モバP「最近おかずに困ってて」(99)

P「一人暮らしだと、料理も面倒ですし」

ちひろ「分かります、簡単に済ませちゃいますよね」

P「肉ばっかで野菜も摂らないといけないんですけど」

ちひろ「中食も良いですけど、たまには手料理じゃないと」

P「はは、誰かが作ってくれると良いんですけど」

ちひろ「でしたら、私がアイドルに伝えておきますよ」

P「こらこら、アイドルを使うんじゃありません」

ちひろ「大丈夫ですよ! 皆喜んで提供してくれるはずです!」

P「その根拠はどこからです?」

ちひろ「プロデューサーさんの日頃の行いですね!」

ちひろ「さて、早速手ごろなアイドルに吹き込…伝えないと」ニヤニヤ

凛「……何を?」

ちひろ「あっ……いえ、凛ちゃん、いつからそこに?」

凛「今来たばっかだけど」

ちひろ「そ、そうですか。なら良いんです」

凛「また何か企んでるの?」

ちひろ「企んでるなんて、人聞きが悪いですね…」

凛「いや、悪い笑いを浮かべてたし…」

ちひろ「いやまー、色々事情があるんです。はい」

凛「ふうん…プロデューサーの事?」

ちひろ「…分かっちゃいますか?」

凛「ちひろさんが企むのは大概プロデューサー関連だし」

ちひろ「面白……やりがいがありますから!」

凛「…今、面白いって」

ちひろ「そんなことより、凛ちゃん! 良い話があるんだけど!?」

凛「…は、はあ。何?」

ちひろ「今ね、プロデューサーさんが非常に困ってるの」

凛「また何かやらかしたんだ」

ちひろ「違うのよ凛ちゃん…今回はプロデューサーさんは悪くないの」

凛「…そう?」

ちひろ「プロデューサーさんは、むしろ被害者なの!」

凛「…それで? 何があったの?」

ちひろ「オカズに困ってるの」

凛「……は?」

ちひろ「だから、オカズに困ってるの」

凛「いや聞こえてる。聞こえてるよ」

ちひろ「おいたわしやプロデューサーさん…」オヨヨ

凛「いやあの…オカズって…あれだよね」

ちひろ「ええ。一人暮らしの独身男性が求めている、アレなの」

凛(おかずって、料理のほうだよね)

凛「それは、女の子が作らないといけないやつ?」

ちひろ「もちろん…立派なほど、プロデューサーは喜ぶわね」

凛「立派…やっぱ、女の子は立派なほうが?」

ちひろ「ええ…じゃないと、男性は満足しないもの。男性の方が旺盛だし」

凛(違った料理じゃなかった。あっちのほうだった)

ちひろ「そこでね。凛ちゃんに是非、オカズを作ってあげて欲しいの」

凛「わ……私が!?」

ちひろ「こんな事頼めるのは…凛ちゃんしか居ないの!」

凛「そ、そんな…こと言われても」オロオロ

ちひろ「そうよね…ごめんなさい。だったら、他の子に無理にでも用意してもらうしか」

凛「ま、待って! それはダメだよ!」

ちひろ「でも…」

凛「プロデューサーの為だし…他の子が嫌な思いするのは…良くないし」

ちひろ「…凛ちゃん」

凛「それに…お返しだと思えば。ちょっとぐらいなら」

ちひろ「さすが凛ちゃん! そう言ってくれると思ってたわ!」

凛「う、うん」

凛「でも、具体的にどうすればいいのかな…」

ちひろ「そうね…まずは自分の家で作って、持って行ってあげたら良いんじゃないかしら?」

凛「そうだね。失敗したらよくないし、まずは家で作って持って行くよ」

ちひろ「プロデューサーは大喜びしますね」

凛「は、恥ずかしい…差出人不明でいいよね?」

ちひろ「でも、それじゃプロデューサーさんからお礼が貰えませんよ?」

凛「お、お礼!?」

ちひろ「プロデューサーさんなら奮発してくれますよ、きっと」

凛(奮発って…その、オモチャとか、プレイ用のとか…?)

