ミサト「第5使徒がパーペキすぎて倒せないので、暫く放置」(232)

ラミエル『……』グリグリ

ミサト「まあ、ドリルで特殊装甲をちまちま掘ってるだけだし、なんとかなるわよ」

リツコ「本当に?」

ミサト「だって、一定距離に入ったら反射的に荷電粒子砲ぶっ放して来るんだし、現状ではお手上げー」

リツコ「それをなんとかするのが貴方でしょ?」

ミサト「もうちょっち考えみるわ。初号機と零号機は引き続き所定の位置で待機させておいてね」

日向「分かりました」

リツコ「ありえないわ」

マヤ「使徒、依然侵攻中です」

ラミエル『……』グリグリ

青葉「特殊装甲板、貫通しました」

リツコ「早いわね」

日向「待ってください。使徒に妙な動きが」

冬月「なにがあった」

ラミエル『……』グリグリ

マヤ「突き刺したドリルを引っ込めていますね」

ゲンドウ「……」

冬月「まさか、違うところにもう一つ穴を掘る気か」

リツコ「なるほど。徐々に穴を繋げていって、自身が入ることのできる穴を作っているわけね」

青葉「それだと使徒がジオフロントに侵入してくるのは約1000時間後になります」

リツコ「司令」

ゲンドウ「葛城一尉に一任している。私から言うことは何も無い」

ラミエル『……』グリグリ

シンジ「綾波、大丈夫?」

レイ「ええ」

シンジ「あの使徒、倒さなくていいのかな?」

レイ「倒す方法がないって、葛城一尉が言っていたわ」

シンジ「そうだけど。あそこにいるのに」

ラミエル「……」グリグリ

レイ「でも、使徒にとっての脅威目標が現れない限り、大人しいわ」

シンジ「そうだね。街を破壊しようともしてないし」

レイ「今のままなら害はないわね」

シンジ「僕もそう思う。近くまで行ってみようか?」

レイ「待機命令、出てるから」

シンジ「あ、そっか。ごめん」

ラミエル「……」グリグリ

数日後 ネルフ本部

ミサト「使徒の様子は?」

マヤ「変化はありません。今日も一定のペースで掘り進んでいます」

ラミエル『……』グリグリ

ミサト「たまには休めばいいのに」

日向「休んでますよ」

ミサト「え?」

青葉「あの使徒の活動時間は0700時から1900時までです。1900時から2000時までは何かを奏でるような音を発して、2000時以降は0700時まで眠っているようです」

