朝倉「は~お風呂って気持ち良いわね~」キョン「そうだな」(144)

朝倉「……」チャッ

キョン「オーケー、まずはその物騒なものをしまってもらおうか」

朝倉「なんでアナタがここにいるのかしら?」

キョン「そこに朝倉がいるからだ!」キリッ

朝倉「……」ヒュッ

キョン「ふぉぉおおおい!?いきなりアンダースローで喉狙うとか殺る気満々じゃねーか!?」

朝倉「ちっやっぱり中てるようには投げれないか……はぁ、もうここでは殺さないであげるからさっさと出てってよ」

キョン「おいおい、こんな寒い日に風呂でろくに暖まりもせずに出たら風邪引くだろうが」

朝倉「キョン君なら大丈夫よ、絶対」

キョン「甘く見るなよ朝倉、お前は俺のことを馬鹿だと言いたいんだろ?」

朝倉「何よ、違うとでも言いたいのかしら?」

キョン「当然だろう、俺は変態ではあるが馬鹿ではない」キリッ

朝倉「変態なら尚のこと出て行って欲しいわね」ニッコリ

な?

キョン「…わあったよ。出て行くからさ」

朝倉「そう。それならいいわ」

5分後

朝倉「ふう。良い湯だったわ」

キョン「おう。案外早かったな。牛乳飲むか?うまいぞ」

朝倉「あんたさっき出て行くって言ったじゃない」

キョン「確かに出て行くとは言ったが、家から出て行くとは言ってない(キリッ」

朝倉「…まあ、いいわ」

朝倉「風呂上りの牛乳はやっぱり格別ね」

国木田「そうだね・・・ジュップジュップ・・・」

キョン「うっ・・・国木田そろそろ出すぞッ」

国木田「んんん!!!」

朝倉「羨ましいわ・・・私もその牛乳ちょっと分けて欲しいなーなんて・・・」

キョン「悪いな朝倉。この牛乳は国木田専用なんだよ」

国木田「お風呂上りのキョンの牛乳暖かくて美味しいなぁ・・・」

朝倉「それで…なぜ牛乳なんてものをチョイスしたのよ。しかも冷蔵庫に入ってなかったはずだけど?」

キョン「無論、全力疾走で買ってきたに決まってる」

朝倉「……」

キョン「それになぜ牛乳なのか…俺がお前に牛乳を頭からぶっかけようと…いや、コップを持ったまま手を滑らせてだな」

朝倉「今、完璧にぶっかけるって言ったわよね?」

キョン「すると朝倉の体に頭から白い液体がかかる!エロい!我がクラス委員長が白い液体をぶっかけられてるんだ!」

朝倉「華麗に無視したわね…」

キョン「これは興奮するしかないだろう?」

朝倉「どうやらあなたは一度天国に行きたいようね…」ニッコリ

キョン「とまあ年頃の男子なら妄想するもんだ。お前みたいな可愛くて、スタイルが良い女の子にはさ」

朝倉「あれ?」

キョン「どうした?」

朝倉「何で褒められてるだろう…?」

後はよろしく

キョン「さて、朝倉の機嫌も治ったところで……一つ俺から提案があるわけだが」

朝倉「……聞くだけ聞いてあげる、なにかしら?」

キョン「もう一度風呂に入ろう」

朝倉「……キョン君がなにを考えているのか、今の私には理解できないわね」

キョン「時たま理屈に合わないことをするのが人間なんだ、って鉄人兵団でしずかちゃんが言ってたぞ」

朝倉「聞いてないけどね」

朝倉「あのねキョン君。知っての通り、私はたった今お風呂から上がってきたところなの」

キョン「ああ、知ってるさ。濡れた髪がいい仕事をしてる、いや実に素晴らしい」

朝倉「……それで、何故かあなたが買ってきた牛乳も飲んで完全に一息ついたところなの」

キョン「ああ、おかげで飲み物の飲む女子の姿は素晴らしいと再認識出来た」

朝倉「……とにかく、どうして入ったばっかりのお風呂にまた入らなきゃいけないのか、私には理解できないの」

キョン「理解出来ないだと? ならば背中を流しあって理解しあおう、朝倉!」

朝倉「本当に警察呼ぶわよ?」

キョン「じゃあ逆に聞くが朝倉、なぜ俺と一緒に風呂に入らない? そんなに風呂が嫌いか?」

朝倉「いや、嫌いなのはキョン君だけどね」

キョン「馬鹿を言うな、俺ほど風呂が好きな人間もそうはいないぞ」

朝倉「日本語って難しいのね、本当に」

キョン「まあ……アレだ、堅いことは考えんでもいいじゃないか。普通に風呂へ入れてくれ」

朝倉「…………」

朝倉「……私は入らないからね」

・・・

朝倉「今更だけど本当にキョン君って変態さんね……まあ、押しに負けてお風呂入れた私もどうかと思うけど」

朝倉「……というかなんでキョン君、お風呂になんて入りたがったのかしら?」

朝倉(最初は私の裸でも見ようとしてたのかと思ったけど……さっきのキョン君の言い方だと何か違うような……)

『普通に風呂へ入れてくれ』

朝倉「…………」

朝倉「よく分からないけど……とりあえずキョン君が来てた服は畳んで……!」

朝倉(この服……濡れてる……?)

