まどか「それはとっても意外だなって」(404)

さやか「ふわぁ…眠い」

さやか「けど寝てばっかりじゃダメなんだよね」

さやか「かと言って何かすることがあるわけでもないし……」

さやか「んー…暇っ!」

さやか「あたしもまどかの様に好き勝手できればなぁ」

さやか「そしたらパパやママ」

さやか「恭介や仁美…マミさんとほむら」

さやか「あとついでに杏子」

さやか「みんなに会いに行くんだけどね」

さやか「でも、今のあたしじゃどう足掻いたって無理な話なんだけどさっ!」

さやか「……はぁ」

さやか「いいなぁ、まどかは…」

さやか「そりゃ最初はまどかに物凄く感謝したし同情もしたよ」

さやか「一人で全て背負うことになったんだからさ……」

さやか「でもあれから数年」

さやか「もう変わっちゃったもんね…まどかのやつ」

さやか「最初の頃はよく隠れて一人で泣いて…」

さやか「そしてあたしが慰めたらわんわん泣いてさ」

さやか「まどかの話を聞いたらすっごく喜んでくれて」

さやか「タッくんが大きくなっていく話やほむらが進学した話」

さやか「マミさんや杏子の話もよく聞かせてくれっけ…あとほむらの話」

さやか「恭介や仁美の話はしてこないんだけど…あたしに気を使ってくれたのかな?」

さやか「その代わりにほむらの話は聞くんだけどね」

さやか「他にもいろいろな話を聞かせてくれたよ」

さやか「あたしはもう見滝原には帰れないけど、まどかは違うもんね」

さやか「だから家族や友達の今を見ることができるんだよね」

さやか「ただ、いくらなんでもほむらの話はもういいんだけど……」

さやか「ほんと、まどかのほむコンっぷりは勘弁して欲しいわ」

さやか「耳にタコができちゃうっつーの!」

さやか「だいたい、まどかの親友はこのさやかちゃんなんだからね?」

まどか「さやかちゃんは私の親友だよっ!」

さやか「おわっ?何時からいたのさ?」

まどか「ちょうど今帰って来たところだよ」

さやか「そっかそっか」

まどか「さやかちゃん!」

さやか「な、なに?」

まどか「さやかちゃんは私の親友だよっ!」

さやか「え?う、うん、ありがと。さっきも聞いたけど」

まどか「でもっ!」

さやか「でも?」

まどか「ほむらちゃんは最高の友達なの!」

さやか「……そ、そうだね」

まどか「だからほむらちゃんは―」

さやか「オーケーオーケー!わかった!だからこの話はもうよそう!ほむらはおしまい!はい!」

まどか「わかってくれたの?」

さやか「うん、よーくわかったよ。痛いほどよく」

まどか「そっかぁ。うぇひひ!」

さやか「さーて、まどかもその様子じゃ暇なんでしょ?」

さやか「あたしも暇だからさ、何か話そうよ」

まどか「うん、いいよ。それじゃあこれあげるね」

さやか「ん?写真?」

さやか「って…」

まどか「えへへ、可愛いでしょ?ほむらちゃんの寝顔」

さやか「結局ほむらの話かよ!」

まどか「えー?だって撮れたてほやほやの写真なんだよ?」

さやか「写真にほやほやも何もないんだよ!」

さやか「はぁ、まったく…またほむらの家に行ってきたわけ?」

まどか「うんっ!」

さやか「あんた…神様だか概念だか知らないけど、人間だったら不法侵入で逮捕よ、逮捕」

まどか「ほむらちゃんは私を通報なんてしないもん!」

さやか「わからんぞぉ?」

まどか「そんなことないよ!だってほむらちゃんは私の為に何度も何度も!」

さやか「やばっ…地雷踏んだかも」

まどか「だから今の私になれて!それだけほむらちゃんは―」

さやか「うん、ほむらはまどかの最高の友達だね」

まどか「でしょ?」

さやか「はぁ……」

さやか「…で?ほむらがどうしたのさ?」

まどか「今日のほむらちゃんは寝坊しちゃって、杏子ちゃんと一緒に怒られちゃったの」

さやか「へー?杏子のやつ、まだちゃんと学校に行ってるんだ」

まどか「一時間の遅刻くらいで怒んなくてもいいのにさ、あの先生ったらくどくどと…」

さやか「あたしはスルーかい、しかも一時間って許しちゃダメじゃん」

まどか「だから先生のプリントを突風で撒き散らしちゃった!」

さやか「何してんのこの人」

まどか「ん?」

さやか「ん?じゃないわよ!あんた好き勝手にし過ぎ」

まどか「だってほむらちゃんが可哀想だったんだもん」

さやか「いやいや自業自得でしょ…あと少しは杏子のことも気にしろって」

まどか「それでね?調理実習でケーキを作ってたんだよ」

さやか「また唐突に話を…でもケーキかぁ、いいなぁ」

さやか「マミさんのケーキまた食べたいね」

まどか「マミさんなら前よりももっと料理が上手になってたよ」

さやか「やっぱりねぇ、美味しいんだろうなぁ」

まどか「うん、美味しかったよ」

さやか「え?食べたの?」

まどか「つまみ食いだけどね」

さやか「ずるーい!不公平だぁ!」

まどか「てぃひひ!」

さやか「……ってか何で食べれるわけ?あんた概念でしょ?」

まどか「そうなんだけどね?食べようと思ったら食べられたの」

さやか「……キュゥべえは誰もまどかを認識できないし」

さやか「まどかも誰にも干渉できなくなったって…そう言ってたんでしょ?」

まどか「うん」

さやか「だけど干渉しまくりじゃん!」

まどか「やってみたら意外とできるものなんだよ、さやかちゃん」

さやか「はぁ、それでいいのかな?」

まどか「奇跡も魔法もあるんだよ!」

さやか「人の台詞パクんな!」

まどか「うぇひひ!」

さやか「んー、まぁ写真撮ったりケーキ食べたりしてるのは事実っぽいし」

まどか「ほんとだよ?嘘なわけないよ」

さやか「ほんとやりたい放題よね、まどかってさ」

まどか「えー?そうかなぁ?」

さやか「何となくわかった、あんたが自由の女神だったんだね」

まどか「えへへ、自由の女神だなんてそんな」

さやか「別に誉めたわけじゃないけど、まぁいいや」

まどか「そんなこんなで今日もずっとほむらちゃんの側にいたんだよ」

さやか「えっ?まさか一日中?」

まどか「うん」

さやか「…もしかして最近はずっと?」

まどか「んーと、そうかな」

さやか「道理で最近見かけないと思ったわけだ…職務放棄か!」

まどか「だって最近は魔法少女のみんなも無事なんだよ?」

さやか「たしかにここに導かれてくる子はぐんと減ったけど…」

まどか「それだけ平和になったんだと思うなぁ」

さやか「うーん…ま、平和に越したことはないか」

まどか「だから私も安心してほむらちゃんに―」

さやか「わかったわかった!ほむらのことはよーくわかった!」

まどか「うぇひひ」

さやか「はぁ……」

さやか「………」

まどか「さやかちゃん?」

さやか「……いいよね、まどかはさ」

まどか「え?」

さやか「いくら認識されてなくっても、家族や友達の今を見ることができるんだからさ」

まどか「さやかちゃん…」

さやか「あたしはさ、もう二度と見滝原には帰れないんだよ」

さやか「こうしてまどかの話を聞いたり、写真を見ることくらいしかできない……」

さやか「ほんと、まどかは良いよね!好き勝手にできてさ!」

まどか「………」

さやか「あたしだってパパやママに会いたいよ!恭介と仁美が気になるよ!」

さやか「それにマミさんや…杏子も一応…」

さやか「と、とにかく!あたしだって会いたいよっ!」

さやか「でもっ…あたしは……」

まどか「……ごめんね、さやかちゃん」

さやか「っ……」

まどか「でも…私だって本当は寂しくて」

さやか「なんでよ!あんたは見滝原に行けるでしょ!」

まどか「そうだけど……でも近くに、どんなに側にいたとしても」

まどか「誰にも認識されなくて…それが寂しくって…」

まどか「だから…こうしてわざとはしゃいで…」

まどか「それに…さやかちゃんは喜んで私の話を聞いてくれたから…だから……」

まどか「ご、ごめんね?さやかちゃんの言う通りだよね?」

まどか「私…さやかちゃんの目の前ではしゃいじゃって……」

まどか「だから、その…ごめんなさい」

さやか「……あたしの方こそごめん、言い過ぎたわ」

まどか「さやかちゃん…」

さやか「まどかはあたしと違って背負うものが大きすぎるもんね」

さやか「だからその分少しくらい好きにできてもお釣りは来るよ」

まどか「…そ、そうかな」

さやか「うん。でーも!だからってほむらの話し過ぎだっつーの!」

まどか「……てぃひひ」

さやか「そりゃあんたの気持ちは今ならよくわかるけどさぁ」

さやか「もっとマミさんとかの話だってしてくれてもいいじゃん」

さやか「ついでに杏子もさ」

まどか「うぇひひ、そうだね。杏子ちゃんの話も聞きたいよね?」

さやか「う、うん…まぁ杏子はついでに、ね?」

まどか「うん、ついでにね、ついでに」ニヤニヤ

さやか「な、何よその顔…」

まどか「んーん、何でもないよ」

さやか「そお…?まぁいいや」

さやか「それでさ、もう杏子達は高校生になったんでしょ?」

まどか「うん、今は高一だよ」

さやか「写真見ればわかるけど、やっぱ成長してるんだよね?」

まどか「うん、みんなあれから少し大人っぽくなったのかな」

さやか「大人っぽい杏子とか想像できないね」

まどか「背も伸びちゃって、少し寂しくなっちゃうよ」

さやか「あたしより高くなったんだろうね」

さやか「あーあ、一目でいいからこの目で見てみたいわぁ」

まどか「なら見に行こうよ」

さやか「あはは、無理無理!あたしはあんたとは違うんだからね?」

まどか「私も最初は無理かと思ってたことができたんだし、さやかちゃんもやってみなきゃわかんないよ」

