妹「うぅ、今日も下痢です……」兄「ほう?」(489)

ほう?

飲便SSまだなん?

妹「苦しいのです……」

兄「ふむ」

妹「薬も効かないのです」

兄「あら」

妹「病院に行っても一向によくならず……」

兄「まぁ」

妹「私生活にも悪影響を……」

兄「そんな」

妹「肌もあれ始めて……」

兄「やー」

妹「……」

兄「……」

妹「……興味ないんですか?」

兄「興味ならない」

妹「妹の一大事ですよ?」

兄「……だって」

妹「だって?」

兄「去年からずっとじゃん。医者がどうにも出来てないのに一般人の俺が出来ることってある?」

妹「そんな言い方しなくてもいいじゃないですか!」

兄「これでも下痢を起こさないように出来る限りのことはしてるつもりだよ? 身体を冷やさないように飲み物は常温以上、乳製品は極力使わないようにしてるし。だからこうして後ろから抱いてるんじゃん」

妹「足りません」

兄「なんと」

妹「寒いです」

兄「俺は暑い」

妹「毛布を所望します」

兄「あ、じゃあ俺はどいていいん?」

妹「それはダメです。お兄さんの背中から羽織ってください」

兄「……理由は?」

妹「冷え症の私が毛布にくるまったところでたかが知れてます。それが間にお兄さんが挟まることで効果が高くなります」

兄「……そうか」

妹「そうです」

兄「……そうか?」

妹「そうです」

兄「……ちょっと待ってろ」

妹「なるべく早くお願いします。寒いです」

妹「……」

兄「……」

妹「暇です」

兄「……あぁ」

妹「楽しませてください」

兄「……ん」

妹「……」

兄「……」

妹「何を?」

兄「……たのしませるためくすぐってます」

妹「言いたいことが」

兄「……ん」

妹「……その前にトイレ行ってきます」

兄「……おー」

妹「ふぅ」

兄「……」

妹「前を開いてください」

兄「……」

妹「お兄さんっ!」

兄「おっ!?」

妹「寝るなら抱いてからにしてください」

兄「あぁすまん」

妹「もう……」

妹「……」

兄「……」

妹「先ほどのことですが」

兄「ん?」

妹「楽しませようとしてくすぐるというのはおかしいです。ありえないです。そしてやるならもっとしっかりやってください。脇をなでなでされても面白くないです」

兄「……すまん」

妹「寝ぼけていたというならまぁ、許します」

兄「……寝ぼけてました」

妹「はい」

妹「そろそろご飯の時間ですね」

兄「そうだなぁ」

妹「お父さんとお母さんは今日は帰ってこないそうです」

兄「あ、そうなん?」

妹「自治会の飲み会のようです」

兄「……またぁ?」

妹「週二回やってますから。それに一昨日町内のお祭りでしたからいつもより盛り上がっているかと」

兄「飲み過ぎなんだよ、あそこ」

妹「土地柄です。特産が日本酒とワインなのですからしょうがないです」

兄「……」

妹「そんなことよりご飯はなんですか?」

兄「うーん」

妹「お鍋がいいです」

兄「鍋か。うんわかった」

妹「早く作って戻ってきてくださいね」

兄「わかったよ」

妹「ごちそうさまでした」

兄「ごちそうさまでした」

妹「片づけますのでそこで待っててください」

兄「おう、悪いな」

妹「ご飯を作ってもらったお礼ですので気にしないでください」

兄「はいはい」

妹「洗い物終わりました」

兄「ありがとな」

妹「……なにをしているのですか?」

兄「何って寝転がってるだけだけど?」

妹「起きてください。私が座れません」

兄「向こうに座れよ」

妹「私の定位置はそこです」

兄「んじゃ俺が向こうに行く」

妹「訂正します。私の席はお兄さんの足の上です」

兄「……」

妹「はやく胡坐をかいてください」

兄「……はいはい」

妹「……」

兄「……」

妹「……」

兄「……なぁ」

妹「……なんですか」

兄「暑くない?」

妹「……少し」

兄「いや、汗かいてるじゃん。髪湿ってるし」

妹「お兄さんの息で湿っただけです」

兄「いや、それはそれで気持ち悪いな」

妹「……」

兄「ん? なにごそごそやってるんだ」

妹「……はぁ。少し暑いのでシャツを脱いだだけです」

兄「あっそ」

妹「……」

兄「なぁ」

妹「ふぅ……なんでしょうか」

兄「ブラの止め具が当たってる」

妹「だからなんですか?」

兄「……邪魔なんだけど」

妹「なら脱げというんですか?」

兄「いや着ろよ」

妹「暑いじゃないですか」

兄「じゃあ俺がどけばいいんだろ?」

妹「寒くなるじゃないですか」

兄「……」

妹「私がお腹を壊してもいいというんですか? すごく大変なんですよ?」

兄「……ごめん」

妹「……」

兄「……なにしてるの?」

妹「ブラを外しています」

兄「え? なんで?」

妹「お兄さんが言ったんじゃないですか、邪魔だって。だから外すんです」

兄「いや言ったけどさ……」

妹「それに谷間に汗が溜まったので拭くためでもあります」

兄「タオル持ってくるか?」

妹「さっき脱いだシャツで拭うので問題ないです」

兄「あっそ」

妹「……」

兄「……」

妹「……お兄さん」

兄「何?」

妹「お腹、痛いです」

兄「おい、大丈夫か?」

妹「お腹、さすってください」

兄「わかったけどさ」 サスサス

妹「……はふぅ」

兄「汗で身体が冷えたんじゃない? 上着きれば?」

妹「それはお兄さんが冷たいからです」

兄「ちょっと何言ってるかわからない」

妹「お兄さんも脱いでください」

兄「……理由は?」

妹「肌が触れ合ってないから寒いんです」

兄「……そうなん? 十分暑い気がするけど」

妹「後ろ掛布前私に挟まれて寒かったら異常です。私は前が空いてるので寒いのです」

兄「……」

妹「脱いでください」

兄「……はいよ」

妹「あ、出来ればもっとぎゅってしてください」

兄「はい」

妹「さするのはやめないで」

兄「わかったよ」 さすさす

妹「はうぅ……」

兄「……」

妹「ふぅ……」

兄「……」

妹「はぁ……」

兄「……」

兄(暑い)

妹「はぁ……はぁ……」

兄「……」

兄(まじ暑い)

妹「はっ……はっ……」

兄「……なぁ」

妹「な、なんですかぁ?」

兄「暑くない?」

妹「ちょうど、いいです」

兄「背中すっごい汗だけど」

妹「……」

兄「妹?」

妹「背中、ふいてください」

兄「あ、あぁ」 ふきふき

妹「はうぅ……」

兄(隙間風が気持ちいいわ―)

