アスカ「で、いつあのバカを回収するの?」(597)

ミサト「シンジくんの事?」

アスカ「他に誰がいるのよ。バカと言えばシンジ、シンジと言えばバカでしょ」

アスカ「いつ回収すんのよ」

リツコ「いつも何も、回収は無理ね。大気圏外に遺棄されてるのよ?今の私達にはどうしようもないわ」

アスカ「私はミサトに訊いてんの!どうなのよ、作戦部長」

ミサト「そりゃ私もシンジくんを助けてあげたいけど……」

アスカ「別に私はバカシンジを助けたいわけじゃないわよ」

ミサト「ヴィレを組織したばかりだし、人員も設備も全然整ってないから当分は無理よ。手が出せないわ」

リツコ「いずれは私達も初号機が必要になるでしょうから回収の必要はあるけど、現段階では物理的に不可能ね」

アスカ「ふーん、なるほど。で、いつ回収するわけ?」

ミサト「……アスカ、今の話聞いてた?」

アスカ「聞いてたわよ。質問に答えなさいよ。いつ回収するの?」

ミサト「……だからねアスカ、回収は無理なの」

アスカ「今は、でしょ。いずれ回収するとして、その『いずれ』ってのはいつなのか聞いてんの!」

リツコ「そうね……ネルフの動き次第で状況は変わるでしょうけど、ヴィレの体制の確立と設備及び技術の強化、少なく見積もっても10年はかかるわ」

アスカ「10年!?何よそれ!私オバサンになっちゃうじゃない!ミサトみたいにっ!!」

ミサト「だ、大丈夫よ~アスカは。肉体が固定されてるしオバサンにはならないわよ~」ヒクヒク

アスカ「心が歳とるって言ってんの!」

リツコ「とにかく、初号機とパイロットの回収は現状では不可能です」

アスカ「ふん、要するに設備と技術がなんとなればいいんでしょ」

リツコ「そういうことね。それに関しては私とマヤが急ピッチで進めるから安心して」

アスカ「ダメね。10年も待ってらんないわよ。私ちょっと行ってくる」スタスタ

ミサト「え、ちょっ、どこ行くのよアスカ」

…………



アスカ「あっ、いた」

マヤ「あら、おはようアスカ」

アスカ「ちょっとツラ貸しなさいよ」グイ

マヤ「えっ……な、何?」

アスカ「アンタ、赤木博士と一緒に初号機回収のための設備とか色々やってんでしょ」

マヤ「い、一応着手はしているけど……」

アスカ「何よ」

マヤ「他に優先しなきゃいけない作業と並行して行っているから、スケジュールを組む以外の事は進んでいないのよ……」

アスカ「つまりまだ何もしてないって事ね。……じゃ、最優先で進めなさい」

マヤ「えっ?で、でも、先輩に指示されたわけでもないのにそれはちょっと……」

アスカ「はぁ?私は大尉でアンタは二尉でしょ。私はアンタの上官なんだから命令に従いなさいよ!」

マヤ「え……えぇ……?」

アスカ「いい?しっかりやりなさいよ」

マヤ「で、でも私の命令系統は先輩が直轄で……」

アスカ「だったらそっちもちゃんとこなして私の指示も全うすればいいでしょ!」

マヤ「む、無茶言わないでアスカ……。今でも不眠不休で作業してるのよ……?」

アスカ「言い訳無用!ほらさっさと作業しなさいよ!話してる時間が勿体無いわ!」

マヤ「は、はい……」

日向「お、これはこれは。珍しい取り合わせだね」

マヤ「あ、青葉さん……」

日向「ん、マヤちゃんどうしたの?顔が青いよ?」

アスカ「誰よアンタ」

日向「えっ。あ、あはは……参ったな、発令所でオペレーションしてたじゃないか。まぁあまり会話したことなかったけどさ……」

アスカ「ふーん。じゃあアンタも私の部下ってわけね」

日向「え?」

青葉「ちょっと待て、マヤちゃんは俺を呼んだのになぜスルーする。ちゃんとここにいるんだけど」

アスカ「あ、やばっ。素で間違えたわ」

アスカ「ってそんな事はどうでもいいのよ!とにかくハゲメガネとヒゲロンゲも私の部下なのよね!?」

青葉「ま、まぁ」

日向「階級上はそうなるけど……。はは、どうしたんだよ急に」

アスカ「何笑ってんのよ。年功序列でアンタ達のほうがこの私よりエライって言いたいの?」

青葉「い、いや……」

日向「そういうわけじゃないんだけど……」

日向(マ、マヤちゃん。アスカどうしちゃったんだ?)ヒソヒソ

マヤ「制御系を……ああして……艦隊の通信は……無重力下での装備が……」ブツブツ カタカタ

日向「マヤちゃん……?」

