モバP「プロダクションを建てて一か月……」(106)

P(アイドルのプロデュースに夢見てプロダクションを建てて一か月がたった…。)

P(所属アイドルが1名のみ…。)

ちひろ「………」カタカタ

P(仕事は増えてきたが、次の一手を考えないとな…。)

ちひろ「Pさん、お知り合いからメール来てますよ。」

P「えっ!あ、ありがとう確認するよ。」

P(このパターン、前もあったな…。)カチカチ

『 Pへ、久しぶりだなCoPだ。
プロダクションの調子はどうだ?
今度の連休、京都でうちのプロダクションのイベントがある。
2泊3日になるが交通費やホテル代はこちらでもつから
良かったらお前も見学に来ないか?
また、返事を待っている。
                        Cool P』

P「………」

前にたてたモバP「プロダクションを建てたのに……」 の続きです。

ちひろ「行くんですか?」

P(やはりちひろさんにも届いていたか…。)

ちひろ「他のプロダクションのイベントを見学できるなんてかなりのチャンスだと思うんですか?」

P「いや…、デジャヴを感じていただけだよ…。」

ちひろ「ふふっ、私も同じ事考えてました。」

P「早速CoPに連絡して3人分の手配をしてもらうとするよ。」

ちひろ「あれ?私も良いんですか?」

P「ちひろさんさえ良ければ…、俺がいない時に雪美を見てもらいたいしね。」

ちひろ「ふふっ、そういうことならお供しますよ。」

P「雪美の親御さんにも連絡しておかないとな。」

京都駅……

P「と、言うわけで…。」

ちひろ「やってきました、京都です!」

雪美「……………」ニャー

P「モバプロ初の他府県遠征だ、何か緊張するなぁ。」

ちひろ「うわぁ…、連休に紅葉シーズンとCoolプロダクションイベントで混んでますね。」

雪美「P………手………繋いで」

P「ほいほい、そういや雪美の出身って京都だったっけ?」ギュッ

雪美「…うん……昔……住んでた…。」

P「なるほどね、じゃあここら辺は詳しかったりするのか?」

雪美「……………」 フルフル

ちひろ「ここら辺は住宅街とはまた違いますからね。それに雪美ちゃんに道案内はまだ早いですよ。」

P「ま、そりゃそうか…。」

CoP「すまない、待たせたな。」

P「お、CoP久しぶりだな。」

CoP「あぁ、なかなか会う機会も無かったからな。」

P「今回は至れり尽くせりで申し訳ない。紹介するようちの事務員の千川ちひろさんとアイドルの佐城雪美だ。」

ちひろ「千川ちひろです。本日はお招き頂きありがとうございます。」

雪美「……………」 ペコッ

CoP「CoPです、宜しく。Pとは昔馴染みです。遠いところ急にお呼び立てして申し訳ありません。今回はゆっくりうちのイベントを見学していってください。」

ちひろ(CuPさんやPaPさんと比べるとやっぱり紳士な方ね…。)

CoP「では、混む前に早速イベント会場に行きましょうか。途中まで車で、そこからは徒歩になります。」

P「相変わらずかたっ苦しい奴だなぁ、普通で良いよ普通で。」

CoP「所属アイドルと仲良く手を繋いでるやつには言われたくないもんだな…。」

P「そうは言ってもこんな場所で迷子になると危ないだろ。」

雪美「…Pと……私……いつも…一緒……」

CoP(うっ……。この幼さにして、なかなかの重量感だな…。)

ちひろ(ま、まぁ今の年齢ならセーフよね…。)

P「それにしても、よく俺たちの分まで旅費を用意できたな。本当に良かったのか?」

CoP「気にするな、これくらい俺の立場なら簡単だ。それにお前には借りがあるしな。」

P「まぁ、何にせよ助かるよ。他社の仕事を見る機会なんてそうそう無いからな。」

P「そう言えばCoolプロからは誰が出るんだ?」

CoP「あぁ、今回は神谷奈緒と佐々木千枝をメインに据えて後は渋谷凛と北条加蓮が出る予定だ」

P「Coolプロの主力メンバーがそろい踏みとは豪華なもんだな。」

CoP「今回はうちも力を入れているイベントだからな、この4人をこれからも押していく予定だ。」

ちひろ(えらく、秘密を喋ってくれるのね…。)

P「アイドルとしてやって行くにはこういう大きなイベントも避けて通れないだろうな。」

CoP「そういうわけだ、お前のとこのお姫様もその時が来るだろうな。」

雪美「……P…私……信じて……大丈夫…」

P「あぁ、俺達も負けずに頑張って行こうな雪美。」

雪美「……………」 コクッ

CoP(なるほど、信頼関係と度胸はバッチリだな…。)

爺「お前またイタズラしおったな!」

?「ち、違います!これはその…ゴニョゴニョ」

爺「言い訳無用!今日と言う今日は許さんぞ!」

?「ひぃっ!御助けをー!」ダッダッダッ!

爺「待てー!」ダッダッダッ!

