恒子「モモちゃん、解説よろしく!」モモ「は、はいっす」(294)

ID:OqVHwDgXOの代行なのよー

代行ありがとうございます

早速書いていきます

前スレが

モモ「ネットアイドル…?」霞「……ふふふ」


ってなスレタイで前々スレが

和「桃子さん」モモ「和ちゃん…」

です

前回すっ飛ばした話。

新幹線内にて

和「(………つくづくネットというものは恐ろしいですね。尾鰭背鰭がここまでつきますか)」カチカチ

和「(大概が小学生でも信じないような根も葉もないデマ………しかし、全国の場に人気ネットアイドルが
集まっているのは事実。なにかが起こる可能性はあります。モモの登場に誘発される形で何かが起こるかも…)」


和「(考えすぎですかね……)」ウツラウツラ

和「(眠い…しかし眠い…やることがありすぎて…時間がいくらあっても…麻雀を疎かにはしていませんが…
麻雀以外での部の皆さんとの時間は確実に……最近携帯電話を持ち始めた
咲さんに使い方を教えたりメールの相手をしたりはしていましたが…………)」うつらうつら

咲「和ちゃん」

和「あ…咲さん…えーと…なんの話しを…」

咲「眠いなら寝たほうがいいよ。
まだまだ東京に着くまで時間があるから」

和「ですが…」

咲「和ちゃんは頑張ってるんだから、休める時に休まなくちゃだめだよ」


和「………すみません咲さん…お言葉に甘えさせてもらいます…」

咲「おやすみなさい和ちゃん」

和「おやすみなさい…咲さん」

和「………すー」

咲「………もう寝ちゃった。よっぽど眠かったんだね」

咲「……」ジー

和「……すぅ…」

咲「………」ゴソゴソ

咲「………」パシャッ

咲「(和ちゃん…私達と過ごす時間が減っているの…気にしてるんだね。
私も正直寂しいよ…でも、我慢しなくちゃ)」


咲「(寂しい時はこうして撮った和ちゃんの寝顔画像を眺める
といくらか気持ちが紛れるし…うん、我慢できる!)」


京太郎「(…咲のやつ…またやってるな…)」

優希「(やってることはやばいんだけど邪念が一切感じられないから注意できないじぇ…)」

まこ「(……またわしがなんとかせにゃならん流れなんかい
のぅ…部長様はまだぽんこつじゃし)」

久「(ふふふ……まこの考えていること、手に取るようにわかるわ。残念ね。
わたしはしょうきにもどったわ!
この全国の舞台でまこにすら奪われた存在感と部長としての威厳を取り戻すわよ!)」


咲「(東横さん…東横さんと仲良くなれないかなぁ…応援に来るらしいし…
何か麻雀以外で共通の趣味か話題でもあればなぁ…)」

咲「(…そうだ!私は和ちゃんが好き。和ちゃんと友達の
東横さんも和ちゃんが好き。なら、東横さんにこの写真を見せて)」


以下妄想。

咲「東横さんこれを見て。私、和ちゃんのことこんなに好きなんだよ」スチャッ

モモ「そうなんすか!私も宮永さんに負けないくらい和ちゃんのこと好きっすよ!」

咲「私たち…気が合うねっ」ニコニコ

モモ「良い友達になれそうっすね」ニコニコ

妄想終了

咲「(いけるっ)」


そして前回の終わりの続きへと


霞「ぐす……ひどい…ひどいわ…ひっく…あんな…全否定しなくたっていいじゃない……」メソメソ


初美「(……まるでいじめられ、体育館裏で一人声を押し殺して泣くいじめられっ子ですよー)」コソコソ

初美「(ネットの情報を得意気に語る様が新鮮で、今までずっと放置してましたがちょーっとおふざけがすぎましたね。
これはすばらくないですよー…まさかまさか、あんなに打たれ弱い一面があったとは…
霞ちゃんが一方的に言い負かされてる所なんて見たことなかったですし、攻められ慣れていないんですかねー?)」

