P「誕生日おめでとう美希…と俺」(66)

P「ふー…」

美希「あっハニー!お仕事終わった?」

P「なんとかな。もう少しかかるかと思ったけど、午前中に終わってよかった」

小鳥「ふふっプロデューサーさん、今日が美希ちゃんの誕生日だからってはりきってましたもんね」

美希「ホント!?美希のために!?」

小鳥「ええ。最近は夜遅くまで残って頑張ってたみたいよ」

P「小鳥さん、それは言わないのがカッコいいんですから」

美希「ありがと、ハニー!美希、嬉しいの!」ガバッ

P「あっこら!だから抱きつくなって」

美希「…」ジー

P「ん?どうかしたか」

美希「…目の下にくまができてるの」

P「そうか?はは…もう年なのかな」ゴシゴシ

美希「ハニー…大丈夫?」

P「大丈夫だって!ほら、時間なくなっちゃうからそろそろ行くぞ」

美希「あ…うん!」

小鳥「17時までには帰ってきてくださいね。みんな準備して待ってますから」

P「あっそういえば、結局誕生日会は全員こられるんですか?」

小鳥「はい、これもプロデューサーさんの頑張りのおかげです」

P「…だってさ、みんな来れるって。よかったな、美希」

美希「うん!じゃあ小鳥、いってくるね!」

P「それじゃ、小鳥さん、あとはお願いしますね」

小鳥「はい、いってらっしゃい。楽しんできてねー」

―――――――

――――

――

美希「でも良かったのかな」

P「ん、何がだ?」

美希「みんな、美希のために準備してくれてるのに美希だけハニーと遊んじゃって」

P「ははは、どうしたんだ美希、らしくないこと言っちゃって」

美希「むー美希だって、いつも自分勝手なワケじゃないよ!」

P「そうだな、一つお姉さんになって少し成長したのかもな」

美希「あっ今の言い方、美希を子ども扱いしたでしょ!」

P「おっここでムキになったらますます子どもっぽくなっちゃうぞ」

美希「……ねえ、ハニー。美希、今日で何歳になったか覚えてる?」

P「あ、ああ、もちろんだよ、16歳…だよな?」

美希「そう、16歳。女の子は16歳から結婚できるんだよ」

P「えっみ、美希!?」

美希「ねぇ…ハニー…」

P「…み、」

美希「…」グー

P「…」

美希「…」///

P「…ぷっくくっ…あっはっはっ!」

美希「!!わ、笑うなんてひどいの!」

P「そ、そうだな、ごめん…くくっ…よしっまずはご飯でも食べるか!」グシグシ

美希「むー!」

P「じゃ、行こっか!ははは!」

―――――――

――――

P「…」

美希「ねえ、ハニー…」

P「…」

美希「デートに牛丼屋さんって、美希、どうかと思うな」

P「…すまん、今月はちょっと厳しくて」

美希「プロデューサーって、そんなに安月給なの?」

P「いや、美希たちが頑張ってくれてるからそれほどでもないんだが…」

美希「んーまあいいの。牛丼おいしかったし」

P「ごめんな…美希」

美希「だから、いいって。何を食べるかなんてあんまり気にしないし」

P「そうか?」

美希「そうなんだよ。でも、お金がないならあんまりいろんな所いけないね」

P「う…」

美希「あーあーせっかくの誕生日なのになー」

P「す、すまん…この埋め合わせは必ず…」

美希「って、冗談だよ」

P「へ」

美希「ただハニーとぶらぶら歩いてるだけでもすっごく幸せなの!」

P「美希……そうだな…今日はあんまり時間もないし、ぶらぶら散歩でもするか」

美希「うん!あっでも、次にデートするときはちゃんとしてよね!」

P「えっ次?次があるのか!?」

美希「埋め合わせ、してくれるんでしょ?」

P「あ…」

―――――――

――――

――

P「ただいまー」ガチャ

美希「みんな、ただいまー!」

小鳥「あっ美希ちゃんとプロデューサーさん、帰ってきたわよ!」

一同「「「誕生日おめでとう!美希!!」」」

美希「みんな…ありがとうなの!」

春香「へへ、おめでとう美希」

美希「ありがとう、春香!」

伊織「おめでとう、美希」

美希「あは、ありがとうでこちゃん」

伊織「あっあんたまたでこちゃんって!」

真美「いおりんそんなことはどうでもいいから!そんでそんでミキミキ、兄ちゃんとのデート、どうだった?」

亜美「んっふっふー!そこはしっかり教えてもらわないとね!」

美希「それがハニーったらさー」

P「あっ美希、あのことは言わないでくれ!」