アスカ「ハゲメガネ!ヒゲロンゲ!二人は初号機及びパイロットのバカシンジの回収作戦要項を纏めて今日中に私に提出!」

日向青葉「……は?」

アスカ「ほら、さっさと作業に移りなさいよ」

青葉「ちょ、ちょっと待ってくれ。初号機の回収は10ヶ年で進めていくってこの前通達されたんだけど」

日向「今日中って、そんなの無理に決まってるだろ」

アスカ「いーからさっさとやりなさいよ!」

青葉「いやいや……ハハハ。何の冗談だよ」

日向「疲れてるんだよアスカ。リツコさんに診てもらったほうが……」

アスカ「あー!ゴチャゴチャとうるさいわね!」ゲシッ

日向「いてっ」

アスカ「いい?今日中よ!ミサトには私が話を通しておくからしっかりやりなさいよ!」スタスタ

日向青葉「」ポカーン

マヤ「LCLが無重力だと……帰投時の大気圏突入を……あれして……こうして……」ブツブツ カタカタ

マリ「い~い日~旅~立ち~♪」

アスカ「コネメガネ!ちょっと話があるんだけど」

マリ「お、姫~」

アスカ「アンタ、ヴィレの人員確保できるコネとかある?」

マリ「無い無い。そんなのあったらとっくに使ってるって。なんで?」

アスカ「ちっ」

マリ「何?なんか悪巧み中かにゃ?」

ミサトも赤木博士ももう歳かしらね。のんびりしちゃってさ!ラチがあかないから私が動いてんの」

マリ「んー、話が見えてこないにゃあ」

アスカ「飲み込みが悪いわね。ミサト達がバカシンジの回収に手間取ってるから、仕方なく私が手を煩わせて事を進めてやってんのよ」

マリ「あー、ワンコくんの回収は今は後回しだっけ」

アスカ「全く、チンタラして。日本人ってのはやっぱり危機感足りないのよ!」

マリ「まー急ぐ事も無いからっしょ。無理に回収しても管理できなかったらそれこそインパクトで全部パァかもしんないし」

アスカ「ふん。ただ弱腰になってるだけじゃない。あんなのチャチャっと回収しちゃえばいいのに」

マリ「あっ!あー……ふんふん、そうだよねー。姫はそりゃあ早くワンコくんを回収して手元に置いておきたいよねー」ニヤ

アスカ「バカシンジなんて知ったこっちゃないわよ」

アスカ「私はヴィレの一員として出来るだけ早く事態を収めたいのよ。それが普通よ。
     だってネルフに時間を与えれば与えるだけ向こうも好きなようにやれるってことじゃん。
     こうしてる間にもあいつらは何か企んでるかも知れないしのんびりしてる暇なんてないのよ。
     先手必勝よ。だからバカシンジがどうなろうとちーーーっとも関係ないわ。ハッ、ほーんとどうでもいいわ。
     それに今あのバカは呑気に空の上で寝てるんでしょ?それが許せないのよ。
     バカシンジ風情が私を見下ろしてるみたいで頭にくんの。あのバカはヘコヘコしながら夕飯でも作ってるのがお似合いなのよ。
     神様もどきなんて1000000000000000年早いっちゅーの。だから回収したらまずは思いっきり見下してやるんだから。
     あとほら、えーと、初号機をヴンダーの動力にするプランもあるんでしょ。こっちの戦力増強も急務だし回収は急ぐべきなのよ。
     ま、あのバカが戻ってきたところで今更戦力にはならないでしょうけど。
     それと、えーとえーと、とにかく急いで回収しなきゃダメなの。わかるでしょそれくらい」ペラペラ

マリ「ふーん。そうにゃんだー」ニヤ

あーインスピレーション湧いてきたわ
続き書いていい?
結構有名な書き手なんだが

アスカ「ま、私が動いたからにはバカシンジの回収くらい準備も含めて一ヶ月もあれば十分ね」

マリ「いや、さすがにそれは無理だって」

アスカ「何よ、アンタも及び腰なわけ?」

マリ「うーん、姫がやる気なら協力はするけどさ。面白そうだし」

アスカ「そ。ならいいわ。回収時はエヴァも出すだろうから今のうちに無重力のトレーニングでもしておいたほうがいいかもしれないわね」

マリ「え?エヴァ出すの?」

アスカ「え?」

マリ「いや、何か回収用の機械打ち上げてそれでガシャーンってやればいいんじゃないの?」

アスカ「……」

マリ「あ、メンゴメンゴ。姫的には自分の手でチョクで助けてやりたいわけね」

アスカ「違うわよ。別に機械で済むならそれでいいわよ。バカシンジのために私と弐号機が出張るなんてヤんなるわ。
    ま、出さなきゃいけなくなったら、仕方ないけど出てやるわよ」ペラペラー