さやか「いやいや、無理に決まってるって」

まどか「さやかちゃん」

さやか「ん?」

まどか「ごめんね」ダキッ

さやか「わっ?ちょっと、何すんのさ?」

まどか「えーと」フヨフヨ

さやか「わわ?飛んだ?」

まどか「よし、行くよさやかちゃん」

さやか「え?何処に?」

まどか「見滝原に」

さやか「いや、だから無理だってば!」

まどか「えーい!」

さやか「ちょっと、まどか―」

―――

――



さやか「いてて…もぉ、まどか!」

さやか「急に何すんのさ!」

さやか「って…あれ?」

さやか「ここは…?」キョロキョロ

さやか「……うそ…見滝原…?」

さやか「うそ…うそよね?どうして…?」

さやか「えっ?うそ?うそっ?ほんとに?マジで?」

さやか「見滝原…!」

まどか「やってみなきゃわからないって本当だよね」

さやか「まどか!あたし帰ってきた!」

まどか「やったね、さやかちゃん。見滝原に来れたよ」

さやか「わぁ…ははっ!あははっ!あたしの見滝原だぁ!」

さやか「やったー!」タタッ

まどか「てぃひひ!さやかちゃんったらはしゃいじゃって!」

さやか「まどかー!見て見て!あたし達の通学路だよ!変わってない!」

まどか「懐かしいよね」

さやか「うんうん!ここで仁美と待ち合わせとかしてさ!」

さやか「ヤバい…ほんとに懐かしい…!」

まどか「んふっ」ニコ

さやか「ん?どうしたの?」

まどか「んーん、気にしないで?」

さやか「そう?…あ!学校!見滝原中はどうなってるのかな?」

まどか「いつも通りの私たちの見滝原中だよ」

さやか「そっかそっか!見に行こうよ!」

まどか「良いけど、ほむらちゃん達はもう卒業してるよ?」

さやか「あ、そっか…もう2年経つんだもんね」

まどか「うん、もう高校生になったんだよ」

さやか「そっか…高校生…か」

まどか「……さやかちゃん」

さやか「…よっし!それなら高校生になった杏子達を見に行こうよ!」

まどか「うん、そうしよっか」

さやか「どこ高?」

まどか「こっちだよ、ついて来て」フヨフヨ

さやか「あっ、待ってよまどかー!」タタッ

さやか「ぜーはー…ぜーはー…」

まどか「ご、ごめんね?何時もの癖で飛んじゃって…」

さやか「……この体になってもやっぱ疲れるもんは疲れるんだね」

まどか「てぃひひ」

さやか「ふぅ…まぁいいわ、高校に来れたんだしさ」

まどか「今は授業中みたいだね」

さやか「見に行こうよ!」

まどか「うんっ!」

まどか「ほむらちゃんと杏子ちゃんはクラスメイトなんだよ」

さやか「へぇ、そっかそっか!」

さやか「それにしても杏子が高校生にって…なんかしっくりこないよね」

まどか「そうかなぁ?」

さやか「うん、なんか勉強とかあまりしてなさそうじゃん?」

まどか「でも、私やさやかちゃんより成績良かったよ?」

さやか「げ…マジかよ」

マミ「破滅へのロンドよ!」

さやか「あれ?今の声ってもしかしてマミさんじゃない?」

まどか「うん、今は体育なのかな?テニスやってるみたい」

さやか「いやぁ、懐かしい声だと思ったよ!」

マミ「破滅へのロンドを打ち返すとは…流石ね」

マミ「ならこれはどうかしら?失意へのフーガ!」

さやか「そうそう!このネーミングセンス!」

まどか「うぇひひ、これはたぶん真似してるだけだと思うけどね」

マミ「まだよ!ヘカトンケイルの門番!」

マミ「その打球…ネットを越えないわよ」ニヤリ

さやか「うはっ!マミさん変わってないなぁ」

まどか「…結構悪化してるような気がするなって」

さやか「え?そーお?こんなんじゃなかった?」

まどか「ふふっ、どうだろうね」

マミ「そして最後はこれよ!」

マミ「ティロ・フィナーレ!」

さやか「でたー!ティロ・フィナーレ!」

まどか「ただのスマッシュだけどね」

マミ「まだまだね」ドヤッ

さやか「くー!さっすがマミさん!高校生になってもカッコいい!」

マミ「へっちゅっ!」

マミ「うぅ…風邪かしら?それとも誰かが私の噂でも?」

さやか「あたしだよ!さやかちゃんだよ!」

まどか「マミさんには私たちは見えないからね……」

さやか「あ…そ、そっか」

マミ「あら、もう少しで終わりね。お片付けしなきゃ」テクテク

さやか「…行っちゃった」

まどか「私たちも行こっか、ほむらちゃん達も授業中だよ」

さやか「う、うん。そうだね」

まどか「えーと、ほむらちゃん達の教室は…」

さやか「……」キョロキョロ

さやか「やっぱみんな大きくなったね」

まどか「だよねぇ、お姉さん。って感じがするもん」

さやか「制服も可愛いし、羨ましいわぁ」

まどか「着てみたいなぁ」

さやか「まどかなら似合うよ」

まどか「さやかちゃんだって似合うと思うな」

さやか「……着てみたいね」

まどか「……うん」

さやか「……」

まどか「……あっ、ほむらちゃん達の教室だよ!」

さやか「えっ?ここ?」

まどか「うん、世界史の授業なのかな?」

さやか「へー…あっ!」

ほむら「……」カキカキ

杏子「……」モグモグ

まどか「ほむらちゃん!」

さやか「杏子…!」

教師「ジャンヌダルクは火刑に処せられましたが、彼女は最後まで神を信じていました」

教師「炎の中のジャンヌダルクは微笑みながら息を引き取ったと―」

まどか「………」

さやか「うわー、杏子が授業受けてる!」

さやか「でも隠れてロッキー食べてんじゃん!」

さやか「ほむらは真面目にノート取ってるのにねぇ」

教師「この点は日本の台与とも似ており…」

まどか「………」

さやか「ん?まどか?」

まどか「え?あっ…ほむらちゃん可愛いよね!」

さやか「いや、そんなこと言ってないけど」

ほむら「……」カキカキ

まどか「ほむらちゃんは真面目だよねぇ」

杏子「ふわぁ…」

杏子「もぐもぐ」

さやか「杏子は何やってんだか」


まどか「ほむらちゃん…!」

ほむら「……?」

さやか「お?」

ほむら「……気のせい、よね?」キョロキョロ

ほむら「まどかの声が聞こえただなんて…」

まどか「…ほむらちゃん」

教師「暁美、授業中は静かにしなさい」

ほむら「すみません、気を付けます」

まどか「……すぐ側にいるのに」

さやか「でも勘づいてなかった?」

まどか「…そうかな」

さやか「そうだよ、何時もほむらってかんな感じなわけ?」

まどか「え?」

さやか「いやさ、今のほむら何処と無くまどかの存在に気づいてなかった?」

まどか「それは…たまたまだよ、私はただの概念なんだし…」カシャッ

さやか「んー、そりゃそうだけどさ」

さやか「でも…ってまどか!」

まどか「ん?」

さやか「だから、ん?じゃないわよ!」

さやか「なにカメラ取り出してるわけ?」

まどか「授業中のほむらちゃんを一枚撮ろうかなって」

さやか「あんたまだ写真撮るの?」

まどか「逆に撮らない理由がないよ?」

さやか「は、はぁ…」

まどか「えへへ、ほむらちゃん」カシャッ

ほむら「…?」キョロ

さやか「毎日大量に写真撮られてたら嫌でも気づくようになるのかなぁ?」

杏子「…」ジィー

さやか「!」

杏子「んー?」ジィー

さやか「なんか杏子がめっちゃこっち見てる?」

杏子「おい」

さやか「えっ?あ、あたし?」

杏子「おいってば」

さやか「杏子…?あんたもしかしてあたしの姿が見え…」

杏子「おい、ほむらってば」

さやか「あっ…」

ほむら「何かしら?」

杏子「さっきから何キョロキョロしてるわけ?」

ほむら「誰かが側にいるような気がして…」

まどか「てぃひひ」カシャッ

さやか「側で写真撮ってるぞ」

杏子「また?何かに憑かれてるんじゃねーの?」

ほむら「どうかしら…」

まどか「うぇひひ」カシャッ

さやか「たしかに憑かれてるね」

杏子「まぁ魔獣の仕業じゃなけゃいいんだけどさ」

ほむら「……それはないと思うわ」

杏子「へぇ?根拠とかあんの?」

ほむら「…いえ、ただあたたかい感じがするの」

さやか「ほむら…」

ほむら「……まどか」

まどか「さやかちゃん、良い写真が撮れたよ!」

さやか「……あんたねぇ」

まどか「え?どうしたの?」

さやか「今のほむらの台詞聞いてなかったの?」

まどか「え?え?ほむらちゃんの台詞?何か言ったの?」

まどか「私、写真撮るのに夢中になってて……」

さやか「……まどかとほむらの温度差って何なんだろう」

まどか「ほむらちゃんが何を言ったの?教えてよ、さやかちゃん!」

さやか「自分で考えなさい」

まどか「えー?」

まどか「良いもん!ほむらちゃんに聞くから!」

さやか「はいはい」

まどか「ほむらちゃーん」ダキッ

さやか「ほんと変わったよね、まどか」

ほむら「……!」

ほむら「ふふっ」ニコッ

杏子「?変なほむら」

ほむら「ふふ、やっぱりどこかあったかい感じがするわ」

杏子「ふーん?」

教師「暁美、佐倉。次喋ったら廊下」

ほむら「ごめんなさい」

杏子「はいはい」

ほむら「……」カキカキ

まどか「ほむらちゃんは勉強も頑張って…って、あれ?」

杏子「はぁ…めんどくさいなぁ」カキカキ

さやか「お、ノート取り出した!」

さやか「杏子のノートってどんなんだろ?」

さやか「ちょっと見させてもらうよ」

杏子「……」カキカキ

さやか「ん?なんだ、落書きじゃん」

さやか「よくこんなんであたしらより成績上に…って、あれ?」

さやか「この落書き…似顔絵?」

さやか「可愛い笑顔…杏子ってこんな絵を書くんだ」


さやか「それに……この髪型に髪飾り」

さやか「この子って…もしかして」