霞「うぅ…リアルモモちゃんに会えて……変なテンションになってたのがマズかったのかしら…」グスグス


初美「(…何にせよ、泣き止むまで待ちますかー。今の姿は見られたくないでしょうしねー)」

霞「……絶対教えてあげないんだから」グスグス


霞「…………ぐすん」

モモ&豊音サイド

モモ「可哀想な人に可哀想なことをしてしまったっす…」

豊音「(モモちゃん。事実は小説より奇なり…なんだよ)」

豊音「(………デマ、じゃないよね?みんな本当だって言ってたし…Nさんも関係者から連絡が来たって)」

モモ「ところで…姉帯豊音さん…っすよね?」

豊音「は、ははいっ!私が姉帯豊音でしゅ!(モモちゃんが!モモちゃんが私の名前をー…!?)」フルフル

モモ「あ、あの、そんなにかしこまらなくていいっすよ。私のが年下っすし、自然体で構わないっす」

数分後

モモ「落ち着いたっすか?」

豊音「ふぅ…落ち着いたよー」

豊音「(これ以上不審な態度はとれない…冷静に対処しなきゃだよ…!)」

モモ「あの、姉帯さんはどうしてあの状況に割って入ってきたんすか?」


豊音「うぐっ」ドキーン

モモ「………うぐ?」

豊音「(やらかしたー!?言われてみればあの状況に割り込むのは不自然さマックス!ぐぬぬ…なんて答えれば)」

モモ「(……デカいのに威圧感が無いし、表情がころころ変わる…小動物みたいな人っすね)」

豊音「えーと…えーと……」オロオロ


モモ「…………」ジー

豊音「偶然、偶然、偶然通りかかって、不穏な空気が漂っていたからいじめの
現場かと思ってとっさに体が反応したんだよー!」フンスッ


モモ「偶然っすか」

豊音「偶然っすよー」

モモ「本当っすか?」

豊音「本当っすよー」

モモ「嘘っすか?」

豊音「嘘っすよー」

モモ「…嘘なんすか」

豊音「………んんん?」

豊音「なし!今のノーカン!」

モモ「けど嘘なんすよね?」

豊音「ぬぐぐ…誘導尋問とは卑怯なり…こうなったら最終奥義を繰り出すしか…」

モモ「…最終奥義?」

豊音「見ざるー聞かざるー言わざるー黙秘っ」プイッ

モモ「言いたくないなら無理に訊かないっすけど…」

豊音「あーあー聞こえないー」

モモ「いや、あのっすね…ん?」

豊音「あーあー…あ…?」


?「」ダダダダダッ

モモ「(な…なんすか!?白髪の女の人が猛ダッシュでこっちに…!?あの人もなんか見覚えがあるっす…!)」

豊音「(シロー!?)」

豊音回想

白望「…トヨネ、私はモモちゃんは現実に存在すると思う」

豊音「…あのねシロ。何度も言うけどモモちゃんは二次元世界の住人で」

白望「私の祈りのパワーはとうの昔に限界突破してるから…現世に降臨している」

豊音「そ…そうかなー?」

白望「…モモちゃんは存在する。そして間違いなく
全国大会の場に現れる…これは確定事項」

豊音「…………そうかなー?」

白望「…そうだよ。そしてその時こそ満願成就の時」

豊音「あの、シロ。もしモモちゃんが現れるとして一体なにを…」

白望「私もファンの端くれ…無粋なことはしないし言わない…ダルいし」

豊音「(…うーん、シロがそう言うなら大丈夫…かなー。ダルいダルい言いながら皆への気遣いは
欠かさないし、空気も読めるし…でも、なんか嫌な予感が)」

白望「…トヨネ、モモちゃんのホームページ更新されてる」カチカチ

豊音「ホントに!?おー…これは…すばら」

白望「…すばら」

白望「…私の名前は小瀬川白望。偶々出会った記念にあなたの名前を教えて」

モモ「と…東横桃子っす…(また変な人が…そして当然のように見えるんすか)」タジッ

豊音「(シロ…信じてるよー…)」

白望「…教えてくれてありがとう…でも、字がちょいわからないから
この色紙に書いて教えてくれないかなぁ」ズイッ

豊音「(シロー!?)」

モモ「色紙に、書くんすか?(…なんで色紙に?口頭でいいような)」

豊音「(怪しんでる…ものっそい怪しんでるー…!!)」

白望「…そう」

モモ「(意図は一分も理解できないっすけど…
この人からも悪意は感じないっす…)」

モモ「…いいっすよ。えーと…東」

白望「違う違う。漢字じゃなくて、カタカナで」

豊音「(えっ)」

モモ「……はい?カタカナ…っすか」

白望「…そう。カタカナの桃って字をどう書くかわからない。タオかもしれないし」

豊音「(ギリギリな上に苦しすぎるよー!?)」

モモ「……いや、モモって言ったっすよね?しかもなぜカタカナ限定っすか?」

白望「…日本語は複雑だから。本気と書いてマジと読むくらいに複雑」

モモ「答えになってないっすよ…」ゲンナリ

豊音「(ミスったよー!最も警戒すべきは身内だったー!
…強制退場させようか…でもでも…その行動も怪しいし…)」

モモ「(…麻雀がぶっ飛んでる人間は行動もぶっ飛んでるってことっすか)」

白望「…納得できない?なら」

モモ「したっす。所詮県レベルの私には全国レベルの人間の思考は読めない
ってことっすね。書けばいいんすよね。書けば」サラサラッ

白望「あ…脇にシロさんへって書いて欲しい」

豊音「(完全にサインだよこれー!)」

モモ「(…考えちゃだめっす!無我の境地に辿り着くっす!)」
モモ「書いたっすよ」スッ

白望「…ありがとう。家宝にする」パッ

モモ「…考えちゃだめっす…考えちゃだめっす…」ブツブツ

豊音「(シロ…もう満足したよね?これ以上無駄な行動力を発揮しないよね?)」

モモ「(………なんか…異様に疲れたっす…会う人会う人皆悪い人じゃないからぞんざいに扱うわけにもいかず…
余計タチ悪いっす…和ちゃん……和ちゃんに会いたいっす…癒されたいっす)」

白望「……ごめん。初対面なのにこんな意味不明な行動をとって。混乱したよね」

モモ「気にしなくていいっすよ。もう、考えるのは止めたっすから」

白望「………天使」

モモ「て……天使って…大袈裟な」テレテレ

豊音「シロー…わかってるよねー…」ボソッ

白望「…わかってる」ボソッ

モモ「……?」

豊音「怪しい…あんな力技でサインもらってるし…」ボソボソ

白望「…あぁ、サイン、ほしかったんだ」ボソボソ

豊音「そりゃほしいよー…!というかキャラ的に一番最初に
サイン貰うのは私のはずなのに…!人の持ちネタ勝手にとらないでよー…!」ボソボソ

白望「…一個くらいいいじゃん。トヨネ、属性豊富なんだし」ボソボソ


豊音「…うー…もうっ。特別に件の暴挙は不問にしてあげるからこれ以上
ギリギリの線を攻めるのは止めてよ…?」ボソボソ


シロ「…神に誓う」

モモ「(急に蚊帳の外に放り出されたっす…行ってもいいっすかね?)」

白望「」ボソボソ

豊音「」ボソボソ

モモ「(構わないっすよね。そうと決まれば和ちゃんに…)」ピタッ

モモ「(待つっす…東横桃子。それでいいんすか?彼女たちは私のことが見えるんすよ?)」

モモ「(麻雀も、人間的にも変わると誓っておいて、和ちゃんに依存したままというのは…)」

(少しずつでいいですから桃子さんの色んなところを見せていきましょう。
そうすれば、きっともっと多くの人に見えるようになりますよ)

