一「僕がファッションショーの審査員?」(95)

透華「そうですわ。今度行われるファッションショーの審査員にはじめが選ばれましたの」

一「えっ、な、なんでボクなの!?」

透華「そんなの決まってますわ!!」

透華「はじめのファッションセンスが良いに決まってるからじゃないですの!!」ドンッ

純(ねーよ)

智紀(ないわね)

ハギヨシ(ありませんね)

一「と、透華……」ウル

透華「だからはじめ、胸を張って審査員をなさい!!」

一「う、うん!! ボク頑張るよ!!」

タイトル提供はID:aTEIjwak0さんです

他に書いてる人がいないようでしたので投下させていただきます
もしいたら落としますので

衣「ハジメ、頑張ってくるのだぞ!!」

透華「何言ってますの衣。あなたも審査員に選ばれてますのよ」

衣「えっ、な、なんで衣まで選ばれてるのだ!?」

透華「なんでも、子供目線の意見が欲しいかららしいですわ」

衣「子供じゃない、ころもだっ!!」プンプン

ハギヨシ「どうしますか、衣様」

衣「子供目線というのが納得いかないが、審査員は面白そうだ!!」

ハギヨシ「それでは、お受けになるのですね?」

衣「ああ! いいだろう、受けて立つぞ!!」

ファッションショー当日


恒子「みなさんお待たせしました!!」

恒子「全国高校生麻雀少女ファッションショーを始めまーす!!」

恒子「司会は私、ふくよかじゃないスーパーアナウンサー福与恒子と――」

すこやん「え、えっと……す、すこやかじゃない小鍛冶健夜でお送りします」

恒子「さーて、いよいよですね小鍛冶プロ」

すこやん「あの……な、なんで私がファッションショーの司会に呼ばれてるのかな?」

恒子「まーいいじゃん、細かいことは」

恒子「それにすこやんファッションセンスいいじゃん!!」

すこやん「そ、そんなことないと思うけど……」

恒子「ほら、これとかさー」ピラッ

すこやん「ちょ、ちょっと、なんで家着の写真なんてだすの!!?」アセアセ

恒子「あっ、間違えちゃった」テヘペロ

すこやん「こーこちゃん、わざとでしょう……」ジロ

恒子「さーて、それでは今回のショーの審査方法を発表します!!」

すこやん(うぅ……あんな姿放送されたら、お嫁に行けなくなっちゃうよ……)ウルウル

恒子「審査員は高校生から選ばれた3名です!」

恒子「審査員一人に付き10点満点で採点をしてもらいます!」

恒子「出演者にはアピールタイムを設けてますので、存分にアピールしちゃってくださいね!!」

恒子「そして合計点が最も高かった人が優勝です!」

恒子「優勝者には豪華賞品が用意してありますので、みなさん頑張ってくださいね!!」

恒子「ちなみに豪華賞品が何かは、最後のお楽しみにしておきますねー!!」

恒子「たとえ優勝を逃しちゃっても、3位までは賞品がありますので、最後まで頑張ってくださいね!!」

すこやん「こーこちゃん、これってファッションショーというよりもコンテストじゃないかな?」

恒子「細かいことは気にしない気にしない」

恒子「それでは、栄えある審査員を紹介したいと思いまーす!!」

恒子「まず一人目、もはやその姿は歩く公然わいせつ罪!!」

恒子「大胆すぎるファッションセンスが実に素晴らしい!! 龍門渕高校2年生、国広一!!」

一「えーと、どーも」

一(やっぱり目立つのは苦手だな)


