美琴「佐天さん、2万でどう?」(522)

佐天「えー……」

美琴「胸だけ! 胸だけでいいから!」

佐天「いや、そんな頭下げられても……」

美琴「じゃあ3万出すから!」

佐天「金額の問題じゃなくて……白井さんに頼めばいいじゃないですか。喜んで触らせてくれますよ」

美琴「ちっちゃい胸は触ってても気持ちよくないでしょ」

佐天「うわ、今の言葉聞いたら白井さん首吊りますよ」

美琴「っていうことで佐天さん、お願い!」

佐天「えー……」

佐天「意味がわからないんですけど」

美琴「2万円だすから常盤台のパンフレットのモデルやってくれない?」

黒子「お姉さま、なぜお金ですの?」

初春「そうですよ、金額がリアルでいかがわしいことを頼んでいるように聞こえますよ?」

美琴「あ、そうか、ごめん佐天さん」

佐天「えっと、突然なので少し整理してもいいですか?」

初春「ですね」

黒子「こほん、この度お姉さまが常盤台の来年度の新入生案内のパンフレットの表紙を飾ることになりましたの」

黒子「ですがお姉さまときたら・・」

美琴「絶対嫌よ!!あたしはそういうの嫌なのよ!」

黒子「と、いうわけでかわりにだれかを、ということでしたが・・・」

佐天「で、何であたしなんですか?」

美琴「え?だって佐天さん前に常盤台の制服着たことあるじゃない?結構似合ってたからいけるんじゃないかと思ったのよ」

初春「私も着たかったです」

佐天「えっと、あの、いきなり承諾というのはどうも・・・」
こんな感じだと思ったのに・・・

美琴「わかったわよ……」

佐天(あ、諦めてくれるんだ)

美琴「5万出すわよ! ええい、持ってけドロボー!」バシッ

佐天「そっちかよ!」

美琴「なによ、5万でも足りないって言うの?」

佐天「だからそういう問題じゃないんですってば!」

美琴「じゃあなにが問題なの?」

佐天「そもそもいきなり胸触らせてくれっておかしくないですか……」

美琴「そうね」

佐天「自覚あるんかい!」

美琴「逆に聞くけど、佐天さんは胸触らせてって少しずつ頼まれたら触らせるの?」

佐天「少しずつ頼むって状況が想像できないです」

美琴「どう頼まれたら触らせてくれるのよ」

佐天「どうっていうか、相手が……」

美琴「友達同士で触ったりするでしょ? 佐天さんが初春さんのスカート捲るようなものよ」

佐天「それとは全然違くないですか」

美琴「どう違うの?」

佐天「いや、なんていうか……本気っぷりが」

佐天「あたしのあれは遊びだけど、御坂さんは本気ですよね」

美琴「遊びで胸触る方が失礼でしょ」

佐天「たしかに……って違う違う! そういう話じゃないから!」

美琴「まどろっこしいわね。結局なにがダメなのよ!」

佐天「なにがって……つ、付き合ってる人以外に触らせるつもりありませんから!」

美琴「付き合ってる人いるの?」

佐天「いませんけど! 将来的な話です!」

美琴「つまり佐天さんの恋人に私が立候補してもいいわけね」

佐天「え、するんですか?」

美琴「もちろん。私と付き合って、佐天さん」

佐天「ごめんなさい。お友達でいましょう」

美琴「なんで断るのよ」

佐天「こんな軽いノリで告白されて付き合うわけないでしょ!」

美琴「私が本気じゃないと思ってる?」

佐天「はい」

美琴「私、本当に佐天さんのこと好きよ?」ズイッ

佐天「いや、ちょ……じょ、冗談はやめてくださいよ」

美琴「佐天さん、私の目を見て」

佐天(か、顔ちか~っ!)

美琴「この目が嘘吐いてるように見える?」

美琴「ねぇ、佐天さん?」ボソッ

佐天「はひっ!?」ビクッ

美琴「私と付き合ってくれる?」

佐天「ど、どうせ今だけですよね? 胸触ったらすぐ別れるつもりなんでしょ?」

美琴「そんなことないわよ。佐天さんのこと、大切にするよ?」

佐天(お願いだから耳元で話さないで~! へ、変な気分になっちゃうから!)