?「わっ!?追いかけてきたっ!」ダッダッダッ!

?(とはいえ、このまま行けば何とか振り切れそうですね…。)ダッダッダッ!

?(よしっ、あの路地を曲がれば!)ダッダッダッ!

P「ん?何だ騒がしいな?」

?「!?」

P「えっ?」

ドシーン

ちひろ「……………」

雪美「……………」

CoP「P……、京都に彼女が居たのか?」

P「そんなわけないだろ………」

?(な、何…?)

ちひろ「お二人さん街中でそういうのはちょっと……。」

雪美「っ!離れてっ!」

P「いったい何だ!君は誰だ?」

?(えっ!?)

ちひろ(あんなハッキリ喋る雪美ちゃん初めて見たわ…。)

爺「どこへ行った!」ダッダッダッ!

?「うっ…!し、失礼します!」ギュッ

P「お、おい何だ!?離してくれ!」

爺「見つけたぞ、逃がさん!」ダッダッダッ!

P(な、なんだっ!?やたら元気な爺さんが追いかけてくる!?)

?「早く!逃げないとっ!」

P「いやっ!って言うか手を離してくれー」ダッダッダッ!

雪美「…P………待って!」

ちひろ「はーい、雪美ちゃんはストップですよー。」

雪美「…ちひろ………離して!」

ちひろ(Pさん…。この借りは高くつきますよ…。)

爺「はぁはぁはぁ、クッ!逃げ足の速い奴め…」

CoP「ん?あなたは…。」

?「ハァハァハァ、何とか振り切れましたね…。」

P「ハァハァハァ、何なんだよいったい…。」

?「いきなり失礼しました…。」

P「まぁ、良いんだけどさ…。君は?」

?「おっと、紹介が遅れましたね。」

あやめ「わたくし伊賀忍者がお膝下にて生まれ育ちました、あやめと申します。」

あやめ「これでも一応くのいちなんですよ。」

P「忍者?」

あやめ「ニンニン!…何ですその冷めた目は」

P(自分で忍者って言ったら、忍んでないんじゃないのか…?)

P「ま、まぁ俺はPって言うんだ。」

あやめ「P殿ですね、宜しくお願い致します!」

CoP「そうですか、今のはお孫さんだったんですね。」

爺「うむ、あやつがはしゃぎすぎるから少しお灸をすえてやろうと思ったのだが…。」

ちひろ「あ、あのCoPさん?この方は?」

CoP「この方は今回のイベントに出資してくださっている浜口さんです。」

爺「それより、一緒について行った男は誰じゃ!?あやめは無事なんじゃろうな?」

ちひろ(自分で追いかけてた癖に…。)

CoP「え、えぇ彼は私の知り合いなのでお孫さんは大丈夫でしょう。」

爺「ふむ…、そうか。くれぐれもあやめに何も無いようにな…。」

雪美「………………」クイクイ

爺「………ん?」

雪美「…P……が…いるから…大丈夫…」

ちひろ「ゆ、雪美ちゃん!?」

爺「お、おぁそうか!いきなりだったからお爺ちゃんもちょっと過敏になってしもうたよ!まぁ信用するとしよう…」

ちひろ(孫っぽい子には弱いみたいね…。)

CoP(なんとか助かったみたいだな…。)

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P「ところで何で追いかけられてたんだ?」

あやめ「それはですね…、修行の最中に障子をちょっと…。」

P(俺はこんなしょうもない理由に巻き込まれたのか…。)

P「まぁ…良いか。それより喉乾いたろ、お茶とスポーツドリンクどっちが良い?」

あやめ「わたくし、忍者ゆえに人から貰った物は口にしない主義なのでお構いなく。」

P「そうか、じゃあしょうがないな…。」ゴクゴク

あやめ「…………」

P「ぷはぁー、生き返る!」

あやめ「あの、お茶を………」

P「ほれっ」ポイッ

あやめ「か、かたじけないです!」ゴクゴク

P(意思弱いな…)

あやめ「あ、あのP殿!」

P「ん?どうした?」

あやめ「お恥ずかしい話なのですが、ここはどこでしょうか?」

P「俺も初めて来たから知らん…。っていうかここら辺に住んでるんじゃないのか?」

あやめ「わたくしは三重住みなんですよ、今日はお爺様の所にお邪魔していたのです。」

P「つまり、二人揃って迷子になったわけか…」

P「あやめちゃんは携帯とか持ってないの?」

あやめ「あやめで良いですよ、それと忍者なので携帯などは持っておりません。」

P(忍者は関係あるのか…。)

P(しかし、面倒な事になったな。とりあえずちひろさんに連絡するか。)