恒子「続いて二人目、子供かな? いやいや子供じゃないよ、衣だよ!」

恒子「高校生とは思えないそのお子様ファッションが可愛すぎる!! 同じく龍門渕高校2年生、天江衣!!」

衣「だれが子供だ!!」プンプン


恒子「そして三人目、麻雀女子のファッションリーダー!!」

恒子「その姿はみんなを虜にしちゃう!! 円光なんてしてないぞ、阿知賀女子学院1年生、新子憧!!」

憧「あ、当たり前でしょ!! な、なんなのよこの紹介は!!」イライラ

恒子「以上の3名の方々に今回の審査をしていただきまーす!!」

恒子「さて、審査員の紹介も済んだことですし、ちゃっちゃと始めちゃいましょーか!!」

すこやん「こーこちゃん、今回くらいは真面目に――」

恒子「それではまず一人目の登場です!!」

すこやん「――って言っても無駄かな……」ハァ

恒子「エントリーナンバー1番、白糸台高校3年生、宮永照です!!」


照「…………どうも」


恒子「な、なんと、チャンピオンの宮永照がトップバッターですか!!」

すこやん「ま、まさか宮永選手が参加するなんて、驚きですね……」

恒子「それではチャンピオン、アピールをお願いします!!」

照「………今回の衣装のコンセプトは、咲です」


全員「……………………………えっ?」


照「………このワンピースは咲のお気に入りのやつです」

照「その時の咲は天使のように可愛くて思わず襲いたくなるくらいでした」

照「この服を着た咲も可愛いですが、もちろん普段の咲も可愛いです」

照「その可愛さは思わずペロペロクンカクンカしたくなるほどですし」

照「寝顔なんか妖精のようで思わずペロペロチュパチュパしたくなります」

照「そんな可愛い可愛い咲の服を着ていると、咲の匂いがいっぱいですごく幸せになります」

照「さらには、まるで咲に包まれているようで思わず興奮してきちゃい――」


恒子「さーて、審査の方を始めたいと思います!!」

すこやん「これ以上宮永選手にしゃべらせると、色々とマズイことになるもんね……」

恒子「それでは審査員の方々、得点をお願いします!!」

はじめ――3点 衣――5点 憧――1点


恒子「3点、5点、1点――合計9点です!!」

照「!? な、なぜこんなに低いんだ!?」


一「えっと、ちょっと怖い…からかな」

衣「衣は真っ白で可愛いと思ったぞ!」

憧「あはは……ファッションセンス以前に、ちょっと引くわ……」

照「………………残念」グスン


恒子「以上、エントリーナンバー1番、宮永照でした!!」

すこやん「普段の宮永選手からは考えられない姿でしたね……」

恒子「続いていきましょう!! エントリーナンバー2番!!」

恒子「宮守女子高校3年生、臼沢塞です!!」


塞「ど、どうも」


恒子「それでは臼沢選手、アピールをお願いします!!」


塞「え、えっと、とくにアピールすることはないんだけど」

塞「普段あんまりオシャレってしたことがないから」

塞「今回はいい機会かなって思って、自分なりに頑張ってみました」


恒子「おおっ!! いいですね!!」

すこやん「そういうチャレンジ精神が大事ですよね」

恒子「それでは審査員の方々、得点をお願いします!!」

はじめ――5点 衣――7点 憧――4点


恒子「5点、7点、4点――合計16点です!!」

塞(まあ、こんなもんかな)ホッ

恒子「審査員の方々、一言お願いしまーす!!」


はじめ「悪くなかったけど、ちょっと肌の露出が足りないかな」

衣「お団子が可愛かったぞ!!」

憧「うーん、少し地味すぎかな。もう少し攻めていっても良かったかも」

塞「ありがとう、参考にするよ」


恒子「以上、エントリーナンバー2番、臼沢塞でした!!」

すこやん「今回のことがオシャレをするきっかけになって良かったですね」

恒子「どんどんいきましょう!! エントリーナンバー3番!!」

恒子「鶴賀学院高等部3年生、加治木ゆみです!!」


ゆみ「よろしく頼む」


恒子「それでは加治木選手、アピールをお願いします!!」


ゆみ「ああ。今回は後輩に勧められて参加したんだが」

ゆみ「私自身、あまり可愛い服は似合わないと思っていてね」

ゆみ「だから自分にあった感じの服を選んだつもりだ」


恒子「カッコいいですねー!! 思わず惚れちゃいそうです!!」

すこやん「たしかにカッコいいですね。これは女の子にモテるんじゃないでしょうか」

恒子「それでは審査員の方々、得点をお願いします!!」

はじめ――4点 衣――7点 憧――8点


恒子「4点、7点、8点――合計19点です!!」

