P「コミュ障すぎて仕事が捗らない」(202)

春香「それでプロデューサーさん、そのとき美希ったら」

P「…………」

春香「……プロデューサーさん」

P「あ、はい?」

春香「聞いてます? 私の話、つまらないですか?」

P「ちゃ、ちゃんと聞いてます」

春香「そうですか? で、美希ったら……」

P「………………」



コミュ障の特徴その1
『何気ない雑談が苦手』

律子「ここのところ、竜宮小町のシングルの売上が芳しくなくて……」

高木「おいおい、ウチの大黒柱なのにそれじゃ困るよ」

律子「申し訳ありません……」

P「…………」

高木「……ふむ。最近は似た曲調の物が多かったからな。マンネリ化が原因かもしれん」

律子「マンネリですか……だとすると、私一人ではアイデアに限界がありますね」

高木「君はどう思うかね?」

P「………………あ、俺ですか!?」

律子「他に誰が?」

P「あっ、その、えっと……」



コミュ障の特徴その2
『多人数で話すとき、誰かに話しかけられるまでは無言』

響「プロデューサーって普段何してるんだ?」

P「普段?」

響「何か趣味とか無いのか?」

P「ああ。いや、別に」

響「別に?」

P「……読書とか」

響「ふーん……」

P「……………‥」

響「……………‥」



コミュ障の特徴その3
『趣味などのプライベートなことを他人に話すのが苦手』

P「今日は日曜日だけど、何をしようか……」

P「……そうだ。そういえば革靴を一足履き潰したから、新しいのを買わないと」

P「じゃあ朝は、デパートの靴売り場でそれを買うか」

P「その後は飲食店コーナーで昼メシ食べて、午後からは本屋かな」

P「帰ったら音楽でも聞きながら本を読んで、ネットサーフィンを楽しんで……」

P「寝る前には温かいミルクを飲んでからストレッチだな。そうするとゆっくり寝れるんだ」



コミュ障の特徴その4
『休日はだいたい一人だが、その生活に満足している』

P「この靴、しっくりくるな。これにしようかな……ん?」


小鳥「お昼どうしますか?」

あずさ「私、パスタが食べたいです~」


P「あれは音無さんにあずささん。なぜここに……」ササッ

P「デパートでの昼メシは鉢合わせになりそうで嫌だな。他の場所にしよう……」



コミュ障の特徴その5
『外で知り合いに会ったら、つい隠れてしまう』

春香「おはようございまーす!」

P「おはよう」カタカタ

千早「おはようございます」

P「おはよう」カタカタ


春香「……千早ちゃん。プロデューサーさん、朝から忙しそうだね」

千早「そうね。ずっとパソコンの方を向いているわ」


P「………………」カタカタ



コミュ障の特徴その6
『顔を見て挨拶できない(特に異性に対して)』

小鳥「プロデューサーさん。この間の日曜日、どうして来なかったんですか?」

P「はい?」

あずさ「そうですよぉ~。4人で飲むって話だったのに、結局来なかったじゃないですか~」

P「ちょっ、何の話です?」

小鳥「……あれ? ほら、社長、あずささん、プロデューサーさん、私の4人で……」

P「なんですかそれ。聞いてないですよ」

小鳥「あずささんから連絡いきませんでした?」

あずさ「あれっ? 私てっきり音無さんから連絡されるものと……」

小鳥「えっ……」

あずさ「あ…………」

P「………………」



コミュ障の特徴その7
『交流が無さすぎて、イベントの情報が自分にだけ回ってこない』

美希「おなかすいたの! みんな、お昼食べに行かない?」

千早「少し早いけれど……午後からオーディションだし、済ませておこうかしら」

春香「私も行くー!」

伊織「私も乗るわ」

真「うーん、僕も済ませちゃおうかな」

律子「じゃあ私も一緒させてもらうわ」


P「………………」



コミュ障の特徴その8
『誰かに誘われないと集団に混ざれない』

美希「これで全員? すっかり大所帯なの」

伊織「ファミレスなら入れるでしょ、たぶん」

P「…………」

響「そうだ。プロデューサーも一緒に行かない?」

P「い、行く行く!」ガタッ

