楽「千棘って俺のこと好きなんじゃね?」集「……」 (235)

ニセコイssです。
アニメ始まったんでその記念に書いてみようと思います。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1389533984

教室

集「……どしてそう思ったの?」

楽「え、うーん…特に何かあったわけじゃないんだけどさ。最近あいつから凄く視線を感じるんだよな」

集「(やっと気付いたかその視線に……まぁ他にも3人ほどお前を見てる子たちがいるんだけど)」

集「どうせ気付いてねぇんだろうなぁ……」

楽「なんか言ったか?」

集「…べっつに~」

楽「なんか授業中とか、ふとした時に千棘のほう見ると毎回目が合うんだよ……俺の自意識過剰かな?」

集「へぇ……(まぁ1人気付いただけでも進歩したよな。ついに物語が動き出すかもしれない)」

楽「そう言えば小野寺からもなんか視線を感じる気がするんだけど気のせいかな?」

集「お前何があった!?病気か!?」ガタッ

楽「え……いや、あの……」

集「誰かぁぁぁぁ!!救急車ぁぁぁぁああ!!」

ザワザワ

楽「ちょ!?落ち着け集!どうしたってんだよ!?」

集「お前こそどうしたんだよ!?なんでいきなりそんな……っ!?変なものでも食べたのか!?それともまた頭にボール当たったのか!?」

楽「いや……べつに何もねぇけど」

集「お前は典型的な鈍感主人公のはずだろ!?どうすんだよこれじゃラブコメハーレム成立しねぇよ!!いきなりクライマックスになっちまうよ!!」

楽「だ、だから落ち着けって…なに言ってるのかわかんねぇよ…」

千棘「おはよ楽…そいつ、どうしたの?」

楽「あ……おう、千棘か…別になんでもねぇよ」

千棘「ふーん…あ、アンタ今日の古文の宿題やってきた?」

楽「………またかよ、ホレ」

千棘「やった♪サンキュ」

楽「ったく……少しは自分でできるようにならねーとまたテストの時に苦労するぞ?」

千棘「……そ、その時は…」

楽「なんだよ?」

千棘「…一緒に………勉強会しよ?////」

楽「………ったく」

集「これは……(しゃーねぇな。じゃあまた前の時みたいに皆でやるか……とか言って桐崎さんをガッカリさせるパターンだ)」

楽「……しゃーねぇな。じゃあ今度2人きりでやるか?勉強会」

千棘「…………………………え?」

集「なん……だと?」

楽「嫌だったか?なら皆を呼んでーー。」

千棘「いい! いい! ふ、2人きりでいいわ問題ないから!////」

楽「そうか?……あ、そうだ! 来週やる英語の小テストでわかんない所が多くてさ……明日お前ん家行くから教えてくれねぇか?」

千棘「わ、私ん家!?」

楽「嫌なら俺ん家でもいいけど」

千棘「えと……その、皆も呼ぶのよね?」

楽「え? 俺は千棘と2人きりのつもりだったんだけど……」

千棘「ふぇい!?////」

楽「まぁ家があれならどっかファミレスとかでもー。」

千棘「い、家で構わないわ!!////」

楽「そっか?なら明日の朝お前ん家行くからよろしくな」

千棘「…う、うん////」

集「(どうなっとんじゃこれぇぇぇえええ!?)」

昼休み


るり「は?一条君がおかしい?」

集「そうなんだよるりちゃん!!」

るり「そう?別に話してて特に変な感じはしなかったけど?」

集「…そうか……るりちゃんにはフラグ立ってないからわかんないか」

るり「…何を言ってるの?」

集「…実際に見てもらったほうが早いかもな」ビシ!

