ハンネス「クソオオオオ！　やっとカルラの仇の巨人に出会えて過去を取り戻せると思ったのにあんまりだああああああ！！」

ミカサ「説明口調だ……！」

エレン「意外と余裕あるぞ！」

ハンネス「ここまでか……」

？？？【力が欲しいか？】

ハンネス「誰だ！？　ハッ……ここは一体……？」

？？？【ここはおまえの精神世界だよハンネス。俺が誰かだって？　おまえ本当にわからないのか？」

ハンネス「わけのわからねぇこと言いやがって……俺はお前みたいな奴知らねぇよ！」

？？？【つれないこと言うなよ、ずっと一緒に居たってのによ。つっても仕方ねえか、お前は目を背けてたんだもんな。仕方ないから教えてやるよ】



ハンネス【俺はお前だよ、ハンネス】

ハンネス「なん……だと……？」

ハンネス【強大すぎる力はお前には重すぎたんだ。お前は力を押さえ込む為に知らず俺を心の奥深くに封印したのさ。半身である俺をな】

ハンネス「そんな……！　そんなことが」

ハンネス【今は疑ってる時じゃないだろ。力が欲しいんじゃねぇのか？】

ハンネス「そうだ！　俺は早く戻ってあの野郎をぶっ殺さなきゃいけねえんだ！」

ハンネス【一応聞いとくがいいのか？　お前自身がこの力に耐えきれる保証はない。最悪飲み込まれてしまうかもしれん】

ハンネス「……野暮なこと聞くなよ。俺はあいつらを守らなきゃいけねぇ。あいつらが笑って暮らせる世界を作らなきゃいけねえんだよ。それが大人の責任ってやつだ。違うか？」

ハンネス【……そうこなくっちゃな。さすが俺だぜ。さあ、さっさと言ってこい！】

ハンネス「ああ！　待ってろよエレン！　ミカサ！」

ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン！！！

エレン「！？」

ミカサ「なに……！？」

ハンネス「待たせたな、お前ら」

エレン「ハンネスさん！？」

ミカサ「これは一体……なにか雰囲気が変わった……？」

ハンネス「俺は今まで実力の半分程度しか出せてなかったんだ。だが今なら全ての力を引き出すことができる。そうだな、今の俺は……」

全ネス「全ネスってところか」

エレン「全ネスさん！？」

全ネス「すまねぇな……俺があの時勇気を出していればカルラだって助けられたかもしれねぇ」

エレン「全ネスさん……もういいんだ、それより今はあいつをなんとかしないと」

全ネス「そうだな。じゃあちょっと待っててくれ。サクッと片付けてくるからよ」

全ネス「行くぜ！　うおおおおおおおおおおおお！！」

全ネス「ぐああああああ！！ やられたああああ！！」ﾒｷﾒｷﾒｷﾒｷ

エレン「またもや！」

全ネス「グウウウウウウウウウ！！　巨人強えええええええええええ！！」

ミカサ「ハンネスさん程度の実力が万全になったところでたかが知れてると思った……！」

エレン「さっきの啖呵はなんだったんだ……！」


？？？【力が欲しいか？】

ハンネス「ハッ！？ またここか」

ハンネス【ようハンネス】

ハンネス「よう、じゃねえよ俺！　全然話にならねぇじゃねえか！　散々格好つけといて赤っ恥かいたわ……」

ハンネス【済まん、俺の計算違いだった。まさかあれほどとは】

ハンネス「どうすんだよ。これじゃあいつを倒すことなんて……」

ハンネス【……方法ならある】

ハンネス「本当か！？」

ハンネス【ああ、だがコイツは本当に危険だ。下手すると守りたいものすら傷つけてしまうかもしれん】

ハンネス「そんなもん俺が全部どうにかしてやる！　いいからやってくれ！」

ハンネス【よく言った……いくぞ！】

ハンネス「ウッ！？　ガアアアアアアアアアアアアア！！」

ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン！！！

エレン「！？」

ミカサ「また……！？」

ハンネス「待たせたな、お前ら」

エレン「ハンネスさん！？」

ミカサ「これは一体……また雰囲気が変わった……？」

ハンネス「おっと、あまり近寄るなよ。力うまく制御できる自信がないんだ。さっきとは比べ物にならねぇ……言うなら今の俺は」

倍ネス「倍ネスってところか」

エレン「倍ネスさん！？」

倍ネス「すまねぇな……不甲斐ないとこ見せちまって」

エレン「倍ネスさん……もういいんだ、信じてるぜ」

倍ネス「ありがとう。じゃあ今度こそやってくるからよ」

倍ネス「行くぜ！　うおおおおおおおおおおおお！！」

倍ネス「ぐああああああ！！ やられたああああ！！」ﾒｷﾒｷﾒｷﾒｷ

エレン「やっぱりな！」

全ネス「クッソオオオオオ！！　聞いてたのと違ううううううううう！！」

ミカサ「こうなる気がしてた……！」

エレン「正直あんまり信じてなかった……！」


？？？【力が欲しいか？】

ハンネス【おかえり】

ハンネス「おかえりじゃねえよ。どうすんだよこれ」

ハンネス【とりあえずもう１回いっとくか？】

ハンネス「はぁ、気まずいなぁ……」

ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン！！！

エレン「！？」

ミカサ「いちいちうるさい……！」

ハンネス「待たせたな、お前ら」

エレン「別に待ってねえよ」

ミカサ「今度はなに？」

ハンネス「酷いなお前ら……今の俺は」

4倍ネス「4倍ネスだ！」

エレン「語呂が悪くなってきたな」

4倍ネス「すまねぇな……」

エレン「もういいよそういうの、さっさとやられてきてくれよ」

4倍ネス「やられる前提で話すんじゃねえよ！　見てろよ畜生！」

4倍ネス「行くぜ！　うおおおおおおおおおおおお！！」

4倍ネス「ぐああああああ！！ やられたああああ！！」ﾒｷﾒｷﾒｷﾒｷ

エレン「しつこいな」