杏子「……えへへっ」

杏子「できたぜ、さやか」ボソッ

さやか「!」

杏子「さやかの似顔絵さ…へへ、何書いてるんだろうな、あたし」

杏子「こんなの書いたってあんたとはもう会えないのにね」

さやか「杏子……」

杏子「あたしとさやかは最後まで友達だったのかどうかわからないよ」

杏子「でも、あたしは友達になれたって思ったんだ」

杏子「なのに魔力を使い果たししまって……」

杏子「畜生…さやか…!」

さやか「あんた…そんなことを…」

杏子「……なーに二年前の友達引きずってんのかな、あたし」

杏子「ただ同じ魔法少女で、殺し合って、仲直りした…それだけの奴なのにさ」

杏子「それだけなのに…それだけなのによぉ…」

杏子「くそっ…さやかぁ…」

さやか「杏子…そっか、そうだったんだね」

さやか「……あたしも、あんたのこと友達だって思ってるよ」

さやか「いろいろぶつかったけど、杏子もあたしの友達…」

さやか「ありがと、杏子」

さやか「あたし、嬉しいよ」

杏子「…さやか?」

さやか「!」

杏子「さやか…?」

さやか「杏子…杏子っ!あたしよ!さやかだよっ!」

杏子「……!」

さやか「あたしはあたしの目の前にいるよ!」

教師「良い似顔絵だな」

杏子「あ」

教師「さやか?友達か誰か?」

杏子「あ、いや!それは!」

教師「美術の時間なら良かったのになぁ…今は世界史だ」

杏子「あ、あはは…」

教師「しかもお菓子食べてたろ?」

杏子「うっ……」

教師「廊下」

杏子「くっそぉ…」

さやか「ちょっ…」

ほむら「愚かね、杏子」

教師「暁美もな」

ほむら「えっ?」

教師「この時間はまどかと言う架空の人物のデッサンをする時間じゃないぞ」

ほむら「あっ!私のノート!」

教師「はぁ…どれだけ書いたんだ…」パラパラ

ほむら「ま、まってください!それは大切なノートなんです!」

教師「まぁこれだけたくさん書けばそうなるよな」

ほむら「違うんです!まどかの写真は何処にもないから、こうやって自分で書かなきゃ…」

教師「だからって、授業中に書くものじゃないだろ」

ほむら「でも……」

教師「これは没収、暁美と佐倉は廊下な」

ほむら「……まどかぁ」トボトボ

杏子「畜生…」トボトボ

さやか「うわぁーほむらのノートどんだけクオリティ高いのよ」

さやか「画家にでもなった方がいいんじゃないの?」

さやか「ね?まどか」

ゴゴゴゴゴ

さやか「ん?」

まどか「………」ゴゴゴゴゴ

さやか「ちょっ?まどか?」

まどか「……せっかく…ほむらちゃんが私そっくりに書いてくれたのに…」

まどか「なのに…それを没収だなんて…」

さやか「ま、まどか?オーラ!変なオーラでてる!」

まどか「こんなの絶対おかしいよ!」

さやか「いや、教師としては間違ってないって」

まどか「えーいっ!」

ゴォッ

教師「おぉっ?か、風が?」ファサッ

教師「ふぁさっ?」

中沢「うわー!先生カツラだったんだ!」

教師「え?え?え?」アタフタ

まどか「先生のカツラを消し去りたい!」

さやか「邪神だ……」

教師「あわわわ…」

教師「い、今から自習にします!」

中沢「やった!」

まどか「うぇひひ」

さやか「大の男があわわわ…なんて言っちゃったよ」

教師「うわぁぁぁっ!」ダッ

ほむら「きゃっ?」

杏子「な、なんだ?ものすごい勢いで飛んでったぞ」

ほむら「何かあったのかしら…?」

杏子「さ、さぁ…?」

ほむら「…とりあえず、私たちは教室に戻ってもいいわよね?」

杏子「ああ、戻ろうぜ」

ほむら「ノートを取り戻さなきゃ」

杏子「あたしも一生懸命さやかを書いたんだ、無くしてたまるか」

ほむら「…あら?ノートが机に戻ってる」

杏子「あっ、あたしも」

ほむら「先生が置いていったのかしら?」

杏子「さぁね?でもわざわざそんなことする?」

ほむら「とにかく、良かった…」ペラ

ほむら「!!」

杏子「ああ…」ペラ

杏子「ん?だ、誰だ!あたしのさやかに落書きしたやつは!」

杏子「なんだこれ?下手くそでわかんねーよ!あたしか?」

杏子「なぁほむら、あたしのノートにあたしの似顔絵っぽい落書きが…」

ほむら「……」ウルウル

杏子「…ほむら?ど、どうした?大丈夫か?」

ほむら「…うぅ……」ポロポロ

杏子「ノートがどうかしたのか?」

ほむら「……」ゴシゴシ

杏子「あっ、ほむらのも落書きが…」

杏子「ありがとう、何時も側にいるよ…?」

杏子「ほむら…これって……」

ほむら「……まどか」ニコッ

まどか「どうしたの?さやかちゃん、屋上になんか来て」

さやか「いや、場所は何処でも良かったんだけどさ」

まどか「?」

さやか「まどか…あんた、もしかしてよくさっきのようなことしてたの?」

まどか「さっきのって?」

さやか「だーかーら!先生とかにあんな仕打ちすることだよ!」

まどか「あっ、悪戯なら何回かあるかな」

さやか「……まどか、仮にも女神なんがらもう止めときなよ?」

まどか「えっ?でも、ほむらちゃんが!」

さやか「あれは杏子とほむらが悪くて先生は悪くないのよ?」

まどか「でもっ!」

さやか「でもでも何でもないって、とにかく止めること。わかった?」

まどか「うー…」

さやか「これじゃ自由の女神通り越して自由の邪神だわ」

まどか「だってほむらちゃんが……」

さやか「あんたは過保護すぎんのよ」

キーンコーンカーンコーン

さやか「お、チャイム鳴ったね。昼休みかな?教室に行こっか」

まどか「うん」フヨフヨ

さやか「え?なんで飛ぶの?」

まどか「飛んだ方が早くほむらちゃんに会えるもん」

まどか「ってことで、またねさやかちゃん」ピューン

さやか「えっ?ちょっ…あたしは?」

さやか「もー!階段か!あたしは階段で行けってか!」

さやか「まったく…すぐムキになるところは女神とは言え子供っぽすぎるのての」

さやか「でも、まどかのおかげで今こうして…」

さやか「…嬉しかったな、杏子の似顔絵」

さやか「杏子…まだあたしのこと友達だって思ってくれてるんだ」

さやか「えへへ…」

さやか「あたしもちゃちゃっと似顔絵書いといたけどわかったかな?」

さやか「急いで書いたから変になったかもしれないけどね」

さやか「ん?てか…あたしも干渉できてるような…」

さやか「そ、そうだよ!たしかにペンとノート使えたもん!」

さやか「何も考えないで普通に書こうとしたら書けた…」

さやか「これって……」

~♪

さやか「!」

~♪

さやか「バイオリン…バイオリンの音色だ」

さやか「……懐かしいな、バイオリン」

さやか「恭介……」

さやか「アヴェ・マリアだ」

さやか「恭介がよく弾いてた、あたしも好きな曲…」

さやか「…結局、あたしはあいつのバイオリンをもう一度聴きたかった」

さやか「……そう、そうだよ。あたしはそれで…」

さやか「それに、仁美になら安心して任せられるし」

さやか「恭介なんかには勿体ないくらい良い子だよ、仁美はさ」

さやか「………」

~♪

さやか「どこからだろ?音楽室からかな?」

さやか「昼休みにも練習してるっぽいね」

さやか「あはは、恭介と同じでバイオリンが好きなんだろうなぁ」

~♪

さやか「……恭介」

さやか「ちょっと、見ていこうかな」

さやか「どうせあたしは誰からも見られないんだしさ」

~♪

さやか「えっと…ここかな」

仁美「素敵な演奏でしたわ」

さやか「!!」

さやか「ひ、仁美…?」

さやか「仁美もここの高校に…?まどかが何も言わなかったから知らなかった……」

さやか「……なら、まさか…」

仁美「これなら次のコンクールも金賞で間違いありませんわ」

恭介「……いや、まだだよ」

さやか「恭介……」

仁美「え?ですが、前回も恭介くんが断トツで……」

恭介「ううん、ダメだ…ダメなんだよ」

恭介「この曲は…アヴェ・マリアは、これだけは特別なんだ」

仁美「………」

恭介「この曲は僕が初めてコンクールで弾いた曲で…」

さやか「あたしを誘ってくれた時の…」

恭介「その時に誘った子がいてね、その子がもの凄く僕の演奏を聴いて喜んでくれたんだ」

さやか「恭介……」

仁美「それって……」

恭介「……今の僕にとって仁美は大切な人だよ」

恭介「でも、仁美と同じくらい大切な人が僕にはいるんだ」

恭介「今も、僕の心の中でずっとね」

恭介「彼女は居続けるんだ」

さやか「……ばか」

仁美「…そうですわね」

恭介「だから、僕の中の彼女が喜んでくれるまで僕は弾き続けたいんだ」

恭介「そして仁美…君にも喜んでほしいんだ」

仁美「……はい!」

恭介「ありがとう、だから僕は弾くよ」

恭介「仁美と…」

さやか「………」タタッ

恭介「さやかに」

さやか「もぉ…ばか!バカっ!」タタッ

さやか「恭介ってほんとバカ…!」

さやか「あたしのことなんか気にしないで仁美のためだけに弾けば良いのに…」

さやか「ばかぁっ……」タタッ

杏子「ん?」

さやか「わっ?ぶつかるっ?」

ドンッ

杏子「うわぁっ?な、なんだ?」

さやか「てて…ご、ごめん」

さやか「って…杏子…!」

杏子「うわ…あたしのパンがぐしゃぐしゃになっちまった……」

杏子「ついてねーな…何かにぶつかった気がするんだけど」キョロキョロ

杏子「…なんにも無いもんなぁ」

さやか「……?」

杏子「まぁいいや、ほむらが待ってるし早く戻んないとね」タタッ

さやか「…あたし、ぶつかった…よね?」

さやか「杏子と……」

さやか「……どういうこと?」