ゆみ「ありがとう」

恒子「審査員の方々、一言お願いしまーす!!」


一「ビシッと決まってるけど、もう少し肌を出したほうがいいんじゃないかな?」

衣「衣はカッコいいと思ったぞ!!」

憧「自分に合った服を選んでて良かったと思うわ」


恒子「以上、エントリーナンバー3番、加治木ゆみでした!!」


フゥ、オワッタ

センパイ、カッコヨカッタッスヨー

オイモモ、ココデハヤメロ

恒子「次行きましょうか!! エントリーナンバー4番!!」

恒子「清澄高校2年生、染谷まこです!!」


―――キングクリムゾン―――


恒子「3点、3点、2点――合計8点でした!!」

まこ「わしの出番全カットかい!?」

恒子「以上、エントリーナンバー4番、染谷まこでした!!」

まこ「さらにはコメントまでなしか!?」

すこやん「まあ、お約束ですよね……」

恒子「続いてはこの方です!! エントリーナンバー5番!!」

恒子「晩成高校3年生、小走やえです!!」


やえ「ふっ、私は小3のころからファッション雑誌を購読している」

やえ「ニワカは相手にならんよっ!!!」ドンッ


恒子「それでは小走選手、アピールをお願いします!!」


やえ「ふっ、王者にアピールなど必要ない」

やえ「なぜなら、言葉を語らずとも勝負はすでについているからな!!」ドヤッ


恒子「小走選手、すごい自信ですね!!」

すこやん「その自信はどこからくるんでしょうかね……」ハァ

恒子「それでは審査員の方々、得点をお願いします!!」

はじめ――4点 衣――5点 憧――2点


恒子「4点、5点、2点――合計11点です!!」

やえ「えっ!! ええぇえーーー!!?」

やえ「な、なぜこの私の得点がこんなに低いんだ!?」アセアセ


一「うーん、派手なだけでイマイチかな」

衣「髪がクルクルってなってて面白かったぞ!!」

憧「正直、金だけ掛けててセンスがないって感じかな」


やえ「……そ、そんな………」ガク

恒子「以上、エントリーナンバー5番、小走やえでした」

すこやん「当然の結果じゃないでしょうか」


やえ「ふ、ふふ……所詮ニワカには分からんのだよ……」ガックリ

恒子「これで半分終了ですね!!」

すこやん「そうですね。みなさんそれぞれに良さがあっていいんじゃないでしょうか」ハァ

恒子「あれー、すこやん、ひょっとして羨ましいの?」ニヤニヤ

すこやん「そ、そんなことないよ」アセアセ

恒子「大丈夫だよ、すこやんは充分に可愛いし、今回の参加者にだって全然負けてないよ!!」

すこやん「こーこちゃん……////」

恒子「とてもアラフォーには見えないしね」

すこやん「アラサーだよ!!」クワッ

すこやん「って何言わせるの!!」プンプン

恒子「さーてお約束のやり取りも終わりましたし、後半戦にいきましょうか!!」

すこやん「……これって、お約束なんだ……」ハァ

恒子「後半戦最初はこの方!! エントリーナンバー6番!!」

恒子「永水女子高校3年生、薄墨初美です!!」


初美「よろしくですよー」


恒子「これは、なんと巫女服ですね!!」

すこやん「大会の時と同じ格好ですね」

恒子「それでは薄墨選手、アピールをお願いします!!」


初美「私は普段からこの格好ですので、これ以外に思いつかなかったんですよー」

初美「でも、この格好こそが私らしいかなと思ったので、これで勝負させていただきます!」


恒子「なるほど、これはこれでいいんじゃないでしょうか!?」

すこやん「そうですね、巫女服といえど、立派なファッションの一つですからね」

恒子「それでは審査員の方々、得点をお願いします!!」

はじめ――10点 衣――9点 憧――1点


恒子「10点、9点、1点――合計20点です!!」

初美「まあまあですねー」

恒子「そして本日最初の10点満点を獲得しました!!」

すこやん「まあ、国広選手のファッションセンスと薄墨選手のファッションセンスは通じるものがあるんでしょうね」

恒子「それでは審査員の方々、一言お願いします!!」


一「文句なしだよ!! 満点以外ありえないよ!!」

衣「巫女さん可愛いぞー!!」

憧「いやいや、あれはもはや痴女レベルでしょ!?」

初美「失礼ですねー、私のどこが痴女なんですか?」プンプン

一「そうだよ新子さん、そんな風に言ったら失礼だよ」

憧「えっえっ!? わ、私の方がおかしいの!?」アセアセ


恒子「以上、エントリーナンバー6番、薄墨初美でした!!」

すこやん(まあ新子さんの意見の方が正しいと思うんですけどね……)