P「わかった、ちょっと待っててくれ、電話してくるから。」

prrrrr……

P『もしもし、ちひろさん。Pです。』

ちひろ『Pさん大丈夫ですか?ちょっと厄介な事になりましたよ…。』

P『どういうことですか?』

ちひろ『Pさんと一緒に走って行った女の子、実はここらで有名な地主のお孫さんらしいです…。』

P『は、はぁ!?』

ちひろ『今回のCoolプロダクションのイベントにも出資しているスポンサーでもあるんです。』

P『え、つまりどういう事ですか?』

ちひろ『つまり孫に何かあったら…。って事ですよ。機嫌を損ねないようにしてくださいね…。』

ちひろ『雪美ちゃんはこちらで見ますので、そちらは何とかお願いできませんでしょうか?』

P『う…、嘘でしょ?』

ちひろ『嘘だったら良かったんですがね…。済みませんが宜しくお願いします。』

P『あっ!ちょっと!?』

ピッ

P「どうしろってんだ…。」

-- 某所

ブゥゥン

?「…………」

黒服「お嬢様、本日は紅葉シーズンに合わせてアイドルのイベントがあるようです。」

黒服「そのため、多少渋滞が予想されます。済みませんがご辛抱を…。」

?(……車からみても……)

黒服「……………」

?(……退屈……)

?「!?」

黒服「お嬢様進めるようなりました。もうすぐ着きますので…。」

黒服「ん?なっ!?お嬢様がいない!!」

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P(お孫さんねぇ…。)

P「あやめ?」

あやめ「ニ、ニンッ!な、なんでしょうか?」

P「とりあえず、誰かに道を聞いて戻ろう。」

あやめ「あ、あのP殿…?」

P「なんだ?」

あやめ「宜しければわたくしと観光などいかがでしょうか…?」

P(追いかけられてたし、素直に家に帰りたくないわけだな…。)

あやめ「うぅ………」

P「………わかったよ。」

あやめ「ほんとですかっ!」

P(あんな悲しそうな顔されちゃ断りづらいだろ…。)

あやめ「わたくし、実は土産物屋に行きたかったのです!」

P「わかった、適当に回ってみようか。」

P「ここなんか京都らしいものがあって良さそうだな。」

あやめ「P殿早速行ってみましょう!」

P(俺も雪美に何か買っていってやるか…)

P「んー、この鈴なんか結構いい感じだな。」チリン ニャー

あやめ「あれ?ネコがいますね。」

P「ぺ、ペロお前ついてきたのか?」ニャー

P「店内じゃ、まずい。店の前でちょっと待っててくれ」ニャー

あやめ「P殿のネコなのですか?しっかり訓練されているみたいですね。」

P「いや、連れのネコだよ。いつの間にかついてきてたみたいだ。」

あやめ「うーん、でもあんな素直に言う事聞くとは羨ましいですね…。」

あやめ「P殿、わたくし少し店内を回ってまいります。」

P「わかった。なんか買うものがあったら教えてくれ。」

P(さーて、何にするかなぁ…。)

?(…………飛び出してきたものの………)

ニャッ?

?(……ネコ………。)

ニャ-

?(撫でてもええんやろか……。)ソーッ

ニャッ! タッタッタッ!

?「あっ、待っとくれやす!」

P(この鈴にしようかな…)チリン

?「あっ………。」

ニャー

P「ん?ペロ、ダメじゃないか入ってきちゃ。」ニャー

?(この人のネコなんやろか…?)

P「あっ、すみません。すぐに出て行きますので。」

?「い、いえっ!?そ、その…。」

?「ちょっと…、撫でさせてもろても宜しいやろか?」

P「あぁ…、はいどうぞ。ペロ大人しくしてろよ。」

?「えへへ……。」ナデナデ ニャー

P(京言葉ってやつか?綺麗な喋り方だな…。)チリン

?「あっ、その鈴…」

P「えっ?まだ何か…。」

?「いえ…、ただ…綺麗な音色やなぁと思いましてなぁ…」

P「あぁ、鈴の音色なんて久しぶりに聞きましたけど…たまには良いかなって…」チリン

?「ふふっ、もう少し聞かせてくれはりますやろか…。」

P「それなら、手を出してくれませんか?」

?「こうですやろか?」

P「はい、どうぞ。」ギュッ

?「あっ……」チリン

店主「おっ、兄ちゃん可愛い彼女だね!プレゼントするかい?」

P「えっ!?そういうわけじゃないんですが。」

?「………///」チリン

P(こ、ここでその反応か…?)

