら、これはチャンスなのでは……?)


優花里(思い返せば、今まで西住殿と二人だけでいられる機会なんてめったにありませんでした)


優花里(しかし今、わたしは西住殿と二人っきりです!それも西住殿の部屋で!!)


優花里(これは急接近する大チャンス!!皆さんが来る前に少しでも親睦を深めなくては!!)


みほ「……秋山さん?」


優花里「は、はい!」ビクッ


みほ「大丈夫?なんかぼーっとしてたみたいだけど……」

優花里「だ、大丈夫です。全然問題ありません!」


みほ「よかった。ああ、そういえば昨日借りてきた映画があるんだけど、一緒に観ない?」


優花里「いいですね。ぜひ観ましょう!」


優花里(戦争物だったらいいな)


みほ「一人だとちょっとこわいなぁって思ってたんだよね」


優花里「おお……」


優花里(これは……ホラーですね)

みほ「秋山さんは怖いのとか大丈夫?」


優花里「はい!任せてください!」


優花里(正直あまり得意ではありませんが、これは急接近の大チャンスですからね)


優花里(この際西住殿と二人で観れるならジャンルなんて何でもかまいません!)

幽霊「オンギャアアアアアアアア」


みほ「いやああああああ」ギュウ


優花里「!!」ドキッ


優花里(西住殿がわたしの右腕にしがみついてるっ……)ドキドキ


優花里(なんという幸せ!そして映画のジャンルがホラーだったことの幸運!)


優花里(ああ……。幽霊に怯える西住殿の横顔……かわいすぎます!)


幽霊「バアアアアアアアア」


みほ「ひいいいいいいい」ギュウギュウ


優花里「ひゃあっ!」


優花里(む、胸がっ……わたしの腕に西住殿の胸がっ……!!)

───
──



みほ「こわかったねー」


優花里「で、ですね」


みほ「とくに井戸から這い出るシーンはすごい驚いたよ」


優花里「あそこはわたしも驚きました……」


優花里(正直内容はほとんど覚えていないのですが)


優花里「西住殿は普段こんな怖い映画を一人で見てるんですか?」


みほ「えっ……ああ、いつも観てるわけじゃないよ」


みほ「今日はたまたまかな」


優花里「そうだったんですか。てっきりホラー好きなのかと思っちゃいましたよ」

優花里「それにしてもこの前の試合もお見事でした!」


優花里「西住殿が立てた入念な作戦と、現場での迅速な指揮があってこその勝利でしたね!」


みほ「そんなことないよ。全員で力を合わせたから勝つことができたんだよ!」


みほ「みんな最初の頃よりずっと成長してるし、秋山さんだってそう」


優花里「へっ!?」ドキッ


みほ「装填手としてチーム全体の事をよく考えて行動してくれるし、なにより私の心の支えにだってなってるんだよ?」


優花里「ほ、本当ですか!!」


優花里(わたしが西住殿の心の支えに!?これほど名誉なことは他にありません!!)

みほ「……はい。じゃあ私のひざに頭置いてっ」ポンポン


優花里「えっ……」


優花里「ええっ!?何ですかっ??///」


みほ「ほら早くっ」ポンポン


優花里「は、はい……。分かりました///」スッ


みほ「いい子いい子~」なでなで


優花里「へっ!?///な、な、な……///」


優花里(理由はわかりませんが///)


優花里(西住殿にいい子いい子されてますっ!!西住殿にいい子いい子されてますっ!!///)

優花里「」ニヘラー


みほ「だ、大丈夫秋山さん!?ひょっとしてこういうの嫌いだった!?」


優花里「い、いえ嫌いなんて滅相もない!!ど、ど、どうしてまたこのような事を!?」ドキドキ


みほ「……普段秋山さんが私の心の支えになってるっていったじゃない?」


優花里「は、はい」


みほ「今度は私が秋山さんを支えられたら……なんて、いまいちなアイデアだったかな」


優花里「とんでもない!すごくすごいアイデアだと思います!」


優花里「少なくともわたしは今、最高に幸せです!」


優花里(ああ……今日はなんて運がいい日なんでしょうか!西住殿の家に行くことができるだけでなく膝枕まで!!)