響「あははっ、そんな焦らなくても置いてったりしないさー」



コミュ障の特徴その9
『誘われると急にテンションが上がる』

響「編み物って楽しいんだぞ」

P「楽しい?」

響「自分で思った物が作れるようになると、アレも作りたい、コレも作りたいって」

P「ほうほう」

響「今はマフラー作ってるんだ。今年の冬は冷え込みそうだからなー」

P「なるほど」

響「でさー、今年はちょっと挑戦して文字を編みこんで」



コミュ障の特徴その10
『詳しくない話題だと、相づちを打つくらいしかできない』

P「文字をマフラーに――」

響「あっ、そうだ! 貴音ー」

貴音「何か御用でしょうか、響」

響「急に思い出したんだけど、この間の映画のチケットってどうなったんだ?」

貴音「ええ、格安のチケットが入手できましたよ。それも4枚も」

響「おおー、さすが貴音だぞ! しかもあと2人も誘えるさー!」

貴音「そうですね。ただアクション物ですので、観る人を選ぶかもしれませんね」


P「………………」



コミュ障の特徴その11
『仲の良い(と一方的に思っている)人が別の人と話し始めると、置き去りにされる』

P「さて、昼メシも食ったし仕事するか。まずは各種申請書類の作成から……」

P「……ん? この書類、見覚えはあるけどどう書くんだっけ……」

P「律子か音無さんに聞いて……」

P「………………」

P「まあ、たぶんこうだろう」カキカキ



コミュ障の特徴その12
『多少不安でも、なるべく人と話さないで済む方法を選択する』

律子「この書類、この間も間違ってませんでした?」

P「す、すみません……」

律子「書き方くらい、何かにメモとって残しておくとかあるでしょう?」

P「申し訳ないです」

律子「同じことを二回言わせないでください」

P「反省しております」

律子「もう……次は間違えないでくださいよ」

P「はい、お手数おかけしました」

律子「まったく……」



コミュ障の特徴その13
『波風を立てずに謝れるよう、謝罪の言い回しだけは豊富』

P「……少々お時間よろしいですか? 午後のオーディションのことなんですけど」

千早「そろそろ出発ですよね。今日はよろしくお願いします」

P「あ、よろしくお願いします。それじゃあ行きましょうか」

千早「……あの」

P「はい?」

千早「前から思っていたのですが、どうして私にはそんな他人行儀に……」

P「え……いえ、別に深い意味は……」

千早「そんな冷たいように見えて……まあ、どうでもいいですけれど」



コミュ障の特徴その14
『同年代や年下相手でも、相手によっては丁寧語を使ってしまう』

P「…………」ソワソワ

千早「…………」

P「…………」ソワソワ

千早「落ち着いてください」

P「はい!?」ビクッ

千早「オーディション前だからって、過度な緊張はしてませんから」

P「そ、そうですか」

千早「…………」


P「…………」ソワソワ



コミュ障の特徴その15
『あまり親しくない人と2人きりになると落ち着かない』

春香「千早ちゃん、オーディション合格おめでとう!」

「「「おめでとうー!」」」

千早「あ、ありがとう……」

律子「ささやかだけど、こうしてお祝いの場も用意できて良かったわ」

小鳥「それでは千早ちゃんを合格に導いたプロデューサーさん、乾杯の音頭をお願いします」

P「えっ……」

律子「ビシッと決めてください、ビシッと!」

高木「頼むよ君ィ!」

P「あ、いや、あっ……」



コミュ障の特徴その16
『全員の目がこちらを向いている、という状況に苦痛しか感じない』

千早「みんな、今日は本当にありがとう」

春香「ううん、私たちも楽しんだし。じゃあ、また明日ねー」

律子「お疲れ様。みんな明日も遅刻しないようにねー」

P「………………」


P(あの時こう挨拶しておけばもっと盛り上がったのに……やってしまった……)

P(……というか、そもそもいきなり俺に振るなよ。事前に言っとけって話だろ)

P(先に知っておけば俺だってそれなりに準備をしてだな……)