店主「良いじゃねぇか、せっかくの思い出だ安くしとくよ!」

P「わかりました…、じゃあこの鈴一つ貰えますか。」

?「い、いいんどすか…?」

P「あ、あぁ気にしなくて良いですよ…。」

店主「へへっ、毎度!可愛い彼女だね、大事にしてやりなよ!」

あやめ「P殿は人を集める不思議な力をお持ちのようですね…。」

P「もう何とでも言ってくれ……。」

?「………」チリン ニャー

あやめ「お知り合いなのですか?」

?「うち、ネコを追いかけて…」ニャー

P「全くの初対面だ。さっき出会ったばっか…。」

紗枝「うち小早川紗枝いいます。どうぞよろしゅう申しあげます。」

P「ご丁寧にどうも。俺はPって言います。」

あやめ「わたくしあやめと申します。 」

紗枝「あの…、お二人はどこかへ行かれる所でしたんやろか?」

P「どこかも何も…。」

あやめ「わたくし達もついさっき知り合ったばかりなのです…。」

紗枝「えぇ!?どうゆうことですやろか?」

--- 説明中 ---

紗枝「はぁ…、不思議な話もあるもんどすなぁ…。」

P「俺もこんな事になるとは思って無かったよ…。」

あやめ「まぁまぁ、こういう妙な縁もまた宜しいのでは?」

P「ところでこれからどうするんだ?」

あやめ「わたくし、太秦に行ってみたく思います!」

P「映画村か、確かにあやめが好きそうな場所だな。」

あやめ「でも、実はその…、一度も行った事が無くて…。」

P「俺も行った事無いからちゃんとした場所がわからんな。」

紗枝「あの…、太秦映画村ならうち知っとりますけど?」

P「そりゃ助かります。電車でいけますよね?」

紗枝「それなら、うちもご一緒させてもろてもよろしいどすか?」

P「え、でも何か用事があったんじゃないんですか?」

紗枝「いえ、特に何もありはしまへんので。」

あやめ「それは心強いです!是非ともお願いします!」

紗枝「ふふっ、こちらこそよろしゅう申しあげます。」

P「何か済みません、紗枝さんも巻き込んじゃって。」

紗枝「Pはん、うちのことは呼び捨てでえぇですえ。それと敬語も無しどす。」

P「ん?そうか…。何か京言葉を聞くとこっちまでかしこまっちゃうよ。」

紗枝「ふふっ、そないな事、気にせんでえぇさかい」

あやめ「それではP殿、紗枝殿早速まいりましょう。」

P「あ、おいまて、あやめ!」

紗枝(ふふっ、なんや面白そうな人らやなぁ。)

--- 一方その頃ちひろ達は ---

CoP「紹介します、うちのアイドル渋谷凛です。」

凛「渋谷凛です、よろしく。」

雪美「………………」ムスッ

ちひろ「あ、あはは。うちのアイドルの佐城雪美です。」

CoP「凛、こちら見学に来て頂いてるモバプロの方々だ。」

ちひろ「あ、ちなみに私はただの事務員です。」

雪美「……ちひろ……P…は…?」

ちひろ「Pさんはまだしばらく帰って来れないのよ。」

雪美「………………」プクー

凛(あんなに頬ふくらまして…。ちょっとかわいいかも…。)

ちひろ「雪美ちゃん、ちゃんとお仕事したら、Pさんが膝の上でイチゴをあーんってしてやるって言ってたわよ。」ヒソヒソ

雪美「………………………」

雪美「……宜しく………お願いします……」ニコッ

凛「は、はい!?よろしく…。」

あやめ「うわー、ここが太秦映画村ですか!」

P「忍者屋敷に時代劇、好きな人にはたまらんだろうな。」

あやめ「はい!わたくし何やら興奮してきました!」

紗枝「あやめはんはほんまに時代劇が好きなんやなぁ。」

あやめ「モノクロの時代劇とかたまりません!」

P「モノクロは流石に行きすぎなような気もするが。」

あやめ「何を言いますか!P殿にも時代劇の良さ、教えて進ぜましょう! さぁ!」

P「まてまて、先に入園料払わないと。」

あやめ「あ…。」

紗枝「うち…、お金もって無かったんやった…。」

P「………わかったよ、ここも俺が払っておくよ…。」

あやめ「うぅ…、交通費も払って貰ったのにかたじけないです…。」

紗枝「すんまへん…。Pはん…。」

P「気にするな、折角来たんだから野暮な事はいいっこ無しで楽しもう。」

おかしいな、美少女二人とデートしてるようにしか見えない

------

P「ふぅ、結構回って疲れたな…。」

あやめ「わたくしも流石に疲れました、でも凄く楽しかったです!」

紗枝「ふふっ、うちもこないに遊んだのは久しぶりどす。」

P「あやめは忍者なだけあって、手裏剣体験では凄かったな。」

あやめ「ふふん、あのくらい朝飯前ですよ!」

P「いやはや、大したもんだよ、その後の忍者屋敷の慌てようさえ無ければな。」

あやめ「に、忍者屋敷に入るのは初めてなもので…。」

紗枝「でも、あないな家に住むと楽しそうどすなぁ。」

P「あんな家、絶対落ち着かないだろ…。」

紗枝(あ…、あの車は…。)