マリ「ふーん」ニヤ

アスカ「さ、ここで油売ってても仕方ないわ。ハゲとヒゲがちゃんとやってるか見に行かなきゃ」スタスタ

マリ「ファイトー姫ー」

シンジ「ぬるぽ(ボソッ」

一週間後


ミサト「うーん、人員配備と兵糧の確保が遅れてるわね。日向くんどうしたのかしら」

リツコ「マヤもここのところ作業が遅れてるわ。疲れてるみたいね」

ミサト「やっぱ人手不足かしらね……。民間からの登用も考えるべきか……」

リツコ「ところでミサト、初号機の回収、前にも言った通り当分は無理よ?」

ミサト「ん?わかってるわよ」

リツコ「……」

ミサト「何?」

リツコ「あなた、随分無茶な命令を出したみたいだけど」

ミサト「へ?」

リツコ「あなたじゃないの?一ヶ月以内に初号機回収するとか命令して回ってるのは」

ミサト「何それ。それアスカとかのデマの話しじゃなくて?信じんのアンタ?そこまで馬鹿じゃなかったよね」

リツコ「……ひ、酷い言い草ね」

リツコ「なるほど。じゃあやっぱりアスカの仕業ね」

ミサト「えーと、ちょっち待って。つまりアスカが初号機回収させようとみんなに命令して回ってるってこと?」

リツコ「と、推測されるわ」

ミサト「はぁ……だから日向くんの仕事が遅れてるのね。全くアスカってば……」

リツコ「健気なものね」

ミサト「そうも言ってらんないわよ。どんなに急がせたってな無理もんは無理でしょ」

リツコ「そうね。99.9999%無理」

ミサト「ったく……。ちょっとアスカんとこ行ってくるわ……」

……


アスカ「あーんもう!!何やってんのよ!あれから一週間も経ってるじゃない!いつになったらまともな立案してくるのよ!!」

アスカ「大体何よこの作戦は!」

『勧告作戦要項』
地上から初号機に向かって「おーいこっちだぞー」とみんなで声をかける
なんならステーキとか用意して注意を引き付ける
初号機パイロットが気付いて後はなんやかんやで自力で地上まで降りてくる