モモ「(そうっすね…和ちゃん)」


モモ「(幸いなことに二人は良い人みたいっすし…)」

モモ「(彼女たちは大会のためにこっちに来てるわけで…私に構っていられるほど暇じゃないっす)」

モモ「(けど、メル友くらいになら…!)」

ガシッ

モモ「(え…?なにかが私の足首を掴んで…)」クルッ

?「ぜぇ……ぜぇ…はぁ……み…みつけた…みつけたで…」

モモ「ひゃあああっ!?」

白望「!?」ビクッ

豊音「!?」ビクッ

白望「(あの人…千里山の…)」

豊音「(サイン!サインもら…って言ってる状況じゃないよー!)」

モモ「だだだ…大丈夫っすか!?救急車呼ぶっすか!?」ダキオコシッ

?「はぁ…はー…大丈夫……大丈夫や…私、病弱やから…あ」


モモ「……?」ジー

?「あかん…爆発するわ」

モモ「爆発!?」

豊音「(あれ?意外と余裕?)」

白望「…園城寺 怜さん…だよね?」

モモ「(言われてみれば…千里山のエースさんっすね。
振り返った先に予想外過ぎる光景が待ち構えていたせいで気がつかなかったっす…!)」

怜「……そ…そうや…はぁ…はぁ…悪いんやけど…今は一刻
を争う事態なんや…用があるならあとに…してや…」

白望「(多分この人も…なら私に止める権利は…)」

白望「ん…わかった」

豊音「シロ…もしかしてあの人」ボソボソ

白望「…間違いなく」ボソボソ

モモ「一刻を争うって…やっぱ体調ヤバいんすか…!?」

怜「ヤバい…ヤバいわ…どんな名医にも
治せん難病に私は罹ってしもうたんや…」

モモ「あの、救急車呼ばなくて本当にいいんすか?」

怜「大丈夫や…はぁ…はぁ…あることをすれば…発作は落ち着くんや…」


モモ「あること…っすか?」

怜「…ひざ…まくらや…」

白望「!?」

豊音「!?」

モモ「…………………え?」

怜「ひざまくら…や」

モモ「ひざ……まくら?」

怜「そうや…ひざまくらや…」

モモ「(あ…なんか急速に頭が冷えてきたっす)」

モモ「ひざまくらすれば、治るんすね?」

怜「そうや…」

モモ「絶対治るんすね?」

怜「そうや…」

モモ「…演技っすね?」

怜「ほんまや…」


モモ「くっ…」

モモ「はぁ…わかったっす。わかったっすよ。やればいいんすねやれば」

怜「おおきに…」

白望「(…うらやま)」

豊音「(ちょーうらやましいよー…)」

モモ「一刻を争うんすよね?ならこの場でどうぞっす」ポンポン

怜「ほんなら…遠慮なく…」

モモ「人気があまりない場所とはいえ、早めに済ませてくださいっす」

怜「…なるべく努力するわ…」ポンッ

怜「(こ…これは…!?)」モゾモゾ

モモ「ちょっ…くすぐったいっすよ…!」

怜「(細過ぎず太過ぎない…私が探し求めてきた理想の太ももや…!)」モゾモゾ

モモ「ひぅっ…だ…だめっす…動いちゃだめっすよぅ…」

怜「(さすがモモちゃんの太もも…最高や)」

怜「……ふぅ…堪能した…最高やったで」

モモ「うぅ……汚された…汚されたっす…」

白望「…けしからん」

豊音「(いかん…いかんよ豊音ー…!モモちゃんを邪な目でみちゃ…)」

怜「あー…ごめんなー。あんな場所でひざまくらしたらそら服汚れるわな」

モモ「…そういう意味でいいっす。ちょこっと砂がついた
くらいっすから手で払えば問題ないっすよ」パンパン

怜「いま自己紹介いうんもおかしな話しやけど…園城寺 怜や」

モモ「東横桃子っす」

怜「東横桃子…えぇ名前やね。よろしくなー」スッ

モモ「…?」

怜「…なにキョトンとしてんねん。可愛いやないか。抱き締められたいんか?」


モモ「か…可愛い…って」

モモ「(和ちゃんに可愛い可愛い言われて耐性ついたと思ってたっすけど…慣れないっすー…!)」


怜「握手や握手。はよ握手してくれんとハグに切り替えるでー」

モモ「あっ…握手っすね。よろしくっす」ギュッ

怜「よろしく。膝枕した仲やし、気軽に怜って呼んでや」ギュッ

モモ「なら、私も桃子でいいっすよ怜さん」

白望「(…うらやましすぎてダルい)」

豊音「(この中じゃ私が一番最初に出会ったのにー…)」

怜「いやー、桃子ちゃんはほんまにえぇ子やなー。
ヘッタクソな三文芝居にも付き合ってくれるし膝枕させてくれるし」

モモ「…やっぱり演技だったんすね」ジトー

怜「堪忍してや。オーバーに演じてはいたけど、病弱なんは嘘やないで。それもこれも桃子ちゃんが悪いんや。
理想の太ももぶら下げて歩いとる桃子ちゃんが悪いんや」

モモ「私が悪いんすか!?」

怜「せやせや。桃子ちゃんが無意識に皆を誘惑するからあかんねん。その内襲われるで」


白望「…一理あるかなぁ」

豊音「…ま、まー女の子は皆夜道には気をつけなきゃねー」

モモ「わ、私はビッチじゃないっすー!!小瀬川さんも姉帯さんも、
出会ったばかりの私のことをそんな風に思ってたんすか!?ひどいっすよー!」ガーッ!