P「ん?紗枝、どうしたんだ?」

紗枝「い、いえっ!それより早くいきまひょ!」

P「お、おい!ひっぱるなよ」

あやめ「わわっ、お二人ともお待ちください!」

--------

P「さて、結局元の場所まで戻ってきたわけだが。一体どうしたんだ?急に走り出して?」

紗枝「今は…、聞かんといてくれますやろか?」

P「………わかったよ」

あやめ「いいんですか?」

P「本人が話したくないって言ってるんだ、無理に聞く必要は無いさ。」

紗枝「Pはん…すんまへん……。」

P「あんまりしょんぼりするなよ、別に怒ってるわけじゃないんだ。」

あやめ「そうですよ、わたくしも気にしておりません!」

紗枝「二人とも、おおきに…。」

P「それより、紗枝は何かしたい事は無いのか?」

紗枝「え…、したいこと…どすか?」

P「特に予定も決まって無いんだ。次は紗枝のしたい事に付き合うさ。」

紗枝「ふふっ、ほんならうち一つだけしたいことがあったんどす。付き合ってもらえますやろか?」

P「わかった、日が暮れる前に行くとしようか。」

>>48 自分もそう思ってました…

あやめ「ふむ、なかなかハイカラなお店ですね。」

P「洋服が着てみたいとはね…、いつも今みたいな着物きてるのか?」

紗枝「そうどすなぁ、基本的に着物やさかい。」

P「今時珍しい話だな…。まぁゆっくり見て回ると良いさ。」

紗枝「あ、あのPはん…?」

P「ん?どうしたんだ?」

紗枝「あの…もし良かったらお洋服選んでもろてもよろしいやろか?」

紗枝「うち、こないなお店に入るのは初めてやさかい。」

P「なるほどな、わかった紗枝に似合う服を選んでみるよ。」

あやめ「P殿、P殿!わたくしも選んでもらってよろしいでしょうか?」

P「あやめは黒装束が似合う思うぞ。」

あやめ「うぅ、扱いが酷いです…。」

P「よし、こんなもんでどうだ。」

紗枝「こんな可愛いスカート、うちに似合うんやろうか?」

P「文句は着てみてから受け付けるさ。すいませーん、試着したいんですが。」

店員「はーい、そこの試着室へどうぞ!」

あやめ「うーん、わたくしもいるんですけど相手にされません…。」

P「気にするな、この町はうっかりさんが多いだけさ。」

あやめ「うっかりで存在を消されるのも困りものなんですが…。」

P「忍者としては非常に優秀だと思うぞ。」

あやめ「P殿はずるいですね…。」

店員「サイズはいかがでしょうか?」

紗枝「えぇ…、大丈夫どす。」

店員「では、早くお連れの方に見せてあげましょう!」

P「お、お帰り。大分と雰囲気が変わったな。」

紗枝「おかしくないですやろか…?」

P「そんなことは無いさ、着物も良いがそっちも似合ってるぞ。」

あやめ「おぉ、本当にお美しいですよ!紗枝殿!」

紗枝「そうどすか、ふふっ、お二人ともおおきに…。」

P「すいませーん、この服貰えますか?」

店員「はい、ただいまー。」

紗枝「P、Pはん!?うち、着れただけでよろしいですえ?」

P「ん?そうだったか?まぁ…気が変わっただけだよ。」

紗枝「そ、そんな今日はこないに面倒みてもろとるのに…。」

P「気にするな、付き合って貰ったお礼さ。それに似合ってるしな。」

紗枝「Pはん…おおきに…。」

紗枝「♪~」

あやめ「………」

P「むくれるなよあやめ、実はお前にもプレゼントがあるんだ。」

あやめ「えっ、本当ですか!?もしかして、さっきから持ってたそれですか…?」

P「そうだ、ほれっ。まぁ開けてみな。」

あやめ「これは…、忍刀…?」

P「太秦に行った時に買っといたのさ、その名も正宗だ。」

紗枝「あら、えらい物騒なプレゼントどすなぁ…。」

P「見た目はな、とりあえず鞘を抜いてみなよ。」

あやめ「あ、これ傘になってるんですね!?」

P「そういうこと、なかなか面白いだろ?」

あやめ「ふふっ、わたくし気に入りました!」

紗枝「でも、Pはん…。正宗は日本刀どすえ?」

P「ありゃ?そうだったっけ?」

あやめ「細かいことは言いっこなしです。ニンッ!」

--- 一方その頃ちひろ達は ---

雪美「…イチゴ八橋……美味しい……」モグモグ

凛「雪美ちゃん、イチゴ好きなんだね。」モグモグ

CoP「Pはまだ帰って来ないですね…。」

ちひろ「えぇ、先程お孫さんの観光に付き合っているってメールがきました。」

ちひろ「すみません、せっかくお誘いいただいたのに…。」

CoP「いえ、イベントの本番は明日ですし、事故みたいなもんですから。」

加蓮「CoPさん?何してるの?」

奈緒「なんだぁー、さぼってんのかぁ?」

CoP「あぁ、二人とも紹介するよ見学に来てもらってるモバプロの方々だ。」

ちひろ「モバプロ事務員の千川ちひろです。そしてこっちがうちの所属アイドルの佐城雪美です。」

雪美「……………」モグモグ

凛「雪美ちゃん、口いっぱいに頬張るなんて食べすぎだよ。」モグモグ

加蓮(PaPプロのきらりさんも凄かったけど…。)

奈緒(こっちも初対面からわけわからんなぁ…。つーか凛まで…。)