妹「前もお願いします」

兄「えー」

妹「お腹痛いです。だるいです」

兄「だから暑いんじゃ――」

妹「拭いてください」

兄「はいはい」 ふきふき

妹「ふぅ……」

兄「……」

妹「……」

兄「……」

妹「……お兄さん」

兄「ん?」

妹「どうして胸だけ避けるんですか?」

兄「いや、だめだろそこは」

妹「その考えが不潔です。介護師や婦人科の先生がそんなこと考えて仕事してるとお思いですか?」

兄「いや、俺そんなんじゃないんだけど」

妹「ましてや兄妹です。そんなやましい気持ちを持たずにやってください」

兄「……いいの?」

妹「その質問はやましい気持ちがあると判断してもいいですか?」

兄「……判断されるとどうなるん」

妹「お兄さんが私に劣情を抱いてるとお母さんに報告します」

兄「ごめん! それだけはやめて」

妹「なら拭いてください」

兄「はい……」

妹「……」

兄「……」

妹「っ……」

兄「はいよ」

妹「……ありがとうございました」

兄「いやいや」

妹「ではまたぎゅっとしてください」

兄「わかったよ」

妹「……」

兄「……」

妹「……暇です」

兄「そうだな」

妹「楽しいことを」

兄「ゲームでもするか?」

妹「嫌です」

兄「え? なんで?」

妹「つまらないからです」

兄「あ、はい」

妹「うーん……」

兄「……なんか、なんか」

妹「……そういえば」

兄「ん? どうした?」

妹「じゃんけんしましょうか」

兄「あ、いいけど」

妹「ただじゃんけんしてもつまらないので勝ったほうは負けたほうのいうことをひとつ聞くというルールで」

兄「いいけど、あんまりひどいのはやらんぞ?」

妹「ひどいのとは?」

兄「そうだな。お小遣いくれーとか何々しろーとか?」

妹「質問とかは?」

兄「あ? そんくらいなら全然」

妹「わかりました」

妹「じゃんけんぽい」

兄「負けか」

妹「よかったじゃないですか。どうせ何も考えてなかったんですよね」

兄「いうことか。確かになんも考えてなかったな」

妹「まぁ。では質問です。お兄さんは童貞ですか?」

兄「……」

妹「お兄さん?」

兄「いや、なに、想像以上にダメージがでかかっただけだよ」

妹「というと童貞で?」

兄「はい……」

妹「では次行きましょう」

兄「了解」

妹「じゃんけんぽい」

兄「また……」

妹「まぁそんなこともあるでしょう。それより質問です」

兄「なるべくソフトに」

妹「ソフトかどうかはわかりませんが。お兄さんは何ふぇちですか?」

兄「えー」

妹「答えましょう」

兄「うーん、あんまりかんがえたこともなかったな」

妹「そうですか」

兄「あえて言うなら鎖骨? うなじ? そこがすらっとしてる女性は綺麗だと思うくらいかなぁ」

妹「……結構気持ち悪いですね」

兄「うるせぇ」

妹「では次」

兄「ん、じゃんけんぽい」

妹「……」

兄「いや、負けたくらいで無言になるのやめてよ」

妹「失礼しました。すこし驚いて」

兄「いや、二分の一だしな」

妹「ここまで一度もあいこがないのです」

兄「ちっさ! そこ?」

妹「そんなことはどうでもいいのでどうぞ」

兄「あぁ、うん。そうだな、妹は処女か!?」

妹「中学三年にいう質問ではないですね。処女ですよ? 馬鹿なんですか」

兄「……ごめん」

妹「まぁいいです。ただ少しは考えて質問するようにしてくださいね」

兄「はい……」

妹「さて、ではじゃんけんぽい」

兄「また負けたか」

妹「では……トイレ行ってきます」

兄「あぁいってらっしゃい」

妹「はい……うぅ」

妹「ただいまです。寒いです」

兄「あぁ座れよ」

妹「はっ!?」 ずる

兄「わっ!?」

妹「にゃん!」 どてっ

兄「いってぇ」

妹「……」

兄「おい大丈夫か?」

妹「……っ」

兄「お……あぁ」

妹「うぅ……ひっく……」

兄「泣くな泣くな。でちゃったもんはしょうがないよ」

妹「っく……うぅ……」

兄「とりあえず立てるか?」

妹「っ……」 こく

がちゃ

兄「ほらほら、泣いてないで。とりあえず風呂場に上がりな」

妹「うっ……ふっ……」

兄「脱げるか?」

妹「ぐすっ……」

兄「はぁ、しょうがねぇな。脱がすから、足上げろよ」

妹「ん……」

兄「ほら、右、左……まぁトイレ行ったばっかだからな。少し洗えば下着に色もつかないよ」

妹「うぅ……」

兄「とりあえず洗面器にっと。トイレットペーパー持ってくるから少し待ってな?」

妹「ん……」

兄「ほら、自分で……」

妹「ぐすっ……」

兄「はぁ、少し股開いて」

妹「あい……」

兄「……」

妹「……っ」

兄「……」

妹「うっ……ぐすっ……」

兄「はい、じゃあ身体洗うよ」

妹「っ……」

兄「……これ捨ててくるからもう少し待ってな」

しゃー

兄「熱くないか」

妹「……」 ふるふる

兄「じゃあ流すからな」

妹「……」

兄「身体、もう自分で洗えるか」

妹「……」 ふるふる

兄「わかったよ」

妹「……」

兄「痛かったら言えよ?」

妹「……」 こく

兄「……」 さすさす

妹「……」

兄「……」 さすさす

妹「……つっ!」

兄「あ、痛かった」

妹「っ……」 こく

兄「あーお尻はなぁ。でも洗わないと痔になるし……」

妹「……」 ぎゅ

兄「? なんで手握って……マジ?」

妹「……いつも」

兄「いや、うんまぁそうなんだけどさ……」

妹「……ごめん」

兄「……いやいいよ。痛かったら言えな?」

妹「……」 こく

兄「……」

妹「……ん」

兄「大丈夫か?」

妹「うん……」

兄「……」 さすさす

妹「ぅ……」

兄「よし――」

妹「な、なかも……」

兄「え?」

妹「いつも……あらってるから」

兄「あ、そうなの」

妹「……」 こく

兄「ならもう少し石鹸つけるか」

兄「痛かったらちゃんと言うんだぞ、まじで」

妹「……」 こく

兄「ん、じゃあ」 ぬぷ

妹「んっ……」

兄「……」 こしこし

妹「あっ……んん……」

兄「……こんぐらい?」

妹「もう、すこし……」

兄「……」 にゅる

妹「はっ……はっ……」

兄「もう少し奥?」

妹「」 こくこく

兄「……」 にゅーる

妹「あっ……んんっ!」 だき

兄(目がぁ!! まだ流してない洗剤が目に入るぅ!!)

妹「あっあっ……んんっ」

兄(早くしないと、めがぁぁぁ!)

妹「あっ……いたっ!」 むぎゅ 

兄「あ、ごべん」

妹「はっはっ……はぁ……」

兄「もう、いいよな?」

妹「ん……」

洗剤!?

>>73 石鹸でした

石鹸!?

>>75 石鹸ですオマーーーーーン

兄「じゃ、流すよ」

妹「はぁ……はい」

兄「……」 しゃー

妹「……」

兄「……よし。大丈夫だな」

妹「……ごめんなさい」

兄「気にすんなよ。大丈夫だから」

妹「でも、お兄さん、びしょ、びしょ……」

兄「おおい、大丈夫か? またお腹……」

妹「い、たいですぅ……」

兄「トイレ行くか!?」

妹「むり……うごけ、ない」

兄「えー」

妹「うぅ……」

兄「どうすりゃいいんだ?」

妹「ひく、まで……あったかく……」

兄「わかった」

妹「しゃわーは、や」

兄「え、まじ?」

妹「うん……」

兄「どうすりゃ……」

妹「ぎゅ……して……」

兄「あ、あぁ」 ぎゅ……

妹「……ベルト、いたい」

兄「あ、ごめん」

妹「……ぜんぶ」

兄「全部?」

妹「ぬげ」

兄「……」

兄「脱いだよ」

妹「あうぅ……」

兄「どうすりゃいいの!?」

妹「あぐら……」

兄「あ、あぁ」

妹「……」 どすん

兄「……」

妹「ぎゅ」

兄「お、おう」

妹「うぅ……」

兄「まだ痛いのか?」

妹「いたい」

兄「そうか……」

妹「……さむい」

兄「どうすりゃいいんだ?」

妹「しゃわー、そとに」

兄「あぁ、わかった」

妹「……」

兄「……」 じゃー

妹「さむい」

兄「まだ!?」

妹「さむい……」

兄「どうすりゃいいんだよ?」

妹「……」

くちゅ

兄「?」

妹「……ん」 くちゅ

兄「なに、してんの?」

妹「オナニー」

兄「な、なんで?」

妹「さむいった、い」

兄「大丈夫? 色々」

妹「うぅ……じぶんじゃ、むり」

兄「……」

妹「おにい、ちゃん」

兄「……」

妹「し、て?」

兄「……」

妹「あぅ……いはい……」

兄「……」

妹「い、たい……」

兄「どうすりゃいいんだよ」

ぐい

妹「こ、こ……」

妹「と、ここ……」

兄「胸と……」

妹「はや、くぅ……」

兄「あ、うん」 もみ

妹「うぅ……」

兄「……」 もみもみ

妹「あうぅ……」

兄「……」 もみもみもみ

妹「うっ……んっ……」

兄「なぁ」 もみ

妹「はぅっ……なに?」

兄「効果ある?」

妹「まぎれて、きた……んあっ」

兄「そっかぁ……」 

妹「はぁ……はぁ……」

兄「だい、じょうぶ?」

妹「……だ、め」

兄「へ?」

妹「で、ちゃう……」

兄「ダメだったんかよ!」

妹「おなか、いたい……」

兄「もうここで出していいから!」

妹「あうぅ……でるもの、ない」

兄「……そっか」

妹「……」

兄「大丈夫か?」

妹「……」

兄「……」

妹「……はぁ」

兄「?」

妹「おち、ついてきた」

兄「そっか。よかったな」

妹「はい。まだすこし、痛いですがなんとか」

兄「急だな、しかし」

妹「そんなものですよ」

妹「しかし……」 はぁ

兄「何?」

妹「お兄さん、なに人の胸とあそこ触ってるんですか?」

兄「触れって言ったじゃん!」

妹「言いましたけど、えぇ言いましたけど、腹痛のせいで頭が混乱しているとは思わなかったんですか?」

兄「いや、こっちも必死でな」

妹「お風呂に裸で二人っきり。責任とって下さいね?」

兄「責任って兄妹なんだけど……」

妹「取らないんですか」

兄「取らないでしょ、普通」

妹「取りたくないんですか?」

兄「取りたくないって……まぁ、はい」

妹「遊びだったんですね?」

兄「遊びじゃないよ。介護に近い何かだよ」

妹「介護に近いセクハラですね」

兄「お前の中じゃもうセクハラ確定なのな」

妹「はい」

兄「……まぁ上がるか」

妹「いいですけど、お兄さんがあがったらまたお腹が痛くなります」

兄「すげぇ脅しだな」

妹「実は原因はわかっているんです」

兄「え、そうなの」

妹「はい」

兄「何なの?」

妹「お尻でエッチなことをしてるからです」

兄「……え?」

妹「お兄さんもさっきしましたよね? ああいう風によくしているのでお尻付近の粘液が痛み、もっと奥までいじっているのでお腹も痛くなっちゃうのです」

兄「うそ……」

妹「本当ですよ?」

兄「ならやめろよ……」

妹「やめたくてもやめられないのです」

兄「やめろって」

妹「やめられません。ただお腹が痛くなるのを抑える方法はあります」

兄「え、あるの?」

妹「ありますよ?」

兄「なんだ、じゃあそうしろよ」

妹「わかりました。では失礼します」

兄「え?」

妹「ん、なかなか難しいですね」

兄「……なにしてるの?」

妹「お兄さんのおちんちんを私のなかに入れようとしているだけですが?」

兄「なんで?」

妹「石鹸で奥までオナニーしているのがいけないのです。といってもローションやおもちゃの類も持っていませんしお金もないですのでお兄さんのおちんちんを使えばいいということです」