るり「あれは……小咲と一条君ね」

楽「あ……雨降ってきたな。うわぁすげぇ土砂降り」

小咲「ど…どうしよう」

楽「…どうしたんだ小野寺?まさか傘忘れてきたのか?」

小咲「う、うん。今朝寝坊しちゃって天気予報確認せずに家を出ちゃったの」

楽「あぁ、そういう時たまにあるよな。晴れてるしまぁいっか…と、思って出たら午後から雨だったり」

るり「…なにが変なの?」

集「あれ…おかしいな?(…さっきの楽は幻だったのか?)」

小咲「…はぁ……放課後までに止んでくれないかなぁ」

楽「なんなら傘入れてやろっか?」

小咲「…………………………え?」

集「キタ」

るり「なん……だと……?」

楽「明日までずっと雨らしいから止まないと思うよ。 それに小野寺が風邪引いたりしたら嫌だからさ…家まで送るよ」

小咲「え、ええええ!?////」

楽「どうした?」

小咲「え、あ、あの…だって送るって……あ、相合い傘で?/////」

楽「? 当たり前だろ?」

小咲「はわわわわわ//////」

楽「どうした小野寺!?なんか真っ赤になってるけど大丈夫か?」

小咲「だ、だって……ほ、ほんとにいいの?/////」

楽「ああ、一緒に帰ろう」

小咲「……はい/////」

るり「誰アレ??」

集「一応……楽だとは思うんだけど」

るり「いやいや…だって……また頭でも打ったの?」

集「それはもう楽に聞いた」

るり「……これは一体」

集「このままだとマズイと思わないか?」

るり「なにがよ?」

集「この物語はラブコメだ。そしてラブコメの…特にハーレム物の主人公は鈍感で難聴なのはステータスなんだ。ここまで俺の言ってること、理解できる?」

るり「ええ…理解はできるわ。でもハーレム物のラブコメで、主人公が鈍感で難聴じゃ無くなったら何か問題でもあるの?」

集「物語が完結する」

るり「それはあかん」

集「俺達はなんとしても楽を、元の鈍感で難聴のヘタレな楽に戻さないといけないんだ……じゃないと俺達の世界が滅ぶ!」

るり「………ステータスが一個増えたわね」

集「きっとこの問題性が理解できるのはるりちゃんだけだ……協力してほしい」

るり「……そうね。桐崎さんも小咲もこの一条君の変化には喜んでいるだろうから協力を頼むのは忍びないわね」

集「……俺達のやるべきことは二つ! 一つは楽にフラグを回収させないこと。もう一つが楽を鈍感で難聴でヘタレでイライラする愚図主人公に戻してやることだ!!」

るり「……あなた本当に彼の友達なの?」

もう寝るので続きはまた。
おやすみ。

掃除時間


万里花「楽様ーーーーー!!」

楽「のわっ!……た、橘!突然飛びついてきたら危ないだろ!?」

万里花「ふふ…さりげなくわたくしのことを心配してくださるなんて……あぁ…なんてお優しい」

楽「そりゃ心配もするよ。橘は俺にとって大切な存在だからな」キリ

万里花「………………………え?」

集「橘さんは別にいっか」

るり「そうね、まぁ様子を見ましょう」

楽「だから橘は大切な存在だからっーー」ナデナデ

万里花「何を仰っているのですか!?そ、そんな突然!…大切な存在だなんて……というか手……頭に……////」

楽「ん?……あー悪い。橘が猫っぽくてな、ついつい撫でてしまった、すまん」パッ

万里花「い、いえ……別に////」カァァァ

楽「なんだ橘真っ赤になって……もしかして照れてんのか?」

万里花「な、なななななっ!?////」

楽「確かに少し恥ずかしかったな……悪い。しかし大人しい橘ってのも可愛いもんだな」

万里花「かわっ!?////」

楽「もちろん前から橘のこと可愛いとは思ってたけど……でもこうやって赤くなって大人しくしてる橘も新鮮で可愛いなって……橘?」

万里花「ら…ら……らっくんのバカーー!!////」ドタタタタ

楽「あらら?……からかいすぎたかな?」

集「もはや楽としての原型を失っている」

るり「私からしたら普通にキモいわ」

集「なんか楽……ただのキザ野郎みたいになってない?」

るり「……この一条君……(私には理解できないけど)想像以上に危険かもね。」

集「こんな恥ずかしい台詞を桐崎さんと小野寺に言ったりしたら………」

るり「……(私に言ってきたらドン引きだけど)マズイわね。 下手したらそのままクライマックスまでいっちゃうかもしれない」

集「アニメ化してこれからだってのに……なんでこんな……」

るり「……泣き言を言っていても仕方ないわ。 2人でなんとかするわよ」

集「……2人でって……共同作業みたいでなんだか恥ずかしいねるりちゃーーー」バキィ

放課後

小咲「……////」

楽「小野寺、そんな離れてちゃ濡れるぞ?ほら」グイ

小咲「わ、わわ////(ち、近い近い近い!)」

楽「…濡れてないか小野寺?」

小咲「…うん……ありがとう、一条くん////」

集『目標…10m先…後ろから見た感じ異常ありません』

るり『こちらるり…コンビニの中から見てるけど異常あり。……一条君めちゃくちゃ小咲とくっついてるわ』

集『なんという脱ヘタレ……まぁそれぐらいならまだ突入の必要性はないかな……?』

るり『……そうね、このまま様子見でいきましょう』

集『それじゃ引き続き尾行をする、移動しよう』

るり『了解』

小咲「きょ…今日はその…本当にありがとね一条君……////」

楽「改めてどうしたんだ小野寺?別にこれぐらいいいよ。小野寺には今までもたくさん世話になってきたしな」

小咲「そ、そんな…世話なんて……私のほうこそ一条君にはたくさんお世話になったよ……」

楽「はは…じゃあお互い様だな」

小咲「ふふ…そうだね」

るり『こちらるり…小咲がめちゃくちゃ幸せそう』

集『……なんでちょっと拗ねてんのさ』

るり『………別に』

小咲「あの……一条くん?」

楽「どうした?」

小咲「(もっと一緒にいたいなぁ…)…えと///」

楽「?」

小咲「今日よかったら…ウチに寄っていって?////」

楽「え?」

小咲「きっとお母さんも喜んでくれると思うし!////その……今日のお礼というか……その////」

楽「そっか…///(うーん…やっぱり小野寺って俺のこと好きだったりするのかな)」

小咲「あの…だめ、かな?////」

楽「ううん、行くよ小野寺の家」

小咲「ほ、ホント!?////」

楽「ホント。それじゃよろしくな?」

小咲「は、はい!ど、どうぞどうぞ////」

楽「小野寺、ダチョウ倶楽部みたいになってるぞ」

小咲「も、もう!一条君ってば!////」

楽「あははは!」

小咲「ふふ…あはは!」

るり『…どうやら小咲の家に行くみたいね』

集『…マズイな、どうするるりちゃん?家の中に入られるとさすがに……妨害しに行くか?』

るり『大丈夫よ……あそこには番犬がいるから』

集『番犬?』

春「おかえりお姉ちゃん……そして、いらっしゃい先輩!」ゴゴゴゴゴ

小咲「春!?…どうして私の部屋に…」

楽「うお!春ちゃん…」