コミュ障の特徴その17
『終わったことを延々と引きずる』

響「はいさーい!」

P「おはよう」カタカタ

響「ねぇねぇプロデューサー、これ見てよ!」

P「ん?」

響「こないだ話してたマフラー、完成したんだ! ほら、ここに文字が」ズイッ

P「…………」ズザッ

響「……なんで離れるんだ? もっと近づかないと見えないぞ?」

P「あ、いや……」

響「………………」



コミュ障の特徴その18
『異性に対して得体の知れない怯えがある』


春香「それでねー」

千早「へぇ、そんなことが」

春香「ですよね、プロデューサーさん!」

P「あっ、うん」

春香「そのあと大変でしたよねー」

P「あ、そうだね」

千早「次からは私も気を付けます」

P「あ、うん」


コミュ障の特徴その19
『最初に「あ、」を付けないと話せない』

P「あ、確かに編みこんであるな」

響「だろ?」

P「……すごいな」

響「へへ……」

P「…………えっと」

響「…………」


P(……ダメだ、会話が続かない。話しかけてくれる響に申し訳ない……)



コミュ障の特徴その19
『話題どころか語彙も少ないため、感情をうまく言葉で表せない』


P「いやいやいやそれはおかしい」

P「まあ普通に考えたらそういう結論は出てこないわけで」

P「百歩譲ってそちらの立場から考えたとしても、だ」

P「余りにも発想が突飛というか、論理が飛躍している」

P「いやwwwまあいいんだけどさwww」

P「うおおおおおお!!来た来た来た来たああああああ!!!」

 カタカタカタカタ

765 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします ID:idOlmAStEr0
うはwwwおkwwww みwなwぎwっwてwきwたwww




コミュ障の特徴その20
『ネットでは元気』

響「……なんか、ごめん。自分と話しててもあんまり楽しくないよな……」

P「あ、いや! そんなことないんだけど……」

小鳥「プロデューサーさーん。お仕事のお電話来てますよー」

P「あー……はい、わかりました」

律子「それ終わったらライブの打ち合わせお願いします」

P「あっ、はい」


P「……あ、お電話代わりました。765プロダクションの……」



コミュ障の特徴その20
『「あ」が文頭に付く(少し考える時は「あー……」って延ばす)』

20個中、当てはまった数が10個以上の方はコミュ障の可能性があります。
15個以上だと重度です。5個以下? コミュ障なめんなボケェ

ちなみに20個当てはまったら>>1と同レベルの可能性があります。
まあ、どうでもいいですけれど。

終わり。


───

P(小学生)「次何するー?」

少年「ドッジしようぜドッジ!」

女子「えーやだー!」

P「俺もドッジやりたーい!」

少年「だよなー!」

P「なー! ドッジ最高だよなー!」

少年・P「へへへー」

───
──


P「……ハッ」

P「……夢か……」

P「…………」

コミュ障の特徴その21
『子供の頃は普通に話せた』

>>30>>35はどうやって克服すればいいんだ??

>>153
>>30の方だが
自分が詳しくない話題の時は相手から話を引き出すように心がければいいと思う
相手に質問するなりしてやれば話に興味を持ってくれてるって事も相手に伝わるだろうし
最悪復唱気味に答えるだけでもいいから、とにかく「ちゃんと話聞いてますよ」ってアピールすればええんでね?

詳しくないことなら逆に相手にそう伝えて色々教えてもらうのも会話につながるだろうしね

響「編み物って楽しいんだぞ」

P「楽しい? 響にそんな趣味があるとは思わなかったなぁ」

響「む! どういう意味さ!?」

P「ああいや、だって沖縄って常夏だしマフラーとか必要ないとーーー」

響「沖縄でも冬は寒いんだぞ」

P「」

ここまで妄想したはいいが、この先どう返す
沖縄のローカルネタを出されても>>30に陥るから詰むんだが

>>159
相手の言ってることがディープすぎてわかんねえんだよ……
とりあえず聞いてるよアピールはしてるが……あとで同じ話題出されてたときに
「ああ、それねー(何だっけそれ)」状態になる

>>161
変に知ったかぶると後が辛いぞ
内容覚えてないんならまずは「こないだ話してたやつだよね?」ぐらいに返すのが良いかと
で、その後うろ覚えでもいいからどんなものだったか言えばいい

>>164
その言葉を最近覚えた
「そーそー」って言われて切り抜けられるようになったはいいが、依然相手の話してる内容はわからん

最近、相手が適当言って俺が話を聞いてるのか試してるかも知れない……という強迫観念に取り憑かれるようになってる
俺は末期だと悟った

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