さやか「干渉…してる、ってこと…だよね?」

まどか「ほむらちゃんのお弁当、すっごく美味しそうだなぁ」

マミ「ふふっ、ほむらさんも最近は手作りのお弁当なのね」

ほむら「ええ、と言っても簡単な物しか作れませんけど」

まどか「そんなことないよ!すっごく美味しそうだよ!」

マミ「そんなことないわよ?すごく美味しそうだわ」

まどか「そうだよ!」

ほむら「ふふ、そうですか」

ほむら「でもマミさんには叶わないわね」

>>1から追いついたったった

マミ「えっ?敵わない?」

ほむら「はい、マミさんは昔よりも上達してるんだもの」

マミ「ふふ、一人暮らしだから家事も料理も私一人でしなきゃならないんだもの」

マミ「嫌でも上達しちゃうわ」

まどか「ほむらちゃんも一人暮らしだよ?」

マミ「あっ…でも、ほむらさんも一人暮らし…よね」

ほむら「ええ、私は家事も料理も相変わらずダメです」

まどか「えー?大丈夫だよ、私より全然できてるよっ!」

敬語ほむら良いなぁ

キュゥべえ「ほむらは家に帰ると独り言が増えるからね」

ほむら「キュゥべえ?」

マミ「ふふ、キュゥべえはほむらさんの家によく行くものね」

まどか「いいなぁ」

キュゥべえ「うん、ほむらはちょっと他の魔法少女とは違うから気になるんだ」

ほむら「そう」

マミ「とか言って、ほんとはほむらさんがお気に入りなんでしょ?」

キュゥべえ「それは違うよ、別にお気に入りというわけじゃないんだ」

マミ「はいはい」

感づかれているな…

キュゥべえ「その返事は納得いないよ、マミ」

マミ「ふふっ」

キュゥべえ「それに僕たちには感情なんて基本はないからね」

キュゥべえ「だから愛情も何もないんだよ」

キュゥべえ「つまり僕はほむらのことなんてこれっぽっちも」

キュゥべえ「なーんにもなんとも思っていないよ」

キュゥべえ「これでわかってくれたかな?」

マミ「ふふ、はいはい」

ほむら「そう」

まどか「キュゥべえとは一生わかりあえないね」

キュゥべえ「なんだいマミ、その顔は」

杏子「よぉ、何の話してんのさ?」

マミ「あら、杏子さん」

ほむら「遅かったわね、どうかしたの?」

杏子「いや、何かぶつかったのか転けたのかわかんないけど…」

マミ「あら、パンがぐしゃぐしゃになってるじゃない」

ほむら「大丈夫?」

杏子「大丈夫さ、それにこのパンもちゃんと食うよ」

まどか「杏子ちゃん、えらい!」

さやか「あたしのせいなんだけどね」

まどか「あっ、さやかちゃん」

さやか「まどか、あたしを置いてってくれて色々とありがと」

まどか「え?うん」

杏子「で?何の話なのさ?」

マミ「キュゥべえがほむらさんのことが好きだと言う話よ」

キュゥべえ「わけがわからないよ!」

杏子「ああ、なるほどね」ニヤニヤ

キュゥべえ「杏子までなんだいその顔は!」

杏子「ほむらの肩はキュゥべえ専用だもんねー」

キュゥべえ「なっ」

まどか「…」ピクッ

(アカン)

さやか「まどかが真顔になった」

キュゥべえ「べ、別に僕は好き好んでほむらの肩に乗ってる訳じゃないよ!」

マミ「そう?最後に私や杏子さんの肩に乗ったのは何時かしら?」

キュゥべえ「えっ?それは…」

杏子「まだあたしらが中学の時だよねぇ?」

キュゥべえ「た、たまたま!偶然がかさなっただけだよ!」

まどか「…」ジィー

さやか「真顔でキュゥべえを見てるのが怖い」

真顔のまどかが想像できない…

キュゥべえ「だいたい、ほむらのことなんか好きになる方がおかしいじゃないか!」

まどか「…」ピクピクッ

さやか「あかん」

マミ「ダメよキュゥべえ、女の子にそんなこと言っちゃ!」

ほむら「きずつくなぁ」

杏子「だってさ」

まどか「…」フヨフヨ

さやか「ほどほどにね、まどか」

キュゥべえ「ほ、ほむらのことを好きになるくらいなら死んだ方がましだよ!」

あーあ

追い付いた

メガほむの戻っている…!

まどか「それがあなたの願いだね、インキュベーター」ヒョイ

キュゥべえ「!?」

マミ「あら?キュゥべえ…あなた飛べたの?」

キュゥべえ「え?いや…え?」

杏子「あはは、どうせならもっとぶっとんじまいなよ」

ほむら「……?」

まどか「任せてよ、杏子ちゃん」

さやか「死なない程度にね」

キュゥべえ「いやいやいや…え?何がどうなってるの?」

キュゥべえ「どうして僕は宙に浮いてる…」


                 rr=ォ __ ____. rr=.ォ
               __. ィ|l.´: : : : : : : : : : : : : : |ilー!} 、
               `ア.: ::|l/ : ll : : : : : : : : : : : 乂: : : : \
                /: : :/:/ : :八 : : ト、 : :ト、 ヽ: : |: : : : : : :\
           ー イ: ー=彳:'yレ  \: l `、| `、i: : |: |: :j: ::ト、: :ヽ
              |: : : :l l:/  ||||   ヽ!  |||| \l iレく : :l: : l⌒
              |: : : :|:i:|   ||||       ||||  |i: :リ }: :ハ: :j
              |ハ: :人:.、'''"      __     '''"|i 厶イ.:/ }/
             }/  ヽl`/)ー ‐z┬yz‐‐‐‐ '|/  .|/
                  (  ) r'7l:::V:::::l`ヽ
                    厂∨ { `l介「 }  〉
                〈__ 〉,j      .i. {
                     \_ノ.〉     ト 人

まどか「えーいっ!」ブンッ

キュゥべえ「わけがわからないよー!」ピューン

マミ「……え?」

杏子「…ほ、ほんとにぶっとんでった」

ほむら「………」

さやか「あちゃー」

まどか「もぉ!ほむらちゃんのことを悪く言うだなんて絶対に許さないよ!」

マミ「……なんだったのかしら」

杏子「魔獣の仕業…じゃないよな?」

さやか「そりゃ驚くよね」

ほむら「……ふふっ」

マミ「ほむらさん、そんなにおかしかった?」

杏子「まぁいきなりキュゥべえが飛んでいったんだしね」

ほむら「……まどか」

マミ「え?」

杏子「え?」

まどか「え?」

さやか「!」

ほむら「まどかが私を守ってくれたのよ、キュゥべえからね」

まどか「ほむら…ちゃん…?」

杏子「まどかって…あのまどかか?」

ほむら「うん」

ま、守ったんだよ!

マミ「鹿目まどかさん…よね?あなたの友達の」

ほむら「はい、私の最高の友達です」

まどか「ほむらちゃん…!」

さやか「さっきの真顔とうって変わってものすっごい笑顔だね」

マミ「でも彼女は魔女を殺す概念になったのでしょう?」

まどか「ここにいるよ!」

ほむら「はい、それに誰とも干渉できない存在になりました」

ほむら「それは…私とも干渉できない…と言うことです」

マミ「ほむらさん…」

マミさんは普通の厨二でほむらちゃんは頭脳は厨二って感じだな

まどか「……ほむらちゃん」

ほむら「まどかとはもう二度と会えない」

ほむら「もし、会えるとするなら…」

マミ「円環の理に導かれた…後ね」

杏子「……さやか」ボソッ

さやか「杏子……」

ほむら「はい、だからそれまではまどかと会えない…そう思い続けてきました」

まどか「こんなに側にいるのに…」

まどか「ほむらちゃん…」ギュゥ

ほむら「でも、今ならわかる気がするんです」

ほむら「まどかが私のすぐ側にいてくれるって」

まどか「!」

さやか「おお!」

マミ「……そう、良かったわね」

ほむら「はい」ニコ

マミ「ふふっ、そうだとしたら今目の前で鹿目まどかさんも喜んでいるんだと思うわ」

まどか「ほむらちゃん!ほむらちゃんっ!」スリスリジタバタ

さやか「喜ぶと言うかめっちゃはしゃいでるよ」

杏子「側にいる……ね」

マミ「でも、どうして急に?今までは何も感じなかったのでしょう?」

ほむら「はい、でも最近はよく…何と言うか、視線を感じたりしてて」

さやか「一日中見られてたっぽいからね」

ほむら「それに声が聞こえるような気もしました」

ほむら「でもそれは私の気のせいだと思って気にしないようにしていたけど…」

ほむら「今日、気のせいじゃないって確信しました」

さやか「今日…!」

4えn

ほむら「マミさん、見てください」

マミ「あら、ほむらさんがよく書いていたイラストブックじゃない」

杏子「あ、これってさっきの?」

ほむら「ええ。杏子、あなたも見たでしょ?」

杏子「ああ、これだろ?」

ほむら「そう、これよ」

マミ「これは…?」

さやか「まどかがほむらのノートに書いた」

まどか「ありがとう、いつも側にいるよ…!」

マミ「ありがとう、いつも側にいるよ。と言う言葉とイラストのようね」

マミ「これは誰が書いたの?」

ほむら「まどかです」

まどか「うん!私だよっ!」

マミ「え?でも彼女は…」

ほむら「概念になって干渉もできなくなった…はず、です」

まどか「でもっ!」

ほむら「でも100%そうとは限らないと思うんです」

さやか「…たしかにそうなんだよね」

マミ「そうかもしれないわね…でも、悪戯とかじゃないのかしら?」

鋭いのは髪だけじゃなかったねマミさん!