恒子「まだまだ行きますよー!! エントリーナンバー7番!!」

恒子「阿知賀女子学院2年生、鷺森灼です!!」


灼「鷺森灼です、よろしくお願いします」


恒子「なんと、大胆にもタヌキがプリントされたTシャツで登場だ!!」

すこやん「ある意味、あれを着て出るって勇気が要りますよね」

恒子「それでは鷺森選手、アピールをお願いします!!」


灼「はい。この服はハルちゃんがすごく似合ってて、可愛いって言ってくれた服です」

灼「なぜかアニメではカットされちゃったけど、私の一番のお気に入りの服です!」


恒子「なんと、監督である赤土晴絵の一押しファッションですか!!」

すこやん「赤土さん、ファッションセンス大丈夫かな……」

恒子「それでは審査員の方々、得点をお願いします!!」

はじめ――1点 衣――1点 憧――1点


恒子「1点、1点、1点――ご、合計3点です……」

灼「…………………………………………………えっ?」パチクリ

恒子「ま、まさかの今大会最低得点です!!」

恒子「それでは審査員の方々、一言お願いします!!」


一「うーん、ちょっとありえないかな……」

憧「灼、いい機会だから言っとくけど、正直言ってその服ダサいわよ」

灼「ひ、ひどい!! ハルちゃんが可愛いって言ってくれた服なのに!!」グス


衣「タヌキさんは可愛いと思ったが、子供っぽいぞ!!」

灼「」


恒子「これはきつい一言ですね!!」

恒子「子供に子供っぽいと言われるとは、夢にも思わなかったでしょう!!」

衣「子供じゃない、ころもだと何度言わせるんだ!!」プンプンプン

憧「まあ、私も協力してあげるからさ、もう少しオシャレな服を着ようよ」

灼「………………………………うぅ……」グス

憧「んっ、どうしたの灼?」

灼「……………うえぇぇぇええんーーーー!!!!!」バタバタ

憧「ちょ、ちょっと灼!?」ビックリ


恒子「おおっと鷺森選手、耐え切れず泣きながら去ってしまった」

すこやん「逆の立場だったら、私だって思いっきり泣きますからね」

恒子「以上、エントリーナンバー7番、鷺森灼でした!!」


ウエェーン、ハルチャン

ナクナアラタ、ワタシハカワイイトオモウゾ

グスッ、ハルチャンダケダヨ、ワカッテクレルノハ

恒子「さてさて、残りもあと3名となりました」

恒子「それでは行きましょう!! エントリーナンバー8番!!」

恒子「劔谷高校2年生、依藤澄子です!!」

澄子「よろしくお願いしまーす」

恒子「なんと、依藤選手は和服での登場です!!」

すこやん「しかもすごく似合ってますね」

恒子「それでは依藤選手、アピールをお願いします!!」


澄子「私の部では麻雀以外に茶道も行っております」

澄子「この衣装はその時に着る制服のようなものですが」

澄子「和服に身を包むと、自然と姿勢や気持ちが引き締まるのです」

澄子「そういったことから、私は普段から和服を好んで着ています」


恒子「これは高得点が狙えるんじゃないでしょうか!?」

すこやん「大和撫子といった感じで良いと思いますね」

恒子「それでは審査員の方々、得点をお願いします!!」

はじめ――7点 衣――9点 憧――10点


恒子「7点、9点、10点――合計26点!!」

恒子「なんと、本日最高点をたたき出しました!!」

恒子「それでは審査員の方々、一言お願いします!!」


一「肌の露出は少ないけど、すごく似合ってて綺麗だよ」

衣「和服カッコいいぞー!」

憧「和服は盲点だったなー。落ち着きがあって、とっても良く似合ってると思うよ」

澄子「ありがとうございます」ペコ


恒子「以上、エントリーナンバー8番、依藤澄子でした!!」

すこやん(綺麗だったな……私も和服を着れば、恋人できるかな……)