響「なになに?プロデューサー何かやったの?」

律子「まさか、アイドルに手を出したんじゃないでしょうね!」

あずさ「あらあら、大人の会話をしているわ」

雪歩「?…真ちゃん、みんな何を話してるの?」

真「それがプロデューサーが…」

貴音「なんと、プロデューサーが牛丼に手を出したのですか!」

やよい「私も牛丼食べたいです!」

ガヤガヤ ガヤガヤ

千早「美希、誕生日おめでとう」

美希「あ、千早さん!ありがとう!」

千早「それで…これ、誕生日プレゼント」

美希「わあ…ありがと、千早さん!あけていい?」

千早「え、ええ…いいわよ」

美希「あっこれ…米塩平八郎のぬいぐるみ!千早さんが選んでくれたの?」

千早「ええ…あの、可愛かったから…」

美希「ありがとう!すっごく嬉しいの。大切にするね!」

千早「喜んでくれてよかった…」

―――――――

――――

ガヤガヤ、ガヤガヤ

美希「あれ?ねえねえ、小鳥、ハニーどこ行ったの?」

小鳥「プロデューサーさんなら追加のジュースを買ってくるってコンビニに行ったわよ」

美希「ふーん、そっか」

小鳥「でもちょっと遅いわね…」

美希「えっ」

小鳥「今日は疲れてたみたいだったから、少し心配ね…」

美希「ハニー…」

ガチャ

美希「ハニー!?」

社長「おお、やっとるかね諸君!」

美希「あ…」

小鳥「あっ社長!これたんですね」

社長「うむ、当然じゃないか。我が社のアイドルの誕生日だからね。美希くん、プレゼントだ」

美希「あ、ありがとなの…社長」

社長「ん?」

美希「あれ?社長、どうしてプレゼント二つも持ってるの?」

社長「どうしてって、当然じゃないか…」

美希「?」

社長「今日は彼の誕生日でもあるからね」

美希「!?」

一同「「「!?」」」

社長「おや、そういえば彼はどこに…?」

美希「そ、そんな…そんな……」

社長「んん?も、もしかして…君たち、知らなかったのかね!?」

美希「っ!」ダッ

春香「あっ美希!」

―――――――

――――

P「…誕生日おめでとう、美希……そして俺…」

???「だーれだ?」ガバ

P「おわっ!?そ、その声は…美希?」

美希「せーかい!ハニーやっと見つけたの!」ハアッハアッ

P「美希…そんなに息を切らして…走ってきたのか?」

美希「そーだよー。だってハニーってばひどいんだもん」

P「あ、ああ、ごめんな、ジュース買うのに少し時間かかり過ぎてたか」

美希「そうじゃなくて!…あ」

美希「…」ジー

P「…み、美希?」

美希「やっぱり目の下にクマができてる」

P「ん、ああ、朝も言ったけど最近張り切りすぎたかな」

美希「美希のために」

P「うん?あ、ああ、そっそうだな。俺、美希のために頑張っちゃったよー…はは…」

美希「…」

P「…は、はは…」

美希「自分も誕生日なのに」

P「!?」

美希「…」

P「…美希、聞こえてたのか…」

美希「さっき、社長から聞いたの」

P「ああ、社長か。うん、社長なら俺の生年月日は知ってるだろうな」

美希「どうして黙ってたの?」

P「た、たいした理由はないんだ!ほんとに!」

P「…まあ、聞かれなかったっていうのもあるんだけど…」

P「誕生日ってさ、年に一回自分が生まれてきたことをお祝いされる特別な日だろ」

P「で、そんな特別な日だけ、その人は主役になれるんだ」

P「せっかく自分だけが主役になれる日なのに主役が二人いちゃ嫌だろ?」

P「俺もこんな歳だし、自分の誕生日なんてただのおじさんに一歩近づく日ってぐらいの感覚なんだよ」

P「だからせっかくの美希の誕生日なのに、水を差さないでおこうかなーって」

P「ほ、本当にそれだけ!どうだ、我ながらくだらない理由だっただろ?…はは」

美希「…」

P「…あの…美希?」

美希「…美希ね、悲しいことが1つと、嬉しいことが2つあるの」

P「…」

美希「悲しいことは、ハニーが自分も誕生日なのに、それを黙って美希だけをお祝いしようとしたこと」

P「…ああ……ごめんな…」

美希「嬉しいことは、ハニーと誕生日が同じだったこと。なんか、ますます運命を感じちゃったの」

P「美希…」

美希「そして、もうひとつの嬉しいことは今日が終わる前にそのことを知れたってことだよ!」

P「えっ」

美希「お誕生日おめでとう、ハニー!生まれてきてくれてありがとう!」