ミサト「人類を舐めきっているわけね」

日向「現在、侵入までの計算も見直されました。最短で2000時間後ではないかと」

マヤ「穏やかな性格なのかもしれませんね」

ミサト「といっても早く殲滅する手段を講じないと、ダメね」

リツコ「ミサト。弐号機の配備、決まったわよ」

数日後

シンジ「あれだよ、アスカ」

アスカ「ふーん。気持ち悪い使徒ね。攻撃もしてこないなんて」

レイ「でも、依然として進行中だから」

ラミエル「……」グリグリ

アスカ「長距離からの狙撃でいいじゃない」

シンジ「A.T.フィールドが強すぎて既存の兵器じゃ突破は難しいって言ってたよ」

アスカ「手詰まりってわけ?」

レイ「正面からでは的になるだけ」

シンジ「でも、なんか最近愛着が出てきたから、無理に倒すことはないかなって」

アスカ「アンタ、バカ!?」

ラミエル「……」グリグリ

レイ「そろそろ、今日の作業は終わるわ」

ラミエル「……」ファ~♪

アスカ「アレが終了の合図なのね」

数日後

マヤ「太平洋沖で使徒が出現した模様です!!国連海軍からの応援要請も入っています!!」

ゲンドウ「痺れを切らせたか」

冬月「だろうな」

ゲンドウ「となれば、第5使徒と交戦する使徒が現れるな」

冬月「恐ろしいことだな」

ミサト「国連海軍の要請を受けるわ。弐号機と初号機を向かわせて」

日向「しかし、本部の真上にも使徒がいますけど」

ミサト「あの子は何もしてこないわ。零号機だけを待機させておいて」

青葉「了解」

アスカ『やっと、アスカ様の出番ってわけね?!』

ミサト「ええ。私も同行するわ。がんばってね、二人とも」

シンジ『はい』

アスカ『私一人で大丈夫だけどね』

数日後

トウジ「おはようさん」

シンジ「おはよう」

ケンスケ「あの、使徒。いつまでああしてるんだ?」

シンジ「ああ……。ちょっと、分からない」

ラミエル「……」グリグリ

トウジ「まぁ、なんや。別に悪い感じはせえへんしな」

ケンスケ「うん。今までの使徒は歩いたり斬ったりして街に被害があったけど、あの使徒は浮いてるし振動もないほど優しく掘ってるからなぁ」

シンジ「優しい使徒なのかもしれないね」

アスカ「3バカはホント、能天気よね」

トウジ「なんやとぉ?!」

アスカ「いつ暴れ出すか分からないのに、どうしてそんなことがいえるわけ?」

トウジ「なら、さっさと倒さんかい!!」

アスカ「できたらやってるわよ!!」

ラミエル「……」グリグリ

ネルフ本部

マヤ「パターン青!!使徒です!!」

ミサト「使徒ならずっといるじゃない」

マヤ「違います!!新たな使徒です!!」

ミサト「え!?モニターに出して!!」

イスラフェル『……』ズンズン

ゲンドウ「第5使徒との接触を許すな」

冬月「被害は計り知れないものになるからな」

ミサト「はい!すぐにパイロットを招集。後、出撃させて」

日向「了解」

ミサト「さーて、どんな攻撃をしてくるか……」

マヤ「ちなみに真上にいる子は何も変化ありません」

ラミエル『……』グリグリ

ミサト「無関心なのかそれとも他の使徒が近づいていることに気がついてないのか……」

初号機『アスカ、あの子に使徒を近づけるなって』

弐号機『聞いたわよ。ったく、なんで使徒を守らなくちゃいけないわけ?』

零号機『最終防衛ラインは私が務めます』

ミサト『油断だけはしないでね』

イスラフェル「……」ズンズン

初号機『来たよ、アスカ』

弐号機『シンジはそこで見てなさい!!』ダダダッ

ミサト『アスカ!!』

弐号機『うぉぉぉりゃぁぁ!!!!』ズバッ

マヤ『使徒、切断!!』

イスラフェル甲・乙「「……」」

ミサト『分裂した!?』

弐号機『嘘でしょ!?』

初号機『アスカの援護に向かいます!!』

ラミエル「……」グリグリ

イスラフェル甲「……」ガキィィン

弐号機『きゃぁあぁ!!』

イスラフェル乙「……」ガキィィン

初号機『うわぁぁぁ!!!』

マヤ『初号機、弐号機、共に活動停止!!』

ミサト『あちゃ……』

リツコ『無様ね』

零号機『私が迎え撃ちます』

ミサト『ダメよ!!N2爆雷を使用して足止めをするわ!!』

ラミエル「……」ピクッ

マヤ『ま、待ってください!!あの子から高エネルギー反応!!』

ミサト『接近する使徒に気がついた!?』

冬月『勝ったな』

ゲンドウ『ああ……』

ラミエル「……」ピカッ!!

マヤ「衝撃波、来ます!!」

日向「―――モニター、回復。映像、来ます」

ミサト「……!」

リツコ「これは……」

ラミエル『……』グリグリ

マヤ「使徒はあの子だけです。他に反応、ありません」

青葉「別カメラから捉えた映像を見る限り、あの子の荷電粒子砲によって蒸発したものと思われます」

ミサト「使徒2体を一撃で……?」

リツコ「とんでもないエネルギーね」

マヤ「私たち、いつかあの子を倒さないといけないんですか……?」

ミサト「……」

日向「射程距離に熱量、防御力。どれをとっても手ごわい子ですね」

ミサト「それでもあの子を倒す方法を考えないとね。今はどうすることもできないけど」

ラミエル『……』ラ~♪

マヤ「あ、7時だ」

翌日

シンジ「この使徒に助けられちゃったね」

アスカ「ちっ……一生の不覚よ、こんなの。それにこいつは助けたんじゃなくて、邪魔だったから攻撃しただけでしょ?!」バンパン!!

ラミエル「……」グリグリ

レイ「叩くのはいけないわ」

アスカ「どうせ、なにもしてこないじゃない」バンバン!!!