恒子「残りはあと2名となりました!! エントリーナンバー9番!!」

恒子「清澄高校1年生、原村和です!!」


和「よろしくお願いします……」


恒子「原村選手の衣装は、なんと大胆にもおもちの下が丸出しですよ!!」

すこやん「あれはもはや犯罪ですね……」

恒子「それでは原村選手、アピールをお願いします!!」


和「私のこの服は、普段から好んで着ているものです」

和「普通の服ですと、どうしても胸が圧迫されるので、このような服を着ています」

和「あまり自信はありませんが、どうぞよろしくお願いします」ペコ


恒子「原村選手は謙虚ですね!!」

すこやん(……………)ペタペタ←自分のおもちを触っている

すこやん「…………………………はぁ……」ガク

恒子「それでは審査員の方々、得点をお願いします!!」

はじめ――9点 衣――10点 憧――8点


恒子「9点、10点、8点――合計27点!!」

恒子「なんと、文句なしの高得点で1位浮上です!!」

恒子「それでは審査員の方々、一言お願いします!!」


一「おもち部分の露出が良いね。ボクは大好きだよ!」

衣「ノノカ、可愛いぞー!!」

憧「やっぱ和、その胸は反則だわ。悔しいけど良く似合ってるよ」

和「ありがとうございます」ペコリ


恒子「1位に浮上したにも関わらず、相変わらず謙虚な原村選手!!」

恒子「以上、エントリーナンバー9番、原村和でした!!」

恒子「あとすこやん、私はすこやんの控えめなおもちも大好きだよ」

すこやん「ちょ、な、何言ってるのこーこちゃん!?/////」アセアセ

恒子「さあ、優勝争いの行方が気になってきますね!!」

すこやん「そうですね、現在1位は27点を獲得しました原村選手」

すこやん「2位が26点を獲得しました依藤選手、3位が20点を獲得しました薄墨選手です」

恒子「さあ、このまま終わってしまうのでしょうか!?」

恒子「それとも最後の最後で大逆転劇が起きるのか、まだまだ分かりません!!」

恒子「最後はこの方です!! エントリーナンバー10番!!」

恒子「清澄高校1年生、宮永咲です!!」


咲「は、はいっ!」


恒子「なんと宮永選手、学校の制服で勝負に来ましたね!!」

すこやん「それにしても、制服で来るなんて、何か秘策でもあるんでしょうかね」

恒子「それでは宮永選手、アピールをお願いします!!」

咲「えっ、えっと、私は学校の制服を着てこの舞台に立ってますが」

咲「本当はちゃんとした服を着て出るつもりでした」

咲「でも、着てこようと思っていたお気に入りのワンピースがなぜか無くなってて」グス


全員(………あぁ、なるほど)ジロ

照「…………んっ?」


咲「あのワンピースは、京ちゃん――お、幼馴染の男の子が私の誕生日に買ってくれたものです」

咲「たまにはオシャレの一つくらいしろって、私のために一生懸命悩んで選んでくれたものなんです」

咲「だからあのワンピース以外を着て出ることは、私にはできませんでした」

咲「この舞台に制服で出てきてしまったことを、本当に申し訳なく思っています」ペッコリン


照「…………咲を傷つけるやつは許さん」コークスクリューグルグル

全員(お前だよ、お前!!)ビシッ

恒子「なんと、制服で出てきたのにはそんな深い訳があったのですね!!」

すこやん「宮永照選手にはあとで宮永咲選手に土下座で謝ってもらいたいですね」

恒子「しかし勝負は非情なものです」

恒子「どんな理由があったとしても、審査は行われなければいけません!!」クッ

恒子「審査員の方々、大変ツライでしょうが、得点をお願いします!!」


はじめ――6点 衣――7点 憧――6点


恒子「6点、7点、6点――合計19点です!!」

咲「えっ!?」ビックリ

咲(嘘……染谷先輩以下だと思ってたのに……)