豊音「誤解だよー東横さん…!東横さんはそれぐらい魅力的で…」アワアワ

白望「…東横さんは正統派清楚系、以下同上」

モモ「…とってつけたように美辞麗句を並べても騙されないっすよー」

怜「まぁまぁ桃子ちゃん。堪忍、堪忍や」

モモ「むぅー」プクー

白望「…ごめん東横さん。許してほしい」ペッコリン

豊音「私もごめんなさい」ペッコリン

怜「私も悪乗りが過ぎたわ」ペッコリン

モモ「え、あの、許すも何も本気で怒ってたわけじゃ…」オロオロ

白望「…許してくれる?」ジー

モモ「いやだから、本気で怒ってたわけじゃ…はっ…!?」

豊音「」ジー

怜「」ジー

白望「」ジー

モモ「あ…ぅぅぅ」カァァァ

豊音怜白「(…?)」

モモ「(い、意識するなっすモモ!ただでさえ視線慣れしていないのに…
こんな複数の…初対面の人間の視線を……)」モジモジ

白望「(…可愛い)」

豊音「(ちょー可愛いよぉぉぉぉぉー!!)」

怜「(あかん…鼻血でる)」


モモ「あの…怒ってないっすから…許すっすから…じっと見つめないでほしいっす…」

白望「…ありがとう。東横さんは優しいね」ジー

豊音「ちょーちょー優しいよー」ジー

モモ「…だから…見つめないでって言ってるじゃないっすか…」

怜「可愛ぇし優しいしムチムチやしオモチやし
頼み込めばなんでもやらせてくれそうやし桃子ちゃんは最高やな!」ニコニコ

モモ「……」

白望「………」

豊音「………」

モモ「…姉帯さん。小瀬川さん。仲直りの握手するっす」

怜「……ヱ?」

白望「…うん」ギュッ
豊音「わ…わーいっ」ギュッ

怜「なるほど。人間の腕は二本。同時に握手するには二人が限度や。そういうことやな桃子ちゃん」

モモ「二人とも、私のこと名前で呼んでほしいっす。呼び捨てで構わないっすよ。
怜さんが私を名前で呼んで二人が名字呼びなんて倫理的におかしいっすから」

怜「倫理的ってなんや!?私の存在が倫理に反してるってことかい!?」

白望「…わかったよモモコ。私もシロって呼んで。白望って呼ぶのはダルいだろうし」

豊音「名前で呼んでいいの!?やったー!あっ、でも呼び捨ても捨てがたいけどちゃん付けも…」

怜「…桃子ちゃん?私との仲直りの握手は…?私はいつでも準備オーケーやでー?」

モモ「怜さん、不毛って言葉知ってるっすか?」

怜「……」

モモ「……」

怜「か…堪忍やぁぁぁぁ!あの、あれやねん。私の可愛い気のある舌がちょっぴり茶目っ気出した
だけやねん!許してや桃子ちゃん!私ら友達やんか!?」ドゲザ

モモ「……友達…っすか?」ピクッ

怜「そこ否定されたら私、自殺しかねんよ桃子ちゃん…」

モモ「そ…そうじゃないっす。怜さんは…私と友達になってくれるんすか?」

怜「なに言うてんの桃子ちゃん。友達になるもなにも、
アホ臭い寸劇かまして名前で呼び合って…もう友達やんか。そっちの二人とも。」

白望「…勿論」

豊音「もちっ」

モモ「……」ボー


怜「桃子ちゃーん?」

モモ「す…すんませんっす…展開に頭が追い付かなくて」

白望「…今までの展開も随分超展開だったと思うけど…それに比べたら自然な流れ」

モモ「そう…なんすけど」

怜「不思議な子やなぁ」

豊音「(…なんとなく、わかる気がするよー)」

モモ「(こんなにあっさり見つけられて、一気に三人も友達が増えて…)」

モモ「……ありがとうっす…三人とも…」

怜「な、なんや…面と向かって言われると照れるわ」

白望「…礼を言うのはこっちのほう。出会い頭に
好き勝手やってた私達を受け入れてくれたんだから」


豊音「そうだよ!ありがとう桃子ちゃん!私も友達が増えてちょー嬉しいよー!」

モモ「(……和ちゃん。私、少しは変わったんすかね)」

怜「あー…あれや、桃子ちゃんは応援に来たんよね」

モモ「…そうっす。長野清澄高校っす」

怜「長野…」ピクッ

豊音「清澄…」ピクッ

白望「高校…」ピクッ

モモ「…まぁ、無名校だから知らなくとも無理は」

怜「いや…無名は無名やけど…」

白望「…抽選会で一番目立ってた」

豊音「ダントツで目立ってたよー」

モモ「…へ?」

怜「桃子ちゃん…抽選会は見てないんか?」

モモ「はいっす。来る途中うちの運転手が
道間違えるわお巡りさんに切符きられるわで…」

白望「…そっか」

豊音「清澄の部長さん凄かったよー。入場曲用意してマイクパフォーマンスしてー」

モモ「は…はい?」

怜「終いには堂々と自信満々に優勝宣言」

白望「…一瞬時が止まった」

豊音「やりたい放題やって颯爽と帰っていったよー。清澄の部長さん、すごい大物だね」

モモ「なにやってんすかあの人…」

回想~清澄視点~

まこ「(姫松は盛り上がりに盛り上がったが…
われらが清澄はうんともすんとも言わんじゃろなぁ…)」

長野清澄高校…!


まこ「(………ん?)」

長野清澄高校ー?