アスカ「ふざけんじゃないわよ!右脳使って真面目に考えなさいよ!!」

日向「む、無理だって……。今の設備じゃ宇宙に行く手立てが無いんだってば……」ゲッソリ

アスカ「チッ。だらしない。そんなんだからデコの面積が広がるのよ!次、ヒゲロンゲ!」

青葉「は、はい……」

『本能作戦要項』
女性乗組員が全裸になる
その映像を信号にして初号機プラグ内に送る
初号機パイロットはいてもたってもいられず地上に降りてくる

アスカ「この役たたず!!!」ジダンダ

ガチャ

ミサト「ちょっとアスカ、いいかしら」

アスカ「何よ!今忙しいの!後にして」

ミサト「はぁ……」

日向「か、葛城さん……」ゲッソリ

青葉「た、助けて……」ゲッソリ

ミサト「日向くんと青葉くんは下がっていいわ」

アスカ「はぁ!?何でよ!まだ会議中なのに!」

ミサト「艦長命令よ。解散してアスカはここに残りなさい」

アスカ「……ちっ。早く済ませてよね」

日向「ヤ、ヤッター!」ピュー

青葉「開放サレター!」スタコラ

アスカ「……で、何よミサト」

ミサト「初号機の回収の件はしばらく忘れなさい」

アスカ「嫌よ。なんで忘れなくちゃならないのよ」

ミサト「現時点では回収は不可能って言ったでしょ。今私達がするべきなのは来る時に備えて万全の布陣を用意すること。それと民間の生存者の保護よ」

アスカ「……」

ミサト「アスカ。シンジくんの事が心配なのは私もわかるけど……」

アスカ「はぁ?別に全然心配じゃないんだけど」ペラペーラ

ミサト「私にとってもシンジくんは家族だったもの。一刻も早く助けてあげたいのは私も同じなのよ……」

アスカ「あーっそ。ま、宇宙で寝泊りされたんじゃ家出にしてはちょーっとスケールでかすぎよねー。ほーんといい迷惑」ペラペラー

ミサト「それに、アスカにとってシンジくんは家族である以上に一人の」

アスカ「ぶべっ、べ、べべべべべ別にシンジの一人や二人宇宙にほっぽり出されてたって私には屁でもないわよ」ペララー

ミサト「……じゃあ回収の件はしばらく忘れてくれるわね?」

アスカ「仕方ないわねー。ま、私はバカシンジなんてどーでもいいから言われなくても忘れるわよ。あ、もう忘れたわ~」ペーラペラ

ミサト「よろしい。じゃ、私は戻るからね」ウィーン ガシュッ スタスタ

アスカ「はいはい」ペラーラ

二年後


日向『艦隊、目標の射程圏外まで退避完了。追撃の様子もありません』

ミサト「了解。総員第二種警戒体制へ移行。破損箇所の確認と修理を急いで」

リツコ「こういつもいつも撤退だとジリ貧ね」

ミサト「……」

アスカ「ま、奇跡を待つより地道な努力ってことね。あ、そういえばミサト」

ミサト「何?」

アスカ「あのバカの回収っていつにするの?」

ミサト「……」

アスカ「ミサトはさー、シンジには妙~に甘いからそろそろ心配で仕方ないんじゃないの?
    私は別にどうってことないんだけどさ、ミサト的にはそろそろ辛いでしょ?
    それで対人工使徒との戦闘時に上の空になられても困るしそろそろバカシンジを回収したほうがいいんじゃないのって思ったわけ。
    ま、私はいつでも問題なくエヴァに乗れるけど。バカシンジなんてどうでもいいし。
    ほら、ミサトも若いうちにシンジに会っておきたいでしょ?私は別にあいつのしけた顔なんて見たくないけどさ」ペラペラ

リツコ「アスカ、申し訳ないけどまだ回収のメドは立ってないわ」

アスカ「ミサトに言ってやってよ赤木副長。私は別にバカシンジの回収なんてどうでもいいけどミサトがさぁ」ペラペラ

さらに三年後


マリ「はー、暇だにゃー。ここんとこネルフも大人しいしエヴァに乗る機会も無くて退屈。カラオケとか作ればいいのに。日本らしくさ」

アスカ「アンタは出撃の必要が無くてもエントリープラグの中にいるでしょ。それにカラオケなんて無くても四六時中歌ってるじゃない。まったく鬱陶しいったらありゃしないわ」

マリ「ま、ね」

アスカ「とは言え、退屈ってのは同意するわ。艦隊の機能は整ってきたしパイロットが雑務に駆り出される事もないしほとんど待機とテストばっか」

マリ「まだ人手不足でみんなキリキリマイだから、のんびりしてられるだけパイロットは幸せモノかもね」

アスカ「ところでコネメガネ」

マリ「ん?」

アスカ「アンタ、そろそろバカシンジに会ってみたいでしょ?」

マリ「へ……?私が?ワンコくんに?なんで?」

アスカ「何回か会った事あるんでしょ?ほら、前にあのバカの事面白い子って言ってたじゃんアンタ。
    ほーんと、なっさけないツラしててある意味面白いわよねバカシンジの顔って。わかるわかる。
    ま、私はあいつの顔見たところでイラつくだけだなんだけどさ。
    でもアンタはあいつの顔見たいんでしょ?退屈だしね。バカシンジの顔見て笑うのも暇つぶしにはなるでしょうし。
    どうしてもって言うなら、パイロットのよしみで初号機回収作戦、一緒にミサトにかけあってやってもいいわよ。
    あ、私はバカシンジの回収なんてこれっぽっちも乗り気じゃないけどね」ペラペラ