ラミエル「……」グリグリ

シンジ「アスカ、言わないだけで痛がってるかもしれないだろ」

アスカ「はいはい。おやさしいことでー」

シンジ「ごめん。昨日は助かったよ、ありがとう」

ラミエル「……」グリグリ

レイ「ありがとう」

アスカ「……あ、ありがと」

ラミエル「……」グリグリ

シンジ「じゃあ、学校に行こうか。遅刻しちゃうし」

学校 教室

レイ「……」

シンジ「綾波、何見てるの?」

レイ「使徒を見てたわ」

シンジ「もう日常の風景になっちゃったね」

アスカ「はん、早く消えてくれないかしら。目障りよ」

ケンスケ「そうも行かないよ。あれは昨日の一件で英雄視されているぐらいだ」

アスカ「英雄?」

ケンスケ「まだネットの一部でって感じだけど」

アスカ「使徒を英雄するなんて世も末ね」

シンジ「でも、結果だけみたら街を守ったのはあの使徒だからね」

レイ「そうね」

ケンスケ「第3新東京市の守護神になってくれたら面白いのになぁ」

アスカ「アンタ、ばかぁ?!使徒に守られることを良しとするんておかしいわよ!!」

シンジ「……」

数日後

ミサト「日向君、火山での報告書なんだけど」

日向「ああ、既に出来上がってますよ」

ミサト「うーん……。使徒の赤ちゃん、手に入れてみたかったわね……」

日向「倒せただけでも良かったと思いますよ?」

ミサト「まぁ、そうなんだけど」

マヤ「あの子が起床しました」

ラミエル『……』ア~♪

ミサト「さーてと、仕事、始めますかー」

リツコ「司令、あの子が空けた穴の修復はどうされますか?」

ゲンドウ「修復されたことに対して、あの子がどう思うかが問題だ」

冬月「そうだな。ただあの子の場合は気づかずに掘り続けそうでもある」

ゲンドウ「荷電粒子砲で破壊するなら、既に実行し、攻め込んでいるはず……」

リツコ「試しに修復してみますか?」

冬月「怒らない程度にしてみるか」

翌日

ラミエル『……』ファ~♪

マヤ「……使徒、活動再開」

ミサト「シンジくん、アスカ。準備はいい?」

シンジ『はい。大丈夫です』

ミサト「作戦概要は分かっているわね?」

アスカ『あいつが修復されたことに対してヒスを起こしたら総攻撃をかける』

ミサト「無駄な抵抗になるかもしれないけど、現状ではこれしか方法がないの。ごめんなさい」

アスカ『大丈夫よ。私に任せなさい!!』

ミサト「よろしくね」

シンジ『アスカ……』

アスカ『気合いれなさいよ。シンジ。今までの使徒とは違うんだから』

シンジ『う、うん……』

ラミエル「……」グリッ

マヤ「使徒、特殊装甲板に接触!!接触ポイントは完全修復されています!!」

ゲンドウ「……」ドキドキ

冬月「どうなる……」

ミサト「お願い……なんとも思わないで……!!」

リツコ「怒るかしら?」

マヤ「簡単に言えば自分の努力の成果が無くなっているわけですからね……」

日向「緊張するな」

青葉「ああ……」

ラミエル『……』ススッ

マヤ「使徒、僅かに移動」

ラミエル『……』グリッ

マヤ「使徒、再度装甲板に接触!!」

ミサト「なに?どうしたの?」

ラミエル『……』ススッ

マヤ「また、僅かに移動しました」

リツコ「まさか、空けた穴を探している……?これは危険ね」

ミサト「やっぱり、怒る……?」

シンジ『ミサトさん』

ミサト「まだよ。まだ、大丈夫」

アスカ『ちっ……。指に力が入っちゃうじゃない……。怒るなら怒りなさいよ……!!』

ラミエル『……』グリッ

マヤ「使徒、装甲に接触!」

ラミエル『……』

日向「使徒、動作停止!!眠っているわけではないようです!!』

ミサト「……っ」

ラミエル『……』

冬月「どう思う、碇?」

ゲンドウ「嵐の前の静けさだ」

ラミエル『……』コォォォ

マヤ「使徒に高エネルギー反応!!!」

ミサト「やっぱ、怒ったかー」

初号機『アスカ!!!』

弐号機『分かってるちゅぅぅのぉぉ!!!』

ラミエル「……」ピカッ!!!

初号機『アスカ、伏せて!!!』バッ

弐号機『ちょっと!!』

ドォォォン!!

