兄「寒い」妹「こたつ入れば?」 (86)

兄「……ハァ」ピト

兄「あったけーなー」

妹「……おい」

兄「あー妹の太ももあったけーよぉー」

妹「おかーさんお兄ちゃんが変なことしてくるー」

母「……まったくいい加減にしなさいよね」

















母「兄は2年前に事故で死んだでしょう?」

妹「は? なにいってんの?ここにいるし!」

母「馬鹿なこと言ってないではなく寝なさい」

妹「そんな…ほんとに…」

妹「ほんとのほんとにお兄ちゃんは死んじゃったの?」

妹「お兄ちゃん!!」

兄「いるぞ」

兄「いねーよ」

妹「え?あれ?…でもお母さんが」

兄「いるぞ」

妹「いるの?」

兄「まぁ正確には霊だが」

妹「霊?…ってゆーれい?」

兄「うむ そうだ」

兄「いねーよ」

ノリスケ「おーいイクラ、入浴剤取ってくれ」


タイコ「あなた、イクラは…イクラはもう…」

ノリスケ「はっ…そ、そうだったな…」





昔立ってたこんなスレ思い出した

兄「俺にも分からん 」

妹「ええ? でもゆーれいって事は…」

兄「未練があるのかもな」

兄「まぁ詳しくは俺もわからん」

兄「だけどせっかくもらったおまけの日々だしな 楽しませてもらおう」

妹(その日からゆーれいのお兄ちゃんとの不思議な日々が続いた)

兄「おい妹 これ干しといてくれ」

妹「あ、うんわかったよお兄ちゃんは


妹(どうやら、モノに触れることはできるみたいだ)

妹「というか…」

兄「うおりゃっ」

妹(ゲームでもなんでもござれみたい)

兄「ん?なんだ元気ないな妹」

妹「いや、お兄ちゃん…ゆーれいなのに自由すぎない?」

兄「そうか? 別に普通だが」

妹「いや、明らかに普通じゃないでしょ」

妹「普通に生活できてるし」

兄「でも腹減らないじゃん」

妹「食べる必要ないからでしょ?」

兄「食べる必要がないとかはおいといて食べることは出来ると思うぞ」

妹「知らないよ…」

兄「ほらもう寝ろ 明日早いんだろうが」

妹「うん…おやすみお兄ちゃん」

妹「…」

兄「」グーグー

妹(普通に寝ちゃうんだもんなぁ…)

妹(でも…お兄ちゃん…自覚はあるってことは…)

妹(ゆーれいなんだよね?)

兄「」グーグー

妹(ほんとに…?お兄ちゃんなの…?)

妹(わかんないよ…)

妹「…おはよ…」

兄「おはよう ってか寝癖ひどいぞ」

妹「あー…うん…」

兄「ほらこっちこい とかしてやるから」

妹「うん…ありがと」

兄「ほんとお前は…昔から朝は弱いんだな」

妹「仕方ないじゃない…」

サワッ

妹「ひゃうっ!?」

兄「ん?おおすまん」

妹「いっ!いきなり首に触んないでよね!」

兄「すまん なんか触りたくなった」

妹「もぉー…」

兄「ほら終わったぞ」

妹「ありがと」

妹(お兄ちゃんの手…氷みたいに冷たかった…)

別の日

妹「お兄ちゃんそれとって」

兄「どれ?」

妹「それそれ」

兄「ああこれか…………アレっ」スカッ

妹「?」

兄「すまん なんか掴めない」

妹「えっ? どういうこと?」

兄「すり抜けちまう」

兄「すり抜けちまう」

妹「二度言わなくていいよ」

妹「えっ?でもほんとに?」

兄「うん ほれ」スカッスカッ

妹「………………」

兄「これは…いやぁ…」

兄「消える時が来たかもなぁ…」

妹「えっ?」



兄が死んでから二年半が経っていた

妹「どういうことよ?」

兄「いや 俺にもわからんけども…ゆーれいが消えかけてるってことは」

妹「ことは?」

兄「未練が無くなりつつあるってことじゃないのか?」

妹「そ、そうなの?」

兄「いや、知らんが 」

兄「まぁでも、いい機会かもな 」

兄「おまえも来月から高校生だし」

妹「いい機会って…」

兄「?」

妹「きえちゃうんだよ…?」

兄「? まぁゆーれいだからな」

妹「それでいいの?」

兄「いいもなにも…仕方ないとしか…」

妹「仕方な言って…!」

兄「?」

妹「なんなのよ!」

兄「おお?」ビク

妹「もういいわよ!」

妹「勝手に消えて無くなればいいじゃない!」

妹「馬鹿兄貴!」

兄「兄貴…ね…」ポリポリ




妹(なんなのよ…お兄ちゃんが死んじゃって…)

妹(どうしようもなく絶望してて…)

妹(でも帰ってきてくれて…)

妹(ほんとに嬉しかったのに…)

妹(自分で壊して…直して…また壊すの…?)

