妹友「あんたの兄ちゃんかっこいいね」 妹「へっ?」(122)

 

妹友「もらっていい?」

妹「お、お兄ちゃんは物じゃないよ!」

的な展開じゃないのか

妹「な、なんて?」

妹友「あんたの兄ちゃん。いっつも迎えに来てるじゃん」

妹「まあ……うち親の帰り遅いから。迎えなんか来なくていいって言ってるんだけど」

妹友「なんで?羨ましいよ」

妹「だって恥ずかしいじゃん。あんなにおっきなバイクでぶぉんぶぉんされたら」

妹友「確かに注目はされてるね。校門から少ししか離れてないし」

妹「別に歩いて帰れるのにさー」

妹友「ってかなんで迎えに来てんの?」

妹「知らないよ……。大学の帰り道だからじゃない?」

妹友「えー、でも大学とかって授業終わる時間バラバラなんじゃないの?」

妹「……」

妹友「……ん?」

妹「わざわざ時間合わせてるっぽい……」

妹友「え?」

妹「私の下校時間に自分も帰れるように授業組んでるみたい……」

妹友「それホント?」

妹「うん……」

妹友「すごっ!!愛されてるじゃん……」

妹「そ、そんなんじゃないし!」

妹友「え~!いいなぁ、羨ましいよ」

妹「どこが……変わって欲しいよ」

妹友「一日2000円までなら出せる」

妹「高っ」

妹友「ね、ね」

妹「なに?」

妹友「あたしらさ、まだ出会ってそんなに長くないじゃん?」

妹「まぁ……まだ高1だしね」

妹友「つまりさ、まだお互いの家も知らないじゃん?」

妹「……場所以外はね」

妹友「だから」

妹「却下」

妹友「まだ何にも言ってないんだけど……」

妹「いやいや、来るつもりでしょ。どう考えても」

妹友「なんでダメなの?」

妹「兄貴が調子乗るから」

妹友「なにそれ、あたしがそうやすやすと言い寄るとでも?」

妹「言い寄らないの?」

妹友「そんな勇気あったら今頃どこかの誰かとデートの一つでもしてるよ……」

妹「なんかごめん」

妹友「ね?ね?いいでしょ?家に遊びにいくだけだから!」

妹「遊ぶだけなら全然いいんだけど……むしろ楽しそうだし」

妹友「じゃあ!」

妹「……その代わり、兄貴がいなくても文句とか言わないでよ?」

妹友「言わない言わない!絶対!」

妹「じゃあ……いいよ」

妹友「やったーぁ!」ピョンッ

妹「でもさ、今日は無理」

妹友「え゛っ!なんで!?」

妹「今日は両親が久しぶりに早く帰ってくるから、ご飯一緒に食べるんだって」

妹友「あっ、そうなんだ。それはさすがにお邪魔できないね」

妹「って言っても、外食とかじゃなくて普通に家で食べるだけなんだけどね」

妹友「お父さんとお母さん、忙しいんだね」

妹「ん~、まあね。小さい頃からだったから、これが普通だけどね」

妹友「そっかあ。じゃあ今日は我慢する!」

妹「明日なら大丈夫だからさ」

妹友「ほんと!?じゃあ明日お邪魔させていただきます!」

妹「はーい」

放課後

妹「やっと終わったぁ」

妹友「長かったね……。お迎えは?もう来てるんじゃない?」

妹「そうかも。行かないと」

妹友「そっか、じゃあばいばいだね」

妹「あれ、来ないの? てっきり兄貴と話すとか言うと思ったのに」

妹友「お兄様との正式な対面は明日の楽しみにしておきたいので!」

妹「……あ、ああ、そう」

妹友「それじゃね」

妹「うん、またね」

妹「……遅くなった」

兄「おっ、来たか。はい、ヘルメット」

妹「ん」

兄「しっかり掴まってろよ」

妹「わかってるよ。毎日のように乗ってるんだし。というか早くここから去りたい」

兄「どうした、なんか今日は機嫌悪いな。母さんと父さん帰ってくるんだぞ」

妹「いいから」

兄「わかったわかった。そんじゃ、行くか」

なんかミスったしもういいや

兄「妙に信号にひっかかるな」

妹「……ねえ」

兄「ん?」

妹「明日家にいるの?」

兄「明日?」

妹「うん」

兄「ん~……特に予定ないし、居るかな」

妹「ふ~ん」

兄「明日なんかあったっけ?」

妹「いや、別になんでもない」

兄「なんだそれ」

家到着

兄「妹も明日家に居るのか?」

妹「いる」

兄「そっか。それじゃ一緒にどこか行くか?」

妹「それ無理」

兄「えっ、なんで?」

妹「……友達、遊びにくるから」

兄「そうなの? なんだ、じゃあ俺一人で出かけるか……」

妹「なんで?」

兄「なんでって、邪魔だろ?」

妹「……」

兄「……ん?」

妹「いいよ、家に居て」

兄「でも、友達も居心地悪くなっちゃうだろ?」

妹「……あ、会いたがってるから」

兄「会いたがってる?なにそれ?」