マリ「姫も粘るねぇ……」

さらにさらに三年後


リツコ「紹介するわ。鈴原サクラ伍長。今日付けで医務の配属になった子よ」

サクラ「あ、あの。まだまだ至らないところもありますがよろしくお願いします!」

アスカ「ふうん。ま、頑張りなさいよ」

サクラ「は、はい。あの……式波大尉……ですよね?」

アスカ「知ってるの?」

サクラ「はい!あの、私、鈴原トウジの妹です!兄がお世話になりました!これからよろしくお願いします!」

アスカ「鈴原……?ああ、あいつの。別に世話なんてしてないわよ。冗談じゃないわ。……ところで、あいつの妹って事はバカシンジの話も聞いてるの?」

サクラ「あ、はい。碇シンジさんはこの世界じゃ有名ですし……」

アスカ「じゃなくて、普段のあいつの話」

サクラ「はい。兄から聞いてます」

アスカ「ふーん」

サクラ「あの……それが何か?」

アスカ「シンジに会ってみたいでしょ?」

サクラ「え?」

アスカ「うんうん、あの野蛮人の妹とは思えないくらいしっかりしてそうね。
    兄の友人に挨拶とかさ、しておきたいでしょ?まぁ私ならあのバカに挨拶なんてしないけど。
    でもアンタは根が真面目そうだからそういう社交辞令を大事にするでしょ?日本人だしね。
    ご苦労なもんよね~。ま、でもそういう事ならせっかくのかわいい後輩ですもの、力添えしてやってもいいわよ。
    ほんとバカシンジも迷惑よね~。あんまり期待しない方がいいわよ。いっつも冴えない顔してる奴だから。
    私も随分会ってないからどんな顔か忘れちゃいそうよ。むしろ忘れてせいせいするわ。
    だけどまぁどうしてもアンタがあいつに一言挨拶しておきたいなら、ね。上官としての気遣いってやつよ。
    その気になったらいつでも言ってくれていいから。私からミサトに進言してあげる」ペララッ

サクラ「え、あ、あの……?」

リツコ「ああ、無視していいわ……。御苦労様。下がって」

サクラ「は、はい……」

さらに二年後


ミドリ「どうも~!今日から配属された北上ミドリでーす!よろしくお願いします!」

アスカ「うっわぁ……なんかスゴイのきちゃった……」

ミサト「アスカも来日した時は似たようなものだったわよ」

アスカ「はぁ!?どこがよ!こーんなチャラチャラしてないわよ私は!」

青葉「すみません……。自分がしっかり教育しておきますので……」

アスカ「で、ミドリだっけ。あんた、碇シンジは知ってるわよね」

ミドリ「あっ!プラグスーツ!弐号機パイロットの式波アスカラングレーさんですよね!?うわ、やっば~!ホンモノだ~!すっごォ~!」

アスカ「あぁーもう!いいから質問に答えなさいよ!」

ミドリ「あ、は、はい。もちろん知ってますよ。……超有名人ですし」

アスカ「有名人なら会ってみたいでしょ?」

ミドリ「えっ?」

アスカ「ま、下々の者ならね、そういう野次馬根性があるのも仕方ないわよ。
    まったく、あのバカシンジが有名人とはね~。悪名かもしんないけどさ。
    いい気なモンよね~。私はあのバカと渋々一緒に暮らしてた事もあるから今更あいつの顔なんて見たくないけどね。
    アンタにとっては残念な事に、今あのバカは宇宙にいるからね~。顔を拝む事もできないってワケ。
    でもどーーーーーーーしても見てみたいって言うなら、仕方ないわね、特別に私が直々にミサトに早期回収を提案してやってもいいわよ。
    天才パイロットとしてのノブレス・オブリージュってやつね。
    凡人のために善意の行動をするのがツトメってわけ。私はバカシンジなんてずーーーーっと宇宙にいりゃいいと思うけど」ペラ