朝倉(……雨、降ってたんだ。全然気付かなかったな)

朝倉「…………」

朝倉(もしかして……お風呂に入りたがってたのは雨に濡れてて寒かったから……?)

朝倉「でもなんで雨に……見た感じ、降り始めたのはついさっきみたいだから濡れるわけ……」

朝倉「…………」

朝倉(待って……そういえば私が飲んだ牛乳って……)

キョン『無論、全力疾走で買ってきたに決まってる』

朝倉「…………」

朝倉「……そういえば冷蔵庫、何も入ってなかったっけ」

朝倉「…………」

朝倉(お水に牛乳にフルーツジュース……それに、ちょっとしたお肉と野菜……)

朝倉「買った覚えのないものがこんなに……誰かさんが私の食生活の心配でもしてくれたのかしら、ね?」

朝倉(端末の私は食事なんてしなくても存在を保てるのに……何を考えたのやら)

朝倉「……ホント、理解できないわね。キョン君って」

風呂場

キョン「うーむ、さすがにさっきのは変態過ぎたか……」

キョン「何かこう……自然と風呂を借りられる雰囲気に持って行きたかったが……」

キョン「……やれやれ、何というか……死にたい」

ガラッ

朝倉「あら、だったら私が手伝ってあげてもいいけれど?」

キョン「あ、朝倉!?」

朝倉「人の顔を見て驚くなんてずいぶんと失礼ね?」

キョン「おまっ……ここがどこだと……ていうかなんて格好して!?」

朝倉「ここは私の家のお風呂場……そしてお風呂場で服を着てたらむしろそっちが変じゃない?」

朝倉「どうしたのキョン君……あなたが一緒に入ろうって言ってたんじゃない」

キョン「いや、それはだな……!」

朝倉「ホントに一緒に入ることになるなんて思わなかった、とか?」

キョン「…………」

キョン(スタイルのいい朝倉を覆うのがタオル一枚しかないというのはあまりに無防備じゃないのか、オイ!)

朝倉「フフッ……上がってくれば? 背中、流してあげるから」

キョン(色即是空、色即是空……)

・・・

朝倉「……キョン君の背中、結構大きいのね」

キョン「……ま、まあ? 人並みにはな」

朝倉「意外だったかな……それじゃ、少し失礼して……」

キョン(冷静になれ……素数を数えろ……1、2、3、5……あれ、1は素数に含まれないんだったか?)

朝倉「あんまりこういうの、経験がないから上手く出来てるか分からないけれど……ちゃんと洗えてる?」

キョン「あ、ああ……いいんじゃないか?」

朝倉「そう、それならいいけど」

キョン(1.41421356……1.7320508……3.1415926535……)

朝倉「……はい、これで終わり」

キョン「ああ……ありがとうな、わざわざ……本当に……」

朝倉「……どうして、そんな瀕死状態になっているの?」

キョン「気にするな……俺は、俺は自分との戦いに勝ったんだ……」

キョン(煩悩という邪な感情を素数、円周率、平方根のコンビネーションで押さえ込んだ俺は……間違いなく勇者だ)

朝倉「…………」

朝倉「……ねえ、キョン君」

ギュッ

キョン「はうあっ!?」

キョン(む、胸がぁぁぁ! 抱きつかれたことで胸の感触が背中にぃぃぃ!!)

朝倉「……もしかして、興奮した?」

キョン「…………!」

キョン(おおお落ち着け冷静になれ、素数だ素数を数え……)