妹「だ、だから! お兄ちゃんに会いたがってるの。私の友達が」

兄「えっ? なんで?」

妹「いっつも目立ってるからだよ。おっきなバイクで来るし」

兄「そ、そうなのか?」

妹「そうなの!とにかく、明日遊びに来るから」

兄「あ、ああ……」

兄「おっと、そろそろ父さんも母さんも帰ってくるだろうから、それまでに風呂入っとくか」

妹「うん」

兄「じゃあ俺食器の準備とかしとくから、先いいぞ」

妹「わかった」

食卓

父「どうだ、最近の大学は」

兄「うん、まあ頑張りすぎないように気をつけるくらいにはやってるよ」

父「そうかそうか。お前は努力家だからなあ」
父「妹の方はどうだ、高校には慣れたか?」

妹「結構慣れたよ。友達もできたし」

母「あらそうなの、お父さん心配してたのよ? あんた小さい頃からお兄ちゃんにばっかりひっついてたから。良かったじゃない」

妹「もう高校生だよ! 一緒にしないでよ」

父「あはは!でも良かった、安心だな」

兄「明日遊びに来るんだって」

妹「ちょっ」

父「お~、そうか!それは楽しんでもらわないとな!おい兄、もてなせよ」

兄「逆に迷惑だよ。妹と二人で遊ぶのが一番楽しいに決まってる」

父「そうか!それもそうだな!わっはっはっ!」

母「もうお父さんたら……」

兄「ご馳走様でした」
母「食器置いたままでいいわよ」

兄「母さんが居たって運ぶくらいするよ」

母「あらそう?それじゃお願いね」

父「しかし妹の友達が来るのか~。かーっ!おい母さん!明日仕事休んでいいかな!?」

母「何とぼけたこと言ってるのよ」
父「だって話したいんだもん」

母「だもんじゃないわよいい歳して」

父「ちぇ~、兄は会えるのか。羨ましいなこのっ!」

兄「頼むから仕事行ってね」

父「行きますよ言われなくても。妹よ、父さんのことは渋くてダンディな男だと紹介しといてくれよ」

妹「死んでも嫌だ」

父「じゃあキムタクくらいで妥協しとくか……」

兄「土下座して謝れ」

母「大丈夫、私が維持でも連れて行くから」

妹「お願いね」

父「はっ!?まさか男じゃないだろうな!?」

妹「んな訳ないでしょ。女だよ」

父「そ、そうだな!妹は昔から兄一筋だったもんな!」

妹「んな訳ないでしょ!?」

兄「あれ、女の子なのか。バイクがどうたらで俺に会いたいとか言うから、男だと思ってた」

父「なんだって?今聞き捨てならんことが聞こえたぞ。今聞き捨てならんことが聞こえたぞ?」

妹「あーもう」

父「なに?その子は兄に会いにうちに来るのか?」

妹「違うって。遊びにくるだけ。まあ、そのついでに会えたら挨拶するみたいな感じだよ」

父「くそっ!人生巻き戻してその子の口から父さんに会いたいと言わせるように改変したい」

兄「無駄なことで世界かき乱すなよ」

母「というかそろそろ怒るわよ」

父「ごめんなさいただの悪ふざけです」

妹「謝るの早っ」

父「いや~、母さんにだけは敵わないからな!世界で一番愛しているよ」キリッ

母「今更遅いわよ」

妹「露骨に機嫌とろうとしてる……」

母「兄、あんたは父さんには似ないでね」

兄「大丈夫だって」

父「さて、一家団欒を楽しんだところで、そろそろ寝るか!」

兄「明日も朝早くから?」

父「ああ、そうだな。ゆっくり眠ってていいぞ。毎回起きてきてくれるのは嬉しいがお前達の身体が心配だ」

兄「一日くらいどうってことないよ。それにもう慣れたし」

母「ありがとね」

兄「いいって。それじゃ部屋にいくから。また明日」

父「おやすみ」

妹「私も。おやすみ」 父「ああ、おやすみ」

翌朝

母「それじゃ、行くわね」

兄「うん、いってらっしゃい」

妹「いってらっしゃい」

父「2、3日帰れないだろうから、気をつけてな。妹も友達と楽しむんだぞ!」

妹「はいはい。遅刻するよ」

母「あらホント、急がないと」

父「それじゃあな!」

兄「ああ」

妹「……」

兄「行っちゃったな」

妹「うん。寒い、中入ろ」

兄「そうだな」

兄「友達は何時頃に来るんだ?」

妹「わかんない。お昼からかな?」

兄「そっか。じゃあそれまで一眠りしといた方がいいぞ」

妹「うん。まだ4時半だしね……」

兄「ああ、おやすみ」

妹「おやすみ」

おやすみ

姉友「弟可愛いね」

弟「お、おう」

姉「いや、それはないだろ。ってかお前はどっか行け」

弟「えー」


こんな感じに弟が出るSSって無いよな

>>73
スレ建てはよ

>>74
俺は国語が苦手なんだよ

パンツ洗った

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