兄「だめだろ……」

妹「なら妹が腹痛で苦しみまた漏らしてお兄さんにお風呂で洗ってもらうだけですね」

兄「だからやめろよ……」

妹「やめろというのは簡単ですね。ただもう依存症になっている相手にそれを言うだけというのも酷いとは思いませんか?」

兄「なんで依存症になってんだよ」

妹「二年近くほぼ毎日ですからね」

兄「うそっ……」

妹「本当ですよ? まぁそんなことより私を助けてくれるのですか? それとも苦しみあがけと見捨てるのですか?」

兄「いや……卑怯だろ、その質問」

妹「いいじゃありませんか。お互い気持ちいいだけのwin-winですよ?」

兄「そういう――」

妹「モラルですか? だからこそのお尻なんじゃないですか。妊娠なんてしませんよ? あ、前はやめてくださいね。兄妹ですから」

兄「前も後ろも大差ないだろ……」

妹「そうですか? まぁ人助けと思ってください」

兄「……」

妹「嫌、ですか?」

兄「嫌っていうか……」

妹「はっきりしてください!」

兄「は、はい」

妹「これでも恥ずかしいんですよ、私だって」

兄「えぇ」

妹「嫌なら嫌と言ってください。それこそ私のことなんて見捨てればいいじゃないですか!」

兄「……」

妹「私だって今まで通りでもいいんです。お兄さんが嫌なら」

兄「……いや、やるよ」

妹「無理してますか?」

兄「いや、無理はしてない。ただ簡単には受け入れられないってだけ」

妹「……」

兄「それも慣れていけばいいと思う。まぁ腹痛もちは辛いからな。ただ頻度を徐々に抑えていって改善していってくれれば」

妹「わかりました。では早く起たせてください」

兄「ねぇ、人の話聞いてた!?」

妹「聞いてましたよ? とりあえずお兄さん頑張るというところまで」

兄「そのあとだよ!」

妹「えぇ大丈夫ですので早く!」

兄「早くって言われても……」

妹「起たないんですか? なら」 ぱくっ

兄「……なに、してんの?」

妹「ふぇあれふ」 れろれろ

兄「そうなんだけどさぁ……」

妹「いっふぁいすってひこひこふれはいいんれふよね?」

兄「え? いたいいたいいたいたい」

妹「……」

兄「吸いすぎなんだよ!」

妹「すみません……」

兄「あーもう……こっち向いて」

妹「はい……」

兄「おっぱいいじっていい?」

妹「いや、私が――」

兄「お前が何かするたび萎えそうで怖い」

妹「……はい」

兄「じゃあ……」 ちゅー

妹「……んっ」

兄「」 ぐりぐり

妹「そ、そんなにおしつぶしちゃ……はうぅ!」

兄「」 ちゅ、かみ

妹「はにゅぅ! あっんっ」

兄「」 ぐりぐりぐり

妹「あんっ……はっはっ……」

兄「」 さわさわ

妹「ひゃう!? そ、そっちもですか?」

兄「」 さわ……にゅちゅ

妹「んっ」

兄「」 にゅちゅにゅちゅ

妹「あ、んんっ、はっん」

兄「」 くちゅくちゅ

妹「はんんっっ! はやいんっ」

兄「」 くぱー

妹「はぁ、ふぅ」

兄「……ふう」

妹「はぁはぁ……」

兄「後ろ向いて」

妹「はぁ……はい……」

兄「……ここ?」

妹「そ、そっちは、だめです……もうすこし、うえっ!?」

兄「するっと入るな」

妹「はっ……はっ……」

兄「……湯船のほうむくか? 壁に手ついてるのも大変だろ?」

妹「はひ……そうしまふ……」

兄「はいよっと」

妹「はうっ!? おく、おくに……」

兄「しょうがないだろ? 一回身体立てなきゃ向き変えられないよ」

妹「はう……はっ……」

兄「ほら。ここに手ついて」

妹「はい……」

兄「じゃあやるよ?」

妹「ん、いっぱいしにゃんっ!!」

兄「んっ痛くない?」 ぬちゅぬちゅ

妹「あぅんっふぇ、ふぇいきんっ!」

兄「そっか」 じゅちゅ、じゅちゅ

妹「あ、ん、んん!」

兄「」 じゅちゅじゅちゅ

妹「あ、あ、あっあんっ」

兄「ふぅ……」 ぱんぱんぱん

妹「あううっうっぅぅ」

兄「……気持ちいい?」 ぱんぱん

妹「うん! うんっ! ああっ」

兄「ふぅ……はぁ……」 じゅちゅじゅちゅ……

妹「あ、んん! や、んっ」

兄「はぁっはぁ」 ぱんぱんぱん

妹「や、やんっ! あぅあっ」

兄「あ、そろそろ出る」

妹「あ、やっめ……」

兄「んっはぁ……」 ックック

妹「あうぅ……」

兄「はぁ……」

妹「はぁ……はぁ……」

兄「ふう……」

妹「はぁ……はぁ……」

兄「抜くよ?」 にゅる

妹「あっ……はぁ……」

兄「はぁ……」

妹「はぁ……っ……」

妹「お、にいさん」

兄「ん?」

妹「なかに、だしたら……」

兄「ん?」

妹「お、なか……いた……あうっ!」

兄「え? どうしたん?」

妹「」 ぶりゅ

兄「あ……」

妹「ばかぁ……いはい……」

妹「まったく」

兄「ごめんなさい」

妹「腸が弱い人間に対して中だしですか。すごいですね」

兄「ごめんなさい」

妹「まだ何かあるような感じがします」

兄「ごめんなさい」

妹「……はぁ。いいですよ」

兄「……」

妹「ココアください。それでいいです」

兄「わかった。すぐつくってくる!」 とことこ

妹「……まったく」

妹「うぅ、今日も下痢です……」兄「ほう?」 

終わり・・・かな?

と思ったけどもう少し書こう

妹かわいいよ妹

後日

妹「お兄さん、まだですか?」

兄「待てって」

妹「早く入れてください。お母さん達が帰ってきてしまいます」

兄「といってもなぁ……ゴムつけるのが、また……」

妹「これだから童貞は」

兄「うっ」

妹「あ、いいですか? 妹のお尻で童貞卒業したとか思わないほうがいいですよ? というより悲しすぎるでしょう?」

兄「……はい」

妹「それについてどう思おうがお兄さんの勝手ではありますがなに萎えさせているのです? それを許可した覚えはありませんよ?」

兄「そうは言っても萎えちゃったものは……」

妹「はぁ……ダメな人ですね」

兄「いや……ごめん」

妹「で、どうすれば起つんですか? また私の胸を舐めまわすんですか? それとも私が舐めましょうか?」

兄「いや……」

妹「……そうですか。わかりました」

兄「え?」

妹「そこに寝なさい」

兄「はぁ」

妹「では」 はむ

兄「んっくすぐったいんですが」

妹「首を舐めているだけです。まぁ他も舐めますが」 はむはむ

兄「……」

妹「……胸はどうですか?」 ちゅう

兄「んーむずかゆい? 尻あたりがむずむずする」

妹「そうですか。反応薄くてつまらないですね」

兄「仕方ないだろ。たぶん」

妹「やはりここにしましょうか」

兄「う……」

妹「ただ、それだけというのもつまらないのでどうぞ私のほうもいじってもいいですよ」

兄「……恥ずかしくないん?」

妹「それなりに。あ、やりすぎたら怒りますから。あくまでメインは私です。妨げになるようでしたらかみちぎりますから」

兄「……はい」

妹「まだ柔らかいですね」 ぺろぺろ

兄「……」

妹「舐めるのはいいのですが手を動かすのが疲れますね」 ぺろぺろ

兄「……」

妹「お兄さんは疲れないのですか?」

兄「……んー疲れないかな」

妹「手慣れていると。さみしいですね」 ぺろぺろ

兄「余計だっての」 くちゅ

妹「んっ。あっ、ふぅ」 ぺろはむ

兄「」 くちゅ……

妹「はぁ、大きくなってきましたね」 じゅる、しこしこ

兄「はいはい」

妹「あむ、んん」 じゅるじゅる

兄「んっ」 ぺろ

妹「あぅ。ん、気持ちいいですよ」

兄「はいはい」 ちゅるちゅる

妹「はんっあっんっ」 しこしこしこ

兄「」 ちゅる、かみ

妹「ひゃっ!? そ、にゃぅっ!」

兄「」 かみかみ

妹「らめ! いやっ!」

兄「」 かみかみ

妹「あんっ、はっやっめぇっ!」

兄「」 ちゅう

妹「んんんっ!!」

兄「……」

妹「クリはらめれすよぉ……ばかぁ」

兄「あ、いったの?」

妹「わかんないれすけど……ばか」

兄「あーごめん」

妹「そんなひとには、おしおきです」 ぬぷ

兄「あうっ!?」

妹「やっぱり硬いですね。どうですか? いつもこんな感じなんですよ、貴方の妹は」

兄「いっやっまてって!」

妹「指がすごい力で押し戻されますね。気持ちいいですか?」

兄「んっ、なんか、ちが、うから」

妹「これ以上は無理そうですね。まぁどういうわけかおちんちんはいつもより大きくなってる感じなのでいいでしょう」

兄「はぁ……はぁ……」

妹「ん、はうぅ」 ぬぷぬぷ

兄「はぁ……」

妹「んっふかいですね」 ぬぷぬぷ

兄「はぁ、そうかい」

妹「どうしました? もう新鮮味がなく飽きてしまいましたか?」

兄「そういうわけじゃないよ」

妹「そうですか……」

兄「まぁなんていうか妹が最近オープンだなぁと」

妹「エロいと」

兄「……いや、うんまぁそうなんだけど」

妹「そうですか……いやですか?」

兄「嫌じゃないけど、まぁそうなのかぁと」

妹「? まぁいいです」 ぬぷぬぷ

兄「……」

妹「ん? なにだまってやっ!?」 ぬぷっ!

兄「はいはい」

妹「う、ごか、にゃん! らめっ」 ぬぷぬぷ

兄「こうしたほうが妹も楽だろ?」

妹「らめっ、こし、たってぇられないよっ!」 ずぷずぷ

兄「んー、がんば!」

妹「や、んっ、あぅ」

妹「は、げ、しぃ、からぁ」 ずぷずぷ

兄「ん。そろそろ」 ぽん

妹「あう」

兄「あ」 ずぷ

妹「!!!」

兄「……」

妹「」

兄「……もしもし妹さん」

妹「」

兄「ちょっとこっちからじゃ確認しにくいのですが」

妹「」

兄「感触がいつもと違う気がするんです」

妹「」

兄「それと、今日、生理でした?」

妹「」
 

妹「……」

兄「え? なに?」

妹「……ぃて」

兄「?」

妹「ぬけ……」

兄「あ、はい」 にゅ

妹「」

兄「大丈夫?」

妹「」

兄「……」

妹「」 げしっ

兄「!!!」

妹「」

兄「」

妹「ふぅ……お兄さん」

兄「」

妹「あのですね、盛り上がることはいいとは思いますが、お兄さんはすこしやり過ぎな面があります」

兄「」

妹「たしかにいくらやり過ぎといえど、もちろん前戯で濡れていたとはいえ、前のほうに入るなんて通常ではありえないのです」

兄「」

妹「しかし確実に起こりえないとは言えないということが今回のことでわかりましたね? 思えばゴム無しで処女膜まで失ったわけですが、どういうわけかお兄さんのおちんちんは急速にしぼんでくれたおかげかきっと大事には至らないでしょう。危険日でもないですし」