ラミエル「……」

初号機『山が吹き飛んだ……』

弐号機『何よ、私たちを狙ったわけじゃないわけ?』

ラミエル「……」グリグリ

初号機『え……?』

マヤ『使徒、装甲板に穴を開け始めました……』

弐号機『なに……?どういうことよ?』

ミサト『もしかして一発抜いたから落ち着いたとか?』

リツコ『つまり荷電粒子砲を放つことでストレスを発散させたのね。長い単純作業を最初から始めるために』

ミサト「……はぁ……助かった……」

マヤ「使徒に変化はありません。黙々と掘っています」

ラミエル『……』グリグリ

リツコ「修復はしないほうがいいですね」

ゲンドウ「そうだな。もしあれが市街地に向けられたら終わりだ」

冬月「やはりダメか……」

ミサト「あの子を殲滅させるための策を練り直します」

ゲンドウ「ああ。早急に頼む」

マヤ「この反応は……!」

ミサト「どうしたの?」

マヤ「こちらに高速接近してくるアノンウンを確認!!パターン青!!使徒です!!」

ミサト「ええい。こんなときに!!」

日向「映像、出ます」

マトリエル『……』カサカサカサカサ

ミサト「シンジくん!!アスカ!!戦闘準備!!使徒よ!!」

数日後

ラミエル「……」グリグリ

トウジ「せんせー、こいつって何か食うんか?」

シンジ「さあ。使徒が何かを食べるって聞いたことないけど」

ケンスケ「鉄でも食べてるのかなぁ?」

アスカ「……」ペシペシ

ラミエル「……」グリグリ

トウジ「くすぐったら、なんか反応ありそうやな」

レイ「やめたほうがいいわ」

シンジ「うん。いい子だけど、使徒だからね」

トウジ「そうか。残念やの」

ラミエル「……」ピタッ

アスカ「え?」

シンジ「使徒の動きが止まった……?」

ミサト『―――シンジくん!!使徒が確認されたわ!!すぐに本部へ!!』

本部

マヤ「衛星軌道上から自らの身体とA.T.フィールドを質量爆弾として落下してきています」

日向「最終目標は本部でしょうね。少しずつ修正を重ねて落下ポイントをズラしていますから」

ミサト「てことは、最後は使徒本体が降って来るわけ、か」

リツコ「お手上げかしら?」

ミサト「そうでもないわ。受け止めればいいだけでしょ」

リツコ「受け止める?使徒を?ありえないわ」

ミサト「エヴァ3機の合同オペレーションなら可能よ」

リツコ「無謀ね」

ミサト「無茶って言って」

リツコ「ミサト!」

ミサト「時間がないの。あの子のように穏やかじゃなさそうだしね」

リツコ「……」

ミサト「すぐにブリーフィングを始めましょう。パイロット3名を格納庫に呼んで」

日向「分かりました」

ミサト『使徒の落下ポイントはまだはっきりとは分かっていないわ。逐一位置情報を送るから注意してね』

初号機『はい』

弐号機『私だけで余裕よ』

零号機『……』

ミサト『―――作戦開始!!』

初号機『……!』ダダダダッ

弐号機『位置は?!』

ミサト『南西へポイントがズレたわ!!』

弐号機『バカシンジ!!』

初号機『分かってるよ!!』

零号機『待って、碇くん』

初号機『え?』

零号機『その先に踏み込めば、あの子が攻撃してくるわ』

初号機『そうか……』

ラミエル「……」

初号機『ミサトさん!!これ以上は動けません!!迂回します!!』

ミサト『それだと落下地点に誰も間に合わない!!シンジくん、突っ込みなさい!!』

初号機『そんな!?』

マヤ『理屈の上ではあの子が荷電粒子砲を発射するまでにはタイムラグがあります。その隙に有効射程範囲から抜ければ問題ありません』

初号機『でも!!』

リツコ『避けられる可能性は限りなくゼロね』

初号機『どうしたら……』

弐号機『迷ってる暇なんてないでしょうがぁ!!!突っ込みなさいよ!!どうせ間に合わなかったら死ぬのよ?!』

初号機『……』

零号機『お邪魔しますって言えば許してくれるかもしれないわ』

初号機『綾波……。うん、そうだね』

ラミエル「……」

初号機『お邪魔します!!!碇シンジです!!!』ダダダッ

ラミエル「……」コォォォ

マヤ『あの子に高エネルギー反応!!!やっぱり許してくれません!!!』

初号機『うわぁぁぁぁ!!!!』ダダダッ

ミサト『シンジくん!!』

ラミエル「……」ピカッ!!!

初号機『うわ―――』

弐号機『シンジ!!!』

零号機『碇くん!』

ドォォン!!!