杏子「いや、悪戯じゃないよ…なあ?」

ほむら「ええ、クラスのみんなは何もしていないと言っていたわ」

まどか「私が書いたんだよ!」

杏子「これは間違いないと思うよ」

マミ「そう…」

ほむら「杏子、あなたもノートに何か書いてあったのよね?」

杏子「ああ、実はマミに見せようと思って持ってきたんだ」

さやか「あ、それって!」

マミ「まあ!美樹さんの似顔絵じゃない!」

杏子「へへへ、あたしが書いたんだ」

マミ「ふふっ、良い笑顔ね。美樹さんらしいわ」

さやか「マミさん……」

ほむら「杏子、普段は絵なんて書かないのに頑張ったのよね?」

杏子「……さやかの写真はもってなかったからさ、似顔絵だけでも書いておきたかったんだ」

マミ「そっか…私も美樹さんの写真は持っていなかったもの」

マミ「……?この横の絵は何なのかしら?」

さやか「あたしが書いた杏子の似顔絵…」

杏子「さやかが書いてくれたあたしの似顔絵だよ」

さやか「杏子…!」

杏子「なあ、ほむら?」

ほむら「ええ、そうね」

マミ「えっ?で、でも…美樹さんは……」

マミ「逝ってしまったわ…円環の理に導かれて……」

さやか「……」

ほむら「たしかに、さやかはもうこの世にはいないのかもしれない」

ほむら「でも、マミさん。私…こう思うんです」

ほむら「まどかとさやかが私たちに会いに来てくれたんだって」

>マミ「逝ってしまったわ…円環の理に導かれて……」
マミさんこれ言いたかっただけだろwwwww

マミさんwwwさりげなく壮大なセリフ言ってるなwww

マミ「私たちに…会いに…?」

杏子「ああ、さやかもまどかって奴もさ、姿が見えなくっても」

杏子「今もあたしらの側にいるかもしれない…だろ、ほむら?」

ほむら「ええ、今なら自身を持って言えるわ」

ほむら「まどかとさやかは今ここにいる…とね」

まどか「ほむらちゃん!ほむらちゃんっ!」ジタバタ

さやか「すごい…わかってくれたんだ…!」

杏子「さやかが円環の理に導かれたwwwwwwww」
このSSの罪は重い

まどか「ほむらちゃん!すごいよ!ほむらちゃんっ!」キャッキャッ

さやか「まどかが大はしゃぎするのも無理はないよ!」

杏子「さやか、いるんだろ?」

さやか「う、うんっ!」

杏子「あたしにさやかの姿は見えないけどさ、待ってるぜ」

杏子「さやかが本当の意味で帰ってくるのをさ!」

さやか「杏子……」

さやか「うん、わかったよ。必ず何時か本当に帰ってくるからさ!」

さやか「だから待っときなさいよ!」

まどか「ほむらちゃんっ!」ギュゥッ

ほむら「まどか…今もあなたは私の横にいてくれるのよね?」

さやか「喜べ、思いっきり抱き締めてるよ」

ほむら「だとすれば、私の感じていたあたたかさは…」

ほむら「まどか、あなたのぬくもりだったのね?」

まどか「ほむらちゃん!」

ほむら「ふふ、今もあったかい」

ほむら「ありがとう、まどか」

まどか「ほむらちゃーん!」

これは絶対まとめに載る
そう願って寝ようかな…

さやか「さっきからまどかのやつ、ほむらちゃんとしか言ってないじゃん」

さやか「でも、まぁ…いっか」

さやか「まどか、すっごく嬉しそうだもん」

さやか「それに、ほむらもね」

マミ「………」

キュゥべえ「まったく、わけがわからないよね」

マミ「キュゥべえ…」

キュゥべえ「マミ、肩…いいかい?」

マミ「あら?ほむらさんじゃなくて良いの?」

キュゥべえ「うん、構わないよ」

マミ「そう…おいで、キュゥべえ」

キュゥべえ「ありがとう、マミ」

さすがキュウべえ
タフなやつだ

その後

まどか「さやかちゃん、大事な話って何なのかな?」

まどか「早くほむらちゃんの側に行きたいんだけど…」

さやか「まぁそうあせんなって」

まどか「だって」

さやか「あたしなりに考えたんだよね」

まどか「考えたって…何を?」

さやか「あたしとまどかが杏子達と本当に会える方法だよ」

まどか「本当に会うって…それは無理だよ」

さやか「どうして?」

まどか「だって私は概念で…干渉なんかできないんだよ?それに…」

さやか「それに、あたしは死んだから?」

まどか「うん…」

さやか「まあ、本来ならそうあるべきだよね」

さやか「まどかは魔女を消し去る概念」

さやか「あたしは魔女になる前に消え去った魔法少女」

さやか「これが本来のあたし達のあるべき姿だよ」

>>206
懐かしすぎwwwww
マミ「ティロ・フィナーレ」シリーズと同じくらい名作だわ

まどか「…そうだよ」

さやか「でもさ、それだけじゃないと思うんだよね」

まどか「えっ?」

さやか「だって普通に考えてそうでしょ?」

さやか「本当に干渉できない概念ならさ」

さやか「写真撮れる?つまみ食いできる?先生に悪戯できる?」

まどか「それは…」

さやか「できないはずでしょ?でも実際にはできたんだよ」

まどか「でも、それはたまたまで」

さやか「たまたまなわけないじゃん!だってさ、あんた確実に意図的に先生に悪戯とかしてたじゃん!」

まどか「そ、そうだけど…」

さやか「それにペンもノートも触れた」

さやか「極めつけはこれ!思いっきりキュゥべえを掴んで投げた!」

まどか「あっ…」

さやか「間違いなくまどかはキュゥべえに触れてたんだよ?」

まどか「…言われてみれば…そうかも」

さやか「それができるのに、杏子達と会えないのはどうしてか説明できる?」

まどか「え、えっと…それは」

さやか「できないって決めつけてるから」

まどか「!」

さやか「まどかはさ、あたしが干渉のこと言う度こう言ってたよね」

さやか「私は概念だからほむらちゃんとは会えないって」

まどか「……うん」

さやか「なのにさ、キュゥべえやノート、ケーキは触れるんだよ?」

さやか「そんなのって絶対おかしいよね?」

俺「できないもんはできないんだよ!」パンパン

さやか「ひぎぃ! らめぇええええ!」

まどか「……えと…」

さやか「まどかが干渉できた時は必ずそうしようと思って行動したからできたはずだよ」

さやか「何も考えずにただ、ノートにお礼を書く、先生に悪戯する、キュゥべえを投げ飛ばす」

さやか「ほむらの写真を撮る…他にもあたしを見滝原に連れて来たこともほうだよ」

さやか「ただすることを思ってしたからできた」

>>222
ヴォイッ!

さやか「逆にできなかったことはこうだよ」

さやか「ほむらと本当に会えるわけないって決め込んでるから」

さやか「ほむらに抱きついたりしても感触がない、気づいてもらえない」

さやか「…まぁ、ほむらは薄々感付いてたようだけどね」

さやか「でも、肝心のまどかが無理だって決めつけてたからできなかったんじゃないのかな?」

まどか「………」

さやか「本気でその気になればできるんだよ」

さやか「奇跡も魔法もあるんだよ!」

さやか「そうでしょ?まどか!」

まどか「……うん、そう…かも」

まどか「ううん!そうだよ!そうだったんだよ!」

まどか「本当にその気になれば、きっと!」

さやか「でしょ?それにさ、実はあたし杏子とぶつかったんだ」

まどか「えっ?杏子ちゃんと?」

固定概念というわけか

さやか「ほら、昼の時杏子のパンが潰れてたでしょ?」

まどか「うん、転けたって」

さやか「あれさ、転けたんじゃなくてあたしとぶつかったからなんだよね」

まどか「でも、どうしてぶつかったの?」

さやか「あたし、前を見ないで走っててさ、杏子とたまたまぶつかりそうになったんだ」

さやか「その時、ぶつかる!って思ったら本当にぶつかったんだよね」

さやか「たぶんぶつからないと思ったら、あたしは杏子をすり抜けてたんだと思う」

まどか「でも、ぶつかると思ったからぶつかった…かな?」

さやか「そう!そういうこと!」

さやか「つまりさ、あたしらは概念に囚われすぎてたんだよ」

さやか「だから、やってみたら意外とできるもんだった…って話なのかな?」

さやか「割りと単純なことだったのかもしれないね」

さやか「なんで2年もあったのに気づかなかったんだろうね?」

まどか「だって…なんていうか…その」

まどか「それはとっても意外だなって」

さやか「とっても意外…かぁ」

まどか「う、うん…だって無理だって思い込んでたから…」

さやか「あははっ!まぁそうだよね、ほんと意外よ意外!」

さやか「まさかこんな単純な話だったなんてさ!」

(俺はさやかちゃんと付き合える)
(俺はさやかちゃんと付き合える)
(俺はさやかちゃんと付き合える)
よしっ!