恒子「それでは審査員の方々、一言お願いします!!」

一「ボクは制服も一つのファッションだと思ってるよ」

一「今回は6点にしたけど、もしそのワンピースを着て出てたら、もっと良い点を付けたと思うよ」

衣「咲は制服も似合ってるぞー!!」

憧「好きな人に買ってもらった服以外を着て舞台には出られない……感動したわ」

憧「私も国広さんと同じよ。正直、そのワンピースを着たあなたを見てみたかったわ」

咲「あ、ありがとうございます!!」ウルウル

咲「で、でも、あの……京ちゃんは好きな人とか、そういうんじゃ……////」アセアセ


恒子「か、感動ですね!!」

すこやん「若いっていいですね」グス

恒子「以上、エントリーナンバー10番、宮永咲でした!!」

恒子「これで全員の審査が終わりました!!」

恒子「それでは結果発表に参りたいと思いまーす!!」

恒子「全国高校生麻雀少女ファッションショー、優勝を勝ち取ったのは――――」




恒子「―――27点を獲得致しました、清澄高校1年生、原村和選手です!!!」ドドンッ




和「あ、ありがとうございます」

恒子「それでは優勝を致しました原村選手に一言感想をお願いしたいと思います!!」

和「は、はい。……正直私が優勝出来るなんて思ってもいませんでした」

和「なので今、とても驚いています」

和「審査をして下さった方々、本当にありがとうございました」ペコリ

ハラムラサンオメデトウ オメデトー カワイカッタヨー スバラッ ナ、ナンデアンナニワカガ エロカッタゾー アラタガイチバンダ ハルチャンダイスキー

恒子「優勝に輝きました原村選手には、賞品といたしまして、こちらが贈られます!!」

恒子「全国各地のショップで使える商品券30万円分です!!」

恒子「これでファッションセンスに磨きを掛けちゃってくださいね」

和「はい、ありがとうございます」ウケトル

和(よし、これで咲さんにあんな服やこんな服をプレゼントしましょう)

和(須賀君には負けてられませんからね)ゴゴゴ

恒子「2位の依藤選手には商品券10万円分が、3位の薄墨選手には商品券5万円分がそれぞれ贈られます!!」

澄子「どうもありがとうございます」ペコ

初美「ありがとうですー」ニッコリ

恒子「これにて結果発表を終わりたいところですが……」

恒子「ここでもう一つ賞の発表があります!!」


全員「………?」


恒子「なんと今回は、最も審査員の印象に残った方へ送る、審査員特別賞があります!!」

すこやん「えっ、そんなのあったの!?」

恒子「ううん、ないよ」

すこやん「じゃあどうして……?」

恒子「なんか審査員の子たちがね、どうしても賞を贈りたい子がいるからって、特別に設けてもらったの」

すこやん「特別にって――――あぁ、なるほどね」

恒子「それでは、審査員特別賞に輝いたのは―――」

恒子「――――清澄高校1年生、宮永咲選手です!!!!」ドドドンッ



咲「えっ!!!?」チョービックリ

恒子「おめでとうございます!! 宮永選手!!!」

咲「えっ!! ………ど、どうして私が……」

一「それはね、宮永さんが私たちに教えてくれたからだよ」

一「その人にとっての最高のファッションとは、大切な人から送られた、気持ちのこもった服だって」

咲「国広さん……」

一「だから宮永さんには、お礼の気持ちがしたかったんだ」

衣「衣も咲にお礼がしたいぞー!!」

憧「まっ、そういうことだから、どうか受け取ってほしいな」

咲「みんな…………ありがとう」ウルウル

一「これ、商品券とかに比べたら大したものじゃないけど……」

咲「ううん!! すっごく嬉しいよ!! ありがとう!!」

衣(なー、あの箱の中身はなんだー?)ヒソヒソ

憧(さぁ? あれを用意したのって国広さんだから)ヒソヒソ

咲「国広さん、開けてみてもいいかな?」

一「うん!! どうぞ開けてみて!!」

がさがさ



一「きっと似合うと思うよ!! ――――――ボクが普段着てる服と同じやつだから!!」

咲「」



全員(……………………)ドンビキ



咲「…………あ、ありがとう、国広さん……」

一「きっと宮永さんにも似合うと思うよ!!」ニコッ

衣「おおー!! 咲もハジメと同じ格好になるのかー!?」

憧(………いやいや、駄目でしょ、あれは!?)