CoP「千川さん、雪美ちゃん。うちの北条加蓮と神谷奈緒です。」

加蓮「よろしくねっ。千川さん、雪美ちゃん。」

奈緒「よ、よろしく…。」

雪美「……………」ペコッ

加蓮「それにしても、事務員さんだけって事はプロデューサーみたいな人はいないの?」

凛「雪美ちゃんのプロデューサーは今ゴタゴタに巻き込まれてるって。」

加蓮「そうなんだ、雪美ちゃんをほっぽり出して酷いプロデューサーだね。」

雪美「私と…P……魂…繋がってる……離れても…ずっと…」

加蓮「……………え?」

奈緒(……この子とんでもないな…。)

ちひろ(気づいて無いふりしとこっと…。)

CoP「…ま、まぁ。それより今からリハーサルだぞ。三人とも行って来い。」

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P「もう大分と日が暮れてきたな。」

あやめ「そうですね、わたくしもそろそろ戻らないといけません…。」

P「紗枝は帰らなくて良いのか?」

紗枝「うちは…、そうどすな、そろそろかえります。」

P「そうか、途中まで送って行こうか?」

紗枝「いえ、ここからならさほど距離もないさかい。それより…。」

紗枝「Pはん、また会えるんですやろか?」

P「………そうだ二人にこれを渡しておくよ。」

あやめ「これは、名刺ですか?」

紗枝「Pはんはもばいるぷろだくしょんのあいどるぷろでゅーさーなんどすか?」

P「そうだな、簡単に言うとアイドルを育てる仕事をしてるんだ。」

P「事務所は東京だけど、また遊びに行くさ。」

紗枝「ふふっ、そうやったんどすか。」

あやめ(アイドル………。)

P「俺達もそろそろ行くとするか。」

紗枝「…Pはん、あやめはん……今日はほんまに楽しかったどすえ?」

紗枝「うちにとっての一生の思い出になりましたわぁ」ニコッ

P「………………」

あやめ「そんな、わたくし達でよければいつでもご一緒しますよ!」

あやめ「そうですよね、P殿?」

P「ん?あぁそうだな…。」

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あやめ「紗枝殿、行ってしまいましたね。」

P「あやめの言うとおり奇妙な縁だったけど離れると寂しいもんだな。」

あやめ「P殿、つかぬ事をお伺いしますか忍者のわたくしはどう思います?」

P「ん?どういうこと?」

あやめ「いえ、その変だと思って無いかなと…。」

P「別に……、本人が好きならそれが一番だろ。それに似合ってると思うよ。」

あやめ「P、P殿。ありがとうございます……。」

P「それより、あやめも帰るんだろ?送って行くよ。」

あやめ「そうですね、お願いしても宜しいでしょうか?」グゥー

P「……………」

あやめ「あはは、お恥ずかしいです……」

P「………何か食べてから帰るか。」

あやめ「P、P殿……。わたくしラーメンが食べたいです!」

--- ホテル ---

P(俺、今日仕事して無いな…。)

ちひろ「あ、Pさんお帰りなさい。」

雪美「……P……お帰り…ペロも…」ニャー

P「ちひろさん、雪美。ロビーでずっと待っててくれたんですか?」

ちひろ「いえ、私達もさっき戻ってきたばかりですよ。」

雪美「……P……イチゴ……」クイクイ

P「え?何でイチゴ?」

ちひろ「Pさん、何も言わずに食べさせてあげてくれますか…。」

P「ちひろさん、また何か言ったでしょ…。」

ちひろ「し、仕方ないじゃないですか!こっちも必死だったんですから。」

P「わかりましたよ…。雪美、イチゴ買いに行こうか。」

雪美「……うん………」ニコッ

……翌日

P「今日はゆっくりイベントを満喫できそうだな」

ちひろ「さすがに昨日みたいな事は勘弁して下さいね…」

雪美「……今日は……P…と…一緒……」ニャー

P「ゲスト席も用意してもらったし混雑とは無縁なのがありがたいよ。」

CuP「Pくぅーん!ここにいたんだ。」

P「あれ、CuPじゃないか。お前も来てたのか?」

CuP「うん、このイベントにうちからも智恵理と桃華がでるからね。」

P「なるほどな、でもお前まで来てるとは思って無かったよ。」

CuP「まだまだ二人とも子供だからね、ついていってあげないと。」

智絵里「あ、あのCuPさん…。この人って前にきてた人ですよね…?」

桃華「CuPちゃま!子供扱いはしないでくださいまし。」

CuP「ははっ、ごめんごめん。P君、改めて紹介するよ、うちの智恵理と桃華だよ。」

智絵里「………緒方…智恵理です。」

桃華「櫻井桃華ですわ。」

P「ご丁寧にどうも。モバプロのPです。」

ちひろ「事務員の千川ちひろです。」

雪美「……佐城……雪美……」ニャー

P「君は確か初めてじゃなかったね、この前はロクに挨拶ができなくてごめん。」

智絵里「………い…いえ!」

CuP「智恵理は照れ屋だからねぇ、まぁ気にしないでやってよ。」

桃華「それより早く衣装合わせに向かわないといけませんわよ、CuPちゃま。」

CuP「えー、せっかくP君に会えたんだしゆっくりして行きたいなぁ。」

桃華「……殿方でしたら少しは察してもらえませんこと?」

智絵里(……やっぱりCuPさんは……)