マヤ『初号機!!大破!!!』

ミサト『あちゃぁ……』

青葉『パイロットは無事です!!』

弐号機『こらぁ!!何してくれてるのよ!!!』

ラミエル「……」スーッ

マヤ『移動を開始!!予測到達地点は……使徒、落下ポイント!!』

リツコ『まさか!』

ミサト『代わりに受け止めるの?!』

ラミエル「……」

マヤ『あの子はA.T.フィールドを展開しています。やはり……』

ミサト『アスカ!!レイ!!作戦通り、落下ポイントに向かいなさい!!』

弐号機『でも、あの子の的になるだけじゃない!!』

ミサト『いいから』

零号機『了解しました』

弐号機『了解!』

ラミエル「……」

サハクィエル「……」ゴゴゴゴ

ラミエル「……!」ガキィィン!!!!

マヤ『あの子が使徒を受け止めました!!!』

ミサト『弐号機、零号機はあの子の援護!!!』

弐号機『大丈夫なんでしょうね!?』

ミサト『あれだけの質量を受け止めながら、荷電粒子砲は撃てないわ!……たぶん』

零号機『零号機、あの子の援護に入ります』ダダダッ

サハクィエル「……」ググググッ

ラミエル「……」キャー!!!

零号機『A.T.フィールドを引き裂くわ。貴方はコアを』

弐号機『わかってるっちゅぅぅの!!』

零号機『くっ……!!』ガキィィン

弐号機『おんどりゃぁぁぁ!!!!』グサッ!!!

サハクィエル「……!!」

弐号機『もういっちょ!!!』ドガァ!!!

サハクィエル「……」キャー!!!

ドォォォン!!!!

マヤ『使徒、消滅!!』

ミサト『弐号機、零号機!!すぐにその場から離れて!!』

零号機『……』ダダダッ

弐号機『え?どうし―――』

ラミエル「……」ピカッ!!

本部

ミサト「被害状況は?」

マヤ「各機体の破損率ですが、零号機25%、初号機75%、弐号機91%です」

リツコ「次の使徒がすぐに現れたら零号機しか出撃できないわね」

ミサト「ちょっち、厳しいわね。あの子は?」

マヤ「いつも通り、ドリルで穴を開け始めました」

ミサト「そっか」

リツコ「ミサト?使徒は味方じゃないわよ?」

ミサト「わかってるわよ」

日向「少しよろしいですか?」

ミサト「どうしたのー?」

日向「システムに異常が見つかりまして」

リツコ「MAGIかしら?」

日向「いえ、そこまでは。ただ……司令は使徒の可能性もあると」

ミサト「内部に侵入されていたら、洒落にならないわよ」

数日後

マヤ「パターン青!!使徒です!!」

ミサト「ハッカーの次は何かしらね?」

日向「モニター、出ます」

ラミエル『……』グリグリ

レリエル『……』フワフワ

リツコ「被害状況は?」

マヤ「全く確認できません。ただ浮いているだけです」

ミサト「友達かしら?」

リツコ「まさか放置するの?」

ミサト「30分おきに使徒の様子を報告して。エヴァ3機はいつでも出撃できる状態にしておいて」

日向「分かりました」

リツコ「ミサト。手遅れになってからでは遅いのよ?」

ミサト「あの子の友達なら私たちをすぐに攻撃はしてこないわよ」

リツコ「使徒に友達なんているのかしら……」

ラミエル「……」グリグリ

レリエル「……」フワフワ

初号機『大丈夫かな……』

零号機『動きはないわね』

弐号機『ちょっとミサト!なんで私が後方支援なのよ?!』

ミサト『弐号機はまだ完全に修繕できてないからよ』

弐号機『くっ……』

ラミエル「……」

レリエル「……」ゴゴゴゴッ

マヤ『異常発生!!使徒の直下に影が広がっていきます!!』

ミサト『なにが起こってるの?!』

初号機『ミサトさん!!あの子が飲み込まれてます!!!』

ミサト『なんですって?!』

ラミエル「……」キャー

レリエル「……」ゴゴゴッ

初号機『ミサトさん!!ミサトさん!!!助けてよ!!あの子を助けてよ!!!』

ミサト『……っ』

ラミエル「……」キャー

零号機『私が行きます』

初号機『綾波!?』

零号機『私が死んでも代わりはいるもの』

ミサト『動いちゃだめ!!』

零号機『……!?』

初号機『ミサトさん!!あの子を見捨てるんですか?!』

リツコ『影のほうが本体ね』

弐号機『なら、地面を撃てば!!』ドドドッ

レリエル「……」ゴゴゴッ

初号機『アスカ!!下がって!!』

弐号機『なによこいつ!!!』

ミサト『撤退よ!!みんな退きなさい!!』

初号機『撤退なんて……』

ラミエル「……」コォォォ

マヤ『あの子に高エネルギー反応!!』

ミサト『よし、いったれぇ!!』

ラミエル「……」ピカッ!!!