美琴「好きよ、佐天さん」

佐天(ヤバイヤバイヤバイなにこのジョーキョー!?)

美琴「佐天さんは私のこと、嫌い?」

佐天「き、嫌いなんてあるわけないですっ」

美琴「じゃあ、好き?」

佐天「す……好き、です」

美琴「だったら付き合っちゃおうよ、私達」

美琴「ダメ?」

佐天「はぁ、はぁ……」

美琴「だぁめ?」

佐天「ダメじゃ、ないですぅ……」

美琴「ふふっ、よかった。断られたらどうしようかと思ったわ」

佐天「あの、わかったから……も、離れて……」

美琴「佐天さん、好き」ボソッ

佐天「はうっ!?」ドキッ

佐天(な、なんなのこれ!? なんでこんなドキドキ……たしかに御坂さんはかっこいいし素敵だけど!)

美琴「佐天さん、どうしたの?」

佐天「は、はい?」

美琴「顔赤いし、汗もかいてるわよ」

佐天(誰のせいだと思ってんですか!)

美琴「休めるところに入ろっか」

佐天「そうですね……」

佐天「こ、ココって……」

美琴「どうかした? はやく入りましょ」

佐天「いやいやいや! さすがにまずいでしょ! 学生がココは!」

美琴「大丈夫、能力でカメラとか全部止めてあるから」

佐天「あ、そうですか……」

美琴「誰かに見られる方がまずいわ。ほら、急いで」

佐天(せめて私服に着替えたいよぉ……)

美琴「なに歩き回ってんの?」

佐天「なんだか落ち着かなくて……」ソワソワ

美琴「誰にも見られてないから平気よ。それよりもこっち座ってお喋りしようよ」

佐天「御坂さんは落ち着いてますね……」

美琴「別に入るの初めてじゃないから」

佐天「あっそ……サイテーです」

美琴「ちょっと、なんでそうなんのよ」

佐天「今まで何人も騙してきたってことじゃないですか」

美琴「騙してないわよ。佐天さんだって騙したわけじゃないでしょ?」

佐天「あたしも騙されたようなもんです」

美琴「まだ信じてくれてないの?」

佐天「はい」

美琴「ふぅん……まあいいわ。とりあえずこっち来てよ」

佐天「イヤです」

美琴「なんにもしないわよ」

佐天「嘘ばっか」

美琴「嘘じゃないわよ。でもあんまり聞き分けが悪いと、本当になにかしちゃうわよ?」

佐天「わ、わかりましたよ」

美琴「そうそう。私も無理矢理するのは好きじゃないから」

美琴「ちょっと離れすぎじゃない?」

佐天「そんなことないと思いますけど」

美琴「そっち寄ってもいい?」

佐天「ど、どうぞ」

美琴「ありがと」ススス

佐天(あたし、本当に襲われちゃうの……?)

美琴「佐天さん?」ボソッ

佐天「ひゃわ!?」

美琴「そんな驚かないでよ」

佐天「な、なんで耳元で話すんですか!」

美琴「こっちの方が好きかと思って」

佐天「べ、別に好きじゃないですよ!」

美琴「嫌いでもないでしょ?」

佐天「まあ、そうですけど……」

美琴「じゃあ続けるわね」

佐天「ん……」

美琴「好きよ」

佐天「また嘘吐いて……」

美琴「嘘じゃないって。佐天さんも私のこと好きなんでしょ?」

佐天「好きだったけど、嫌いになりました」

美琴「なんで?」

佐天「こういうとこ、入ったことがあるって」

美琴「それがイヤだったの?」

佐天「イヤっていうか……今まで何人と入ったんですか?」

美琴「3人」

佐天(あれ、意外と少ない!?)

美琴「なにその顔」

佐天「なんでもないです。その3人も今日みたいに無理矢理連れ込んだんですか?」

美琴「今日も無理矢理連れ込んだわけじゃないと思うんだけど」

佐天「そこはおいといて! どう連れ込んだんですか?」

美琴「普通に誘っただけよ。入ろうって」

佐天「怪しい……」

美琴「本当よ。その子達とはもう付き合ってたもの」

佐天「付き合ってたからって普通中学生がこんなとこ入ろうとしますか?」

美琴「それだけ好きってことよ。もちろん佐天さんもね」

佐天「また調子いいこと言って……」

美琴「本心なのに」

美琴「とりあえず佐天さんの気持ちはよくわかったわ。要は前の女に嫉妬してるってことよね?」

佐天「は、はぁ!? どうしてそうなるんですか!」

美琴「だって過去の話とか聞いてきたから」

佐天「あたしはただ、御坂さんがどうやって前の人達を騙したのか知りたかっただけで……」

美琴「へぇ、そうなんだぁ」

佐天「なにニヤニヤしてんですか……嫉妬なんてしてません! してないから!」

美琴「まあそういうことにしといてあげるわ」

佐天「む、むかつくー!」

佐天「だいたいなんですか! いきなり2万でどうって! おかしすぎです!」

美琴「そこは私も反省してるわ」

佐天「他の子達は付き合ってから普通に誘ってるのに、あたしだけなんでいきなりそれなんですか!」

美琴「佐天さんだって誘ったのは付き合ってからでしょ?」

佐天「そうじゃなくて……ああもう! 告白する前から胸触らせろって言ってたじゃん!」

美琴「あれはほら、告白への前振り?」

佐天「あんなメチャクチャな前振りがあってたまるか!」

美琴「告白自体は真面目だったじゃない?」

佐天「ああ言えばこう言う……」

美琴「つまり佐天さんはちゃんとアプローチしてもらいたかったってことよね」

佐天「もうそういうことでいいです……」

美琴「ごめんね、わかってあげられなくて。でも私の気持ちは本物よ?」

佐天「そうですか」ツーン

美琴「拗ねないでよ。佐天さん、好き」

佐天「んっ……」

美琴「好き」

佐天(ホント、もう……耳元で好きって言われるのやばい)

佐天「ココ、たしか3時間でしたっけ?」

美琴「そうね」

佐天「じゃあ3時間あたしに手を出さなかったら御坂さんを信じてあげます」

美琴「そんな簡単なことでいいの?」

佐天「はい。絶対胸触っちゃダメですよ」

美琴「抱きしめるのはいい?」

佐天「まあ、それくらいなら」

10分後

美琴「佐天さぁん」ギュッ

佐天「もぉ、なんですかぁ」

美琴「大好き」

佐天「御坂さんってばぁ……もっと言ってください」

美琴「佐天さんも言ってくれなきゃやだ」

佐天「しょうがないなぁ……御坂さん、好きぃ」

美琴「私も好きぃ」

30分後

美琴「佐天さん、耳ふーってしていい?」

佐天「なんで?」

美琴「耳弱そうだから」

佐天「なにそれぇ……でも御坂さんだったらいいですよぉ」

美琴「んふふ、じゃあ早速……ふぅー」

佐天「あんっ……」ピクッ

美琴「あはは、可愛い」

1時間後

美琴「ほっぺにチューしてもいい?」

佐天「したいですか?」

美琴「したい」

佐天「どうしても?」

美琴「どうしても」

佐天「えへへ……じゃあいいですよぉ」

美琴「ありがと。ちゅっ」

佐天「御坂さぁん、ちゅっ」

2時間後

美琴「ね、佐天さん……キスしよっか」

佐天「御坂さん……」

美琴「やっぱりダメ?」

佐天「ううん、そうじゃなくて……言うの遅いですよ」

美琴「え……」

佐天「あたし、ずっと待ってたんだから」

美琴「待たせちゃってごめんね。佐天さん、好き……ん、んぁ」

佐天「んっ、んふ、んぅ、ちゅ、んん……」

3時間後

佐天「そろそろ時間ですね」

美琴「そうね。もう出よっか」

佐天「待って……もう少し、このままぁ」ギュッ

美琴「うん……」

佐天「御坂さん、今日はもう帰っちゃうんですか?」

美琴「門限までまだ時間はあるわよ」

佐天「じゃあ……この後あたしんち来ません?」

翌朝

黒子「ふあぁ……お帰りなさいませ、お姉様」

美琴「うん、ただいま」

黒子「どこほっつき歩いてたか知りませんが、夜遊びは控えめにしてほしいですの」

美琴「ごめんごめん。気をつけるわ」

黒子「あら、寝ないんですの?」

美琴「もう寝てきたから」

黒子「どこか泊まってましたの?」

美琴「まあそんなとこ」

数日後

佐天「あれー? 初春達いないんですか?」

固法「入れ違いで警邏に出かけちゃったわよ」

佐天「固法先輩は行かないんですか?」

固法「私は待機よ。1人はここにいないとまずいでしょ?」

佐天「とか言ってただのサボりだったり……」

固法「佐天さん、ちょっとこっちに来てもらえる?」

佐天「やだなぁ。冗談ですってば、固法先輩」

固法「ところで……御坂さん?」

美琴「E……いや、F?」

固法「えーっと……?」

美琴「ううん、これはGも……」

佐天「固法先輩、気にしないでください。あたし達はあっちでおとなしくしてますんで」

固法「冷蔵庫にあるもの、テキトーに飲んでいいからね」

佐天「ありがとうございます。ほら、行きますよー御坂さん」

美琴「待って、もう少し」

佐天「はい、サクサク歩くー」グイッ

佐天「なに見てたんですか」

美琴「いや、固法先輩のセーターほつれてたなぁって思って……ね?」

佐天「あくまでしらを切る、と」

美琴「アレはつい見ちゃっても仕方ないと思わない?」

佐天「となりに恋人がいてもですか」

美琴「わ、悪かったって。ごめんね」

佐天「ふん……まあいいですけど」

美琴「もう、そんな怒んないでよ。涙子」ギュッ

佐天「別に怒ってないし。そんなに大きい胸が好きなら固法先輩と付き合ったらどうですかー」

美琴「私が好きなのは涙子だけだって」

佐天「どうせあたしはおっぱい小さいですよーだ」

美琴「拗ねてる顔も可愛いわよ、涙子」

佐天「す、拗ねてないもん。おだてたって許してあげないんだからっ」

美琴「おだててなんてないわよ。涙子はいつも可愛いから」

佐天「むー……そんなこと言って、大きい胸にすぐ夢中になるくせに」

美琴(ヤキモチやく涙子が可愛くてわざとやってるんだけどね)

佐天「あたしだって、同年代の中じゃ結構おっきい方なのに……そりゃ固法先輩には勝てないけど」

美琴「そんな気にしないでいいじゃない、大きさなんて」

佐天「誰のせいで気にしてると思ってんのよ……」

美琴「たしかに私は大きい胸が好きだけど、触りたいって思うのは涙子の胸だけよ?」

佐天「なんか嘘っぽい……」

美琴「本当よ。形がよくて柔らかくて感度がいい涙子の胸が1番好き」ギュッ

佐天「今も触りたいって思ってる?」

美琴「もちろん」

佐天「じゃあ触っていいよ」

佐天「んっ、はぁ……」

美琴「涙子の声、可愛い」

佐天「美琴は……? あたしのおっぱい、気持ちいい?」

美琴「うん、気持ちいいよ」

佐天「あのね……美琴はあたしのおっぱいいつでも触っていいから、触らせてあげるから……」

美琴「だから?」

佐天「あんまり他の人の胸見ないで……」

美琴「……うん、わかった」

美琴「もー涙子ってばホント可愛いんだから。ちゅっ」

佐天「ひゃっ……ねぇ、なんでほっぺ? ちゃんとキスしてよう」

美琴「するわよ。ほら、目瞑って?」

佐天「んんー……」

美琴「舌出して」

佐天「んあ……ふあ、んう、んーっ、んーっ」

美琴「ふう……涙子?」

佐天「ふぁい……?」トロン

美琴「涙子ってキスするとすぐボーッとなるわよね」

佐天「だってぇ……美琴のキス気持ちいいんだもん」

美琴「あーもうっ! 可愛いすぎっ」ムギュッ

佐天「ん、美琴ぉ……好きぃ……」

佐天「あたし、もう我慢できないかも」

美琴「私もそろそろ限界。どうする? 近くのホテル行く?」

佐天「あたしんちでいいじゃん……いっぱいしよ」

美琴「じゃあ涙子の部屋行きましょ」

佐天「うん」

美琴「固法先輩、私達もう帰りますね」

固法「あらそう? そろそろ初春さん達も戻ってくると思うけど」

美琴「いえ、いいです。それじゃおじゃましましたー」



美琴「お腹減ったわね」

佐天「そうだね」

美琴「とか言いながらまったく動く気ないでしょあんた」

佐天「だって美琴と離れたくないもん」ギュッ

美琴「甘えんぼねぇ。可愛いからいいけど」ナデナデ

佐天「えへへ、みことぉ」スリスリ

美琴「でも本当にそろそろ起きるわよ」

佐天「えー……」

美琴「ほら、服着ましょ」

佐天「起きたら美琴帰っちゃうんでしょ?」

美琴「門限あるからね」

佐天「帰らないでよ」

美琴「そう言われてもねぇ」

美琴「あんまり外泊ばっかしてると黒子に迷惑かかるし」

佐天「ちぇ……わかった」

美琴「また明日会えるからいいでしょ」

佐天「そうだけどぉ……」

美琴「じゃあ涙子がうちに来る?」

佐天「えっ、いいの?」

美琴「黒子に手伝ってもらえばたぶんできるわよ」

佐天「白井さんかぁ……白井さんってあたし達が付き合ってること知らないんだよね?」

美琴「誰にも言ってないわよ」

佐天「うーん……バレたらあたしの命が危うい」

美琴「ちゃんと話せば黒子もわかってくれるでしょ」

佐天「そういえば前付き合ってた時はどうしたの? 話したの?」

美琴「前は……まあいろいろと便利なやつだったのよ」

佐天「どゆこと?」

美琴「なんていうか、バレてもどうとでもなるっていうか」

佐天「よくわかんない」

美琴「とにかく黒子にバレたことはないのよ。黒子は覚えてないの」

佐天「なるほど。つまりバレたらどうなるかはまだわからないと」

美琴「ううん、それはわかるわ。烈火のごとく怒り狂った後泣き叫んでやけ食いする」

佐天(バレたことないのになんでわかるの?)

佐天「やけ食いする白井さんも見てみたいけど、怒り狂われるのは困るなぁ」

美琴「あの時は大変だったわよ、本当に……」

佐天「じゃあ今日は遠慮しとくよ。騒ぎになったら大変だし」

美琴「そうね。それがいいわ」

佐天「そのかわり、近いうちに外泊許可もらってきてよね」

美琴「うん。そしたら一晩中しましょ」

佐天「一晩中って……も、もうっ!」

数日後

美琴「涙子、こっち」

佐天「美琴、待った?」

美琴「待ったわ。30分くらい待ちぼうけよ」

佐天「え、でもちゃんとメールしたよね?」

美琴「とにかく待ったの。だから今日はたっぷりサービスしてもらわないと」

佐天「サービスって言われてもなぁ……」

美琴「なによ、できないって言うの?」

佐天「一応、エッチな下着は穿いてきたよ?」ボソッ

美琴「今すぐホテルに行きましょう」ガシッ

佐天「ちょっとちょっと! 今日は学舎の園でデートでしょ!」

美琴「この中にホテルなんてないし」

佐天「知ってるよ! ホテルは後でいいじゃん。っていうかあたしホテルはイヤ」

美琴「どこだったらいいのよ」

佐天「あたしの部屋」

美琴「じゃあ行きましょ」

佐天「だからぁ……デートが先だってばぁ!」

美琴「このお店でいいの? 前も入ったけど」

佐天「あの時は重福さんのせいであんまり楽しめなかったからね……リベンジよ」

美琴「そういえばまだ重福さんと文通してるの?」

佐天「してるよ」

美琴「ふーん」

佐天「なになに、ヤキモチ?」

美琴「そうだけど?」

佐天「へ……」

美琴「私だってヤキモチやくことくらいあるわよ」

佐天「そ、そっか……」

美琴「うん」

佐天「そういうのあたしだけだと思ってたから……ちょっと嬉しいかも」

美琴「そう」

佐天「あ、あの……ヤキモチやかれても困るっていうか、あたしが好きなのは美琴だけだから」

美琴「違かったら承知しないわよ」

佐天「だ、だよねぇ。あはは」

佐天「文通、やめた方がいい?」

美琴「そうは言ってないでしょ」

佐天「でもなんかイヤそうじゃん」

美琴「妬けるってだけよ」

佐天「えっと、そのぉ……」

美琴「気にしないでいいわよ。私だってよく涙子にヤキモチやかせてたし」

佐天「……え、ちょっと待って。やかせてたってなに?」

佐天「もしかしてあたしといる時に他人の胸見てたのってわざとなの!?」

美琴「どちらかと言えば……わざとね」

佐天「な、なによそれーっ!」

美琴「涙子のヤキモチやいてる姿が可愛くて、つい」

佐天「ついってなによ! あ、あたしがどんだけ胸の大きさ気にしたと思って……!」

美琴「あ、それも可愛かった」

佐天「そういう話じゃなーい!」

佐天「なんかドッと疲れたわ……」

美琴「休憩する?」

佐天「休憩するの意味がおかしい気がするんだけど」

美琴「どこか入って休もうってだけよ」

佐天「どこかねぇ……」ジトッ

美琴「ちょっと、邪推しないでよ」

佐天「美琴が言うとエッチなことにしか聞こえないんだもん」

美琴「そんなことより、はやくお店入っちゃいましょ」

佐天「さっさとあたしにケーキ食べさせてここから出ようってわけね」

美琴「あんたはそんなに私をケダモノにしたいのか」

佐天「実際そうでしょ?」

美琴「否定はしないわ」

佐天「そこはしようよ」

美琴「ううん、もう無理。涙子の下着のことしか考えられない」

佐天「スケベ……」

美琴「ねぇねぇ何色?」

佐天「そこは見るまでの楽しみにとっておくもんでしょ」

美琴「でも気になるのよ。お願い、色だけ教えて!」

佐天「いーや」

美琴「色くらいいいじゃない。ケチー」

食蜂「なんかぁ、すごく面白そうな会話してるじゃなぁい?」

美琴「うげっ……」

佐天(今の会話聞かれてたってかなり恥ずかしいんだけど……)

食蜂「御坂さぁん? 外でセクハラはダメだゾ?」

美琴「セクハラじゃないわよ。スキンシップ」

佐天「セクハラじゃなかったんだ……」

食蜂「ほらぁ。お相手もこう言ってるわよぉ?」

美琴「あんたには関係ないでしょ。なんか用?」

食蜂「御坂さんの姿が見えたからぁ、声かけておこうと思ってぇ」

美琴「ただ嫌がらせしに来ただけでしょうが……」

佐天「常盤台の人ですよね? 誰ですか?」

美琴「ただの同級生よ、同級生」

食蜂「ちゃんと紹介してほしいなぁ?」

美琴「いらないでしょ。もう会うこともないんだから」

食蜂「御坂さん、礼儀って知らないのぉ? 私は食蜂操祈。ヨロシクね?」

佐天「あ、あたしは……」

美琴「いいわよ、こいつに自己紹介なんてしないで。行きましょ」

佐天「え、でも」

美琴「いいから、はやく」

食蜂「その人が新しい恋人ぉ?」

美琴「違うわよ、ただの友達」

佐天「え……」

食蜂「あらぁ? 気に喰わないって顔してるわよぉ?」

美琴「こっちの問題よ。あんたは黙ってて」

佐天「どういうこと、美琴」

美琴「後で話すから。今は私の言うとおりにして」

食蜂「ねぇアナタ、御坂さんの恋人なのぉ?」

佐天「そうですけど、なにか?」

美琴「バッ……!」

食蜂「ふぅん、やっぱりそうなんだぁ……」

美琴「もう行くわよ! はやく!」グイッ

佐天「ちょ、ちょっとまだ話が……」

食蜂「また会いましょうねぇ、新しい恋人サン?」

佐天「あの人誰!? っていうかただの友達ってなに!?」

美琴「話すから、全部話すから一旦落ち着いて」

佐天「なんなのよあいつ! なんか上から目線ですごいむかつくんだけど!」

美琴「そういうやつなのよ。お願いだから冷静になって」

佐天「あいつもむかつくけど、美琴にただの友達って言われたのが1番むかつく」

美琴「それも事情があるのよ。だからお願い、私の話を聞いて」

佐天「むぅ……わかったよ。美琴の話聞く」

美琴「あいつはその、あれなのよ……私が初めて付き合った人なの」

佐天「え……あ、あいつと付き合ってたの!?」

美琴「いや、あれでも少しはいいとこもあるのよ? ホントに」

佐天「それって胸が大きい以外に?」

美琴「うん、まあ……は、話を戻すとね! 別れてからもやけにちょっかいかけてくるのよ、あいつ」

佐天「まだ美琴のことが好きなんじゃないの?」

美琴「どうだかね。あいつが本当に私のことを好きだったのか今でもわからないわ」

佐天「で? あたしをただの友達って言ったのはなんで?」

美琴「今まであいつ含めて3人と付き合ったって話はしたわよね?」

佐天「いつだったかそんなこと言ってたね」

美琴「つまりあいつと別れてから私は2人と付き合ったわけだけど……2人ともあいつに寝取られたのよ」

佐天「え、寝取られた……?」

美琴「あいつに恋人を奪われたってこと」

佐天「え……ええーっ!?」

美琴「だからあいつには恋人だってバラしたくなかったのよ」

佐天「なるほど……で、でもあたしは寝取られたりしないよ!」

美琴「頼もしい言葉けど、あいつにはそういうの関係ないのよね」

佐天「あたしは美琴一筋だから! 浮気なんてしない!」

美琴「そうじゃなくて、あいつは他人を洗脳できるのよ」

佐天「せ、洗脳?」

美琴「そういう能力なの。心理掌握って聞いたことない?」

佐天「常盤台のもう1人の超能力者だよね……」

美琴「そう。あいつがそれ」

何日あるんだこのスレ

      _ハ,_yv-∧/}        -――- _     /: / : : / : : : ヽ:\ヾ、:\: : : : : : >
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  乙(_  O 人__〈_人__x< `⌒>V.:./.::.::.::.::.::.::}.:.::ヽ:ヘ|: : :i:八 : :i: : //j斗-、    }: : \__∨/   >―yヘ、
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  ///::V/:::/::::/|::::/|:::::i::|∨:\人∧>メ::.::/.:: /|::.::.i::.}:: | : ⅣYr芯    ¨´/: : :〃: : : : : :く⌒\{ /: : :`ヽ/
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翌日

食蜂「みぃーさぁーかぁーさぁーん」

美琴「またかよ……」

食蜂「今日も彼女のトコに遊びに行くのぉ?」

美琴「そうよ。なんか文句ある?」

食蜂「ううん、文句はないわよぉ。ただぁ、よくやるなぁって思ってぇー」

美琴「は? どういう意味?」

食蜂「彼女なんて何人つくっても無駄なのにぃ、よくやるなぁってことぉ」

美琴「またお得意の能力で奪おうってわけ?」

食蜂「ちょっとぉー? あのコ達には能力使ってないって何度も言ったでしょぉ?」

美琴「信じられないわね」

食蜂「ホントなのになぁ……御坂さんの魅力が足りなかっただけじゃなぁい?」

美琴「言ってくれるじゃない……」

食蜂「それにぃ? 御坂さんって独りよがりなエッチしかできないしぃ」

美琴「な、なんですってぇ!?」

食蜂「だからあのコ達にも愛想尽かされちゃったのよねぇ」

食蜂「私みたいにちゃぁんと相手を満足させてあげないとダメだゾ? 御坂さんもよぉく覚えてるでしょぉ?」

美琴「もう忘れたわよ。あんたとしたことなんて」

食蜂「じゃあまた思い出させてあげよっかなぁ」

美琴「あんたに付き合ってる暇なんてないのよ。じゃあね」

食蜂「あのコの名前……佐天涙子さんだっけぇー?」

美琴「え……」

食蜂「御坂さんがあんまり冷たいとぉ……誰かに八つ当たりしちゃうかもぉ」

美琴「あの子に手を出したら……今度こそただじゃ済まさないわよ」

食蜂「どう済まさないって言うのぉ?」

美琴「2度と能力を使えなくしてやるわ」

食蜂「精一杯脅してるつもりなんだろうけどぉ……御坂さん、立場わかってるぅ?」

美琴「私は本気よ」

食蜂「御坂さんがなにしようがぁ、私はいつでもあのコを奪えるのよぉ?」

美琴「やってみなさいよ」

食蜂「そういうこと言っちゃっていいのぉ? 本当に洗脳しちゃうわよぉ?」

美琴「……」

美琴「……て」

食蜂「んー?」

美琴「やめて……あの子は、奪わないで……」

食蜂「うんうん。よくわかってるじゃない」

美琴「あんた、なにがしたいのよ」

食蜂「そうねぇ、ちょっと御坂さんをからかいたかったのとぉ……今日、なんだかムラムラしてるのよねぇ」

美琴「……」

食蜂「だからぁ、誰かイジメたいなぁって……ねぇ?」

食蜂「アナタが私の部屋に来るのも久しぶりねぇ。別れて以来?」

美琴「無駄話はいいから、さっさとしてよ」

食蜂「ムード作りは大事よぉ?」

美琴「私とあんたでムードなんて今さらでしょ」

食蜂「そういう考えだから私に簡単に寝取られちゃうんじゃなぁい?」

美琴「うっさい。1人で脱ぐわよ。いいでしょ?」

食蜂「どうぞ。下着は外さないでね」

食蜂「相変わらず綺麗な肌ねぇ……胸は成長してないみたいだけどぉ」

美琴「あんたこそムードってものを考えなさいよ」

食蜂「怒らないでよぉ。ブラ外してもいい?」

美琴「好きにすれば」

食蜂「そこは嫌がってくれた方が燃えるのにぃ」

美琴「知るか」

食蜂「その強気な態度、いつまで保つかしらねぇ……」

食蜂「あはっ……ねぇ、これどういうコトぉ?」

美琴「な、なにがよ」

食蜂「なんでもう乳首勃ってるのぉ? まだ触ってもいないのに」

美琴「知らないわよ……!」

食蜂「それにぃ……」スッ

美琴「んっ……」

食蜂「下の方もちょっと濡れてるわよぉ?」

食蜂「美琴のカラダはちゃぁんと私のコトを覚えていてくれたみたいねぇ」

美琴「か、勝手に言ってれば?」

食蜂「あ、それともぉ……私の胸を見て興奮しちゃったぁ?」

美琴「誰が、あんたの胸なんかで……!」

食蜂「アハハ……あのコには自分のカラダ触らせたことあるのぉ?」

美琴「ない、けど……」

食蜂「ま、それもそうよねぇ。なにせ……」クリッ

美琴「はぁんっ!」

食蜂「私に開発されきったはしたないカラダだってバレたら、嫌われちゃうものねぇ」

美琴「やっ、あ、ああっ!」

食蜂「久しぶりにするんだしぃ、今日は存分に愉しんでいってね? 美琴」

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