ミドリ「あの、この人何言ってんですか?」

青葉「いや、その……あまり関わらないほうがいいぞ」

ミドリ「うーん、なんとなく今の話を聞いた感じだとぉ~、もしかして式波大尉って碇シンジの事が好……もがっ」

青葉「やめろ北上!ややこしくなる!」

ミドリ「もが~!?」

その上さらに二年後


青葉『初号機周辺の衛生からの映像が届きました。モニターに映します』

ミサト「これは……!」

リツコ「厄介ね。こうも防衛を強固にされると迂闊に手を出せそうもないわ」

ミサト「せっかくエバーの宇宙空間での活動装備が整ったっていうのに、これじゃまた回収の段取りを練り直さなきゃいけないわね……」

リツコ「マヤが相当頑張ってくれたのに、浮かばれないわね。10年以上、アスカに急かされたのを鵜呑みにしてたのよ、あの子……」

日向「おかげで精神崩壊してもう別人ですよ。整備長が厳しすぎるって下からの声がひっきりなしで、なだめるのに苦労します」

ミドリ「いいんですかー?式波大尉に秘匿したままで」

ミサト「今教えたら何するかわかったもんじゃないから。アスカには作戦の決定案が出るまで話すべきじゃないわ」

>>40
ゲンドウ「……………ガッ」ボソッ

リツコ「それで、どうするの?葛城艦長」

ミサト「……恐らくあの防衛線は対エバーを想定したものね」

ミサト「裏を返せば向こうもエバーによる回収が最も確実と考えているって事。そして地上からの突撃を警戒した防衛網……」

ミサト「それ以外は比較的手薄なようね」

リツコ「つまり、ルートは上から、ね」

ミサト「副長、シールドの追加は可能?」

リツコ「形状次第ね。こちらで何とかするわ。ただ、実物の建造に少し時間がかかるかもしれないわ。恐らく700日ほど」

ミサト「……決行は二年後ね。それまでアスカに知られないようにしないと」

―――――

マリ「そういやさー姫、ワンコくんの回収、準備進んでるみたいだね」

アスカ「えっなにそれ聞いてないわよ!」

青葉「艦長、艦橋下のリフトに式波大尉の姿が……」

ミサト「げっ!衛生の映像切って!くれぐれも今の話は伏せt…」

ウィーーーン

アスカ「ちょっとミサト!!どういうこと!!!」

ミサト「な、なにが?」ピューピューヒュルルー♪

アスカ「バカシンジの回収!!準備してるんでしょ!?聞いてないわよ!!どういうことよっ!!」

ミサト「な、なにいってんのよアスカむりだっていってるじゃないいやぁねぇもう」ピュルリー♪

アスカ「コネメガネから聞いた!!私に隠すってどういうつもりよ!!」

ミサト「あっちゃー……マリか~……」

リツコ「口止めしてなかったの……?」

ミサト「一応したんだけどね……。あの子面白がって教えちゃったんでしょうね……」

アスカ「説明しろっ!!」

ミサト「まぁまぁアスカ、落ち着いて……。確かにほとんど決まってたんだけど相手の防衛が想定より堅固で、今作戦立て直してるところなのよ。だからしばらく待っ」

アスカ『弐号機、エントリースタートします』

ミサト「ちょおおおおおお!?待ちなさいアスカ!!」

アスカ『何が防衛よ!そんなもん私の弐号機で正面突破できるわよ!!』

ミサト「宇宙空間でそんな無茶できるわけないでしょ!!」

アスカ『弐号機、起動』キュピーン

ミサト「やめなさいってば!!」

日向「ど、どうしますか!?」

リツコ「全神経接続をカット」

青葉「ダメです、信号受信しません」

リツコ「プラグ強制射出」

日向「案の定ロックされてます」

ミサト「待ちなさいアスカ!!エバー単機でどうやって宇宙に行くのよ!?こっちのサポートが無いと何もできないわよ!!」

アスカ『だったらサポートしなさいよ!!』

リツコ「アスカ、戻りなさい」

アスカ『嫌!!さっさと宇宙に飛ばしなさいよ!!じゃないと艦隊ごとぶっ飛ばすわよ!!』

ミサト「……はぁ。仕方ない……。マリ、聞いてるでしょ?」

マリ『はいはーい。姫を止めればいいんでしょ。待ってましたー♪』

8号機『ひーめー、やめなってー。後でしかられるよー(棒』

弐号機『うるさい!!止めるな!!あんた私に協力するって言ってたじゃない!!』

8号機『何年前の話してるのさ。てゆーか姫を止めるってのが命令なんだけど、このままだと実力行使になっちゃうよー(棒』

弐号機『やれるもんならやってみなさいよ!!!』ガショーン

8号機『しゃっ!そうこなくちゃ!!』ガショーン

アスカ&マリ「「ATフィールド全開!!」」ブオーン





五分後


リツコ「結局弐号機、8号機共に中破した挙句にエネルギー切れで活動限界、か」

ミサト「まったく……あの二人は……。こうなる事を見越してマリもエバーに乗りたいがためにアスカに教えやがったわね……」

………

マヤ「オラァ!!さっさと動け!!」ゲシッ

整備A「ぐぼぁ!」

マヤ「整備の意地を見せろ男共!!貴様らは人間ではない、両生動物のクソをかき集めた値打ちしかない!!」



三ヶ月後


日向「伊吹二尉から連絡がありました。例のシールドと射撃装備が完成したらしいです」

リツコ「!?」

ミサト「え、あと二年はかかるって話じゃ……」

リツコ「こんなに早く……!まさか……ありえないわ!」

日向「マヤちゃん、整備班に相当ムチャさせたみたいですよ。結構な人数が倒れて医務室のベッドが埋まっちゃったって鈴原少尉が嘆いてました」

リツコ「マ、マヤ……」

ミサト「まぁなんにせよこれでいつでも作戦決行できるわね。アスカは?」