さやか「まぁこれが普通の人間とかだったなら話は別だと思うよ?」

さやか「思い込んだって何にもならないだろうしさ」

さやか「でもあたしは魔法少女だし、まどかに至っては神様なんだもんね」

さやか「うん!あたし達には奇跡も魔法もあるんだよ!」

まどか「…もしかしたら」

さやか「ん?」

まどか「もしかしたら、魔法少女とか神様とか関係なくっても」

まどか「誰にでも奇跡も魔法もあるのかもしれないよ」

さやか「……うん、そうかもね!」

まどか「ならさ、今から行こうよ!」

さやか「うん!」

まどか「……あ、でも」

さやか「ん?どうしたの?」

まどか「その…私、概念としての仕事もあるからずっと見滝原にはいられないんだ」

さやか「あぁ…マミさん風に言うと円環の理に導くんだよね?」

まどか「うん、だからずっとここにはいられないから…その、さやかちゃんも私の力でここにいるからさ」

さやか「ああ…まどかが帰るときはあたしも一緒に、ってことね?」

まどか「う、うん。だからずっと見滝原に居続けることはできないと思うの…」

さやか「その辺の融通は利かないか…ま、ただでさえ虫のいい話なんだから仕方ないか」

さやか「それに、何も生き返って見滝原に住もうとは思ってないよ」

まどか「え?そうなの?」

さやか「うん、あたしが魔法少女として力を使い果たしたのは事実だもん」

さやか「あたしはさ、ほんの少しの間でもみんなと一緒にいれればそれでいいのよ」

まどか「…そっか、ありがとう」

さやか「え?なんで?」

まどか「私、てっきりさやかちゃんは生き返ってまたみんなの一緒に過ごしたいのかな…って思って」

まどか「できれば、そうしてほしいけど…さすがにそれは…」

まどか「それに、私もほむらちゃんやママ達と会いたいけど」

まどか「概念として魔法少女のみんなを見守りたいのも本当だから」

まどか「だから…その、えっと…」

まどか「うぅ…」

難しい立ち位置なんだよなぁまどかって…

さやか「なーに暗い顔してんのよ?」

まどか「さやかちゃん…」

さやか「つまりこうでしょ?概念として魔法少女を見守りたいし、みんなとも会いたい」

さやか「だから時間がある時だけでもみんなに会いに見滝原にくる」

さやか「そういうことでしょ?」

まどか「……うん」

さやか「うん、いいじゃん。それでさ」

さやか「本来はみんなと会うどころか何の干渉もできないはずだったんでしょ?」

さやか「それにあたしは死んだようなものなんだし」

さやか「それが一時だけとは言っても、またみんなと会えるんだよ?」

さやか「めっちゃくちゃラッキーじゃん!ウルトララッキーじゃん!」

さやか「こんな虫のいい話、他にはないよー?そうでしょ?」

まどか「…うぇひひ、そうだね」

さやか「だからさ、自分の立ち位置なんていちいち気にしないでいいから」

さやか「今はみんなと会うことだけを考えようよ」

まどか「うん、そうだね」

さやか「それにさ、奇跡も魔法もあるんだから」

さやか「もしかしたら、もっと良いことだって起きるかもしれないよ?」

まどか「もっと良いこと?」

さやか「それはまどか次第だよ、とにかく張り切って行こ行こ!」

まどか「……うん!」

さやか「よーっし、行くぞ!」

まどか「杏子ちゃんのところに行くの?」

さやか「いや、その前に少し…まどかはほむらでしょ?」

まどか「うん、でも私もその前に…」

~♪

恭介「……ふぅ」

パチパチ

仁美「恭介くん…!」

恭介「………」

仁美「どうでした?さやかさんは喜んでくれましたか?」

恭介「それは…」

パチパチ

恭介「……仁美。拍手はいいよ、しなくても」

仁美「えっ?私は拍手はしてませんよ?」

恭介「え?でも、たしかに拍手の音が…」

キタ━━━━━━??(゚∀゚)??━━━━━━ ?

さやか「……」パチパチ

恭介「…!?」

仁美「恭介くん?」

恭介「さや…か…?」

仁美「えっ…?さやかさん?」

さやか「……」パチパチ

恭介「さやかっ!」

さやか「やっぱり恭介のバイオリンは最高だよ」

恭介「さやか、僕は…!」

さやか「ありがとう、恭介」ニコッ

恭介「さやか…?」

さやか「仁美、恭介をよろしくね」

仁美「さやか…さん…?」

さやか「あ、えと…そんじゃ、またね!」タタッ

さやかぁ(´;ω;`)

さやか「わーっ!わーっ!何してんのよ、あたし!」

さやか「恥ずかしい…っ!」

さやか「もっと良い台詞考えておけば良かった…」

さやか「これじゃ台無しだよぉ…」

さやか「あたしって…ほんとバカ」


仁美「……さやかさん」

恭介「やっぱり君は僕の中で……」

恭介「ありがとう、さやか…!」

知久「おーい、タツヤー!」

詢子「どこにいるんだー?タツヤっ!」

詢子「……タツヤ…」

知久「…ごめん、僕が目を話した隙に……」

詢子「…パパは悪くないって、それよりも早く探そう」

知久「…うん」

詢子「タツヤー!」

知久「タツ……おや?」

詢子「タツヤ?タツヤが見つかったの?」

知久「うん、あそこに…」

詢子「誰かと遊んでる…女の子か?」

タツヤ「うぇひひ!」

「てぃひひ、そんなに走ったら危ないよ」

タツヤ「こっち!ねーちゃ!」

「ふふっ」

知久「タツヤー!」

「!」

タツヤ「パパ!」

「……お父さん?」

タツヤ「あい!」

知久「ダメじゃないか、タツヤ!一人ででていっちゃ!」

タツヤ「うー」

「……」

詢子「ごめんなさい、息子が迷惑かけちゃって」

「…いえ、大丈夫です」

受け継がれる「ウェヒヒ」

知久「ごめんね、そしてありがとう」

知久「急にいなくなったから心配していたんだ」

「そうでしたか…でも、良かったです」

「幼稚園…かな?」

詢子「ええ、もう幼稚園児だよ」

詢子「いつの間にか大きくなっちゃってさ」

「そうですね…おっきくなったよ、ほんとに」

詢子「え?もしかして前に会ったことある?」

「…もしかしたら、あるのかも知れませんね」

詢子「……」

「うぇひひ!なーんて、冗談です」

「ここを歩いてたら一人でこの子が歩いてたから、一緒に遊んでもらってたんです」

詢子「あはは、そっか!タツヤとね」

「ふふっ」

詢子「お姉ちゃんはいくつ?中学生くらい?」

「はい、中学生二年生です」

詢子「そっか、中二でこの外見なら間違いなく将来は美人になるよ!」

「うぇひひ、そうかな?」

詢子「ほんと、きっとお母さんも美人なんじゃないの?」

あぁ・・・

カーチャン……

「……」ジッ

詢子「ん?」

「…はい、強くて優しくてカッコいい自慢のママです!」

「それひパパもすっごく優しくて自慢のパパで」

「弟も可愛くて自慢の弟です!」

詢子「そっか、きっと仲の良い家族なんだろうね」

「はいっ!」

詢子「ふふっ、あなたみたいな娘がいて、きっとご両親も自慢の娘だって思ってるはずだよ」

「……うん!」

詢子「名前は?」

まどか「まどかです」

詢子「まどか…うん、良い名前だね」

まどか「はい、パパとママが付けてくれた大好きな名前です!」

タツヤ「まろか!まろか!」

知久「こら、ダメじゃないか」

まどか「タツヤ…あ、タツヤくん」

知久「あはは、タツヤで良いよ。タツヤもまどかちゃんのこと、まどかって呼んでるからね」

まどか「……はい」

詢子「まどかちゃんもこの辺りに住んでるの?」

まどか「えと…昔、済んでました」

詢子「昔って言うと?」

まどか「二年前…です」

知久「割りと最近だね」

詢子「ならどこかで会ってたのかも知れないね」

詢子「こんな良い子近所にいただなんてさ」

知久「今日は遊びに見滝原へ?」

まどか「…はい、大切な人たちに会いに来たんです」

知久「えっ?ならこんな場所で時間を取らせるわけにはいかないよ!」

詢子「ごめんね、まどかちゃん…引き留めちゃってさ」

まどか「ううん、大丈夫です。だって今…」

詢子「ん?」

まどか「あ、いえ!何でも……」

まどか「その…か、帰ります…ね」

知久「気を付けて帰ってね」

タツヤ「まろか、またね!」

まどか「うん、またねタツヤ。パパとママを大切にするんだよ?」

タツヤ「うん!」

知久「あはは、ありがとう」

まどか「じゃあ、私はこれで」

詢子「あっ、まどかちゃん!ちょっと待って!」

まどか「?」

詢子「その…さ、このリボンなんだけど」

まどか「これって…!」

詢子「どうしてだかは分からないんだけどさ、気がついたらもってたんだ」

詢子「この赤いリボン…それも二つもね」

詢子「買った覚えはないし、こんなおばさんには似合わないリボンなんだけど」

詢子「何故だか捨てられずにずっと持ち歩いてたんだ」

詢子「これをさ、まどかちゃん。あなたにあげるよ」

まどか「えっ…ほんとに?」

詢子「うん、あたしなんかが持ってるよりも、まどかちゃんが持ってる方がこのリボンも喜ぶよ」

まどか「ありがとうございます!嬉しいです!」

詢子「あはは、喜んでくれて嬉しいよ」

詢子「その白いリボンも似合ってるけど、この赤いリボンもきっと似合うはずだよ」

まどか「えへへ…」

詢子「そうだ!結んでってあげようか?」

まどか「はい、お願いします!」

詢子「ふふっ、あたしにも娘がいたら毎朝結んでってあげるんだけどね」

まどか「………」

詢子「まどかちゃんみたいな女の子なら尚更だよ」

まどか「……うん」

詢子「できた!うん、いいじゃん!」

詢子「これならまどかちゃんのファンもメロメロだ!」

まどか「えへへ、いないですよー、そんなの」

おおお・・・

あれれ…目から汗が……

詢子「いると思っておくんだよ」

詢子「それが美人のひけつ!」

まどか「…えへっ」

詢子「よし、それじゃあこんなとこかな」

詢子「そろそろ行かないと、まどかちゃんも時間ないよね?」

まどか「……うん、そうですね」

まどか「それじゃあ、…さようなら」

詢子「またね!まどかちゃん!」

まどか「!」

まどか「…うん!またね、ママ!」タタッ

まどかァ…(´;ω;`)

詢子「ママ…?」

知久「あはは、まるで本当の親子みたいだったよ」

詢子「……そっか」

タツヤ「まろか!まろか!」

詢子「まどか…ね」

詢子「ねえ、パパ」

知久「うん?」

詢子「もし、あたしらに女の子が生まれたらさ、名前…」

知久「まどかにしようか」

詢子「うん…!」

詢子「鹿目まどか」

詢子「きっと良い子に育つよ」

ほむら「」ガタッ

ほむら「!?」

マミホーム

マミ「杏子さん、いい?ここはこの数式を当てはめて」

マミ「そしてさっきの式を代入するの、わかった?」

杏子「うぅー…めんどくせぇ」

マミ「せっかく先輩が教えてあげてるんだからそんなこと言わないの」

杏子「いやさ、授業にぜんっぜん集中できなくってさー」

マミ「美樹さんが見てるのかもしれないのでしょ?それでいいの?」

杏子「違うんだよ、さやかがいると思うから集中できなくってさー?」

マミ「とにかく、来週には試験もあるんでしょ?頑張らなきゃダメよ?」

マミ「今ごろ、ほむらさんも猛勉強しているはずよ?」

キュゥべえ「いや、そうでもなかったよ」

マミ「あらキュゥべえ、おかえりなさい」

キュゥべえ「ほむらはずっとまどかに話しかけていたよ」

キュゥべえ「本当にまどかがいるだなんて分かりもしないのにね」

まぁ落ち付け

ふぅ・・・

慌てる子豚はロースが少ない
まずは紳士的に服を脱ぎ捨てネクタイを締めろ

ガチャ

キュゥべえ「僕は目の前にいるのに僕の相手をしないで」

キュゥべえ「目の前にいないまどかの相手をしているんだよ?」

キュゥべえ「まったく、本当にわけがわからないよ、きゅっぷい!」

スタスタ

マミ「びっくりするくらい分かりやすい嫉妬ね」

杏子「ほんとほんと、この問題もそのくらい分かりやすけりゃいいのにさ」

キュゥべえ「だから僕は嫉妬なんかしてないよ!」

マミ「ふふ、はいはい」

さやか「結局キュゥべえってほむらが好きなんだ?」

キュゥべえ「さやかまで!だから違うと言ってるじゃないか!きゅっぷい!」

杏子「ならどうしてそんなにムキになってんたろうね、なぁさやか?」

さやか「ほんとほんと、違うなら慌てなくていいじゃん」

マミ「ふふっ、美樹さんの言う通りね」

キュゥべえ「まったく、君たちは…」

ん?