優希「ぶちょー…どうしたんだじぇ?」

和「(なんでしょう…胸騒ぎが…いや…そんなオカルト)」


長野清澄…

久「ふ…ふふふ…ふはははははは!!」

パッ

まこ「なんじゃ…!?抽選会場の照明が…!?」

優希「昼間なのに真っ暗でなにも見えないじぇ!?」

和「暗幕でも張っているのでしょう…部長…一体何を…」

まこ「あ…あのぽんこつ…!」


久「何度も何度も呼ばなくとも聞こえているわ…
ならなぜ呼び掛けに応えなかったかって?それはね…ヒーローは遅れて現れるからよ!!」

パッ

まこ「スポットライトが一点に…!」

和「はぁ…部長…まだおかしいままだったんですね」

優希「うぉぉぉぉ!!かっこいいじょ…!」

久「恐れるがいいわ…龍門渕高校を葬り、魔境長野を勝ち上がった我らが清澄高校を…!!」

入場曲~モーツァルト。怒りの日~

まこ「完っ全に悪役じゃろこれ!?ちゅうかなんじゃこの
演出…!?なんで無名校のうちらにこんな…!」

和「………部長…悩み事があるなら相談してほしかったです」

優希「最高に輝いてるじぇー!!」

恒子「す…すごい!無名校長野清澄高校!一瞬にして全国にその名を刻み込みましたー!!
その張本人である竹井久選手が今、威風堂々と歩みを進めます!」

まこ「…あのバカ…まーだ存在感にこだわっちょったんか!」

久「ふふふ…ふふふふ…」スタスタ

久「(目立ってる…目立ってるわ!みなさいまこ!みなさい和!私が部長よ!)」


恒子「さぁ竹井久選手!今、ゆっくりと抽選籤に手を伸ばし…引きました!」

久「ふっ…やはり今年は我ら長野清澄の年のようね!」

恒子「カードを天へと掲げたー!それに刻まれた番号は…33番!33番です!」

久「普通の連中なら強豪校と同じブロックに当たって戦々恐々とするんでしょうね…!
私は違うわ…強敵と対峙し、勝利してこそ価値ある優勝を得られるのよ!」

恒子「きたぁぁぁぁぁ!大胆不敵!優勝宣言だぁぁぁ!!」


まこ「あ…あああああの阿呆…」プルプル

和「優勝宣言ですか。まぁするつもりでしたし、良いプレッシャーになりますね」

優希「のどちゃんも大物だじぇ…!」

久「く…く…くふふふふふ…なによなによ…
優勝宣言くらいで盛り上がっちゃって…沸点が低いのね」

恒子「おおっと!全高校麻雀選手にとって聞き捨てならない挑発的な発言が飛び出しましたー!!
さぁ皆さん!耳の穴かっぽじって聞きやがってくださいー!!」


久「みんな腹ん中では自分達が勝つ!自分達が一番強いってそう思ってるんでしょう!?
なら言いなさいよ!精一杯頑張りますなんて若い内から保険かけること覚えてどうするの!?」

久「若いんだから、もっとギラギラと生きればいいじゃない…そんなザマだから…白糸台に二連覇を許しちゃうのよ!」
まこ「あ…あがががががが」

恒子「竹井久選手っ!全国の選手を敵に回しかねないセリフを、あろうことかこの全国大会の
舞台で、全国のお茶の間に発信されるこの舞台で、声高らかに言ってのけましたぁぁぁ!
大変なニューカマーの参上に、他校の選手達の胸中やいかに!?」

まこ「(胃に穴が飽きそうじゃ…!)」キリキリキリ

和「(退路は完全に塞がりましたか…丁度いいですね)」


優希「(な…なんか視線が…突き刺さるじぇ…!)」

>>123
まこ「胃に穴が開きそうじゃ…!」

ですね…すみません

久「いい…?これだけは言っておくわ…私達は死に物狂いよ…楽しむ、頑張る、胸を借りるつもり
で~なんて温いことを言う奴らには…意地でも負けないわ!以上!」

恒子「竹井久選手!恐らくはこの場で誰よりも自由に振る舞い!注目を浴び!颯爽と帰路を歩みます!」

まこ「………え?」

和「………え?」


優希「………じぇ?」

恒子「ってちょっと待ったー!?まだ、まだ帰らないでくださーい!竹井久選手ー!?」


まこ「………あ…ぽんこつじゃ」

優希「ぶちょー…」

和「イマイチ締まりませんでしたね」

怜「……ということがやな」

モモ「………あの…なんかすんませんっす。長野県民としてお詫びするっす」

白望「…モモコが謝ることはない」

豊音「そうだよー。それにね、私…あの部長さんの言葉はガツーンと来たかなー」

モモ「ガツーン…と?」

白望「…当然、私達も負けるつもりはないけれど…
どこか覚悟が足りなかったのは事実だし」

怜「そやなー…本気のつもりやったけど、飢餓感というか、ギラギラしたもんは欠けとったわな」

白望「…だから、今では感謝してる」

豊音「そうだね。私も感謝してるよー」
怜「私もや」

モモ「…あのー…今はということは…」
白望「…………」

豊音「……あははは」

怜「……私らもそこまで人間出来てへんしなぁ」

モモ「…………すんませんっす」

怜「ま、図星だったからこそのももんやったし、気にせんといてや」

モモ「みんなが優しい人で良かったっす…」

清澄in

久「なによ…なんなのよ」

まこ「こっちのセリフじゃあほ!なんじゃありゃ!?なんでわしら無名校にあんな派手な仕掛けが
用意されとるんじゃ!?そしてなんでそれに見事に乗っかっとるんじゃ!?」

優希「ぶちょー!最後以外は最高だったじぇ!」

咲「……部長…話しは聞きましたよ。なんでそんな敵を増やすようなことを」


久「あー!!もう五月蝿いわね!いい?私達は何が何でも優勝しなきゃ
ならないの。そのためには敵を増やなきゃならないわけ。決勝には白糸台が必ず勝ち上がってくるわ。
その時までに、可能な限りレベルアップしておかなきゃならないじゃない。幸いなことに研げば研ぐほど切れ味が増す有望な一年生が三人もいるしね」