朝倉「フー……」

キョン「耳がぁぁぁ!!」

朝倉「緊張しないで……大丈夫、私がリードしてあげる」

キョン「リードってどこにだ!? あの世か! 俺を殺してあの世へ導くつもりか!」

朝倉「そうね……キョン君、天国へイケちゃうかも……」

キョン「な、何ですと!?」

朝倉「それと……私も初めてだから、乱暴にしないでね」

キョン「待て朝倉! 冷静に話し合おう!」

朝倉「あら、どんなお話をするつもりなの?」

キョン「昔々あるところにお爺さんとお婆さんが……じゃない! 話っていうのは……」

朝倉「…………」

朝倉「フ……フフ……」

キョン「少し冷静に……フ?」

朝倉「アハハハハハ! ま、待って……キョン君焦り過ぎ……フフッ……お腹痛い……!」

キョン「…………は?」

朝倉「……はい、朝倉委員長のちょっぴりエッチなご奉仕タイム! 終了でーす!」

キョン「…………」

キョン「……からかったのか、お前」

朝倉「普段見られないキョン君を見ちゃった、よーく覚えとかなきゃ」

キョン「よし……殴らせろとは言わん、ただ百発のデコピンをさせろ」

朝倉「いーや。嘘をついたキョン君への仕返しに私も嘘をついただけでしょ?」

キョン「ぐっ……珍しく俺が気を使ったというのにお前という奴は……!」

朝倉「いいじゃない、キョン君だって正直……いい思いが出来たでしょ?」

キョン「まったく……万が一、リミッターが外れて俺がお前に襲いかかっちまったらどうするつもりだったんだ?」

朝倉「……それでも、良かったんじゃない?」

キョン「…………?」

朝倉「もしも、さっきの私の誘いでキョン君が本気になっちゃってたら……」

キョン「……なっちゃってたら、どうなってたんだ?」

朝倉「フフ……どうなってたと思う?」

キョン「…………」

朝倉「なーんて、ね」


キョンは朝倉の笑顔を見るなり、こう自問したという。

「俺は、人生においてある意味で最大の選択ミスをしたのではないか」

あれ、何か思ったよりきれいにまとまっちゃったな
エロは書けないからもう寝ていい?

ダメだやっぱ眠いから寝るわ、まだ色々やれたろうに……済まぬ、あとは頼む

>>1
キョン「いい笑顔だな朝倉。俺の背筋にゾクッと来たしマイサンがちょっと元気になりかけた」

朝倉「その報告はいらないです。あと後ろ向いて」

キョン「はい……あ、でも」

朝倉「そこまでにしておかないと………………潰すわよ?」

キョン「はいマジすんませんホントすいませんでした!(ちょっと金玉キュッってなった……たまらない)」

朝倉「はぁ……馬鹿やってないで早く出て行ってよねもう」

キョン「で、すまん朝倉」

朝倉「何よもう」

キョン「何の話をしていたんだっけか?」

朝倉「だから出てけって言ってるでしょ!?」

キョン「おお、そうだったなスマンスマン」ザバッ!

朝倉「いきなり立つな!」

キョン「ん?何か言ったか?」

朝倉「こっち向かないで!」

キョン「仕方ないだろ、お前が何言ったのか聞こえなかったんだから」クルッ

朝倉「ふっ……」ピンッ

キョン「おふぁっ!?」バチャン!

朝倉「はぁ、そんな粗末なもの見せないでよね」

キョン「だ、だからってお前な……振り向いたところにいきなり玉にデコピンはダメだろおい……」プルプル

朝倉「自業自得よ、こっちの言うこと全然聞かない以上折檻するしかないでしょ?」ニッコリ

キョン「そうですね……(あかんさっきの玉の痛みと朝倉の笑顔で……息子が元気になってしまった)」

朝倉「ほら、これ以上痛い目見たくなかったら早く出てってよね」

キョン「……(ステイ状態の息子ですらあの仕打ちだったんだ……それが臨戦態勢のところを見られたら)」

朝倉「ちょっと、聞いてるのキョン君?」

キョン「……(間違いなく……潰される!!)」

朝倉「ちょっと早くしてよね」

キョン「それは出来ない」

朝倉「何でよ?」

キョン「まだ今はその時ではないからな」

朝倉「なんなのよもう……」

キョン「まあいいじゃないか、混浴というのも文化の一つなんだこの際堪能してみるのはどうだ?」

朝倉「……」ジー

キョン「……(さ、流石に苦し紛れすぎたか?)」

朝倉「だ、だとしてもキョン君となんて……い、イヤよ」プイッ

キョン「……(……あれ?いけそうな気がする~、あると思います!)」

朝倉「……何にやけてるのよ?」

キョン「いや、なんでもないぞ?」

キョン「だとしても後学のために体験しておいてもいいんじゃないか?」

朝倉「……普通こんな経験なんて必要ないと思うけど?」

キョン「それはまだお前が知識だけで経験がないおこちゃまだからだ」

朝倉「む……」

キョン「何事も経験してそれを知識として吸収して活用していくものなんだ」

朝倉「ふんっ、それでも今のキョン君のやってることは犯罪だっていうのは判断付くわね」

キョン「はっはっは、これは一本取られたな」

朝倉「……」ジトー

キョン「……」

朝倉「……やっぱり警察に」

キョン「まて、早まってはいけない」

朝倉「大体ね、キョン君?」

キョン「ん?」

朝倉「相手が私だからいいものの他の人間の女の子にこんなことしたら普通は警察呼ばれるでしょ?」

キョン「そんな心配は全く不要だな」

朝倉「何でよ?」

キョン「俺は朝倉以外にこんなことしないからな」

朝倉「…………ふーん、私はこんな変態お断りだけどね」

キョン「あれー?」

朝倉「はぁ、もうわかったわよもう。好きにすればいいじゃない」

キョン「マジで!?好きにしていいんですか!?」ワキワキ

朝倉「ええ勿論。……ただし」

キョン「うん?」

朝倉「私に猥褻な行為をしたら…………捻り潰すからね?」ニッコリ

キョン「……はい(うん、息子がまた元気になってしまった……)」

朝倉さん愛されてるな

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