春「残念でしたね先輩…そう簡単にはいきませんよ!!」

楽「…えーと…とりあえず……なんでそんなビショビショなの?」

春「………」ボタボタ

回想ーーーーーー。

春『お姉ちゃんと先輩が一緒に帰ってる!?しかもそのまま先輩がウチに来るってホントですかるりさん!?』

るり『そうよ春…あなた今どこなの?』

春『…まだ学校を出たところですが』

るり『急いで帰って。小咲が危ないわ』

春『わ、わかりました!ダッシュで帰ります!』

るり『…それから春…なにかあればすぐ連絡しなさい。いい?』

春『?…はあ、わかりました』

るり『…じゃあ頼んだわよ』p

ーーーーーー回想終わり。

春「(先回りするためにダッシュで帰ったんですよ……おかげで雨に濡れてしまったけど……まぁこれでお姉ちゃんはもう大丈夫!私がいる限り!)」ニヤ

楽「あのさ……春ちゃん」

春「なんですか先輩? 言っときますけど先輩が帰るまで私は出て行ったりしませんよ?」

楽「あの……シャツ……透けてるんだけど……」

春「………」

小咲「………」

楽「………」

春「きゃあああああ!!////」

小咲「見ちゃだめぇぇえええ!!////」ダキッ

楽「お、小野寺!?////(む、胸が当たっとる!!)」

春「見ました!?絶対見ましたよね!?////てかお姉ちゃんから離れろ!!」ゲシゲシ

小野寺「一条君目を瞑って!!////」ギュゥゥ

楽「だぁぁぁ!!わかったわかった! 部屋出て行くから落ち着け2人とも!!」ジタバタ

小咲ママ「…やけに上が騒がしいわね?」

集「うーん……向かいのビルの喫茶店に移動をしたものの……カーテン閉まってて様子は確認できないね」

るり「…まぁ春がいるから大丈夫だと思うけれど」

集「……(春ちゃんまで攻略されたりしたら姉妹丼エンドになったりして……なんちゃって)」

るり「頑張るのよ……春」

集「……(あ……俺変なフラグ立てたかも。やべ!今のなし!)」

春「とっとと出てけぇ!!////」ブンッ

楽「いた!?枕投げるなって!」

小咲「こっち向いちゃダメ!!一条くん!!////」

小野寺家ーリビング


小咲ママ「…どしたの少年?なんかボロボロだけど……」

楽「まぁ…色々ありまして……結論だけ言うと追い出されました」

小咲ママ「あらら…ついに小咲に手を出したの?それとも春?」

楽「いやいや、そんなことしないですよ」

小咲ママ「?…なんか随分と落ち着いてるわね?どしたの?」

楽「そうですかね?」

小咲ママ「(手…って!そんなことするわけないじゃないですか!?母親が何言ってんですか!?……的なツッコミをしてくると思ったんだけど)」

楽「?」

小咲ママ「なんでもないわ。(ま、いいか)」

小咲「一条くーん!お待たせ!もういいよ!」

楽「わかった!すぐ行くよ」

小咲ママ「あ、せっかくだしご飯食べていきなさいよ、ご馳走してあげるわ」

楽「え、いいんですか?」

小咲ママ「2人が3人になるぐらい対して変わらないわよ。料理できる一条君ならわかるでしょ?」

楽「あはは…それじゃご馳走になります」

小咲ママ「その代わり小咲のことよろしく頼むわよん?」ニヤニヤ

楽「はい、任せてください」

ガチャ

小咲ママ「?………頭でも打ったのかしら?」

小野寺家ー小咲の部屋

春「がるるるるるるるる!!」

楽「………」

小咲「こら春!やめなさい」

春「お姉ちゃんも見たでしょさっきの!アレがこいつの正体よ!!」

小咲「いや……あれは別に一条君のせいじゃないでしょ?」

春「先輩が悪いの!!先輩が家に来たりするから私が雨の中走るはめになったの!」

小咲「呼んだのは私なんだから……ごめんなさい一条くん」

楽「いいよ小野寺、俺にも非はあったんだし。 ごめんな春ちゃん?」

春「……別に(素直に謝られるとやりにくいんですけど……)」

小咲「もう春ったら!」

楽「いいっていいって、春ちゃんは小野寺を守ろうとしてるだけなんだしさ。 素直にそういう所は尊敬するしかっこいいって思うよ」ニコ

春「へ?……尊敬って…(な、なに企んでんのよこの人)」

小咲「(…なんか今日の一条君…いつもよりかっこいいな////)」

楽「でも春ちゃんも女の子なんだからさ、自分のこともっと大切にしろよ? 女の子が雨に打たれて帰ってくるなんて……みんな心配するだろ?」

春「し、心配って(…お、女の子///)……別に私は昔からこんなだから、お姉ちゃんもお母さんもそんな心配なんてーー。」

楽「でも………俺が心配する」

春「…………………………は?」

楽「春ちゃんは俺にとって大事な後輩なんだ」キリッ

春「ちょ…は!?////」

楽「俺は春ちゃんにもし万が一のことがあったら………悲しいよ」ギュッ

春「~~っ!!?(手!? 握られて!?////)」

小咲「(…え……と)」

春「あ、あわわわわ!!////」

楽「…今まで俺が春ちゃんにしてきたこと……本当に悪いと思ってる……ホントごめん!」

春「あ…あの……せ、先輩……?////」

楽「今まで言えなかったけどさ…俺、春ちゃんに嫌われてるって思うと胸が苦しかったんだ」

春「……(お姉ちゃんの前でそんなこと言わないでよ!////)」

小咲「……(前から2人には仲良くなってほしいって思ってたんだから……)」

楽「…春ちゃん」

春「…は、はい(…でも、私…私は……)」

楽「俺のこと許してくれ。そしてこれからは、もっと仲良くなりたいんだ……君と」キリッ

春「……わかりましたよ……もう////」

小咲「(…なのに…どうしてこんなにも胸が苦しいんだろうーー?)」

楽「ありがとう…春ちゃん」ナデナデ

春「……////(ごめんね……お姉ちゃん)」

小咲「……よかったね、2人とも」ニコッ


とある喫茶店


るり「…まだ一条君…帰らないわね」

集「……もしかして晩御飯ご馳走になってる?」

グゥ~

るり「……」

集「……お腹減ったね」

小野寺家前


楽「今日は色々ありがとう」

小咲「…ううんこちらこそ」

楽「…小野寺?なんか元気なくないか?」

小咲「…そ、そんなことないよ??」アセアセ

楽「…なんか悩みがあるなら何でも相談してくれな?」ニカッ

小咲「!?////(一条君のとびきりスマイル!?)」

小咲「(あ……私…もう)」

楽「それじゃまたな!小野寺ーー。」

小咲「待って一条君!」

楽「え…小野寺?」

小咲「悩みが……あるの」

楽「え」

小咲「……ずっと…ずっとずっと悩んでるの…」

楽「……(この雰囲気…察した)」

寝ます。
おやすみ。

小咲「…聞いてくれるかな?////」

楽「……うん」

小咲「……私ね、もう悩んでるだけは嫌になった……行動しなきゃいけないんだって思ったの…////」

楽「……」

小咲「……私……私ね?……私………一条君のことが好ーー。」

集「やっべぇぇええ!!俺のミニ四駆が暴走してるみたいだ!!!誰か止めてくれぇぇえええ!!」ぶぃーーーん

小咲「」

パシ!