咲「部長…」

久「白糸台は全員トンデモ能力持ちの化物なのよ。そいつらに立ち向かうためには…」

まこ「だからぽんこつなんじゃ。部長なりに考えがあることくらいわしはわかっちょるわ。
ただの目立ちたがりであんなマネするアホじゃとは思っとらん」

久「…………なによ…ぽんこつぽんこつって…」

まこ「一言くらい相談しろっちゅう話しじゃ。怒っちょるんは、そこんところじゃ」

久「…………まこ」
咲「部長…私じゃ力になれませんか?」
優希「部長、のどちゃんにも言ったけど、私らは仲間だじぇ!なら一蓮托生だじょ!」

まこ「なんの話も通さずにアレをぶちかまされるわしらの身を考えてほしいもんじゃ」

久「…だって…絶対反対するじゃない」

まこ「…そら反対するに決まっちょるけど
しっかりと意図を説明すればわしらも腹ぁ括るわ。お前さんの優勝への思いは皆心得てるからのぅ」

久「………」

まこ「じゃから、腹ぁ括らせとくれ」

咲「…部長」

優希「ぶちょー」

久「…わかったわよ。全部話すわ。さっき話したこと以外話す気はなかったけど」

まこ「………」

咲「…………」

優希「………」

久「…和は?」

まこ「どうしても外せない用事があるそうでな、伝言を預かっとる。
もとから優勝しか見えてません。退路を塞いでくれてありがとうございます。でも相談はしてほしかったです…じゃと」

久「……お礼を言われるとは思ってなかったわ」

まこ「和は部長様の馬鹿に全く動じてなかった強者じゃ。
さ…話してもらうけぇのぅ」

久「…咲よ」

咲「私が…どうしたんですか?」

久「宮永照が咲の事を無視できないように…意識するように…ってね。
そうすれば嫌でも咲が麻雀を打っている姿を見るわ。
どれだけ真剣に打っているか。どれだけ本気で姉と会話したいのかを…嫌でも見ることになるわ」

咲「部長…」

久「よその家庭事情に首突っ込むなんて野暮よね。私も色々あるし…でも、仕方ないじゃない。
後輩なんだから。それに咲には…最近は変な事に付き合わせっ放しだったし…何か部長らしいことをしてあげなくちゃって…」

咲「部長…そこまで考えて……」

久「ごめんなさい咲。独りよがりよね」

咲「思いませんよ。独りよがりだなんて」

久「咲……」

まこ「………それだけじゃないじゃろ?」

久「………もし負けても、槍玉にあげられるのは私だけでしょ?」

まこ「…みんな。腹ぁ括る覚悟は出来たじゃろ」

優希「ぶちょー!ぶちょーに恥はかかせないじぇ!」

咲「勝ちましょう、部長」

久「みんな…」

まこ「唯一の最上級生じゃからって、気張り過ぎじゃ」

久「…そうね」

咲「……あの、部長。私は見てないんですけど、派手な仕掛けというのはどうやって…」

優希「私も気になるじぇ」

久「…あぁ、あれはね。男子の会場を押さえ忘れて予算が余ってるらしくてね、交渉して無理やりねじ込んだのよ」

まこ「交渉?運営サイドに旨味があるとは思えんのじゃが」

久「あるわよ。私達は宮永照の妹を抱えているのよ?」

まこ「なるほどのぅ」

すみません。限界が来たんで少し寝ます
最初の方に前スレスレタイじゃなくURL貼れよって話ですよね。

今更ですが

前々スレ

和「桃子さん」モモ「和ちゃん…」 - SSまとめ速報
(http://m.logsoku.com/thread/hayabusa.2ch.net/news4vip/1350572739/1-10)

前スレ

モモ「ネットアイドル…?」霞「……ふふふ」 - SSまとめ速報
(http://m.logsoku.com/r/news4vip/1350998471/)

保守作業に入らせて貰います

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

ほー

すばらな保守ですよ

ほー

ほー

ほー

ほー

すばらな保守ですよ、

すばらな保守ですよ!ほー

ほー

すばらな保守ですよ!

すばらな保守ですね!

すばらな保守ですよ!

ほー!

ほー

ほー

ほー

保守ありがとうございます。再開します

きてくれましたかありがとうございますありがとうございます

まこ「なるほどのぅ…って…うっかりスルーするとこじゃったが、男子の会場押さえ忘れた?」

久「不思議な話しよね。男子の方が圧倒的に競技人口多いのに、
関係者皆忘れてたらしいわ。なにそれおいしいの状態よ。
開き直ってその分予算が浮いてサプライズに回せるこれぞ怪我の功名と言ってたわ」