CuP「ちぇっ、桃華は手厳しいなぁ。というわけでボク達は行くとするよ。」

P「あいよ、またな。」

ちひろ「あの櫻井桃華って子、確か財閥の娘さんですよね。」

P「あぁ、そうだね。CuPやCoPの所に所属しているアイドルは多いから…。」

ちひろ「人気も急上昇中ですし、強敵ですよあの子…。」

P「……………」

黒服「失礼ですが、モバプロの方々でしょうか?」ズイッ

P「えっ?は、はいそうですが?」

黒服「お嬢様が呼んでおられます、少し来て頂いても宜しいでしょうか?」

P「は、はぁ…。わかりました。」

ちひろ「お嬢様って誰ですか?」

P「さぁ?CoPの知り合いかな?」

雪美「………………」ニャー

紗枝「Pはん、はばかりさんどすー。」

P「あれ、紗枝なんでここに?」

ちひろ「うわー、良い席ですね。ゲスト席よりも会場がよく見えますよ。」

紗枝「無理言って用意してもらったんどすえ。」

P(お嬢様だったとはたまげたな……。)

ちひろ(Pさんの友好関係って本当に謎だわ……。)

雪美(……誰……?)

P「紗枝はアイドルに興味があったのか?」

紗枝「いえ、今回が初めてどす。なんや急に見てみたくなってなぁ。」

P「なるほどな、今日はCoolプロの大々的なイベントだから見応えがあるとおもうよ。」

紗枝「そうどすなぁ、良かったらPはん達もここで見はりませんか?」

P「え、でもここVIP席じゃないのか?」

紗枝「Pはん、遠慮は無用どすえ?」

P「……わかったよ、お邪魔させてもらおうかな。」

ちひろ「ふふっ、これはラッキーですね。Pさん。」

雪美「……P……この人…は…?」ニャー

P「あぁ、紹介するよ。この子は小早川紗枝。」

ちひろ「モバプロ事務員の千川ちひろです。こっちがうちの所属アイドルの佐城雪美です。」

雪美「……………」ペコッ

紗枝「ふふ、よろしゅうに…。」

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紗枝「Pはん。飴さん食べはりますか?」

P「ん、べっこう飴か貰うとするよ。」

雪美「……P……私も……」クイクイ

P「紗枝、雪美の分も貰えるかな?」

紗枝「ふふっ、どうぞ。」

ちひろ「あっ、そろそろ始まりますよ!」

凛『みんなー、今日は来てくれてありがとう!』ワーワー

P「……………」コロン

ちひろ(ライブなのにPさんが黙って飴舐めてるなんて珍しい…。)

雪美「………………」コロコロ

ちひろ(こっちはいつも通りだけど…。)

紗枝「………Pはん」

P「……ん?何だ?」

紗枝「すごい、皆さん綺麗どすなぁ…。」

P「そうだな、流石だよ。思わず見入ってしまうくらい。」

紗枝「Pはんもあんな風にアイドルを?」

P「もちろん、まだまだ力不足だけどね。」

加蓮『次の曲行くよー!』ワーワー

雪美「……P……私……頑張る…」コロコロ

P「ありがとな、雪美」

紗枝「………Pはん、うちもあんな風になれますやろか? 」

P「なれるさ、紗枝ならきっとな。俺が保証するよ。」

P(結局、俺達は何を喋る事も無く、目の前のライブに心を奪われていた…。)

ちひろ(だ、誰か喋ってくれないかしら…)

……翌日

ちひろ「何だかあっという間でしたね。」

P「騒がしい2日間だったけど終わって見ると少し寂しい気もしますね。」

雪美「……楽し…かった…」

P「雪美も良い体験になったみたいで良かったよ。」

ちひろ「そういえばCoPさん達と一緒に帰らないんですか?」

P「あぁ、Coolプロダクションの帰りは飛行機ですから。」

ちひろ「私達は新幹線なんですね。」

P「どうも苦手なんですよ、飛行機ってやつは。」

ちひろ「これから乗る機会があるかもしれないのに弱気になってちゃダメですよ…。」

P「新幹線はもうそろそろか。」

雪美「…P……イチゴ八橋…食べて…良い…?」

P「駄目だよ、帰るまで我慢しないと。雪美は京都に来てから食べすぎだぞ。」

雪美「…我慢……する……」

あやめ「P殿ー!」

P「あやめ、何でここに居るんだ?」

ちひろ(彼女は確か、初日に騒ぎを起こした子かしら…。)

あやめ「P殿、酷いじゃないですか!黙って去ってしまうなんて!」

P「いや、そう言うつもりじゃなかったんだが…。」

雪美(……また……知らない人……)