るり「全く…ミニ四駆のメンテナンスぐらいしっかりしとかなきゃダメでしょ舞子君!あら……一条君に小咲じゃない?偶然ネ(ごめんね小咲マジでごめん)」

小咲「」

集「あらら?楽はこれから帰るところ!?なら、一緒に帰ろうぜ親友!!」グイッ

楽「ちょっ!?集!いだだだだ!引っ張るなって!」ズリリリリリ

集「ほらほら!早く帰らないと家の人達皆心配するぞ!じゃ、またね小野寺!るりちゃん!」

楽「わ、悪い小野寺!また今度な!」

小咲「」

るり「……ふぅ」

小咲「……」

るり「あの……小咲?だ、大丈夫?」

小咲「…………ねぇ、るりちゃん」

るり「な、なに?」

小咲「私だって怒る時は怒るよ?」ニコ

るり「」

小野寺家ー春の部屋

春「(……変だよね私……あの時助けてくれた……私の王子様がーー)」


楽『でも………俺が心配する』

楽『春ちゃんは俺にとって大事な後輩なんだ』キリッ

楽『俺のこと許してくれ。そしてこれからは、もっと仲良くなりたいんだ……君と』キリッ

楽『ありがとう…春ちゃん』ナデナデ

春「先輩だったらいいのに……なんて////」

深夜


prrrrrr…p

舞子『もしもし』

るり『…もしもし』

舞子『…こんな遅くに電話なんて……なんか俺達恋人同ーー』

p……ツーツーツー

舞子『………』

prrrrrr…p

るり『[ピーーー]ば?』

舞子『……容赦がないね』

るり『それで……なによ』

舞子『なによって……2人のことさ。 春ちゃんはなんて?』

るり『それがーー』

prrrrrr…p

るり『春?…どうしたのよ今日は?』

春『……るりさん』

るり『?……春?』

春『私……ドキドキが止まらないんです////』

るり『………はい?』

春『一条先輩のことを考えるだけで……心臓がドキドキって……胸が苦しいんです////』

るり『』

春『これってもしかして………恋?////』

るり『いえ、違うわ。それはただの心臓病よ。スーパーサイヤ人でも治せないわ。死にたくなければタイムマシンでも作って未来に行きなさい。じゃっ』p

春「……え…私死ぬの?」



るり『完全に魔の手に落ちていたわ』

集『やはりか……(くそ!フラグを回収するだけではなく、新たにフラグを建てることもできるのか奴は!……いや、建てるのは元々得意技だったな)』

るり『それで……そっちはどうだったのよ?』

集『あぁ……それがとんでもない展開になった』

るり『と、とんでもない展開って……』

集『それが………』

楽「小野寺って俺のこと好きだと思うわ」

集「」

楽「昔お前に言われた通りだった。やっぱり集は凄いな、俺は今になって気付いたってのに…」

集「あ…え……と…(ヤバイヤバイ!これこのまま楽と小野寺が結ばれて終わるパターンじゃねぇか!!)」

楽「小野寺が俺のことを……か……」ウーン

集「…?(なんか……思ったほど喜んでない?)」

楽「……小野寺……可愛いよな」

集「あ、ああ。そうだな……でも、どうしたんだ? なんかスッキリしない顔してるけど……?」

楽「……俺は…小野寺のことが……好きだと思う」

集「(……思う?)」

楽「小野寺は可愛くて、優しくて、一緒にいると安心できて……凄く凄く大切な子なんだ」

集「……」

楽「なのに俺……っ……小野寺に告られそうになった時……千棘の泣き顔が一瞬脳裏に映ったんだ……!」

集「え……お前…それ」

楽「……嬉しいのにさ……小野寺が俺のことを好きだったなんて……本当に嬉しいのに……何でこんなにも胸が苦しいんだよ!」

集「……楽」

楽「…わかってるよ…わかってる。俺は段々と千棘に惹かれていってるって……」

集「(……この展開)」

楽「でもやっぱり小野寺も大事な女の子で……あーーもうわけわかんねーー!