ん?



んん!?

さやか「あははっ!またムキになってやんの!」

杏子「分かりやすいにもほどがあるぜ、キュゥべえ!」

マミ「うふふっ」

キュゥべえ「きゅっぷい!」

杏子「って…」

杏子「え?」

マミ「え?」

キュゥべえ「え?」

さやか「ん?」

杏子「さや…か…」

マミ「美樹…さん…?」

キュゥべえ「そんなバカな…」

さやか「………」

さやか「あはは…然り気無く会話に混ざる作戦は失敗かぁ」

杏子「おい…さやか…さやか…なんだよな…?」

マミ「うそ…美樹さんっ…」

マミ「あなたは逝ってしまったはずよ?円環の理に導かれて…」

マミ「なのに…うそっ?ほんとに…」

キュゥべえ「わけが…わからないよ」

さやか「あはは…」

杏子「おいっ!さやか…さやかぁっ!」バッ

さやか「うわっ?」

あんこちゃんさやか大好きだな

杏子「バカ野郎…バカ野郎っ!」ギュゥゥッ

さやか「わわ?ちょっ、くるしいって!」

杏子「2年も何処にいっていやがったんだよ…!」

杏子「あたし…あたしはっ…!」

さやか「杏子……」

マミ「美樹さん…あなた、本当に美樹さんなの?」

マミ「杏子さんが作った幻なんかじゃないわよね…?」

さやか「…うん、あたしは幻じゃない本物のさやかちゃんだよ」

マミ「美樹さん…美樹さんっ!」バッ

マミさんの場違い感

さやか「わわっ?マミさんまでっ?」

マミ「もう…心配してたのよ?ずっと、ずっと…!」

マミ「でも…良かった…本当に良かった……」

さやか「マミさん……」

キュゥべえ「美樹さやか…君はいったい…」

キュゥべえ「間違いなく君は魔力を使いきって消滅したはずなのに…」

キュゥべえ「どうして…ここに…」

杏子「愛と勇気が勝つストーリー…それがあったんだよ」

マミ「ふふ…円環の理だなんてなかったのね?」

マミ「だって、美樹さん…ううん、さやかさんはこうして生きているんだものね!」

杏子「さやかぁっ!」

さやか「………」

キュゥべえ「条理を覆したとでも言うのかい?」

キュゥべえ「だとすれば…それは……」

さやか「その…ちょっと言いにくいんだけどさ」

さやか「言ってもいいかな?」

杏子「ああ!何でも言いなよ!」

マミ「ええ、2年もあったんだもの好きなだけ話して?」

さやか「その…さ、あはは…喜んでくれてくれるのは本当に嬉しいよ」

さやか「でも…あたしはさ…何て言うかマミさんの言葉をかりるなら」

さやか「逝っちゃったんだよね、円環の理に導かれて、さ」

マミ「えっ?」

杏子「なんだと…?」

キュゥべえ「でも君は生きているじゃないか」

まどっ!?

カッ!!!

杏子「そうだよ!ちゃんと生きてるじゃんか!」

マミ「なのにどうして逝ってしまうの?円環の理に導かれて…」

さやか「まぁ…あたしはその円環の理から一時的に帰ってきた…って言うか」

さやか「あたしはこの世の人間じゃないと言うか…」

さやか「とにかく、あたしは死んじゃったんだよね、あはは…」

杏子「は、はぁ…?」

マミ「どう言うこと…?」

>マミ「なのにどうして逝ってしまうの?円環の理に導かれて…」
マミさん絶好調だなwwwwww

マミさん円環言いたいだけだろwww

―――

マミ「なるほどねぇ…よくわかったわ」

キュゥべえ「そんなことが可能だなんて…予想外だよ」

杏子「さやか……」

さやか「あたしは生き返ったわけじゃないから、また帰らなきゃいけないんだ」

さやか「杏子、せっかく友達になれたのに…ごめん」

杏子「ちくしょう…さやかぁ……」

さやか「杏子…」

杏子「なんだよ…また帰らなきゃいけないって…」

なぜだろう…マミさんだけ実はわかってないと邪推してしまうwwwww

さやか「あたしが消えちゃったのは仕方のないことだよ」

さやか「それに、自分でも受け入れてるからね」

さやか「この二年間、あたしはあたしなりに悩んだりしたわけよ」

さやか「だから生き返ろうとは思わないよ、でもさ」

さやか「それでもみんなに会いたかった」

さやか「マミさんとまた会いたかった」

さやか「恭介にありがとうと言いたかった、仁美にちゃんと任せたかった」

さやか「そして…杏子」

杏子「さやか…」

さやか「あんたに伝えたかった、ありがとうって」

さやか「あたしは杏子の友達だってことをさ」

杏子「ああ…あたし達は友達…そうだろ?」

杏子「やっと友達になれたんだ、なのに…なのにぃっ…」

さやか「杏子…ごむんね」

杏子「さやか……」

さやか「でも、杏子にはマミさんやほむらがいるじゃん」

酷なことを……

杏子「バカ言うなよ…さやかはさやかじゃねぇか!」

杏子「マミでもほむらでもねぇ、さやかはさやかだろ?」

杏子「代わりなんていないんだよ!」

さやか「杏子…えへへ、ありがとう」

杏子「だからもう二度とそんなこと言うんじゃねーぞ!」

さやか「……うん、わかった」

杏子「さやか……」

さやか「杏子…」

(キマシキマシ)

マミ「……」スクッ

キュゥべえ「マミ?」

マミ「キュゥべえ、おいで」

キュゥべえ「どうしたんだい?さやかともっと話さないのかい?」

マミ「私は一目見れただけでも十分よ」

マミ「それに可愛い2人の後輩の為ですもの」

マミ「空気くらい読まなきゃね」

キュゥべえ「わけがわからないよ」

杏子「さやかっ…」ギュッ

さやか「……」

杏子「ほんとに…ほんとに死んじまってるのかよ?」

さやか「……うん、二年前にね」

杏子「じゃあ…どうしてこんなに温かいんだよ」

杏子「どうして…どうしてっ!」

さやか「……奇跡も魔法もあるんだよ」

さやか「だからあたしはこうして少しの間だけでも帰ってこれたんだ」

杏子「だったらさ」

抱き合ってるんだよな

俺は元々さやか派だったから!
信じてよさやかちゃん!

杏子「もう一度、起こそうじゃねーか!」

杏子「奇跡も魔法もさ!」

さやか「え?」

杏子「だってそうじゃん?普通じゃ無理なのに今はこうせて一緒にいるん」

杏子「これが奇跡と魔法じゃん?」

さやか「うん、だからまた新しい奇跡も魔法も起こそうってことだね」

杏子「ああ、そうさ」

杏子「だからさ、さやか…それまで絶対に諦めるんじゃねぇぞ」

さすが杏子

さやか「うん、わかった。約束する」

杏子「へへっ…!」

さやか「だから杏子、あんたもこっちに来るんじゃないわよ?」

さやか「マミさんもほむらも、ちゃんとこの世界であたしを待ってなさいよね」

さやか「何時か必ず帰ってくるからさ」

杏子「ああ、任せときな!一年だろうが何年だろうが待ってるぜ」

さやか「ありがとう、杏子」

杏子「あたしこそ…さやか」

あかんこれ完全に婚約者や

良い友達持ったなさやか

キュゥべえ「不思議だね、抱き合うのは恋人同士がするものじゃないのかい?」

マミ「そうとは限らないわよ、キュゥべえ」

キュゥべえ「まったく人間は…わけがわからないよ」

マミ「たしかに杏子さんとさやかさんは恋人同士ではないわ」

マミ「でもね?二人には恋とは別の絆で結ばれているのだと思うの」

マミ「衝突して仲直りして、離ればなれになって再開して」

マミ「こうしている内に、二人は互いを強く認識するようになったんだと思うわ」

恋やん

さやか「杏子…」

杏子「さやか…」

キュゥべえ「人間には友情や愛情、他にもいろんな感情がある」

キュゥべえ「これは二人を見ていればよくわかるような気がするよ」

マミ「そうね」

キュゥべえ「友情や愛情…そんなものはただの精神疾患でしかないはずなのにな」

マミ「ふふ、人間はそれだからいいんじゃないの」

キュゥべえ「そうかい…なら、今ごろはほむらもきっと」

マミ「そうね、きっと喜んでいるはずよ」

マミ「別の意味の円環の理に導かれて…!」

そろそろ誰か突っ込んであげてwwwww

ほむホーム

ほむら「…ねえ、まどか」

ほむら「今日はいつもよりたくさんあなたに話したいことがあるわ」

ほむら「今日はね?あなたを感じることができたの」

ほむら「どうしてだかは上手く言葉にできないけれど、確かに感じたわ」

ほむら「まどか…あなたのぬくもりを」

ほむら「あなたは今もこうして私たちを見守ってくれているのよね」

ほむら「まどか……」

御仏壇に話すみたいなのやめろwwww

>>333
言われてみればうちのばあちゃんもほむほむと似たようなこと口走ってるわwwwww

ほむら「あなたは、たしかに私の側にいてくれるのかもしれない」

ほむら「今だって、すぐ傍らに立っていてくれるのかもしれない」

ほむら「でも…でもね?まどか」

ほむら「私は…あなたの姿が見れないの」

ほむら「何となく感じることはできても…あなたの姿が、顔が見れない…」

ほむら「まどかを見れない…まどかと会えないの……」

ほむら「まどか…まどかぁっ…」

い、色々病んでるじゃねーかおい・・・

ほむら「まどか…いるんでしょ?」

ほむら「ねえ…出てきてよ、お願いだから…」

ほむら「ノートに書いてくれたのはまどかなんでしょう?」

ほむら「ノートを使えるなら、姿だって見せれるはずでしょ?」

ほむら「だから…お願い、まどか」

ほむら「あなたに会いたい……」

まどか「ほむらちゃん」

ほむら「え……」

まどか「待たせちゃって、ごめんね?」

ほむら「まど…か…?」

まどか「うん、私だよ。まどかだよ」

まどか「えへへ」

ほむら「まどかぁ…」ウルウル

まどか「ほむらちゃん…」ウルウル

ほむら「まどかっ!」ギュッ

まどか「ほむらちゃんっ!」ギュッ

ほむっ!