レリエル「……」ゴゴゴッ

マヤ『ダメです!!エネルギー消失しました!!』

リツコ『ダメか……』

弐号機『ミサト!!なんとかならないの!!こんなので倒しても後味悪いじゃない!!』

零号機『私が行きます。行かせてください』

ミサト『……だめよ。撤退して』

初号機『ミサトさん!!!』

ミサト『撤退しなさい!!』

初号機『……できるわけないよ!!!』ダダダッ

ミサト『シンジくん!!』

シンジ「……ここは?」

シンジ「そっか……使徒に飲み込まれて……」

シンジ「……あの子は?」

シンジ「おーい!!近くにいるの?!」

<ラ~

シンジ「居るんだね?!」

シンジ「よかった……」

シンジ「……ごめん、君を助けられなかった」

シンジ「ううん。僕と君は敵だから、きっと助ける義理なんてどこにもないんだ」

シンジ「ここから出たら、また君とは戦うことになる」

シンジ「それでも……僕は……君を助けたいって……思った……」

<ラ~

シンジ「……」

<ファ~

シンジ「ごめん……何を言いたいのかわからないよ……」

シンジ「―――ごほ!?……もう時間もない……僕は死ぬんだ……」

シンジ「寒い……寒いよ……」

<ファ~

シンジ「もう……僕は……ごめん……」

<ラ~

シンジ「君……だけでも……」

『シンジ……』

シンジ「え……母さん……?」

『見てみなさい』

シンジ「え……?」

ラミエル「……」ピカッ!!!

シンジ「……」

ラミエル「……」ファ~

『あの子はずっと頑張っていたわ。別にシンジの言葉に反応していたわけじゃないの。ただ出ようとしていただけね』

シンジ「そう……そうなんだ……。僕の勘違い……うん……わかってたよ……だって……あの子とは敵同士なんだ……分かり合えるわけないってことは知ってたよ……知ってたよ!!!!」

マヤ『異常なエネルギー反応を確認!!』

ミサト『なんですって?!』

レリエル「……」ピキッ

弐号機『使徒に亀裂が……』

零号機『碇……くん……?』

初号機「オォォォォォォォォォ!!!!!!!!」ベキバキベリ!!!

リツコ『あれは……』

ミサト『あれがエヴァ本来の姿……』

弐号機『私はあんなものに……乗っているの……?』

ラミエル「……」キャー

弐号機『あ、あの子も出てきたわね』

零号機『よかった』

初号機『くそ!!!!使徒なんて使徒なんて!!!!』

ミサト『すぐに初号機を回収!!急いで!!』

ラミエル「……」グリグリ

数日後 ネルフ本部

マヤ「緊急入電!!実験施設で大規模な爆発が発生!!現地のネルフスタッフの状況は確認中です!!」

冬月「何が起こった」

ゲンドウ「使徒だ」

冬月「まさか……」

マヤ「パターン青!!使徒です!!!」

参号機『……』

日向「使徒って……エヴァじゃないか……」

青葉「こんなことって……」

ゲンドウ「初号機パイロットは?」

マヤ「初号機パイロットはあの子に裏切られたショックから引き篭もっています」

冬月「弐号機を出すか?」

ゲンドウ「いや、弐号機では倒せん」

冬月「碇、どうする気だ?」

ゲンドウ「参号機は放置。このまま第三新東京市まで足を運んでもらう」

数日後 葛城宅

ミサト「シンジくん、本気なの?」

シンジ「はい。もうエヴァに乗れません」

アスカ「……」

ミサト「どうして?」

シンジ「父さんはトウジを……殺そうとした……。それにエヴァに乗ってても楽しいことなんてないですし……」

ミサト「あの子のこと?それは仕方ないわ。あの子は使徒。人類の敵だから」

シンジ「わかってますよ」

ミサト「なら!」

シンジ「すいません」

ミサト「シンジくん!!!」

アスカ「ほっときなさいよ。やる気のないやつはいらないでしょ?」

ミサト「……」

アスカ「さーてと、シンジの部屋もーらい!」

ミサト「シンジくん……」

ネルフ本部

ラミエル『……』グリグリ

マヤ「今日も同じだけ働きました……っと」

日向「あの子の報告書か?」

マヤ「なんかもう書くことないんで、絵日記にしてます」

日向「よく描けてるな」

マヤ「司令にもカワイイから続けろって言われました」

日向「これなら納得だ」

マヤ「ふふ……。なんだか、あの子、可愛く見えてきちゃって」

日向「もう長いもんな」

ラミエル『……』グリグリ

ラミエル『……』ファ~

マヤ「え!?まだ7時じゃないのに?!」

日向「上空から何かくるぞ!!」

マヤ「パターン青!!使徒です!!」

ゼルエル『……』ゴゴゴゴッ

冬月「最強の拒絶タイプか」

ゲンドウ「弐号機を出せ。零号機は待機だ」

マヤ「はい」

ミサト「遅くなりました。状況は?!」

マヤ「使徒が東京上空に現れて―――」

ラミエル『……』キャー

ゼルエル『……』ピカッ!!!!