集「(これはまるで……チンタラと続けていたラブコメが終わりそうな……そんな展開)」

集「(楽が答えを出した瞬間……この世界はHAPPY ENDへと向かっていくことになる……ならば俺のやるべきこと……それは)」

楽「わりぃ集……変なこと言っちまったな」ハハ

集「なぁ楽……その悩み……解決する方法を教えてやろうか?」

楽「え?…そんな方法があるのか?」

集「もちろんだ……それは……」

楽「………それは」ゴクッ

集『「楽園(ハーレム)を作ればいいのさ☆」』

るり『死ね』

集『……』

るり『[ピーーー]』

集『2回も言わないでよ』

るり『何その展開?それってつまりあのto LOVEる的な展開ってこと?オカズ天国になるってこと?冗談じゃないわ』

集『でもこのままじゃいちご100%だぞ!』

るり『!』

集『このまま楽がどっちかの女の子と結ばれたらそこで試合終了だ……しかしハーレムエンドにもっといけば俺達の世界は永遠に安泰だ!』

るり『でも……』

集『こうなった以上俺達は選ばなきゃならない……to LOVEるのか……いちごるのか……』

るり『……私…オカズになんてなりたくないわ』

集『え?いや、君は大丈夫だと思うよ』

るり『……私…オカズになんてなりたくないわ』

集『え?いや、君は大丈夫だと思うよ』

るり『………そうね』

集『……なんかごめん』

るり『なら、小咲や桐崎さんには悪いけど…私はto LOVEるのに賛成するわ』

集『よし……なら俺達のやることは今まで通り、楽が誰かとくっつこうとしたら邪魔をする……てことでオケ?』

るり『ええ……(小咲にバレたら今度こそ殺されるかもしれないわね……)』ビクビク

るり『そう言えば一条君はなんて言ってたの?』

集『………それがさ』

楽「は?……楽園?」

集「そう……それなら桐崎さんとも小野寺とも付き合えるし……ついでに万里花ちゃんや誠士郎とかともーー。」

楽「俺はそういう不純なことはしたくねぇ」

集「どの口が言うかぁ!!」ゴス

楽「ごふっ!?」

集「いいか楽!お前にはフラグを建てた責任があるのだ!建てたからには責任取れ!」

楽「橘は最初からじゃん」

集「確かに…じゃあ万里花ちゃんは無しの方向で」

楽「了解」

集「話を戻すけど…お前は今までたくさんフラグを建ててきたろ?」

楽「いやいや何言ってんだ……お前の言ってることわけわかんねぇよ」

集「じゃあ思い出してみろ……誠士?ちゃんのラブレターの話とか……桐崎さんがジュリエットやった時の話とか……色々さ……」

楽「……」

集「……」

楽「……あ、理解したわ」

集「よし、ありがとう」

楽「…だとしても、俺はやっぱり嫌だ」

集「あん?」

楽「それに…小野寺の気持ちはもうわかってるけど……まだ千棘の気持ちには確証持てねぇしな……大切にしたいんだよ俺は」

集「……お前to LOVEらなかったらたくさんの女の子が傷つくことになるんだぞ?大切ならーー」

楽「大切にするってそういうことじゃねぇだろ」

集「え」

楽「そんなことしても……それは一次的には喜んでくれるかもしんないけど……いつか絶対傷つけるし……きっとあいつらだってそんなこと望んでない」

集「(やべぇ正論すぎてやべぇ)」

楽「俺……さっき今までのことを思い返してみて思った……ハッキリしなきゃいけねぇって」

集「……楽(こんな時だけカッコ良くなるのやめてくれ。俺が惨めになるからさ)」

楽「明日……千棘に会えばわかる気がするんだ」

集「!!」

楽「千棘が俺のことをどう思ってるのか……そして俺が……小野寺と千棘どっちが好きなのか」

集「………(マズイ……これは今日中にるりちゃんと相談しなければ)」

……………。

集『……だってよ』

るり『……』

集『……』

るり『……ねえ』

集『……なんだいるりちゃん』

るり『いつから私達は悪者になったの?』

集『……やっぱり……そう思う?』

るり『完全に私達って…邪魔者じゃない?』

集『……そうなんだよね……しかもお互い親友の恋を踏みにじろうとしてるんだよね』

るり『うぐっ』グサッ

集『さっきまで楽園☆…とか言ったけどさ……この会話思い出しただけでやっぱりいちごったほうが良い気がしてくるんだよね……』

るり『私も……』

集『とりあえずさ………一応明日は邪魔しよっか?……一応』

るり『……わかったわ』

集『桐崎さんの気持ちが楽に気付かれないようにしよう……あの家になんとか潜入して監視するってことで……』

るり『…わかったわ』

集『……じゃ』

るり『……じゃ』

p

ク,クラウド!ダメェェェ
ウオオオオオ グチュグチュ
ンアァァ!/// ミナイデー!/// プシャァーー!!

シド「あ、あいつ潮吹かせやがった…!!」

バレット「やっぱ何時ものクラウドじゃねぇ!」

ヴィンセント「今、確信した…!恐らくジェノバ細胞が原因だ!」

バレット「ジェノバ細胞だと!?でもよ、あいつは自我を取り戻したんじゃ…」

ヴィンセント「これは私の仮説に過ぎないが…、ジェノバ細胞は自分の記憶や回りの人の記憶を使ってクラウドの人格を形成していた。」

シド「それは知ってるぜ。元ソルジャーってやつか?」

ヴィンセント「ああ。ザックスの記憶や性格も、仕草でさえも人格を形成する際に使われている。因みにザックスは女のお友達がいっぱい居たそうだ…」

バレット「ま、まさか…!!」

ヴィンセント「そう!そんな男が女の扱いに慣れてないはずがない!」

ヴィンセント「ジェノバ細胞はクラウドが自我を形成する最中に、次いでにザックスのその部分を自我を形成する際に使ったのだ!」

バレット「どーりでよぉ…!初めてなのに慣れてると思ったんだ俺は…!」

シド「じゃあクラウドはジェノバ細胞のおかげでユフィをイカせたのか!」

ケット・シー「ウィーン…ガガガ…」

リーブ「クラウドさんさすがやでぇ!」シコシコ

スマン誤爆した

次の日
桐崎家ー玄関前


集「おはよう誠士?ちゃん」

るり「おはよう鶫さん」

鶫「……え?」

集「頼む、なにも言わずにとりあえず入れてくれ」

るり「お願い」

鶫「……しかし、お嬢は今日一条楽とー。」

集「俺達は誠士郎ちゃんに会いに来たんだ」

鶫「…私に?」

るり「ええ……そうよ」

鶫「何をしに来たんだ?」

集「もちろん……コレだ!」

るり「………」

鶫「……なんだこれは?」

集「……ベイブレードって知ってる?」

るり「(なんであなたのチョイスは毎回斜め下なのよ)」

集「(いや……なんかちょっとテンション低くてさ……適当に持ってきてしまったんだよね)」

桐崎家ー千棘の部屋


楽「……ここ教えてくれねぇか?」

千棘「あ、そこはねーーー」

千棘「(……部屋で……二人きり////)」

楽「(頬が紅くなってる……察した)」

寝ます。

鶫の部屋


集「GO…シュー!!」シャッ!