青葉「相変わらず謹慎してます。相当イラついてるみたいですね。壁が穴だらけですよ」

ミサト「アスカとマリを呼んで。作戦の説明をするわ」

初号機回収後



アスカ「えーーーーーーーーっ!!?プラグの中にパイロットがいない!?」

ミサト「ど、どういう事?」

リツコ「エヴァとのシンクロが行き過ぎて、同化してしまったのよ。今、初号機パイロットの魂は初号機のコアの中にあると推測されるわ」

ミサト「魂はって……じゃあ彼の肉体は?」

リツコ「見ての通りよ。原初の状態に戻ってプラグ内のLCLになっているわ」

ミサト「そんな……」

アスカ「ふっ、ふざけ……」

リツコ「大丈夫よ。いえ、成功の保証はできないから大丈夫とも言えないけど、彼をサルベージする事は理論上可能よ」

アスカ「じゃあさっさとやりなさいよ!!!!!」

リツコ「ただ、そのために必要な資料が手元に無いの。あれはまだネルフ本部にあ…」

アスカ『エヴァ弐号機、起動!』キュピーン

ミサト「待ちなさいってば!!」

活動限界なので寝る

落ちるよ?

くぅ~疲れましたw これにて完結です!
実は、ネタレスしたら代行の話を持ちかけられたのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
ご厚意を無駄にするわけには行かないので流行りのネタで挑んでみた所存ですw
以下、まどか達のみんなへのメッセジをどぞ

まどか「みんな、見てくれてありがとう。ちょっと腹黒なところも見えちゃったけど・・・気にしないでね!」

さやか「いやーありがと!私のかわいさは二十分に伝わったかな?」

マミ「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・」

京子「見てくれありがとな!正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」

ほむら「・・・ありがと」ファサ

では、

まどか、さやか、マミ、京子、ほむら、俺「皆さんありがとうございました!」



まどか、さやか、マミ、京子、ほむら「って、なんで俺くんが!? 改めまして、ありがとうございました!」

本当の本当に終わり

ほしのかーちぇいす

          \   r'´ ̄ ̄ ̄    ̄ ̄ ̄`、::.   ___
   l} 、::       \ヘ,___,_ ______/::.__|    .|___________
   |l  \::      | |             |、:..  |[], _ .|:[ニ]:::::
   |l'-,、イ\:   | |    ∧,,,∧ .   |::..   ヘ ̄ ̄,/:::(__)::
   |l  ´ヽ,ノ:   | |   (´・ω・`)    ,l、:::     ̄ ̄::::::::::::::::
   |l    | :|    | |,r'",´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ、l:::::
   |l.,\\| :|    | ,'        :::::...  ..::ll::::    そうだ
   |l    | :|    | |         :::::::... . .:::|l::::   これは夢なんだ
   |l__,,| :|    | |         ::::....  ..:::|l::::    ぼくは今、夢を見ているんだ
   |l ̄`~~| :|    | |             |l::::   目が覚めたとき、
   |l    | :|    | |             |l::::   ぼくはまだ12歳
   |l    | :|    | |   ''"´         |l::::   起きたらラジオ体操に行って、
   |l \\[]:|    | |              |l::::   朝ご飯を食べて、涼しい午前中にスイカを食べながら宿題して、
   |l   ィ'´~ヽ  | |           ``'   |l::::   午後から友達とプールにいっておもいっきり遊ぶんだ・・・
   |l-''´ヽ,/::   | |   ''"´         |l::::   
   |l  /::      | \,'´____..:::::::::::::::_`l__,イ::::

あれロンギヌスだっけ

バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バン       バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・) バンバンバンバ
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
    \/___/ ̄



  バン    はよ
バン(∩`・д・) バン  はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
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時は経ち――

マリ「しっあわせはーあるいて来ない♪」カンカン

マリ「……んにゃ?あそこにいるの…」

リツコ「………で……」ボソ

ミサト「………たわ…」ボソ

マリ(……艦長と副長?)