ドォォォン!!!!

ミサト「くっ……!?」

青葉「特殊装甲、全て融解!!!」

ミサト「なんですって?!」

冬月「一撃でか……!!」

ゲンドウ「まずい!!」

ラミエル『……』キャー?

マヤ「あの子が穴をあけていたところが無くなりました!!!」

ラミエル『……』

日向「あの子に動きなし!!呆然としている模様!!!」

冬月「三ヶ月以上費やしてた作業が1秒で無に帰せば、誰でも呆ける」

ゲンドウ「ああ……」

ラミエル『……』ススッ

マヤ「あの子は装甲があったところをウロウロしています」

ミサト「現実を受け入れられないのね……可哀相……」

ゼルエル『……』ピカッ!!!!

アスカ『ミサト!!』

ミサト「アスカ!!お願い!!目標は―――」

アスカ『肉眼で確認したわよ!!』

ゼルエル『……』

アスカ『シンジの分までやってやるわよ!!』

ゼルエル『……』ピカッ!!!

弐号機『きゃぁぁ!!!!』

ゼルエル「……」シャキン

ミサト『アスカ!!』

マヤ『弐号機!!活動限界です!!』

ゼルエル「……」ゴゴゴッ

ミサト『こっちに来る!!総員、退避!!!』

ゼルエル「……」ドゴォォン

ミサト「くっ……!!」

ゼルエル「……」キョロキョロ

マヤ「あ……あぁ……」

ゼルエル「……」ピカッ!!!

ミサト「うっ―――」

ラミエル「……」キャァァ!!!!!

ゼルエル「?!」

ラミエル「ファァァァァ!!!!!!」ピカッ!!!!

ドォォォン!!!!

ミサト「なに?!どうしたの?!」

マヤ「あの子が今までにない強力な荷電粒子砲を発射しました!!!」

リツコ「ありえない数値……。あの子の力は一体……」

ゼルエル「……」ピカッ!!

ラミエル「……」ギィィィン!!!

ゼルエル「……」シュルルル

ラミエル「……」ギィィン!!!

ミサト「押されてるわね……」

リツコ「あの子じゃ敵わない、か……」

ゲンドウ「冬月、後を頼む」

冬月「……」

ゲンドウ「あの子には初号機の力が必要だ」

冬月「ああ、そうだな」

ミサト「零号機!!援護してあげて!!」

ラミエル「ファァァァ!!!!」ピカッ

ゼルエル「……」ペシンッ

ラミエル「……」キャー

零号機『大丈夫?』ガシッ

ラミエル「……」ラ~

零号機『ありがとう。あとは任せて』

リツコ「レイ!!」

ミサト「自爆する気!?」

零号機『碇くんもこの子も戦わなくていいようにする……!!』カチッ

ゼルエル「……」

ドォォォン!!!!

ラミエル「……」ファ~

ゼルエル「……」ピカッ!!!

ミサト「そんな……効いてない……」

リツコ「……」

ゼルエル「……」ガブッ

マヤ「零号機が捕食されました!!」

リツコ「そんな?!」

ミサト「レイ!!」

ゼルエル「……」ゴクリッ

ラミエル「……」

ゼルエル「……」ゲプッ

ラミエル「ファァァァァ!!!!!」ガキィィン!!!!

ゼルエル「?!」

ラミエル「ラァァァァ!!!!」ガッキン!!!ガッキン!!!!!

マヤ「あの子が執拗に体当たりを……」

ミサト「まさか……レイを助けようと……?」

リツコ「ありえないわ」

ラミエル「キャァァァァ!!!!!」ガッキン!!!ガッキン!!!!

ミサト「……行きなさい!!!貴方の思うままに!!」

初号機「オォォォォォ!!!!」

ゼルエル「?!」

初号機『綾波を返せぇぇぇぇ!!!!』ドゴォ!!!!