るり「……」

鶫「……」

集「ねぇ……一人にしないでお願いだから」

るり「……その掛け声だけは無理」

鶫「貴様1人でやれ」

集「………」

シュルルルルルル……こて

るり「……」

鶫「……」

集「……次はこっちのドラグーンの出番だよ…………(1人ベイブレードがこんなにも辛かったなんて知らなかった)」

千棘の部屋

楽「ふぅ……疲れた~」

千棘「お疲れ様!…ちょっと休憩しましょうか」

楽「だな……ん?なんか音がしねぇか?」

千棘「え……あ、ホントだ。なんの音だろう?何かがぶつかり合う音みたいね……」

楽「…なんか変な掛け声まで聞こえるな?よく聞こえないけど……」

千棘「どうせまたあいつらが変な遊びでもしてるに違いないわ」

楽「そういや今日俺がここに来てるのって……」

千棘「も、もちろん秘密よ……あいつらにバレたら勉強どころじゃなくなるし!……それに邪魔されたくないし……////」ボソ

楽「え?」

千棘「なんでもないわよ!////ジュースとなんか適当にお菓子でも取ってくるわ!」

楽「え……あ、おう」

千棘「////」バタン

楽「……」

楽「(今確実に『邪魔されたくない』って言ったよな……昨日の朝、耳掃除してるとデッカい耳くそ取れて、それからなんだか耳の調子が良い気がいいんだよな)」

楽「……全て聞こえてくる」

鶫の部屋


るり「私の勝ちよ!」

鶫「くっ!バカな………私のドランザーが負けるなんて……っ!」

集「……」

るり「…私のナイトドラシェルに勝つなんて100年早いわ」

鶫「ええい舞子集!もっと強い奴をよこせ!あのベイブレードに勝てるやつを!」

集「…え…っと」

るり「どこからでもかかってきなさい」

鶫「舞子集!」

集「(こいつらドン引きなんだけど)」

鶫「ええい舞子集!もっと強い奴をよこせ!あのベイブレードに勝てるやつを!」

集「…え…っと」

るり「どこからでもかかってきなさい」

鶫「舞子集!」

集「(こいつらドン引きなんだが)」

連投すみません。

千棘の部屋


千棘「ーそれでこの前クロードの奴がさ、護衛のためだとか言って風呂場に監視カメラを設置しようとしたことがあったのよ!」

楽「うわぁ…あいつそんな趣味があんのかよ」

千棘「あの時は一週間ぐらい口を聞かなかったわ!」

楽「そりゃあいつも堪えただろうな」

千棘「それでクロードったらねーー」

千棘「(あぁ…やっぱりこいつと一緒にいると楽しいな)」

楽「(千棘って……やっぱりこうして見ると可愛いんだよな)」

千棘「ーそしたらね!……って、どうしたのよそんな見つめてきて///……なんか付いてる?」

楽「いや、可愛いなって思って」

千棘「………………………え」

楽「あ、ついうっかり」

千棘「な、なななななな!?////」

楽「あ……えと」

千棘「な、何言ってんのよあんたは!?からかってんの!?////(か、可愛いなんて……こいつがそんなこと言うなんて!?)」

楽「そんなじゃねぇよ。それにその私服初めて見るな、似合ってると思うぞ」ニコ

千棘「~~っ!?////」

千棘「(何が起きてんの!?こいつが可愛いって言ってきたり、今日のために買った私服に気づいたり!……何が起きてるの!?////)」

楽「……千棘?」

千棘「(そういえば昨日から様子がおかしかった……こいつから2人で会おうとか……これは一体……)」

楽「千棘さーん?」

千棘「……楽」

楽「…なんだ?」

千棘「あんた……私になにか隠し事してるでしょ?」

楽「!?」

千棘「(きっとこいつのことだ……どうせ私になにか頼みにくいお願いがあったり、変な相談があったり……そうに決まってるはずよ!!)」

楽「な、なんだ急に?(まさか……いや、さすがに俺が何について悩んでるかまではわかってないだろう)」

千棘「…それとも何か悩みでもあるの?(で、でも……もしかしたら……本当に…私のこと…か、可愛い///…とか、思ってくれた可能性も……もしかしたら……だけど////)」

楽「えーと……だな(まさかお前のことと小野寺のことどっちが好きかわからなくて悩んでるなんて言えるわけねぇし……)」

千棘「……早く言いなさいよ(……本当に私のこと褒めてくれたんなら……嬉しいんだけどなぁ////)」

楽「(でも俺は……ハッキリするって決めたんだ……なら)」

楽「実はさ……恋の悩みを抱えておりまして」

千棘「」

桐崎家ーある部屋


集「うわ……すげぇ」

るり「……ここは?」

鶫「モニター室だ。家中に監視カメラが設置してあるからな…このモニター室はそれらの全ての監視カメラを使って不審者がいないか監視しているのだ……まぁ最近はあまり使っていないのだがな」

集「へぇ……ちなみに監視カメラは桐崎さんの部屋にも付いてるのかな?」

鶫「それはもちろんだ。元々この監視カメラを付けたキッカケはお嬢が誘拐された時のことだからな……お嬢を守るためのシステムだ」

集「じゃあ今こそこのモニター室の出番だね~☆」

鶫「む?どういうことだ?」

集「桐崎さんの部屋の様子を見ようってこと☆」

鶫「………………」

集「そんな目で見ないで誠士郎ちゃん。ちびる」

るり「でも……確かに桐崎さんに危険が迫っているのは確かね」

鶫「危険?ど、どういうことだ?」

るり「今桐崎さんの部屋には一条君が来てるのでしょう?……しかも2人きりで」

鶫「………!!」

るり「気付いたようね……今桐崎さんがどれだけ危ない状況にあるかわかった?」

鶫「し、しかし!お嬢と一条楽は…その…恋人同士なのだし……それに奴はヘタレなのだからそんなことにならないのでは?///」

集「いいや甘いよ誠士郎ちゃん……誠士郎ちゃんは知らないだろうけど男ってのは皆獣なのさ」

鶫「け…獣///」

集「楽だって男さ……きっと桐崎さんの魅力的なボディに我慢できなくなるはずだと思うね…………それに」

鶫「……それに?」

集「楽って付けない派らしいからね」

鶫「」

るり「……(え、そ、それ本当なの??小咲に報告しとかないといけないわ……)」

桐崎家ー千棘

楽「……///」

千棘「……」

楽「……(やべぇ超恥ずかしいな……しかも悩みの種の本人に聞くなんて……)」

千棘「……」

楽「……それで…悩みってのがー」

千棘「やめて」

楽「ーーえ?」

千棘「やめてよ」

楽「……千棘?」

千棘「何よそれ?……はは……何それ……そんなの……」

楽「おい千棘?」

千棘「触らないで!!」バシッ

楽「いっ!……なにすっーー……千棘お前……」

千棘「う……っ……ひく」

楽「なに泣いて……」

千棘「……はは……バカみたい私……あんたの言葉で……不安になったり喜んだり……期待して……バカみたい私……」

楽「……!(なるほど…そういうことか!)」

楽「(俺は千棘に『恋の悩みがある』と言った。そしめ千棘は恐らく俺のことが好き…なんだろう。そしてそこから導き出される答え……それは)」

楽「千棘…お前は誤解してる」

千棘「誤解なんてしてない!!あんたが今日ここに来た理由…2人きりにした理由はもうわかったわ!!あんたは私とーー」

楽「偽の恋人を解消して欲しいってか?」

千棘「!!……そ、そうよ!!」

楽「違う、おれはそんなことを言いに来たわけじゃないよ。(つまり千棘は…俺が好きな人できたから偽の恋人関係を解消してほしい…って言いに来たと勘違いしたに違いない!)」