塞(あれは………ないわね………)

ゆみ(清澄……哀れな……)

まこ(こりゃあ、可哀想じゃの………)

やえ(ふっ、所詮ニワカにはあの服は着こなせないな)

初美「うらやましいですよー。私もほしいですー」

灼(なんか、ボロクソに言われた私より可哀想かも……)

澄子(あんなはしたない服………とても着れませんわね)


照(ほぼ全裸に近い咲!!! はぁはぁ)ハナヂブー

和(ほぼ全裸に近い宮永さん!!! はぁはぁ)ハナヂダラー

恒子「というわけで、審査員特別賞は宮永咲選手でした!!」

すこやん「途中まで良い話だったのに……最後の最後で台無しだね……」

恒子「以上をもちまして、結果発表を終わりたいと思います!!」

恒子「長時間続けて参りました、全国高校生麻雀少女ファッションショー!!」

恒子「これにて、終了したいと思います!!!」

恒子「最後までみなさん、ありがとうございました!!!」

恒子「それでは第2回全国高校生麻雀少女ファッションショーでまたお会いしましょう!!」

すこやん「またするの!!?」

龍門渕家


透華「はじめ、どうでしたか審査員は?」

一「うん!! すっごく楽しかったよ!!」

衣「衣も楽しかったぞー!!」

透華「それは良かったですわ」

一「………宮永さん、着てくれてるかな?」

透華「? はじめ、宮永さんに何かしたのですか?」

一「えっ? ……ああそうか、透華は会場に来てなかったから知らないんだ」

一「実はね、宮永さんにボクが普段着ている服と同じやつをプレゼントしたんだ」エヘヘ

透華「そうでしたの! それは宮永さんも大変喜んだでしょうね」ウンウン

純(ねーよ)

智紀(ないわね)

ハギヨシ(ありませんね)

宮永家


咲「うぅ~、せっかく国広さんから貰ったんだから着てみたけど……」

咲「やっぱり恥ずかしいよ~////」バタバタ

照「……………ほぼ全裸の咲発見!!」パシャパシャ

咲「お、お姉ちゃん!? どうしてここに!?」

照「……………咲のいるところなら、私はどこにだって現れる」パシャパシャ

咲「や、やめてよ!! というか写真撮らないで!!!」

照「……………咲、はぁはぁ」パシャパシャ

咲「――――そういえばお姉ちゃん」

照「……なんだ、咲よ」パシャパシャ

咲「私が大事にしてたワンピース盗ったの、お姉ちゃんだったんだよね?」

照「…………」パシャ…

咲「私がどれだけあのワンピースを大切にしてたか、お姉ちゃんも知ってるよね」ニコッ

照「………………」ヤバイ

咲「今までもよく私の靴下とかシャツをよく盗んでたよね……」ゴゴゴ

照「………………」バレテタ

咲「それだけならまだ許せたけど、あのワンピースだけは許せないな……」ゴゴゴゴ

照「……………待て咲、話せばわかる」アセアセ

咲「お姉ちゃん――――」ゴゴゴゴゴ

照「……ひっ!!」ガタガタブルブル



咲「ゴッ倒す!!!!」ゴッ

照「………ご、ごめんなさい!!!」ガタガタブルブルビクビクorz




一「僕がファッションショーの審査員?」   カン

支援、コメントありがとうございました。

初SSでしたのでお見苦しい点や至らない点があったと思います。
純粋なファッションショーを期待されてた方には申し訳ない内容になってしまいました。
正直、スレタイを見たときは灼とはっちゃんいじりしか考えてませんでした。

他には、迷彩服に身を包む亦野さんとか
ゴスロリ衣装を身に纏う菫さんとか
羊の着ぐるみ着て登場の羊先輩とか
格好がおばさんくさいといわれる久さんとか
色々考えていたのですが、これ以上長くなるのはマズイと思い没にしました。

最後に、スレタイを提供してくださった方、本当にありがとうございました。

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