凛「む、無理無理! お礼なんかいらない!」

ちひろ「そうですか? 凛ちゃんは良い娘ですね~」

凛「ふう……ただいま」

凛(なし崩しで引き受けたは良いけど…どうしよう)

凛(まずはご飯食べよう…それから考える)

凛「…頑張ろう」

凛「えっと…」カチカチ

凛「うわ…こんな写メあるんだ…」

凛「丸見えじゃん…」

凛「でも…こんなのが好きなのかな…プロデューサー…」

凛「……動画も」カチカチ

凛(一通り調べてみた)

凛(なんか、段階的に脱いでいくのが一般的らしい)

凛「服は…制服でいいか」

凛「…よし、やってみる」

凛「まずは…立ち姿?」

凛「モデルみたいに立ってみたり…しようかな」

凛「一枚目…っと」パシャ

凛「…うん、画質も良いね」

凛(…なんか、いけないことしてる気分)ドキドキ

凛「次は…脚とかだっけ」

凛「スカート、ちょっとめくってみよ」ピラ

凛(…なんか一気にやらしくなった)

凛「まだ中は見せない、うん」パシャ

凛「えっと…上着脱いで…ブラウスになって」

凛「ボタン付けたまま? …外しちゃえ」

凛(あ、下着見える…)

凛「なんか緊張する…」パシャ

凛(スカート…脱いじゃう)パサッ

凛「下着とブラウスだけだ…」

凛「……」パシャ パシャ

凛(鏡撮りって言うんだっけ…これ)パシャ

凛(下着姿も撮ったし…とうとう)スルスル

凛(…素っ裸だ)

凛「ふー…」

凛「……」パシャパシャ

凛(おっきくなくてゴメンね、プロデューサー)

凛(あそこだけは異様に恥ずかしい…)

凛(…でも撮らないまま、満足してくれなかったら)

凛「…よし」

凛(今思ったら、ほとんどない…なんでこんな子供っぽいんだろう)

凛「……」

凛「……はぁ」パシャ

凛「…ふ…」パシャパシャ

凛「……ん」パシャパシャパシャ

凛(これぐらいでいいかな?)

凛「……あ、日付変わってる…」

凛(…どれだけ夢中になってたんだろう)

凛「うわ、携帯のメモリが…」

凛「凄い量撮ったなあ…」カチカチ

凛「あ、顔が写ってる…」

凛「これが私だってバレたら…」ポワポワ


『こんな写真を送りつけてくるなんて、凛は変態アイドルだな』

『お前は特別レッスンしてやる…俺の家へ来い』

『朝までみっちり、俺が教育してやるからな』


凛(………)ポワワ

凛「……っ」ハッ

凛「いけない…ちゃんと目線、入れとかないと」ブンブン

凛(…髪とか…制服もバレるかな)

凛(髪は…今度は結んでみよう)

凛(制服は…学校近くだし…必ずしも私とは思わないよね)

凛(コスプレだって思うだろうし。あ、コスプレか…)

凛「……コスプレも良いのかな」

凛「…おはようございます」

ちひろ「おはよう凛ちゃん!」

凛「ちひろさん、今日のプロデューサーの仕事は?」

ちひろ「プロデューサー? なら、午後いっぱいにお仕事たっぷりですよ?」

凛「ふうん…そっか」

ちひろ「どうかしましたか?」

凛「…ううん。別に」

凛(…帰り道に届ければ良いって事だね)

ちひろ「……」

凛(…今から緊張してる)ソワソワ

ちひろ「………」ニヤニヤ

「撮影は以上です。お疲れ様でしたー」

凛「お疲れ様です。お先に失礼します」

凛(よし、プロデューサーはこれからも仕事)

凛(今のうちに投函しておこう)

凛「えっと、部屋は…ここだ」

凛(じゃ、この封筒を…)ガサガサ

凛「…入れた」

凛「……ッ」ゾクゾクッ

凛(つ、次のオカズも必要だよね。早めに用意してあげないと)

凛「おはよう、皆」

ちひろ「あ、凛ちゃん。ちょっといい?」

凛「ん、いいけど」

ちひろ「じゃあ、二人で話せるところで…」

凛「……わかった」

凛「それで、あの話?」

ちひろ「プロデューサーさんね、ちょっと戸惑ってたみたいだけど…」

凛「…差出人不明の、オカズだもんね」

ちひろ「でも…戴いたみたいですよ?」ボソッ

凛「っ!!」ビクッ

ちひろ「後で会ってみて下さい。なんだか、様子が違いますから」

凛「……うん」

ちひろ「よかったら、今後も続けてあげてくださいね?」

凛「もちろん…」



凛「……続けるよ」


おわり

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