千棘「じゃあなんだって言うのよ!?好きな人ができて……その人と付き合いたいから!……だから私と別れようって話をしにきたんでしょ!?」

楽「(ビンゴ)」

千棘「…ひく……うっ……でも、あんたどうすんのよ?……私と付き合ってないと私達の組織が戦争起こしちゃうのよ?……だからあんたは私と……っ」

楽「(…千棘の奴……そこまでして俺のことを……なんていじらしくて可愛いらしいんだろう)」

千棘「(あぁ……なんて醜いんだろう私……こんなことしてこいつを繋ぎとめたって意味なんかないのに……こいつの体は束縛できても……心が繋がることはないのに……惨めだな)」

楽「(千棘……苦しそうな顔をしてる……きっと俺を束縛するような言葉を言って後悔してるに違いない!)」

千棘「ごめん……今の忘れて」

楽「(……やはり)」

千棘「……それで誰を好きになったのあんた?……クラスメイト?…それとも他校の生徒?……それとも……いつものメンバーの……誰か?」

楽「……(まぁ小野寺とお前だからな)」

千棘「…そっか……みんな魅力的だもんね……万里花は私と違ってすっごい一途で可愛らしいもんね? るりちゃんは真面目で、友達思いで私なんかより気も使えて……まさか鶫?まぁ鶫ならきっとあんたのことずっと守ってくれるんじゃない?私なんかよりずっとずっと強いもんね?胸も大きいし………それとも……」

千棘「ー小咲ちゃん」

楽「……」ギク

千棘「……そう……なんだ……っ」

楽「……(千棘は今…自分の言葉で自分のことを傷つけてる)」

千棘「…小咲ちゃんは凄く良い子だよ。優しくて可愛くて、凄く女の子っぽくて……私なんか……私なんかより凄く魅力的な女の子……」

楽「(そしてこの言葉を言わせてるのは俺だ……俺のせいでこいつはここまで苦しんでるんだ……なら……なら俺のやるべきことは……そして何より……俺の気持ちは……)」

千棘「…みんな…みんな私なんか……私なんかよりっ!!!」

楽「すぐに暴力」

千棘「………え?」

楽「口より先に手が出て、時々世間知らずで、鈍感で、頭は良いくせにバカで、キスをキムチと聞き間違えて、素直じゃねぇ」

千棘「…何よそれ……いや…そうね…それが私ー」

楽「って思ってた」

桐崎家ーモニター室

楽『大事だよ!』

鶫「……」ゴクッ

るり「……」ゴクッ

集「ゴクッ…じゃなくて、どうすんのこれ?完全に決着つきそうな勢いなんだけど?もう終わりじゃねこれ?」

るり「ちょ!今いいところなんだから黙って!」

集「(え~~)」

桐崎家ー千棘の部屋

楽「千棘はな!俺にとって大事な女の子だよ!」

千棘「嘘つかないでよ!!あんたはー」

楽「本当はすげぇ優しい奴なんだよ!!」

千棘「……は?」

楽「本当はすげぇ優しくて!可愛ものが好きで!友達思いで!手が出ちまうのだってただの照れ隠しで!キムチは……アレだし!すげぇ女の子らしくて…すげぇ可愛らしくて……それで……」