P「美希…」

美希「お願いだから、ただのおじさんに近づく日だなんて言わないで」

美希「今日この日は美希にとって、すっごくすっごく特別な日になったんだから!」

P「……うん、そうだな。ごめん、美希。俺、なんだか変に考えすぎてたのかもしれないな」

美希「そうそう!ハニーは細かいことをいつも気にしすぎなんだよ!だから美希とけっこn…」

P「あっ!よく考えたら俺、まだ言ってなかったかも…」

美希「へ?な、何?」

P「美希、誕生日おめでとう。来年は一緒にお祝いしような」

美希「ハニー…」

P「それとこれ、プレゼント」

美希「えっなになに?」

P「あけてみて」

美希「これは…結婚指輪!!」

P「ち、違う!ただの指輪だ!美希に合うものを探してたらこんなものしか思いつかなかったんだ!」

美希「はー」ポケー

P「し、しかし最近のアクセサリーは高いんだな!ゼロの数間違えて会計で焦ってしまったよ」

美希「もしかして…今月お金がないって言ってたのは…」

P「あ、いや…それは、そのー…」///

美希「…」ジッ

P「///」

美希「…」タタッ

P「ん?」

美希「…」ダキッ

P「おわっ!美希!?」

美希「…」ギュッ

P「…美希」

美希「ありがとう、ハニー…この結婚指輪ずっと大事にするね!」

P「だ、だから結婚指輪じゃないって!」

美希「あ…」

P「ん?どうしたんだ、美希」

美希「美希、ハニーに渡すプレゼント、用意してないの…」

P「なんだそんなことか。いいんだよ、だいたい黙ってた俺が悪いんだし」

美希「でも…」

P「んーじゃあ、マッサージでもしてもらおうかな。なんだか体が重くてさ」

美希「…そんなことでいいの?」

P「ああ、美希がしてくれたら俺も嬉しいかなーなんて」

美希「ハニー…わかった!美希に任せて!」

P「よし!じゃ、事務所に帰るか。みんな待ってるぞ」

美希「うん!」

―――――――

――――

美希「ねえねえ、ハニーはどこをマッサージしてほしいの?」テクテク

P「うーん、そうだな…主に肩かな」テクテク

美希「他には?」テクテク

P「他?うーん、それじゃあ腰もお願いしようかな」テクテク

美希「うんうん!他には?」テクテク

P「えっえーっと、じゃ、じゃあ足…とか…」テクテク

美希「とか?」テクテク

P「とか…い、いや、それだけで十分だ!」テクテク

美希「えーつまんなーい」テクテク

―――――――

――――

――

美希「ふぅーやっと着いた」

P「…」ピタ

美希「?どうしたの、ハニー」

P「……みんなになんて説明しようかと…」

美希「そうなこと、ぜんぜん気にする必要ないって思うけどなー」

P「そうかな…」

美希「ただいまーなの!」ガチャ

P「た、ただいま…遅れてすみません…」

一同「「「誕生日おめでとうございます!プロデューサー(さん)!」」」

P「え…」

美希「ほらねっ」

小鳥「プロデューサーさん…ちょっと水臭いですよ。私たちもプロデューサーさんのお誕生日、お祝いしたいです」

P「小鳥さん…」

春香「プレゼントは用意できませんでしたけど…今日がプロデューサーさんにとって良い一日でありますように」

P「春香…ありがとう…」

P「ありがとう…みんな…」

社長「はっはっは!どうやらプレゼントを用意できたのは私だけのようだね」

P「社長!ありがとうございます」

社長「いやいや構わんよ。今後もアイドル諸君たちのために頑張ってくれたまえ」

P「社長…」

亜美「兄ちゃん大変だ!今フラグが立つ音がしたよ!」

真美「うあうあー社長ルートなんてBADEND一直線だよ!」

ワイワイ ガヤガヤ

春香「あれ?美希、その指輪さっきまでしてた?」

美希「へへへ、いいでしょ」

春香「でも、左手の薬指につけてたら勘違いされちゃうよ」

美希「いいの!だってこれ、ハニーかもらった結婚指輪なの!」

春香「え…」

美希「ハニーにプロポーズされちゃったの!」

春香「ええっ!?」

美希「ハーニー!」タッタッタ

春香「」ポカーン

P「ん、どうした美希?」

美希「だーい好き!なの!」ギュッ




-fin-

読んでくれた人ありがとう
そして美希おめでとう!

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