ゼルエル「……?!」

ラミエル「キャー!!キャー!!!」ガッキン!!!!

ゼルエル「……」オロオロ

初号機『うわぁぁぁぁ!!!!!』ザンッ!!!

ラミエル「キャァァァ!!!!」ピカッ!!!

ゼルエル「?!」

初号機『うわ!?』

ドォォォン!!!!

マヤ「初号機!!大破!!!使徒は健在!!」

ミサト「シンジくん?!」

ゼルエル「……」

ラミエル「……」

リツコ「このままじゃ……」

カヲル「待つんだ。ラミエル、ゼルエル」

ゼルエル「……!?」ビクッ

ラミエル「……」キャー♪

カヲル「みんなどうしてラミエルが使命を全うするのを辛抱強く待てないんだい?」

カヲル「アラエルとアルミサエルはちゃんと待っているのに」

ゼルエル「……」オロオロ

カヲル「順番は守るためにある。君たちの数字は伊達ではないんだ」

ゼルエル「……」

カヲル「わかったら、君が壊した天井を直すんだ。いいね?」

ゼルエル「……」コクッ

ラミエル「……」キャー♪

カヲル「ラミエル。君もいつまで穴堀をしているつもりなんだい?流石の僕も怒るよ」

ラミエル「……」シュン

カヲル「できるだけ迅速ね」

ゼルエル「……」カーンカーン

カヲル「申し訳ありませんでした」

ミサト「あ、ううん……」

カヲル「それでは。次に会うときは貴方達がラミエルとゼルエルから生き残れたときでしょう」

ミサト「待って、あなたは……誰なの?」

カヲル「カヲル。渚カヲル。みんなの世話係です」

リツコ「使徒の?大変じゃない?」

カヲル「みんな慣れればカワイイですよ」

マヤ「それ、わかります!!あの子、可愛いですもんね!!」

カヲル「ラミエルのことですか?ええ。僕たちの中では最も愛嬌がある子ですね」

マヤ「ラミエルっていうんですか?!」

カヲル「これからもよくしてあげてください。それでは」

マヤ「はい!!そっか、ラミエルちゃんっていうんだ……。日記のタイトルも変えないと」

日向「使徒による修復作業、始まっていますが、どうします?」

ミサト「手伝ってあげて。あと初号機と弐号機、零号機の回収、よろしく」

数日後

ラミエル「……」グリグリ

シンジ「おはよう」

レイ「碇くん……」

シンジ「この子のことはよくわかったよ。分かり合えないけど、ただ純粋なだけなんだって」

レイ「そうね」

シンジ「それにいつか戦うんだ。分かり合っても……」

レイ「……」

アスカ「シンジー。遅れるわよ」

シンジ「うん。今、行くよ」

アスカ「……」

ラミエル「……」グリグリ

アスカ「ふんっ」ペシッ!!!

ラミエル「……」グリグリ

数週間後

ミサト『シンジくん、日本中の電力、あなたに託すわ』

初号機『はい』

ミサト『アスカ、シンジくんをしっかり守ってあげてね』

弐号機『この盾、大丈夫なんでしょうね?』

ミサト『ラミエルちゃんの攻撃に10分は耐えられる。心配しないで』

ラミエル「……」グリグリ

弐号機『シンジ、倒すわよ』

初号機『うん。分かってるよ』

弐号機『これで、巨大オブジェも見納めと思うと寂しいわね』

初号機『そうだね……』

ラミエル「……」グリグリ

初号機『ラミエル……今までありがとう……。僕は……いや、僕たちは君を忘れない』

初号機『目標をセンターに入れて……スイッチ』カチッ

ラミエル「……」ファ~

翌日

トウジ「なんかこの辺スッキリしたなぁ」

ケンスケ「ここってこんなに見通しがよかったんだ。忘れてたよ」

トウジ「なんやろな。あいつに一発、おっきなんもらったのに全然むかつかんわ」

シンジ「不思議な使徒だったね」

アスカ「使徒は使徒でしょ。倒すべき敵じゃないの」

シンジ「アスカ……」

アスカ「でも、まぁ……ちょっとだけ……物足りない気もしなくはないわね」

レイ「いつの間にか、みんなラミエルのことが好きになっていたのね」

シンジ「え?」

レイ「なに?」

シンジ「ううん。綾波がそういうこというの、珍しいなって思って……ごめん……」

レイ「碇くんは違うの?」

シンジ「どうだろう……。でも、嫌いじゃなかったと思うよ……あの子のことは……」

―――さよなら、ラミエル。
                   END

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom