佐天「...なんなの、この能力......」 (19)

佐天「(最近、あたしはとある能力を手に入れました)」


佐天「(どうして手に入ったのかは分かりませんが、初めて能力を使った時のことはよく覚えています)」


佐天「(それはつい一週間前の出来事で、部屋で黙々と課題を片付けていたあたしに対し、何らかの衝撃が加えられたのです)」


佐天「(一瞬何が起きたのか理解が追い付かず、ただ頭を殴られたという事実だけが反芻していました。突然の出来事だったので恐怖こそ感じませんでしたが、強烈な痛みが走った為、振り返ることも出来ません。そして、何も分からないままに意識を失い...)」


佐天「(目の前が真っ白になりました)」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1367055554

佐天「(こう聞くと、不思議に思う人がいるでしょう。何故、視界は真っ暗ではなく真っ白になったのかと)」


佐天「(その疑問に答える為にも、もう少し話を進めましょう。暫くして、あたしは自分が気絶から覚めたのだと思いました。意識を失う時には、辺りが真っ暗になるはずだと思い込んでいたので)」


佐天「(まあ、それはいいです。次に、視界が真っ白なのは目をやられたからではなく、上下左右いずれも真っ白な壁で覆われた部屋にいるからだという事に気が付きました)」


佐天「(...誘拐、この二文字が頭をよぎりました。何者かによる頭部への攻撃、自分の部屋から連れ出されて純白の部屋で放置など、確かに誘拐そのもののように感じられます)」


佐天「(しかし、もし誘拐だとすると不可解な点が幾つか浮かびます)」


佐天「(一つ目に、どうしてあたしなんかを誘拐する必要があったのかということです。レベル5御坂さんと知り合いだから、あたしを出汁にして彼女を利用する為と、それっぽい理由も浮かびますが、理由としては弱いと思います)」


佐天「(利用するつもりが、返り討ちにあってお終いと言った形で事件は片付くでしょうね)」

佐天「(それに、視界が一度も暗くならなかったというのも不思議です。普通、人間は目を閉じると暗闇を感じます。それが、いくら明るい場所であってもです)」


佐天「(それなのに、あたしの目に暗闇は映りませんでした。どうやって説明したらいいのか分からないので抽象的な説明になりますが、机の木目が見えていたかと思っていたらぼんやりと白くなっていき、真っ白になったところで意識がはっきりした...こういった感じでしょうか)」


佐天「(まとめると、目を閉じる前に部屋からここに移されたということです)」


佐天「(いくらレベルの高い能力者であっても、ここまで完璧な犯行を遂行するというのは不可能に思われます。例え御坂さんのような強者であっても...です)」


佐天「(そもそもさっきから言っているように、あたし何ぞにここまで手間を掛ける必要性が見受けられない......ですから)」


佐天「......」


佐天「(さて、誘拐の線も無くなったところで......)」


佐天「Let's 探索timeといきましょうか」


佐天「(そう言って辺りを見渡すと、周りの白さに隠されるかのように純白のノートパソコンが置いてあることに気付きました)」


佐天「(早速手掛かりを見つけるだなんて幸先いいなー、だなんて考えつつ電源をいれると、読み込み画面をすっ飛ばしていきなりデスクトップ画面が現れました)」


佐天「(そして、そこには『能力ファイル1』と書かれたショートカットがひとつ、ポツンと左上端に配置されています)」


佐天「(能力! この二文字に釣られ、すぐさま近くにあったマウスに手を伸ばし、ダブルクリックをしました)」


佐天「(......薄々勘付いた方もいらっしゃっるかもしれませんが、この時既にあたしの中では有力な仮説が生まれていました。勿論、この部屋についてのです)」


佐天「(それは、この部屋があたしの能力と関係しているのではないか、という至ってシンプルなものです。しかし......)」


佐天「(この時の喜びは、未だ嘗て感じたことの無いようなものだったのです)」

ちょっとお願いを

回想の中では、佐天さんは『あたし』から一人称を『私』に変更させて頂きます。

ところで、一人称はあたしであってましたかね?

佐天「(そして、ファイルを開くとこういった文面が現れました)」


この部屋の使い方___その1


佐天「やっぱり! 」


佐天「(私の喜びは最高潮に達しました。入手方法にやや疑問が残りますが、そんなことはどうでもいいのです。要は、能力が手に入ればいいのですから)」


佐天「(嬉々として画面をドラッグしていくと、こういった説明が続いていました)」



・使用難度1
トレーニングルームとして利用してみよう!!


・説明
ここでは、様々なトレーニング活動を行う事が出来ます。腹筋、腕立て伏せといった筋トレや長距離走などの基礎運動に始まり、水泳やサッカー、野球の練習も可能です(※注1を参照)


また、勉強の場としても利用出来ます。英単語などを覚えたりするには最適です(※注2を参照)



・注意1
一人では行う事が不可能なトレーニングに関しては、今後デスクトップに表示される『ヘルパー』の項目をご覧ください。


・注意2
現在の難度では、課題の持ち込みは不可能です。あくまで、此方で生み出した教材での学習のみとなります。しかし、レベル上昇によってこの規制は解除される可能性があります。


・注意3
トレーニングには、ノルマを設ける事が出来ます。詳しいことは、新しく表示される『部屋』の項目をご覧ください。


佐天「(と、こんな感じの説明がありました。......正直にいえばガッカリ、といった感情を抱きました。せっかくの能力が、ただトレーニングルームを創るだけのものだなんて、嫌だと思いません? )」


佐天「(まあ、今更別の能力を望んでもしょうがないので、続きの説明を読んでいくとしましょうか。今はまだ、この部屋から出る方法すら分からない訳ですし)」

>>それは、この部屋があたしの能力と関係しているのではないか、という至ってシンプルなものです

何でそう思ったんだろう?
無能力者なのにいきなり能力が手に入ったと思うのはおかしくね?
他人からの能力攻撃を疑うだろフツー

佐天「(ファイルを閉じてデスクトップに戻ると、途中にあったように新しく二つのアイコンが表示されていました。ここは、より重要そうな『部屋』のアイコンをクリックしてみましょう)」


この部屋について__


・この部屋で経つ時間は現実とは異なる為、退場すると入場した時刻に跳ばされる


・この部屋では、『カタログ』に表示されたアイテムの補充が行える


・トレーニングノルマとは、設定した条件をクリアするまで退場を認めないとするものである


・一度定めたノルマは解消できない


・この部屋でのトレーニングの結果は、現実世界にも反映される


・この部屋では、通常のトレーニングの他に耐久度訓練を受ける事が出来る


・耐久度は、現実世界で反映される


・この部屋の通貨は、"S"と定義される



佐天「......」


佐天「(これは......とんでもない能力を手に入れたかもしれない! )」

>>10
能力攻撃だとしたら、美琴さんの能力がレベル5と考えるとあまりにも高度過ぎるので、そう考えなかった.....という事なんですが、自分の能力かもしれないといきなり思いつくのは無理やり過ぎでした。




他の問題点も多いので、申し訳ありませんがたて直させて頂きます。


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