マリ(何か重要そうな話ししてる…面白そうだから聞いてみよ)カゲニカクレル

…………
………
……


すまん俺の妄想

ミサト「で、話しって何?」

リツコ「………先程、初号機パイロットのサルベージに成功したわ」

ミサト「ッ!?……この事は?」

リツコ「マヤを含めた直接作業に参加したチーム数名しか知らないわ」

ミサト「余計な混乱を招きかねないものね…」

リツコ「えぇ。その数名にも緘口令を出しています」

ミサト「助かる……ところで、アスカには?」

リツコ「勿論知らせていないわよ」

ミサト「そう……あの娘が知ったらまた面倒ですものね」

……………
………


マリ(へぇ…ワンコ君帰ってきたんだ)ニヤリ

マリ(……これは面白くなりそうッ)スタッ ダッ

…………
……

アスカ「……ったく、いつまで引き篭ってるつもりよ…バカシンジ」ボソボソ

おーーいっ ひめぇーー!

アスカ「うっさいわよ、コネメガネ」

マリ「まぁまぁ…あ、またワンコ君のこと考えてたでしょ」ハァ

アスカ「はぁ?んなわけないでしょ。興味ないっての」フン

マリ「……………」

アスカ「な、なによ」

マリ「……この前ニヤけてたくせに」ボソ

アスカ「ッ!?あ、あれは違っ」カーッ

マリ「ふーん」ニヤ

アスカ「―――ッ」ダンダンッ

マリ「ま、それは置いといて」サッ

マリ「実は姫に…朗報があるにゃ」ニヤ

アスカ「な、なによバカみたいな顔して、気持ち悪い…」ヒキ

マリ「……そんな事言うなら教えてあーげにゃい」

アスカ「フンっ!別に、あんたに教えて貰う様な情報なんて無いってんのよ!!」ツーン

アスカ「私はあんたに構ってるほどヒマじゃないのよ!!」ツーンツーン

マリ「…………」

アスカ「」フンッ

マリ「……ふーん…ま、いいけど」

マリ「あーあ、せっかくワンコ君の情報手に入れたのににゃー」チラッ

アスカ「」ビクッ

マリ「姫に教えてあげようと思ったけど、興味ないんじゃなぁー」チラチラ

アスカ「」ビクッビクッ

マリ「興味ないんじゃしょうかないにゃー。他の人に教えよっと」バイバーイ

アスカ「――――ッ」プルプル

アスカ「…………ま」

アスカ「待ちなさいよコネメガネっ!!」ダッ

すまん何かめっちゃ書き込めない

マリ「あれぇ姫、どうしたのかにゃー?」ニヤ


アスカ「……教……さ…よ」ボソ


マリ「なにぃ?聞こえないにゃー」ニヤ


アスカ「さっきの……教えなさいよっ」カーッ


マリ「えぇー?姫、ワンコ君の事興味ないんでしょう?」ニヤニヤ


アスカ「あ、あれよ。
私も弐号機パイロットとして初号機パイロットについて知っとくべきだし、
だってそうでしょ?仮にも一緒に戦った元チームメイトなんだし、更には元ルームメイトでもあるんだから話しを聞く権利はあるはずよね。
私は渋々チーム組んでやってたんだけどさ。
えーと、もしかしたら今後の作戦に響く様な内容かもしれないし事前に情報を整理するに越したことはないわけ。
あんたも軍人ならその辺は判るでしょ?
ま、私はバカシンジの事なんかこれーーーっぽちも興味ないけど作戦が関わってくるんならしょうがないわよねー」ペラペラ


マリ「………姫も好きだねぇ…」ハァ

………
……


ミサト「初号機パイロットの容態は?」

サクラ「依然として意識不明の状態ですが、バイタルは安定していますので意識が回復するのは時間の問題かと」

ミサト「そう…下がっていいわ」

サクラ「了解です、失礼します」プシュー バタン




ミサト「……はぁ」タメイキ

ミサト「……遂にシンジ君も復活かぁ…」

リツコ「あら、意外と喜ばないのね」

ミサト「まぁ…勿論嬉しいけどあんな後じゃねぇ…」

リツコ「……体面に関わると?」

ミサト「うん……やっぱ直接起こした訳じゃないにせよトリガーなのは揺るぎない事実だし、ここのスタッフ達もシンジ君の事少なからず恨んでるしね」

リツコ「まぁ、貴女は指導者としての責務があるものね。心中察するわ」

ミサト「………………」


ミサト「………実はさ」ボソ


リツコ「え?何よ改まって」


ミサト「割りと心残りがあるのよ……結構切実に」


リツコ「シンジ君についてよね?何かあるの?」


ミサト「いや、まぁ……リツコだから話すんだけど…さ…」

リツコ「煮え切らないわね、いったいなんなのかしら?」



何か全然書き込めないんでこれで俺は消えます。荒らしてすまん

保守

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