神「敗者復活戦、始まります」 (9)


神「……どうも神です、全知全能のパーフェクトな神です」


神「世界を救うって難しいですよね、本当に」

神「何故なら、救うからには世界が危機に陥っている必要があるのです」

神「はい、もうこれだけで最低1年の準備期間が必要となり、大変ですね」




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神「まずは情報を各地に広げ、世界が危険に晒されている事を人々に知らしめます」

神「そしてそれを同時進行で行いながら、黒幕たる人物を成長…暗躍させます」

神「それは魔王かもしれませんし、帝王国王総理大臣大統領……もしかしたら子供かもしれません」

神「しかしそれは関係なく、最終的に世界を危機に陥れる事が可能な能力が絶対ともなります」


神「故に、黒幕の存在は世界を救う上で最重要となりますよね?」


神「はい次、勇者…またの名をヒーローの存在」

神「彼らは特別な存在もいれば凡人もいる、つまり黒幕と同じく最強の部類となります」



神「さてここで問題となるのが、如何にして野望を持たぬ彼らを救世主に仕立て上げるか」

神「中々に至難ですね……黒幕とは違う生い立ちである彼らはとても動かしにくい」

神「しかしそこは周囲の人物…いわば、脇役の人々によって補正されます」

神「ここで下地として撒いておいた黒幕に関する情報が、良い味を出すのです」

神「世界を救ってくれと頼まれる者、奪われた光を取り戻す為に旅に出る者」


神「・・・そして『ヒロイン』を救うついでに立ち上がる者」




神「そう、黒幕と勇者、この2つ以外に最大の役目を果たせるのがヒロインなのです」


神「彼女は黒幕の目的にも勇者の目的にもなれる、いわば世界の中心とも呼べる存在です」

神「……物語は彼女を起点とし、そして終着点となる」

神「さぁ世界を救う準備は整いました、冒険…もしくはいきなり黒幕を倒しに行って世界を救いましょう!」






神「・・・となるのは良いのですが、私は大変なミスを犯していたのです」




神「それは、『確実性』が皆無であったこと」

神「私が作り上げた20の世界のうち、なんと12もの世界が救えずに破滅してしまったのです」



神「私は困りました、神としてこれは無いのではないか」

神「全知全能どこいった」

神「こんな感じで嘆いたのですが、まぁ簡単な話でしたね」


神「敗者復活戦、やればいいじゃん? とね」


神「それでは結局は世界を救えてないのもあるではないかとも思いますが、それはそれで私には考えがあるのですよ」

神「さぁて、そろそろ敗者復活戦…始まります」

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