兄「」

妹「というわけで金的一発で許してあげますので今後気をつけるようお願いします」

兄「」

妹「……あの、そんなに痛かったのですか?」

兄「」

妹「……ご、ごめんなさい」

また後日

妹「お兄さん」

兄「ん? どうした?」

妹「デートしませんか?」

兄「ん? どっか行きたいのかってデートって……」

妹「大丈夫ですよ。私とお兄さんは兄妹というほど似てませんから」

兄「あ、うん」

妹「映画を見に行きませんか?」

兄「映画? あぁいいけど」

妹「ちょうど友達と前篇だけ見に行って気になってたので」

兄「へぇ……いやちょっとまて」

妹「なんでしょうか?」

兄「いうなればその映画後篇だよな?」

妹「はい」

兄「俺、前篇みた?」

妹「前篇とつく映画を半年前に見ましたか?」

兄「見てない」

妹「なら見てないですね。では行きましょう」

兄「いや、待って。なんで? おかしいの俺なの?」

妹「……大丈夫ですよ。前篇のあらすじなら最初に流れると思いますから」

兄「それじゃ全然楽しめないじゃん」

妹「……私とのデートは楽しめませんか?」

兄「そういうことじゃなくてさぁ」

妹「……ダメですか?」

兄「……わかったよ。行くから」

妹「はい、ありがとうございます。代わりに行くまでの間に前篇のあらすじをかいつまんで説明しますね」

兄「はいはい、よろしく」

上映中

上映後

兄「……っ」

妹「あの、号泣するのやめてもらっていいですか?」

兄「ごめんっ……思いのほか、やばい……」

妹「いえ、楽しんでいただけたようで何よりです」

兄「ごめんなぁ」

妹「いえいえ」

またまた後日

妹「はぁ……こたつはいいですね」

兄「……そうだけどさぁ、そろそろ学校行く時間じゃないん?」

妹「もう少しです」

兄「準備は?」

妹「完ぺきです」

兄「そ……」

妹「大学生はいいですね。時間が多くて」

兄「んーまぁな。といっても一限あったら父さん母さんより早いぞ?」

妹「そんなの週一じゃないですか」

兄「そうだけどさ。まぁあと三年とちょっとなんだからいいだろ?」

妹「それが長いのです。高校受験も間近ですし」

兄「そっか。そういえばどこ行くん?」

妹「お兄さんの姉妹校の女子高です」

兄「うちが男子高だったからな。あーなつかしい」

妹「結局合併しませんでしたね」

兄「あーそんな話も出てたなぁ」

妹「OBがうるさいようで」

兄「同窓会の? 毎年会費払ってるけど何に使われてんのやら」

妹「面倒ですね」

兄「面倒だよ」

妹「おっと、では行ってきます」

兄「はーい、いってらっしゃい」

妹「……」

兄「……」

妹「お兄さん」

兄「ん?」

がしっ、ちゅ

妹「いってきます」

兄「」

中3とAFだと

妹「めんどくさいです」

友「ん? 何か言った?」

妹「はい。学校がめんどくさいと」

友「わかるわかる。八年前から思ってた」

妹「……まぁいいです。とにかく早く大人になりたいものです」

友「うんうん。主婦っていいよねー家事したらあとはゆっくりしてられるんだから。早くお嫁さんになりたいよ」

妹「そんなに楽なものではないと思いますが……友は好きな人はいるのですか?」

友「んー、あっ妹のお兄ちゃん」

妹「却下、帰れ」

友「え?」

妹「……どうしてアレがいいと?」

友「だってやさしいし背が高いし年上だし、それにもれなく妹もついてくるんだよ」

妹「……」

友「ん? どうかした?」

妹「いえ、そのままの友でいてくださいと思っただけです」

友「えっじゃあ応援してくれるの」

妹「他の男見つけろたこ」

友「……」

教授「えーでは今日はここまで。課題はポータルにあげたから見てやっておくように」

男「……」

女「男君」

男「ん? ……誰?」

女「いやほら学科の新歓のときの……」

男「新歓って約一年前だなぁ。ごめんおぼえてない」

女「あ、うん。まぁいいよ。ねぇちょっと手伝ってほしいことがあるんだけど」

男「面倒事?」

女「いや、たぶんたのしいよ。皆もいるし」

男「なるほど、遠慮しとくよ」

女「え? なにか用事でもあった?」

男「レポート。まだ出来てないから家でやる」

女「……レポートって今出てるのさっきの授業のだけだよね?」

男「あぁ、趣味で他の学部の講義も取ってるからそっちの」

女「あ、そうなんだ……ごめんね、邪魔しちゃって」

男「いや、こっちこそ手伝えなくてごめん。何かあったら暇な時手伝うよ」

女「あ、そう? じゃあメアド交換しようよ」

男「いいよ、じゃあ赤外線で……」

男「ただいまー」

母「おかえりなさい」

男「あ、母さん帰ってきてたんだ」

母「今日は早番だからね。あんたはずいぶん遅いようだったけど?」

男「今日の課題の資料探し。まだ一年だってのに専門的な内容だからね」

母「……」

男「? どうかした?」

母「いやさ、いっつも思うんだけどあんた達産婦人科の先生が他所の子と間違えたんじゃないのってくらいまじめだなぁと思って」

男「自分たちの不真面目さ棚に上げるなよ、もう」

母「いやね、真面目な奴ってどっかしら壊れてることが多いんだよ。思い込み激しいっていうかなぁ。少しのきっかけで非行に走ったり共依存したりするから」

男「……そう?」

母「ま、あんたたちがそうだって言ってるわけじゃないから。ただ気をつけろよってだけ。同じような人間にもな」

男「わかってるよ。真面目過ぎる奴と不真面目な親には注意する」

母「ん。そうだな。っともう一つ。彼女出来たなら紹介しろよ」

男「? いないけど」

母「……そうかいないか。ごめん勘違いだわ」

男「はぁ……じゃ」


母「ごみ出し私なんだけどなぁ……」

妹「ただいまー」

母「はい、お帰り」

妹「はやいですね」

母「特別な。そういえば最近腹のほうの調子はどうなんだい?」

妹「まだ少しあれな時はありますが生活する分には問題ない程度に」

母「そっか。よかったな」

妹「いえ。ありがとうございました、色々」

母「いんや」

妹「では」

母「あ、ちょいまち」

妹「? なんでしょうか」

母「学校はどうだい?」

妹「学校ですか?」

母「あぁ、私も仕事で忙しくてあんまりそういうの聞いてあげれなかっただろ? 面談は旦那にいってもらったし」

妹「そうですね。面倒です」

母「……まぁ、らしいっちゃらしいか」

妹「それだけですか?」

母「うーん、高校は?」

妹「兄さんの姉妹校で」

母「近所の女子高か。学力は足りてんの?」

妹「昨年定員割れでしたし。推薦が落ちたとしても二次では受かるかと」

母「そっかぁ……友達とかは?」

妹「狭く深く」

母「それだけかい。そんじゃまぁ彼氏とかは早そうだな」

妹「自分のことで精いっぱいでしたから」

母「おう、ごめんな引き留めて」

妹「いえ、これからは少し話すようにしますね」

母「あぁ気にすんなよ。馬鹿やって、どうしようもなくなった時頼るくらいでいいから」

妹「ありがとうございます」

母「んー」


母「さて、どうしようかね……」

男「という話が母さんからあったわけなんだけど」 ぬぷぬぷ

妹「んっはぅ……」

男「どう思う」 ぴた

妹「はぁ……はぁ……同じようなことを私もいわれました」

男「思うに感づかれてると思うんだけど」

妹「……そうですね」

男「……やっぱりまずいよな」

妹「……一ついいですか?」

男「ん?」

妹「ハメてる最中に言われても一切説得力がないのですが」

男「……うん」

妹「それに今辞められてしまうと少し、その、困ります……」

男「?」

妹「また私に独りでしろというんですか?」

男「妹……」

男「やめればいいんだと思う」

妹「もっと無理です」

男「……」

ちゅう

妹「んっ、とりあえず一度すっきりさせてから考えたほうがいいと思います。このままだとお兄さん萎えてしまいますよ」

男「うーん、そうだなっていったら負けな気がする」

妹「妹とエッチしてる時点で負けてますから。あ、逝ったら次は前もいっぱいお願いしますね」

男「」

>>193から兄が男になってますね、申し訳ないです

兄「……」

兄(どうしよっかなぁ……世間一般から見れば近親相姦は間違いなく奇異の目で見られることだし……最近じゃ名目上後ろだけだったのに普通のセックスもしちゃってる。どうにかしたほうがいいんだろうなぁ)

女「あ、兄君」

兄「……」

女「兄君!」

兄「ん? あぁごめん。なにか?」

女「いやなにか考え込んでるみたいだからどうしたのかなって」

兄「……気のせいだと思うよ? ちょっとぼーっとしてただけだし」

女「……そうかな? そうは見えなかったけど」

兄「いや、見えないって言われてもそうなものはそうとしか言いようがないんだけど……」

女「……潜在的に困ってること、とか?」

兄「どうしろっていうんだい、それを?」

女「んーごめん。どうしようもないね」

兄「うん。で、用事はそれだけ?」

女「あ、えっと……まぁ」

兄「……今暇?」

女「うん。暇だよ」

兄「ちょっと付き合ってもらっていい?」

女「うん! おっけー」


超熱唱中


兄「はぁー歌ったわー」

女「……」

兄「ごめんね、ヒトカラって慣れなくて」

女「いやいいんだけど……すごいね」

兄「ん? なにが?」

女「女性ボーカルの曲の物まね。えっと、男だよね?」

兄「あぁ、なんとなくね。珍しいものじゃないよ」

女「そう、なんだ」

兄「でも、今日はありがと」

女「いや、全然。よかったらまた誘ってね」

兄「うん。そうするよ」

女「ん、じゃあまたね」

兄「気をつけて」


兄「……」

兄(ストレス発散にはなったけど……アイデアは何にも浮かばなかったなぁ)

兄「はぁ……」

兄(そういや、バレンタインの時期か……チョコでも買ってこうかな。あいつ、お腹の調子も大分落ち着いてきたからすこしなら……)

兄(……怒るかな? 男からって)

兄「……」

兄「……あ」

兄「ただいまー」

妹「お帰りなさい」

兄「おっ妹一人か?」

妹「父さんは残業で遅くなるそうです。母さんは代わりに町内会のほうに」

兄「また飲み会か」

妹「それは自治体のほうですよ。町内会はたぶんひな祭りの準備かと」

兄「あぁ、そっちか」

妹「こたつ入りますか?」

兄「ん、上着かけたら入る」

妹「だっこ、してください」

兄「……いいよ」

妹「はやくしてください。背中がさびしいです」

兄「わかったよ」

兄「後ろ失礼」

妹「どうぞ」

兄「……」

妹「……」

兄「あ、はいこれ」

妹「チョコですか?」

兄「え、なんでわかったの?」

妹「時期が時期ですから。しかし世の女性が買い求める中男性一人チョコを買う姿はさぞ侘びしく映ったでしょうね。恥ずかしくなかったんですか?」

兄「……あー確かに!」

妹「少しは周囲の目も気にしましょう。頂きます」

兄「はい」

妹「……すこし、驚いてます」

兄「何が?」

妹「普通においしいですね」

兄「驚くポイントが微妙だろ」

妹「お兄さんもどうぞ」

兄「ん」 ぱく

妹「……」

兄「……」

妹「……大変ですか?」

兄「……いや、大変じゃないんだ」

妹「……それは大変と言っているようなものですよ。特にこうやって何か買ってくるときはいつもそうです」

兄「そう?」

妹「お兄さんは基本的に嗜好品に興味がないですからね。ささやかな衝動買いですよ」

兄「……まぁ確かに」

妹「今まで、二ヶ月でしたが私はとても幸せでした」

兄「ん」

妹「私がお兄さんに向けている感情では愛という言葉が一番しっくりくると思います」

兄「そうか」

妹「ですから……終わりですね」

兄「終わるのか」

妹「積もる雪での遊びは雪解けとともに終わりを迎えた。ただそれだけなんです」

兄「……」

妹「お兄さんは私よりしっかりした人を、私はお兄さんより優しい人を探します」

兄「難しいな」

妹「そうですね」

兄「……ひとつ言っていい?」

妹「どうぞ」

兄「……ごめん」

妹「謝らないでください。無理強いしたのは私ですから」

兄「……」

妹「……」

兄「……」

妹「……」

兄「こたつ、暑いな」

妹「……はぁ」

兄「いや、かなり暑いよ」

妹「そうですねー」

兄「ちょっと切ってくる」

妹「弱でお願いします」

兄「……はいよ」

妹「もう……」

兄「よいしょっと。後ろ失礼」

妹「はい」

兄「あーやっぱり妹は柔らかいなぁ」 ぎゅう

妹「ぎゅうってしすぎです」

兄「いいのいいの」

妹「よくないですよ」

兄「実はさ、帰ってくるまでちょっと思ってた」

妹「そうですか」

兄「でもさ、話きいてたらなんかさぁ」

妹「なんか、なんですか?」

兄「生意気だなぁと」

妹「」

兄「こちむいて」

妹「なんで――」

ちゅう

兄「んっはぅ」

妹「んっあっ」

兄「ふぅ、いんじゃね?」

妹「何がですか?」

兄「モラルとかなんとか」

妹「ダメでしょ」

兄「まぁそれは少し冗談として」

妹「はい」

兄「俺は妹がだいすきだよ」

妹「……」

兄「そんなこざかしいところもSっ気なとこもまぁ他も色々。でさぁ帰ってくるまで妹に彼氏ができればいいじゃんって思ってたんだけど、出来たら泣く」

妹「泣いてください」

兄「えーつれないなぁ。まぁ本当に連れてきたら……泣くなぁ」

妹「で?」

兄「うん、だからさ。一緒にいてくれよ。嫌になるまで」

妹「……」

兄「結婚とか、そんなことは置いといてさ。どうにかなるその時まで一緒にいてください」

妹「……」

兄「……だめ?」

妹「……ばか」

兄「?」

妹「実の妹にむきになり過ぎです」

兄「いや、そうだけど……」

妹「世間様に顔向けできませんよ?」

兄「まぁそれは今更な気もしなくないかな」

妹「死ぬまで結婚できないかもしれないですよ?」

兄「まぁ……そんな人も最近多いし」

妹「子供も出来ないでしょうね」

兄「養子……は結婚してなきゃか」

妹「……それでもいいなら」

兄「うん」


妹「一緒に……いてください」


兄「こちらこそ」

半年後

妹「それでは行ってきます」

兄「行ってらっしゃい」

ばたん

兄「んんーっ、もうひと眠りしようかな」

ばたん

妹「ただいまです」

兄「ん、どうした? 忘れ物か?」

妹「はい、大事な」

兄「ほらはやく――」

妹「お兄さん、行ってきますのキスを」

兄「……はいはい」

ちゅう

兄「んっいってらっしゃい」

妹「行ってきます」 ばたん

妹「はぁ」

友「どうしたの? ため息なんかついて」

妹「……なんでまたあなたがいるんですか」

友「そりゃ前の席だし」

妹「去年もそうでしたよね。そのときは中学でしたが」

友「ねーほぼ奇跡だよ」

妹「来年コースは文系理系どちらに?」

友「うーん理系」

妹「チッ」

友「ナチュラルにひどいよ!」

妹「どうしてその軽そうな頭で理系なんですか」

友「え? 数学好きだし。国立行くのに私立文系コースはないわ」

妹「……ちゃんと考えているのですね」

友「いつもそうだよ」

妹「去年まではぱっぱらぱーだったじゃないですか……」

友「ひでぇ。と、そうえばさっき先輩が探してたよ」

妹「本当ですか?」

友「うん二限終わりに」

妹「……今放課後なのですが?」

友「? だから?」

妹「いえ、なんでもないです。先輩のことは後日――」

???「妹さん」

妹「……下級生のクラスに堂々と入ってくるのやめてもらえないでしょうか、先輩」

先輩「いいじゃありませんか。それほど序列が云々といった校風ではありませんよ?」

妹「建前と本音の違いですよ」

先輩「それも些細な差でしょう?」

妹「……で、なんでしょうか」

先輩「ちょっとついてきてほしいの」

妹「どこに……」

先輩「私の部室よ」

妹「勧誘なら断ったはずですが?」

先輩「あぁそういうんじゃないわ。ただ少しだけ人手が足りないからちょっと手伝ってほしいってだけなの。終わったらお茶も出すけど?」

妹「……わかりました。行きましょう」

先輩「えぇ」


ガラ

妹「失礼します」

先輩「どうぞ。楽にして」

妹「……誰もいませんね。作業は?」

先輩「あぁ、個人的な用事だし今日は部活は休みなのよ」

妹「へぇ」

先輩「まぁ椅子に座って待っててもらえる?」

妹「わかりました」

妹「……」

妹(西日……きれい)

先輩「お待たせ」

妹「はい、ではなにをすれば……あの近いです」

先輩「そう?」

妹「近いまではいいです。ただ足の上に乗らないで下さい」

先輩「あら、痛かった?」

妹「重いです」

先輩「……」

妹「どいてもらっていいですか?」

先輩「……こっちを向きなさい」

妹「なんで――」

ちゅっ、ごんっ!

妹「――なにしてるんですか?」

先輩「」

妹「先輩」

先輩「うぅ」

妹「先輩」 ぱしん

先輩「いたっ」

妹「起きてますか? 頭大丈夫ですか?」

先輩「ったー。いきなり頭突きって、しかもそのあとのビンタやんっ!?」 ぱしん

妹「頭大丈夫ですか?」

先輩「大丈夫、大丈夫だからもう叩かないで!」

妹「はぁ。で、何でしたんですか?」

先輩「ふふ。そりゃ妹ちゃんがやっ!?」 ぱしん

妹「あぁ興味ないです」

先輩「ひどっ、あっやっ、ごめんなさい」

妹「……ふぅ。わかったら生娘が調子乗らないように」

先輩「は、はい」

妹「さて、ではお仕置きの時間ですね」

先輩「え?」

妹「何を呆けているんですか? ぶちますよ?」

先輩「やっごめんなさい!」

妹「えぇそれでいいんですよ。では早く裸になりなさい」

先輩「あ、あなた何言ってるの!?」

妹「何ってあなたがしたかったことでしょう? これ以上無駄口叩くとどうなるかわかりますね」

先輩「……はい」

妹「まったく……」


先輩「……脱ぎました」

妹「下着つけた状態が全裸と。舐めてるんですね」 ぱしん

先輩「やっ……こ、これ以上は問題になりますよ!?」

妹「どうして?」

先輩「み、密室で暴行されていることを教師にいえばあなたいたっ」 ぱしん

妹「出来るんですか? 貴方からここに誘ったというのに。暴行ねぇ。ここには人前で服を脱ぐ変態がいるだけじゃないですか?」

先輩「……もうゆるして」

妹「別にいいですよ」

先輩「ほんと!?」

妹「えぇ、もう興ざめですし。正直私は先輩にこれっぽっちも興味ないんですよ。私には他に大切な人がいますから。キスすれば気持ちが切り替わるとでも? そこからスタート出来るとでも? くだらない幻想抱いてるお嬢様なんてこんなものですね」

先輩「……」

妹「早く服を着て立ち去りなさい。そして二度と私の前に来てはダメですよ? もし約束を破ったらお仕置きですから」

先輩「……はい」

妹「……」

先輩「……」

妹「こっちに来なさい」

先輩「……」

妹「煩わせるなというのがわかりませんか?」

先輩「す、すみません」

妹「舐めなさい」 す……

先輩「え?」

妹「質問は無しです。手を舐めなさい」

先輩「はい……」 あむ、ぺろぺろ

妹「……」

先輩「」 ぺろ

妹「……喧嘩売ってますか?」

先輩「えっ? そんなことないですっ!」

妹「あなた、経験は?」

先輩「……二度」

妹「それはあなたより年上の人」

先輩「先輩です、わたしの」

妹「はぁ……そういう文化みたいなのでしょうかね」

先輩「……」

妹「寝なさい」

先輩「え?」

妹「床にあおむけになりなさいと言ったのです。ぶたれたいんですか?」

先輩「はい……」

妹「……はぁ、先輩」

先輩「え、なんでしょう?」

妹「上失礼します」

先輩「あ、はい」

ちゅっ

妹「んっはぅあん」

先輩「んっ……」

妹(やはり私に同性愛の気はないようですね。それより……)

妹「先輩」

先輩「なんでしょう?」

妹「今日はここまでです。こりたらもう私に声をかけないこと」

先輩「そ、そんな……」

妹「では、失礼します」 すたすた


妹「トイレー! おなか冷えたー!」 ダダダ

夕方までかけないです

妹「はぁ、ただいまです」

兄「おかえり」

妹「はぁ」

兄「どしたん?」

妹「私は同性愛には向いてないようです」

兄「……は?」

妹「いいんです。お兄さんがいれば」

兄「はぁ……」

妹「というわけでただいまのちゅーはまだですか?」

兄「手洗いうがいを済ませたらな」

妹「ちょっと何言ってるかわからないです」

兄「なんで!? おかしなこと一つも言ってないよ」

妹「冗談ですよ。待っててくださいね」

兄「はいはい」

ちゅっ

妹「ん、そういえばなのですが」

兄「はい」

妹「あ、その前に前失礼します」

兄「はぁ」

妹「そういえばなのですが誕生日が近々ありますね」

兄「そういやそうだな」

妹「プレゼント何がいいですか?」

兄「うーん何か作ってくれよ」

妹「……お菓子?」

兄「それでいいよ。一緒に食べれるし」

妹「それじゃ私のプレゼントにならないじゃないですか」

兄「別にお前の誕生日でもあるんだから間違いじゃないだろ」

妹「……うー。誕生日が一緒というのもつまらないです」

兄「楽でいいじゃん」

妹「ならそれとは別にどこかに連れて行ってください」

兄「いいけど……平日じゃん」

妹「そのあとの土日のどちらかでいいです」

兄「……そうだな。大学の通学だけにに車持っててもしょうがないし、どっか行くか」

妹「出来れば泊りで」

兄「……まじ?」

妹「いいじゃないですか。大学行くのにも片道三十分も車走らせるような田舎なんですから。温泉とかどうですか?」

兄「……残暑に温泉ってなぁ」

妹「お兄さんは夏休みを自宅で過ごし過ぎなんですよ。大学生なんですから少しくらい動きましょう」

兄「まぁ……いいけど」

妹「夏休み中は出来なかった分いっぱいしましょうね」

兄「……うん」

母「連れてけ」

兄「仕事は?」

母「投げ出す」

兄「働いてくれよ、まじで……」

父「いいなぁ」

妹「あ、私もついていきますので」

母「……連れてけ」

兄「いや、まじで仕事……」

母「有給でも何でも使えばいいだろっ! 行きたいんだよ!」

兄「……妹よ」

妹「なんですか?」

兄「ああはなるなよ」

妹「大丈夫ですよ。十数年前から母さんは反面教師ですから」

母「つれてけー」

>>298

兄「今度の土日使ってちょっと小旅行行ってくる」

が先頭にきます

兄「とりあえず行ってくるからな」

父「いいなぁ」

母「あなたー息子がいじめるー連れて行ってー」

父「休みが合わん」

母「合わせる努力してから言え」

父「……味噌汁おいし」

妹「お兄さん」

兄「ん?」

妹「ああいう風な情けない人にはならないでくださいね」

兄「……善処する」

父「……今日のお新香、やけにしょっぱいなぁ」

母「つれてけよー」

妹「準備は出来ましたか?」

兄「おう」

妹「では行きましょう」

兄「……母さん最後まで駄々捏ねてたな」

妹「ああいうところだけ子供っぽいですから」

兄「まぁな。じゃ、シートベルトつけて」

妹「了解です」 かちっ


兄「よし、ここでおっけー」

妹「温泉宿にしては大きいですね……」

兄「平屋の旅館みたいの想像してたのか?」

妹「えぇまぁ」

兄「すまんな。個室に露天があったほうがいいと思って」

妹「それなら問題ないです。むしろです」

兄「そっか、喜んでもらえてよかったよ。まぁ下には大浴場もあるしとりあえずチェックインしたら近くも見て回ろうか

妹「わかりました」

兄「予約した兄ですが」

受付「少々お待ちください……二名様ですね」

兄「はい」

受付「お部屋は805号室となりますので」

兄「ありがとうございます」

妹「」

兄「? どうかした?」

妹「いえ、急ぎ部屋に行きましょう。荷物がおもいのです」

兄「あ、あぁうん」

妹(なんで奴が……しかも従業員の恰好で)


先輩「……今の、妹さん?」

兄「んーなかなかいい部屋だな」

妹「……」

兄「どうした突っ立って?」

妹「あ、いえ。ベッドなんですね」

兄「布団だと面倒なことも多いしな。ベッドのほうが楽だろ」

妹「そう……ですか」

兄「はぁ……少し休んだら外いくか」

妹「そうですね……」

兄「……なにかあったのか」

妹「……知人とよく似た人物がいたように思えて」

兄「へぇ、珍しいな。あってくればよかったじゃん」

妹「いえ、仕事の邪魔になると思うので」

兄「え? 従業員?」

妹「えぇ……たぶん」

兄「……」

コンコン

兄「はい、どうぞ」

がちゃ

先輩「失礼します……」

妹「」

先輩「やはり……見間違えではなかったのですね」

妹「何の用ですか?」

兄「あ、この人が知り合い」

妹「学校の先輩です」

兄(にしては空気が重いよ……)

先輩「本日はご宿泊ありがとうございます。大浴場はいつでも入れます。浴衣はそちらの棚の中に入っているのでそちらをお使いください。タオルも棚の中にありますが大浴場をご利用の際には入口のほうにあるのでそちらをお使いいただけます」

兄「あ、ありがとうございます」

先輩「いえ、何かありましたら電話でお呼びください……失礼ですがご関係は?」

兄「あ、きょ――」

妹「恋人です」

兄(え?)

先輩「そうですか……名簿には同じ名字が使われていたので。出過ぎたまねを、失礼しました」

妹「いえ、お仕事がんばってください」

先輩「ありがとうございます。では失礼します、ごゆるりと」 ぱた

兄「えっと……」

妹「巻きこんでしまい申し訳ないですがそういうことで話を……あわせ……」

兄「あぁうん。トイレ行ってらっしゃい」

妹「来る途中でみずを……のみすぎ……」

兄「いいから早く行って来いって」

妹「はい……」 とことこ ぱたん

兄「まだ、治ってないんだなぁ」

妹「ふぅ」

兄「お疲れ」

妹「疲れてないです。失礼ですよ」

兄「あ、ごめん」

妹「はぁ……」

兄「……さっきの子のこと?」

妹「えぇ……まぁ」

兄「流石にいいわけが苦しかったしね」

妹「ですよね……」

兄「言って来れば? お兄ちゃんとの旅行なんて恥ずかしくて嘘つきましたって」

妹「反抗期の子供じゃないんですから見苦しすぎます」

兄「……ごめん」

妹「いえ、大丈夫です。お兄さんはここで休んでいてください。近くにまだいるようでしたら話してきます」

兄「はいよ」

先輩「……」

女将「先輩ちゃん」

先輩「あ、女将さん。どうかしましたか?」

女将「いやさっき案内した言ってたお客さんいたでしょう? その女の子の方がロビーで待ってるって……」

先輩「……」

女将「なにか粗相でも――」

先輩「いえ、高校の後輩なんです。たぶんそれで……」

女将「あらそうなの? なら今日は上がりでいいわよ。元々遊びに来たのにたまたま忙しいってだけで手伝ってもらっちゃってるんだし」

先輩「いえ、いい社会勉強になってますから」

女将「ふふ。いずれは私の代わりになってもらわなきゃなんだから。期待してるわよ?」

先輩「はい、よろしくお願いします」


妹「呼び出してしまい申し訳ありません」

先輩「いえ……」

妹「お時間大丈夫ですか?」

先輩「……着替えてくるので少しお待ちになってくださる?」

先輩「待たせましたね」

妹「いえ……」

先輩「ここは私のおじい様の経営する旅館でしてその娘が女将をしています。次男である私の父は関係はないのですが私の代に女は私しかいませんので次期女将としてここでたまにお手伝いをさせていただいております」

妹「そう、ですか」

先輩「……」

妹「……うそをつきました」

先輩「……」

妹「あの人は私の兄です」

先輩「よく似ていますね」

妹「……わからないです」

先輩「……」

妹「……」

先輩「あの日は申し訳ないことをしたわね」

妹「こちらも、ごめんなさい」

先輩「いえ……」

妹「……話は以上です」

先輩「はい……」

妹「では……」 がし

先輩「……あの」

妹「なんでしょうか」

先輩「最後でいいです、最後で。ですからもう一度口づけを……」

妹「……」

先輩「こんなことを言うのはどうかと思うのは重々承知です。ただ妹さんのことが、前より、好きに……」

妹「……困ります」

先輩「はい、ですから最後にもう一度だけご寵愛を受けたいのです」

妹「……仕方ないですが、ここでは人目が……」

先輩「ではこちらに」

妹「それは結構です」

先輩「あっ……すみません」

妹「……夜に私の部屋に来てください」

妹「お兄さん」

兄「ん、なに?」

妹「お風呂行きましょう」

兄「あ、そうだな。どっちにする?」

妹「そうですね……せっかくなので今は大浴場に行き明日朝テラスの露天風呂というのはどうでしょうか」

兄「ん、じゃあロビーで待ち合わせにするか。鍵は俺が――」

妹「いえ、その……色々と入用になるかもしれないので鍵は私に……」

兄「そっか。わかったよ。といってもロビーで待ち合わせだけどな」

妹「はい」


こんこん

先輩「失礼します」

妹「どうぞ」

先輩「……あの、お兄様は?」

妹「今は大浴場のほうに」

先輩「そうですか」

妹「はやく済ませてしまいましょう」

先輩「はい……」

妹「ではベッドに横になってください」

先輩「え?」

妹「何しているんですか? 早く」

先輩「あ、はい」 ぽふ

妹「では私も横に」 ぽふ

先輩「あ、あの……」

妹「首の下に腕を通すので少し頭をあげてください」

先輩「はい……」

妹「では、んっ」 ちゅう

先輩「んっはぁあっ」

妹「ふぅ何しているんですか? 口を開きなさい」

先輩「あ、はい」

妹「はぅんっ」 ちゅー

先輩(妹さんに私の舌吸われちゃってる……)

妹「はっ、ん」 ぴちゃ

先輩「あっ、んん!」 ぎゅう

先輩(後ろの腕に力が。おもいっきり抱かれちゃってる)

妹「はっあんっはぁ……」

先輩「ん、あっはぁ」

妹「はぁ、これで満足ですか?」

先輩「……」

妹「……?」

先輩「……っと、もっとしていただけませんか!」

妹「却下です」

先輩「そんな……」

妹「最初から一度だけといったじゃないってなんで腰に手をんっ!?」 ちゅう

先輩「あむっんっはっ」 ちゅぱ

妹(力強すぎです……どさくさまぎれにお尻をさわるんっじゃないのぉ)

先輩「んっはう」 ぴちゃちゅ

妹(んっそんなにひっぱったらお尻がひらいちゃうぅ)

先輩「あっんっはっ」 ちゅぅ

妹「あっんんっはぁ」

妹(だめっがまんできなくなっちゃうからぁ……ぬれてきちゃ――)

兄「あ、空いてる。おー……おおおぉぉぉぉ!?」

先輩「!?」

妹「!?」

兄「」

先輩「あ、あ、いや、その――」

妹「」 げしっ

先輩「あぅ」 どてっ

兄「え? は!?」

妹「おにぃさん」 はぁはぁ

兄「……大丈夫?」

妹「だ、だいじょうぶです。ふぅ」

兄「そっちの人は?」

先輩「あ、へ、平気です」

兄「そっか、よかった」

妹「よくないですよ。私襲われてましたし」

兄「そ、そうだったな」

先輩「すみませんでした……」

兄「あぁうん。あ、妹」

妹「な、なんですか」

兄「浴衣がはだけて胸見えてるよ」

妹「はぁ、そんな些細なこと今はいいじゃないですか、よいしょ」 ぐい

兄「些細ってなぁ」

先輩「……」

兄(どうしよう……この空気)

妹「とにかく帰ってください!」

兄「え? あ、え?」

先輩「はい……」

兄「えぇ!?」

妹「お兄さんは黙っててください」

兄「って言われても……結構すごい勢いで転がり落ちていったし」

妹「自業自得でしょう」

兄「んー……」

すたすた

兄「立てますか?」

先輩「あ、はい……」

妹(むー)

兄「うん、怪我はないようでよかった。ところで従業員の方ですよね?」

先輩「あ、この旅館は関係ないんです! 悪いのは全部私で……」

兄「うん、まぁそういうことじゃないんだけどさ。ここにはマスターキーで?」

先輩「……」

妹「お兄さん!」

兄「ちょっとまってよ。で、どうなんですか?」

先輩「……妹さんに開けてもらいました」

兄「だそうだけど?」

妹「……そうですが」

兄「で、なんで待ち合わせのロビーに妹はいなかったの?」

妹「……お兄さんこそ」

兄「俺はお風呂あがったからマッサージ機に座ろうと思ったら小銭持ってくるの忘れててもしかしたらと思って戻ってきただけだよ?」

妹「……連れ込みました」

兄「ん。じゃあ蹴っちゃだめだね」

妹「それとこれとは別です! 先輩はキス一回でもう終わりにするって言ったのに」

先輩「……」

兄「えー……なにその昼ドラの不倫劇みたいな状況……」

妹「ふ、不倫じゃないです! お兄さん以外好きになりませんっ!」

兄「あぁ……」

先輩「え?」

妹「あっ」

兄「まぁお互い同意の上の部分はあったし、こっちとしてもせっかくの羽休めだから事を荒げるつもりはないんだ。だからなかったことにしましょう」

先輩「あ、の、いまの……」

兄「ね、なかったことに」

先輩「は、はい」

妹「待ってください!」

兄「えぇ!? なんで?」

妹「ぜんぜん、何一つよくないですよ!」

先輩「えっ……」

兄「そうなの?」

妹「私の気持ちが晴れません」

兄「……うん、知らん」

妹「黙っててください!」

妹「お兄さんはベッドに」

兄「なんで?」

妹「行け」

兄「はい……」

妹「先輩、立ってください」

先輩「はい……」

妹「そんなにびくびくしなくとも何もしませんよ。とりあえず隣のベッドに座ってて、静かに、動かずいてください」

先輩「はぁ……」

妹「お兄さん……」 ぱさ

兄「!? なんで脱いでんの?」

妹「なんでってするからに決まってるじゃないですか、いつものように。他の女性に優しくするのは構いませんが私をないがしろにしていいとは一言も言った覚えがありませんよ?」

兄「おいおい、人が見てる前で……」

妹「罰ですよ。お兄さんにも先輩にも。ご寵愛を」

兄「……えぇ」

妹「乗り気じゃないと?」

兄「……まぁ、恥ずかしいっていうか、そのぉ」

妹「そうですか。まぁだからなんですかという感じなのですが。取りあえず前あけちゃいますね」 しゅる

兄「えぇ……マジなの?」

妹「本気かどうかはもはやいいじゃないですか。ここで止めたら状況はよくなるんですか? 得があるんですか?」

兄「いや……まぁ」

妹「ほら、パンツも脱いで」

兄「いや、じぶ――」

妹「はい、腰上げて」

兄「……はい」 すす……

妹「ふふ、いつもながらかわいいですね。お湯のにおいがします」 あむ

兄「風呂上りすぐだし、そりゃ……」

先輩(うわ……全部飲み込んじゃった)

兄(……変な緊張感があるんだが)

妹「ふふ、ひもひいいれふか?」 じゅる

兄「う、うんまぁ……」 チラッ

先輩「……」

妹「んっどうかしましたか? 先輩」

先輩「い、いえ、なんでもないわ」

妹「まぁ別にいいんですよ。はい、お兄さん、舐めてください」

兄「う、うん」 はむ

妹「あぅ、ん、もっといつもみたいに舌で奥まできれいにんっあ、んんっ」

先輩(あそこ、舐められてる……恥ずかしくないのかしら)

兄「ん」 ぺろ、ちゅう

妹「んんっ! あっそこ、ん、きもひぃ、きもひいぃよぉああっ!!」

兄「ん」 ちゅうう

妹「ん、らめっ、やっんっ……はぁ、はぁ。すこし待ってください」

兄「あぁ。うん」

妹「はぁ、っ。そろそろ入れてください」

兄「わか――」

妹「あ、後ろから突いてくださいね」

妹「どうぞ、来てください」

兄「えっと、どっち?」

妹「……お尻でお願いします」

先輩(え、お尻!?)

妹「どうぞ」 むにゅう

兄「あ、あぁ」 ずにゅうぅ

妹「うっ……あぅ、はぁはぁ」

兄「大丈夫か?」

妹「え、えぇ。ですから、いっぱい、いっぱいしてください!」

兄「あ、はい」 じゅちゅじゅちゅ

妹「ん、あっはぁいいっ」

兄「」 じゅちゅじゅちゅ

先輩(すごい、あんなに深く入ったりしてる……)

妹「やっあああぅんっ。いいっ! やんっ」

兄「はっ、はぁ」 じゅっぽ

妹「あっいくっめっいっちゃううぅぅ」

兄「んんっ」 ぬぽっ

ぴた、ぴた

先輩(あんなに飛んじゃうんだ……)

妹「はぁ……はぁ……」 ぐたぁ

兄「ふぅ……」

妹「もう……かみに、ついちゃ……はぁ」

兄「あぁ……ごめん……」

先輩「……」

妹「……」チラッ

先輩「!」

妹「……」 クスッ

兄「はぁ……満足?」

妹「いえ……まだまだ……」

兄「まだやるの!? はぁ……もういいじゃん」

妹「……うーん」

兄「もう十分じゃね?」

妹「いえ、まだまだ! まだ前もやってないじゃないですか!」

兄「……はいはい。ゴムつけるから待ってて」

妹「はい!」


妹「はっ……はっ……」

兄「っはぁ……三回ってもうさぁ」

妹「……っ……ぁ」

先輩「っ……あっ」

兄「……なにしてんの?」

先輩「あっ、んんっ」 くちゅ

兄「聞いてないし……こっちはなにも言わないし」

先輩「はぁ……はぁ……ない……」 くちゅくちゅ

兄「大丈夫、ですか」

先輩「……足りないんです……せつないんですぅ」 はぁはぁ……

兄「……」

先輩「わ、わたしにも……いれて、ください」

兄「……それは、駄目だよ」

先輩「おねがい……はぁ、おねがいしますぅ……」

兄「いや、わかると思うんだけど妹いるし」

先輩「そんなぁ……んっ」

妹「おにい、さん……」

兄「あぁ、なに?」

妹「しても、いいです」

兄「えぇ!? いいの?」

妹「ひにん、だけは……しっ……はぁ」

兄「そこなの?」

先輩「んっあぅ……いれて、いれてぇ」 くちゅくちゅ

兄「あ、うん」

先輩「ここに、いれてぇ」 むにゅうぅ

兄「……いれますよ?」

先輩「……はい」

兄「じゃあ」 ず……

先輩「ん……」

兄(……ちょっとまって!)

先輩「も、もっと奥まで……」

妹「はぁ……はぁ……」

兄「ええい、ままよっ」 ぐっ

先輩「!?」

兄「……えっと大丈夫?」

先輩「」

兄「あ、抜きます」 ぽん

先輩「」

兄(逃げよう) とことこ

妹「はぁ……はぁ……」

兄「……本当に良かったのか?」

妹「いいんですよ。私がお兄さんのものということは理解してもらえたようですから。ただ……」

兄「ただなぁ……」

先輩「お兄様、お食事は口に合いましたか? あ、お飲み物お注ぎしますね」

妹「いつからそんなに尻の軽い女になったんですか……」

兄「いや――」

先輩「もちろん、今だに妹さんのことをお慕いしていますよ? ただ男性としてはお兄様を好いてしまったというだけです」

兄「……」

妹「照れるな」

兄「いや、照れてないって!」

妹「だいたいお兄様ってなんですか? お兄さんは貴方のお兄さんじゃないです!」

先輩「お兄様って呼ばれるのは嫌ですか? お兄様」

兄「……好きにしてもらっていいんだけど妹と喧嘩はしないでくれよ」

先輩「ですって」

妹「よくないです! うー!」

これで2部(仮)が終了となります。続きはあるのかなぁ……

sssp://img.2ch.net/ico/anime_jien01.gif
わっふるわっふる


>>400
この雪見大福!

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>>401
いろんなスレでそれ言われるんだけど、なんなの?

>>403
アイスだよ
言ってるの半分くらい俺だと思うけど
かわいいって言う褒め言葉だから

sssp://img.2ch.net/ico/anime_jien01.gif
>>404
そっか⊂((・x・))⊃
有難う⊂((・x・))9m

~最終章~

そうして私は高校2年になりました。

兄は大学3年に、先輩は兄と同じ大学に入学してとてもうらやましいです。

私たちの中は相変わらず。それに自重してか先輩はあれ以来兄といちゃつくことはあってもそれ以上の関係を持つことはないようです。


兄「ごちそうさま」

妹「ごちそうさまでした」

母「はい。あ、そうだ」

兄「ん?」

母「お前、今いくつだっけ?」

兄「21だけど……」

母「結婚いつすんの? あの子と」

妹「」 ゴホッゴホ

兄「……なんでそんなにむせてんだ? ってか大体先輩ちゃんは彼女とかそういうんじゃないよ」

母「ん? そうなのか? たびたびうちに来てるしそういう仲なんかと思った」

兄「あの子は妹の友達だよ……もう」

妹「お母さんには驚かされます」

兄「まぁな……」

妹「……結婚しませんよね」

兄「……」 ぽん

妹「……むー」 なでなで

兄「大丈夫だよ。確かに結構仲良くしてるけどお互いちゃんと区別してるから」

妹「……そう、ですか」

兄「……あぁ」

妹「……でも」

兄「?」

妹「結婚、してもいいです」

兄「気にしてるのか?」

妹「前も言いましたけど、考えてみるとこのまま私に縛られて生きていく必要――」

兄「なぁ」

妹「な、なんですか?」

兄「結婚、したいか?」

妹「……」

兄「……」

妹「……したい、ですよ?」

兄「そっか」

妹「でも、できない、じゃない、ですかぁ」 っく

兄「あぁあぁ泣くな泣くな」 なでなで

妹「ふぇ……んっ」

兄「そっか……結婚したいかぁ」

妹「……」


この話から一月後、兄がいなくなりました。

妹「……」

母「……」

父「……」

妹「……ごちそう、さま」

母「あぁ」

父「……」

母「な、なあ……」

妹「……なんですか?」

母「大丈夫か? なんていうか元気ないけど」

妹「……元気ないですか?」

母「あ、あぁ」

妹「気のせいですよ……いつもどおりです」

母「……」

妹「……すみません、お腹痛いのでトイレに……」 とてとて


妹「……お兄さん」

先輩「……おひさしぶりです」

妹「先輩……」

先輩「……ご冥福を」

妹「やめてください!」

先輩「……」

妹「お兄さんは……生きて、います」

先輩「先月の飛行機墜落で……遺体は消失。搭乗記録にはしっかりとお兄様の名前が――」

妹「やめて! もう、やめてよぉ……」

先輩「……」

妹「……っ。すみません、トイレに行ってきます」

先輩「……」


妹「いたい……いたいよぉ」

妹「……」

妹「……」

妹「……」


母「なぁ……」

父「……」

母「なんとか言えよ!」

父「あぁ……落ち着け」

母「……」

父「遺留品はない。警察も捜索してはいるが……一年経過すると失踪宣告、死亡扱いだ」

母「……」 ギリッ

父「仲良かったからな」

母「……このままじゃあいつ潰れるぞ」

父「……なぁ」

母「なんだよ」

父「どうしよう……」

母「どうしよう……じゃねぇよ。心配なら心配って言えよ……」

父「そりゃ、心配だけどさぁ。なんにも浮かんでこないのにおろおろしたってしょうがないじゃん……」

母「……はぁ。いやあんたはそんな男だからいいんだよ」

父「はい……」

母「しっかし――」

がちゃ

妹「お母さん、お父さん」

母「お、おう。どうした?」

父「……」

妹「心配かけて申し訳ありませんでした」

母「……大丈夫か?」

妹「えぇ……まだちゃんと区切りをつけたわけではありませんが、ここで何をしてもお兄さんは帰ってきませんから」

母「……そうか」

妹「はい」

母「酷かもしれないがひとつ聞いておく。あいつとはどういう関係だった?」

父「え?」

妹「……」

母「……」

妹「恋人、でした。身体も……」

父「えぇっ!?」

母「あのさぁ、ちょっと黙っていようか、な?」

父「……」

母「しかし……馬鹿だなぁ」

妹「馬鹿なこととはわかっていました」

母「いや、まぁだろうな……」

妹「ですが……」

母「いや、別にだからなんだとは言わないよ。正直そんなこと当人同士でどうすれば決めればいいと思ってたし」

妹「……ありがとうございます」

母「まぁ……生きてるってことはまずない。あの事故の生き残りはあれで全部だ。もう出てこない」

妹「……」

母「区切りをつけて生きていけ」

妹「……はい」


父「ねぇ……聞いてなかったんだけど」

母「あぁ別にあんたに言う必要ないし」

父「ないの?」

母「だって、言ったところでどうしようもないだろ」

父「……いや、なにか――」

母「ないね」

父「はい……」


兄さんがいなくなって一年がたち、失踪宣告を受けて死亡扱いとなりました。

その届け出が来た時、妙にほっとしたのを覚えています。なにか、もう無理する必要ないと言われたような気がして。

葬式はしていません。それだけがちっぽけな、私の抵抗でした。

そして、また一年過ぎました。

妹「では……いってきます」

母「おう」

妹「……」


先輩「おはようございます」

妹「おはようございます」

先輩「……勉強は大丈夫?」

妹「えぇ……共通は兄が残してくれたものがあって助かってます」

先輩「あぁ、あれは私も見せていただいたわ。すごくよくまとめてあって」

妹「暇人でしたから。無趣味でしたし」

先輩「……確かに。お兄様、いつも一人でしたわ……」

妹「そのくせぼっちっていうとすねるんですよ」

先輩「ふふ、らしいですね」

妹「はい、そこがかわいいんですけど」

先輩「……だいぶ、よくなったわね」

妹「もう二年ですから。あんまり後ろばかり見ていてもお兄さんに怒られてしまいます」

先輩「うん、そうね……」

妹「はい……」

お兄さんはもういない。でも私はそれでもいいと思えるようになってきた。

陳腐な言い方だけどお兄さんはずっと私の中にいる。どこかでまだ見守っていてくれるようなきがする。

それでもすこしさみしい時はお兄さんの部屋に行く。

この世で唯一お兄さんのにおいが残っているところだから……








先輩「あ、そういえばなんだけど」

妹「はい? どうかしましたか?」

先輩「ちょっと前のことなんだけど私の家にあなた宛ての手紙が届いたの」

妹「ちょっと何言ってるかわからないです」

先輩「そうね。はい、これがそうなの」

妹「宛名……男ってだれですか?」

「……」

先輩「開けてみたら」

妹「ば、爆発物とか入ってないですよね」

先輩「……大丈夫でしょ」

妹「……危ない粉とか入ってないですよね?」

先輩「……私があけるわ」

妹「いえ、いいです」 びりびり


妹「……チケット?」

先輩「あら……二枚ね。飛行機の」

妹「夏休みを使って私と先輩の二人で来るようにとのことです……」

先輩「えっと……日時指定かぁ。研究室大丈夫かしら?」

妹「……危なくないですか?」

先輩「危ないけど……面白そうじゃない」

妹「……はいはい」

妹「ここが……」

先輩「そうね」

妹「また、治安の悪そうな」

先輩「しょうがないわよ。発展途上の小国なんだから」

妹「そうですが……で、手紙の主は?」

先輩「……」

妹「……」

???「すみません」

妹「っ」 びくっ

先輩「……なんでしょうか」

???「はじめまして、妹さんと先輩さんで間違いないですか?」

妹「そうですが……この手紙の差出人ですか?」

???「いえ、その手紙は私の友のものです」

先輩「失礼ですが……どこで日本語を?」

???「我が友から教えてもらいました。日本との取引のためと」

妹「……」

???「では、案内しますので車に」

先輩「あ、あのお名前……」

部下「あぁ、私は部下です」

妹(大丈夫なんですか?)

先輩(かといってここで避けたら今日泊るところもないじゃない)

部下「どうぞ?」

先輩「はい」

妹「あっ……もう」

ぱたん


部下「着きました」

先輩「わぁ……場違いな近代的マンション……」

部下「えぇ。お金持ちですから、わが友は」

妹「……」

部下「どうぞ、上がりください」

部下「失礼します」

男「どうぞ」

部下「お連れしました」

男「ん、ありがとう」

先輩「……」

妹「……」

男「どうも、はじめまして」

先輩「は、はじめまして」

妹「……」

男「手紙は読んで貰えたようだね」

先輩「男、さんですか?」

男「イエス。そうだよ」

妹「……」

男「さて、なんでここに呼ばれたかわかるかな?」

先輩「えっと……」

妹「……かります」

男「ん?」

妹「わかります。わかりますよぉ……なに、してるんですかぁ……おにぃさん」 ぐすっ

先輩「うえっ!?」

男「……ごめんな」

妹「ばかぁ! もうしんじゃってるよぉ、どんするんですかぁ」

男「うん、まぁ知ってる。でも国籍ももうこっちだしなぁ」

妹「どうしてぇ……」

男「あの日、飛行機が墜落したのは本当に運がよかった。前々から大学の友達と起業しようって話になってたんだがその視察がその時の目的だった。で、墜落。あのときは普通に死んだと思ってたよ」

妹「……」

男「でも、生き延びた。海上だったから泳いで泳いで。そしたら遠洋漁船に捕まってね。そこで働きながらここについた」

先輩「……」

男「すぐに友達には連絡した。そしたらそいつ、現地民になればいろいろはかどるからって、どっかの日本人がはらませた子供扱いにして難民として国籍取れって」

妹「……」

男「まぁ……ふざけんなとは思ったけどさ、出来ちゃったんだからしょうがないよね。だからさ」 すたすた

男「妹。結婚する準備はできた。兄という人間は死んじゃったけれど男として、結婚してください」

妹「……っ」

先輩「……」

男「だめ、かな?」

妹「ばかっ……ばかばかばかばか……」

男「うん」

妹「よかったぁ……」

男「……うん」

妹「結婚……あの時言ってたからですか?」

男「まぁ……どうにかしたかったのは前々からだけどね」

妹「……っ。お兄さん、好きです」

男「うん」

妹「結婚、してくださいぃ」

男「あぁ、ありがとう」

先輩「……え? なんで私呼ばれたの?」

男「あ、うん。まぁ関係者だから、かなぁ」

部下「え?」

男「え? なに?」

部下「てっきり第二夫人かと……」

先輩「え?」

男「いや、まぁそういう文化はあるけどさぁ」

妹「……いいんじゃない、ですか?」

先輩「え?」

妹「文化なら……まぁ。結局私たち子供産めませんし。ねぇ」

先輩「そのためですか」

妹「第一夫人の座は譲りませんが」

先輩「……一度帰国します」

男「あぁ」

先輩「実家の旅館のことを話しつけてからまた来させてもらいます」

男「うん」

先輩「そうしたら、またかわいがってくださいね?」

男「……」 チラッ

妹「」 ニコ

男「……善処します」


数日後

男「なぁ……」

妹「なんでしょう……」

男「まだぁ?」

妹「……みずが、あわないん、ですぅ」 ごろごろ

男「まだ、治ってないんかい」

妹「うぅ、今日も下痢です……」

男「はぁ……」


おっしまい!

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