まこ「………あのパフォーマンスが男子の青春の犠牲の上に成り立っていたもんじゃと考えると…業が深いのぅ」

咲「…は……はははは…」

優希「男子の皆にとって忘れられない夏になりそうだじょ」

久「……他に訊きたいことがないなら私からも皆に訊きたいことがあるんだけど」

まこ「なんじゃ?」

咲「部長。何でも訊いてください」

優希「じぇっ」


久「私、目立ってた?」ワクワク

まこ「………」

咲「………」

優希「…………」

和in

和「(桃子さん、電話にも出ずメールも返さなかった理由は…そういうことだったんですか)」ケータイカチカチ

怜「なぁなぁ桃子ちゃん、今はえぇけど、また膝枕してやー」

モモ「太ももスリスリするの自重できるならいいっすよ」

怜「よっしゃー!」

白望「(……うらやま)」

豊音「(私も桃子ちゃんの膝に身を任せてみたいけど…絵面的に…)」ショボン

和「(………桃子さん。あなたは自分が変わったと思っているのかもしれませんが、違います。
自分を正当に評価していなかった。それだけなんです)」

和「(………そのことに正しく気付けたなら、私の存在はもう…)」

白望「…モモコ。清澄の人達とは会ったの?」

モモ「あ…そ、そうだったっす!」スチャッ

モモ「あわわ…和ちゃんから電話とメールが…!鶴賀のみんなからも…とりあえず和ちゃんに電話を…」カチカチ

豊音「(和…全中チャンプ!?サインサインサインサインサインサインー!)」ムフーッ

和「(ま…不味いです!この場から離れないと)」ダダダダッ


プルルルルル

モモ「和ちゃんすんませんっす!ちょっと信じがたい出来事が次々と起こってっすね…!」

和「桃子さん、気にしてませんから」

モモ「面目ないっす…」

和「……桃子さん。信じがたい出来事とはなんですか?」

モモ「…それはっすね、えへへへ…友達が一気に三人も出来たっすよーっ!
みんな私のことがみえるんす!凄い奇跡っすよ!」

和「おめでとうございます…ですが、奇跡なんかじゃありませんよ。結果が現れるのが突然過ぎて、
現れた結果が大き過ぎてそう見えるんでしょうが、今日まで積み重ねてきたものが実に成ったんです」

モモ「………和ちゃん…あの、私…和ちゃんから見て…少しは変わったっすか?」

和「変わったのではなく、見えるようになったんです。
桃子さんの魅力に皆気が付きはじめたんですよ」

モモ「み…魅力なんて大層なもの私には…」

和「桃子ちゃんは、可愛いですから」

モモ「あ…うぅ……」カァァァァ

モモ「(和ちゃんに可愛い言われるのは…破壊力が桁違いっすよー…!)」

和「顔、真っ赤ですよ」

モモ「なんでわかるんすか!?さてはどこかから監視してるっすね!?」キョロキョロ

和「見なくてもわかりますよ。桃子さんは誉めるとすぐ顔が真っ赤になりますから」

モモ「うぅ…」

和「………桃子さん。可愛いと言われるの、慣れておかないと大変ですよ?
これからもっともっと、多くの人に見られ、その度に言われるんですから」

モモ「…私のステルスは伊達じゃないっすよ?」

和「…見えるようになるんです。友達ができることも
注目されることも、奇跡だと思えないくらい」

モモ「………和ちゃんは…私がそこまで変わるって…強くなるって、本気で思ってるんすか?」

和「はい」

モモ「その期待に応えたいっすね」

和「応えてくれますよ、必ず…」

モモ「言い切るっすねー…」

和「えぇ、なにせ桃子さんは…」

モモ「……なんすか?途中で止めないでほしいっす。気になるじゃないっすか」

和「……秘密です」
モモ「気になるっすー…」

和「気になりますか?」

モモ「夜も眠れないっす」

和「では、目を閉じてください」

モモ「…?目を…閉じるとわかるんすか?」

和「はい」

モモ「わかったっす。閉じるっす」

和「……閉じましたか?」

モモ「閉じったすよー」


和「…………」グッ

恒子「………」グッ

モモ「……まだっすかー?」

恒子「………」コソコソ

怜「(あれ…)」

豊音「(…こーこちゃん…だよねー)」

白望「(…なにやってんだろ)」

恒子「………」シーッ!

豊怜白「…………」

恒子「…………」ガシ

モモ「えっ!?誰っすか!?」

和「目を開けてはいけませんよ桃子さん。その手の導きに従ってください」

モモ「……わかったっす」

恒子「………」スタスタ

モモ「………」スタスタ

怜「(桃子ちゃんがアナに拉致られた…)」
白望「(…ドナドナ)」

豊音「(………このタイミングで…ということは…Nさんは…)」

モモ「(私…どこに連れて行かれちゃうんすか)」テクテク

ガチャリ

モモ「(扉を開ける音…)

ヌガシヌガシ

モモ「ちょっ!?なんで私の服を!?」

和「目を開けてはいけません!安心してください。着替えさせているのは女性ですから」

恒子「………」ムフーッ

モモ「やたら鼻息荒いんすけど…ほんとに女の人なんすか?」

和「は…はい」

モモ「(されるがままに着替えさせられたっす…)」テクテク

ピタッ

和「そこに椅子がありますから、座って下さい」

モモ「わかったっす」ストンッ

和「桃子さん。頑張ってくださいね」プツッ

モモ「え?和ちゃん!?和ちゃん!?」パチリッ

恒子「モモちゃん」
モモ「へ?…こーこ…ちゃん?なんで…」

恒子「解説、よろしく!」

モモ「え?あ…は…はいっ…す?」

モモ「(……なんすかこの状況ー!?え!?えぇ!?ここ…実況席…すよね!?)」キョロキョロ


恒子「さー皆さん!!永らくお待たせいたしました!今日この日までマル秘
指定だった解説者の正体がついに明かされます!」

モモ「(またまた私置いてけぼり展開っすかー!?)」

モモ「(あれ?この服…このヒラヒラフリフリは…まさか!?)」

恒子「予定していた小鍛治プロは女の幸せ掴むために急遽キャンセルとなり…
果たして小鍛治プロの代役足り得る人間はいるのかと皆さんはお思いでしょう!いるんです!」

恒子「その人物は、ネットに彗星のごとく現れ、瞬く間に人々の心を握りに握り、あっという間もなくその名を
現実世界に轟かすも、取材の類いは一切合切ズバッとNGを貫き通してきたあのネットの妖精、モモちゃんです!」

モモ「(へ…え…えぇ…?ネット…ネット?)」ポカーン

恒子「モモちゃん!ついにファンの皆さんの祈りのパワーが限界突破し、
二次元の壁を破り現実世界に爆誕したわけですが、三次元世界の感想をひとつお願いします!」

モモ「(なんすかその設定ー!?って…カメラ…カメラが私を…これ…全国…ほう…そう)」カァァァァッ

モモ「(あ…う…ぅぅぅぅぅ…さっぱり展開がわけわかんない上にこの格好が…全国のお茶の間に…キツすぎるっす…)」プルプル

恒子「モモちゃーん?モモちゃーん?」

モモ「…は…恥ずかしいんで…あんまり見ないで…ほしいっす…」ウルウル

恒子「………………」

………………

ウォォォォォォォ!!!!