みほ「よかった。じゃあもうすこしこのままでいよっか」なでなで

みほ「いい子いい子」なでなで


優花里「むふー」


みほ(秋山さんの髪柔らかいな……いい匂いがする)


みほ(今日の誘いのメールにもすぐに返信してくれたし、わざわざ家にまで来てもらっちゃったし……)


みほ(…………)


みほ(はあ……何やってるんだろう私……)


みほ(こんなんじゃ秋山さんの気持ちに全然答えられてないよ……)

みほ(ちゃんといわなきゃ……自分の口で……自分の気持ちを)


みほ「あ、あの秋山さん!」


みほ「実は今日きてもらったのは……あれ」


優花里「Zzz……」


みほ「……寝ちゃった?」


みほ「……」


みほ「……ふふっ」なでなで

───
──



トントン


優花里「……」


トントン


優花里「……んあ?」ネボケ


優花里(……ここは……西住殿の家?)


優花里「あれ!?わたし寝ちゃってました??」


優花里(なんという失敗……いくら西住殿の膝枕が気持ちよかったからって寝てしまうとは!)


優花里(西住殿に申し訳ないです……)


優花里(それにしても、まだ皆さん来てないようですね……どうしたんでしょうか)

台所


トントン


優花里「……西住殿?」


みほ「あ、起こしちゃった?やっぱり包丁の音がうるさかったかな。ごめんね」


優花里「とんでもない!勝手に寝てしまって申し訳ありませんでした……」


みほ「ふふっ。秋山さん、私の膝の上で気持ちよさそうに寝てたから、とても起こせなかったよ」


優花里「はうぅ///」


みほ「ちょっと待っててね。もうすぐご飯できるから」


優花里「ご飯!?夕食ですか?そんな……わるいですよ!!」


みほ「いいからいいから」

優花里「ならせめてお手伝いさせてください!!」


みほ「うーん。じゃあ食器並べてもらおうかな」


優花里「はい!!」


優花里「……ああっ。カレーのおいしそうな匂いがテーブルにまで漂ってきます~」


みほ「秋山さん確かカレー好きだったよね」


優花里「はい!いつもお母さんが作ってくれるのを楽しみにしてるんです!よくご存知でしたね?」


みほ「うん。もうすぐできるからね」


優花里「はい!」


優花里(まさか西住殿のカレーが食べられるなんて……!)


優花里(今日は人生で一番幸せな日かもしれません!!)

優花里「いただきます!」


みほ「いただきます」


パクッ


優花里「もぐもぐ」


みほ「ど、どうかな」ドキドキ


優花里「おいしい!すごくおいしいですよ!!」


みほ「よかった~」


優花里「西住殿のカレーライスが食べられるなんてわたしは幸せ者です!」


優花里(それも二人っきりで)


みほ「ふふっ。そういってもらえて私も幸せだよ」

優花里「ごちそうさまでした!」


みほ「お粗末さまでした」


優花里「今度はわたしが何か作りますよ!」


みほ「本当?楽しみにしてるね」


優花里「はい!」


優花里(明日から料理猛特訓ですね!!)


ピピッピピッ


優花里「ん?何の音ですか?」

みほ「あ、お風呂沸き終わったかな。秋山さんも入るでしょ?」


優花里「ええ!?お、おふお風呂!?////////」


みほ「うん!私いつも食事の後に入ってるから」


みほ「先に入る?それとも後にしておく?」


優花里「えっ……………………………………お先にどうぞ」


優花里(一緒に入るわけではないんですね)

───
──

風呂場

優花里「……はあ」


優花里(西住殿は善意でお風呂を誘ってくれたのに……)


優花里(変な誤解をしてしまいました……)


優花里(でも今日の西住殿はいつもと少し雰囲気が違うような気がしましたし……)


優花里(わたしは西住殿に何を期待していたんでしょうか……)


優花里(それにしても……)チャプン


優花里(このお湯にはさっきまで西住殿が……)ボーッ


優花里(なっ!何を考えているんですかわたしは///)


優花里(…………もう出ますか)

優花里「ふぅー。さっぱりしました」


みほ「タオルの場所わかった?」


優花里「はい!ありがとうございました!」


みほ「……あれ、でもまだ髪濡れてるよ?」


優花里「そうですか?普段からこんなもんですよ?」


みほ「風邪引いちゃうよ!ほら座って?拭いてあげる」


優花里「ええっ!?」


みほ「さあ早く」


優花里「は、はい」

ワシャワシャ


みほ「痛くない?」


優花里「はい!お手間とらせてしまって申しわけ……」


みほ「ほらほら動かないで。ちゃんと拭かないと髪乾かないよ」


優花里「は、はい」


優花里(やっぱり今日の西住殿はなんかいつもと雰囲気ちがうような……)


みほ「……うん!だいたい乾いたかな」


優花里「ありがとうございます!」


みほ「……」


みほ「……秋山さん」

優花里「はい。何でしょうか?」


みほ「私ね、秋山さんにあやまらなかいけないことがあるんだ……」


優花里「あやまらなかいけないこと??何でしょう?」


みほ「……本当は今日、秋山さんしかうちに呼んでなかったの」


優花里「え?」


優花里「えええええ!?何でですか??」


みほ「二人で話をしたかったの!秋山さんと!」


優花里「は……話ですか?」


みほ「うん!」


優花里(何でしょう……わたしだけを家に呼んでする話……)

優花里(……もしや!!)

優花里「わかりました!悩み相談ですね?それも戦車の!!」


優花里「お気持ち分かります!たしかに私達の戦車には長砲身が付きましたが、まだまだ全体としては他校に」


みほ「そういうんじゃないの。秋山さんがこの前言ったことについて、私なりの答えを出したから……」


優花里(違いましたか。この前言ったこと……?)


優花里(西住殿のこの真剣な表情……もしかして私は何かとんでもなく失礼な発言をしたんじゃ……)


優花里「あ……あの……もしかして私とても失礼なことを西住殿に対して……」オロオロ


みほ「し、失礼なんかじゃないよ!!」


優花里「えっ!?」

みほ「私はうれしかったんだよ」


みほ「秋山さんが大きな声で、私に一生ついていくって言ってくれたこと」


みほ「言われた瞬間はちょっとびっくりしちゃったけど、でもうれしかった」


みほ「それから私は考えて……それで決めたの。だけど少し勇気が出なくて」


みほ「ついみんなで集まるって事に……ごめんね」


優花里(そうだったんですか……)


優花里「いえ!そんなのぜんぜん気にしてませんよ!!」


優花里(言いました……確かにわたしはこの間、西住殿に一生ついていくと)


優花里(わたし自身は西住殿に対する尊敬のつもりで言ったのですが……)


優花里(も、もしかすると告白のような意味合いで受け取られてしまった……?)

みほ「でもやっと自分の中で答えを出せたんだよ!」


みほ「秋山さん」









みほ「私も秋山さんにずっとついていきたい///」


優花里「ええっ///」

みほ「言えた……恥ずかしかったけど……」


みほ「言えた……」ボロボロ


優花里「に、西住殿!!!」

ギュウウ

優花里「大丈夫ですか??」


みほ「うん……ごめんね。返事遅くなって」


優花里「……」


みほ「……」


優花里「わたしの……あの時の発言は」


優花里「西住殿に対する尊敬を表したものでした……」


みほ「えっ……」サーッ

優花里「でも発した理由が違えど、あの言葉がわたしの本心から出た言葉であることに変わりはないんです!」


優花里「今日やっとわかったんです。気付かせてくれたのは西住殿ですよ」


優花里「……西住殿!」


みほ「は、はい」


優花里「西住殿に一生付いていきます!!」












優花里「あと今日からわたしの事は優花里って呼んでください!!」


おわり

スレタイは5.5話の秋山殿の台詞です。

保守ありがとうございました。

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