P「でも、連絡先は渡したろ?」

あやめ「そういう問題じゃないですよ!」

prrrrr……

ちひろ「Pさんそろそろ時間ですよ?」

P「と、とりあえず俺達は新幹線に乗ろうか。」

--- 新幹線ドア前

あやめ「わたくし、本日はP殿に確認にきたのです。」

P「確認?何を?」

あやめ「忍者アイドル…忍ドル…ニンッ!どうでしょうか?」

P「……面白いな。良いと思うぞ。」

あやめ「ふふっ、それでは!」ピョン

P「あっ、おい!」

バタン プシュー

ちひろ「ありゃ、乗っちゃいましたね…。」

あやめ「P殿こそ、わたくしの主に相応しい最高のプロデューサー。」

あやめ「ならばあやめも、最高のアイドルになるのです! ニンッ! 」

P「………乗車券無いぞ。」

ちひろ「親御さんに連絡は……してないでしょうね。」

--- 一週間後 事務所

あやめ「………うぅ」

雪美「……これ………上がり……」

あやめ「うぅ、雪美殿はババ抜きお強いですね、表情が全く読めません…。」

雪美「……あやめ……は……顔にすぐ出るから……」

あやめ「しょ、精進します…。」

P(結局、あやめはうちのアイドルになった。)

P(あの後、親御さんに連絡は入れ色々とゴタゴタはあったが)

P(孫に好きな事をやらせたいという、お爺さんの一喝で全ては片付いたようだ…。)

P(今は東京の親戚の家にお世話になりながら事務所にかよっている。)

ちひろ「まさかこんな形でアイドルが増えるとは思いませんでしたね…。」

P「こういう妙な縁もまた宜しいのでは?って事ですよ。」

ちひろ「どういう事ですか?」

P「ははっ、雪美とも仲良くやってるし良いんじゃないですか?」

コンコン

P「はい、どうぞー」

?「失礼するよ。」

ちひろ「いらっしゃいませ、本日はどのようなご用件で?」

?「あぁ、用があるのは私じゃない。この子さ。」

紗枝「皆さん、お久しぶりどすー。」

P「ありゃ、紗枝?どうしてここに。」

あやめ「さ、紗枝殿じゃないですか?」

紗枝「Pはん嫌やわぁ、うちがここにきた目的はひとつですえ。」

ちひろ「え?どういうことですか?」

紗枝「単刀直入に言います。Pはん、立派なあいどる目指して精進しますから、うちの面倒みてくれはりません?」

P「…………」

ちひろ「P、Pさん?」

P「こちらからも、お願いするよ。紗枝、うちのプロダクションでアイドルになってくれ。」

あやめ「紗枝殿が居て下さると、心強いです!」

ちひろ「何で一瞬考えたんですか?」

P「いや、正直な話、紗枝をスカウトできたらいいなと思ってましたから…。」

紗枝「あら、そうやったんどすか?」

P「あぁ、でも何にせよこうやってアイドルになってくれて良かったよ。」

ちひろ「ふふっ、これで三人目が決まりましたね!」

?「話がすんなりと通って良かったよ。」

あやめ「そう言えば、後ろの方は誰なんでしょうか?」

真奈美「おっと、紹介が遅れたね私は木場真奈美、わけあって紗枝のボディガードをやってるよ。」

紗枝「東京に住む際に木場はんの家に居候させてもろとるんどす。」

ちひろ「あれっ、東京に住むって。」

紗枝「えぇ、もう実家には話は通してありますえ。」

P「そこまえ本気になってくれてたんだな…、でもまたあらためて親御さんには挨拶に行かないと。」

雪美「……紗枝………」クイクイ

紗枝「あら、雪美ちゃんも久しぶりどすなぁ、これからよろしゅうに。」

雪美「……これ……しよう…」

紗枝「UNOどすかぁ、うち強いどすえ?」

あやめ「わたくしも混ぜてください!」

真奈美「私も混ぜてもらって良いかい?」

P(かくして、紗枝もうちのアイドルとなったわけだ。)

P(旅先で出会った子と仕事することになるとは思ってはいなかったが…。)

P(これもまた何かの縁何だろうな…。)

雪美「……ドロフォー……」

あやめ「わわっ、雪美殿酷いですよ!」

ガチャッ

P「ただいまー。」

ちひろ「お疲れ様です。今日のお仕事はもう終わりですか?」

P「うん、今日はもうちょっとしたら事務所を閉めようか。」

ちひろ「ふふっ、一気に所属が二人も増えてPさんも大忙しですね。」

P「嬉しい忙しさって言うのかな、営業も力が入るよ。」

P「紗枝もあやめも頑張ってくれているから、すぐに人気も出るでしょうしね。」

ちひろ「フェスのフロントが組めるまで、後二人ですね…。」

P「そうですね…。」

ちひろ「エントリーまでそんなに時間もありませんから急がないと。」

P「あぁ、そうだな。立ち止っている暇はなさそうだ…。」

P(あと少しで、夢まで届くんだから…。)

おわり

多少gdgdだったのと、後半展開が足早になってしまって申し訳ないです。

お付き合い頂いた方々と支援ありがとうございました。

またどっかで投下します。

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