恒子「聞いたか野郎共ぉぉぉー!!今すぐテレビのチャンネルを変えてください!!っと言ってもどうせ誰も聞きゃしません!!
あーっと、やはりどいつもこいつもモモちゃんのお願いを断る断る!視聴率が鰻登りだぁぁぁ!
今時麻雀に興味のない非国民をもたった一言で巻き込んだモモちゃんのアイドルは計り知れませんー!」

モモ「あ…う…見ないで…見ないでくださいっすー…」プルプル

恒子「さぁ、一体私は実況に集中できるのでしょうか!?
視聴者の方々は麻雀に集中できるのでしょうか!?
今年の夏の全国インハイはひと味違います!覚悟しとけよお前らぁぁぁぁ!!」


モモ「う…う…うぅ…(な…なんも考えらんないっす…和ちゃん…助けてっすー…)」

一方その頃

怜「今度は私らがポカーンする番なんやね」

白望「…ポカーン」

怜「口で言うてるだけやんけ」

白望「…そっちこそ」

怜「ホンマや」

豊音「むぅ…やっぱり返信がない…」カチカチ

白望「…トヨネ、なに携帯とにらめっこしてるの?」

豊音「Nさんにメールしたんだけど…返信がないんだよー」

怜「Nさんて…モモちゃんのホームページの管理人!?ちゅーことは豊音…あんた」

豊音「ふっふっふ…私がアネトヨだよー!」ドヤッ

白望「…驚愕」

怜「…なんてことや…昼夜問わず布教活動に勤しむアネトヨが現役女子高生だったとは…
てっきり脂の乗ったキモいアイドルオタのオッサンかと思っとったわ」

豊音「…ちょーひどいよー…」

怜「ごめんな。ほんで、Nさんから返信がないのがなん
なんや?四六時中携帯いじれるわけないし、おかしいことでもないやろ」

豊音「んー…タイミングがねー…」

白望「…タイミング?」

豊音「うん…絶妙というか」

和「そうですね。絶妙、でしたね。あなたの想像通りですよ」

豊音「っ…!?あなたは…じゃあ…」

白望「………」

怜「なんや豊音!?どういうことや!?」

和「皆さん。ネットアイドルモモを熱烈に応援していただき…まことにありがとうございます」

豊怜白「……!」

和「私がNです」

和「皆さんのおかげで彼女はこれから、皆さんと友達になったように…
多くの友を得、多くの視線を浴び、煌めく人生を謳歌するでしょう」

怜「ちょい待ち。順序立てて説明してや。何が言いたいんかちんぷんかんぷんや」

私「………彼女のこと、よろしくお願いします」ペッコリン

怜「無視かいこらー!」ガーッ

豊音「待ってトキ!Nさん。なんで頭を下げるの…?」

和「私は近日中に、嫌われますから。徹底的にです」

和「そのときは、彼女を慰めてあげてください」

白望「…モモコがあなたを嫌いになるとは思えない。
あなたと電話してるとき、とても楽しそうだった」

和「…嫌われますよ。私は彼女のこと、信じていませんからね」

怜「信じてないて…」

和「それも時期がくればわかります」

豊音「…Nさん。どうしてNさんが桃子ちゃんに嫌われると思っているの
かわからないけど、モモちゃんなら許してくれるよー…」


和「自分を許せません」

豊音「Nさん…」

和「彼女が私を嫌う頃には私の存在など無くなっても
毛ほども気にしないくらい視線に恵まれるのです。なにも問題ありませんよ」

豊音「そんな…」

怜「…桃子ちゃんにとって、あんたは特別やと思うで。
あんたと話しとる桃子ちゃんの顔見とったら赤ん坊でもわかるわ」

和「普通になります。特別が当たり前になります。あなた達の様な人の手によって」

怜「……話しにならんわ」

和「ならなくて当然。私は会話がしたくてあなた達の前に
立ったんじゃなく…言いたいことを言いに来たんです。では」スタスタ

豊音「Nさん…私は桃子ちゃんが悲しくて泣いてるところなんて見たくないよー…」

白望「…私も見たくない…」

怜「…私もや」


和「…我慢してください。私だって、みたくないですよ…」スタスタ

白望「…言っちゃった」

豊音「…………」

怜「あーーー!!むかつくむかつくむかつくわー!
なんやあいつ!?ちったぁこっちの話しも聞けや!何が何でもあいつの目論見
を阻止してやりたなってきたわ!」

白望「…私もだけど…私達には大会がある…大会に集中しながらは…難しい」

怜「うぐ……」

トヨネ!メールダヨ!

豊音「(…メール…誰から…Nさん…!?これ…桃子ちゃんのアドレスと携帯番号!?)」

(一応、送っておきます。時が来たら彼女に、私に固執する
必要がないことを教えてあげてください)
豊音「(……………決めたよ、Nさん)」

怜「でもやなぁ……あーモヤモヤするー!」

白望「…気持ちはわかるけどさぁ」

豊音「やろうよ二人共!」

怜「やからやりたいんは山々やけど…」

白望「…トヨネ、私達の本来の目的を思い出して」

豊音「トキ、トヨネ。私達だけじゃ無理だよ。けどさ、忘れてないかなー?」

怜「なにをや?」


豊音「私達には星の数ほどの同士がいるんだよー!」





霞「うぅ…ひっく…期待なんかしていないわよ…追いかけて
きてくれるなんて…期待なんかしてないんだから…」

初美「(…いい加減…泣き止んでほしいですよー…)」



すみません。やっぱり終わりませんでした。

いい加減長くなって来た上に他キャラフェードアウトさせるのが嫌で
フラグ立てまくったんで次は速報でやるかもしれません

保守、ありがとうございました

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