妹「ばかぁっ…!」

次の日

妹「おはよー…」

妹(あー…昨日怒っちゃったからなぁ)

兄「おー…おはよ…」

妹(気まずい…)

兄「妹」

妹「なによ」

兄「どうしよう とんでもないことが起きた」

妹「はぁ?」

兄「いやな…母さんが倒れちまった…」

妹「はっ?はぁっ?!」

兄「今日の朝買い物してる時にな…倒れたらしい」

兄「幸い、通りがかりの人が通報してくれてな…たった今病院に運ばれたって…」

妹「お父さんは…?」

兄「今母さんといっしょの病院だって」

兄「通勤途中だったからな…着信着てないか?」

妹「ホントだ…」

兄「だろ」

妹「25件」

兄「気付けよ」

妹「それよりも…お母さんは…?」

兄「分からん なにぶんゆーれいだからな 誰も話しちゃくれない」

妹「どうやって知ったのよ?」

兄「近所のおばちゃん達のお話」

妹「私行ってくる…」

兄「そーだな それがいい…俺も行く」

妹「うん…」

病院

妹「それでお母さんの容態は…?」

医者「いえ…なんのことはない過労ですね」

医者「今はベッドでお休みですがすぐに良くなると思いますよ」

妹「そうですか…」ホッ

兄「よかったな…」

妹「うん…」

兄「……………………」

父「妹…来てたのか…」

妹「うん」

父「すまんな…俺が仕事ばかりに気を取られて…」

妹「そっ…そんなことないよ…」

妹「むしろ…私が…何もしなかったから…」

帰宅

兄「何事もなくてほんとに良かった…」

妹「ほんと…」

妹「………」

妹「もう…………」

兄「……?」

妹「家族が居なくなるのは…こりごりだもん…」

兄「あー…」

兄「んー…」

妹「どうしたの?」

兄「いや実はな…俺さっき病室行かなかっただろ?」

妹「え?うん…」

兄「病院につく少し前にな…なんか…こう…通信があったんだよ」

妹「え?」

兄「その…いわゆる…神様…?的なのから」

兄「どうやらな…俺が原因らしい」

妹「…え?」

兄「お前は霊に対してかなり強い体質らしい」

兄「だけど…母さんはそうじゃなかった…」

妹「だから…病室に…」

兄「うん」

妹「そんな…」

ミス

妹「そんな…」

兄「それでな………」

妹「……?」

兄「俺、消えようと思うわ」

妹「…え?」

兄「消える」

妹「何で…?」

兄「なんでも何もないだろう…俺がいる限り母さん父さん、妹にまで迷惑かけちまう」

飽きた

妹「………ずるいよ…」

兄「え?」

妹「お兄ちゃんは!」

兄「う」ビク

妹「おにいちゃんはいつもそうやって!!」

妹「いつもそうやって!自分の気持ちを隠して!!」

妹「黙って!!隠して!!」

妹「ちっちゃい頃にジュースが多いほうだってあたしにくれて!」

妹「サッカーがしたいのにおままごとに付き合ってくれて!!」

妹「好きな番組も見れなくて!!」

妹「あたしのために大学も諦めて!!!」

妹「…………あたしをかばって死んじゃってぇ………!!」

妹「恨んでる筈なのにぃ…!!」

妹「誰よりも…優しいお兄ちゃんがぁ…!!」

妹「死んじゃって…!!」

妹「なのに!次はゆーれいになってぇ…」エグッエグッ

妹「また…消えるってぇ……」

妹「やだよぉ………あたし……」

妹「消えないで………おにいちゃん……!!」

妹「ずっとそばに……いてよぉ!!!!」

兄「……………………」

妹「うぅ…」グス

兄「…………妹………」

兄「いねーよ」

兄「それは………できない…」

妹「……!………」

兄「俺はな…別に俺自身の気持ちを蔑ろにしてきたわけじゃない…」

兄「確かに…お前のために、おままごともしたかもしれない」

兄「ジュースとかも…」

兄「おもちゃだって何度諦めたかわからない」

兄「大学もお前のために諦めた」

兄「……………お前をかばって死んだかもしれない」

兄「だけど…別に…辛かったことなんて…一度もない」

妹「…………」

兄「俺は、俺よりお前が大事だ」

兄「お前が心の底から大事だ」

兄「お前が笑顔で入れるなら」

兄「俺はどんなことでもできるんだよ」

兄「俺は俺の…お前が大事だっていう気持ちに嘘をついたことなんて」

兄「一度もない」

兄「お前が大事なんだ…」

ミス

兄「お前が大事なんだ」

兄「だから俺は消えるよ」

兄「お前が未来へ踏み出すその足に」

兄「いつまでも死人がしがみついてるわけには行かない」

妹「うぅ…」

妹「うわぁぁぁぁぁぁっ!!!」

兄(触れることさえできなくても…)

兄(それでも…お前が眠れないときは)

兄(ずっと見守っててやる…)

次の日、泣きつかれれて寝たあとに起きると兄は消えていた

今までのことが全て幻だったように

兄は何も残さずに消えた

兄が死んでから二年と半年ちょっと…

あたしは幸せな夢を見た

それは夢というにはあまりにもリアルで

時間まで過ぎていて

まさに現実世界で起きた夢だった

だけど…夢は夢……

いくら時間が過ぎていて…いくらリアルだったとしても

もうこれは過ぎ去った夢なのだ

夢にはすがれない

夢では生きていけない

夢では未来へは進めない

妹「ありがとう…おにいちゃん…」

あたしも全部受け入れて前へ進んでいくよ

人の笑顔が喜べるお兄ちゃんみたいな人になるよ

だから見守っててね…




妹「ありがとう! 兄貴!!」

俺四年前に妹死んじゃってさ

もし立場逆ならこんな感じだろかと思って書いてみた

まぁあれだよね スレ乗っ取ってゴメンね>>1

お前ら家族は大事にしろよ
(ヾ(´・ω・`)バイバイ

全然気づかなかったし
>>11の存在を忘れてはいけない

>>84
ID変わっただけでそれ俺だ(´・ω・`)

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