千棘「…ら…楽?」

楽「俺のことを…すげぇ好きな女の子……だろ?」ニコ

千棘「」

桐崎家ーモニター室


鶫「お…おお///」

るり「……」うるうる

集「ねぇ邪魔は?邪魔しに来たんだよね俺達?」

桐崎家ーモニター室


鶫「お…おお///」

るり「……」うるうる

集「ねぇ邪魔は?邪魔しに来たんだよね俺達?」

もう寝ます。
おやすみ。

桐崎家ー千棘の部屋

千棘「な……な………はぁぁ!?////」

楽「ん?違ったか?」

千棘「……好…好きって……あんた……なんで////」

楽「なんでって……まぁあんだけ授業中とかジロジロ見てたら普通気付くだろ?」

千棘「ええええええええ!?////」

楽「それとこれは確証は持てていないんだが……お前が俺を好きになったのって1年の文化祭の時だろ?」

千棘「な…か……////」

楽「あの日以降お前の態度に変化があったからさ」

千棘「う、うるさいわね!///」

千棘「(それも照れ隠しであることはすでにわかりきっている)」

千棘「で…でも……なら…尚更あんた酷い奴よね…」

楽「あん?」

千棘「だって……あんた私の…気持ち気付いてて……その上で別に好きな人がいるなんて……やっぱり酷いよ……」

楽「……お前鈍感だな?」

千棘「な…あ、あんたにそんなこと言われたくーー」

楽「俺は恋の悩みがあるって言っただけだってのに……なーに妄想してんだか」

千棘「も、妄想って…」

楽「まだ気付かねぇのかよ?俺が悩んでるってのはーー千棘……お前のことだよ」

千棘「……………へ?」

楽「まったく……どんだけ鈍感なんだよお前?」

千棘「はぁぁぁぁぁ!?////」

千棘「な、なななななな!?あんたが……わ…わた、わた……ほわぁ!?////」

楽「……(何をテンパってんだか……別にお前のことを好きと言ったわけではないんだが…)」

千棘「で…ででででも!!わ、私達は偽の恋人で……だから……その……ふえぇ?////」

楽「落ち着けって……まだお前のことが好きとは言ってないぞ」

千棘「…………え?」うる

楽「あー誤解すんな!泣きそうになんな!とにかく俺の話を最後まで聞け」

千棘「う、うん//」

楽「ったく……俺は今悩んでるって言っただろ?それはな……だから……」

千棘「……///」ドキドキ

楽「お前のことが……気になる…ってことだ///」

千棘「……気になるって……それって……好きってことじゃないの?////」

楽「うーん……いや、まぁ間違いなく惹かれていってると思うよお前に」

千棘「!(ひ、惹かれてるって……///)」

楽「それは間違いないんだけどさ……でも、同じぐらい小野寺のことも好きなんだよな」

千棘「え、でも小咲ちゃん好きな人いるって…………あ」

楽「……」

千棘「違!今のは…違くて!(しまった!それは秘密にするって約束だったのに!)」

楽「……(これは予想だが……以前千棘と小野寺がお互いの恋を応援しあい、その恋が実るまではお互い誰を好きなのか詮索しない……的な約束をしたに違いない)」

千棘「あの……楽?」

楽「いや、悪い…少し考え事を」

千棘「あの……楽?」

楽「いや、悪い…少し考え事を」

千棘「あ…あの、それでどうするの?」

楽「なにがだ?」

千棘「だ、だから…小咲ちゃんと私のこと……その、同じくらい好きなんでしょ?////」

楽「うーん…まぁそんな感じかな」

千棘「でも……その、小咲ちゃんには他に好きな人がいるわけで……」

楽「ちなみにその小野寺の好きな人って俺な?」

千棘「だからあんたは…………へ?」

楽「昨日告られかけたからな。だから困ってんだ」

千棘「え……嘘でしょ?」

楽「ホント…まぁ、つまりだ……お前と小野寺は恋敵ってわけだな」

千棘「」

桐崎家ーモニター室

集「ふむ……この展開ならまだ決着はつかないみたいだね」

るり「なんという修羅場…ついに」

鶫「え、小野寺殿は一条楽の事が好きだったのですか!?」

集「……念のためこの超強力水鉄砲で邪魔する準備でもしとくか…」

るり「そうね」

鶫「……」


桐崎家ー千棘の部屋


千棘「ま、まさか……小咲ちゃんと……そんな……」

楽「困ったなぁ……」

千棘「なんか……段々とその余裕な態度に腹が立ってきたわ」

楽「あ、そうだ」

千棘「?なによ?」

楽「ペンダントの鍵を開けてみよう」

千棘「え?」

楽「開ければきっと答えが見つかるような気がするんだ!」

千棘「え…え?で、でもそれは…」

楽「この中にきっと答えはある…だから千棘!……鍵を貸してくれ!」

千棘「!!」

楽「頼む……俺は…ハッキリとさせたいんだ!」

千棘「……」

楽「……」

千棘「………ふぅ……わかったわよ」

楽「!……千棘」

桐崎家ー鶫の部屋

集「それはやべぇぇぇぇよ楽さぁぁぁんん!?」

るり「…確かにこれは予想外だったわ……」

集「俺達は勘違いしてたんだ!」

るり「勘違い?」

集「……そもそもこのラブコメは昔、楽がある女の子と約束を交わしたことから始まったもの」

るり「それが?」

集「つまり始まりはペンダントと鍵……ならばラブコメを終わらせるのも鍵とペンダントだ!」

るり「じゃあ……今まで私たちのやってきたことは……」

集「…いくら楽の難聴や鈍感が治って女の子の気持ちに答えたとしてもこの物語は終わらない…この物語が終わるのは楽があのペンダントを開けた時だ!」

るり「なら……っ!」

集「そう……すぐに楽を止めないと!!」

るり「!…この窓からなら!」

集「よし…ここから水鉄砲で邪魔してやる!」

るり「しっかり当てるのよ!」

鶫「……いつから小野寺殿は……?」

桐崎家ー千棘の部屋

千棘「…でも、この鍵でもし……開けられなかったら……」

楽「きっと開くさ…俺を信じろ、千棘」

千棘「!……楽……わかったわ、はい」

楽「よし………」

千棘「………」ゴクッ

楽「開けるぞ……」

千棘「(お願い……開いて!)」ギュ

カチy

楽「!」

千棘「!(音がーー)」

ズキューーーン

楽「」

千棘「」

集「ふっ………甘いぜ」

るり「見事な腕前ね」

集「あれ…なんか2人のようすがおかしいな?」

るり「どうしたのかしら?何かしらのリアクションがあってもーー……え?」

集「どうしたんだるりちゃん」

るり「あ……あ……も、モニター……見て」

集「え………あ」

鶫「あ……言い忘れていたがその水鉄砲、ビーハイブが作ったものでコンクリートも破壊するのほどの威力があるから人や物に向けて撃ったりするなよ、では飲み物でも取ってくる」ガチャ

集「………ペンダントが……」

るり「粉々になってる……」

楽「」

千棘「」

こうして俺達の物語(ラブコメ)は、ペンダントの中身なんだったのか永久にわからなくなり、終わったのであった。

BAD END

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年03月17日 (月) 00:24:52   ID: ehvKdA8L

そうですか

2 :  SS好きの774さん   2014年04月20日 (日) 09:15:40   ID: RpC7ZzUw

おいw

3 :  SS好きの713さん   2014年05月08日 (木) 14:15:44   ID: EE4_y_HL

スゲー終わり方w

4 :  SS好きの774さん   2014年06月01日 (日) 19:33:11   ID: x4xV9EoR

最高wwww

5 :  SS好きの774さん   2014年06月20日 (金) 19:29:33   ID: VkdfVrvA

なんか楽の能力がヤバいwww

6 :  SS好きの774さん   2014年06月22日 (日) 19:14:50   ID: th4_SWat

楽が推理モードのほうたるみたいになってるww

7 :  SS好きの774さん   2014年08月02日 (土) 11:13:33   ID: wna5q-vM

ビーハイブどんなもの作ってんだ!!

8 :  SS好きの774さん   2014年08月18日 (月) 07:01:45   ID: VuOu-NJ6

楽名探偵だな

9 :  SS好きの774さん   2014年09月08日 (月) 00:07:27   ID: 35jvU6B6

なんか、悲しい

10 :  SS好きの774さん   2014年09月10日 (水) 14:52:58   ID: K3tai1PW

唐突な誤爆に草不可避

11 :  SS好きの774さん   2014年09月23日 (火) 05:23:46   ID: 6F4v4SWf

楽すげぇな

12 :  SS好きの774さん   2014年09月29日 (月) 01:32:58   ID: X-NEF-9h

コンクリート破壊する水鉄砲www
少しずれたら腕消えるんだけど。キチガイだろ

13 :  SS好きの774さん   2014年10月06日 (月) 06:32:33   ID: 6GVUnMHt

なんじゃそりゃwwwwww

14 :  SS好きの774さん   2014年10月11日 (土) 21:26:00   ID: IC2Y0ETo

よく生きてたなwwwwwwwwwwwwww

15 :  SS好きの774さん   2015年01月05日 (月) 13:54:57   ID: piRftCe7

人に当たってたら殺人じゃんwww

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