ほむっ!

ほむら「まどか…!まどかぁ!」

まどか「ほむらちゃん…!」

ほむら「まどか…本当にまどかなのよね?」

まどか「うんっ…!」

ほむら「嬉しい…」

まどか「私もだよ、ほむらちゃん…」

まどか「今まで何度も何度もほむらちゃんにこうして抱きついたりしても」

まどか「ほむらちゃんには全く伝わらなかったんだよ?」

まどか「だけど、今はこうやって…えへへ!」

ほむら「だ、抱きつくって…私に?」

まどか「うん、えへへ」

ほむら「そうだったの…?ごめんなさい、気づけなくって…」

まどか「ううん、仕方ないよ」

まどか「その代わりに、いっぱい写真撮っちゃったけどね」

ほむら「え?」

まどか「ほむらちゃんの毎日を撮ってたの」

ほむら「し、知らなかった…まどかもそうしていたのね」

まどか「うん、私もだよ」

似たもの夫婦

ほむら「私も…過去のループでまどかの写真をいっぱい撮ったわ」

まどか「うん、知ってるよ。ほむらちゃんのことは全部わかるもん」

ほむら「ふふ、そうだったわね」

ほむら「それが私の宝でもあったし、心の支えでもあったの」

まどか「私もだよ」

ほむら「でも私の写真は…今は…なくなってしまったわ」

ほむら「だから自分で書くしか他に方法がなかったの」

ほむほむ盗撮疑惑浮上

イラストだろ
ノートいっぱいのな

まどか「そっか、だから授業中も書いてくれてたんだね」

ほむら「うん、でも先生にバレて没収されるところだったわ」

まどか「大丈夫だよ!ちゃんと取り戻したからね」

ほむら「あの絵はやっぱりまどかが書いてくれたのね?」

まどか「もちろん!」

ほむら「まどか…やっぱりあなたは私の側にいてくれたのね」

まどか「えへへ、最近は毎日いたんだよ」

ほむら「そう…杏子が誰かに憑かれてると言ったけど強ち間違いじゃなかったようね」

まどか「え…もしかして嫌…だったかな?」

ほむら「ふふ、まさか。逆よ?嬉しいわ」

ほむら「まどかなら大歓迎よ」

まどか「えへへ、よかったぁ」

ほむら「……そっか、毎日…か」

まどか「ほむらちゃん?」

ほむら「まどか…私ね?ずっと悩んでたの」

ほむら「あなたが本当に側にいてくれたのか、どうか…」

ほむら「だからよく一人の時はさっきのようにまどかに向かって話しかけていたわ」

まどっ!
http://i.imgur.com/7wumc.jpg
http://i.imgur.com/l1uFk.jpg

ほむら「たぶん、何も知らない人から見たら私はただのおかしな人間にしか見えなかったと思うわ」

ほむら「でも…それでも構わなかった」

ほむら「まどかと話したかった、まどかに話を聞いてほしかった」

ほむら「まどかと会いたかった」

まどか「ほむらちゃん…」

ほむら「……諦めないためにも、自分に言い聞かせるように話をしていたのだと思うの」

ほむら「そして、本当にあなたと会えた」

>>553
いけませんねぇ…そんな格好してちゃぁ…ウェヘヘ

ほむら「だから今は本当に嬉しい…嬉しいなんて言葉は控えめな表現よ」

ほむら「何て言えばいいのかしら…?」

ほむら「……と、とにかく!私は…その、まどか…」

ほむら「あなたのことが…」

まどか「えへへっ」ギュッ

ほむら「ま、まどか!」

まどか「大丈夫だよ、わかってるから!」

まどか「ほむらちゃんのことはぜーんぶ分かるんだよ?」

ほむら「もぉ…ずるいわ、不公平よ」

まどか「えへへ、ごめんね?」

まどか「でも、ほむらちゃんは私のこと全部はわからないよね?」

ほむら「それは…そうだけど」

まどか「だから、ちゃんと話すね」

ほむら「…まどか」

まどか「私ね、今はこうしてほむらちゃんの側にいるけど」

まどか「また行かなきゃいけないの」

ほむら「………」

まどか「これは私が自分で決めたことだからね、ずっとずっとほむらちゃんの側だけにはいれないんだ」

ほむら「…わかってるわ」

ほむまどっ!マミッ
http://i.imgur.com/jzd5R.jpg
http://i.imgur.com/WGCdp.jpg
http://i.imgur.com/udATc.jpg
http://i.imgur.com/nXZKM.jpg
http://i.imgur.com/tfB5I.jpg
http://i.imgur.com/DtoYr.jpg

まどか「魔法少女のみんなを救いたいし、ほむらちゃんの側にもいたい」

まどか「これが私の本音…それに両方諦めたくないの」

まどか「だから、会える時は会いに行きたいなって」

まどか「ほむらちゃん…私、わがままだよね?」

ほむら「ううん、そんなことないわ」

ほむら「大丈夫、あなたの願いは私もよく理解しているもの」

ほむら「それに私の側にいてくれるのなら…時間なんて関係ないわ」

ほむら「ありがとう、まどか」

まどか「えへ、良かった…」

ほむら「何時でも待っているわ」

まどか「うぇひひ、お風呂の時もいいのかな?」

ほむら「えっ?そ、それは……」

ほむら「…う、うん…まどかなら、いいよ」

まどか「あれ?冗談だったのに…」

ほむら「も、もう!」

まどか「てぃひひ!」

ほむら「まどかのバカ!」

まどか「ごめんなさいっ!」

ホムラチャン!

ほむら「まったく…」

まどか「ごめんね?その代わりに…じゃないけど、もう1つの私の本音を話すね」

ほむら「まどか?」

まどか「私、ほむらちゃんのことが好きだよ」

ほむら「えっ…?」

まどか「ほむらちゃん大好き!」ギュッ

ほむら「ま、まどかぁっ!」

まどか「好きの意味、間違えちゃったら嫌だな」

ほむら「まどかぁ…」

まどほむ

それは愛

まどほむは純愛なり

まどか「えいっ」プニッ

ほむら「わっ?」

まどか「えへへ、やっぱりほむらちゃんのほっぺ柔らかいね」

ほむら「ま、まどかだって」

まどか「えー?自分じゃわからないよ」

ほむら「…な、なら」

ほむら「……え、えい」プニッ

まどか「えへへっ!ほんとだね!」

ほむら「ふふっ、でしょ?」

まどか「ならもっともっと」

ほむら「まどか」スリスリ

まどか「ほむらちゃん」スリスリ

ほむら「ふふっ!」ニコッ

まどか「えへへっ!」ニコッ

まどか「ねえ、ほむらちゃん」

ほむら「なに?」

まどか「私…そろそろ行かなきゃ」

ほむら「……そう」シュン

まどか「でもね、またすぐ会えるから」

ほむら「うん」

まどか「もし、ほむらちゃんが泣いてても」

まどか「笑って明日また会いにくるから」

まどか「だからもう大丈夫だからね?」

ほむら「…うん、大丈夫よ」ゴシゴシ

ほむら「泣いてなんかないわ」

まどか「えへへ、そっか」

ほむら「まどか…」

まどか「それじゃ、行ってくるね」

ほむら「…うん、いってらっしゃい」

まどか「ほむらちゃん、ちょっといいかな?」

ほむら「なに?」

まどか「私の一番の願いはね?」

ほむら「う、うん」

まどか「ほむらちゃんのココロを守ること」

まどか「そして」

ほむら「まどか…」

まどか「ほむらちゃんの側にいることだから!」チュッ

ほむら「!!」

まどか「えへへ、いってきますのは私がしたから!」

まどか「だから、おかえりなさいのはほむらちゃんが…ねっ?」

ほむら「う、うんっ!」

まどか「いってきます、ほむらちゃん!」

ほむら「いってらっしゃい、まどか!」

ほむら「えへへ…」



キュゥべえ「…」ジィ

ほらよ遅れたが
http://fsm.vip2ch.com/-/sukima/sukima079809.gif

マミ「そう、なるほどね…ほむらさんとまどかさんが…」

キュゥべえ「あれは恋人同士がするものだよね?」

マミ「基本はね」

キュゥべえ「なら!ほむらは鹿目まどかと恋人になったって言うのかい?」

マミ「さあ、それは見てみないとわからないわ」

キュゥべえ「まったく!わけがわからないよ!きゅっぷい!」

マミ「簡単なことよ、キュゥべえ」

キュゥべえ「何が?」

マミ「キスをしてしまったわ…円環の理に導かれて…!」

キュゥべえ「マミはそれが言いたいだけじゃないか!」

キュゥべえ「僕には感情がないから関係ないけど、羨ましいよ!」

キュゥべえ「杏子は今ごろさやかと一緒にいるんだろうし…」

キュゥべえ「ほむらは…きゅっぷい!きゅっぷい!」

杏子「さやか、食うかい?」

さやか「うん、ロッキーゲームでね」

杏子「…いいぜ、望むところだ!」

さやか「負けないからね」

杏子「あたしだって!行くぞ?」

さやか「負けるもんかぁ!」

―――

――



まどか「ただいま、ほむらちゃん」

ほむら「おかえり、まどか」

まどか「えへへ、ほむらちゃん」

ほむら「う、うん!」

おわり

>>1

乙ほむまどほむ

正統派まどほむって感じでちょー満足だよー

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom